JP2014199988A - 終端回路、コネクタ及び車載制御装置 - Google Patents

終端回路、コネクタ及び車載制御装置 Download PDF

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Toshiyasu Tsubouchi
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Abstract

【課題】差動信号を伝送する複数組のツイストペア線においてノイズを低減することができる終端回路、コネクタ及び車載制御装置を提供する。
【解決手段】終端回路16は差動信号を伝送する1対の信号線でなるツイストペア線を2組有する伝送路にて使用する。第1スプリット終端部60aは抵抗部61及びコンデンサ65aを有する。抵抗部61は2つの抵抗素子61a及び61bの一端同士を接続したものである。コンデンサ65aは、一端が抵抗素子間に接続されており、他端が固定電位に接続される。抵抗部61における抵抗素子61aの他端は信号線17aに接続し、抵抗部61における抵抗素子61bの他端は信号線18aに接続する。CAN通信用及びイーサネット通信用のツイストペア線夫々の信号線に重畳されるノイズが低減される。
【選択図】図2

Description

本発明は、差動信号を伝送する1対の信号線でなるツイストペア線を2組有する伝送路にて使用される終端回路、コネクタ及び車載制御装置に関する。
現在、車輌には種々の電子機器を制御するための車載制御装置(以下、ECUと表記する。ECU:Electronic Control Unit)が複数搭載されている。ECUは、他のECUとの間で通信を行うことで、相互に情報を交換し、電子機器をより高度に制御する。車輌の高機能化が進むに伴って、ECUが必要とする情報量も増大し、ECU間での通信の高速化が求められている。
通常、車輌におけるECU間の通信は、CAN(Controller Area Network)方式によって実現されている。CAN方式による通信では、一般的に通信信号へのノイズの重畳を低減して高速化するために、一対の信号線を撚り合わせたツイストペア線を用いる。車輌における通信の高速化の要求は、例えばナビゲーション関連の情報処理を行うECU等で顕著になってきている。このため、車輌における通信ネットワークにおいても、現状のCAN方式での通信速度(例えば500kbps程度)から、例えばイーサネット(登録商標)における100BASE−Tクラスの通信速度(100Mbps)や、特許文献1等で提案されている拡張或いは改良等されたイーサネットシステム(100Mbps)(以下、イーサネット、及び、拡張或いは改良等されたイーサネットシステムにおける通信方式を総称してイーサネット方式と表記する。)への高速化が必要になってきている。
しかし、CAN方式によるECU間での通信と、イーサネット方式によるECU間での通信が混在することで、通信線間で互いに電磁的に干渉してしまうことが懸念されている。特許文献2には、車輌に搭載された通信ネットワーク上の伝送路に設けるノイズ除去回路が開示されている。ノイズ除去回路は、ツイストペア線間に配置されるコモンモードチョークコイルで構成されている。コモンモードチョークコイルは、環状の磁性体、例えばフェライトに銅線を巻き付けて形成した2つのコイルを備える。コモンモードチョークコイルの2つのコイル夫々にツイストペア線の信号線を接続する。コモンモードチョークコイルは、ツイストペア線に重畳している同相の信号又はノイズにはインダクタとして機能して同相の信号又はノイズを除去する。一方、ツイストペア線を伝播する差動信号にはインダクタとして機能せずに、差動信号はそのまま出力される。
また、非特許文献1には、ツイストペア線の終端部分に設けられ、ノイズを除去する終端回路が開示されている。非特許文献1の終端回路は、直列接続された2つの抵抗素子を有する抵抗部と、抵抗素子間に一端を接続したコンデンサとを有する。コンデンサの他端は固定電位に接続されている。この終端回路は、一般にスプリット終端回路などと呼ばれており、ツイストペア線に重畳している同相の信号又はノイズが低減される。
