JP2014204159A - 無線通信システムの基地局パラメータの設定方法及び基地局 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動端末毎の通信状況を考慮して、基地局パラメータを適応的に設定する。
【解決手段】無線通信システムにおいて、基地局パラメータを有し、少なくとも1つの移動端末と無線接続する基地局が、移動端末の通信速度、移動速度、及び基地局の輻輳状態の少なくとも1つの測定要素の測定量を得る測定手段と、少なくとも1つの測定要素の測定量と、その測定要素の所定のしきい値とを比較する比較手段と、比較手段による比較結果に基づき、各移動端末に対する基地局パラメータを更新するパラメータ更新手段と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信システムの基地局パラメータの設定方法、特に、移動端末毎のハンドオーバーパラメータを設定する方法、及び基地局に関する。
携帯電話、特にスマートフォンの普及に伴い、無線通信を用いての様々なサービスが提供されるようになった。特に、スマートフォンでは、無線通信において、動画ダウンロード、ストリーミング再生、インターネット閲覧、ナビゲーション、音声電話、テレビ電話、メール通信などの様々なサービスの利用を可能にしている。ユーザは、使用目的や場所、時間等に応じて、これらのサービスを使い分けることができる。
多種多様なサービスが提供されることにより、動画ダウンロードなどの高伝送レートのサービスを受ける高速通信の移動端末と、音声電話や文字メール通信などの低伝送レートのサービスを受ける低速通信の移動端末とが、同一のセル内に混在することになる。このように、通信速度が異なる移動端末が同一セル内に混在することで、トラヒックの地理的や時間的な偏在が生じる。トラヒックの地理的な偏在は、例えば、隣接するセルの基地局に多大な干渉電力を与える可能性がある。また、トラヒックの時間的な偏在は、各移動端末が要望する無線リソースの割り当てを困難なものにする。
また、同一のセル内には、移動速度の異なる複数の移動端末も混在する。この混在には、移動端末が、電車内など高速移動時に使用される場合、歩行中に使用される場合、静止状態で使用される場合などが想定される。更に、固定電話の代わりに、特定範囲内のみにおいて使用される場合もある。
このように、通信速度や移動速度などの通信状況が異なる移動端末に対して、基地局(あるいは、ネットワーク)には、各移動端末の通信状況を考慮し、かつ各移動端末が希望するサービスを提供することが求められる。
一方、セル内の無線容量や移動端末数の増加、地理的なトラヒックのばらつきの解消、干渉電力抑制による通信品質の改善を目的として、多層化セル構成が進められている。一般的なセル構成では、無線通信システムのサービスエリア内をセルが平面的に配置される。これに対し、多層化セル構成では、セルの内側により小さいセルを配置した階層的な構成としている。多層化セル構成の簡単な例を図12に示す。サービスエリアの大きなセル(通常、マクロセル)13、14、112内に、より小さいセル(マイクロセルやピコセル)72、114、116が配置される。
多層化セル構成においては、例えば、高速移動を行う移動端末は、より大きいセルの基地局に接続することで、頻繁なハンドオーバーを抑制することができる。また、大容量データ通信を行う移動端末は、より小さいセルの基地局に接続することで、送信電力を低減させることができ、これにより、隣接する他の基地局に対する干渉電力が抑制され、また移動端末自体の電力消費を抑えることができる。
上記のセルは、その大きさやタイプにより、幾つかの種類に分けられる。一般的には、マクロセル、マイクロセル、ピコセル、フェムトセルなどが用いられる。マクロセルは、半径数km〜数十kmの大きさのセルであり、通常、人口密度の少ないエリアに配置される。マイクロセルは、半径数km程度のセルであり、都市部など人口密度が高いエリアに配置される。ピコセルは、半径数十m〜数百m程度のセルであり、特定のスポットや地下街などに配置される。更に、フェムトセルは、半径〜数十m程度のセルであり、例えば、宅内に配置される。ただし、このような定義は、明確に決まっているものではなく、また、セルを設置する携帯電話事業者によっても異なる。
多層化セル構成では、例えば、マクロセル内にマイクロセル(あるいは、ピコセル又はフェムトセル)が配置される。マイクロセルを複数セル構成として、マクロセル内の人口密集領域や繁華街などに配置することができる。このような構成とすることで、マクロセル内の特定領域におけるトラヒックの集中を吸収することができる。また、特定の地点にスポット的に単独のセルを配置することもできる。
移動端末は、上記のように通信速度や移動速度に関して多様な状態を有しているので、各移動端末の状態に合わせて接続するセルを選択することは、通信品質の向上、ハンドオーバーにおける負担軽減、他のセルに対する干渉の抑制などの効果が期待できる。ここで、セルの選択は、平面セル構成においては隣接セル間、多層化セル構成においては隣接セル間及び階層セル間で行われることになる。そして、このようなセルの選択は、移動端末のハンドオーバーを介して行われることになるので、セルの構成や通信状況に応じて、移動端末のハンドオーバーを制御することで、移動端末は、より適切なセルに接続され、これにより、無線通信システムのより効率的な運用が可能となる。
