JP2014181689A - 消火ポンプシステム - Google Patents

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幸一 佐藤
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Abstract

【課題】火災時において、送水管の階毎に設けられた消火用器具群に必要な異なる複数の必要送水量に対応できる消火ポンプシステムを提供する。
【解決手段】送水管の階毎に設けられた前記消火用器具群に必要な異なる複数の必要送水量と、必要送水量によって定まる配管抵抗と実揚程と前記消火用器具での所要末端圧力をそれぞれ加味して求めた階毎の目標圧力(全揚程)を設定する複数の目標圧力(全揚程)設定手段と、前記消火用器具群から発信される始動指令信号発信手段と、前記信号発信手段の信号に基づいて、前記階毎目標圧力(全揚程)を選択して設定し、前記圧力検出手段により検出された送水圧力が前記選択された目標圧力(全揚程)となるようにインバータに周波数指令信号を出力してポンプの周波数を制御することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、可変速に駆動されるポンプを備えた消火ポンプシステムに関する。ここでいう消火ポンプシステムとは、消火栓ポンプシステム、及びスプリンクラーポンプシステムを包含したシステムをいう。
消火ポンプシステムは火災時に火災検知器あるいは人為的な操作によって、速やかに運転され送水されなければならない。そのため、送水に対し信頼性の高いシステムが要求されるが、従来はインバータ駆動の消火栓ポンプシステムは使用された例は少ない。しかしながら、インバータの普及に伴い消火栓ポンプシステムにインバータを採用する動向が見られる。これらの公知例として、特許文献1、特許文献2がある。
特許文献1の消防システム(スプリンクラー)においては、例えば段落(0024)に、「加圧送水装置4は、モータにより駆動される2台のポンプを具備している。加圧送水装置4は、制御装置5からの圧力制御信号に基づいて、ポンプを駆動するモータの回転数を制御し、もって送水圧力を所定の値とする。また、加圧送水装置4は、制御装置5からの水量制御信号に基づいて、起動させるポンプの数を変化させ、もって必要送水量を所定の値とする。本発明は、ポンプを駆動するモータの回転数を制御する方法を限定するものではないが、ポンプを駆動するモータの回転数の制御は、回転数を直接可変するVVVFインバータ(Variable Voltage Variable Frequency Inverter:可変電圧可変周波数インバータ)などのインバータ制御により行うのが望ましい。」と開示されている。
また段落(0022)の20行に、「制御装置5から受信した圧力信号.送水量制御信号に基づいて、送水の圧力.量を制御する」と記載されている。これは、送水管に圧力センサと流量センサが必要となり、前述の圧力信号.送水量制御信号を目標値として、圧力センサと流量センサの検出した圧力データと流量のデータが前記目標値となるようにインバータにより周波数制御することを示唆している。
従って、流量センサが必要となってコストがアップすると共に、圧力と流量を同時に満足させる制御が必要となって制御が困難となる。即ち、圧力を目標値になるように制御すると流量が目標流量にならない場合があり、その逆に流量を目標流量になるように制御すると圧力が目標値にならない場合があり制御が困難となる。このような状態では、火災時に消火用器具で必要とする十分な給水量が得られない場合や、過剰な水量が給水される場合がある。また、消火ポンプシステムは使用されない期間(非火災時)が長期間にわたるので、定期的なセンサチェックが必要であるが、送水管に接続したままの流量センサのチェックは困難である。
また、特許文献2の消火ポンプ装置は、段落(0040)に、目標圧力の設定は、制御装置40内に予め複数の値を記憶させておき、スプリンクラーヘッド50の開放動作した区画の自動警報装置からの信号により、必要な目標圧力設定値を選択して圧力制御運転を行うとの開示はあるが、複数の値(目標圧力PA,PB)は記憶されているが、階数と目標圧力を一対一に対応させて記憶していない。そして、どの階数からの信号が来ても、常に目標圧力のPA〜PBの値が選択され、階数と目標圧力とが一対一に対応されて選択されることがない。
特開2005−253532号公報 特開2006−20846号公報
