JP2014180158A - 電子機器 - Google Patents

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英雅 森元
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Abstract

【課題】コンデンサなどのバックアップ電源を備えた電子機器において、バックアップ電源の無駄な電力消費の削減を図る。
【解決手段】電源OFF時のバックアップ電源として複数のコンデンサ130を備える。CPU140は、電源OFF時に必要な処理(ログやデータの保存等)の時間に応じて、電源ON時に、複数のコンデンサ130のうち、必要最低限のコンデンサのみを充電する。電源OFF時に必要な処理は、ユーザが操作パネル150を用いて選択し、不揮発性メモリ160に保持する。また、不揮発性メモリ160には、あらかじめ電源OFF時に必要な処理の時間に対して、どのコンデンサをONにすればよいかの情報等を記憶しておく。
【選択図】図3

Description

本発明は、バックアップ電源を備えた電子機器に関する。
MFPに代表される画像形成装置やコンピュータシステムなどの電子機器において、停電などで主電源がOFFになり、必要な処理(ログやデータの保存)ができなくなるのを防ぐために、蓄電池などのバックアップ電源を搭載し、必要な処理を終えるまでできるだけ長い時間、電力を供給する技術はすでに知られている。さらに、バックアップ電源として蓄電池と複数のコンデンサを併用して、より長い時間、電力を供給する技術もすでに知られている(例えば、特許文献1)。
一般に電子機器においては、停電などで意図せずに主電源がOFFした場合に、必要な処理のレベルによって、どの程度のバックアップ電力が必要かは異なる。
しかしながら、従来は、必要な処理のレベルを最大値で規定して、主電源ONの度に、複数のコンデンサをすべて充電し、これらコンデンサがOFFの度に放電されることにより、無駄な電力を消費していた。
本発明の課題は、コンデンサなどのバックアップ電源を備えた電子機器において、バックアップ電源の無駄な電力消費を削減することにある。
本発明は、バックアップ電源を備え、電源OFF時に、必要な処理を終えるまでバックアップ電源から電力を供給する電子機器において、複数のバックアップ電源と、電源OFF時に必要な処理の時間に応じて、電源ON時に、前記複数のバックアップ電源のうちの一部または全部を選択的に充電する制御手段とを有することを主要な特徴とする。
本発明によれば、電源ON時に、電源OFF時に必要な処理の電力を供給できるバックアップ電源のみを充電することにより、無駄な電力消費を削減することが可能になる。
一般的な電子機器について説明する図である。 一般的なDC機器について説明する図である。 本発明の一実施形態に係る電子機器(DC機器)の構成例について説明する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、一般的な電子機器について説明する図である。図1において、電源(AC)10から、AC機器30及びAC−DC変換器20を通して各DC機器40に電力が供給される。例えば、画像形成装置の場合、各DC機器40は本体モジュール、操作部モジュール、スキャナモジュール、プリンタモジュールなどである。50は電子機器全体としてのバックアップ電源であり、全体をバックアップすることから、非常に容量が大きく、高コストの蓄電池などが使われる。このバックアップ電源50は、コストが高いため、できればないか、あっても容量が小さいほうが望ましい。そこで、一般にDC機器40の方に安価なバックアップ電源が搭載される。
図2は、一般的なDC機器を説明する図である。図2において、Vccは図1のAC−DC変換器20などから供給されるDC電源100であり、通常、該DC電源100からCPU140及びデバイス150に電力(DC)が供給される。120はバックアップ電源としての2次電池(Ni電池等)であり、図1のバックアップ電源50よりも容量が小さく、価格も安価なものが用いられる。130はバックアップ電源としてのコンデンサである。このコンデンサ130は複数用いられることもある。なお、2次電池120は、コンデンサ130だけでは必要な電力量がまかなえない場合のためのものであり、コンデンサ130だけでまかなえる場合にはなくてもよい。110及び115は逆流防止用ダイオードである。
DC電源(Vcc)100のON時、該DC電源100からCPU140及びデバイス150に電力が供給されると共にコンデンサ130が充電される。一方、DC電源100のOFF時(停電などの突然の電源OFFも含む)には、CPU140やデバイス150は、データのバックアップやログの記録などを行う必要があるため、その必要な処理の時間の間は、2次電池120やコンデンサ130のバックアップ電源から電力の供給を受けて必要な処理を実施する。
