JP2014181589A - アクチュエータの動力伝達機構および過給機 - Google Patents

アクチュエータの動力伝達機構および過給機 Download PDF

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Abstract

【課題】コストを低減しつつ効率的に動力を伝達する。
【解決手段】アクチュエータの動力伝達機構70は、先端側にネジ溝62aが形成され、アクチュエータの動力により軸方向に移動するロッド62と、ロッドが挿通される挿通孔72bが形成された挿通部72、および、挿通部からロッドの径方向外方に延在する延在部73を有し、延在部にアクチュエータの動力伝達対象が連結されるリンク部73aが形成された伝達部材71と、ロッドが挿通された伝達部材の挿通部に対し、ロッドの軸方向両端側においてネジ溝に螺合されて挿通部を挟持し、伝達部材をロッドに固定する一対の固定部材75と、を備え、延在部には、挿通部よりもロッドの先端側に突出する突出領域73bが設けられ、突出領域にリンク部の中心が位置している。
【選択図】図5

Description

本発明は、ロッドに対するリンク部の位置を調整可能なアクチュエータの動力伝達機構および過給機に関する。
従来、可変容量型のタービンが過給機等に採用されている。こうしたタービンでは、例えば、特許文献1に示されるように、タービン側のスクロール流路からタービンインペラに排気ガスを導く流路に環状に整列配置された複数のノズルベーンが、それぞれ翼軸に固定されている。この翼軸は、流路壁面に形成された軸孔に回転自在に軸支されている。そして、翼軸の回転に伴ってノズルベーンが流路内で角度を可変させると、流路面積が可変して流路を流通する流体の流量が制御されることとなる。
上記の翼軸はアクチュエータの動力によって回転する。アクチュエータから翼軸に動力を伝達するため、特許文献1では、アクチュエータのロッドにターンバックルが固定されている。そして、ターンバックルに設けられたリンク孔に連結された部材から翼軸に動力が伝達される。このターンバックルは、板金に打ち抜き加工やプレス加工して窪みを設けた2つの部材と、窪みに挟持されたねじ込みナットから成る。このナットとロッドのネジ溝が螺合して位置が固定されており、ナットを回転させることでロッドに対するターンバックルの位置が調節可能となっている。
また、特許文献2では、レバー部材は、アクチュエータのロッドが挿通される挿通孔が形成された挿通部と、挿通部からロッドの径方向外方に延在する延在部を備え、延在部に設けられたリンク孔に連結された部材から翼軸に動力が伝達される。そして、レバー部材は、ロッドのネジ溝に螺合する2つのナットで挿通部が挟持されて位置が固定され、ナットを回転させることでロッドに対する位置が調節可能となっている。
特開2004−132368号公報 特開平10−213102号公報
上述した特許文献1に記載のターンバックルは、構造が複雑で部品点数が多くなることからコストが高い。また、特許文献2に記載のレバー部材は、構造が単純であるものの、リンク孔がロッドの径方向外方に位置するため、アクチュエータの動力がロッドの軸方向に垂直な方向に分散し易く、動力伝達が非効率であった。
そこで、本発明の目的は、コストを低減しつつ効率的に動力を伝達することができるアクチュエータの動力伝達機構および過給機を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のアクチュエータの動力伝達機構は、先端側にネジ溝が形成され、アクチュエータの動力により軸方向に移動するロッドと、前記ロッドが挿通される挿通孔が形成された挿通部、および、該挿通部から該ロッドの径方向外方に延在する延在部を有し、該延在部に前記アクチュエータの動力伝達対象が連結されるリンク部が形成された伝達部材と、前記ロッドが挿通された前記伝達部材の挿通部に対し、該ロッドの軸方向両端側において前記ネジ溝に螺合されて該挿通部を挟持し、該伝達部材を該ロッドに固定する一対の固定部材と、を備え、前記延在部には、前記挿通部よりも前記ロッドの先端側に突出する突出領域が設けられ、該突出領域に前記リンク部の中心が位置していることを特徴とする。
前記伝達部材は、前記延在部のうち前記突出領域が設けられた部位を、前記挿通部よりも前記ロッドの軸心側に張り出した形状であり、前記リンク部の少なくとも一部が、前記挿通部と前記延在部とが連続する部分よりも前記ロッドの軸心側に位置していてもよい。
