JP2014183436A - 通信装置、通信方法、および通信プログラム - Google Patents

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良美 金澤
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Abstract

【課題】ハンドダウン制御の最適化を図ること。
【解決手段】通信装置140は、第1の通信方式(3G)と第2の通信方式(WiMAX)との間のハンドオーバを判断する雑音比と受信強度との複数の組み合わせに基づくしきい値パターンを記憶し、第2の通信方式による接続中における通信エラーが検出された場合、第2の通信方式による接続を切断し、通信エラーが検出されたときの雑音比および受信強度を取得し、通信エラーが検出されたときの受信強度が、通信エラーが検出されたときの雑音比と同一雑音比におけるしきい値パターンの受信強度以上であるか否かを判定し、しきい値パターンの受信強度以上であると判定された場合、しきい値パターンを、しきい値パターンの雑音比に対する受信強度よりも高い受信強度であり、かつ、しきい値パターンの受信強度に対する雑音比よりも高い雑音比であるしきい値パターンに変更する。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信をおこなう通信装置、通信方法、および通信プログラムに関する。
従来では、接続中の無線通信方式の受信電波強度や品質を周期的にモニタし、その値が予め保持されている固定の閾値を超過しているかどうかで通信方式間ハンドオーバ制御が実行される。受信電波の強度や品質としては、主にReceived Signal Strength Indication(RSSI:受信信号強度)、Carrier to Interference and Noise Ratio(CINR:搬送波レベル対干渉・雑音比)を用いて判定される。
また、特許文献1には、通信方式間ハンドオーバ制御を実施するか否かを判定するための判定方法と閾値を、無線通信装置の移動速度や周囲状況に応じて適応的に設定する技術が開示される。
特開2005−236487号公報
第3.9世代システムとしてWorldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX)、第3.5世代システムとして3Gに接続する端末でのハンドダウンでは、例えば、通信速度を重視する場合、極力WiMAXに接続することが望ましい。このため、WiMAXが圏外にならない限り、3Gにハンドダウンしないしきい値が採用されている。これは、3Gの混雑緩和という観点からも望ましいしきい値である。
しかしながら、このようにしきい値を設定した場合、端末の利用場所や用途によって、通信が不安定になる場合がある。一例をあげると、サービス導入から間もない無線通信システムの場合、サービスエリア内であっても高層ビルの上層階等では、電波が届きにくい場合があり、また、多くの電波が干渉して通信が不安定になる場合がある。また、端末が移動する環境では、移動速度によって、通信が不安定になる場合がある。
一方、このような一部の場所・事例を考慮して、安定して利用可能な無線通信システムに接続するしきい値、すなわち、WiMAX圏外となるにはまだ十分に余裕があるものの早めに3Gにハンドダウンするしきい値とした場合、WiMAXの電波状況が良好であるにも関わらず、早々にハンドダウンしてしまい、通信速度の低下及び/又はデータオフロード効果の低減を招くという課題がある。
本発明は、ハンドダウンさせるしきい値の最適化を図ることを目的とする。
本願において開示される発明の一側面となる通信装置、通信方法、および通信プログラムは、第1の通信方式と前記第1の通信方式よりも優先して接続される第2の通信方式との間のハンドオーバを判断する雑音比と受信強度との複数の組み合わせに基づくしきい値パターンを記憶する記憶部を有し、前記第2の通信方式による接続中における通信エラーを検出し、前記通信エラーが検出された場合、前記第2の通信方式による接続を切断し、前記通信エラーが検出されたときの雑音比および受信強度を取得し、前記通信エラーが検出されたときの受信強度が、前記通信エラーが検出されたときの雑音比と同一雑音比における前記しきい値パターンの受信強度以上であるか否かを判定し、前記しきい値パターンの受信強度以上であると判定された場合、前記しきい値パターンを、前記しきい値パターンの雑音比に対する受信強度よりも高い受信強度であり、かつ、前記しきい値パターンの受信強度に対する雑音比よりも高い雑音比であるしきい値パターンに変更する。
