JP2014201717A - ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

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Koji Nakano
幸司 中野
京子 野崎
Kyoko Nozaki
京子 野崎
聖司 西岡
Seiji Nishioka
聖司 西岡
信貴 藤本
Nobutaka Fujimoto
信貴 藤本
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Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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Tokyo University of Agriculture
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Tokyo University of Agriculture and Technology NUC
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Abstract

【課題】マンガン錯体を用いたポリカーボネートの製造方法を提供すること。
【解決手段】(A) 式(I)で表されるマンガン錯体と、
(B) [R12 4N]+で表されるカチオン、[R12 4P]+で表されるカチオン、[R12 3P=N=PR12 3+で表されるカチオン、及び式(II)で表されるイミダゾール誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のリン及び/又は窒素を含むカチオンとF-、Cl-、Br-、I-、N3 -、脂肪族カルボキシラート、芳香族カルボキシラート、アルコキシド、及びアリールオキシドからなる群から選択される少なくとも1種のアニオンとの塩からなる助触媒
との存在下でエポキシドと二酸化炭素とを共重合させることを特徴とする、ポリカーボネートの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、エポキシドと二酸化炭素とを共重合させる、ポリカーボネートの製造方法に関する。
地球温暖化は、大気中の二酸化炭素、フロンやメタンといった温室効果ガスが増加したことが原因とされることから、地球温暖化への寄与率の高い二酸化炭素の大気中濃度を減少させることは極めて重要であり、この排出規制や固定化などの様々な研究が世界規模で行われている。
中でも、井上らによって見出された二酸化炭素とエポキシドとの共重合によるポリカーボネートの製造は、地球温暖化問題の解決を担うものとして期待されており、化学的な二酸化炭素の固定といった観点だけでなく、炭素資源としての二酸化炭素の利用といった観点からも盛んに研究されている(非特許文献1参照)。
エポキシドと二酸化炭素の共重合に使用される触媒として、例えば、特許文献1には、ジエチル亜鉛と水の反応物が、非特許文献2には、ジエチル亜鉛とエチレングリコールの反応物が、それぞれ記載されている。
非亜鉛系触媒としては、例えば、非特許文献3には、トリエチルアルミニウム−水系触媒が、非特許文献4には、ジエチルアルミニウムクロリドとカリックスアレーン誘導体から調製されるアルミニウム錯体が、非特許文献5には、トリスピラゾリルボレートを配位子に持つアルミニウム錯体が、それぞれ記載されている。
特許文献2には、特定の構造式を有するコバルト系触媒を、好ましくは塩の形態の助触媒と組み合わせた触媒システムが記載されている。しかしながら、この触媒システムでは22℃で反応が実施されており、反応温度を高くすると、急激に副生成物の生成量が増加するといった問題がある。一般に、反応温度が高いほうが反応速度は速くなることから、高い反応温度でも副生成物が生成しない触媒が望まれている。
非特許文献6には、ポルフィリン配位子を有するマンガン錯体触媒が記載されている。しかしながら、この錯体はポリカーボネートの製造において原料として最も良く使用されるプロピレンオキシドに対して、重合活性を示さないといった問題がある。
米国特許第3585168号明細書 米国特許出願公開第2006/0089252号明細書
S. Inoue, H. Koinuma, M. Kobayashi, and T. Tsuruta, Macromolecular Syntheses, 7, 87 (1969) M. Acemoglu, F. Nimmerfall, S. Bantle and G. H. Stoll, J. Controlled Release, 49, 263 (1997) H. Koinuma and H. Hirai, Makromol. Chem., 178, 1283(1977) W. Kuran, T. Listos, M. Abramczyk and A. Dawidek, J. Macromol. Sci., Pure Appl. Chem., A35, 427(1998) D. J. Darensbourg, E. L. Maynard, M. W. Holtcamp, K. K. Klausmeyer and J. H. Reibenspies, Inorg. Chem., 35, 2682(1996) H. Sugimoto, H. Ohshima, S. Inoue, J. Polym. Sci. Part A: Polym. Chem. 42, 5561(2003)
本発明の課題は、マンガン錯体を用いたポリカーボネートの製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するための鋭意検討した結果、特定の構造を有するマンガン錯体と特定の助触媒を組み合わせることにより、高い反応温度でもエポキシドと二酸化炭素からポリカーボネートを製造することができることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、
(A) 式(I):
Figure 2014201717
