JP2014191403A - 予測装置、予測方法及びプログラム - Google Patents

予測装置、予測方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】必要となる過去データの量および事前の分析を抑制しつつ、予測の精度を向上することが可能な、新規かつ改良された予測装置、予測方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】自動取引装置における取引データを取得する取得部と、前記取得部により取得された複数の単位期間の取引データから、対象の単位期間より所定期間前の第1の単位期間の取引データと類似する複数の第2の単位期間の取引データを検出する検出部と、前記検出部により検出された前記複数の第2の単位期間の取引データに基づいて、前記対象の単位期間の取引データを予測する予測部と、を備える予測装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、予測装置、予測方法及びプログラムに関する。
近年、自動取引装置(ATM:automated−teller machine)が銀行、駅構内、およびコンビニエンスストアなど、多様な場所に設置されるようになっている。この自動取引装置は、利用者自身の操作で自動的に出金、入金および残高照会などの各種取引を行うことができ、銀行窓口の営業終了後も稼働しているため、今後、増々設置台数が増えるものと予想される。
このような自動取引装置においては、例えば出金取引により現金が流出するので、適切なタイミングで自動取引装置に現金を装填する必要がある。この点について、自動取引装置から流出する現金を予測することにより、現金が不足するタイミングで現金を自動取引装置に装填するための「資金装填の計画」を作成することが可能となる。このため、自動取引装置における現金の流出量を予測するための技術が求められている。
例えば、下記特許文献1では、曜日、日付、特定日に応じた資金変動のパターンに基づいて、現金の流出量を予測する技術が開示されている。
また、下記特許文献2では、現金需要枚数に影響を与える、曜日、日付、特定日等の要因の影響度合いを数値化しておき、現金の流出量の予測に数値化した影響度合いを反映させる技術が開示されている。
また、下記特許文献3では、過去の有り高データに基づいて、曜日的、日付的、季節的な要因を考慮した因子分析により現金の流出量を予測する技術が開示されている。
また、下記特許文献4では、現金保管庫に保管される資金の有高を、前年同月の実績に基づいて予測する技術が開示されている。
特開平9−27002号公報 特開2000−339521号公報 特開2003−168001号公報 特開2008−15816号公報
上記特許文献に開示された技術は、いずれも過去の取引データに基づいて流出量を予測する技術であり、十分な量の過去の取引データを事前に分析しておくことを要するという問題があった。具体的には、曜日、日付、特定日等に応じた資金変動のパターン分析や、流出量に影響を与え得る曜日、日付、特定日、季節等の要因による影響度合いの数値化および因子分析などを要していた。
また、上記特許文献に開示された技術では、過去の取引データが少ない場合に、影響度の高い曜日、日付、特定日等のデータが十分に得られないために、予測精度が低下する場合があるという問題もある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、必要となる過去データの量および事前の分析を抑制しつつ、予測の精度を向上することが可能な、新規かつ改良された予測装置、予測方法及びプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、自動取引装置における取引データを取得する取得部と、前記取得部により取得された複数の単位期間の取引データから、対象の単位期間より所定期間前の第1の単位期間の取引データと類似する複数の第2の単位期間の取引データを検出する検出部と、前記検出部により検出された前記複数の第2の単位期間の取引データに基づいて、前記対象の単位期間の取引データを予測する予測部と、を備える予測装置が提供される。
前記予測装置は、前記複数の単位期間の取引データごとに前記第1の単位期間の取引データとの類似度を算出する算出部をさらに備え、前記検出部は、前記算出部により算出された前記類似度に基づいて前記第2の単位期間の取引データを検出してもよい。
前記予測装置は、前記複数の単位期間の取引データを、前記自動取引装置の利用傾向を示す複数の取引パターンのうちいずれかに分類する分類部をさらに備え、前記算出部は、前記複数の単位期間の取引データについて前記第1の単位期間の取引データとの前記分類部により分類された取引パターンの差異に基づいて前記類似度を算出し、前記検出部は、前記類似度に応じて前記取引パターンの差異が少ない単位期間の取引データを、前記第2の単位期間の取引データとして検出してもよい。
前記取引パターンは、類似する複数の拡張パターンを含み、前記分類部は、前記取引パターンが含む複数の拡張パターンのいずれかに分類される前記取引データを、当該取引パターンに分類してもよい。
前記単位期間は、前記利用傾向が異なる複数の微小単位期間から成り、前記分類部は、前記複数の単位期間の取引データを前記微小単位期間ごとに前記複数の取引パターンのうちいずれかに分類し、前記算出部は、前記分類部により分類された前記微小単位期間ごとの分類結果に応じて前記類似度を算出してもよい。
前記単位期間は1週間であり、前記所定期間は1年であり、前記複数の微小単位期間は平日および休日であってもよい。
前記算出部は、前記複数の単位期間の取引データについて前記第1の単位期間の取引データとの属する月の初日の曜日の差分に基づいて前記類似度を算出し、前記検出部は、前記類似度に基づいて前記曜日の差分が少ない単位期間の取引データを前記第2の単位期間の取引データとして検出してもよい。
前記算出部は、前記複数の単位期間の取引データについて前記第1の単位期間の取引データとの属する月における週番号の差分に基づいて前記類似度を算出し、前記検出部は、前記類似度に基づいて前記週番号の差分が少ない単位期間の取引データを前記第2の単位期間の取引データとして検出してもよい。
前記算出部は、前記複数の単位期間の取引データについて前記第1の単位期間の取引データとの平均値の差分に基づいて前記類似度を算出し、前記検出部は、前記類似度に基づいて前記平均値の差分が少ない単位期間の取引データを、前記第2の単位期間の取引データとして検出してもよい。
前記分類部は、前記取引データから異常値を除いて分類し、前記算出部は、前記取引データから前記異常値を除いて前記類似度を算出してもよい。
前記予測装置は、前記利用傾向に応じて前記複数の取引パターンを設定する設定部をさらに備えてもよい。
前記予測部は、さらに第1の単位期間の取引データに基づいて、前記対象の単位期間の取引データを予測してもよい。
前記予測装置は、前記第1の単位期間の取引データおよび前記複数の第2の単位期間の取引データを集計して集計取引データを生成する集計部をさらに備え、前記予測部は、前記集計部により生成された前記集計取引データに基づいて前記対象の単位期間の取引データを予測してもよい。
前記予測部は、直近の単位期間の取引データおよび前記直近の単位期間より前記所定期間前の単位期間の取引データを比較し、比較結果に基づいて前記集計取引データを補正した取引データを、前記対象の単位期間の取引データとしてもよい。
前記予測部は、前記集計取引データおよび前記第1の単位期間の取引データを比較し、比較結果に基づいて前記集計取引データを補正した取引データを、前記対象の単位期間の取引データとしてもよい。
前記取引データは現金の流出量であってもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、自動取引装置における取引データを取得するステップと、取得された複数の単位期間の取引データから、対象の単位期間より所定期間前の第1の単位期間の取引データと類似する複数の第2の単位期間の取引データを検出するステップと、検出された前記複数の第2の単位期間の取引データに基づいて、前記対象の単位期間の取引データを予測するステップと、を備える予測方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、自動取引装置における取引データを取得するステップと、取得された複数の単位期間の取引データから、対象の単位期間より所定期間前の第1の単位期間の取引データと類似する複数の第2の単位期間の取引データを検出するステップと、検出された前記複数の第2の単位期間の取引データに基づいて、前記対象の単位期間の取引データを予測するステップと、を実行させるためのプログラムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、必要となる過去データの量および事前の分析を抑制しつつ、予測の精度を向上することが可能である。
