JP2014183106A - 基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラム - Google Patents

基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラム Download PDF

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Ryuichi Shimada
隆一 島田
Akio Yoshino
晃生 吉野
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Abstract

【課題】装置間のインピーダンスの差を縮小することができる基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】基板を収容する処理容器と、処理容器内に設けられ、基板を支持する基板支持部と、処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、処理容器内を排気する排気部と、処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成部と、基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部と、第1インピーダンス制御部および処理容器の少なくともいずれかに接続された第2インピーダンス制御部と、第1インピーダンス制御部は、基板と接地との間のインピーダンスを制御し、第2インピーダンス制御部は、基板並びに接地の間、および処理容器並びに接地の間の少なくともいずれかのインピーダンスを補正するように制御する制御部と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラムに関する。
DRAM等の半導体装置の製造方法の一工程が、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いた基板処理装置により行われる。この基板処理装置では、例えば、処理ガスのプラズマを生成し、基板を支持する基板支持部に接続されたインピーダンス制御部を制御することにより処理ガスのプラズマを基板に照射して、基板を処理する(例えば特許文献1参照)。
特開2011−204971号公報
本発明者等は、特許文献1に係る基板処理装置等において、装置間でインピーダンスの差が生じる場合があることを見出した。装置間でのインピーダンスの差によって、装置毎にウエハに対する処理レートが異なってしまう可能性がある。
本発明は、装置間のインピーダンスの差を縮小することができる基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
基板を収容する処理容器と、
前記処理容器内に設けられ、前記基板を支持する基板支持部と、
前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
前記処理容器内を排気する排気部と、
処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成部と、
前記基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部と、
前記第1インピーダンス制御部および前記処理容器の少なくともいずれかに接続された第2インピーダンス制御部と、
前記第1インピーダンス制御部は、前記基板と接地との間のインピーダンスを制御し、前記第2インピーダンス制御部は、前記基板並びに接地の間、および前記処理容器並びに接地の間の少なくともいずれかのインピーダンスを補正するように制御する制御部と、
を有する基板処理装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、
処理容器内に設けられた基板支持部に基板を載置する工程と、
前記処理容器内を排気しつつ、前記基板に処理ガスを供給する工程と、
処理ガスのプラズマを生成し、当該プラズマを前記基板に照射する工程と、
前記基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部により前記基板および接地の間のインピーダンスを制御する工程と、
を有する基板処理工程の前に、
前記第1インピーダンス制御部および前記処理容器の少なくともいずれかに接続された第2インピーダンス制御部により、前記基板並びに接地の間、および前記処理容器並びに接地の間の少なくともいずれかのインピーダンスを補正する補正工程を有する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明の更に他の態様によれば、
処理容器内に設けられた基板支持部に基板を載置する手順と、
前記処理容器内を排気しつつ、前記基板に処理ガスを供給する手順と、
処理ガスのプラズマを生成し、当該プラズマを前記基板に照射する手順と、
前記基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部により前記基板および接地の間のインピーダンスを制御する手順と、
を有する基板処理手順を実行させ、
前記基板処理手順の前に、
前記第1インピーダンス制御部および前記処理容器の少なくともいずれかに接続された第2インピーダンス制御部により、前記基板並びに接地の間、および前記処理容器並びに接地の間の少なくともいずれかのインピーダンスを補正する補正手順を、コンピュータに実行させるプログラムが提供される。
本発明に係る基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラムによれば、装置間のインピーダンスの差を縮小することができる。
本発明の第1実施形態に係る基板処理装置の断面概略図である。 本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置のコントローラの概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る補正工程および基板処理工程を示すフロー図である。 本発明の第1実施形態に係る補正工程を示すフロー図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る基板処理装置の断面概略図である。 本発明の第2実施形態に係る基板処理装置の断面概略図である。 本発明の第3実施形態に係る基板処理装置としてのICP型プラズマ処理装置の断面概略図である。 本発明の第4実施形態に係る基板処理装置としてのECR型プラズマ処理装置の断面概略図である。
<本発明の第1実施形態>
本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
(1)基板処理装置の構成
まず、本実施形態にかかる基板処理装置100について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る基板処理装置の断面概略図である。
本実施形態にかかる基板処理装置100は、例えばMMT装置として構成されている。MMT装置とは、電界と磁界とにより高密度プラズマを発生できる変形マグネトロン型プラズマ源(Modified Magnetron Typed Plasma Source)を用い、例えばシリコン等からなる基板としてのウエハ200をプラズマ処理する装置である。MMT装置は、処理ガスをプラズマ状態として励起させて、例えばウエハ200の表面又はウエハ200に形成された薄膜を酸化や窒化したり、ウエハ200上に薄膜を形成したり、ウエハ200の表面をエッチングしたりする等、各種のプラズマ処理を施すことができる。
MMT装置は、一般のプラズマ装置と比較して、印加する高周波電力の周波数が10分の1程度であっても効率よくプラズマを発生することが可能である。これにより、プラズマが形成される処理室201へのダメージを低減することができることに加え、パーティクルの発生を抑制することができる。また、後述するサセプタ217へのバイアス印加調整により圧力や供給電力などのプラズマ条件をさほど変更しなくとも、例えば2nm以上15nm以下程度の幅広い膜厚を有する薄膜等を備えるウエハ200を処理することができる。また、後述するサセプタ217が備えるヒータ217bによって、ウエハ200の加熱温度を例えば室温から700℃まで制御可能である。このようなMMT装置の特徴を生かし、例えば650℃以下の低温領域でCVD法によりウエハ200上に成膜された薄膜の基板処理(改質処理)を、ウエハ200の加熱温度や膜厚を調整しながら行うことができる。
(処理室)
本実施形態にかかる基板処理装置100の処理室201を構成する処理容器203は、第1の容器であるドーム型の上側容器210と、第2の容器である碗型の下側容器211と、を備えている。そして、上側容器210が下側容器211の上に被さることにより、処理室201が形成される。上側容器210は例えば酸化アルミニウム(Al)又は石英(SiO)等の非金属材料で形成されており、下側容器211は例えばアルミニウム(Al)等で形成されている。
