JP2014184088A - 支援装置、及び支援プログラム - Google Patents

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顕 小田部
Atsushi Sato
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Abstract

【課題】機械的遊びによる撃力を緩和する。
【解決手段】膝関節アクチュエータ18の動作反転時に発生する撃力を減少させるために、膝関節アクチュエータ18に所定の期間ΔTの間、瞬間的に最大出力を出させることが有効である。歩行支援装置1は、このΔTを自動的に設定するために、歩行支援装置1を未装着の状態で電源を投入した際に、膝関節アクチュエータ18を少量だけ最大出力で正回転・負回転させ、機械的遊び量を検知する。正回転、負回転させるのは、正回転方向の遊び量と、負回転方向の遊び量を得るためである。そして、歩行支援装置1は、遊びが解消するまでの時間によって機械的遊び量を計測する。計測された時間がΔTとして設定される。このように、本実施の形態では、機械的遊び量を、膝関節アクチュエータ18の最大出力時における遊び解消時間により計測し、計測された時間を期間ΔTに設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、支援装置、及び支援プログラムに関し、例えば、脚部の関節の運動を支援するものである。
近年、歩行者に装着させ、歩行者の歩行動作をアクチュエータなどで支援(アシスト)する装着型の歩行支援装置(ウェアラブルモビリティ)が盛んに研究され、例えば、特許文献1の体重支持型の歩行補助装置が提案されている。
この特許文献1記載の歩行補助装置では、アシスト用のアクチュエータで上腿フレームと下腿フレーム間の角度を制御して着座部を上方に持ち上げることにより体重の一部を支える構造となっている。
一般に、これらアクチュエータには、モータと、当該モータに取り付けたギアヘッドを用いて構成されており、アクチュエータの発生する動力は、更にギアヘッドから機械的機構を経由して伝達される。
このように、ギアやチェーンなどを含む動的機構では、反転動作を行う際に必ず機械的遊び(バックラッシュやその他の機械的遊び)が存在する。そして、機械的機構が介在するほど遊びが重なり反転の際の空走期間が増える。
作業用ロボットなどでは、予め反転するタイミングが分かることから、反転時の機械的遊びを減少させるために必要な力を計算し、その計算値に適応した動作信号(指示電圧)をアクチュエータに出力することが行われている。
しかし、人体に装着し、歩行支援を行う歩行支援装置の場合、反転動作の指令は人体の動作に依存するため、反転のタイミングを予め判断することはできない。
そのため、人体の動作に従って、アクチュエータを伸展から屈曲、あるいは、屈曲から伸展へ動作反転させた場合、機械的遊びを考慮することができず、その結果、反転したトルクが作用した際に、いきなり大きなトルクとなって装着者に撃力として伝わり、装着者に不快感・不安感を与えるという問題があった。
更に、図8を用いて従来例について説明する。
図8は、従来例で、膝関節アクチュエータが膝関節に作用させるトルク曲線を示した図である。
縦軸はトルクを表し、横軸は時間を示している。
縦軸の正の方向を膝関節を伸ばす伸展方向のトルクとし、負の方向を膝関節を曲げる屈曲方向のトルクとする。
膝関節を屈曲から伸展に反転する場合、曲線41で示すように、膝関節アクチュエータの発生するトルクが負の値から0に近づき、反転するタイミング47で0になる。
膝関節アクチュエータは、タイミング47で出力するトルクの方向を逆転する。
すると、本来は、曲線42で示したように、トルクが滑らかに立ち上がって曲線43に連なるのが理想であるが、機械的遊びがあるため、ΔSの期間の間(タイミング47からタイミング48までの期間)、ギアなどの伝達機構が空走し、機械的遊びが解消したタイミング48で、曲線44で示したように急激にトルクが立ち上がって装着者100に体感される。これにより膝関節に撃力が発生する。
特開2007−616号公報
本発明は、動作反転により発生する機械的遊びによる撃力を緩和することを目的とする。
(1)本発明は、前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、支援対象者の運動を支援する支援装置であって、前記支援対象者の関節の運動を支援するアクチュエータと、前記アクチュエータの機械的遊び量を、時間換算可能な物理量として計測する遊び量計測手段と、前記アクチュエータの動作方向の反転を検出する反転検出手段と、前記動作の反転が検出された場合に、前記計測した物理量に対応する所定期間ΔTの間、アクチュエータの出力を上昇させて、前記反転による機械的遊びが生じている期間を短縮する短縮手段と、を具備したことを特徴とする支援装置を提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、前記遊び量計測手段は、前記物理量として、前記アクチュエータの最大出力時における遊び解消時間を計測する、ことを特徴とする請求項1に記載の支援装置を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記遊び量計測手段は、前記物理量として、前記アクチュエータの機械的遊びによる回転角θを計測する、ことを特徴とする請求項1に記載の支援装置を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記短縮手段は、前記動作方向の反転の検出と同時に前記アクチュエータの出力を上昇させる、ことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の支援装置を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記反転検出手段は、前記アクチュエータに入力される前の動作信号から、前記アクチュエータの動作方向の反転を検出する、ことを特徴とする請求項1から請求項4に記載の請求項のうちのいずれか1の請求項に記載の支援装置を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、前記短縮手段は、前記アクチュエータに最大出力を出させる、ことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の支援装置を提供する。
