JP2014189908A - プリフォームの製造方法および製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】強化繊維を3次元の製品形状に賦形したプリフォームを、織物基材の裁断・積層による不要な屑を発生させることなく低コストで作製可能とするプリフォームの製造方法および装置を提供する。
【解決手段】賦形型に対し複数の強化繊維束を並列に供給し、供給される複数の強化繊維束を直接賦形型上に配置することによりプリフォームを製造する方法および装置であって、並列に供給される複数の強化繊維束を賦形型上に配置するに際し、複数の強化繊維束のうちのそれぞれの強化繊維束または複数の群に分けられたそれぞれの強化繊維束群を、互いに独立して、賦形型の3次元形状に倣わせて賦形型に押し付け、二層目以降は、既に配置された強化繊維束の上面に、所定の配向方向に配置するために該賦形型を回転して、次の強化繊維束を積層していくことを特徴とするプリフォームの製造方法および装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の強化繊維束を直接賦形型上に配置することにより3次元形状を有するプリフォームを製造可能な方法および装置に関する。
繊維強化プラスチックの製造に用いられる強化繊維のプリフォームを作製する方法として、種々の方法が知られている。例えば、強化繊維の織物基材のような布帛から所定のカットパターンを切り出し、プレスによってプリフォームを賦形する方法が知られているが、この方法では、カットパターン外の基材部分を廃棄していることから、プリフォーム製造上の基材の歩留まりが悪く、プリフォーム製造コストが高くなることとなっていた。
必要な場所のみに強化繊維を配置する賦形方法として、AFP(Automated Fiber Placement)やTFP(Tailored Fiber Placement)といった方法が知られているが、2次元形状やなだらかな3次元形状では任意の場所に強化繊維を配置することはできるものの、従来のAFP、TFPでは(例えば、特許文献1に記載されているようなTFPプロセスでは)、複雑な3次元形状、例えば、比較的細かい凹凸や曲面の存在する3次元形状に精度よく賦形することは困難であった。
従来技術として、例えば特許文献2には、移動可能な積層ヘッドで強化繊維基材をプリフォーム成形治具上に配列してプリフォームを製造する方法が開示されており、この方法では、一層目の配列時には、型の周囲に接着剤を配置し、接着剤によりプリフォームを成形治具面に固定するようにしている。
また、特許文献3には、複数の乾燥繊維粗紡を異なる速度で型上に配置し、それぞれを独立して切断できるプリフォームの製造方法が開示されている。複数の乾燥繊維粗紡を固着させるためのバインダーの固着方法として、熱放射、マイクロ波、赤外線、UV(紫外線)、レーザー、誘導エネルギー、接触加熱等が例示されている。
しかし、これら従来の方法では、基材の歩留まりはある程度改善できるものの、細かい凹凸や曲面の存在する3次元形状に精度よく賦形することは依然として困難であった。
特許第4882079号公報 特開2011−57767号公報 特表2011−516752号公報
そこで本発明の課題は、細かい凹凸や曲面の存在する3次元形状にも精度よくしかも容易に賦形できるようにするとともに、使用基材の歩留まりを改善可能でかつ安価な基材を使用して低コストでプリフォームを所定形状に賦形できるプリフォームの製造方法および製造装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るプリフォームの製造方法は、賦形型に対し複数の強化繊維束を並列に供給し、供給される複数の強化繊維束を賦形型上に配置することによりプリフォームを製造する方法であって、並列に供給される複数の強化繊維束を賦形型上に配置するに際し、該複数の強化繊維束のうちのそれぞれの強化繊維束または複数の群に分けられたそれぞれの強化繊維束群を、互いに独立して、賦形型の3次元形状に倣わせて賦形型に押し付けることを特徴とする方法からなる。
