JP2014202290A - 筐体締結リベット - Google Patents
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Abstract
【課題】金属板の締結時に、塗膜の剥がしを確実に行うことのできる筐体締結リベットを提供する。
【解決手段】塗膜3を設けた一方の金属板1と、塗膜4を設けた他方の金属板2とを丸頭リベット9で締結する筐体締結リベットであって、丸頭リベット9は、半球状の頭部9aと、リベット貫通孔5、6に挿通される胴部9bと、胴部9bの一部を塑性変形させる引抜ピン部9cとで構成され、頭部9aが一方の金属板1と接する面に、断面不等辺三角形状の凸部9eを設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】塗膜3を設けた一方の金属板1と、塗膜4を設けた他方の金属板2とを丸頭リベット9で締結する筐体締結リベットであって、丸頭リベット9は、半球状の頭部9aと、リベット貫通孔5、6に挿通される胴部9bと、胴部9bの一部を塑性変形させる引抜ピン部9cとで構成され、頭部9aが一方の金属板1と接する面に、断面不等辺三角形状の凸部9eを設けたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明の実施形態は、金属閉鎖形スイッチギヤの金属板相互を締結する筐体締結リベットに関する。
従来、金属閉鎖形スイッチギヤにおいては、リベットを用いて金属板の相互を締結させるものがある。この場合、金属板に塗装した塗膜による接触不良を防ぐため、リベット挿入孔に導電性部材を充填することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この種の金属板の締結を図6を参照して説明する。図6に示すように、一方の金属板1と他方の金属板2には、それぞれ塗膜3、4が施され、リベット貫通孔5、6が設けられている。リベット貫通孔5、6の外側には、それぞれ歯付座金7、8を設け、丸頭リベット9を貫通させている。丸頭リベット9は、半球状の頭部9a、胴部9b、引抜ピン部9cで構成されている。
次に、締結方法を説明する。丸頭リベット9をリベット貫通孔5、6に貫通させ、引抜ピン部9cを専用工具で引抜くと、胴部9cが半径方向に広がるように塑性変形し、二点差線で示すようなカシメ部9dが形成される。これにより、一方の金属板1と他方の金属板2が締結される。また、歯付座金7、8によって、塗膜3、4が剥がされ、一方の金属板1と他方の金属板2を導通させることができる。
本発明が解決しようとする課題は、塗膜3、4を剥がすために歯付座金7、8などが必要であり、部品点数が増加していた。なお、リベット貫通孔5、6の周りにマスキングを施し、塗装をする方法があるが、作業工数が増えることになる。このため、一方と他方の金属板1、2の締結時に、部品点数を削減し、塗膜3、4の剥がしを確実に行うことができ、作業性の向上が図れる筐体締結リベットを提供することにある。
上記課題を解決するために、実施形態の筐体締結リベットは、塗膜を設けた一方の金属板と、塗膜を設けた他方の金属板とを丸頭リベットで締結する筐体締結リベットであって、前記丸頭リベットは、頭部と、胴部と、引抜ピン部とで構成され、前記頭部が前記一方の金属板と接する面に、断面不等辺三角形状の凸部を設けたことを特徴とする。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
先ず、本発明の実施例1に係る筐体締結リベットを図1〜図3を参照して説明する。図1は、本発明の実施例1に係る筐体締結リベットの構成を示す拡大断面図、図2は、本発明の実施例1に係る筐体締結リベットの頭部を胴部から見た図、図3は、本発明の実施例1に係る筐体締結リベットの塑性変形を説明する図である。なお、従来と同様の構成部分は、同一符号を付した。
図1に示すように、一方の金属板1と他方の金属板2には、それぞれ塗膜3、4が施され、リベット貫通孔5、6が設けられている。他方の金属板2のリベット貫通孔6の外側には、歯付座金8が設けられ、丸頭リベット9が貫通している。丸頭リベット9は、半球状の頭部9a、リベット貫通孔5、6に挿通される胴部9b、胴部9bの一部を塑性変形させる引抜ピン部9cで構成されており、頭部9aが一方の金属板1と接する面に、三辺の長さが異なる断面不等辺三角形状の凸部9eを設けている。凸部9eは、図2に示すように、半径の異なるリング状のものを複数本設け、円周方向で複数に分割している。
次に、締結方法を図1を参照して説明する。丸頭リベット9をリベット貫通孔5、6に貫通し、引抜ピン部9cを専用工具で引抜くと、胴部9cが半径方向に広がるように塑性変形し、二点差線で示すようなカシメ部9dが形成される。これにより、一方の金属板1と他方の金属板2が締結される。また、凸部9eによって、塗膜3が剥がされ、一方の金属板1と他方の金属板2を導通させることができる。他方の金属板2の塗膜4は、従来と同様、歯付座金8で剥がされる。
ここで、凸部9eは、図3に示すように、一方の金属板1と接する頂部が塑性変形するとともに、図示右側方向の長い辺の方向に移動しようとする力が働く。このため、塗膜3を効率よく剥がすことができる。接する頂部の角度が90度未満の鋭角であれば、塗膜3の剥がしがより効果的となる。なお、断面二等辺三角形状では、凸部9eが移動し難く、塗膜3の剥がれが不等辺三角形状よりも劣る。
これらのことより、凸部9eにより、塗膜3を確実に剥がすことができる。また、歯付座金8が他方の金属板2側だけでよく、部品点数の削減ができる。なお、引抜ピン部9cを多角形状とし、専用工具で引抜く際、丸頭リベット9に回転を与えると、塗膜3、4の剥がしをより確実なものとすることができる。
上記実施例1の筐体締結リベットによれば、丸頭リベット9の頭部9aが一方の金属板1と接する面に、断面不等辺三角形状の凸部9eを設けているので、頂部が塑性変形し易く、塗膜3の剥がしを効果的に行うことができ、部品点数の削減、作業効率を向上させることができる。