欧州特許出願公開第1903733号明細書 特開2013−013046号公報
ISO 11898-5:2007, Road vehicles - Controller area network (CAN) -, Part5: High-speed medium access unit with low-power mode
しかしながら、特許文献2のノイズ除去回路、及び非特許文献1の終端回路では、1対のツイストペア線に重畳している同相の信号又はノイズを除去、及び低減することができるものの、例えば2組のツイストペア線間で隣接した場合に、ノイズを除去及び低減することができないという問題点があった。
2組のツイストペア線間では、配索経路中で相互に電磁干渉することでもノイズが発生する。上述のように、車輌の通信ネットワークでは、通信高速化のために従来使われていたCAN方式にイーサネット方式による通信が混在すると、伝送路を構成する各方式のツイストペア線間で相互に影響するノイズを低減しなければならないという新たな問題が発生してきた。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、差動信号を伝送する複数組のツイストペア線においてノイズを低減することができる終端回路、コネクタ及び車載制御装置を提供することにある。
本発明に係る終端回路は、差動信号を伝送する1対の信号線でなるツイストペア線を2組有する伝送路にて使用される終端回路であって、一端同士が接続された2つの抵抗素子を有する抵抗部、及び該抵抗部の抵抗素子間に一端が接続されており、他端が固定電位に接続されるコンデンサを有するスプリット終端部を備え、前記抵抗部における一方の抵抗素子の他端が一方のツイストペア線のいずれか一つの信号線に接続され、前記抵抗部における他方の抵抗素子の他端が他方のツイストペア線のいずれか一つの信号線に接続されていることを特徴とする。
本発明にあっては、終端回路は差動信号を伝送する1対の信号線でなるツイストペア線を2組有する伝送路にて使用する。スプリット終端部は抵抗部及びコンデンサを有する。抵抗部は2つの抵抗素子の一端同士を接続したものである。コンデンサは、一端が抵抗素子間に接続されており、他端が固定電位に接続される。抵抗部における一方の抵抗素子の他端が一方のツイストペア線のいずれか一つの信号線に接続し、前記抵抗部における他方の抵抗素子の他端を他方のツイストペア線のいずれか一つの信号線に接続する。これにより、2組のツイストペア線に重畳されるノイズに関し、一方のツイストペア線の一つの信号線、及び他方のツイストペア線の一つの信号線に重畳されるノイズが低減される。
本発明に係る終端回路は、前記スプリット終端部を2つ有し、該2つのスプリット終端部夫々の抵抗部が別の組み合わせの信号線間に接続してあることを特徴とする。
本発明にあっては、スプリット終端部を2つ有し、2つのスプリット終端部夫々の抵抗部が別の組み合わせの信号線間に接続してあるので、スプリット終端部を接続する2つの別の組み合わせの信号線間で重畳されるノイズを低減できる。
本発明に係る終端回路は、前記スプリット終端部を4つ有し、該4つのスプリット終端部夫々の抵抗部が互いに別の組み合わせの信号線間に接続してあることを特徴とする。
本発明にあっては、スプリット終端部を4つ有し、4つのスプリット終端部夫々の抵抗部が互いに別の組み合わせの信号線間に接続してあるので、スプリット終端部を接続する4つの別の組み合わせの信号線間で重畳されるノイズを低減できる。
本発明に係る終端回路は、前記一方のツイストペア線はCAN方式に従う差動信号を伝送し、前記他方のツイストペア線はイーサネット方式に従う差動信号を伝送するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、一方のツイストペア線はCAN方式に従う差動信号を伝送し、他方のツイストペア線はイーサネット方式に従う差動信号を伝送する。これにより、CAN方式及びイーサネット方式が混在する伝送路において、ツイストペア線に重畳するノイズが低減される。
