JP2014205606A - 水硬性組成物用添加剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】品質の高くない骨材を含む水硬性組成物に対して、微粒成分の含有量に関係なく、流動性、保持性及びコンクリート等の状態を改善し、コンクリート等の水硬性組成物に優れた性状を与えることができる水硬性組成物用添加剤を提供する。【解決手段】下記(i)〜(iii)を満たすカチオン性ポリマー(A)を含有することを特徴とする水硬性組成物用添加剤。(i)カチオン基を有するビニル系単量体(a)及びカチオン基を有しないビニル系単量体(b)に由来する構造を有する。(ii)該単量体(a)と該単量体(b)とのモル比は、(a)/(b)=1/99〜95/5である。(iii)該単量体(a)は、下記一般式(1)で表される第4級窒素カチオン基を有するビニル系単量体を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、水硬性組成物用添加剤に関する。より詳しくは、セメントペースト、モルタル、コンクリート等のセメント組成物に対するセメント分散剤とともに用いることができるセメント添加剤に関する。
セメントを分散させるためのセメント分散剤は、セメントペースト、モルタル、コンクリート等のセメント組成物に対して減水剤等として広く用いられており、セメント組成物から土木・建築構造物等を構築するために欠かすことができないものとなっている。減水剤等のセメント分散剤は、セメント組成物の流動性を高めてセメント組成物を減水させることにより、硬化物の強度や耐久性等を向上させる作用を有することになる。減水剤の中でも、ポリカルボン酸系重合体を含むものは、従来のナフタレン系等の減水剤に比べて高い減水性能を発揮するため、高性能AE減水剤として多くの実績がある。
近年、川砂等の良質細骨材の枯渇に伴い、従来は積極的に使用されていなかった種類の骨材の使用割合が増えつつある。そのような細骨材を用いた水硬性組成物は、通常の水セメント比(W/C)であってもフレッシュ状態の粘性が高くなり、流動性が低下し、作業性が低下する傾向がある。この問題に対しては、従来のポリカルボン酸系重合体による対応は困難である。
このような中、特許文献1には、潤滑性粘土(例えばスメクタイト、モンモリロナイト等)を含む低品質な骨材を使用する際に、無機カチオン(例えば硝酸カルシウム等)、有機カチオン(例えば臭化テトラブチルアンモニウム等)、極性有機分子(例えばポリエチレングリコール、ヘキサメタリン酸ナトリウム等)をポリカルボン酸系減水剤と併用することで、ポリカルボン酸系減水剤の有効性を改善できることが開示されている。
また、特許文献2には、品質の高くない骨材を用いた場合、第4級アンモニウム基を含むカチオン性ポリマー(例えばポリ−ジアリルジメチルアンモニウムクロライド等)をポリカルボン酸系減水剤と併用することで、フレッシュ状態が改善されることが開示されている。さらに、特許文献3には、粘土含有骨材を使用する場合、上記のカチオン性ポリマー、及び、オキシカルボン酸塩類(例えばグルコン酸ナトリウム等)をポリカルボン酸系減水剤と併用することで、ポリカルボン酸系減水剤の容量効率を改善できることが開示されている。
特許第4491078号公報 特許第4381923号公報 特開2011−136844号公報
上記のように、粘土(クレイ)等の微粒成分を含有する骨材を用いる場合、有機カチオンやカチオン性ポリマー等をポリカルボン酸系減水剤と併用することで、ポリカルボン酸系減水剤の有効性を改善することが可能である。これは、有機カチオンやカチオン性ポリマーが微粒成分に吸着することにより、ポリカルボン酸系減水剤を有効にセメント成分に吸着させることができるためではないかと考えられている。しかし、特許文献1では、有機カチオンとしてポリ第4級アミンを用いることが記載されているものの、ポリマーを用いた場合の効果は具体的に示されていない。また、特許文献2及び3では、骨材に含まれる微粒成分の量が少ない場合にカチオン性ポリマーを用いると、かえって流動性を低下させてしまうという課題があることが判明した。そのため、微粒成分の含有量によって、カチオン性ポリマーの量を調整する必要があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、品質の高くない骨材を含む水硬性組成物に対して、微粒成分の含有量に関係なく、流動性、保持性及びコンクリート等の状態を改善し、コンクリート等の水硬性組成物に優れた性状を与えることができる水硬性組成物用添加剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、微粒成分を含む水硬性組成物に対して、流動性や保持性に優れる水硬性組成物用添加剤について種々検討したところ、カチオン基を有するビニル系単量体とカチオン基を有しないビニル系単量体に由来する構造を有する特定のカチオン性ポリマーを含有する水硬性組成物用添加剤を用いると、水硬性組成物に含まれる微粒成分の量に関係なく、流動性、保持性及びコンクリート等の状態を改善し、コンクリート等の水硬性組成物に優れた性状を与えることが可能となることを見出し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、下記(i)〜(iii)を満たすカチオン性ポリマー(A)を含有することを特徴とする水硬性組成物用添加剤である。
(i)カチオン基を有するビニル系単量体(a)及びカチオン基を有しないビニル系単量体(b)に由来する構造を有する。
(ii)上記単量体(a)と上記単量体(b)とのモル比は、(a)/(b)=1/99〜95/5である。
(iii)上記単量体(a)は、下記一般式(1)で表される第4級窒素カチオン基を有するビニル系単量体を含む。
Figure 2014205606
[一般式(1)中、R〜Rは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜18のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、又は、式:Z−(OA)−(OAは炭素数2〜18のオキシアルキレン基、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜50の整数、Zは水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、又は、炭素数1〜18のアシル基)で表される基を表す。]
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
減水剤等の水硬性粉体用分散剤を水硬性組成物に対して用いると、セメント等の水硬性粉体に水硬性粉体用分散剤が吸着するため、水硬性組成物の流動性を高めることができる。しかし、クレイ等の微粒成分が水硬性組成物に含まれていると、分散剤は微粒成分にも吸着してしまい、水硬性粉体に吸着する分散剤の量が少なくなってしまうため、水硬性組成物の流動性を充分に高めることができない。
このため、特許文献2及び3では、カチオン性ポリマーを分散剤と併用することで、カチオン性ポリマーが微粒成分に吸着し、分散剤が微粒成分に吸着することを防止していると考えられる。しかし、上述したように、水硬性組成物に含まれる微粒成分の量が少ない場合には、かえって流動性が低下することがあった。これは、特許文献2及び3に記載されているカチオン性ポリマーは、微粒成分だけでなく水硬性粉体にも吸着するため、分散剤が水硬性粉体に吸着することが阻害されるためではないかと考えられる。
本発明の水硬性組成物用添加剤において、カチオン基を有するビニル系単量体(a)に由来する構造及びカチオン基を有しないビニル系単量体(b)に由来する構造を有するカチオン性ポリマー(A)は、クレイ等の微粒成分には吸着しやすいが、セメント等の水硬性粉体には吸着しにくい構造となっている。このような構造を有するカチオン性ポリマー(A)によって、水硬性組成物に含まれる微粒成分の量に関係なく、分散剤が水硬性粉体に有効に吸着することができ、その結果、水硬性組成物の流動性を高めることができる。さらに、本発明の水硬性組成物用添加剤においては、水硬性組成物に含まれる微粒成分の量によってカチオン性ポリマー(A)の量を調整する必要がないため、作業性を向上させることもできる。
上記カチオン性ポリマー(A)は、カチオン基を有するビニル系単量体(a)及びカチオン基を有しないビニル系単量体(b)に由来する構造を有している。
なお、「ビニル系単量体に由来する構造」とは、重合反応によってビニル系単量体の重合性二重結合が開いた構造(二重結合(C=C)が、単結合(−C−C−)となった構造)に相当する。上記構造は、ポリマー中にて上記単量体(a)及び上記単量体(b)に由来する構造となっていればよく、上記単量体(a)及び上記単量体(b)を重合して形成してもよいし、また、上記単量体(b)を重合して上記単量体(b)に由来する構造を形成し、その一部を上記単量体(a)に由来する構造としてもよい。
上記カチオン性ポリマー(A)のカウンターアニオン(対イオンともいう)としては、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、過塩素酸イオン、リン酸イオン、アルキル硫酸イオン、有機酸イオン等のアニオン性イオンが挙げられる。
ハロゲン化物イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン等が挙げられる。アルキル硫酸イオンとしては、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン等が挙げられる。有機酸イオンとしては、酢酸イオン、パラトルエンスルホン酸イオン、シュウ酸イオン等が挙げられる。
本発明の水硬性組成物用添加剤において、上記対イオンとしては、鉄筋の腐食防止の観点から、本発明の添加剤を多量に使用する場合には、ハロゲン化物イオン以外が好ましい。
上記カチオン性ポリマー(A)において、上記単量体(a)は、上記一般式(1)で表される第4級窒素カチオン基を有するビニル系単量体を含んでいる。
上記単量体(a)は、上記一般式(1)で表される第4級窒素カチオン基を有するビニル系単量体を含む限り、他のカチオン基を有するビニル系単量体を含んでもよい。また、上記単量体(a)は、カチオン基を有するビニル系単量体として、実質的に上記一般式(1)で表される第4級窒素カチオン基を有するビニル系単量体のみを含んでいることがより好ましい。
上記カチオン性ポリマー(A)において、上記単量体(a)は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
なお、上記単量体(a)は、セメント等の水硬性粉体への吸着を抑える観点から、アルカリ性条件下でアニオン性を示す官能基を有しないことが好ましく、カルボキシル基、スルホン基及びリン酸基を有しないことがより好ましい。
上記単量体(a)は、下記一般式(a−1)で表される単量体、下記一般式(a−2)で表される単量体、及び、アクリルアミド系単量体からなる群より選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
Figure 2014205606
[一般式(a−1)中、Ra1及びRa2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。また、*印で示す部位に上記一般式(1)で表される第4級窒素カチオン基が直接的に結合するか、又は、有機基を介して結合する。]
Figure 2014205606
[一般式(a−2)中、Ra3及びRa4は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Ra5は、炭素数1〜6のアルキレン基又は直接結合を表す。また、*印で示す部位に上記一般式(1)で表される第4級窒素カチオン基が直接的に結合するか、又は、有機基を介して結合する。]
