JP2014183614A - Magnetic modulation motor - Google Patents
Magnetic modulation motor Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014183614A JP2014183614A JP2013054968A JP2013054968A JP2014183614A JP 2014183614 A JP2014183614 A JP 2014183614A JP 2013054968 A JP2013054968 A JP 2013054968A JP 2013054968 A JP2013054968 A JP 2013054968A JP 2014183614 A JP2014183614 A JP 2014183614A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- stator
- rotor
- modulation motor
- magnetic modulation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
Abstract
Description
本発明は、例えば、内燃機関の動力と電池の電力とで走行するハイブリッド車両の動力装置に用いて好適な磁気変調モータに関する。 The present invention relates to a magnetic modulation motor suitable for use in, for example, a power device of a hybrid vehicle that travels with the power of an internal combustion engine and the power of a battery.
従来技術として、特許文献1に開示された動力装置がある。
従来、磁気変調原理を利用したモータの事例として、回転数の異なる二つのロータ(磁気誘導ロータ、磁石ロータ)を、電機子を構成するステータの内側に配置した磁気変調モータが開示されている。
この磁気変調モータは、ステータに発生する回転磁界の速度と二つのロータの回転速度との関係を公知の機械式遊星ギヤと同様に作動させることができる。また、ギヤ同士が噛み合って動力を伝達する機械式遊星ギヤとは異なり、非接触で作動するので、オイル潤滑を必要とせず、伝達効率も良いことから、機械式遊星ギヤに取って代わる優れた技術として期待されている。
As a prior art, there is a power unit disclosed in Patent Document 1.
Conventionally, as an example of a motor using the magnetic modulation principle, a magnetic modulation motor in which two rotors (magnetic induction rotor and magnet rotor) having different rotational speeds are arranged inside a stator constituting an armature has been disclosed.
This magnetic modulation motor can operate the relationship between the speed of the rotating magnetic field generated in the stator and the rotational speed of the two rotors in the same manner as a known mechanical planetary gear. Also, unlike mechanical planetary gears, where gears mesh with each other to transmit power, they operate in a non-contact manner, so oil lubrication is not required and transmission efficiency is good, so they are superior to replacing mechanical planetary gears. Expected as a technology.
上記の特許文献1には、以下の問題点がある。
磁気誘導ロータと磁石ロータは、互いの構成材料の違いや形状の違いに応じて、遠心力や磁気吸引力によって径方向の変位差が発生し、径方向に振動する可能性がある。
特許文献1に記載された磁気変調モータの構成は、ステータの内側に二つのロータが配置される、つまり、二つのロータが径方向に隣接しているため、それぞれが径方向に振動することによって、相対的に変位差が大きくなる可能性がある。従って、ロータ同士の接触を防止するためには、二つのロータ間のギャップを十分に確保する必要がある。その結果、ギャップでの磁気抵抗が大きくなって磁束の流れが悪化するため、モータ性能が低下する恐れがあった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたものであり、その目的は、ギャップでの磁気抵抗を小さくして磁束の流れを良好にできる磁気変調モータを提供することにある。
The above Patent Document 1 has the following problems.
There is a possibility that the magnetic induction rotor and the magnet rotor may vibrate in the radial direction due to a difference in radial displacement caused by centrifugal force or magnetic attraction force depending on the difference in the constituent materials and the shape of each other.
In the configuration of the magnetic modulation motor described in Patent Document 1, two rotors are arranged inside the stator, that is, since the two rotors are adjacent in the radial direction, each vibrates in the radial direction. The displacement difference may be relatively large. Therefore, in order to prevent contact between the rotors, it is necessary to ensure a sufficient gap between the two rotors. As a result, the magnetic resistance at the gap is increased and the flow of magnetic flux is deteriorated, so that the motor performance may be deteriorated.
The present invention has been made based on the above circumstances, and an object of the present invention is to provide a magnetic modulation motor capable of reducing the magnetic resistance in the gap and improving the flow of magnetic flux.