上記のように、特許文献1及び特許文献2に記載の消防システム及び消火ポンプ装置によれば、放出信号に基づいて消火物を放出している放出装置を特定し、これに基づいて加圧装置に送水圧力制御信号及び送水量制御信号を送信するとなっており、又、複数の目標圧力を記憶部に記憶するとなっている。しかし、前述のように圧力と流量を同時に満足させる制御が必要となって制御が困難となると共に、目標圧力と流量との関係が不明確であるため、目標圧力に維持されても所定水量が得られない場合や過剰な水量が供給される恐れがある。
本発明の目的は、送水管の階毎に設けられた消火用器具に必要な異なる複数の必要送水量に対応できる消火ポンプシステムを提供することにある。
具体的には、火災時において、送水管の末端の階毎に設けられた前記消火用器具群に送水するのに必要な個別の必要送水量と、前記必要送水量によって定まる配管抵抗と、消火用器具までの実揚程、および消火用器具での所要末端圧力とを加味して求めた階毎の複数の目標圧力(全揚程)を設定する目標圧力設定手段と、前記消火用器具群から始動指令信号を発信される始動指令信号発信手段と、前記信号発信手段の信号に基づいて、前記階毎目標圧力(全揚程)を選択して設定し前記圧力検出手段により検出された送水圧力が前記選択された目標圧力となるように前記インバータに周波数指令信号を出力してポンプを制御する制御装置を備えたことを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明は、水源からの水を、送水管を介して需要側の各階に設けられた消火用器具群に送水する消火ポンプと、
前記消火ポンプを駆動する電動機と、
前記電動機を駆動するインバータと、
前記消火ポンプの吐出し側の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記送水管の階毎に設けられ始動指令信号発信手段を備えた消火用器具と、
前記圧力検出手段と前記始動指令信号発信手段からの信号を取り込んで圧力制御を行うと共に前記インバータに周波数指令信号を出力する制御装置とで構成した消火ポンプシステムにおいて、
前記制御装置は、送水管の末端の階毎に設けられた前記消火用器具に必要な必要送水量と、この必要送水量によって定まる配管抵抗と、実揚程と、および前記消火用器具での所要末端圧力とを加味して求めた階毎の目標圧力(全揚程)を設定する設定手段と、この目標圧力を記憶する記憶部を備え、
前記制御装置は、前記始動指令信号に基づいて目標圧力(全揚程)を選択して設定又は前記記憶部から読み出し、この目標圧力と前記圧力検出手段の検出した圧力とが等しくなるように圧力制御し、前記インバータに周波数指令信号を出力することを特徴とする。
また、上記に記載の消火ポンプシステムにおいて、前記設定手段は、さらに階毎の初期周波数を設定し、前記記憶手段はさらに階毎の初期周波数を記憶し、
前記制御装置は、前記始動指令信号に基づいて設定された目標圧力(全揚程)と初期周波数を選択して設定又は前記記憶部から読み出し、この目標圧力と前記圧力検出手段の検出した圧力とが等しくなるように圧力制御し、前記インバータに初期周波数の指令信号を出力することを特徴とする。
また、上記に記載の消火ポンプシステムにおいて、前記制御装置は、前記始動指令信号に基づいた目標圧力を選択または前記記憶部から読み出し、この読み出された目標圧力と前記圧力検出手段の検出した圧力とが等しくなるように吐出圧力一定制御を行うことを特徴とする。
また、上記に記載の消火ポンプシステムにおいて、前記制御装置は、前記始動指令信号発信手段から始動指令信号が複数送信された場合に、予め設定された最大周波数の指令信号を前記インバータに出力することを特徴とする。
また、上記に記載の消火ポンプシステムにおいて、前記制御装置は、前記圧力検出手段により検出された圧力が所定値以下になった場合に、前記周波数制御手段は前記ポンプの周波数が予め設定された最大周波数となるように前記インバータに周波数指令信号を出力してポンプの周波数を制御することを特徴とする。
また、上記に記載の消火ポンプシステムにおいて、前記始動指令信号発信手段と前記制御装置に通信手段を設け、前記制御装置は、両者間の通信により始動指令信号を受信することを特徴とする。
また、上記に記載の消火ポンプシステムにおいて、前記消火用器具と前記制御装置に通信手段を設け、前記制御装置は、両者間の通信により始動指令信号を受信することを特徴とする。