上記一般式(a−2)において、アルキレン基Ra5としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、メチルエチレン基、エチルエチレン基、テトラメチレン基、1,2−ジメチルエチレン基等が挙げられる。なお、「Ra5が直接結合」とは、Ra5で表される部位が存在せず、炭素原子に酸素原子が直接結合した構造となることを意味する。
上記アクリルアミド系単量体としては、下記一般式(a−3)で表される単量体が好ましい。
Figure 2014205606
[一般式(a−3)中、Ra6及びRa7は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。*印で示す少なくとも一方の部位に上記一般式(1)で表される第4級窒素カチオン基が直接的に結合するか、又は、有機基を介して結合する。]
上記一般式(a−3)において、*印で示す一方の部位にのみ上記一般式(1)で表される第4級窒素カチオン基が結合する場合、*印で示す他方の部位の構造は特に限定されないが、例えば、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜18のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基等が挙げられる。
上記一般式(a−1)〜(a−3)において、*印で示す部位に上記一般式(1)で表される第4級窒素カチオン基が有機基を介して結合する場合、有機基としては、アルキレン基やオキシアルキレン基等が挙げられ、それぞれエチレン基やオキシエチレン基が好ましい。
このように、上記単量体(a)は、(RO)で表される(ポリ)アルキレングリコール鎖を含むことが好ましい。ここで、ROは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、同一でも異なっていてもよい。また、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜500の数である。
上記オキシアルキレン基ROにおけるRの炭素数は、2〜8が好ましく、2〜4がより好ましい。また、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド等の中から選ばれる任意の2種類以上のアルキレンオキシド付加物については、ランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれでも用いることができる。なお、親水性と疎水性のバランス確保のため、オキシアルキレン基中にオキシエチレン基を必須成分として含むことが好ましく、50モル%以上がオキシエチレン基であることがより好ましく、90モル%以上がオキシエチレン基であることが更に好ましい。
オキシアルキレン基の平均付加モル数nが小さいほど、得られる重合体の親水性が低下する傾向となり、平均付加モル数nが大きいほど、共重合反応性が低下する傾向となる。平均付加モル数nは、好ましくは2以上であり、より好ましくは5以上であり、更に好ましくは10以上であり、特に好ましくは15以上であり、最も好ましくは20以上であり、一方、好ましくは300以下である。また、好適範囲としては、2〜500、5〜500、10〜500、15〜500、20〜300等が挙げられる。
上記一般式(a−1)で表される単量体の好ましい構造式を下記一般式(a−1−1)及び(a−1−2)、上記一般式(a−2)で表される単量体の好ましい構造式を下記一般式(a−2−1)、上記一般式(a−3)で表される単量体の好ましい構造式を下記一般式(a−3−1)に示す。
Figure 2014205606
Figure 2014205606
Figure 2014205606
Figure 2014205606
上記一般式(a−1−1)、(a−1−2)、(a−2−1)及び(a−3−1)中、Xは、カウンターアニオンを表している。カウンターアニオンXとしては、上述したアニオン性イオンが挙げられる。
また、上記単量体(a)のより好ましい構造式を下記一般式(a−1−3)及び(a−2−2)に示す。
Figure 2014205606
Figure 2014205606
上記一般式(a−1−3)及び(a−2−2)中、nは、オキシエチレン基の平均付加モル数を表し、1〜500の数である。オキシエチレン基の平均付加モル数nは、好ましくは1〜300であり、より好ましくは1〜200である。
上記一般式(a−1−3)及び(a−2−2)中、Xは、カウンターアニオンを表している。カウンターアニオンXとしては、上述したアニオン性イオンが挙げられる。
上記単量体(a)を製造する方法としては、例えば、上記一般式(a−1−3)で表されるような単量体(a)は、ジアルキルアミノアルコールにアルキレンオキシド(アルキレングリコール)を付加した付加物を(メタ)アクリル酸と反応させる、もしくは、(メタ)アクリル酸アルキルとエステル交換反応させることによりエステル化物を得て、得られたエステル化物をジアルキル硫酸と反応させることにより製造することができる。ここで、ジアルキルアミノアルコールとしては、ジエチルアミノエタノール等が挙げられ、(メタ)アクリル酸アルキルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が挙げられ、ジアルキル硫酸としては、ジメチル硫酸等が挙げられる。
また、上記一般式(a−2−2)で表されるような単量体(a)は、不飽和アルコール又は(メタ)アクリル酸にアルキレンオキシド(アルキレングリコール)を付加した付加物をハロエポキシ化合物と反応させることにより末端グリシジル化物を得て、得られたグリシジル化物をアミン化合物と反応させることにより製造することができる。ここで、不飽和アルコールとしては、メタリルアルコール、アリルアルコール、イソプレノール(3−メチル−3−ブテン−1−オール)等が挙げられ、(メタ)アクリル酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられ、ハロエポキシ化合物としては、エピクロルヒドリン等が挙げられ、アミン化合物としては、トリメチルアミン塩酸塩等が挙げられる。
上記単量体(a)の製造方法においては、上述した構造を有する単量体が得られるように適宜反応条件を調整すればよく、触媒等を使用する場合にも適宜選択すればよい。
上記単量体(a)を製造する際、カウンターアニオンは、イオン交換法により所望のアニオン種に変更することが可能であり、例えば、酢酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、パラトルエンスルホン酸塩等を用いることができる。
上記カチオン性ポリマー(A)において、上記単量体(b)は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
なお、上記単量体(b)は、セメント等の水硬性粉体への吸着を抑える観点から、アルカリ性条件下でアニオン性を示す官能基を有しないことが好ましく、カルボキシル基、スルホン基及びリン酸基を有しないことがより好ましい。ただし、上記単量体(b)は、カルボキシル基、スルホン基及びリン酸基を有していてもよく、例えば、(メタ)アクリル酸であってもよいし、下記一般式(b−1)〜(b−4)で表される単量体と(メタ)アクリル酸との組み合わせであってもよい。
上記単量体(b)は、下記一般式(b−1)〜(b−4)で表される単量体からなる群より選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
Figure 2014205606
[一般式(b−1)中、Rb1及びRb2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Rb3は、炭素数1〜18のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す。Zは、−O−又は−N(Y)−(Yは、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜18のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す)を表す。]
Figure 2014205606
[一般式(b−2)中、Rb4及びRb5は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Rb6は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す。]
Figure 2014205606
[一般式(b−3)中、Rb7及びRb8は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Rb9Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、同一でも異なっていてもよい。p1は、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜500の数である。Rb10は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す。]
Figure 2014205606
[一般式(b−4)中、Rb11及びRb12は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Rb13は、炭素数1〜6のアルキレン基又は直接結合を表す。Rb14Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、同一でも異なっていてもよい。p2は、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜500の数である。Rb15は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す。]
上記一般式(b−1)において、Rb3としては、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のヒドロキシアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。また、Yとしては、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のヒドロキシアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。
上記一般式(b−2)において、Rb6としては、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のヒドロキシアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。上記一般式(b−3)及び(b−4)において、Rb10及びRb15としては、それぞれ、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。
上記一般式(b−3)及び(b−4)において、オキシアルキレン基におけるRb9及びRb14の炭素数は、2〜8が好ましく、2〜4がより好ましい。また、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド等の中から選ばれる任意の2種類以上のアルキレンオキシド付加物については、ランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれでも用いることができる。なお、親水性と疎水性のバランス確保のため、オキシアルキレン基中にオキシエチレン基を必須成分として含むことが好ましく、50モル%以上がオキシエチレン基であることがより好ましく、90モル%以上がオキシエチレン基であることが更に好ましい。