本発明の代表的な実施の形態によれば、ハンドダウン制御の最適化を図ることができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明の実施例にかかる通信システムのシステム構成例を示す説明図である。 しきい値パターンの変更例を示すグラフである。 通信装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 通信装置の機能的構成例を示すブロック図である。 記憶部に記憶されるしきい値パターンの一例を示す説明図である。 管理テーブルのデータ構造例を示す説明図である。 通信装置による現在位置を示す位置情報およびしきい値パターンの更新処理手順例を示すフローチャートである。 通信装置によるハンドオーバ処理手順例を示すフローチャート(その1)である。 通信装置によるハンドオーバ処理手順例を示すフローチャート(その2)である。
本発明を実施するための形態について、WiMAXと3Gに対応する無線通信端末を例に挙げて説明する。なお、本発明はWiMAX以外の第3.9世代システム(Long Term Evolution(LTE)、Time Division(TD)−LTE等)や、その次の第4世代以降の携帯電話システムや無線LAN等の通信方式に対しても適用可能である。また、本実施例の通信装置は、携帯電話機、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、ルータ、通信カード、アクセスポイントなどに適用可能である。
<システム構成例>
図1は、本発明の実施例にかかる通信システムのシステム構成例を示す説明図である。通信システム100は、第1の通信方式と第2の通信方式が利用可能なシステムである。実施例では、第1の通信方式を3G、第2の通信方式をWiMAXとする。第1の通信方式と第2の通信方式はそれぞれ異なるサービスエリア101、102を持つ。両サービスエリア101、102は重複する部分がある。第1の通信方式は、無線基地局111とセンタ制御システム112とを有する。
無線基地局111は、通信装置140とセンタ制御システム112とに接続される。センタ制御システム112は、無線基地局111を制御する。センタ制御システム112は、インターネット130に接続される。同様に、第2の通信方式は、無線基地局121と、センタ制御システム122とを有する。無線基地局121は、通信装置140とセンタ制御システム122とに接続される。センタ制御システム122は、無線基地局121を制御する。センタ制御システム122は、インターネット130に接続される。第2の通信方式であるWiMAXは、第1の通信方式である3Gに優先して接続される。いずれの通信方式を優先させるかについては、あらかじめ設定しておけばよい。
図1の例では、通信装置140は、最初はWiMAXのサービスエリア111内にある。通信装置140は、WiMAXのサービスエリア内(圏内)でWiMAXを経由してインターネット通信を行う。通信装置140がWiMAXと3Gに接続可能なエリアを移動することにより、通信装置140は、移動中に取得した接続先の通信方式(この場合はWiMAX)の電波状況(たとえば、受信強度および雑音比)の値が通信方式間ハンドオーバの判定しきい値によりWiMAX圏内か否かを判定する。WiMAXのサービスエリア外(圏外)と判定された場合、通信装置140は、通信装置140の接続先の通信方式をWiMAXから3Gへ切り替える(ハンドダウン)。
これとは逆に、WiMAXの圏外からWiMAXの圏内へ移動した場合、通信装置140は、移動中に取得した接続先の通信方式(WiMAX)の電波状況を基に、通信方式間ハンドオーバの判定しきい値によりWiMAX圏内か否かを判定する。WiMAXのサービスエリア内(圏内)と判定された場合、通信装置140は、通信装置140の接続先の通信方式を3GからWiMAXへ切り替える(ハンドアップ)。
本実施例では、通信方式間ハンドオーバの判定しきい値として、しきい値パターンが採用される。しきい値パターンとは、雑音比と受信強度との組み合わせにより規定されたしきい値列である。雑音比と受信強度は反比例の関係にある。
<しきい値パターンの変更例>