本発明に係る終端回路は、前記一方のツイストペア線はCAN方式に従う差動信号を伝送し、前記他方のツイストペア線はイーサネット方式に従う差動信号を伝送するようにしてあり、前記抵抗素子の抵抗値は3kΩ以上10kΩ以下であり、前記コンデンサの容量は1pF以上1μF以下であることを特徴とする。
本発明にあっては、一方のツイストペア線はCAN方式に従う差動信号を伝送し、他方のツイストペア線はイーサネット方式に従う差動信号を伝送する。抵抗素子の抵抗値は3kΩ以上10kΩ以下であり、コンデンサの容量は1pF以上1μF以下としてあり、この範囲で抵抗値及び容量を定めることでツイストペア線に重畳するノイズが低減される。
本発明に係るコネクタは、差動信号を伝送する1対の信号線でなるツイストペア線を2組有する伝送路にて使用されるコネクタにおいて、前記信号線を接続する接続端子と、上述のいずれか1つに記載の終端回路とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、コネクタは差動信号を伝送する1対の信号線でなるツイストペア線を2組有する伝送路にて使用する。コネクタは接続端子により信号線を接続し、上述のいずれか1つに記載の終端回路を備える。これにより、ツイストペア線に重畳するノイズがコネクタによって低減される。
本発明に係る車載制御装置は、差動信号を伝送する1対の信号線でなるツイストペア線を2組有する伝送路にて使用され、該伝送路を介した通信を行う車載制御装置において、上述のいずれか1つに記載の終端回路を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、車載制御装置は差動信号を伝送する1対の信号線でなるツイストペア線を2組有する伝送路にて使用する。車載制御装置は、上述のいずれか1つに記載の終端回路を備えており、ツイストペア線に重畳するノイズが終端回路によって低減される。
本発明によれば、差動信号を伝送する複数組のツイストペア線においてノイズを低減することができる。
本発明の実施の形態に係る車載通信システムの構成を示すブロック図である。 終端回路の構成を示すブロック図である。 終端回路の他の配置例を示すブロック図である。 実施例に係る車載通信システムの構成を示すブロック図である。 終端回路の回路定数を変化させたときの評価結果を表わす図表である。 終端回路の回路定数を変化させたときの評価結果を表わす図表である。 評価結果の信号ロス判定をまとめた図表である。 評価結果のノイズ減衰量判定をまとめた図表である。 各判定を総合した総合判定をまとめた図表である。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態に係る車載通信システム100の構成を示すブロック図である。車載通信システム100は、ECU1、ECU2、通信ハーネス3(伝送路)、通信ハーネス4(伝送路)を備え、ECU1及びECU2間で通信を行う。通信ハーネス3はCAN方式に基づく通信用のツイストペア線31、及びイーサネット方式に基づく通信用のツイストペア線32を有する。通信ハーネス4も同様に、CAN方式に基づく通信用のツイストペア線41、及びイーサネット方式に基づく通信用のツイストペア線42を有する。
通信ハーネス3はECU1へコネクタ33により接続され、通信ハーネス4はECU2へコネクタ43により接続される。通信ハーネス3及び通信ハーネス4は、コネクタ34及びコネクタ44によって接続される。通信ハーネス3及び通信ハーネス4の各ツイストペア線は、各コネクタへの接続部分が撚り戻してあることが多く、該接続部分はツイストペア線間で相互にノイズが重畳しやすい箇所となっている。また、通信ハーネスを例えば車輌内で6m程度配索することもあり、通信ハーネスの全長に亘っても、ツイストペア線間で相互にノイズが重畳する。
ECU1はCAN通信部11、イーサネット通信部12、スプリット終端回路13及び14、並びに終端回路16を有する。通信ハーネス3のコネクタ33は、ECU1側のコネクタ15に接続される。ツイストペア線31の信号線31a及び31b夫々は、ECU1内の信号線17a及び17bに接続される。また、ツイストペア線32の信号線32a及び32b夫々は、ECU1内の信号線18a及び18bに接続される。