前記リンク部は、前記ロッドの軸心の延長線上に位置していてもよい。
上記課題を解決するために、本発明の過給機は、上記のアクチュエータの動力伝達機構を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、コストを低減しつつ効率的に動力を伝達することができる。
過給機の概略断面図である。 サポートリングの平面図である。 サポートリングに駆動リングが支持された状態を示す図である。 過給機の外観図である。 本実施形態の動力伝達機構を説明するための説明図である。 変形例における動力伝達機構を説明するための第1の図である。 変形例における動力伝達機構を説明するための第2の図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
なお、以下では、本実施形態にかかるアクチュエータの動力伝達機構を、排気ガスの流路断面積を可変する可変静翼機構に適用した過給機について説明するが、本実施形態にかかるアクチュエータの動力伝達機構の適用範囲はこれに限らず、アクチュエータの動力伝達が行われる過給機に広く適用可能である。本実施形態にかかるアクチュエータの動力伝達機構を適用可能な例として、タービンインペラを迂回するバイパス流路への排気ガスの流入量(流出量)を調整するバルブ(ウェイストゲートバルブ)や、コンプレッサインペラを迂回するバイパス流路への空気の流入量(流出量)を調整するバルブを備えた過給機が考えられる。
また、複数の過給機を連設する多段式過給機において、上流段の過給機に流入する排気ガスの流量を調整するバルブをアクチュエータで開閉する過給機や、排気ガスが2つのスクロール流路に分流するツインスクロール型の過給機において、両スクロール流路への排気ガスの流入比率を調整するバルブを備えた過給機にも適用可能である。さらには、過給機に限らず、他の装置に搭載されるアクチュエータの動力を伝達する動力伝達機構としても適用可能である。
ここでは、まず、過給機の構成について説明し、その後、本実施形態のアクチュエータの動力伝達機構の構成について具体的に説明する。
図1は、過給機1の概略断面図である。以下では、図に示す矢印L方向を過給機1の左側とし、矢印R方向を過給機1の右側として説明する。図1に示すように、過給機1は、ベアリングハウジング2と、ベアリングハウジング2の左側の一端面に締結ボルト3によって固定されるタービンハウジング4と、ベアリングハウジング2の右側に締結ボルト5によって固定されるコンプレッサハウジング6と、を備えている。
ベアリングハウジング2には、過給機1の左右方向に貫通する軸受孔2aが形成されており、この軸受孔2aにタービン軸7がベアリングを介して回転自在に支持されている。タービン軸7の一端にはタービンインペラ8が一体的に連結されており、このタービンインペラ8がタービンハウジング4内に回転自在に収容されている。また、タービン軸7の右端部にはコンプレッサインペラ9が一体的に連結されており、このコンプレッサインペラ9がコンプレッサハウジング6内に回転自在に収容されている。
コンプレッサハウジング6には、過給機1の右側に開口するとともに不図示のエアクリーナに接続される吸気口10が形成されている。また、締結ボルト5によってベアリングハウジング2とコンプレッサハウジング6とが連結された状態では、これら両ハウジング2、6の対向面によって、空気を昇圧するディフューザ流路11が形成される。このディフューザ流路11は、タービン軸7(コンプレッサインペラ9)の径方向内側から外側に向けて環状に形成されており、上記の径方向内側において、コンプレッサインペラ9を介して吸気口10に連通している。
また、コンプレッサハウジング6には、ディフューザ流路11よりもタービン軸7(コンプレッサインペラ9)の径方向外側に位置する環状のコンプレッサスクロール流路12が設けられている。コンプレッサスクロール流路12は、不図示のエンジンの吸気口と連通するとともに、ディフューザ流路11にも連通している。したがって、コンプレッサインペラ9が回転すると、吸気口10からコンプレッサハウジング6内に流体が吸気されるとともに、当該吸気された流体は、ディフューザ流路11およびコンプレッサスクロール流路12で昇圧されてエンジンの吸気口に導かれることとなる。