ハンドオーバーの制御は、ハンドオーバーに関するハンドオーバーパラメータを適応的に設定することで行うことができる。しかし、ハンドオーバーパラメータを含む基地局パラメータは、通常、全移動局に対して同一に適用され、また不変である。このようなパラメータの値は、基地局の設置時に、設置場所の環境、隣接セルとの間隔、平均的な通信状態などを考慮して設定され、不都合が生じない限りは、固定的に使用される。
なお、無線通信システムを効率的に運用するため、基地局の通信状況に応じて、適応的に基地局パラメータを更新する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2009−118016号公報
しかし、上記のように、基地局の通信状況に応じて、基地局パラメータを設定する場合、個々の移動端末の通信状況は考慮されず、このため、基地局において設定されるパラメータが、この基地局に無線接続される全ての移動端末に対し、それぞれの通信状況に関わらず、共通に適用されている。
一方、移動端末毎の通信状況を考慮して、移動端末毎に基地局パラメータを適応的に設定すれば、各移動端末は、現在の通信状況により適したセルへ接続を行うことができる。これにより、移動端末における通信品質の向上、ハンドオーバーにおける負担軽減、他のセルに対する干渉の抑制が可能となり、基地局(即ち、セル内)での通信品質の向上とネットワーク負荷の抑制が可能となる。
本発明は、移動端末又は基地局における通信状況に関する情報に基づき、各移動端末に対する基地局パラメータを変更する基地局を提供することを目的とする。
また、本発明は、各移動端末に対する基地局パラメータを変更する方法を提供することを目的とする。
本発明は、無線通信システムにおいて、基地局パラメータを有し、少なくとも1つの移動端末と無線接続する基地局であって、移動端末の通信速度、移動速度、及び基地局の輻輳状態の少なくとも1つの測定要素の測定量を得る測定手段と、前記少なくとも1つの測定要素の測定量と、その測定要素の所定のしきい値とを比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果に基づき、各移動端末に対する前記基地局パラメータを更新するパラメータ更新手段と、を有する。
また、本発明は、無線通信システムの基地局において基地局パラメータを設定する方法であって、前記基地局は、少なくとも1つの移動端末と無線接続し、前記方法は、移動端末の通信速度、移動速度、及び基地局の輻輳状態の少なくとも1つの測定要素の測定量を得るステップと、前記少なくとも1つの測定要素の測定量と、その測定要素の所定のしきい値とを比較するステップと、前記比較の結果に基づき、各移動端末に対する前記基地局パラメータを更新するステップと、を有する。
本発明により、移動端末毎の通信状況、又は基地局の通信状況に応じて基地局パラメータが動的に設定されて、通信品質の向上とネットワーク負荷の抑制が可能となる。
本発明の第1の実施例を説明する図である。 ハンドオーバーのタイミングを説明する図である。 本発明におけるハンドオーバーのタイミングを説明する図である。 本発明の基地局の構成を説明する図である。 本発明の第1の実施例における基地局の構成を説明する図である。 本発明の第1の実施例における動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施例を説明する図である。 本発明の第3の実施例を説明する図である。 本発明の第4の実施例を説明する図である。 基地局間協調送信を説明する図である。 基地局間協調送信のタイミングを説明する図である。 多層化セル構成の例を示す図である。
以下、図面を参照して、基地局パラメータの設定方法について説明する。ただし、本発明が、図面又は以下に記載される実施形態に限定されるものではないことを理解されたい。
以下、基地局パラメータとしてハンドオーバーパラメータを設定する方法について説明する。
図1は、本発明の第1の実施例を説明する図であり、移動端末がセル間をハンドオーバーする状況を示している。図1において、参照番号11は移動端末が現在無線接続されている基地局、12は移動端末がハンドオーバーする先の基地局、13は基地局11の無線接続範囲であるサービングセル、14は基地局12の無線接続範囲である隣接セル、15は第1の移動端末、16は第2の移動端末、17はセル13とセル14のセル境界、18は第1の移動端末15のハンドオーバー地点、19は第2の移動端末16のハンドオーバー地点を表す。
第1の移動端末15は、比較的低い通信速度で基地局11と無線接続しているとする。この通信速度は、単位時間当たりのデータ伝送量であり、伝送レートなどと呼ぶこともできる。第1の移動端末15は、サービングセル13から隣接セル14の方に移動し、ハンドオーバー地点18で隣接セルの基地局12にハンドオーバーする。
ハンドオーバーのタイミングについて、図2を参照して説明する。図2のグラフの縦軸は、移動端末で受信される参照信号受信電力(RSRP: Reference Signal Received Power)を示す。参照信号は、全ての基地局より同一送信電力で送信されている。図2のグラフでは、サービングセルの基地局からの参照信号とその隣接セルの基地局からの参照信号の各受信電力を示す。横軸は、移動端末が移動する時の時間を示す。ここでは、移動端末は、速度一定で移動していると仮定するので、横軸は、時間の代わりに、移動距離や場所とすることもできる。また、セル13、14内の無線信号は、通常、移動に伴うフェージング変動や建造物等の影響によるシャドーイング変動を受けるが、図2の受信電力特性では、無線伝搬距離に伴う単純な信号減衰のみを考慮するものとする。移動端末は、その移動に伴い、サービングセルの基地局から離れていくため、サービングセルからのRSRPは、時間と共に減衰する。一方、移動に伴い、隣接セルの基地局に近づくため、隣接セルからのRSRPは増加する。そして、2つのRSRPが交差する地点17が、セル境界となる。