上記一般式(b−3)及び(b−4)において、オキシアルキレン基の平均付加モル数p1及びp2が小さいほど、得られる重合体の親水性が低下する傾向となり、平均付加モル数p1及びp2が大きいほど、共重合反応性が低下する傾向となる。平均付加モル数p1及びp2は、それぞれ、好ましくは2以上であり、より好ましくは5以上であり、更に好ましくは10以上であり、特に好ましくは15以上であり、最も好ましくは20以上であり、一方、好ましくは300以下である。また、好適範囲としては、2〜500、5〜500、10〜500、15〜500、20〜300等が挙げられる。
上記一般式(b−4)において、アルキレン基Rb13としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、メチルエチレン基、エチルエチレン基、テトラメチレン基、1,2−ジメチルエチレン基等が挙げられる。なお、「Rb13が直接結合」とは、Rb13で表される部位が存在せず、炭素原子に酸素原子が直接結合した構造となることを意味する。
上記単量体(b)は、クレイ等の微粒成分への吸水を抑制する観点から、疎水性の単量体であることが好ましい。
上記一般式(b−1)で表される単量体としては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸アルキル;メチルアクリルアミド(N−メチルアクリルアミド)等のN−モノアルキル(メタ)アクリルアミド;ジメチルアクリルアミド(N,N−ジメチルアクリルアミド)、ジエチルアクリルアミド(N,N−ジエチルアクリルアミド)等のN,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド;等が挙げられる。
上記一般式(b−2)で表される単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン等のビニル芳香族類等が挙げられる。
上記一般式(b−3)で表される単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸ポリアルキレングリコールエステル系化合物等が挙げられ、中でも、(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートが好適である。
具体的には、以下に示す(アルコキシ)ポリエチレングリコール(ポリ)(炭素数2〜4のアルキレングリコール)(メタ)アクリル酸エステル類等が好適である。
メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、メトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、メトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、エトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、エトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、プロポキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロポキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、プロポキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、プロポキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ブトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ブトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ペントキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペントキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ペントキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ペントキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート。
ヘキソキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキソキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘキソキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘキソキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘプトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘプトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘプトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘプトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、オクトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、オクトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ノナノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ノナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ノナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート。
上記一般式(b−4)で表される単量体としては、例えば、不飽和アルコールポリアルキレングリコール付加物等が挙げられ、中でも、ビニルアルコールアルキレンオキシド付加物、(メタ)アリルアルコールアルキレンオキシド付加物、3−ブテン−1−オールアルキレンオキシド付加物、イソプレンアルコール(3−メチル−3−ブテン−1−オール)アルキレンオキシド付加物、3−メチル−2−ブテン−1−オールアルキレンオキシド付加物、2−メチル−3−ブテン−2−オールアルキレンオキシド付加物、2−メチル−2−ブテン−1−オールアルキレンオキシド付加物、2−メチル−3−ブテン−1−オールアルキレンオキシド付加物が好適である。
具体的には、例えば、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノメタリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(2−メチル−2−プロペニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノ(2−ブテニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノ(3−メチル−2−ブテニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノ(2−メチル−3−ブテニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノ(2−メチル−2−ブテニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノ(1,1−ジメチル−2−プロペニル)エーテル、ポリエチレンポリプロピレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、メトキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、エトキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、1−プロポキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、シクロヘキシルオキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、フェノキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、メトキシポリエチレングリコールモノアリルエーテル、エトキシポリエチレングリコールモノアリルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールモノアリルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノ(2−メチル−2−プロペニル)エーテル、エトキシポリエチレングリコールモノ(2−メチル−2−プロペニル)エーテル、フェノキシポリエチレングリコールモノ(2−メチル−2−プロペニル)エーテル等が好適である。
上記カチオン性ポリマー(A)において、上記単量体(a)及び上記単量体(b)に由来する構造は、ランダム重合、ブロック重合、交互重合する等して存在していてもよい。
上記カチオン性ポリマー(A)において、上記単量体(a)と上記単量体(b)とのモル比は、(a)/(b)=1/99〜95/5である。カチオン基を有するビニル系単量体(a)の量が少なくなるほど、カチオン性ポリマー(A)とクレイ等の微粒成分との相互作用が小さくなるため、上記モル比は、(a)/(b)=10/90〜95/5であることが好ましく、15/85〜95/5であることがより好ましい。
上記カチオン性ポリマー(A)の重量平均分子量は、1,000以上が好ましく、3,000以上がより好ましい。重量平均分子量が1,000未満であると、クレイ等の微粒成分との相互作用が不充分となってしまう。また、上記カチオン性ポリマー(A)の重量平均分子量は、100,000以下が好ましい。重量平均分子量が100,000を超えると、水硬性組成物の粘性が上がり、流動性が低下してしまう。
上記カチオン性ポリマー(A)の製造方法は特に制限されず、例えば、上記単量体(a)と上記単量体(b)とを共重合させることにより製造することができる。
このような共重合体を得るには、上述した各単量体を所望の含有量比で混合し、重合開始剤を用いて重合させればよい。
本発明の水硬性組成物用添加剤においては、上記カチオン性ポリマー(A)を必須成分として含有する限り、他のカチオン性ポリマーを含有していてもよいが、カチオン性ポリマーの総量100質量%のうち、上記カチオン性ポリマー(A)が90質量%以上であることが好ましい。また、本発明の水硬性組成物用添加剤は、カチオン性ポリマーとして、実質的に上記カチオン性ポリマー(A)のみを含有することがより好ましい。なお、本発明の水硬性組成物用添加剤は、カチオン性ポリマー(A)を1種のみ含有してもよく、2種以上含有してもよい。
本発明の水硬性組成物用添加剤は、粒径75μm以下の微粒成分を含む水硬性組成物に用いられることが好ましい。
なお、「微粒成分」とは、JIS A1103:2003で規定されているように、公称目開き75μm(0.075mm)の金属製網ふるいを通過する粒子を意味する。
また、本発明の水硬性組成物用添加剤は、クレイ成分を含む水硬性組成物に用いられることが好ましい。
本明細書において、クレイとは、層状構造を有する粘土鉱物の他、イモゴライトやアロフェン等の層状構造を有しない粘土鉱物も含むものとする。層状構造を有する粘土鉱物としては、スメクタイト、バーミキュライト、モンモリロナイト、ベントナイト、イライト、ヘクトライト、ハロイサイト、雲母、脆雲母等の膨潤性鉱物;カオリン鉱物(カオリナイト)、サーペンティン、パイロフィライト、タルク、クロライト等の非膨潤性鉱物が挙げられる。