図2は、しきい値パターンの変更例を示すグラフである。図2のグラフでは、横軸が雑音比であり、縦軸が受信強度である。通信装置140が取得した雑音比と受信強度との組み合わせが、しきい値パターンT1を境界とした場合の左下の領域に位置する場合、通信装置140はWiMAXの圏外に存在する。したがって、通信装置140は、通信装置140の接続先の通信方式をWiMAXから3Gへ切り替える(ハンドダウン)。一方、通信装置140が取得した雑音比と受信強度との組み合わせが、しきい値パターンT1を境界とした場合の右上の領域に位置する場合、通信装置140はWiMAXの圏内に存在する。したがって、通信装置140は、通信装置140の接続先の通信方式を3GからWiMAXへ切り替える(ハンドアップ)。
また、図2の(A)において、×印は、通信装置140がWiMAXの圏内に位置するときに取得した雑音比と受信強度の組み合わせのときに生じた通信エラーを示す。通信エラーが生じるとWiMAXによる接続が切断されるため、通信装置140は、しきい値パターンを変更する。具体的には、(B)に示すように、×印で示した通信エラーがWiMAXの圏外となるように、しきい値パターンT1を右上に位置するしきい値パターンT2に変更する。
すなわち、変更前後のしきい値パターンT1,T2では、同一の雑音比に対応する受信強度は、変更後のしきい値パターンT2の方が高く、かつ、同一の受信強度に対応する雑音比も、変更後のしきい値パターンT2の方が高い。
これにより、通信速度を重視して極力WiMAXに接続させるため、しきい値パターンをT1にしておくことで、WiMAXが圏外にならない限り、3Gにハンドダウンしないことになる。そして、WiMAX圏内において通信エラーが発生した場合には、通信装置140は、通信エラーの発生位置がWiMAX圏外となるように、しきい値パターンT1を変更することにより、通信の安定性を図ることができる。
なお、しきい値パターンの変更については、1つのしきい値パターンが動的に変動するパターンであってもよく、複数のしきい値パターンの中からいずれかのしきい値パターンが選択されることとしてもよい。また、しきい値パターンの変更は、通信装置140が位置する領域ごとに実行される。通信装置140が位置する領域とは、具体的には、たとえば、通信装置140の位置を中心とした円または矩形の領域である。
<ハードウェア構成例>
図3は、通信装置140のハードウェア構成例を示すブロック図である。通信装置140は、第1通信モジュール301と、第2通信モジュール302と、GPS(Global Positioning System)受信機303と、プロセッサ304と、記憶装置305と、入力装置306と、出力装置607と、を有する。第1通信モジュール301、第2通信モジュール302、GPS受信機303、プロセッサ304、記憶装置305、入力装置306、および出力装置307は、バス308により接続される。第1通信モジュール301は、第1の通信方式による通信を実行するモジュールである。第2通信モジュール302は、第2の通信方式による通信を実行するモジュールである。GPS受信機303は、GPS衛星からのデータを受信して、通信装置140とGPS衛星との距離を測位することで、通信装置140の現在位置を特定する。
プロセッサ304は、通信装置140による通信を制御する。記憶装置305は、プロセッサ304のワークエリアとして使用され、また、各種データやプログラムを記憶する。記憶装置305は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスクである。入力装置306は、データを入力するデバイスであり、たとえば、キーボード、入力キー、マウス、タッチパネル、マイクである。出力装置307は、データを出力するデバイスであり、たとえば、ディスプレイ、スピーカ、プリンタである。
<機能的構成例>
図4は、通信装置140の機能的構成例を示すブロック図である。通信装置140は、記憶部400と、取得部401と、接続制御部402と、検出部403と、判定部404と、変更部405と、関連付け部406と、判断部407と、設定部408と、を有する。記憶部400は、具体的には、たとえば、図3に示した記憶装置305によりその機能を実現する。取得部401〜設定部408は、具体的には、たとえば、図3に示した記憶装置305に記憶されたプログラムをプロセッサ304に実行させることによりその機能を実現する。