本発明の磁気変調モータは、複数のスロットを有するステータ鉄心に極対数mの多相巻線を巻装したステータと、このステータの径方向の内側と外側とにそれぞれギャップを有して回転可能に配置される二つのロータとを備え、二つのロータのうち、一方のロータは、整数kの数だけ磁束の通り道を形成する磁気導通路を有し、その磁気導通路の両端がステータに面して磁束の出入り口を形成する磁気誘導ロータであり、他方のロータは、その極対数nがmとkとの和または差となるように、個数と着磁配列とを選定した永久磁石を有し、ステータに対向する磁極面が周方向に交互に異なる極性になるように永久磁石を配列した磁石ロータであることを特徴とする。 The magnetic modulation motor of the present invention can be rotated with a stator core having a plurality of slots wound with multiphase windings having a number of pole pairs of m, and a gap on the inner side and the outer side in the radial direction of the stator. Of the two rotors, one of the rotors has a magnetic conduction path that forms magnetic flux paths by an integer k, and both ends of the magnetic conduction path face the stator. Thus, the other rotor has a permanent magnet whose number and magnetization arrangement are selected so that the number n of pole pairs is the sum or difference of m and k. And it is a magnet rotor which arranged the permanent magnet so that the magnetic pole surface facing a stator may become a different polarity alternately by the circumferential direction, It is characterized by the above-mentioned.
上記の構成によれば、ステータの内外両側に二つのロータが配置されるので、径方向の変位が生じる可能性を有する二つのロータは、どちらも静止したステータのみに隣接する。すなわち、二つのロータがギャップを介して隣接することはないので、二つのロータが径方向に振動しても、その二つのロータ同士が接触することはない。
これにより、二つのロータとステータとの間に設定されるギャップは、一つの回転体の変位を許容できる程度の大きさで良いので、特許文献1に記載された二つのロータ間に設定されるギャップ長より短縮できる。その結果、ギャップでの磁気抵抗が小さくなり、磁束の流れを良好にできるので、モータ性能が向上する。
According to the above configuration, since the two rotors are arranged on both the inner and outer sides of the stator, the two rotors having a possibility of causing radial displacement are both adjacent to only the stationary stator. That is, since the two rotors are not adjacent to each other through the gap, even if the two rotors vibrate in the radial direction, the two rotors do not contact each other.
As a result, the gap set between the two rotors and the stator may be large enough to allow the displacement of one rotating body, so it is set between the two rotors described in Patent Document 1. Can be shorter than the gap length. As a result, the magnetic resistance in the gap is reduced and the flow of magnetic flux can be improved, so that the motor performance is improved.
本発明を実施するための形態を以下の実施例により詳細に説明する。 The mode for carrying out the present invention will be described in detail with reference to the following examples.
(実施例1)
実施例1では、本発明の磁気変調モータをエンジン動力と電池動力とで走行するハイブリッド車両の動力装置に適用した事例を説明する。
磁気変調モータ1は、図2に示す様に、電機子を構成する一つのステータ2と、このステータ2の径方向内側に配置されて第1の回転軸3と一体に回転する磁気誘導ロータ4と、ステータ2の径方向外側に配置されて第2の回転軸5と一体に回転する磁石ロータ6とを備える。
第1の回転軸3と第2の回転軸5は、それぞれ図示しない軸受を介してモータフレーム7に回転自在に支持されると共に、第1の回転軸3がエンジンの出力軸に連結され、第2の回転軸5がトランスミッションの被駆動軸に連結される。
ステータ2は、電磁鋼板に複数(実施例1では72個)のスロット2s(図1参照)を打ち抜いて形成されたコアシートを複数枚積層して構成されるステータ鉄心2aと、このステータ鉄心2aに巻装されるステータ巻線2bとで構成される。
Example 1
In the first embodiment, an example in which the magnetic modulation motor of the present invention is applied to a power device of a hybrid vehicle that runs on engine power and battery power will be described.
