以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアや、色図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄や色図柄(「第4図柄」ともいう)を可変表示する。この飾り図柄や色図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)が含まれていればよい。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5の表示領域には、「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bが配置されている。そして、特図ゲームとして第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動が開始されるときには、「左」の色図柄表示エリア5Aにて色図柄の変動(例えば表示色の更新)が開始される。他方、特図ゲームとして第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動が開始されるときには、「右」の色図柄表示エリア5Bにて色図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、色図柄の変動が終了して、色図柄の可変表示結果となる確定色図柄が停止表示される。
「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bにて可変表示される色図柄には、例えば4種類の図柄(例えば「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」など)が含まれていればよい。色図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」の色図柄それぞれに対して、「1」〜「4」の図柄番号が付されている。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したことに基づき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、発生する。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示に戻る。ここで、この実施の形態では、保留記憶表示を行う際に、可変表示ゲームの始動条件が成立したことに基づく特図保留記憶数は特定できたものの、その始動条件が第1始動条件であるか第2始動条件であるかを特定できない場合に、例えば特図保留記憶数に対応する個数の表示部位を灰色に変化させることなどにより、特図保留記憶数の表示態様を所定の表示態様に変更する。
なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第1保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第2保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、所定の普通電動役物用ソレノイドによって垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用ソレノイドがオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しにくい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用ソレノイドがオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。本実施の形態では、普通可変入賞装置6Bは後者の構成としている。なお、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成する場合には、例えば、普通可変入賞球装置6Bの上方に普通入賞球装置6Aを設けず、そして、通常開放状態であるときに一対の可動翼片を垂直位置として、当該可動翼片間に最小限の遊技球が進入可能とする。一方、拡大開放状態であるときに一対の可動翼片を傾動位置にすることで、通常開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が高くなるようにすればよい。この場合は、始動入賞口は一つとなる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、所定の大入賞口扉用ソレノイドによって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用ソレノイドがオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用ソレノイドがオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
画像表示装置5の上方及び右側方には、回数報知装置10が設けられている。パチンコ遊技機1において、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに基づき、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大6回まで)行うことがある。回数報知装置10では、その擬似連変動の実行回数を特定可能に表示報知する。回数報知装置10は、擬似連変動の実行回数の上限値(例えば「6」)に対応した個数(例えば6個)の番号など(「1」「2」「3」「4」「5」「MAX」)が付されたランプなどにより構成され、擬似連変動が実行されるごとに実行回数に対応したランプが順次点灯する。また、このパチンコ遊技機1では、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。その一態様として、「ステップアップ画像」による予告演出(ステップアップ予告演出)を実行可能である。ステップアップ予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、画像表示装置5の表示領域にて、予め用意された複数ステップの演出画像を所定の順番に表示させる演出表示が実行される。回数報知装置10では、そのステップアップ予告演出のステップ数を特定可能に表示報知する。回数報知装置10は、ステップアップ予告演出のステップ数の上限値(例えば「6」)に対応した個数(例えば6個)の番号など(「1」「2」「3」「4」「5」「MAX」)が付されたランプなどにより構成され、ステップ数に対応したランプが順次点灯する。
「ステップアップ予告演出」とは1の始動入賞に対して実行される図柄の可変表示(変動表示)中に実行される予告演出の1種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ、可動物等)が複数段階に変化(ステップアップ)するような予告を指す。一般的には変化する回数(ステップ数)が多い程大当りとなる割合(大当り信頼度)やリーチとなる割合(リーチ信頼度)が高くなる。予告の対象となるのは、大当り、リーチとなる旨を予告するものが多いが、確変大当り、特定のリーチ、確変への昇格を予告するものであってもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象も変化するものでもよい。例えばステップ3まで行くと「リーチ確定」、ステップ4まで行くと「スーパーリーチ確定」、ステップ5まで行くと「大当り確定」となるようなものでも良い。予告の態様の変化(ステップアップ)とは本実施形態のように異なるキャラクタが順番に登場するものだけでなく、1のキャラクタの形状、色等が変化することでステップアップするようなものでもよい。つまり、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであれば上記例に限らず「ステップアップ予告演出」であると言える。
「擬似連変動」とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の可変表示(変動表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左右中)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターンのことを指す。一般的には再変動の繰り返し実行回数(擬似連回数)が多い程信頼度(大当り信頼度、リーチ信頼度)が高くなる。また、擬似連変動を実行した場合には必ず最終的に何らかのリーチ演出を実行するものでも良い。さらに再変動の繰り返し実行回数(擬似連回数)によって演出の発生割合が変化するものでもよい。例えば再変動の実行回数が2回(擬似連回数3回)まで行くと「リーチ確定」、再変動の実行回数が3回(擬似連回数4回)まで行くと「スーパーリーチ確定」、再変動の実行回数が4回(擬似連回数5回)まで行くと「大当り確定」となるようなものでも良い。また、仮停止する際の停止図柄の組合せを特定のチャンス目にしても良い。例えば「1」「3」「5」の奇数目、「1」「2」「3」の並び目のようにゾロ目では無いが特徴のある出目を出すことで遊技者に擬似連をアピールすることができる。また、仮停止する際、及びまたは、再変動する際に特殊な演出(表示、音、ランプ、可動物等)を実行すると、より遊技者に擬似連をアピールできる。また、「擬似連変動」中の再変動時でもステップアップ予告を実行してもよい。つまり、再変動を3回実行(擬似連回数4回)する場合にはステップアップ予告を4回実行可能である。その際には、擬似連回数が進むにつれてステップアップ数を増加させることでより信頼度が高いことを遊技者に知らせることが可能になる。後述する潜伏確変状態である場合には、通常状態である場合よりも、「擬似連」の特定演出が実行されやいようにしてもよい(「擬似連」の特定演出が実行される変動パターンに決定されやすいようにしてもよい)。このようにすることで、「擬似連」の特定演出が実行される割合により潜伏確変状態であることを間接的に報知可能になる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(またはLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(またはLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿が設けられている。例えば上皿の上面における手前側の所定位置には、押下操作などにより遊技者が操作可能な操作ボタン30が設置されている。この操作ボタン30は、押下可能であるとともに、少なくとも上下左右の4方向を指定する方向操作が可能になっている。例えば、操作ボタン30の中央を押下可能である他、操作ボタン30上下左右側を押下することで、各方向を指定可能とする。なお、操作ボタン30は、押下操作が可能なものに限定されず、回動可能なダイアル型ボタンになっていてもよい。また、例えばタッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよい。また、操作ボタン30に代えて、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作ボタン30は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。操作ボタン30に対してなされた遊技者の操作行為は、図2に示す操作検出スイッチ31によって検出される。この実施の形態では、操作検出スイッチ31は、方向を指定しない単純押下、上を指定する方向操作、下を指定する方向操作、左を指定する方向操作、右を指定する方向操作、などの操作行為を検出する。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「3」や「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「3」や「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」、「8」、「9」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」、「8」、「9」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」、「8」、「9」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第1特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1回数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第2特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」、「8」、「9」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の変動時間(特図変動時間)が短縮される時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や時短状態等の特別遊技状態及び小当り遊技状態以外の遊技状態のことであり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば30回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。なお、特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄のうち「3」の数字を示す特別図柄が停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とはならずに通常状態となるようにしてもよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態や通常状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、通常大当り図柄(「非確変大当り図柄」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」、「8」、「9」の数字を示す特別図柄のうち、「7」、「8」、「9」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく2ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮されるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率遊技状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。これに対して、確変状態となった後に、所定回数(例えば30回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了するようにしてもよい。また、確変状態において所定回数の特図ゲームが実行されたり可変表示結果が「大当り」となる以前であっても、特図ゲームが開始されるときに、所定の割合で確変状態が終了することがあるようにしてもよい。こうした「7」、「8」、「9」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示された後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7が備える開閉板により大入賞口を第2期間にわたり開放状態とする動作が、第2回数に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、大入賞口を開放状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。可変入賞動作により大入賞口を開放状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのいずれで特図ゲームが実行されるかによって、可変表示結果が「小当り」となる割合を異ならせてもよい。また、確変状態である場合には、可変表示結果が「小当り」となる確率が、通常状態よりも高くなる。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御(高ベース制御)が行われる場合がある。このような制御が行われている状態を高ベース状態といい、このような制御が行われていない状態を低ベース状態という。なお、高ベース状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。確変状態であって高ベース状態である状態を高確高ベース状態という。確変状態であって低ベース状態である状態を高確低ベース状態という。通常状態であって低ベース状態である状態(時短状態)を低確高ベース状態という。また通常状態は、低確低ベース状態となる。低確高ベース状態(時短状態)において、所定回数(例えば30回)の特図ゲームが実行されると低確低ベース状態に制御される。また、可変表示結果が「第1確変」となった後の高確高ベース状態において、所定回数(例えば30回)の特図ゲームが実行されると高確低ベース状態に制御される。このように、所定回数の特図ゲームが実行された後に高確高ベース状態から高確低ベース状態に制御することで確変状態に移行されたことを隠す制御が実行される。このように、確変状態に移行されたにもかかわらず、確変状態であることを隠す高確低ベース状態を潜伏確変状態という。
画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、飾り図柄の可変表示が行われる。すなわち、画像表示装置5の表示領域では、第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が成立したことに基づいて、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、例えば「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示(導出表示)する。なお、確定飾り図柄を停止表示する手順としては、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて所定順序で飾り図柄を停止表示するものに限定されず、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて同時に確定飾り図柄となる飾り図柄を停止表示するものが含まれていてもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ状態となったことに対応して、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。
また、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連」、「イントロ」、「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」といった特定演出が実行可能に設定されている。
「滑り」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の特定演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに基づき、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大6回まで)行うことができる。一例として、「擬似連」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。ここで、「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに表示(停止表示または仮停止表示)される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。
「イントロ」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に、例えばリーチ演出にて行われる演出表示の導入部分といった、所定の演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一例として、「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。そのため、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが仮停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。
「発展チャンス目終了」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる演出表示が行われる。一例として、「発展チャンス目終了」の特定演出では、「発展チャンス目」の特定演出で仮停止表示される発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが、確定飾り図柄として停止表示される。
さらに、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出や特定演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像を表示することなどといった、飾り図柄の可変表示態様以外の表示態様により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。この実施の形態では、「表示領域スクロール」、「ステップアップ画像」、「メール表示」といった予告演出が実行可能に設定されている。
「表示領域スクロール」の予告演出(以下、スクロール予告演出ともいう)では、飾り図柄の可変表示中に、遊技者により操作ボタン30が操作されたことに応じて、画像表示装置5に表示させる表示領域5Mを予め定められた初期表示領域から当該初期表示領域の外部に仮想的に設けられる仮想表示領域5Nにスクロール移動させて、その仮想表示領域に予告画像が表示されるか否かによって、「大当り」となる可能性があることなどを遊技者に報知する。ここで、表示領域5Mのスクロール移動とは、操作ボタン30の操作に対応して画像表示装置5の表示(表示領域5M)がスクロールしたように表示させることをいう。具体的には、操作ボタン30により方向を指定することによって、表示領域を初期表示領域の上側の仮想表示領域、左側の仮想表示領域、下側の仮想表示領域、右側の仮想表示領域の4方向へ表示領域をスクロール移動可能になっている。そして、それぞれの仮想表示領域に予告画像が表示されたときの「大当り」となる可能性は異なるようになっている。スクロール予告演出の詳しい表示動作については後述する。
「ステップアップ画像」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、画像表示装置5の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示が行われることがある。なお、「ステップアップ画像」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。
「メール表示」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、遊技者により操作ボタン30が操作されたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示(メール表示)を変更させるといった、演出動作が変化する演出表示が行われる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄、あるいは、特殊組合せのうち発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄が、停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち通常大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様と称される。こうして「通常」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、時短状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第1確変」の可変表示態様と称される。こうして「第1確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。このように、「第1確変」となった後には、確変状態に制御されるが、所定回数(例えば30回)の特図ゲームが実行されると、高ベース制御が終了される。即ち、高確高ベース状態から高確低ベース状態に制御される。このように、所定回数の特図ゲームが実行された後に高確低ベース状態に制御することで確変状態に移行されたことを隠す制御が実行される。このように、確変状態に移行されたにもかかわらず、確変状態であることを報知しない遊技状態を潜伏確変状態という。確変大当り遊技の終了後に潜伏確変状態に移行されることにより、通常状態であっても、遊技者に確変状態に移行されたかもしれないとの期待を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「8」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、可変表示態様が「通常」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後に、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後に、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第2確変」の可変表示態様と称される。こうして「第2確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態(高確高ベース状態)に制御されることになる。
なお、この実施の形態では、演出図柄の確変図柄を「1」、「3」、「5」、「7」のいずれかの奇数の同一図柄が揃った組み合わせとし、非確変図柄を「2」、「4」、「6」、「8」のいずれかの偶数の同一図柄が揃った組み合わせとしているが、例えば、演出図柄の確変図柄を「3」「5」「7」のいずれかの奇数の同一図柄が揃った組み合わせとし、非確変図柄を「4」「6」「8」のいずれかの偶数の同一図柄が揃った組み合わせとし、「1」「2」のいずれかの同一図柄が揃った組み合わせを確変図柄でも非確変図柄でもない大当り図柄(確変か否かを認識できない大当り図柄)としてもよい。この場合、通常大当りおよび確変大当りが決定されたときに所定の割合(例えば乱数抽選等により決定する)で大当り図柄を、確変図柄でなく非確変図柄でもない大当り図柄(「1」または「2」)とすることにより、遊技状態が確変状態に移行されたか否かをわからなくすることができる。
また、この実施の形態では、通常状態及び潜伏確変状態のとき(すなわち、確変状態(潜伏確変状態)に移行されたか判別できない状態のとき)に、確変状態に移行されている可能性があることを示唆する報知演出(示唆演出、かもね演出ともいう)を実行する。後述するように、この実施の形態の報知演出では、操作ボタン30が遊技者によって操作されたこと(押されたこと)を条件に、確変状態に移行されている可能性が高いか低いかを認識可能な演出が実行される。また、報知演出は、複数回の変動に亘って関連性のある一連の演出が連続的に実行される。詳しい内容は後述する。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「9」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示され、その後大当り遊技状態が開始することがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第3確変」の可変表示態様と称される。こうして「第3確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「通常」、「第1確変」、「第3確変」のいずれかである場合には、飾り図柄の可変表示中に、特定変動表示としての変動中昇格演出(再抽選演出ともいう)が実行される。変動中昇格演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの有効ライン上に通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば予め定められた再抽選演出実行期間において「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄と、通常大当り組合せとなる飾り図柄とのうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、飾り図柄の可変表示態様が「通常」または「第1確変」であることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、その変動中昇格演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、可変表示態様が「第3確変」であることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、その変動中昇格演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が行われる。
このように、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第3確変」である場合には、変動中昇格成功選出により15ラウンド大当り状態に制御された後に確変状態となることが確定する。一方、飾り図柄の可変表示態様が「第2確変」となる場合には、最初に確変大当り組合せの確定図柄が停止表示され、確変状態となることが確定するため、このような変動中昇格演出を実行する必要がない。この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が「第2確変」となる場合には、上述の再抽選演出実行期間において変動中昇格演出とは異なる特殊演出を実行する。この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となる場合、可変表示態様によらず共通の変動パターンが決定される場合がある。即ち、特図変動時間が変動中昇格演出を実行するか否かに関わらず共通となる。そこで、変動中昇格演出を実行する必要のない「第2確変」となる場合には、予め設けられている再抽選演出実行期間を使って特殊演出を実行する。この実施の形態では、特殊演出として、例えば、大当り中の演出で使用される画像データなどを使用して、大当り中の演出で使用される音楽の紹介を行うなどの演出が実行される。特殊演出の詳細については後述する。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。なお、突確チャンス目TC1〜TC4は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様にして飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が小当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「小当り」の可変表示態様と称される。ここで、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄は、飾り図柄の可変表示態様が「突確」となる場合に限り停止表示され、可変表示態様が「小当り」となる場合などには確定飾り図柄として停止表示されない。すなわち、飾り図柄の可変表示にて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示された場合には、「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となることが確定する。可変表示結果が「小当り」となった後には、2ラウンド大当り状態と同様の可変入賞動作が行われる小当り遊技状態に制御され、その小当り遊技状態が終了すると、遊技状態が変更されないことから、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態が継続する。なお、可変表示結果が「小当り」となる可変表示ゲームに対応して、確変状態や時短状態を終了する旨の判定がなされた場合には、小当り遊技状態の終了後に、通常状態へと制御されるようにしてもよい。
可変表示結果が「突確大当り」になったことに対応する2ランド大当り状態と、「小当り」になったことに対応する小当り遊技状態では、同様の可変入賞動作が行われるため、可変表示結果がいずれであるか不明な場合がある(特に発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示された場合)。可変表示結果が「突確大当り」または「小当り」となった後に、背景画像を同様にするなどの報知演出(示唆演出、かもね演出)を実行するようにしてもよい。このように、「突確大当り」または「小当り」となった後の背景を同様にすることで、確変状態であるか通常状態であるかを不明として、確変状態である可能性があることを示唆することができる。
画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して「左」の色図柄表示エリア5Aにおける色図柄の可変表示が行われ、第2特別図柄表示装置4Bによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して「右」の色図柄表示エリア5Bにおける図柄の可変表示が行われる。そして、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにて確定特別図柄が停止表示されるときには、「左」の色図柄表示エリア5Aにて確定色図柄が停止表示される。一例として、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリア5Aでは確定色図柄として「黄色」を示す色図柄が停止表示される。また、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」、「8」、「9」の数字を示す特別図柄のいずれかが停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリア5Aでは確定色図柄として「赤色」を示す色図柄が停止表示される。さらに、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄としてハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリア5Aでは確定色図柄として「青色」を示す色図柄が停止表示される。その一方で、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリア5Aでは確定色図柄として「緑色」を示す色図柄が停止表示される。第2特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」、「8」、「9」の数字を示す特別図柄のいずれかが停止表示される場合には、「右」の色図柄表示エリア5Bでは確定色図柄として「赤色」を示す色図柄が停止表示される。第2特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄としてハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄が停止表示される場合には、「右」の色図柄表示エリア5Bでは確定色図柄として「青色」を示す色図柄が停止表示される。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9、擬似連実行回数表示装置10といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1及び第2始動口スイッチ22A、22B及びカウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1及び第2始動口スイッチ22A、22B及びカウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。 コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前判定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別判定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の判定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「通常」となる旨の判定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第1確変」となる旨の判定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第2確変」となる旨の判定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第3確変」となる旨の判定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「突確」となる旨の判定結果を示す第6可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C06Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の判定結果を示す第7可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。
A0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前判定結果及び大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XXHは、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間おける演出画像(例えばラウンド間のインターバルにおける演出画像)の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前判定結果及び大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA4XXHは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」であることに基づく2ラウンド大当り状態や、可変表示結果が「小当り」であることに基づく小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作で大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA5XXHは、2ラウンド大当り状態や小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作の終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば2ラウンド大当り状態におけるラウンドや小当り遊技状態における可変入賞動作の実行回数(例えば「1」または「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB001Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB002Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば図20に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)、あるいは、始動データ記憶部151Cにおける始動データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。なお、図4に示したコマンドは一例であって、これ以外のコマンドも適宜用意される。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、ゲーム制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4、普図表示結果判定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路104は、これらの乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4、MR5の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図20に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4、MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2−1、MR2−2、MR3、MR4、MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。
大当り種別判定用の乱数値MR2−1は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、飾り図柄の可変表示態様を「通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」といった複数種類の特定可変表示種別としての大当り種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。リーチ判定用の乱数値MR2−2は、可変表示結果を「ハズレ」とする場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「239」の範囲の値をとる。
変動パターン種別判定用の乱数値MR3は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「241」の範囲の値をとる。変動パターン判定用の乱数値MR4は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果を、「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果判定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞装置6Bを拡大開放状態とするか否かなどの判定を行うために用いられる。
図6は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−7、非リーチPB1−1及び非リーチPB1−2、非リーチPC1−1及び非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−10、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−6、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
図7は、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応して予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−10、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−5、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−5、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−5、スーパーPC4−1及びスーパーPC4−2、スーパーPD1−1及びスーパーPD1−2、スーパーPE1−1及びスーパーPE1−2、スーパーPF1−1〜スーパーPF1−3、特殊PG1−1〜特殊PG1−4、特殊PG2−1〜特殊PG2−3、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンが用意されている。
図6及び図7において、非リーチの場合であって特定演出を実行しない場合や、ノーマルリーチである場合には、特図変動時間の異なる複数の変動パターンが用意されている。これらを、保留記憶数に応じて使い分けることで、保留記憶数に対応して、特図変動時間を短縮する制御が可能となる。また、特定演出を実行する変動パターンにおいては、特定演出を実行しない変動パターンよりも特図変動時間が長くなる。図6及び図7において、特図変動時間の記載を省略しているが、特定演出、リーチ演出、再抽選演出、特殊演出などが実行されるのに適切な任意の値が設定されていればよい。例えば、各大当り用の変動パターン(突確を除く)の特図変動時間は、再抽選演出や特殊演出を実行するための期間(再抽選演出実行期間)を確保するための時間が設定されている。また、「擬似連」の特定演出が実行される変動パターンにおいては、擬似連変動の実行回数も設定されている。この擬似連変動の実行回数は、非リーチハズレのときよりもリーチハズレのときに多くなりやすく、リーチハズレのときよりも、大当りとなるときに多くなりやすくなっている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図8(A)に示す第1特図表示結果判定テーブル130Aと、図8(B)に示す第2特図表示結果判定テーブル130Bとが含まれている。第1特図表示結果判定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて判定するために参照されるテーブルである。第1特図表示結果判定テーブル130Aは、図20に示す遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1を、大当り判定値データや小当り判定値データ、ハズレ判定値データに対応付ける(割り当てる)設定データ(決定用データ)などから構成されている。第2特図表示結果判定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて判定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果判定テーブル130Bは、確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1を、大当り判定値データやハズレ判定値データに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図9に示す大当り種別判定テーブル131が含まれている。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2−1に基づき、飾り図柄の可変表示態様を「通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131は、図20に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が“1”であるか“2”であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を、「通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」の大当り種別に割り当てる決定用データなどから構成されている。また、大当り種別判定テーブル131は、図20に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、大当り種別判定用の乱数値MR2−1に基づいて決定された大当り種別に対応した「00」〜「04」のいずれかに設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
ここで、図9に示す大当り種別判定テーブル131の設定では、変動特図指定バッファ値が“1”であるか“2”であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する大当り種別判定用の乱数値MR2−1の割当てが異なっている。すなわち、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には、大当り種別判定用の乱数値MR2−1のうち「83」〜「100」の範囲の値が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、「突確」の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図10(A)〜(F)及び図11(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Iが含まれている。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Iは、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Iは、例えば図11(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかや、大当り種別の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Iは、大当り種別の判定結果が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−8、スーパーCB3−1〜スーパーCB3−5、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、一例として、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に着目すれば、大当り種別が「通常」または「第3確変」である場合に用いられる図10(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「第1確変」である場合に用いられる図10(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別判定テーブル132BではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられていない。他方、大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられていない一方で、大当り用変動パターン種別判定テーブル132BではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれかである場合に着目して、その遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Dや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132E〜132H(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C、132I(時短状態のときに選択)を互いに比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
