JP2014200064A - 放送システムの音声出力制御装置及び音声出力制御方法 - Google Patents

放送システムの音声出力制御装置及び音声出力制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014200064A
JP2014200064A JP2014016754A JP2014016754A JP2014200064A JP 2014200064 A JP2014200064 A JP 2014200064A JP 2014016754 A JP2014016754 A JP 2014016754A JP 2014016754 A JP2014016754 A JP 2014016754A JP 2014200064 A JP2014200064 A JP 2014200064A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
noise
microphone
noise source
directional
detection signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014016754A
Other languages
English (en)
Inventor
博亮 佐藤
Hirosuke Sato
博亮 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JVCKenwood Corp
Original Assignee
JVCKenwood Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JVCKenwood Corp filed Critical JVCKenwood Corp
Priority to JP2014016754A priority Critical patent/JP2014200064A/ja
Publication of JP2014200064A publication Critical patent/JP2014200064A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】簡単な構成で騒音環境の変化に応じた音声信号制御値を算出する。【解決手段】騒音信号抽出部は、互いに異なる指向性を持たせた3つ以上の指向性マイクおよび指向性マイクとは離間して配置されたマイクから検出された音声信号と放送プログラム信号とを比較し、騒音検出信号を抽出する。騒音源位置算出部は、指向性マイクの指向性の方向と騒音検出信号とに基づいて特定した騒音源の方向と、所定の指向性マイクとマイクにおける騒音検出信号と、所定の指向性マイクとマイクの位置情報とに基づいて騒音源の位置を特定する。騒音源音圧算出部は騒音検出信号と騒音源の位置とから騒音源における騒音の音圧レベルを算出する。制御値算出部は騒音源の位置と騒音の音圧レベルとスピーカの位置情報とから算出したスピーカ位置における騒音の音圧レベルに応じて、スピーカから出力する音声信号を制御するための制御値を算出する。【選択図】図10

Description

本発明は、放送システムの音声出力制御装置及び音声出力制御方法に関する。
駅構内等の所定地域や所定範囲の道路等の不特定多数の歩行者等を対象に、音声案内や音楽放送等を行う音声案内システムにおいて、騒音環境の変化に対応して音量を自動的に制御するシステムが提案されている。
例えば特許文献1には、スピーカの近傍に設置したマイクロホンで騒音の大きさを検出し、検出した騒音の大きさに応じてスピーカの出力音量を制御する装置について記載されている。また特許文献2には、鉄道駅構内の入場者数やマイクロホンの設置状況、列車の有り無し等の情報から、音が対象者に伝達されるまでの間に減衰する音圧レベルの減衰量を周波数帯域毎に評価し、この評価結果に基づいて出力する音響信号を補正する装置について記載されている。
特開平8−317497号公報 特開2011−193084号公報
特許文献1、2に記載の装置では、制御するエリア区分と同数のマイクロホンの設置が必要となる。更に、特許文献2に記載の装置は複雑であり、実現するためには多大な費用が必要になる。
本発明は、簡単な構成で、騒音環境の変化に対応して音量等を自動的に制御可能な、放送システムの音声出力制御装置及び音声出力制御方法を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するため、下記装置及び方法を提供する。