次に、本発明の実施例2に係る筐体締結リベットを図4を参照して説明する。図4は、本発明の実施例2に係る筐体締結リベットの構成を示す拡大断面図である。なお、この実施例2が実施例1と異なる点は、皿頭リベットにしたことである。図4において、実施例1と同様の構成部分においては、同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図4に示すように、一方の金属板1には、円錐状のリベット貫通孔10を設けている。このリベット貫通孔10と他方の金属板2のリベット貫通孔6に皿頭リベット11が貫通している。皿頭リベット11は、リベット貫通孔10に嵌め込まれる円錐状の頭部11a、胴部11b、引抜ピン部11cで構成されており、リベット貫通孔10と接する頭部11aのテーパ面にはリング状の三辺の長さが異なる断面不等辺三角形状の凸部11eを複数設けている。
上記実施例2の筐体締結リベットによれば、皿頭リベット11においても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の実施例3に係る筐体締結リベットを図5を参照して説明する。図5は、本発明の実施例3に係る筐体締結リベットの構成を示す拡大断面図である。なお、この実施例3が実施例2と異なる点は、リベットの胴部に凸部を設けたことである。図5において、実施例1と同様の構成部分においては、同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図5に示すように、皿頭リベット11の胴部11bには、リング状の断面不等辺三角形状の凸部11fを複数設けている。なお、実施例1の丸頭リベットにも胴部に凸部を設けることができる。
上記実施例3の筐体締結リベットによれば、実施例2による効果のほかに、リベット貫通孔6内周面でも導通させることができ、確実に一方と他方の金属板1、2を導通させることができる。
以上述べたような実施形態によれば、リベット締結時に、金属板の塗膜を確実に剥がすことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 一方の金属板
2 他方の金属板
3、4 塗膜
5、6、10 リベット貫通孔
7、8 歯付座金
9 丸頭リベット
9a、11a 頭部
9b、11b 胴部
9c、11c 引抜ピン部
9d カシメ部
9e、11e、11f 凸部
11 皿頭リベット
2 他方の金属板
3、4 塗膜
5、6、10 リベット貫通孔
7、8 歯付座金
9 丸頭リベット
9a、11a 頭部
9b、11b 胴部
9c、11c 引抜ピン部
9d カシメ部
9e、11e、11f 凸部
11 皿頭リベット
Claims (5)
- 塗膜を設けた一方の金属板と、塗膜を設けた他方の金属板とを丸頭リベットで締結する筐体締結リベットであって、
前記丸頭リベットは、頭部と、胴部と、引抜ピン部とで構成され、
前記頭部が前記一方の金属板と接する面に、断面不等辺三角形状の凸部を設けたことを特徴とする筐体締結リベット。 - 塗膜を設けた一方の金属板と、塗膜を設けた他方の金属板とを皿頭リベットで締結する筐体締結リベットであって、
前記皿頭リベットは、頭部と、胴部と、引抜ピン部とで構成され、
前記頭部が前記一方の金属板に設けられたリベット貫通孔と接するテーパ面に、断面不等辺三角形状の凸部を設けたことを特徴とする筐体締結リベット。 - 前記胴部に断面不等辺三角形状の凸部を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の筐体締結リベット。
- 前記凸部の頂部の角度を90度未満としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の筐体締結リベット。
- 前記引抜ピン部を多角形状としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の筐体締結リベット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013079238A JP2014202290A (ja) | 2013-04-05 | 2013-04-05 | 筐体締結リベット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013079238A JP2014202290A (ja) | 2013-04-05 | 2013-04-05 | 筐体締結リベット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014202290A true JP2014202290A (ja) | 2014-10-27 |
Family
ID=52352915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013079238A Pending JP2014202290A (ja) | 2013-04-05 | 2013-04-05 | 筐体締結リベット |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019027585A (ja) * | 2017-07-28 | 2019-02-21 | ジー・オー・ピー株式会社 | 締結具、締結方法および器具 |
-
2013
- 2013-04-05 JP JP2013079238A patent/JP2014202290A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019027585A (ja) * | 2017-07-28 | 2019-02-21 | ジー・オー・ピー株式会社 | 締結具、締結方法および器具 |
JP2023071782A (ja) * | 2017-07-28 | 2023-05-23 | ジー・オー・ピー株式会社 | 締結具、締結方法および器具 |
JP7498518B2 (ja) | 2017-07-28 | 2024-06-12 | ジー・オー・ピー株式会社 | 締結具、締結方法および器具 |
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