本発明の一実施形態に係る需要予測システムの概要を示す説明図である。 第1の実施形態の係る需要予測装置の内部構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る需要予測装置の動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る取得部が取得する取引データの一例を示す図である。 第1の実施形態に係る分類部が用いる平日の取引パターンの一例を示す図である。 第1の実施形態に係る分類部が用いる平日の拡張パターンの一例を示す図である。 第1の実施形態に係る分類部が用いる平日の追加取引パターンの一例を示す図である。 第1の実施形態に係る需要予測装置による類似データの検出を説明するための図である。 第1の実施形態に係る予測部による予測結果を説明するための図である。 第1の実施形態に係る予測部による予測結果を説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.本発明の一実施形態に係る需要予測システム>
本発明の一実施形態に係る予測装置は、自動取引装置における未来の取引データを予測する。本発明は、多様な形態で実施され得る。以下では、まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る予測装置による需要予測システムの概要について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る需要予測システムの概要を示す説明図である。図1に示したように、需要予測システムは、需要予測装置1、操作端末2、自動取引装置中央管理部3、金融機関ホスト4、支店5−1、5−2、端末管理部6、自動取引装置7−1、7−2、および専用網8を有する。なお、本明細書では、本発明の一実施形態に係る予測装置は需要予測装置1として実現されるものとして説明する。また、支店5−1、5−2を特に区別する必要が無い場合、支店5と総称する。同様に、自動取引装置7−1、7−2を特に区別する必要が無い場合、自動取引装置7と総称する。以下、需要予測システムが有する各構成要素について説明する。
(支店5)
支店5は、金融機関の店舗である。図1に示したように、支店5には、端末管理部6および複数の自動取引装置7が設置される。なお、本明細書では、端末管理部6および自動取引装置7が金融機関の店舗である支店5に設置される例を説明するが、コンビニエンスストア、駅構内、デパート、ホテル、オフィスビルなどの多様な施設に設置され得る。
(端末管理部6)
端末管理部6は、同一の支店5内に設置された自動取引装置7を管理する機能を有する。具体的には、端末管理部6は、自動取引装置7が保有する取引媒体の保有量や流出量、稼働状況、取引内容等を管理する。端末管理部6は、専用網8を介して、自動取引装置中央管理部3および金融機関ホスト4に接続されており、管理下にある自動取引装置7における取引媒体の保有量等の情報を、自動取引装置中央管理部3および金融機関ホスト4に送信する。
(自動取引装置7)
自動取引装置7は、金融機関の顧客による操作に基づいて金銭の取引を実行する顧客操作型端末である。自動取引装置7は、現金や通帳、カード、レシート用紙等の多様な取引媒体が装填されており、取引処理の際に取引媒体が流出/流入する。後述の需要予測装置1は、自動取引装置7における未来の取引データを予測する。本明細書では、一例として自動取引装置7における現金の需要(流出量)を予測するものとする。
(専用網8)
専用網8は、専用網8に接続されている装置から送信される情報の有線、または無線の伝送路である。専用網8は、金融機関のネットワークであり、例えば専用線またはIP−VPN(Internet Protocol−Virtual Private Network)により構成される。
(金融機関ホスト4)
金融機関ホスト4は、自動取引装置7の上位装置として、専用網8を介して自動取引装置7と通信することにより、各種取引を制御する。例えば、金融機関ホスト4は、自動取引装置7を操作する顧客の認証や、自動取引装置7において顧客により指示された入金や振込などの金銭取引(勘定の取引処理)を実行する。また、金融機関ホスト4は、口座番号、暗証番号、氏名、住所、年齢、生年月日、電話番号、職業、家族構成、年収、預金口座残高などの顧客情報(口座の元帳)を管理する。
(自動取引装置中央管理部3)
自動取引装置中央管理部3は、専用網8を介して自動取引装置7と通信することにより、各自動取引装置7の稼働状況を監視する。例えば、自動取引装置中央管理部3は、自動取引装置7内に残っている現金の量、取引の状況、エラー(現金切れや紙幣詰まりなど)の有り無しなどを監視している。また、後述の需要予測装置1によって予測された現金の流出量、および自動取引装置7内に残っている現金の量などから、自動取引装置7内の現金が無くなる日を予測し、事前に補充を行えるような「資金装填の計画」を立てて指示をする。また、自動取引装置中央管理部3は、自動取引装置7における取引データを、需要予測装置1に通知する。
(操作端末2)
操作端末2は、需要予測装置1により予測された流出量の出力を受け付けたり、需要予測装置1における各種パラメータを設定したりするための端末である。
(需要予測装置1)
需要予測装置1は、自動取引装置7において将来発生する需要を予測する予測装置である。自動取引装置7では例えば出金取引により現金が流出するので、適切なタイミングで自動取引装置7に現金を装填する必要がある。このため、需要予測装置1が、自動取引装置中央管理部3により取得された自動取引装置7の過去の取引データに基づいて、将来のある期間内の現金の流出量を予測する。
なお、現金の流出量は支店5ごとに異なるので、需要予測装置1は、支店5ごとに現金の流出量を予測してもよい。また、同一の支店5内の自動取引装置7であっても現金の流出量は異なる。例えば、支店5の入り口に近い自動取引装置7の流出量は、入口から遠い自動取引装置7の流出量より多くなる傾向にある。このため、需要予測装置1は、自動取引装置7ごとに現金の流出量を予測してもよい。
以上、本発明の一実施形態に係る需要予測システムについて説明した。続いて、このような本発明の一実施形態について詳細に説明する。
<2.第1の実施形態>
本実施形態に係る需要予測装置1は、自動取引装置7における過去の取引データから検出した複数の単位期間の取引データを平均化することで、未来の対象期間(対象の単位期間)における取引データを予測する。
[2−1.構成]
図2は、第1の実施形態の係る需要予測装置1の内部構成を示すブロック図である。図2に示したように、需要予測装置1は、取得部10、分類部20、算出部30、検出部40、集計部50、予測部60、設定部70を有する。
(取得部10)
取得部10は、自動取引装置7における取引データを取得する取得部としての機能を有する。具体的には、取得部10は、自動取引装置中央管理部3との通信により、自動取引装置7における過去の複数の単位期間における現金需要量の時系列データを取得する。単位期間は、年、月、週、日、時、分、秒などの多様な単位をとり得るが、本明細書では一例として1週間の週単位とする。取得部10は、取得した複数の週単位の取引データを分類部20に出力する。なお、以下では週単位の取引データを、週単位データとも称する。
(分類部20)
分類部20は、複数の週単位データを、複数の取引パターンのうちいずれかに分類する機能を有する。取引パターンは、自動取引装置7の利用傾向を示す時系列の推移パターンしている。具体的には、取引パターンは、週初は流出量が多く週末に近づくにつれて少なくなる、週央に流出量が多くなる、等の自動取引装置7における流出量の週単位の時系列変化の特徴を示している。
なお、取引パターンは、類似する複数の拡張パターンを含んでいてもよい。そして、分類部20は、ある取引パターンが含む複数の拡張パターンのいずれかに分類される週単位データを、当該取引パターンに分類してもよい。つまり、分類部20は、取引パターンに幅を持たせ、その取引パターンに属し得る週単位データを網羅的に分類する。このため、分類部20は、多種多様な時系列変化をしている週単位データを、幅を持たせた取引パターンにより適切に分類することができる。