記憶部400は、しきい値パターンを記憶する。しきい値パターンとは、第1の通信方式と第1の通信方式よりも優先して接続される第2の通信方式との間のハンドオーバを判断するための通信方式間判定しきい値である。しきい値パターンは、雑音比と受信強度との複数の組み合わせにより規定される。また、記憶部400には、図1に示した第1の通信方式のサービスエリア101を特定する情報や第2の通信方式のサービスエリア102を特定する情報も記憶される。出荷後のサービスエリア101,102を特定する情報は、アップデートにより更新可能とする。
図5は、記憶部400に記憶されるしきい値パターンの一例を示す説明図である。しきい値パターンT1は、デフォルトのしきい値パターンであり、しきい値パターンT2、T3に遷移するほど通信は安定する。図5では、しきい値パターンをT1〜T3の3段階としたが、2段階でも4段階以上でもよい。しきい値パターンT1〜T3は、当該しきい値パターンが適用される位置情報と関連付けられて管理テーブルにより記憶部400に記憶される。管理テーブルとは、位置ごとの通信エラーを管理するテーブルである。
図6は、管理テーブルのデータ構造例を示す説明図である。管理テーブル600は、位置情報項目と、通信種別項目と、しきい値パターン項目と、通信エラー回数項目と、通信エラー時の通信状況項目と、を有する。位置情報項目には、通信装置140が存在する位置を示す位置情報が格納される。管理テーブル600は位置情報ごとに存在する。ただし、位置情報を中心とした円または矩形領域としきい値パターンとが関連付けられるため、ある位置情報は、他の位置情報を中心とした円または矩形領域と重複しない。
また、通信種別項目には、位置情報項目の位置情報で特定される位置において利用された通信方式が、第1の通信方式であるか第2の通信方式であるかを特定する情報が格納される。しきい値パターン項目には、位置情報項目の位置情報で特定される位置において適用されるしきい値パターンが格納される。通信エラー時の通信状況項目には、位置情報項目の位置情報で特定される位置において通信エラー時に第2通信モジュール302から取得された雑音比および受信強度の組が格納される。
図4に戻り、取得部401は、各種データを取得する。たとえば、取得部401は、GPS受信機303から、緯度経度などの現在位置を示す位置情報を取得する。取得された位置情報は管理テーブル600に格納される。また、取得部401は、第2通信モジュール302から雑音比および受信強度を取得する。特に、取得部401は、後述する検出部403によって通信エラーが検出されたときの雑音比および受信強度を第2通信モジュール302から取得する。取得された通信エラー検出時の雑音比および受信強度は、通信エラー検出時の位置情報に関連付けて管理テーブル600に格納される。
また、取得部401は、管理テーブル600を参照して、現在位置に対応するしきい値パターンを記憶部400から取得する。しきい値パターンは、後述する関連付け部406により位置情報が関連付けられる。現在位置が、ある位置情報を中心とする円や矩形の領域内に位置する場合、取得部401は、管理テーブル600を参照して、当該領域の中心となる位置情報に関連付けられたしきい値パターンを、記憶部400の管理テーブル600から取得する。
接続制御部402は、第1通信モジュール301を用いて第1の通信方式により無線基地局111を介してセンタ制御システム112に接続する。また、接続制御部402は、第2通信モジュール302を用いて第2の通信方式により無線基地局121を介してセンタ制御システム122に接続する。接続した場合、接続制御部402は、該当する管理テーブル600の通信種別を接続中の通信方式に更新する。
また、接続制御部402は、当該接続の切断もおこなう。たとえば、接続制御部402は、第2の通信方式(WiMAX)による接続中に、通信エラーが発生した場合、第2の通信方式による接続を切断する。接続を切断するための通信エラーの回数は、1回でもよく複数回でもよい。1回の場合、たまたま通信エラーになっただけとも考えられるため、複数回にするのが好ましい。接続制御部402は、管理テーブル600において、通信エラーの発生時の位置に該当する通信エラー回数を更新する。また、接続制御部402は、ハンドアップする場合は、第1の通信方式(3G)から第2の通信方式(WiMAX)に切り替えて接続し、ハンドダウンする場合は、第2の通信方式(WiMAX)から第1の通信方式(3G)に切り替えて接続する。
