JP2014189839A - 電解システム - Google Patents

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Abstract

【課題】システム全体を小型化するとともに、電解装置の電流を設定値以下に制御するとともに、温度の上昇を抑制することができる電解システムを提供する。
【解決手段】電解システム1は、電解装置2と電解装置2に印加される電圧を制御するコントローラ3とを含む。コントローラ3は、電源であるバッテリ4に接続され、バッテリ4の電力を電解装置2に供給する。コントローラ3は、電解装置2の電流を検知する検知手段と、電解装置2に印加される電圧を低減する手段とを含む。コントローラ3は、電流の検知手段によって、電解装置2の電流値を検出する。電流値が設定値よりも大きい場合には、電圧低減手段を実行する。電圧低減手段によって低減された電圧を電解装置2に供給することによって、電解装置2の電流値を低下させ、かつ、装置内の温度を低下させることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、電気分解によって水素ガスおよび酸素ガスを発生する電解装置を含む電解システムに関する。
従来、電気分解セル内に電解質液と陽極と陰極とを備え、電解質液を電気分解することによって陽極から酸素ガスが発生し、陰極から水素ガスが発生する電解装置が知られている。このような電解装置では、発生するイオンの増加に伴いセル内の温度が上昇する。温度上昇によって、セルが変形したり、電解質液の気化が促進されて予期しない液の減少が起こったりする可能性がある。そこで、例えば、特許文献1によれば、セル内の温度を低下させるために、電解質液を拡散させるようにしている。
特表2005−536642号公報
従来の電解装置においては、電解質液を拡散させるために拡散流路を別途備えなければならず、その分セルが大型化するという問題があった。また、高温環境下で使用した場合には、拡散流路の温度も上昇するため十分な冷却ができないという問題があった。
さらに、セルの温度が上昇すると、液抵抗が低下し、セル内の電流値も上昇する。電流値が上昇し、過電流となった場合には、配線が損傷する可能性がある。また、電流値が上昇するとさらに温度が上昇するという悪循環が生じる。
この発明は、システム全体を小型化するとともに、電解装置の電流を設定値以下に制御するとともに、温度の上昇を抑制することができる電解システムを提供することを課題とする。
この発明は、筐体本体と、前記筐体本体に対向する内面およびその反対の外面を備える蓋と、前記筐体本体内部に形成されたセルに保持される電解質を含む溶液と、前記溶液に少なくともその一部が浸潤された陽極板および陰極板とを備え、前記陽極板および前記陰極板に電圧が印加されて前記陽極板から酸素ガスが発生し前記陰極板から水素ガスが発生する電解装置と、前記電解装置に印加される電圧を制御するコントローラと、を有する電解システムに関する。
前記電解システムにおいて、前記コントローラは、前記電解装置の電流を検知する手段と、前記電流が設定値よりも大きくなった時に前記電解装置に印加される電圧を低減する手段とを含むことを特徴とする。
この発明は、次の好ましい実施の形態を含む。
前記セルには、一対の前記陰極板と、前記陰極板の間に位置する前記陽極板が配置される。
前記電解装置は、前記筐体本体内部に互いに区画された複数の前記セルを有し、前記セルは、横方向における一方の端部に位置するセルと、他方の端部に位置するセルと、これらの間に位置するセルとを有し、一方の端部に位置する前記セルの前記陽極板にプラス極端子が設けられ、他方の端部に位置する前記セルの一対の前記陰極板が互いに電気的に接続されるとともに、マイナス極端子が設けられ、一方の端部と他方の端部との間に位置するセルは、一対の前記陰極板が互いに電気的に接続されるとともに隣接するいずれか一方の前記セルの前記陽極板とも電気的に接続される。
前記蓋は、前記内面から前記外面へと貫通するとともに、前記筐体本体内部で発生した酸素ガスおよび水素ガスが通過可能な通路を有する。
前記通路は、前記外面に開口する外面通路と、前記セルに対応して前記内面に開口する内面通路と、前記外面通路および前記内面通路を連通する連通路とを有する。