(式中、R1〜R11は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルケニル基、置換又は非置換のシクロアルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換のヘテロアリール基、置換又は非置換のアミノ基を表し、隣り合う炭素原子上のR1とR2、R4とR5、R7とR8、R10とR11は互いに結合して置換もしくは非置換の脂肪族環又は置換もしくは非置換の芳香族環を形成してもよく、Xは不在又はF-、Cl-、Br-、I-、N3 -、脂肪族カルボキシラート、芳香族カルボキシラート、アルコキシド、及びアリールオキシドからなる群から選択される少なくとも1種のアニオン性配位子を表す)
で表されるマンガン錯体と、
(B) [R12 4N]+(式中、R12は、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、又は置換もしくは非置換の炭素数6〜20のアリール基を表す)で表されるカチオン、
[R12 4P]+(式中、R12は前記と同じ)で表されるカチオン、
[R12 3P=N=PR12 3+(式中、R12は前記と同じ)で表されるカチオン、及び
式(II):
Figure 2014201717
(式中、R13はそれぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、又は置換もしくは非置換の炭素数6〜20のアリール基を表し、R14はイミダゾリウム環の炭素上の0から3個の置換基であって、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、又は置換もしくは非置換の炭素数6〜20のアリール基を表す)
で表されるイミダゾール誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のリン及び/又は窒素を含むカチオンと
-、Cl-、Br-、I-、N3 -、脂肪族カルボキシラート、芳香族カルボキシラート、アルコキシド、及びアリールオキシドからなる群から選択される少なくとも1種のアニオン
との塩からなる助触媒
との存在下でエポキシドと二酸化炭素とを共重合させることを特徴とする、ポリカーボネートの製造方法
に関する。
本発明によれば、マンガン原子を核として有する特定のマンガン錯体と助触媒とを用いて、エポキシドと二酸化炭素とを共重合させることにより、高い反応温度でも副生成物の生成が抑制され、ポリカーボネートを優先的に得ることができる。
本発明のポリカーボネートの製造方法は、コロール骨格を有する四座配位子がマンガン原子に平面四座配位したマンガン錯体と、リン及び/又は窒素を含むカチオンと対アニオンとからなる塩の存在下でエポキシドと二酸化炭素とを共重合させることを特徴とする。本発明の方法は、高い反応温度でも副生成物の生成が抑制され、ポリカーボネートが優先的に得られるため、生産量及びコストの観点から、非常に有用な方法である。
本発明で用いられるマンガン錯体は、式(I):
Figure 2014201717
で表される。
式中、R1〜R11は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルケニル基、置換又は非置換のシクロアルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換のヘテロアリール基、置換又は非置換のアミノ基を表し、隣り合う炭素原子上のR1とR2、R4とR5、R7とR8、R10とR11は互いに結合して置換もしくは非置換の脂肪族環又は置換もしくは非置換の芳香族環を形成してもよい。
1〜R11の置換又は非置換のアルキル基としては、炭素数1〜10の直鎖又は分岐状のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等が挙げられる。アルキル基は、例えば、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルファニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、ホルミル基、ハロゲン基、シリル基、アリール基などから選択される1又は2以上の置換基で置換されていてもよい。
1〜R11の置換又は非置換のアルケニル基としては、炭素数2〜10の直鎖又は分岐状のアルケニル基が好ましく、例えばビニル基、アリル基等が挙げられる。アルケニル基は、例えば、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルファニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、ホルミル基、ハロゲン基、シリル基、アリール基等から選択される1又は2以上の置換基で置換されていてもよい。
1〜R11の置換又は非置換のシクロアルキル基としては、炭素数3〜10のシクロアルキル基が好ましく、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。シクロアルキル基は、例えば、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルファニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、ホルミル基、ハロゲン基、シリル基、アリール基等から選択される1又は2以上の置換基で置換されていてもよい。
1〜R11の置換又は非置換のアリール基としては、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、例えばフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等が挙げられる。アリール基は、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルファニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、ホルミル基、ハロゲン基、シリル基等から選択される1又は2以上の置換基で置換されていてもよい。