ここで、単位期間である1週間は、自動取引装置7の利用傾向が異なる複数の微小単位期間から成ると捉えることができる。より具体的には、1週間のうち平日と休日とでは、自動取引装置7の利用傾向は異なる。このため、分類部20は、週単位データを平日と休日とに分け、それぞれを複数の取引パターンのうちいずれかに分類してもよい。これにより、分類部20は、平日の利用傾向は同じだが休日の利用傾向が異なる週単位データを、同一の取引パターンに分類することを回避することができる。
なお、分類部20は、取引データから異常値を取り除いてから分類を行ってもよい。異常値は、例えば給料日や引き落とし日、年金支払日等により生じる場合がある。分類部20は、異常値を取り除くことにより異常値に影響を受けることなく分類することができ、その結果、後述の予測部60による予測精度が向上する。
分類部20は、パターン分類した週単位データを、算出部30に出力する。
(算出部30)
算出部30は、複数の週単位データについて、週単位データごとに基準データ(第1の単位期間の取引データ)との類似度を算出する機能を有する。ここで、基準データとは、対象期間より所定期間前の週単位データである。基準データとしては、対象期間より1週前、1月前、1年前、数年前等の多様な週単位データをとり得る。本明細書では、週単位データが前年同週の週単位データに類似する傾向にあることに鑑み、基準データは対象期間より1年前の週単位データであるものとする。算出部30は、基準データと比較対象の週単位データとが類似するか否かを、類似度という数値により算出することができる。このため、後述の検出部40による検出基準を明確化することができる。
算出部30は、多様な算出基準により、週単位データと基準データとの類似度を算出する。算出基準としては例えば、週単位データと基準データとの、分類部20による分類結果の差異、時期的な差分、特徴量の差分などが挙げられる。算出部30は、これらの算出基準に基づいて算出された各類似度を重み付けして集計することで、週単位データと基準データとの類似度を算出してもよい。以下、これらの算出基準について順に説明する。
算出部30は、複数の週単位データについて、週単位データと基準データとの分類部20により分類された取引パターンの差異に基づいて類似度を算出する。例えば、算出部30は、週単位データが分類された取引パターンと基準データが分類された取引パターンとが、一致する場合に類似することを示す類似度を算出し、一致度合が低まるほど類似しないことを示す類似度を算出する。ここで、分類部20が平日と休日とを分けて週単位データを分類した場合、算出部30は、平日の分類結果および休日の分類結果に基づいて、それぞれ類似度を算出する。
また、算出部30は、複数の週単位データについて、時期的な差分として、基準データとの属する月の初日の曜日の差分に基づいて類似度を算出する。例えば、週単位データが属する月の初日の曜日と基準データが属する月の初日の曜日とが、一致する場合に類似することを示す類似度を算出し、曜日の差分が大きいほど類似しないことを示す類似度を算出する。月末や月初めには給料日や家賃振込日等があるため、週単位データの傾向は初日の曜日に影響を受ける場合がある。算出部30は、このような影響を加味した類似度を算出することができる。
他にも、算出部30は、複数の週単位データについて、時期的な差分として、基準データとの属する月における週番号の差分に基づいて類似度を算出する。例えば、算出部30は、基準データが月の第1週目の取引データである場合、週単位データが月の第1週目の取引データであれば類似することを示す類似度を算出し、週単位データが月の第4週目の取引データであれば類似しないことを示す類似度を算出する。給料日や振込日が多い週と少ない週とでは、週単位データの傾向は異なる。算出部30は、このような傾向を加味した類似度を算出することができる。
また、算出部30は、複数の週単位データについて、特徴量の差分として、基準データとの平均値の差分に基づいて類似度を算出する。例えば、週単位データの平均値と基準データの平均値との差分が少ないほど類似することを示す類似度を算出し、多いほど類似しないことを示す類似度を算出する。
なお、算出部30は、分類部20と同様に、取引データから異常値を取り除いてから類似度を算出してもよい。これにより、算出部30は、異常値に影響を受けることなく類似度を算出することができ、その結果、後述の予測部60による予測精度が向上する。
算出部30は、算出した類似度を、検出部40に出力する。
(検出部40)
検出部40は、取得部10により取得された複数の週単位データから、基準データと類似する複数の週単位データ(第2の単位期間の取引データ)を検出する機能を有する。以下では、基準データと類似する週単位データを、類似データとも称する。
検出部40は、算出部30により算出された類似度に基づいて、類似データを検出する。具体的には、前記検出部は、基準データと分類された取引パターンの差異が小さい、属する月の初日の曜日の差分が少ない、属する月における週番号の差分が少ない、および平均値の差分が少ない、等の基準を満たす週単位データを、類似データとして検出する。
検出部40は、対象期間と同週または同月等であろうとなかろうと、類似度が高い週単位データを類似データとして検出することができる。このため、検出部40は、取得可能な過去の取引データが少ない場合であっても、十分な数の類似データを検出することができる。
検出部40は、検出した複数の類似データを、集計部50に出力する。
(集計部50)
集計部50は、検出部40により検出された複数の類似データを集計した取引データ(集計取引データ)を生成する。以下では、集計した取引データを、集計データとも称する。集計部50は、複数の類似データにさらに基準データを集計して、集計データを生成してもよい。集計部50は、例えば、複数の類似データと基準データとの平均値、中央値、最頻値のいずれかを算出することにより、集計データを生成する。
需要予測装置1は、このような集計部50により、検出部40により検出された複数の類似データを平均化することで、類似データが個々に有する、曜日、日付、特定日等の事情から過度の影響を受けずに、対象期間の取引データを予測することができる。このため、需要予測装置1は、集計部50による集計処理により、曜日、日付、特定日等の事前の分析なしに、精度の高い予測を行うことができる。
集計部50は、集計した集計データを、予測部60に出力する。
(予測部60)
予測部60は、検出部40により検出された複数の類似データに基づいて、対象期間の取引データを予測する。より具体的には、予測部60は、集計部50により生成された集計データに基づいて、対象期間の取引データを予測する。なお、予測部60は、さらに基準データに基づいて、対象期間の取引データを予測してもよい。取引データは、前年同週の取引データに類似する傾向があるためである。
ここで、需要予測装置1は、過去の取引データに基づいて未来の対象期間の取引データを予測するため、予測の元となる取引データが取得された時期と対象期間との間に、来客数の増減や周囲の施設に変化などが生じている場合がある。この場合、自動取引装置7の利用傾向が変化し、集計データと対象期間の取引データとの間に乖離が生じる可能性がある。そこで、予測部60は、このような利用傾向の変化を織り込んで集計データを補正することで、対象期間の取引データを精度よく予測する。
例えば、予測部60は、直近の週単位データおよびその直近の週単位データの前年同週の週単位データを比較し、比較結果に基づいて集計データを補正した取引データを、対象の単位期間の取引データとする。直近の週単位データとは、例えば需要予測装置1が予測を行う当日の1週前の週単位データである。以下では、直近の週単位データを直近データとも称する。予測部60は、直近データとその前年同週の週単位データとを比較することで、過去1年間における自動取引装置7の利用傾向の変化を推定することができる。予測部60は、対象期間の1年前の基準データに、過去1年間における自動取引装置7の利用傾向の変化に基づく補正を行うことで、対象期間の取引データを精度よく予測することができる。
なお、補正の方法は多様に考えられる。例えば、予測部60は、直近データとその前年同週の週単位データとの平均値の差を、集計データに加算することで補正を行ってもよい。他にも、予測部60は、直近データとその前年同週の週単位データとの平均値の比を、集計データに乗算することで補正を行ってもよい。
