JP2014178053A - 調理器具とこの調理器具を備えた高周波加熱調理器 - Google Patents

調理器具とこの調理器具を備えた高周波加熱調理器 Download PDF

Info

Publication number
JP2014178053A
JP2014178053A JP2013051331A JP2013051331A JP2014178053A JP 2014178053 A JP2014178053 A JP 2014178053A JP 2013051331 A JP2013051331 A JP 2013051331A JP 2013051331 A JP2013051331 A JP 2013051331A JP 2014178053 A JP2014178053 A JP 2014178053A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooking
heating chamber
cooking utensil
food
grill
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013051331A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6082987B2 (ja
Inventor
Takayuki Akashi
孝之 明石
Shinichi Yamane
真一 山根
Yuji Hayakawa
雄二 早川
Mineko Suehiro
峰子 末廣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2013051331A priority Critical patent/JP6082987B2/ja
Publication of JP2014178053A publication Critical patent/JP2014178053A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6082987B2 publication Critical patent/JP6082987B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Electric Ovens (AREA)
  • Cookers (AREA)

Abstract

【課題】グリル性能を維持しつつオーブン調理時にも使用可能なグリル皿を提供することで製品重量の軽減とコストダウンを図ること。
【解決手段】マイクロ波の照射により発熱する発熱体4を有し、載置される食品を発熱体4からの発熱により調理するための調理器具であって、食品を載置するための載置面12、22を有する第1および第2の土手部11、21と、第1および第2の土手部11、21の間に設けられる溝部30とを備え、溝部30の幅寸法を8mm以下、かつ、深さ寸法を4mm以下となるように構成することで、クッキーやバターロールの生地の凹みを抑えられるので、オーブン調理時にも使用可能となる。
【選択図】図12

Description

本発明は、マイクロ波が照射されることで発生する熱を利用して、食品を調理するグリル皿等の調理器具と、この調理器具を備えた高周波加熱調理器に関するものである。
近年、電子レンジ等の高周波加熱調理器においては、食品に直接マイクロ波を照射することで食品を加熱するマイクロ波加熱(誘電加熱)機能に加え、高周波加熱調理器内に設置する調理器具、いわゆる、グリル皿を用いた調理機能が存在する。以下、これをグリル皿調理機能という。
このグリル皿調理機能とは、マイクロ波(高周波)を吸収して発熱する発熱体が、その裏面に塗布される調理器具としてのグリル皿を加熱室内に設置し、そのグリル皿の上に食品を載置して、マイクロ波の照射により発熱体から発生する熱によりその食品を調理するものである。
このようなグリル皿調理においては、食品がマイクロ波により発熱するグリル皿と接することで、食品からは脂がにじみ出るため、このにじみ出た脂を食品とグリル皿との間から排出させる必要がある。以下、これを脂切りという。
従来、脂切りの課題を改善した、図15〜図17に示されるような構成の調理器具であるグリル皿が存在する(例えば、特許文献1参照)。
上記従来の技術について、図面を参照して説明する。
図15〜図17は、それぞれ従来のグリル皿の上面図、斜視図、側面断面図を示すものである。図15〜図17に示されるように、従来のグリル皿ア1は、上方から見ると全体として略長方形の形状を有し、その周囲には鍔状の形状を有する縁部ア2、縁部ア2の内側に周囲溝ア3が設けられる。