前記蓋は、前記内面を形成する第1蓋部材と、前記外面を形成する第2蓋部材とを有し、前記第1蓋部材に前記外面通路が形成され、前記第2蓋部材に前記内面通路が形成され、前記第1蓋部材と前記第2蓋部材との間に前記連通路が形成される。
前記蓋は、前記内面を形成する第1蓋部材と、前記外面を形成する第2蓋部材とを有し、前記第1蓋部材と前記第2蓋部材との間において前記陰極板および前記陽極板が電気的に接続される。
前記コントローラと電源とを通電させるための手段と、前記コントローラと前記電解装置とを通電させるための手段とをさらに含む。
この発明に係る電解システムの実施形態によれば、電解装置に接続されたコントローラによって、電解装置の電流を検知するとともに、電流が設定値よりも大きくなった時に電解装置に印加される電圧を低減することとしたので、電解装置の電流を制御することができるとともに、電解装置の温度の上昇を予防し、かつ、システム全体の小型化を図ることができる。
この発明の実施形態に係る電解システムの概要図。 電解装置の斜視図。 図2のIII−III線断面図。 陰極板および陽極板の説明図。 蓋の分解斜視図。 コントローラの制御を示したフローチャート。
図1を参照すると、電解システム1は、電解装置2と電解装置2に印加される電圧を制御するコントローラ3とを含む。コントローラ3は、電源であるバッテリ4に接続され、バッテリ4の電力を電解装置2に供給する。
図2および図3を参照すると、電解装置2は、互いに直交する縦方向Y、横方向Xおよび高さ方向Zを有するとともに、筐体本体10と蓋20とによって構成される。筐体本体10は、高さ方向Zへ延びるとともに、横方向Xへ所与離間して配置された複数の仕切板11によって、複数のセル12に区画される。この実施形態においてセル12は第1セル12A,第2セル12B,第3セル12C,第4セル12D,第5セル12E,第6セル12Fが形成される。蓋20には、筐体本体10の一部および仕切板11が嵌合される溝31が形成され、筐体本体10と蓋20とを連結することができる。
各セル12には、電解質を含む溶液13が注入される。この実施形態において、電解質として炭酸水素ナトリウムを用いる。電解質としては、イオン化傾向の大きいカリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の金属イオンおよび硫化イオン、硝酸イオン、水酸化物イオンを含むものを用いることができる。
各セル12には、陰極板14および陽極板15がそれぞれ配置される。より詳細には、一対の陰極板14の横方向Xの間に陽極板15が配置される。陰極板14として、例えば厚さ約1mmのステンレス製の板を使用することができ、陽極板15として、例えば厚さ約1mmのチタン製の板を使用することができる。なお、陰極板14および陽極板15としては、陰極板14から水素ガスが発生し、陽極板15から酸素ガスが発生するものであれば、白金や鉛など他の金属板を用いることができる。
図4を合わせて参照すれば、陰極板14は、縦方向Yおよび高さ方向Zに延びる板状であって、溶液13に浸かって水素ガスの発生に主に関与するガス発生部14Aと、ガス発生部14Aから高さ方向Zへ延びるとともに、その上部で屈曲し蓋20に固定される固定部14Bとを含む。同様に陽極板15は、縦方向Yおよび高さ方向Zに延びる板状であって、溶液13に浸かって酸素ガスの発生に主に関与するガス発生部15Aと、ガス発生部15Aから高さ方向Zへ延びるとともに、その上部で屈曲し蓋20に固定される固定部15Bとを含む。なお、固定部14B,15Bは、まったくガスが発生しないものではなく、ガス発生部14A,15Aよりも量は少ないが溶液13に浸かっている限りにおいてガスを発生する。
各セル12に設けられる一対の陰極板14は、固定部14Bによって互いに連結される。隣接するセル12において、陰極板14の固定部14Bは、縦方向Yに離間して配置される。すなわち、第1セル12A、第3セル12C、第5セル12Eでは、陰極板14の固定部14Bは、縦方向Yの図面手前側に位置し、第2セル12B、第4セル12D、第6セル12Fでは、図面奥側に位置する。
陽極板15は、各セル12に一枚ずつ設けられるとともに、固定部14Bで連結された一対の陰極板14の間に位置する。また、陽極板15の固定部15Bは、同一セル内における陰極板14の固定部14Bとは縦方向Yに離間して配置される。すなわち、第1セル12A、第3セル12C、第5セル12Eにおいて、陰極板14の固定部14Bは縦方向Yの図面手前側に位置し、陽極板15の固定部15Bは図面奥側に位置する。同様に、第2セル12B、第4セル12D、第6セル12Fにおいて、陰極板14の固定部14Bは縦方向Yの図面奥側に位置し、陽極板15の固定部15Bは図面手前側に位置する。