As shown in FIG. 2, the magnetic modulation motor 1 includes one
The first rotary shaft 3 and the second
The
ステータ鉄心2aは、図1に示す様に、スロット2sを介して周方向に隣り合う72本のティース2tを有し、この72本のティース2tが部分的に結合されている。具体的には、図3に示す様に、周方向に隣り合うティース2t同士が内径側の端部で互いに結合されて、72本のティース2tがスロット2sを介して周方向等ピッチに配列されている。以下、72本のティース2tを互いに結合している部分をティース結合部2cと呼ぶ。
また、ステータ2は、図2に示す様に、ステータ鉄心2aの軸方向の片側(図示右側)にステータ固定部2dが設けられ、このステータ固定部2dを介してモータフレーム7に固定されている。ステータ固定部2dは、例えば、ティース結合部2cを軸方向に延長して設けることができる。あるいは、ティース結合部2cとは別に、例えば非磁性SUS材等によって専用のステータ固定部2dを設けることもできる。このステータ固定部2dは、図2に示す様に、ステータ巻線2bのコイルエンドの軸方向高さより軸方向に突き出て設けられる。
As shown in FIG. 1, the
Further, as shown in FIG. 2, the
ステータ巻線2bは、極対数m(実施例1ではm=6)の三相巻線によって形成され、図1にU相を代表して示す様に、ステータ鉄心2aに分布巻きされる。なお、図1は、磁気変調モータ1の軸方向と直交する径方向の断面図を示しているが、断面を表示するハッチングは省略している。このステータ巻線2bは、図4に示す様に、各相(U相、V相、W相)の一端が中性点Oを形成してスター結線され、各相(U相、V相、W相)の他端がインバータ8の各出力端子8u、8v、8wに接続される。
インバータ8は、例えば、IGBT等の半導体スイッチング素子Trと、同スイッチング素子Trに対し逆並列に接続されるダイオードDとで構成され、車両の蓄電池Bより得られる直流電力を交流電力に変換してステータ巻線2bに励磁電流を供給する。これにより、ステータ巻線2bの各相(U相、V相、W相)には、図5に示す様に、120度の位相差を有する対称三相交流が通電される。
The stator winding 2b is formed by a three-phase winding having m pole pairs (m = 6 in the first embodiment), and is distributedly wound around the
The
磁気誘導ロータ4は、図1に示す様に、整数k(実施例1ではk=10)の軟磁性体から成るセグメント9と、この10個のセグメント9を保持するロータハブ10とで構成される。
セグメント9は、本発明の請求項1に記載した磁束の通り道を形成する磁気導通路として設けられ、実施例1では、略V字状に形成されて、その略V字状の両端がステータ2の内周面に対向して磁束の出入り口9aを形成している。
ロータハブ10は、例えば、非磁性かつ電気良導体である高強度アルミ材によって形成され、10個のセグメント9を周方向に等間隔に埋設した状態でダイカスト鋳造される。但し、個々のセグメント9は、それぞれ磁束の出入り口9aを形成する両端面がロータハブ10の外周面に露出している。
この磁気誘導ロータ4は、ロータハブ10の中央部を軸方向に貫通する中心孔10a(図1参照)に第1の回転軸3がセレーション嵌合等により固定されて、第1の回転軸3と一体に回転する。
As shown in FIG. 1, the
The segment 9 is provided as a magnetic conduction path that forms a path of magnetic flux according to claim 1 of the present invention. In the first embodiment, the segment 9 is formed in a substantially V shape, and both ends of the substantially V shape are the
The
The
磁石ロータ6は、図1に示す様に、mとkとの和または差となる極対数n(実施例1ではn=4)の永久磁石11と、この8個の永久磁石11を保持するリング状の軟磁性ヨーク12とで構成される。
永久磁石11は、軟磁性ヨーク12の内周面に接着等により固定されて、径方向に着磁され、且つ、周方向に隣り合う磁石同士の極性が異なる、つまり、S極とN極とが交互に配置される。
軟磁性ヨーク12は、永久磁石11の外周に磁束が流れる磁気回路を形成している。
この磁石ロータ6は、図2に示す様に、例えば、非磁性体であるステンレス鋼によって形成されるロータディスク13を介して第2の回転軸5に連結され、第2の回転軸5と一体に回転する。
As shown in FIG. 1, the
The
The soft
As shown in FIG. 2, the
次に、磁気変調モータ1の基本的作動について図6〜図8を用いて説明する。
図6は磁気変調モータ1の磁気回路を簡略化したモデル図であり、図示上から下に向かって順に、ステータ2、磁気誘導ロータ4、磁石ロータ6が示されており、図解の便宜上、直線状に展開した一部を図示している。また、磁気誘導ロータ4は停止しているものとして説明する。
ステータ2は、多相巻線(同図では巻線を省略している)が12極対となるピッチで巻線されている。磁気誘導ロータ4は、20個の軟磁性体4a(実施例1のセグメント9に相当する)が磁気的に分離して周方向に一定の間隔に配列されている。磁石ロータ6は、8極対の永久磁石11を周方向に配列して構成され、径方向(図示上下方向)に着磁される極性が隣り合う磁石同士で異なる様に配置される。
Next, the basic operation of the magnetic modulation motor 1 will be described with reference to FIGS.