互いに異なる方向に指向性を持たせた3つ以上の指向性マイク(MIC205〜MIC207)から構成される指向性マイクユニットのそれぞれの指向性マイクから検出された音声信号および前記指向性マイクユニットとは離間して配置されたマイク(MIC208)から検出された音声信号と、放送プログラム信号とを比較し、前記それぞれの指向性マイクおよび前記マイクにおける騒音検出信号を抽出する騒音信号抽出部(502)と、前記それぞれの指向性マイクの、指向性の方向と前記騒音検出信号とに基づいて騒音源の方向を特定するとともに、前記指向性マイクユニットを構成する指向性マイクの内、所定の指向性マイクにおける騒音検出信号と前記マイクにおける騒音検出信号と、前記所定の指向性マイクの位置情報と、前記マイクの位置情報と、特定した前記騒音源の方向とに基づいて騒音源の位置を特定する騒音源位置算出部(503)と、前記3つ以上の指向性マイクおよび前記マイクの内の少なくとも一つにおける騒音検出信号と、特定した前記騒音源の位置とから、前記騒音源における騒音の音圧レベルを算出する騒音源音圧算出部(504)と、特定した前記騒音源の位置と、算出した前記騒音源における騒音の音圧レベルと、スピーカの位置情報とから、前記スピーカ位置における騒音の音圧レベルを算出し、算出した前記スピーカ位置における騒音の音圧レベルに応じて、前記スピーカから出力する音声信号を制御するための制御値を算出する制御値算出部(505)とを備えることを特徴とする放送システムの音声出力制御装置。
互いに異なる方向に指向性を持たせた3つ以上の指向性マイクから構成される指向性マイクユニットのそれぞれの指向性マイクから検出された音声信号および前記指向性マイクユニットとは離間して配置されたマイクから検出された音声信号と、放送プログラム信号とを比較し、前記それぞれの指向性マイクおよび前記マイクにおける騒音検出信号を抽出するステップと、前記それぞれの指向性マイクの、指向性の方向と騒音検出信号とに基づいて騒音源の方向を特定するとともに、前記指向性マイクユニットを構成する指向性マイクの内、所定の指向性マイクにおける騒音検出信号と前記マイクにおける騒音検出信号と、前記所定の指向性マイクの位置情報と、前記マイクの位置情報と、特定した前記騒音源の方向とに基づいて騒音源の位置を特定するステップと、前記3つ以上の指向性マイクおよび前記マイクの内の少なくとも一つにおける騒音検出信号と、特定した前記騒音源の位置とから、前記騒音源における騒音の音圧レベルを算出するステップと、特定した前記騒音源の位置と、算出した前記騒音源における騒音の音圧レベルと、スピーカの位置情報とから、前記スピーカ位置における騒音の音圧レベルを算出し、算出した前記スピーカ位置における騒音の音圧レベルに応じて、前記スピーカから出力する音声信号を制御するための制御値を算出するステップとを有することを特徴とする放送システムの音声出力制御方法。
本発明によれば、簡単な構成で、騒音環境の変化に対応して音量等を自動的に制御可能な放送システムの音声出力制御装置及び音声出力制御方法を提供することができる。
第1実施形態に係る放送システムのスピーカとマイクの配置例を示す図である 第1実施形態に係る放送システムの構成を説明するためのブロック図である。 第1実施形態に係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。 第1実施形態における、騒音源の位置を表わす図である。 騒音源の音圧レベルと、騒音源から各スピーカまでの距離とから、各スピーカ位置での騒音の音圧レベルを求めるテーブルの一例である。 各スピーカ位置での騒音の音圧レベルから、各スピーカレベルの補正値を求めるテーブルの一例である。 騒音源の音圧レベルSnと、騒音源から各スピーカまでの距離とから、直接スピーカレベルの補正値を求めるテーブルの一例である。 第1実施形態の変形例における、騒音源の位置を表わす図である。 第2実施形態に係る放送システムのスピーカとマイクの配置例を示す図である。 第2実施形態に係る放送システムの構成を説明するためのブロック図である。 第2実施形態におけるマイクの指向性を説明するための図である。 第2実施形態における騒音源の方向の求め方を説明するための図である。
以下、本発明に係る放送システムの一実施形態ついて、添付図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1に示すように、本実施形態に係る放送システム1は、駅構内や広いホールの天井に設置される複数のスピーカ(SP101〜SP112)と、3つのマイク(MIC201〜203)を含んで構成される。スピーカの個数は設置場所の広さや用途によって任意に設定可能であるが、本実施形態ではスピーカ個数を12個とする。MIC201〜203は騒音検出用マイクであり、お互いに所定の距離離れて設置されている。
図2を用いて本実施形態に係る放送システムの構成を説明する。MIC201〜203は音声を検出し、検出した音声信号をAMP301〜303にそれぞれ送る。AMP301〜303は音声信号を増幅し、AD401〜403にそれぞれ送る。AD401〜403は、受け取った音声信号をデジタル信号に変換し、演算部500に送る。