特に、大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132D、132H、132Iでは、例えば特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった、大当り種別が「突確」以外である場合には変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられない変動パターン種別に対して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、他の一例として、大当り種別が「通常」に決定された場合に着目すれば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図10(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図10(E)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別判定テーブル132EではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に着目して、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A、132E(「通常」または「第3確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132B、132F(「第1確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132C、132G(「第2確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132D、132H、132I(「突確」のときに選択)を互いに比較すると、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられることがある。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図12(A)〜(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cが含まれている。小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、例えば図12(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図12(A)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Aにて変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CA4−1の変動パターン種別には、図10(D)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Dにおいても変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。図12(B)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Bにて変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CB4−1の変動パターン種別には、図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Hにおいても変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。図12(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Cにて変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CC4−1の変動パターン種別には、図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Iにおいても変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」となる場合と、可変表示結果が「小当り」となる場合で共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図10(D)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Dや、図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132H、図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Iは、可変表示結果が「小当り」となる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように設定されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図13(A)〜(C)に示すリーチ判定テーブル134A〜134Cが含まれている。リーチ判定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを、リーチ判定用の乱数値MR2−2に基づいて判定するために参照されるテーブルである。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、例えば図13(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、リーチ判定用の乱数値MR2−2を、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態としない旨の判定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の判定結果のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図13(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定では、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「204」の範囲の値を非リーチHA1−1の判定結果に割り当てる一方で「205」〜「239」の範囲の値をリーチHA2−1の判定結果に割り当てる。また、合計保留記憶数が「1」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1に割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値を、非リーチHA1−2の判定結果に割り当てる。さらに、合計保留記憶数が「2」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値を、非リーチHA1−3の判定結果に割り当てる。合計保留記憶数が「3」または「4」である場合や「5」〜「8」のいずれかである場合のそれぞれに対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3の判定結果のそれぞれに割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の値を、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5の判定結果に割り当てる。このような設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図14(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cが含まれている。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態とする旨の判定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図14(A)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aの設定では、リーチHA2−1の判定結果に対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「128」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる一方で、それ以外の乱数値をスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てる。また、リーチHA2−2の判定結果に対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「170」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。さらに、リーチHA2−3の判定結果に対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「182」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。リーチHA2−1の判定結果は、図13(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定により、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。リーチHA2−2の判定結果は、合計保留記憶数が「1」である場合や「2」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。リーチHA2−3の判定結果は、合計保留記憶数が「3」、「4」のいずれかである場合や「5」〜「8」のいずれかである場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。これらの設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図15(A)〜(C)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cが含まれている。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態としない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態としない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図16、図17(A)及び(B)に示す当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cが含まれている。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR4に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−8のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−5のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR4を、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図18及び図19に示すハズレ変動パターン138A、138Bが含まれている。ハズレ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときに、リーチ状態とするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR4に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各ハズレ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン判定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。ハズレ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR4を、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。ハズレ変動パターン判定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR4を、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図18に示すハズレ変動パターン判定テーブル138Aの設定では、非リーチCA1−4や非リーチCC1−2といった非リーチの変動パターン種別となる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった特定演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。また、非リーチCB1−2の変動パターン種別に対応して、変動パターン判定用の乱数値MR4のうち、「1」〜「100」の範囲の値が「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する非リーチPA1−7の変動パターンに割り当てられている。このような設定により、飾り図柄の可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定、及び、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の判定に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7の変動パターンのいずれかとする決定を行い、特定演出となる演出動作を実行することができる。
そして、非リーチCA1−4の変動パターン種別に対しては、図15(A)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aにおいて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち、非リーチHA1−1に対応して「217」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−2に対応して「230」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−3に対応して「231」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−4と非リーチHA1−5のそれぞれに対応して「237」〜「241」の範囲の値が割り当てられている。ここで、非リーチHA1−1の判定結果に対しては、図13(A)に示すリーチ判定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「204」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−2の判定結果に対しては、リーチ判定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「1」に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「217」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−3の判定結果に対しては、リーチ判定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「2」に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「220」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−4の判定結果に対しては、リーチ判定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「3」、「4」に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−5の判定結果に対しては、リーチ判定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「5」〜「8」に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。したがって、合計保留記憶数が「1」や「2」である場合には、合計保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、合計保留記憶数が「3」、「4」あるいは「5」〜「8」のいずれかである場合には、合計保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
図6に示す変動パターンの一例では、特定演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特図変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特図変動時間が3.75秒であり、非リーチPA1−3の変動パターンにおける特図変動時間が1.50秒である。これに対して、「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特図変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の特定演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特図変動時間は16.70秒であり、「イントロ」の特定演出が実行される非リーチPA1−6の変動パターンにおける特図変動時間は10.20秒であり、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される非リーチPA1−7の変動パターンにおける特図変動時間は9.25秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して特定演出が実行される変動パターンにおける特図変動時間はいずれも、特定演出が実行されない変動パターンにおける特図変動時間に比べて長くなっている。そして、合計保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっており、また、合計保留記憶数が「3」以上である場合には、「3」未満である場合に比べて非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。こうして、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
図19に示すハズレ変動パターン判定テーブル138Bの設定では、ノーマルCA2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−5といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−6〜スーパーPA3−10といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−6といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。
加えて、例えばスーパーPA3−4、スーパーPA3−5、スーパーPA3−9、スーパーPA3−10、スーパーPB3−4、スーパーPB3−5の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−4、スーパーPA3−5の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図19に示すハズレ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPA3−9、スーパーPA3−10の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPB3−4、スーパーPB3−5の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。
そして、ノーマルCA2−1やスーパーCA2−2の変動パターン種別に対しては、図14(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれにおいても、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。また、スーパーCA2−3の変動パターン種別に対しては、図14(A)及び(C)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A、135Cにおいて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。スーパーCB2−1の変動パターン種別に対しては、図14(B)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bにおいて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、図14(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cでは、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータ(決定用データ)が構成されている。また、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cでは、「擬似連」の特定演出を実行した後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図20に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図20に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、始動データ記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155と、普図保留記憶部156とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
始動データ記憶部151Cは、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに遊技球が入賞したかを示す始動データを、各遊技球の入賞順を特定可能として記憶する。一例として、始動データ記憶部151Cは、第1始動入賞口への入賞に対応した「第1」の始動データ、あるいは、第2始動入賞口への入賞に対応した「第2」の始動データを、各遊技球の入賞順に従った保留番号と関連付けて記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、小当りフラグ、確変フラグ、普図当りフラグ、高ベースフラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図41のステップS15や図42に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために実行される図41のステップS16や図49に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「大当り」とする旨の判定結果に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、クリアされてオフ状態となる。小当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「小当り」とする旨の判定結果に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、クリアされてオフ状態となる。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
普図当りフラグは、普図ゲームでの可変表示結果である普図表示結果を「普図当り」とするかの判定結果を示す。高ベースフラグは、大当り遊技状態の終了後に高ベース状態に制御されることなどに対応してオン状態にセットされる一方で、低ベース状態に制御されることなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームの実行時間である特図変動時間といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームの実行時間である普図変動時間といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2−1、MR2−2、MR3、MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンドが終了して次回のラウンドが開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。また、ラウンド数カウンタは、小当り遊技状態における可変入賞動作の実行回数もカウントするようにしてもよい。
遊技制御バッファ設定部155パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が“1”に設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値が“2”に設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が“0”に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様を、「通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれに決定するかの決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図9に示すような大当り種別判定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)が「00」に設定され、大当り種別が「第1確変」の場合には大当り種別バッファ値が「01」に設定され、大当り種別が「第2確変」の場合には大当り種別バッファ値が「02」に設定され、大当り種別が「第3確変」の場合には大当り種別バッファ値が「03」に設定され、大当り種別が「突確」の場合には大当り種別バッファ値が「04」に設定される。
普図保留記憶部156は、通過ゲート41を遊技球が通過して普通図柄器20による普図ゲームを実行するための条件が成立したものの、従前の普図ゲームを実行中であるなどの理由により可変表示が開始されていない普図ゲームに関する保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部156は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR5を示す数値データなどを、保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出したプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対して情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、操作ボタン30に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、操作検出スイッチ31から伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図21は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図21に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3、第1〜第6擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−6、第1、第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−1、SR6−2、予告パターン種別判定用の乱数値SR7、第1〜第3予告パターン判定用の乱数値SR8−1〜SR8−3のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路124は、これらの乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4−1〜SR4−6、SR6−1、SR6−2、SR7、SR8−1〜SR8−3の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。演出制御用CPU120は、例えば図40に示す演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路124とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4−1〜SR4−6、SR6−1、SR6−2、SR7、SR8−1〜SR8−3の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。また、演出制御基板12に乱数回路124が搭載されていない場合には、演出制御用CPU120がランダムカウンタを用いて、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4−1〜SR4−6、SR6−1、SR6−2、SR7、SR8−1〜SR8−3の全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄として、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。なお、ここでの最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれにて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。一例として、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「80」の範囲の値をとり、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「70」の範囲の値をとり、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3は「1」〜「96」の範囲の値をとる。
昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2は、変動中昇格演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させる通常大当り組合せの飾り図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「80」の範囲の値をとる。滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合や「発展チャンス目」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部にて仮停止表示させる飾り図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「101」の範囲の値をとる。
第1〜第6擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−6は、「擬似連」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させる仮停止図柄の組合せを、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1は「1」〜「211」の範囲の値をとり、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2は「1」〜「229」の範囲の値をとり、第3〜第6擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3〜SR4−6は「1」〜「311」の範囲の値をとる。
第1、第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−1、SR6−2は、「滑り」、「擬似連」、「イントロ」といった特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1特定演出パターン判定用の乱数値SR6−1は、「滑り」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「71」の範囲の値をとる。第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2は、「イントロ」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
予告パターン種別判定用の乱数値SR7は、予告演出を実行するか否かを決定し、予告演出を実行する場合における予告パターン種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「191」の範囲の値をとる。第1〜第3予告パターン判定用の乱数値SR8−1〜SR8−3は、予告パターンを予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1予告パターン判定用の乱数値SR8−1は、「キャラクタ表示」の予告演出における予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「700」の範囲の値をとる。第2予告パターン判定用の乱数値SR8−2は、「ステップアップ画像」の予告演出における予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「1009」の範囲の値をとる。第3予告パターン判定用の乱数値SR8−3は、「メール表示」の予告演出における予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「200」の範囲の値をとる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
ROM121が記憶する決定テーブルには、所定の非リーチ組合せや発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図22(A)〜(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Dが含まれている。図22(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図22(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図22(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3などに基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、ROM121が記憶する判定テーブルには、図23に示すような左右出目判定テーブル161が含まれており、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
図22(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せ(突確チャンス目TC1〜TC4を除く)とはならないようにすることができる。また、図22(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが、予め定められた飾り図柄の組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。例えば、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8となる部分、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4となる部分、さらには、図24に示すような一定の非リーチ組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や発展チャンス目HC1〜HC8、突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、これらのチャンス目と類似する一定の非リーチ組合せとはならないようにすることができる。
図22(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dは、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合に「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでの最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6となる確定飾り図柄の組合せを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Dは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、発展チャンス目HC1〜HC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する決定テーブルには、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図25(A)及び(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが含まれている。図25(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ2−1及び右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図25(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、リーチハズレ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差により特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示する場合に、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。このとき決定された図柄差に応じて、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−5、スーパーPB3−1〜PB3−6、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4、特殊PG2−3の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA3−6〜スーパーPA3−10の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する判定テーブルには、大当り組合せや突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図26(A)〜(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cが含まれている。図26(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aは、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図26(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bは、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Bは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる確変図柄の図柄番号「1」、「3」、「5」、「7」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図26(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cは、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでの左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3となる確定飾り図柄の組合せを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、突確チャンス目TC1〜TC4に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する判定テーブルには、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定するためのテーブルとして、例えば図27(A)〜(C)に示す特定演出パターン判定テーブル164A、164Bが含まれている。図27(A)に示す特定演出パターン判定テーブル164Aは、「滑り」の特定演出が実行される場合に、第1特定演出パターン判定用の乱数値SR6−1に基づき、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Aは、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−7、スーパーPA4−2、スーパーPA5−2、スーパーPB3−2、スーパーPB4−2、スーパーPB5−2、スーパーPC3−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、スーパーPE1−2、スーパーPF1−3、特殊PG1−2、特殊PG2−2、特殊PG3−3の変動パターンといった、「滑り」の特定演出が実行される変動パターン(図6及び図7を参照)に応じて、第1特定演出パターン判定用の乱数値SR6−1を、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、滑りTP1−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることで、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−2の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることで、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−3の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることで、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−4の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることで、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
図27(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bは、「イントロ」の特定演出が実行される場合に、第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2に基づき、特定演出パターンをイントロTP3−1〜イントロTP3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Bは、非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−8、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−8、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンといった、「イントロ」の特定演出が実行される変動パターン(図6及び図7を参照)に応じて、第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2を、イントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、例えば図40に示す演出制御バッファ設定部164に設けられた前回演出バッファ値が“1”〜“3”のいずれであるかに応じて、複数種類の演出動作に対応したイントロTP3−1〜イントロTP3−3の各特定演出パターンに対する第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2の割当てが異なっている。前回演出バッファ値は、「イントロ」の特定演出における特定演出パターンがイントロTP3−1に決定された場合に“1”に設定され、イントロTP3−2に決定された場合に“2”に設定され、イントロTP3−3に決定された場合に“3”に設定される。そして、前回演出バッファ値が“1”であるときには、イントロTP3−1に対して第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2が割り当てられておらず、前回演出バッファ値が“2”であるときには、イントロTP3−2に対して第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2が割り当てられておらず、前回演出バッファ値が“3”であるときには、イントロTP3−3に対して第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2が割り当てられていない。このような割当てにより、非リーチPA1−6の変動パターンに応じて「イントロ」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「イントロ」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
ROM121が記憶する決定テーブルには、「滑り」の特定演出が実行される場合に仮停止表示させる飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図28(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、例えば図28(E)に示すようなテーブル選択設定に従い、特定演出パターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、特定演出パターンが滑りTP1−1である場合には仮停止図柄決定テーブル166Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には仮停止図柄決定テーブル166Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には仮停止図柄決定テーブル166Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には仮停止図柄決定テーブル166Dが使用テーブルとして選択される。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、飾り図柄を再変動させる飾り図柄表示エリアにおいて最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、仮停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。すなわち、仮停止図柄決定テーブル166Aは、滑りTP1−1の特定演出パターンに従い飾り図柄が仮停止表示される「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、右仮停止図柄KZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Bは、滑りTP1−2の特定演出パターンに従い飾り図柄が仮停止表示される「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左仮停止図柄KZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Cは、滑りTP1−3の特定演出パターンに従い飾り図柄が仮停止表示される「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、右仮停止図柄KZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Dは、滑りTP1−4の特定演出パターンに従い飾り図柄が仮停止表示される「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左仮停止図柄KZ1−4となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。
ROM121が記憶する決定テーブルには、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図29(A)〜(D)、図30(A)〜(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Gが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Gは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5であるか、スーパーPA3−4、スーパーPA3−5、スーパーPA3−9、スーパーPA3−10、スーパーPB3−4、スーパーPB3−5、スーパーPA4−4、スーパーPA4−5、スーパーPA4−9、スーパーPA4−10、スーパーPA5−4、スーパーPA5−5、スーパーPB4−4、スーパーPB4−5、スーパーPB5−4、スーパーPB5−5、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。ここで、全再変動表示動作の残り回数は、例えば最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「2」となり、3回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「3」となり、4回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「4」となり、5回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「5」となり、6回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「6」となるように、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンが非リーチPA1−5であることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−5、スーパーPA3−9、スーパーPA3−10、スーパーPB3−4、スーパーPB3−5、スーパーPA4−4、スーパーPA4−5、スーパーPA4−9、スーパーPA4−10、スーパーPA5−4、スーパーPA5−5、スーパーPB4−4、スーパーPB4−5、スーパーPB5−4、スーパーPB5−5、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−5、スーパーPA3−9、スーパーPA3−10、スーパーPB3−4、スーパーPB3−5、スーパーPA4−4、スーパーPA4−5、スーパーPA4−9、スーパーPA4−10、スーパーPA5−4、スーパーPA5−5、スーパーPB4−4、スーパーPB4−5、スーパーPB5−4、スーパーPB5−5、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「2」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Dは、変動パターンがスーパーPA3−5、スーパーPA3−9、スーパーPA3−10、スーパーPB3−4、スーパーPB3−5、スーパーPA4−4、スーパーPA4−5、スーパーPA4−9、スーパーPA4−10、スーパーPA5−4、スーパーPA5−5、スーパーPB4−4、スーパーPB4−5、スーパーPB5−4、スーパーPB5−5、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「3」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ4−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ4−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ4−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
仮停止図柄決定テーブル167Eは、変動パターンがスーパーPA3−10、スーパーPB3−4、スーパーPB3−5、スーパーPA4−5、スーパーPA4−9、スーパーPA4−10、スーパーPA5−4、スーパーPA5−5、スーパーPB4−4、スーパーPB4−5、スーパーPB5−4、スーパーPB5−5、スーパーPF1−1のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「4」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ5−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ5−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ5−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Fは、変動パターンがスーパーPB3−5、スーパーPA4−10、スーパーPA5−5、スーパーPB4−4、スーパーPB4−5、スーパーPB5−4、スーパーPB5−5、スーパーPF1−1のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「5」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ6−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ6−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ6−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Gは、変動パターンがスーパーPB4−5、スーパーPB5−5、スーパーPF1−1のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「6」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ7−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ7−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ7−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
なお、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、飾り図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が1回だけであることから、仮停止図柄決定テーブル167C〜167Gを使用テーブルとして選択する必要はない。
図29(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aと図29(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bはそれぞれ、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1を、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図29(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cは、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2を、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図29(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dは、仮停止図柄決定テーブル167Cを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3を、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図30(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Eは、仮停止図柄決定テーブル167Dを用いて決定された左仮停止図柄KZ4−1、右仮停止図柄4−2、中仮停止図柄KZ4−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第4擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−4を、左中右仮停止図柄KZ5−1、KZ5−2、KZ5−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図30(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Fは、仮停止図柄決定テーブル167Eを用いて決定された左仮停止図柄KZ5−1、右仮停止図柄5−2、中仮停止図柄KZ5−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第5擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−5を、左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図30(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Gは、仮停止図柄決定テーブル167Fを用いて決定された左仮停止図柄KZ6−1、右仮停止図柄6−2、中仮停止図柄KZ6−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第6擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−6を、左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
このような仮停止図柄決定テーブル167A〜167Gを用いて仮停止図柄を決定することにより、例えば図31に示すように、各変動パターンによる擬似連変動の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて仮停止表示させる飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
ROM121が記憶する決定テーブルには、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図32に示す仮停止図柄決定テーブル168が含まれている。仮停止図柄決定テーブル168は、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左中右仮停止図柄KZ8−1、KZ8−2、KZ8−3の組合せによって構成される発展チャンス目HC1〜HC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する決定テーブルには、変動中昇格演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図33に示す仮停止図柄決定テーブル169が含まれている。仮停止図柄決定テーブル169は、大当り組合せとなる確定飾り図柄として「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される同一の左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2を、左中右仮停止図柄KZ9−1、KZ9−2、KZ9−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する判定テーブルには、図34に示す予告パターン種別判定テーブル170が含まれている。予告パターン種別判定テーブル170は、予告パターン種別判定用の乱数値SR7に基づき、予告パターン種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン種別判定テーブル170は、変動パターンが非リーチPA1−1、非リーチPA1−2、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1のいずれかである場合や、非リーチPA1−3である場合、非リーチPA1−4である場合、非リーチPA1−6、非リーチPB1−2、非リーチPC1−2、スーパーPA3−3、スーパーPA3−8、スーパーPA4−3、スーパーPA4−8、スーパーPA5−3、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3のいずれかである場合、これらの変動パターン以外の変動パターンである場合に応じて、予告パターン種別判定用の乱数値SR7を、予告なし、あるいは、予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、予告パターン種別判定テーブル170では、変動パターンが非リーチPA1−6、非リーチPB1−2、非リーチPC1−2、スーパーPA3−3、スーパーPA3−8、スーパーPA4−3、スーパーPA4−8、スーパーPA5−3、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3といった、「イントロ」の特定演出が実行される変動パターン(図6及び図7を参照)である場合に対応して、予告パターン種別判定用の乱数値SR7が全て予告なしに割り当てられている。そのため、「イントロ」の特定演出が実行される場合には、予告演出となる演出動作の実行が制限される。ここで、「イントロ」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させた後、短時間のうちに特定演出における演出表示が開始され、予告演出が行われる場合には、実行期間に重複が生じる。そこで、予告パターン種別判定テーブル170では、「イントロ」の特定演出が実行される変動パターンである場合には常に予告なしとなるように予告パターン種別判定用の乱数値SR7を割り当てることで、「イントロ」の特定演出と実行期間が重複する予告演出は実行しないようにすることができる。また、予告パターン種別判定テーブル170では、変動パターンが非リーチPB1−2、非リーチPC1−2である場合に対応して、予告パターン種別判定用の乱数値SR7が全て予告なしに割り当てられている。非リーチPB1−2、非リーチPC1−2の特図変動時間は短い(0.8秒)ため、予告演出を実行する時間がない。そこで、予告パターン種別判定テーブル170では、このような変動パターンである場合には常に予告なしとなるように予告パターン種別判定用の乱数値SR7を割り当てることで、予告演出は実行しないようにすることができる。
