JP2014183600A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各パワーユニット内で生成されるキャリア周期を同一にすることができる、複数のパワーユニットを備えた電力変換装置を提供する。
【解決手段】PWM制御されるインバータを有した複数のパワーユニット30と、それらを制御するパワーユニット群制御器31を備え、前記パワーユニット群制御器31は、キャリア同期信号35と、設定したキャリアの平均周期Tc、キャリア周期の変動範囲およびキャリア周期の増加量δから演算され、前記キャリア周期に比例した時間間隔で出力されるキャリアの傾きデータ(キャリア傾き信号36)とを含み、前記各パワーユニット30におけるインバータのキャリア信号を生成させるためのキャリア同期・傾き信号を生成して送信し、前記各パワーユニット30は、前記キャリア同期・傾き信号(35、36)を受信し、該信号に基づいてPWMインバータのキャリア信号を生成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば回転機制御インバータや系統連係インバータとして適用されるPWMインバータのキャリア生成に係り、インバータ主回路をユニット式構造とし、そのユニットを並列接続して構成された電力変換装置に関する。
インバータユニットを並列接続した電力変換装置の従来例を図13に示す。図13は、インバータ主回路をユニット式構造としたパワーユニットを、インバータ側、コンバータ側でそれぞれ3台並列接続した可変速装置の例を示している。
図13において、21a〜21cは交流を直流に変換するコンバータ側のパワーユニットであり、21d〜21fは直流を交流に変換するインバータ側のパワーユニットである。
パワーユニット21a〜21cの交流部分は交流送電回路23に接続され、直流部分は直流送電回路24に接続されている。パワーユニット21d〜21fの直流部分は直流送電回路24に接続され、交流部分は交流送電回路25に接続されている。
これらパワーユニット21a〜21fは、各々電解コンデンサ、該コンデンサに三相ブリッジ接続される半導体スイッチング素子、電流検出器、電流抑制用のインダクタ等を備えている。
26は交流送電回路25に接続された回転機などの負荷である。27は系統連係変圧器22と交流送電回路23の間に接続された系統連係用のフィルタ回路であり、AC直列リアクトルおよびコンデンサを備えている。
図14は図13の電力変換装置における各パワーユニットで使用されるキャリアの生成を説明する図である。図14において、30は制御器を含むパワーユニットであり、A,B,Cは例えばパワーユニット21d,21e,21fを示している。
31はパワーユニット群制御器であり、交流出力部が共通の交流送電回路に接続されている1つ以上のパワーユニット30を制御するためのものである。
32は、パワーユニット群制御器31と、各パワーユニット30との通信を担う通信線である。この通信線32は何本であってもよいが、送信・受信独立に行うために、2本以上であることが一般的である。
33はパワーユニット群制御器31内部のキャリアであり、各パワーユニット30のキャリアの基準となるキャリアである。34は各パワーユニット30内部で生成されたキャリアである。
図15はパワーユニット群制御器31から各パワーユニット30に送信されるキャリア同期信号の例(図示下段)と、各パワーユニット30で生成されるキャリア波形の例(図示上段)を示している。
各パワーユニット30では、パワーユニット群制御器31から送信されたキャリア同期信号を入力とした、図16に示す位相同期回路(PLL Phase−Locked−Loop)によって、周期間隔が安定かつパワーユニット群制御器31内のキャリアと時間的にほぼ一致したキャリア基準信号を内部に確保する。
キャリア波形は各パワーユニット30内のカウンタで生成する。すなわち、時刻t0で受信したキャリア同期信号でカウンタがPの値からカウントダウンしカウント値がOになったときの時刻t1からカウントアップする。そして時刻t2でカウンタはPの値となり、キャリア1周期が生成される。
尚、前記キャリア信号は一定周期で用いることが多いが、ある範囲内で周期を変動させる方法も提案されている(特許文献1、2参照)。
特開2010−259326号公報 特開2007−20320号公報
前記図14〜図16に示す従来のキャリア信号の生成方法は、キャリア波形を生成しているカウンタにおけるカウントアップ、カウントダウンする演算周期は、各パワーユニット(30)A,B,C内で使用するクロックパルスによる。このクロックパルスは各ユニット内で生成しているため、必ずしも同一周期とはならず、誤差が生じる。このため各パワーユニット内で生成するキャリア周期に差が生じ、各パワーユニット間で横流が生じる虞がある。