下側容器211の側壁には、仕切弁としてのゲートバルブ244が設けられている。ゲートバルブ244が開いている時には、搬送機構(図中省略)を用いて処理室201内へウエハ200を搬入し、または処理室201外へとウエハ200を搬出することができる。そして、ゲートバルブ244を閉めることにより、処理室201内を気密に閉塞することができる。
なお、本実施形態では、例えば、処理容器203の下側容器211は接地されている。
(基板支持部)
処理室201内の底側中央には、ウエハ200を支持する基板支持部としてのサセプタ217が配置されている。サセプタ217は、ウエハ200の金属汚染を低減することができるように、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、セラミックス、石英等の非金属材料で形成されている。なお、サセプタ217は、下側容器211とは電気的に絶縁されている。
サセプタ217には、サセプタ217を昇降させるサセプタ昇降機構268が設けられている。サセプタ217には、貫通孔217aが設けられている。上述の下側容器211底面には、ウエハ200を突き上げるウエハ突き上げピン266が、少なくとも3箇所設けられている。そして、貫通孔217a及びウエハ突き上げピン266は、サセプタ昇降機構268によりサセプタ217が下降させられた時に、ウエハ突き上げピン266がサセプタ217とは非接触な状態で貫通孔217aを突き抜けるように、互いに配置されている。
また、サセプタ217の内部には、ウエハ200の電位を調整するインピーダンス制御電極217cが設けられている。インピーダンス制御電極217cには、後述する第1インピーダンス制御部274の一端側が接続されている。第1インピーダンス制御部274については、後述する。
(加熱部)
サセプタ217の内部には、加熱部としてのヒータ217bが一体的に埋め込まれており、ウエハ200を加熱できるように構成されている。ヒータ217bは、電力を供給することにより、ウエハ200の表面を所定温度(例えば室温以上700℃以下程度)にまで加熱するように構成されている。なお、サセプタ217には、温度センサ217dが設けられている。ヒータ217b及び温度センサ217dには、後述するコントローラ221が電気的に接続されている。コントローラ221は、温度センサにより検出された温度情報に基づいてヒータ217bへの供給電力を制御するように構成されている。
(ガス供給部)
処理室201の上部には、処理室201内へ処理ガスを供給するシャワーヘッド236が設けられている。シャワーヘッド236は、キャップ状の蓋体233、ガス導入部234、バッファ室237、遮蔽プレート240及びガス吹出口239を備えている。
蓋体233は、上側容器210の上部に開設された開口に気密に設けられている。蓋体233の下部には、遮蔽プレート240が設けられている。蓋体233と遮蔽プレート240との間に形成される空間がバッファ室237である。バッファ室237は、ガス導入部234より導入される処理ガスを分散する分散空間として機能する。そして、バッファ室237を通過した処理ガスが、遮蔽プレート240の側部のガス吹出口239から処理室201内に供給されるように構成されている。また、蓋体233の開口には、ガス導入部234の下流端が気密に設けられている。ガス導入部234の上流端には、封止部材としてのOリング203bを介して、ガス供給管232の下流端が接続されている。
ガス供給管232の上流側には、処理ガスとしての酸素原子(O)を含むガス(以下、「酸素含有ガス」とも言う。)であるOガスを供給する酸素含有ガス供給管232aの下流端と、処理ガスとしての窒素原子(N)を含むガス(以下、「窒素含有ガス」とも言う。)であるNガスを供給する窒素含有ガス供給管232bの下流端と、不活性ガスとしての希ガスである例えばArガスを供給する希ガス供給管232cの下流端と、が合流するように接続されている。ガス供給管232、酸素含有ガス供給管232a、窒素含有ガス供給管232b、希ガス供給管232cは、例えば石英、酸化アルミニウム等の非金属材料、及びSUS等の金属材料等のいずれかにより構成されている。
酸素含有ガス供給管232aには、酸素ガス供給源250a、流量制御装置としてのマスフローコントローラ252a及び開閉弁であるバルブ253aが上流から順に接続されている。窒素含有ガス供給管232bには、窒素ガス供給源250b、流量制御装置としてのマスフローコントローラ252b及び開閉弁であるバルブ253bが上流から順に接続されている。希ガス供給管232cには、Arガス供給源250c、流量制御装置としてのマスフローコントローラ252c及び開閉弁であるバルブ253cが上流から順に接続されている。
マスフローコントローラ252a〜252c及びバルブ253a〜253cには、後述するコントローラ221が電気的に接続されている。コントローラ221は、処理室201内に供給するガスの流量が所定の流量となるように、マスフローコントローラ252a〜252c及びバルブ253a〜253cの開閉を制御するように構成されている。このように、バルブ253a〜253cを開閉させることにより、マスフローコントローラ252a〜252cにより流量制御しながら、ガス供給管232、バッファ室237及びガス吹出口239を介して、処理室201内に、Oガス、Nガス、およびArガスの少なくともいずれか1種のガスを自在に供給できるように構成されている。
主に、シャワーヘッド236、Oリング203b、ガス供給管232、酸素含有ガス供給管232a、窒素含有ガス供給管232b、希ガス供給管232c、マスフローコントローラ252a〜252c、及びバルブ253a〜253cにより、本実施形態に係るガス供給部が構成されている。なお、酸素ガス供給源250a、窒素ガス供給源250b、Arガス供給源250cをガス供給部に含めて考えてもよい。
(排気部)
下側容器211の側壁下方には、処理室201内から処理ガス等を排気するガス排気口235が設けられている。ガス排気口235には、ガスを排気するガス排気管231の上流端が接続されている。ガス排気管231には、圧力調整器であるAPC242、開閉弁であるバルブ243、排気装置である真空ポンプ246が、上流から順に設けられている。APC242、バルブ243、真空ポンプ246には、後述するコントローラ221が電気的に接続されている。真空ポンプ246は、バルブ243を開けることにより、処理室201内を排気することが可能なように構成されている。また、ガス排気管231には、圧力センサ(図中省略)が設けられ、後述するコントローラ221に電気的に接続されている。APC242は、圧力センサにより検出された圧力情報に基づいて、APC242の弁開度を調整することにより、処理室201内の圧力値を調整できるように構成されている。主に、ガス排気口235、ガス排気管231、APC242、バルブ243により、本実施形態に係る排気部が構成されている。なお、真空ポンプ246を排気部に含めて考えてもよい。
(プラズマ生成部)
処理容器203(上側容器210)の外周には、処理室201内のプラズマ生成領域224を囲うように、プラズマ生成電極としての筒状電極215が設けられている。筒状電極215は、例えば円筒状に形成されている。
筒状電極215は、インピーダンスの整合を行う整合器(インピーダンス整合部)272を介して、高周波電力を発生する高周波電源273に接続されている。筒状電極215は、処理室201内のウエハ200の表面に供給される処理ガスを励起させる放電機構として機能する。
処理容器203(上側容器210)の外周には、処理室201内のプラズマ生成領域224を囲うように、磁力発生手段としての上部磁石216a及び下部磁石216bが設けられている。
例えば、筒状電極215の外側表面の上下端部には、上部磁石216a及び下部磁石216bがそれぞれ取り付けられている。上部磁石216a及び下部磁石216bは、それぞれ筒状、例えばリング状に形成された永久磁石として構成されている。上部磁石216a及び下部磁石216bは、処理室201の半径方向に沿った両端(すなわち、各磁石の内周端及び外周端)にそれぞれ磁極を有している。上部磁石216a及び下部磁石216bの磁極の向きは、互いに逆向きになるよう配置されている。すなわち、上部磁石216a及び下部磁石216bの内周部の磁極同士は異極となっている。これにより、筒状電極215の内側表面に沿って、円筒軸方向の磁力線が形成されるよう構成されている。
処理室201内にOガス、NガスおよびArガスの少なくともいずれかを供給した後、上部磁石216a及び下部磁石216bにより磁界が形成されている状態で筒状電極215に対して高周波電力を印加して電界を形成する。これにより、処理室201内のプラズマ生成領域224にマグネトロン放電プラズマが生成されるよう構成されている。この際、放出された電子を上述の電界及び磁界によって周回運動させることにより、プラズマの電離生成率が高まり、長寿命の高密度プラズマを生成させることができる。
また、筒状電極215と整合器272との間には、電圧測定部271aが設けられている。電圧測定部271aは、筒状電極215と整合器272との間の電位を測定するように構成されている。なお、電圧測定部271aには、後述するコントローラ221が電気的に接続されている。