また、上記に記載の消火ポンプシステムにおいて、上記通信手段は無線通信手段であることを特徴とする。
本発明によれば、消火用器具に必要な個別の必要送水量、配管抵抗、消火用器具までの実揚程、消火用器具での所要末端圧力とを加味して求めた階毎の複数の目標圧力(全揚程)を設定し、この目標圧力に基く制御で圧力と水量を同時に制御するので制御が単純となり、取り扱いが容易で消火活動が促進される。また、流量計が無いのでその動作チェックが不要となり、コスト低減された信頼性の高い消火ポンプシステムを提供することができる。
本発明実施例のスプリンクラー用の消火ポンプシステムの系統図。 同じく消火用の送水に適用した消火ポンプシステムの系統図。 同じく吐き出し圧力一定制御を行った場合のポンプ性能曲線図。 同じく制御盤の回路図。 吐き出し圧力一定制御のアルゴリズムを示すポンプ性能曲線図。 吐き出し圧力一定制御のアルゴリズムを示すフローチャート。 本発明実施例の制御フローを示すフローチャート。 消火栓の詳細図。
以下、本発明の一実施形態について図1〜図8により説明する。
図1は、本実施例のスプリンクラー消火用水の送水に適用したインバータ駆動消火ポンプシステムのシステム系統図で、10階建てを例示している。説明を簡単にするため、7階以下の図示は省略している。1は水源であり例えば消火水槽等である。4は先端にフート弁2を取り付けた吸い込み管3を吸い込み側に設け、送水管10へ送水する消火ポンプである。このポンプ4には吐き出し側に逆止め弁6、仕切り弁7が取り付けられている。14は送水管10の前記消火ポンプ吐き出し側近傍に取り付けた圧力タンクであり、内部に空気溜りを有し送水管圧力を維持保圧する。
9はポンプ近傍に位置し送水管10に取り付けられた圧力検出手段であり、検出した圧力に応じた電気信号S11を発信する。発信された電気信号S11は後で述べる制御盤8に送信される。また、送水配管10は各階毎に送水管枝管10−1〜10−3に分岐し、各枝管には、スプリンクラー(消火用器具)10−1a〜e〜10−3a〜eをそれぞれ備えて、スプリンクラー群が構成される。10−1s〜10−3sは、それぞれ前記スプリンクラーの開放時の放水に伴い、放出信号(始動指令信号)を発信する放水装置(始動指令信号発信手段)であり、前記階毎のスプリンクラーと一対一に対応し、階高さが特定出来る部位に取り付けられている。便宜上、放出装置の放出信号(始動指令信号)の符号も10−1s〜10−3sを用いる。これらの信号群は、S13として制御盤8に送信される。
制御盤8は後述するが、インバータと制御装置等を内蔵しており、動力ケーブルS10により電動機5に電力(可変周波数、可変電圧)を供給する。各階のスプリンクラー(消火用器具)から発信される始動指令信号10−1s〜10−3sは、どの階なのかを示す位置情報でもあり、これによってその階が特定され、階毎に必要な必要送水量、送水圧力(目標圧力)又はこれに対応する初期インバータ周波数、又は、階毎に必要な必要送水量、送水圧力(目標圧力)およびこれに対応する初期インバータ周波数が決定される。
図2は、本実施例のインバータ駆動の消火ポンプシステムを、建物の消火栓(消火用器具)に適用したシステム系統図で、10階建てを例にしている。図1に示す圧力タンク14を省略し、スプリンクラー、放出装置及び放出信号に代えて、消火栓10−1a〜10−3a及びこれの始動指令信号10−1s〜10−3sとしたものである。
尚、この消火栓は、図8に示すように送水管10の枝管10−1〜10−3により引き込み、始動押釦スイッチ25、ベル26、始動表示ランプ27、ホース28、ノズル29を備える。そして、消火栓は始動押釦スイッチ25が操作されると始動指令を発信したことを示す始動指令信号10−1s〜10−3sを発信するので、始動押釦スイッチ25が始動指令信号発信手段として作用する。
図3は、図1、図2のシステム系統図に示した消火ポンプシステムを、階毎の異なる所定の必要水量で運転した際の消火ポンプ性能曲線図であり、横軸に吐出し量(m/min)、縦軸に全揚程(m)を取って示す。曲線Aはインバータ周波数f10で運転した時のポンプQ−H性能曲線であり、第1の仕様点O1において10階の消火用器具へ送水するのに必要な必要送水量Q0、全揚程HT(目標圧力H010Fと等価)を満足している。