他にも、予測部60は、集計データおよび基準データを比較し、比較結果に基づいて集計データを補正した取引データを、対象の週単位データとしてもよい。上述したように、取引データは、その前年同週の取引データに類似する傾向がある。よって、予測部60は、集計データを対象期間の前年同週の週単位データである基準データに近づくよう補正することで、集計データと対象期間の取引データとの乖離を低減させた、精度のよい予測を行うことができる。
なお、予測部60は、対象期間に特定日が含まれる場合には、特定日による影響を予測した週単位データに加味してもよい。
予測部60は、予測した対象期間の取引データを外部に出力する。
(設定部70)
設定部70は、自動取引装置7の利用傾向に応じて複数の取引パターンを設定する機能を有する。自動取引装置7の利用傾向は、上述したように設置される施設、施設内の位置等によって異なるため、設定部70は、各自動取引装置7の周囲の環境に応じて取引パターンを設定する。これにより、分類部20は、週単位データをより適切な取引パターンに分類することができる。設定部70は、例えば操作端末2による操作に基づいて、取引パターンの設定/変更を行う。
以上、需要予測装置1の内部構成について説明した。
[2−2.動作処理]
続いて、図3〜10を参照して、需要予測装置1の動作処理について説明する。図3は、第1の実施形態に係る需要予測装置1の動作を示すフローチャートである。
(S104:取引データを取得)
図3に示すように、まず、ステップS104で、取得部10は、取引データを取得する。取得部10が取得する取引データの一例を、図4を参照して説明する。
図4は、第1の実施形態に係る取得部10が取得する取引データの一例を示す図である。図4に示したグラフ100は、自動取引装置7における日毎の現金流出量(取引データ)を示している。グラフ100の縦軸は現金の取引量を示し、横軸は日にちである。なお、縦軸の正の値は流出量が流入量よりも多いことを示し、負の値は流出量が流入量よりも少ないことを示している。取得部10は取得した取引データを、複数の週単位データとして分類部20に出力する。
以上、ステップS104について説明した。
(S108:パターン判定により週単位データを分類)
次いで、ステップS108で、分類部20は、パターン判定により週単位データを分類する。より詳しくは、分類部20は、複数の取引パターンと週単位データとを比較することにより、週単位データをいずれかの取引パターンに分類する。
一例として、分類部20が、図4のグラフ100に示した取引データの、第1週目の週単位データを分類する例を説明する。第1週目の週単位データは、図4のグラフ110に図示した。この週単位データの各曜日の流出量は以下の通りである。
(月,火,水,木,金,土,日)=(-116,83,473,207,-31,90,-64)
分類部20は、以下の順に処理を行うことで、パターン判定を行う。分類部20は、まず週単位データを正規化し、次に週単位データを平日(月〜金)と休日(土、日)に分割してそれぞれパターン判定し、最後に平日と休日の判定結果を集計する。
・正規化
まず、分類部20は、平日(-116,83,473,207,-31)の平均値「123.2」を算出する。
次いで、分類部20は、平日の平均値がゼロになるよう演算する。具体的には、分類部20は、以下のように、週単位データが含む各日の取引データから平均値「123.2」を減算する。
(-116-123.2,83-123.2,473-123.2,207-123.2,-31-123.2,90-123.2,-64-123.2)
=(-239.2,-40.2,349.8,83.8,-154.2,-33.2,-187.2)
次に、分類部20は、以下のように、平均値がゼロとなった週単位データの、平日の絶対値の最大値「349.8」を算出する。
|(-239.2,-40.2,349.8,83.8,-154.2,-33.2,-187.2)|
=(239.2,40.2,349.8,83.8,154.2,33.2,187.2)
そして、分類部20は、週単位データを平日の絶対値の最大値で割ることで、正規化を行う。
(-239.2,-40.2,349.8,83.8,-154.2,-33.2,-187.2)/349.8
=(-0.68,-0.11,1.00,0.24,-0.44,-0.09,-0.54)
ここで、図4のグラフ120に、グラフ110に示した週単位データを正規化したグラフを示した。
・パターン判定
続いて、分類部20は、正規化された週単位データを、複数の異なる取引パターンと比較し、差分が最小となるいずれかの取引パターンに分類する。なお、分類部20は、週単位データを平日部分と休日部分とに分け、平日部分は平日の取引パターンと比較し、休日部分は休日の取引パターンと比較する。以下では、図5を参照して、週単位データの平日部分と平日の取引パターンとの比較について説明する。
図5は、第1の実施形態に係る分類部20が用いる平日の取引パターンの一例を示す図である。図5に示すように、グラフ210は平日のパターンAを示し、グラフ220は平日のパターンBを示し、グラフ230は平日のパターンCを示し、グラフ240は平日のパターンDを示し、グラフ250は平日のパターンEを示す。分類部20は、パターンA〜Eを用いて、週単位データの平日部分を分類する。ここで、図5に示したパターンA〜Eのデータを以下に示す。
パターンA:(0, 0, 0, 0, 0)
パターンB:(-1, -0.5, 0, 0.5, 1)
パターンC:(1, 0.5, 0, -0.5, -1)
パターンD:(-0.6, 0.2, 0.6, 0.2, -0.6)
パターンE:(0.6, -0.2, -0.6, -0.2, 0.6)
まず、分類部20は、以下に示すように、正規化された週単位データの平日部分とパターンA〜Eとの、曜日ごとの差分の絶対値を算出する。
パターンA:
|(-0.68, -0.11, 1.00, 0.24, -0.44)-(0, 0, 0, 0, 0)|
=(0.68, 0.11, 1.00, 0.24, 0.44)
パターンB:
|(-0.68, -0.11, 1.00, 0.24, -0.44)-(-1, -0.5, 0, 0.5, 1)|
=(0.32, 0.39, 1.00, 0.26, 1.44)
パターンC:
|(-0.68, -0.11, 1.00, 0.24, -0.44)-(1, 0.5, 0, -0.5, -1)|
=(1.68, 0.61, 1.00, 0.74, 0.56)
パターンD:
|(-0.68, -0.11, 1.00, 0.24, -0.44)-(-0.6, 0.2, 0.6, 0.2, -0.6)|
=(0.32, 0.51, 0.00, 0.16, 0.56)
パターンE:
|(-0.68, -0.11, 1.00, 0.24, -0.44)-(0.6, -0.2, -0.6, -0.2, 0.6)|
=(1.28, 0.09, 1.60, 0.44, 1.04)
次いで、分類部20は、上記算出した絶対値の合計値が最小となる取引パターンを、平日部分の分類結果とする。以下に、パターンA〜Eについての、上記算出した絶対値の合計値を示す。
取引パターンA:
0.68 + 0.11 + 1.00 + 0.24 + 0.44 = 2.47
取引パターンB:
0.32 + 0.39 + 1.00 + 0.26 + 1.44 = 3.40
取引パターンC:
1.68 + 0.61 + 1.00 + 0.74 + 0.56 = 4.60
取引パターンD:
0.32 + 0.51 + 0.00 + 0.16 + 0.56 = 1.55
取引パターンE:
1.28 + 0.09 + 1.60 + 0.44 + 1.04 = 4.45
そして、分類部20は、最小値「1.55」を示す「パターンD」を、平日部分の分類結果とする。
ここで、図6に示すように、取引パターンA〜Eは、さらに類似する複数の拡張パターンを含んでいてもよい。図6は、第1の実施形態に係る分類部20が用いる平日の拡張パターンの一例を示す図である。図6に示したように、グラフ212は、パターンAと同一のパターンA−1と、類似する拡張パターンA−2〜A−5を図示している。グラフ222は、パターンBと同一のパターンB−1と、類似する拡張パターンB−2〜B−5を図示している。グラフ232は、パターンCと同一のパターンC−1と、類似する拡張パターンC−2〜C−5を図示している。グラフ242は、パターンDと同一のパターンD−1と、類似する拡張パターンD−2〜D−5を図示している。グラフ252は、パターンEと同一のパターンE−1と、類似する拡張パターンE−2〜E−5を図示している。