これらの中でも、本発明の水硬性組成物用添加剤は、層状構造を有する粘土鉱物からなるクレイ成分を含む水硬性組成物に用いられることがより好ましく、非膨潤性鉱物からなるクレイ成分を含む水硬性組成物に用いられることが更に好ましい。
本発明の水硬性組成物用添加剤は、セメント混和剤等の水硬性組成物用混和剤としての用途に用いることが好適である。水硬性組成物用混和剤は、本発明の水硬性組成物用添加剤とは別に、セメント等の水硬性粉体を分散させるための水硬性粉体用分散剤を更に含むことが好ましい。このような、本発明の水硬性組成物用添加剤と、水硬性粉体を分散させるための水硬性粉体用分散剤(B)とを含むことを特徴とする水硬性組成物用混和剤もまた、本発明の1つである。
上記水硬性粉体用分散剤(B)は、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。
上記水硬性粉体用分散剤(B)は、水硬性粉体を分散させるものであれば特に限定されないが、下記一般式(c−1)で表される単量体に由来する構造と、下記一般式(c−2)及び/又は(c−3)で表される単量体に由来する構造とを有するポリマーを含むことが好ましい。
Figure 2014205606
[一般式(c−1)中、Rc1及びRc2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Mは、水素原子、金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基を表す。]
Figure 2014205606
[一般式(c−2)中、Rc3及びRc4は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Rc5Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、同一でも異なっていてもよい。q1は、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜500の数である。Rc6は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す。]
Figure 2014205606
[一般式(c−3)中、Rc7及びRc8は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Rc9は、炭素数1〜6のアルキレン基又は直接結合を表す。Rc10Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、同一でも異なっていてもよい。q2は、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜500の数である。Rc11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す。]
上記一般式(c−1)〜(c−3)で表される単量体は、それぞれ、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
なお、「一般式(c−1)〜(c−3)で表される単量体に由来する構造」とは、重合反応によって上記単量体の重合性二重結合が開いた構造(二重結合(C=C)が、単結合(−C−C−)となった構造)に相当する。
上記一般式(c−1)において、Mで表される金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子等の一価金属原子;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属原子等の二価金属原子;アルミニウム、鉄等の三価金属原子が挙げられる。また、アンモニウム基は、「−NH 」で表される官能基である。そして、有機アミン基としては、例えば、モノエタノールアミン基、ジエタノールアミン基、トリエタノールアミン基等のアルカノールアミン基;モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン基;エチレンジアミン、トリエチレンジアミン等のポリアミン基等が挙げられる。
上記一般式(c−2)及び(c−3)において、Rc6及びRc11としては、それぞれ、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基が挙げられる。
上記一般式(c−2)及び(c−3)において、オキシアルキレン基におけるRc5及びRc10の炭素数は、2〜8が好ましく、2〜4がより好ましい。また、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド等の中から選ばれる任意の2種類以上のアルキレンオキシド付加物については、ランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれでも用いることができる。なお、親水性と疎水性のバランス確保のため、オキシアルキレン基中にオキシエチレン基を必須成分として含むことが好ましく、50モル%以上がオキシエチレン基であることがより好ましく、90モル%以上がオキシエチレン基であることが更に好ましい。
上記一般式(c−2)及び(c−3)において、オキシアルキレン基の平均付加モル数q1及びq2が小さいほど、得られる重合体の親水性が低下する傾向となり、平均付加モル数q1及びq2が大きいほど、共重合反応性が低下する傾向となる。平均付加モル数q1及びq2は、それぞれ、好ましくは2以上であり、より好ましくは5以上であり、更に好ましくは10以上であり、特に好ましくは15以上であり、最も好ましくは20以上であり、一方、好ましくは300以下である。また、好適範囲としては、2〜500、5〜500、10〜500、15〜500、20〜300等が挙げられる。
上記一般式(c−3)において、アルキレン基Rc9としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、メチルエチレン基、エチルエチレン基、テトラメチレン基、1,2−ジメチルエチレン基等が挙げられる。なお、「Rc9が直接結合」とは、Rc9で表される部位が存在せず、炭素原子に酸素原子が直接結合した構造となることを意味する。
上記水硬性粉体用分散剤(B)において、上記一般式(c−1)で表される単量体と上記一般式(c−2)及び/又は(c−3)で表される単量体とのモル比は、(c−1)/[(c−2)+(c−3)]=1/99〜99/1であることが好ましく、10/90〜90/10であることがより好ましい。
上記水硬性粉体用分散剤(B)としては、例えば、ポリエチレングリコールモノアリルエーテルとマレイン酸(塩)との共重合体;ポリアルキレングリコール(メタ)アリルエーテルまたはポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートと、不飽和スルホン酸塩と、(メタ)アクリル酸塩とからなる単量体成分を共重合してなる共重合体;(メタ)アクリルアミドと(メタ)アクリル酸(塩)との共重合体;スルホネート基を有する(メタ)アクリルアミドと、(メタ)アクリル酸エステルと、(メタ)アクリル酸(塩)とからなる単量体成分を共重合してなる共重合体;ポリアルキレングリコールビニルエーテルまたはポリアルキレングリコール(メタ)アリルエーテルと、(メタ)アクリル酸(塩)との共重合体;ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸(塩)との共重合体;不飽和カルボン酸(塩)とポリアルキレングリコール鎖を有する単量体とを必須成分として含む単量体成分を重合してなる共重合体等が挙げられる。
上記例示のうちでも、不飽和カルボン酸(塩)とポリアルキレングリコール鎖を有する単量体とを必須成分として含む単量体成分を重合してなる共重合体が好ましい。上記の不飽和カルボン酸(塩)の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、シトラコン酸等、およびこれらの中和物や部分中和物が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。また、ポリアルキレングリコール鎖を有する単量体の例としては、ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;エチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル;メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル等のアルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル;エチレングリコールモノクロチルエーテル等のポリアルキレングリコールモノクロチルエーテル;メトキシポリエチレングリコールモノクロチルエーテル等のアルコキシポリアルキレングリコールモノクロチルエーテル等を挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。これらの分散剤は、単独で用いてもよく、また、2種以上を適宜混合して用いてもよい。
本発明の水硬性組成物用混和剤において、本発明の水硬性組成物用添加剤の必須成分であるカチオン性ポリマー(A)の割合は、カチオン性ポリマー(A)及び水硬性粉体用分散剤(B)の合計100質量%に対して、1〜90質量%が好ましく、1〜80質量%がより好ましい。一方、上記水硬性粉体用分散剤(B)の割合は、カチオン性ポリマー(A)及び水硬性粉体用分散剤(B)の合計100質量%に対して、10〜99質量%が好ましく、20〜99質量%がより好ましい。
本発明の水硬性組成物用添加剤は、セメント組成物等の水硬性組成物に加えて用いることができる。このような、本発明の水硬性組成物用添加剤と、水と、水硬性粉体及び/又は骨材とを含むことを特徴とする水硬性組成物もまた、本発明の1つである。
本発明の水硬性組成物において、水硬性粉体とは、水和反応により硬化する物性を有する粉体のことであり、セメント、石膏等が挙げられる。なお、水硬性粉体がセメントである場合、水硬性組成物をセメント組成物ともいう。そして、セメント組成物には、セメントペースト、モルタル、コンクリート等が含まれるものとする。
上記水硬性粉体がセメントである場合、セメントとしては、ポルトランドセメント(普通、早強、超早強、中庸熱、耐硫酸塩及びそれぞれの低アルカリ形);各種混合セメント(高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント);白色ポルトランドセメント;アルミナセメント;超速硬セメント(1クリンカー速硬性セメント、2クリンカー速硬性セメント、リン酸マグネシウムセメント);グラウト用セメント;油井セメント;低発熱セメント(低発熱型高炉セメント、フライアッシュ混合低発熱型高炉セメント、ビーライト高含有セメント);超高強度セメント;セメント系固化材;エコセメント(都市ごみ焼却灰、下水汚泥焼却灰の1種以上を原料として製造されたセメント)等の他、これらに高炉スラグ、フライアッシュ、シンダーアッシュ、クリンカーアッシュ、ハスクアッシュ、シリカヒューム、シリカ粉末、石灰石粉末等の微粉体や石膏を添加したもの等が挙げられる。
骨材としては、砂利、砕石、水砕スラグ、再生骨材等以外に、珪石質、粘土質、ジルコン質、ハイアルミナ質、炭化珪素質、黒鉛質、クロム質、クロマグ質、マグネシア質等の耐火骨材等が挙げられる。
本発明の水硬性組成物がセメント組成物である場合、その1mあたりの単位水量、セメント使用量及び水/セメント比は特に限定されず、例えば、単位水量100〜185kg/m、使用セメント量250〜800kg/m、水/セメント比(質量比)=0.1〜0.7であることが好ましい。より好ましくは、単位水量120〜175kg/m、使用セメント量270〜800kg/m、水/セメント比(質量比)=0.15〜0.65である。このように上記セメント組成物は、貧配合〜富配合まで幅広く使用可能であり、単位セメント量の多い高強度コンクリート、単位セメント量が300kg/m以下の貧配合コンクリートのいずれにも有効である。また、上記セメント組成物は、比較的高減水率の領域、すなわち、水/セメント比(質量比)=0.15〜0.5(好ましくは0.15〜0.4)といった水/セメント比の低い領域においても、良好に使用することができる。