CAN通信部11は、信号線17a及び17bに接続されており、信号線17a及び17bにおける差動信号を検知、出力することによってデータの送受信を実現する。ECU1及びECU2のCAN通信部11から同時にデータの送信が開始された場合、CANプロトコルに基づき調停によっていずれかが優先的にデータを送信するようにしてある。データ先頭のヘッダ部に含まれるIDがアービトレーションフィールドとして利用され、アービトレーションフィールド内のビット列により調停が行なわれる。CAN方式では、0(ゼロ)ビットがより長く続くアービトレーションフィールドを有するデータの送信が優先される。優先されるデータを送信するECUが調停に勝ち、送信を継続することができる。調停に負けたECUは送信を停止する。
イーサネット通信部12は、信号線18a及び18bに接続されており、信号線18a及び18bにおける差動信号を検知、出力することによってデータの送受信を実現する。イーサネット通信部12は、イーサネット方式による通信接続の処理機能を有し、例えば相互に物理アドレスであるMAC(Media Access Control)アドレスを認識し、物理層における通信接続を確立する。更にイーサネット通信部12は、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)等のデータ伝送方式に準拠していてもよい。
スプリット終端回路13及び14は、一端同士が接続された2つの抵抗素子を有する抵抗部と、抵抗素子間に一端を接続し、他端を固定電位(シャーシ等)に接続したコンデンサとを備える。スプリット終端回路13は、抵抗部における2つの抵抗素子の他端側がツイストペア線31における信号線31a及び信号線31b間に接続されており、信号線31a及び信号線31bに重畳している同相の信号又はノイズを低減する。スプリット終端回路14は同様にツイストペア線32における信号線32a及び信号線32b間に接続されており、信号線32a及び信号線32bに重畳している同相の信号又はノイズを低減する。
図2は終端回路16の構成を示すブロック図である。終端回路16は抵抗部61〜64、コンデンサ65a〜65dを接続した回路であり、ECU1内に設けられている。抵抗部61は抵抗素子61a及び61bの一端同士を接続したものである。コンデンサ65aは、一端を抵抗素子61a及び61b間に接続し、他端を固定電位(シャーシ等)に接続してある。抵抗部61の両端、即ち抵抗素子61a及び61b夫々の他端は、信号線17a及び信号線18aに接続されている。抵抗部61及びコンデンサ65aによって第1スプリット終端部60aが構成されている。第1スプリット終端部60aの抵抗部61における抵抗素子61a及び61b夫々の他端は2組のツイストペア線夫々が有する信号線間に接続されている。尚、コンデンサ65a〜65dは、例えばセラミックコンデンサ、タンタルコンデンサ等を用いる。
抵抗部62は抵抗素子62a及び62bの一端同士を接続したものである。コンデンサ65bは、一端を抵抗素子62a及び62b間に接続し、他端を固定電位(シャーシ等)に接続してある。抵抗部62の両端、即ち抵抗素子62a及び62b夫々の他端は、信号線17a及び信号線18bに接続されている。抵抗部62及びコンデンサ65bによって第2スプリット終端部60bが構成されている。第2スプリット終端部60bの抵抗部62における抵抗素子62a及び62b夫々の他端は2組のツイストペア線夫々が有する信号線間に接続されている。
抵抗部63は抵抗素子63a及び63bの一端同士を接続したものである。コンデンサ65cは、一端を抵抗素子63a及び63b間に接続し、他端を固定電位(シャーシ等)に接続してある。抵抗部63の両端、即ち抵抗素子63a及び63b夫々の他端は、信号線17b及び信号線18aに接続されている。抵抗部63及びコンデンサ65cによって第3スプリット終端部60cが構成されている。第3スプリット終端部60cの抵抗部63における抵抗素子63a及び63b夫々の他端は2組のツイストペア線夫々が有する信号線間に接続されている。