1〜R11の置換又は非置換のヘテロアリール基としては、炭素数3〜20のヘテロアリール基が好ましく、例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、キノリル基等が挙げられる。ヘテロアリール基は、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルファニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、ホルミル基、ハロゲン基、シリル基等から選択される1又は2以上の置換基で置換されていてもよい。
1〜R11の置換又は非置換のアミノ基としては、非置換のアミノ基、又は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、及び炭素数6〜20のアリール基からなる群から選択された、1個もしくは2個の置換基で置換されたアミノ基等が挙げられ、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基等が挙げられる。置換アミノ基の窒素原子上の置換基は、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルファニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、ホルミル基、ハロゲン基、シリル基、アリール基等から選択される1又は2以上の置換基でさらに置換されていてもよい。
隣り合う炭素原子上のR1とR2、R4とR5、R7とR8、R10とR11は、互いに結合して置換もしくは非置換の脂肪族環又は置換もしくは非置換の芳香族環を形成してもよく、この場合、炭素数4〜10の置換もしくは非置換の脂肪族環、又は炭素数6〜10の置換もしくは非置換の芳香族環を形成することが好ましい。このように形成された環は、四座配位子のピロール環部分と縮環構造を形成する。このように形成された環は、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、スルファニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、ホルミル基、ハロゲン基、シリル基等から選択される1又は2以上の置換基でさらに置換されていてもよい。
式(I)中、Xは、不在又はF-、Cl-、Br-、I-、N3 -、脂肪族カルボキシラート、芳香族カルボキシラート、アルコキシド、及びアリールオキシドからなる群から選択される少なくとも1種のアニオン性配位子を表す。
脂肪族カルボキシラートとしては、アセテート、トリフルオロアセテート、トリクロロアセテート、プロピオナート等が挙げられる。芳香族カルボキシラートとしては、ベンゾエート、p-メチルベンゾエート、3,5-ジクロロベンゾエート、4-ジメチルアミノベンゾエート、ペンタフルオロベンゾエート等が挙げられる。アルコキシドとしては、メトキシド、エトキシド、イソプロポキシド等が挙げられる。アリールオキシドとしては、フェノキシド、p-ニトロフェノキシド、2,4-ジクロロフェノキシド、ペンタフルオロフェノキシド、1-ナフトキシド等が挙げられる。これらのなかでは、反応性の高さの観点から、Xは不在又はF-、Cl-、Br-、I-であることが好ましい。
式(I)で表されるマンガン錯体のなかでは、反応性の高さの観点から、式(Ia):
Figure 2014201717
で表されるマンガン錯体、又は式(Ib):
Figure 2014201717
で表されるClが配位したマンガン錯体が好ましく用いられる。
マンガン錯体は、アルデヒド化合物とピロール化合物とを酸存在下で反応させ、次いで酸化することで得られる配位子とマンガン塩とを溶媒中で反応させることで得ることが出来る。
助触媒としては、特定のリン及び/又は窒素を含むカチオンと対アニオンとからなる塩を使用する。
リン及び/又は窒素を含むカチオンは、[R12 4N]+で表されるカチオン、[R12 4P]+で表されるカチオン、[R12 3P=N=PR12 3+で表されるカチオン、及び式(II):
Figure 2014201717
で表されるイミダゾール誘導体からなる群から選択される少なくとも1種である。
カチオンの式中、R12は、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、又は置換もしくは非置換の炭素数6〜20のアリール基を表す。R12の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、アリル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖又は分岐のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、o-トリル基等の置換又は非置換のアリール基等が挙げられる。
式(II)中、R13はそれぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、又は置換もしくは非置換の炭素数6〜20のアリール基を表し、R14はイミダゾリウム環の炭素上の0から3個の置換基であって、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、又は置換もしくは非置換の炭素数6〜20のアリール基を表す。R13及びR14の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、アリル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖又は分岐のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、o-トリル基等の置換又は非置換のアリール基等が挙げられる。
四級アンモニウム([R12 4N]+)の具体例としては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラフェニルアンモニウム等が挙げられる。