演算部500は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAMを含む半導体回路で構成され、位置情報保持部501、騒音信号抽出部502、騒音源位置算出部503、騒音源音圧算出部504、制御値算出部505として機能する。
位置情報保持部501には各マイクとスピーカの位置情報が3次元の座標として記憶されている。座標は、例えば図1に示すように天井の任意の位置を基準としてX座標、Y座標を規定し、高さ方向をZ座標とする。本実施形態ではマイクとスピーカがすべて天井に設置されているので、Z座標は0となる。例えばMIC203の座標は(18,10,0)となる。マイクとスピーカは天井に配置されている必要は無く、Z座標が0でなくとも良い。また位置情報は、システムの設計時または設置時に設定し記憶させれば良い。
演算部500は、後述する手順で騒音源の位置と騒音の音圧レベルを算出し、算出結果に基づいて各スピーカで出力する音声信号を制御するための制御信号を出力する。
放送プログラム送出部600は、音楽や音声案内等の放送プログラム信号をスピーカ数に相当する数だけ分岐して送出する。放送プログラムはシステムの外部から入力しても良いし、システムに接続または内挿した記憶媒体に放送プログラムを記憶させる構成としても良い。本実施形態ではスピーカ数を12としているため、放送プログラム送出部600は、12に分岐して送出している。EV701〜712は電子ボリュームであり、放送プログラム送出部600から受取った信号を演算部500から受取った制御信号に基づいてレベル調整し、AMP801〜812にそれぞれ送る。
AMP801〜812は、受け取った信号を増幅し、スピーカ101〜112にそれぞれ送る。スピーカ101〜112はそれぞれレベル調整された放送プログラムを出力する。放送プログラム送出部600から送出する放送プログラムは1種類である必要は無く、スピーカ毎に異なるプログラムの放送としたり、BGM等を重ねて放送しても良い。
更に図3のフローチャートを用いて処理の流れを説明する。
ステップS1で騒音信号抽出部502は、AD401〜403から受け取ったマイクの検出信号と、放送プログラム送出部600から受け取った放送プログラム信号とを比較し、放送プログラム以外の信号を各マイクでの騒音信号として抽出する。各スピーカとマイクの位置は固定されているので、各マイクで検出する放送プログラムの検出レベルを予め設定しておき、各マイクで検出した信号から差し引くことで騒音信号を抽出することができる。放送プログラムが複数種類となる場合でも、本システムから発生する放送プログラムが騒音として検出されることはない。
ステップS2で、騒音源位置算出部503は騒音信号検出部502で検出した騒音信号を元に騒音源の位置を特定する。騒音源から発生した騒音が、それぞれのマイクに到達するまでにかかる時間は、騒音源からマイクまでの距離に比例して長くなる。本実施形態では、各マイクがお互いに所定の距離離れて設置されているので、各マイクでの騒音検出時間を比較することで、騒音源から各マイクまでの距離の違いを算出することができる。また、騒音源から各マイクまでの距離の違いから騒音源が存在する可能性のある位置を推測することができる。
3つのマイクの内、2つのマイク(マイクA、マイクBとする)について、騒音検出時間を比較し、騒音源の位置を推定する。音速を340m/secとすると、騒音源から各マイクまでの距離の差ΔL(m)は、騒音検出の時間差ΔT(msec)を元に、式(1)で求められる。
例えば、マイクAに対してマイクBの騒音信号検出時間が7msec遅いとすると、式1から、騒音源からマイクAまでの距離は騒音源からマイクBまでの距離よりも2.38m近いと算出される。図4はマイクAとマイクBが5メートル離れて設置されていたとして、騒音源からマイクAまでの距離が騒音源からマイクBまでの距離よりも2.38m近い場合の各マイクと騒音源の位置関係を平面上に図示したものである。AとBはマイクの位置を表わし、点線で示す曲線が騒音源が存在する可能性のある位置を表わす。図4では理解を容易にするためにマイクAの座標を0とした2次元座標で表わしているが、実際には騒音源の位置は3次元空間で推定する必要があり、騒音源が存在する可能性のある位置は3次元空間内では曲面で示される。(図示せず。)
以上のように、3つのマイクから選択した2つのマイクにおける騒音検出時間差から、騒音源が存在する可能性のある位置を曲面で表わすことができる。この曲面をMIC201とMIC202、MIC202とMIC203、MIC203とMIC201、の3つの組み合わせについて求め、それぞれの組み合わせで求めた曲面の交点に相当する位置を求めることで、騒音源の位置を特定することができる。
ステップS3で騒音源音圧算出部504は、騒音源の音圧レベルを算出する。3つのマイクから任意の一つのマイク(例えば最も騒音検出レベルの大きいマイク)を選択し、上記で特定した騒音源の位置情報から、選択したマイクと騒音源との距離を算出する。騒音源の座標を(Xo,Yo,Zo)とし、マイクAの座標を(Xa,Ya、0)とすると、騒音源からマイクAまでの距離Laは、式2で求めることができる。