ROM121が記憶する判定テーブルには、予告パターンを複数種類のいずれに決定するためのテーブルとして、例えば図35〜図37に示す予告パターン判定テーブル171A〜171C、172が含まれている。予告パターン判定テーブル171Aは、予告パターン種別が予告CY1に決定されたときであって確変状態以外の遊技状態(通常状態、時短状態)であるときに、第1予告パターン判定用の乱数値SR8−1に基づき、予告なし、あるいは、予告パターンを予告YP1−1〜予告YP1−5のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン判定テーブル171Aは、変動パターン(ハズレの変動パターンであるか大当りの変動パターンであるか)に応じて、第1予告パターン判定用の乱数値SR8−1を、予告なし、あるいは、予告YP1−1〜予告YP1−5の予告パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、予告YP1−1〜予告YP1−5の予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、スクロール予告演出における演出表示が行われる。スクロール予告演出では、飾り図柄の可変表示実行中に予告YP1−1〜予告YP1−5の各予告パターンに対応する予告画像を画像表示装置5の仮想表示領域5Nに配置させるとともに、操作ボタン30の操作に対応して表示領域5Mを仮想表示領域5Nにスクロール移動可能として、仮想表示領域5Nに予告画像が表示されるか否かによって大当りとなる可能性を予告する演出が実行される。即ち、スクロール予告演出では、遊技者が操作ボタン30の操作によって、予告画像を探すような演出が可能である。
確変状態以外の遊技状態(通常状態、時短状態)では、特図ゲームで大当りとなる割合が約1%であって、ハズレとなる割合が約99%となっている(図8(A)参照)。つまり、図35(A)に示すように、全体の変動における大当りの出現率が1%、ハズレの出現率が99%になっている。予告パターン種別が予告CY1に決定された場合の全体の変動において、ハズレ時の予告YP1−1の決定割合は、99/100(ハズレの出現率)×3/700(ハズレ時の予告YP1−1の決定割合)=297/70000であり、大当り時の予告YP1−1の決定割合は、1/100(大当りの出現率)×33/700(大当り時の予告YP1−1の決定割合)=33/70000である。即ち、予告パターン予告YP1−1のハズレ時の決定割合:大当り時の決定割合=9:1になっており、予告YP1−1の予告演出が実行された場合の大当りとなる割合(大当り信頼度)は約10%になっている。同様に、予告YP1−2の予告演出が実行された場合の大当り信頼度は約30%になっており、予告YP1−3の予告演出が実行された場合の大当り信頼度は約50%になっており、予告YP1−4の予告演出が実行された場合の大当り信頼度は約70%になっており、予告YP1−5の予告演出が実行された場合の大当り信頼度は100%(ハズレ時には実行されない)になっている。このように、予告パターン判定テーブル171Aの設定では、各予告パターンの大当り信頼度を異ならせている。このように、信頼度(ここでは大当り信頼度)とは、1の予告が実行される割合に対して、大当りとなるときにその予告が実行される割合をいう。つまり、信頼度90%の予告が実行された場合の変動においては90%の確率で大当りとなる。
図35(B)に示す予告パターン判定テーブル172は、予告パターン種別が予告CY1に決定されたときであって遊技状態が確変状態であるときに、第1予告パターン判定用の乱数値SR8−1に基づき、予告なし、あるいは、予告パターンを予告YP1−1〜予告YP1−5のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン判定テーブル172は、変動パターン(ハズレの変動パターンであるか通常大当りの変動パターンであるか確変大当りの変動パターンであるか)に応じて、第1予告パターン判定用の乱数値SR8−1を、予告なし、あるいは、予告YP1−1〜予告YP1−5の予告パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
確変状態では、遊技者は、大当りとなるか否かよりも、確変大当りとなって確変状態が継続するか否かに注目する。そこで、確変状態におけるスクロール予告演出では、確変大当りとなる可能性を予告する演出が実行される。
特図ゲームで大当りとなるときに、通常大当りとなる割合が36%であって、確変大当りとなる割合が64%となっている(図9参照)。つまり、図35(B)に示すように、大当りとなるとき全体の変動における通常大当りの出現率が36%、確変大当りの出現率が64%になっている。確変状態において予告パターン種別が予告CY1に決定された場合であって大当り時の変動において、通常大当り時の予告YP1−1の決定割合は、36/100(通常大当りの出現率)×320/700(通常大当り時の予告YP1−1の決定割合)=11520/70000であり、確変大当り時の予告YP1−1の決定割合は、64/100(確変大当りの出現率)×20/700(確変大当り時の予告YP1−1の決定割合)=1280/70000である。即ち、予告パターン予告YP1−1の通常大当り時の決定割合:確変大当り時の決定割合=9:1になっており、予告YP1−1の予告演出が実行された場合の確変大当りとなる割合(確変信頼度)は約10%になっている。同様に、予告YP1−2の予告演出が実行された場合の確変信頼度は約30%になっており、予告YP1−3の予告演出が実行された場合の確変信頼度は約50%になっており、予告YP1−4の予告演出が実行された場合の確変信頼度は約70%になっており、予告YP1−5の予告演出が実行された場合の確変信頼度は100%(ハズレ時には実行されない)になっている。このように、予告パターン判定テーブル172の設定では、各予告パターンの確変信頼度を異ならせている。確変信頼度とは、1の予告が実行される割合に対して、確変大当りとなるときにその予告が実行される割合をいう。なお、確変状態においても、図35(A)に示す予告パターン判定テーブル171Aによって予告パターンを決定するようにして大当り信頼度を予告するようにしてもよい。この場合、各予告パターンの決定割合を異ならせて、各予告パターンの大当り信頼度を通常状態や時短状態と異ならせるようにしてもよい。また、確変状態において図35(B)に示す予告パターン判定テーブル172を使用する場合、変動パターンがハズレの場合も予告なし以外に判定値を割り振ってハズレ時にもスクロール予告演出を実行するようにしてもよい。こうすることで、確変状態においては、スクロール予告演出によって確変信頼度と大当り信頼度とを併せて予告可能となる。
予告パターン判定テーブル171Bは、予告パターン種別が予告CY2に決定されたときに、第2予告パターン判定用の乱数値SR8−2に基づき、予告なし、あるいは、予告パターンを予告YP2−1〜予告YP2−6のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン判定テーブル171Bは、変動パターンに応じて、第2予告パターン判定用の乱数値SR8−2を、予告なし、あるいは、予告YP2−1〜予告YP2−6の予告パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、予告YP2−1〜予告YP2−6の予告パターンでは、互いに異なるステップ数の演出表示態様で、「ステップアップ画像」の予告演出における演出表示が行われる。「ステップアップ画像」の予告演出では、予告YP2−1〜予告YP2−6の各予告パターンに対応して、所定の順番に従い複数ステップの演出画像を表示する
予告パターン判定テーブル171Cは、予告パターン種別が予告CY3に決定されたときに、第3予告パターン判定用の乱数値SR8−3に基づき、予告なし、あるいは、予告パターンを予告YP3−1〜予告YP3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン判定テーブル171Cは、変動パターンに応じて、第3予告パターン判定用の乱数値SR8−3を、予告なし、あるいは、予告YP3−1〜予告YP3−3の予告パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
図36に示す予告パターン判定テーブル171Bでは、非リーチハズレとなる変動パターンでは、リーチハズレとなる変動パターンよりも、予告なしに決定される割合が高くなっている。また、大当りとなる変動パターンでは、ハズレとなる変動パターンよりも、ステップ数の多い予告パターンに決定されやすくなっている。このような設定により、ステップアップ予告演出が実行されたときに、リーチとなる割合を高くすることができる。また、ステップ数が多いときに、少ないときよりも大当りと割合を高くすることができる。
ここで、予告YP3−1〜予告YP3−3の予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「メール表示」の予告演出における演出表示が行われる。「メール表示」の予告演出では、操作ボタン30の操作を促す演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させた後、操作ボタン30が操作されたことに応じて、予告YP3−1〜予告YP3−3の各予告パターンに対応した演出画像を表示させる一方で、操作ボタン30が操作されなければ、各予告パターンに対応した演出画像の表示が行われない。このように、「メール表示」の予告演出では、操作ボタン30が操作されたことに応じて演出動作が変化する。
図37に示す予告パターン判定テーブル171Cでは、特定演出が実行される非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンに対応して、第3予告パターン判定用の乱数値SR8−3のうち「1」〜「170」の範囲の値が予告なしに割り当てられている。他方、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンに対応して、非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンよりも少ない個数の乱数値SR8−3が、予告なしに割り当てられている。例えば、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4の変動パターンに対応して、「1」〜「160」の範囲の値が予告なしに割り当てられている。その他のリーチ状態となる変動パターンでは、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となるか否かや、リーチの種類(ノーマルまたはスーパー)により、第3予告パターン判定用の乱数値SR8−3の割当てが異なっている。これに対して、特定演出が実行されない非リーチPA1−1〜非リーチPA1−3、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1の変動パターンに対応して、非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンよりも多い個数の乱数値SR8−3が、予告なしに割り当てられている。すなわち、「1」〜「190」の範囲の値が予告なしに割り当てられている。このような設定により、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べて予告演出を実行する割合が低くなるとともに、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べて予告演出を実行する割合が高くなる。また、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べて信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)の高い予告演出を実行する割合が高くなる一方で、飾り図柄の可変表示態様がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べて信頼度の高い予告演出を実行する割合が低くなる。
ROM121が記憶する制御パターンテーブルには、例えば図38(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル180、図38(B)に示す予告演出制御パターンテーブル181、図39に示す各種演出制御パターンテーブル182などが含まれている。図38(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示領域における飾り図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、特定演出における演出表示動作といった、各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各図柄変動制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、擬似連変動時の回数報知装置10を点灯制御するための報知制御データ、終了コードといった、飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。図38(A)に示すように、主基板11から伝送される変動パターン指定コマンドにより特定される変動パターンが同一であっても、特定演出パターンがいずれであるかによって異なる図柄変動制御パターンが用意される(例えば変動パターンがノーマルPA2−2である場合のノーマルCPA2−2−1及びノーマルCPA2−2−2など)。即ち、演出制御基板12の側にて、変動パターン指定コマンドにより特定される変動パターン、及び特定演出パターンに基づいて図柄変動制御パターン(具体的な演出の内容)が決定される。
また、変動パターン指定コマンドにより特定される変動パターンが同一であり、特図変動時間が同一であっても、変動中に行う演出(変動中演出)が再抽選演出と特殊演出とのいずれであるかによっても、再抽選演出を実行する図柄変動制御パターンと特殊演出を実行する図柄変動制御パターンとが用意される。具体的には、変動パターンがノーマルP2−5である場合、再抽選演出を実行するノーマルCPA2−5−1と特殊演出を実行するノーマル2−5−2とが用意される。例えば、これらは、同じ変動パターン及び変動時間に対応した図柄変動制御パターンであるので、変動中演出が実行される前までの飾り図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作は同様である。従って、変動中演出が実行される前までの制御データは、変動中演出がいずれであるかによらず共通のものが使用できるので図柄変動制御パターンのデータ量の増大を防止することができる。
画像表示装置5において、各種の演出(飾り図柄の可変表示動作、リーチ演出、再抽選演出など)を実行する場合、演出実行の有無や種類毎に、その演出の実行するために十分な変動時間を定めた、複数種類の変動パターンが用意される。そして、その変動パターンを主基板11の側でいずれかに決定することで演出実行の有無や種類が決定されるのが一般的である。特に、再抽選演出のような確変状態となるか否かを報知する演出では、最終的な表示結果が通常大当り図柄(通常大当り組合せ)となるか確変大当り図柄(確変大当り組合せ)となるかによって、演出態様を異ならせる必要がある。そのため、主基板11の側において再抽選演出を実行するか否かが決定され、その決定結果及び表示結果がいずれとなるかに基づいて、変動パターン(変動時間)が決定されるのが一般的である。再抽選演出は、一旦飾り図柄を仮停止表示させてから再変動を行う演出であるため、実行する場合は実行しない場合に比べて変動時間を長くする必要がある。つまり、再抽選演出の実行の有無によって複数の変動パターンが用意されることになる。その他の演出(リーチ演出など)との組合せを考慮すると用意する変動パターンの数が増大する(少なくとも2倍必要)。この実施の形態では、再抽選演出を実行しない(実行する必要のない)場合には、再抽選演出の実行するための再抽選演出実行時間において代わりに特殊演出を実行するようにしたので、再抽選演出の実行の有無による変動パターンの増大を防止することができ、また、主基板11における変動パターン(変動時間)決定の処理負担を軽減することができる。演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドにより特定される変動パターン、及び変動中演出がいずれであるかに基づいて図柄変動制御パターン(具体的な演出の内容に対応した制御パターン)が決定されることとなる。
図38(B)に示す予告演出制御パターンテーブル181には、複数種類の予告パターンのそれぞれに対応して、例えば予告演出における演出表示動作といった、予告演出に対応した演出動作の制御内容を示すデータが、予告演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各予告演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、ステップアップ予告演出時の回数報知装置10を点灯制御するための報知制御データ、終了コードといった、飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。
一例として、予告演出制御パターンテーブル181には、予告YP1−1〜予告YP1−5の予告パターンのそれぞれに対応して、予告CYP1−1〜予告CYP1−5の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、予告CYP1−1の予告演出制御パターンは、予告YP1−1の予告パターンに対応して、予告画像YH11を仮想表示領域5Nに配置させる。予告CYP1−2の予告演出制御パターンは、予告YP1−2の予告パターンに対応して、予告画像YH11及びYH12を仮想表示領域5Nに配置させる。予告CYP1−3の予告演出制御パターンは、予告YP1−3の予告パターンに対応して、予告画像YH12、YH13及びYH14を仮想表示領域5Nに配置させる。予告CYP1−4の予告演出制御パターンは、予告YP1−4の予告パターンに対応して、予告画像YH14を仮想表示領域5Nに配置させる。予告CYP1−5の予告演出制御パターンは、予告YP1−5の予告パターンに対応して、予告画像YH11及びYH14を仮想表示領域5Nに配置させる。
また、予告演出制御パターンテーブル181には、予告YP2−1〜予告YP2−6の予告パターンのそれぞれに対応して、予告CYP2−1〜予告CYP2−6の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、予告CYP2−1の予告演出制御パターンは、予告YP2−1の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させ予告演出を終了する。予告CYP2−2の予告演出制御パターンは、予告YP2−2の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像に続き第2ステップの演出画像を表示させ予告演出を終了する。予告CYP2−3の予告演出制御パターンは、予告YP2−3の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像、第2ステップの演出画像、第3ステップの演出画像の順に表示させた後に、予告演出を終了する。予告CYP2−4の予告演出制御パターンは、予告YP2−4の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像、第2ステップの演出画像、第3ステップの演出画像、第4ステップの演出画像の順に表示させた後に、予告演出を終了する。予告CYP2−5の予告演出制御パターンは、予告YP2−5の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像、第2ステップの演出画像、第3ステップの演出画像、第4ステップの演出画像、第5ステップの演出画像の順に表示させた後に、予告演出を終了する。予告CYP2−6の予告演出制御パターンは、予告YP2−4の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像、第2ステップの演出画像、第3ステップの演出画像、第4ステップの演出画像、第5ステップの演出画像、第6ステップの演出画像の順に表示させた後に、予告演出を終了する。
加えて、予告演出制御パターンテーブル181には、予告YP3−1の予告パターンに対応して予告CYP3−1−1及び予告CYP3−1−2の予告演出制御パターンが格納され、予告YP3−2の予告パターンに対応して予告CYP3−2−1及び予告CYP3−2−2の予告演出制御パターンが格納され、予告YP3−3の予告パターンに対応して予告CYP3−3−1及び予告CYP3−3−2の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、予告CYP3−1−1の予告演出制御パターンは、予告YP3−1の予告パターンに対応して、操作ボタン30の操作が検出される以前における演出画像を表示させる。予告CYP3−1−2の予告演出制御パターンは、予告YP3−1の予告パターンに対応して、操作ボタン30の操作が検出された後における演出画像を表示させる。予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンは、予告YP3−2の予告パターンに対応して、操作ボタン30の操作が検出される以前における演出画像を表示させる。予告CYP3−2−2の予告演出制御パターンは、予告YP3−2の予告パターンに対応して、操作ボタン30の操作が検出された後における演出画像を表示させる。予告CYP3−3−1の予告演出制御パターンは、予告YP3−3の予告パターンに対応して、操作ボタン30の操作が検出される以前における演出画像を表示させる。予告CYP3−3−2の予告演出制御パターンは、予告YP3−3の予告パターンに対応して、操作ボタン30の操作が検出された後における演出画像を表示させる。
図39に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、大当り遊技状態や小当り遊技状態における演出動作の進行に応じた各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が、時系列的に設定されていればよい。この実施の形態では、15ラウンド大当り状態における演出態様が3種類(大当り演出A、大当り演出B、大当り演出C、図80参照)用意されている。そのため、図39に示すように、15ラウンド大当り(15回開放遊技)に対応する演出制御パターンは3種類用意されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図40に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図40に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。また、スクロール予告演出が実行される場合には、表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、実際に画像表示装置5に表示される表示領域5Mの外側に仮想表示領域5Nを形成して、仮想表示領域5Nに予告画像を配置したり、表示領域5Mを仮想表示領域5Nにスクロール移動させる制御を行う。なお、仮想表示領域5Nは予め表示領域5Mの外側に展開するように構成してもよいし、背景画像や演出モードの切換の度に展開するようにしてもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや操作検出スイッチ31から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される効果音信号、ランプ制御基板14、回数報知装置10へと伝送される電飾信号などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。なお、回数報知装置10は、演出制御基板12に接続される構成としたが、ランプ制御基板14に接続される構成としてもよい。その場合、回数報知装置10における演出動作は、ランプ制御基板14の制御により実行される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ創出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図41のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図41に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介して各スイッチ21、22A、22B、23などから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4などの少なくとも一部をソフトウェアにより更新するためのメイン側乱数値更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理が終了すると、割込み許可状態としてから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図42は、特別図柄プロセス処理として、図41に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS100)。図43は、始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図43に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、図2に示す第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bのうち、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であれば(ステップS201;Yes)、第1特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データの個数に対応した第1保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの値(第1保留記憶数カウント値)を読み取ることなどにより、第1保留記憶数を特定すればよい。
ステップS202にて第1保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS202;No)、例えば第1保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第1保留記憶数を1加算する(ステップS203)。そして、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データを、抽出する(ステップS204)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS205)。続いて、例えばROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS206)。こうして設定された第1始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図41に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS206の処理を実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの値(合計保留記憶数カウント値)を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS207)。そして、始動データ記憶部151Cにおける空きエントリの先頭に、第1始動入賞口への入賞に対応した「第1」の始動データを記憶させる(ステップS208)。続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS209)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図41に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第1始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオフ状態である場合や(ステップS201;No)、ステップS202にて第1保留記憶数が上限値に達している場合(ステップS202;Yes)、あるいは、ステップS209の処理を実行した後には、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS210)。このとき、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオフ状態であれば(ステップS210;No)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態である場合には(ステップS210;Yes)、第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの個数に対応した第2保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS211)。このとき、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの値(第2保留記憶数カウント値)を読み取ることなどにより、第2保留記憶数を特定すればよい。
ステップS211にて第2保留記憶数が上限値に達していれば(ステップS211;Yes)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS211;No)、例えば第2保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第2保留記憶数を1加算する(ステップS212)。そして、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データを、抽出する(ステップS213)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS214)。続いて、例えばROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS215)。こうして設定された第2始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図41に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS215の処理を実行した後には、例えば合計保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS216)。そして、始動データ記憶部151Cにおける空きエントリの先頭に、第2始動入賞口への入賞に対応した「第2」の始動データを記憶させる(ステップS217)。続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS218)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図41に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第2始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。以上のような始動入賞判定処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、図42に示すステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄、色図柄などの可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの判定が行われる。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄及びハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの判定結果や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かの判定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、こうして計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特図変動時間に達したときには、例えば、飾り図柄停止コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行い、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグと小当りフラグのいずれかがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新し、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。また、大当りフラグと小当りフラグがいずれもオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大入賞口開放回数最大値の設定に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大入賞口開放回数最大値が15ラウンド大当り状態に対応した「15」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定する。これに対して、大入賞口開放回数最大値が2ラウンド大当り状態に対応した「2」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定する。
ステップS115の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、所定のソレノイドに対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、その大当り遊技状態の終了に対応した各種の設定を行う処理などが含まれている。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において可変入賞動作の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば可変表示結果が「小当り」であることにより大入賞口開放回数最大値が「2」であることに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定すればよい。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、所定のソレノイドに対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや高ベースフラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。
図44は、図42のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図44に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値などに基づき、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。このとき、合計保留記憶数が「0」以外であれば(ステップS231;No)、始動データ記憶部151Cから始動データを読み出す(ステップS232)。このときには、始動データ記憶部151Cにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている始動データを読み出せばよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、合計保留記憶数を1減算するように更新するとともに、始動データ記憶部151Cにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された始動データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS233)。そして、ステップS232にて読み出した始動データが「第1」と「第2」のいずれであるかを判定する(ステップS234)。
ステップS234にて始動データが「第1」であると判定された場合には(ステップS234;第1)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データとを、それぞれ読み出す(ステップS235)。このときには、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、第1保留記憶数を1減算するように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS236)。そして、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始することに対応して、遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)を「1」に設定する(ステップS237)。
ステップS237の処理を実行した後には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図8(A)に示す第1特図表示結果判定テーブル130Aを選択してセットする(ステップS238)。例えば、ステップS238の処理では、RAM102の所定領域に設けられた判定テーブルポインタなどに、ROM101における第1特図表示結果判定テーブル130Aの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。CPU103は、こうしてセットされた第1特図表示結果判定テーブル130Aを参照することにより、ステップS235にて読み出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS239)。
ステップS239にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS239;No)、ステップS235にて読み出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、小当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS240)。このとき、小当り判定値データと合致すれば(ステップS240;Yes)、小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。
ステップS234にて始動データが「第2」であると判定された場合には(ステップS234;第2)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データとを、それぞれ読み出す(ステップS242)。このときには、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、第2保留記憶数を1減算するように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS243)。そして、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始することに対応して、変動特図指定バッファ値を「2」に設定する(ステップS244)。
ステップS244の処理を実行した後には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図8(B)に示す第2特図表示結果判定テーブル130Bを選択してセットする(ステップS245)。例えば、ステップS245の処理では、ROM101における第2特図表示結果判定テーブル130Bの記憶アドレスを、判定テーブルポインタなどにセットすればよい。CPU103は、こうしてセットされた第2特図表示結果判定テーブル130Bを参照することにより、ステップS242にて読み出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS246)。
ステップS239またはステップS246にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には(ステップS239;Yes、または、ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図9に示す大当り種別判定テーブル131を選択してセットする(ステップS248)。そして、ステップS235またはステップS242にて読み出した大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データに基づき、ステップS248にてセットした大当り種別判定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「通常」、「第1確変」、「第2確変」、「第3確変」、「突確」という複数種類のいずれかに決定する(ステップS249)。なお、ステップS244の処理で変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別判定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。こうしてステップS249にて決定された大当り種別に対応して、大当り種別バッファ値を、「00」〜「04」のいずれかに設定する(ステップS250)。
ステップS241とステップS250の処理のいずれかを実行した後には、大入賞口開放回数最大値を設定する(ステップS251)。このときには、例えば図45に示すように、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」のいずれかであれば、大入賞口開放回数最大値を15回開放遊技に対応した「15」に設定する。これに対して、大当り種別が「突確」である場合や、小当り種別が「小当り」である場合には、大入賞口開放回数最大値を2回開放遊技に対応した「2」に設定する。
ステップS240にて乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致しない場合や(ステップS240;No)、ステップS246にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合(ステップS246;No)、あるいは、ステップS251の処理を実行した後には、可変表示結果の判定や大当り種別の決定を行った結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS252)。一例として、ステップS240にて乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致しない場合や、ステップS246にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS240にて乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致した場合には、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定結果に対応して、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、ステップS239またはステップS246にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には、ステップS249における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」、「8」、「9」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「通常」とする決定結果に応じて、通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第1確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、大当り種別を「第2確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「8」の数字を示す特別図柄を、大当り種別を「第3確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「9」の数字を示す特別図柄を、それぞれ確定特別図柄に設定する。さらに、大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS252にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS253)、特別図柄通常処理を終了する。また、ステップS231にて合計保留記憶数が「0」である場合には(ステップS231;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS254)、特別図柄通常処理を終了する。
図46は、図42のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図46に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図11(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Iのいずれかを選択してセットする(ステップS262)。ここで、パチンコ遊技機1における遊技状態は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグや高ベースフラグの状態から特定すればよい。
ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS263)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS263;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図12(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択してセットする(ステップS264)。
ステップS263にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS263;No)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図13(D)に示すテーブル選択設定に従い、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、リーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択してセットする(ステップS265)。このときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定する(ステップS266)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、リーチ判定用の乱数値MR2−2を抽出する(ステップS267)。そして、ステップS267にて抽出したリーチ判定用の乱数値MR2−2に基づき、ステップS265にてセットしたリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを参照することにより、リーチ状態の有無を判定する(ステップS268)。
ステップS268においてリーチ状態ありとする旨の判定結果が得られた場合には(ステップS269;Yes)。ステップS268におけるリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1の判定結果といったリーチ状態ありの判定結果に応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択してセットする(ステップS270)。これに対して、ステップS268においてリーチ状態なしとする旨の判定結果が得られた場合には(ステップS269;No)、ステップS268における非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果といったリーチ状態なしの判定結果に応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択してセットする(ステップS271)。
ステップS262、S264、S270、S271の処理のいずれかを実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を抽出する(ステップS272)。そして、ステップS272にて抽出した変動パターン種別判定用の乱数値MR3に基づき、ステップS262、S264、S270、S271のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS273)。
ここで、ステップS272、S273の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS272、S273の処理では、ステップS268におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS273の処理では、判定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された判定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
こうしてステップS273にて変動パターン種別が決定された後には、その変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cやハズレ変動パターン判定テーブル138A、138Bといった複数種類の変動パターン判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS274)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン判定用の乱数値MR4を抽出する(ステップS275)。そして、ステップS275にて抽出した変動パターン判定用の乱数値MR4に基づき、ステップS274にてセットした変動パターン判定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS276)。
ここで、ステップS275、S276の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS275、S276の処理では、ステップS268におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS276の処理では、判定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された判定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。
このようなステップS276における変動パターンの決定に続いて、その変動パターンの判定結果に応じた特図変動時間を設定する(ステップS277)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS278)。一例として、変動特図指定バッファ値が“1”であれば、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が“2”であれば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS278の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS279)。例えば、変動特図指定バッファ値が“1”である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が“2”である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS279での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図41に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドが、順次に送信されることになる。
ステップS279での設定に続いて、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS280)、変動パターン設定処理を終了する。
図47は、図42のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図47に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS291;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS292)。例えば、ステップS292の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS292の処理に続いて、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。例えば、ステップS293の処理では、当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。その後、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS294)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS295)。例えば、ステップS295では、確変フラグや高ベースフラグをクリアしてオフ状態とする処理や、確変状態や時短状態における特図ゲームの実行回数をカウントするための特図変動回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS296)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS291にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS291;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS297)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS297;No)、小当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS298)。例えば、ステップS298の処理では、小当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS298の処理に続いて、ステップS293の処理と同様に、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS299)。その後、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS300)。そして、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS301)。
