JP2014207159A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】円偏光板を設けなくてもモアレが軽減された発光装置を提供する。また、円偏光板を設けなくても外部の景色の写り込みが抑制された発光装置を提供する。また、消費電力が低減された発光装置を提供する。また、長寿命な発光装置を提供する。【解決手段】複数の発光素子が設けられた第1の基板と、第2の基板との間に、散乱部材を含む樹脂層を有し、散乱部材は、液晶状態を示す材料、または樹脂と、有機樹脂と屈折率の異なる粒子の混合物である発光装置。液晶状態を示す材料としては、コレステリック液晶材料、PDLC材料、PNLC材料等を用いることができる。樹脂と、該樹脂と屈折率の異なる粒子の混合物に用いる樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、イミド樹脂等を用いることができる。また粒子としては、酸化チタン、酸化バリウム、ゼオライト等を用いることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置および発光装置の製造方法に関する。
近年、エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence:EL)を利用した発光素子の研究開発が盛んに行われている。これら発光素子の基本的な構成は、一対の電極間に発光性の物質を含む層を挟んだものである。この素子に電圧を印加することにより、発光性の物質からの発光が得られる。
上述の発光素子は自発光型であるため、これを用いた発光装置は、視認性に優れバックライトが不要であり、消費電力が少ない等の利点を有する。さらに、発光素子を用いた発光装置は薄型軽量に作製でき、応答速度が高いなどの利点も有する。また上述の発光素子は可撓性を図れるため、可撓性を有する発光装置を作製可能である点も、液晶表示装置と比較して有利な点である。
発光装置に適用する場合、発光素子の一対の電極の一方には反射性の導電膜を用い、他方には透光性を有する導電膜を用いることが多い。発光性の物質からの発光を、反射性の導電膜で反射し、透光性を有する導電膜の方向に取り出すことで、発光素子の輝度を高めることができる。
そのため発光装置では、各画素の発光素子が有する反射性の導電膜が、等間隔で多数並ぶことになる。高精細化の進んだ発光装置では、画素密度、すなわち解像度が250ppi以上、さらには300ppi以上となることもある。このように微細な幅で、等間隔に反射性の導電膜が並ぶと、外部の光が該導電膜で反射したとき、その反射光が回折格子の原理でモアレとなるという問題が生じる。また外部の景色が該導電膜で反射して写り込んでしまうという問題も生じる。
モアレおよび写り込みを抑制する方法としては、発光素子の上に円偏光板を設け、外部の光の反射光が出ていくことを防ぐといった方法が知られている(たとえば特許文献1)。
特開平9−127885号公報
しかしながら、円偏光板を設けることで、外部の光の反射光だけでなく、発光素子からの光も大幅に減少してしまう。すると発光装置として必要な輝度を得るために発光素子の輝度を上げることになり、これが発光装置の消費電力の増大、および寿命の短縮を招いていた。
そこで本発明の一態様では、円偏光板を設けなくてもモアレが軽減された発光装置を提供することを目的の一とする。また、円偏光板を設けなくても外部の景色の写り込みが抑制された発光装置を提供することを目的の一とする。また、消費電力が低減された発光装置を提供することを目的の一とする。また、長寿命な発光装置を提供することを目的の一とする。
本発明の一態様は、複数の発光素子が設けられた第1の基板と、第2の基板との間に、散乱部材を含む樹脂層を有し、散乱部材は、液晶状態を示す材料、または樹脂と該樹脂と屈折率の異なる粒子の混合物である発光装置である。
本発明の一態様により、円偏光板を設けなくてもモアレが軽減された発光装置を提供することができる。また、円偏光板を設けなくても外部の景色の写り込みが抑制された発光装置を提供することができる。また、消費電力が低減された発光装置を提供することができる。また、長寿命な発光装置を提供することができる。
本発明の一態様の発光装置を説明する断面図。 本発明の一態様の発光装置を説明する断面図。 本発明の一態様の発光装置を説明する上面図および断面図 本発明の一態様に適用可能な発光素子を説明する図。 本発明の一態様の電子機器を説明する図。
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、その形態および詳細を様々に変更しうることは当業者であれば容易に理解される。また、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、図面を用いて発明の構成を説明するにあたり、同じものを指す符号は異なる図面間でも共通して用いる。なお、同様のものを指す際にはハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
なお、本明細書等においてモアレとは、微細な幅で等間隔に設けられた導電膜等に、外部の光等が透過するとき、または外部の光が反射するときに、回折や干渉により生じる干渉模様をいう。
また、本明細書等において第1、第2として付される序数詞は便宜上用いるものであり、工程順または積層順を示すものではない。また、本明細書において発明を特定するための事項として固有の名称を示すものではない。
また、本明細書等において「上」という用語は、構成要素の位置関係が「直上」であることを限定するものではない。例えば、「絶縁層上のゲート電極」の表現であれば、絶縁層とゲート電極との間に他の構成要素を含むものを除外しない。「下」についても同様である。また、平面的な重なりのない場合(重畳しない場合といってもよい)も除外しない。
また、「ソース」や「ドレイン」の機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合や、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このため、本明細書においては、「ソース」や「ドレイン」という用語は、入れ替えて用いることができるものとする。
また、「電気的に接続」には、「何らかの電気的作用を有するもの」を介して接続されている場合が含まれる。ここで、「何らかの電気的作用を有するもの」は、接続対象間での電気信号の授受を可能とするものであれば、特に制限を受けない。例えば、「何らかの電気的作用を有するもの」には、電極や配線などが含まれる。
なお、「半導体」と表記した場合でも、例えば、導電性が十分低い場合は「絶縁体」としての特性を有する場合がある。また、「半導体」と「絶縁体」は境界が曖昧であり、厳密に区別できない場合がある。従って、本明細書に記載の「半導体」は、「絶縁体」と言い換えることができる場合がある。同様に、本明細書に記載の「絶縁体」は、「半導体」と言い換えることができる場合がある。
また、「半導体」と表記した場合でも、例えば、導電性が十分高い場合は「導電体」としての特性を有する場合がある。また、「半導体」と「導電体」は境界が曖昧であり、厳密に区別できない場合がある。従って、本明細書に記載の「半導体」は、「導電体」と言い換えることができる場合がある。同様に、本明細書に記載の「導電体」は、「半導体」と言い換えることができる場合がある。
また、本明細書等において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、85°以上95°以下の場合も含まれる。
また、本明細書等において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、六方晶系として表す。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様である発光装置の例について、図1および図2を用いて説明する。
≪発光装置の構成≫