マイクで検出される騒音の音圧レベルは、騒音源からマイクまでの距離の二乗に反比例するので、選択したマイクで検出した騒音の音圧レベルと騒音源までの距離情報とから、騒音源の音圧レベルを算出することができる。ここで、騒音源から1m離れた位置で正規化した音圧レベルを騒音源の音圧レベルと定義する。騒音源からマイクまでの距離をLa(m)、マイク位置での騒音の音圧レベルをS(dB)とすると、騒音源の音圧レベルSo(dB)は、式3で求めることができる。
ステップS4以降で各スピーカの出力レベルを設定する。
スピーカの個数をkとし、各スピーカに1からkまでの連番を付与する。連番付与の順番は任意に設定可能である。ステップS4でスピーカを選択する。ステップS5では、選択されたスピーカの位置において想定される騒音の音圧レベルを算出する。騒音源の音圧レベルをSo(dB)、騒音源からn番目のスピーカまでの距離をLnとすると、n番目のスピーカの位置での騒音の音圧レベルSn(dB)は、式4で求めることができる。
ステップS6で制御値算出部505は、選択されたスピーカに対する補正値Gn(dB)を、式(5)を使って算出する。
すなわち、スピーカ位置における騒音の音圧レベルSnが65dB以下の場合、騒音による影響が気にならないので、スピーカの補正値を0dBと設定する。スピーカ位置における騒音の音圧レベルSnが65dBより大きく、90dB以下の場合に、騒音の音圧レベルに準じてスピーカの補正値を大きくなるように設定する。しかし、スピーカの補正値を25dBよりも大きくすると、スピーカの音自体が大きくなりすぎ、スピーカの近くにいる人に不快感を与えるため、スピーカの位置における騒音の音圧レベルSnが90dBより大きい場合は、スピーカの補正値を25dBに固定する。補正範囲と補正値の設定はこれに限らず、放送システムの性能や設置環境によって任意に設定すれば良い。
制御値算出部505で算出した補正値Gnは補正データとしてEV701〜712に送られる。ステップS7で、EV701〜712は、選択されたスピーカに送る音声信号レベルを補正する。ステップS8でnがkと等しいか否かを判定し、n=kでなければステップS4に進む、ステップS4でn=n+1とし、n=kとなるまでこれを繰り返す。ステップS8でn=kと判定された場合、すべてのスピーカについて補正が完了したとして処理を終了する。一旦設定された補正値は保持され、次に補正値が計算されるまでこの補正値に基づきレベル設定される。
補正値を導出する方法は演算処理に限定せず、予め算出したテーブルを補正値算出部505に記憶しておいて、テーブルに基づいて求めても良い。騒音源の音圧レベルSnと、騒音源から各スピーカまでの距離とから各スピーカ位置での騒音の音圧レベルを求めるテーブルの一例を図5に示す。例えば騒音源の音圧レベルSnが62dB以上、64dB未満で、騒音源からスピーカ位置までの距離が4.0m以上、4.8m未満の場合、スピーカ位置での騒音の音圧レベルは50dBと求められる。
各スピーカ位置での騒音の音圧レベルから、補正値を求めるテーブルの一例を図6に示す。例えば、騒音の音圧レベルが67dB以上、68dB未満の場合、補正値Gnは+2dBとなる。更に図7に一例を示すように、騒音源の音圧レベルSnと、騒音源からスピーカまでの距離とから、直接補正値を求めるテーブルを使用しても良い。例えば、騒音源の音圧レベルが80dB以上、82dB未満で、騒音源からスピーカまでの距離が1.7m以上、2m未満の場合、補正値は10dBとなる。これらのテーブルを使用することで演算による負荷を減らすことができる。
以上の制御は、例えば演算部500にタイマー機能を持たせ、予め設定した所定の時間間隔毎に行えば良い。また、いずれかのスピーカの騒音検出レベルが所定のレベル以上変化した場合に行なうようにしても良い。
以上説明したように本実施形態では、多くのスピーカを設置した場合でも3つのマイクを設置するだけで、各スピーカの音声出力を適正に補正することができる。
(変形例)
以上の説明では、騒音源位置算出部は、各スピーカで検出した騒音信号の検出時間差を比較することで騒音源の位置を特定した。しかし、騒音が低音成分のみであった場合、この方法では騒音源位置を特定する精度が上がらない場合がある。
各マイクで検出する騒音の大きさは、騒音源からマイクまでの距離の二乗に反比例するので、各マイクで検出する騒音レベルを比較することで騒音源の位置を特定することができる。3つのマイクの内、2つのマイク(マイクA、マイクBとする)について、騒音検出レベルを比較し、騒音源の位置を推定する。騒音源からマイクAまでの距離をLa、騒音源からマイクBまでの距離をLbとすると、LaとLbの比は、騒音検出レベル差ΔS(dB)から、式(6)で求められる。