周囲溝ア3の内側には、角に丸みのある細長い薄い直方体形状の土手部が横方向に複数個並べられ、隣り合う2つの土手部の間には溝部が設けられる。各土手部は、周囲溝ア3の一辺から対向する一辺に至るまでの長さがある。このように、周囲溝ア3の内側部分は、土手部と溝部とが横方向に交互に並び、断面形状が波形形状となる。周囲溝ア3の底は、溝部ア30の底よりも低くなっている。
以下、土手部ア11、ア21と溝部ア30のみに注目する。
土手部ア11、ア21の上面には、食品が載置される略平面形状の載置面ア12、ア22がそれぞれ設けられる。土手部ア11、ア21および溝部ア30の裏面には、フェライトを主成分とする電波吸収体である、発熱体ア4が形成される。
上記のような構成のグリル皿ア1を高周波加熱調理器の加熱室内に設置し(図示せず)、マイクロ波をグリル皿ア1の裏面に照射すると、発熱体ア4が発熱し、載置面ア12、ア22から伝わる熱で調理することができる。調理中に食品からにじみ出す脂は、溝部ア30を経由して周囲溝ア3に貯められる。
図15に示されるように、土手部ア11、ア21の上面に設けられる載置面ア12、ア
22の横幅は、土手部ア11、ア21の縦方向の中央付近で最も広く、周囲溝ア3に近くなるに従って狭くなっている。
図17(b)に示されるように、溝部ア30の底と載置面ア12、ア22との垂直方向の距離、すなわち、溝部ア30の深さDは、土手部ア11、ア21の縦方向における中央付近の近傍で最も浅く、周囲溝ア3に近くなるに従って深くなっている。
グリル皿ア1の中央付近では、軟らかい食品は溝部ア30に落ち込み、溝部ア30の底と接することになるが、周囲溝ア3に近くなるに従って、食品が底部ア30の底と接する可能性が少なくなるので、調理中ににじみ出る脂は、溝部ア30の傾斜に沿って、周囲溝ア3に導かれる。
特開2011−139775号公報
しかしながら、前記従来の構成においては、周囲溝ア3近くの溝部ア30の幅が広くなっているので、熱風循環によるオーブン調理メニュー、例えば、クッキーのようなお菓子系のものやバターロールのようなパン系のものを焼く場合、焼く前の生地は軟らかい状態である。したがって、生地は、溝部ア30に落ち込み、焼けた後の状態は瓦せんべいのようなクッキーや、底面が大きな凸凹のバターロールになるので、オーブン調理時には、グリル皿の使用を認めていなかった。
熱風循環式の調理の場合、加熱室内に2段の調理皿を入れ、一度の調理で大量のクッキーやバターロール等が調理可能となる。しかし、前述の理由で、グリル皿が使用できない。そこで生産者は、オーブン調理用のオーブン皿を2枚とグリル調理用のグリル皿1枚の合計3枚の皿を付属品として供給することになり、使用者にとっては付属品の皿を収納する煩わしさがあった。また、高周波加熱調理器の発売時には、オーブン皿2枚とグリル皿1枚を収納した状態での梱包となるので、製品重量が重くなり、物流への負担も大きくなるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、土手部と溝部の寸法関係を見直すことにより、オーブン調理時にも使用可能な調理器具とこの調理器具を備えた高周波加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の調理器具は、マイクロ波の照射により発熱する発熱体を有し、載置される食品を前記発熱体からの発熱により調理するための調理器具であって、前記食品を載置するための載置面を有する第1および第2の土手部と、前記第1および第2の土手部の間に設けられる溝部とを備えた調理器具において、溝部の幅が8mm以内、かつ、深さを最大4mmとなるようにしたものである。
この構成により、グリル調理をする場合の脂切り性能を維持しつつ、オーブン調理、例えば、クッキーやバターロールの生地の凹みも抑えることができるので、グリル調理、オーブン調理の両調理時に使用可能な調理用皿としての調理器具を提供することができる。
本発明の高周波加熱調理器は、オーブン調理時にも使用可能な調理器具を提供すること
ができるので、高周波加熱調理器として、付属の調理用皿を1枚減らすことができ、製品梱包時の重量の軽減化とコストダウンを図ることができる。
本発明の実施の形態1における高周波加熱調理器の外観を示す斜視図 同加熱調理器のドア開放状態を示す斜視図 図1に示すAA断面図 図1に示すBB断面図 同加熱調理器の底板の斜視図 同加熱調理器の底部機械室を示す斜視図 同加熱調理器の底部機械室のカバーを取り外した状態を示す斜視図 同加熱調理器の底板を外した状態の下方視を示す斜視図 同加熱調理器のコンベクションヒータユニットの構成を示す分解斜視図 同加熱調理器のケースを取り外した状態の左側後方視の斜視図 同加熱調理器のケースを取り外した状態の右側後方視の斜視図 本発明の実施の形態にかかる調理器具であるグリル皿の上面図 同グリル皿の斜視図 同グリル皿の側面断面図 従来例のグリル皿の上面図 同グリル皿の斜視図 同グリル皿の側面断面図