蓋20の内面20Aには、陰極板14の固定部14Bおよび陽極板15の固定部15Bがそれぞれねじ等の締結部材16を介して固定される。また、これら締結部材16は、横方向Xへ延びる連結板によって通電可能とされる。詳細には、第1セル12Aの陰極板14の固定部14Bと、第2セル12Bの陽極板15の固定部15Bが、連結板17Aによって電気的に接続される。同様に、第2セル12Bの陰極板14と第3セル12Cの陽極板15が連結板17Bによって、第3セル12Cの陰極板14と第4セル12Dの陽極板15が連結版17Cによって、第4セル12Dの陰極板14と第5セル12Eの陽極板15が連結版17Dによって、第5セル12Eの陰極板14と第6セル12Fの陽極板15が連結版17Eによってそれぞれ固定部14B,15Bを介して電気的に接続される。
一方の端部に位置する第1セル12Aの陽極板15には、固定部15Bを介してプラス極端子25が接続され、他方の端部に位置する第6セル12Fの陰極板14には、固定部14Bを介してマイナス極端子26が接続される。
プラス極端子25およびマイナス極端子26は、外面20Bから突出するととものに、コントローラ3を介してバッテリ4と接続することができる。プラス極端子25およびマイナス極端子26には、コントローラ3を介してバッテリ4が電気的に接続される。また、溶液13中における陰極板14と陽極板15とは、溶液13を介して通電可能である。したがって、プラス極端子25およびマイナス極端子26に電圧が印加されると、第1セル12Aではプラス極端子25から陽極板15へと電流が流れるとともに、溶液13を介して陰極板14へと流れ、連結板17、固定部15Bを介して第2セル12Bの陽極板15に電流が流れる。同様に、第3〜第6セル12C〜12Fにも電流が流れる。このように通電することによって、溶液13が分解され、陰極板14で水素ガスを発生させ、陽極板15で酸素ガスを発生させることができる。
各セル12において、陽極板15と各陰極板14との横方向Xにおける寸法はほぼ等しくなるようにしている。このように、陽極板15と陰極板14との離間寸法を等しくすることによって、陽極板15の横方向Xの両側からほぼ等しい量の酸素ガスが発生する。また、陰極板14では、陽極板15との対向面から水素ガスが発生するから、一対の陰極板14においてほぼ等しい量の水素ガスを発生させることができる。
図3および図5を再び参照すれば、蓋20は、筐体本体10に対向する内面20Aと、その反対に位置する外面20Bとを有するとともに、内面20Aを形成する第1蓋部材21と、外面20Bを形成する第2蓋部材22とを含む。第1蓋部材21と第2蓋部材22とは、横方向Xにおける寸法は等しく、縦方向Yにおける寸法は第1蓋部材21のほうが第2蓋部材22よりも大きい。縦方向Yにおいて第2蓋部材22から延出した第1蓋部材21には、筐体本体10へと高さ方向Zへ貫通するとともに、第1セル12A〜第6セル12Fのそれぞれの位置に対応する投入口23が形成される。投入口23は、溶液13が減少したときにこれを各セル12に補給するためのものである。投入口23には、これを水密に保持するためのキャップ24がそれぞれ取り付けられる。
第2蓋部材22のほぼ中央には、外面20Bと、第1蓋部材21との対向面22Aとの間を高さ方向Zに貫通する外面通路27が形成される。また、第2蓋部材22の対向面22Aには、外面通路27にその一部が重なるとともに横方向Xへ延びる凹部が形成され、凹部によって連通路28が形成される。第1蓋部材21には、内面20Aと、第2蓋部材22との対向面21Aとの間を高さ方向Zに貫通する複数の内面通路29が形成される。内面通路29と連通路28とは互いに連通される。各セル12は、内面通路29、連通路28、外面通路27を介して筐体本体10の外部へと連通する。したがって、セル12内で発生した水素ガスおよび酸素ガスは、内面通路29、連通路28、外面通路27を介して筐体本体10の外部へと誘導される。