同様に曲線B、Cは、それぞれインバータ周波数f9、f8で運転した時のポンプQ−H性能曲線であり、第2の仕様点O2において9階の消火用器具へ送水するのに必要な必要送水量Q1、全揚程(目標圧力H09Fと等価)を満足し、第3の仕様点O3において8階の消火用器具へ送水するのに必要な必要送水量Q2、全揚程(目標圧力H08Fと等価)を満足している。ここで、必要送水量は、消火栓やスプリンクラーの消火用器具の種類によって異なり、そして、消火用器具は火災時の初期消火用水として使用されるので、火災時には通常、送水管端末に設けられた消火用器具1箇所に送水されることになるので、消火用器具に必要な必要送水量で送水することが重要である。
次に、前述した全揚程(目標圧力)の決め方を10階を例に説明する。10階の消火用器具への必要な必要送水量をQ0とすると、ここへ送水するのに必要な送水配管の抵抗損失を必要送水量Q0によって定まるR10、水源の水面から10階の消火用器具までの実高さ(実揚程)をHa、10階の消火用器具の吐出口での所要末端圧力(消火用器具から放出する圧力)をHpとすると、10階の全揚程HT(説明の便宜上目標圧力H010Fという記号で表示しているが、HTと等価)は、前記R10、Ha、Hpの要素を加算した総和(HT=R10+Ha+Hp)となる。
9階、8階の全揚程(目標圧力)の決め方は説明を省くが、結果だけ示すと、それぞれ目標圧力(全揚程)がH09F(R9は、図示しているように9階消火用器具に必要な必要送水量をQ1とするときの送水配管の抵抗損失である)、H08F(R8は図示しているように8階消火用器具に必要な必要送水量をQ2とするときの送水配管の抵抗損失である)となる。尚、7階以下については既に明らかなので説明を省く。
以上説明したように送水配管の末端に取り付けた各階の消火用器具毎の必要送水量が決まり、この必要送水量に基づいて前記各要素の加算により消火用器具毎への送水に必要な所定圧力(全揚程=目標圧力)が決定される。このような手続きにより決定した消火用器具毎の所定圧力(全揚程=目標圧力)を後で述べるが制御装置の処理で設定するか、または予め記憶部に記憶して用いるのである。
図4は、図1、2で説明した制御盤8の回路構成図である。PW(R、S、T)は電源、R(又はR1)、Sは制御電源、MBD、MBVは配線用遮断器、INVはインバータであり、操作表示部を有する周波数設定手段CONSを有する。CUは制御装置であり、圧力制御を行う演算部CPU、不揮発性記憶部M、入出力インタフェースI/O2、I/03、表示部を有する設定手段CONS2等を備える。TRはトランス、I/O1は、階毎の消火用器具からの始動指令信号10−1s〜10−3s(階高さ....8F〜10Fに対応)を取り込む入力回路部(入力端子)、Xは取り込んだ始動指令信号10−1S〜10―3SがONした時にONするリレ―群(8FX〜10FX)である。52D、52Vは電磁継電器、49Pはサーマルリレー、IMは電動機、43Sはポンプや電動機を商用−インバータの運転モードに切り替るスイッチである。
入出力インターフェースI/O2は、リレ―群Xの信号(始動指令信号が8FX、9FX、10FXの信号に対応)を取り込む。これらの始動指令信号(位置情報)に基づいて、演算部CPUで前記各要素の加算演算を行い、必要な所定圧力(全揚程=目標圧力)を設定するか、又は対応する初期周波数(想定周波数)を設定するか、あるいは演算結果を前記記憶部Mに記憶する。この場合、演算部CPUは、階毎の目標圧力(全揚程)を設定する設定手段として機能する。
予め、記憶部Mに記憶する場合は、前記設定手段CONS2により、消火用器具群に送水するのに必要な個別の必要送水量と、必要送水量によって定まる配管抵抗R10と、実揚程Ha、および前記消火用器具での所要末端圧力Hpとを加味して求めた階毎の複数の所定圧力HT(全揚程=目標圧力)を設定して記憶する。
入出力インターフェース部I/O3は、圧力検出手段9の信号S11を取込み、運転指令用リレーX1にON信号を出力すると共に、インバータINVへ周波数指令信号(周波数指令値)AN0、CM1を出力する。BS1、BS2は、それぞれインバータ運転モード時の運転、停止スイッチである。
図4において、配線用遮断器MBD、MBVを投入し、スイッチ43SをINVに切り替ると、インバータが運転できる状態となる。すなわち、電磁継電器52Vが動作して接点52Vaが閉じ、インバータ運転可能となる。送水配管で水が使用されると、圧力検出手段9の信号S11(AN2,CM3)が制御装置CUの入出力インターフェースI/O3に入力される。制御装置CUは、前記インターフェースI/03よりリレーX1をONする信号を出力すると共に、階毎の始動指令信号に対応したリレー群F8X、F9X、F10Xの信号がインターフェースI/O2から受信する。