主に、筒状電極215、上部磁石216a、下部磁石216bにより、本実施形態に係るプラズマ生成部が構成されている。なお、整合器272、高周波電源273、および電圧測定部271aをプラズマ生成部に含めて考えてもよい。
なお、筒状電極215、上部磁石216a、及び下部磁石216bの周囲には、これらが形成する電界及び磁界が外部環境や他処理炉等の装置に悪影響を及ぼさないように、電界及び磁界を有効に遮蔽する金属製の遮蔽板223が設けられている。
(第1インピーダンス制御部)
上述のように、サセプタ217の内部には、ウエハ200の電位を調整するインピーダンス制御電極217cが設けられている。サセプタ217のインピーダンス制御電極217cには、第1インピーダンス制御部274の一端側が接続されている。第1インピーダンス制御部274の他端は接地されている。
第1インピーダンス制御部274は、ウエハ200と接地との間のインピーダンスを制御するよう構成されている。第1インピーダンス制御部274は、例えば、インダクタンスを変更可能な第1コイル274aと、第1コイル274aに接続されコンダクタンスを変更可能な第1コンデンサ274bと、を有する。例えば、第1コイル274aには、第1コンデンサ274bが直列に接続されている。第1インピーダンス制御部274は、第1コイル274aのパターン数(インダクタンス)や第1コンデンサ274bの容量値(コンダクタンス)を制御することにより、インピーダンス制御電極217c及びサセプタ217を介してウエハ200の電位を制御することができるように構成されている。なお、第1インピーダンス制御部274には、後述するコントローラ221が電気的に接続されている。
また、インピーダンス制御電極217cと第1インピーダンス制御部274との間には、電圧測定部271bが設けられている。電圧測定部271bは、インピーダンス制御電極217cと接地との間の電位を測定するように構成されている。電圧測定部271bによって測定される「インピーダンス制御電極217cと接地との間の電位」とは、インピーダンス制御電極217c(ウエハ200)と接地との間における高周波のピーク間電圧のことである。なお、電圧測定部271bには、後述するコントローラ221が電気的に接続されている。
後述するように、第1インピーダンス制御部274は、例えば、主に基板処理工程においてウエハ200と接地との間のインピーダンスを制御することにより、インピーダンス制御電極217cの電位、すなわちウエハ200の電位を制御するよう構成されている。これにより、基板処理工程において、ウエハ200へのプラズマ中のイオンの引き込み量を制御することができる。すなわち、ウエハ200に対する処理レート(成膜レート等)を制御することができる。
(第2インピーダンス制御部)
基板処理装置100は、第1インピーダンス制御部274とは別に第2インピーダンス制御部275を有している。例えば、第1インピーダンス制御部274には、第2インピーダンス制御部275が接続されている。本実施形態では、例えば、第2インピーダンス制御部275は第1インピーダンス制御部274と直列に接続されている。また、例えば、第2インピーダンス制御部275はサセプタ217が備えるインピーダンス制御電極217cと第1インピーダンス制御部274との間に接続されている。
第2インピーダンス制御部275は、ウエハ200と接地との間のインピーダンスを補正するよう構成されている。第2インピーダンス制御部275は、第1インピーダンス制御部274とほぼ同一の機能を有する。
第2インピーダンス制御部275は、例えば、インダクタンスを変更可能な第2コイル275aと、第2コイル275aに接続されコンダクタンスを変更可能な第2コンデンサ275bと、を有する。例えば、第2コイル275aには、第2コンデンサ275bが直列に接続されている。第2インピーダンス制御部275は、第2コイル275aのパターン数や第2コンデンサ275bの容量値を制御することにより、インピーダンス制御電極217c及びサセプタ217を介してウエハ200の電位を制御できるように構成されている。なお、第2インピーダンス制御部275には、後述するコントローラ221が電気的に接続されている。
ここで、第2インピーダンス制御部275は、例えば、第1インピーダンス制御部274以上に精度良くインピーダンスを制御することができるよう構成されている。言い換えれば、第2インピーダンス制御部275のインピーダンスの制御範囲は、例えば、第1インピーダンス制御部274のインピーダンスの制御範囲よりも狭いか、または等しい。具体的には、例えば、第2コイル275aのインダクタンス(パターン数)の制御範囲は、第1コイル274aのインダクタンスの制御範囲よりも狭いか、または等しい。また、第2コンデンサ275bのコンダクタンスの制御範囲は、第1コンデンサ274bのコンダクタンスの制御範囲よりも狭いか、または等しい。また、第2インピーダンス制御部275のインピーダンスの制御範囲は、例えば、第1インピーダンス制御部274のインピーダンスの制御範囲と重なる部分を有していてもよい。また、第2インピーダンス制御部275のインピーダンスの分解能は、例えば、第1インピーダンス制御部274のインピーダンスの分解能以下である。これにより、補正工程のみに用いられる第2インピーダンス制御部275がインピーダンスを制御する精度を向上させることができる。
なお、上述の電圧測定部271bは、インピーダンス制御電極217cと第2インピーダンス制御部275との間に設けられている。
後述するように、第2インピーダンス制御部275は、例えば、主に補正工程においてウエハ200と接地との間のインピーダンスを補正することにより、インピーダンス制御電極217cの電位、すなわちウエハ200の電位を補正するよう構成されている。これにより、第2インピーダンス制御部275は、後述する補正工程において、装置インピーダンスを事前に補正することができるよう構成されている。
ここでいう「装置インピーダンス」とは、例えばプラズマ生成部における筒状電極215とサセプタ217内のインピーダンス制御電極217cとによって構成されるコンデンサ、または筒状電極215と処理容器203とによって構成されるコンデンサ等によって生じる装置固有のインピーダンスである。「装置インピーダンス」は、例えば、基板処理装置100の構成物品の種類、構成物品の形状、構成物品の配置が装置間で同じであっても、基板処理装置100の構成物品を組み上げる状態等に依存して変化しうる。「基板処理装置100の構成物品を組み上げる状態」とは、ネジの締め付け具合(トルク等)、接地の程度、構成物品間のクリアランス等の状態のことである。このため、基板処理装置100の構成物品を組み上げる状態等に依存して、装置間で装置インピーダンスの差が生じる可能性がある。そこで、第2インピーダンス制御部275は、後述する補正工程において、装置インピーダンスを事前に補正することができるよう構成されている。
(制御部)
図2に示すように、制御部としてのコントローラ221は、CPU(Central Processing Unit)221a、RAM(Random Access Memory)221b、記憶装置221c、I/Oポート221dを備えたコンピュータとして構成されている。RAM221b、記憶装置221c、I/Oポート221dは、内部バス221eを介して、CPU221aとデータ交換可能なように構成されている。コントローラ221には、入出力装置225として、例えばタッチパネル、マウス、キーボード、操作端末等が接続されていてもよい。また、コントローラ221には、表示部として、例えばディスプレイ等が接続されていてもよい。なお、表示部を入出力装置225に含めて考えても良い。
記憶装置221cは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、CD−ROM等で構成されている。記憶装置221c内には、基板処理装置100の動作を制御する制御プログラムや、基板処理の手順や条件などが記載されたプロセスレシピ等が、読み出し可能に格納されている。なお、プロセスレシピは、後述する基板処理工程における各手順をコントローラ221に実行させ、所定の結果を得ることが出来るように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、このプロセスレシピや制御プログラム等を総称して、単にプログラムともいう。なお、本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、プロセスレシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。また、RAM221bは、CPU221aによって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
I/Oポート221dは、上述のマスフローコントローラ252a〜252c、バルブ253a〜253c,243、ゲートバルブ244、APCバルブ242、真空ポンプ246、ヒータ217b、温度センサ217d、整合器272、高周波電源273、電圧測定部271a、サセプタ昇降機構268、第1インピーダンス制御部274、第2インピーダンス制御部275、電圧測定部271b等に接続されている。