このような本発明に係るプリフォームの製造方法においては、複数の強化繊維束が賦形型上に供給、配置される際に、それぞれの強化繊維束または複数の群に分けられたそれぞれの強化繊維束群が、互いに独立して、賦形型の3次元形状に倣わせて賦形型に押し付けられるので、それぞれの強化繊維束またはそれぞれの強化繊維束群は、賦形型の3次元形状にそって精度よく配置されることになる。すなわち、供給される複数の強化繊維束から直接目標とする形状のプリフォームが容易に高精度で賦形されることになる。また、複数の強化繊維束はプリフォームの賦形に必要な場所のみに供給されればよいので、歩留まり良く所望形状のプリフォームが製造される。さらに、織物などの基材を用いずに複数の強化繊維束から直接プリフォームが賦形されるので、低コストで所望形状のプリフォームの製造可能になる。
上記本発明に係るプリフォームの製造方法においては、複数の強化繊維束を賦形型に対し並列に供給するに際し、例えば、複数の強化繊維束の供給始端部を賦形型上の所定の位置に定着させ、供給始端部が定着された複数の強化繊維束に対し賦形型を相対的に移動させることにより、複数の強化繊維束を賦形型に対し並列に供給することができる。すなわち、強化繊維束の供給ヘッド側は移動させずに、賦形型側を移動させることにより、複数の強化繊維束を賦形型に対し並列に供給することができる。強化繊維束の供給ヘッド側は移動させないことで、複数の供給ヘッドを容易に複数所定の形態で配置することが可能になり、任意の本数の強化繊維束を容易に並列に供給することが可能になるとともに、広幅のプリフォームであっても、同時に供給される複数の強化繊維束で賦形していくことが可能になり、プリフォームの作製時間の短縮が可能になる。
また、上記本発明に係るプリフォームの製造方法においては、賦形型に対し複数の強化繊維束を並列に供給することにより、1層の強化繊維束層を形成し、複数の強化繊維束の供給を複数回繰り返すことにより、複数の強化繊維束層を形成することができる。複数の強化繊維束層の積層により、容易に所望厚みのプリフォームを作製できる。
この場合、複数の強化繊維束層の少なくともいずれかの層における強化繊維束群の賦形型上での延在方向を、他の層における延在方向とは異なる方向にすることもできる。これは、後述の如く、賦形型を所定角度だけ回動させることによって容易に達成される。各強化繊維束層間で強化繊維束群の延在方向を変えることにより、このプリフォームを用いて製造される繊維強化プラスチックに、容易に望ましい機械特性や等方性を付与することが可能になる。
また、本発明に係るプリフォームの製造方法においては、同時に供給される複数の強化繊維束を賦形型上に配置することにより、プリフォームの全幅分を形成することが可能である。このようにすれば、プリフォームの作製時間の大幅な短縮が可能になる。
また、本発明に係るプリフォームの製造方法においては、賦形型への押し付けを完了した強化繊維束に関しては、その供給終端部を切断するようにすることができる。このようにすれば、プリフォームの賦形に必要最小限の長さの強化繊維束を供給すればよいことになり、使用材料を大幅に低減して歩留まりの大幅な向上が可能になる。
また、本発明に係るプリフォームの製造方法においては、賦形型に供給される強化繊維束に張力をかけることが好ましい。張力をかけておくことで、強化繊維束の賦形型への押し付けが容易化され、賦形型の3次元形状に倣わせることも容易化されるので、より高精度に所望形状のプリフォームの作製が可能になる。
また、本発明に係るプリフォームの製造方法においては、賦形型に供給される強化繊維束にバインダーを付与することが好ましい。バインダーは、強化繊維束を準備する段階で予め付与しておいてもよいが、賦形型への供給前に付与することにより、所定の供給動作を確保しつつ、容易にバインダーを付与することができる。バインダーの付与により、強化繊維束の賦形型への定着、強化繊維束層の積層、プリフォームの賦形形状の維持が容易になる。バインダーの種類としてはとくに限定されず、賦形型への定着、強化繊維束層の積層、プリフォームの賦形形状の維持等を達成できるものであればよい。