図1(A)は発光素子130を有する発光装置の一部の断面図である。発光装置は、基板903の上方に、第1の電極118、発光性の物質を含むEL層120、第2の電極122を有する。図1(A)の発光装置では、第1の電極118には反射性の導電膜を用い、第2の電極122には透光性を有する導電膜を用いる。そのため第1の電極118、EL層120、第2の電極122が重畳した部分にはトップエミッション型の発光素子130が形成され、第2の電極122側に発光性の物質からの発光が取り出される。また複数の発光素子130は隔壁124により互いに離間されている。
また、発光装置は基板903対向する基板902の下方に、カラーフィルタ層165を有する。カラーフィルタ層165は、遮光層164およびカラーフィルタ166を含む。
また発光装置は発光素子130が設けられた基板903と、カラーフィルタ層165が設けられた基板902の間に、樹脂層171を有する。樹脂層171は散乱部材を含む。
<基板>
基板903および基板902としては、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、セラミック基板、金属基板などを用いることができる。またエポキシ樹脂、アクリル樹脂、イミド樹脂等の有機樹脂を含む基板を用いてもよい。基板903および基板902に可撓性を有する基板を用いると、可撓性を有する発光装置とすることができる。
<第1の電極および第2の電極>
上述したように、図1(A)では第1の電極118として反射性の導電膜を用いる。反射性の導電膜を用いることで、発光素子からの光の取り出し効率を向上することができる。なお、第1の電極118を積層構造としてもよい。例えば、EL層120に接する側に金属酸化物による導電膜、またはチタン等を薄く形成し、他方に反射率の高い金属膜(アルミニウム、アルミニウムを含む合金、または銀など)を用いることができる。このような構成とすることで、EL層120と反射率の高い金属膜(アルミニウム、アルミニウムを含む合金、または銀など)との間に形成される絶縁膜の生成を抑制することができる。
また第2の電極122として透光性を有する導電膜を用いる。例えば第2の電極を陰極に用いる場合は、第2の電極は、EL層120に電子を注入できる仕事関数の小さい電極が好ましい。仕事関数の小さい金属単層ではなく、仕事関数の小さいアルカリ金属、またはアルカリ土類金属を数nm形成した層を緩衝層として、その上にアルミニウム等の金属、インジウム−スズ酸化物等の金属酸化物または半導体を形成した電極を用いることが好ましい。緩衝層としては、アルカリ金属、またはアルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物を用いることもできる。また、マグネシウム−銀等の合金を第2の電極122として用いることもできる。
<EL層>
EL層120については、実施の形態3で詳述する。
<隔壁>
隔壁124は、有機樹脂または無機膜等を用いることができる。
<カラーフィルタ>
カラーフィルタ166は、特定の波長帯域の光を透過する有色層である。例えば、赤色の波長帯域の光を透過する赤色(R)のカラーフィルタ、緑色の波長帯域の光を透過する緑色(G)のカラーフィルタ、青色の波長帯域の光を透過する青色(B)のカラーフィルタなどを用いることができる。各カラーフィルタ166には、公知の材料を用いることができる。
<遮光層>
遮光層164としては、チタン、クロムなどの反射率の低い金属膜、または、黒色顔料や黒色染料が含浸された有機樹脂などを用いることができる。
<樹脂層>
樹脂層171が含む散乱部材としては、液晶状態を示す材料を用いることができる。また、樹脂と、該樹脂と屈折率の異なる粒子の混合物を用いることもできる。
液晶状態を示す材料としては、コレステリック液晶材料、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal;高分子分散型液晶)材料、PNLC(Polymer Network Liquid Crystal;高分子ネットワーク型液晶)材料等を用いることができる。散乱部材として液晶状態を示す材料を用いると、粒子を用いる場合と比較して凝集が起きにくいため、より均一な散乱部材とすることができる。またPDLC材料およびPNCL材料は高分子を有するため、樹脂層171に接着剤としての機能を持たせることができる。
樹脂と、該樹脂と屈折率の異なる粒子では、屈折率の差が0.1以上あることが好ましく、0.3以上あることがより好ましい。具体的には樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、イミド樹脂、シリコーン、フッ素系不活性液体等を用いることができる。また粒子としては、酸化チタン、酸化バリウム、ゼオライト等を用いることができる。
酸化チタンおよび酸化バリウムの粒子は、光を散乱させる性質が強く好ましい。またゼオライトを用いると、樹脂等の有する水を吸着することができ、発光素子の信頼性を向上させることができる。
散乱部材として十分に機能させるため、粒子の粒径は可視光の波長よりも大きいことが好ましい。また一次粒径が可視光の波長より小さくても、これらが凝集した二次粒子を形成することで散乱部材として機能させてもよい。具体的には粒子の粒径は0.05μm以上5μm以下が好ましく、0.1μm以上2μm以下がより好ましい。また樹脂層171の厚さの1/2より小さいことが好ましい。
散乱部材として、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の接着剤として機能する樹脂と、該樹脂と屈折率の異なる粒子の混合物を用いると、樹脂層171に接着剤としての機能を持たせることができる。そのため、基板903と基板902を樹脂層171により封止することが可能となる。
また、液晶状態を示す材料、または樹脂と該樹脂と屈折率の異なる粒子の混合物を有するため、樹脂層171の屈折率は空気と比較して高くなる。例えば空気の屈折率がn=1.0であるのに対し、樹脂層171の屈折率をn=1.5〜1.8とすることができる。このように屈折率の高い材料を発光素子130と接して充填し封止することで、発光素子130からの光取り出し効率を向上させることができる。
樹脂と粒子の混合比率は、樹脂の屈折率と、粒子の粒径および屈折率により適宜調整することができるが、たとえば樹脂に対して粒子が1wt%以上10wt%となるよう混合することができる。
散乱部材は、樹脂層171のヘイズ値が50%以下、より好ましくは30%以下、さらに好ましくは10%以下となるように樹脂層171中に有することが好ましい。
樹脂層171が散乱部材を有することで、発光装置の外部の光が第1の電極118で反射しても、その反射光は樹脂層171を通過する際に散乱する。そのため反射光が出ていっても、モアレを生じにくくさせることができる。また、外部の景色の写り込みを抑制することができる。また、樹脂層171が散乱部材を有する構成とすると、たとえば基板902の外側に散乱層を設ける場合よりも、発光素子の近くで散乱させることができる。そのため発光素子から取り出された発光がぼけて不鮮明な表示となることを抑制できる。
このように樹脂層171が散乱部材を有する構成は、隣接する発光素子との距離が近くモアレが生じやすい高精細な発光装置、具体的には解像度が250ppi以上、256ppi以上、または300ppi以上の発光装置により好適である。
<変形例1>
図1(B)は、図1(A)と一部異なる発光装置の一部の断面図である。主な相違点は、図1(B)における発光装置は、基板902の下方に樹脂層162を介して絶縁層163を有し、絶縁層163の下方にカラーフィルタ層165を有する点である。樹脂層162は散乱部材を含む。また他の相違点は、樹脂層1171は散乱部材を含まない点である。
<樹脂層>
樹脂層162が含む散乱部材は、図1(A)の樹脂層171が含む散乱部材と同様のものを適用することができる。
樹脂層162は、基板902と絶縁層163の接着層として機能させることができる。このような構成は、たとえばカラーフィルタ層165を形成する工程では剛性の大きな基板を用い、完成した発光装置の基板には可撓性を有する基板を用いたい場合に好適である。たとえば、絶縁層163、カラーフィルタ層165および絶縁層163を剛性の大きな基板上に形成し、樹脂層1171を介して基板903の上方に設けたのち、該剛性の大きな基板を剥離し、その後可撓性を有する基板902を樹脂層162により接着することができる。さらに基板903も可撓性を有する基板とすれば、可撓性を有する発光装置とすることができる。該発光装置は、軽く壊れにくい、携帯性の向上した発光装置とすることができ好ましい。