以下に示すように、分類部20は、ある取引パターンが含む複数の拡張パターンのいずれかに分類される週単位データを、当該取引パターンに分類する。
パターンA−1〜A−5のいずれかに分類:分類結果は「パターンA」
パターンB−1〜B−5のいずれかに分類:分類結果は「パターンB」
パターンC−1〜C−5のいずれかに分類:分類結果は「パターンC」
パターンD−1〜D−5のいずれかに分類:分類結果は「パターンD」
パターンE−1〜E−5のいずれかに分類:分類結果は「パターンE」
一例として、分類部20が、複数の拡張パターンを含むパターンAにより、図4のグラフ120に示した週単位データを分類する例を説明する。分類部20は、正規化された週単位データの平日部分とパターンA−1〜A−5について、上述したように曜日ごとの差分の絶対値を算出し、算出した絶対値の合計値を算出する。
パターンA−1:
|(-0.68, -0.11, 1.00, 0.24, -0.44)-(0, 0, 0, 0, 0)|
=(0.68, 0.11, 1.00, 0.24, 0.44)=2.47
パターンA−2:
|(-0.68, -0.11, 1.00, 0.24, -0.44)-(0.6, 0.6, 0.6, 0.6, 0.6)|
=(1.28, 0.71, 0.40, 0.36, 1.04)=3.79
パターンA−3:
|(-0.68, -0.11, 1.00, 0.24, -0.44)-(0.3, 0.3, 0.3, 0.3, 0.3)|
=(0.98, 0.41, 0.70, 0.06, 0.74)=2.89
パターンA−4:
|(-0.68, -0.11, 1.00, 0.24, -0.44)-(-0.3, -0.3, -0.3, -0.3, -0.3)|
=(0.38, 0.19, 1.30, 0.54, 0.14)=5.44
パターンA−5:
|(-0.68, -0.11, 1.00, 0.24, -0.44)-(-0.6, -0.6, -0.6, -0.6, -0.6)|
=(0.08, 0.49, 1.60, 0.84, 0.16)=3.17
上記と同様にして、分類部20は、複数の拡張パターンを含むパターンB、C,D、Eについて、正規化された週単位データの平日部分との曜日ごとの差分の絶対値の合計値を算出する。ここでは全ての計算結果を記載しないが、パターンD−1が最小値「1.55」となるため、分類部20は、「パターンD」を、平日部分の分類結果とする。
ここで、分類部20は、取引データから異常値を取り除いてから分類を行ってもよい。例えば、水曜日が異常値であったとすると、分類部20は、以下に示すように、水曜日(3番目のデータ)における週単位データと取引パターンとの差分値を0として、絶対値の合計を算出する。
パターンA:
0.68 + 0.11 + 0.00 + 0.24 + 0.44 = 1.47
パターンB:
0.32 + 0.39 + 0.00 + 0.26 + 1.44 = 2.40
パターンC:
1.68 + 0.61 + 0.00 + 0.74 + 0.56 = 3.60
パターンD:
0.32 + 0.51 + 0.00 + 0.16 + 0.56 = 1.55
パターンE:
1.28 + 0.09 + 0.00 + 0.44 + 1.04 = 2.85
この場合、分類部20は、最小値「1.48」を示す「パターンA」を、平日部分の分類結果とする。
以上、分類部20による週単位データの平日部分のパターン判定について説明した。
続いて、分類部20による週単位データの休日部分のパターン判定について説明する。分類部20は、平日部分について上記説明した処理と同様にして、休日部分のパターン判定を行う。分類部20が用いる休日の取引パターンは、以下の通りとする。
パターンF:(0, 0)
パターンG:(-1, -1)
パターンH:(1, 1)
ここで、図4のグラフ110に示した週単位データの休日部分を正規化したデータを以下に示す。
(土,日)=(-0.09,-0.54)
まず、分類部20は、以下に示すように、正規化された週単位データの休日部分と各パターンF〜Hとの、曜日ごとの差分の絶対値を算出する。
パターンF:
|(-0.09, -0.54)-(0, 0)|
=(0.09, 0.54)
パターンG:
|(-0.09, -0.54)-(-1, -1)|
=(0.91, 0.46)
パターンH:
|(-0.09, -0.54)-(1, 1)|
=(1.09, 1.54)
次いで、分類部20は、上記算出した絶対値の合計値が最小となる取引パターンを、休日部分の分類結果とする。以下に、パターンF〜Hについての、上記算出した絶対値の合計値を示す。
パターンF:
0.09 + 0.54 = 0.63
パターンG:
0.91 + 0.46 = 1.37
パターンH:
1.09 + 1.54 = 2.63
分類部20は、最小値「0.63」を示す「パターンJ」を、休日部分の分類結果とする。
なお、分類部20は、休日部分のパターン判定についても、上述のように複数の拡張パターンにより分類してもよいし、異常値を除いてから分類してもよい。
以上、分類部20による週単位データの休日部分のパターン判定について説明した。
分類部20は、以上説明した処理により、平日部分および休日部分について、それぞれ以下の通り分類結果を得た。
週単位データの分類結果
平日部分:「パターンD」
休日部分:「パターンF」
分類部20は、取得部10により取得された全ての週単位データについて、上記説明した分類を行い、分類結果を算出部30に出力する。
・補足
需要予測装置1は、図5に示した取引パターンに加えて、図7に示す取引パターンを追加して、週単位データの分類を行ってもよい。図7は、第1の実施形態に係る分類部20が用いる平日の追加取引パターンの一例を示す図である。図7に示したように、グラフ260が示すパターンIは、週初に入金が増え、週末に出金が増えるパターンである。グラフ270が示すパターンJは、週初に出金が増え、週末に入金が増えるパターンである。グラフ280が示すパターンKは、水曜日に出金が増えるパターンである。グラフ290が示すパターンLは、水曜日に入金が増えるパターンである。
ショッピングモールなどに設置された自動取引装置7では、週末の来客数の増加に伴い週末の流出量が増える一方で、週初めには各店舗の売上金の入金が増える傾向が考えられる。そこで、需要予測装置1は、ショッピングモールなどに設置された自動取引装置7の取引データを予測する際には、パターンI、Jを追加して分類することで、予測精度を向上することができる。
また、スーパーマーケットなどに設置された自動取引装置7では、特売日などで、特定の曜日に入出金が増える傾向が考えられる。そこで、需要予測装置1は、スーパーマーケットなどに設置された自動取引装置7の取引データを予測する際には、パターンK、Lを追加して分類することで、予測精度を向上することができる。
以上説明した例に限定されず、ショッピングモールやスーパーマーケット、公共交通機関(駅など)などの設置場所や利用形態に応じて、自動取引装置7の利用傾向は異なる。そこで、設定部70は、設置場所や利用形態に応じて取引パターンを設定する。例えば、設定部70は、図5に示した取引パターンを基本パターンとして、以下のように追加の取引パターンを組み合わせることができる。
組み合わせ1:基本パターン(パターンA〜E)
組み合わせ2:ショッピングモール(パターンA〜E+パターンI、J)
組み合わせ3:ショッピングモール(パターンA〜E+他の追加パターン)
組み合わせ4:スーパーマーケット(パターンA〜E+パターンK、L)
組み合わせ5:スーパーマーケット(パターンA〜E+他の追加パターン)
組み合わせ6:公共交通機関(パターンA〜E+他の追加パターン)
組み合わせ7:公共交通機関(パターンA〜E+他の追加パターン)
このようにして、設定部70は、設置場所や利用形態に応じた取引パターンを設定することにより、検出部40による類似データの検出精度を向上させ、予測部60による予測精度を向上させることができる。
以上、ステップS108について説明した。
(S110:週単位データと基準データとの類似度を算出)
次に、ステップS110で、算出部30は、週単位データと基準データとの類似度を算出する。より詳しくは、算出部30は、分類部20による分類結果の差異、特徴量の差分、時期的な差分に基づいて算出した各類似度を重み付けして集計することで、週単位データと基準データとの類似度を算出する。まず、算出部30は、これらの算出基準に基づく類似度を算出する処理について説明する。