ハンドオーバーの1つの方法として、RSRPの強い基地局にハンドオーバーする方法がある。この場合、セル境界17がハンドオーバー地点となる。しかし、上記のように、RSRPはフェージング等の変動を受けて時間や場所により大きく変動することが想定される。このため、セル境界17の付近において、ハンドオーバー先の基地局が頻繁に切替わる「ping-pong効果」と呼ばれる現象が生じる可能性がある。このため、RSRPの変動や測定誤差などの影響を考慮して、頻繁なハンドオーバーを抑制するためのハンドオーバー方法が提案されている。この1つの方法では、隣接セルからのRSRPがサービングセルからのRSRPより十分大きいと判断された地点で、隣接セルへのハンドオーバーが行われる。具体的には、隣接セルからのRSRPがサービングセルからのRSRPより大きくなったとき、これらRSRPの差分値を算出し、差分値がその所定しきい値(セル間ハンドオーバーにおいては、「A3オフセット」と呼ばれる)以上であり、かつその所定しきい値以上の状態が所定期間(セル間ハンドオーバーにおいては、「Time to Trigger」と呼ばれる)以上続いた時にハンドオーバーが行われる。
図2の例では、時間23において、隣接セルからのRSRPとサービングセルからのRSRPとの差分値が所定しきい値21以上となり、その後、その状態が所定期間22の間続き、所定期間22後の時間18において、隣接セルへのハンドオーバーが実行される。このように、隣接セルからのRSRPが十分に大きくなった地点でハンドオーバーを行うことで、頻繁なハンドオーバーを回避することができる。
ただし、ハンドオーバー方法や使用されるハンドオーバーパラメータは、上記に限定されるものではない。例えば、サービングセル又は隣接セルの一方のRSRPのみに基づき、ハンドオーバーのタイミングを決定することもできる。
上記のような安定したハンドオーバーを行うために、ハンドオーバーのタイミングを遅らせることから、基地局間の干渉による通信パフォーマンスの劣化や無線リソースの使用が非効率となる問題がある。図1において、第2の移動端末16が動画などの大容量データを受信しているとする。即ち、サービングセル13の基地局11から第2の移動端末16へのダウンリンク通信速度が速いものとする。このとき、基地局11では、第2の移動端末16に対し、多くの無線リソースを割り当てると共に、各無線リソースにおいて高い変調方式と符号化率の組み合わせ(MCS: modulation and coding scheme)によって変調及び符号化された信号を伝送する。しかし、第2の移動端末16がセル境界付近に接近したとき、基地局11からの信号受信電力(RSRP)が弱くなり、かつ隣接基地局12からの干渉が強くなるため、高MCSで変調、符号化された信号は無線伝搬誤りが増加してしまう。このため、基地局11は、より低いMCSで変調、符号化された信号を用いることになるが、高い通信速度を維持するためには、より多くの無線リソースを割当てることが必要となり、基地局11の無線リソースを多大に消費させることになる。従って、高い通信速度を要求する移動端末のハンドオーバータイミングを遅らせることは、無線リソースの消費を増加させることとなる。このため、第2の移動端末16をRSRPの強い隣接セルに早いタイミングでハンドオーバーさせるようにすれば、基地局11の無線リソースの負担を減らすことに役立つ。図1において、第1の移動端末15より高い通信速度を有する第2の移動端末16は、基地局11により近い地点19において、ハンドオーバーが行われることになる。
本発明の第1の実施例において、移動端末の通信速度に基づいてハンドオーバーのタイミングを調整するために、ハンドオーバーパラメータが変更される。ここで、ハンドオーバーパラメータは、所定しきい値及び/又は所定期間である。従来、このようなハンドオーバーパラメータは、全移動端末に対して共通に同一のパラメータ値が使用され、また固定的である。本発明においては、移動端末毎にハンドオーバーパラメータを設定すると共に、通信状態などに応じて適応的に設定する。
本発明の原理を図3を用いて説明する。基準の所定しきい値21と所定期間22、及びこれらパラメータにより決定されるハンドオーバー位置18は、図2と同じである。所定しきい値を基準値より小さく設定して所定しきい値31とすることで、ハンドオーバー位置は図3の左側、即ち、サービングセル側に移動する。同様に、所定期間を基準値より小さく設定して所定期間32とすることで、ハンドオーバー位置はサービングセル側に移動する。図3では、所定しきい値と所定期間の両方を小さく設定することで、ハンドオーバー位置18がハンドオーバー位置33に移動することを示している。ハンドオーバー位置が33となることで、隣接セルに対しより早くハンドオーバーできることになる。