CPU221aは、記憶装置221cから制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置225からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置221cからプロセスレシピを読み出すように構成されている。そして、CPU221aは、読み出したプロセスレシピの内容に沿うように、マスフローコントローラ252a〜252cによる各種ガスの流量調整動作、バルブ253a〜253c,243の開閉動作、ゲートバルブ244の開閉動作、APCバルブ242の開閉動作並びに弁開度調整動作、真空ポンプ246の起動・停止、サセプタ昇降機構268の昇降動作、温度センサ217dの温度情報に基づくヒータ217bへの供給電力量調整動作(温度調整動作)、電圧測定部271aの電圧情報に基づく整合器272及び高周波電源273の動作、電圧測定部271bの電圧情報に基づく第1インピーダンス制御部274によるインピーダンス制御動作、および第2インピーダンス制御部275によるインピーダンス補正動作等を、それぞれ制御するように構成されている。
また、例えば、コントローラ221は、後述する基板処理工程において第1インピーダンス制御部274によるインピーダンス制御動作を行っているときは第2インピーダンス制御部275によるインピーダンス補正動作を行うことができないように制御する。言い換えれば、コントローラ221は、第1インピーダンス制御部274および第2インピーダンス制御部275の両方が同時に動作することができないように構成されたインターロックを有している。これにより、第2インピーダンス制御部275によって一度補正された装置インピーダンスが、基板処理工程において誤って変えられることが抑制される。
なお、コントローラ221は、専用のコンピュータとして構成されている場合に限らず、汎用のコンピュータとして構成されていてもよい。例えば、上述のプログラムを格納した外部記憶装置(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CDやDVD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリやメモリカード等の半導体メモリ)226を用意し、係る外部記憶装置226を用いて汎用のコンピュータにプログラムをインストールすること等により、本実施形態に係るコントローラ221を構成することができる。なお、コンピュータにプログラムを供給するための手段は、外部記憶装置226を介して供給する場合に限らない。例えば、インターネットや専用回線等の通信手段を用い、外部記憶装置226を介さずにプログラムを供給するようにしてもよい。なお、記憶装置221cや外部記憶装置226は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成される。以下、これらを総称して、単に記録媒体ともいう。なお、本明細書において記録媒体という言葉を用いた場合は、記憶装置221c単体のみを含む場合、外部記憶装置226単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。
(2)基板処理工程S120
次に、本実施形態にかかる半導体製造工程の一工程として実施される基板処理工程について、図3を用いて説明する。かかる工程は、MMT装置として構成された上述の基板処理装置100により実施される。
まず、基板処理工程の前に、第2インピーダンス制御部275により事前に装置インピーダンスを補正する補正工程S110を実施する。この補正工程S110によって、基板処理装置100は、装置インピーダンスが補正された状態となっている。補正工程S110の内容については、詳細を後述する。
以下では、例えば、シリコン膜(Si膜)等を備えるウエハ200を、プラズマを用いて改質処理する例について説明する。なお、以下の説明において、基板処理装置100を構成する各部の動作は、コントローラ221により制御される。
(基板搬入・載置工程S121)
まず、ウエハ200の搬送位置までサセプタ217を下降させ、サセプタ217の貫通孔217aにウエハ突き上げピン266を貫通させる。その結果、突き上げピン266が、サセプタ217表面よりも所定の高さ分だけ突出した状態となる。続いて、ゲートバルブ244を開き、図中省略の搬送機構を用いて処理室201内にウエハ200を搬入する。ウエハ200は、サセプタ217の表面から突出したウエハ突き上げピン266上に水平姿勢で支持される。
処理室201内にウエハ200を搬入したら、搬送機構を処理室201外へ退避させ、ゲートバルブ244を閉じて処理室201内を密閉する。そして、サセプタ昇降機構268を用いてサセプタ217を上昇させる。ウエハ200はサセプタ217の上面に配置される。その後、サセプタ217を所定の位置まで上昇させて、ウエハ200を所定の処理位置まで上昇させる。
なお、ウエハ200を処理室201内に搬入する際には、排気部により処理室201内を排気しつつ、ガス供給部のバルブ253bを開け処理室201内にパージガスとしてのNガスを供給することが好ましい。すなわち、真空ポンプ246を作動させ、バルブ243を開けることにより、処理室201内を排気しつつ、バルブ253cを開けることにより、バッファ室237を介して処理室201内にArガスを供給することが好ましい。これにより、処理室201内へのパーティクルの侵入や、ウエハ200上へのパーティクルの付着を抑制することが可能となる。なお、真空ポンプ246は、少なくとも基板搬入・載置工程S121の開始から後述する基板搬出工程S125が終了するまでの間は、常に作動させた状態とする。
(昇温・圧力調整工程S122)
続いて、サセプタ217の内部に埋め込まれたヒータ217bに電力を供給し、ウエハ200の表面を加熱する。このとき、温度センサ217dにより検出された温度情報に基づいてヒータ217bへの供給電力を制御することによりウエハ200の温度を制御する。ウエハ200の温度が例えば室温以上650℃以下となるよう、ヒータ217bへの供給電力を制御する。
また、処理室201内が所定圧力(例えば1Pa以上260Pa以下、好ましくは10Pa以上100Pa以下)となるように、処理室201内を真空ポンプ246によって真空排気する。このとき、圧力センサにより検出された圧力情報に基づきAPC242の弁開度をフィードバック制御することにより、処理室201内の圧力を制御する。
(改質処理工程S123)
ここでは、処理ガスとしてOガスを用いる例を説明する。
まず、バルブ253aを開け、処理ガスであるOガスを、酸素含有ガス供給管232aからバッファ室237を介して処理室201内に供給する。このとき、Oガスの流量が所定の流量となるように、マスフローコントローラ252aにより調整する。
なお、処理ガスであるOガスを処理室201内に供給する際には、バルブ253を開け希ガス供給管232cから希釈ガスとしてのArガスを処理室201内に供給してもよい。
処理ガスの供給を開始した後、上部磁石216a及び下部磁石216bにより磁界が形成されている状態で、筒状電極215に対して、高周波電源273から整合器272を介して所定の高周波電力(例えば50W以上3000W以下、好ましくは200W以上1000W以下)を印加する。これにより、処理室201内にマグネトロン放電が発生し、ウエハ200の上方のプラズマ生成領域224に高密度プラズマが発生する。
このとき、電圧測定部271aにより検出された筒状電極215の電位情報に基づいて、整合器272を制御することにより、筒状電極215から高周波電源273に向かう反射波を低減する。
また、第1インピーダンス制御部274が予め制御されていることにより、インピーダンス制御電極217cの電位、すなわちウエハ200の電位を制御する。これにより、ウエハ200へのプラズマ中のイオン引き込み量を制御することができる。すなわち、ウエハ200に対する処理レート(改質レート、改質深さ、または成膜レート等)を制御することができる。
例えば改質処理工程S123の前に、第1インピーダンス制御部274を、予め所定のインピーダンス値に制御しておく。具体的には、例えば、第1インピーダンス制御部274における第1コイル274aのパターン数や第1コンデンサ274bの容量値を制御することにより、処理室201内にプラズマが生成した状態で、インピーダンス制御電極217c及びサセプタ217を介してウエハ200の電位が所定値となるよう制御される。
このように、処理室201内にプラズマを発生させることにより、ウエハ200の加熱温度が例えば650℃以下の低温領域の温度であっても、処理室201内に供給されたOガスが励起されて活性化される。そして、励起状態である酸素(O)原子(以下、酸素ラジカル(O)とも呼ぶ)がウエハ200上に予め形成されたSi膜に供給されることにより、SiO膜に改質される。