また、締結ボルト3によってベアリングハウジング2とタービンハウジング4とが連結された状態では、これら両ハウジング2、4の対向面間に間隙14が形成される。この間隙14は、後述するノズルベーン50が配置されて流体が流通する可変流路xが構成される部分であり、タービン軸7(タービンインペラ8)の径方向内側から外側に向けて環状に形成されている。
タービンハウジング4には、タービンインペラ8よりもタービン軸7の径方向外方に位置する環状のタービンスクロール流路15(スクロール流路)が形成されている。また、タービンハウジング4には、タービンインペラ8を介してタービンスクロール流路15に連通するとともに、タービンインペラ8の正面に臨み、不図示の排気ガス浄化装置に接続される吐出口13が形成されている。
タービンスクロール流路15は、エンジンから排出される排気ガスが導かれる不図示のガス流入口と連通するとともに、上記の間隙14にも連通している。したがって、ガス流入口からタービンスクロール流路15に導かれた排気ガスは、可変流路xおよびタービンインペラ8を介して吐出口13に導かれるとともに、その流通過程においてタービンインペラ8を回転させることとなる。そして、上記のタービンインペラ8の回転力は、タービン軸7を介してコンプレッサインペラ9に伝達されることとなり、コンプレッサインペラ9の回転力によって、上記のとおりに、流体が昇圧されてエンジンの吸気口に導かれることとなる。
このとき、エンジンの運転状況によっては、タービンハウジング4に導かれる排気ガスの流量が変化すると、タービンインペラ8およびコンプレッサインペラ9の回転量が変化して、昇圧された流体をエンジンの吸気口に安定的に導くことができなくなる場合がある。そこで、タービンハウジング4の間隙14には、タービンハウジング4とベアリングハウジング2との対向面に固定され、タービンスクロール流路15と吐出口13との連通開度を可変する可変静翼機構20が設けられている。
可変静翼機構20は、排気ガスの流量に応じて、タービンインペラ8に導かれる排気ガスの流速を変化させる。具体的に、可変静翼機構20は、エンジンの回転数が低く排気ガスの流量が少ない場合には、可変流路xの開度を小さくしてタービンインペラ8に導かれる排気ガスの流速を向上し、少ない流量でもタービンインペラ8を回転させることができるようにするものである。以下に、可変静翼機構20の構成について説明する。
図1に示すように、可変静翼機構20は、タービンハウジング4側に設けられるシュラウドリング21と、このシュラウドリング21に対向してベアリングハウジング2側に設けられるノズルリング22と、を備えている。これらシュラウドリング21およびノズルリング22は、排気ガスが流通する流路を区画形成する一対の流路形成壁部を成す。すなわち、流路形成壁部は、タービンハウジング4とベアリングハウジング2との対向方向に離隔して配置される。
この一対の流路形成壁部の間に排気ガスが導かれる。シュラウドリング21は、薄板リング状の本体21aと、この本体21aの内周縁部から吐出口13側に突出する突出部21bと、を有しており、本体21aには、厚さ方向(タービン軸7の軸方向)に貫通する複数の軸孔23が、周方向に等間隔で形成されている。
また、ノズルリング22は、シュラウドリング21の本体21aと直径が等しい薄板リング状の本体22aを備えており、シュラウドリング21と所定の間隔を維持して対向配置されている。このノズルリング22は、本体22aの外周近傍において、複数(本実施形態では3つ、図1では1つのみ示す)の連結ピン24が回転自在に挿通されており、この連結ピン24によって、シュラウドリング21との対向間隔が一定に維持されている。
なお、ノズルリング22の本体22aには、厚さ方向(タービン軸7の軸方向)に貫通する複数の軸孔25が周方向に等間隔で形成されており、シュラウドリング21に形成された軸孔23と、ノズルリング22に形成された軸孔25とが対向配置されている。また、連結ピン24は、その一端がノズルリング22の右側に突出しており、この突出部位をかしめることで、ノズルリング22の右側にサポートリング30が固定されている。
図2は、サポートリング30の平面図である。図2では、図面手前側が図1の右側に向いており、図面奥側が図1の左側に向いている。図1および図2に示すように、サポートリング30は、円筒状の部材で構成されており、薄板状の部材を屈曲させた断面形状をなしている。このサポートリング30は、環状のフランジ部31と、このフランジ部31の内周縁から左側(図2中、奥側)に起立する筒部32と、この筒部32の左側端部から径方向内側に屈曲する平面部33と、を備えており、ベアリングハウジング2とタービンハウジング4との対向面にフランジ部31を挟持した状態で締結ボルト3を締結することで、タービンハウジング4内に保持される。