検出部403は、第2通信モジュール302から第2の通信方式による接続中における通信エラーを検出する。接続制御部402において複数回通信エラーが検出されたときに遮断する場合には、検出部403は、複数回通信エラーを検出する。
判定部404は、第2の通信方式による接続中に、取得部401によって取得された通信エラーが検出されたときの受信強度が、通信エラーが検出されたときの雑音比と同一雑音比におけるしきい値パターンの受信強度以上であるか否かを判定する。具体的には、たとえば、図5において、現在のしきい値パターンをT1とする。通信エラーe1が発生した場合、判定部404は、通信エラーe1が検出されたときの受信強度−90[dBm]が、通信エラーe1が検出されたときの雑音比10[dB]と同一雑音比におけるしきい値パターンT1の受信強度−85[dBm]以上でないと判定する。この場合、通信装置140は、WiMAXの圏外に存在すると判定されたことになるため、接続制御部402は、第1の通信方式(3G)に切り替えて接続する。
また、通信エラーe2が発生した場合、判定部404は、通信エラーe2が検出されたときの受信強度−80[dBm]が、通信エラーe2が検出されたときの雑音比10[dB]と同一雑音比におけるしきい値パターンT1の受信強度−75[dBm]以上であると判定する。
変更部405は、第2の通信方式による接続中に、判定部404によってしきい値パターンの受信強度以上であると判定された場合、しきい値パターンを、しきい値パターンの雑音比に対する受信強度よりも高い受信強度であり、かつ、しきい値パターンの受信強度に対する雑音比よりも高い雑音比であるしきい値パターンに変更する。具体的には、たとえば、具体的には、たとえば、図5において、現在のしきい値パターンをT1とする。変更があった場合、変更部405は、該当する管理テーブル600のしきい値パターン項目をしきい値パターンT1からしきい値パターンT2に更新する。
通信エラーe2が発生した場合、判定部404は、通信エラーe2が検出されたときの受信強度−80[dBm]が、通信エラーe2が検出されたときの雑音比10[dB]と同一雑音比におけるしきい値パターンT1の受信強度−75[dBm]以上であると判定する。この場合、変更部405は、しきい値パターンT1を、しきい値パターンT1の雑音比に対する受信強度よりも高い受信強度であり、かつ、しきい値パターンT1の受信強度に対する雑音比よりも高い雑音比であるしきい値パターンT2に変更する。このように、しきい値パターンが雑音比および受信強度が高い方に変更されるため、WiMAXによる通信の安定化を図ることができる。
関連付け部406は、取得部401によって取得された通信装置140の現在位置を示す位置情報をしきい値パターンに関連付けて記憶部400に格納する。具体的には、たとえば、関連付け部406は、現在位置を示す位置情報としきい値パターンとを管理テーブル600に格納する。これにより、通信装置140は、位置ごとにしきい値パターンを読み出すことができる。また、関連付け部406は、変更部405によりしきい値パターンが変更された場合、現在位置を示す位置情報を変更後のしきい値パターンに関連付けて記憶部400に格納する。これにより、位置ごとに適用されるしきい値パターンが更新される。
判断部407は、第1の通信方式による接続中における通信装置140の現在位置が第2の通信方式が利用可能な領域内であるか否かを判断する。具体的には、判断部407は、第1の通信方式による接続中における通信装置140の現在位置が、第2の通信方式のサービスエリア102内であるか否かを判断する。
設定部408は、判断部407によって判断された判断結果に基づいて、取得部401による雑音比および受信強度を取得する取得周期を設定する。具体的には、たとえば、設定部408は、通信装置140の現在位置が第2の通信方式(WiMAX)のサービスエリア102内であると判断された場合、雑音比および受信強度の取得周期を第1の取得周期に設定する。
また、設定部408は、通信装置140の現在位置が第2の通信方式(WiMAX)のサービスエリア102内でないと判断された場合、雑音比および受信強度の取得周期を第1の取得周期よりも長い第2の取得周期に設定する。第1の取得周期は、たとえば、3分とし、第2の取得周期は、たとえば、10分とする。また、現在位置が第2の通信方式(WiMAX)のサービスエリア102内でないと判断された場合、雑音比および受信強度の取得はおこなわないこととしてもよい。
