JP2014202201A - 内燃機関のクランク角検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クランク軸に取り付けた円盤上に、規則性を持った配列で並んだ突起状の歯と、他とは歯の配列の規則性を異とする箇所を設け、これらの歯の通過を電磁ピックアップで検出する従来のクランク角検出装置において、誤差要因として、従来の技術で問題としていた電磁ピックアップ信号の時間的遅延の他に、配列の規則性を異とする箇所の前後の歯における電磁ピックアップの近傍磁界分布の局所的歪みによるクランク角度検出誤差がある。このため、従来の、電磁ピックアップ信号の時間的遅延を補正する技術だけでは精度よく補正できない問題があった。【解決手段】配列の規則性を異とする前後の歯におけるクランク角度検出誤差を補正する補正値を予め記憶しておき、該当する歯が通過した時に電磁ピックアップ信号から得られるクランク角を補正する手段を設けた。【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関のクランク角検出に関する。
従来の内燃機関のクランク角を検出する装置としては、例えば、特許文献1に記載される装置がある。この装置では、クランク軸に円盤を取り付け、この円盤の円周上に規則的に並んだ突起状の歯を設け、この歯に対向し、且つ、回転しない箇所に取り付けた電磁ピックアップにて歯の通過を検出する。この際、円盤の円周上の歯は、一箇所もしくは複数箇所において配列の規則性を異とすることで基準位置を識別することが可能で、各歯が電磁ピックアップを通過する瞬間のクランク角を絶対角度として検出可能である。
さらに、特許文献2に記載される従来の技術では、全ての歯に対する電磁ピックアップの信号が回転数に応じて時間的に遅延し、その遅延量が回転数に対して直線的ではなく非直線的に変化することを問題としている。
特許文献2では全ての歯に対して一様に、回転数に応じた時間的遅延を問題としていたのに対して、さらに、特許文献3に記載される従来の技術では、歯の配列の規則性を異とする方法として、歯を欠いた欠歯と呼ばれる手法を用いた場合に、その欠歯部の前後において、電磁ピックアップの信号が他の歯とは異なる時間的遅延を生じることを問題とし、その補正方法を示している。
しかし、クランク角検出装置における誤差の要因は、上記の時間的遅延以外の要素がある。本発明者の解析によれば、配列の規則性を異とする箇所の前後の歯において、電磁ピックアップの近傍における磁界分布が局所的に歪むことで、電磁ピックアップの出力信号波形の立下り位置がズレることが明らかとなった。このズレは、電磁ピックアップの信号から検出したクランク角において、進み、もしくは、遅れといった角度の誤差として観測される。また、クランクの回転数を限りなく低くし、電磁ピックアップの出力にローノイズプリアンプを設けて観測した場合にも、クランク角の進み、もしくは遅れといった角度誤差として現れる。
特許文献3で問題としている時間的応答遅延は、クランク角の遅れ誤差として観測されることはあっても、進み誤差として観測されることはありえない。また、回転数を限りなく低くした場合も、特許文献3で問題としている時間的遅延は、回転数が低い故に、角度の遅延誤差として観測されることはありえない。
よって、前述の、配列の規則性を異とする箇所の前後の歯における電磁ピックアップの近傍磁界分布の局所的歪みによるクランク角度検出誤差は、特許文献3で問題としている時間的応答遅延とは別の新たな課題といえる。
本発明では、前述の、配列の規則性を異とする箇所の前後の歯における電磁ピックアップの近傍磁界分布の局所的歪みによるクランク角度検出誤差を課題とし、これを補正することを目的とする。
本発明は、この課題を解決するために、配列の規則性を異とする前後の歯におけるクランク角度検出誤差を補正する補正値を予め記憶しておき、該当する歯が通過した時に電磁ピックアップ信号から得られるクランク角を補正する手段を設けたものである。
上述したように本発明のクランク角検出装置は、配列の規則性を異とする箇所の前後の歯において、クランク角度の検出精度が向上する。
発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
図2において、電磁ピックアップ信号の時間的遅延が存在しなければ歯の中央が電磁ピックアップを通過すると、電磁ピックアップ内のコイルに鎖交する磁束は最大値から減少方向に転じ、ファラデーの法則により、電磁ピックアップの出力は立下り方向にゼロクロスする。
図2において、電磁ピックアップ信号の時間的遅延が存在しなければ歯の中央が電磁ピックアップを通過すると、電磁ピックアップ内のコイルに鎖交する磁束は最大値から減少方向に転じ、ファラデーの法則により、電磁ピックアップの出力は立下り方向にゼロクロスする。
電磁ピックアップ内のコイルのインダクタンス、漏洩インダクタンス、寄生容量、巻線抵抗等によるローパスフィルタにより、各歯では、遅延13a,13b,13c,13d,13eが生じる。
この実施例では、配列の規則性を異とする箇所2として、歯を1箇所だけ欠いている。これにより、電磁ピックアップ信号の立下りと立下りの間の周期15a,15b,15c,15d,15eの内、15dは他の周期より大きくなる。
配列の規則性を異とする箇所2の前の歯3cにおいては、欠歯の影響で磁界分布が局所的に歪み、電磁ピックアップの出力波形は他の歯と異なり、この実施例では立下りのゼロクロス点がズレて、14cの遅延が生じている。また、配列の規則性を異とする箇所2の後の歯3dにおいては、進み14dが生じている。このゼロクロス点のズレは歯の形状、及び電磁ピックアップが作る磁界分布に依存し、場合によっては遅れとなる場合も、進みとなる場合もある。
図3においては、波形整形部5にて電磁ピックアップ4の出力波形の立下りを検出した瞬間に、歯の通過を示すマーカーとなるパルス信号を出力する。