本発明は上記課題を解決するものであり、その目的は、各パワーユニット内で生成されるキャリア周期を同一にすることができる、複数のパワーユニットを備えた電力変換装置を提供することにある。
上記課題を解決するための請求項1に記載の電力変換装置は、PWM制御されるインバータを有したパワーユニットを複数並列接続して構成され、前記複数のパワーユニットを制御するパワーユニット群制御器を備えたユニット並列式の電力変換装置において、前記パワーユニット群制御器は、PWM制御におけるキャリア周期に比例した時間間隔で出力される同期信号と、設定したキャリアの平均周期Tc、キャリア周期の変動範囲およびキャリア周期の増加量δから演算され、前記キャリア周期に比例した時間間隔で出力されるキャリアの傾きデータとを含み、前記各パワーユニットにおけるインバータのキャリア信号を生成させるためのキャリア同期・傾き信号を生成するキャリア同期・傾き信号生成手段を備え、前記各パワーユニットは、前記パワーユニット群制御器から送信されるキャリア同期・傾き信号を受信し、該キャリア同期・傾き信号に基づいてPWMインバータのキャリア信号を生成するキャリア生成回路を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、パワーユニット群制御器から送信されるキャリア周期・傾き信号に基づいてPWMインバータのキャリア信号が生成されるので、各パワーユニット内で生成されるキャリア周期を同一にすることができ、これによって各パワーユニット間で横流が生じる虞はない。
また、キャリアの傾きデータの演算パラメータ(キャリア周期変動範囲、キャリア周期の増加量δ)を変えることにより、キャリア周期毎、又はキャリア周期に比例した時間毎にキャリア周期を自在に変更することができる。
また請求項2に記載の電力変換装置は、請求項1において、前記各パワーユニットは、前記パワーユニット群制御器から送信されたキャリア同期・傾き信号の同期信号の受信時刻と、自パワーユニット内で生成されたキャリア信号の頂点の時刻との差を求め、該時刻差に基づいて前記キャリア生成回路のキャリア信号生成タイミングを補正するキャリア位相補正手段を備えたことを特徴としている。
また、請求項3に記載の電力変換装置は、請求項2において、前記キャリア位相補正手段は、パワーユニット群制御器側とパワーユニット側の、キャリアを生成するためのカウンタが計数するクロックパルスの周期の差に基づいてキャリア信号生成開始時刻をずらすことを特徴としている。
上記構成によれば、パワーユニット群制御器から送信されたキャリ同期・傾き信号の同期信号とパワーユニット内で生成されたキャリア信号がずれた場合に、キャリア信号生成タイミングを補正することができる。この補正によって、各パワーユニット内で生成されるキャリア周期を同一にすることができる。
(1)請求項1〜3に記載の発明によれば、複数のパワーユニットを備えた電力変換装置において、各パワーユニット内で生成されるキャリア周期を同一にすることができ、各パワーユニット内で横流が生じることを防止できる。また、各パワーユニット間のキャリア信号を常に一致させながら、キャリア周期又はキャリア周期に比例した時間毎にキャリア周期を自在に変更することができる。
(2)請求項2、3に記載の発明によれば、各パワーユニット内でのキャリア信号生成タイミングを補正することができる。
インバータにおけるキャリア周波数スペクトルの一例を示す特性図。 インバータにおけるキャリアの周期を説明する波形図。 本発明の実施形態例を示すブロック図。 本発明の実施例1におけるキャリア、キャリア傾き信号および同期信号の信号波形図。 本発明の実施例1におけるパワーユニットの動作を示すフローチャート。 本発明の実施例1における動作を説明するための信号波形図。 本発明の実施例2における動作を説明するための信号波形図。 本発明の実施例2における動作を説明するための、図7の要部を拡大した信号波形図。 本発明の実施例2における補正動作の一例を示すフローチャート。 本発明の実施例2における動作を説明するための信号波形図。 本発明の実施例2における補正動作の他の例を示すフローチャート。 本発明の実施形態例におけるキャリア波形の拡大図。 本発明が適用される電力変換装置の一例を示すブロック図。 従来のキャリア生成方式を表すブロック図。 従来のキャリア生成方式における信号波形図。 電力変換装置のパワーユニット内で生成されるキャリア基準信号の説明図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。以下の実施例では、本発明を図13に示す電力変換装置に適用した例を説明する。