四級ホスホニウム([R12 4P]+)の具体例としては、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム等が挙げられる。
ビス(ホスホラニリデン)アンモニウム([R12 3P=N=PR12 3+)の具体例としては、ビス(トリブチルホスホラニリデン)アンモニウム、ビス(ジブチルフェニルホスホラニリデン)アンモニウム、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウム等が挙げられる。
式(II)で表されるイミダゾール誘導体の具体例としては、1,3-ジメチルイミダゾリウム、1-エチル−3-メチルイミダゾリウム、1,3-ジエチルイミダゾリウム等が挙げられる。
上記カチオンの中では、反応性の高さの観点から、[R12 4N]+、[R12 3P=N=PR12 3+、及び式(II)で表されるイミダゾール誘導体が好ましく、[R12 3P=N=PR12 3+がより好ましい。
アニオンは、F-、Cl-、Br-、I-、N3 -、脂肪族カルボキシラート、芳香族カルボキシラート、アルコキシド、及びアリールオキシドからなる群から選択される少なくとも1種である。
脂肪族カルボキシラートとしては、アセテート、トリフルオロアセテート、トリクロロアセテート、プロピオナート等が挙げられる。芳香族カルボキシラートとしては、ベンゾエート、nメチルベンゾエート、3,5-ジクロロベンゾエート、4-ジメチルアミノベンゾエート、ペンタフルオロベンゾエート等が挙げられる。アルコキシドとしては、メトキシド、エトキシド、イソプロポキシド等が挙げられる。アリールオキシドとしては、フェノキシド、p-ニトロフェノキシド、2,4-ジクロロフェノキシド、ペンタフルオロフェノキシド、1-ナフトキシド等が挙げられる。これらのなかでは、反応性の高さの観点から、F-、Cl-、Br-、I-、アセテート、トリフルオロアセテート、トリクロロアセテート、ベンゾエート及びペンタフルオロベンゾエートが好ましく、F-、Cl-、アセテート及びペンタフルオロベンゾエートがより好ましい。
従って、上記のカチオンとアニオンとからなる塩(助触媒)としては、[R12 3P=N=PR12 3+とF-、Cl-、アセテート又はペンタフルオロベンゾエートからなる塩が好ましい。
上記カチオン及びアニオンからなる塩として、例えばテトラ−n-ブチルアンモニウムクロライド(nBu4NCl)、テトラ−n-ブチルアンモニウムブロマイド(nBu4NBr)、テトラ−n-ブチルアンモニウムアイオダイド(nBu4NI)、テトラ−n-ブチルアンモニウムアセテート(nBu4NOAc)、テトラ−n-ブチルアンモニウムナイトレート(nBu4NO3)、テトラブチルホスホニウムクロライド(nBu4PCl)、テトラフェニルホスホニウムクロライド(Ph4PCl)、ビス(トリフェニルホスフォラニリデン)アンモニウムクロリド(PPNCl)、ビス(トリフェニルホスフォラニリデン)アンモニウムフルオリド(PPNF)、ビス(トリフェニルホスフォラニリデン)アンモニウムアセテート(PPNOAc)、ビス(トリフェニルホスフォラニリデン)アンモニウムペンタフルオロベンゾエート(PPNOBzF5)、1,3-ジメチルイミダゾリウムクロライド、1-エチル−3-メチルイミダゾリウムクロライド等が挙げられ、PPNCl、PPNF、PPNOAc、PPNOBzF5及びnBu4NClが好ましく、PPNCl、PPNF、PPNOAc及びPPNOBzF5がより好ましい。
上記のマンガン錯体と助触媒の組み合わせとしては、式(Ia)で表されるマンガン錯体とPPNClもしくはPPNOAc、又は式(Ib)で表されるマンガン錯体とPPNClもしくはPPNOAcの組み合わせが好ましい。
本発明において、ポリカーボネートの合成に使用するエポキシドとしては、式(III):
Figure 2014201717
(式中、R15及びR16は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基であるか、又はR15とR16が互いに結合して置換もしくは非置換の環を形成してもよい。)
で表されるエポキシドが好ましい。
15及びR16のアルキル基として、炭素数1〜10の直鎖又は分岐の置換又は非置換のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デシル基等が挙げられる。アルキル基は、例えば、アルコキシ基、アミノ基、カルボキシル基、エステル基、シリル基、スルファニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、ホルミル基、アリール基、ハロゲン原子等から選択される1又は複数の置換基で置換されていてもよい。
15及びR16の置換又は非置換のアリール基として、置換又は非置換の、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、インデニル基、ナフチル基、テトラヒドロナフチル基等が挙げられる。アリール基は、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の別のアリール基、アルコキシ基、アミノ基、カルボキシル基、エステル基、シリル基、スルファニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、ホルミル基、ハロゲン原子等から選択される1又は複数の置換基で置換されていてもよい。
15とR16は、互いに結合して置換又は非置換の環を形成してもよく、好ましくは炭素数4〜10の、置換又は非置換の脂肪族環を形成してもよい。例えば、R15とR16が−(CH24-を介して互いに結合した場合、シクロヘキサン環を形成する。このように形成された環は、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ビニル基、アルコキシ基、アミノ基、カルボキシル基、エステル基、シリル基、スルファニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、ホルミル基、ハロゲン原子等から選択される1又は複数の置換基で置換されていてもよい。