所定の処理時間が経過しSiO膜への改質が終了したら、プラズマ生成部の筒状電極215に対する電力供給を停止する。そして、バルブ253aを閉めて処理室201内へのOガスの供給を停止する。
なお、改質処理工程S123において、ウエハ200の温度、処理室201内の圧力、各ガスの流量、筒状電極215に印加する電力、処理時間等の条件等は、改質対象の膜の材料や膜厚等によって任意に調整する。
(パージ及び大気復帰工程S124)
上述の改質処理工程S123が完了した後、バルブ243を開けたままとし、ガス排気管231からの排気を継続し、処理室201内の残留ガス等を排出する。すなわち、処理室201内の処理ガスの濃度が所定値以下となるまで、処理室201内を排気して残留ガス等を排出する。
例えば、後述の基板搬出工程(S125)を行うことができる処理ガス濃度になるまで、処理室201内を排気する。このとき、バルブ253cを開き、処理室201内にパージガスとしてのNガスを供給することで、処理室201内からの残留ガスの排出を促してもよい。
次に、APC242の開度を調整し、処理室201内の圧力を大気圧に復帰させつつ、ウエハ200を所定の温度(例えば室温以上100℃以下)に降温させる。具体的には、バルブ253cを開けたままとして、処理室201内に不活性ガスであるArガスを供給しつつ、圧力センサにより検出された圧力情報に基づいて排気部のAPC242及びバルブ243の開度を制御することにより、処理室201内の圧力を大気圧に上昇させる。そして、温度センサにより検出された温度情報に基づいて、ヒータ217bの供給電力を制御することにより、ウエハ200の温度を降下させる。
(基板搬出工程S125)
そして、サセプタ217をウエハ200の搬送位置まで下降させ、サセプタ217の表面から突出させたウエハ突き上げピン266上にウエハ200を支持させる。そして、ゲートバルブ244を開き、図中省略の搬送機構を用いてウエハ200を処理室201の外へ搬出する。
(判定工程S126)
所定枚数のウエハ200を処理したか否かを判定する。所定枚数のウエハ200を処理していないとき(S126でNoの場合)、次のウエハ200に対して基板搬入・載置工程S121を開始する。所定枚数のウエハ200を処理したとき(S126でYesの場合)、本実施形態の基板処理工程S120を終了する。
(3)補正工程S110
ここで、複数の基板処理装置100を用い、基板処理工程を行う場合について考える。この場合、装置間で装置インピーダンスの差が生じることがある。上述のように、「装置インピーダンス」とは、基板処理装置100の構成物品を組み上げる状態等に依存して変化しうる装置固有のインピーダンスである。
装置間で装置インピーダンスの差が生じている場合、各々の基板処理装置100において同一の基板処理を行うように、第1インピーダンス制御部274における設定条件を統一させた場合であっても、装置毎にウエハ200の電位が異なってしまう可能性がある。この場合、装置毎にウエハ200へのプラズマ中のイオン引き込み量が異なってしまう。したがって、装置間で装置インピーダンスの差が生じたことを起因として、装置毎にウエハ200に対する処理レート等が異なってしまう可能性がある。
具体的には、例えば、各々の基板処理装置100において、第1インピーダンス制御部274における第1コイル274aのパターン数や第1コンデンサ274bの容量値をそれぞれ各装置間で共通の所定値に設定した場合であっても、装置毎にウエハ200に対する処理レート等が異なってしまう可能性がある。
これを解決する方法として、基板処理工程S120中において装置毎に第1インピーダンス制御部274により調整を図ることにより、装置間における装置インピーダンスの差を補正することが考えられる。
しかしながら、各々の基板処理装置100において同一の基板処理を行うにもかかわらず、第1インピーダンス制御部274における設定条件が装置毎に異ならせる必要性が生じる。例えば、基板処理装置100の数が増えるにつれて、複数の基板処理装置100を含む半導体製造ライン全体としての基板処理の制御が複雑化していく可能性がある。
これに対して、本実施形態によれば、図3に示されているように、以下のようにして、基板処理工程S120の前に第1インピーダンス制御部274とは別に設けられた第2インピーダンス制御部275により装置インピーダンスを補正する補正工程を行う。
以下、図4を用い、本実施形態に係る補正工程S110について説明する。図4は、本実施形態に係る補正工程を示すフロー図である。
補正工程S110は、例えば、基板処理装置100を製造する装置メーカが基板処理装置100を出荷する前に実施される。
(第1インピーダンス制御部設定工程S111)
図4に示されているように、第1インピーダンス制御部274を所定の設定条件に固定する。具体的には、例えば、第1コイル274aのパターン数や第1コンデンサ274bの容量値をそれぞれ所定値に固定する。
このとき、例えば、第1インピーダンス制御部274を基板処理工程S120で適用される所定の条件に固定する。言い換えれば、所定の条件とは、所定の処理を行うために既に最適化された条件である。これにより、例えば、基板処理工程S120を所定の条件で行うことが限定されている場合等において、補正後の装置毎におけるウエハ200に対する処理レート等の精度を向上させることができる。
または、例えば、第1インピーダンス制御部274をインピーダンス制御可能範囲の中心付近の状態に固定する。具体的には、例えば、第1コイル274aのパターン数を中心値付近に設定し、または、第1コンデンサ274bの容量値を中心値付近に設定する。これにより、補正後の基板処理装置100において、第1インピーダンス制御部274による制御範囲を広く設定できる状態で装置インピーダンスを補正することができる。
(標準プロセス工程S112)
次に、処理室201内にウエハ200を搬入し、以下のようにして基板処理工程120と同等の工程を行う。ここで投入されるウエハ200は、例えば製品としてのウエハ200と同等のダミーウエハ、ベアSiウエハ、SiOx膜等が一様に形成されたウエハ等である。
ヒータ217bに電力を供給し、ウエハ200の表面を所定の温度となるように加熱する。また、処理室201内の圧力が所定の圧力となるように、処理室201内を真空ポンプ246によって真空排気する。
次に、処理室201内に補正工程S110のための所定の処理ガスを供給する。筒状電極215に対して、高周波電源273から整合器272を介して所定の高周波電力を印加する。
このとき、例えば、補正工程S110のための所定条件(標準条件)となるように、ウエハ200の温度、処理室201内の圧力、ガス供給量、およびプラズマ生成部による供給電力を調整する。補正工程S110のための標準条件は、例えば、出荷検査に用いられる条件、または製品としてのウエハ200に対して実施される改質処理工程S123と同等の処理条件である。
(第2インピーダンス制御部補正工程S113)
次に、第2インピーダンス制御部275により、インピーダンス制御電極217c(すなわち、ウエハ200)および接地の間のインピーダンスを補正する。例えば、以下のようにして第2インピーダンス制御部275を制御する。
処理室201内に上記した標準条件下で処理ガスのプラズマを生成したときに、電圧測定部271bにより検出されたウエハ200および接地の間の電圧が所定の電圧値の範囲内となるように、第2インピーダンス制御部275を制御する。このとき、第1インピーダンス制御部274を所定の設定条件に固定した状態で第2インピーダンス制御部275を制御する。
具体的には、第2インピーダンス制御部275における第2コイル275aのパターン数や第2コンデンサ275bの容量値を制御して、インピーダンス制御電極217c(すなわちウエハ200)及び接地の間のインピーダンスを補正する。これにより、例えば、ウエハ200および接地の間における高周波のピーク間電圧が所定の電圧値の範囲内となるように調整される。
ウエハ200および接地の間における「所定の電圧値の範囲」とは、装置間の装置インピーダンスの差における許容範囲に影響する。「所定の電圧値の範囲」とは、例えば、装置間におけるウエハ200に対する処理レートの差が許容範囲となるときの電圧値の範囲である。好ましくは、「所定の電圧値の範囲」とは、例えば、装置間におけるウエハ200に対する処理レートの差が無視できるほど小さくなるときの電圧値の範囲である。
第2インピーダンス制御部補正工程S113により、例えば、装置間の装置インピーダンスの差が許容範囲内となるように、それぞれの基板処理装置100の装置インピーダンスが補正される。
このように、装置毎に第2インピーダンス制御部275によって装置インピーダンスを事前に補正することにより、装置間の装置インピーダンスの差を縮小することができる。したがって、装置毎にウエハ200に対する処理レートが異なることを抑制することができる。
以上により、補正工程S110を終了する。補正工程S110の後、第2インピーダンス制御部275が補正された状態で固定し、製品としてのウエハ200に対して基板処理工程S110を実施する。
(4)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