第1の発明は、マイクロ波の照射により発熱する発熱体を有し、載置される食品を前記発熱体からの発熱により調理するための調理器具であって、前記食品を載置するための載置面を有する第1および第2の土手部と、前記第1および第2の土手部の間に設けられる溝部とを備えた調理器具において、溝部の幅が8mm以下、かつ、深さを最大4mmとなるようにしたものである。
これにより、調理器具としての1枚のグリル皿が、グリル調理だけでなく、オーブン調理時にも使用可能となり、高周波加熱調理器の2段調理用としての付属品を、グリル調理用のグリル皿1枚とオーブン調理用のオーブン皿1枚とにすることができ、部品点数削減と製品重量の軽量化を図ることができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記溝部の深さが、前記土手部の中央部近傍で最も浅く、周囲に向かって深くなるようにしたものである。
この構成により、溝部に傾斜が形成され、食品からにじみ出る脂が排出され易くすることができるので、効率的な脂切りを行う調理器具を実現することができ、高周波加熱調理器におけるグリル皿調理の性能向上が図ることができる。
第3の発明は、特に、第2の発明において、前記土手部を周囲の4辺に対し、斜め方向に配置したものである。
この構成により、脂切りによる脂の流す方向として、4辺とも活用できるようになるので、食品からにじみ出る脂を効率的に近くの辺に流すことができるので、グリル皿調理の性能向上が図ることができる。
第4の発明は、特に第1から第3の発明の調理器具を備えた高周波加熱調理器において、本体内に配置され前面にドアを設けた加熱室と、前記加熱室へ供給する高周波を発生す
るマグネトロンを備えた高周波発生部と、前記加熱室の左右側壁に設けられ食品を載置した前記調理器具を支持する支持突起と、前記加熱室の後壁に設けられコンベクションヒータユニットから熱風を前記加熱室内に送風するためパンチング孔で形成された熱風送風口と、前記調理器具の端面に加熱室壁面との接触を防止するホルダーとを設け、前記支持突起は、前後方向に水平にかつ上下方向に複数設けられ、前記支持突起から前記調理器具を浮かす距離を、前記熱風送風口の孔の直径よりも小さくしたものである。
この構成により、加熱室の左右側壁に設けた支持突起に、オーブン皿を載せた時のオーブン皿の位置とグリル皿を載せた時の位置との差を、加熱室後面の熱風送風口孔のパンチ孔の直径寸法よりも小さくすることができるので、使用者が棚位置を間違えた場合にでも、熱風の差を受けにくく、安定した調理性能を実現できることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における高周波加熱調理器の外観を示す斜視図、図2は高周波加熱調理器のドアを開いた状態の斜視図、図3は図1に示すAA断面図、図4は図1に示すBB断面図、図5は底板を示す斜視図、図6は高周波加熱調理器の底部機械室を示す斜視図、図7はインバータ基板と制御基板のカバーを外した状態の底部機械室の斜視図、図8は高周波加熱調理器の底板を外した状態の下方視の斜視図、図9はコンベクションヒータユニットの構成を示す高周波加熱調理器の後部の分解斜視図、図10はケースを取り外した状態の高周波加熱調理器の左側面と背面を示す斜視図、図11はケースを取り外した状態の高周波加熱調理器の右側面と背面を示す斜視図、図12は本発明の実施の形態にかかるグリル皿の上面図、図13は同グリル皿の斜視図、図14は同グリル皿の側面断面図、図15は従来のグリル皿の上面図、図16は同グリル皿の斜視図、図17は同グリル皿の側面断面図である。
<1>高周波加熱調理器の構成
本実施の形態における高周波加熱調理器は、前面に開口を有し被加熱物を収納する加熱室に、高周波(マイクロ波)と、輻射熱と、熱風と、蒸気の少なくとも1つを供給して、被加熱物である食品を加熱する高周波加熱調理器であり、高周波を発生するマグネトロンを備え加熱室へ高周波を供給するた高周波発生部400と、輻射熱で食品を加熱する上ヒータユニット500と、加熱室内に熱風を循環させるコンベクションヒータユニット600と、加熱室内に蒸気を発生させる蒸気発生部700とを備えている。
なお、本実施の形態においては、本体100のドア300を有する側を前方とし、前方より後方に向かって右側を右方とし、前方より本体100に向かって左側を左方として以下の説明を行う。
本体100内には、前面に開口と開口の前周にフランジを備えた加熱室200が、中央に配置されており、加熱室200の両側面と上面を一体に覆う本体ケース110と、加熱室の下方に配置された底板120と、加熱室200の背面に配置された後板130とで外郭が構成されている。加熱室200の外周と外郭との間には、間隙が確保されており、間隙は断熱空間として作用するとともに、間隙内には高周波加熱調理器を駆動する各機能が配置されている。