周期計測部8では、マーカー信号であるパルスと次のパルスの間の時間を計測する。
基準位相検出部7では、周期計測部で計測した周期15a,15b,15c,15d,15eの内、15dが他の周期より大きくなることを利用して基準位相を検出する。
カウント部6では、基準位相を起点として、発生したパルスを次の基準位相になるまでカウントする。
クランク角検出部9では、パルスのカウント値とクランク角の関係をテーブルとして予め記憶しておき、パルスのカウント値に応じてクランク角を出力する。
回転数による時間的遅延の補正記憶部10では、パルス間の周期に対する時間的遅延を補正する補正値を角度の次元で予め記憶しておく。また、配列の規則性を異とする箇所2ではパルス幅が他と異なるため、他の歯とは異なるテーブルを持っておく。
局所的な磁界分布歪みよるクランク角誤差の補正値記憶部11では、配列の規則性を異とする箇所2の前後のズレ14c,14dを補正する補正値を角度の次元で記憶しておき、パルスカウント値が3cまたは3dを示す時に、夫々に対応した補正値を読み出す。
補正部12では、回転数による時間的遅延の補正値と、局所的な磁界分布歪みによるクランク角度誤差の補正値を用いて、クランク検出部9で検出したクランク角を補正する。
本実施例では、局所的な磁界分布歪みによるクランク角誤差の補正値記憶部11と補正部12で、配列の規則性を異とする箇所2の前後の歯の角度誤差を補正しているが、クランク角検出部9内のパルスのカウント値とクランク角の関係のテーブルにおいて、予め局所的な磁界分布歪みによるクランク角誤差を補正する補正値を加味しておき、パルスカウント値から直接的に補正済みのクランク角を読み出すことでも実施可能である。
1 円盤
2 配列の規則性を異とする箇所
3c 配列の規則性を異とする箇所の前の歯
3d 配列の規則性を異とする箇所の後の歯
4 電磁ピックアップ
5 波形整形部
6 カウント部
7 基準位相検出部
8 周期計測部
9 クランク角検出部
10 回転数による時間的遅延の補正値記憶部
11 局所的な磁界分布歪みによるクランク角誤差の補正値記憶部
12 補正部
13a,13b,13c,13d,13e 回転数応じて全ての歯に共通して生ずる時間的遅延
14c 配列の規則性を異とする箇所の前の歯に生じるズレ
14d 配列の規則性を異とする箇所の後の歯に生じるズレ
15a,15b,15c,15d,15e 各歯間の周期
2 配列の規則性を異とする箇所
3c 配列の規則性を異とする箇所の前の歯
3d 配列の規則性を異とする箇所の後の歯
4 電磁ピックアップ
5 波形整形部
6 カウント部
7 基準位相検出部
8 周期計測部
9 クランク角検出部
10 回転数による時間的遅延の補正値記憶部
11 局所的な磁界分布歪みによるクランク角誤差の補正値記憶部
12 補正部
13a,13b,13c,13d,13e 回転数応じて全ての歯に共通して生ずる時間的遅延
14c 配列の規則性を異とする箇所の前の歯に生じるズレ
14d 配列の規則性を異とする箇所の後の歯に生じるズレ
15a,15b,15c,15d,15e 各歯間の周期
Claims (1)
- クランク軸に取り付けた円盤と、円盤の円周上に規則性を持った配列で並んだ歯と、一箇所または複数箇所で歯の配列の規則性を他と異とする箇所と、歯に対向する位置に設置した電磁ピックアップと、電磁ピックアップの信号を波形整形して歯の通過を示すマーカーとなる信号を出力する部分と、マーカー信号とマーカー信号の間の時間を計測する周期計測部と、その周期の規則性から基準となる位相を検出する部分と、基準位相のタイミングを起点としてマーカーとなる信号の数を数えるカウント部と、カウント値からクランク角度を検出する部分を備える装置において、円盤の歯の配列の規則性を異とする箇所の前後の歯が通過した時の局所的な磁界分布歪みによるクランク角誤差を補正する角度の次元を持つ補正値を予め記憶しておく部分と、この補正値にてクランク角を補正する補正部を備えたことを特徴とするクランク角検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013086064A JP2014202201A (ja) | 2013-04-01 | 2013-04-01 | 内燃機関のクランク角検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013086064A JP2014202201A (ja) | 2013-04-01 | 2013-04-01 | 内燃機関のクランク角検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014202201A true JP2014202201A (ja) | 2014-10-27 |
Family
ID=52352850
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013086064A Pending JP2014202201A (ja) | 2013-04-01 | 2013-04-01 | 内燃機関のクランク角検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014202201A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107877380A (zh) * | 2017-12-05 | 2018-04-06 | 中车戚墅堰机车有限公司 | 一种曲轴连杆颈角度测量误差补偿方法 |
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2013
- 2013-04-01 JP JP2013086064A patent/JP2014202201A/ja active Pending
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