また、賦形型に供給される強化繊維束は、例えば加熱を介して賦形型上に定着させることが可能であり、とくに熱可塑性樹脂からなるバインダーが付与された強化繊維束は、加熱を介して容易に賦形型上に定着させることが可能になる。
また、本発明に係るプリフォームの製造方法においては、賦形型に供給される複数の強化繊維束を、供給方向において互いに異なる位置で賦形型に押し付けることが可能である。このようにすれば、押し付け手段が干渉しやすい手段である場合にも、容易に干渉を回避して各位置で望ましい押し付けを行うことが可能になる。
また、本発明に係るプリフォームの製造方法においては、複数の強化繊維束の賦形型への供給始端部または供給終端部を、あるいはそれらの両方を、一時的に保持することが好ましい。このようにすれば、容易に次の供給動作や賦形動作に移行することができるようになる。
本発明に係るプリフォームの製造方法において、賦形型に供給される強化繊維束の種類としてはとくに限定されず、炭素繊維やガラス繊維、アラミド繊維、さらにはこれらの組み合わせなど、任意の強化繊維束を使用可能であるが、プリフォームが使用される繊維強化プラスチックの製造を考慮し、その優れた機械特性を実現する目的を考慮すると、強化繊維束が炭素繊維を含むものであることが好ましい。
本発明は、賦形型に対し複数の強化繊維束を並列に供給する手段を有し、供給される複数の強化繊維束を賦形型上に配置することによりプリフォームを製造する装置であって、並列に供給され賦形型上に配置される複数の強化繊維束のうちのそれぞれの強化繊維束または複数の群に分けられたそれぞれの強化繊維束群を、互いに独立して賦形型の3次元形状に倣わせて賦形型に押し付ける、互いに独立作動可能な複数の押し付け手段を有することを特徴とするプリフォームの製造装置も提供する。
上記本発明に係るプリフォームの製造装置においては、賦形型の移動手段を有し、該移動手段による賦形型の移動により、複数の強化繊維束が賦形型に並列に供給されるように構成されていることが好ましい。
上記賦形型の移動手段としては、賦形型の移動を繰り返すことが可能で、かつ、賦形型の移動方向を回動により変更可能な手段に構成されていることが好ましい。移動を繰り返すことを可能に構成しておくことにより、広幅のプリフォームの賦形や強化繊維束層の積層にも容易に対応でき、賦形型の移動方向を回動により変更可能に構成しておくことにより、強化繊維束の配向方向を容易に変更できるようになる。
また、本発明に係るプリフォームの製造装置において、上記複数の押し付け手段としては、それぞれ、それぞれの強化繊維束またはそれぞれの強化繊維束群に対応した押し付けローラーを有する手段に構成することができる。ただし、ローラー以外の手段、例えば、強化繊維束を滑らしながら押し付ける手段等の使用も可能である。
上記押し付けローラーは、その強化繊維束押し付け面の位置が弾性的に変位自在に構成されていることが好ましい。例えば、ローラーの表面が弾性体(例えば、ゴム)で構成されていることが好ましい。このような構成により、一層容易にかつ高精度に、強化繊維束を賦形型の3次元形状に沿わせることが可能になる。
また、本発明に係るプリフォームの製造装置においては、複数の強化繊維束の賦形型への供給手段としては、プリフォームの全幅分の強化繊維束を同時に供給可能に構成することもできるし、プリフォームの部分幅分の強化繊維束を同時に供給可能に構成することもできる。
また、本発明に係るプリフォームの製造装置においては、賦形型に供給される強化繊維束を切断する手段を有することが好ましい。切断手段としては任意の手段を適用できる。
また、本発明に係るプリフォームの製造装置においては、賦形型に供給される強化繊維束に張力をかける手段を有することが好ましい。張力付与手段としては任意の手段を適用できる。