しかし、従来においては、バックアップ電源としてのコンデンサ130の容量は、CPU140及びデバイス150の必要な処理のうち、最大処理に対して容量が規定されているため、最大処理が必要でないときにでも、電源ONの度にコンデンサ130へ充電が行われることとなり、電力を無駄に消費していた。
図3は、本発明の一実施形態に係る電子機器としてのDC機器の構成例について説明する図である。
図3において、DC電源(Vcc)100には、ダイオード(逆流電流防止用ダイオード)110を通して、CPU140及びデバイス150が接続されると共に、バックアップ電源としての複数(ここでは4個)のコンデンサ130がそれぞれスイッチング素子(MOSFET)132を通して並列に接続される。各スイッチング素子132には、それぞれダイオード134が直列に接続される。さらに、DC電源(Vcc)100には、ダイオード(逆流電流防止用ダイオード)115を通して、バックアップ電源としての2次電池(Ni電池等)がスイッチング素子(MOSFET)122を通して接続される。スイッチング素子122にもダイオード124が直列に接続される。
なお、ダイオード115、2次電池120、スイッチング素子122及びダイオード115のブロックは、各コンデンサ130だけでバックアップ電源として必要な電力量がまかなえる場合には、なくてもよい。ただし、2次電池120と各コンデンサ130を併用することで、各コンデンサ130だけで、必要な電力量をまかなえない場合にも対応が可能になる。
CPU140には、操作パネル160、不揮発性メモリ170及びハードディスクドライブ(HDD)180などが接続される。さらに、DC電源(Vcc)100には、CPU140のリセットIC190が接続されている。
CPU140は、当該機器全体の動作を制御すると共に必要な処理を実行する。また、CPU140は、各制御線145を通してスイッチング素子122や各スイッチング素子132のON、OFFを制御する。このCPU140は、電源OFF時に必要な処理の時間に応じて、電源ON時に、複数のバックアップ電源としての各コンデンサ130のうちの一部または全部を選択的に充電する制御手段として機能する。
操作パネル160は、一般に種々の操作キーとLCDなどの表示部が一体的に構成されている。ユーザは、この操作パネル160の操作により、電源OFF時に必要な処理(ログやデータの保存等)を選択する。すなわち、操作パネル160は、ユーザが電源OFF時に必要な処理を選択可能な選択手段として機能する。
不揮発性メモリ170は、CPU140の制御や処理に用いられる種々の情報やデータなどを保存している。ここでは、不揮発性メモリ170には、あらかじめ出荷時などに、電源OFF時に必要な処理の時間に対して、どのバックアップ電源をONにすればよいかの情報、さらにはどのバックアップ電源をOFFにすると、どれだけの消費電力が削減されるかの情報などが記憶されている。また、不揮発性メモリ170には、ユーザが選択した電源OFF時に必要な処理に関する情報も保持される。
HDD180は、当該機器で扱う画像データやその他のデータ、ユーザの個人情報、ログデータなどを記憶する。また、HDD180は、CPU140の制御や処理のためのプログラムも記憶している。
次に、図3の本実施形態の動作について説明する。
DC電源(Vcc)100がONすると、該DC電源100からダイオード110を通して、当該機器の各部に電力が供給される。そして、リセットIC190により、あらかじめ設定された規定時間が経過すると、CPU140はリセットを解除されて動作を開始する。
最初のDC電源(Vcc)100のON時、CPU140は、すべての制御線145の制御信号をHighとして、各スイッチング素子132をすべてONとする。これにより、DC電源100からダイオード110を通して、すべてのコンデンサ130へ充電が行われる。
一方、機器が立ち上がると、操作パネル160も動作可能になる。ユーザは、この操作パネル160を用いて、電源OFF時に必要な処理(ログや画像データなどの保存)を選択する。このユーザが選択した電源OFF時に必要な処理に関する情報は、CPU140により不揮発性メモリ170に保持される。
その後、DC電源(Vcc)100がOFFすると、2次電池120や各コンデンサ130がバックアップ電源となって、機器の動作が維持される。CPU140は、ユーザが選択した必要な処理(ログやデータバックアップ処理等)を実行してHDD180等に保存する。