なお、以下では一例として、図8に示す実データを用いて、算出部30による類似度の算出を説明し、続いて検出部40による類似データの検出(後述のS112)について説明する。図8は、第1の実施形態に係る需要予測装置1による類似データの検出を説明するための図である。算出部30は、各週単位データについて図8のグラフ130に示した基準データとの類似度を算出し、検出部40は、類似度に基づいてグラフ140に示した類似データを検出する。なお、グラフ140には、グラフ130に示した基準データと、基準データに類似する類似データA〜Dを図示した。
また、一例として、算出部30は、図4のグラフ110に示した週単位データを比較対象として、図8のグラフ130に示した基準データとの類似度を算出する例を説明する。
・分類部20による分類結果の差異に基づく類似度の算出
算出部30は、週単位データと基準データとの、分類部20による分類結果の差異に基づいて、週単位データごとに類似度を算出する。分類部20は、平日と休日とでそれぞれ分けて分類しているので、算出部30は、平日と休日のそれぞれの分類結果に基づいて、以下のように類似度を算出する。
平日部分の分類結果に基づく類似度
0:同じ分類結果
1:正反対の分類結果
0.5 :上記以外の組み合わせ
休日部分の分類結果に基づく類似度
0:同じ分類結果
1:正反対の分類結果
0.5 :上記以外の組み合わせ
なお、正反対の判定パターンとは、例えばパターンBとパターンC、パターンDとパターンE、パターンGとパターンHが該当する。また、本明細書においては、類似度が低い値であるほど、類似することを意味するものとする。
まず、分類部20による、図8に示した基準データの分類結果を以下に示す。
基準データの分類結果
平日部分:「パターンD」
休日部分:「パターンF」
また、基準データとの比較対象である、図4のグラフ110に示した週単位データの分類結果は以下の通りである。
週単位データの分類結果
平日部分:「パターンD」
休日部分:「パターンF」
算出部30は、週単位データについて、平日と休日のそれぞれの分類結果に基づいて、以下の類似度をそれぞれ算出する。
平日部分の分類結果に基づく類似度:0(同じ分類結果)
休日部分の分類結果に基づく類似度:0(同じ分類結果)
以上、分類部20による分類結果の差異に基づく類似度の算出処理について説明した。
・平均値の差分に基づく類似度の算出
算出部30は、週単位データと基準データとの特徴量の差分に基づいて、週単位データごとに類似度を算出する。具体的には、算出部30は、以下のように、週単位データが示す平均値と基準データが示す平均値との差分が少ないほど類似することを示す類似度を算出する。
平均値の差分に基づく類似度:
1−(比較対象の週単位データの平均値/基準データの平均値)
まず、分類部20による、図8に示した基準データの各曜日の流出量、および平均値を以下に示す。
基準データ:
各曜日の流出量:(-208, 67, 401, 261, 37, 151, 55)
平均値:109.1
また、基準データとの比較対象である、図4のグラフ110に示した週単位データの各曜日の流出量は以下の通りである。
週単位データ):
各曜日の流出量:(-116, 83, 473, 207, -31, 90, -64)
平均値:91.7
よって、算出部30は以下のようにして、週単位データと基準データとの類似度「0.16」を算出する。
平均値の差分に基づく類似度:
1 - (91.7 / 109.1)= 1 - 0.84 = 0.16
ここで、算出部30は、分類部20と同様に、取引データから異常値を取り除いてから類似度を算出してもよい。例えば、水曜日が異常値であったとすると、算出部30は、3番目のデータを除いて平均値を算出し、続いて類似度を算出する。その結果、算出部30は、以下の類似度を算出する。
基準データから異常値を除いた平均値:
60.5
週単位データから異常値を除いた平均値:
28.2
平均値の差分に基づく類似度:
1 - (28.2 / 60.5)= 1 - 0.47 = 0.53
以上、分類部20による特徴量の差分に基づく類似度の算出処理について説明した。
・時期的な差分に基づく類似度の算出
算出部30は、週単位データと基準データとの、時期的な差分に基づいて、週単位データごとに類似度を算出する。具体的には、算出部30は、比較対象の週単位データについて、基準データとの属する月の初日の曜日の差分に基づいて、以下のように類似度を算出する。
月の初日の曜日の差分に基づく類似度:
0:月初の曜日が一致
1:月初の曜日の差分が3日以上
0.5:月初の曜日の差分が3日未満
図8のグラフ130に示した基準データの月初めの曜日が「水曜日」で、図4のグラフ110に示した比較対象の週単位データの月初めの曜日が「月曜日」である場合、日数の差分は2日であるため、算出部30は類似度「0.5」を算出する。
他にも、算出部30は、比較対象の週単位データについて、基準データとの属する月における週番号の差分に基づいて、以下のように類似度を算出する。
月における週番号の差分に基づく類似度:
0:同じ週
1:2週以上の差分
0.5:2週未満の差分
図8のグラフ130に示した基準データが「第2週目」の取引データで、図4のグラフ110に示した週単位データが「第1週目」の取引データである場合、週番号の差分は1週であるため、算出部30は類似度「0.5」を算出する。
以上、分類部20による時期的な差分に基づく類似度の算出処理について説明した。
・類似度の集計
算出部30は、以上説明した複数の算出基準に基づいて算出したひとつ以上の類似度を、重み付けして集計する。算出部30は、一例として、以下に示す重み付け係数を用いて類似度を集計する。
重み付け係数:
平日部分の分類結果に基づく類似度:3
休日部分の分類結果に基づく類似度:3
平均値の差分に基づく類似度:2
月の初日の曜日の差分に基づく類似度:1
月における週番号の差分に基づく類似度:1
上記重み付け係数に基づき、算出部30は、各類似度にそれぞれ重み付け係数を掛け合わせた値の総和を、重み付け係数の総和で割ることで、以下のように類似度を集計する。
集計した類似度:
(「平日部分の分類結果に基づく類似度」×3
+「休日部分の分類結果に基づく類似度」×3
+「平均値の差分に基づく類似度」×2
+「月の初日の曜日の差分に基づく類似度」×1
+「月における週番号の差分に基づく類似度」×1
)/10
ここで、図4のグラフ110に示した比較対象の週単位データと図8のグラフ130に示した基準データとの、上記算出基準に基づく類似度は以下の通りである。
平日部分の分類結果に基づく類似度:0
休日部分の分類結果に基づく類似度:0
平均値の差分に基づく類似度:0.16
月の初日の曜日の差分に基づく類似度:0.5
月における週番号の差分に基づく類似度:0.5
よって、算出部30は、以下の通り集計した類似度「1.32」を算出する。
集計した類似度:
(0×3
+0×3
+0.16×2
+0.5×1
+0.5×1
)/10
=(0+0+0.32+0.5+0.5)=1.32
算出部30は、取得部10により取得された全ての週単位データについて、上記で説明した類似度の算出を行い、集計した類似度を検出部40に出力する。
以上、ステップS110について説明した。
(S112:基準データに類似する週単位データを検出)
次いで、ステップS112で、検出部40は、基準データに類似する週単位データを検出する。より詳しくは、検出部40は、算出部30により算出された類似度が、所定の閾値未満である場合週単位データを、類似データとして検出する。
ここで、週単位データの一例と、各週単位データについて算出部30により算出される類似度を以下に示す。
週単位データと類似度の一例:
(98, 230, 272, 261, 91, 156, 322) :「1.74」
(218, 175, 152, 216, 340, 282, 128) :「6.24」
(356, 387, 480, 456, 354, 367, 478) :「1.96」
(382, 320, 148, 261, 315, 297, 226) :「8.37」
(229, 134, -35, -41, 242, 42, 270) :「5.12」
(140, -118, -212, 80, 256, 31, -12) :「7.56」
(39, 146, 313, 263, -179, 151, 254) :「0.87」