第2蓋部材22の対向面22Aには、横方向Xへ延びるとともに、連通路28の縦方向Y両側に位置する凹部30が設けられる。凹部30には、第1蓋部材21と第2蓋部材22とを重ねたときに、締結部材16および連結板17が収納されるようにしている。このように締結部材16および連結板17を収納することによって、水分や粉塵が付着するのを防止することができる。
上記のように、1つのセル12内における一対の陰極板14を固定部14Bを介して互いに接続するとともに、この固定部14Bと隣接するセル12の陽極板15の固定部15Bとを連結板17で接続することとしたので、第1セル12Aから第6セル12Fまで通電しようとした場合であっても、その電気的な接続配線は簡便なものにすることができる。したがって、連結板17を覆うための凹部30の形状も簡易なものを採用することができ、これらの製造コスト、加工コストを大幅に低減することができる。また、このように陰極板14および陽極板15を配置することによって、省スペース化を図ることができ、システム全体の小型化が可能である。
上記のような電解装置2において、蓋20の凹部30を縦方向Yへ離間して設けることができるので、それら凹部30の間に連通路28を別途設けることができる。連通路28は、横方向Xへ延びる凹部によって容易に形成することができる。なお、上記のような電解装置2において、第1蓋部材21、第2蓋部材22および筐体本体10は、組み付け後において、接着剤等で水密に接合することが望ましい。
外面通路27には、図示しない管が取り付けられ、この管の先端から内燃機関へと水素ガスおよび酸素ガスを供給することができる。例えば、自動車に電解システム1を搭載した場合には、エンジンの吸気用のエアホースに管の先端を挿入し、エンジン駆動時の吸気に伴って水素ガスおよび酸素ガスがエンジンに供給されるようにすることができる。水素ガスおよび酸素ガスがエンジン等の内燃機関に供給されることによって、燃料の燃焼効率が向上し、燃費の改善が期待される。
上記のような電解装置において、溶液13が電気分解されるのに伴って電解装置2内の温度が上昇する可能性がある。また、温度が上昇することによって、液抵抗が小さくなるため、電流も大きくなりやすい。そこで、この実施形態では、コントローラ3によって、電解装置2に印加される電圧を制御することによって、電流値を制御し、温度の上昇を抑制する。
図1を再び参照すれば、コントローラ3は、電解装置2およびバッテリ4に接続される。コントローラ3とバッテリ4との間には、リレー5が設けられ、コントローラ3と電解装置2との間には、リレー6が設けられる。コントローラ3は、電解装置2の電流を検知する検知手段と、電解装置2に印加される電圧を低減する手段とを含む。
自動車の点火スイッチにおいて、例えばエンジンキーがアクセサリ(ACC)位置になってメインエンジンが始動すると、リレー5によってコントローラ3とバッテリ4とが通電される。さらに、点火スイッチにおいて、エンジンキーがイグニッション(IG)位置になってスタータモータが始動すると、リレー6によってコントローラ3と電解装置2とが通電され、コントローラ3を介してバッテリ4から電解装置2へと電圧が印加される。電解装置2が印加されることによって、セル12内の溶液13が電気分解され、陰極板14から水素ガスが発生し、陽極板15から酸素ガスが発生する。
リレー5,6によって、電解装置2とバッテリ4とが通電可能とされるから、エンジンの始動に伴って電解装置2を起動することができる。すなわち、エンジンの始動と同時に電解装置2によって水素ガスおよび酸素ガスを生成することができ、その後にアクセルを踏んだ際には速やかにエンジンに水素ガスおよび酸素ガスを供給することができる。自動車において、アクセルを踏んだ時に最もエンジン内に負荷がかかり燃費が悪化するから、これに合わせて水素ガスおよび酸素ガスを供給することによって、効率的に燃費を向上させることができる。この実施形態では、エンジンの始動後速やかに水素ガスおよび酸素ガスを供給することができるので、エンジン始動時用にこれらガスをタンク等に貯めておく必要がなく、システム全体の小型化および安全化を図ることができる。また、二つのリレー5,6を介して電解装置2が起動するので、電解システム1の誤作動を予防することができ、より安全なシステムを提供することができる。
図6は、コントローラ3の制御内容を示すフローチャートである。この制御は、自動車の車両に電解システム1が搭載された場合について説明する。コントローラ3は、電流の検知手段によって、電解装置2の電流値を検出する(ステップS1)。検出した電流値が設定値以下であるかを判断し(ステップS2)、設定値以下である場合には、異常なしと判断してステップS1およびステップS2の繰り返し処理を行う。