式(III)で表されるエポキシドとして、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-エポキシブタン、1,2-エポキシヘキサン、1,2-エポキシオクタン、1,2-エポキシデカン、スチレンオキシド、メチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、シクロペンテンオキシド、シクロヘキセンオキシド、リモネンオキシド、4-ビニルシクロヘキセンオキシド、3-フェニルプロピレンオキシド、3,3,3-トリフルオロプロピレンオキシド、エピクロロヒドリン等が挙げられ、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、又はそれらの組み合わせが好ましい。
エポキシドと二酸化炭素の共重合は、加圧可能な公知の重合反応装置、例えばオートクレーブを用いて行うことができる。共重合の反応温度は、副生成物である環状カルボナートの生成反応を抑制する観点、及び反応時間を短縮する観点から、0〜100℃が好ましく、10〜90℃がより好ましく、20〜80℃がさらに好ましい。反応時間は、反応条件により異なるが、通常、1〜100時間である。
共重合時の二酸化炭素の分圧は、一般に約0.1MPa以上、約10MPa以下とすることが好ましく、約5MPa以下がより好ましく、約2MPa以下がさらに好ましい。
共重合は、酸素等の影響を排除するために不活性雰囲気下で実施することが好ましい。
二酸化炭素の使用量は、エポキシド1モルに対して、1〜10モルが好ましく、1〜5モルがより好ましく、1〜3.0モルがさらに好ましい。
マンガン錯体の使用量は、エポキシド1モルに対して、0.05モル以下が好ましく、0.01モル以下がより好ましい。また、反応時間が長くなることから、0.00001モル以上が好ましく、0.00002モル以上がより好ましい。
助触媒の使用量は、マンガン錯体1モルに対して、0.1〜10モルが好ましく、0.3〜5モルがより好ましく、0.5〜1.0モルがさらに好ましい。
共重合は無溶媒で行ってもよく、必要に応じて溶媒を使用して行ってもよい。用いられる溶媒としては、使用されるエポキシド、二酸化炭素、触媒及び助触媒と反応しないものであれば特に制限はなく、例えば、炭化水素類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。具体的には、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、1,2-ジメトキシエタン、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン等が挙げられる。中でも、溶解性が高いことからエーテル類及びハロゲン化炭化水素類が好ましく、1,2-ジメトキシエタン及び塩化メチレンがより好ましい。これら溶媒は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶媒を使用する場合の使用量としては、エポキシド100質量部に対して50〜10000質量部が好ましく、100〜5000質量部がより好ましい。
かくして得られるポリカーボネートは、前記反応終了後、常法により濃縮、乾燥して単離することができる。また、カラムクロマトグラフィー等の周知の手段を用いて、前記ポリカーボネートをさらに精製してもよい。
前記重合により得られるポリカーボネートの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC;ポリスチレン換算)によって測定した数平均分子量(Mn)で、好ましくは1000〜2,000,000、より好ましくは2,000〜1,000,000、さらに好ましくは3,000〜500,000である。
また、前記重合により得られるポリカーボネートは、比較的狭い分子量分布を有し得る。数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは4以下であり、より好ましくは2.5以下であり、さらに好ましくは、1.0〜1.6である。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によってなんら限定されるものではない。
なお、得られた化合物の1H-NMRスペクトルの測定は、JEOL社製のJNM-ECP500を、UV-VISスペクトルの測定は、島津製作所製のShimadzuUV-3100を用いて行った。
また、ポリカーボネートの数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、GLサイエンス社製の高速液体クロマトグラフィーシステム(DG660B・PU713・UV702・RI704・CO631A)とSHODEX社製のKF-804Lカラム2本を用いて、テトラヒドロフランを溶出液として(40℃,1.0mL/分)、ポリスチレン標準を基準に換算して測定し、解析ソフトウェア(Scientific Software社製EZChrom Elite)で処理して決定した。
マンガン錯体の製造例1
アルミホイルで遮光した10mL容試験管に、ペンタフルオロベンズアルデヒド(0.17mL,1.40mmol)とピロール(0.15mL,2.10mmol)を入れ、激しく攪拌しているところに、トリフルオロ酢酸(1.27μL,17μmol)を加え、常温で10分間攪拌した。生じた粘性溶液に、塩化メチレン(2mL)を加えて溶解させた。2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノベンゾキノン(DDQ,354mg,1.56mmol)を加え、さらに30分間攪拌した。反応溶液をシリカゲルでろ過し、ろ液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/塩化メチレン=2/1)で精製した後、熱ヘキサンから再結晶して化合物1(18mg,収率5%)を得た。
1H-NMR(CDCl3):δ=9.10(d,2H,J=4.4Hz),8.75(d,2H,J=4.4Hz),8.57(d,4H,J=4.4Hz),-2.25(s,3H)ppm.