図8はマイクAとマイクBが5メートル離れて設置されていたとして、マイクAで検出した騒音の音圧レベルに対し、マイクBで検出した騒音の音圧レベルが3dB小さい場合の各マイクと騒音源の位置関係を平面上に図示したものである。AとBはマイクの位置を表わし、点線で示す曲線が騒音源が存在する可能性のある位置を表わす。実際には騒音源の位置は3次元空間で推定する必要があり、騒音源が存在する可能性のある位置は3次元空間内では曲面で示される。(図示せず。)
以上のように、3つのマイクから選択した2つのマイクで検出した騒音の音圧レベルの差から、騒音源が存在する可能性のある位置を曲面で表わすことができる。この曲面をMIC201とMIC202、MIC202とMIC203、MIC203とMIC201、の3つの組み合わせについて求め、その交点に相当する位置を求めることで、騒音源の位置を特定することができる。
各マイクにおける騒音信号の検出時間差により騒音源の位置を特定する方法と各マイクによる騒音信号の検出レベル差により騒音源の位置を特定する方法は、いずれか一方だけでも機能するが、組み合わせて使用しても良い。例えば、騒音信号が高周波成分を含む場合は各マイクでの検出時間差で求め、騒音信号が低周波成分だけの場合は各マイクにおける騒音信号の検出レベル差による方法とすることで、より精度良く騒音源の位置を特定することが可能になる。
以上説明したように、本実施形態では3つのマイクで騒音信号を検出することで、複数のスピーカの音量調整を適正に行うことができる。
(実施形態2)
本実施形態では、騒音源の位置を検出する構成が実施形態1に対し一部異なる。本実施形態を説明する図において、実施形態1と同一又は類似する部分には同一の番号を付与し、説明を省略することがある。図9に示すように本実施形態では、指向性マイクMIC205〜MIC207と無指向性マイクMIC208を配置する。MIC205〜MIC207は、各マイクの指向方向が120°ずつ異なる向きに1箇所に配置し、それと離間してMIC208を配置する。
図10に示すように、本実施形態に係る放送システム2は、実施形態1の放送システム1に対し、マイク入力系統が1つ増加している以外は共通の構成である。MIC205〜207は指向性マイク、MIC208は無指向性マイクを示す。AMP305〜308は、各マイクで検出した騒音信号を増幅する。AD405〜408は各マイクで検出した騒音信号をデジタル信号に変換し、演算部500に送る。騒音源位置算出部503は4つのマイクで検出した信号を元に騒音源の位置を特定する。上記以外は実施形態1で説明した図2と同様である。
図11に、3つの指向性マイクの水平面の指向性特性を円状に重ねて描いた図を示す(振幅軸はリニア目盛り)。騒音源から特定の時刻に発生した騒音を3つの指向性マイクで検出した騒音信号レベルは、それぞれのマイクの水平面角度の指向性感度に比例するため、3つの指向性マイクで検出した騒音信号レベルを比較することで騒音源の方向を特定することができる。
騒音源の方向の求め方について、図12を使って簡単に説明する。例えば、MIC205とMIC206で検出した騒音信号レベルの比較を行い、MIC206の騒音信号レベルの方が大きかったとすると、騒音源の方向は60°と240°の間にあることが解る。同様にMIC205とMIC207で検出した騒音信号レベルの比較を行い、MIC205の騒音信号レベルの方が大きかったとすると騒音源の方向は300°と0°の間、又は0°と120°の間にあることが解る。これら2つの結果を合わせると、騒音源は60°と120°の間にあることが解り、差の大きさが解っているので具体的な角度も特定することができる。実際には、各マイクでの騒音信号検出レベル差から演算により方向を特定すればよい。
MIC205〜MIC207の検出信号で騒音源の方向が特定できれば、MIC205〜MIC207に対して離間して設置されたMIC208の検出レベルと、MIC205〜MIC207の内、1つのマイクの検出レベルとを比較することで、騒音源から各マイクまでの距離を算出することができる。結果、騒音源の位置を特定することができる。距離算出方法については実施形態1で説明した内容と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態では3つの指向性マイクの指向方向を120°ずつ異なる向きに配置したが、これに限定されず、指向方向がほぼ均等であり、指向方向の角度が判っていれば良い。また、本実施形態では騒音源からの距離の特定に2つのマイクの騒音信号検出レベルの差を用いたが、実施形態1で説明したように波形の時間差を用いる、もしくは両者を併用しても良い。
本実施形態では、3つの指向性マイクと1つの無指向性マイクで騒音信号を検出することで複数のスピーカの音量調整を適正に行うことができる。また、スピーカの設置場所を2箇所にできるので、実施形態1と比較して設置が容易である。
実施形態1、2では、各スピーカの音量の制御のみを行っているが音質の制御を行う構成としても良く、音量と音質の制御を組み合わせても良い。例えば、騒音が大きくなるに従ってスピーカから出力する音声レベルを上げるとともに、信号の高周波成分を強調するようにすれば、より効果的である。この場合、図2および図10におけるEV701〜712を、周波数特性を操作するイコライザに置き換えれば良い。