FIG. 6 is a simplified model diagram of the magnetic circuit of the magnetic modulation motor 1, and shows the
The
なお、図6では、ステータ2と磁石ロータ6との間に磁気誘導ロータ4を配置したモデルの事例を示しているが、ステータ2と二つのロータ4、6の順番は、この限りではない。すなわち、実施例1で説明している様に、ステータ2の内外両側に二つのロータ4、6を配置する構成であっても作動原理は同じである。
磁石ロータ6が図示矢印方向に移動すると、磁気誘導ロータ4をフィルターとして磁石ロータ6からステータ2へ磁束が流れる。つまり、磁気誘導ロータ4は、20個の磁気的良導体である軟磁性体4aと、20個の磁気的不導体である空間とが交互に存在しているため、磁石ロータ6の8極対の周波数成分と、磁気誘導ロータ4の20極対の周波数成分との和または差の周波数成分が磁気誘導ロータ4を通り抜けてステータ2に流れる。
Although FIG. 6 shows an example of a model in which the
When the
従って、ステータ2には、8極対の周波数成分と20極対の周波数成分との和または差の周波数成分をキャッチする極対数の巻線、つまり28極対または12極対の多相巻線を施すことにより、磁石ロータ6および磁気誘導ロータ4との間で磁気的にエネルギをやり取りすることができる。すなわち、ステータ2と磁石ロータ6および磁気誘導ロータ4との三者に相互に電磁力が作用する磁気変調モータ1として機能する。
この原理を用いれば、公知の機械式遊星ギヤ機構のように作動することができる。このメカニズムを機械工学の分野で遊星ギヤ機構の説明の際に用いられる共線図(図8参照)を用いて説明する。
Accordingly, the
If this principle is used, it can operate like a known mechanical planetary gear mechanism. This mechanism will be described with reference to a collinear diagram (see FIG. 8) used in the description of the planetary gear mechanism in the field of mechanical engineering.
図7は、ステータ2の作る回転磁界と、磁気誘導ロータ4の回転運動と、磁石ロータ6の回転運動とを模式的に示すものであり、ステータ2の回転磁界の速度をωm、磁気誘導ロータ4の回転速度をωk、磁石ロータ6の回転速度をωnとする。
それぞれの回転速度は、図8(a)に示す様に、所定比率の辺を持つ台形の斜辺をたどる直線上に並ぶ関係となる。この関係になる理由は、図6で説明した磁気誘導ロータ4と磁石ロータ6との周波数成分の差でステータ2が作動する構成としたことによる。すなわち、それぞれの回転速度と極対数との積が周波数成分に対応するので、それらの差を考えると、下記(1)式の関係が得られる。
FIG. 7 schematically shows the rotating magnetic field produced by the
As shown in FIG. 8A, the respective rotation speeds have a relationship of being aligned on a straight line that follows a hypotenuse of a trapezoid having a predetermined ratio of sides. The reason for this relationship is that the
ωk={8/(12+8)}×ωn+{12/(12+8)}×ωm
=(2/5)×ωn+(3/5)×ωm …………………………………(1)
この(1)式の関係は、図中に示すそれぞれの回転速度ωm、ωk、ωnが直線上に並ぶ関係になることを意味している。この関係を共線関係と称している。
ここで、磁気誘導ロータ4が停止している時の作動例を説明する。
この場合、ωk=0となるため、ωn=−(3/2)×ωmとなる。
図8(b)に示す共線図を参照すると、ステータ2の回転磁界と反対方向に磁石ロータ6を回す作動になることが分かる。
ωk = {8 / (12 + 8)} × ωn + {12 / (12 + 8)} × ωm
= (2/5) × ωn + (3/5) × ωm ……………………………… (1)
The relationship of the expression (1) means that the rotational speeds ωm, ωk, and ωn shown in the drawing are aligned on a straight line. This relationship is called a collinear relationship.
Here, an example of operation when the
In this case, since ωk = 0, ωn = − (3/2) × ωm.