ステップS2で電流値が設定値よりも大きい場合には、電圧低減手段を実行する(ステップS3)。電圧低減手段としては、例えば、ヒートシンクを使用することができる。ヒートシンクによって低減された電圧を電解装置2に供給することによって、電解装置2の電流値を低下させ、かつ、装置内の温度を低下させることができる。すなわち、コントローラ3は、バッテリ4から供給される電力の一部をヒートシンクで消費させることによって、電解装置2に印加される電圧を低減し、電解装置2に流れる電流を低下させるとともに、装置内の温度を低下させることができる。ステップS3で電圧低減手段を実行した後、コントローラ3は、ステップS1およびステップS2の繰り返し処理を行う。なお、電圧低減手段としては、DC−DCコンバータ等を使用することもでき、電解装置2に印加される電圧を低下させることができれば他の一般的な手段を制限なく用いることができる。
コントローラ3によって、ステップS1およびステップS2の繰り返し処理を行うことによって、コントローラ3が起動している間は、電解装置2の電流値を検出し、この電流値によって電解装置2に印加される電圧を制御することができる。
上記のような電解システム1を搭載した自動車において、エンジンを停止し、エンジンキーがアクセサリ(ACC)位置に戻されるとリレー6によってコントローラ3と電解装置2との通電が切断される。エンジンキーが、さらに戻されて初期位置になると、リレー5によってコントローラ3とバッテリ4との通電が切断される。したがって、エンジンの停止と同時に、電解装置2では水素ガスおよび酸素ガスの生成も停止され、過剰なガス生成を防止することができる。
上記のようなコントローラ3には、図示しないヒューズを別途設けることもできる。ヒューズを設けることによって、バッテリ4側に予期しない電流の上昇があった場合において、電解装置2に電圧が供給されるのを予防し、事故等を未然に防止することができる。
この実施形態において、電解装置2で発生した水素ガスおよび酸素ガスを内燃機関に供給することができ、これらガスが内燃機関における燃料の燃焼効率を向上させることができる。また、電解装置2では、水素ガスおよび酸素ガスのほかに、水蒸気も発生し、水蒸気も水素ガスおよび酸素ガスとともに内燃機関に供給されると推察される。水蒸気が内燃機関に供給された場合には、例えば内燃機内内部に付着した炭素を剥離させることができ、機関内部の浄化に役立つと考えられる。
電解装置2で発生した水素ガスおよび酸素ガスは、外面通路27に連結した管を介して自動車の吸気用のエアホース等につなぐだけでよく、他の特別な装置を必要としないので、低コストで電解システム1を搭載することができる。すなわち、内燃機関における吸気に伴って水素ガスおよび酸素ガスも内燃機関に吸引されるので、ガスを内燃機関に供給するためにポンプ等の特別な装置を必要としない。
<実験例>
電解システム1を自動車に搭載して車両の燃費実験をおこなった。
実験に用いた車種は、2004年式トヨタ ハイラックスサーフである。実験車両に搭載されたエンジンは、2700ccのガソリンエンジンである。実験には、BOSCH製 シャシダイナモテスタを使用した。実験方法は以下のとおりである。
自動車をシャシダイナモテスタに載せ、燃料タンクの給油口までガソリンを入れる。アクセル開度を一定に保つため、アイドリング調整用のねじ部に厚さ8.06mmのシムを挟む。この状態で自動車を30分走行させ、走行距離を測定した。また、走行後、給油口からガソリンを給油口まで追加し、追加した分のガソリンの重さを、消費ガソリン量とした。走行距離と消費ガソリン量とによってガソリン1リットル当たりの走行距離(燃費)を計算した。この試験を3回おこなって燃費の平均を算出した。
上記実験の結果、電解システム1を搭載しない自動車では、燃費の平均は約16.8Km/l(以下、「F1」とする)であったのに対し、電解システム1を搭載した自動車では約19.7Km/l(以下、「F2」とする)であった。燃費の改善率を(F2−F1)/F1×100で求めると、電解システム1を搭載した場合には、搭載しない場合に比べて約17%の燃費の向上が見られた。