図1および図2に示すように、本体100の前面には、加熱室200の開口を開閉する投光窓付のドア300が設置されている。ドア300の下端は、本体100の下端部に、ヒンジを介して枢支されており、上下方向に、回動可能な構成となっている。ドア300
の前面右側部には、操作部310が設けられている。
また、ドア300の下方右側には、蒸気発生部700に供給する水を貯溜する給水タンク730が、前後方向に移動可能にとりつけられ、着脱自在に設置されている。そして、ドア300の下方左側には、加熱室200内で結露した結露水を貯溜する排水タンク202が、着脱自在に設置されている。
加熱室200の右側壁210と左側壁220には、オーブン調理に使用する調理器具である角皿(オーブン皿)と、グリル調理に使用する調理器具であるグリル皿を支持するために、上面が水平な支持突起201が、前後方向に水平に、かつ上下方向に複数段(本実施の形態では3段)設けられており、被加熱物を載置する角皿およびグリル皿を、調理に最適な位置に設置可能な構成となっている。
図3に示すように、加熱室200の右側壁210の上部中央には、被加熱物の温度を検出する赤外線センサ150が設置されている。また、右側壁の上部と中央部には、LED(発光ダイオード)で構成された庫内灯151が設置され、加熱室200の内部を照明している。
図4に示すように、加熱室200の左側壁220の前方下部には、複数の円形のパンチ孔が、略長方形の領域に亘って配設された外気吸気口221が、設置されている。外気吸気口221から、加熱室200の外部の低温で低湿度の空気を加熱室200内に導入し、循環ファンの送風と合流させて、低湿の空気をドア300の内面に沿って送風することにより、ドア300のガラス面の結露を抑制することができる。
また、加熱室200の左側壁220の上部中央には、蒸気発生部700から、加熱室200に、蒸気を噴出する蒸気噴出口701が、配置されている。
加熱室200の天面230は、上方に凹陥した凹陥部231が形成されており、凹陥部231の内部に、上ヒータユニット500が設置されている。上ヒータユニット500は、左右方向に3本のヒータが設置されている。これらヒータは、前後に2本の棒状のミラクロンヒータ510と、これらミラクロンヒータ510間の中央に、1本の棒状のアルゴンヒータ520が、並設されている。これらヒータは、主に赤外線を放射して、加熱室200内に収容された被加熱物を、輻射熱で直接加熱する。上ヒータユニット500を設置した凹陥部231の上方は、断熱材232で覆われている。
また、加熱室200の天面230の右側後部には、加熱室200内の温度を検出するサーミスタ152が設置されている。
図9は、コンベクションヒータユニットの構成を示す分解斜視図である。
加熱室200の後壁240には、加熱室200内に熱風を循環するコンベクションヒータユニット600が、設置されている。
加熱室200の後壁240の中央には、複数の円形のパンチ孔が、略六角形の領域に亘って形成された循環吸気口241が、設置されている。そして、後壁240の周縁部には、複数の円形のパンチ孔が略長方形の領域に亘って形成された熱風送風口242が、設置されている。循環吸気口241より、加熱室200内の空気を吸引し、そして送風口242より、熱風を加熱室200内に送風する構成となっている。
後壁240の外方には、金属材料で形成されたファンケース610が、配置されている
。ファンケース610には、絞り加工で外方に凹陥した凹陥部611が形成され、後壁240と凹陥部611とで形成される空間には、循環ファン620とシーズヒータ630が設置されている。循環ファン620は、左回転のシロッコタイプのファンであり、循環ファン620の外周を取り巻くように、螺旋状に形成したシーズヒータ630が配置されている。
ファンケース610の後面には、金属材料で凹陥形状に形成されたモータ支持具640が設置されている。そして、モータ支持具640の後面には、循環ファン620を駆動する循環モータ650が設置され、循環モータ650の回転軸に、循環ファン620が締結されている。
コンベクションヒータユニット600の後方には、間隙を設けて後板130が配置されており、循環モータ650は、間隙を通過する送風により、冷却される構成となっている。
図10に示すように、加熱室200の左側壁220の外側の後方上部には、蒸気発生部700が、設置されている。蒸気発生部700は、アルミダイキャストで形成されたタンク710と、タンク710内部に設置されたシーズヒータ720とで、構成されている。タンク710の給水口よりタンク710内に供給された水を、シーズヒータ720で加熱して蒸気を発生させ、蒸気噴出口701より、加熱室200内に、蒸気を噴出させる。蒸気発生部700で使用する水は、本体100の前面下部に設置された給水タンク730から、給水ポンプを介して給水される。