Referring to the collinear diagram shown in FIG. 8B, it can be seen that the operation is to rotate the
以上、磁気変調モータ1の基本的作動について説明したが、さらに、ステータ2、磁気誘導ロータ4、および、磁石ロータ6の極数をそれぞれ減らした簡易的なモデルを用いて磁気的な現象の視点で説明を加える。
図9は、極対数m=3のステータ2、極対数k=4の磁気誘導ロータ4、極対数n=1の磁石ロータ6とで構成されるモデルが示されており、同図(a)〜(e)までステータ2の回転磁界を変化させた時の磁石ロータ6の回転角度の変化を示している。
まず、同図(a)の位置関係において、ステータ2に磁界が生じると、図中の丸で囲んだ矢印で示す磁界の近傍に位置する磁気誘導ロータ4の軟磁性体4aがN極に磁気誘導される。すると、その近傍にあった磁石ロータ6のN極は、それに反発して反時計回り(CCW)に回転力を受ける。
Although the basic operation of the magnetic modulation motor 1 has been described above, the viewpoint of the magnetic phenomenon using a simple model in which the number of poles of the
FIG. 9 shows a model including a
First, in the positional relationship shown in FIG. 6A, when a magnetic field is generated in the
次に、同図(b)の位置関係に示す様に、ステータ2の磁界が少し時計回り(CW)に回転している時、磁気誘導ロータ4の軟磁性体4aは、N極の極性が少し弱くなるものの、依然N極であり、磁石ロータ6は、磁気誘導ロータ4の軟磁性体4aに対して完全に直交する関係にまで回転する。さらに、同図(c)の位置関係になると、磁石ロータ6のN極と対向していた軟磁性体4aがN極に磁気誘導される関係となることから、磁石ロータ6は大きな反発力を受けて更に同方向(反時計回り)に回転する。
以上のように、磁気誘導ロータ4を固定してステータ2の回転磁界が移動すると、図9(a)〜(e)に示す様に、回転磁界の移動方向とは逆方向に磁石ロータ6が回転することが理解される。すなわち、図8(b)の共線図に示されるように、ステータ2の回転磁界の方向と磁石ロータ6の回転方向とが逆方向の関係となっていることが分かる。
Next, as shown in the positional relationship of FIG. 5B, when the magnetic field of the
As described above, when the rotating magnetic field of the
(実施例1の作用および効果)
実施例1の磁気変調モータ1は、ステータ2の内外両側に磁気誘導ロータ4と磁石ロータ6が配置されるので、径方向の変位が生じる可能性を有する二つのロータ4、6は、どちらも静止したステータ2のみにギャップを介して隣接する。すなわち、磁気誘導ロータ4と磁石ロータ6とがギャップを介して径方向に隣接することはないので、磁気誘導ロータ4と磁石ロータ6が径方向に振動しても、磁気誘導ロータ4と磁石ロータ6とが接触することはない。
これにより、二つのロータ4、6とステータ2との間に設定されるギャップは、一つの回転体の変位を許容できる程度の大きさで良いので、特許文献1に記載された二つのロータ間に設定されるギャップ長より短縮できる。その結果、ギャップでの磁気抵抗が小さくなり、磁束の流れを良好にできるので、モータ性能(特にトルク)が向上する。
(Operation and Effect of Example 1)
In the magnetic modulation motor 1 according to the first embodiment, the
As a result, the gap set between the two
また、磁気誘導ロータ4は、磁束の通り道を形成する10個のセグメント9が非磁性金属であるアルミ材によって保持され、そのアルミ材により互いに磁気的に分離して周方向に等間隔に配置される。これにより、極間の磁束漏れを抑制できるので、磁気変調を良好に行うことができる。
ところで、ステータの内外両側に二つのロータを配置する構成では、外径が大きい外側ロータより、外径が小さい内側ロータの方が角度位置のばらつきが大きく現れる。これに対し、実施例1の磁気誘導ロータ4は、ロータハブ10をアルミダイカストによって製造することで、ロータハブ10に埋設される10個のセグメント9を周方向に精度良く配置できるので、ステータ2の内径側に配置しても角度ずれの影響を抑制できる。一方、磁石位置の周方向のずれが大きい磁石ロータ6をステータ2の外径側に配置することで、磁石位置の角度ずれを小さくできるメリットがある。
In addition, the
By the way, in the configuration in which two rotors are arranged on both the inner and outer sides of the stator, the variation in angular position appears more greatly in the inner rotor having a smaller outer diameter than in the outer rotor having a larger outer diameter. On the other hand, in the
さらに、ステータ鉄心2aは、周方向に隣り合うティース2t同士が部分的に結合されることで全ティース2tがスロット2sを介して周方向等ピッチに配列されている。これにより、磁石ロータ6とステータ2との間または磁気誘導ロータ4とステータ2との間で磁束の流れが完結することはなく、各ティース2tを通って磁気誘導ロータ4と磁石ロータ6との間を磁束が流れるため、磁気変調機能として有効に作動できる。