本実施例1では、複数並列接続されたパワーユニットを備えた電力変換装置において、キャリアの同期信号と、キャリアの平均周期、キャリア周期の変動範囲およびキャリア周期の増加量δをパラメータとして演算したキャリアの傾きデータとを含んだキャリア同期・傾き信号を各パワーユニットに送信し、各パワーユニットでは前記キャリア同期・傾き信号を受信し、それに基づいてPWMインバータのキャリア信号を生成するように構成した。
この構成により、各パワーユニット内で生成されるキャリア周期を同一にし、またキャリア周期を任意に変更できるようにした。
まず、従来の、例えば図14〜図16で述べたキャリア生成方法は、キャリア周波数が一定であるため、特にキャリア周波数が比較的低い場合においてインバータおよび負荷設備、特に負荷設備が回転機の場合に、それらから発生するキャリアに起因する騒音が大きい、という問題がある。
キャリア騒音を回避する一般的な方法として、人の耳に聞こえなくなるような周波数までキャリア周波数を上げることである。しかしこの方法は、電力変換装置内のIGBTのスイッチング回数が増えるのでスイッチング損失が増える。本実施形態ではキャリア周波数を大幅に上げなくてよい解決方法を構築した。
図1にキャリア周波数スペクトルの一例を示す。図中の破線は、キャリア周波数が一定の場合を示しており、単一周波数であるためピーク値が比較的高い。図1の実線で示す特性は、音の強度が同じ(スペクトル上の面積が同じ)でもピークが低いので、人が感じる音の大きさは、比較的小さいと感じることが多い。本実施例では、この実線の特性を持たせたキャリアを生成するものであり、制御したいキャリア周波数を中心に幅を持たせる。
例えば図2のキャリアの時間波形に示すように、キャリアの周期は、キャリア周波数の中心の値をfc(周期Tc)とすると、所定の周期の時間幅で平均的には1/fcであるが、周期毎に時間幅を変えている。
本実施例は、一定期間のキャリア傾きデータを予め設定しておいて、このデータに基づきキャリアを生成することを特徴としている。
図3は実施例1のブロック図を表し、図13の電力変換装置における各パワーユニット30(A,B,C)で使用されるキャリアの生成の様子を示している。図3において図14と同一部分は同一符号をもって示している。
図3において、30はPWMインバータのキャリア信号を生成するキャリア生成回路を備えたパワーユニットであり、A,B,Cは例えば図13のパワーユニット21d、21e,21fを示している。
31は、パワーユニット30を制御するためのパワーユニット群制御器であり、本発明のキャリア同期・傾き信号生成手段を備え、例えば各パワーユニット30のキャリアの基準となるキャリアを生成するキャリア生成回路と、キャリア同期信号を生成し送信する回路と、キャリア傾き信号を生成し送信する回路を有している。
32’は、パワーユニット群制御器31と各パワーユニット30との通信を担う通信線であり、送信・受信を独立させるため例えば複数本設けられている。33’は、パワーユニット群制御器31内部で生成されるキャリア波形を示している。34’は、各パワーユニット30で生成されたキャリアを示している。
35は、パワーユニット群制御器31内で生成され、通信線32’を介して各パワーユニット30に送信されるキャリア同期信号であり、36は、パワーユニット群制御器31内で生成され、通信線32’を介して各パワーユニット30に送信されるキャリア傾き信号である。
前記キャリア同期信号35とキャリア傾き信号36の通信形態(送受信形態)は任意であり、図3のように別個の信号で通信してもよく、また一つの信号にキャリア同期信号35とキャリア傾き信号36が含まれた形態で通信してもよい。
前記キャリア同期信号35は、全てのパワーユニット30に対して同時刻に一斉に送信される。また各パワーユニット30は前記キャリア同期信号35とキャリア傾き信号36を受信する回路を有している。
前記各パワーユニット30内で生成されるキャリア波形とキャリア同期信号35およびキャリア傾き信号36の関係を図4に示す。
図4において、キャリア同期信号35はキャリア波形の上限と下限毎に送信しているが、これに限らずキャリア波形の上限毎又は下限毎又は上限2回毎等でもよく、キャリア周期に比例した時間間隔で送信する。
時刻t1からt2(期間T2)のキャリアの傾きデータaは、その前の期間T1(時刻t0からt1の間)に送信し、同様に時刻t2からt3(期間T3)のキャリアの傾きデータbは、その前の期間T2(時刻t1から時刻t2の間)に送信する。