図3および図4に示すように、加熱室200の底面250中央部には、凹陥部251が形成されている。凹陥部251の上面側と下面側には、高周波(マイクロ波)を放射する高周波発生部400が、設置されている。高周波発生部400は、凹陥部251の上面側には高周波を加熱室200の内部に放射する回転アンテナ410が設置されている。
そして、凹陥部251の下面側には、高周波を発生するマグネトロン420と、回転アンテナ410を回転させるアンテナモータ411が、それぞれ設置されている。マグネトロン420で発生した高周波は、マグネトロンアンテナ421から、導波管(図示せず)を介して、回転アンテナ410に伝送され、回転アンテナ410から、加熱室200内に放射される。
回転アンテナ410を設けることにより、1個のマグネトロン420からの高周波を広範囲に分配して放射するとともに、回転アンテナ410の角度を変更することにより、高周波の放射に指向性を持たせることにより、調理に最適な高周波の放射が可能な構成となっている。
凹陥部251の上面は、高周波が透過可能なセラミック製の底面板252で覆われており、回転アンテナ410は、加熱室200側から常時隠蔽されている。
高周波発生部400から放射される高周波は、主に被加熱物を直接加熱するために使用されるが、高周波をグリル皿1に放射することにより、グリル皿1を発熱させることにより被加熱物の主に下面を加熱するために使用される。
図6および図7に示すように、本体100の下部には設置される底板120には、高周波加熱調理器の各機能を駆動する駆動機構と、制御機構等が設置されており、加熱室200の底面250と底板120との空間で機械室が形成されている。機械室には高周波加熱調理器の中心的な機能である高周波発生部400と制御部等が配置されている。
図5に示すように、底板120は、亜鉛メッキ鋼板をプレス加工により成型したものであり、基本形状は、周囲に立ち上がり部を備えた矩形の浅い箱状に、形成されている。底板120には、複数の凹陥部121および開口等の加工が、施されている。特に、底板120の凹陥部120中央部の前面と下面には、冷却用の空気を吸引する冷却吸気口122として、複数の円形のパンチ孔が、形成されている。
図6に示すように本体底板の前部の中央より左側には、発熱部材を始め加熱調理の各所を冷却する冷却ファンユニット800が設置されている。冷却ファンユニット800が対向する部分の底板120には、冷却吸気口122として、複数の円形のパンチ孔が配設されている。
また、冷却ファンユニット800の上方には、内部に空洞部が形成されるファンカバー801が設置されており、底板120に形成された冷却吸気口122から吸引された外気が、冷却ファンユニット800の上下両面に設けられたファン吸気口841、851に送風される構成となっている(なお、冷却ファンユニットの詳細は後述する)。
冷却ファンユニット800の主吐出口811の後方となる底板120の後部中央には、インバータ基板900が配置されている。このインバータ基板900には、マグネトロン420を駆動するインバータ910が設置されている。インバータ基板900の上方には、インバータ基板カバー911が設置されており、インバータ基板900の上下に、空洞部が形成されている。そして、これら上下の空洞部に、冷却ファンユニット800から、冷風が送風されて、インバータ基板を冷却する構成となっている。インバータ基板カバー911の後部には、送風の一部を後部上方向かって放出する後部連通口912が、設けられている。
底板120の右側には、制御基板920が配設され、そして制御基板920の上方には制御基板カバー921が設置されており、制御基板920の上下に空洞部が形成されている。そして、上下の空洞部に冷却ファンユニット800からの冷風が送風されて、冷却される構成となっている。制御基板カバー921の右後方には、送風された冷風を右側空洞の上方に向かって放出する右側連通口623が、設けられている。
図7はインバータ基板カバー911と制御基板カバー921を取り外した状態を示す斜視図であり、インバータ基板900には、インバータ910と冷却用のヒートシンク等が配置されており、制御基板920には、マイクロコンピュータを含む回路部品が配置されている。
図6に示すように、冷却ファンユニット800の副吐出口812の後方には、高周波発生部400のマグネトロン420が配置され、冷却ファンユニット800から冷風が送風されて、マグネトロン420が冷却される構成となっている。