また、本発明に係るプリフォームの製造装置においては、賦形型に供給される強化繊維束にはバインダーが付与されていることが好ましい。バインダーが予め付与された強化繊維束を用いてもよいし、プリフォームの製造装置が賦形型に供給される強化繊維束にバインダーを付与する手段を有していてもよい。バインダー付与手段としては任意の手段、例えば、供給途中でバインダーを散布する手段を適用できる。
また、本発明に係るプリフォームの製造装置においては、賦形型に供給されるまたは供給された強化繊維束を加熱する手段を有することが好ましい。とくに上記バインダー付与手段が設けられている場合には、バインダーを加熱できる手段を有することが好ましい。
また、本発明に係るプリフォームの製造装置においては、上記複数の押し付け手段を、賦形型への強化繊維束の供給方向において互いに異なる位置に配置することもできる。
また、本発明に係るプリフォームの製造装置においては、複数の強化繊維束の賦形型への供給始端部または供給終端部、あるいはそれらの両方を一時的に保持する手段を有することが好ましい。保持手段としては任意の手段を適用できる。
さらに、本発明に係るプリフォームの製造装置においても、賦形型に供給される強化繊維束が炭素繊維を含むことが好ましい。
このように、本発明に係るプリフォームの製造方法および製造装置によれば、強化繊維束から直接3次元形状を有する所望のプリフォームを、容易に精度よく短時間で賦形することができる。また、必要な場所のみに強化繊維束を供給、配置すればよいので、歩留まり良く所望のプリフォームを製造でき、しかも織物基材等を用いる必要がないので、低コストで所望のプリフォームを製造できる。
本発明の一実施態様に係るプリフォームの製造装置の斜視図である。 図1の装置の拡大部分斜視図である。 図2の変形例に係るプリフォームの製造装置の部分斜視図である。 図1の装置にバインダー付与手段を付加した装置の斜視図である。 本発明のプリフォームの製造装置における強化繊維束の切断手段と保持手段の例を示す概略構成図である。 本発明の別の実施態様に係るプリフォームの製造装置の斜視図である。 図6の変形例に係るプリフォームの製造装置の斜視図である。 図1または図4の装置を用いて3次元形状プリフォームを賦形していく手順の例を示す説明図である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係るプリフォームの製造装置1を示している。プリフォームの製造装置1は、3次元形状を有する賦形型2に対し複数の強化繊維束3を並列に供給する手段を有しており、該供給手段4は、図示例では、複数のクリール5からその上に巻かれていた強化繊維束3を供給する手段に構成されている。供給される複数の強化繊維束3は、賦形型2上の所定の位置へと配置されることにより3次元形状を有するプリフォーム6が賦形されていく。図示例では、例えば後述の図8に示すように、賦形型2上に複数の強化繊維束3からなる層を1層配置した後に、賦形型2に対する強化繊維束3の延在方向を変えて次の強化繊維束3からなる層を配置し始めた状態が示されている。上記複数の強化繊維束3の賦形型2への供給手段4は、図示例ではプリフォーム6の全幅分の強化繊維束3が同時に供給されているが、部分幅分の強化繊維束3を同時に供給可能に構成されていてもよい。
本実施態様では、賦形型2に供給される強化繊維束3に張力をかける手段として張力付与ローラー7が設けられており、賦形型2へと供給される強化繊維束3に適度の張力が付与される。また、図4に示す別の実施態様に係るプリフォームの製造装置21においては、さらに、張力付与ローラー7の上流側の位置に、賦形型2に供給される強化繊維束3にバインダーを付与する手段としてバインダースプレイ装置8が設けられており、賦形型2へと供給される強化繊維束3に適量のバインダーが付与される。さらに、強化繊維束3が賦形型2上の所定の位置に配置される上流側の位置には、強化繊維束3を加熱する手段としてヒーターノズル9が設けられており、賦形型2へと供給される強化繊維束3が、好ましくは、それに付与されているバインダーが、加熱される。図1、図4における10は、強化繊維束3を案内するガイドローラーを示している。なお、プリフォームを所定形状に賦形するための賦形型2の3次元形状は、図示の形状に何ら制限されるものではない。