また、二つのロータ4、6間に配置されるステータ2は、ステータ鉄心2aの軸方向の片側にステータ固定部2dが設けられ、このステータ固定部2dを介してモータフレーム7に固定される。これにより、ティース結合部2cによって部分的に結合される全ティース2tを一体的に保持してモータフレーム7に固定することができる。
Furthermore, the
The
以下、本発明に係る他の実施例(実施例2)を説明する。
なお、実施例1と同一名称で記載した部品および構成等は、実施例1と同一番号を付与して、実施例1と重複する説明は省略する。
(実施例2)
この実施例2は、ステータ鉄心2aの各ティース2tを個々に独立して形成した事例である。
ステータ鉄心2aは、図10(b)に示す様に、各ティース2tが1本ずつ独立して形成されており、少なくとも軸方向の片側で全ティース2tの内径側の端部が連結部材14によって周方向等ピッチに連結されている。
Hereinafter, another embodiment (embodiment 2) according to the present invention will be described.
Note that parts, configurations, and the like described with the same names as those in the first embodiment are given the same numbers as those in the first embodiment, and descriptions that are the same as those in the first embodiment are omitted.
(Example 2)
This Example 2 is an example in which each
As shown in FIG. 10B, the
連結部材14は、ステータ鉄心2aと同一材料(軟磁性材)あるいはアルミ等の非磁性金属によってリング状に設けられ、且つ、図10(a)に示す様に、ステータ巻線2bのコイルエンドの軸方向高さより軸方向に突き出て形成される。
この構成では、全ティース2tを連結する連結部材14を、実施例1で説明したステータ固定部2dとして利用できる。つまり、図10(a)に示す様に、連結部材14を介してモータフレーム7にステータ2を固定でき、且つ、ステータ巻線2bのコイルエンドがモータフレーム7と干渉することもない。
The connecting
In this configuration, the connecting
(変形例)
実施例1では、ステータ2の外径側に磁石ロータ6を配置し、ステータ2の内径側に磁気誘導ロータ4を配置した構成を記載したが、その逆でも良い。つまり、ステータ2の外径側に磁気誘導ロータ4を配置し、ステータ2の内径側に磁石ロータ6を配置した構成でも良い。
また、実施例1では、周方向に隣り合うティース2t同士が内径側の端部で互いに結合されてティース結合部2cを形成しているが、内径側の端部に限定するものではなく、隣り合うティース2t同士の外径側の端部、あるいは隣り合うティース2t同士の中央部を結合しても良い。
(Modification)
In the first embodiment, the configuration in which the
In Example 1,
さらに、実施例2では、全ティース2tの内径側の端部がリング状の連結部材14によって連結されているが、全ティース2tの外径側の端部をリング状の連結部材14によって連結する構成でも良い。
また、連結部材14は、ステータ鉄心2aの軸方向両側に設けることもできる。つまり、軸方向の両側で全ティース2tの内径側の端部を連結部材14によって連結する構成でも良い。但し、連結部材14をステータ固定部2dとして利用する場合は、軸方向の片側(反ロータディスク側)に配置される連結部材14を使用する。
Furthermore, in
Moreover, the
実施例1の磁気誘導ロータ4は、アルミダイカストによって製造されるロータハブ10にセグメント9を埋設する構成であるが、ロータハブ10にセグメント挿入孔を形成して、そのセグメント挿入孔にセグメント9を圧入固定する構成でも良い。
また、図1に示す磁石ロータ6は、周方向に隣り合う永久磁石11同士が互いの周方向端面を当接した状態で配置されているが、隣り合う磁石同士の間に軟磁性体を配置した構成でも良い。この軟磁性体は、軟磁性ヨーク12と一体に設けることができる。
さらに、磁石ロータ6は、ステータ2に対向するS極磁極とN極磁極うち、どちらか一方の磁極(例えばN極磁極)だけを永久磁石11で形成し、他方の磁極(S極磁極)に擬似極となる鉄(軟磁性ヨーク12と一体に設けることができる)を配置した、いわゆるコンシクエントポール構造とすることも可能である。
実施例1では、ステータ巻線2bを極対数mの三相巻線によって構成する事例を記載したが、三相巻線に限定する必要はなく、三相以外の多相巻線を採用することもできる。
The
Further, the
Further, the
In the first embodiment, an example in which the stator winding 2b is configured by a three-phase winding having a pole pair number m is described. However, the stator winding 2b is not limited to the three-phase winding, and a multi-phase winding other than the three-phase winding is adopted. You can also.