また、ステップS297にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS297;No)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップS302)。ステップS301、S302の処理のいずれかを実行した後には、確変状態や時短状態を終了させるか否かの判定を行う(ステップS303)。例えば、ステップS303の処理では、特図変動回数カウンタの値(特図変動回数カウント値)を、例えば1減算または1加算するなどして更新し、更新後の特図変動回数カウント値が所定の特別遊技状態終了判定値と合致するか否かの判定が行われる。このとき、特別遊技状態終了判定値と合致すれば、確変フラグや高ベースフラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、確変状態や時短状態を終了して潜伏確変状態や通常状態に制御すればよい。他方、特別遊技状態終了判定値と合致しなければ、確変フラグや高ベースフラグの状態を維持して、ステップS303の処理を終了すればよい。こうした確変状態や時短状態の終了判定を実行した後には、特別図柄停止処理が終了する。なお、特図変動回数カウント値に基づく終了判定は、時短状態である場合のみ行うようにして、確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続されるようにしてもよい。あるいは、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変状態終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101などに格納された確変状態終了判定テーブルを参照することにより、確変状態を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。
図48は、図42のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図48に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS311)。一例として、図42に示すステップS116の大入賞口開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS311の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS311;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS311;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS312)。続いて、ステップS312にて読み出した大当り種別バッファ値が「通常」の大当り種別に対応した「00」であるか否かを判定する(ステップS313)。このとき、大当り種別バッファ値が「00」であれば(ステップS313;Yes)、時短状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS314)。一例として、ステップS314の処理では、高ベースフラグがオン状態にセットされるとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「30」)が、特図変動回数カウンタにセットされればよい。
ステップS313にて大当り種別バッファ値が「00」以外である場合には(ステップS313;No)、確変状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS315)。一例として、ステップS315の処理では、確変フラグ及び高ベースフラグがオン状態にセットされるとともに、大当り種別バッファ値が「01」である場合は、確変状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「30」)が、特図変動回数カウンタにセットされればよい。
ステップS314、S315の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップS316)、大当り終了処理を終了する。
図49は、図41のステップS16にて実行される普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、通過ゲート41に設けられたゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態であるか否かをチェックすることにより、通過ゲート41を遊技球が通過したか否かの判定を行う(ステップS131)。遊技球が通過ゲート41を通過してゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS131;Yes)、ゲート通過時処理を実行する(ステップS132)。他方、ゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS131;No)、ステップS132の処理をスキップする。
ステップS132にて実行されるゲート通過時処理の一例として、以下のような処理が実行される。すなわち、まず、普図保留記憶部156に記憶されている保留データの個数である普図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の遊技球検出は無効として、そのままゲート通過時処理を終了する。これに対して、普図保留記憶数が上限値未満であるときには、例えばCPU103が、乱数回路104やランダムカウンタにより更新される数値データのうちから、普図表示結果判定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値を示す数値データを保留データとして、普図保留記憶部156における空きエントリの先頭にセットする。このときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた普図保留記憶数カウンタにおけるカウント値である普図保留記憶数カウント値を1加算するように更新してもよい。また、演出制御基板12に対して普図保留記憶数通知コマンドとなる所定の演出制御コマンドを送信するための設定を行い、画像表示装置5の表示領域に設けられた普通図柄始動記憶表示エリアにて、普図保留記憶数を特定可能とする演出画像を表示させるようにしてもよい。以上のようなゲート通過時処理を実行した後や、ステップS131にてゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態であると判定された後には、普図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS140〜S144の各処理を実行する。
ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部に格納された保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば普図保留記憶部に格納された保留データがある場合には、普図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS141の普通図柄判定処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄判定処理では、普図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果としての普図表示結果を、「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかの判定などが行われる。また、普通図柄判定処理では、普図表示結果に対応する普図変動パターンの決定も行われる。そして、普通図柄判定処理では、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動が開始されることに対応した演出制御コマンドとして、普図変動開始コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。
ステップS142の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測され、その経過時間が普図変動パターンに対応して定められた普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。そして、普図変動時間に達したときには、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動が終了することに対応した演出制御コマンドとして、普図変動終了コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行うようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、普図変動終了コマンドを受信したことに基づき、普通図柄の可変表示に対応して実行される演出(例えば普図対応演出など)を終了するための設定が行われればよい。あるいは、主基板11から演出制御基板12に対する普図変動終了コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板90の側では、普図変動開始コマンドに示された普図変動パターンなどに対応する普図変動時間を特定し、普図変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された普図変動時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、普通図柄の可変表示に対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。このような各種設定が行われた後には、普図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS143の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普図表示結果が「普図当り」である場合に、例えば普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片に連結された普通電動役物用ソレノイドを駆動するための普電作動パターンの設定といった、可動翼片を傾動位置とする拡大開放制御のための設定を行ってから、普図プロセスフラグの値が“4”に更新される。他方、普図表示結果が「普図ハズレ」である場合には、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS144の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片を垂直位置から傾動位置に移動させて、第2始動入賞口を通常開放状態から拡大開放状態に変化させるための設定などが行われる。例えば、普通電動役物作動処理では、ステップS143の普通図柄停止処理にてセットされた普電作動パターンの設定に応じて、普通電動役物用ソレノイドを駆動するための駆動制御信号の生成が行われるようにすればよい。また、普通電動役物作動処理では、普通電動役物用ソレノイドを駆動して第2始動入賞口を拡大開放状態としてからの経過時間が計測され、その経過時間が普電作動パターンに対応した拡大開放時間に達したか否かの判定が行われる。そして、経過時間が拡大開放期間に達した場合には、普通電動役物用ソレノイドの駆動を停止して可動翼片を傾動位置から垂直位置に戻すことにより、第2始動入賞口を拡大開放状態から通常開放状態に変化させるための設定を行う。このときには、普図プロセスフラグの値を“0”に更新すればよい。
図50は、図49のステップS141にて実行される普通図柄判定処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄判定処理において、CPU103は、まず、普図保留記憶部156にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、普図表示結果判定用の乱数値MR5を示す数値データを読み出す(ステップS351)。このときには、例えば普図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、普図保留記憶数を1減少させるように更新するとともに、普図保留記憶部156にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR5を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS352)。
ステップS352の処理に続いて、高ベースフラグがオンであるか否かの判定を行う(ステップS353)。このとき、高ベースフラグがオフであれば(ステップS353;No)、確変フラグがオンであるか否かの判定を行う(ステップS354A)。確変フラグがオンであれば(ステップS354A;Yes)、普図ゲームにおける可変表示結果としての普図表示結果につき判定を行うためのテーブルとして、図51(B)に示す高確低ベース普図表示結果判定テーブル212を設定する(ステップS355)。また、確変フラグがオフであれば(ステップS354A;No)、普図ゲームにおける可変表示結果としての普図表示結果につき判定を行うためのテーブルとして、図51(D)に示す低確低ベース普図表示結果判定テーブル214を設定する(ステップS356)。一方、高ベースフラグがオンである場合も(ステップS353;Yes)、確変フラグがオンであるか否かの判定を行う(ステップS354B)。確変フラグがオンであれば(ステップS354B;Yes)、普図ゲームにおける可変表示結果としての普図表示結果につき判定を行うためのテーブルとして、図51(A)に示す高確高ベース普図表示結果判定テーブル211を設定する(ステップS357A)。また、確変フラグがオフであれば(ステップS354B;No)、普図ゲームにおける可変表示結果としての普図表示結果につき判定を行うためのテーブルとして、図51(C)に示す低確高ベース普図表示結果判定テーブル213を設定する(ステップS357B)。
普図表示結果判定テーブル211〜214は、ROM101に記憶される。普図表示結果判定テーブル211〜214は、普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどを判定するために参照されるテーブルである。例えば、普図表示結果判定テーブル211〜214はそれぞれ、普図表示結果判定用の乱数値MR5を、表示結果、第2始動入賞口の開放時間や普通図柄の変動時間などに対応付ける(割り当てる)設定データ(判定用データ)から構成されている。遊技状態が確変状態であって高ベース状態である場合は、図51(A)に示す高確高ベース普図表示結果判定テーブル211が参照され、遊技状態が確変状態であって低ベース状態であるときには、即ち、潜伏確変状態であるときには、図51(B)に示す高確低ベース普図表示結果判定テーブル212が参照され、遊技状態が時短状態であるときには、図51(C)に示す低確高ベース普図表示結果判定テーブル213が参照され、遊技状態が通常状態であるときには、図51(D)に示す低確低ベース普図表示結果判定テーブル214が参照される。高確高ベース普図表示結果判定テーブル211、低確高ベース普図表示結果判定テーブル213の設定により、高ベース状態である場合は、普図当り(普図当り3)となる割合が高くなっており、また、普図当りとなったときの、第2始動入賞口の開放時間(1.7秒開放を3回)も有利となっている。さらに、普図変動時間も短く設定されているので、表示結果が導出表示されるまでの平均的な時間が短くなり、結果として第2始動入賞口の開放される割合が多くなる。なお、高確高ベース普図表示結果判定テーブル211、低確高ベース普図表示結果判定テーブル213において、「普図ハズレ」に対する乱数値の割り当てを無くして必ず「普図当り3」となるようにしてもよい。
高確低ベース普図表示結果判定テーブル212と低確低ベース普図表示結果判定テーブル214とを比較すると、普図当り(普図当り1または普図当り2)となる割合は同一であるが、高確低ベース普図表示結果判定テーブル212の方が普図当り1になりやすくなっている。普図当り1は普図当り2よりも、第2始動入賞口の開放態様が有利になっており、また普図変動時間も短く設定されている。即ち、遊技状態が潜伏確変状態である場合には、通常状態である場合よりも、普図当りとなったときの第2始動入賞口の開放時間が長くなりやすく(開放態様が有利になりやすく)、また普図変動時間も短くなりやすい。このような設定により、遊技者は普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片の動作や、普通図柄表示器20における普通図柄の変動時間(普図変動時間)を注視することで、遊技状態が潜伏確変状態であるか否かを認識可能となっている。なお、高確低ベース普図表示結果判定テーブル212と低確低ベース普図表示結果判定テーブル214との設定では、普図変動時間を5秒または10秒のいずれかに決定するようになっていたが、低確低ベース普図表示結果判定テーブル214では高確低ベース普図表示結果判定テーブル212よりも長い普図変動時間(例えば10秒または15秒のいずれか)が決定されるようにしてもよい。このようにすることで、高確低ベース状態では、低確低ベース状態よりも平均的な普図変動時間が短くなり、これにより遊技状態が潜伏確変状態であるか否かを認識可能となる。なお、高確低ベース普図表示結果判定テーブル212、低確低ベース普図表示結果判定テーブル214において、「普図ハズレ」に対する乱数値の割り当てを無くして必ず「普図当り1」または「普図当り2」となるようにしてもよい。この場合も、高確低ベース普図表示結果判定テーブル212の方が低確低ベース普図表示結果判定テーブル214よりも「普図当り1」となりやすくする。このように「普図ハズレ」を無くすことで、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片の動作や、普通図柄表示器20における普通図柄の変動時間の相違よる遊技状態の示唆をより多くすることができる。
ステップS355、S356、S357A、S357Bの処理のいずれかを実行した後には、各処理で設定した普図表示結果判定テーブルを参照することで、普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかの判定を行う(ステップS358)。このとき、普図表示結果を「普図当り1」または「普図当り3」とする旨の判定が行われた場合には、普図ゲームにおける確定普通図柄として「7」を示す普通図柄が決定されるようにすればよい。また、普図表示結果を「普図当り2」とする旨の判定が行われた場合には、普図ゲームにおける確定普通図柄として「3」を示す普通図柄が決定されるようにすればよい。また、普図表示結果を「普図ハズレ」とする旨の判定が行われた場合には、普図ゲームにおける確定普通図柄として「−」を示す普通図柄が決定されるようにすればよい。
ステップS358にて普図表示結果の判定を行った後には、普図表示結果を「普図当り」(「普図当り1」、「普図当り2」または「普図当り3」)とすると決定されたか否かを判定する(ステップS359)。ステップS359にて「普図当り」とすると決定されたと判定した場合(ステップS359;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた普図当りフラグをセットする(ステップS360)。
ステップS360にて普図当りフラグをセットした後、または、ステップS359にて「普図ハズレ」とすると決定されたと判定した場合(ステップS359;No)、普図表示結果に対応する普図変動時間の設定を行う(ステップS361)。一例として、ステップS361の処理では、CPU103が、普図変動パターンに対応した普図変動時間を、普図表示結果判定テーブル211〜214を参照することなどにより特定し、特定された普図変動時間に対応するタイマ初期値を、遊技制御タイマ設定部153に設けられた普図変動タイマにセットする。この場合には、図49に示すステップS142の普通図柄変動処理が実行されるごとに、例えば普図変動タイマの値を1減算するように更新し、その値が「0」になったときに、普通図柄の変動を開始してからの経過時間が普図変動時間に達した旨の判定を行うようにすればよい。あるいは、ステップS361の処理では、普図変動タイマをクリアすることによりタイマ初期値として「0」をセットするとともに、普図変動時間に対応する普図変動終了判定値を設定するようにしてもよい。この場合には、図49に示すステップS142の普通図柄変動処理が実行されるごとに、例えば普図変動タイマの値を1加算するように更新し、その値が普図変動終了判定値に達したときに、普通図柄の変動を開始してからの経過時間が普図変動時間に達した旨の判定を行うようにすればよい。
ステップS361にて普図変動時間を設定した後には、主基板11から演出制御基板12に対して普図変動開始コマンドを送信するための設定を行う(ステップS362)。ここで、普図変動開始コマンドは、ステップS358の処理にて判定された普図表示結果や、ステップS361の処理にて設定された普図変動時間などを示す演出制御コマンドであればよい。例えば、ステップS362の処理において、CPU103は、ROM101に記憶された普図変動開始コマンドテーブルを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、RAM102の所定領域などに設けられた送信コマンドポインタにセットする。こうしてステップS361での設定を行った場合には、普通図柄判定処理が終了してから図41に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることにより、主基板11から演出制御基板12に対して普図変動開始コマンドが送信されることになる。なお、普図変動開始コマンドとは別に、普図表示結果を示す演出制御コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して送信するようにしてもよい。ただし、普図変動開始コマンドにより普図表示結果が示されることで、別個に普図表示結果を示す演出制御コマンドを送信する必要がなくなることから、主基板11から演出制御基板12に対して送信する演出制御コマンドの数を削減して、主基板11における制御負担や記憶データの容量を低減することができる。
ステップS362にて普図変動開始コマンドの送信設定を行った後には、普図プロセスフラグの値を普通図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS363)、普通図柄判定処理を終了する。
図52は、図49のステップS143にて実行される普通図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄停止処理において、CPU103は、まず、普図当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS371)。このとき、普図表示結果フラグがセットされていれば(ステップS371;Yes)、普図表示結果が「普図当り」であることに対応した普電作動パターンをセットする(ステップS372)。例えば、ステップS372の処理において、CPU103は、普図表示結果判定テーブル211〜214を参照して、普図表示結果が「普図当り1」である場合には、第2始動入賞口を通常開放状態から拡大開放状態に「3秒」変化させる開放を「2回」行う普電作動パターンをセットし、普図表示結果が「普図当り2」である場合には、第2始動入賞口を通常開放状態から拡大開放状態に「0.3秒」変化させる開放を「1回」行う普電作動パターンをセットし、普図表示結果が「普図当り3」である場合には、第2始動入賞口を通常開放状態から拡大開放状態に「1.7秒」変化させる開放を「3回」行う普電作動パターンをセットする。
ステップS372の処理を実行した後には、主基板11から演出制御基板12に対して普電作動開始コマンドを送信するための設定を行う(ステップS373)。普電作動開始コマンドは、普通可変入賞球装置6Bにおいて普通電動役物用ソレノイドが駆動されて第2始動入賞口に遊技球が進入可能となることを通知する演出制御コマンドである。例えばステップS373の処理において、CPU103は、ROM101に記憶された普電作動開始コマンドテーブルを構成するテーブルデータの先頭アドレスを、RAM102の所定領域などに設けられた送信コマンドポインタにセットする。こうしてステップS373での設定を行った場合には、普通図柄停止処理が終了してから図41に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることにより、主基板11から演出制御基板12に対して普電作動開始コマンドが送信されることになる。
ステップS373の処理を実行した後には、普図プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理に対応した値である“4”に更新する(ステップS374)。また、ステップS371にて普図当りフラグがセットされていない場合には(ステップS371;No)、普図プロセスフラグの値を“0”に更新する(ステップS375)。その後、普通図柄停止処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動し、図53のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図53に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS401)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、乱数更新処理が実行され(ステップS402)、演出制御に用いる各種の乱数値のうち、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。続いて、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS403)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部195に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS403にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS403;No)、ステップS402の処理に戻る。他方、ステップS403にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS403;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS404)、コマンド解析処理を実行する(ステップS405)。ステップS405にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS405にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS406)。この演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9や装飾用LEDにおける点灯動作といった、演出用の電気部品を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS405のコマンド解析処理内では、例えば図54のフローチャートに示すような保留記憶増加表示処理が実行される。この保留記憶増加表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御コマンド受信用バッファに格納された演出制御コマンドをチェックすることなどにより、主基板11から送信された保留記憶数通知コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS151)。このとき、保留記憶数通知コマンドの受信がなければ(ステップS151;No)、そのまま保留記憶増加表示処理を終了する。
ステップS151にて保留記憶数通知コマンドの受信があると判定された場合には(ステップS151;Yes)、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのうちいずれかの始動口入賞指定コマンドを受信済みであるか否かを判定する(ステップS152)。ここで、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドについては、ステップS405のコマンド解析処理にて受信があったか否かの判定が行われ、いずれかの始動口入賞指定コマンドの受信があると判定された場合には、受信した始動口入賞指定コマンドに対応したコマンド受信フラグをオン状態にセットすればよい。一例として、第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第1始動口入賞指定コマンド受信フラグをオン状態にセットする一方で、第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第2始動口入賞指定コマンド受信フラグをオン状態にセットする。そして、ステップS152では、第1始動口入賞指定コマンド受信フラグと第2始動口入賞指定コマンド受信フラグのいずれかがオンであれば、始動口入賞指定コマンドを受信済みであると判定すればよい。
ステップS152にて始動口入賞指定コマンドを受信済みであると判定された場合には(ステップS152;Yes)、例えば第1始動口入賞指定コマンド受信フラグがオンであるか否かなどに応じて、受信した始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS153)。このとき、第1始動口入賞指定コマンドである旨の判定がなされれば(ステップS153;Yes)、第1保留記憶数の増加に対応して始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための第1保留表示増加更新設定が行われる(ステップS154)。この第1保留表示増加更新設定では、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを、第1始動入賞口に遊技球が進入したことによる第1始動条件の成立に応じて、青色表示に変化させるための表示設定が行われる。こうした第1保留表示増加更新設定を行った後には、保留記憶増加表示処理が終了する。
ステップS153にて第2始動口入賞指定コマンドである旨の判定がなされた場合には(ステップS153;No)、第2保留記憶数の増加に対応して始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための第2保留表示増加更新設定が行われる(ステップS155)。この第2保留表示増加更新設定では、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを、第2始動入賞口に遊技球が進入したことによる第2始動条件の成立に応じて、赤色表示に変化させるための表示設定が行われる。こうした第2保留表示増加更新設定を行った後には、保留記憶増加表示処理が終了する。
ステップS152にて始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定された場合には(ステップS152;No)、始動口入賞指定がないときに対応して始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための始動口入賞指定なし時表示更新設定が行われる(ステップS156)。この始動口入賞指定なし時表示更新設定では、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにて青色表示や赤色表示となっている表示部位の全部を灰色表示に変化させるための表示設定と、始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位の1つを灰色表示に変化させるための表示設定とが行われる。こうした始動口入賞指定なし時表示更新設定を行った後には、保留記憶増加表示処理が終了する。
このように、ステップS154では第1保留表示増加更新設定が行われ、ステップS155では第2保留表示増加更新設定が行われることで、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかを正常に受信できていれば、例えば図55(A)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにて、第1始動条件の成立に基づく第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数である第1保留記憶数と、第2始動条件の成立に基づく第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数である第2保留記憶数とを、特定可能に表示させることができる。
他方、ステップS156では始動口入賞指定なし時表示更新設定が行われることで、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドをいずれも受信していないと判定されたことに基づいて、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示の表示態様を、所定の表示態様に変更し、例えば図55(B)に示すような灰色表示とすることにより、合計保留記憶数は特定可能であるが第1保留記憶数や第2保留記憶数は特定できないように表示させることができる。その後、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドを正常に受信できていれば、ステップS154、S155の処理のいずれかが実行されることにより、灰色表示となっている表示部位での表示態様は維持したまま、受信した始動口入賞指定コマンドに対応した新たな表示を加えることができる。一例として、図55(B)に示すような保留記憶表示が行われているときに、第1始動口入賞指定コマンドを正常に受信してから保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、ステップS154にて第1保留表示増加更新設定が行われることにより、図55(C)に示すように、第1始動入賞口への入賞に対応した青色表示が加えられることになる。
図56は、図53のステップS406にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、普図対応演出設定処理(ステップS167)を実行してから、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S166の処理のいずれかを選択して実行する。普図対応演出設定処理は、普通図柄表示器20における普通図柄の可変表示に対応した演出を実行するための処理である。普図対応演出設定処理の詳細については後述する。
ステップS160の変動開始コマンド受信待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この変動開始コマンド受信待ち処理には、主基板11から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かに応じて、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示や、「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bのいずれかにおける色図柄の可変表示を、開始するか否かの判定を行う処理などが含まれている。このとき、可変表示を開始する旨の判定がなされれば、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS161の飾り図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動設定処理には、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの開始や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの開始に対応して、飾り図柄や色図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、変動パターンや可変表示結果などに応じた最終停止図柄となる確定飾り図柄や仮停止図柄、特定演出パターン、予告パターン等を決定し、その決定結果に基づいて図柄変動制御パターンや予告演出制御パターン等を設定する処理などが含まれている。こうした決定や設定などが行われた後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS162の飾り図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動中処理には、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)に対応して、図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンから各種の制御データを読み出して、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。一例として、ステップS161の飾り図柄変動設定処理にて予告演出制御パターンとしてスクロール予告演出に対応した予告CYP1−1、予告CYP1−2、予告CYP1−3、予告CYP1−4、予告CYP1−5のいずれかがセットされた場合には、仮想表示領域5Nに対応する予告画像を配置するとともに、演出制御用CPU120がI/O125に含まれる所定の入力ポートを介して操作検出スイッチ31から伝送される操作検出信号をチェックして、表示領域5Mをスクロール移動可能なボタン操作有効期間内にて上下左右のいずれかの操作検出信号がオン状態となったか否かの判定を行う。このとき、操作検出信号がオン状態となれば、対応する方向の仮想表示領域5Nに表示領域5Mをスクロール移動させる。また、ステップS161の飾り図柄変動設定処理にて予告演出制御パターンとして予告CYP3−1−1、予告CYP3−2−1、予告CYP3−3−1のいずれかがセットされた場合には、演出制御用CPU120がI/O125に含まれる所定の入力ポートを介して操作検出スイッチ31から伝送される操作検出信号をチェックして、予告演出を実行可能な所定期間内にて操作検出信号がオン状態となったか否かの判定を行う。このとき、操作検出信号がオン状態となれば、例えば予告CYP3−1−1を予告CYP3−1−2に切り替え、予告CYP3−2−1を予告CYP3−2−2に切り替え、予告CYP3−3−1を予告CYP3−3−2に切り替えることなどにより、予告演出における演出動作を変化させる。なお、操作検出信号がオン状態となる以前に用いられる予告CYP3−1−1、予告CYP3−2−1、予告CYP3−3−1の予告演出制御パターンは、画像表示装置5の表示領域に何らかの演出画像(例えば操作ボタン30の操作を促す画像など)を表示させるものであってもよいし、演出画像を表示させないものであってもよい。ここで、予告CYP3−1−1、予告CYP3−2−1、予告CYP3−3−1の予告演出制御パターンが画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させる場合には、各予告演出制御パターンで共通の演出画像を表示させてもよいし、互いに異なる演出画像を表示させてもよい。また、一例として、図柄変動制御パターンが「擬似連」である場合は擬似連変動の実行回数に対応して、予告演出制御パターンがステップアップ予告演出を実行する予告CYP2−1〜予告CYP2−6である場合は、ステップアップ予告演出のステップ数に対応して、飾り図柄の可変表示中において各制御パターンに制御データに従い回数報知装置10の表示制御が実行される。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を停止表示させる。このときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS163の飾り図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動終了時処理には、主基板11から伝送される当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する処理が含まれている。このとき、当り開始指定コマンドを受信した旨の判定がなされれば、その当り開始指定コマンドから特定される可変表示結果が「大当り」である場合に、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、当り開始指定コマンドから特定される可変表示結果が「小当り」である場合には、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。また、当り開始指定コマンドを受信せずに所定時間が経過したときには、可変表示結果が「ハズレ」であることに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS164の大当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「大当り」となったことなどに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS165の小当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「小当り」となったことなどに対応して演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。一例として、ステップS165の小当り制御中演出処理では、図39に示す当り開始CST2−2、当り制御中CRE1−2の演出制御パターンを順次に使用する演出制御パターンとして選択して、各種演出制御パターンテーブル182から読み出し、演出制御プロセスタイマの設定を行う。その後、演出制御プロセスタイマ値に応じて演出制御パターンから読み出した制御データに従い、演出動作を制御するための各種設定などを行うようにすればよい。こうした設定によって実行される演出動作は、大当り種別が「突確」となった場合にも実行されることがある突確・小当り共通の演出動作であればよい。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS166のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理には、大当り遊技状態や小当り遊技状態が終了することなどに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了に対応した各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、こうした演出動作が終了したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図57及び図58は、図56のステップS161にて実行される飾り図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。この飾り図柄変動設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御フラグ設定部191設定部に設けられた高ベース判定用フラグを確認することにより(高ベース判定用フラグがオフであるかを確認することにより)、低ベース状態(通常状態または潜伏確変状態)であるか否かを判定する(図54のステップS500A)。ここで、高ベース判定用フラグは、例えば、後述するステップS501の処理にてステップ可変表示結果が「大当り」であると判定されたときにオン状態にセットされ、大当り種別が「第1確変」または「通常」である「大当り」となってから、特別遊技状態終了の回数である30回可変表示が実行されたときにオフ状態にクリアされる。ステップS500Aにて低ベース状態であると判定された場合(ステップS500A;Yes)、報知演出設定処理を実行する(ステップS500B)。報知演出設定処理の詳しい内容については後述する。ステップS500Aにて高ベース状態であると判定された場合は(ステップS500A;No)、例えば可変表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、可変表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS501;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS503)。一例として、ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが非リーチPA1−7の変動パターンであれば(図6を参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定する。
ステップS503にて「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定された場合には(ステップS503;Yes)、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、図22(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Dを参照することにより、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS503にて「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンではないと判定された場合には(ステップS503;No)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS505)。一例として、ステップS505の処理では、まず、図22(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図22(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。このときには、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づき、図23に示すような左右出目判定テーブル161を参照することにより、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれとなるかを判定する。その後、図22(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3と、左右出目タイプDC1−1とに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。
こうして、ステップS505の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することで、確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せとなることがなく、また、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8や、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、図24に示すような一定の非リーチ組合せとなることもない。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS506)。一例として、ステップS506の処理では、まず、図25(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図25(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することにより、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。こうして決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
このように、ステップS506の処理では、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄が決定される。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
ステップS501にて可変表示結果が「ハズレ」以外である場合には(ステップS501;No)、可変表示結果が「小当り」であること、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」であることのうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS507)。このとき、可変表示結果が「小当り」である場合、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」である場合には(ステップS507;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS508)。ここで、図7に示すように、特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンはいずれも、飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とすることを指定している。そのため、ステップS508にて特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定された場合には(ステップS508;Yes)、図57に示すステップS503の処理に進み、ステップS504、S505の処理のいずれかにより、最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する。なお、ステップS508にて特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定された場合には、図57に示すステップS503の処理にて、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが特殊PG1−4の変動パターンであれば(図7を参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定されることになる。
図58のステップS508にて特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS508;No)、指定された変動パターンが特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS509)。ここで、図7に示すように、特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンはいずれも、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に「ノーマル」のリーチ演出を行うことを指定している。そのため、ステップS509にて特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであると判定された場合には(ステップS509;Yes)、図57に示すステップS506の処理に進み、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する。
図58のステップS509にて特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS509;No)、指定された変動パターンが特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかとなる。ここで、図7に示すように、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンはいずれも、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとすることを指定している。こうした特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかが指定されたことに対応して、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS510)。一例として、ステップS510の処理では、図26(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Cを参照することにより、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS507にて可変表示結果が「小当り」ではなく、大当り種別が「突確」でもない場合には(ステップS507;No)、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「通常大当り」と「第3確変」のうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS511)。このとき、大当り種別が「通常大当り」である場合、もしくは、大当り種別が「第3確変」である場合には(ステップS511;Yes)、通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS512)。一例として、ステップS512の処理では、図26(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することにより、通常大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS511にて大当り種別が「通常」でも「第3確変」でもない場合には(ステップS511;No)、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「第1確変」であるか否かを判定する(ステップS513A)。大当り種別が「第1確変」である場合(ステップS513A;Yes)、演出制御フラグ設定部191に設けられた潜伏確変状態であることを示す潜伏確変フラグをオン状態にセットし(ステップS513B)、通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS512)。大当り種別が「第2確変」である場合(ステップS513A;No)、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS513C)。一例として、ステップS513Cの処理では、図26(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Bを参照することにより、確変大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。図57のステップS504、S505、S506の処理のいずれかを実行した後、あるいは、図58のステップS510、S512、S513Cの処理のいずれかを実行した後には、特定演出設定処理を実行する(ステップS514)。図64は、ステップS514にて実行される特定演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この特定演出設定処理では、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出のない変動パターンであるか否かを判定する(ステップS551)。このとき、特定演出のない変動パターンであれば(ステップS551;Yes)、そのまま特定演出設定処理を終了する。
ステップS551にて特定演出のある変動パターンと判定された場合には(ステップS551;No)、その特定演出が「滑り」、「イントロ」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS552)。このとき、「滑り」、「イントロ」の特定演出のいずれかであれば、その特定演出に応じた特定演出パターン判定テーブルを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS553)。一例として、「滑り」の特定演出である場合には図27(A)に示す特定演出パターン判定テーブル164Aをセットし、「イントロ」の特定演出である場合には図27(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bをセットする。
ステップS553の処理に続いて、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS554)。一例として、「滑り」の特定演出である場合には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1特定演出パターン判定用の乱数値SR6−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR6−1を示す数値データに基づき、ステップS552にてセットした特定演出パターン判定テーブル164Aを参照することにより、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する。「イントロ」の特定演出である場合には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2を示す数値データを抽出する。このときには、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、演出制御バッファ設定部194に記憶されている前回演出バッファ値を読み出す。そして、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、抽出した乱数値SR6−3を示す数値データと前回演出バッファ値に基づき、変動パターンが非リーチPA1−6以外である場合には、抽出した乱数値SR6−3を示す数値データに基づき、特定演出パターン判定テーブル164Bを参照することにより、特定演出パターンをイントロTP3−1〜イントロTP3−3のいずれかに決定する。