(367, 318, 5, 188, 235, 186, 103) :「4.94」
検出部40が、類似度が閾値2.00未満である週単位データを、類似データとして検出する場合、類似データは以下で示される。ここで、図8のグラフ140に、基準データと以下に示す類似データとの比較を示した。
類似データA:
(98, 230, 272, 261, 91, 156, 322) :「1.74」
類似データB:
(356, 387, 480, 456, 354, 367, 478) :「1.96」
類似データC:
(39, 146, 313, 263, -179, 151, 254) :「0.87」
検出部40は、取得部10により取得された全ての週単位データから、上記説明したように類似データを検出し、検出した類似データを集計部50に出力する。なお、ステップS112で、類似データが1つも検出されなかった場合は、後述するステップS116の集計データ、ステップS120の予測データは、基準データがそのまま適用されるようにする。
以上、ステップS112について説明した。
(S116:基準データおよび類似データを集計)
次に、ステップS116で、集計部50は、基準データおよび検出部40により検出された複数の類似データを集計した集計データを生成する。集計部50は、基準データおよび複数の類似データの平均値、中央値、最頻値のいずれかを算出することで、集計データを生成する。
一例として、集計部50が、図8のグラフ140に示した基準データおよび類似データを集計する処理を説明する。基準データおよび類似データは以下の通りである。
基準データ:
(-208, 67, 401, 261, 37, 151, 55)
類似データ:
(98, 230, 272, 261, 91, 156, 322)
(356, 387, 480, 456, 354, 367, 478)
(39, 146, 313, 263, -179, 151, 254)
集計部50は、基準データおよび類似データについて、以下に示すように、曜日ごとの平均値、中央値、最頻値のいずれかひとつを計算する。
平均値による集計データ:
( -208+98+356+39,
67+230+387+146,
401+272+480+313,
261+261+456+263,
37+91+354 - 179,
151+156+367+151,
55+322+478+254 )/ 4
=(285, 830, 1466, 1241, 303, 825, 1109)/ 4
=(71, 208, 367, 310, 76, 206, 277)
中央値による集計データ:
(39, 146, 401, 261, 37, 151, 254)
最頻値による集計データ:
(39, 146, 401, 261, 37, 151, 254)
集計部50は、基準データおよび検出部40により検出された類似データを、上記説明したように集計して、集計データを予測部60に出力する。
以上、ステップS116について説明した。
(S120:対象期間の取引データを予測)
そして、ステップS120で、予測部60は、対象期間の取引データを予測する。より具体的には、予測部60は、集計部50により生成された集計データに基づいて、対象期間の取引データを予測する。
以下では一例として、予測部60が、集計データと基準データとの平均値の比に基づいて集計データを補正することで、対象期間の取引データを予測する処理を説明する。
・集計データと基準データとの平均値の比に基づく予測
予測部60は、集計データと基準データとの平均値の比に基づいて集計データを補正し、補正した集計データを対象期間の取引データとして予測する。
一例として、予測部60が、上記ステップS116における中央値による集計データと図8に示した基準データ(グラフ130)との平均値の比に基づいて、集計データを補正して予測を行う処理について説明する。まず、予測部60は、以下のように集計データおよび基準データの平均値を算出する。
中央値による集計データ:
(39, 146, 401, 261, 37, 151, 254) 平均値:「184.1」
基準データ:
(-208, 67, 401, 261, 37, 151, 55) 平均値:「109.1」
次いで、予測部60は、以下のように集計データの平均値と基準データの平均値の比を係数として算出する。
係数=「基準データの平均値」/「集計データの平均値」
=109.1 / 184.1 = 0.59
そして、予測部60は、集計データに上記算出した係数「0.59」を乗算することで集計データを補正し、補正した集計データを対象期間の取引データとして予測する。
「予測データ」=「集計データ」×「係数」
=(39, 146, 401, 261, 37, 151, 254)×0.59
=(23, 87, 238, 155, 22, 89, 151) 平均値:「109.1」
ここで、図9を参照して、予測部60による上記補正の効果について説明する。図9は、第1の実施形態に係る予測部60による予測結果を説明するための図である。図9のグラフ150に示すように、集計データの平均値は基準データの平均値よりも高い流出量を予測する傾向にあった。しかしながら、グラフ160に示すように、上記補正がされた予測データは、基準データの平均値と同等の流出量を予測している。このようにして、予測部60は、集計データと対象期間の取引データとの平均値の乖離を低減させ、精度よく予測することができる。
以上、予測部60による集計データと基準データとの平均値の比に基づく予測について説明した。続いて、予測部60が、直近データとその前年同週の週単位データとの平均値の差に基づいて集計データを補正することで、対象期間の取引データを予測する処理を説明する。
・直近データとその前年同週の週単位データとの平均値の差に基づく予測
予測部60は、直近データとその前年同週の週単位データの平均値の差に基づいて集計データを補正し、補正した集計データを対象期間の取引データとして予測する。
一例として、予測部60が、以下に示す直近データおよびその前年同週の週単位データとの平均値の差に基づいて、集計データを補正して予測を行う処理について説明する。
直近データ:
(382, 320, 148, 261, 315, 297, 226) 平均値:「278.4」
直近データの前年同週の週単位データ:
(367, 318, 5, 188, 235, 186, 103) 平均値:「200.3」
予測部60は、以下のように直近データとその前年同週の週単位データとの平均値の差を算出する。
「平均値の差」=「直近データの平均値」‐「前年同週の平均値」
=278.4‐200.3=78.1
そして、予測部60は、集計データに上記算出した平均値の差「78.1」を加算することで集計データを補正し、補正した集計データを対象期間の取引データとして予測する。
「予測データ」=「集計データ」+「平均値差」
=(39, 146, 401, 261, 37, 151, 254)+78.1
=(117, 224, 479, 339, 115, 229, 332)
ここで、図10を参照して、予測部60による上記補正の効果について説明する。図10は、第1の実施形態に係る予測部60による予測結果を説明するための図である。図10のグラフ170に示すように、直近データはその前年同週の週単位データよりも、全体的に流出量が増加している傾向がある。即ち、予測対象の自動取引装置7は、過去1年間で流出量が増加する利用傾向にあったと言える。グラフ180に示すように、予測部が上記補正を行った予測データは、集計データにこのような利用傾向を加味した、全体的に集計データを増加させた取引データとなっている。このようにして、予測部60は、集計データと対象期間の取引データとの乖離を低減させ、精度よく予測することができる。
以上、予測部60による直近データとその前年同週の週単位データとの平均値の差に基づく予測について説明した。
・補足
予測部60は、上記説明した以外の方法により集計データを補正してもよい。例えば、予測部60は、集計データと基準データとの平均値の差に基づいて集計データを補正し、補正した集計データを対象期間の取引データとして予測してもよい。より詳しくは、予測部60は、集計データと基準データとの平均値の差を算出し、集計データに算出した平均値の差を加算する補正を行うことで、対象期間の取引データを予測してもよい。
他にも、予測部60は、直近データとその前年同週の週単位データの平均値の比に基づいて集計データを補正し、補正した集計データを対象期間の取引データとして予測してもよい。より詳しくは、直近データとその前年同週の週単位データの平均値の比を係数として算出し、集計データに算出した係数を乗算する補正を行うことで、対象期間の取引データを予測してもよい。