実施形態2では、3つの指向性マイクと1つの無指向性マイクで騒音信号を検出する例を示したが、無指向性マイクを使用せず、4つの指向性マイクを使用しても良い。実施形態1で使用するマイクは、指向性マイクでも無指向性マイクでも良く、指向性マイクと無指向性マイクが混在していても良い。
1,2 放送システム、101〜112 スピーカ、201〜203 マイク、
205〜208 マイク、 500 演算部、501 位置情報保持部、
502 騒音信号抽出部、503 騒音源位置算出部、
504 騒音源音圧算出部、 505 制御値算出部、
600 放送プログラム送出部、 701〜712 電子ボリューム、

Claims (5)

  1. 互いに異なる方向に指向性を持たせた3つ以上の指向性マイクから構成される指向性マイクユニットのそれぞれの指向性マイクから検出された音声信号および前記指向性マイクユニットとは離間して配置されたマイクから検出された音声信号と、放送プログラム信号とを比較し、前記それぞれの指向性マイクおよび前記マイクにおける騒音検出信号を抽出する騒音信号抽出部と、
    前記それぞれの指向性マイクの、指向性の方向と前記騒音検出信号とに基づいて騒音源の方向を特定するとともに、前記指向性マイクユニットを構成する指向性マイクの内、所定の指向性マイクにおける騒音検出信号と前記マイクにおける騒音検出信号と、前記所定の指向性マイクの位置情報と、前記マイクの位置情報と、特定した前記騒音源の方向とに基づいて騒音源の位置を特定する騒音源位置算出部と、
    前記3つ以上の指向性マイクおよび前記マイクの内の少なくとも一つにおける騒音検出信号と、特定した前記騒音源の位置とから、前記騒音源における騒音の音圧レベルを算出する騒音源音圧算出部と、
    特定した前記騒音源の位置と、算出した前記騒音源における騒音の音圧レベルと、スピーカの位置情報とから、前記スピーカ位置における騒音の音圧レベルを算出し、算出した前記スピーカ位置における騒音の音圧レベルに応じて、前記スピーカから出力する音声信号を制御するための制御値を算出する制御値算出部と
    を備えることを特徴とする放送システムの音声出力制御装置。
  2. 前記騒音源位置算出部は、
    前記それぞれの指向性マイクの、指向性の方向と前記騒音検出信号の検出時間差とに基づいて騒音源の方向を特定するとともに、前記指向性マイクユニットを構成する指向性マイクの内、所定の指向性マイクにおける騒音検出信号と前記マイクにおける騒音検出信号の検出時間差と、前記所定の指向性マイクの位置情報と、前記マイクの位置情報と、特定した前記騒音源の方向とに基づいて騒音源の位置を特定する
    ことを特徴とする請求項1記載の放送システムの音声出力制御装置。
  3. 前記騒音源位置算出部は、
    前記それぞれの指向性マイクの、指向性の方向と前記騒音検出信号のレベルとに基づいて騒音源の方向を特定するとともに、前記指向性マイクユニットを構成する指向性マイクの内、所定の指向性マイクにおける騒音検出信号のレベルと、前記マイクにおける騒音検出信号のレベルと、前記所定の指向性マイクの位置情報と、前記マイクの位置情報と、特定した前記騒音源の方向とに基づいて騒音源の位置を特定する
    ことを特徴とする請求項1記載の放送システムの音声出力制御装置。
  4. 前記騒音源位置算出部は、
    前記騒音信号の周波数成分を分析し、
    前記騒音信号が所定の周波数より高い周波数成分を含む場合、前記それぞれの指向性マイクの、指向性の方向と前記騒音検出信号の検出時間差とに基づいて騒音源の方向を特定するとともに、前記指向性マイクユニットを構成する指向性マイクの内、所定の指向性マイクにおける騒音検出信号と前記マイクにおける騒音検出信号の検出時間差と、前記所定の指向性マイクの位置情報と、前記マイクの位置情報と、特定した前記騒音源の方向とに基づいて騒音源の位置を特定し、
    前記音声信号が所定の周波数より高い周波数成分を含まない場合、前記それぞれの指向性マイクの、指向性の方向と前記騒音検出信号のレベルとに基づいて騒音源の方向を特定するとともに、前記指向性マイクユニットを構成する指向性マイクの内、所定の指向性マイクにおける騒音検出信号のレベルと、前記マイクにおける騒音検出信号のレベルと、前記所定の指向性マイクの位置情報と、前記マイクの位置情報と、特定した前記騒音源の方向とに基づいて騒音源の位置を特定する
    ことを特徴とする請求項1記載の放送システムの音声出力制御装置。
  5. 互いに異なる方向に指向性を持たせた3つ以上の指向性マイクから構成される指向性マイクユニットのそれぞれの指向性マイクから検出された音声信号および前記指向性マイクユニットとは離間して配置されたマイクから検出された音声信号と、放送プログラム信号とを比較し、前記それぞれの指向性マイクおよび前記マイクにおける騒音検出信号を抽出するステップと、