上記の賦形型2上への強化繊維束3の供給、配置に際し、複数の強化繊維束3のうちのそれぞれの強化繊維束3は、互いに独立して、独立作動可能な複数の押し付け手段11によって、賦形型2の3次元形状に倣わせて賦形型2に押し付けられる。図1、図4に示す実施態様においては、独立作動可能な複数の押し付け手段11は、例えば図2に示すように、下端に設けられた弾性変形可能な表面(例えば、ゴムからなる表面)を有する複数の押し付けローラー12がそれぞれ独立して上下駆動可能な手段に構成されている。図2は、複数の押し付けローラー12がそれぞれ独立して上下動される例を示しており、強化繊維束3の賦形型上への供給始端部あるいは供給終端部においても、押し付けローラー12による強化繊維束3の賦形型上への押し付けおよびその解除が自由に行われ得る。
上記実施態様では、各強化繊維束3のそれぞれが、互いに独立して、独立作動可能な複数の押し付け手段11(より具体的には複数の押し付けローラー12)によって、賦形型2の3次元形状に倣わせて賦形型2に押し付けられるように構成されているが、例えば図3に示すように、複数の群に分けられたそれぞれの強化繊維束群31を、互いに独立して賦形型2の3次元形状に倣わせて賦形型2に押し付ける複数の押し付け手段32として構成されていてもよい。図3に示す例では、この押し付け手段32は、所定本数の強化繊維束3で形成される強化繊維束群31を同時に賦形型2上に押し付ける所定のロール面長の押し付けローラー33と、その押し付けローラー33を駆動するシリンダ等からなる駆動装置34で構成されている。
強化繊維束3の賦形型2上への供給、配置は、次のように行われる。図1、図4に示すように、賦形型2は、移動手段41によってX−X方向に移動可能となっており、賦形型2が設置されるテーブル42のθ方向の回動により、その向きを角度的に変更可能となっている。移動手段41による賦形型2の移動により、供給始端部が賦形型2上に定着されていた複数の強化繊維束3は、相対的に賦形型2上へと引き込まれて賦形型2上に並列に供給されることになる。また、テーブル42の回動により、賦形型2に対する強化繊維束3の供給方向が変更されることになる。移動手段41は繰り返し移動が可能となっているので、強化繊維束3の賦形型2上での配置場所を順にずらしたり、強化繊維束3が1層分配置された後に、その上にさらに強化繊維束3の層を積層していくことが可能になっている。さらに、積層の際にテーブル42の回動により強化繊維束3の供給方向を変更することにより、各層の強化繊維束3の配向方向を任意に設定可能となっている。
図5は、本発明のプリフォームの製造装置における強化繊維束の切断手段と保持手段の例を示している。これら手段には、周知の任意の手段を用いることができる。賦形型2に対して供給される強化繊維束3は、その供給始端部や供給終端部で切断されたり、次の供給、配置に備えて一時的に保持されることが好ましい。図示例では、前述したような押し付けローラー12の強化繊維束供給方向上流側に、強化繊維束切断手段51と、切断された強化繊維束の端部を一時的に保持する強化繊維束保持手段52が設けられている。なお、図5における53は、供給ローラーを示している。
また、図6に本発明の別の実施態様に係るプリフォームの製造装置61を示すように、強化繊維束3の賦形型2上への押し付け手段としては、並列に供給され賦形型2上に配置される複数の強化繊維束3のうち、複数の群に分けられたそれぞれの強化繊維束群62を、互いに独立して賦形型2の3次元形状に倣わせて賦形型2に押し付ける、互いに独立作動可能な複数の押し付け手段63に構成することも可能である。図示例では、複数の押し付け手段63は、強化繊維束3の供給方向において順にずれた互いに異なる位置に配置されている。また、図示例では、加熱手段としてのヒーターノズル64も、分割された各強化繊維束群62に対応させて設けられている。さらに、図示例では、賦形型2の移動手段65は、賦形型2を傾ける方向αにも角度変更できる構成とされている。その他の構成は図1に示した構成に準じる。