平面部33には、上記した連結ピン24の一端が挿通可能な挿通孔33aが、周方向に等間隔で3カ所設けられており、この挿通孔33aに連結ピン24を挿通させてかしめることにより、当該サポートリング30、シュラウドリング21およびノズルリング22が一体化されることとなる。
また、平面部33には、その内周側の端部から径方向外方に向けて切り欠かれた凹部34が、周方向に複数設けられており、この凹部34に支持片35が設けられている。この支持片35は、平面部33から右側(図2中、手前側)に屈曲する支持部35aと、この支持部35aから径方向外方に向けて屈曲するとともに、平面部33から所定距離離間して対面する脱落防止部35bとからなる。この支持片35には、駆動リング40が回転自在に支持される(図3参照)。
図3は、サポートリング30に駆動リング40が支持された状態を示す図である。この図に示すように、駆動リング40は、環状の薄板部材によって構成されており、その内周縁が、サポートリング30の支持片35によって回転自在に支持されている。駆動リング40には、その内周側の端部から径方向外方に向けて切り欠かれた係合凹部41が、周方向に複数形成されており、この係合凹部41に伝達リンク42の一端が係合されている。また、駆動リング40の内周側の端部には、係合凹部41と同様の形状をなす第2係合凹部43が1つ形成されており、この第2係合凹部43に、伝達リンク42と同様の形状をなす駆動用伝達リンク44の一端が係合されている。
なお、伝達リンク42の他端側には嵌合孔42aが形成されており、駆動用伝達リンク44の他端側には嵌合孔44aが形成されている。そして、図1に示すように、嵌合孔42aには、ノズルベーン50に固定された翼軸51が挿通した状態で固定されており、また、駆動用伝達リンク44の嵌合孔44aには、駆動軸45の一端が嵌合されている。
翼軸51は、上記の対向する軸孔23、25に回転自在に軸支され、翼軸51およびノズルベーン50は、上記の一対の流路形成壁部の対向間隔に環状に整列配置される。また、駆動軸45は、駆動リング40の右側に延伸しており、その他端には、アクチュエータによって駆動する駆動レバー46が一体的に連結されている。
図4は、過給機1の外観図であり、図4(a)には過給機1の左側面図を示し、図4(b)には過給機1の正面図を示し、図4(c)には過給機1の右側面図を示す。図4に示すように、過給機1にはハウジング外部にアクチュエータ60が設けられている。
アクチュエータ60は、モータなどで構成される可動部61を備える。可動部61は、不図示の制御部の制御に応じ、ロッド62を軸方向に可動させる。このロッド62の動きによって、駆動レバー46が駆動軸45を中心に揺動し、駆動軸45が回転する。
そして、図1に示すように、駆動軸45を軸として駆動用伝達リンク44が揺動し、この駆動用伝達リンク44の揺動に伴って、駆動リング40が回転する。このようにして駆動リング40が回転すると、今度は駆動リング40の回転によって伝達リンク42が揺動し、この伝達リンク42の揺動に伴って翼軸51が回転する。そして、翼軸51が回転すると、この翼軸51の回転に伴ってノズルベーン50が可変流路x内で角度を可変される。こうして、可変流路xの面積が可変となる。
また、図4(a)に示すように、アクチュエータ60と駆動レバー46の間には、動力伝達機構70が組み込まれている。動力伝達機構70は、ロッド62と駆動レバー46とを連結するとともに、ロッド62と駆動レバー46の相対的な位置を調整可能とする。
図5は、動力伝達機構70を説明するための説明図である。ただし、図5では、理解を容易とするため、アクチュエータ60のロッド62の長さを短縮して示す。図5(a)に示すように、動力伝達機構70には、アクチュエータ60のロッド62が含まれる。
ロッド62は、先端側にネジ溝62aが形成されており、アクチュエータ60の動力により当該ロッド62の軸方向(図5中、X軸方向)に移動する。
伝達部材71は、挿通部72と、延在部73から成る部材である。挿通部72は、例えば、外形が六角柱の形状であって、六角形の端面72aに垂直な方向である高さ方向(図5中、X軸方向)に、ロッド62が挿通可能な挿通孔72bが貫通形成されている。