このように、WiMAXのサービスエリア102内の場合には、取得周期を短縮することにより、ハンドアップに要する時間の短縮化を図ることができる。また、WiMAXのサービスエリア102外の場合は、WiMAXのサービスエリア102内の場合に比べ、不必要なWiMAXサーチを抑制し消費電力を低減することができる。
<通信処理手順>
つぎに、本実施例の通信処理手順例について説明する。本実施例では、通信装置140は移動するため現在位置は変動し、通信装置140は現在位置に応じてしきい値パターンを設定することになる。そして、通信装置140は、現在位置において設定されたしきい値パターンを用いて、ハンドオーバを実行することになる。以下、現在位置を示す位置情報およびしきい値パターンの更新処理手順については図7で説明し、ハンドオーバ処理手順については、図8および図9で説明する。
図7は、通信装置140による現在位置を示す位置情報およびしきい値パターンの更新処理手順例を示すフローチャートである。通信装置140は、接続指示を待ち受け(ステップS701:No)、接続指示を受け付けた場合(ステップS701:Yes)、通信装置140は、現在位置を示す位置情報を取得する(ステップS702)。つぎに、通信装置140は、管理テーブル600を参照して、ステップS702で取得した位置情報を包含する領域の中心となる位置情報があるか否かを判断する(ステップS703)。
ステップS702で取得した位置情報を包含する領域の中心となる位置情報がある場合(ステップS703:Yes)、通信装置140は、管理テーブル600を参照して、当該位置情報に対応するしきい値パターンを取得して、ハンドオーバの判断対象となるしきい値パターンに設定し(ステップS704)、ステップS702に戻る。
一方、ステップS702で取得した位置情報を包含する領域の中心となる位置情報がない場合(ステップS703:No)、通信装置140は、デフォルトのしきい値パターンを、ハンドオーバの判断対象となるしきい値パターンに設定し(ステップS705)、ステップS702に戻る。この場合、現在位置を示す位置情報とデフォルトのしきい値パターンとを関連付けた管理テーブル600が生成される。
図8は、通信装置140によるハンドオーバ処理手順例を示すフローチャート(その1)である。まず、通信装置140は、電波状況に関する情報として第2通信モジュール302から雑音比および受信強度を取得し(ステップS801)、取得した雑音比および受信強度と、ハンドオーバの判断対象となるしきい値パターンとに基づいて、通信装置140がWiMAX圏内か否かを判断する(ステップS802)。
WiMAX圏外である場合(ステップS802:No)、図9のステップS901に移行する。一方、WiMAX圏内である場合(ステップS802:Yes)、通信装置140は、WiMAXに接続し(ステップS803)、通信エラーが発生したか否かを判断する(ステップS804)。通信エラーが発生しない場合(ステップS804:No)、ステップS802に戻る。一方、通信エラーが発生した場合(ステップS804:Yes)、通信装置140は、WiMAXを切断し(ステップS805)、通信エラー情報を取得する(ステップS806)。具体的には、図7で得られる通信エラー発生時の通信装置140の位置情報、しきい値パターンを取得するとともに、第2通信モジュール302から雑音比および受信強度を取得する。
そして、通信装置140は、判定部404によりしきい値パターンを変更するか判定し(ステップS807)、変更する場合(ステップS807:Yes)、変更部405によりしきい値パターンを変更し(ステップS808)、ステップS802に戻る。一方、変更しない場合(ステップS807:No)、ステップS802に戻る。
図9は、通信装置140によるハンドオーバ処理手順例を示すフローチャート(その2)である。まず、図8のステップS802においてWiMAX圏内でないと判断された場合(ステップS802:No)、通信装置140は、現在位置と3Gのサービスエリアを特定する情報とを照合して、3Gのサービスエリア内であるか否かを判断する(ステップS901)。3Gのサービスエリア内であると判断された場合(ステップS901:Yes)、通信装置140は3G接続する(ステップS902)。
このあと、通信装置140は、現在位置がWiMAXのサービスエリア内であるか否かを判断する(ステップS903)。WiMAXのサービスエリア内である場合(ステップS903:Yes)、通信装置140は第1の取得周期を設定して(ステップS904)、ステップS906に移行する。一方、WiMAXのサービスエリア内でない場合(ステップS903:No)、通信装置140は第2の取得周期を設定して(ステップS905)、ステップS906に移行する。