(a)本実施形態によれば、第1インピーダンス制御部274には、ウエハ200および接地の間のインピーダンスを補正する第2インピーダンス制御部275が接続されている。すなわち、第2インピーダンス制御部275は、基板処理工程S120に用いられる第1インピーダンス制御部274とは別に設けられている。これにより、第2インピーダンス制御部275によって装置インピーダンスを事前に補正することができる。すなわち、少なくとも基板処理工程S120の前までに、装置間で装置インピーダンスが揃っている状態とすることができる。
(b)本実施形態によれば、基板処理工程S120の前における補正工程S110では、第2インピーダンス制御部275により、ウエハ200および接地の間のインピーダンスを補正する。これにより、第2インピーダンス制御部によって装置インピーダンスを事前に補正することにより、装置間の装置インピーダンスの差を縮小することができる。したがって、装置毎にウエハ200に対する処理レートが異なることを抑制することができる。
(c)本実施形態によれば、補正工程S110では、処理室201内に所定条件下で処理ガスのプラズマを生成したときにウエハ200および接地の間の電圧が所定の電圧値の範囲内となるように、第2インピーダンス制御部275を制御する。これにより、装置間の装置インピーダンスの差が許容範囲内となるように、それぞれの基板処理装置100の装置インピーダンスを補正することができる。
(d)本実施形態によれば、例えば、コントローラ221は、後述する基板処理工程において第1インピーダンス制御部274によるインピーダンス制御動作を行っているときは第2インピーダンス制御部275によるインピーダンス補正動作を行うことができないように制御する。言い換えれば、コントローラ221は、第1インピーダンス制御部274および第2インピーダンス制御部275の両方が同時に動作することができないように構成されたインターロックを有している。これにより、第2インピーダンス制御部275によって一度補正された装置インピーダンスが、基板処理工程において誤って変えられることが抑制される。
<本実施形態の変形例>
図5を用い、本発明の第1実施形態の変形例について説明する。図5は、本実施形態の変形例に係る基板処理装置の断面概略図である。
本実施形態の変形例は、ランプ加熱ユニット280が設けられている点が上述の本実施形態と異なる。以下、本変形例では、本実施形態と異なる要素についてのみ説明し、本実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
図5に示されているように、基板処理装置102において、処理室201の上方、つまり上側容器210の上方には、ランプ加熱ユニット280が設けられていてもよい。ランプ加熱ユニット280は、赤外線等を照射することでウエハ200を加熱するよう構成されている。例えば、ランプ加熱ユニット280は、処理室201の上方、つまり上側容器210の上面に設けられた光透過窓278を介して処理室201内に光を照射するよう構成されている。
また、ヒータ217bとランプ加熱ユニット280とを併用することで、ヒータ217bのみを用いて加熱する場合と比較して、より短時間でウエハ200を昇温させることが可能である。なお、ヒータ217bを設けずに、ランプ加熱ユニット280のみを用いてウエハ200を加熱するようにしてもよい。
ランプ加熱ユニット280は、コントローラ221により制御するように構成されている。
本変形例のように、ランプ加熱ユニット280により非接触にウエハ200を加熱してもよい。
<本発明の第2実施形態>
図6を用い、本発明の第2実施形態について説明する。図6は、本実施形態に係る基板処理装置の断面概略図である。
本実施形態は、第2インピーダンス制御部の配置が第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる要素についてのみ説明し、第1実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
(1)第2インピーダンス制御部
図6に示されているように、本実施形態の基板処理装置103は、処理容器203に接続された第2インピーダンス制御部277を有する。具体的には、例えば、第2インピーダンス制御部277は、下側容器211に接続されている。また、第2インピーダンス制御部277は、例えば、第1インピーダンス制御部274から離間して設けられている。
第2インピーダンス制御部277は、処理容器203の下側容器211と接地との間のインピーダンスを補正するよう構成されている。第2インピーダンス制御部277は、第1インピーダンス制御部274とほぼ同一の機能を有する。
第2インピーダンス制御部277は、例えば、インダクタンスを変更可能な第2コイル277aと、第2コイル277aに接続されコンダクタンスを変更可能な第2コンデンサ277bと、を有する。例えば、第2コイル277aには、第2コンデンサ277bが直列に接続されている。第2インピーダンス制御部277は、第2コイル277aのパターン数や第2コンデンサ277bの容量値を制御することにより、処理容器203の下側容器211の電位を制御できるように構成されている。なお、第2インピーダンス制御部277には、コントローラ221が電気的に接続されている。
(2)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
(a)本実施形態によれば、処理容器203には、第2インピーダンス制御部277が接続されている。第2インピーダンス制御部277は、処理容器203および接地の間のインピーダンスを補正するよう構成されている。これにより、サセプタ217ではなく処理容器203に接続されている第2インピーダンス制御部275によっても、装置インピーダンスを事前に補正することができる。また、第2インピーダンス制御部277を、第1インピーダンス制御部274から独立して補正することができる。
(b)本実施形態によれば、補正工程S110では、第2インピーダンス制御部277により、処理容器203および接地の間のインピーダンスを補正する。処理容器203および接地の間のインピーダンスを補正することによっても、ウエハ200の電位を調整することができる。これにより、装置間の装置インピーダンスの差を縮小することができる。
<本発明の第3実施形態>
図7を用い、本発明の第3実施形態について説明する。図7は、本実施形態に係る基板処理装置としてのICP型プラズマ処理装置の断面概略図である。
本実施形態は、基板処理装置104がICP(Inductively Coupled Plasma)方式プラズマ処理装置である点が第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる要素についてのみ説明し、第1実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示されているように、本実施形態に係る基板処理装置104は、ICP方式のプラズマ生成部を有している。誘電コイル315aは、処理容器203の天井側の外側に設けられている。誘電コイル315aは、整合器272aを介して高周波電源273aに接続されている。また、誘電コイル315bは、処理容器203の外周壁の外側に設けられている。誘電コイル315bは、整合器272bを介して高周波電源273bに接続されている。
本実施形態の改質処理工程S123では、処理ガスをガス供給管232から、ガス導入部234を経由して処理室201内へ供給する。また、プラズマ生成部である誘電コイル315a,315bへ高周波電力が供給されることにより、電磁誘導により処理室201内に電界が生じる。この電界をエネルギーとして、供給された処理ガスをプラズマ状態として励起させて、活性種を生成することができる。
本実施形態によれば、基板処理装置104がICP方式プラズマ処理装置である場合でも、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<本発明の第4実施形態>
図8を用い、本発明の第4実施形態について説明する。図8は、本実施形態に係る基板処理装置としてのECR型プラズマ処理装置の断面概略図である。
本実施形態は、基板処理装置105がECR(Electron Cyclotron Resonance)型プラズマ処理装置である点が第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる要素についてのみ説明し、第1実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示されているように、本実施形態に係る基板処理装置105は、ECR方式のプラズマ生成部を有している。本実施形態に係るプラズマ生成部は、マイクロ波を供給してプラズマを生成する整合器272b、高周波電源273b、マイクロ波導入管415a及び誘電コイル415b、磁力発生手段としての磁石216cを備えている。
マイクロ波導入管415aは、処理容器203の天井壁に設けられている。磁力発生手段としての磁石216cは、処理容器203の上方に設けられている。また、誘電コイル415bは、処理容器203の外周壁の外側に設けられている。誘電コイル415bは、整合器272bを介して高周波電源273bに接続されている。