また、本発明の水硬性組成物がセメント組成物である場合、上記セメント組成物は、高減水率領域においても優れた諸性能を高性能で発揮でき、優れた作業性を有することから、例えば、レディーミクストコンクリート、コンクリート2次製品(プレキャストコンクリート)用のコンクリート、遠心成形用コンクリート、振動締め固め用コンクリート、蒸気養生コンクリート、吹付けコンクリート等にも有効に適用できるものである。また、中流動コンクリート(スランプ値が22〜25cmの範囲のコンクリート)、高流動コンクリート(スランプ値が25cm以上で、スランプフロー値が50〜70cmの範囲のコンクリート)、自己充填性コンクリート、セルフレベリング材等の高い流動性を要求されるモルタルやコンクリートにも有効である。
本発明の水硬性組成物がセメント組成物である場合、本発明の水硬性組成物用添加剤の配合割合としては、例えば、本発明の必須成分であるカチオン性ポリマー(A)(複数含む場合はその合計量)が、固形分換算で、セメント質量の全量100質量%に対して、0.001〜5質量%となるように設定することが好ましい。
本発明の水硬性組成物は、上述した水硬性粉体用分散剤(B)をさらに含むことが好ましい。
本発明の水硬性組成物がセメント組成物である場合、上記水硬性粉体用分散剤(B)の配合割合としては、例えば、固形分換算で、セメント質量の全量100質量%に対して、0.01〜5質量%となるように設定することが好ましい。0.01質量%未満では性能的に充分とはならないおそれがあり、逆に5質量%を超えると、その効果は実質上頭打ちとなり経済性の面からも不利となるおそれがある。より好ましくは0.02〜2質量%であり、更に好ましくは0.05〜1質量%である。なお、本明細書中、固形分含量は、以下のようにして測定することができる。
(固形分測定方法)
1.アルミ皿を精秤する。
2.1で精秤したアルミ皿に固形分測定物を精秤する。
3.窒素雰囲気下130℃に調温した乾燥機に2で精秤した固形分測定物を1時間入れる。
4.1時間後、乾燥機から取り出し、室温のデシケーター内で15分間放冷する。
5.15分後、デシケーターから取り出し、アルミ皿+測定物を精秤する。
6.5で得られた質量から1で得られたアルミ皿の質量を差し引き、2で得られた固形分測定物の質量で除することで固形分を測定する。
本発明の水硬性組成物用添加剤及び上記水硬性粉体用分散剤(B)をコンクリート(あるいはモルタル)に添加する場合、2つの成分を任意の順番で添加してもよいし、2つの成分をともに添加してもよいし、予め混合して添加してもよい。これらの中でも、水硬性粉体用分散剤(B)がクレイ等の微粒成分に吸着することを防止する観点から、本発明の水硬性組成物用添加剤を添加した後、上記水硬性粉体用分散剤(B)を添加することが好ましい。
さらに、本発明の水硬性組成物は、以下の(1)〜(20)に例示するような他の公知の水硬性組成物用添加剤(セメント添加剤)を含有することができる。
(1)水溶性高分子物質:ポリアクリル酸(ナトリウム)、ポリメタクリル酸(ナトリウム)、ポリマレイン酸(ナトリウム)、アクリル酸・マレイン酸共重合物のナトリウム塩等の不飽和カルボン酸重合物;メチルセルローズ、エチルセルローズ、ヒドロキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチルセルローズ、ヒドロキシプロピルセルロース等の非イオン性セルローズエーテル類;メチルセルローズ、エチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ヒドロキシプロピルセルロース等の多糖類のアルキル化若しくはヒドロキシアルキル化誘導体の一部又は全部の水酸基の水素原子が、炭素数8〜40の炭化水素鎖を部分構造として有する疎水性置換基と、スルホン酸基又はそれらの塩を部分構造として含有するイオン性親水性置換基で置換されてなる多糖誘導体;酵母グルカンやキサンタンガム、β−1.3グルカン類(直鎖状、分岐鎖状のいずれでも良く、一例を挙げれば、カードラン、パラミロン、パキマン、スクレログルカン、ラミナラン等)等の微生物醗酵によって製造される多糖類;ポリアクリルアミド;ポリビニルアルコール;デンプン;デンプンリン酸エステル;アルギン酸ナトリウム;ゼラチン;分子内にアミノ基を有するアクリル酸のコポリマー及びその四級化合物等。
(2)高分子エマルジョン:(メタ)アクリル酸アルキル等の各種ビニル単量体の共重合物等。
(3)遅延剤:グルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸又はクエン酸、及び、これらの、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、トリエタノールアミン等の無機塩又は有機塩等のオキシカルボン酸;グルコース、フラクトース、ガラクトース、サッカロース、キシロース、アピオース、リボース、異性化糖等の単糖類や、二糖、三糖等のオリゴ糖、又はデキストリン等のオリゴ糖、又はデキストラン等の多糖類、これらを含む糖蜜類等の糖類;ソルビトール等の糖アルコール;珪弗化マグネシウム;リン酸並びにその塩又はホウ酸エステル類;アミノカルボン酸とその塩;アルカリ可溶タンパク質;フミン酸;タンニン酸;フェノール;グリセリン等の多価アルコール;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)及びこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等のホスホン酸及びその誘導体等。
(4)早強剤・促進剤:塩化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム等の可溶性カルシウム塩;塩化鉄、塩化マグネシウム等の塩化物;硫酸塩;水酸化カリウム;水酸化ナトリウム;炭酸塩;チオ硫酸塩;ギ酸及びギ酸カルシウム等のギ酸塩;アルカノールアミン;アルミナセメント;カルシウムアルミネートシリケート等。
(5)鉱油系消泡剤:燈油、流動パラフィン等。
(6)油脂系消泡剤:動植物油、ごま油、ひまし油、これらのアルキレンオキシド付加物等。
(7)脂肪酸系消泡剤:オレイン酸、ステアリン酸、これらのアルキレンオキシド付加物等。
(8)脂肪酸エステル系消泡剤:グリセリンモノリシノレート、アルケニルコハク酸誘導体、ソルビトールモノラウレート、ソルビトールトリオレエート、天然ワックス等。
(9)オキシアルキレン系消泡剤:(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン付加物等のポリオキシアルキレン類;ジエチレングリコールヘプチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン2−エチルヘキシルエーテル、炭素原子数12〜14の高級アルコールへのオキシエチレンオキシプロピレン付加物等の(ポリ)オキシアルキルエーテル類;ポリオキシプロピレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の(ポリ)オキシアルキレン(アルキル)アリールエーテル類;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール,3−メチル−1−ブチン−3−オール等のアセチレンアルコールにアルキレンオキシドを付加重合させたアセチレンエーテル類;ジエチレングリコールオレイン酸エステル、ジエチレングリコールラウリル酸エステル、エチレングリコールジステアリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリオレイン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシプロピレンメチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシルフェノールエーテル硫酸ナトリウム等の(ポリ)オキシアルキレンアルキル(アリール)エーテル硫酸エステル塩類;(ポリ)オキシエチレンステアリルリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸エステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミン等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルアミン類;ポリオキシアルキレンアミド等。
(10)アルコール系消泡剤:オクチルアルコール、ヘキサデシルアルコール、アセチレンアルコール、グリコール類等。
(11)アミド系消泡剤:アクリレートポリアミン等。
(12)リン酸エステル系消泡剤:リン酸トリブチル、ナトリウムオクチルホスフェート等。
(13)金属石鹸系消泡剤:アルミニウムステアレート、カルシウムオレエート等。
(14)シリコーン系消泡剤:ジメチルシリコーン油、シリコーンペースト、シリコーンエマルジョン、有機変性ポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン等のポリオルガノシロキサン)、フルオロシリコーン油等。
(15)AE剤:樹脂石鹸、飽和又は不飽和脂肪酸、ヒドロキシステアリン酸ナトリウム、ラウリルサルフェート、ABS(アルキルベンゼンスルホン酸)、LAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸)、アルカンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテルリン酸エステル又はその塩、蛋白質材料、アルケニルスルホコハク酸、α−オレフィンスルホネート等。
(16)その他界面活性剤:オクタデシルアルコールやステアリルアルコール等の分子内に6〜30個の炭素原子を有する脂肪族1価アルコール、アビエチルアルコール等の分子内に6〜30個の炭素原子を有する脂環式1価アルコール、ドデシルメルカプタン等の分子内に6〜30個の炭素原子を有する1価メルカプタン、ノニルフェノール等の分子内に6〜30個の炭素原子を有するアルキルフェノール、ドデシルアミン等の分子内に6〜30個の炭素原子を有するアミン、ラウリン酸やステアリン酸等の分子内に6〜30個の炭素原子を有するカルボン酸に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを10モル以上付加させたポリアルキレンオキシド誘導体類;アルキル基又はアルコキシ基を置換基として有してもよい、スルホン基を有する2個のフェニル基がエーテル結合した、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩類;各種アニオン性界面活性剤;アルキルアミンアセテート、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の各種カチオン性界面活性剤;各種ノニオン性界面活性剤;各種両性界面活性剤等。
(17)防水剤:脂肪酸(塩)、脂肪酸エステル、油脂、シリコン、パラフィン、アスファルト、ワックス等。
(18)防錆剤:亜硝酸塩、リン酸塩、酸化亜鉛等。
(19)ひび割れ低減剤:ポリオキシアルキルエーテル等。
(20)膨張材;エトリンガイト系、石炭系等。
その他の公知の水硬性組成物用添加剤(セメント添加剤)としては、セメント湿潤剤、増粘剤、分離低減剤、凝集剤、乾燥収縮低減剤、強度増進剤、セルフレベリング剤、防錆剤、着色剤、防カビ剤等を挙げることができる。なお、上記公知の水硬性組成物用添加剤(セメント添加剤)は、複数の併用も可能である。
本発明の水硬性組成物において、水硬性粉体(セメント)及び水以外の成分についての特に好適な実施形態としては、次の1)〜4)が挙げられる。