仮に基板902の外側に散乱部材を有する層を設ける構成とすると、基板902の厚みのため散乱部材を有する層がカラーフィルタ層165から遠くなる。すると、発光素子から取り出された発光がぼけて不鮮明な表示となる恐れがある。これに対して、樹脂層162が散乱部材を含む構成とすることで、光が取り出される側の基板902よりも内側、かつカラーフィルタ層165より外側に散乱部材を有する層を設けることができる。具体的には、カラーフィルタ層165から光が取り出される側に100μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは1μm以下の領域に散乱部材を有する層を設けることができる。そのため発光がぼけて不鮮明な表示となることを抑制できる。
<絶縁層>
絶縁層163には、透水性の低い膜を用いることが好ましい。透水性の低い膜としては、窒化シリコンおよび酸化窒化シリコン等の窒素と珪素を含む膜、窒化アルミニウム等の窒素とアルミニウムを含む膜が挙げられる。
樹脂層162が散乱部材を有する構成としても、樹脂層171の場合と同様にモアレを生じにくくさせることができる。また、外部の景色の写り込みを抑制することができる。また発光素子から取り出された発光がぼけて不鮮明な表示となることを抑制できる。そのため高精細な発光装置に好適である。
<変形例2>
図1(C)は、図1(B)と一部異なる発光装置の一部の断面図である。主な相違点は、図1(C)における発光装置では、樹脂層171および樹脂層162がともに散乱部材を含む点である。
樹脂層171および樹脂層162がともに散乱部材を有する構成とすることで、片方のみが散乱部材を有する場合より、より効果的にモアレおよび外部の景色の写り込みを生じにくくさせることができる。また基板902の外側に散乱層を設ける場合よりも、発光素子から取り出された発光がぼけて不鮮明な表示となることを抑制できる。そのため高精細な発光装置に好適である。
<変形例3>
図2(A)は、図1(C)と一部異なる発光装置の一部の断面図である。主な相違点は、図2(A)における発光装置では、基板903の上方に、樹脂層1172、絶縁層103およびTFT層150を有し、これらの上方に第1の電極118、EL層120、第2の電極122を有する点である。また他の相違点は、絶縁層163の下方のカラーフィルタ層165は、遮光層164およびカラーフィルタ166に加えて、オーバーコート168を含む点である。なお、樹脂層1172は散乱部材を含まない。
<TFT層>
TFT層150は、発光素子130を制御するトランジスタ151をはじめとする半導体装置を有する。TFT層150を有することで、アクティブマトリクス型の表示装置とすることが可能となる。トランジスタ151が有するソース電極またはドレイン電極の一方は、発光素子130の第1の電極118と電気的に接続されている。TFT層150については、実施の形態2で詳述する。
<樹脂層>
樹脂層1172は、基板903と絶縁層103の接着層として機能させることができる。このような構成は、たとえばTFT層150および発光素子130を形成する工程では剛性の大きな基板を用い、完成した発光装置の基板には可撓性を有する基板を用いたい場合に好適である。たとえば、絶縁層103、TFT層150および発光素子130を剛性の大きな基板上に形成し、樹脂層1171を介してカラーフィルタ層165を有する基板の下方に設けたのち、該剛性の大きな基板を剥離し、その後可撓性を有する基板903を樹脂層1172により接着することができる。このような構成とすることで、可撓性を有する発光装置とすることができる。
<絶縁層>
絶縁層103には、透水性の低い膜を用いることが好ましく、絶縁層163と同様の材料を適用することができる。
<オーバーコート>
またカラーフィルタ層165にオーバーコート168を設けることで、カラーフィルタ166からの不純物の拡散を防ぎ、またカラーフィルタ層165の平坦性を向上させて光学特性を高めることができる。
<変形例4>
図2(B)は、図2(A)と一部異なる発光装置の一部の断面図である。主な相違点は、図2(A)の発光素子がトップエミッション型であったのに対して、図2(B)の発光素子はボトムエミッション型である点である。また他の相違点は、樹脂層172が散乱部材を含む点である。
より具体的には、図2(B)における発光装置では、基板903の上方に、散乱部材を含む樹脂層172、絶縁層103、カラーフィルタ166を含むTFT層150を有し、これらの上方に第1の電極118、EL層120、第2の電極122を有する。また図2(B)では、第1の電極118には透光性を有する導電膜を用い、第2の電極122には反射性の導電膜を用いる。第1の電極118、EL層120、第2の電極122が重畳した部分にはボトムエミッション型の発光素子130が形成され、第1の電極118側に発光性の物質からの発光が取り出される。
樹脂層172が散乱部材を有することで、発光装置の外部の光が第2の電極122で反射しても、その反射光は樹脂層172を通過する際に散乱する。そのため反射光が出ていっても、モアレを生じにくくさせることができる。また、外部の景色の写り込みを抑制することができる。また、樹脂層172が散乱部材を有する構成とすると、たとえば基板903の外側に散乱層を設ける場合よりも、発光素子の近くで散乱させることができる。そのため発光素子から取り出された発光がぼけて不鮮明な表示となることを抑制できる。そのため高精細な発光装置に好適である。
また本発明の一態様は上記の例に限定されず、たとえば図1(A)乃至図2(B)に示した発光装置の特徴を併せ持つ発光装置としてもよい。また、基板902または基板903の外側にタッチパネルを設けた構成としてもよい。また、基板902および基板903の間にインセル型タッチパネルを設けた構成としてもよい。インセル型タッチパネルを設ける構成とすると、基板の枚数を最低2枚まで削減することができ好ましい。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様である発光装置の例について、上面および周辺部を含めて図3を用いて説明する。
≪発光装置の構成≫
図3(A)は発光装置の上面図である。発光装置は、基板903上に、表示部4502と駆動回路部4503を有する。図3(A)の一点鎖線A1−A2で示した部分の断面構造の一部を、図3(B)の断面A1−A2に示す。
<表示部>
図3(B)に示す発光装置の表示部4502と、図2(A)との主な相違点は、隔壁124の形状である。図3(B)に示すように隔壁124を高くすると、隣接する発光素子とのクロストークを抑制することができる。図3に示す発光装置は、樹脂層162が散乱部材を有するため、モアレおよび外部の景色の写り込みを生じにくくさせることができる。
<駆動回路部>
図3(A)および(B)に示す発光装置の駆動回路部4503は、トランジスタをはじめとする半導体装置を有し、発光装置のゲートドライバまたはソースドライバとして機能させることができる。
<端子部>
また図3(B)に示す発光装置の端子部では、導電層157と、FPC4518が、異方性導電膜4519を介して電気的に接続されている。
<TFT層>
TFT層150が有するトランジスタ151は、ゲート電極152と、ゲート絶縁膜153と、半導体膜154と、ソース電極155aと、ドレイン電極155bとを有する。またトランジスタ151上には、絶縁膜114および絶縁膜116が設けられている。
[ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極]
ゲート電極152、ソース電極155aおよびドレイン電極155bは、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンから選ばれた金属、または上述した金属を成分とする合金か、上述した金属を組み合わせた合金等を用いて形成することができる。また、マンガン、ジルコニウムのいずれか一または複数から選択された金属を用いてもよい。