続いて、ハンドオーバーパラメータの具体的な設定方法を説明する。ここでは、ダウンリンクの通信速度を考える。移動端末のダウンリンクにおける通信速度が所定通信速度を超えた場合に、その移動端末のハンドオーバーパラメータを調整する。基地局は、ダウンリンクにおいてデータを送信しているため、各移動端末のダウンリンク通信速度を算出することができる。移動端末の通信速度Rmとその所定値Rpとの差分量をRd(= Rm−Rp)とする。通信速度が所定値より低い場合(即ち、Rd<0)、ハンドオーバーパラメータは、その基地局において設定された基準値を用いる。一方、移動端末の通信速度が所定値以上となる場合(即ち、Rd≧0)、ハンドオーバーパラメータを再設定する。ハンドオーバーパラメータの所定しきい値の基準値をPoとすると、新たな所定しきい値Pnは、Pn=Po−α・Rdで計算される。ここで、αは適切な係数であり、α>0である。即ち、通信速度が所定通信速度を超えた量に応じて、所定しきい値を減少させる。
同様に、所定期間を調整することもできる。ハンドオーバーパラメータの所定期間の基準値をDoとすると、新たな所定期間Dnは、Dn=Do−β・Rdで計算される。ここで、βは適切な係数であり、β>0である。即ち、通信速度が所定値を超えた量に応じて、所定期間を減少させる。更に、所定しきい値と所定期間の両方を同時に調整することも可能である。この場合、最適なハンドオーバーパラメータが得られるように、係数αとβが適切に設定される。
所定しきい値Pnは、マイナス値に設定することも可能である。移動端末の通信速度が非常に高く、所定通信速度との差分量Rdも高くなる場合、所定しきい値Pnはマイナス値となり得る。所定しきい値Pnがマイナスの場合、隣接セルのRSRPよりサービングセルのRSRPの方が高くなり、ハンドオーバー地点は一般的なセル境界(図2の地点17)より、サービングセル側となる。そうすると、サービングセルにおいてトラヒックが輻輳している場合、移動端末をより早く隣接セルにハンドオーバーさせることで、サービングセルの輻輳状態を解消させることができる。
更に、所定しきい値又は所定期間において、最小保証値を設定することもできる。所定しきい値Pnの最小保証値をPn_minとすると、算出されたPn値がPn<Pn_minの場合、Pn= Pn_minとする。同様に所定期間の最小保証値Dn_minを設定することもできる。所定しきい値又は所定期間が小さい場合、不安定な状態でハンドオーバーが発生する可能性があるが、最小保証値を適切に設定することでこれを防止する。
上記のハンドオーバーパラメータの更新は、係数α、βによる一次方程式を用いて計算したが、これに限定されるものではなく、より実際の特性に整合させた計算式とすることもできる。また、計算式を用いる代わりに、予め参照テーブルを用意しておくことも可能である。この場合、各ハンドオーバーパラメータ値は離散的な値となる。
また、多層化セル構造を想定し、セル内により小さいセルが存在するとする。例えば、マクロセル内に、マイクロセル(ピコセル、フェムトセルを含む)がある場合、移動端末が、マクロセルとマイクロセル間のセル境界に達すると、2つのセル間でハンドオーバーが行われる。このハンドオーバーは、2つのセルの基地局からのRSRPを比較することにより行われる。
更に、マクロセルの基地局は、高い通信速度を有する移動端末に対し、自身のセル(マクロセル)内に位置するマイクロセルに対してのハンドオーバーを促すようにハンドオーバーパラメータを設定することができる。マクロセルの基地局は、移動端末がマイクロセルに近づいたことを検知すると、移動端末の所定しきい値を下げる、又は所定期間を短くすることで、移動端末のマイクロセルへのハンドオーバーを促進させる。高い通信速度の移動端末がマイクロセルに接続されることで、マクロセルの無線リソースの負担を減らすことができる。また、移動端末の送信電力は低減することから、移動端末の電力消費も抑制することができる。逆に、マイクロセルの基地局と無線接続する高通信速度の移動端末が、マイクロセルからマクロセルへハンドオーバーする場合、ハンドオーバーパラメータの適切な設定により、マクロセルへのハンドオーバーを遅らせることもできる。この場合、移動端末の所定しきい値は高くなり、又は所定期間は長くなるよう設定される。
上記した実施例は、セクタ間ハンドオーバーに適用することもできる。セクタは、セル内を複数の区域に分割したものである。最も一般的なセクタ構造は、指向性を有するアンテナを用いて、およそ120度の角度を有する3つのセクタでセルを分割するものである。上記した本発明によるハンドオーバーパラメータの設定方法は、セクタ間のハンドオーバーにも同様に適用することが可能である。
上記実施例では、ダウンリンクの通信速度が高い移動端末を考慮した。一方、アップリンク(移動端末から基地局への通信)の通信速度が高い移動端末に対して、基地局がハンドオーバーパラメータを調整することもできる。移動端末がアップリンクの信号を送信する際には、基地局からの承認と無線リソース割り当て情報が必要となる。このため、移動端末は、基地局に対して、送信するデータ量を常に報告する。基地局では、移動端末より報告されるデータ量情報から、移動端末の現在のアップリンク通信速度を算出することができる。
アップリンクの通信速度が高い移動端末に対しても、隣接セルへのハンドオーバーを促すようハンドオーバーパラメータを調整することができる。パラメータ設定方法は、ダウンリンク通信速度を測定要素とした場合と同じである。ただし、パラメータ更新に使用される係数α、βは、ダウンリンク時と同じとする必要はなく、アップリンクの特性に合わせて設定することができる。
本発明を実現するための基地局における構成を図4を参照して説明する。図4において、参照番号41は情報収集部、42はパラメータ条件変更判断部、43はパラメータ更新部を表す。情報収集部41は、通信速度などの移動端末に関する少なくとも1つの測定要素を測定する。あるいは、基地局に関する測定要素、例えば、トラヒックの輻輳状態などを測定する。パラメータ条件変更判断部42では、測定要素の測定結果とその所定値との比較が行われ、所定値との差分が計算される。パラメータ更新部43では、計算された測定要素の差分値に基づいて、移動端末に対する基地局パラメータを更新する。