1)[1]本発明の水硬性組成物用混和剤(セメント混和剤)、[2]オキシアルキレン系消泡剤の2成分を必須とする組み合わせ。なお、[2]のオキシアルキレン系消泡剤の配合質量比としては、[1]の水硬性組成物用混和剤(セメント混和剤)に対して0.01〜10質量%が好ましい。
2)[1]本発明の水硬性組成物用混和剤(セメント混和剤)、[2]材料分離低減剤の2成分を必須とする組み合わせ。材料分離低減剤としては、非イオン性セルローズエーテル類等の各種増粘剤、部分構造として炭素数4〜30の炭化水素鎖からなる疎水性置換基と炭素数2〜18のアルキレンオキシドを平均付加モル数で2〜300付加したポリオキシアルキレン鎖とを有する化合物等が使用可能である。なお、[1]の水硬性組成物用混和剤(セメント混和剤)と[2]の材料分離低減剤との配合質量比としては、10/90〜99.99/0.01が好ましく、50/50〜99.9/0.1がより好ましい。この組み合わせからなる水硬性組成物(セメント組成物)は、高流動コンクリート、自己充填性コンクリート、セルフレベリング材として好適である。
3)[1]本発明の水硬性組成物用混和剤(セメント混和剤)、[2]遅延剤の2成分を必須とする組み合わせ。遅延剤としては、グルコン酸(塩)、クエン酸(塩)等のオキシカルボン酸類、グルコース等の糖類、ソルビトール等の糖アルコール類、アミノトリ(メチレンホスホン酸)等のホスホン酸類等が使用可能である。なお、[1]の水硬性組成物用混和剤(セメント混和剤)と[2]の遅延剤との配合質量比としては、50/50〜99.9/0.1が好ましく、70/30〜99/1がより好ましい。
4)[1]本発明の水硬性組成物用混和剤(セメント混和剤)、[2]促進剤の2成分を必須とする組み合わせ。促進剤としては、塩化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム等の可溶性カルシウム塩類、塩化鉄、塩化マグネシウム等の塩化物類、チオ硫酸塩、ギ酸及びギ酸カルシウム等のギ酸塩類等が使用可能である。なお、[1]の水硬性組成物用混和剤(セメント混和剤)と[2]の促進剤との配合質量比としては、10/90〜99.9/0.1が好ましく、20/80〜99/1がより好ましい。
本発明の水硬性組成物用添加剤は、上述の構成よりなり、品質の高くない骨材を含む水硬性組成物に対して、微粒成分の含有量に関係なく、流動性、保持性、強度及びコンクリート等の状態を改善し、コンクリート等の水硬性組成物に優れた性状を与えることができる水硬性組成物用添加剤である。
したがって、本発明の水硬性組成物用添加剤を含む水硬性組成物は、土木・建築分野等で好適に使用される。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
<略語の説明>
DEAE−23EO−MMA:ジエチルアミノエタノールのエチレンオキシド平均23モル付加物とメタクリル酸とのエステル化物
DEAE−50EO−MMA:ジエチルアミノエタノールのエチレンオキシド平均50モル付加物とメタクリル酸とのエステル化物
PGM23E:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数23)
PGM25E:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数25)
IPN10:イソプレノールにエチレンオキシドを平均10モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル
IPN50:イソプレノールにエチレンオキシドを平均50モル付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル
IPN10−Q−CHCO:IPN10−Qのカウンターアニオン酢酸塩
DMAEA−Q:ジメチルアミノエチルアクリレート塩化メチル4級塩(興人フィルム&ケミカルズ社製)
DMAPAA−Q:ジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩化メチル4級塩(興人フィルム&ケミカルズ社製)
DMAEM−Q:ジメチルアミノエチルメタクリレート塩化メチル4級塩(興人フィルム&ケミカルズ社製)
<単量体(a)の調製>
IPN10−Qの調製例
攪拌翼、温度計、冷却管を備えた5L四つ口フラスコに、IPN10を1679.8g、エピクロルヒドリン1406.0gを一括で仕込み、攪拌混合しながら、内温50℃となるよう加温した。ここに48%水酸化ナトリウム水溶液374.3gを2時間かけて滴下し、内温50℃を維持しながら、更に4時間攪拌した。反応中、系中を減圧にし、水を留去しながら反応を行った。得られた溶液を室温まで冷却した後、析出した塩を水で洗浄して除去し、更に減圧蒸留で混入しているエピクロルヒドリンと水を除去して、IPN10末端グリシジル化物含有組成物(IPEG10)を1732.0g得た。次に、攪拌翼、温度計、冷却管を備えた2L四つ口フラスコに、IPEG10 1100.0g、30%トリメチルアミン塩酸塩水溶液532.6gを一括で仕込み、攪拌混合しながら、内温50℃で6時間攪拌し、IPN10−Qを含む水溶性単量体含有組成物を得た。不揮発分が65%となるように、イオン交換水を用いて調製しIPN10−Q(65%aq.)を得た。
なお、IPN10−Qは、上記一般式(a−2−2)において、nが10であり、XがCl(塩化物イオン)である構造を有している。
PGM23E−Qの調製例
攪拌翼、温度計、冷却管を備えた5L四つ口フラスコに、DEAE−23EO−MMA 500.0gを一括で仕込み、攪拌混合しながら、内温50℃となるよう加温した。ここに、ジメチル硫酸30.2gを2時間かけて滴下し、内温を50℃に維持し、さらに2時間攪拌し、PGM23E−Qを得た。
PGM50E−Qの調製例
攪拌翼、温度計、冷却管を備えた5L四つ口フラスコに、DEAE−50EO−MMA 500.0gを一括で仕込み、攪拌混合しながら、内温70℃となるよう加温した。ここに、ジメチル硫酸62.5gを2時間かけて滴下し、内温を70℃に維持し、さらに2時間攪拌し、PGM50E−Qを得た。
なお、PGM23E−Qは、上記一般式(a−1−3)において、nが23であり、XがCHSO (メチル硫酸イオン)である構造を有している。また、PGM50E−Qは、上記一般式(a−1−3)において、nが50であり、XがCHSO である構造を有している。
<共重合体の調製>
製造例1
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、単量体(a)としてIPN10−Q(65%aq.)719.1gを仕込み、80℃に昇温した後、単量体(b)としてアクリル酸ブチル132.5gを3時間かけて滴下した。それと同時に、4%過硫酸ナトリウム水溶液68.4g、およびイオン交換水76.2gに3−メルカプトプロピオン酸3.7gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了し、共重合体(A−1)を得た。
製造例2
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、単量体(a)としてIPN10−Q(65%aq.)800.2gを仕込み、80℃に昇温した後、単量体(b)としてスチレン79.9gを3時間かけて滴下した。それと同時に、4%過硫酸ナトリウム水溶液60.9g、およびイオン交換水55.8gに3−メルカプトプロピオン酸6.3gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了し、共重合体(A−2)を得た。
製造例3
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水242.1gを仕込み、80℃に昇温した後、単量体(a)としてPGM50E−Q 449.6gおよび単量体(b)としてメタクリル酸ブチル150.4gを3時間かけて滴下した。それと同時に、4%過硫酸ナトリウム水溶液49.4g、およびイオン交換水105.9gに3−メルカプトプロピオン酸2.6gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了し、共重合体(A−3)を得た。
製造例4
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、単量体(a)としてIPN10−Q−CHCO(65%aq.)662.2gを仕込み、80℃に昇温した後、単量体(b)としてアクリル酸2−エチルヘキシル169.6gを3時間かけて滴下した。それと同時に、4%過硫酸ナトリウム水溶液60.9g、およびイオン交換水102.5gに3−メルカプトプロピオン酸4.9gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了し、共重合体(A−4)を得た。
製造例5
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水127.4gを仕込み、80℃に昇温した後、単量体(a)としてDMAEA−Q 200.9gおよび単量体(b)としてアクリル酸ブチル399.1gを3時間かけて滴下した。それと同時に、4%過硫酸ナトリウム水溶液164.8g、およびイオン交換水118.2gに3−メルカプトプロピオン酸10.4gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了し、共重合体(A−5)を得た。
製造例6
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水321.3gを仕込み、80℃に昇温した後、単量体(a)としてPGM23E−Q 596.6gおよび単量体(b)としてメタクリル酸ブチル3.4gを3時間かけて滴下した。それと同時に、4%過硫酸ナトリウム水溶液18.8g、およびイオン交換水58.4gに3−メルカプトプロピオン酸1.5gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了し、共重合体(A−6)を得た。
製造例7
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水298.0gを仕込み、80℃に昇温した後、単量体(a)としてDMAPAA−Q 497.6gおよび単量体(b)としてジメチルアクリルアミド102.4gを3時間かけて滴下した。それと同時に、8%過硫酸ナトリウム水溶液68.3g、およびイオン交換水49.1gに3−メルカプトプロピオン酸14.6gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了し、共重合体(A−7)を得た。
製造例8
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水333.3gを仕込み、80℃に昇温した後、単量体(a)としてDMAEM−Q 109.3gおよび単量体(b)としてPGM23E 390.7gを3時間かけて滴下した。それと同時に、4%過硫酸ナトリウム水溶液34.8g、およびイオン交換水130.0gに3−メルカプトプロピオン酸1.7gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了し、共重合体(A−8)を得た。
製造例9
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、単量体(a)としてIPN10−Q(65%aq.)323.8g、単量体(b1)としてIPN50 331.5gおよびイオン交換水155.0gを仕込み、80℃に昇温した後、単量体(b2)としてアクリル酸エチル58.0gを3時間かけて滴下した。それと同時に、4%過硫酸ナトリウム水溶液41.1g、およびイオン交換水66.0gに3−メルカプトプロピオン酸1.1gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了し、共重合体(A−9)を得た。