延在部73は、挿通部72の側面72cからロッド62の径方向外方に延在する部位であって、例えば、図5中、Z軸方向の厚さが薄い薄板材で構成されている。延在部73には、Z軸方向に貫通する孔で構成されたリンク部73aが設けられる。図1に示すように、駆動レバー46に形成された孔46aにリンク部73aを対向配置した状態で、連結ピン74をリンク部73aと孔46aに挿入してかしめることにより、伝達部材71が駆動レバー46(アクチュエータ60の動力伝達対象)に連結される。
そして、伝達部材71は、図5(a)に示すように、挿通部72の挿通孔72bにロッド62が挿通された状態で、一対の固定部材75によってロッド62に固定される。詳細には、一対の固定部材75は、例えばナットで構成され、ロッド62が挿通された伝達部材71の挿通部72に対し、ロッド62の軸方向両端(端面72a)側において、ロッド62のネジ溝62aに螺合されて、挿通部72を挟持している。
そのため、固定部材75を回転させてロッド62のネジ溝62aとの螺合位置を調整することで、伝達部材71のロッド62の軸方向の位置を容易に調整することができる。ここでは、ロッド62の軸方向の延長線上に延在部73が位置していない、換言すれば、延在部73が、ロッド62の延長線上から退避する寸法形状となっている。したがって、伝達部材71を、ロッド62に対してどれだけ深く挿通したとしても、延在部73がロッド62に干渉することはなく、ネジ溝62aの範囲で自由に位置調整が可能となる。
また、動力伝達機構としてターンバックルを用いる従来構成に比べ、構造が単純であるため、部品点数削減や作業性改善によってコスト削減が可能となる上、ロッド62の軸方向の長さを短縮することができる。
ところで、アクチュエータ60のうち、可動部61の動力はロッド62との連結部分に作用し、ロッド62の軸方向に伝達される。また、伝達部材71のうち、動力伝達対象(ここでは連結ピン74および駆動レバー46)との接点は、リンク部73aであり、リンク部73aは、ロッド62の軸心(またはロッド62の延長線上)からずれて位置している。
そのため、動力を伝達する際、伝達部材71にはモーメントが作用するとともに、本来、力を作用させる方向であるロッド62の軸方向に対し、垂直な方向に分力が生じてしまう(図5(a)、(b)における矢印a、a’)。この分力に費やされる分、動力の伝達効率が低下することとなる。
そこで、延在部73には、挿通部72よりもロッド62の先端側(ロッド62のうち可動部61と反対側)に突出する突出領域73bを設け、突出領域73bにリンク部73aの中心が位置するようにしている。ここで言及するリンク部73aの中心は、孔の径方向の中心であって、孔の貫通方向の位置は問わない。
すると、図5(b)に示す比較例のように、突出領域73bを設けず、挿通部Bの軸方向の範囲内にある延在部Eにリンク部Hを形成する場合に比べ、リンク部73aの位置が図5(a)中、左側に位置し、可動部61とロッド62との連結部分63からリンク部73aまでの距離が大きくなる。
そのため、ロッド62の軸方向(図5(a)における矢印b)に対して、可動部61とロッド62との連結部分63からリンク部73aに向かう動力の方向(図5(a)における矢印c)が平行に近づき、上記の矢印aに向かう無駄な分力が抑制される。こうして、動力伝達機構70は、ロッド62のアクチュエータ60の動力の分散を抑制し、効率的に動力を伝達することが可能となる。
また、伝達部材71は、延在部73のうち突出領域73bが設けられた部位を、挿通部72と延在部73とが連続する部分76よりもロッド62の軸心側に張り出させ、リンク部73aの少なくとも一部が、挿通部72と延在部73とが連続する部分76よりもロッド62の軸心側に位置するようにしている。
そのため、ロッド62の軸方向に対して、可動部61とロッド62との連結部分からリンク部73aに向かう方向がさらに平行に近づき、上記の無駄な分力が抑制されるとともに、伝達部材71に作用するモーメントも抑制されることとなる。
ここで、伝達部材71を精密鋳造法やMIM(Metal Injection Molding)法(金属粉末射出成型法)などで成形することで、挿通部72と延在部73の一体成形が容易となり、製造コストが抑制される。また、伝達部材71を切削などの機械加工によって一体成形してもよい。さらに、挿通部72と延在部73を別部材として成形した後、挿通部72と延在部73を溶接などで接合することで伝達部材71を成形しても構わない。