制御装置CUは、インターフェースI/O2からの受信に対応した所定圧力(全揚程=目標圧力)と初期周波数(想定周波数)を選択して設定、又は記憶部Mから読み出し、この所定圧力(全揚程=目標圧力)と圧力検出手段9で検出した圧力信号とが等しくなるように、圧力一定制御を行う。この制御結果は、制御装置CUから、初期周波数指令値AN0、CM1として出力される。
図5は、10階の消火用器具へ送水する場合の目標圧力(全揚程)をH010Fとしたときの、吐き出し圧力一定制御のアルゴリズムを示すポンプ性能曲線図を示している。10階の消火用器具へ送水するのに必要な目標値として、水量がQ0、全揚程がHT(目標圧力H010Fと等価)、インバータ周波数がf10でポンプQ−H性能曲線Aで運転がなされる。吐き出し圧力一定制御では上記目標値を中心に所定の幅を超えないように制御がなされており、水量の制御幅がQ0´〜Q0〜Q0´´に収まるようにインバータ周波数をf10´〜f10〜f10´´の制御幅で制御し、この時のポンプQ−H性能曲線はA´〜A〜A´´となる。
図7及び図6は、それぞれメイン処理の処理(アルゴリズム)、及び階毎の吐き出し圧力一定制御の処理(アルゴリズム)をそれぞれ示すフローチャートである。図示していないが、イニシャル処理や割込処理で、予めCPUにより、各階の必要送水量、配管抵抗、実揚程および消火用器具での所要末端圧力とを加味して求めた階毎の目標圧力(全揚程)と初期周波数(想定周波数)が求められて入力され、記憶部Mに記憶されている。
図7のメイン処理において無関係な途中は省略しているが、600〜607ステップで各階の目標圧力(全揚程)を選択して設定、又は前記記憶部Mより読み出す処理を実行する。すなわち、10階から地下4階まで順番に始動指令があるかチエックし、始動指令のある階に対して目標圧力(全揚程)を設定又は読み出す(フローチャートには設定のみを記載)。例えば、600ステップにおいて、10階の消火用器具が作動して始動指令信号10−3sが発信されていないかを判定する。発信されていれば601ステップへ進み、目標圧力(全揚程)H010Fを設定又は記憶部Mより読み出す。
発信されていなければ602ステップに進み、9階の消火用器具からの始動指令信号の発信有無を判断する。他の階の目標圧力(全揚程)の読出し処理は前述で明らかなので説明を省く。尚、600〜607ステップの処理で各階の消火用器具からの始動指令信号がないと判断した場合は、611ステップへ戻りこれより実行を続ける。
次に、608ステップではポンプが運転中か否かを判定する。運転中であれば610ステップへ進み、停止中であれば609ステップで運転処理を実行して610ステップへ進む。610ステップでは、図6に示す吐き出し圧力一定制御の処理を実行する。
説明の便宜上、前述の600〜607ステップの目標圧力(全揚程)読み出し処理において、10階を例に、601スッテップで目標圧力(全揚程)H0=H010Fが設定されているものとする。この設定された目標圧力(全揚程)は、例えば演算部CPUのレジスタに一時記憶されている。図6において、500ステップでは、圧力検出手段(圧力センサ)9によって送水配管の圧力データHが検出される。そして501ステップにおいて、目標圧力(全揚程)H0(H010F)と検出した圧力データとが比較され、H0−α>Hであれば、502ステップでインバータ増速制御処理を実行してから500ステップへ戻る。なお、このときにH0−α<=H<=H0+αであれば、給水圧力が目標圧力(全揚程)に等しいので、図6では省略しているが次の614ステップの処理に進む。
そして、H0+α<Hであれば503ステップに進み、インバータ減速制御処理が実行されてから500ステップに戻る。これが繰り返されることにより、給水圧力が目標圧力H0(=H010F)とほぼ等しくなる。
上記制御の状況は図5に示され、上記目標値を中心に所定の幅を超えないように制御がなされており、水量の制御幅がQ0´〜Q0〜Q0´´に収まるようにインバータ周波数をf10´〜f10〜f10´´の制御幅で制御する。この時のポンプQ−H性能曲線はA´〜A〜A´´となる。
なお、αは目標圧力の不感滞を示し大体1〜2mであり、aはインバータの変速制御幅を示し適宜0.1〜1Hzで設定する。この制御の結果、図5においてインバータ周波数が上下に振れながらインバータ周波数は設計値のf10に近づく。実際には配管抵抗が設計値と異なる等して、周波数f10や水量Q0が設計値と完全に一致することは少ないが、吐き出し圧力を目標値に制御することを優先しており、十分実用可能なレベルを達成できる。