    前記それぞれの指向性マイクの、指向性の方向と騒音検出信号とに基づいて騒音源の方向を特定するとともに、前記指向性マイクユニットを構成する指向性マイクの内、所定の指向性マイクにおける騒音検出信号と前記マイクにおける騒音検出信号と、前記所定の指向性マイクの位置情報と、前記マイクの位置情報と、特定した前記騒音源の方向とに基づいて騒音源の位置を特定するステップと、
    前記3つ以上の指向性マイクおよび前記マイクの内の少なくとも一つにおける騒音検出信号と、特定した前記騒音源の位置とから、前記騒音源における騒音の音圧レベルを算出するステップと、
    特定した前記騒音源の位置と、算出した前記騒音源における騒音の音圧レベルと、スピーカの位置情報とから、前記スピーカ位置における騒音の音圧レベルを算出し、算出した前記スピーカ位置における騒音の音圧レベルに応じて、前記スピーカから出力する音声信号を制御するための制御値を算出するステップと
    を有することを特徴とする放送システムの音声出力制御方法。
JP2014016754A 2014-01-31 2014-01-31 放送システムの音声出力制御装置及び音声出力制御方法 Pending JP2014200064A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014016754A JP2014200064A (ja) 2014-01-31 2014-01-31 放送システムの音声出力制御装置及び音声出力制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014016754A JP2014200064A (ja) 2014-01-31 2014-01-31 放送システムの音声出力制御装置及び音声出力制御方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013072315A Division JP2014197771A (ja) 2013-03-29 2013-03-29 放送システムの音声出力制御装置及び音声出力制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014200064A true JP2014200064A (ja) 2014-10-23

Family

ID=52356714

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014016754A Pending JP2014200064A (ja) 2014-01-31 2014-01-31 放送システムの音声出力制御装置及び音声出力制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014200064A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020059075A1 (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 三菱電機株式会社 エレベーターの落下物検知装置
WO2020203383A1 (ja) * 2019-04-04 2020-10-08 日本電信電話株式会社 周波数特性変更装置、その方法、およびプログラム
WO2022250387A1 (ko) * 2021-05-27 2022-12-01 주식회사 아모센스 음성을 처리하기 위한 음성 처리 장치, 음성 처리 시스템 및 음성 처리 방법
CN115811574A (zh) * 2023-02-03 2023-03-17 合肥炬芯智能科技有限公司 一种声音信号处理方法、装置、主设备和分体式会议系统

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020059075A1 (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 三菱電機株式会社 エレベーターの落下物検知装置
WO2020203383A1 (ja) * 2019-04-04 2020-10-08 日本電信電話株式会社 周波数特性変更装置、その方法、およびプログラム
JP2020170954A (ja) * 2019-04-04 2020-10-15 日本電信電話株式会社 周波数特性変更装置、その方法、およびプログラム
JP7255324B2 (ja) 2019-04-04 2023-04-11 日本電信電話株式会社 周波数特性変更装置、その方法、およびプログラム
WO2022250387A1 (ko) * 2021-05-27 2022-12-01 주식회사 아모센스 음성을 처리하기 위한 음성 처리 장치, 음성 처리 시스템 및 음성 처리 방법