図6は、変形例における動力伝達機構80a〜80cを説明するための第1の図である。図6(a)に示す第1変形例の動力伝達機構80aでは、伝達部材71の突出領域73bは、挿通部72よりもロッド62の軸心側に張り出した形状とはなっていない。そして、リンク部73aは、挿通部72と延在部73とが連続する部分76よりもロッド62から離隔している。
このような動力伝達機構80aであっても、上述した実施形態と同様、図5(b)に示す比較例に比べると、ロッド62の軸方向に対して、可動部61とロッド62との連結部分からリンク部73aに向かう動力の方向が平行に近づき、上記の無駄な分力が抑制される。こうして、動力伝達機構80aは、ロッド62のアクチュエータ60の動力の分散を抑制し、効率的に動力を伝達することが可能となる。
また、図6(b)に示すように、第2変形例の動力伝達機構80bでは、伝達部材71の突出領域73bの一部を、上述した実施形態よりもロッド62の軸心側に張り出させ、リンク部73aを、ロッド62の軸心の延長線上に位置させている。
そのため、ロッド62の軸方向に対して、可動部61とロッド62との連結部分からリンク部73aに向かう動力の方向が平行となり、上記の無駄な分力がなくなるとともに、伝達部材71に作用するモーメントも生じなくなる。
図6(c)に示す第3変形例の動力伝達機構80cでは、一対の固定部材75のうち、アクチュエータ60側(図6(c)中、右側)の固定部材75を、緩み止め構造を有する特殊ナットとしている。特殊ナットは、対向する2つのナット81a、81bで構成される。
伝達部材71側に位置するナット81aは、ナット81bとの対向側に突出する環状の突起部82を有する。突起部82は、先端側ほど径が小さくなる先細りの形状となっている。また、ナット81bは、ナット81aとの対向側に、突起部82が嵌合する環状の窪み部83を有する。ただし、ナット81a(突起部82)は、ロッド62が挿通されるネジ孔の中心が、図6(c)中、上側に偏っている。
そのため、ナット81a、81bを突起部82と窪み部83を対向させた状態で、ロッド62のネジ溝62aに螺合させ、ナット81a、81bの間隔を狭めていくと、突起部82のうち、図6(c)中、下側が窪み部83と離隔したままで、上側が窪み部83に当接する。
こうして、突起部82の一部が、窪み部83とロッド62のネジ溝62aとの間に挟み込まれ、いわゆる楔として機能して、特殊ナット81の緩みが抑えられる。そのため、伝達部材71がロッド62に対して緩み難くなり、アクチュエータ60の動力を効率的に伝達するとともに、ノズルベーン50の角度制御の精度の低下を抑えることができる。
図7は、変形例における動力伝達機構90a〜90cを説明するための第2の図である。図7(a)に示す第4変形例の動力伝達機構90aでは、係止部96が設けられている。係止部96は、突出領域73bに設けられ、挿通部72の挿通孔72bが開口する端面72aと、間隙を維持して対向する。一対の固定部材75のうち、ロッド62の軸方向の先端側の固定部材75aは、係止部96と挿通部72(端面72a)との間に挟まれる。このとき、固定部材75aのX軸方向の厚みは、挿通部72の端面72aと係止部96との間隙よりも僅かに小さく形成されている。そのため、固定部材75aを回転させてロッド62の軸方向に移動させると、固定部材75aは、伝達部材71の挿通部72または係止部96に接触する。そして、伝達部材71は、固定部材75aに追従し、ロッド62の軸方向に固定部材75aと一体となって移動することとなる。
また、図7(b)に示す第5変形例の動力伝達機構90bにおいても係止部96が設けられている。そして、上述した第2変形例の動力伝達機構80bと同様、伝達部材71の突出領域73bの一部を、上述した実施形態よりもロッド62の軸心側に張り出させ、リンク部73aを、ロッド62の軸心の延長線上に位置させている。
また、図7(c)に示す第6変形例の動力伝達機構90cにおいても係止部96が設けられている。そして、上述した第3変形例の動力伝達機構80cと同様、一対の固定部材75のうち、アクチュエータ60側(図7(c)中、右側)の固定部材75bを緩み止め構造を有する特殊ナット(ナット81a、81b)としている。