上記のような分割された強化繊維束群に対応させて複数の押し付け手段を配置する場合には、例えば図7に変形例に係るプリフォームの製造装置71を示すように、分割された各強化繊維束群72に対応させて、独立作動可能な複数の押し付け手段73、加熱手段としてのヒーターノズル74を互い違いに配置することも可能である。その他の構成は図4に示した構成に準じる。
上述したようなプリフォームの製造装置を用いて、次のようにプリフォームが賦形、製造される。図1または図4に示した装置を例にとって説明するに、図8に示すように、賦形型2上の強化繊維束3の配置予定位置81に対し、先ず、その始端部に押し付け手段11の位置を賦形型2側の位置制御により合わせ、押し付け手段11による押し付けにより強化繊維束3の供給始端部を賦形型2上に定着させる(図8(A))。次に、賦形型2側を図8(B)の矢印の方向に移動し、バインダーが付与された複数の強化繊維束3をヒーターノズルで加熱した後、賦形型2の3次元形状に倣わせて押し付け手段11により賦形型2に押し付けながら、賦形型2上に並列に配置していく。配置予定位置81の終端まで配置し終わると、前述したような切断手段によって強化繊維束3の供給終端部を切断し(図8(C))、強化繊維束3が1層分の配置予定範囲全領域にわたって配置し終わると、例えば賦形型2を回転させて強化繊維束3の供給、配置方向が変更され(図8(D))、同様の一連の動作で次層の配置が開始され(図8(E))、所定の積層数に至るまで同様の動作が繰り返されて、目標とするプリフォームが製造される。
なお、上述したプリフォームの製造装置および製造方法は、本発明の例示であって、本発明は上記実施態様に限定されるものではない。
本発明に係るプリフォームの製造方法および製造装置は、3次元形状を有するあらゆるプリフォームの製造に適用可能である。
1、21、61、71 プリフォームの製造装置
2 賦形型
3 強化繊維束
4 供給手段
5 クリール
6 プリフォーム
7 張力付与ローラー
8 バインダースプレイ装置
9 ヒーターノズル
10 ガイドローラー
11 押し付け手段
12 押し付けローラー
31 強化繊維束群
32 押し付け手段
33 押し付けローラー
34 駆動装置
41 移動手段
42 テーブル
51 強化繊維束切断手段
52 強化繊維束保持手段
53 供給ローラー
62、72 強化繊維束群
63、73 押し付け手段
64、74 ヒーターノズル
65 移動手段
81 配置予定位置

Claims (27)

  1. 賦形型に対し複数の強化繊維束を並列に供給し、供給される複数の強化繊維束を賦形型上に配置することによりプリフォームを製造する方法であって、並列に供給される複数の強化繊維束を賦形型上に配置するに際し、該複数の強化繊維束のうちのそれぞれの強化繊維束または複数の群に分けられたそれぞれの強化繊維束群を、互いに独立して、賦形型の3次元形状に倣わせて賦形型に押し付けることを特徴とする、プリフォームの製造方法。
  2. 複数の強化繊維束の供給始端部を賦形型上の所定の位置に定着させ、供給始端部が定着された複数の強化繊維束に対し賦形型を相対的に移動させることにより、複数の強化繊維束を賦形型に対し並列に供給する、請求項1に記載のプリフォームの製造方法。
  3. 賦形型に対し複数の強化繊維束を並列に供給することにより、1層の強化繊維束層を形成し、複数の強化繊維束の供給を複数回繰り返すことにより、複数の強化繊維束層を形成する、請求項1または2に記載のプリフォームの製造方法。
  4. 複数の強化繊維束層の少なくともいずれかの層における強化繊維束群の賦形型上での延在方向を、他の層における延在方向とは異なる方向にする、請求項3に記載のプリフォームの製造方法。
  5. 同時に供給される複数の強化繊維束を賦形型上に配置することにより、プリフォームの全幅分を形成する、請求項1〜4のいずれかに記載のプリフォームの製造方法。
  6. 賦形型への押し付けを完了した強化繊維束を切断する、請求項1〜5のいずれかに記載のプリフォームの製造方法。