尚、パワーユニット群制御器31の内部キャリアはキャリア同期信号35を確保すればよいので、例えばパワーユニット群制御器31そのものがPWM電圧指令を生成しなくてよい場合には、三角波である必要はなく、任意のカウンタでよい(単純増加カウンタあるいは単純減少カウンタの繰り返しでよい)。
前記キャリア傾き信号36は、設定したキャリアの平均周期Tc、キャリア周期の変動範囲およびキャリア周期の増加量δから演算される。したがって、キャリア傾き信号36を調整することによって前記図2に示すようにキャリア周期(および周波数)を変更することができる。
ここで、キャリア傾き信号36の生成方法を述べる。例えば、キャリア16周期で平均周波数がfc(平均周期はTc)の場合、32個の傾きデータを設定する。各データの期間をTi(i=1〜32)とすれば、
Figure 2014183600
となる。周期の変動範囲を±20%とすると、図4の最初の期間T1はT1=0.8×(Tc/2)となる。均等に周期が増加するとしてその増加量をδとすると、2番目の期間T2はT2=T1+δとなり、最後の期間は、T32=T1×31×δ=1.2×(Tc/2)となる。
これらを全て加算すると
Figure 2014183600
となり、Tcが与えられればδが求まり全ての期間が決定する。Tc=1のときの時間幅を下記の表1に示す。振幅は一定なので傾きデータは算出できる。これら時間幅と傾きデータを予め決定し、パワーユニット群制御器31内の記憶部に補完する。同期信号の周期は表1の時間幅と同じである。
Figure 2014183600
次にパワーユニット群制御器31における動作フローを図5のフローチャートとともに説明する。図5はパワーユニット群制御器31内の、各パワーユニット30のキャリアの基準となるキャリアを生成する回路と、キャリア同期信号およびキャリア傾き信号を生成し送信する回路が実行する処理手順を表している。
図5のステップS1では、内部キャリアカウンタ(又は三角波キャリア)がキャリア頂点に到達したか否かを判定する。すなわち図4におけるキャリア波形とキャリア傾きデータのみを表した図6の時刻t0,t1,t2において、キャリアの傾斜が+から−、又は−から+へ反転したか否かを判定する。
前記キャリア頂点に到達していない場合はステップS1を再度繰り返し実行し、到達していればステップS2およびS3に進む。尚、説明の都合上、ステップS1において最初にキャリア頂点に到達したと判定した時刻をt1とする。
ステップS2では、時刻t1において図4に示すようにキャリア同期信号を発生し、各パワーユニット30へ送信する。
ステップS3では、記憶部内のテーブルに前記表1で述べた生成方法により予め計算して保管されているキャリア傾きデータb(今回のデータとする)を各パワーユニット30へ一斉送信する。
次にステップS4では、ステップS3で送信した前記傾きデータbの一つ手前のデータである傾きデータaに基づいて時刻t1〜t2の内部キャリアカウンタ(あるいは三角波キャリア)を生成開始する。
次にステップS5では、前記傾きデータbの一つ先のデータである傾きデータcを前記テーブルから読み出す。
次にステップS1の判定において、キャリア頂点に到達したと判定されたら(すなわち時刻t2になったら)、ステップS2では、前回のステップS5の処理で読み出されていた傾きデータcの時刻t2において図4に示すように同期信号を発生し、各パワーユニット30へ送信する。またステップS3では前記傾きデータcを各パワーユニット30へ一斉送信する。
次にステップS4では、前記傾きデータcの一つ手前のデータである傾きデータbに基づいて時刻t2〜t3の内部キャリアカウンタ(あるいは三角波キャリア)を生成開始する。
次にステップS5では、前記傾きデータcの一つ先のデータである傾きデータaを前記テーブルから読み出す。
以下は上記の動作が繰り返し実行される。
上記のようにして送信されたキャリア同期信号35およびキャリア傾き信号36を各パワーユニット30が受信し、それら信号に基づいて各パワーユニット30内のキャリア生成回路がPWMインバータのキャリア信号を図3の34’のように生成する。
これによって、各パワーユニット30間のキャリア信号を常に一致させながら、キャリア周期を自在に変更することができる。このため、各パワーユニット間で横流が生じることを防止することができる。また、キャリア周波数を大幅に上げなくてもキャリア周期を変更することで、キャリアに起因する騒音の発生を抑制することができる。
尚、図2において、キャリアの周期は、キャリア周波数の中心の値をfc(周期Tc)とすると、例えば16Tcの時間幅で平均的には1/fcであるが、周期毎に変わっている。つまりキャリア周期の平均が1/fcとなっていればよい。