(7)請求項7に記載の発明では、支援対象者の運動を支援するアクチュエータを備えた支援装置用の支援プログラムであって、前記アクチュエータの機械的遊び量を、時間換算可能な物理量として計測する遊び量計測機能と、前記アクチュエータの動作方向の反転を検出する反転検出機能と、前記動作の反転が検出された場合に、前記計測した物理量に対応する所定期間ΔTの間、アクチュエータの出力を上昇させて、前記反転による機械的遊びが生じている期間を短縮する短縮機能と、をコンピュータで実現する支援プログラムを提供する。
本発明によれば、計測した物理量に対応する所定期間ΔTの間、アクチュエータの出力を上昇させて、反転による機械的遊びが生じている期間を短縮することにより、機械的遊びによる撃力を緩和することができる。
体重支持型の歩行支援装置の構成を表したものである。 空走期間短縮処理を説明するための図である。 歩行支援装置のシステム構成を示した図である。 歩行支援動作の手順を説明するためのフローチャートである。 機械的遊び量を計測する際の初期姿勢を説明するための図である。 機械的遊び量の設定手順を説明するための図である。 機械的遊び量の設定処理を説明するためのフローチャートである。 従来例を説明するための図である。
(1)第1実施形態の概要
本実施形態の支援装置では、歩行支援を行う歩行支援装置1を例に説明する。
歩行支援装置1は、膝関節アクチュエータ18の動作が屈曲から伸展、あるいは、伸展から屈曲の動作に転じた際、歩行支援装置1は、膝関節アクチュエータ18に反転方向に最大出力を所定の期間ΔTだけ出力させる。
すると、膝関節アクチュエータ18がΔTの間、高速に動作するため、機械的遊びによる空走期間が減少する。そのため、予め反転動作タイミングを見越した反転動作指示を行わなくても効率的に機械的遊びを減少させることができる。
これによって、膝関節アクチュエータ18の動作反転によって装着者が受ける違和感が減少し、不快感や不安感を低減することができる。
図2(a)のトルク曲線に示したように、歩行支援装置1は、反転のタイミング47で膝関節アクチュエータ18に最大出力50を出力させる。
これにより、歩行支援装置1は、タイミング49で空走期間を終了させ、その後、曲線43で示した反転方向のトルクを作用させて膝関節の伸展動作を支援する。
従来は、図2(b)に示したように、空走期間がタイミング47〜48のΔS秒間継続したが、歩行支援装置1では、タイミング47〜49のΔT秒に短縮されている。
そのため、機械的遊びによる空走期間の終了時に発生するトルクの増加は、従来はN2だったのに対し、歩行支援装置1では、N1に減少する。
なお、曲線44は、従来例において、空走期間が終了した際のトルクの急激な増加を示している。
このように、歩行支援装置1では、反転動作によって発生するトルクの急激な増加によって発生する撃力を著しく減少するため、装着者が体感する違和感を効果的に低減することができる。
(2)第1実施形態の詳細
図1は、体重支持型の歩行支援装置1の構成を表したものである。
図1(a)は、本実施の形態に係る歩行支援装置1の構成を側面(進行方向に対して横方向)から見たところを示した図である。
図1(b)は、図1(a)で示した状態の歩行支援装置1を正面(進行方向)から見た状態と、装着者100の下半身部分を点線で表した図である。
図1に示したように、歩行支援装置1は、装着者100が跨って乗ることにより、装着者100の体重の一部を支持(負担)し、装着者100の負荷を軽減するものである。体重の一部の負担は、後述するアクチュエータを駆動することで、着座部61に上方の力を発生させることで行われている。
また、歩行支援装置1では、装着者100は、腰部、上腿部、下腿部を固定する必要がないので、着脱も容易になる。
なお、図1(a)(b)に示すように、点線で示した装着者100が脚を伸ばした状態(直立状態)において、歩行支援装置1が膝関節部分で屈曲している。これにより、直立状態においても、着座部61に上方の力を発生させて、体重の一部を負担することができる。
図1(a)に戻り、歩行支援装置1は、着座部61、連結部材63、プレート62、ガイドレール64、65、荷重センサ67、股関節ピッチ軸機構17、膝関節アクチュエータ18、足首関節ピッチ軸機構19、上腿連結部材26、下腿連結部材27、足連結部材28、足装着部24、床反力センサ241、エンコーダ20、膝関節ピッチ軸86などから構成されている。
なお、股関節ピッチ軸機構17、膝関節アクチュエータ18、エンコーダ20、膝関節ピッチ軸86、足首関節ピッチ軸機構19、上腿連結部材26、下腿連結部材27、足連結部材28、足装着部24、床反力センサ241については、図1(b)に示すように、右脚用と左脚用の各部材が存在するが、一方の脚用を指定して説明する場合には、符号の後にLRを付けて区別して説明する。
また、図示しないが、本実施形態では、制御装置2やバッテリが着座部61内、又は着座部61の下側等に配設されるが、他の位置例えば、上腿連結部材26等に配設するようにしてもよい。