ステップS554での判定を行った後には、特定演出が「イントロ」であるか否かを判定し(ステップS555)、「イントロ」の特定演出である場合には(ステップS555;Yes)、ステップS554にて決定されたイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに応じて、特定演出パターン判定テーブル164Bにおける前回演出バッファ更新設定値によって、前回演出バッファ値を更新する(ステップS556)。例えば、ステップS554にてイントロTP3−1の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出バッファ値を“1”に更新する。これに対して、ステップS554にてイントロTP3−2の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出バッファ値を“2”に更新する。また、ステップS554にてイントロTP3−3の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出バッファ値を“3”に更新する。
こうしてステップS556の処理を実行することにより、「イントロ」の特定演出を実行する変動パターンに対応して、演出動作の種類ごとに用意されたイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンのいずれかに決定するごとに、その決定されたイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに対応する前回演出バッファ値が設定されるように更新することができる。すなわち、「イントロ」の特定演出における演出動作を複数種類のいずれかに決定するごとに、その決定された演出動作の種類を、前回演出バッファ値として更新可能に記憶することができる。そして、ステップS554の処理では、非リーチPA1−6の変動パターンである場合に、前回演出バッファ値を読み出して図27(C)に示すような特定演出パターン判定テーブル164Bを用いた判定を行うことで、前回演出バッファ値として記憶されている演出動作の種類と同一種類の演出動作は実行しないように、特定演出パターンの決定を行うことができる。
ステップS552にて特定演出が「滑り」、「擬似連」、「イントロ」以外であると判定された場合や(ステップS552;No)、ステップS555にて特定演出が「イントロ」以外であると判定された場合(ステップS555;No)、あるいは、ステップS556の処理を実行した後には、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS557)。このとき、「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」以外の特定演出であれば(ステップS557;No)、特定演出設定処理を終了する。これに対して、「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」の特定演出のいずれかであれば(ステップS557;Yes)、特定演出にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定してから(ステップS558)、特定演出設定処理を終了する。
ステップS558の処理では、一例として、「滑り」の特定演出である場合に、ステップS554にて決定された特定演出パターンに基づき、図28(E)に示すテーブル選択設定に従い、仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3に基づき、セットした仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照することにより、右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかとなる飾り図柄を決定する。
他の一例として、「擬似連」の特定演出である場合には、まず、変動パターンに基づき、擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。例えば、擬似連変動1回の変動パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、擬似連変動2回の変動パターンである場合には、定数Mを「2」に設定し、擬似連変動3回の変動パターンである場合には定数Mを「3」に設定し、擬似連変動4回の変動パターンである場合には、定数Mを「4」に設定し、擬似連変動5回の変動パターンである場合には、定数Mを「5」に設定し、擬似連変動6回の変動パターンである場合には、定数Mを「6」に設定する。このときには、決定した仮停止図柄の組合せ数を示す変数Nを「0」に設定しておく。また、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図29(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aを使用テーブルとして選択してセットする一方で、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−5、スーパーPA3−9、スーパーPA3−10、スーパーPB3−4、スーパーPB3−5、スーパーPA4−4、スーパーPA4−5、スーパーPA4−9、スーパーPA4−10、スーパーPA5−4、スーパーPA5−5、スーパーPB4−4、スーパーPB4−5、スーパーPB5−4、スーパーPB5−5、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図29(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−1を示す数値データに基づき、セットした仮停止図柄決定テーブル167Aと仮停止図柄決定テーブル167Bのいずれかを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
こうして更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS558の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、図29(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−2を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
こうして更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS558の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、図29(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−3を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Dを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定する。
こうして更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS558の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、図30(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Eを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第4擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−4を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−4を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Eを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ5−1、KZ5−2、KZ5−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
こうして更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS558の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、図30(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Fを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第5擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−5を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−5を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Fを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
こうして更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS558の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、図30(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Gを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第6擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−6を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−6を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Gを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。こうして左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3の組合せを決定した後には、ステップS558の処理を終了する。
さらに他の一例として、「発展チャンス目」の特定演出である場合には、図32に示す仮停止図柄決定テーブル168を、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3に基づき、仮停止図柄決定テーブル168を参照することにより、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組合せを決定する。
図57に示すステップS514にて以上のような特定演出設定処理を実行した後には、変動中演出設定処理を実行する(ステップS515)。図65は、ステップS515にて実行される変動中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この変動中演出設定処理では、まず、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「第2確変」である場合に該当するか、または、そうした場合には該当しないかを判定する(ステップS571)。
ステップS571にて、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「第2確変」である場合に該当すると判定されたときには(ステップS571;Yes)、演出制御フラグ設定部191に設けられた、変動中の演出として特殊演出を実行することを示す特殊演出実行フラグをオン状態にセットして(ステップS572)、変動中演出設定処理を終了する。
ステップS571にて、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「第2確変」でない場合に該当すると判定されたときには(ステップS571;No)、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS573)。このとき、可変表示結果が「ハズレ」である場合(ステップS573;No)、変動中の演出設定を行わずそのまま変動中演出設定処理を終了する。
ステップS573にて、可変表示結果が「ハズレ」でない場合、即ち、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「第1確変」、「第3確変」または「通常」である場合に該当すると判定されたときには(ステップS573;Yes)、演出制御フラグ設定部191に設けられた、変動中の演出として再抽選演出を実行することを示す再抽選演出実行フラグをオン状態にセットする(ステップS574)。その後、変動中昇格演出にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定してから(ステップS575)、変動中演出設定処理を終了する。ステップS575の処理では、一例として、図33に示す仮停止図柄決定テーブル169を、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル169を参照することにより、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として決定された飾り図柄の図柄番号に応じて、左中右仮停止図柄KZ9−1、KZ9−2、KZ9−3の組合せを決定する。
図57に示すステップS515にて以上のような変動中演出設定処理を実行した後には、予告演出設定処理を実行する(ステップS516)。図66は、ステップS516にて実行される予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この予告演出設定処理では、まず、図34に示す予告パターン種別判定テーブル170を、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS591)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、予告パターン種別判定用の乱数値SR7を示す数値データを抽出する(ステップS592)。そして、ステップS592にて抽出した乱数値SR7を示す数値データに基づき、予告パターン種別判定テーブル170を参照することにより、変動パターンに応じて、予告なし、あるいは、予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別のいずれかに決定する(ステップS593)。このとき、予告なしと決定されれば(ステップS594;Yes)、予告演出設定処理を終了する。
ステップS593にて予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別のいずれかに決定された場合には(ステップS594;No)、決定された予告パターン種別に応じて、図35(A)に示す予告パターン判定テーブル171Aと、図35(B)に示す予告パターン判定テーブル172と、図36に示す予告パターン判定テーブル171Bと、図37に示す予告パターン判定テーブル171Cとのうち、いずれかを使用テーブルとして選択してセットする(ステップS595)。すなわち、ステップS593にて予告CY1の予告パターン種別に決定された場合であって確変状態以外の遊技状態の場合は予告パターン判定テーブル171Aをセットし、予告CY1の予告パターン種別に決定された場合であって遊技状態が確変状態の場合は予告パターン判定テーブル172をセットし、予告CY2の予告パターン種別に決定された場合には予告パターン判定テーブル171Bをセットし、予告CY3の予告パターン種別に決定された場合には予告パターン判定テーブル171Cをセットする。その後、予告パターンを複数種類のいずれかに決定してから(ステップS596)、予告演出設定処理を終了する。なお、確変状態であるか否かの判定は、演出制御フラグ設定部191に遊技状態判定用のフラグを設けてそのフラグにより判定するようにすればよい。例えば、ステップS507、S511、S513Cなどの処理で可変表示結果通知コマンドから可変表示結果が確変大当り(「突確」、「第1確変」、「第2確変」、「第3確変」)であると判定されたときにオン状態にセットされ、可変表示結果が「通常」であると判定されたときにオフ状態にリセットされる確変状態判定用フラグを設ければよい。
ステップS596の処理では、一例として、予告パターン種別が予告CY1に決定された場合に、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1予告パターン判定用の乱数値SR8−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR8−1を示す数値データに基づき、ステップS595にてセットした予告パターン判定テーブル171Aまたは172を参照することにより、予告なし、あるいは、予告YP1−1〜予告YP1−5の予告パターンのいずれかに決定する。
他の一例として、予告パターン種別が予告CY2に決定された場合には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2予告パターン判定用の乱数値SR8−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR8−2を示す数値データに基づき、ステップS595にてセットした予告パターン判定テーブル171Bを参照することにより、予告なし、あるいは、予告YP2−1〜予告YP2−6の予告パターンのいずれかに決定する。
さらに他の一例として、予告パターン種別が予告CY3に決定された場合には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3予告パターン判定用の乱数値SR8−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR8−3を示す数値データに基づき、ステップS595にてセットした予告パターン判定テーブル171Cを参照することにより、予告なし、あるいは、予告YP3−1〜予告YP3−3の予告パターンのいずれかに決定する。
図57に示すステップS516にて以上のような予告演出設定処理を実行した後には、演出制御パターン(図柄制御パターン)を設定するための演出制御パターン設定処理を実行する(ステップS517)。図67は、ステップS517にて実行される演出制御パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御パターン設定処理では、まず、演出制御CPU120は、変動パターン指定コマンドから変動パターンを特定し(ステップS581)、特定演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS582)。特定演出を実行する変動パターンである場合(ステップS582;Yes)、ステップS581にて特定した変動パターン及びステップS554の処理で決定した特定演出パターンに対応した図柄変動制御パターンを、図38(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル180から選択してセットする(ステップS583)。ステップS162の飾り図柄変動中処理において、ここでセットした図柄変動制御パターンに対応した可変表示や演出が実行される。
ステップS582で特定演出を実行しない変動パターンであると判定された場合(ステップS582;No)、再抽選演出実行フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS584)。即ち、可変表示結果が「大当り」であって、大当り種別が「第3確変」または「通常」であることに対応して、変動中演出として再抽選演出を実行するか否かを判定する。再抽選演出実行フラグがオン状態であれば(ステップS584;Yes)、ステップS581にて特定した変動パターンに対応した図柄変動制御パターンのうち再抽選演出を実行する図柄変動制御パターンを、図柄変動制御パターンテーブル180から選択してセットする(ステップS585)。ステップS162の飾り図柄変動中処理において、ここでセットした図柄変動制御パターンに対応した可変表示や演出が実行される。
ステップS584で再抽選演出実行フラグがオフ状態であると判定された場合(ステップS584;No)、特殊演出実行フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS586)。即ち、可変表示結果が「大当り」であって、大当り種別が「第1確変」または「第2確変」であることに対応して、変動中演出として特殊演出を実行するか否かを判定する。特殊演出実行フラグがオン状態であれば(ステップS586;Yes)、ステップS581にて特定した変動パターンに対応した図柄変動制御パターンのうち特殊演出を実行する図柄変動制御パターンを、図柄変動制御パターンテーブル180から選択してセットする(ステップS587)。ステップS162の飾り図柄変動中処理において、ここでセットした図柄変動制御パターンに対応した可変表示や演出が実行される。
例えば、変動パターンがノーマルPA2−5である場合、再抽選演出実行フラグがオン状態であればステップS585の処理にてノーマルCPA2−5−1の図柄変動制御パターンがセットされ、一方、特殊演出実行フラグがオン状態であればステップS587の処理にてノーマルCPA2−5−2の図柄変動制御パターンが選択される。このように、変動パターンが同一であっても、大当り種別がいずれであるかによって異なる変動中演出が実行されることになる。いずれの変動中演出を実行するかを演出制御基板12の側で設定しているので、主基板11の側では、変動中演出としていずれの演出が実行されるかによらず変動パターン(及び変動時間)を決定することができる。逆にいえば、いずれの変動中演出が実行されるかいによって異なる変動パターン(変動時間)を決定する必要がないので、主基板11の処理負担や、変動パターンが増加することによる記憶容量の負担を軽減することができる。
ステップS586の処理にて特殊演出実行フラグがオフ状態であると判定された場合(ステップS586;No)、即ち、特定演出を実行する変動パターンでもなく、変動中演出も実行しない場合は、変動パターンと図柄変動制御パターンとが一対一に対応しているので、変動パターンに対応した図柄変動制御パターンをセットする(ステップS588)。ステップS162の飾り図柄変動中処理において、ここでセットした図柄変動制御パターンに対応した可変表示や演出が実行される。
ステップS583、S585、S587、またはS588の処理を終えると、ステップS596にて決定された予告パターンに対応して、図38(B)に示す予告演出制御パターンテーブル181に格納された複数種類の予告演出制御パターンのいずれかを、使用パターンとして選択してセットする(ステップS589)。ステップS162の飾り図柄変動中処理において、ここでセットした予告演出制御パターンに対応した予告演出が実行される。ステップS589の処理を終えると演出制御パターン設定処理を終える。
ステップS517の演出制御パターン設定処理に続いて、例えばステップS583、S585、S587、またはS588の処理にてセットした図柄変動制御パターンに示される演出制御プロセスタイマ設定値に対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS518)。そして、例えば図柄変動制御パターンに含まれる演出表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御部123に供給することなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させるとともに、「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bのいずれかにて色図柄の変動を開始させるといった、画像表示装置5における各種図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS519)。その後、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS520)、飾り図柄変動設定処理を終了する。
なお、飾り図柄変動設定処理では、例えばステップS519の処理が実行されるより前に、確定色図柄を決定する処理が実行されてもよい。このときには、主基板11から第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれが伝送されたかに応じて、「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bのいずれにおける確定色図柄を決定する。例えば、主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドに応じて、「左」の色図柄表示エリア5Aにおける確定色図柄を決定する場合には「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」のいずれかの色図柄に決定し、「右」の色図柄表示エリア5Bにおける確定色図柄を決定する場合には「赤色」及び「青色」のいずれかの色図柄に決定すればよい。
図59は、ステップS500Bの報知演出設定処理を示すフローチャートである。報知演出設定処理において、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが大当り用の変動パターン(図7に示した変動パターン)であるかどうかを判定する(ステップS631)。大当り用の変動パターンであれば(ステップS631;Yes)、処理を終了する。この実施の形態では、はずれのときにだけ報知演出を実行するためである。なお、はずれ用の変動パターンを受信したときに限らず、大当り用の変動パターンを受信したときにも報知演出を実行するようにしてもよい(すなわちステップS631の処理を削除してもよい)。
大当り用の変動パターンでなければ(ステップS631;No)、演出制御用CPU120は、報知演出決定用乱数値SR9−1を抽出する(ステップS632)。そして、演出制御用CPU120は、前回報知演出フラグおよび遊技状態に応じた報知演出実行決定テーブルを選択する処理を実行する(ステップS633)。
図60は、報知演出実行決定テーブルを示す説明図である。図60に示すように、報知演出実行決定テーブルは、前回の変動において報知演出を実行したか否かを示す前回報知演出フラグと、現在の遊技状態(通常状態、確変状態)とに対応したテーブルに分けられている。ステップS633では、演出制御用CPU120は、まず、前回報知演出フラグのオン・オフを確認し、次いで、遊技状態が通常状態(時短状態を含む。以下、図61〜図63についても同様)であるか確変状態であるかを確認することによって、報知演出実行決定テーブルを選択する。
次に、演出制御用CPU120は、ステップS632で抽出した報知演出決定用乱数値SR9−1に従って、ステップS633で選択した報知演出実行決定テーブルに基づいて報知演出の実行の有無を決定する(ステップS634)。具体的には、前回報知演出フラグがオフで通常状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知演出決定用乱数値SR9−1が1〜5のときは報知演出を実行すると決定し、報知演出決定用乱数値SR9−1が6〜100のときは報知演出を実行しないと決定する。また、前回報知演出フラグがオフで確変状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知演出決定用乱数値SR9−1が1〜10のときは報知演出を実行すると決定し、報知演出決定用乱数値SR9−1が11〜100のときは報知演出を実行しないと決定する。また、前回報知演出フラグがオンで通常状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知演出決定用乱数値SR9−1が1〜20のときは報知演出を実行すると決定し、報知演出決定用乱数値SR9−1が21〜100のときは報知演出を実行しないと決定する。また、前回報知演出フラグがオンで確変状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知演出決定用乱数値SR9−1が1〜50のときは報知演出を実行すると決定し、報知演出決定用乱数値SR9−1が51〜100のときは報知演出を実行しないと決定する。
このように、前回の変動で報知演出が実行されていた場合は、前回の変動で報知演出が実行されていなかった場合よりも高い割合で報知演出を実行すると決定し、遊技状態が確変状態のときは、遊技状態が通常状態のときよりも高い割合で報知演出を実行すると決定する。従って、報知演出が連続して実行される回数が増えるほど、潜伏確変状態である可能性が高い。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップS634の決定結果に基づき、演出制御フラグ設定部191に設けられた、今回の変動で報知演出を実行するか否かを示す今回報知演出フラグを更新する(ステップS635)。すなわち、報知演出を実行すると決定された場合には、今回報知演出フラグをオンにし、報知演出を実行しないと決定された場合には、今回報知演出フラグをオフにする。また、演出制御用CPU120は、ステップS634の決定結果に基づき、前回報知演出フラグを更新する(ステップS636)。すなわち、報知演出を実行すると決定された場合には、前回報知演出フラグをオンにし、報知演出を実行しないと決定された場合には、前回報知演出フラグをオフにする。また、演出制御用CPU120は、報知演出を実行すると決定されたときは、報知演出が連続して何回実行されたかをカウントする連続回数カウンタの値を更新する(ステップS637)。
次いで、演出制御用CPU120は、今回報知演出フラグがオンであるかどうかを判定する(ステップS638)。今回報知演出フラグがオフのときは(ステップS638;No)、そのまま処理を終了する。
今回報知演出フラグがオンのときは(ステップS638;Yes)、演出制御用CPU120は、報知パターン決定用乱数値SR9−2を抽出する(ステップS639)。そして、演出制御用CPU120は、連続回数カウンタの値および遊技状態(通常状態、確変状態)に応じた報知パターン決定テーブルを選択する処理を実行する(ステップS640)。
図61〜図63は、報知パターン決定テーブルを示す説明図である。演出制御用CPU120は、今回報知演出フラグがオンになっている場合に報知パターン決定テーブルを選択する。そして、連続回数カウンタの値が1のときは、図61に示す1回目の変動用の報知パターン決定テーブルを選択し、1回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、現在の遊技状態(通常状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。
また、連続回数カウンタの値が2のときは、図62に示す2回目の変動用の報知パターン決定テーブルを選択する。そして、2回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、前回選択した報知パターンが報知パターン1Aのときは、図62(A)に示す報知パターン1A選択時のテーブルを選択し、報知パターン1A選択時のテーブルのうち、現在の遊技状態(通常状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。また、2回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、前回選択した報知パターンが報知パターン1Bのときは、図62(B)に示す報知パターン1B選択時のテーブルを選択し、報知パターン1B選択時のテーブルのうち、現在の遊技状態(通常状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。また、2回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、前回選択した報知パターンが報知パターン1Cのときは、図62(C)に示す報知パターン1C選択時のテーブルを選択し、報知パターン1C選択時のテーブルのうち、現在の遊技状態(通常状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。
また、連続回数カウンタの値が3のときは、図63に示す3回目の変動用の報知パターン決定テーブルを選択する。そして、3回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、前回選択した報知パターンが報知パターン2A−1,2A−2のときは、図63(A)に示す報知パターン2A−1、2A−2選択時のテーブルを選択し、報知パターン2A−1、2A−2選択時のテーブルのうち、現在の遊技状態(通常状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。また、3回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、前回選択した報知パターンが報知パターン2B−1,2B−2のときは、図63(B)に示す報知パターン2B−1,2B−2選択時のテーブルを選択し、報知パターン2B−1,2B−2選択時のテーブルのうち、現在の遊技状態(通常状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。また、3回目の変動用の報知パターン決定テーブルのうち、前回選択した報知パターンが報知パターン2C−1,2C−2のときは、図63(C)に示す報知パターン2C−1,2C−2選択時のテーブルを選択し、報知パターン2C−1,2C−2選択時のテーブルのうち、現在の遊技状態(通常状態、確変状態)に応じたテーブルを選択する。
なお、連続回数カウンタの値が4のときは、4回目の変動用の報知パターンを選択することになるが(図74)、この実施の形態では、4回目の変動用の報知パターンを1種類しか設けていないので、4回連続して報知演出を実行すると決定されたときは(ステップS634)、自動的に図74に示すような4回目の変動用の報知パターンが決定される。そして、4回目の変動用の報知パターンが決定された場合は、前回報知演出フラグ、今回報知演出フラグ、連続回数カウンタをクリアする処理も実行される。なお、遊技状態が通常状態のときは、4回目の報知演出が実行されないように制御する必要があるが、この場合、連続回数カウンタの値が4で遊技状態が通常状態のときは、報知パターンを決定せずに、今回報知演出フラグをオフとし、前回報知演出フラグもオフとし、連続回数カウンタの値もクリアする。
なお、前回選択された報知パターンはRAM122における所定の格納領域に格納されている(ステップS642参照)。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップS639で抽出した報知パターン決定用乱数値SR9−2に従って、ステップS640で選択した報知パターン決定テーブルに基づいて報知パターンを決定する(ステップS641)。
具体的には、演出制御用CPU120は、図61の通常状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知パターン決定用乱数値SR9−2が1〜60のときは報知パターン1Aを決定し、報知パターン決定用乱数値SR9−2が61〜80のときは報知パターン1Bを決定し、報知パターン決定用乱数値SR9−2が81〜100のときは報知パターン1Cを決定する。また、図61の確変状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知パターン決定用乱数値SR9−2が1〜20のときは報知パターン1Aを決定し、報知パターン決定用乱数値SR9−2が21〜60のときは報知パターン1Bを決定し、報知パターン決定用乱数値SR9−2が61〜100のときは報知パターン1Cを決定する。
このように、遊技状態が通常状態のときは、遊技状態が確変状態のときよりも高い割合で報知パターン1Aを決定し、遊技状態が確変状態のときは、遊技状態が通常状態のときよりも高い割合で報知パターン1Cを決定する。従って、遊技者は、報知パターン1Cが実行されることにより、確変状態に制御されている可能性が高いと認識する。
また、図62(A)の通常状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知パターン決定用乱数値SR9−2が1〜80のときは報知パターン2A−1を決定し、報知パターン決定用乱数値SR9−2が81〜100のときは報知パターン2A−2を決定する。また、図62(A)の確変状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知パターン決定用乱数値SR9−2が1〜20のときは報知パターン2A−1を決定し、報知パターン決定用乱数値SR9−2が21〜100のときは報知パターン2A−2を決定する。このように、遊技状態が確変状態のときは、遊技状態が通常状態のときよりも高い割合で報知パターン2A−2を決定する。従って、遊技者は、報知パターン2A−1が実行された場合よりも報知パターン2A−2が実行されたるときに、確変状態に制御されている可能性が高いと認識する。なお、図62(B)に示すテーブルにおける報知パターン2B−1,2B−2に対する乱数値の割り振り、および図62(C)に示すテーブルにおける報知パターン2C−1,2C−2に対する乱数値の割り振りも、図62(A)に示すテーブルにおける報知パターン2A−1,2A−2に対する乱数値の割り振りと同じとなっている。ただし、図62(A)、(B)、(C)に示す各テーブルにおける乱数値の割り振りをテーブルごとに異ならせるようにしてもよい。
また、図63(A)の通常状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知パターン決定用乱数値SR9−2が1〜80のときは報知パターン3A−1を決定し、報知パターン決定用乱数値SR9−2が81〜100のときは報知パターン3A−2を決定する。また、図63(A)の確変状態のときのテーブルが選択されている場合は、報知パターン決定用乱数値SR9−2が1〜20のときは報知パターン3A−1を決定し、報知パターン決定用乱数値SR9−2が21〜100のときは報知パターン3A−2を決定する。このように、遊技状態が確変状態のときは、遊技状態が通常状態のときよりも高い割合で報知パターン3A−2を決定する。従って、遊技者は、報知パターン3A−1が実行された場合よりも報知パターン3A−2が実行されたるときに、確変状態に制御されている可能性が高いと認識する。なお、図63(B)に示すテーブルにおける報知パターン3B−1,3B−2に対する乱数値の割り振り、および図63(C)に示すテーブルにおける報知パターン3C−1,3C−2に対する乱数値の割り振りも、図63(A)に示すテーブルにおける報知パターン3A−1,3A−2に対する乱数値の割り振りと同じとなっている。ただし、図63(A)、(B)、(C)に示す各テーブルにおける乱数値の割り振りをテーブルごとに異ならせるようにしてもよい。
演出制御用CPU120は、報知パターンを決定した後、決定した報知パターンをRAM122における所定の格納領域(報知パターン格納領域)に格納するし、報知パターンに対応した報知演出実行時間タイマに、変動開始から報知演出の実行タイミングまでの時間をセットしスタートさせるなど報知演出設定を行う(ステップS542)。報知演出実行時間タイマは、変動開始から報知演出の実行タイミングまでの時間を計測するタイマである。変動開始から報知演出の実行タイミングまでの時間は、例えば、変動パターンで特定される変動時間から報知演出の実行時間(例えば3秒)を引いた残り時間である。その後、処理を終了する。
図61〜図63に示す報知パターン決定テーブルを用いて報知パターンが決定されることによって、複数回の変動に亘って関連性のある報知演出が実行可能である。例えば、1回目の変動で報知パターン1Aが決定され、2回目の変動で報知パターン2A−1が決定され、3回目の変動で報知パターン3A−1が決定された場合、図73に示すように、1回目の変動でコメントが「確変?」となる報知演出が実行され、2回目の変動でコメントが「可能性は・・・」となる報知演出が実行され、3回目の変動でコメントが「???」となる報知演出が実行される。また、1回目の変動で報知パターン1Aが決定され、2回目の変動で報知パターン2A−1が決定され、3回目の変動で報知パターン3A−2が決定された場合、図72に示すように、1回目の変動でコメントが「確変?」となる報知演出が実行され、2回目の変動でコメントが「可能性は・・・」となる報知演出が実行され、3回目の変動でコメントが「高い!!」となる報知演出が実行される。このように、複数回の変動に亘って関連性のある報知演出が実行されることにより、確変状態に対する遊技者の期待を一層向上させることができる。
なお、3回の変動に亘って実行される関連性のある報知演出の報知パターンの組み合わせとして、報知パターン1A,2A−1,3A−1、報知パターン1A,2A−1,3A−2の組み合わせの他に、報知パターン1A,2A−2,3A−1、報知パターン1A,2A−2,3A−2、報知パターン1B,2B−1,3B−1、報知パターン1B,2B−1,3B−2、報知パターン1B,2B−2,3B−1、報知パターン1B,2B−2,3B−2、報知パターン1C,2C−1,3C−1、報知パターン1C,2C−1,3C−2、報知パターン1C,2C−2,3C−1、報知パターン1C,2C−2,3C−2の組み合わせがある。このように、報知パターン(報知演出の態様)は複数種類の系統に分けられており、各々の系統には複数種類の異なる演出態様が設けられている。すなわち、報知パターンとして、報知パターンA、報知パターンBおよび報知パターンCの系統に分けられている。例えば、報知パターンBの系統は、報知パターンAの系統のときのキャラクタとは異なるキャラクタが異なるコメントを発する。具体的には、女の子のキャラクタが、1回目の変動で「今の状態は?」(報知パターン1B)といい、2回目の変動で「チャンス?」(報知パターン2B−1)または「確変?」(報知パターン2B−2)といい、3回目の変動で「・・かも?」(報知パターン3B−1)または「可能性あり」(報知パターン3B−2)という。また、報知パターンCの系統は、所定のキャラクタが複数回の変動に亘って関連性のある動作を行う。具体的には、男の子のキャラクタが、1回目の変動で登場し(報知パターン1C)、2回目の変動で走り出し(報知パターン2C−1)またはジャンプし(報知パターン2C−2)、3回目の変動でVサインを出す(報知パターン3C−1)またはガッツポーズをする(報知パターン3C−2)。
この実施の形態では、報知演出の態様によって確変状態に移行されている可能性が高いかどうか判断できるようになっている。すなわち、報知パターンAの系統の報知演出よりも報知パターンB,Cの系統の報知演出が実行されたときの方が、確変状態に移行されている可能性は高い(図61参照)。また、同一系統の複数種類の報知パターンのうち、確変状態に制御されているときは所定の報知パターンが他の報知パターンよりも選択される割合が高い(図62、図63参照)。
なお、複数回の変動に亘って実行される報知演出の「関連性」の具体例として、3回の変動の報知演出の各々について三大珍味や三大名所などが関連付けられ、三大珍味や三大名所の全ての報知演出が実行された場合に、確変状態に移行されている可能性が高くするようにしてもよい。例えば、1回目の変動で「フォアグラ」が表示され、2回目の変動で「トリュフ」が表示され、3回目の変動で「キャビア」が表示された場合は、確変状態(潜伏確変状態)に移行される可能性が高く、1回目の変動で「フォアグラ」が表示され、2回目の変動で「トリュフ」が表示され、3回目の変動で「もも」が表示された場合は、通常状態(時短状態)に移行されている可能性が高いような場合である。
また、報知演出(示唆演出、かもね演出)は、ここに例示したものに限定されず、確変状態である可能性があることを報知、示唆できる演出であればどのような演出であってもよい。この実施の形態では、はずれ変動時に所定の割合でキャラクタ等を表示することで報知していたが、報知するタイミングもこれに限定されない。例えば、大当り種別が「第1確変」または「通常」である大当り遊技状態が終了した後、所定回数の変動が実行されるまでの間、共通の背景としたり、共通のキャラクタによる演出を実行することによって確変状態である可能性を示唆するようにしてもよい。このように、キャラクタを表示させるなどに限定されず、背景等を共通にする演出も報知演出に含まれる。また、可変表示結果が「突確大当り」になったことに対応する2ランド大当り状態と、「小当り」になったことに対応する小当り遊技状態では、同様の可変入賞動作が行われるため、可変表示結果がいずれであるか不明となり、遊技状態が不明となる場合がある。そのため、可変表示結果が「突確大当り」または「小当り」となった後に、背景を共通にしたり、共通のキャラクタによる演出を実行することによって確変状態である可能性を示唆するようにしてもよい。このように、「突確大当り」または「小当り」となった後に確変状態である可能性を示唆する演出も報知演出に含まれる。
図68は、図56のステップS162にて実行される飾り図柄変動中演出処理の一例を示すフローチャートである。この飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御プロセスタイマ値を、例えば1減算するなどして更新する(ステップS601)。次に、演出制御フラグ設定部191に設けられた変動中演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS602)。ここで、変動中演出中フラグは、後述するステップS613の処理が実行されることによりオン状態にセットされる一方で、ステップS617の処理が実行されることによりクリアされてオフ状態となる。なお、ステップS610の処理が実行されるときにも、変動中演出中フラグがクリアされてオフ状態となるようにしてもよい。
ステップS602にて変動中演出中フラグがオフである場合には(ステップS602;No)、例えば演出制御プロセスタイマ値が所定の演出開始判定値に合致したか否かなどに応じて、変動中演出の実行タイミングとなったか否かを判定する(ステップS603)。変動中演出の実行タイミングであると判定された場合には(ステップS603;Yes)、変動中演出を実行するか否かを判定する(ステップS604)。ステップS604の処理では、例えば特殊演出実行フラグまたは再抽選演出実行フラグがオンであるか否かにより判定する。即ち、いずれかのフラグがオンであれば変動中演出を実行するものと判定する。
変動中演出を実行しないと判定された場合(ステップS604;No)、予告演出を実行するための予告演出制御設定を行う(ステップS605)。ステップS605の処理では、ステップS589の処理でセットされた予告演出制御パターンに従って予告演出を実行するための設定が行われる。また、操作ボタン30の操作に対応して予告演出制御パターンを切り換える処理も実行される。
次に、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される各種のタイマ判定値と比較することなどにより、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS606)。そして、いずれのタイマ判定値とも合致しなければ(ステップS606;No)、飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS606にてタイマ判定値と合致した場合(ステップS606;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された各種制御データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードのいずれか)を読み出す(ステップS607)。ここで、ステップS606の処理で演出制御パターンにて示される複数のタイマ判定値が演出制御プロセスタイマ値と合致した場合には、合致した各々のタイマ判定値と対応付けて格納されている複数の制御データを、ステップS607の処理にて読み出すようにすればよい。そして、ステップS607にて読み出された制御データが終了コードであるか否かの判定を行う(ステップS608)。このとき、終了コードではないと判定された場合には(ステップS608;No)、ステップS607にて読み出された制御データに応じた指令や設定を行うための演出制御指令処理を実行してから(ステップS609)、飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS608にて終了コードであると判定された場合には(ステップS608;Yes)、例えば所定のタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定することなどにより、大当り開始指定コマンド受信待ち時間の設定を行う(ステップS610)。そして、飾り図柄プロセスフラグの値を飾り図柄変動終了時処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS611)、飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS604にて変動中演出を実行すると判定された場合(ステップS604;Yes)、変動中演出を開始するための設定を行う(ステップS612)。一例として、ステップS612の処理では、図67に示したステップS585またはステップS587の処理でセットされた図柄変動制御パターンに基づいて変動中演出として再抽選演出または特殊演出の実行を開始するための設定を行う。即ち、ステップS585の処理で再抽選演出を実行することに対応した図柄変動制御パターンがセットされた場合には、この処理において再抽選演出が開始され、ステップS587の処理で特殊演出を実行することに対応した図柄変動制御パターンがセットされた場合には、この処理において特殊演出が開始されることとなる。再抽選演出を実行するときには、変動中昇格成功演出と変動中昇格失敗演出のいずれを実行するかに応じて、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた報知内容バッファの値(報知内容バッファ値)を設定するようにしてもよい。具体的な一例として、変動中昇格成功演出を実行する場合には報知内容バッファ値を「1」に設定する一方で、変動中昇格失敗演出を実行する場合には報知内容バッファ値を「0」に設定する。その後、変動中演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS613)、飾り図柄変動中処理を終了する。また、ステップS612またはS613の処理にて、特殊演出実行フラグ及び再抽選演出実行フラグをオフ状態にクリアする。このフラグのクリアはステップS610やS617の処理で行われるようにしてもよい。
一方、ステップS602にて変動中演出中フラグがオンであると判定された場合には(ステップS602;Yes)、例えば演出制御プロセスタイマ値と図柄変動制御パターンに示される演出終了判定値とが合致するか否かなどに応じて、変動中演出の終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS614)。このとき、変動中演出の終了タイミングでなければ(ステップS614;No)、変動中演出となる演出動作を制御するための設定を行う(ステップS615)。一例として、ステップS615の処理では、演出制御プロセスタイマ値に応じて演出制御パターンから読み出した制御データに従い、表示制御指令を表示制御部123に供給すること、効果音信号を音声制御基板13に対して伝送すること、電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送することなどにより、大当り中昇格演出となる演出動作の制御が行われるようにすればよい。即ち、ステップS606〜S609と同様の処理が実行されればよい。それに加えて、再抽選演出や特殊演出の実行時に操作ボタン30を操作させる演出(操作演出)を実行する場合には、予め定められたボタン操作有効期間であるか否かの判定や、操作ボタン30操作に応じて演出を変化させる処理が実行される。こうしたステップS615の処理を実行した後には、飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS614にて変動中演出の終了タイミングであると判定された場合には(ステップS614;Yes)、変動中演出を終了するための設定を行い(ステップS616)、変動中演出中フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS617)、飾り図柄変動中処理を終了する。
図69は、図68のステップS605の予告演出制御設定の処理内にて実行される表示領域スクロール処理の一例を示すフローチャートである。この表示領域スクロール処理において、演出制御用CPU120は、まず、スクロール予告演出を実行する演出制御パターンであるか否かを判定する(ステップS701)。スクロール予告演出を実行する演出制御パターンである場合(ステップS701;Yes)、演出制御タイマ設定部192に設けられている演出制御プロセスタイマ値をチェックするなどして、遊技者による操作ボタン30の操作に対応して表示領域5Mをスクロール移動可能な期間であるボタン操作有効期間か否かを判定する(ステップS702)。ボタン操作有効期間内である場合には(ステップS702;Yes)、操作ボタン30による上下左右のいずれかを指定する方向操作があったか否かを判定する(ステップS703)。具体的には、遊技者による操作ボタン30の操作が操作検出スイッチ31により検出され、操作検出スイッチ31から演出制御基板12へと伝送される操作検出信号に基づいて、方向操作がなされたか否かを判定する。方向操作があった場合には(ステップS703;Yes)、演出制御CPU120は、表示制御部123を制御して、表示領域5Mを方向操作に対応する方向にスクロール移動させる。その後、表示領域スクロール処理を終える。このような、表示領域スクロール処理を飾り図柄変動中処理内で実行することで、スクロール予告演出において、表示領域5Mを仮想表示領域5Nにスクロール移動することができるようになる。
図70は、図68のステップS609にて実行される演出制御指令処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御指令処理において、演出制御用CPU120は、まず、図68に示すステップS615の処理で読み出された制御データの種類を、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データのうちから特定する(ステップS561)。そして、ステップS561にて特定された制御データの種類は表示制御データであるか否かの判定を行う(ステップS562)。
ステップS562にて表示制御データであると判定された場合には(ステップS562;Yes)、読み出した表示制御データに従って作成した表示制御指令を表示制御部123に対して伝送させる(ステップS563)。ステップS562にて表示制御データではないと判定された場合や(ステップS562;No)、ステップS563の処理を実行した後には、ステップS561にて特定された制御データの種類は音声制御データであるか否かを判定する(ステップS564)。このとき、制御データの種類が音声制御データであれば(ステップS564;Yes)、読み出した音声制御データに従って作成した音声データを、I/O124に含まれる出力ポートから音声制御基板13に対して伝送させることにより(ステップS565)、演出制御パターンから読み出した音声制御データに対応する音声を、スピーカ8L、8Rから出力させる。ステップS564にて音声制御データではないと判定された場合(ステップS564;No)、あるいは、ステップS565の処理を実行した後には、ステップS561にて特定された制御データの種類はランプ制御データであるか否かを判定する(ステップS566)。このとき、制御データの種類がランプ制御データであれば(ステップS566;Yes)、読み出したランプ制御データに従って作成したランプデータを、I/O125に含まれる出力ポートからランプ制御基板14に対して伝送させることにより(ステップS567)、演出制御パターンから読み出したランプ制御データに対応した遊技効果ランプ9の点灯動作などを行わせる。ステップS566にて音声制御データではないと判定された場合(ステップS566;No)、あるいは、ステップS567の処理を実行した後には、演出制御指令処理を終了する。