図5は、本発明の第1の実施例に対応する基地局の構成を示す図である。図5において、参照番号51は送信履歴保存部、52は送信情報受信部、53は通信速度検出部、54は通信速度比較部、55はハンドオーバーパラメータ更新部、56はRSRP情報受信部、57はハンドオーバーパラメータ比較部、58はハンドオーバー決定部を表す。
送信履歴保存部51、送信情報受信部52、及び通信速度検出部53は、図4における情報収集部41に相当する。ダウンリンクにおいては、基地局が移動端末に送信したデータ量から通信速度を算出することができる。このため、送信履歴保存部51では、各移動端末向けに送信したデータ量の履歴を保存する。通信速度検出部53では、送信したデータ量の履歴から移動端末のダウンリンク通信速度を計算する。一方、アップリンクにおいては、移動端末より送信されるデータ量に関する情報を受信して、その情報に基づき通信速度を算出することができる。送信情報受信部52では、移動端末からアップリンクで送信したデータ量に関する情報を受信する。通信速度検出部53では、受信した情報に基づいて、アップリンク通信速度を計算する。通信速度比較部54では、検出された通信速度と通信速度の所定値との比較が行われ、通信速度が所定値を超える場合、その差分値が計算される。ハンドオーバーパラメータ更新部55では、計算された通信速度の差分値に基づき、新たなハンドオーバーパラメータを算出する。ここで、ハンドオーバーパラメータは、所定しきい値と所定期間である。
以下に説明する構成は、一般的に基地局に備えられる構成である。RSRP情報受信部56では、移動端末からRSRPに関する情報を受信する。RSRPに関する情報は、例えば、ハンドオーバー対象の基地局からのRSRP、サービングセルの基地局(即ち、このRSRPに関する情報を受信している基地局)からのRSRP、又はその差分値、及びハンドオーバー先基地局の基地局識別番号などである。ハンドオーバーパラメータ比較部57では、移動端末から受信したRSRPに関する情報から得られたRSRP差分値と新たに設定されたハンドオーバーパラメータが比較される。例えば、RSRP差分値が所定しきい値より高いか、そしてRSRP差分値が所定しきい値より高い状態が所定期間以上続いているかの比較が行われる。このようなハンドオーバー条件を満たすと、ハンドオーバー決定部58では、ハンドオーバーの実行を決定し、移動端末及びハンドオーバー先基地局に通知する。
本発明の第1の実施例における動作を図6のフローチャートを用いて説明する。ここでは、測定要素として、ダウンリンクの通信速度を考えるものとする。61において、各移動端末向けに送信したデータ量の履歴を検査する。62において、送信したデータ量の履歴から移動端末のダウンリンク通信速度を検出する。63において、検出された通信速度と通信速度の所定値との比較が行われる。検出された通信速度が所定値を超える場合、64において、通信速度と所定値との差分値が計算され、計算された差分値に基づいた新たなハンドオーバーパラメータが計算されて、ハンドオーバーパラメータの更新が行われる。ここで、ハンドオーバーパラメータは、所定しきい値と所定期間である。検出された通信速度が所定値以下の場合、ハンドオーバーパラメータの更新は行われない。65において、移動端末からRSRPに関する情報を受信する。ここで、RSRPに関する情報は、例えば、ハンドオーバー対象の基地局からのRSRPとサービングセルの基地局からのRSRPとの差分値である。66において、新たに設定されたハンドオーバーパラメータとRSRP差分値との比較が行われる。RSRP差分値が所定しきい値より高い状態が所定期間以上続いている場合、67において、ハンドオーバーの実行を決定し、移動端末及びハンドオーバー先基地局に通知する。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。ここでは、移動端末に関する測定要素として、移動速度を用いる。基地局が移動端末の移動速度を知る方法としては、移動端末から送られてくる位置情報(例えば、GPS情報)から移動速度を計算することができる。あるいは、移動端末が自分の位置情報から移動速度を計算して、その結果を基地局に知らせることもできる。また、移動端末が、加速度センサーなどを備えている場合、加速度センサーにより測定される移動速度を報告することもできる。
図7は、本発明の第2の実施例について説明した図である、図7において、参照番号11は基地局、13は基地局11の無線接続範囲であるサービングセル、71は基地局、72は基地局71の無線接続範囲であるセル、73は第3の移動端末、74は第4の移動端末を表す。図7の例において、セル13はマクロセルであるとする。そして、セル72は、マクロセル13の範囲内に形成されたマイクロセル(あるいは、ピコセル又はフェムトセル)である。