また、ゲート電極152、ソース電極155aおよびドレイン電極155bは、単層構造でも、2層以上の積層構造としてもよい。例えばアルミニウム膜の上または下に、タングステン膜、チタン膜、モリブデン膜から選ばれた金属、または上述した金属を成分とする合金等のバリア膜として機能する膜を積層する2層構造としてもよい。またアルミニウム膜の上下に、上述のバリア膜として機能する膜を積層する3層構造としてもよい。同様に、銅膜の上または下に、上述のバリア膜として機能する膜を積層する2層構造としてもよい。また銅膜の上下に、上述のバリア膜として機能する膜を積層する3層構造としてもよい。
アルミニウム膜および銅膜は抵抗が低いため、ゲート電極152、ソース電極155aおよびドレイン電極155bに用いることで半導体装置の消費電力を削減することができる。また、タングステン膜、チタン膜、モリブデン膜等のバリア膜として機能する膜を、アルミニウム膜および銅膜等と接して積層することで、これらの拡散を抑制し、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
また、ゲート電極152とゲート絶縁膜153との間に、In−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜、In−Sn系酸窒化物半導体膜、In−Ga系酸窒化物半導体膜、In−Zn系酸窒化物半導体膜、Sn系酸窒化物半導体膜、In系酸窒化物半導体膜、金属窒化膜(InN、ZnN等)等を設けてもよい。これらの膜は5eV、好ましくは5.5eV以上の仕事関数を有し、酸化物半導体の電子親和力よりも大きい値であるため、後述する半導体膜154に酸化物半導体を用いる場合、トランジスタのしきい値電圧をプラスにシフトすることができ、所謂ノーマリーオフ特性のスイッチング素子を実現できる。例えば、In−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜を用いる場合、少なくとも半導体膜154より高い窒素濃度、具体的には7原子%以上のIn−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜を用いる。
[ゲート絶縁膜]
ゲート絶縁膜153には、例えば酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ガリウムまたはGa−Zn系金属酸化物などを用いればよく、積層または単層で設ける。
また、ゲート絶縁膜153として、ハフニウムシリケート(HfSiO)、窒素が添加されたハフニウムシリケート(HfSi)、窒素が添加されたハフニウムアルミネート(HfAl)、酸化ハフニウム、酸化イットリウムなどのhigh−k材料を用いることでトランジスタのゲートリークを低減できる。
[半導体膜]
半導体膜154には、さまざまな半導体材料を用いることができる。具体的には、非晶質シリコン、微結晶シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコン等を用いることができ、これらの膜を単層または積層で設けることができる。また、これらの半導体膜の一部、また積層した場合は少なくとも1つの層に、導電型を付与する不純物を添加してもよい。
また上記の半導体材料の他に、酸化物半導体を用いることができる。酸化物半導体を用いたトランジスタは、非晶質シリコンと比較して移動度が高く、かつ多結晶シリコンと比較して大面積の基板に作製可能であるといった利点を有する。また酸化物半導体を用いたトランジスタには、極めてオフ電流が低い特性を有するものがある。そのため、当該トランジスタを用いることで、高精細で消費電力の低い発光装置とすることができる。
以下に、半導体膜154に適用可能な酸化物半導体について説明する。
酸化物半導体は、例えば、インジウムを含む。インジウムを含む酸化物半導体は、キャリア移動度(電子移動度)が高くなる。また、酸化物半導体は、元素Mを含むと好ましい。元素Mとして、例えば、アルミニウム、ガリウム、イットリウムまたはスズなどがある。元素Mは、例えば、酸素との結合エネルギーが高い元素である。元素Mは、例えば、酸化物半導体のエネルギーギャップを大きくする機能を有する元素である。また、酸化物半導体は、亜鉛を含むと好ましい。酸化物半導体が亜鉛を含むと、結晶質の酸化物半導体となりやすい。また、酸化物半導体の価電子帯上端のエネルギー(Ev)は、例えば、亜鉛の原子数比によって制御できる場合がある。
ただし、酸化物半導体は、インジウムを含まなくてもよい。酸化物半導体は、例えば、Zn−Sn酸化物、Ga−Sn酸化物であっても構わない。
なお、酸化物半導体は、InとMの原子数比率をInが50atomic%未満、Mが50atomic%以上、またはInが25atomic%未満、Mが75atomic%以上であるIn−M−Zn酸化物としてもよい。また、酸化物半導体は、InとMの原子数比率をInが25atomic%以上、Mが75atomic%未満、またはInが34atomic%以上、Mが66atomic%未満であるIn−M−Zn酸化物としてもよい。
また、酸化物半導体は、エネルギーギャップが大きい。酸化物半導体のエネルギーギャップは、2.7eV以上4.9eV以下、好ましくは3eV以上4.7eV以下、さらに好ましくは3.2eV以上4.4eV以下とする。
トランジスタの電気特性を安定にするためには、酸化物半導体中の不純物濃度を低減し、高純度真性化することが有効である。なお、酸化物半導体において、主成分以外(1atomic%未満)の軽元素、半金族元素、金族元素などは不純物となる。例えば、水素、リチウム、炭素、窒素、フッ素、ナトリウム、シリコン、塩素、カリウム、カルシウム、チタン、鉄、ニッケル、銅、ゲルマニウム、ストロンチウム、ジルコニウムおよびハフニウムは酸化物中で不純物となる場合がある。従って、近接する膜中の不純物濃度も低減することが好ましい。
例えば、酸化物半導体中にシリコンが含まれることで不純物準位を形成する場合がある。また、酸化物半導体の表層にシリコンがあることで不純物準位を形成する場合がある。そのため、酸化物半導体の内部、表層におけるシリコン濃度は、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)において、1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは2×1018atoms/cm未満とする。
また、酸化物半導体中で水素は、不純物準位を形成し、キャリア密度を増大させてしまう場合がある。そのため、酸化物半導体膜の水素濃度はSIMSにおいて、2×1020atoms/cm以下、好ましくは5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1018atoms/cm以下とする。また、酸化物半導体中で窒素は、不純物準位を形成し、キャリア密度を増大させてしまう場合がある。そのため、酸化物半導体中の窒素濃度は、SIMSにおいて、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下とする。
酸化物半導体膜は、非単結晶酸化物半導体膜と単結晶酸化物半導体膜とに大別される。非単結晶酸化物半導体膜とは、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜、多結晶酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、非晶質酸化物半導体膜などをいう。
酸化物半導体膜は、CAAC−OS膜を有していてもよい。まずは、CAAC−OS膜について説明する。
CAAC−OS膜は、複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つであり、ほとんどの結晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさである。従って、CAAC−OS膜に含まれる結晶部は、一辺が10nm未満、5nm未満または3nm未満の立方体内に収まる大きさの場合も含まれる。