抵抗部64は抵抗素子64a及び64bの一端同士を接続したものである。コンデンサ65dは、一端を抵抗素子64a及び64b間に接続し、他端を固定電位(シャーシ等)に接続してある。抵抗部64の両端、即ち抵抗素子64a及び64b夫々の他端は、信号線17b及び信号線18bに接続されている。抵抗部64及びコンデンサ65dによって第4スプリット終端部60dが構成されている。第4スプリット終端部60dの抵抗部64における抵抗素子64a及び64b夫々の他端は2組のツイストペア線夫々が有する信号線間に接続されている。
ECU2は、ECU1と同様にCAN通信部21、イーサネット通信部22、スプリット終端回路23及び24、並びに終端回路26を有する。ECU2内の各部はECU1内の各部と同等であるので、簡潔のため説明を省略する。
図3は、終端回路16の他の配置例を示すブロック図である。図1では、終端回路16をECU1内に設けているが、コネクタ15に終端回路16を有するようにしてもよい。コネクタ15は、ツイストペア線31及び32の各信号線を接続する接続端子15a,15b,15c,15dを有する。接続端子15a〜15dは、相手側となる通信ハーネス3のコネクタ33の接続端子に嵌合し、電気的に接続される。コネクタ15は固定電位に接続される接続端子15eを有する。終端回路16のコンデンサ65a〜65dの上記他端は接続端子15eに接続され、固定電位に接続される。図3では、接続端子15eはECU1内の固定電位に接続してあるが、接続端子15eを通信ハーネス内の固定電位ラインに接続するようにしてもよい。
上述のように、終端回路16は抵抗素子とコンデンサにより構成されており、各素子の回路定数によっては部品が小さく、物理的な占有空間を小さくできる。例えば、コネクタ内の空間に入る程度の小さい基板上に終端回路16を形成し、該基板をコネクタ内の空間に配置するか、もしくは各素子を接続した端子とモールドすることで、終端回路16内蔵のコネクタ15が実現できる。
通信ハーネス3及び4上に差動信号が流れた場合、ツイストペア線31及びツイストペア線32間で相互にノイズが重畳する蓋然性がある。ツイストペア線31内の信号線31a及び31bに重畳する同相の信号及びノイズはスプリット終端回路13によって低減される。また、ツイストペア線32内の信号線32a及び32bに重畳する同相の信号及びノイズはスプリット終端回路14によって低減される。
これに対して、ツイストペア線31及びツイストペア線32間で重畳したノイズは、スプリット終端回路13及び14では低減することができない。終端回路16は、ツイストペア線31の信号線31a及び31bと、ツイストペア線32の信号線32a及び32bとの間でスプリット終端を行う。
終端回路16内の抵抗部61及びコンデンサ65aからなる第1スプリット終端部60aは、信号線17a及び18a間に接続してあり、信号線17a及び18a(通信ハーネスでは信号線31a及び32a)に重畳するノイズを低減することができる。また、終端回路16内の抵抗部62及びコンデンサ65bからなる第2スプリット終端部60bは、信号線17a及び18b間に接続してあり、信号線17a及び18b(通信ハーネスでは信号線31a及び32b)に重畳するノイズを低減することができる。第1スプリット終端部60a及び第2スプリット終端部60bは、夫々の抵抗部61及び62が別の組み合わせの信号線間に接続されており、接続されている信号線間でノイズを低減している。
同様に、終端回路16内の抵抗部63及びコンデンサ65cからなる第3スプリット終端部60cは、信号線17b及び18a間に接続してあり、信号線17b及び18a(通信ハーネスでは信号線31b及び32a)に重畳するノイズを低減することができる。また、終端回路16内の抵抗部64及びコンデンサ65dからなる第4スプリット終端部60dは、信号線17b及び18b間に接続してあり、信号線17b及び18b(通信ハーネスでは信号線31b及び32b)に重畳するノイズを低減することができる。第1〜第4のスプリット終端部60a〜60dは、夫々の抵抗部61、62、63及び64が別の組み合わせの信号線間に接続されており、接続されている信号線間でノイズを低減している。