図7において、第3の移動端末73が現在のサービングセルであるマクロセル13内を移動し、マクロセル13内のセル72を通過するとする。通常、移動端末は、セル13とセル72のセル境界において、無線接続を基地局11から基地局71に切り替えて、ハンドオーバーを行う。しかし、第3の移動端末73が高速度で移動する移動端末である場合、セル72を通過する時間は短く、セル72の基地局71と無線接続されている時間は短くなる。このため、不必要なハンドオーバーを回避するため、マクロセル13の基地局11は、移動端末の移動速度を測定し、移動端末が高速移動していると判断した場合、ハンドオーバーパラメータを調整して、マイクロセル(あるいは、ピコセル又はフェムトセル)72へのハンドオーバーを抑制することができる。移動端末73の移動速度が高速と判断された場合、例えば、所定しきい値を高く設定することで、第3の移動端末73は、セル72内を通過する際、セル72の基地局71にハンドオーバーせずに、セル13の基地局11との無線接続を維持する。一方、第4の移動端末74の移動速度が低速と判断された場合、例えば、所定しきい値は基準値に設定され、第4の移動端末74はセル72にハンドオーバーして、基地局71と無線接続されることになる。
続いて、第2の実施例におけるハンドオーバーパラメータの具体的な設定方法を説明する。ハンドオーバーパラメータの設定方法は、ハンドオーバーを抑制するという点で、第1の実施例とは異なる。移動端末の移動速度が所定移動速度を超えた場合に、その移動端末のハンドオーバーパラメータを調整する。移動端末の移動速度Vmとその所定値Vpとの差分量をVd(= Vm−Vp)とする。移動速度が所定値より低い場合(即ち、Vd<0)、ハンドオーバーパラメータは、その基地局に設定された基準値とする。一方、移動端末の移動速度が所定値以上となる場合(即ち、Vd≧0)、ハンドオーバーパラメータを再設定する。ハンドオーバーパラメータの所定しきい値の基準値をPoとすると、新たな所定しきい値Pnは、Pn=Po+α・Vdで計算される。ここで、αは適切な係数であり、α>0である。即ち、移動速度が所定移動速度を超えた量に応じて、所定しきい値を増加させる。
第2の実施例においては、ハンドオーバー自体を抑制するため、第1の実施例に比べて、αの値を大きく設定し、所定しきい値をより高く設定することが考えられる。
同様に、所定期間を調整することもできる。ハンドオーバーパラメータの所定期間の基準値をDoとすると、新たな所定期間Dnは、Dn=Do+β・Vdで計算される。ここで、βは適切な係数であり、β>0である。即ち、移動速度が所定値を超えた量に応じて、所定期間を増加させる。更に、第1の実施例と同様に、所定しきい値と所定期間の両方を同時に調整することも可能である。
ハンドオーバーパラメータの設定方法は、上記の方法に限定されず、第1の実施例において説明したその他の方法などを適用することができる。
また、マイクロセル72内にあり、その基地局71と無線接続している移動端末が、高速で移動を始めた場合、ハンドオーバーパラメータを調整することで、マクロセル13への迅速なハンドオーバーを行うことができる。この場合、ハンドオーバーパラメータの所定しきい値又は所定期間は、第1の実施例と同様に、基準値より小さくなるように設定される。
第2の実施例における基地局の構成は、第1の実施例における構成とほぼ同じである。図5の基地局構成において、送信情報受信部52が移動情報受信部となり、通信速度検出部53が移動速度検出部となり、通信速度比較部54が移動速度比較部となる。
次に、本発明の第3の実施例について説明する。第3の実施例では、基地局の輻輳状態を測定要素とする。輻輳状態は、基地局と無線接続する全移動端末のダウンリンク又はアップリンクの通信要求が、基地局において割り当て可能な無線リソースに対して多い状態である。基地局は、移動端末に対して、ダウンリンクとアップリンクの両方の無線リソースを割り当てるため、自身の輻輳状態を検知することができる。輻輳状態の測定量としては、例えば、基地局と接続する移動端末の総数や移動端末から要求されるデータ量の総量などとすることができる。
図8は、本発明の第3の実施例を説明した図である。基地局11のセル13内に移動端末81、82、83を含む複数の移動端末が存在するとする。基地局11では、輻輳状態を検知した場合、現在接続している移動端末を隣接するセルにハンドオーバーさせることで輻輳状態の解消を目指す。基地局11は、接続する全ての移動端末に対するハンドオーバーパラメータの所定しきい値を一定量下げることができる。あるいは、所定期間を一定量短くする。これにより、特にセル境界付近の移動端末の隣接セルへのハンドオーバーが促進されることになる。図8において、通常のハンドオーバー地点を84とする。所定しきい値を減少させる(又は、所定期間を短くする)ことで、移動端末82及び83は隣接セルにハンドオーバーされる。この結果、ハンドオーバー地点は85で示される位置となる。
基地局が移動端末の所定しきい値を一定量下げる、又は所定期間を一定量短くしても、輻輳状態が改善されない場合、更に所定しきい値を一定量下げる、又は所定期間を一定量短くすることができる。基地局は、この動作を輻輳状態が解消されるまで、あるいは、所定しきい値又は所定期間が最小保証値に達するまで繰り返すことができる。
上記の実施例では、基地局に接続する全ての移動端末をハンドオーバーパラメータ調整の対象とした。これに対し、特定の移動端末のみを対象とすることができる。例えば、基地局は、移動端末から送られてくるRSRP情報から、移動端末がセル境界付近に存在しているかを検出することができる。隣接セルのRSRPとサービングセル(即ち、このRSRP情報を受信する基地局のセル)のRSRPの差分が小さい、あるいは、隣接セルのRSRPの方が大きい場合、移動端末はセル境界付近にいると推定できる。基地局は、このようなセル境界付近の移動端末に対してのみ、ハンドオーバーパラメータを変更して、隣接セルへのハンドオーバーを促すことができる。