製造例10
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、単量体(a)としてIPN10−Q(65%aq.)104.2g、単量体(b1)としてIPN50 426.4gおよびイオン交換水292.9gを仕込み、80℃に昇温した後、単量体(b2)としてアクリル酸ブチル6.0gを3時間かけて滴下した。それと同時に、4%過硫酸ナトリウム水溶液13.2g、およびイオン交換水156.8gに3−メルカプトプロピオン酸0.6gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了し、共重合体(A−10)を得た。
製造例11
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、単量体(a)としてIPN10−Q(65%aq.)664.9gを仕込み、80℃に昇温した後、単量体(b)としてアクリル酸67.8gを3時間かけて滴下した。それと同時に、10%過硫酸ナトリウム水溶液25.1g、およびイオン交換水183.8gに3−メルカプトプロピオン酸3.0gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了し、共重合体(B−1)を得た。
製造例12
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、単量体(a)としてIPN10−Q(65%aq.)779.6gを仕込み、80℃に昇温した後、単量体(b1)としてアクリル酸ブチル90.0gおよび単量体(b2)としてアクリル酸3.2gを3時間かけて滴下した。それと同時に、4%過硫酸ナトリウム水溶液59.3g、およびイオン交換水64.7gに3−メルカプトプロピオン酸3.2gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了し、共重合体(B−2)を得た。
製造例13
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水323.1gを仕込み、80℃に昇温した後、単量体(a)としてDMAEA−Q 600.0gを3時間かけて滴下した。それと同時に、4%過硫酸ナトリウム水溶液49.2g、およびイオン交換水14.5gに3−メルカプトプロピオン酸13.2gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了し、重合体(B−3)を得た。
製造例14
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水200.0gを仕込み、60℃に昇温した後、PGM25E 415.2gおよびメタクリル酸82.7gをイオン交換水114.3gに溶解させた水溶液を3時間かけて滴下した。それと同時に、4%過酸化水素水溶液22.2g、およびイオン交換水147.5gにL−アスコルビン酸1.2gおよび3−メルカプトプロピオン酸4.2gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。重量平均分子量が20,000の共重合体である減水剤(C−1)の水溶液を得た。
製造例15
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水293.6g、IPN50 440.3gを仕込み、60℃に昇温した後、アクリル酸59.6gを3時間かけて滴下した。それと同時に、4%過酸化水素水溶液17.3g、およびイオン交換水186.3gにL−アスコルビン酸0.9gおよび3−メルカプトプロピオン酸1.8gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け重合反応を終了した。重量平均分子量が35,000の共重合体である減水剤(C−2)の水溶液を得た。
<原子量>
単量体の分子量計算に用いた各元素の原子量は次の通りである。
水素原子(H):1.008
炭素原子(C):12.011
窒素原子(N):14.007
酸素原子(O):15.999
硫黄原子(S):32.060
塩素原子(Cl):35.453
<単量体(a)、単量体(b)の分子量>
上記原子量を基に、各単量体の分子式より分子量を算出した。なお、エチレンオキシド付加物については、平均付加モル数の単量体を代表とし、分子式とした。
IPN10−Q:678.3
PGM50E−Q:2485.8
IPN10−Q−CHCO:701.9
DMAEA−Q:193.5
PGM23E−Q:1324.5
DMAPAA−Q:206.5
DMAEM−Q:207.7
アクリル酸ブチル:128.2
スチレン:104.15
メタクリル酸ブチル:142.2
アクリル酸2−エチルヘキシル:184.3
ジメチルアクリルアミド:99.1
PGM23E:1113.3
IPN50:2288.8
アクリル酸エチル:102.1
アクリル酸:72.1
製造例1においては、単量体(a)であるIPN10−Qの理論分子量は678.3であり、単量体(b)であるアクリル酸ブチルの理論分子量は128.2である。単量体(a)の使用量は719.1×0.65=467.4gであり、単量体(b)の使用量は132.5gであるので、単量体(a)の使用モル量は467.4/678.3=0.689、単量体(b)の使用モル量は132.5/128.2=1.034となる。したがって、単量体(a)と単量体(b)とのモル比は、(a)/(b)=0.689/1.034=40/60である。製造例2〜製造例13における単量体(a)と単量体(b)とのモル比についても、単量体(a)および単量体(b)の理論分子量と使用量を用いて、製造例1と同様に計算することができる。
以下の条件において、モルタル試験及びコンクリート試験を行った。
<モルタル試験条件>
モルタル試験は、いずれも20℃に調温した材料を用いて20℃雰囲気下で行い、試験に使用した材料及びモルタル配合は、以下の通りである。
(モルタル配合)
太平洋セメント社製普通ポルトランドセメント500g、セメント強さ試験用標準砂(JIS R5201)1350g、水硬性組成物用添加剤及びポリカルボン酸系高性能AE減水剤を含むイオン交換水225g(水/セメント比(質量比)=0.45)、並びに、微粉成分(採集微粒分)又はクレイ(ベントナイト、カオリナイト、アロフェン)を上記の砂に対して外割りで表2に記載した量を含んでいる。また、表1に示す配合には、微粒成分又はクレイが含まれていない。なお、モルタル中の気泡がモルタルの流動性に及ぼす影響を避けるために、市販のオキシアルキレン系消泡剤を用いて空気量が1.0±0.3%となるように調整した。水硬性組成物用添加剤としては、表1及び表2に記載の添加剤をセメントに対して0.04wt%使用した。また、ポリカルボン酸系高性能AE減水剤としては、減水剤(C−1)をセメントに対して0.08wt%使用した。
微粒成分は、大井川水系の掛川産川砂より75μm以下の成分を採集した採集微粒分であり、JIS Z 8801−1で規定される呼び寸法75μm金属製ふるい通過分を採集微粒分とした。
また、クレイは、次に示す市販品を使用した。
ベントナイト:クニゲルV1(クニミネ工業社製)
カオリナイト:RC−1(竹原化学工業社製)
アロフェン:セカードP−1(品川化成社製)
(モルタル組成物の調製)
ホバート型モルタルミキサー(型番N−50、ホバート社製)の釜にセメント、微粒成分又はクレイを入れる場合には表2の配合に従って微粒成分又はクレイを入れ、水硬性組成物用添加剤及びポリカルボン酸系高性能AE減水剤を含むイオン交換水を投入した時間を混練開始時間0分とし、30秒間低速練りし、砂を30秒間かけて投入、30秒間高速練りを行い、釜の壁面についたモルタルを15秒間かけてかき落とした後、1分15秒間静置させ、さらに1分間高速練りを行うことにより、モルタルを調製した。
(モルタルフロー値の測定)
調製されたモルタルを水平なテーブルに置かれた15cmミニスランプコーン(下部内径10cm、上部内径5cm、高さ15cmの円錐筒)に摺り切りまで充填し、混練開始5分30秒経過後にミニスランプコーンを静かに垂直に持ち上げた後にテーブルに広がったモルタルの長径と短径を測定し、その平均値をモルタルフロー値とした。
<コンクリート試験条件>
コンクリート試験は、いずれも20℃に調温した材料を用いて20℃雰囲気下で行い、試験に使用した材料及びコンクリート配合は、以下の通りである。
(コンクリート配合)
配合単位量は、W:172kg/m、C:573kg/m、G:866kg/m、S:765kg/mとした。
上記略語は、下記の通りである。
W:セメント混和剤、AE剤(空気連行剤)、水(水道水)
C:太平洋セメント社製の普通ポルトランドセメント
G:粗骨材、青梅産硬質砂岩(比重2.65)
S:細骨材、掛川産川砂(大井川水系、比重2.59)
(コンクリート組成物の調製)
コンクリート組成物の調製は、試験温度が20℃となるように、試験に使用する材料、強制練りミキサー、測定器具類を20℃の試験温度雰囲気下で調温し、混練及び各測定は20℃の温度雰囲気下で行った。なお、コンクリート組成物中の気泡がコンクリート組成物の流動性に及ぼす影響を避けるために、市販のAE剤(商品名「MA202」、ポゾリス社製)を用い、空気量が1±0.3%となるように調整した。水硬性組成物用混和剤として、水硬性組成物用添加剤及びポリカルボン酸系高性能AE減水剤を配合したものを用い、上記に示すコンクリート配合にて調合して、水を加えた時間を0分として強制練りミキサーを用いて3分間混練し、コンクリートを調製した。フロー値および空気量の測定は、日本工業規格(JIS−A−1101、1128)に準拠して行った。水硬性組成物用添加剤としては、表3及び表4に記載の添加剤をセメントに対して0.02wt%使用した。また、ポリカルボン酸系高性能AE減水剤としては、減水剤(C−2)をセメントに対して0.18wt%使用した。
(圧縮強度試験方法)
圧縮強度試験用の供試体作成および供試体の24時間後の圧縮強度測定を次の要領により行った。
供試体作製:100mm×200mm 紙製供試体型枠 各3本
供試体養生:温度20℃、湿度60%、恒温恒湿空気養生(24時間後)
供試体研磨:供試体面研磨(供試体研磨仕上げ機使用)
圧縮強度測定:自動圧縮強度測定器(前川製作所)
Figure 2014205606
Figure 2014205606
Figure 2014205606
Figure 2014205606
Figure 2014205606
比較例では、以下の水硬性組成物用添加剤を使用した。
p−DADMAC:ジアリルジメチルアンモニウムクロリド重合体(Aldrich社製、重量平均分子量:10万未満<ラベル表示>)
PD−7:ジメチルアミン・エピクロルヒドリン共重合体(四日市合成社製)
モルタル試験における微粒成分又はクレイの配合は、砂に対して外割りで配合する。例えば、実施例1−1では、砂1350gに対して採集微粒分0.6wt%を添加するので、1350×0.6/100=8.10gを外割りで使用した。
一方、コンクリート試験における微粒成分又はクレイの配合は、砂に対して内割りで配合する。例えば、実施例2−1では、砂23.02kgに対して採集微粒分2.0wt%を内割り添加するので、23.02×2.0/100=0.460kgを使用する砂の一部と置換した。
(水硬性組成物用添加剤の評価)
水硬性組成物用添加剤の効果を、水硬性組成物の流動性変動率、流動性回復率、保持性、及び、水硬性組成物の硬化物の24時間後の圧縮強度比により評価した。
(1)流動性変動率
微粒成分又はクレイ未添加で、減水剤のみを使用した際のフロー値をFi、微粒成分又はクレイ未添加で、減水剤及び水硬性組成物用添加剤を併用した際のフロー値をFr、とした場合、流動性変動率は、(1−Fr/Fi)の絶対値で表される数値であり、流動性変動率が小さいほど微粒成分又はクレイの有無及び量によらず、水硬性組成物用添加剤による流動性への影響が少なく、取り扱いやすいことを意味している。評価基準は次のとおりである。試験結果を表1〜表4に示した。なお、表1〜表4中、「変動率評価」における「−」は評価対象外であることを意味している。