なお、図1(a)は、図面に向かって右側(足装着部24のつま先側)が前方である。
着座部61は、装着者100が跨いで腰掛ける部材である。
着座部61の上面には、装着者100から着座部61が受ける圧力を検出する荷重センサ67が配設されている。本実施形態では、この荷重センサ67の検出値が所定の目標値(支援荷重という)となるように、膝関節アクチュエータ18の出力が制御される。
これにより、装着者100は、着座部61から常に上方の付勢力を受けることで体重の一部が負担される。
着座部61は、装着者100の体重の少なくとも一部を下方から支える。着座部61は、下方から装着者100の股間部に押圧されるため、これにより、歩行支援装置1の上部が装着者100の腰部に対して固定される。
連結部材63は、着座部61の後方に延設されており、この延設部分には左右用2枚のプレート62が固定されている。連結部材63は、プレート62に対する着座部61の位置を固定している。
2枚のプレート62は、連結部材63の軸心を中心に回転自在に配設されることで、連結部材63が2枚のプレート62に対する開閉軸として機能している。これにより、装着者100の脚の開閉に伴い、2枚のプレート62も連結部材63の軸心を中心に開閉する。
プレート62は、着座部61の後端側から着座部61の前端側の下部まで形成され、下肢側に凸となった扇形の部材である。プレート62は、下肢の運動に対して着座部61を保持する部材であり、それに耐えうる剛性を有している。
プレート62の表面にはガイドレール64、65(以下代表してガイドレール65という)が、着座部61の上方に位置する股関節ピッチ軸中心(股関節の位置)Kを中心とする同心円状に形成されている。
ガイドレール65は、股関節ピッチ軸機構17が装着者100の歩行運動に伴って前後方向に移動する軌道を規定している。
股関節ピッチ軸機構17は、ガイドレール65による軌道上を自由移動するように構成されており、装着者100の歩行運動に伴って股関節ピッチ軸機構17がガイドレール64、65による軌道上を自由移動する。
例えば、装着者100が右脚を前に出すことで重心が前方に移動した状態では、右股関節ピッチ軸機構17Rは脚の動きに連動して軌道上を前方に自由移動し、立脚側の左脚は重心よりも後方への移動に連動して左股関節ピッチ軸機構17Lは軌道上を後方に自由移動する。
このように、股関節ピッチ軸機構17は、装着者100が脚を前後方向に移動する力(動き)によって軌道上を前後方向に自由移動するものであり、特にアクチュエータによる前後方向の駆動はされていない。
股関節ピッチ軸機構17には、ガイドレール64、65での位置を検出する位置センサが設置されている。この位置センサの値は、装着者100の股関節角度を計算するのに用いることができるため、この位置センサは、股関節に関する関節角度センサとして機能している。
股関節ピッチ軸機構17には、剛性を有する部材(例えば、柱状部材)で構成された上腿連結部材26の一端が固定され、上腿連結部材26の他端には膝関節アクチュエータ18が接続されている。
上腿連結部材26の一端は股関節ピッチ軸機構17に対して固定されているため、股関節ピッチ軸機構17に対する角度は変わらないが、股関節ピッチ軸機構17が円弧上のガイドレール65上を移動することにより、上腿連結部材26は、ガイドレール65の接線との角度θを一定に保ちながら、水平面に対する角度が変化する。
即ち、装着者100の膝を上げる動作に伴い股関節ピッチ軸機構17がガイドレール65上を前方に移動するため、上腿連結部材26は水平面との角度が小さくなる(水平に近づく)。
そして、上腿連結部材26の他端側に位置する膝関節アクチュエータ18は、ガイドレール65の中心軸である股関節ピッチ軸中心Kを中心とする円弧上を前後に移動する。即ち、膝関節アクチュエータ18は、股関節ピッチ軸機構17の自由移動に伴い、股関節ピッチ軸中心Kから一定距離を保ちながら円弧運動をする。
上腿連結部材26の他端側は、膝関節ピッチ軸86を介して下腿連結部材27が接続されている。
膝関節アクチュエータ18は、その出力により、膝関節ピッチ軸86を軸心として、上腿連結部材26と下腿連結部材27との膝関節角度を変えるように構成されている。
即ち、膝関節アクチュエータ18は、膝関節角度を大きくする(直線に近づける)ことで、上腿連結部材26にプレート62等を介して接続されている着座部61に対する上方の付勢力を発生させるようになっており、この上付勢力により装着者100の体重の一部が支持されることになる。
膝関節アクチュエータ18は、歩行支援対象者の脚部の関節の運動を支援するアクチュエータとして機能している。
なお、本実施形態の膝関節アクチュエータ18は、膝関節ピッチ軸86(上腿連結部材26と下腿連結部材27の接続点)の位置に配設される場合について説明するが、例えば、連結部材63や着座部61内、着座部61下、股関節ピッチ軸機構17の後方等の他の位置に配置するようにしてもよい。この場合、膝関節アクチュエータ18の出力は、プーリを必要箇所に配置しワイヤーやベルトによる伝達機構、その他の力伝達機構により、上腿連結部材26と下腿連結部材27に作用させるようにしてもよい。
また、図示しないが、膝関節ピッチ軸86と同軸となるようにエンコーダ20が設置されており、膝関節ピッチ軸86の回転角度を検出する。エンコーダ20は、膝関節に関する関節角度センサとして機能している。
下腿連結部材27は、剛性を有する部材(例えば、柱状部材)で構成され、膝関節アクチュエータ18と反対の他端側には、足首関節ピッチ軸機構19が取り付けられている。
足首関節ピッチ軸機構19には、剛性を有する部材(例えば、柱状部材)で構成された足連結部材28が取り付けられている。