CAAC−OS膜を透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって観察すると、明確な結晶部同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう)を確認することができない。そのため、CAAC−OS膜は、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
CAAC−OS膜を、試料面と概略平行な方向からTEMによって観察(断面TEM観察)すると、結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層は、CAAC−OS膜の膜を形成する面(被形成面ともいう)または上面の凹凸を反映した形状であり、CAAC−OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、CAAC−OS膜を、試料面と概略垂直な方向からTEMによって観察(平面TEM観察)すると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
断面TEM観察および平面TEM観察より、CAAC−OS膜の結晶部は配向性を有していることがわかる。
CAAC−OS膜に対し、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)装置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に概略垂直な方向を向いていることが確認できる。
一方、CAAC−OS膜に対し、c軸に概略垂直な方向からX線を入射させるin−plane法による解析では、2θが56°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(110)面に帰属される。InGaZnOの単結晶酸化物半導体膜であれば、2θを56°近傍に固定し、試料面の法線ベクトルを軸(φ軸)として試料を回転させながら分析(φスキャン)を行うと、(110)面と等価な結晶面に帰属されるピークが6本観察される。これに対し、CAAC−OS膜の場合は、2θを56°近傍に固定してφスキャンした場合でも、明瞭なピークが現れない。
以上のことから、CAAC−OS膜では、異なる結晶部間ではa軸およびb軸の配向は不規則であるが、c軸配向性を有し、かつc軸が被形成面または上面の法線ベクトルに平行な方向を向いていることがわかる。従って、前述の断面TEM観察で確認された層状に配列した金属原子の各層は、結晶のab面に平行な面である。
なお、結晶部は、CAAC−OS膜を成膜した際、または加熱処理などの結晶化処理を行った際に形成される。上述したように、結晶のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面または上面の法線ベクトルに平行な方向に配向する。従って、例えば、CAAC−OS膜の形状をエッチングなどによって変化させた場合、結晶のc軸がCAAC−OS膜の被形成面または上面の法線ベクトルと平行にならないこともある。
また、CAAC−OS膜中の結晶化度が均一でなくてもよい。例えば、CAAC−OS膜の結晶部が、CAAC−OS膜の上面近傍からの結晶成長によって形成される場合、上面近傍の領域は、被形成面近傍の領域よりも結晶化度が高くなることがある。また、CAAC−OS膜に不純物を添加する場合、不純物が添加された領域の結晶化度が変化し、部分的に結晶化度の異なる領域が形成されることもある。
なお、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS膜中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。CAAC−OS膜は、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC−OS膜は、不純物濃度の低い酸化物半導体膜である。不純物は、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などの酸化物半導体膜の主成分以外の元素である。特に、シリコンなどの、酸化物半導体膜を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体膜から酸素を奪うことで酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体膜内部に含まれると、酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。なお、酸化物半導体膜に含まれる不純物は、キャリアトラップやキャリア発生源となる場合がある。
また、CAAC−OS膜は、欠陥準位密度の低い酸化物半導体膜である。例えば、酸化物半導体膜中の酸素欠損は、キャリアトラップとなることや、水素を捕獲することによってキャリア発生源となることがある。
不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損の少ない)ことを、高純度真性または実質的に高純度真性と呼ぶ。高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリア発生源が少ないため、キャリア密度を低くすることができる。従って、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、しきい値電圧がマイナスとなる電気特性(ノーマリーオンともいう。)になることが少ない。また、高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリアトラップが少ない。そのため、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。なお、酸化物半導体膜のキャリアトラップに捕獲された電荷は、放出するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。
また、CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。
次に、微結晶酸化物半導体膜について説明する。
微結晶酸化物半導体膜は、TEMによる観察像では、明確に結晶部を確認することができない場合がある。微結晶酸化物半導体膜に含まれる結晶部は、1nm以上100nm以下、または1nm以上10nm以下の大きさであることが多い。特に、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の微結晶であるナノ結晶(nc:nanocrystal)を有する酸化物半導体膜を、nc−OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)膜と呼ぶ。また、nc−OS膜は、例えば、TEMによる観察像では、結晶粒界を明確に確認できない場合がある。
nc−OS膜は、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。従って、nc−OS膜は、分析方法によっては、非晶質酸化物半導体膜と区別が付かない場合がある。例えば、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きいプローブ径のX線を用いるXRD装置を用いて構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、nc−OS膜は、結晶部よりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子線回折(制限視野電子線回折ともいう。)を行うと、ハローパターンのような回折像が観測される。一方、nc−OS膜は、結晶部の大きさと近いか結晶部より小さいプローブ径(例えば1nm以上30nm以下)の電子線を用いる電子線回折(ナノビーム電子線回折ともいう。)を行うと、スポットが観測される。また、nc−OS膜のナノビーム電子線回折を行うと、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。また、nc−OS膜のナノビーム電子線回折を行うと、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも規則性の高い酸化物半導体膜である。そのため、nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc−OS膜は、CAAC−OS膜と比べて欠陥準位密度が高くなる。