KR20220160173A (ko) * 2021-05-27 2022-12-06 주식회사 아모센스 음성을 처리하기 위한 음성 처리 장치, 음성 처리 시스템 및 음성 처리 방법
KR102575293B1 (ko) * 2021-05-27 2023-09-06 주식회사 아모센스 음성을 처리하기 위한 음성 처리 장치, 음성 처리 시스템 및 음성 처리 방법
CN115811574A (zh) * 2023-02-03 2023-03-17 合肥炬芯智能科技有限公司 一种声音信号处理方法、装置、主设备和分体式会议系统
CN115811574B (zh) * 2023-02-03 2023-06-16 合肥炬芯智能科技有限公司 一种声音信号处理方法、装置、主设备和分体式会议系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10206030B2 (en) Microphone array system and microphone array control method
US10257611B2 (en) Stereo separation and directional suppression with omni-directional microphones
WO2020079485A3 (en) Hearing aid systems and methods
MX2021001559A (es) Procesador de audio y metodo para proporcionar se?ales de altavoz.
EP3148224A3 (en) Method for determining or verifying spatial relations in a loudspeaker system
US20150296289A1 (en) Apparatus and method for enhancing an audio output from a target source
ATE477687T1 (de) Verfahren und system zur ermittlung des abstands zwischen lautsprechern
US9549266B2 (en) Method of controlling a hearing instrument
CN104954930A (zh) 一种自动调整音响装置声音方向和时延以达到最佳音响效果的方法
CN101682809A (zh) 声音辨别方法和装置
JP6904031B2 (ja) スピーカ位置検出システム、スピーカ位置検出装置、及びスピーカ位置検出方法
JP2014200064A (ja) 放送システムの音声出力制御装置及び音声出力制御方法
US20170094223A1 (en) Attenuation of Loudspeaker in Microphone Array
EP2928217A1 (en) An acoustic control apparatus, and electronic device, and an acoustic control method
WO2015011026A1 (en) Audio processor for object-dependent processing
US9473864B2 (en) Internet protocol addressable public address devices and systems
WO2016042410A1 (en) Techniques for acoustic reverberance control and related systems and methods
JP2014197771A (ja) 放送システムの音声出力制御装置及び音声出力制御方法
EP4214933A1 (en) A sound output unit and a method of operating it
JP2006101248A (ja) 音場補正装置
JP2017097015A (ja) 能動消音システム、能動消音方法および能動消音プログラム
KR101525349B1 (ko) 무선통신 서비스를 수행하는 네트워크 기반 초지향성 스피커 제공 시스템 및 방법
WO2019220874A1 (ja) 空調制御装置、空調制御システム、空調制御方法、及びプログラム
JP2007028046A (ja) マルチチャンネルオーディオシステムおよびその音声レベル調整方法
US10433059B2 (en) Public address system for the sonication of a sonication region, method for the sonication of a sonication region and computer program for carrying out the method