この時のポンプ性能曲線はAで、H010Fがポンプから10階まで水を流した時の目標圧力(全揚程)で、抵抗曲線がR10である。なお、本実施例においては10階の消火用器具への必要送水量をQ0としている。9階の必要送水量Q1、8階の必要送水量Q2とし目標圧力(全揚程)をそれぞれH09F、H08Fに代えても同じ結果が得られる。更に、消火用器具に必要な必要送水量は前記Q0、Q1、Q2に限定されることがなく、消火用器具に必要な必要送水量が定まると、この必要送水量に対応した配管抵抗と、実揚程および消火用器具での所要末端圧力とを加味して求めた階毎の目標圧力(全揚程)が決定(選択)される。このように階毎の消火用器具毎に目標圧力(全揚程)が定まれば、これを利用して前述の吐出し圧力一定制御を実行することが出来る。
この構成によれば、吐出し圧力一定制御により目標圧力(全揚程)を維持することにより、消火用器具の吐出口での所要末端圧力と必要水量の状態で給水することができる。したがって、無駄がなく省エネルギーとなる。また、目標圧力(全揚程)の制御のみで圧力と流量の両者を同時に制御できるので制御が単純となり、システムの取り扱いが容易となる。また、流量計が不要となってその動作チェックも不要となるので、コスト低減が図れ、信頼性の高い制御が行える。
消火用器具への送水を考えると、消火促進のために送水圧力が目標圧力(全揚程)に急峻に到達することが望ましい。この場合、図7の601、603、605.....ステップにおいて目標圧力(全揚程)を設定(選択)又は読み出す際に、想定周波数も設定(選択)又は読み出し、609ステップのポンプ運転処理時に読み出した初期周波数(想定周波数)f10(10階用)、f9(9階用)、f8(8階用)を出力する。具体的には、図4において制御装置CUの入出力インターフェースI/O3よりインバータ端子10〜11へ周波数指令信号AN0、CM1を出力する。
このようにすれば、より急峻に目標圧力(全揚程)に到達することが可能となる。インバータが過電流トリップしない範囲で、インバータの加速時間を可能な限り短く設定すれば、確実に急峻な制御が可能となり、消火に際して効果的な給水が行える。
また、複数の消火用器具から始動指令信号が発信された場合は、大きな水量が必要となるので図7の611ステップで始動指令が複数と判断され(YES)、612ステップの処理を実行する。すなわち、制御装置CUの入出力インターフェースI/O3からインバータ端子10〜11へ、予め設定された最大周波数となる周波数指令信号AN0、CM1を出力する。前記ポンプは最大周波数で運転がなされ、複数の消火用器具に十分な必要水量を給水することができる。
また、前記圧力検出手段9で検出された圧力が所定値以下になった場合(圧力センサ9の異常)は、図7の613A、613、612ステップの処理を実行し、制御装置CUの入出力インターフェースI/O3からインバータ端子10〜11へ予め設定された最大周波数となる周波数指令信号AN0、CM1を出力する。これは、前記圧力検出手段9が異常を起こした場合でも消火活動の給水を確保するため、前記ポンプを最大周波数で運転するようにしたものである。
また、各階設置の消火用器具の始動指令信号発信手段(10−1s〜10−3s、または10-1a〜10−3a)と、制御盤8の制御装置CUに通信手段(無線、または有線)を接続し、両者間の通信信号の授受により始動指令信号を受信し、制御装置CUは各階設置の消火用器具を特定し、これに必要な目標圧力(全揚程)を設定するようにしても良い。この構成によれば、始動指令信号発信手段と制御盤8の通信線を少なく(有線の場合)、或いは無くす(無線の場合)ことができ、コスト低減が図れる。さらに、各階設置の消火用器具(10−1a〜10−3e、10−1a〜10−3a)に直接に無線通信手段を搭載し、前記消火用器具と制御盤8の制御装置CUとで通信信号の授受を行うことにより、始動指令信号を受信して各階の消火用器具を特定することで、必要な目標圧力(全揚程)を設定するようにしても良い。この場合、図1に示す放水装置(始動指令信号発信手段)10−1s〜10−3sが不要となる。