そして、通信装置140は、設定した取得周期でWiMAXの電波状況に関する情報(雑音比および受信強度)を取得し(ステップS906)、取得した情報と現在位置に対応するしきい値パターンに基づいて、ハンドアップするか否かを判断する(ステップS907)。ハンドアップしない場合(ステップS907:No)、ステップS901に戻る。一方、ハンドアップする場合(ステップS907:Yes)、図8のステップS803に戻り、通信装置140はWiMAX接続する(ステップS803)。
このように、本実施例の通信装置140は、ハンドダウンさせるしきい値の最適化を図ることができる。具体的には、通信速度を重視する場合は極力WiMAXに接続するのが望ましいため、WiMAX圏外となる可能性を極力低くし、WiMAXが圏外にならない限り、3Gにハンドダウンしないようにする。一方、WiMAX圏内にもかかわらず通信エラーが発生する場合、通信の安定性が低下することから、このような場合にはWiMAX圏外となる可能性が高くなるようしきい値パターンを変更する。これにより、変更前に通信エラーだった雑音比および受信強度を、変更後に取得した場合、3Gにハンドダウンさせることができるため、しきい値パターンの最適化により通信の安定化を図ることができる。
また、WiMAXのサービスエリア内の場合には、取得周期を短縮することにより、ハンドアップに要する時間の短縮化を図ることができる。また、WiMAXのサービスエリア外の場合は、不必要なWiMAXサーチを抑制し消費電力を低減することができる。
以上、本発明を添付の図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこのような具体的構成に限定されるものではなく、添付した請求の範囲の趣旨内における様々な変更及び同等の構成を含むものである。
T1〜T3 しきい値パターン
100 通信システム
101,102 サービスエリア
140 通信装置
400 記憶部
401 取得部
402 接続制御部
403 検出部
404 判定部
405 変更部
406 関連付け部
407 判断部
408 設定部
600 管理テーブル

Claims (8)

  1. 第1の通信方式と前記第1の通信方式よりも優先して接続される第2の通信方式との間のハンドオーバを判断する雑音比と受信強度との複数の組み合わせに基づくしきい値パターンを記憶する記憶部と、
    前記第2の通信方式による接続中における通信エラーを検出する検出部と、
    前記検出部によって前記通信エラーが検出された場合、前記第2の通信方式による接続を切断する接続制御部と、
    前記検出部によって前記通信エラーが検出されたときの雑音比および受信強度を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された前記通信エラーが検出されたときの受信強度が、前記取得部によって取得された前記通信エラーが検出されたときの雑音比と同一雑音比における前記しきい値パターンの受信強度以上であるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部によって前記しきい値パターンの受信強度以上であると判定された場合、前記しきい値パターンを、前記しきい値パターンの雑音比に対する受信強度よりも高い受信強度であり、かつ、前記しきい値パターンの受信強度に対する雑音比よりも高い雑音比であるしきい値パターンに変更する変更部と、
    を有することを特徴とする通信装置。
  2. 前記接続制御部は、前記判定部によって前記しきい値パターンの受信強度以上でないと判定された場合、前記第1の通信方式により接続することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記接続制御部は、前記検出部によって前記通信エラーが所定回数検出された場合、前記第2の通信方式による接続を切断することを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
  4. 前記しきい値パターンを前記通信装置の現在位置を示す位置情報と関連付ける関連付け部を有し、
    前記関連付け部は、前記変更部によって変更された場合、前記変更後のしきい値パターンを、前記現在位置を示す位置情報に関連付けて前記記憶部に格納し、