19F-NMR(CDCl3):δ=-137.0,-152.0,-161.0 ppm.
Figure 2014201717
次に乾燥した80mLシュレンク管に,酢酸マンガン4水和物(154mg,0.63mmol)とN,N-ジメチルホルムアミド(DMF、5mL)を加え、150℃で10分間加熱し溶解させた。そこへ、化合物1(50mg,0.063mmol)をDMF(5mL)に溶解させた溶液をゆっくり加え、さらに150℃で1時間加熱した。減圧下で溶媒を除去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=10/1)で精製し、マンガン錯体2(50mg,収率94%)を得た。
UV/Vis(CH2Cl2):λ[nm](logε)=296(2.2),317(2.2),404(5),421(5),484(2.5),597(1.2).
1H-NMR(CDCl3):δ=20.6(Brs,2H),-17.13(Brs,2H),-42.00(Brs,2H),-125.0(Brs,2H)ppm.
19F-NMR(CDCl3):δ=-115.3,-126.0,-151.2,-153.4,-156.8,-158.0ppm.
Figure 2014201717
マンガン錯体の製造例2
マンガン錯体2(23mg,27μmol)をヘキサン(2mL)に溶解させ、そこにトリス(4−ブロモフェニル)アミニウムヘキサクロロアンチモネート(22mg,27μmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解させた溶液を加え、室温で1時間攪拌した。生じた沈殿をろ過により回収し、ジクロロメタンとヘキサンを用いて再結晶を行った。得られ固体をカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=8/2)で精製し、マンガン錯体3(15mg,収率:63%)を得た。
UV/Vis(CH2Cl2):λ[nm](logε)=368(0.6),421(0.7),598(0.1).
Figure 2014201717
実施例1
アルゴン雰囲気下、ステンレス製50mL耐圧反応容器に、マンガン錯体2(6.0mg,7.2×10-3mmol)とビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムクロリド(PPNCl)(2.0mg,3.6×10-3mmol)を入れ、プロピレンオキシド(1.0mL,14mmol)を加えた後、二酸化炭素(2.0MPa,40mmol)を圧入した。60℃で24時間撹拌した後、二酸化炭素を抜いた。重合生成物をガラス製バイアルに移し、メタノールと1M塩酸の混合液(メタノール/1M塩酸=95/5)を0.1mL加えて攪拌した後、濃縮し、ポリカーボネート(0.769g,収率61.3%)を得た。
Figure 2014201717
実施例2
PPNClの量を2倍(4.1mg,7.2×10-3mmol)に変更した以外は、実施例1と同様に共重合を行い、ポリカーボネート(0.513g,収率37.3%)を得た。
実施例3
二酸化炭素の圧力を5.0MPaに変更した以外は、実施例1と同様に共重合を行い、ポリカーボネート(0.367g,収率27.9%)を得た。
実施例4
PPNClの代わりに、ビス(トリフェニルホスフォラニリデン)アンモニウムアセテート(PPNOAc)(2.1mg,3.6×10-3mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に共重合を行い、ポリカーボネート(0.847g,収率83.1%)を得た。
実施例5
PPNClの代わりに、ビス(トリフェニルホスフォラニリデン)アンモニウムペンタフルオロベンゾエート(PPNOBzF5)(2.7mg,3.6×10-3mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に共重合を行い、ポリカーボネート(0.367g,収率29.2%)を得た。
実施例6
マンガン錯体2の代わりに、マンガン錯体3(6.2mg,7.2×10-3mmol)を用いた以外は、実施例1と同様に共重合を行い、ポリカーボネート(0.442g,収率36.6%)を得た。
実施例7
アルゴン雰囲気下、ステンレス製の50mL耐圧反応容器に、マンガン錯体2(8.1mg,9.8×10-3mmol)とPPNCl(2.0mg,3.6×10-3mmol)を入れ、シクロヘキセンオキシド(2.0mL,20mmol)を加えた後、二酸化炭素(2.0MPa,40mmol)を圧入した。60℃で48時間撹拌した後、二酸化炭素を抜いた。重合生成物をガラス製バイアルに移し、メタノールと1M塩酸の混合液(メタノール/1M塩酸=95/5)を0.1mL加えて攪拌した後、濃縮し、ポリカーボネート(1.50g,収率76.0%)を得た。