また、ハンドオーバーパラメータを変更する移動端末の順位付けをすることもできる。移動端末の通信速度を考慮し、通信速度が高く、セル境界に近い移動端末の順位を高くする。逆に、通信速度が低い、またはセル境界から離れた移動端末の順位を低くする。基地局は、順位の高い移動端末からハンドオーバーパラメータを変更していき、輻輳状態が解消されるまで繰り返すことができる。
また、マクロセル内にマイクロセル(あるいは、ピコセル、フェムトセル)が配置される多層化セル構成の場合、輻輳状態にあるマクロセルの基地局は、移動端末をマイクロセルへハンドオーバーさせるように、移動端末のハンドオーバーパラメータを変更することもできる。
第3の実施例において、セル境界付近の移動端末を隣接セルにハンドオーバーさせることで、その移動端末が、現在のサービングセルからの強い干渉を受けて、その通信パフォーマンスを低下させることが考えられる。しかし、第3の実施例においては、移動端末をハンドオーバーさせることによる輻輳状態の解消を優先するものとする。
第3の実施例における基地局の構成は、第1の実施例における構成とほぼ同じである。図5の基地局構成において、送信履歴保存部51が無線リソース割り当て履歴保存部となり、通信速度検出部53が輻輳検出部となり、通信速度比較部54が輻輳比較部となる。
次に、本発明の第4の実施例について説明する。第4の実施例では、移動端末が使用する通信アプリケーションの種類に基づいて、基地局がハンドオーバーパラメータを制御する。
通信アプリケーションの種類としては、リアルタイム又は非リアルタイム・アプリケーション、伝送遅延を許容する又は許容しないアプリケーション、伝送誤りを許容しないアプリケーション又は所定の伝送誤りを許容するアプリケーション、大伝送量又は小伝送量アプリケーションなどが想定される。
例えば、リアルタイム・アプリケーションに対しては、本発明により、ハンドオーバーを抑制するようパラメータが設定される。一方、非リアルタイム・アプリケーションに対しては、ハンドオーバーを促進するようパラメータが設定される。また、非リアルタイム・アプリケーションの中で、伝送量の多いアプリケーションに対しては、更に所定しきい値を低く設定し(又は所定期間を小さく設定)、ハンドオーバーを促す。具体的な例を以下に示す。
図9は、本発明の第4の実施例を説明した図である。図9において、参照番号91は第5の移動端末、92は第6の移動端末を表す。その他の参照番号は、図1と同じである。第5の移動端末91は、音声通信アプリケーションを使用して通話しているとする。また、第6の移動端末92は、ファイルダウンロードアプリケーションを用いてFTPサーバより大容量ファイルをダウンロードしているとする。
基地局11は、移動端末からのレポート、あるいは通信パケットチェック等により、移動端末が使用する通信アプリケーションの種類を判断することができる。基地局11は、判断した通信アプリケーションに基づき、各移動端末のハンドオーバーパラメータを決定する。
第5の移動端末91が利用する音声通信アプリケーションは、リアルタイムでの通信が行われ、伝送遅延が大きくなると通話品質が劣化する。このため、第5の移動端末91に対して、ハンドオーバーパラメータの所定しきい値をより大きい値を設定する(または、より長い所定期間を設定する)。このようなハンドオーバーパラメータの設定により、第5の移動端末91のハンドオーバーを抑制することができるため、無線リンク切替えによる伝送遅延を小さくすることができ、音声品質の劣化を抑制することができる。
一方、第6の移動端末92が利用するファイルダウンロードアプリケーションでは、スループット(単位時間当たりのデータ伝送量)が減少すると、ダウンロードを完了するまでの時間が長くなる。このため、第6の移動端末92に対して、ハンドオーバーパラメータの所定しきい値をより小さい値を設定する(または、より短い所定期間を設定する)。このようなハンドオーバーパラメータの設定により、第6の移動端末92は、積極的に隣接セルへハンドオーバーするようになる。これにより、第6の移動端末92では、受信信号品質が改善され、及び干渉信号が軽減されて、ダウンリンクスループットが増加するため、ファイルダウンロードがより短い時間で完了し、高いユーザ満足度が得られる。また、移動端末におけるダウンロード時間を短くすることは、セル内の輻輳防止の効果がある。
このように、各移動端末が利用している通信アプリケーションに応じて、移動端末のハンドオーバーパラメータを設定することにより、通信品質を改善することができる。
次に、本発明の第5の実施例について説明する。第1〜第4の実施例では、移動端末が移動するに従って、通信先の基地局を切り替えるハンドオーバーについて説明した。しかし、LTE-Advancedで標準化が進められている基地局間協調送信技術(Cooperative Multi Point transmission: CoMP)においても、本発明を適用することができる。
CoMPは、2つの基地局から1つの移動端末に向けて同時に信号を送信する技術である。図10は、CoMPにおける基地局の切替を説明した図である。移動端末106が基地局1(102)のセル104から基地局2(103)のセル105へ移動するときに、通常のハンドオーバーでは、接続先を基地局1(102)から基地局2(103)へ切り替えるだけである。しかし、CoMPにおいては、図10(b)のように、移動端末106が基地局間のセル境界付近にあるとき、基地局1(102)と基地局2(103)が同時送信を行い(協調送信という)、その後、図10(c)のように、移動端末106は、基地局2(103)へハンドオーバーする。