なお、酸化物半導体膜は、例えば、非晶質酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、CAAC−OS膜のうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
例えば、酸化物半導体層(S1)と、酸化物半導体層(S2)とが、この順番で形成された多層膜であってもよい。
このとき、例えば、酸化物半導体層(S2)の伝導帯下端のエネルギー(Ec)を、酸化物半導体層(S1)よりも高くする。具体的には、酸化物半導体層(S2)として、酸化物半導体層(S1)よりも電子親和力の0.07eV以上1.3eV以下、好ましくは0.1eV以上0.7eV以下、さらに好ましくは0.15eV以上0.4eV以下小さい酸化物半導体を用いる。なお、電子親和力は、真空準位と伝導帯下端のエネルギーとの差である。
または、例えば、酸化物半導体層(S2)のエネルギーギャップを、酸化物半導体層(S1)よりも大きくする。なお、エネルギーギャップは、例えば、光学的な手法により導出することができる。具体的には、酸化物半導体層(S2)として、酸化物半導体層(S1)よりもエネルギーギャップの0.1eV以上1.2eV以下、好ましくは0.2eV以上0.8eV以下大きい酸化物半導体を用いる。
または、酸化物半導体は、例えば、酸化物半導体層(S1)と、酸化物半導体層(S2)と、酸化物半導体層(S3)とが、この順番で形成された多層膜であってもよい。
または、例えば、酸化物半導体層(S2)の伝導帯下端のエネルギー(Ec)を、酸化物半導体層(S1)および酸化物半導体層(S3)よりも低くする。具体的には、酸化物半導体層(S2)として、酸化物半導体層(S1)および酸化物半導体層(S3)よりも電子親和力の0.07eV以上1.3eV以下、好ましくは0.1eV以上0.7eV以下、さらに好ましくは0.15eV以上0.4eV以下大きい酸化物半導体を用いる。
または、例えば、酸化物半導体層(S2)のエネルギーギャップを、酸化物半導体層(S1)および酸化物半導体層(S3)よりも小さくする。具体的には、酸化物半導体層(S2)として、酸化物半導体層(S1)および酸化物半導体層(S3)よりもエネルギーギャップの0.1eV以上1.2eV以下、好ましくは0.2eV以上0.8eV以下小さい酸化物半導体を用いる。
または、例えば、トランジスタのオン電流を高くするためには、酸化物半導体層(S3)の厚さは小さいほど好ましい。例えば、酸化物半導体層(S3)は、10nm未満、好ましくは5nm以下、さらに好ましくは3nm以下とする。一方、酸化物半導体層(S3)は、電流密度の高い酸化物半導体層(S2)へ、ゲート絶縁膜153を構成する元素(シリコンなど)が入り込まないようブロックする機能も有する。そのため、酸化物半導体層(S3)は、ある程度の厚さを有することが好ましい。例えば、酸化物半導体層(S3)の厚さは、0.3nm以上、好ましくは1nm以上、さらに好ましくは2nm以上とする。
また、酸化物半導体層(S1)の厚さは酸化物半導体層(S2)の厚さより厚く、酸化物半導体層(S2)の厚さは酸化物半導体層(S3)の厚さより厚く設けられることが好ましい。具体的には、酸化物半導体層(S1)の厚さは、20nm以上、好ましくは30nm以上、さらに好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上とする。酸化物半導体層(S1)の厚さを、20nm以上、好ましくは30nm以上、さらに好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上とすることで、絶縁膜と酸化物半導体層(S1)との界面から電流密度の高い酸化物半導体層(S2)までを20nm以上、好ましくは30nm以上、さらに好ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上離すことができる。ただし、半導体装置の生産性が低下する場合があるため、酸化物半導体層(S1)の厚さは、200nm以下、好ましくは120nm以下、さらに好ましくは80nm以下とする。また、酸化物半導体層(S2)の厚さは、3nm以上100nm以下、好ましくは3nm以上80nm以下、さらに好ましくは3nm以上50nm以下とする。
次に、酸化物半導体膜の形成方法について説明する。酸化物半導体膜は、スパッタリング法、CVD法、MBE法、ALD法またはPLD法を用いて形成すればよい。
半導体膜154となる酸化物半導体膜として、In−M−Zn酸化物をスパッタリング法で成膜する場合、ターゲットの原子数比は、In:M:Znが3:1:1、3:1:2、3:1:4、1:1:0.5、1:1:1、1:1:2、1:3:1、1:3:2、1:3:4、1:3:6、1:6:2、1:6:4、1:6:6、1:6:8、1:6:10、1:9:2、1:9:4、1:9:6、1:9:8、1:9:10などとすればよい。元素Mは、例えば、アルミニウム、ガリウム、イットリウムまたはスズなどである。
酸化物半導体膜をスパッタリング法で成膜する場合、酸素を含む雰囲気で成膜する。例えば、雰囲気全体に占める酸素の割合を、10volume%以上、好ましくは20volume%以上、さらに好ましくは50volume%以上、より好ましくは80volume%以上とする。特に、雰囲気全体に占める酸素の割合を、100volume%とすると好ましい。雰囲気全体に占める酸素の割合を、100volume%とすると、半導体膜154となる酸化物半導体膜に含まれる、希ガスなどの不純物濃度を低減することができる。
半導体膜154となる酸化物半導体膜をスパッタリング法で成膜する場合、ターゲットの原子数比からずれた原子数比の膜が形成される場合がある。例えば、亜鉛は、酸素を含む雰囲気で成膜すると、ターゲットの原子数比よりも膜の原子数比が小さくなりやすい場合がある。具体的には、ターゲットに含まれる亜鉛の原子数比の40atomic%以上90atomic%程度以下となる場合がある。また、例えば、インジウムは、酸素を含む雰囲気で成膜すると、ターゲットの原子数比よりも膜の原子数比が小さくなりやすい場合がある。
半導体膜154となる酸化物半導体膜を形成した後で、第1の加熱処理を行うと好ましい。第1の加熱処理は、70℃以上450℃以下、好ましくは100℃以上300℃以下、さらに好ましくは150℃以上250℃以下で行えばよい。第1の加熱処理の雰囲気は、不活性ガス雰囲気、または酸化性ガスを10ppm以上、1volume%以上もしくは10volume%以上含む雰囲気で行う。第1の加熱処理は減圧状態で行ってもよい。または、第1の加熱処理の雰囲気は、不活性ガス雰囲気で加熱処理した後に、脱離した酸素を補うために酸化性ガスを0.001volume%以上、1%以上または10%以上含む雰囲気で加熱処理を行ってもよい。第1の加熱処理によって、半導体膜154となる酸化物半導体膜から水素や水などの不純物を除去することができる。また、第1の加熱処理によって、半導体膜154となる酸化物半導体膜の高純度真性化ができる。
[絶縁膜]
絶縁膜114および絶縁膜116には、ゲート絶縁膜153と同様の材料を適用することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様である発光装置に適用することができる発光素子130について、図4を用いて説明する。
<発光素子の構成>
図4(A)に示す発光素子130は、一対の電極(第1の電極118、第2の電極122)間にEL層120が挟まれた構造を有する。なお、以下の本実施の形態の説明においては、例として、第1の電極118を陽極として用い、第2の電極122を陰極として用いるものとする。