本実施形態の改質処理工程S123では、処理ガスをガス供給管232から、ガス導入部234を経由して処理室201内へ供給する。また、マイクロ波導入管415aへマイクロ波418aを導入し、マイクロ波418aを処理室201へ放射させる。このマイクロ波418aと、誘電コイル415bからの高周波電力とにより、供給された処理ガスをプラズマ状態として励起させ、活性種を生成することができる。なお、マイクロ波として、例えば可変周波数マイクロ波(VFM)、固定周波数マイクロ波(FFM)等を用いることができる。
本実施形態によれば、基板処理装置105がECR型プラズマ処理装置である場合でも、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
また、上述の実施形態では、ウエハ200上にSi膜が予め形成されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ウエハ200上に、SiOx膜等の酸化膜、SiN膜等の窒化膜等が予め形成されていてもよい。この場合、処理ガスとして、酸素含有ガス(Oガス)、窒素含有ガス(Nガス)または炭素含有ガス等を処理室201内に供給して、酸化処理、窒化処理、または炭化処理を行っても良い。
また、例えばウエハ200上にSiON膜等、酸窒化膜が所定の成膜温度で予め形成されていてもよい。この場合、処理ガスとして、酸素原子(O)及び窒素原子(N)を含むガスである例えば一酸化窒素(NO)ガスや亜酸化窒素(NO)ガス等を処理室201内に供給することが好ましい。
また、上述の実施形態では、第1インピーダンス制御部274および第2インピーダンス制御部275において、第1コイル274aおよび第2コイル275aがそれぞれ第1コンデンサ274bおよび第2コンデンサ275bに直列に接続されている場合を説明したが、第1インピーダンス制御部の回路構成はこれに限定されるものではない。第1インピーダンス制御部および第2インピーダンス制御部において、それぞれ第1コイルおよび第2コイルは複数設けられていてもよく、また、それぞれ第1コンデンサおよび第2コンデンサも複数設けられていてもよい。また、第1インピーダンス制御部および第2インピーダンス制御部は、第1コイルおよび第2コイルが第1コンデンサおよび第2コンデンサに並列に接続されている部分を有していてもよい。
また、上述の実施形態では、第2インピーダンス制御部275が第1インピーダンス制御部274又は処理容器203のいずれか一方にのみ接続されている場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。第2インピーダンス制御部は、第1インピーダンス制御部および前記処理容器の両方に接続されていてもよい。言い換えれば、補正用の第2インピーダンス制御部が、第1実施形態で説明した第2インピーダンス制御部275に相当する第1部分と、第2実施形態で説明した第2インピーダンス制御部277に相当する第2部分と、を有していてもよい。この場合、第2インピーダンス制御部により、ウエハ並びに接地の間、および処理容器並びに接地の間の両方のインピーダンスを補正することができる。
また、上述の実施形態では、改質処理工程S123において、プラズマ生成部によってプラズマの生成を開始する前に、第1インピーダンス制御部274が予め制御されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。改質工程において、プラズマ生成部によってプラズマを生成しているときに、第1インピーダンス制御部を制御してもよい。または、プラズマ生成部によってプラズマの生成を開始した後に、第1インピーダンス制御部を制御してもよい。
また、上述の実施形態では、補正工程S110は例えば基板処理装置100を製造する装置メーカが基板処理装置100を出荷する前に実施される場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上述の補正工程は、基板処理装置を購入して使用する半導体装置メーカ(装置ユーザ)で実施されてもよい。すなわち、上述の補正工程は、半導体製造装置メーカおよび装置ユーザの少なくともいずれかにおいて実施されればよい。また、補正工程は、装置ユーザが基板処理装置をメンテナンスするときや基板処理装置の構成物品を変更、補修または交換するとき、基板処理プロセスの変更時、処理される基板の変更時などにおいても行ってもよい。
また、上述の実施形態では、基板処理装置が一つの処理容器を有する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。基板処理装置は、マルチチャンバ型であってもよい。すなわち、基板処理装置は、処理容器、基板支持部、処理ガス供給部、排気部、プラズマ生成部、第1インピーダンス制御部、および第2インピーダンス制御部を有する複数の処理炉と、複数の処理炉の間で基板を搬送する搬送室と、を備えていてもよい。このようなマルチチャンバ型の基板処理装置では、処理炉ごとにウエハに対する処理レートが等しいことが求められることから、本実施形態を適用することは特に有効である。
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
基板を収容する処理容器と、
前記処理容器内に設けられ、前記基板を支持する基板支持部と、
前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
前記処理容器内を排気する排気部と、
処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成部と、
前記基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部と、
前記第1インピーダンス制御部および前記処理容器の少なくともいずれかに接続された第2インピーダンス制御部と、
前記第1インピーダンス制御部は、前記基板と接地との間のインピーダンスを制御し、前記第2インピーダンス制御部は、前記基板並びに接地の間、および前記処理容器並びに接地の間の少なくともいずれかのインピーダンスを補正するように制御する制御部と、
を有する基板処理装置が提供される。
(付記2)
付記1に記載された基板処理装置であって、好ましくは、
前記基板支持部内に設けられ、前記基板の電位を調整するインピーダンス制御電極を有し、
前記第1インピーダンス制御部は、前記インピーダンス制御電極に接続される。
(付記3)
付記1又は2に記載の基板処理装置であって、好ましくは、
前記第2インピーダンス制御部は、前記第1インピーダンス制御部と直列に接続される。
(付記4)
付記1乃至3のいずれかに記載の基板処理装置であって、好ましくは、
前記第2インピーダンス制御部は、前記基板支持部と前記第1インピーダンス制御部との間に接続され、前記基板および接地の間のインピーダンスを補正する。
(付記5)
付記1乃至4のいずれかに記載された基板処理装置であって、好ましくは、
前記第1インピーダンス制御部の一端は、接地されるよう構成されている。
(付記6)
付記1又は2に記載の基板処理装置であって、好ましくは、
前記第2インピーダンス制御部の一端は前記処理容器に接続され、
前記第2インピーダンス制御部の他端は接地されるよう構成され、
前記第1インピーダンス制御部は、前記処理容器および接地の間のインピーダンスを補正する。
(付記7)
付記1乃至6のいずれかに記載された基板処理装置であって、好ましくは、
前記第1インピーダンス制御部は、
インダクタンスを変更可能な第1コイルと、
前記第1コイルに接続されコンダクタンスを変更可能な第1コンデンサと、
を有する。
(付記8)
付記1乃至7のいずれかに記載された基板処理装置であって、好ましくは、
前記第2インピーダンス制御部は、
インダクタンスを変更可能な第2コイルと、
前記第2コイルに接続されコンダクタンスを変更可能な第2コンデンサと、
を有する。
(付記9)
付記1乃至8のいずれかに記載された基板処理装置であって、好ましくは、
前記基板支持部に接続され、前記基板および接地の間の電圧を測定する電圧測定部を有する。
(付記10)
付記1乃至9のいずれかに記載された基板処理装置であって、好ましくは、
前記制御部は、
前記基板支持部に基板を載置する処理と、
前記処理容器内を排気しつつ、前記基板に処理ガスを供給する処理と、
処理ガスのプラズマを生成し、当該プラズマを前記基板に照射する工程と、
前記基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部により前記基板および接地の間のインピーダンスを制御する処理と、
を有する基板処理を実行し、
前記基板処理の前に、
前記第2インピーダンス制御部により、前記基板並びに接地の間、および前記処理容器並びに接地の間の少なくともいずれかのインピーダンスを補正する補正処理を実行するよう、前記処理ガス供給部、前記排気部、前記プラズマ生成部、前記第1インピーダンス制御部、および前記第2インピーダンス制御部を制御する。
(付記11)