評価◎:変動率が5%未満
評価○:変動率が5%以上10%未満
評価△:変動率が10%以上15%未満
評価×:変動率が15%以上
例えば、表1に示す基準例1−1のフロー値を使い、参考例1−1の変動率を計算すると、|1−203/202|=0.00495となるため、0.5%と計算することができる。
(2)流動性回復率
微粒成分又はクレイ未添加で、減水剤のみを使用した際のフロー値をFi、微粒成分又はクレイを加え、減水剤のみを使用した際のフロー値をFba、微粒成分又はクレイを加え、減水剤及び水硬性組成物用添加剤を併用した際のフロー値をFbr、とした場合、流動性回復率は、(Fbr−Fba)/(Fi−Fba)で表される数値であり、流動性回復率が高いほど水硬性組成物用添加剤の効果が高いことを意味している。評価基準は次のとおりである。試験結果を表2及び表4に示した。なお、表2及び表4中、「回復率評価」における「−」は評価対象外であることを意味している。
評価◎:回復率が80%以上
評価○:回復率が60%以上80%未満
評価△:回復率が40%以上60%未満
評価×:回復率が40%未満
例えば、表2に示す基準例1−1および比較例1−4のフロー値を使い、実施例1−1の回復率を計算すると、(192−143)/(202−143)=0.8305となるため、83.1%と計算することができる。
(24時間後の圧縮強度比評価)
微粒成分又はクレイ未添加で、減水剤のみを使用した際の水硬性組成物の硬化物の24時間後の圧縮強度をCSi、微粒成分又はクレイ添加で、減水剤及び水硬性組成物用添加剤を併用した際の24時間後の圧縮強度をCSrとした場合、24時間後の圧縮強度比は、CSr/CSiで表される数値であり、圧縮強度比が大きいほど初期強度が向上していることを意味している。評価基準は次のとおりである。試験結果を表5に示した。
評価◎:24時間後の圧縮強度比が1.10以上
評価○:24時間後の圧縮強度比が1.05以上、1.10未満
評価×:24時間後の圧縮強度比が1.05未満
例えば、表5に示す基準例3−1および実施例3−1の24時間後の圧縮強度比を計算すると、36.8/33.3=1.105となる。
(保持性評価)
注水直後から30分後に測定したフロー値により保持性を評価した。フロー値が大きいほど保持性が優れていることを意味している。評価基準は次のとおりである。試験結果を表5に示した。
評価◎:30分後フロー値が450mm以上
評価○:30分後フロー値が400mm以上、450mm未満
評価×:30分後フロー値が400mm未満
表2より、モルタル試験において、微粒成分又はクレイを含む比較例1−1〜1−4では、微粒成分又はクレイを含まない基準例1−1よりもフロー値が小さく、微粒成分又はクレイを含む水硬性組成物の流動性が低下することが分かる。これに対し、上記(i)〜(iii)を満たすポリマーを水硬性組成物用添加剤として用いる実施例1−1〜1−18では、流動性回復率が高いという結果が得られた。また、表4より、コンクリート試験においても同様の結果が得られた。このように、本発明の水硬性組成物用添加剤は、微粒成分やクレイを含む水硬性組成物の流動性を高めることができることが判明した。
中でも、共重合体(A−1)〜(A−10)のように、ポリマーを構成する単量体がアルカリ性条件下でアニオン性を示す官能基(カルボキシル基など)を有しない場合には、流動性回復率が高く、かつ、流動性変動率が小さいため、水硬性組成物用添加剤として特に優れることが分かる。

Claims (8)

  1. 下記(i)〜(iii)を満たすカチオン性ポリマー(A)を含有することを特徴とする水硬性組成物用添加剤。
    (i)カチオン基を有するビニル系単量体(a)及びカチオン基を有しないビニル系単量体(b)に由来する構造を有する。
    (ii)該単量体(a)と該単量体(b)とのモル比は、(a)/(b)=1/99〜95/5である。
    (iii)該単量体(a)は、下記一般式(1)で表される第4級窒素カチオン基を有するビニル系単量体を含む。
    Figure 2014205606
    [一般式(1)中、R〜Rは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜18のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、又は、式:Z−(OA)−(OAは炭素数2〜18のオキシアルキレン基、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜50の整数、Zは水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、又は、炭素数1〜18のアシル基)で表される基を表す。]
  2. 前記単量体(a)は、下記一般式(a−1)で表される単量体、下記一般式(a−2)で表される単量体、及び、アクリルアミド系単量体からなる群より選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の水硬性組成物用添加剤。
    Figure 2014205606
    [一般式(a−1)中、Ra1及びRa2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。また、*印で示す部位に上記一般式(1)で表される第4級窒素カチオン基が直接的に結合するか、又は、有機基を介して結合する。]
    Figure 2014205606
    [一般式(a−2)中、Ra3及びRa4は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Ra5は、炭素数1〜6のアルキレン基又は直接結合を表す。また、*印で示す部位に上記一般式(1)で表される第4級窒素カチオン基が直接的に結合するか、又は、有機基を介して結合する。]
  3. 前記単量体(b)は、下記一般式(b−1)〜(b−4)で表される単量体からなる群より選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1又は2に記載の水硬性組成物用添加剤。
    Figure 2014205606
    [一般式(b−1)中、Rb1及びRb2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Rb3は、炭素数1〜18のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す。Zは、−O−又は−N(Y)−(Yは、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜18のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す)を表す。]
    Figure 2014205606
    [一般式(b−2)中、Rb4及びRb5は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Rb6は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す。]
    Figure 2014205606
    [一般式(b−3)中、Rb7及びRb8は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Rb9Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、同一でも異なっていてもよい。p1は、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜500の数である。Rb10は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す。]
    Figure 2014205606
    [一般式(b−4)中、Rb11及びRb12は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Rb13は、炭素数1〜6のアルキレン基又は直接結合を表す。Rb14Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、同一でも異なっていてもよい。p2は、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜500の数である。Rb15は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す。]
  4. 粒径75μm以下の微粒成分を含む水硬性組成物に用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水硬性組成物用添加剤。
  5. クレイ成分を含む水硬性組成物に用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水硬性組成物用添加剤。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の水硬性組成物用添加剤と、水硬性粉体を分散させるための水硬性粉体用分散剤(B)とを含むことを特徴とする水硬性組成物用混和剤。
  7. 前記水硬性粉体用分散剤(B)は、下記一般式(c−1)で表される単量体に由来する構造と、下記一般式(c−2)及び/又は(c−3)で表される単量体に由来する構造とを有するポリマーを含むことを特徴とする請求項6に記載の水硬性組成物用混和剤。
    Figure 2014205606
    [一般式(c−1)中、Rc1及びRc2は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Mは、水素原子、金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基を表す。]
    Figure 2014205606
    [一般式(c−2)中、Rc3及びRc4は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Rc5Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、同一でも異なっていてもよい。q1は、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜500の数である。Rc6は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す。]
    Figure 2014205606
    [一般式(c−3)中、Rc7及びRc8は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を表す。Rc9は、炭素数1〜6のアルキレン基又は直接結合を表す。Rc10Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表し、同一でも異なっていてもよい。q2は、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜500の数である。Rc11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、又は、炭素数6〜18のアリール基を表す。]
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の水硬性組成物用添加剤と、水と、水硬性粉体及び/又は骨材とを含むことを特徴とする水硬性組成物。
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