Figure 2014201717
実施例8
マンガン錯体2の代わりにマンガン錯体3(8.4mg,9.8×10-3mmol)を用いた以外は、実施例7と同様にして共重合を行い、ポリカーボネート(0.600g,収率30.0%)を得た。
比較例1
マンガン錯体2の代わりに、コバルトサレン錯体(米国特許第7674873号明細書,第10欄,実施例VIIIに記載の方法に従って合成)(5.9mg,7.2×10-3mmol)を用い、実施例1と同様にして共重合を行い、ポリカーボネート(0.120g,収率8.2%)を得た。
実施例における触媒の触媒活性(TOF)、ポリカーボネートと副生成物の生成比(モル比)、ポリカーボネートにおけるnとmの割合(モル比)、ポリカーボネートの数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、及び分子量分布(Mn/Mw)を表1に示す。
触媒活性(TOF)は、金属1mol当たり、1時間当たりのエポキシドのポリカーボネートへの転化量(mol)によって評価した。
Figure 2014201717
実施例と比較例1の対比から、本発明のマンガン錯体は高い反応温度でも副生成物の生成が抑制されていることがわかる。
本発明の方法により得られるポリカーボネートは、一般成形物、フィルム、ファイバー、光ファイバー、光ディスク等の光学材料、セラミックスバインダー、ロストフォームキャスティング等の熱分解性材料、薬剤カプセル等の医用材料、生分解性樹脂の添加剤、生分解性樹脂の主成分等に使用することができる。

Claims (3)

  1. (A) 式(I):
    Figure 2014201717
    (式中、R1〜R11は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアルケニル基、置換又は非置換のシクロアルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換のヘテロアリール基、置換又は非置換のアミノ基を表し、隣り合う炭素原子上のR1とR2、R4とR5、R7とR8、R10とR11は互いに結合して置換もしくは非置換の脂肪族環又は置換もしくは非置換の芳香族環を形成してもよく、Xは不在又はF-、Cl-、Br-、I-、N3 -、脂肪族カルボキシラート、芳香族カルボキシラート、アルコキシド、及びアリールオキシドからなる群から選択される少なくとも1種のアニオン性配位子を表す)
    で表されるマンガン錯体と、
    (B) [R12 4N]+(式中、R12は、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、又は置換もしくは非置換の炭素数6〜20のアリール基を表す)で表されるカチオン、
    [R12 4P]+(式中、R12は前記と同じ)で表されるカチオン、
    [R12 3P=N=PR12 3+(式中、R12は前記と同じ)で表されるカチオン、及び
    式(II):
    Figure 2014201717
    (式中、R13はそれぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、又は置換もしくは非置換の炭素数6〜20のアリール基を表し、R14はイミダゾリウム環の炭素上の0から3個の置換基であって、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、又は置換もしくは非置換の炭素数6〜20のアリール基を表す)
    で表されるイミダゾール誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のリン及び/又は窒素を含むカチオンと
    -、Cl-、Br-、I-、N3 -、脂肪族カルボキシラート、芳香族カルボキシラート、アルコキシド、及びアリールオキシドからなる群から選択される少なくとも1種のアニオン
    との塩からなる助触媒
    との存在下でエポキシドと二酸化炭素とを共重合させることを特徴とする、ポリカーボネートの製造方法。
  2. マンガン錯体が、式(Ia):
    Figure 2014201717
    で表されるマンガン錯体、又は式(Ib):
    Figure 2014201717
    で表されるClが配位したマンガン錯体である、請求項1記載のポリカーボネートの製造方法。
  3. 助触媒が[R12 3P=N=PR12 3+(式中、R12は前記と同じ)とF-、Cl-、アセテート又はペンタフルオロベンゾエートとからなる塩である請求項1又は2記載のポリカーボネートの製造方法。
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