また、図2の例ではキャリア1周期毎に周期がわずかに変わっている例を示しているが、キャリア半周期毎に周期が変わっても良い(キャリア波形が増える・減る毎にその傾きが変わっても良い)。また、図2の例では不規則に周期が変わっているが、周波数fcを中心として周波数(周期)が、ある決められたパターンに沿って変わっても良い。
前記実施例1の手法により図3のパワーユニット群制御器31から各パワーユニット30へ送信されるキャリア同期信号35と各パワーユニット30(A,B,C)内で生成されるキャリア波形を図7に示す。
ここでは、説明を容易にするため、キャリア波形の周波数の揺らぎは無く、一定とする。各パワーユニットA,B,Cのクロックパルスの周期が完全に一致していれば、キャリア傾き信号だけで生成されたA,B,Cのキャリアは一致しているはずである。
しかし、実際にはクロックパルスの周期を完全に一致させることは困難であり、キャリア傾き信号だけでは、A,B,Cのキャリア波形に差異が生じてくる場合がある。同時に、パワーユニット群制御器31から送信されてくるキャリア同期信号と、各パワーユニット内で再生させたキャリア波形の頂点とにずれが生じてくる。本実施例2では、キャリア同期信号によりキャリア波形を補正するように構成した。
図7では、パワーユニットAのクロックパルスはパワーユニット群制御器31のクロックパルス周期と同じで、Bのクロックパルスの周期は前記制御器31のクロックパルスの周期より短く、Cのクロックパルスの周期は前記制御器31のクロックパルスの周期より長い場合の、A,B,Cのキャリア波形の一例を示している。
図7において、時刻t0でA,B,Cのキャリアが同時に立ち上がりを開始している。Bのクロックパルスは周期が短いため、5パルス目の終了時刻はt1であり、本来の終了時刻t2より早く5パルスが終了している。また、Cのクロックパルスは周期が長いため、5パルス目の終了時刻はt3であり、本来の終了時刻t2より遅く5パルスが終了している。このまま継続してキャリアを生成すると位相のずれがさらに増大し、並列運転動作として不安定要素となる。
本実施例は、この位相のずれを定期的に補正するものである。補正の考え方は、図7のB,Cのキャリア波形をAのキャリア波形に合わせようとすることである。図7におけるBの場合のようにキャリア頂点がキャリア同期信号より進んでいる場合と、Cの場合のようにキャリア頂点がキャリア同期信号より遅れている場合の補正の様子を図8に示す。
図8は、図7におけるキャリア同期信号とパワーユニットB,Cのキャリア波形とを同一時間軸上に図示したものである。各パワーユニット30では、まず、キャリア同期信号b(今回の同期信号)を受信した時刻と、キャリア頂点の時刻の差分を演算する。この差分時刻は各パワーユニット間のキャリア不一致時間である。
キャリア同期信号bを基準として前記差分を、次のキャリア頂点にて補正を行う(キャリア頂点毎に行う)。すなわち図8(a)のようにキャリア頂点がキャリア同期信号bの受信タイミングより早かったら、次のキャリア頂点でキャリアを遅らせ、図8(b)のようにキャリア頂点がキャリア同期信号bの受信タイミングより遅かったら、次のキャリア頂点でキャリアをその分止まらせる、という補正を行う。
この補正では、キャリアの傾き自体は変えないで、時間の調整だけで補正を行う。補正の頻度は指定のパルス数毎に行う。図7のように5パルス毎に補正を行うならば、時刻t2付近で行うことになる。
上記のように、キャリア同期信号の受信時刻とキャリア頂点の時刻との差分に基づいてキャリア生成タイミングを補正するキャリア位相補正手段が行う処理のフローチャートを図9に示す。
図9は、1パルス毎の補正動作の一例を示しており、以下に、キャリア頂点がキャリア同期信号の受信タイミングより早い場合の信号、波形を表す図10とともに動作を説明する。尚、図10のキャリア同期信号はキャリア傾きデータを含むものとしている。
まずステップS11では、パワーユニット内のカウンタ(又は三角波)がキャリア頂点に到達した(例えば図10の時刻t1)後キャリア同期信号を受信した(例えば図10の時刻t2)か否かを判定する。判定結果が否の場合はステップS13へ進む。
前記カウンタがキャリア頂点に到達した後キャリア同期信号(この場合は信号b)を受信した(キャリア頂点が同期信号bより進んでいる)場合は、ステップS12において、キャリア頂点の時刻と、キャリア同期信号受信時刻から、次回のキャリア傾き開始時刻、すなわちキャリア生成開始時刻の補正値(この場合はt2−t1)を演算する。
次にステップS13では、カウンタ(又は三角波)が次のキャリア頂点に到達した(例えば図10の時刻t4)か否かを判定する。判定結果が否の場合はステップS11へ戻る。