協調送信状態の開始時(即ち、図10(a)から図10(b)への切り替え)、及び協調送信状態の終了時(即ち、図10(b)から図10(c)への切り替え)において、通常のハンドオーバーと同様に、所定しきい値及び所定時間を協調送信用開始または終了パラメータとして用いる。
図11は、基地局間協調送信のタイミングを示す図である。図2と同様に、サービングセルの基地局からの参照信号とその隣接セルの基地局からの参照信号の各受信電力を示す。また、参照番号21はハンドオーバーにおける所定しきい値、22はハンドオーバーにおける所定期間、18はハンドオーバー地点を示す。
基地局間協調送信に対しては、(隣接セルからのRSRP−サービングセルからのRSRP)の差分値を算出し、その差分値が所定しきい値101(マイナス値となる)以下であり、かつその所定しきい値以下の状態が所定期間103以上続いた時に協調送信が開始される。また、(隣接セルからのRSRP−サービングセルからのRSRP)の差分値を算出し、その差分値が所定しきい値102以上であり、かつその所定しきい値以上の状態が所定期間104以上続いた時に協調送信が終了する。このため、時間105から106の間、サービングセルと隣接セルの基地局による協調送信が行われる。
本発明の第5の実施例では、協調送信の開始、終了に用いられる所定しきい値又は所定時間についても、上記した第1〜4の実施例と同様に、移動端末毎の通信状態、移動速度、使用するアプリケーションなど、または基地局の輻輳状態に応じて、移動端末毎に最適な所定しきい値又は所定時間を設定することで、通信品質の改善を可能とするものである。
例えば、通信速度が速い移動端末に対しては、個々の基地局の負担を減らすため、協調送信可能期間が長くなるよう設定を行う。例えば、協調送信終了時の所定しきい値を高く設定する、又は所定時間を長く設定する。このような制御を行うことで、ハンドオーバーと同様に、通信品質の向上とネットワーク負荷の抑制が期待できる。
11、12、71 基地局
13、14、72 セル
15、16、73、74、81、82、83 移動端末
41 測定部
42 比較部
43 パラメータ更新部
51 送信履歴保存部
52 送信情報受信部
53 通信速度検出部
54 通信速度比較部
55 ハンドオーバーパラメータ更新部
56 RSRP情報受信部
57 ハンドオーバーパラメータ比較部
58 ハンドオーバー決定部

Claims (11)

  1. 無線通信システムにおいて、基地局パラメータを有し、少なくとも1つの移動端末と無線接続する基地局であって、
    移動端末の通信速度、移動速度、及び基地局の輻輳状態の少なくとも1つの測定要素の測定量を得る測定手段と、
    前記少なくとも1つの測定要素の測定量と、その測定要素の所定のしきい値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果に基づき、各移動端末に対する前記基地局パラメータを更新するパラメータ更新手段と、
    を有する基地局。
  2. 前記測定手段は、移動端末による通信速度及び移動速度の測定結果の少なくとも1つを、前記移動端末から受信する受信手段を有する、請求項1に記載の基地局。
  3. 前記測定手段は、移動端末が使用する通信アプリケーションのタイプを判定する判定手段を有し、
    前記パラメータ更新手段は、前記判定された通信アプリケーションのタイプに応じて、前記基地局パラメータを更新する、請求項1に記載の基地局。
  4. 前記基地局パラメータは、ハンドオーバーに関するパラメータである、請求項1に記載の基地局。
  5. 前記基地局パラメータは、基地局間協調送信の開始または終了に関するパラメータである、請求項1に記載の基地局。
  6. 移動端末より参照信号受信電力情報を受信する受信手段を更に有し、
    前記ハンドオーバーに関するパラメータは、前記参照信号受信電力情報に対する所定しきい値と所定期間を含む、請求項4または5に記載の基地局。
  7. 前記参照信号受信電力情報は、移動端末において測定される、ハンドオーバー対象の基地局からの参照信号受信電力と現在無線接続されている基地局からの参照信号受信電力との差分を有する、請求項6に記載の基地局。
  8. 無線通信システムの基地局において基地局パラメータを設定する方法であって、前記基地局は、少なくとも1つの移動端末と無線接続し、前記方法は、
    移動端末の通信速度、移動速度、及び基地局の輻輳状態の少なくとも1つの測定要素の測定量を得るステップと、
    前記少なくとも1つの測定要素の測定量と、その測定要素の所定のしきい値とを比較するステップと、
    前記比較の結果に基づき、各移動端末に対する前記基地局パラメータを更新するステップと、
    を有する方法。
  9. 移動端末が使用する通信アプリケーションのタイプを判定するステップを更に有し、
    前記基地局パラメータを更新するステップは、前記判定された通信アプリケーションのタイプに応じて、前記基地局パラメータを更新するステップを有する、請求項8に記載の方法。
  10. 移動端末より参照信号受信電力情報を受信するステップを更に有し、
    前記基地局パラメータは、ハンドオーバーに関するパラメータであり、前記ハンドオーバーに関するパラメータは、前記参照信号受信電力情報に対する所定しきい値と所定期間を含む、請求項8に記載の方法。
  11. 前記基地局パラメータは、基地局間協調送信の開始または終了に関するパラメータである、請求項8に記載の方法。
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