また、EL層120は、少なくとも発光層を含んで形成されていればよく、発光層以外の機能層を含む積層構造であっても良い。発光層以外の機能層としては、正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、バイポーラ性(電子及び正孔の輸送性の高い物質)の物質等を含む層を用いることができる。具体的には、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層等の機能層を適宜組み合わせて用いることができる。
図4(A)に示す発光素子130は、第1の電極118と第2の電極122との間に生じた電位差により電流が流れ、EL層120において正孔と電子とが再結合し、発光するものである。つまりEL層120に発光領域が形成されるような構成となっている。
なお、EL層120は図4(B)のように第1の電極118と第2の電極122との間に複数積層されていても良い。n(nは2以上の自然数)層の積層構造を有する場合には、m(mは自然数、mは1以上n−1以下)番目のEL層120と、(m+1)番目のEL層120との間には、それぞれ電荷発生層120aを設けることが好ましい。
電荷発生層120aは、有機化合物と金属酸化物の複合材料、金属酸化物、有機化合物とアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはこれらの化合物との複合材料の他、これらを適宜組み合わせて形成することができる。有機化合物と金属酸化物の複合材料としては、例えば、有機化合物と酸化バナジウムや酸化モリブデンや酸化タングステン等の金属酸化物を含む。有機化合物としては、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、芳香族炭化水素等の低分子化合物、または、それらの低分子化合物を基本骨格としたオリゴマー、デンドリマー、ポリマー等など、種々の化合物を用いることができる。なお、有機化合物としては、正孔輸送性有機化合物として正孔移動度が10−6cm/Vs以上であるものを適用することが好ましい。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。なお、電荷発生層120aに用いるこれらの材料は、キャリア注入性、キャリア輸送性に優れているため、発光素子130の低電流駆動、および低電圧駆動を実現することができる。
なお、電荷発生層120aは、有機化合物と金属酸化物の複合材料と他の材料とを組み合わせて形成してもよい。例えば、有機化合物と金属酸化物の複合材料を含む層と、電子供与性物質の中から選ばれた一の化合物と電子輸送性の高い化合物とを含む層とを組み合わせて形成してもよい。また、有機化合物と金属酸化物の複合材料を含む層と、透明導電膜とを組み合わせて形成してもよい。
このような構成を有する発光素子130は、エネルギーの移動や消光などの問題が起こり難く、材料の選択の幅が広がることで高い発光効率と長い寿命とを併せ持つ発光素子とすることが容易である。また、一方の発光層で燐光発光、他方で蛍光発光を得ることも容易である。
なお、電荷発生層120aとは、第1の電極118と第2の電極122に電圧を印加したときに、電荷発生層120aに接して形成される一方のEL層120に対して正孔を注入する機能を有し、他方のEL層120に電子を注入する機能を有する。
図4(B)に示す発光素子130は、EL層120に用いる発光物質の種類を変えることにより様々な発光色を得ることができる。また、発光物質として発光色の異なる複数の発光物質を用いることにより、ブロードなスペクトルの発光や白色発光を得ることもできる。
図4(B)に示す発光素子130を用いて、白色発光を得る場合、複数のEL層120の組み合わせとしては、赤、青及び緑色の光を含んで白色に発光する構成であればよく、例えば、青色の蛍光材料を発光物質として含む第1の発光層と、緑色と赤色の燐光材料を発光物質として含む第2の発光層を有する構成が挙げられる。また、赤色の発光を示す第1の発光層と、緑色の発光を示す第2の発光層と、青色の発光を示す第3の発光層とを有する構成とすることもできる。または、補色の関係にある光を発する発光層を有する構成であっても白色発光が得られる。発光層が2層積層された積層型素子において、第1の発光層から得られる発光の発光色と第2の発光層から得られる発光の発光色を補色の関係にする場合、補色の関係としては、青色と黄色、あるいは青緑色と赤色などが挙げられる。
なお、上述した積層型素子の構成において、積層される発光層の間に電荷発生層を配置することにより、電流密度を低く保ったまま、高輝度領域での長寿命素子を実現することができる。また、電極材料の抵抗による電圧降下を小さくできるので、大面積での均一な発光が可能となる。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様を適用した発光装置を用いた電子機器の例について、図5を用いて説明する。
本実施の形態の電子機器は、表示部に本発明の一態様の発光装置を用いる。
発光装置を適用した電子機器として、例えば、テレビジョン装置(テレビ、又はテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。これらの電子機器の具体例を図5に示す。
図5(A)は、テレビジョン装置の一例を示している。テレビジョン装置7100は、筐体7101に表示部7102が組み込まれている。表示部7102では、映像を表示することが可能である。本発明の一態様を適用した発光装置は、表示部7102に用いることができる。また、ここでは、スタンド7103により筐体7101を支持した構成を示している。
テレビジョン装置7100の操作は、筐体7101が備える操作スイッチや、別体のリモコン操作機7111により行うことができる。リモコン操作機7111が備える操作キーにより、チャンネルや音量の操作を行うことができ、表示部7102に表示される映像を操作することができる。また、リモコン操作機7111に、当該リモコン操作機7111から出力する情報を表示する表示部を設ける構成としてもよい。
なお、テレビジョン装置7100は、受信機やモデムなどを備えた構成とする。受信機により一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線又は無線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)又は双方向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
図5(B)は、コンピュータの一例を示している。コンピュータ7200は、本体7201、筐体7202、表示部7203、キーボード7204、外部接続ポート7205、ポインティングデバイス7206等を含む。なお、コンピュータは、本発明の一態様の発光装置をその表示部7203に用いることにより作製される。
図5(C)は、携帯型ゲーム機の一例を示している。携帯型ゲーム機7300は、筐体7301a及び筐体7301bの二つの筐体で構成されており、連結部7302により、開閉可能に連結されている。筐体7301aには表示部7303aが組み込まれ、筐体7301bには表示部7303bが組み込まれている。また、図5(C)に示す携帯型ゲーム機は、スピーカ部7304、記録媒体挿入部7305、操作キー7306、接続端子7307、センサ7308(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、LEDランプ、マイクロフォン等を備えている。もちろん、携帯型ゲーム機の構成は上述のものに限定されず、少なくとも表示部7303a、筐体7301bの両方、又は一方に本発明の一態様の発光装置を用いていればよく、その他付属設備が適宜設けられた構成とすることができる。図5(C)に示す携帯型ゲーム機は、記録媒体に記録されているプログラム又はデータを読み出して表示部に表示する機能や、他の携帯型ゲーム機と無線通信を行って情報を共有する機能を有する。なお、図5(C)に示す携帯型ゲーム機が有する機能はこれに限定されず、様々な機能を有することができる。