また、図1では、通信ハーネス3はCAN通信用のツイストペア線31及びイーサネット通信用のツイストペア線32を有し、ECU1がCAN通信部11及びイーサネット通信部12を有するものとしているが、通信ハーネス3がイーサネット通信用の2組のツイストペア線を有し、ECU1が2組のツイストペア線により通信するイーサネット通信部である場合にも、終端回路16を用いることができる。
(実施例)
以下、終端回路16の具体的な実施例について説明する。図4は実施例に係る車載通信システム100の構成を示すブロック図である。ECU1及びECU2は、通信ハーネス3で接続されている。通信ハーネス3のツイストペア線31及び32は、ケーブル長Lを6m、インピーダンスZを100Ωとする。スプリット終端回路13は各60Ωの抵抗13a及び13bと、4.7nFのコンデンサ13cで構成する。スプリット終端回路13は上述のようにCAN通信用のものであり、非特許文献1(ISO 11898-5:2007)から引用したものである。具体的には、非特許文献1の表13に示される終端抵抗のノミナル値(120Ω)を2分した値と、表14に示されるコンデンサのノミナル値(4.7nF)とを用いた。同様に、スプリット終端回路14は各50Ωの抵抗14a及び14bと、100nFのコンデンサ14cで構成する。尚、終端回路16は図2に示した回路を有する。また、図4においてECU2側のCAN通信部21及びイーサネット通信部22は図示を省略している。
通信ハーネス3の一側(ECU2側)を入力側とし、ツイストペア線31にCAN用の信号を入力し、ツイストペア線32にイーサネット用の信号を入力する。具体的には、ツイストペア線31に振幅2.5V、伝送速度0.5MbpsのCAN用の差動信号を入力し、ツイストペア線32に振幅1V、伝送速度100Mbpsのイーサネット用の差動信号を入力する。
ツイストペア線31及び32における各信号線の入力側に次のノイズを同相で加え、出力側(ECU2側)での信号波形を検出し、信号ロス、ノイ減衰量、コンデンサ寸法を評価する。
波形:正弦波、振幅5V(全振幅10V)、周波数1〜80MHz ・・・(1)
信号ロスは、入力側の信号振幅に対して、出力側の信号振幅がどの程度減衰するかを表わす。終端回路16は、ノイズを低減するとともに通信用の差動信号も減衰させてしまう蓋然性がある。そこで、終端回路16がない場合に対して、終端回路16がある場合に信号がどの程度減衰して信号ロスが生じるかを評価する。イーサネット通信用のツイストペア線32の入力側における信号振幅をS0とし、終端回路16がない場合のツイストペア線32の出力側の信号振幅をS1、終端回路16がある場合のツイストペア線32の出力側の信号振幅をS2とする。このとき、信号ロスは、終端回路16がない場合を基準とし、終端回路16がある場合の信号の減衰量により次式で表わされる。
信号ロス=20×log(|S1−S2|/S1) ・・・(2)
但し、式(2)中の|X|はXの絶対値を表わす。
ノイズ減衰量はCAN通信用のツイストペア線31における入力側、及びイーサネット通信用のツイストペア線32における入力側に同相で与えられる(1)記載のノイズがどの程度減衰するかを表わす。イーサネット通信用のツイストペア線32の入力側ノイズ電圧をN0、終端回路16がない場合のツイストペア線32の出力側のノイズ電圧をN1、終端回路16がある場合のツイストペア線32の出力側のノイズ電圧をN2とする。このとき、ノイズ減衰量は、終端回路16がない場合を基準とし、終端回路16がある場合の信号の減衰量により次式で表わされる。
ノイズ減衰量=20×log((N2−N1)/N1)) ・・・(3)
図5及び図6は、終端回路16の回路定数を変化させたときの評価結果を表わす図表である。評価を行うために、第1〜第4のスプリット終端部60a、60b、60c、60dを用い、抵抗部61〜64の各抵抗素子を等しい抵抗値Rとし、コンデンサ65a〜65dを等しい容量Cとし、抵抗値R及び容量Cを種々の値に変化させた。抵抗部61の抵抗素子61a及び61b、抵抗部62の抵抗素子62a及び62b、抵抗部63の抵抗素子63a及び63b、抵抗部64の抵抗素子64a及び64bの抵抗値Rは、1kΩ,2kΩ,3kΩ,4kΩ,5kΩ,6kΩ,10kΩ,30kΩの各値に変化させている。一方、コンデンサ65a、65b、65c、65dの容量Cは、0.01pF,1pF,1nF,100nF,1μF,10μFの各値に変化させている。