内燃機関に用いる燃料としては、ガソリンや軽油等の炭化水素系液体燃料を用いることができる。また、内燃機関を有するものであれば、自動車に限ることなく、ボイラー装置や、建設機械等に用いることもできる。さらに、トラックなどの大型の自動車に電解システム1を搭載する場合には、複数の電解装置2および複数のコントローラ3を用いることができる。このように複数の電解装置2およびコントローラ3を用いることによって、それぞれの電解装置2を独立に制御することができる。
電解システム1を構成する各構成部材には、本明細書に記載されている材料のほかに、この種の分野において通常用いられている、各種の公知の材料を制限なく用いることができる。また、この発明の明細書および特許請求の範囲において、用語「第1」「第2」「第3」「第4」「第5」および「第6」は、同様の要素、位置等を単に区別するために用いられている。
1 電解システム
2 電解装置
3 コントローラ
4 バッテリ
10 筐体本体
12 セル
13 溶液
14 陰極板
15 陽極板
17 連結版
20 蓋
20A 内面
20B 外面
25 プラス極端子
26 マイナス極端子
27 外面通路
28 連通路
29 内面通路

Claims (8)

  1. 筐体本体と、前記筐体本体に対向する内面およびその反対の外面を備える蓋と、前記筐体本体内部に形成されたセルに保持される電解質を含む溶液と、前記溶液に少なくともその一部が浸潤された陽極板および陰極板とを備え、前記陽極板および前記陰極板に電圧が印加されて前記陽極板から酸素ガスが発生し前記陰極板から水素ガスが発生する電解装置と、
    前記電解装置に印加される電圧を制御するコントローラと、
    を有する電解システムであって、
    前記コントローラは、前記電解装置の電流を検知する手段と、前記電流が設定値よりも大きくなった時に前記電解装置に印加される電圧を低減する手段とを含むことを特徴とする電解システム。
  2. 前記セルには、一対の前記陰極板と、前記陰極板の間に位置する前記陽極板が配置される請求項1記載の電解システム。
  3. 前記電解装置は、前記筐体本体内部に互いに区画された複数の前記セルを有し、
    前記セルは、横方向における一方の端部に位置するセルと、他方の端部に位置するセルと、これらの間に位置するセルとを有し、
    一方の端部に位置する前記セルの前記陽極板にプラス極端子が設けられ、
    他方の端部に位置する前記セルの一対の前記陰極板が互いに電気的に接続されるとともに、マイナス極端子が設けられ、
    一方の端部と他方の端部との間に位置するセルは、一対の前記陰極板が互いに電気的に接続されるとともに隣接するいずれか一方の前記セルの前記陽極板とも電気的に接続される請求項2記載の電解システム。
  4. 前記蓋は、前記内面から前記外面へと貫通するとともに、前記筐体本体内部で発生した酸素ガスおよび水素ガスが通過可能な通路を有する請求項1〜3のいずれかに記載の電解システム。
  5. 前記通路は、前記外面に開口する外面通路と、前記セルに対応して前記内面に開口する内面通路と、前記外面通路および前記内面通路を連通する連通路とを有する請求項4記載の電解システム。
  6. 前記蓋は、前記内面を形成する第1蓋部材と、前記外面を形成する第2蓋部材とを有し、前記第1蓋部材に前記外面通路が形成され、前記第2蓋部材に前記内面通路が形成され、前記第1蓋部材と前記第2蓋部材との間に前記連通路が形成される請求項5記載の電解システム。
  7. 前記蓋は、前記内面を形成する第1蓋部材と、前記外面を形成する第2蓋部材とを有し、前記第1蓋部材と前記第2蓋部材との間において前記陰極板および前記陽極板が電気的に接続される請求項1〜6のいずれかに記載の電解システム。
  8. 前記コントローラと電源とを通電させるための手段と、前記コントローラと前記電解装置とを通電させるための手段とをさらに含む請求項1〜7のいずれかに記載の電解システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017002346A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 欣四郎 近藤 混合燃料製造装置
WO2017006381A1 (ja) * 2015-07-03 2017-01-12 萩谷 公康 電解システム

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