図5(D)は、携帯電話機の一例を示している。携帯電話機7400は、筐体7401に組み込まれた表示部7402の他、操作ボタン7403、スピーカ7405、マイク7406などを備えている。なお、携帯電話機7400は、本発明の一態様の発光装置を表示部7402に用いることにより作製される。
図5(D)に示す携帯電話機7400は、表示部7402を指などで触れることで、情報を入力することができる。また、電話を掛ける、或いはメールを作成するなどの操作は、表示部7402を指などで触れることにより行うことができる。
表示部7402の画面は主として3つのモードがある。第1は、画像の表示を主とする表示モードであり、第2は、文字等の情報の入力を主とする入力モードである。第3は表示モードと入力モードの二つのモードが混合した表示+入力モードである。
例えば、電話を掛ける、或いはメールを作成する場合は、表示部7402を文字の入力を主とする文字入力モードとし、画面に表示させた文字の入力操作を行えばよい。
また、携帯電話機7400内部に、ジャイロセンサ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサを有する検出装置を設けることで、携帯電話機7400の向き(縦か横か)を判断して、表示部7402の画面表示を自動的に切り替えるようにすることができる。
また、画面モードの切り替えは、表示部7402を触れること、又は筐体7401の操作ボタン7403の操作により行われる。また、表示部7402に表示される画像の種類によって切り替えるようにすることもできる。例えば、表示部に表示する画像信号が動画のデータであれば表示モード、テキストデータであれば入力モードに切り替える。
また、入力モードにおいて、表示部7402の光センサで検出される信号を検知し、表示部7402のタッチ操作による入力が一定期間ない場合には、画面のモードを入力モードから表示モードに切り替えるように制御してもよい。
表示部7402は、イメージセンサとして機能させることもできる。例えば、表示部7402に掌や指で触れ、掌紋、指紋等を撮像することで、本人認証を行うことができる。また、表示部に近赤外光を発光するバックライト又は近赤外光を発光するセンシング用光源を用いれば、指静脈、掌静脈などを撮像することもできる。
図5(E)は、二つ折り可能なタブレット型端末(開いた状態)の一例を示している。タブレット型端末7500は、筐体7501a、筐体7501b、表示部7502a、表示部7502bを有する。筐体7501aと筐体7501bは、軸部7503により接続されており、該軸部7503を軸として開閉動作を行うことができる。また、筐体7501aは、電源7504、操作キー7505、スピーカ7506等を備えている。なお、タブレット型端末7500は、本発明の一態様の発光装置を表示部7502a、表示部7502bの両方、又は一方に用いることにより作製される。
表示部7502aや表示部7502bは、少なくとも一部をタッチパネルの領域とすることができ、表示された操作キーにふれることでデータ入力をすることができる。例えば、表示部7502aの全面にキーボードボタンを表示させてタッチパネルとし、表示部7502bを表示画面として用いることができる。
図5(F)は、リストバンド型の携帯表示装置の一例を示している。携帯表示装置7600は、筐体7601、表示部7602、操作ボタン7603、及び送受信装置7604を備える。
携帯表示装置7600は、送受信装置7604によって映像信号を受信可能で、受信した映像を表示部7602に表示することができる。また、音声信号を他の受信機器に送信することもできる。
また、操作ボタン7603によって、電源のON、OFF動作や表示する映像の切り替え、または音声のボリュームの調整などを行うことができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
103 絶縁層
114 絶縁膜
116 絶縁膜
118 電極
120 EL層
120a 電荷発生層
122 電極
124 隔壁
130 発光素子
150 TFT層
151 トランジスタ
152 ゲート電極
153 ゲート絶縁膜
154 半導体膜
155a ソース電極
155b ドレイン電極
157 導電層
162 樹脂層
163 絶縁層
164 遮光層
165 カラーフィルタ層
166 カラーフィルタ
168 オーバーコート
171 樹脂層
172 樹脂層
902 基板
903 基板
1171 樹脂層
1172 樹脂層
4502 表示部
4503 駆動回路部
4518 FPC
4519 異方性導電膜
7100 テレビジョン装置
7101 筐体
7102 表示部
7103 スタンド
7111 リモコン操作機
7200 コンピュータ
7201 本体
7202 筐体
7203 表示部
7204 キーボード
7206 ポインティングデバイス
7300 携帯型ゲーム機
7301a 筐体
7301b 筐体
7302 連結部
7303a 表示部
7303b 表示部
7304 スピーカ部
7305 記録媒体挿入部
7306 操作キー
7307 接続端子
7308 センサ
7400 携帯電話機
7401 筐体
7402 表示部
7403 操作ボタン
7405 スピーカ
7406 マイク
7500 タブレット型端末
7501a 筐体
7501b 筐体
7502a 表示部
7502b 表示部
7503 軸部
7504 電源
7505 操作キー
7506 スピーカ
7600 携帯表示装置
7601 筐体
7602 表示部
7603 操作ボタン
7604 送受信装置

Claims (8)

  1. 複数の発光素子が設けられた第1の基板と、
    前記第1の基板と対向する第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に樹脂層を有し、
    前記樹脂層は、散乱部材を有し、
    前記散乱部材は、
    液晶状態を示す材料、または
    樹脂と、前記樹脂と屈折率の異なる粒子の混合物
    である発光装置。
  2. 複数の発光素子が設けられた第1の基板と、
    前記第1の基板と対向する第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に、カラーフィルタ層と、樹脂層を有し、
    前記カラーフィルタ層から光が取り出される側に100μm以下の領域に、前記樹脂層が設けられ、
    前記樹脂層は散乱部材を有し、
    前記散乱部材は、
    液晶状態を示す材料、または
    樹脂と、前記樹脂と屈折率の異なる粒子の混合物
    である発光装置。
  3. 請求項2において、
    前記カラーフィルタ層から光が取り出される側に10μm以下の領域に、前記樹脂層が設けられる発光装置。
  4. 請求項2において、
    前記カラーフィルタ層から光が取り出される側に1μm以下の領域に、前記樹脂層が設けられる発光装置。
  5. 複数の発光素子が設けられた第1の基板と、
    前記第1の基板と対向する第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に、
    前記第1の基板から前記第2の基板に順に、第1の樹脂層と、カラーフィルタ層と、第2の樹脂層と、が設けられ、
    前記第1の樹脂層および前記第2の樹脂層は散乱部材を有し、
    前記散乱部材は、
    液晶状態を示す材料、または
    樹脂と、前記樹脂と屈折率の異なる粒子の混合物
    である発光装置。
  6. 請求項1乃至請求項5において、
    前記樹脂と屈折率の異なる前記粒子は、
    酸化チタン、酸化バリウム、ゼオライトのいずれかを含む発光装置。
  7. 請求項1乃至請求項6において、
    前記散乱部材を含む樹脂層、前記第1の散乱部材を含む樹脂層または前記第2の散乱部材を含む樹脂層は、ヘイズ値が50%以下である発光装置。
  8. 請求項1乃至請求項7において、
    解像度が250ppi以上である発光装置。
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