例えば、評価条件3では、抵抗部61の抵抗素子61a及び61b、抵抗部62の抵抗素子62a及び62b、抵抗部63の抵抗素子63a及び63b、抵抗部64の抵抗素子64a及び64bの抵抗値Rを3kΩとし、コンデンサ65a、65b、65c、65dの容量Cは100nFとしている。信号ロスは式(2)により求めた値である。信号ロス判定は、以下の基準に基づく。
・信号ロスが0.5dB未満である場合、良好を意味する白抜き丸印「○」を付す。
・信号ロスが0.5dB以上0.9dB未満である場合、マージンが少ないため通信エ
ラーが稀に発生するが実用上問題ないことを意味する白抜き三角印「△」を付す。
・信号ロスが0.9dB以上である場合、通信が不能であることを意味するX字状の印
「×」を付す。
コンデンサ65aの外形寸法に関して、Cサイズにコンデンサの型番号を、Cサイズ判定には、型番号に基づく外形寸法について以下の基準による判定を付す。
・コンデンサ容量が1μF未満の場合、サイズが小さく良好であることを意味する白抜
き丸印「○」を付す。
・コンデンサ容量が1μF以上10μF未満の場合、サイズが許容範囲であることを意
味する白抜き三角印「△」を付す。
・コンデンサ容量が10μF以上である場合、サイズが大きいことを意味するX字状の
印「×」を付す。
ノイズ減衰量は式(3)により求めた値である。ノイズ減衰量判定は、以下の基準に基づく。
・ノイズ減衰量が1dB以上である場合、通信エラーがなく良好を意味する白抜き丸印
「○」を付す。
・ノイズ減衰量が0.6dB以上1dB未満である場合、マージンが少ないため通信エ
ラーが稀に発生するが実用上問題ないことを意味する白抜き三角印「△」を付す。
・ノイズ減衰量が0.6dB未満である場合、通信が不能であることを意味するX字状
の印「×」を付す。
総合判定は、信号ロス判定、Cサイズ判定、及びノイズ減衰量判定を総合したものであり、以下の基準に基づく。
・総合的に見て良好である判定できる場合、白抜き丸印「○」を付す。
・総合的に見て実用上問題ないと判定できる場合、白抜き三角印「△」を付す。
・総合的に見て通信が不能、及び実用上問題あると判定する場合、X字状印「×」を付
す。
図7は評価結果の信号ロス判定をまとめた図表である。図7には、評価条件1から22における抵抗値Rとコンデンサ容量Cに対する信号ロス判定を図表中に記載している。図表中のかっこ書きは、評価条件の番号を示す。図7に示すように、抵抗値Rが3kΩ以上30kΩ以下、コンデンサ容量Cが0.01pF以上10μF以下の領域で、信号ロス判定が良好である。図7には、信号ロス判定が良好となる抵抗値R及びコンデンサ容量Cの範囲を白抜き矢印で示す。
図8は評価結果のノイズ減衰量判定をまとめた図表である。図8には、評価条件1から22における抵抗値Rとコンデンサ容量Cに対するノイズ減衰量判定を図表中に記載している。図表中のかっこ書きは、評価条件の番号を示す。図8に示すように、抵抗値Rが1kΩ以上10kΩ以下、コンデンサ容量Cが1pF以上1μF以下の領域で、ノイズ減衰量判定が良好であるか又は実用上問題ない。図8には、ノイズ減衰量判定が良好であるか又は実用上問題ないとされる抵抗値R及びコンデンサ容量Cの範囲を白抜き矢印で示す。
コンデンサ65aのCサイズ判定については、上述のように10μF以上ではサイズが大きいため、コンデンサ容量Cが0.01pF以上1μF以下であれば、外形寸法としては小さく良好であるか又は許容範囲である。
図9は各判定を総合した総合判定をまとめた図表である。図9には、評価条件1から22における抵抗値Rとコンデンサ容量Cに対する総合判定を図表中に記載している。図表中のかっこ書きは、評価条件の番号を示す。図9に示すように、抵抗値Rが3kΩ以上10kΩ以下、コンデンサ容量Cが1pF以上1μF以下の領域で、信号ロス判定、ノイズ減衰量判定、及びCサイズ判定を総合した総合判定が良好であるか又は実用上問題ない。図9には、総合判定が良好であるか又は実用上問題ないとされる抵抗値R及びコンデンサ容量Cの範囲を白抜き矢印で示す。