    前記取得部は、前記通信装置の現在位置を示す位置情報に応じたしきい値パターンを前記記憶部から取得することを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
  5. 前記第1の通信方式による接続中における前記通信装置の現在位置が前記第2の通信方式が利用可能な領域内であるか否かを判断する判断部と、
    前記判断部によって判断された判断結果に基づいて、前記雑音比および前記受信強度を取得する取得周期を設定する設定部と、を有し、
    前記取得部は、前記設定部によって設定された取得周期にしたがって、前記雑音比および前記受信強度を取得し、
    前記接続制御部は、前記取得周期にしたがって取得された前記雑音比および前記受信強度と、前記しきい値パターンとに基づいて、前記第1の通信方式から前記第2の通信方式に切り替えることを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
  6. 前記設定部は、前記通信装置の現在位置が前記第2の通信方式が利用可能な領域内であると判断された場合、前記雑音比および前記受信強度を取得する取得周期を第1の取得周期に設定し、前記通信装置の現在位置が前記第2の通信方式が利用可能な領域内でないと判断された場合、前記雑音比および前記受信強度を取得する取得周期を前記第1の取得周期よりも長い第2の取得周期に設定することを特徴とする請求項5に記載の通信装置。
  7. 第1の通信方式と前記第1の通信方式よりも優先して接続される第2の通信方式との間のハンドオーバを判断する雑音比と受信強度との複数の組み合わせに基づくしきい値パターンを記憶する記憶部を有するコンピュータが、
    前記第2の通信方式による接続中における通信エラーを検出する検出手順と、
    前記検出手順によって前記通信エラーが検出された場合、前記第2の通信方式による接続を切断する接続制御手順と、
    前記検出手順によって前記通信エラーが検出されたときの雑音比および受信強度を取得する取得手順と、
    前記取得手順によって取得された前記通信エラーが検出されたときの受信強度が、前記取得手順によって取得された前記通信エラーが検出されたときの雑音比と同一雑音比における前記しきい値パターンの受信強度以上であるか否かを判定する判定手順と、
    前記判定手順によって前記しきい値パターンの受信強度以上であると判定された場合、前記しきい値パターンを、前記しきい値パターンの雑音比に対する受信強度よりも高い受信強度であり、かつ、前記しきい値パターンの受信強度に対する雑音比よりも高い雑音比であるしきい値パターンに変更する変更手順と、
    を実行することを特徴とする通信方法。
  8. 第1の通信方式と前記第1の通信方式よりも優先して接続される第2の通信方式との間のハンドオーバを判断する雑音比と受信強度との複数の組み合わせに基づくしきい値パターンを記憶する記憶部を有するコンピュータに、
    前記第2の通信方式による接続中における通信エラーを検出する検出手順と、
    前記検出手順によって前記通信エラーが検出された場合、前記第2の通信方式による接続を切断する接続制御手順と、
    前記検出手順によって前記通信エラーが検出されたときの雑音比および受信強度を取得する取得手順と、
    前記取得手順によって取得された前記通信エラーが検出されたときの受信強度が、前記取得手順によって取得された前記通信エラーが検出されたときの雑音比と同一雑音比における前記しきい値パターンの受信強度以上であるか否かを判定する判定手順と、
    前記判定手順によって前記しきい値パターンの受信強度以上であると判定された場合、前記しきい値パターンを、前記しきい値パターンの雑音比に対する受信強度よりも高い受信強度であり、かつ、前記しきい値パターンの受信強度に対する雑音比よりも高い雑音比であるしきい値パターンに変更する変更手順と、
    を実行させることを特徴とする通信プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017011408A (ja) * 2015-06-18 2017-01-12 Necプラットフォームズ株式会社 通信機、通信方法およびプログラム

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