図71は、図56のステップS167にて実行される普図対応演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この普図対応演出設定処理において、演出制御CPU120は、まず、演出制御フラグ設定部191に設けられた普図対応演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS651)。ここで、普図対応演出中フラグは、後述するステップS655の処理が実行されることによりオン状態にセットされる一方で、ステップS659の処理が実行されることによりクリアされてオフ状態となる。
ステップS651にて変動中演出中フラグがオフである場合には(ステップS651;No)、主基板11から送信された普図変動開始コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS652)。このとき、普図変動開始コマンドの受信がなければ(ステップS652;No)、そのまま普図対応演出設定処理を終了する。
ステップS652にて普図変動開始コマンドの受信があると判定された場合には(ステップS652;Yes)、普図対応演出を実行するか否かを判定する(ステップS653)。ここでは、例えば、所定の割合(30%など)で普図対応演出を実行すると判定する。潜伏確変フラグがオンであるか否かに応じて実行割合を異ならせてもよい。潜伏確変フラグがオンである場合の実行割合をオフである場合より多くすることで、普図対応演出により潜伏確変状態であることを間接的に報知することができる。また、普図変動開始コマンドから特定される普図表示結果などに基づいて、普図対応演出を実行するか否かの決定割合を異ならせてもよい。また、所定の割合とは0%や100%を含み、普図対応演出を必ず実行するようにしてもよいし、普図対応演出を実行しないようにしてもよい。また、高ベース状態においては、普図変動時間が短いため、普図対応演出を実行しないようにしてもよい。例えば、高ベース判定用フラグがオンである場合には、ステップS653でNoと判定するようにする。また、高ベース判定用フラグがオフであって、潜伏確変フラグがオンである場合には、50%の割合でS653にてYesと判定するようにして、潜伏確変フラグがオフである場合には、20%の割合でS653にてYesと判定するようにする。このようにすることで、高ベース状態においては、普図対応演出を実行せず、また、低ベース状態においては、潜伏確変状態である場合に、通常状態である場合より高い割合で普図対応演出を実行するようにすることができる。このようにすることで、普図対応演出が実行されるか否かにより、潜伏確変状態であることを間接的に報知することができる。さらに、今回報知演出フラグや前回報知演出フラグがオンであるか否かによって、実行割合を異ならせ報知演出を対応付けしてもよい。普図対応演出を実行しない場合は(ステップS653;No)、そのまま普図対応演出設定処理を終了する。
ステップS653にて普図対応演出を実行すると判定された場合(ステップS653;Yes)、普図変動開始コマンドから特定される普図表示結果に対応する普図対応演出を開始する設定を行う(ステップS654)。例えば、普図表示結果ごとに予め定められた普図対応演出の演出制御パターンをセットして、普図対応演出を開始させる。その後、普図対応演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS655)、普図対応演出設定処理を終了する。
一方、ステップS651にて普図対応演出中フラグがオンであると判定された場合には(ステップS651;Yes)、例えば普図変動開始コマンドから特定される普図変動時間が経過したか否か、普図変動終了コマンドを受信したか否かなどに基づいて、普図対応演出の終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS656)。このとき、普図対応演出の終了タイミングでなければ(ステップS656;No)、普図対応演出となる演出動作を制御するための設定を行う(ステップS657)。その後、普図対応演出設定処理を終了する。
ステップS656にて普図対応演出の終了タイミングであると判定された場合には(ステップS656;Yes)、普図対応演出を終了するための設定を行い(ステップS658)、普図対応演出中フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS659)、普図対応演出設定処理を終了する。
次に、潜伏確変状態中および通常状態中(時短状態中)における報知演出の演出態様について説明する。
図72は、潜伏確変状態中における報知演出の表示例を示す説明図である。図72に示すように、潜伏確変状態中において飾り図柄の変動(1回目の変動)が開始されるときに、演出制御用CPU120において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、画像表示装置5において飾り図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の飾り図柄が「358」で停止され、その後、飾り図柄「358」はゆれ変動を行う(B)。そして、画像表示装置5において例えば「ボタンを押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン30の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン30を所定期間内に操作した場合(「操作有」)は、画像表示装置5の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「確変?」というコメントを発する。これによって、遊技者は確変状態に移行されているかもしれないとの期待を抱く。一方、遊技者が、操作ボタン30を所定期間内に操作しなかった場合(「操作無」)は、画像表示装置5の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言わない(E)。具体的には、キャラクタが「・・・」と沈黙する。この場合、遊技者は確変状態に移行されているかどうかについての判断材料を得られないことになる。
また、図72に示すように、2回目の変動が開始されるときにも、演出制御用CPU120において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、画像表示装置5において飾り図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の飾り図柄が「172」で停止され、その後、飾り図柄「172」はゆれ変動を行う(B)。そして、画像表示装置5において例えば「ボタンを2回押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン30の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン30を所定期間内に2回操作した場合(「操作有」)は、画像表示装置5の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「可能性は・・・」というコメントを発する。これによって、遊技者は確変状態に移行されているかもしれないとの期待をより強く抱くことになる。一方、遊技者が、操作ボタン30を所定期間内に2回操作しなかった場合(「操作無」)は、画像表示装置5の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言わない(E)。具体的には、キャラクタが「・・・」と沈黙する。この場合、遊技者は確変状態に移行されているかどうかについての判断材料を得られないことになる。
さらに、図72に示すように、3回目の変動が開始されるときにも、演出制御用CPU120において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、画像表示装置5において飾り図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の飾り図柄が「827」で停止され、その後、飾り図柄「827」はゆれ変動を行う(B)。そして、画像表示装置5において例えば「ボタンを3回押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン30の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン30を所定期間内に3回操作した場合(「操作有」)は、画像表示装置5の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「高い!!」というコメントを発する。これによって、遊技者は確変状態に移行されているかもしれないとの期待をより一層強く抱くことになる。一方、遊技者が、操作ボタン30を所定期間内に3回操作しなかった場合(「操作無」)は、画像表示装置5の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言わない(E)。具体的には、キャラクタが「・・・」と沈黙する。この場合、遊技者は確変状態に移行されているかどうかについての判断材料を得られないことになる。
図73は、通常状態中における報知演出の表示例を示す説明図である。図73に示すように、通常状態中において飾り図柄の変動(1回目の変動)が開始されるときに、演出制御用CPU120において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、画像表示装置5において飾り図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の飾り図柄が「358」で停止され、その後、飾り図柄「358」はゆれ変動を行う(B)。そして、画像表示装置5において例えば「ボタンを押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン30の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン30を所定期間内に操作した場合(「操作有」)は、画像表示装置5の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「確変?」というコメントを発する。これによって、遊技者は確変状態に移行されているかもしれないとの期待を抱く。一方、遊技者が、操作ボタン30を所定期間内に操作しなかった場合(「操作無」)は、画像表示装置5の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言わない(E)。具体的には、キャラクタが「・・・」と沈黙する。この場合、遊技者は確変状態に移行されているかどうかについての判断材料を得られないことになる。
また、図73に示すように、2回目の変動が開始されるときにも、演出制御用CPU120において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、画像表示装置5において飾り図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の飾り図柄が「172」で停止され、その後、飾り図柄「172」はゆれ変動を行う(B)。そして、画像表示装置5において例えば「ボタンを2回押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン30の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン30を所定期間内に2回操作した場合(「操作有」)は、画像表示装置5の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「可能性は・・・」というコメントを発する。これによって、遊技者は確変状態に移行されているかもしれないとの期待をより強く抱くことになる。一方、遊技者が、操作ボタン30を所定期間内に2回操作しなかった場合(「操作無」)は、画像表示装置5の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言わない(E)。具体的には、キャラクタが「・・・」と沈黙する。この場合、遊技者は確変状態に移行されているかどうかについての判断材料を得られないことになる。
さらに、図73に示すように、3回目の変動が開始されるときにも、演出制御用CPU120において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、画像表示装置5において飾り図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の飾り図柄が「827」で停止され、その後、飾り図柄「827」はゆれ変動を行う(B)。そして、画像表示装置5において例えば「ボタンを3回押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン30の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン30を所定期間内に3回操作した場合(「操作有」)は、画像表示装置5の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「???」というコメントを発する。このコメントは確変状態に移行されている可能性が高くないことを意味し、遊技者は確変状態に移行されている可能性があまり高くないと認識する。一方、遊技者が、操作ボタン30を所定期間内に3回操作しなかった場合(「操作無」)は、画像表示装置5の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されている可能性を示唆するコメント(台詞)を言わない(E)。具体的には、キャラクタが「・・・」と沈黙する。この場合、遊技者は確変状態に移行されているかどうかについての判断材料を得られないことになる。
図72および図73に示すように、見た目上、通常状態に制御されている状態(通常状態か潜伏確変状態か判別できない状態)のときに、確変状態に移行されている可能性が高いか低いかを示す報知演出(示唆演出)を実行しているので、遊技者に確変状態に移行されているかもしれないとの期待感を与えることができる。また、遊技者による操作ボタン30の操作が所定期間内に行われたことを条件に、報知演出(図72および図73に示す例では、キャラクタが喋るコメント)を実行するように構成しているので、遊技者に積極的に遊技に参加させることができ、報知演出に遊技者が飽きて遊技興趣が低下してしまうのを防止することができる。さらに、報知演出として、複数回の変動に亘って実行される各々の演出が関連性のある報知演出(図72に示す例では、コメントが「確変?」「可能性は・・・」「高い!!」と変化する演出、図73に示す例では、コメントが「確変?」「可能性は・・・」「???」と変化する演出)を実行可能であるので、複数回の変動に亘って操作ボタン30を操作しないと関連があるかどうかわからない(確変状態に移行されている可能性が高いかどうかわからない)ことになり、遊技者の遊技への参加意欲を掻き立てることができる。
また、飾り図柄の停止図柄としてはずれ図柄(「358」「172」など)を停止表示させた後に、報知演出を実行するように構成されているので、飾り図柄の停止図柄が大当り図柄にならなかった場合でも遊技状態が内部的に確変状態に制御されているかもしれないとの期待感を与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、報知演出は常に3回の変動に亘って実行されるわけではなく、1回〜4回の変動に亘って実行される。この実施の形態では、報知演出が連続して実行される回数が増えるほど、確変状態に移行されている可能性が高い。
また、報知演出は複数種類用意されている(図61〜図63参照)。報知演出の態様は複数種類の系統に分けられており、各々の系統には複数種類の異なる演出態様が設けられている。すなわち、図61〜図63に示すように、報知パターン(報知演出の態様)として、報知パターンA、報知パターンBおよび報知パターンCの系統に分けられている。そして、各々の系統の報知パターンには、関連性のある複数種類の異なる態様の報知パターン(例えば、報知パターンAの場合、1回目の変動時の報知パターン1A、2回目の変動時の報知パターン2A−1,2A−2、3回目の変動時の報知パターン3A−1,3A−2)が設けられている。具体的には、図72および図73に示したキャラクタがコメントを発する報知演出を報知パターンAであるとすると、「確変?」というコメントを発する報知演出の態様が報知パターン1Aであり、「可能性は・・・」というコメントを発する報知演出の態様が報知パターン2A−1であり、「高い!!」というコメントを発する報知演出の態様が報知パターン3A−2であり、「???」というコメントを発する報知演出の態様が報知パターン3A−1である。なお、その他の系統の報知パターンB,Cとしては、例えば、報知パターンAのときのキャラクタとは異なるキャラクタが異なるコメントを発するような演出であってもよいし、キャラクタが複数回の変動に亘って関連性のある動作を行うような演出であってもよい。
この実施の形態では、報知演出の態様によって確変状態に移行されている可能性が高いかどうか判断できるようになっている。すなわち、同一系統の複数種類の報知パターンのうち、確変状態に制御されているときは所定の報知パターンが他の報知パターンよりも選択される割合が高くなるように構成されている。具体的には、確変状態のときに、報知パターン2A−2は報知2A−1よりも選択割合が高く、報知パターン3A−2(「高い!!」のコメント)は報知パターン3A−1(「???」のコメント)よりも選択割合が高い。
図72および図73に示した例では、1回目の変動のときに操作ボタン30を1回操作するように指示し、2回目の変動のときに操作ボタン30を2回操作するように指示し、3回目の変動のときに操作ボタン30を3回操作するように指示していたが、このような場合に限られず、例えば1回目の変動のときに操作ボタン30を2回操作するように指示し、2回目の変動のときに操作ボタン30を3回操作するように指示し、3回目の変動のときに操作ボタン30を1回操作するように指示するような場合であってもよい。また、操作ボタン30の操作回数は毎変動1回でもよく、毎変動複数回でもよい。
また、有効期間内に操作ボタン30が操作されなかった場合に、「・・・」と表示するのではなく、演出に変化を加えずに、そのままキャラクタをフェードアウトさせるようにしてもよい。例えば、図72において、(C)の表示の後にキャラクタを登場させ、操作ボタン30が押されれば(D)の表示を行い、有効期間内に操作ボタン30が押されなければキャラクタをフェードアウトさせる。
また、図72および図73に示した例では、全て通常変動(飾り図柄の高速変動)が行われてから飾り図柄が仮停止され、その後に報知演出が実行される場合を示していたが、変動態様(変動パターン)がリーチを伴う変動である場合には、リーチ演出が実行されてから飾り図柄が仮停止され、その後に報知演出が実行される。
また、図72および図73に示した例では、飾り図柄の可変表示において図柄を仮停止させた後に報知演出を実行するように構成されているが、飾り図柄の可変表示中における報知演出を実行するタイミングは任意のタイミングでよい。例えば、可変表示を開始する前に実行してもよいし、可変表示を開始した後の高速変動中に実行してもよいし、リーチ演出が実行される場合はリーチ演出の実行中に実行してもよい。報知演出はキャラクタを用いた所定の演出を行うだけであるので、可変表示中の任意のタイミングで実行させる場合であっても複雑な表示制御を要しないからである。
図74は、潜伏確変状態中における確変状態の確定を示す報知演出の表示例を示す説明図である。図74に示すように、4回目の変動が開始されるときに、演出制御用CPU120において報知演出を実行することが決定されたものとする。この場合、画像表示装置5において飾り図柄の通常変動(高速変動)が所定期間実行された後(A)、例えば左中右の飾り図柄が「358」で停止され、その後、飾り図柄「358」はゆれ変動を行う(B)。そして、画像表示装置5において例えば「ボタンを押せ!」という文字を表示することによって、操作ボタン30の操作を遊技者に促す(C)。その後、遊技者が、操作ボタン30を所定期間内に操作した場合(「操作有」)は、画像表示装置5の画面上のキャラクタが確変状態に移行(制御)されていること(確変状態の確定)を報知するコメント(台詞)を言う(D)。具体的には、キャラクタが「確変だよ」というコメントを発する。この実施の形態では、確変状態に移行されているときのみ、4回連続して報知演出が実行される。従って、遊技者は、4回目の変動で報知演出が実行されたことにより、確変状態に移行されていることを認識する。このように、確変状態が確定していることを報知する報知演出を実行することにより、このような報知演出が実行されるかどうかの興味を持たせて遊技の興趣を向上させることができる。
なお、図72〜図74に示す報知演出では、画像表示装置5の表示画面の表示態様(キャラクタがコメントを発する)ことによって確変状態に移行されていることを示唆するようにしていたが、遊技状態が確変状態であるか否かによって出力される割合の異なる複数種類の効果音のいずれかを出力することによって確変状態に移行されていることを示唆するようにしてもよく、また、遊技状態が確変状態であるか否かによって出力される割合の異なる複数種類のランプ・LEDの点灯パターンのいずれかで点灯させることによって確変状態に移行されていることを示唆するようにしてもよい。
次に、普図対応演出の表示例について説明する。図75は、飾り図柄の可変表示中における普図対応演出の表示例を示す説明図である。図75(A)は、飾り図柄の変動開始前の状態を示している。ここで、図75(B)に示すように、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞し、特図ゲームや可変表示ゲームを実行するための始動条件が成立したことに基づいて、図75(C)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動(可変表示)が開始される。ここで、図75(D)に示すように、遊技球が通過ゲート41を通過し、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立したことに基づいて、図75(E)に示すように、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を開始させるともに、画像表示装置5にて例えばキャラクタFC1を使用した普図対応演出を開始させる。この普図対応演出は飾り図柄の可変表示や、当該飾り図柄の可変表示に対応した演出(リーチ演出や予告演出)とは、別個の処理により実行されるので、飾り図柄の可変表示などと同時並行して実行可能である。なお、予告演出など飾り図柄の可変表示に対応した演出を実行する場合には、演出の重複を避けるため、普図対応演出を実行しない制御をするようにしてもよい。
その後、普図表示結果が、「普図当り1」である場合は、図75(E1)に示すように、キャラクタFC1が持つ花火が大きく爆発する普図対応演出表示が行われる。また、このとき、普通図柄表示器20の確定普通図柄として「普図当り1」であることに対応した「7」を示す普通図柄が停止表示される。そして、図75(G1)に示すように、「普図当り1」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片を動作させることで第2始動入賞口を開放させる。ここでは、図51に示すように、1.5秒の開放が2回行われることとなる。
普図表示結果が、「普図当り2」である場合は、図75(E2)に示すように、キャラクタFC1が持つ花火が小さく爆発する普図対応演出表示が行われる。また、このとき、普通図柄表示器20の確定普通図柄として「普図当り2」であることに対応した「3」を示す普通図柄が停止表示される。そして、図75(G2)に示すように、「普図当り2」となったことに対応して、第2始動入賞口を開放させる。ここでは、図51に示すように、0.3秒の開放が1回行われることとなる。
普図表示結果が、「普図ハズレ」である場合は、図75(E3)に示すように、キャラクタFC1が持つ花火が爆発しない普図対応演出表示が行われる。また、このとき、普通図柄表示器20の確定普通図柄として「普図ハズレ」であることに対応した「−」を示す普通図柄が停止表示される。そして、図75(G3)に示すように、第2始動入賞口は開放しない。
図75(G1)、(G2)、または(G3)の後には、図75(H)に示すように、飾り図柄の可変表示が継続され、特図変動時間経過後、図75(I)に示すように、所定の表示結果が停止表示される。
なお、普図対応演出は、画像表示装置5にて飾り図柄が可変表示されていない場合にも実行可能である。図76は、飾り図柄の可変表示中でないときの普図対応演出の表示例を示す説明図である。図76(A)は、飾り図柄の変動開始前の状態を示している。ここで、図76(B)に示すように、遊技球が通過ゲート41を通過し、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立したことに基づいて、図75(C)に示すように、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を開始させるともに、画像表示装置5にて例えばキャラクタFC1を使用した普図対応演出を開始させる。その後、は図75に示した場合と同様に、普図表示結果に応じた普図対応演出が実行され、第2始動入賞口を開放させる。
次に、再抽選演出や特殊演出の詳細について説明する。以下の説明において、説明の簡単のため、画像表示装置5周辺の構成(始動入賞記憶表示エリア5Hなど)は適宜省略して説明する。図77(A)は、再抽選演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。図78は、再抽選演出を実行する場合の画像表示装置5の表示例である。可変表示結果が「大当り」であって、大当り種別が「第3確変」である場合は、先ず、図78(A)に示すように、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動(可変表示)が開始される(タイミングT1)。その後、例えば図78(B)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示される(タイミングT2)。ここでリーチ演出が実行された後、図78(C)に示すように「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「6」を示す数字が「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rと揃って一旦停止表示される(タイミングT3)。その後、図78(D)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が再び変動させて、図78(E)に示すように、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄(ここでは「7」)が最終的に停止表示される(タイミングT5)。なお、大当り種別が「通常」である場合は、通常大当りとなる確定飾り図柄(例えば「4」など)が最終的に停止表示される。飾り図柄が停止表示された後は、図78(F)に示すように確変大当り(確率変動大当り)である旨が表示される。その後、大当りの演出として、操作ボタン30の操作によって大当り中演出を選択させる選択演出が実行される。例えば、図78(G)に示すように、大当り中演出に対応した3種類のキャラクタ画像CHA、CHB、CHCを表示させる(タイミングT6)。また、カーソルCUを表示させ、操作ボタン30の左右方向の押下操作または回動操作に対応してカーソルCUを動作させる。そして、所定時間経過後、または操作ボタン30中央を押下することによる決定操作があったときにカーソルCUにより選択されているキャラクタ画像に対応した大当り中演出が実行される。
この実施の形態では、3種類の大当り中演出が用意されている。図80(A1)、(A2)、(A3)に示すような、キャラクタCHAを使用した大当り中演出Aと、図80(B1)、(B2)、(B3)に示すような、キャラクタCHBを使用した大当り中演出Bと、図80(C1)、(C2)、(C3)に示すような、キャラクタCHCを使用した大当り中演出Cと、が用意される。これらの大当り中演出では、それぞれのキャラクタに対応した楽曲が流れるようになっている。大当り中演出において、それぞれの楽曲名が画像表示装置5に表示される。図78(G)に示した選択演出において、キャラクタ画像CHAが選択された場合は大当り中演出Aが実行され、キャラクタ画像CHBが選択された場合は大当り中演出Bが実行され、キャラクタ画像CHCが選択された場合は大当り中演出Cが実行される。例えば、ステップS164の大当り制御中処理において、操作ボタン30の選択操作に応じた演出制御パターンが設定される処理が実行される。
図77(B)は、特殊演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。図79は、特殊演出を実行する場合の画像表示装置5の表示例である。ここでは、図78で説明した表示例と同一の変動パターンであって、可変表示結果が「大当り」であり、大当り種別が「第1確変」である場合について説明する。先ず、図79(A)に示すように、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される(タイミングT1)。その後、例えば図79(B)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄が停止表示される(タイミングT2)。ここでリーチ演出が実行された後、図79(C)、(D)に示すように「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「7」を示す数字が「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rと揃って停止表示される(タイミングT3)。飾り図柄が停止表示された後は、図79(E)に示すように確変大当り(確率変動大当り)である旨が表示される。このように、大当り種別が「第1確変」または「第2確変」となる場合には、「第3確変」となる場合よりも早い段階で確変大当りとなることを報知できる。その後、特殊演出として、例えば、図79(F)に示すように、大当り中演出で使用される楽曲を紹介する演出が実行される(タイミングT4)。図79(F)の表示例では、大当り中演出Aに対応したキャラクタ画像CHAを表示するとともに、大当り中演出Aで使用される楽曲(「夢夢ちゃんロック」)を部分的に流して楽曲を紹介している。ここで、全ての楽曲を紹介するようにしてもよいし、変動時間に対応して一部の楽曲を紹介するようにしてもよい。その後、大当りの演出として、図79(G)に示すように、図78(G)に示したものと同様の選択演出が実行される。なお、図79(E)、(F)に示すように、飾り図柄を停止表示させた後も、大当り遊技状態が開始する前は、数字の飾り図柄を画像表示装置5に設けられる表示領域5Sに揺動させながら縮小表示させることで、未だ大当り遊技状態が開始していないことを報知している。このようにすることで、大当り遊技状態が開始したとの誤解を防ぎ、遊技者に無駄な遊技球を打たせないようにすることができる。
この実施の形態では、大当り種別によらず、即ち再抽選演出を実行するか否かによらず、共通の変動パターン(変動時間)に決定される場合がある。変動パターンが同一であっても、大当り種別が「第1確変」や「第2確変」である場合は、再抽選演出実行期間において特殊演出を実行するようにしている。このようにすることで、主基板11の側で、再抽選演出の実行の有無によって変動パターンを異ならせる必要がなくなる。その結果、変動パターンの増加を防止することができ、また変動パターン決定時の処理負担を軽減することができる。なお、図77に示した変動中演出が実行される前までの演出表示(飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出表示)は、変動パターンが同一であれば、変動中演出が再抽選演出であるか特殊演出であるかによらず、全く同一であってよい。こうすることで、演出用の制御データを共通にすることができる。これにより、変動中演出が実行される前までの制御データは、同一の変動パターンのとき、変動中演出がいずれであるかによらず共通のものが使用できるので図柄変動制御パターンのデータ量の増大を防止することができる。
なお、図78(G)や図79(G)に示した選択演出は、変動中演出(特殊演出)の一部として実行されるようにしてもよい。その場合、選択演出実行時に、操作ボタン30によって大当り中演出の選択があった場合は、その選択内容を例えばステップS615の処理において演出制御バッファ設定部194に設けられた大当り中演出バッファの値に記憶しておく。そして、ステップS164の大当り制御中処理において、大当り中演出バッファ値に応じた演出制御パターンが設定される処理が実行されるようにすればよい。この場合は、例えば、図79(F)と同じタイミングT4において、図81(F)に示すように、大当り中演出に対応した3種類のキャラクタ画像CHA、CHB、CHCを表示させる(タイミングT6)。また、カーソルCUを表示させ、操作ボタン30の左右方向の押下操作または回動操作に対応してカーソルCUを動作させる。そして、所定時間経過後、または操作ボタン30中央を押下することによる決定操作があったときにカーソルCUにより選択されているキャラクタ画像に対応した大当り中演出が、図81(G)に示すように実行される。なお、図81(G)では、キャラクタCHAが選択された場合の大当り中演出Aの表示例を示している。図81(F)において、キャラクタ画像CHBが選択された場合は大当り中演出Bが実行され、キャラクタ画像CHCが選択された場合は大当り中演出Cが実行される。
続いて、スクロール予告演出について説明する。図82は、スクロール予告演出を説明する為の図である。スクロール予告演出を実行するときには、図82(A)に示すように、画像表示装置5の表示領域5M(初期表示領域)の外部に仮想的に仮想表示領域5N(図中の斜線網掛け部分)が設けられる。そして、スクロール予告演出の予告パターンに応じて予告画像YH11、YH12、YH13、YH14が、仮想表示領域5Nの図82(A)に示す位置に配置される。そして、スクロール予告演出の実行中に予め定められたボタン操作有効期間中、操作ボタン30の方向操作に対応して、表示領域5Mを仮想表示領域5Mにスクロール移動可能になり、予告画像の有無を確認することができるようになる。なお、これらの予告画像は、表示領域5Mに同時に表示できない位置に配置される。即ち、操作ボタン30の方向操作によって表示領域5Mをスクロール移動させた場合に確認できる予告画像は1つずつになる。
この実施の形態では、変動パターンに応じて表示領域5Mをスクロール移動できる時間や回数が予め決まっている。図83(A)に示すように、擬似連変動を実行しない変動パターンでは、変動開始から「左」飾り図柄が停止表示までにボタン操作有効期間(スクロール移動可能な期間)を連続した期間として設けて、1回のボタン操作有効期間中のみ表示領域5Mをスクロール移動可能としている。ボタン操作有効期間の後は、表示領域5Mは自動的に初期表示領域に戻し、その後、各飾り図柄が停止表示される。このボタン操作有効期間は、各変動パターン毎に変動時間等に応じて予め定められる。大当りとなる場合は、図83(A)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄が停止表示した後に、リーチ演出表示が実行され、「中」の飾り図柄が停止表示され、その後、大当り演出表示が実行される。図83(B)に示すように、擬似連変動を実行する変動パターンである場合には、各変動(擬似連変動)の度、全ての飾り図柄表示エリアの飾り図柄が変動している間にボタン操作有効期間を設けて表示領域5Mをスクロール移動可能としている。このように、複数回表示領域5Mをスクロール移動可能とすることで、複数の予告画像の有無を確認することができるようになる。なお、擬似連変動を実行しない変動パターンであっても、ボタン操作有効期間であれば、表示領域5Mを複数方向にスクロール移動可能にしてもよい。こうすることで、ボタン操作有効期間が長く設定された変動パターンでは複数の予告画像の有無を確認する機会が増える。また、図83に示した、表示領域5Mの動作タイミングは一例であって、これに限定されない。例えば、表示領域5Mをスクロール移動可能なボタン操作有効期間は、「左」や「右」の飾り図柄が停止表示された後など、「中」の飾り図柄が停止表示されるまで期間までに設けられてもよいし、表示領域5Mを初期表示領域に戻すのは、変動が終了するときなど、次の変動開始までの任意のタイミングであってもよい。
図82(B)に示すように、予告パターンが予告YP1−1である場合、星の予告画像YH11のみが配置され、予告パターンが予告YP1−2である場合、星の予告画像YH11及び月の予告画像YH12が配置され、予告パターンが予告YP1−3である場合、月の予告画像YH12、太陽の予告画像YH13及び山の予告画像YH14が配置され、予告パターンが予告YP1−4である場合、山の予告画像YH14のみが配置され、予告パターンが予告YP1−5である場合、星の予告画像YH11及び山の予告画像YH14が配置される。また、各予告パターンの大当り信頼度または確変信頼度は、予告YP1−1が約10%であり、予告YP1−2が約30%であり、予告YP1−3が約50%であり、予告YP1−4が約70%であり、予告YP1−5が100%である。従って、スクロール予告演出において、いずれの予告画像が確認できたかによって、大当り信頼度または確変信頼度が変化する。即ち、星の予告画像YH11が確認できた場合の信頼度(大当り信頼度または確変信頼度)は10〜30%または100%であり、月の予告画像YH12が確認できた場合の信頼度は30〜50%であり、太陽の予告画像YH13が確認できた場合の信頼度は50%であり、山の予告画像YH14が確認できた場合の信頼度は50〜100%である。このように、各予告画像により、大当り信頼度または確変信頼度が所定の範囲内にあることを予告することができる。また、各予告画像が示す信頼度の範囲の幅は異なっている。例えば、星の予告画像YH11を確認できた場合は、正確な信頼度を特定することはできないが、太陽の予告画像YH13を確認できた場合は、信頼度が50%であることを特定できる。このように、それぞれ予告する信頼度の異なる予告画像のいずれを確認するかを遊技者が選択することができる。また、擬似連変動が実行される場合などでは、複数の予告画像を確認できるので、複数の予告画像の組合せにより、信頼度の信憑性が高まり、その組合せによっては信頼度を特定可能になる。例えば、星の予告画像YH11及び月の予告画像YH12が確認できた場合は、信頼度が50%であることを特定できる。遊技者は、操作ボタン30の操作により、このように信頼度の信憑性が異なる予告画像YH12いずれを探すかを選択することができる。また、変動パターンごとに、例えばリーチ演出によってボタン操作有効期間を異ならせる場合、ボタン操作有効期間が長ければ長いほど、複数の予告画像を確認できる機会が増え、信頼度を特定する機会が増えることとなる。なお、ボタン操作有効期間は、予め定められた演出モードに応じて異ならせてもよいし、所定回数特図ゲームが実行される間大当りとならなかった場合に長くするようにしてもよいし、小当りとなることで長く設定されるようにしてもよい。
図84及び図85は、スクロール予告演出が実行中に、操作ボタン30の方向操作がされた場合の、画像表示装置5の表示例である。スクロール予告演出実行中に、操作ボタン30により、左方向の方向操作がなされた場合、図84(A)に示すように、表示領域5Mは左方向の仮想表示領域5Nにスクロール移動して、予告画像YH11を表示可能になる。予告パターンが予告YP1−1、予告YP1−2または予告YP1−5である場合は、星の予告画像YH11が表示されることなる。その他の予告パターンである場合には、星の予告画像YH11は表示されない。
操作ボタン30により、右方向の方向操作がなされた場合、図84(B)に示すように、表示領域5Mは右方向の仮想表示領域5Nにスクロール移動して、予告画像YH12を表示可能になる。予告パターンが予告YP1−2または予告YP1−3である場合は、月の予告画像YH12が表示されることとなる。その他の予告パターンである場合には、月の予告画像YH12は表示されない。
操作ボタン30により、上方向の方向操作がなされた場合、図85(A)に示すように、表示領域5Mは上方向の仮想表示領域5Nにスクロール移動して、予告画像YH13を表示可能になる。予告パターンが予告YP1−3である場合は、太陽の予告画像YH13が表示されることとなる。その他の予告パターンである場合には、太陽の予告画像YH13は表示されない。
操作ボタン30により、下方向の方向操作がなされた場合、図85(B)に示すように、表示領域5Mは下方向の仮想表示領域5Nにスクロール移動して、予告画像YH14を表示可能になる。予告パターンが予告YP1−3、予告YP1−4または予告YP1−5である場合は、山の予告画像YH14が表示されることとなる。その他の予告パターンである場合には、山の予告画像YH14は表示されない。
図84及び図85に示したように、表示領域5Mをスクロール移動した場合も、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5R、「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5B、及び始動入賞記憶表示エリア5Hは、表示領域5M内に収まるように構成されている。なお、これらの表示エリアが、表示領域5Mのスクロール移動に伴って移動し、常に表示領域5Mの中央に表示されるようにしてもよい。
次に、スクロール予告演出の画像表示装置5における表示動作例を説明する。図86は、スクロール予告演出の表示動作例を説明するための図である。図86(A)は、飾り図柄の変動開始前の状態を示している。ここで、特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。ここで例えば、図66に示すステップS596の処理で予告YP1−4の予告パターンに決定された場合、図56に示すステップS162の処理にて、図86(B)に示すように、スクロール予告演出である旨及び操作ボタン30の操作を促す表示がされる。ここで、遊技者が操作ボタン30により下方向の方向操作をした場合、図86(C)に示すように、下方向に画面(表示領域5M)がスクロール移動するとともに、予告画像YH14が表示される。遊技者の側からは、予告画像YH14が表示されたことで、大当り信頼度(確変状態においては確変信頼度)が50%〜100%であることが分かる。その後、図86(D)に示すように、画面がスクロール移動前の位置に戻り、図86(E)に示すように、その後の変動が継続する。これが擬似連変動の変動パターンであった場合には、さらに予告画像を確認する機会があり、予告画像YH11が表示された場合は、大当り信頼度が100%であることが特定でき、予告画像YH12またはYH13が表示された場合は、大当り信頼度が50%であることが特定でき、予告画像YH11、YH12、YH13のいずれも表示されなかった場合は、大当り信頼度が70%であることが特定できることになる。
なお、この実施の形態では、画像表示装置5の表示領域5M(初期表示領域)の外部に仮想的に仮想表示領域5Nが設けられるものとして説明したが、図87に示すように、画像表示装置5の中央部分に表示領域5Mを設けて、その外部に暗転された仮想表示領域5Nを設け、操作ボタン30の方向操作に対応して、表示領域5Mを画像表示装置5内でスクロール移動可能にしてもよい。
次に、画像表示装置5の表示領域における飾り図柄の可変表示を中心とした、各種の演出画像を表示することによる演出動作の具体例について説明する。演出制御基板12では、主基板11から伝送された第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したことに対応して、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンなどに基づき、例えば演出制御用CPU120が図57に示すステップS519にて所定の表示制御指令を表示制御部123に供給することなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の変動を開始させる。
以下ではまず、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合における具体例について説明する。図88は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、特定演出が実行されない場合や、「擬似連」の特定演出が実行される場合、「滑り」の特定演出が実行される場合、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドにより非リーチPA1−1の変動パターンが指定されたときには、図88(C1)及び(C2)に示すような特定演出が実行されない場合となり、非リーチPA1−4の変動パターンが指定されたときには図88(E1)〜(E4)に示すような「滑り」の特定演出が実行される場合となり、非リーチPA1−5の変動パターンが指定されたときには図88(D1)〜(D6)に示すような「擬似連」の特定演出が実行される場合となり、非リーチPA1−7の変動パターンが指定されたときには図88(F1)〜(F6)に示すような「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合となる。図88(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図88(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。
特定演出が実行されない場合や「滑り」の特定演出が実行される場合には、図57に示すステップS505にて図22(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の数字を示す飾り図柄が決定されたことに対応して、図88(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われることになる。なお、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンであれば、図27(A)に示すように、特定演出パターンが常に滑りTP1−1のみに決定され、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を高速に再変動させる「滑り」の特定演出が実行されることから、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示する飾り図柄は、「滑り」の特定演出によっては変更されない。また、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合には、図57に示すステップS504にて図22(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dを参照することにより、発展チャンス目HC6を構成する飾り図柄の組合せが左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6として決定されたことに対応して、図88(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われることになる。「擬似連」の特定演出が実行される場合には、図57に示すステップS505の処理にて左最終停止図柄FZ1−1として「6」の数字を示す飾り図柄が決定され、その左最終停止図柄FZ1−1に基づき図64に示すステップS558にて図29(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aを参照することにより、擬似連チャンス目GC6を構成する飾り図柄の組合せが左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3として決定されたことに対応して、図88(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われることになる。
その後、特定演出が実行されない場合には、一例として、図88(C1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図88(C2)に示すように「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「4」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。このとき「右」の飾り図柄表示エリア5Rや「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄は、図57に示すステップS505にて図22(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することや、図23に示す左右出目判定テーブル161とともに図22(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2や中最終停止図柄FZ1−3として決定される。
これに対して、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、一例として、図88(D1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図88(D2)に示すように「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「6」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)することにより、擬似連チャンス目GC6となる飾り図柄が停止表示される。このときには、例えば飾り図柄の揺れ変動表示といった仮停止表示を行ってから、図88(D3)に示すように全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させればよい。その後、例えば図88(D4)〜(D6)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「6」、「7」、「4」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「滑り」の特定演出が実行される場合には、一例として、図88(E1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「5」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図88(E2)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を高速に再変動させる。その後、図88(E3)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄となるように、停止表示させる飾り図柄を変更させる。ここで、図88(E1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示される飾り図柄は、例えば図57に示すステップS505にて決定された右最終停止図柄FZ1−2に基づき、図66に示すステップS596にて図28(A)に示す仮停止図柄決定テーブル166Aを参照することにより、決定される。その後、例えば図88(E4)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「4」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合には、一例として、図88(F1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図88(F2)に示すように「中」の飾り図柄表示エリア5Cにも「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)する。これにより、発展チャンス目HC6を構成する飾り図柄が仮停止表示される。このときには、例えば図88(F3)に示すように、仮停止表示された飾り図柄が一定方向に回転するような演出表示が行われ、続いて図88(F4)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる発展が生じることを遊技者に期待させるような演出表示が行われる。ここで、図88(F4)に示すような演出表示から仮停止表示されている飾り図柄が反転する方向に回転すれば、リーチ状態となる発展が生じることになる。この例では、リーチ状態となる発展が生じることなく、例えば図88(F5)にしめすように、回転状態にあった仮停止表示された飾り図柄が元に戻るような演出表示が行われてから、発展チャンス目HC6を構成する確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図89は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、「イントロ」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドにより非リーチPA1−6の変動パターンが指定されたときには図89に示すような「イントロ」の特定演出が実行される場合となる。図89(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図89(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「3」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)され、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「2」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)されるとともに、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに相当する表示位置に、キャラクタ画像CH1が表示される。なお、キャラクタ画像CH1は、後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった場合に実行されるリーチ演出にて、演出画像として出現するものであればよい。
続いて、例えば図89(C)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて仮停止表示された飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、例えば図89(D)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の飾り図柄表示エリア5Lでは「4」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、「右」の飾り図柄表示エリア5Rでは「3」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、それぞれ行われる。また、例えば図89(E)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて更新表示された飾り図柄をさらに更新させるような演出表示が行われてから、例えば図89(F)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の飾り図柄表示エリア5Lでは「2」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、「右」の飾り図柄表示エリア5Rでは「1」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、それぞれ行われる。そして、例えば図89(G)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて仮停止表示された飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、例えば図89(H)〜(K)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lでは「2」の数字を示す飾り図柄が仮停止表示される一方で、「右」の飾り図柄表示エリア5Rでは「1」〜「3」の数字を示す飾り図柄が所定順序で更新表示される。その後、「右」の飾り図柄表示エリア5Rでは、例えば図89(L)に示すように飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、図89(M)に示すように「3」の数字を示す飾り図柄が仮停止表示される。こうして「イントロ」の特定演出が終了すると、例えば図89(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図90は、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合のうち、「イントロ」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドによりスーパーPA3−3、スーパーPA3−8、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−8、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンのいずれかが指定されたときなどには図90に示すような「イントロ」の特定演出が実行される場合となる。図90に示す表示動作例では、図90(A)〜(L)の部分において、図89(A)〜(L)と同様の演出表示が行われる。その後、「右」の飾り図柄表示エリア5Rでは、例えば図90(M)に示すように「2」の数字を示す飾り図柄が仮停止表示されることにより、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて仮停止表示されている飾り図柄と揃って、可変表示状態がリーチ状態となる。こうして「イントロ」の特定演出が終了すると、例えば図90(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、可変表示状態がリーチ状態となったことに対応したリーチ演出などが開始され、その後にリーチ組合せとなる確定飾り図柄や、大当り組合せとなる確定飾り図柄などが、停止表示(最終停止表示)される。