次にDC電源(Vcc)100がONすると、再び該DC電源100からダイオード110を通して、当該機器の各部に電力が供給される。そして、リセットIC190により、あらかじめ設定された規定時間を経過すると、CPU140はリセットを解除されて動作を開始する。ここで、CPU140は、前回の電源ON時にユーザにより選択されて不揮発性メモリ170に保持されている電源OFF時に必要な処理に関する情報(選択結果)、該不揮発性メモリ170にあらかじめ記憶されている電源OFF時に必要な処理の時間に対して、どのバックアップ電源(コンデンサ)をONすればよいかの情報等に基づいて、必要なコンデンサ130のみを充電すべく、必要な制御線145の制御信号のみをHighとして、対応するスイッチング素子132のみをONとする。これにより、DC電源100からダイオード110を通して、必要なコンデンサ130のみが充電され、必要のないコンデンサ130への充電は阻止される。すなわち、電源ON時に無駄な電力が消費されずにすむ。
その後、DC電源(Vcc)100がOFFした場合、前回の電源ON時に充電されたコンデンサ130がバックアップ電源となって(必要なら2次電池120と併用して)、機器の必要最小限の動作が維持され、CPU140は、ユーザが選択した必要な処理(ログやデータバックアップ処理等)を実行してHDD180等に保存することとなる。
次に、本発明の変形例について説明する。
実施形態では、最初の電源ON時には、電源OFF時に必要な処理が未だわからないことを想定して、取り敢えず全てのバックアップ電源(コンデンサ)を充電していた。しかし、あらかじめ電源OFF時に必要な処理がわかっている場合には、最初の電源ON時から、電源OFF時に必要な処理の電力量だけの最低限のバックアップ電源(コンデンサ)のみを充電するようにする。これにより、無駄な消費電力がさらに改善される。
また、実施形態では、操作パネルにより、電源OFF時に必要な処理の設定を想定している。ただし、これでは、電源がON後のみ設定が可能で、操作パネルを使用可能とするために、一度電源を立ち上げ、電源OFF時には不要なバックアップ電源(コンデンサ)にも充電を行う必要があるために電力が無駄になる。そこで、機器にメカニカルスイッチを設け、該メカニカルスイッチを用いて、ユーザが電源OFF時に必要な処理の種類等を定するようにする。これによれば、電源OFF時にも自由に設定が可能になり、不要なバックアップ電源(コンデンサ)への無駄な充電を避けることができる。
また、実施形態では、電源ON時、各バックアップ電源(コンデンサ)の充電を同時に開始することを想定している。しかし、充電するバックアップ電源が多い場合、突入電源が増加し、その結果、電源(Vcc)の電圧降下が発生してリセットがかかり、機器が予定通りに立ち上がらない現象が考えられる。そのため、制御手段としてのCPUは、電源ON時に、各バックアップ電源の充電開始に時間差をつける。これにより、投入電流の発生を防止することができる。
100 DC電源
120 2次電池
122 スイッチング素子
130 コンデンサ
132 スイッチング素子
140 CPU
150 デイバス
160 操作パネル
170 不揮発性メモリ
180 ハードディスクドライブ(HDD)
190 リセットIC
特許第2826221号公報

Claims (6)

  1. バックアップ電源を備え、電源OFF時に、必要な処理を終えるまでバックアップ電源から電力を供給する電子機器であって、
    複数のバックアップ電源と、
    電源OFF時に必要な処理の時間に応じて、電源ON時に、前記複数のバックアップ電源のうちの一部または全部を選択的に充電する制御手段と、
    を有することを特徴とする電子機器。
  2. ユーザが電源OFF時に必要な処理を選択可能な選択手段と電源OFF時に必要な処理の時間と、必要なバックアップ電源との対応を記憶した不揮発性メモリとを有し、
    制御手段は、前記選択手段の選択結果と前記不揮発性メモリの情報に従って、電源ON時に、前記複数のバックアップ電源のうちの一部または全部を選択的に充電することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記選択手段は、メカニカルスイッチであることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記複数のバックアップ電源はコンデンサであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
  5. 前記複数のバックアップ電源は2次電池とコンデンサからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
  6. 制御手段は、複数のバックアップ電源を選択した際に、各バックアップ電源の充電開始に時間差をつけることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子機器。
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