足連結部材28には、足首関節ピッチ軸機構19の位置が装着者100の足首関節と略同じ高さとなるように、装着者100の足が挿入される足装着部24が固定されている。
足首関節ピッチ軸機構19は、下腿連結部材27に対して、足連結部材28と足装着部24が自由にピッチ運動する。
図示しないが、足首関節ピッチ軸機構19にも足首関節の角度を検出するエンコーダが設置されており、足首関節の角度を検出する関節角度センサとして機能している。
足装着部24は、対向する一対の足連結部材28の外側に配置されることで、図1(b
)に示されるように、足装着部24以外の各部材は両脚の間に収まることになる。
足装着部24の底面には、各脚が支えている体重の負担割合を求めるために、歩行面からの反力を検出する床反力センサ241R、241Lが配置されている。
本実施形態では、各足装着部24の底面略中央部に1つずつの床反力センサ241が配置されているが、立脚、遊脚の状態をより正確に判定するために、前後方向の複数箇所(例えば、つま先と踵の2箇所)に床反力センサを配置するようにしてもよい。
歩行支援装置1の装着手順は、次の通りである。
まず、歩行支援装置1の電源を切っておくと共に上腿連結部材26と下腿連結部材27を畳んでおく。
そして、装着者100は、座った姿勢で左右の足に足装着部24を装着する。
次に、装着者100は立ち上がり、上腿連結部材26、下腿連結部材27を伸ばして着座部61を股間に当てる。
次に、電源をオンすると、歩行支援装置1は、荷重センサ67の検出値が支援荷重と一致するように、膝関節アクチュエータ18を駆動し、着座部61により装着者100の体重を支持する。歩行支援装置1を脱ぐ場合は、逆の手順を行う。
このように、歩行支援装置1は、着脱が容易である。
なお、電源をオンした際には、着座部61の荷重センサ67が荷重を検出するまでの間、膝関節アクチュエータ18からは支援荷重に対応する出力トルクよりも小さい装着時荷重に対応するトルクを出力することで、着座部61はゆっくりと装着者100の腰下まで上昇する。
電源オフの際には、膝関節アクチュエータ18からは、装着時荷重よりも小さい脱着時荷重に対応するトルクを出力することで、着座部61はゆっくりと下方にさがる。
なお、本実施の形態では、歩行支援用アクチュエータとして膝関節アクチュエータ18を用いたが、この他に足首関節ピッチ軸機構19に対して足首関節アクチュエータを備えたり、股関節ピッチ軸機構17をガイドレール64、65に沿って駆動する股関節アクチュエータを備えたりしてもよい。
以下では、動作反転時の空走期間短縮処理について、膝関節アクチュエータ18を例に説明するが、足首関節アクチュエータや股関節アクチュエータを備える場合も、動作反転時に同様の処理を行うことができる。
また、本実施の形態では、両脚の内側に装着するタイプの歩行支援装置1について説明するが、例えば、両脚の外側に装着し、腰部、大腿部、下腿部などを保持して駆動するタイプの歩行支援装置についても適用することができる。
図2は、歩行支援装置1がトルク反転時に行う空走期間短縮処理を説明するための図である。
図2(a)は、膝関節アクチュエータ18が膝関節ピッチ軸86の周りに作用させるトルク曲線を示している。
縦軸はトルクを表し、横軸は時間を示している。
縦軸の正の方向を膝関節を伸ばす伸展方向のトルクとし、負の方向を膝関節を曲げる屈曲方向のトルクとする。
最大出力50を除き、曲線41と曲線43を滑らかにつないだ曲線が理想的なトルク曲線である。
膝関節を屈曲から伸展に反転する場合、曲線41で示すように、膝関節アクチュエータ18の発生するトルクが負の値から0に近づき、反転するタイミング47で0になる。
膝関節アクチュエータ18は、タイミング47で出力するトルクの方向を逆転する。
歩行支援装置1は、膝関節アクチュエータ18の動作が反転するタイミング47の瞬間に、膝関節アクチュエータ18に最大出力を出力させて空走期間を短縮する。
図の例では、タイミング47からタイミング49までのΔTの期間、最大出力50を出力させる。そして、タイミング49で伸展トルク方向の理想的なトルク曲線である曲線43に復帰する。
なお、期間(時間)ΔTは、動作反転が検出された瞬間から、機械的遊びが解消する直前までとし、最大出力50が終了するタイミング49で機械的遊びが解消するものとする。このため、本実施の形態では、遊び期間がΔTと一致している。
このように、ΔTの終了タイミングが少なくとも機械的遊びが解消する直前までとしたのは、これよりΔTを長くすると、最大出力50が膝関節に作用してしまうからである。
なお、最大出力50の終了時点が機械的遊びの解消時点に近いほど撃力低減の効果が大きい。
ここで、より詳細には、ΔTの値には、膝関節アクチュエータ18が正回転(例えば、関節の伸展方向とする)する場合のΔT(正回転)と、負回転(例えば、関節の屈曲方向とする)する場合のΔT(負回転)があり、歩行支援装置1は、膝関節の伸展・屈曲に応じて、これに対応するΔT(正回転、負回転)を用いる。なお、以下では、ΔT(正回転)とΔT(負回転)をΔTと総称することにする。
歩行支援装置1は、予め期間ΔTを計測しておき、計測した期間ΔTを記憶することで、この値による期間最大出力50を膝関節アクチュエータ18に出力させる。
図2(b)は、トルク曲線のトルク反転時付近を拡大した図である。
曲線44は、従来例のトルク曲線を示しており、従来例では、タイミング48で機械的遊びが解消し、曲線44で示した急激なトルクの増加が観測される。
これに対し、歩行支援装置1では、タイミング48よりも早いタイミング49で空走期間が終了する。これにより、歩行支援装置1の空走期間は、従来例に比べてΔSからΔTに短縮(減少)している。
空走期間の減少に伴い、空走期間終了時に発生するトルクの増加は、従来例のN2からN1に減少する。