1 磁気変調モータ
2 ステータ
2a ステータ鉄心
2b ステータ巻線(多相巻線)
2c ティース結合部
2d ステータ固定部
2s スロット
2t ティース
4 磁気誘導ロータ(一方のロータ)
6 磁石ロータ(他方のロータ)
9 セグメント(磁気導通路)
9a 磁束の出入り口
11 永久磁石
14 連結部材
1
2c
6 Magnet rotor (the other rotor)
9 segments (magnetic conduction path)
9a
Claims (7)
このステータ(2)の径方向の内側と外側とにそれぞれギャップを有して回転可能に配置される二つのロータ(4、6)とを備え、
前記二つのロータ(4、6)のうち、
一方のロータは、整数kの数だけ磁束の通り道を形成する磁気導通路を有し、その磁気導通路の両端が前記ステータ(2)に面して磁束の出入り口(9a)を形成する磁気誘導ロータ(4)であり、
他方のロータは、その極対数nが前記mと前記kとの和または差となるように、個数と着磁配列とを選定した永久磁石(11)を有し、前記ステータ(2)に対向する磁極面が周方向に交互に異なる極性になるように前記永久磁石(11)を配列した磁石ロータ(6)であることを特徴とする磁気変調モータ。 A stator (2) in which a multi-phase winding (2b) having a number of pole pairs of m is wound around a stator core (2a) having a plurality of slots (2s);
Two rotors (4, 6) arranged to be rotatable with gaps on the inner side and the outer side in the radial direction of the stator (2),
Of the two rotors (4, 6),
One rotor has a magnetic conduction path that forms a path of magnetic flux by the number of integer k, and both ends of the magnetic conduction path face the stator (2) to form a magnetic flux entrance (9a). Rotor (4),
The other rotor has a permanent magnet (11) whose number and magnetization arrangement are selected so that the number n of pole pairs is the sum or difference of m and k, and faces the stator (2). A magnetic modulation motor characterized in that it is a magnet rotor (6) in which the permanent magnets (11) are arranged so that the magnetic pole faces to be alternately have different polarities in the circumferential direction.
前記磁気誘導ロータ(4)は、前記磁気導通路が軟磁性体から成るセグメント(9)によって形成され、整数k個の前記セグメント(9)が互いに磁気的に分離して周方向に等間隔に配置されていることを特徴とする磁気変調モータ。 Magnetic modulation motor (1) according to claim 1,
In the magnetic induction rotor (4), the magnetic conduction path is formed by segments (9) made of soft magnetic material, and the integer k segments (9) are magnetically separated from each other at equal intervals in the circumferential direction. A magnetic modulation motor characterized by being arranged.
前記磁石ロータ(6)を前記ステータ(2)の外径側に配置し、前記磁気誘導ロータ(4)を前記ステータ(2)の内径側に配置したことを特徴とする磁気変調モータ。 Magnetic modulation motor (1) according to claim 1 or 2,
A magnetic modulation motor characterized in that the magnet rotor (6) is arranged on the outer diameter side of the stator (2), and the magnetic induction rotor (4) is arranged on the inner diameter side of the stator (2).
前記ステータ鉄心(2a)は、前記スロット(2s)を介して隣り合うティース(2t)同士を部分的に結合するティース結合部(2c)を有し、このティース結合部(2c)を介して全ティース(2t)が周方向等ピッチに結合されていることを特徴とする磁気変調モータ。 In the magnetic modulation motor (1) according to any one of claims 1 to 3,
The stator iron core (2a) has a tooth coupling part (2c) that partially couples adjacent teeth (2t) via the slot (2s), and all of the stator iron core (2a) via the tooth coupling part (2c). A magnetic modulation motor characterized in that teeth (2t) are coupled at equal pitches in the circumferential direction.