ステップS13において、カウンタが次のキャリア頂点に到達した(時刻t4になった)と判定された場合は、ステップS14において、前回受信したキャリア傾きデータ(この場合はデータb)に基づいて、前記ステップS12で演算したt2−t1を補正値として、時刻t4から補正値(t2−t1)の分だけ遅れた時刻t5からキャリア波形の生成を開始する。
ステップS14の処理後はステップS11に戻って前記処理が繰り返し行われる。
また、キャリア位相補正手段が行う処理の他の例として、キャリア頂点がキャリア同期信号の受信タイミングより遅い場合(図8(b)の場合)にも対処できるようにしたフローチャートを図11に示す。尚本例では、パワーユニット群制御器31内の記憶部に格納するキャリア傾きデータ(表1の時間幅データを含む)を各パワーユニット30内の記憶部内にも格納し、そのデータを参照するものとする。
図11のステップS27〜S30は、図8(a)のキャリア頂点がキャリア同期信号の受信タイミングより早い場合に対処する処理であり、前記図9のステップS11〜S14と同一の処理を行うものである。
まずステップS20では、キャリア同期信号を受信したか否かを判定する。キャリア同期信号を受信した場合はステップS21において、カウンタ(又は三角波)がキャリア頂点に到達したか否かを判定し、到達した場合はステップS22において、キャリア同期信号受信時刻とキャリア頂点の時刻の差を演算して、次回のキャリア生成開始時刻の補正値(補正時刻)を求める(図9のステップS12と同様)。
次にステップS23において、前記記憶部内に格納したキャリア傾きデータ(表1)中の、当該期間における時間幅で決まるキャリア生成開始時刻よりも、前記演算された補正時刻分早い時刻になったか否かを判定する。前記補正時刻分早い時刻になった場合はステップS24において、キャリア生成を止める。
次にステップS25では、前記キャリア生成を止めた時刻から前記補正時刻が経過したか否かを判定する。前記補正時刻が経過した場合はステップS26において、前回受信したキャリア傾きデータbに基づいてキャリア生成を開始する。
ステップS26の処理後はステップS20に戻る。またステップS20においてキャリア同期信号を受信しなかった場合は、前記図9のステップS11〜S14と同一の処理であるステップS27〜S30を各々実行した後ステップS20に戻る。
尚、各パワーユニット30内のクロックパルスとキャリア波形の例は図12のとおりである。
21,30…パワーユニット
22…系統連係変圧器
23,25…交流送電回路
24…直流送電回路
26…負荷
31…パワーユニット群制御器
32’…通信線
33’…パワーユニット群制御器内のキャリア
34’…パワーユニット内のキャリア
35…キャリア同期信号
36…キャリア傾き信号

Claims (3)

  1. PWM制御されるインバータを有したパワーユニットを複数並列接続して構成され、前記複数のパワーユニットを制御するパワーユニット群制御器を備えたユニット並列式の電力変換装置において、
    前記パワーユニット群制御器は、PWM制御におけるキャリア周期に比例した時間間隔で出力される同期信号と、設定したキャリアの平均周期Tc、キャリア周期の変動範囲およびキャリア周期の増加量δから演算され、前記キャリア周期に比例した時間間隔で出力されるキャリアの傾きデータとを含み、前記各パワーユニットにおけるインバータのキャリア信号を生成させるためのキャリア同期・傾き信号を生成するキャリア同期・傾き信号生成手段を備え、
    前記各パワーユニットは、前記パワーユニット群制御器から送信されるキャリア同期・傾き信号を受信し、該キャリア同期・傾き信号に基づいてPWMインバータのキャリア信号を生成するキャリア生成回路を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記各パワーユニットは、
    前記パワーユニット群制御器から送信されたキャリア同期・傾き信号の同期信号の受信時刻と、自パワーユニット内で生成されたキャリア信号の頂点の時刻との差を求め、該時刻差に基づいて前記キャリア生成回路のキャリア信号生成タイミングを補正するキャリア位相補正手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記キャリア位相補正手段は、パワーユニット群制御器側とパワーユニット側の、キャリアを生成するためのカウンタが計数するクロックパルスの周期の差に基づいてキャリア信号生成開始時刻をずらすことを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
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