このように、歩行支援装置1では、空走期間の短縮によって、反転の際に機械的遊びから発生するトルクの増大が小さくなるため、装着者100の体感する撃力を低減することができる。
なお、本実施の形態では、機械的遊び期間を短縮するために最大出力50を膝関節アクチュエータ18に出力させたが、通常のトルクよりも大きいトルクであれば、遊び期間を短縮する効果がある。
このように、制御装置2は、遊び期間で膝関節アクチュエータ18の出力を上昇させるが、出力を最大出力50とした場合に最も効果がある。
図3は、歩行支援装置1のシステム構成を示した図である。
制御装置2は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、記憶部、各種インターフェースなどを備えた電子制御ユニットであり、歩行支援装置1の各部を電子制御する。
制御装置2は、CPUで記憶部に記憶された歩行支援プログラム等の各種プログラムを実行することにより構成され、センサ情報取得部3、関節モーメント演算部4、アクチュエータ動作信号取得部8、遊び除去制御部7、機械的遊び量算出部10、デバイスパラメータ記憶部5、人体パラメータ記憶部6などを備えている。
センサ情報取得部3は、関節角度センサ9(エンコーダ20など)から各関節の角度を取得し、床反力センサ241から床反力を取得し、荷重センサ67から荷重を取得する。
関節モーメント演算部4は、各関節角度や、床反力センサ241の検出値や、デバイスパラメータ記憶部5や人体パラメータ記憶部6が記憶した各パラメータを用いて装着者100の膝関節の関節モーメントを演算する。
アクチュエータ動作信号取得部8は、関節モーメント演算部4の算出した関節モーメントに対して所定のアシスト力を発揮するような膝関節アクチュエータ18の動作信号を取得する。
遊び除去制御部7は、アクチュエータ動作信号取得部8が取得した動作信号を膝関節アクチュエータ18に出力しながら、当該動作信号により、膝関節アクチュエータ18の動作が反転するか否かを監視する。
そして、膝関節アクチュエータ18の動作が反転する場合、遊び除去制御部7は、ΔTの間、所定の動作信号を膝関節アクチュエータ18に入力し、膝関節アクチュエータ18に最大出力を出力させる。
このように、遊び除去制御部7は、アクチュエータの動作の反転を検出する反転検出手段と、動作の反転が検出された場合に、アクチュエータの出力を上昇させて、反転による機械的遊びが生じている期間を短縮する短縮手段として機能している。
なお、本実施形態では、短縮手段によりアクチュエータの出力を上昇させる場合に、最大出力を出力させる場合を例に説明するが、アクチュエータ動作の反転時に必要な出力よりも大きい所定出力値を出力させるようにしてもよい。
また、遊び除去制御部7は、予め設定された所定期間ΔTの間、膝関節アクチュエータ18の出力を上昇させている。
更に、遊び除去制御部7は、アクチュエータ動作信号取得部8から出力される動作信号を、当該動作信号が膝関節アクチュエータ18に入力される前に確認し、これによって反転を検出するため、反転の瞬間に最大出力を出力することができる。
このように、遊び除去制御部7は、アクチュエータに入力される前の動作信号から反転を検出し、更に、遊び除去制御部7が膝関節アクチュエータ18の出力を上昇させるタイミングは、動作の反転を検出した瞬間(検出と同時)である。
機械的遊び量算出部10は、膝関節アクチュエータ18を動作させて膝関節角度が反応するまでの時間(期間)ΔT、すなわち、動作反転が検出された瞬間から、機械的遊びが解消する直前までの時間ΔTを計測し、これをデバイスパラメータ記憶部5に記憶する。遊び除去制御部7は、デバイスパラメータ記憶部5に記憶されたΔTを用いて膝関節アクチュエータ18に最大出力を出力させる。
デバイスパラメータ記憶部5は、歩行支援装置1の各関節間の長さ、各部の重量や重心位置、膝関節アクチュエータ18に最大出力を出力させる期間であるΔTなどを記憶している。
人体パラメータ記憶部6は、装着者100の身長、体重などの身体的特徴を表すデータを記憶している。
このように、デバイスパラメータ記憶部5と人体パラメータ記憶部6には、関節モーメントなどを計算するのに必要な各種パラメータを記憶している。
図4は、制御装置2が行う歩行支援動作の手順を説明するためのフローチャートである。
以下の処理は、制御装置2が備えるCPUが歩行支援プログラムに従って行う処理である。
まず、センサ情報取得部3が、関節角度センサ9、床反力センサ241、荷重センサ67などの各センサから検出値を取得する(ステップ5)。
次に、関節モーメント演算部4が、膝関節の関節モーメントを所定の演算により算出する(ステップ10)。
次に、アクチュエータ動作信号取得部8が、この関節モーメントの値を用いて膝関節アクチュエータ18を駆動する動作信号を取得する(ステップ15)。
次に、遊び除去制御部7が、アクチュエータ動作信号取得部8から動作信号を取得し、膝関節アクチュエータ18が出力するトルクが屈曲側から伸展側に反転するか否かを判断する(ステップ20)。
このように、遊び除去制御部7は、動作信号が膝関節アクチュエータ18に入力される前に、これによって動作反転を検出するため、膝関節アクチュエータ18が反転動作する瞬間に最大出力を出力させることができる。
屈曲から伸展に反転する場合(ステップ20;Y)、遊び除去制御部7は、伸展への動作信号になった瞬間、膝関節アクチュエータ18にΔTの間だけ最大出力を出力させる(ステップ25)。
ΔTの後、遊び除去制御部7は、アクチュエータ動作信号取得部8が取得した動作信号を膝関節アクチュエータ18に出力する通常動作に復帰する(ステップ30)。
遊び除去制御部7は、通常動作に復帰したため、アクチュエータ動作信号取得部8から取得した動作信号を膝関節アクチュエータ18に入力し、膝関節アクチュエータ18を通常の状態で駆動する(ステップ35)。