以上、需要予測装置1の動作処理について説明した。
<3.まとめ>
以上説明したように、需要予測装置1は、対象期間の前年同週の週単位データに類似する複数の類似データを平均化することで、必要となる過去データの量および事前の分析を抑制しつつ、予測の精度を向上することができる。
分類部20は、利用傾向の異なる平日部分と休日部分とを分けてパターン分類すること、幅を持たせた取引パターンを用いること、利用形態に応じた取引パターンを追加することで、週単位データをより適切な取引パターンに分類することができる。そして、検出部40は、算出部30により算出された週単位データごとの類似度により、明確な検出基準により類似データを検出することができる。
集計部50は、類似データを平均化することで、類似データが個々に有する、曜日、日付、特定日等の事情から過度の影響を受けずに、対象期間の取引データを予測することができる。さらに、予測部60は、利用傾向の変化を織り込んで集計データを補正することで、集計データと対象期間の取引データとの間に乖離を低減させ、対象期間の取引データを精度よく予測することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、需要予測装置1は自動取引装置における取引データを予測するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、需要予測装置1は、株価や気温等の時間経過に従って計測されるデータであって、年、月、週、日、時、分、秒などの時間間隔で測定された時系列データを対象として予測してもよい。
また、情報処理装置に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述した需要予測装置1の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記録した記録媒体も提供される。
1 需要予測装置
2 操作端末
3 自動取引装置中央管理部
4 金融機関ホスト
5 支店
6 端末管理部
7 自動取引装置
8 専用網
10 取得部
20 分類部
30 算出部
40 検出部
50 集計部
60 予測部
70 設定部

Claims (18)

  1. 自動取引装置における取引データを取得する取得部と、
    前記取得部により取得された複数の単位期間の取引データから、対象の単位期間より所定期間前の第1の単位期間の取引データと類似する複数の第2の単位期間の取引データを検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記複数の第2の単位期間の取引データに基づいて、前記対象の単位期間の取引データを予測する予測部と、
    を備える予測装置。
  2. 前記予測装置は、前記複数の単位期間の取引データごとに前記第1の単位期間の取引データとの類似度を算出する算出部をさらに備え、
    前記検出部は、前記算出部により算出された前記類似度に基づいて前記第2の単位期間の取引データを検出する、請求項1に記載の予測装置。
  3. 前記予測装置は、前記複数の単位期間の取引データを、前記自動取引装置の利用傾向を示す複数の取引パターンのうちいずれかに分類する分類部をさらに備え、
    前記算出部は、前記複数の単位期間の取引データについて前記第1の単位期間の取引データとの前記分類部により分類された取引パターンの差異に基づいて前記類似度を算出し、
    前記検出部は、前記類似度に応じて前記取引パターンの差異が少ない単位期間の取引データを、前記第2の単位期間の取引データとして検出する、請求項2に記載の予測装置。
  4. 前記取引パターンは、類似する複数の拡張パターンを含み、
    前記分類部は、前記取引パターンが含む複数の拡張パターンのいずれかに分類される前記取引データを、当該取引パターンに分類する、請求項3に記載の予測装置。
  5. 前記単位期間は、前記利用傾向が異なる複数の微小単位期間から成り、
    前記分類部は、前記複数の単位期間の取引データを前記微小単位期間ごとに前記複数の取引パターンのうちいずれかに分類し、
    前記算出部は、前記分類部により分類された前記微小単位期間ごとの分類結果に応じて前記類似度を算出する、請求項3または4に記載の予測装置。
  6. 前記単位期間は1週間であり、前記所定期間は1年であり、前記複数の微小単位期間は平日および休日である、請求項5に記載の予測装置。
  7. 前記算出部は、前記複数の単位期間の取引データについて前記第1の単位期間の取引データとの属する月の初日の曜日の差分に基づいて前記類似度を算出し、
    前記検出部は、前記類似度に基づいて前記曜日の差分が少ない単位期間の取引データを前記第2の単位期間の取引データとして検出する、請求項6に記載の予測装置。
  8. 前記算出部は、前記複数の単位期間の取引データについて前記第1の単位期間の取引データとの属する月における週番号の差分に基づいて前記類似度を算出し、
    前記検出部は、前記類似度に基づいて前記週番号の差分が少ない単位期間の取引データを前記第2の単位期間の取引データとして検出する、請求項6または7に記載の予測装置。
  9. 前記算出部は、前記複数の単位期間の取引データについて前記第1の単位期間の取引データとの平均値の差分に基づいて前記類似度を算出し、
    前記検出部は、前記類似度に基づいて前記平均値の差分が少ない単位期間の取引データを、前記第2の単位期間の取引データとして検出する、請求項6〜8のいずれか一項に記載の予測装置。
  10. 前記分類部は、前記取引データから異常値を除いて分類し、
    前記算出部は、前記取引データから前記異常値を除いて前記類似度を算出する、請求項3〜9のいずれか一項に記載の予測装置。
  11. 前記予測装置は、前記利用傾向に応じて前記複数の取引パターンを設定する設定部をさらに備える、請求項3〜10のいずれか一項に記載の予測装置。
  12. 前記予測部は、さらに第1の単位期間の取引データに基づいて、前記対象の単位期間の取引データを予測する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の予測装置。
  13. 前記予測装置は、前記第1の単位期間の取引データおよび前記複数の第2の単位期間の取引データを集計して集計取引データを生成する集計部をさらに備え、
    前記予測部は、前記集計部により生成された前記集計取引データに基づいて前記対象の単位期間の取引データを予測する、請求項12に記載の予測装置。
  14. 前記予測部は、直近の単位期間の取引データおよび前記直近の単位期間より前記所定期間前の単位期間の取引データを比較し、比較結果に基づいて前記集計取引データを補正した取引データを、前記対象の単位期間の取引データとする、請求項13に記載の予測装置。
  15. 前記予測部は、前記集計取引データおよび前記第1の単位期間の取引データを比較し、比較結果に基づいて前記集計取引データを補正した取引データを、前記対象の単位期間の取引データとする、請求項13に記載の予測装置。
  16. 前記取引データは現金の流出量である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の予測装置。
  17. 自動取引装置における取引データを取得するステップと、
    取得された複数の単位期間の取引データから、対象の単位期間より所定期間前の第1の単位期間の取引データと類似する複数の第2の単位期間の取引データを検出するステップと、
    検出された前記複数の第2の単位期間の取引データに基づいて、前記対象の単位期間の取引データを予測するステップと、
    を備える予測方法。
  18. コンピュータに、
    自動取引装置における取引データを取得するステップと、
    取得された複数の単位期間の取引データから、対象の単位期間より所定期間前の第1の単位期間の取引データと類似する複数の第2の単位期間の取引データを検出するステップと、
    検出された前記複数の第2の単位期間の取引データに基づいて、前記対象の単位期間の取引データを予測するステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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