付記10に記載された基板処理装置であって、好ましくは、
前記プラズマ生成部は、
処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成電極と、
前記プラズマ生成電極に接続され、前記プラズマ生成電極に高周波電力を供給する高周波電源と、
前記プラズマ生成電極および前記高周波電源の間に接続され、前記プラズマ生成電極および前記高周波電源の間のインピーダンスを制御するインピーダンス整合部と、
前記処理容器の外側を囲むように設けられた磁力発生部と、
を有し、
前記プラズマ生成電極は、
前記処理容器および前記磁力発生部の間に設けられ、前記処理容器の外側を囲むように設けられる。
(付記12)
本発明の他の態様によれば、
基板を収容する処理容器と、
前記処理容器内に設けられ、前記基板を支持する基板支持部と、
前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
前記処理容器内を排気する排気部と、
処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成部と、
前記基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部と、
前記第1インピーダンス制御部に接続された第2インピーダンス制御部と、
前記第1インピーダンス制御部は、前記基板と接地との間のインピーダンスを制御し、前記第2インピーダンス制御部は、前記基板および接地の間のインピーダンスを補正するように制御する制御部と、
を有する基板処理装置が提供される。
(付記13)
本発明の更に他の態様によれば、
基板を収容する処理容器と、
前記処理容器内に設けられ、前記基板を支持する基板支持部と、
前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
前記処理容器内を排気する排気部と、
処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成部と、
前記基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部と、
前記処理容器に接続された第2インピーダンス制御部と、
前記第1インピーダンス制御部は、前記基板と接地との間のインピーダンスを制御し、前記第2インピーダンス制御部は、前記処理容器および接地の間のインピーダンスを補正するように制御する制御部と、
を有する基板処理装置が提供される。
(付記14)
本発明の更に他の態様によれば、
処理容器内に設けられた基板支持部に基板を載置する工程と、
前記処理容器内を排気しつつ、前記基板に処理ガスを供給する工程と、
処理ガスのプラズマを生成し、当該プラズマを前記基板に照射する手順と、
前記基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部により前記基板および接地の間のインピーダンスを制御する工程と、
を有する基板処理工程の前に、
前記第1インピーダンス制御部および前記処理容器の少なくともいずれかに接続された第2インピーダンス制御部により、前記基板並びに接地の間、および前記処理容器並びに接地の間の少なくともいずれかのインピーダンスを補正する補正工程を有する半導体装置の製造方法が提供される。
(付記15)
付記14に記載された半導体装置の製造方法であって、好ましくは、
前記補正工程では、
前記処理容器内に所定条件下で処理ガスのプラズマを生成したときに前記基板および接地の間の電圧が所定の電圧値の範囲内となるように前記第2インピーダンス制御部を制御する。
(付記16)
付記14又は15に記載された半導体装置の製造方法であって、好ましくは、
前記補正工程では、
前記第1インピーダンス制御部を所定の設定条件に固定した状態で前記第2インピーダンス制御部を制御する。
(付記17)
付記16に記載された半導体装置の製造方法であって、好ましくは、
前記第1インピーダンス制御部は、
インダクタンスを変更可能な第1コイルと、
前記第1コイルに接続されコンダクタンスを変更可能な第1コンデンサと、
を有し、
前記補正工程では、
前記第1コイルのインダクタンスおよび前記第1コンデンサのコンダクタンスをそれぞれ所定値に固定する。
(付記18)
本発明の更に他の態様によれば、
処理容器内に設けられた基板支持部に基板を載置する手順と、
前記処理容器内を排気しつつ、前記基板に処理ガスを供給する手順と、
処理ガスのプラズマを生成し、当該プラズマを前記基板に照射する手順と、
前記基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部により前記基板および接地の間のインピーダンスを制御する手順と、
を有する基板処理手順を実行させ、
前記基板処理手順の前に、
前記第1インピーダンス制御部および前記処理容器の少なくともいずれかに接続された第2インピーダンス制御部により、前記基板並びに接地の間、および前記処理容器並びに接地の間の少なくともいずれかのインピーダンスを補正する補正手順を、コンピュータに実行させるプログラムが提供される。
(付記19)
本発明の更に他の態様によれば、
処理容器内に設けられた基板支持部に基板を載置する手順と、
前記処理容器内を排気しつつ、前記基板に処理ガスを供給する手順と、
処理ガスのプラズマを生成し、当該プラズマを前記基板に照射する手順と、
前記基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部により前記基板および接地の間のインピーダンスを制御する手順と、
を有する基板処理手順を実行させ、
前記基板処理手順の前に、
前記第1インピーダンス制御部および前記処理容器の少なくともいずれかに接続された第2インピーダンス制御部により、前記基板並びに接地の間、および前記処理容器並びに接地の間の少なくともいずれかのインピーダンスを補正する補正手順を、コンピュータに実行させるプログラムが格納された記録媒体が提供される。
200 ウエハ(基板)
201 処理室
203 処理容器
215 筒状電極(プラズマ生成電極)
216a 上部磁石(磁力発生手段)
216b 下部磁石
217 サセプタ(基板支持部)
217b ヒータ(加熱部)
221 コントローラ(制御部)
231 ガス排気管
235 ガス排気口
242 APCバルブ
274 第1インピーダンス制御部
275 第2インピーダンス制御部

Claims (3)

  1. 基板を収容する処理容器と、
    前記処理容器内に設けられ、前記基板を支持する基板支持部と、
    前記処理容器内に処理ガスを供給する処理ガス供給部と、
    前記処理容器内を排気する排気部と、
    処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成部と、
    前記基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部と、
    前記第1インピーダンス制御部および前記処理容器の少なくともいずれかに接続された第2インピーダンス制御部と、
    前記第1インピーダンス制御部は、前記基板と接地との間のインピーダンスを制御し、前記第2インピーダンス制御部は、前記基板並びに接地の間、および前記処理容器並びに接地の間の少なくともいずれかのインピーダンスを補正するように制御する制御部と、
    を有する基板処理装置。
  2. 処理容器内に設けられた基板支持部に基板を載置する工程と、
    前記処理容器内を排気しつつ、前記基板に処理ガスを供給する工程と、
    処理ガスのプラズマを生成し、当該プラズマを前記基板に照射する工程と、
    前記基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部により前記基板および接地の間のインピーダンスを制御する工程と、
    を有する基板処理工程の前に、
    前記第1インピーダンス制御部および前記処理容器の少なくともいずれかに接続された第2インピーダンス制御部により、前記基板並びに接地の間、および前記処理容器並びに接地の間の少なくともいずれかのインピーダンスを補正する補正工程を有する半導体装置の製造方法。
  3. 処理容器内に設けられた基板支持部に基板を載置する手順と、
    前記処理容器内を排気しつつ、前記基板に処理ガスを供給する手順と、
    処理ガスのプラズマを生成し、当該プラズマを前記基板に照射する手順と、
    前記基板支持部に接続された第1インピーダンス制御部により前記基板および接地の間のインピーダンスを制御する手順と、
    を有する基板処理手順を実行させ、
    前記基板処理手順の前に、
    前記第1インピーダンス制御部および前記処理容器の少なくともいずれかに接続された第2インピーダンス制御部により、前記基板並びに接地の間、および前記処理容器並びに接地の間の少なくともいずれかのインピーダンスを補正する補正手順を、コンピュータに実行させるプログラム。
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