次に、制御装置2は、歩行支援動作を継続するか否か判断し(ステップ40)、継続する場合は(ステップ40;Y)、ステップ5に戻り、継続しない場合は(ステップ40;N)処理を終了する。
例えば、歩行支援装置1は、歩行支援の動作開始、及び終了を装着者100がスイッチを押すなどして選択できるようになっており、制御装置2は、当該スイッチがオンの場合に歩行支援動作を継続すると判断し、当該スイッチがオフの場合に歩行支援動作を終了すると判断する。
なお、この動作の開始、終了の操作スイッチは、上述した電源オン、オフの操作と共通にしても、別にしてもよい。
共通にする場合には、動作終了スイッチ(=電源スイッチ)オフにより、膝関節アクチュエータ18は、脱着時荷重に対応する出力トルクを出力することで、着座部61はゆっくりと下方にさがる。
一方、電源スイッチとは別にする場合、膝関節アクチュエータ18は支援荷重に対応する出力トルクの出力を継続する。
一方、屈曲から伸展に反転しない場合(ステップ20;N)、遊び除去制御部7は、動作信号により、膝関節アクチュエータ18が出力するトルクが伸展側から屈曲側に反転するか否かを判断する(ステップ45)。
伸展から屈曲に反転する場合(ステップ45;Y)、遊び除去制御部7は、屈曲への動作信号になった瞬間、膝関節アクチュエータ18にΔTの間だけ最大出力を出力させた後(ステップ50)、ステップ30に移行する。
一方、伸展から屈曲に反転しない場合(ステップ45;N)、遊び除去制御部7は、ステップ35に移行する。
歩行支援装置1は、以上の処理を左右の膝関節アクチュエータ18に対して左右の膝関節アクチュエータ18に対して独立に行うに行う。
以上説明した実施形態では、膝関節アクチュエータ18に入力される動作信号から動作反転のタイミングを取得したが、これは、一例であり、膝関節モーメントを監視し、これから反転のタイミングを取得してもよい。
また、エンコーダ20の検出値から反転を検出するように構成することもできる。
さらに、第1実施形態では、膝関節アクチュエータを例に説明したが、膝以外の各種アクチュエータ、例えば股関節アクチュエータや、足関節アクチュエータ、更には、肘や肩手首等の動作を支援する支援装置における各種アクチュエータに適用することも可能である。
以上の変形については、次に説明する第2実施形態についても同様である。
次に第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、予め測定した所定の期間ΔTを記憶しておくことで、一律の期間ΔTを使用する場合について説明したが、この第2実施形態では、各装置毎、使用する毎に毎回に、ΔTを自動的に計測と設定を行うものである。この毎回計測する期間ΔTを使用する以外の構成については第1実施形態と同一である。
(3)第2実施形態の概要
上述したように、膝関節アクチュエータ18の動作反転時に発生する撃力を減少させるために、膝関節アクチュエータ18に所定の期間ΔTの間、瞬間的に最大出力を出させることが有効である。
歩行支援装置1は、このΔTを自動的に設定するために、歩行支援装置1を未装着の状態で電源を投入した際に、膝関節アクチュエータ18を少量だけ最大出力で正回転・負回転させ、機械的遊び量を検知する。正回転、負回転させるのは、正回転方向の遊び量と、負回転方向の遊び量を得るためである。
そして、歩行支援装置1は、遊びが解消するまでの時間によって機械的遊び量を計測する。計測された時間がΔTとして設定される。
このように、本実施の形態では、機械的遊び量を、膝関節アクチュエータ18の最大出力時における遊び解消時間により計測し、計測された時間を期間ΔTに設定する。
(4)第2実施形態の詳細
以下、機械的遊び量の計測方法について説明する。
図5は、機械的遊び量を計測する際の初期姿勢を説明するための図である。
図5(a)は
、歩行支援装置1の初期姿勢を示した図である。
歩行支援装置1は、着座部61に対して、上腿連結部材26、下腿連結部材27、足装着部24が畳まれている。
これは、歩行支援装置1を装着せずに保管する場合の基本姿勢であり、置き易く、かつ、装着し易い状態となっている。
歩行支援装置1は、この初期姿勢において機械的遊び量を計測する。
図5(b)は、初期姿勢以外の姿勢の例を示した図である。
歩行支援装置1は、煩雑に置かれ、この姿勢では、上腿連結部材26L、下腿連結部材27Lが畳まれ、上腿連結部材26R、下腿連結部材27Rは、伸びている。
このように、歩行支援装置1が初期姿勢以外の姿勢である場合、機械的遊び量の計測は行わない。
図6は、機械的遊び量の設定手順を説明するための図である。
以下では、一例として膝関節アクチュエータ18のトルクを伝達するギア71とギア72の機械的遊び量を設定する場合について説明する。また、紙面に向かって右回転を正回転、左回転を負回転とする。
なお、膝関節アクチュエータ18は、ギアヘッドを備えており、更に、ギアヘッドから機械的機構を経て膝関節にトルクが伝達される。
そのため、実際は、複数のギアによる機械的遊びが加算されて全体的な機械的遊びとなるが、遊び量の設定方法は、同じである。
まず、歩行支援装置1は、図6(a)の左図で示したように、ギア71を矢線91で示したようにゆっくりと正回転させる。
そして、歩行支援装置1は、図6(a)の右図で示したように、ギア72がギア71によって矢線92で示したように変位したことをエンコーダ20によって検出すると、ギア71を停止する。この状態は、正回転方向の機械的遊びがない状態である。
このように、歩行支援装置1は、膝関節アクチュエータ18を、基準となる端点(関節角度に変位がある点)までゆっくり動かす。
次に、歩行支援装置1は、図6(b)の左図で示したように、ギア71を矢線93で示したように、最大出力で負回転させる。