以上の実施例により、第1〜第4のスプリット終端部60a、60b、60c、60dを用いた評価条件1〜22に基づく評価の結果、抵抗部61の各抵抗素子61a及び61b抵抗部62の抵抗素子62a及び62b、抵抗部63の抵抗素子63a及び63b、抵抗部64の抵抗素子64a及び64bの抵抗値R、及びコンデンサ65a、65b、65c、65dの容量Cについて、ツイストペア線31の信号線17a、17b及びツイストペア線32の信号線18a、18bについて、ノイズを低減できることがわかった。
開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1、2 ECU(車載制御装置)
15 コネクタ
16 終端回路
3 通信ハーネス(伝送路)
31、32 ツイストペア線
31a、31b、32a、32b 信号線
4 通信ハーネス(伝送路)
41、42 ツイストペア線
41a、41b、42a、42b 信号線
60a 第1スプリット終端部(スプリット終端部)
60b 第2スプリット終端部(スプリット終端部)
60c 第3スプリット終端部(スプリット終端部)
60d 第4スプリット終端部(スプリット終端部)
61、62、63、64 抵抗部
61a、61b、62a、62b 抵抗素子
63a、63b、64a、64b 抵抗素子
65a、65b、65c、65d コンデンサ

Claims (7)

  1. 差動信号を伝送する1対の信号線でなるツイストペア線を2組有する伝送路にて使用される終端回路であって、
    一端同士が接続された2つの抵抗素子を有する抵抗部、及び該抵抗部の抵抗素子間に一端が接続されており、他端が固定電位に接続されるコンデンサを有するスプリット終端部
    を備え、
    前記抵抗部における一方の抵抗素子の他端が一方のツイストペア線のいずれか一つの信号線に接続され、前記抵抗部における他方の抵抗素子の他端が他方のツイストペア線のいずれか一つの信号線に接続されていることを特徴とする終端回路。
  2. 前記スプリット終端部を2つ有し、
    該2つのスプリット終端部夫々の抵抗部が別の組み合わせの信号線間に接続してあることを特徴とする請求項1に記載の終端回路。
  3. 前記スプリット終端部を4つ有し、
    該4つのスプリット終端部夫々の抵抗部が互いに別の組み合わせの信号線間に接続してあることを特徴とする請求項1に記載の終端回路。
  4. 前記一方のツイストペア線はCAN方式に従う差動信号を伝送し、前記他方のツイストペア線はイーサネット方式に従う差動信号を伝送するようにしてあることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の終端回路。
  5. 前記一方のツイストペア線はCAN方式に従う差動信号を伝送し、前記他方のツイストペア線はイーサネット方式に従う差動信号を伝送するようにしてあり、
    前記抵抗素子の抵抗値は3kΩ以上10kΩ以下であり、前記コンデンサの容量は1pF以上1μF以下であることを特徴とする請求項3に記載の終端回路。
  6. 差動信号を伝送する1対の信号線でなるツイストペア線を2組有する伝送路にて使用されるコネクタにおいて、
    前記信号線を接続する接続端子と、
    請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の終端回路と
    を備えることを特徴とするコネクタ。
  7. 差動信号を伝送する1対の信号線でなるツイストペア線を2組有する伝送路にて使用され、該伝送路を介した通信を行う車載制御装置において、
    請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の終端回路を備えることを特徴とする車載制御装置。
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