図91〜図93は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」以外である場合の表示動作例を示している。図91(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図91(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。
そして、例えば変動パターンがスーパーPA4−2であるときなどのように、「滑り」の特定演出が実行される場合には、一例として、図91(C1)〜(C3)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるように、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。また、例えば変動パターンがスーパーPA4−4であるときなどのように、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、一例として、図91(D1)〜(D5)に示すように、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示が行われる。その後、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「6」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。さらに、例えば変動パターンがスーパーPC4−1であるときなどのように、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合には、一例として、図91(E1)〜(E6)に示すように、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、発展チャンス目HC6となる飾り図柄の組合せを停止表示(仮停止表示)した後、仮停止表示されている飾り図柄が反転する方向に回転するような演出表示が行われた後に、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。
図91(C3)や図91(D5)に示すようにしてリーチ状態となった後には、例えば図92(A)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける飾り図柄の変動速度が低下する。そして、例えば変動パターンがノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8のいずれかであるときなどには、図92(B)に示すように「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「6」を示す数字が「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rと揃って停止表示(仮停止表示)される「ノーマル」のリーチ演出が行われる。なお、図92(B)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、例えば図92(H)に示すように「5」を示す数字が「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示されることを示す演出画像を表示させてから「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「5」を示す数字の飾り図柄を停止表示させるといった、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「6」を示す数字以外の飾り図柄を停止表示させることなどにより、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。リーチ演出α1〜リーチ演出α3やリーチ演出β1〜リーチ演出β3のいずれかが実行される場合には、例えば図92(C)に示すように、低下していた「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける飾り図柄の変動速度が再び上昇し、各種のリーチ演出表示が開始される。例えば、リーチ演出β1では、図92(D)に示すようなキャラクタ画像CH2が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。また、リーチ演出α1〜リーチ演出α3のいずれかである場合には、図92(E)に示すようなキャラクタ画像CH1が表示された後、図92(F)に示すようなリーチ演出表示が進行する。そして、リーチ演出α1では、例えば図92(G)に示すように、1段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。図92(G)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。これに対して、リーチ演出α2やリーチ演出α3では、例えば図92(H)及び(I)に示すように、2段階目の演出表示に進むことになる。他方、リーチ演出β2やリーチ演出β3では、図92(J)に示すようなキャラクタ画像CH3が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。
図92(I)に示すようにして2段階目の演出表示が進行すると、リーチ演出α2であれば、例えば図93(A)に示すように、2段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。なお、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、例えば図93(B)に示すように、表示されている飾り図柄が変更されず、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了させればよい。これに対して、リーチ演出α3では、例えば図93(B)〜(D)に示すように、3段階目の演出表示(「救済演出」ともいう)に進むことになる。そして、3段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。ここで、例えば図65に示すステップS574にて変動中昇格演出を実行しないことに決定された場合には、図93(E)に示すように、仮停止表示された飾り図柄がそのまま最終停止図柄となる確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)される。これに対して、変動中昇格演出を実行することに決定された場合には、図93(F)に示すようにして通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示した後に、図93(G)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させる。そして、大当り種別が「第3確変」であることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、例えば図93(H)に示すように、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が行われる。なお、変動中昇格失敗演出が実行される場合には、図93(G)に示すような飾り図柄の再変動を行った後、例えば図93(F)と同様に、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示させればよい。
図94は、「メール表示」の予告演出が実行される場合の表示動作例を示している。この表示動作例では、まず、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、図94(A)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図94(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。その後、例えば図66に示すステップS596にて決定された予告YP3−2の予告パターンに対応して図57に示すステップS517にて決定された予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンから読み出した演出表示制御データなどに従い、例えば図94(C)に示すように、遊技者に操作ボタン30の操作を促す演出画像YH1を表示させる。そして、遊技者が所定期間内に操作ボタン30を操作し、それに応じて操作検出スイッチ31から演出制御基板12へと伝送される操作検出信号がオン状態となった場合には、例えば演出制御用CPU120が予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンを予告CYP3−2−2に切り替えることなどにより、図94(D)に示すようなメールメッセージを示す演出画像YH2を表示させることで、予告演出における演出動作を変化させる。これに対して、所定期間内に操作ボタン30の操作がなされなかった場合には、予告演出制御パターンが切り替えられずに、例えば図94(E)に示すように演出画像YH1が消去されて、予告演出が終了する。その後、例えば図94(F)に示すように「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて飾り図柄を仮停止表示するなど、飾り図柄の可変表示が進行してゆく。
図95は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」である場合の表示動作例を示している。図95(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図95(B)〜(D)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「1」、「5」、「3」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、突確チャンス目TC1となる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。このときには、2ラウンド大当り状態における大当り中演出として、例えば図95(E)に示すようにLIVEモードといった特別な演出モードに移行することを報知する演出画像を表示させる。そして、2ラウンド大当り状態が終了することに応じたエンディング演出として、例えば図95(F)に示すような演出画像を表示させ、LIVEモードであることを認識可能とする表示については、例えば図95(G)に示すように、次の飾り図柄の変動が開始された後にも、表示させたままにしておく。
図96は、「ステップアップ画像」の予告演出(ステップアップ予告演出)が実行される場合の表示動作及び回数報知装置10の表示例を示している。この表示例では、図96(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図96(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。このとき、例えば図66に示すステップS596にて決定された予告YP2−6の予告パターン(第6ステップまでのステップアップ予告演出)に対応して図57に示すステップS517にて決定された予告CYP2−6の予告演出制御パターンから読み出した演出表示制御データなどに従い、第1ステップアップ画像YS1を表示させる。さらに、このとき、ステップアップ予告演出が第1ステップであることを示す回数報知装置10の「1」のランプを点灯させる。続いて、図96(C)に示すように、第2ステップアップ画像YS1を表示させるとともに、ステップアップ予告演出が第2ステップであることを示す回数報知装置10の「2」のランプを点灯させる。そして、図96(D)に示すように、第3ステップアップ画像YS3を表示させるとともに、ステップアップ予告演出が第3ステップであることを示す回数報知装置10の「3」のランプを点灯させ、図96(E)に示すように、第4ステップアップ画像YS4を表示させるとともに、ステップアップ予告演出が第4ステップであることを示す回数報知装置10の「4」のランプを点灯させ、図96(F)に示すように、第5ステップアップ画像YS5を表示させるとともに、ステップアップ予告演出が第5ステップであることを示す回数報知装置10の「5」のランプを点灯させ、図96(G)に示すように、第6ステップアップ画像YS6を表示させるとともに、ステップアップ予告演出が上限の第6ステップであることを示す回数報知装置10の「MAX」のランプを点灯させる。このように、この実施の形態のステップアップ予告演出では、第4ステップまでキャラクタのステップアップ画像YS1〜YS4を累積して表示させ、第5ステップで爆弾のステップアップ画像YS5を表示させ、第6ステップで爆弾が爆発するステップアップ画像YS6を表示させている。このステップアップ予告演出は一例であり、所定のステップアップ画像を更新表示するものなどであってもよい。図96(B)〜(G)に示したステップアップ予告演出の後、例えば図96(H)、(I)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、リーチ演出などが開始され、その後にリーチ組合せとなる確定飾り図柄や、大当り組合せとなる確定飾り図柄などが、停止表示(最終停止表示)される。なお、ステップアップ予告演出のステップ数が5回の場合は、図96(G)において、爆弾が爆発しない演出表示などをすればよい。
図97、図98は、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合のうち、「擬似連」の特定演出(擬似連変動6回)が実行される場合の表示動作例及び回数報知装置10の表示例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドによりスーパーPB4−5、スーパーPB5−5、スーパーPF1−1の変動パターンのいずれかが指定されたときなどには図97、図98に示すような「擬似連」の特定演出が実行される場合となる。図97(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図97(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。その後、図97(C)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「1」、「2」、「1」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)することにより、擬似連チャンス目GC1となる飾り図柄が仮停止表示され、それとともに擬似連変動が1回であることを示す回数報知装置10の「1」のランプを点灯させる。そして、例えば飾り図柄の揺れ変動表示といった仮停止表示を行ってから、図97(D)に示すように全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。同様に、図97(E)、(F)に示すように、擬似連チャンス目GC1となる飾り図柄が仮停止表示されるとともに、擬似連変動が2回であることを示す回数報知装置10の「2」のランプを点灯させ、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。そして、図97(G)、(H)に示すように、擬似連チャンス目GC1となる飾り図柄が仮停止表示されるとともに、擬似連変動が3回であることを示す回数報知装置10の「3」のランプを点灯させ、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。続いて、図97(I)、(J)に示すように、擬似連チャンス目GC1となる飾り図柄が仮停止表示されるとともに、擬似連変動が4回であることを示す回数報知装置10の「4」のランプを点灯させ、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。その後、図98(A)、(B)に示すように、擬似連チャンス目GC3となる飾り図柄が仮停止表示されるとともに、擬似連変動が5回であることを示す回数報知装置10の「5」のランプを点灯させ、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。そして、図98(C)、(D)に示すように、擬似連チャンス目GC3となる飾り図柄が仮停止表示されるとともに、擬似連変動が上限の6回であることを示す回数報知装置10の「MAX」のランプを点灯させ、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。その後、例えば図98(E)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、リーチ演出などが開始され、その後に大当り組合せとなる確定飾り図柄などが、停止表示(最終停止表示)される。
図99は、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合のうち、「擬似連」の特定演出(擬似連変動3回)が実行される場合であって、「ステップアップ画像」の予告演出(ステップアップ予告演出)が実行される場合の表示動作例及び回数報知装置10の表示例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドによりスーパーPA3−5、PA3−9、スーパーPA4−4の変動パターンのいずれかが指定されたときなどには図99に示すような「擬似連」の特定演出が実行される場合となる。図99(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図99(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。このとき、例えば図66に示すステップS596にて決定された予告YP2−3の予告パターン(第3ステップまでのステップアップ予告演出)に対応して図57に示すステップS517にて決定された予告CYP2−3の予告演出制御パターンから読み出した演出表示制御データなどに従い、第1ステップアップ画像YS1を表示させる。さらに、このとき、ステップアップ予告演出が第1ステップであることを示すために回数報知装置10の「1」のランプを例えば赤色などで点灯させる。そして、図99(C)、(D)に示すように、擬似連チャンス目GC3となる飾り図柄が仮停止表示されるとともに、擬似連変動が1回であることを示すため回数報知装置10の「2」のランプを青色などで点灯させ、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。このとき、予告CYP2−3の予告演出制御パターンから読み出した演出表示制御データなどに従い、第2ステップアップ画像YS2を表示させ、ステップアップ予告演出が第2ステップであることを示すために回数報知装置10の「3」のランプを例えば赤色などで点灯させる。続いて、図99(E)、(F)に示すように、擬似連チャンス目GC3となる飾り図柄が仮停止表示されるとともに、擬似連変動が2回であることを示すため回数報知装置10の「4」のランプを青色などで点灯させ、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。このとき、予告CYP2−3の予告演出制御パターンから読み出した演出表示制御データなどに従い、第3ステップアップ画像YS3を表示させ、ステップアップ予告演出が第3ステップであることを示すために回数報知装置10の「5」のランプを例えば赤色などで点灯させる。そして、図99(G)、(H)に示すように、擬似連チャンス目GC3となる飾り図柄が仮停止表示されるとともに、擬似連変動が3回であることを示すため回数報知装置10の「MAX」のランプを青色などで点灯させ、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。その後、図99(I)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、リーチ演出などが開始され、その後にリーチ組合せとなる確定飾り図柄や、大当り組合せとなる確定飾り図柄などが、停止表示(最終停止表示)される。図99では、擬似連変動の実行回数が3回であって、ステップアップ予告演出のステップ数が第3ステップまでである例について説明した。回数報知装置10では、最大6回までの報知が可能となっているため、擬似連変動の実行回数とステップアップ予告演出のステップ数との合計が6回を超える場合は、その演出(擬似連またはステップアップ予告演出)をキャンセルして、それぞれの演出を3回まで実行するようにしてもよいし、演出制御CPU120が、図66に示すステップS596の処理にて、合計が6回を超えないようにステップアップ予告演出の予告パターンを決定するようにしてもよい(例えば、擬似連変動の実行回数が6回である場合にはステップアップ予告演出を実行しないように決定する)。また、回数報知装置10で、報知可能な回数を擬似連変動の実行回数とステップアップ予告演出のステップ数と上限値に合わせて増やしてもよい。
以上説明したように、この実施の形態では、潜伏確変状態であるか否かことを普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片の動作により示唆する。これにより、示唆をわかりにくくすることができ、遊技の興趣が向上する。即ち、図51に示すように、潜伏確変状態(高確低ベース状態)である場合は、通常状態(低確低ベース状態)である場合よりも、長い開放時間に決定されやすくなっており、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片の動作に注視することで潜伏確変状態であるか否かを認識可能となっている。また、潜伏確変状態(高確低ベース状態)である場合は、通常状態(低確低ベース状態)である場合よりも、長い開放時間に決定されやすくすることで、第2始動入賞口への始動入賞をしやすくして、早期に大当りとなりやすくすることができる。また、遊技者の興味を画像表示装置5と普通可変入賞装置6Bとの分散することができる。
また、潜伏確変状態であるか否かことを普通図柄表示器20の普図変動時間により示唆する。これにより、示唆をわかりにくくすることができ、遊技の興趣が向上する。即ち、図51に示すように、潜伏確変状態(高確低ベース状態)である場合は、通常状態(低確低ベース状態)である場合よりも、長い普図変動時間に決定されやすくなっており、普通図柄表示器20の普図変動時間に注視することで潜伏確変状態であるか否かを認識可能となっている。また、潜伏確変状態(高確低ベース状態)である場合は、通常状態(低確低ベース状態)である場合よりも、長い普図変動時間に決定されやすくすることで、普通図柄表示器20の変動回数が多くなり、早期に大当りとなりやすくすることができる。
また、潜伏確変状態において通常状態である場合よりも実行されやすい第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームでは、図9に示すように、「突確」の大当り種別には決定されないようになっている。即ち、2ラウンド大当りとならず必ず15ラウンド大当りとなるようになっている。これにより、潜伏確変状態において有利な大当りとなりやすいので、潜伏確変状態における遊技の興趣が向上する。
また、図75、図76に示したように、画像表示装置5において普図対応演出を実行するので、画像表示装置5においても潜伏確変状態であることを示唆可能になり、複雑な示唆を行うことができる。
また、演出制御CPU120がステップS571の処理や、S573の処理において、変動中演出として再抽選演出を実行するか特殊演出を実行するかを判定している。そして、その判定結果に基づいて、ステップS517の処理で図柄変動制御パターンを決定している。そのため、主基板11の側でCPU103は、変動中演出がいずれであるかによらず共通の変動パターン(変動時間)に決定することができるため、変動中演出を行うことによるCPU103の制御負担の増大を防止できる。また、変動中演出ごとに変動パターンを異ならせる必要もないので、データ量の増大も防止できる。
また、特殊演出を実行するときに図79(D)、(E)に示すように大当り(確変大当り)となることを報知するので、遊技者に安心感を与えることができる。
また、特殊演出を実行中に図79(E)、(F)に示すように数字の飾り図柄を画像表示装置5に設けられる表示領域5Sに揺動させながら縮小表示させることで、未だ大当り遊技状態が開始していないことを報知している。このようにすることで、遊技者に無駄な遊技球を打たせないようにすることができる。
また、図79(F)に示すように、特殊演出において、大当り遊技状態における演出に関連する演出を行うので、遊技者は大当り遊技状態における演出の情報が得られるので、遊技者の特殊演出に対する興味を向上させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、図81(F)に示したような特殊演出が実行される場合、特典として特定遊技状態における演出(大当り演出)を選択できるようになり、遊技者の特殊演出に対する興味を向上させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、主基板11から送信する可変表示結果通知コマンドに可変表示結果がいずれであるか、及び大当り種別がいずれであるかの情報を含ませているので、送信するコマンド数の増大を防止できる。
また、スクロール予告演出において遊技者が操作ボタン30を操作することで、画像表示装置5の表示領域5Mをスクロール移動することができ、スクロール移動後の仮想表示領域5Nの予告画像を探す演出が可能となり、予告演出の演出効果が向上する。また、探した領域に予告画像がない場合もあるので、操作手段を操作してスクロールする領域に予告画像があるかないかといった点に遊技者の興味を向けることができる。
また、操作手段の1回の操作では1つの予告画像しか表示されないので、遊技者の操作ボタン30を操作する意欲を向上させることができる。
また、複数の予告画像ではそれぞれ示す信頼度が異なるので、操作ボタン30の操作により遊技者が知りたい信頼度を選択することができる。
また、擬似連変動の変動パターンであるときや、ボタン操作有効期間内に複数回のスクロール移動を可能にしたときは、複数の予告画像を確認することができ、予告画像の組合せにより予告の信憑性が上がるので操作ボタン30を操作する興趣が向上する。
また、それぞれの予告画像の示す信頼度の範囲は重複しているので、複数の予告画像が確認できたとき、その組合せによって予告の信憑性が上がるので操作ボタン30を操作する興趣が向上する。
また、それぞれの予告画像の信頼度の範囲を異ならせることで、スクロール予告演出に変化を持たせることができる。例えば、信頼度の範囲が広い予告画像(YH11など)の信憑性は低くなるが、信頼度の範囲が狭い予告画像(YH13)の信憑性は比較的高くなる。
また、特別遊技状態では、ステップアップ予告演出により、特別遊技状態が継続する可能性を予告する。特別遊技状態では、遊技者は特別遊技状態が継続するか否かに興味が集中するため、遊技者の興味に対応した予告が可能となる。
また、図83(B)に示したように、擬似連変動のたびに、遊技者が予告画像を確認することができるので、複数の予告画像を確認する機会が設けられ、全体としての予告の信憑性を向上させる機会を設けることができる。
また、この実施の形態では、変動パターン設定処理において、大当り判定の判定結果とリーチとするか否かの判定結果にもとづいて、変動パターン種別判定用乱数を用いて変動パターン種別を決定し(ステップS262、S264、S270、S271〜S273)、変動パターン判定用乱数を用いて、変動パターン種別に含まれる各変動パターンの中から変動パターンを決定する(ステップS274〜276)。可変表示パターンを2段階で決定することで、可変表示パターン種別、可変表示パターンやリーチのパターンの増加や出現率の調整が容易になり、可変表示パターンの多種多様化を容易に実現させることができる。例えば、新たなリーチパターンを追加する場合など、可変表示パターン種別を追加する場合は、可変表示パターン種別決定用の乱数値のみを調整すればよく、また、可変表示パターン種別に含まれる可変表示パターンを追加する場合は、当該可変表示パターン種別内の可変表示パターン決定用の乱数値のみを調整すればよい。
また、予告演出設定処理において、まず、変動パターンに基づいて、複数種類の予告演出が属するグループである予告演出パターン種別を決定し(ステップS591〜S593)、予告演出パターン種別に含まれる予告演出パターンをいずれかに決定する(ステップS594〜S596)。このような構成により、必要に応じて予告演出パターン種別の出現割合は変化させないまま(予告演出パターン種別を決定する予告演出パターン種別判定テーブルにおける振分値を変更せずに)、予告演出パターンの出現割合を変化させ(予告演出パターンを決定する予告演出パターン判定テーブルにおける振分値を変更し)、逆に、予告演出パターン種別の出現割合を変化させるが(予告演出パターン種別判定テーブルにおける振分値を変更するが)、予告演出パターンの出現割合を変化させない(予告演出パターン判定テーブルにおける振分値を変更しない)ような設計変更を容易に実現することができる。その結果、機種の変更などに合わせて予告演出パターン種別と予告演出パターンの出現割合を変更する場合に、すべてのデータ(テーブルの振分値)の変更を必要とせず、一部のデータ(予告演出パターン種別判定テーブルまたは予告演出パターン判定テーブルの振分値)の変更だけで容易に実現することができる(つまり、予告演出パターン種別を決定した上で予告演出パターンを決定するように構成されていなければ、所定の予告演出の種別に含まれる演出態様の出現率のみ変化させたい場合や所定の予告演出の種別を他の予告演出の種別よりも高い割合で出現させたいような場合に、各々の予告における予告演出の態様が設定されているテーブルの内容をすべて変更しなければならず、そのような変更の実現が困難である)。
また、図16〜図19に示した、当り変動パターン判定テーブル137A〜137C、ハズレ変動パターン判定テーブル138A、138Bの設定では、「大当り」となることに対応した変動パターンである場合に、「ハズレ」となることに対応した変動パターンである場合よりも、擬似連変動の実行回数の多い特定演出パターンに決定されやすいように設定されていた。また、図36に示した、予告パターン判定テーブル171Bの設定では、「大当り」となることに対応した変動パターンである場合に、「ハズレ」となることに対応した変動パターンである場合よりも、ステップアップ予告演出のステップ数の多い特定演出パターンに決定されやすいように設定されていた。そして、図96〜図98に示したように、擬似連変動の実行回数とステップアップ予告演出のステップ数とを回数報知装置10により報知可能としていた。これにより、ステップアップ予告演出のステップ数だけでなく、擬似連変動の実行回数も報知されるので、遊技者はいずれの演出が発生しても期待度の認識が可能となり、遊技の興趣が向上する。
さらに、図99に示したように、単独の回数報知装置10により、ステップアップ予告演出のステップ数及び擬似連変動の実行回数を加算して報知可能としていた。このように、加算して報知することで信頼度の高さを遊技者に効果的に報知可能となる。
また、図27(B)に示した特定演出パターン判定テーブル164Bの設定では、可変表示結果が「ハズレ」であってリーチ状態としない場合(変動パターンが非リーチPA1−5の場合)でも「擬似連」の特定演出が実行可能となっていた。これにより、識別情報の可変表示状態がリーチ状態とならない場合でも、擬似連変動を実行できるようにして多様な演出が可能となり、遊技の興趣が向上する。
この実施の形態では、例えばCPU103が図44に示すステップS239、S246の処理のいずれかを実行して、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出表示される以前に判定する。図46に示すステップS268の処理では、大当り遊技状態に制御しない旨の判定結果に対応してステップS261にて大当りフラグがオフであると判定されたことに基づいて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定する。そして、ステップS273の処理では、大当り遊技状態に制御するか否かの判定結果や、リーチ状態とするか否かの判定結果などに基づいて、飾り図柄の変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。続いて、ステップS276の処理では、ステップS273での判定結果に基づいて、飾り図柄の変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。その後、演出制御基板12の側では、例えば演出制御用CPU120が主基板11から伝送された変動開始コマンドや変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどに応じて、図56に示すステップS161の飾り図柄変動設定処理やステップS162の飾り図柄変動中処理を実行することにより、ステップS276での判定結果に対応して、飾り図柄の可変表示中に各種の演出動作を実行させるための制御を行う。
ここで、図46に示すステップS268にてリーチ状態とする旨の判定がなされたことに対応して、ステップS270にてセットしたリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかを用いてステップS273の処理を実行することにより、リーチ状態に応じたノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCA2−4といった複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定する。また、ステップS268にてリーチ状態としない旨の判定がなされたことに対応して、ステップS271にてセットした非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを用いてステップS273の処理を実行することにより、飾り図柄の可変表示中に特定演出を実行する非リーチCA1−4や非リーチCC1−2などを含む複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定する。
加えて、図46に示すステップS268にてリーチ状態とする旨の判定がなされたことに対応して、ステップS273における変動パターン種別の決定結果に基づき、ハズレ変動パターン判定テーブル138Bを用いてステップS276の処理を実行することにより、「リーチ」に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定する。また、図46に示すステップS268にてリーチ状態としない旨の判定がなされたこと、及び、ステップS273にて特定演出を実行する非リーチCA1−4や非リーチCC1−2の変動パターン種別などに決定されたことに対応して、ハズレ変動パターン判定テーブル138Aを用いてステップS276の処理を実行することにより、特定演出を実行するために予め用意された非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった複数種類の変動パターンのいずれかに決定する。
こうして、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない場合でも、例えば「滑り」、「擬似連」、「イントロ」、「発展チャンス目終了」といった特定演出が実行可能となり、多様な演出を可能にして、遊技興趣を向上させることができる。また、ステップS273やステップS276の処理では、ステップS268にてリーチ状態とする旨の判定がなされたか否かに応じて、異なる判定テーブルを用いて変動パターン種別や変動パターンの決定を行い、リーチ状態とする場合とリーチ状態としない場合とで、決定処理が競合することはない。そのため、変動パターン種別を決定するために用いられる変動パターン種別判定用の乱数値MR3を示す数値データを、リーチ状態とするか否かの判定結果に関わりなく共通の数値データとすることができ、さらに、変動パターンを決定するために用いられる変動パターン判定用の乱数値MR4を示す数値データを、リーチ状態とするか否かの判定結果に関わりなく共通の数値データとすることができる。これにより、乱数値MR3や乱数値MR4を示す数値データの更新を行うために実行される処理(例えば図41に示すステップS14のメイン側乱数値更新処理など)における処理量を軽減して、プログラム量の削減を図ることができる。加えて、乱数回路104の構成が複雑化することや、遊技制御カウンタ設定部154などに設けられたランダムカウンタの記憶領域が増大することなどを防止して、構成の簡素化を図ることができる。ここで、ステップS272、S273の処理では、ステップS268におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。ステップS275、S276の処理では、ステップS268におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。これにより、リーチ状態の有無の判定結果に応じて異なる処理モジュールを用いて判定を行う場合に比べて、プログラム量の削減を図ることができる。
図15(A)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aでは、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなるように、テーブルデータが構成されている。これにより、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数が所定数以上となった場合に、特別図柄や飾り図柄の平均変動時間を短縮して、始動条件が不成立となる入賞を減らすことができる。
図14(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cでは、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されている。これにより、リーチ演出における演出動作の種類が設計とは異なって極端に一定の種類の演出動作に偏ってしまうことを防止でき、様々な演出動作を設計に近い所定の割合で実行して遊技興趣を向上させることができる。
図10(A)〜(F)及び図11(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Iでは、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定可能となるように、テーブルデータが構成されている。これにより、大当り種別の決定結果に応じて異なる種類の演出動作を実行可能として、遊技興趣を向上させることができる。
また、図10(A)〜(F)及び図11(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Iでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて、異なる変動パターン種別に決定可能となるように、テーブルデータが構成されている。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて異なる種類の演出動作を実行可能として、遊技興趣を向上させることができる。
第1特別図柄表示装置4では、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、複数種類の第1特図となる特別図柄を可変表示する特図ゲームが実行される。第2特別図柄表示装置4Bでは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、複数種類の第2特図となる特別図柄を可変表示する特図ゲームが実行される。画像表示装置5の表示領域では、例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、第1特図や第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示に対応して、複数種類の飾り図柄が可変表示される。また、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU103は、ROM101から読み出したプログラムなどに従い、例えば図41のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理を実行する。他方、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、ROM121から読み出したプログラムなどに従い、例えば図53に示すステップS405のコマンド解析処理やステップS406の演出制御プロセス処理などにおいて、画像表示装置5の表示状態を制御するための処理を実行する。そして、ステップS272、S273の処理では、第1始動条件が成立したことに基づく第1特図を用いた特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づく第2特図を用いた特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。
こうして、変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターン種別の決定を行った後、その決定結果に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するようにすれば、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づき多様な演出動作を実行することができる。その一方で、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bといった複数の表示装置により特別図柄の可変表示を行い、その可変表示に対応して飾り図柄を可変表示させる場合でも、変動パターン種別判定用として共通の乱数値MR3を示す数値データを用いる。これにより、乱数値MR3を示す数値データの更新を行うために実行される処理(例えば図41に示すステップS14のメイン側乱数値更新処理など)における処理量を軽減して、プログラム量の削減を図ることができる。
演出制御用CPU120は、図54に示すステップS154では第1保留表示増加更新設定を行い、ステップS155では第2保留表示増加更新設定を行うことで、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかを正常に受信できていれば、例えば図55(A)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにて、第1始動条件の成立に基づく第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数である第1保留記憶数と、第2始動条件の成立に基づく第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数である第2保留記憶数とを、特定可能に表示させることができる。これにより、遊技者が遊技の進行状況を正確に把握することができる。
また、CPU103は、図43に示すステップS206での送信設定に基づいて第1始動入賞口指定コマンドを送信させてから、ステップS209での送信設定に基づいて保留記憶数通知コマンドを送信させる。また、ステップS215での送信設定に基づいて第2始動入賞口指定コマンドを送信させてから、ステップS218での送信設定に基づいて保留記憶数通知コマンドを送信させる。ここで、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを、保留データの総記憶数である合計保留記憶数とともに1つの演出制御コマンドで特定可能とする場合には、例えば合計保留記憶数の上限値が「8」である場合に、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれが成立した場合に対応して8種類ずつの合計16種類の演出制御コマンドを用意しなければならない。これに対して、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを特定可能な演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能な演出制御コマンドとを別個に用意すれば、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれを特定可能な2種類の演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能とする8種類の演出制御コマンドの、合計10種類の演出制御コマンドを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
演出制御用CPU120は、図54に示すステップS156にて始動口入賞指定なし時表示更新設定を行うことにより、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドをいずれも受信していないと判定されたことに基づいて、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示の表示態様を、所定の表示態様に変更し、例えば図55(B)に示すような灰色表示とすることにより、合計保留記憶数は特定可能であるが第1保留記憶数や第2保留記憶数は特定できないように表示させることができる。これにより、保留データの総記憶数となる合計保留記憶数を表示するために行われるコマンドの送受信動作に異常が発生したことを、容易に認識可能とすることができる。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第3確変」のいずれかである場合には、例えばCPU103が図44に示すステップS251にて大入賞口開放回数最大値を「15」に設定したことに基づいて図42に示すステップS114〜S117の処理を実行することなどにより、15ラウンド大当り状態に制御する。他方、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合には、例えばCPU103が図44に示すステップS251にて大入賞口開放回数最大値を「2」に設定したことに基づいて図42に示すステップS114〜S117の処理を実行することなどにより、2ラウンド大当り状態に制御する。そして、図44に示すステップS249にて大当り種別が「突確」に決定されたことに基づき、図46に示すステップS273での判定に用いるためにステップS262にてセットされる大当り用変動パターン種別判定テーブル132D、132H、132Iでは、例えば特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別といった、大当り種別が「突確」以外である場合とは異なる変動パターン種別が含まれるように、テーブルデータが構成されている。このようにして、大当り種別が「突確」である場合には、「突確」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定することにより、大当り種別が「突確」であることにより2ラウンド大当り状態に制御されるにもかかわらず、15ラウンド大当り状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。
CPU103は、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、図42に示すステップS118の小当り開放前処理やステップS119の小当り開放処理を実行することにより、小当り遊技状態にて2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作を実行させる。そして、小当り遊技状態が終了するときには、例えば図42に示すステップS120の小当り終了処理で確変フラグや高ベースフラグの状態を変更しないようにすることで、パチンコ遊技機1における遊技状態を変更しない。これにより、たとえ通常状態が継続するときであっても、確変状態に制御されることに対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
図10(D)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Dや、図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132H、図11(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Iでは、可変表示結果が「小当り」となる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように、テーブルデータが構成されている。これにより、変動パターン種別によって2ラウンド大当り状態に制御されるのか小当り遊技状態に制御されるのかを、遊技者が認識することは困難になり、確変状態に制御されることに対する期待感を持続させて遊技興趣を向上させることができる。また、可変表示結果が「小当り」となる場合と、大当り種別が「突確」となる場合とで、共通の変動パターン種別に決定可能とすることで、変動パターンを決定する際には、可変表示結果が「小当り」となる場合であるか大当り種別が「突確」となる場合であるかに関わりなく、共通の変動パターン判定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
大当り種別が「突確」である場合には、例えば演出制御用CPU120が図58に示すステップS508、S509にて変動パターンが複数種類のいずれであるかを判定し、その判定結果に応じて最終停止図柄となる飾り図柄を決定する。これにより、大当り種別が「突確」である場合に、可変表示結果として様々な組合せの確定飾り図柄を停止表示させ、遊技興趣を向上させることができる。
図9に示す大当り種別判定テーブル131では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別が「突確」に決定される割合を異ならせるように、テーブルデータが構成されている。これにより、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて2ラウンド大当り状態に制御されることに対する遊技者の期待感を異ならせ、遊技興趣を向上させることができる。特に、第2開始条件が成立したときには大当り種別を「突確」には決定しないようにすることで、例えば確変状態(高確高ベース状態)で第2始動入賞口が拡大開放状態に制御されやすい期間において、大当り種別が「突確」となることで遊技興趣が低下することを防止でき、確変状態(高確高ベース状態)において賞球が払い出される頻度を高めることができる。
CPU103は、図46に示すステップS279での送信設定に基づいて図41に示すステップS17のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板に対して、可変表示結果を特定可能な可変表示結果通知コマンドや、変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを送信させる。演出制御基板12の側では、例えば演出制御用CPU120が図57に示すステップS516の予告演出設定処理を実行することなどにより、飾り図柄の可変表示中に予告演出となる演出動作を実行するか否かの判定や、予告演出となる演出動作を複数種類のいずれかに決定する。一例として、図66に示すステップS593では、図34に示すような予告パターン種別判定テーブル170を用いて予告パターン種別を複数種類のいずれかに決定し、このとき予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別のいずれかに決定されたときには、ステップS595にて図35〜図37に示すような予告パターン判定テーブル171A〜171Cのいずれかをセットした後、ステップS596にて予告パターンを複数種類のいずれかに決定する。そして、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンに基づいて決定した特定演出パターンや、予告パターンなどに対応して、図57に示すステップS517にて決定した図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンに従い図56に示すステップS162の飾り図柄変動中処理を実行する。こうして、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120などにより予告演出を実行するための決定や判定、設定などを行うことで、主基板11の側でCPU103などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、多様な予告演出となる演出動作を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
図34に示す予告パターン種別判定テーブル170では、例えば「イントロ」の特定演出が実行される場合のように、特定演出と実行期間が重複する予告演出は実行しないように、テーブルデータが構成されている。これにより、複数種類の演出動作が重複することを回避して、遊技者の興味が分散することによる演出効果の低下を防止できる。
図27(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bでは、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、前回演出バッファ値が“1”〜“3”のいずれであるかに応じて、イントロTP3−1〜イントロTP3−3の各特定演出パターンに対する第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2の割当てを異ならせ、前回実行された「イントロ」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないように、テーブルデータが構成されている。これにより、多様な演出動作を偏りが生じないように出現させて、遊技興趣を向上させることができる。
図34に示す予告パターン種別判定テーブル170や、図35〜図37に示す予告パターン判定テーブル171A〜171Cでは、「非リーチ」に対応した変動パターンである場合でも予告演出が実行可能となるように、テーブルデータが構成されている。これにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない場合でも予告演出となる演出動作を実行可能とすることで、リーチ状態となることに対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