  7. 賦形型に供給される強化繊維束に張力をかける、請求項1〜6のいずれかに記載のプリフォームの製造方法。
  8. 賦形型に供給される強化繊維束として、バインダーが予め付与されている強化繊維束を用いる、請求項1〜7のいずれかに記載のプリフォーム製造方法。
  9. 賦形型に供給される強化繊維束にバインダーを付与する、請求項1〜7のいずれかに記載のプリフォームの製造方法。
  10. 賦形型に供給される強化繊維束を加熱を介して賦形型上に定着させる、請求項1〜9のいずれかに記載のプリフォームの製造方法。
  11. 賦形型に供給される複数の強化繊維束を、供給方向において互いに異なる位置で賦形型に押し付ける、請求項1〜10のいずれかに記載のプリフォームの製造方法。
  12. 複数の強化繊維束の賦形型への供給始端部または供給終端部を一時的に保持する、請求項1〜11のいずれかに記載のプリフォームの製造方法。
  13. 賦形型に供給される強化繊維束が炭素繊維を含む、請求項1〜12のいずれかに記載のプリフォームの製造方法。
  14. 賦形型に対し複数の強化繊維束を並列に供給する手段を有し、供給される複数の強化繊維束を賦形型上に配置することによりプリフォームを製造する装置であって、並列に供給され賦形型上に配置される複数の強化繊維束のうちのそれぞれの強化繊維束または複数の群に分けられたそれぞれの強化繊維束群を、互いに独立して賦形型の3次元形状に倣わせて賦形型に押し付ける、互いに独立作動可能な複数の押し付け手段を有することを特徴とするプリフォームの製造装置。
  15. 賦形型の移動手段を有し、該移動手段による賦形型の移動により、複数の強化繊維束が賦形型に並列に供給されるように構成されている、請求項14に記載のプリフォームの製造装置。
  16. 賦形型の移動手段が、賦形型の移動を繰り返すことが可能で、かつ、賦形型の移動方向を回動により変更可能な手段に構成されている、請求項15に記載のプリフォームの製造装置。
  17. 前記複数の押し付け手段が、それぞれ、前記それぞれの強化繊維束またはそれぞれの強化繊維束群に対応した押し付けローラーを有する、請求項14〜16のいずれかに記載のプリフォームの製造装置。
  18. 前記押し付けローラーは、その強化繊維束押し付け面の位置が弾性的に変位自在に構成されている、請求項17に記載のプリフォームの製造装置。
  19. 複数の強化繊維束の賦形型への供給手段は、プリフォームの全幅分の強化繊維束を同時に供給可能に構成されている、請求項14〜18のいずれかに記載のプリフォームの製造装置。
  20. 賦形型に供給される強化繊維束を切断する手段を有する、請求項14〜19のいずれかに記載のプリフォームの製造装置。
  21. 賦形型に供給される強化繊維束に張力をかける手段を有する、請求項14〜20のいずれかに記載のプリフォームの製造装置。
  22. 賦形型に供給される強化繊維束として、バインダーが予め付与されている強化繊維束が用いられる、請求項14〜21のいずれかに記載のプリフォームの製造装置。
  23. 賦形型に供給される強化繊維束にバインダーを付与する手段を有する、請求項14〜21のいずれかに記載のプリフォームの製造装置。
  24. 賦形型に供給されるまたは供給された強化繊維束を加熱する手段を有する、請求項14〜23のいずれかに記載のプリフォームの製造装置。
  25. 前記複数の押し付け手段が、賦形型への強化繊維束の供給方向において互いに異なる位置に配置されている、請求項14〜24のいずれかに記載のプリフォームの製造装置。
  26. 複数の強化繊維束の賦形型への供給始端部または供給終端部を一時的に保持する手段を有する、請求項14〜25のいずれかに記載のプリフォームの製造装置。
  27. 賦形型に供給される強化繊維束が炭素繊維を含む、請求項14〜26のいずれかに記載のプリフォームの製造装置。
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