そして、歩行支援装置1は、図6(b)の右図で示したように、ギア72がギア71によって矢線94で示したように変位したこと検出すると、ギア71を停止する。
次に、歩行支援装置1は、ギア72が変位するまでの時間を正回転方向の機械的遊び量として設定する。
なお、この時間を何らかの補正項によって補正し、補正後の値を機械的遊び量としてもよい。
次に、歩行支援装置1は、図6(c)の左図で示した状態(即ち、ギア71の負回転方向の機械的遊びがない状態)から、ギア71を矢線95で示したように、最大出力で正回転させる。
そして、歩行支援装置1は、図6(c)の右図で示したように、ギア72がギア71によって矢線96で示したように変位したこと検出すると、ギア71を停止する。
次に、歩行支援装置1は、ギア72が変位するまでの時間を負回転方向の機械的遊び量として設定する。
なお、この時間を何らかの補正項によって補正し、補正後の値を機械的遊び量としてもよい。
図7は、歩行支援装置1が行う機械的遊び量の設定処理を説明するためのフローチャートである。
なお、歩行支援装置1は、以下の処理を左右の膝関節アクチュエータ18に対して行う。
更に、歩行支援装置1が、股関節や足首関節など、他の箇所にアクチュエータを備えている場合は、これらについても順次行う。
まず、歩行支援装置1の電源が投入され、歩行支援装置1が起動すると、機械的遊び量算出部10(図3)は、センサ情報取得部3から各関節の関節角度を取得する(ステップ105)。
次に、機械的遊び量算出部10は、センサ情報取得部3から取得した関節角度を用いて、歩行支援装置1の現状の姿勢を判定する(ステップ110)。
現状の姿勢が初期姿勢でなかった場合(ステップ115;N)、機械的遊び量算出部10は、「歩行支援装置1を初期姿勢にしてください。」と音声を発するなどしてアラームを発して(ステップ200)、処理を終了する。
現在の姿勢が初期姿勢であった場合(ステップ115;Y)、機械的遊び量算出部10は、調整対象となる膝関節アクチュエータ18(例えば、左側の膝関節アクチュエータ18)をゆっくり正回転させる(ステップ120)。
以下、調整対象となる膝関節アクチュエータ18を対象アクチュエータと記す。
次に、機械的遊び量算出部10は、関節角度センサ9から対象アクチュエータが駆動対象とする関節の関節角度を取得する(ステップ125)。
そして、機械的遊び量算出部10は、取得した関節角度に前回の取得値(機械的遊び量算出部10は、所定のサンプリングレートで関節角度を取得している)から変動があるか否かを判断する(ステップ130)。
変動がない場合(ステップ130;N)、まだ、機械的遊びがあるため、機械的遊び量算出部10は、ステップ125に戻り、引き続き正回転による関節角度の変動を監視する。
一方、変動があった場合(ステップ130;Y)、正回転方向の機械的遊びが解消したため、機械的遊び量算出部10は、対象アクチュエータを停止する(ステップ135)。
以上のステップ120〜ステップ135は、図6(a)に対応している。
機械的遊び量算出部10は、このようにして対象アクチュエータを基準位置に設定すると、対象アクチュエータを最大出力で負回転させる(ステップ140)。
次に、機械的遊び量算出部10は、関節角度センサ9から対象アクチュエータが駆動対象とする関節の関節角度を取得する(ステップ145)。
次に、機械的遊び量算出部10は、取得した関節角度に前回の取得値から変動があるか否かを判断する(ステップ150)。
変動がない場合(ステップ150;N)、まだ、機械的遊びがあるため、機械的遊び量算出部10は、ステップ145に戻り、引き続き負回転による関節角度の変動を監視する。
一方、変動があった場合(ステップ150;Y)、負回転方向の機械的遊びが解消したため、機械的遊び量算出部10は、対象アクチュエータを停止する(ステップ155)。
そして、機械的遊び量算出部10は、ステップ140で対象アクチュエータに最大出力を出させた時点から、ステップ150で関節角度に変動が確認された時点までの対象アクチュエータの動作時間を負回転方向の機械的遊び量ΔT(負回転)としてデバイスパラメータ記憶部5に記憶して設定する(ステップ160)。
以上のステップ140〜ステップ160は、図6(b)に対応している。
機械的遊び量算出部10は、このようにして負回転方向の機械的遊び量を設定すると、対象アクチュエータを最大出力で正回転させる(ステップ165)。
次に、機械的遊び量算出部10は、関節角度センサ9から対象アクチュエータが駆動対象とする関節の関節角度を取得する(ステップ170)。
次に、機械的遊び量算出部10は、取得した関節角度に前回の取得値から変動があるか否かを判断する(ステップ175)。
変動がない場合(ステップ175;N)、まだ、機械的遊びがあるため、機械的遊び量算出部10は、ステップ170に戻り、引き続き正回転による関節角度の変動を監視する。
一方、変動があった場合(ステップ175;Y)、正回転方向の機械的遊びが解消したため、機械的遊び量算出部10は、対象アクチュエータを停止する(ステップ180)。
そして、機械的遊び量算出部10は、ステップ165で対象アクチュエータに最大出力を出させた時点から、ステップ175で関節角度に変動が確認された時点までの対象アクチュエータの動作時間を正回転方向の機械的遊び量ΔT(正回転)としてデバイスパラメータ記憶部5に記憶して設定する(ステップ185)。
以上のステップ165〜ステップ185は、図6(c)に対応している。
歩行支援装置1は、以上の各ステップを左右の膝関節アクチュエータ18に対して行い、各膝関節アクチュエータ18について正方向、及び負方向の機械低遊びを設定する。
また、歩行支援装置1は、股関節アクチュエータや足首関節アクチュエータを備える場合は、これらについても正方向、及び負方向の機械低遊びを設定する。