図37に示す予告パターン判定テーブル171Cでは、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べて予告演出を実行する割合が低くなるとともに、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べて予告演出を実行する割合が高くなるように、テーブルデータが構成されている。これにより、予告演出となる演出動作が実行されたときに飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない場合を減らすとともに、予告演出となる演出動作が実行されたときに特定演出が実行されない場合をさらに減らすことで、予告演出が行われた場合にリーチ状態となることに対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、図56に示すステップS162の飾り図柄変動中処理にて、操作ボタン30から伝送される操作検出信号のチェックを行い、操作検出信号がオン状態となったことに対応して予告演出制御パターンを切り替えることなどにより、予告演出における演出動作を変化させる。これにより、遊技者による操作に応じた予告演出が可能となり、遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、可変表示結果通知コマンドにて通知された可変表示結果や変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンなどに基づき、図57に示すステップS504、S505、S506の処理や、図58に示すステップS510、S512、S513Cの処理を実行することにより、最終停止図柄となる確定飾り図柄を、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのそれぞれについて決定する。また、演出制御用CPU120は、図64に示すステップS558の処理を実行することにより、特定演出における演出動作として仮停止表示させる飾り図柄を決定する。さらに、演出制御用CPU120は、図65に示すステップS576の処理を実行することにより、変動中昇格演出における演出動作として仮停止表示させる通常大当り組合せの飾り図柄を決定する。こうして、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120などにより「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示する飾り図柄を決定することで、主基板11の側でCPU103などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、複数の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示させる飾り図柄を決定することができる。
演出制御用CPU120は、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、図64に示すステップS558の処理を実行することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる仮停止図柄の組合せを決定する。これにより、主基板11の側でCPU103などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、多様な演出動作を行って遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、「滑り」の特定演出が実行される場合に、図64に示すステップS558の処理を実行することにより、「滑り」の特定演出にて仮停止表示させる飾り図柄を決定する。これにより、主基板11の側でCPU103などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、多様な演出動作を行って遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることに対応して、図57に示すステップS506の処理において、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに停止表示される飾り図柄を決定する。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される飾り図柄を決定する。また、演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならないことに対応して、図57に示すステップS505の処理において、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して停止表示する飾り図柄を決定することで、リーチ組合せや大当り組合せとはならず、また、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8や、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、図24に示すような一定の非リーチ組合せとはならない確定飾り図柄の組合せを決定する。これにより、特殊演出が実行されるのか否かについて、遊技者に誤解を与えてしまうことを防止できる。
演出制御用CPU120は、大当り中昇格演出を実行する「第3確変」の大当り種別である場合に、図58のステップS512にて通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する。これにより、大当り遊技状態への制御が開始されてから確変状態となる旨の報知演出が行われる場合に、飾り図柄の可変表示結果から確変状態に制御されるか否かを認識することを困難にして、報知演出の演出効果を高め、遊技興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。
上記実施の形態では、図51に示す普図表示結果判定テーブル211〜214に基づいて、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口の開放時間と普図変動時間との両方を一度に決定していたが、開放時間と普図変動時間を異なるテーブルに基づいて、別々に決定するようしてもよい。そのためには、普図表示結果判定テーブルに基づいて開放時間のみを決定し、遊技状態に対応して普図変動時間決定用の乱数値の割り振りが異なる普図変動時間決定テーブルに基づいて普図変動時間を決定するようにすればよい。
また、上記実施の形態のパチンコ遊技機1は、第2開始条件が成立したこと(例えばCPU103がステップS131にてYesであると判定したこと)に基づいて各々が識別可能な複数種類の普通図柄の可変表示を行い表示結果を導出表示する普通図柄表示手段(例えば普通図柄表示器20)と、前記第2開始条件が成立したことに基づいて、前記普通図柄表示手段に導出表示させる表示結果を予め定められた普通図柄特定表示結果(例えば普図当り)とするか否かを当該表示結果が導出表示される以前に決定する普通図柄表示結果決定手段(例えばCPU103がステップS353〜S358の処理を実行する部分)と、前記普通図柄表示結果決定手段によって前記普通図柄特定表示結果とする旨の決定がなされたときに、前記普通図柄特定表示結果のうち第1普通図柄特定表示結果とするか第2普通図柄特定表示結果とするかを決定する普通図柄特定表示結果決定手段(例えばCPU103がステップS358の処理で普図当り1または普図当り2のいずれかの普図当りに決定する部分)と、を備えていたが、普通図柄表示結果決定手段と普通図柄特定表示結果決定手段は一つの手段であってもよい。例えば、普通図柄表示結果決定手段が、前記第2開始条件が成立したことに基づいて、前記普通図柄表示手段に導出表示させる表示結果を予め定められた普通図柄特定表示結果とするか否かを当該表示結果が導出表示される以前に決定し、前記普通図柄特定表示結果とすると決定したときに、前記普通図柄特定表示結果のうち第1普通図柄特定表示結果とするか第2普通図柄特定表示結果とするかを決定するようにしてもよい。
また、図51に示す高確低ベース普図表示結果判定テーブル212と低確低ベース普図表示結果判定テーブル214の設定では、遊技状態が潜伏確変状態(高確低ベース状態)である場合には、通常状態(低確低ベース状態)である場合よりも、普図当りとなったときの第2始動入賞口の開放時間が長くなりやすくなっていたが、逆に短くなりやすくしてもよい。また、遊技状態が潜伏確変状態(高確低ベース状態)である場合には、通常状態(低確低ベース状態)である場合よりも、普図変動時間が短くなりやすくなっていたが、逆に長くなりやすくしてもよい。このような設定にしても、遊技者は普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片の動作や、普通図柄表示器20における普通図柄の変動時間を注視することで、遊技状態が潜伏確変状態であるか否かを認識可能となる。
また、上記実施の形態では、特殊演出は大当り中演出で使用される楽曲を紹介する演出や、大当り演出を選択可能にした演出であったがこれに限定されず、特図変動時間内の再抽選演出実行期間内に実行できる演出であればどのような演出であってもよい。例えば、特殊演出専用のキャラクタやアニメーションを使用したプレミア演出などであってもよい。また、複数種類の特殊演出を用意して、特殊演出を実行する際に、いずれの特殊演出を実行するか決定するようにしてもよい。
また、再抽選演出を実行するか否か(特殊演出を実行するか否か)の情報は、可変表示結果通知コマンドに含ませていたが、変動パターン指定コマンドなど他のコマンドに含ませるようにしてもよいし、単独のコマンドを設けてもよい。
また、特殊演出を実行する場合、図79(D)、(E)に示すように大当り(確変大当り)であることを報知していたが、大当りであることを報知できればこれに限定されず任意である。例えば、特殊演出実行時専用の報知画像を使用して報知するようにしてもよい。
また、特殊演出実行中に、図79(E)、(F)に示すように大当り遊技状態が開始する前は、数字の飾り図柄を画像表示装置5に設けられる表示領域5Sに揺動させながら縮小表示させることで、未だ大当り遊技状態が開始していないことを報知していたが、大当りで遊技状態開始前であることを報知できればこれに限定されず任意である。例えば、色図柄表示エリア5A、5Bの色図柄を変動させることで、大当り技状態開始前であることを報知するようにしてもよい。また、画像表示装置5に「まだラウンドは始まってない」などと表示することで、積極的に大当り遊技状態開始前である旨を表示するようにしてもよいし、大当り遊技状態開始までの秒数をカウントダウン表示する要にしてもよい。
また、再抽選演出専用の演出画面(または、背景、キャラクタなど)、特殊演出専用の演出画像(または、背景、キャラクタなど)を用意して、それぞれの演出実行時に使用するようにしてもよい。さらに、演出パターンを複数用意して、それぞれの演出実行時に演出パターンを決定するようにしてもよい。
また、特殊演出を実行する場合、飾り図柄停止コマンドを受信したことに対応して、表示領域5Sにおける飾り図柄の揺動や色図柄の変動を停止するうようにしてもよい。また、特殊演出実行中に、大当り開始指定コマンドを受信したことに対応して、特殊演出実行中であっても特殊演出を停止させるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、主基板11でCPU103がステップS261〜276の処理を実行することで、表示結果がいずれであるかリーチ演出がいずれであるか特殊演出がいずれであるなどに基づいて、図6または図7に示したいずれかの変動パターンに決定していたが、主基板11の側では、表示結果がいずれであるかに基づいて少なくとも(特図)変動時間が決定されればよい。例えば、ステップS261〜S276の処理に代えて、表示結果が大当りであるか(大当りフラグがオン状態であるか)、小当りであるか(小当りフラグがオン状態であるか)、はずれであるかに応じて、変動時間のみを決定するようにする。ここでは、大当りとなる場合は、リーチ演出や変動中演出などが実行されるため、はずれとなる場合よりも長い変動時間が決定されるようにする。そして、決定した変動時間に対応した変動時間指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを送信するための設定をステップS279の処理で行う。演出制御基板12の側では、これらのコマンドを受信すると、変動時間指定コマンドにより特定される変動時間及び可変表示結果通知コマンドにより特定される可変表示結果に基づいて、リーチ演出の実行の有無や種類、再抽選演出を実行するか特殊演出を実行するかを決定するようにすればよい。そして、その決定結果に対応した演出制御が実行されるようにすればよい。このように構成することで、主基板11の処理負担をより一層軽減することができる。
上記実施の形態では、図82(A)に示したように、スクロール予告演出で使用する予告画像は、YH11、YH12、YH13、YH14の4種類であったが、好適な信頼度予告が可能であればこの数は任意である。また、各予告画像が配置される領域は固定されているものとして説明したが、いずれの領域にどの予告画像が表示されるかによっても信頼度を異ならせるようにしてもよい。例えば、スクロール予告演出の予告パターンを増やす場合には、予告画像YH15を追加して、上下左右のいずれかの領域に予告画像YH15が配置される予告パターンとしてもよい。また、予告画像が配置される領域は仮想表示領域5Nの上方向、下方向、左方向、右方向のいずれかであったが、右上方向、右下方向、左下方向、左上方向などに予告画像を配置するようにしてもよい。この場合は、例えば、右上方向を確認するためには操作ボタン30を右と上に操作するようになる。または、操作ボタン30により8方向の方向指示ができるようにしてもよいし、操作ボタン30をダイアル型ボタンで構成する場合は、ダイアル型ボタンの回動に合わせて表示領域5Nを上、右上、右、右下のようにスクロール移動するようにしてもよい。
また、スクロール予告演出のダミー演出として、仮想表示領域5Nに予告画像を配置しない予告パターンを用意してもよい。この場合、いずれの仮想表示領域5Nに表示装置5Mをスクロール移動させても予告画像は表示されないことになる。
また、図35(A)に示した予告パターン判定テーブル171Aでは、ハズレの変動パターンであるか、大当りの変動パターンであるかに応じて、予告パターンの決定割合を異ならせていた。また、図35(B)に示した予告パターン判定テーブル172では、ハズレの変動パターンであるか、通常大当りの変動パターンであるか、確変大当りであるかに応じて、予告パターンの決定割合を異ならせていた。これに限定されず、図36、図37に示した予告パターン判定テーブル171B、171Cのように、変動パターンがいずれであるかに応じて予告パターンの決定割合を異ならせるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、擬似連変動の実行回数及びステップアップ予告演出のステップ数を単独の回数報知装置10にて報知していた。これに限定されず、回数報知装置として擬似連変動の実行回数を報知する第1回数報知装置10Aと、ステップアップ予告演出のステップ数を報知する第2回数報知装置10と、を設けて、擬似連変動の実行回数とステップアップ予告演出のステップ数とを別個に報知するようにしてもよい。このためには、図38(A)に示した「擬似連」の特定演出における図柄変動制御パターンに第1回数報知装置10Aを点灯制御するための報知制御データが含まれ、及び図38(B)に示したステップアップ予告演出の予告演出制御パターンに第2回数報知装置10Bを点灯制御するための報知制御データが含まれるようにすればよい。
図100は、回数報知装置として第1回数報知装置10Aと第2回数報知装置10とを設けた変形例において、「ステップアップ画像」の予告演出(ステップアップ予告演出)が実行される場合の表示動作及び回数報知装置10Bの表示例を示している。この表示例では、図100(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図100(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。このとき、例えば図66に示すステップS596にて決定された予告YP2−6の予告パターン(第6ステップまでのステップアップ予告演出)に対応して図57に示すステップS517にて決定された予告CYP2−6の予告演出制御パターンから読み出した演出表示制御データなどに従い、第1ステップアップ画像YS1を表示させるとともに、ステップアップ予告演出が第1ステップであることを示す第2回数報知装置10Bの「1」のランプを点灯させる。続いて、図100(C)に示すように、第2ステップアップ画像YS1を表示させるとともに、ステップアップ予告演出が第2ステップであることを示す第2回数報知装置10Bの「2」のランプを点灯させる。そして、図100(D)に示すように、第3ステップアップ画像YS3を表示させるとともに、ステップアップ予告演出が第3ステップであることを示す第2回数報知装置10Bの「3」のランプを点灯させ、図100(E)に示すように、第4ステップアップ画像YS4を表示させるとともに、ステップアップ予告演出が第4ステップであることを示す回数報知装置10の「4」のランプを点灯させ、図100(F)に示すように、第5ステップアップ画像YS5を表示させ、図100(G)に示すように、第6ステップアップ画像YS6を表示させるとともに、ステップアップ予告演出が上限の第6ステップであることを示す第1回数報知装置10Aの「MAX」のランプを点灯させる。このように、この表示例では、第4ステップまでは第2回数報知装置10Bを使用してステップ数を報知し、第5ステップの報知は行わず、第6ステップで爆弾が爆発した場合に第1回数報知装置10Aの「MAX」のランプを使用してステップアップ予告のステップ数が上限値であることを報知している。このステップアップ予告演出の報知は一例であり、第2回数報知装置10Bのランプをステップ数の上限値の6個設けてステップ数を報知するようにしてもよい。図100(B)〜(G)に示したステップアップ予告演出の後、例えば図100(H)、(I)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、リーチ演出などが開始され、その後にリーチ組合せとなる確定飾り図柄や、大当り組合せとなる確定飾り図柄などが、停止表示(最終停止表示)される。
図101は、回数報知装置として第1回数報知装置10Aと第2回数報知装置10とを設けた変形例において、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合のうち、「擬似連」の特定演出(擬似連変動6回)が実行される場合の表示動作例及び回数報知装置10の表示例を示している。図101(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図101(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。その後、図101(C)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「3」、「4」、「3」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)することにより、擬似連チャンス目GC3となる飾り図柄が仮停止表示され、それとともに擬似連変動が1回であることを示す第1回数報知装置10Aの「1」のランプを点灯させる。その後は、図101(D)〜(H)に示すように、回数報知装置10に代えて第1回数報知10Aが使用される以外は図97に示した表示例と同様の表示制御がなされる。
図102は、回数報知装置として第1回数報知装置10Aと第2回数報知装置10とを設けた変形例において、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合のうち、「擬似連」の特定演出(擬似連変動5回)が実行される場合であって、「ステップアップ画像」の予告演出(ステップアップ予告演出)が実行される場合の表示動作例及び回数報知装置10の表示例を示している。図102(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図102(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。このとき、例えば図66に示すステップS596にて決定された予告YP2−6の予告パターン(第6ステップまでのステップアップ予告演出)に対応して図57に示すステップS517にて決定された予告CYP2−6の予告演出制御パターンから読み出した演出表示制御データなどに従い、第1ステップアップ画像YS1を表示させる。さらに、このとき、ステップアップ予告演出が第1ステップであることを示すに第2回数報知装置10Bの「1」のランプを例えば赤色などで点灯させる。そして、図102(C)、(D)に示すように、擬似連チャンス目GC3となる飾り図柄が仮停止表示されるとともに、擬似連変動が1回であることを示す第1回数報知装置10Aの「1」のランプを青色などで点灯させ、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。このとき、予告CYP2−6の予告演出制御パターンから読み出した演出表示制御データなどに従い、第2ステップアップ画像YS2を表示させ、ステップアップ予告演出が第2ステップであることを示すために第2回数報知装置10Bの「2」のランプを例えば赤色などで点灯させる。続いて、図102(E)に示すように、擬似連チャンス目GC5となる飾り図柄が仮停止表示されるとともに、擬似連変動が2回であることを示すため第1回数報知装置10Aの「2」のランプを青色などで点灯させる。その後、第4ステップまでのステップ予告演出が実行され、5回目の擬似連変動が実行された後、図102(F)に示すように第5ステップアップ画像YS5を表示させ、図102(G)に示すように、第6ステップアップ画像YS6を表示させるとともに、ステップアップ予告演出が上限の第6ステップであることを示す第1回数報知装置10Aの「MAX」のランプを赤色などに点灯させる。その後、例えば図102(H)、(I)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、リーチ演出などが開始され、その後にリーチ組合せとなる確定飾り図柄や、大当り組合せとなる確定飾り図柄などが、停止表示(最終停止表示)される。この変形例では第1回数報知装置10Aの「MAX」のランプをステップアップ予告演出の第6ステップ、擬似連変動の実行回数の6回目の報知で共用しているため、ステップアップ予告演出及び擬似連変動が共に実行される場合は、第1回数報知装置10Aの「MAX」のランプの表示色を異ならせる(ステップアップ予告演出の第6ステップでは赤色、擬似連変動の6回目では青色)などによって区別できるようにすればよい。また、ステップアップ予告演出の第6ステップ、擬似連変動の実行回数の6回目の報知が重複する場合は、第1回数報知装置10Aの「MAX」のランプを点灯させるなど、表示態様を異ならせて区別できるようにしてもよい。
図100〜図102に示したように、第1回数報知装置10A及び第2回数報知装置10Bを設けて、擬似連変動の実行回数とステップアップ予告演出のステップ数を別々に報知することで、遊技者がそれぞれの回数を認識可能となり、それぞれの演出の信頼度を認識可能となる。
また、「擬似連」の一態様として、または特定演出の一態様として、「擬似連」と「滑り」を組合せた演出を用意してもよい。即ち、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「右」の飾り図柄表示エリア5R)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させ、その後に「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止され、全部の飾り図柄を再び変動させる演出(滑り擬似連演出)を用意してもよい。このような滑り擬似連演出が、例えば図27(A)〜(C)に示したような特定演出パターン判定テーブルにおいて選択可能に設定され、図38(A)に示した図柄変動制御テーブルに滑り擬似連演出を実行する図柄変動制御パターンが用意されればよい。
図103は、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合のうち、滑り擬似連演出が実行される場合の表示動作例を示している。図103(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図103(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。その後、図103(C)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「3」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)させ、図103(D)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「3」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図103(E)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を高速に再変動させる。図103(D)では、例えばリーチであることを報知するスピーカ8から出力して遊技者に擬似連変動が実行されないことを一旦遊技者に認識させている。その後、図103(F)に示すように、擬似連チャンス目GC3となる飾り図柄が仮停止表示させてから、図103(G)、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。そして、図100(H)、(I)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「3」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、リーチ演出などが開始され、その後にリーチ組合せとなる確定飾り図柄(図103(K))や、大当り組合せとなる確定飾り図柄(図103(J))などが、停止表示(最終停止表示)される。なお、ここでは省略しているが滑り擬似連演出においても、回数報知装置10または第1回数報知10Aにより擬似連変動の実行回数を報知するようにしてもよい。このような演出を実行することで演出が多彩になり、仮停止している一部の飾り図柄が再変動したことで、遊技者は擬似連変動が継続する可能性を認識でき、興趣の向上が図れる。
また、「擬似連」の特定演出において、擬似連変動を実行するときに始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示を変化させる演出を用意してもよい。図104は、「擬似連」の特定演出において、擬似連変動を実行するときに始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示を変化させる演出の表示動作例を示している。図104(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図104(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。このとき、特図保留記憶数を消化して可変表示が実行されたことを示すため、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示のうち一つを縮小表示させ、その後、図104(C)に示すように、縮小表示させた保留記憶表示を消去させる。その後、例えば、図104(D)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、ハズレ組合せとなる「6」、「5」、「1」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示する。続いて、図104(E)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始し、同様に始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示のうち一つを縮小表示させ、図104(F)に示すように、縮小表示させた保留記憶表示を消去させる。その後、図104(G)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「1」、「2」、「1」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)することにより、擬似連チャンス目GC1となる飾り図柄が仮停止表示され、図104(H)に示すように全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。このときの変動は、特図保留記憶数を消費しない擬似連変動であるが、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示のうち一つを縮小表示させる。そして、その後に図104(I)に示すように、縮小表示した保留記憶表示を通常の大きさに戻し、擬似連変動を継続させる。このように、縮小表示した保留記憶表示が通常の大きさに戻ることで、擬似連変動がなされていることを遊技者に気付かせることができ、擬似連変動による演出効果が向上し、遊技の興趣が向上する。このよう始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示を変化させる演出が、例えば図27(B)に示した特定演出パターン判定テーブル164Bにおいて選択可能に設定され、図38(A)に示した図柄変動制御テーブルに滑り擬似連演出を実行する図柄変動制御パターンが用意されればよい。また、演出制御CPU120が実行の有無を判定する処理などを追加して別処理としてもよい。
上記実施の形態では、擬似連変動の実行回数やステップアップ予告演出のステップ数の報知態様は予め決まっていたが、報知態様複数用意してもよい。そして、「通常報知」(上記実施の形態の報知)以外の報知態様となった場合は可変表示結果が「大当り」となりやすくしてもよい。例えば、「擬似連」の特定演出が実行される場合は、図105(A)に示すような「擬似連」の特定演出パターンごとに用意された報知態様判定テーブル201を用いて演出制御CPU120などが報知態様を決定し、ステップアップ予告演出が実行される場合は、図105(B)に示すような予告演出制御パターンごとに用意された報知態様判定テーブル202を用いて演出制御CPU120などが報知態様を決定する。図105における「法則崩れ」の報知態様は、「通常報知」とは異なった報知を行う報知態様である。例えば、図99に示した表示例では、ステップアップ予告演出のステップ数は回数報知装置10を赤色に点灯させて報知し、擬似連変動の実行回数は回数報知装置10を青色に点灯させて報知させていたが、「法則崩れ」の報知態様では、色を逆転させて報知するようにする。また、図100〜図102に示した表示例では、擬似連変動の実行回数は第1回数報知装置10Aにより報知し、ステップアップ予告演出のステップ数は第2回数報知装置10Bにより報知していたが、「法則崩れ」の報知態様では、擬似連変動の実行回数は第2回数報知装置10Bにより報知し、ステップアップ予告演出のステップ数は第1回数報知装置10Aにより報知するようにする。また、「重複報知」の報知態様では、例えば、擬似連変動の実行回数第1回数報知装置10A及び第2回数報知装置10Bの両方を点灯させることにより、重複して報知する。また、ステップアップ予告のステップ数を第1回数報知装置10A及び第2回数報知装置10Bの両方を点灯させることにより、重複して報知する。さらに、回数報知装置10(10A、10B)による報知に加えて、画像表示装置5に所定の演出画像を表示させることにより擬似連変動の実行回数またはステップアップ予告のステップ数を重複して報知するようにしてよい。図105に示すように、報知態様判定テーブル201、202では、「通常報知」以外の報知態様は、可変表示結果が「ハズレ」となるときよりも「大当り」となるときに決定されやすくなっている。このように、「法則崩れ」や「重複報知」の報知態様となった場合には、可変表示結果が「大当り」となりやすくなっている。「法則崩れ」や「重複報知」などの意外性のある報知態様が可能になり、遊技の興趣が向上する。図105に示した報知態様判定テーブル201、202の設定は一例であり、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるか以外に、リーチ状態とするか否かで報知態様の決定割合を異ならせたり、変動パターンごとに報知態様の決定割合を異ならせてもよい。また、報知態様を特定演出パターンの決定時(図64のステップ554の処理)や予告パターンの決定時(図66のステップS596の処理)に決定するようにしてもよい。
また、回数報知装置10、第1回数報知装置10A、第2回数報知装置10Bは、「擬似連」の特定演出を実行するとき、ステップアップ予告演出を実行するときのみに使用していたが、「擬似連」の特定演出やステップアップ予告演出を実行しないときにも、ダミーの演出として回数報知装置10、第1回数報知装置10A、第2回数報知装置10Bを点灯させる演出を実行するようにしてもよい。そのためには、「擬似連」の特定演出やステップアップ予告演出以外の図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンに、回数報知装置10、第1回数報知装置10A、第2回数報知装置10Bを制御するための報知制御データが含まれるようにすればよい。こうすることで回数報知装置10、第1回数報知装置10A、第2回数報知装置10Bを用いた演出が実行される機会が多くなり、遊技者の大当りへの期待感を増大させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、回数報知装置10、第1回数報知装置10A、第2回数報知装置10Bはランプなどを備えた機器であったが、画像表示装置5の専用の回数報知領域を設けて、擬似連変動の実行回数やステップアップ予告演出のステップ数を報知するようにしてもよい。
上記実施の形態では、擬似連変動の実行回数やステップアップ予告演出のステップ数が多くなるほど、「大当り」となりやすく(信頼度が高く)なっていたが、図36に示した予告パターン判定データ171Bの設定などにより、回数報知装置10、第1回数報知装置10A、第2回数報知装置10Bにおいて報知できる上限である「MAX」のランプが点灯したときには、必ず「大当り」となるようにしてもよい。
また、回数報知装置10や第1回数報知装置10Aでは、擬似連変動の実行回数を報知していたが、「擬似連」の特定演出に代えて、若しくは加えて、複数回の変動に渡って実行する連続演出を実行可能として、当該連続演出中の変動回数を報知するようにしてもよい。連続演出とは、上記実施の形態における擬似連変動の表示動作を複数回の変動にまたがって行う演出である。例えば、CPU103が第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データや始動データ記憶部151Cにおける始動データに基づいて、複数回の変動に渡って実行する連続演出の実行の有無や、連続演出が何回の変動に渡って実行されるか(継続回数)等を決定して、連続演出を実行するようにすればよい。例えば、保留データとして、大当りや特定のリーチとなる保留データがある場合に、当該連続演出が実行されやすくしたり、連続演出の継続回数を多くするようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が図66に示すステップS516の予告演出設定処理処理を実行することにより、飾り図柄の可変表示中に予告演出となる演出動作を実行するか否かの判定や、予告演出となる演出動作を複数種類のいずれかに決定し、また、図57に示すステップS504、S505、S506の処理や、図58に示すステップS510、S512、S513Cの処理、さらには、図64に示すステップS558の処理や図65に示すステップS575の処理を実行することにより、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示する飾り図柄を決定するものとして説明した。また、ステップS515の変動中演出設定処理を実行することにより、変動中演出の実行の有無や種類を決定していた。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、飾り図柄の可変表示中に予告演出となる演出動作を実行するか否かの判定、及び、予告演出となる演出動作を複数種類のいずれかとする決定と、停止表示する飾り図柄の決定とを、分担して実行するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、図106に示すような表示制御基板16を設ける。表示制御基板16には、表示制御用CPU140と、ROM141と、RAM142と、乱数回路143と、I/O144とが搭載されている。この場合、表示制御基板16に搭載された表示制御用CPU140が画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は設けられていなくてもよい。表示制御基板16では、例えば表示制御用CPU140がROM141から読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPU140がROM141から固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPU140がRAM142に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPU140がRAM142に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPU140がI/O144を介して表示制御基板16の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPU140がI/O144を介して表示制御基板16の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPU140は、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図66に示すステップS516の予告演出設定処理の処理を実行することにより、飾り図柄の可変表示中に予告演出となる演出動作を実行するか否かの判定や、予告演出となる演出動作を複数種類のいずれとするかの決定を行うようにしてもよい。あるいは、表示制御用CPU140は、図57に示すステップS504、S505、S506の処理や、図58に示すステップS510、S512、S513Cの処理、図64に示すステップS558の処理や図65に示すステップS575の処理のうち、少なくとも一部の処理を実行することにより、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示する飾り図柄の全部または一部を決定するようにしてもよい。また、表示制御要CPU140は、ステップS515の変動中演出設定処理のうち、少なくとも一部の処理を実行することにより、変動中演出の実行の有無や種類を決定するようにしてもよい。なお、表示制御用CPU140は、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。回数報知装置10や音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの効果音信号や電飾信号を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
また、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。上記実施の形態では、図2に示す構成において、音声制御基板13やランプ制御基板14に制御用のCPU等を含んだマイクロコンピュータが搭載されず、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120により、音声や効果音の出力制御、及び、ランプや装飾用LED等の点灯制御といった、各種の演出動作を制御するための処理が行われるものとした。これに対して、図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9などにおける点灯動作の制御内容を決定するための処理、回数報知装置10などにおける点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
上記実施の形態では、図9に示す大当り種別判定テーブル131において、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、「突確」の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられないものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、変動特図指定バッファ値が“2”である場合でも、「突確」の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられるようにしてもよい。この場合、変動特図指定バッファ値が“1”であるか“2”であるかに応じて、「突確」の大当り種別に割り当てられる大当り種別判定用の乱数値MR2−1の個数を異ならせることで、第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別が「突確」に決定される割合を、異ならせてもよい。
上記実施の形態では、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cにおいて、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「発展チャンス目」の特定演出や、変動中昇格演出といった所定の演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されるようにしてもよい。
また、普通図柄通常処理において、例えば特図プロセスフラグの値が“0”であるか否かの判定を行い、“0”以外の値である場合には、そのまま普通図柄通常処理を終了するようにしてもよい。これにより、特別図柄の変動が開始されてから確定特別図柄が導出表示されるまでの期間や、小当り遊技状態あるいは大当り遊技状態に制御されている期間では、普図ゲームにおける普通図柄の変動が開始されないようにして、画像表示装置5における演出画像の表示などによる各種演出が競合しないように制御することができる。また、画像表示装置5における演出画像の表示位置をそれぞれ異ならせることによって、各種演出が競合しないようにしてもよい。
上記実施の形態では、始動入賞記憶表示エリア5Hにて、第1始動条件が成立したときには青色表示を行い、第2始動条件が成立したときには赤色表示を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば第1始動条件が成立したときには丸型の記号を表示し、第2始動条件が成立したときには三角型の記号を表示するといったように、互いに異なる形の記号を表示するようにしてもよい。あるいは、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれが成立した回数を示す数字を、特定可能に表示するようにしてもよい。
上記実施の形態では、CPU103が、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンを決定する際に擬似連変動の実行回数も決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、擬似連変動の実行回数については、演出制御基板12の側において、演出制御CPU120が決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図66に示すステップS593にて予告パターン種別を決定する際に、予告演出の有無も含めて予告パターン種別の決定を行った後、ステップS596にて予告パターンを決定する際にも、予告演出の有無も含めて予告パターンの決定を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、予告演出の有無と予告パターン種別及び予告パターンの決定を1回の処理で全て決定するようにしてもよいし、まず予告
演出の有無を決定し、予告演出有りと決定した場合に予告演出の種類を決定するようにしてもよい。また、予告演出の有無と予告パターン種別及び予告パターンの決定を主基板11の側においてCPU103が決定するようにしてもよい。そのためには、図66に示した予告演出設定処理と同様の処理が主基板11の側において実行されるようにすればよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図57に示すステップS506にてリーチ組合せの最終停止図柄を決定する際に、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに揃って停止表示される飾り図柄を決定するとともに、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示する飾り図柄と、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて停止表示する飾り図柄との図柄差も決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示する飾り図柄と、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて停止表示する飾り図柄との図柄差については、主基板11の側において例えばCPU103が変動パターンの決定に伴って決定し、所定の演出制御コマンドにより演出制御基板12の側に通知するようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図57に示すステップS505にて非リーチ組合せの最終停止図柄を決定する際に、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄を個別に決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける確定飾り図柄を決定した後、その決定された飾り図柄と、「中」及び「右」の飾り図柄表示エリア5C、5Rにおける確定飾り図柄との図柄差を、所定の判定テーブルを参照して決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、変動中昇格演出を実行する場合に、演出制御用CPU120が図65に示すステップS576にて図33に示すような仮停止図柄決定テーブル169を参照して左中右仮停止図柄KZ9−1、KZ9−2、KZ9−3を決定することにより、最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3が通常大当り組合せを構成する確定飾り図柄となる場合に、その確定飾り図柄とは異なる通常図柄を、変動中昇格演出にて仮停止表示させる飾り図柄として決定できるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3が通常大当り組合せを構成する確定飾り図柄となる場合には、その確定飾り図柄と同一の通常図柄が、変動中昇格演出にて仮停止表示させる飾り図柄として決定されるようにしてもよい。一例として、仮停止図柄決定テーブル169では、最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3となる飾り図柄の図柄番号が「2」、「4」、「6」、「8」のいずれかである場合には、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2の全部が最終停止図柄と同一の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」のいずれかに割り当てられ、左中右仮停止図柄KZ9−1、KZ9−2、KZ9−3が最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3と同一になるように、テーブルデータが構成されていればよい。
上記実施の形態では、図42に示すステップS111の変動パターン設定処理として、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、図46のフローチャートに示すような処理が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とでは、互いに異なる処理を実行して、変動パターン種別を複数種類のいずれとするかの決定や、変動パターンを複数種類のいずれとするかの決定を行うようにしてもよい。この場合、変動パターン種別を決定するための処理や、変動パターンを決定するための処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、変動パターン種別判定用の乱数値SR3を示す数値データや、変動パターン判定用の乱数値SR4を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。
例えば、大当り用変動パターン種別判定テーブルや小当り用変動パターン種別判定テーブル、リーチ用変動パターン種別判定テーブル、非リーチ用変動パターン種別判定テーブルといった変動パターン種別判定テーブルとして、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて、各変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値SR3の割当てを異ならせたものを予め用意してもよい。そして、第1開始条件の成立に対応して実行される変動パターン設定処理では、第1開始条件の成立に応じた変動パターン種別判定テーブルを使用テーブルとして選択し、変動パターン種別判定用の乱数値SR3に基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。これに対して、第2開始条件の成立に対応して実行される変動パターン設定処理では、第2開始条件の成立に応じて第1開始条件が成立した場合とは異なる変動パターン種別判定テーブルを使用テーブルとして選択し、第1開始条件が成立した場合と共通の変動パターン種別判定用の乱数値SR3に基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定すればよい。
また、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かの判定処理についても、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とでは、互いに異なる処理が実行されるようにしてもよい。この場合、リーチ状態とするか否かの処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、リーチ判定用の乱数値MR2−2を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。さらに、例えば上記実施の形態において図44に示したステップS249のような処理に代えて、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する処理として、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とで互いに異なる処理が実行されるようにしてもよい。この場合、大当り種別を決定するための処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。
上記実施の形態では、変動パターンは主基板11の側においてCPU103が決定するようにしていたが、主基板11の側においては、可変表示結果と特図変動時間のみを決定して、特図変動時間に対応する変動パターン種別、変動パターンを演出制御基板12の側にて演出制御用CPU120が決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、「擬似連」の特定演出が実行される場合は、図3(A)に示すような予め定められた擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示されるようになっていたが、任意のハズレ組合せで仮停止表示させるようにしてもよい。同様に、図3(B)に示した発展チャンス目HC1〜HC8や図3(C)に示した突確チャンス目TC1〜TC4も、予め定められた組合せであったが、任意の組合せであってもよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われない。その一方で、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突確」となったことに基づいて2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、大当り種別が「突確」となる場合や可変表示結果が「小当り」となる場合に代えて、あるいは、これらの場合に加えて、「突然時短」や「突然通常」となる場合を設けるようにしてもよい。一例として、「突然時短」と「突然通常」は、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別に含まれるものとする。この場合、大当り種別判定テーブル131は、変動特図指定バッファ値に応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を、「突然時短」や「突然通常」の大当り種別に割り当てるテーブルデータが含まれるように構成されればよい。そして、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり時短状態に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり通常状態に制御される。これにより、2ラウンド大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
このような「突然時短」や「突然通常」を設ける場合には、「突然時短」及び「突然通常」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」であることにより2ラウンド大当り状態に制御されるにもかかわらず、15ラウンド大当り状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。また、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合には、可変表示結果が「小当り」となる場合、あるいは、大当り種別が「突確」となる場合と、共通の変動パターン種別に決定可能としてもよい。これにより、変動パターンを決定する際には、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合であるか、可変表示結果が「小当り」となる場合あるいは大当り種別が「突確」となる場合であるかに関わりなく、共通の変動パターン判定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
上記実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果コマンドとを、それぞれ別個の演出制御コマンドとして用意するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」、「小当り」、「大当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)とを特定可能な1種類の演出制御コマンドを用いてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。
上記実施の形態では、画像表示装置5の表示領域において、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが設けられ、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて1個の飾り図柄が停止表示されることで、予め定められた1個の有効ライン上に最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて「上段」、「中段」、「下段」の3カ所に飾り図柄を停止表示可能とし、5個あるいは8個の有効ライン上に最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、変動パターン種別判定用の乱数値MR3に基づき変動パターン種別が非リーチCA1−4や非リーチCC1−2の変動パターン種別に決定されたことに対応して、特定演出を実行するための非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7の変動パターンのいずれかに決定されるものとして説明した。すなわち、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を用いて変動パターン種別を決定することにより、特定演出の有無が決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば変動パターン判定用の乱数値MR4を用いて変動パターンを決定することにより、特定演出の有無が決定されるようにしてもよい。一例として、非リーチCA1−4や非リーチCC1−2の変動パターン種別には、非リーチPA1−1の変動パターンも含まれるように、ハズレ変動パターン判定テーブル138Aのテーブルデータを設定する。この場合には、変動パターン種別判定用の乱数値MR3に基づき変動パターン種別が非リーチCA1−4や非リーチCC1−2の変動パターン種別に決定された時点では、未だ特定演出の有無が確定せず、変動パターン判定用の乱数値MR4に基づき変動パターンが非リーチPA1−1に決定されることにより特定演出を実行しないことが決定される一方で、変動パターンが非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7のいずれかに決定されることにより特定演出を実行することが決定される。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。