前記ステータ鉄心(2a)は、前記スロット(2s)を介して隣り合うティース(2t)同士が個々に独立して形成され、少なくとも軸方向の片側で全ティース(2t)がリング状の連結部材(14)によって周方向等ピッチに連結されていることを特徴とする磁気変調モータ。 In the magnetic modulation motor (1) according to any one of claims 1 to 3,
In the stator iron core (2a), adjacent teeth (2t) are formed independently through the slots (2s), and all teeth (2t) are ring-shaped connecting members (at least on one side in the axial direction). 14) A magnetic modulation motor characterized in that the magnetic modulation motors are connected at equal pitches in the circumferential direction.
前記ステータ(2)は、前記ステータ鉄心(2a)の軸方向の片側にステータ固定部(2d)が設けられ、このステータ固定部(2d)を介してモータフレーム(7)に固定され、
前記ステータ固定部(2d)は、前記多相巻線(2b)のコイルエンドの軸方向高さより軸方向に突き出て設けられていることを特徴とする磁気変調モータ。 Magnetic modulation motor (1) according to claim 4 or 5,
The stator (2) is provided with a stator fixing portion (2d) on one axial side of the stator iron core (2a), and is fixed to the motor frame (7) via the stator fixing portion (2d).
The magnetic modulation motor according to claim 1, wherein the stator fixing portion (2d) is provided so as to protrude in an axial direction from an axial height of a coil end of the multiphase winding (2b).
前記ステータ固定部(2d)は、請求項4に記載した前記ティース結合部(2c)を軸方向に延長して設けられる、あるいは、請求項5に記載した前記連結部材(14)であることを特徴とする磁気変調モータ。 Magnetic modulation motor (1) according to claim 6,
The stator fixing portion (2d) is provided by extending the tooth coupling portion (2c) according to claim 4 in the axial direction, or is the connecting member (14) according to claim 5. Features a magnetic modulation motor.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013054968A JP2014183614A (en) | 2013-03-18 | 2013-03-18 | Magnetic modulation motor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013054968A JP2014183614A (en) | 2013-03-18 | 2013-03-18 | Magnetic modulation motor |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014183614A true JP2014183614A (en) | 2014-09-29 |
Family
ID=51701861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013054968A Pending JP2014183614A (en) | 2013-03-18 | 2013-03-18 | Magnetic modulation motor |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014183614A (en) |
-
2013
- 2013-03-18 JP JP2013054968A patent/JP2014183614A/en active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7361344B2 (en) | magnetic geared motor | |
WO2016084204A1 (en) | Synchronous motor | |
JP5621794B2 (en) | Magnetic modulation type multi-axis motor | |
JP2008283785A (en) | Switched reluctance motor | |
CN101689773A (en) | Axial gap electric motor | |
US20160276880A1 (en) | Transverse flux machine | |
JP6485102B2 (en) | Rotating electric machine | |
JP2010172094A (en) | Motor | |
CN106026576A (en) | Asynchronous starting permanent-magnet synchronous motor with smooth self-starting function | |
JP2010063196A (en) | Axial gap motor and electromotive fluid drive unit | |
WO2018051938A1 (en) | Rotating electrical machine | |
JP2016077064A (en) | Rotary electric machine | |
CN111799974B (en) | Cycloid reluctance motor with rotor permanent magnets | |
JP5761084B2 (en) | Magnetic modulation motor | |
JP2015056921A (en) | Magnetic modulation motor and magnetic planet gear | |
JP2012165540A (en) | Rotary electric machine | |
JP2012182945A (en) | Rotary electric machine | |
WO2019187205A1 (en) | Rotary electric machine | |
JP6177865B2 (en) | Separately-excited electric machine having at least one primary magnetic circuit and at least two secondary magnetic circuits | |
JP6358158B2 (en) | Rotating electric machine | |
JP2008245484A (en) | Rotary electric machine for power conversion | |
JP2017028808A (en) | Variable gap type motor | |
JP2014197957A (en) | Multi-gap type synchronous motor | |
JP5668181B1 (en) | Magnet generator | |
JP2014183614A (en) | Magnetic modulation motor |