以上では、歩行支援装置1を畳んだ初期姿勢の状態で機械的遊び量を計測したが、例えば、他の姿勢においても機械的遊び量を計測し、これらを総合して(例えば、最も短いものを選択するなどして)ΔTに設定するように構成してもよい。
また、説明した第2実施形態では、機械的遊び量を、膝関節アクチュエータ18の最大出力時における遊び解消時間(物理量)により計測し、計測された時間を期間ΔTに設定する場合について説明したが、機械的遊び量として回転角θを計測し、計測した回転角θを時間に換算しすることで期間ΔTを得るようにしてもよい。
この場合、計測する機械的遊び量としての回転角θ(物理量)は、図7のフローチャートで説明したように、基準となる端点(関節角度に変位がある点)から遊びがある方向にアクチュエータを動かして関節角度に変位が起こる端点までの角度である。
また、装着者100の歩行動作履歴から膝関節アクチュエータ18の動作が反転する角度αを求め、膝関節を当該角度の状態として機械的遊び量(物理量)を計測するようにしてもよい。
この場合、実際に動作反転する箇所で機械的遊びを計測するため、より適切なΔTを設定することができる。
以上説明した本実施の形態により、次のような効果を得ることができる。
(1)膝関節アクチュエータ18の動作が反転する瞬間に、膝関節アクチュエータ18に最大出力を出力させることにより、機械的遊びが生じている空走期間を短縮することができる。
(2)空走期間を短縮することにより、動作反転時に生じる撃力を緩和することができ、装着者100に与える装着感を向上させることができる。
(3)複雑な制御、あるいは、デバイスを用いず、低コストで動作反転時の撃力を低減することができる。
(4)膝関節アクチュエータ18の機械的遊び量を計測し、遊び量に対応する期間ΔTの間、膝関節アクチュエータ18の出力を上昇させてることにより、より正確なΔTを適用することができる。
とくに、長期使用による機械的遊び量が増加したとても、毎回計測するので、より正確なΔTを適用することができる。
以上説明した実施形態では、膝関節アクチュエータを例に説明したが、膝以外の各種アクチュエータ、例えば股関節アクチュエータや、足関節アクチュエータ、更には、肘や肩手首等の動作を支援する支援装置における各種アクチュエータに適用することも可能である。
1 歩行支援装置
2 制御装置
3 センサ情報取得部
4 関節モーメント演算部
8 アクチュエータ動作信号取得部
9 関節角度センサ
10 機械的遊び量算出部
17 股関節ピッチ軸機構(スライド機構)
18R 右膝関節アクチュエータ
18L 左膝関節アクチュエータ
19 足首関節ピッチ軸機構
20 エンコーダ
24 足装着部
241R 右床反力センサ
241L 左床反力センサ
26 上腿連結部材
27 下腿連結部材
28 足連結部材
41、43、44 曲線
47〜49 タイミング
50 最大出力
61 着座部
62 プレート
63 連結部材
64 ガイドレール
65 ガイドレール
67 荷重センサ
71、72 ギア
86 膝関節ピッチ軸
91〜96 矢線
100 装着者
K 股関節ピッチ軸中心

Claims (7)

  1. 支援対象者の運動を支援する支援装置であって、
    前記支援対象者の関節の運動を支援するアクチュエータと、
    前記アクチュエータの機械的遊び量を、時間換算可能な物理量として計測する遊び量計測手段と、
    前記アクチュエータの動作方向の反転を検出する反転検出手段と、
    前記動作の反転が検出された場合に、前記計測した物理量に対応する所定期間ΔTの間、アクチュエータの出力を上昇させて、前記反転による機械的遊びが生じている期間を短縮する短縮手段と、
    を具備したことを特徴とする支援装置。
  2. 前記遊び量計測手段は、前記物理量として、前記アクチュエータの最大出力時における遊び解消時間を計測する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の支援装置。
  3. 前記遊び量計測手段は、前記物理量として、前記アクチュエータの機械的遊びによる回転角θを計測する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の支援装置。
  4. 前記短縮手段は、前記動作方向の反転の検出と同時に前記アクチュエータの出力を上昇させる、
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の支援装置。
  5. 前記反転検出手段は、前記アクチュエータに入力される前の動作信号から、前記アクチュエータの動作方向の反転を検出する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4に記載の請求項のうちのいずれか1の請求項に記載の支援装置。
  6. 前記短縮手段は、前記アクチュエータに最大出力を出させる、ことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の支援装置。
  7. 支援対象者の運動を支援するアクチュエータを備えた支援装置用の支援プログラムであって、
    前記アクチュエータの機械的遊び量を、時間換算可能な物理量として計測する遊び量計測機能と、
    前記アクチュエータの動作方向の反転を検出する反転検出機能と、
    前記動作の反転が検出された場合に、前記計測した物理量に対応する所定期間ΔTの間、アクチュエータの出力を上昇させて、前記反転による機械的遊びが生じている期間を短縮する短縮機能と、
    をコンピュータで実現する支援プログラム。
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