動力伝達機構90a〜90cにおいて、伝達部材71をロッド62に取り付けるときは、まず、固定部材75bをロッド62のネジ溝62aに螺合させ、大凡特定した位置まで回転して移動させておく。そして、伝達部材71をロッド62に挿通し、挿通部72の端面72aと係止部96との間隙に固定部材75aの一部を配した状態で、固定部材75aをロッド62のネジ溝62aに螺合させる。その後、固定部材75aを回転させてロッド62の軸方向に移動させるだけで、伝達部材71の位置をロッド62の軸方向の何れにも調整することができる。さらに、伝達部材71を手で押さえずに、固定部材75bを回転させて伝達部材71に近接させることが可能となり作業性がよい。そのため、作業コストを低減することが可能となる。
さらに、動力伝達機構90a〜90cにおいて、係止部96と固定部材75aとが、固定部材75aの周方向に対向して接触する角度範囲は180度以内である。すなわち、伝達部材71(突出領域73b)のうち、固定部材75aの径方向に対向する部位73cと、固定部材75aとが対向する範囲は、固定部材75aの周方向の角度範囲で180度以内、望ましくは120度以内である。そのため、固定部材75aの外周面のうち、少なくとも180度以上の範囲が伝達部材71に覆われず表出しており、固定部材75aを工具で締め付けるとき、スパナなどの工具を容易に噛み合わせることができる。特に、固定部材75aの外周面のうち、少なくとも120度以上の範囲が伝達部材71に覆われず表出していると、スパナなどの工具を固定部材75aに噛み合わせる面が十分に確保される。そのため、係止部96と工具の干渉を抑えられ作業性が向上し、さらなる作業コストの低減が可能となる。
また、動力伝達機構90a〜90cのいずれにおいても、突出領域73bにリンク部73aの中心が位置しているため、ロッド62のアクチュエータ60の動力の分散を抑制し、効率的に動力を伝達することが可能となる。
上述した実施形態および変形例では、アクチュエータ60は、モータなどの可動部61を備える電動式で構成される場合について説明したが、ダイヤフラムなどで構成される空圧式のアクチュエータであってもよい。
また、上述した実施形態および変形例では、リンク部73aが突出領域73bに設けられた孔である場合について説明したが、リンク部73aは突出領域73bから突出するピンで構成されてもよい。この場合、リンク部73aは、アクチュエータ60の動力伝達対象である駆動レバー46に形成された孔46aに挿通される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、ロッドに対するリンク部の位置を調整可能なアクチュエータの動力伝達機構および過給機に利用することができる。
1 …過給機
46 …駆動レバー(動力伝達対象)
60 …アクチュエータ
62 …ロッド
62a …ネジ溝
70、80a、80b、80c、90a、90b、90c …動力伝達機構
71 …伝達部材
72 …挿通部
72b …挿通孔
73 …延在部
73a …リンク部
73b …突出領域
75、75a、75b …固定部材

Claims (4)

  1. 先端側にネジ溝が形成され、アクチュエータの動力により軸方向に移動するロッドと、
    前記ロッドが挿通される挿通孔が形成された挿通部、および、該挿通部から該ロッドの径方向外方に延在する延在部を有し、該延在部に前記アクチュエータの動力伝達対象が連結されるリンク部が形成された伝達部材と、
    前記ロッドが挿通された前記伝達部材の挿通部に対し、該ロッドの軸方向両端側において前記ネジ溝に螺合されて該挿通部を挟持し、該伝達部材を該ロッドに固定する一対の固定部材と、
    を備え、
    前記延在部には、前記挿通部よりも前記ロッドの先端側に突出する突出領域が設けられ、該突出領域に前記リンク部の中心が位置していることを特徴とするアクチュエータの動力伝達機構。
  2. 前記伝達部材は、
    前記延在部のうち前記突出領域が設けられた部位を、前記挿通部よりも前記ロッドの軸心側に張り出した形状であり、
    前記リンク部の少なくとも一部が、前記挿通部と前記延在部とが連続する部分よりも前記ロッドの軸心側に位置していることを特徴とする請求項1記載のアクチュエータの動力伝達機構。
  3. 前記リンク部は、前記ロッドの軸心の延長線上に位置することを特徴とする請求項2記載のアクチュエータの動力伝達機構。
  4. 前記請求項1から3のいずれか1項に記載のアクチュエータの動力伝達機構を備えた過給機。
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