1…水源、2…フート弁、3…吸い込み管、4…ポンプ、5…電動機、6…逆止め弁、7…仕切り弁、8…制御盤、9…圧力検出手段、10…送水管、10〜1〜10−3…送水管枝管、10−1a〜10−3e…スプリンクラー、10−1a〜10―3a…消火栓、10−1a〜10−3a、10−1s〜10−3s…始動指令信号発信手段、10−1s〜10−3s…始動指令信号、CU…制御装置、CPU…演算部、CPU、CONS2…設定手段、M…記憶部。

Claims (8)

  1. 水源からの水を、送水管を介して需要側の各階に設けられた消火用器具群に送水する消火ポンプと、
    前記消火ポンプを駆動する電動機と、
    前記電動機を駆動するインバータと、
    前記消火ポンプの吐出し側の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記送水管の階毎に設けられ始動指令信号発信手段を備えた消火用器具と、
    前記圧力検出手段と前記始動指令信号発信手段からの信号を取り込んで圧力制御を行うと共に前記インバータに周波数指令信号を出力する制御装置とで構成した消火ポンプシステムにおいて、
    前記制御装置は、送水管の末端の階毎に設けられた前記消火用器具に必要な必要送水量と、この必要送水量によって定まる配管抵抗と、実揚程と、および前記消火用器具での所要末端圧力とを加味して求めた階毎の目標圧力(全揚程)を設定する設定手段と、この目標圧力を記憶する記憶部を備え、
    前記制御装置は、前記始動指令信号に基づいて目標圧力(全揚程)を選択して設定又は前記記憶部から読み出し、この目標圧力と前記圧力検出手段の検出した圧力とが等しくなるように圧力制御し、前記インバータに周波数指令信号を出力することを特徴とする消火ポンプシステム。
  2. 請求項1に記載の消火ポンプシステムにおいて、
    前記設定手段は、さらに階毎の初期周波数を設定し、前記記憶手段はさらに階毎の初期周波数を記憶し、
    前記制御装置は、前記始動指令信号に基づいて設定された目標圧力(全揚程)と初期周波数を選択して設定又は前記記憶部から読み出し、この目標圧力と前記圧力検出手段の検出した圧力とが等しくなるように圧力制御し、前記インバータに初期周波数の指令信号を出力することを特徴とする消火ポンプシステム。
  3. 請求項1または2に記載の消火ポンプシステムにおいて、
    前記制御装置は、前記始動指令信号に基づいた目標圧力を選択して設定または前記記憶部から読み出し、この読み出された目標圧力と前記圧力検出手段の検出した圧力とが等しくなるように吐出圧力一定制御を行うことを特徴とする消火ポンプシステム。
  4. 請求項1または2に記載の消火ポンプシステムにおいて、
    前記制御装置は、前記始動指令信号発信手段から始動指令信号が複数送信された場合に、予め設定された最大周波数の指令信号を前記インバータに出力することを特徴とする消火ポンプシステム。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の消火ポンプシステムにおいて、
    前記制御装置は、前記圧力検出手段により検出された圧力が所定値以下になった場合に、前記周波数制御手段は前記ポンプの周波数が予め設定された最大周波数となるように前記インバータに周波数指令信号を出力してポンプの周波数を制御することを特徴とする消火ポンプシステム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の消火ポンプシステムにおいて、
    前記始動指令信号発信手段と前記制御装置に通信手段を設け、前記制御装置は、両者間の通信により始動指令信号を受信することを特徴とする消火ポンプシステム。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の消火ポンプシステムにおいて、
    前記消火用器具と前記制御装置に通信手段を設け、前記制御装置は、両者間の通信により始動指令信号を受信することを特徴とする消火ポンプシステム。
  8. 請求項6または7に記載の消火ポンプシステムにおいて、
    前記通信手段は無線通信手段であることを特徴とする消火ポンプシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106704163A (zh) * 2017-01-13 2017-05-24 湖南集森节能环保科技有限公司 一种水泵变频调速控制方法、装置及系统

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