また、底板120の前部右側の下面には、蒸気発生部700に供給する水を貯溜する給水タンク730が設置されており、給水タンク730は、本体100の前面から、前後方向に移動させることにより、着脱可能な構成となっている。給水タンク730は、透明樹脂材料で、高さの低い略直方体に成型されたものである。そして給水タンク730は、上面に給水口が配置されており、背面に接続口が配置されている。給水タンク730を本体100の前面より、所定位置に設置することにより、接続口が本体100の給水接続部に接続され、給水ポンプを介して、蒸気発生部700のタンク710に給水される。
図1および図2に示すように、本体100の前面には、加熱室200の開口を閉塞する
ドア300が、開閉自在に軸支されている。
ドア300の基本躯体は、矩形の金属製の枠体であるドア枠301で形成されており、ドア枠301の中央部の上部には開口が設けられ、開口の右側に操作部310が形成されている。
ドア枠301の前面には、略全域を覆うガラス板302が設置されており、ガラス板302の周縁には、ドア飾り303が、設置されている。ガラス板302の右側部には、操作部310が、配設されている。操作部310は、操作と表示を一体で行うタッチパネル式の液晶311と、操作を戻す「戻るボタン」312と、取り消し操作を行う「取り消しボタン」313と、調理を開始する「スタートボタン」314とを備えている。なお、操作に伴う表示は、全て液晶311で表示される。
また、ドアの前面上部には、開閉用のハンドル304が、設置されている。
ドア枠301の内面側には、ドア枠301の開口からのマイクロ波の漏洩を防止する金属製の電波シール板(図示せず)とガラス板305が設置されており、ガラス板305の周辺部には、化粧カバー306が設置されている。
<2>グリル皿の構成
図12は本発明の実施の形態1にかかる調理器具としてのグリル皿の上面図、図13は同グリル皿の斜視図、図14(a)は図12におけるCC断面図、図14(b)は図12におけるDD断面図、図14(c)は図12におけるE部部分断面図である。
図12〜図14に示されるように、本実施の形態にかかる調理器具としてのグリル皿は、上方から見ると、全体として略長方形の形状を有し、その周囲には鍔状の形状を有する縁部2、縁部2の内側に周囲溝3が設けられている。
周囲溝3の内側には、角に丸みのある細長く薄い直方体形状の土手部11、21が、斜め方向に複数個並べられ、隣り合う2つの土手部11、21の間には、溝部30が設けられる。各土手部11、21は、周囲溝3の1辺から対向または隣り合う辺に至るまでの長さがある。
このように、周囲溝3の内側部分は、土手部11、21と溝部30とが交互に並んだ波形形状となる。周囲溝3の底は、溝部30の底より低くなっている。
以下、土手部11、21と溝部30とを取り上げて説明する。
土手部11、21の上面には、食品が載置される略平面形状の載置面12、22がそれぞれ設けられている。土手部11、21および溝部30の裏面には、フェライトを主成分とする電波吸収体である発熱体4が形成されている。
上記のような構成のグリル皿1を高周波加熱調理器の加熱室200内に設置し、マイクロ波をグリル皿1の裏面に照射すると、発熱体4が発熱し、載置面12、22から伝わる熱で、食品を調理することができる。
本実施の形態にかかるグリル皿1は、調理中に食品からにじみ出す脂を、溝部30を経由して、周囲溝3に貯めようとするものである。
ここまでは、従来のグリル皿ア1と同様である。以下、本実施の形態にかかるグリル皿
1の特徴部分について説明する。
図14(b)に示されるように、土手部11、21の間の溝部30の幅寸法を8mm以下、また、溝部30の底面と食品が載置される載置面12、22の深さ寸法は最大で4mm(深さ寸法4mm以下)となるようにした。幅寸法である8mmの設定根拠は、従来構成のグリル皿ア1でバターロールを調理した際、生地がたれるように変形したのが、溝部の幅寸法が10mm以上ある箇所で発生していたので、本発明の高周波加熱調理器のグリル皿1では、溝部30の幅寸法が、8mm以下となるように設計データをモデル化をした。
溝部30の深さ寸法4mm以下とする設定は、物づくり面からの配慮である。グリル皿1は、機能性プレコート鋼板のプレス加工で、絞り出し形状を作成している。溝部30の幅寸法8mmの場合、絞り性の高いグレードの鋼板を使用した場合でも、深さ寸法が4mmより大きくになると、土手部11、21に割れが発生した。割れが発生しない範囲で、できるだけ脂切り性能を良くするという狙いで、深さ寸法を4mmに設定した。
また、グリル皿1は、機能性プレコート鋼板のプレス加工で絞り出し形状を作成しているため、加熱室200壁面と直接接触する構造をとると、マイクロ波を照射した時に、接触面での電界集中によるスパークが発生する場合があるので、樹脂製(本実施の形態ではPPS樹脂を使用)の保持部5をグリル皿1の左右両側に設けている。本実施の形態で使用の保持部5は、加熱室200壁面の調理皿1の支持突起201からの離隔距離として、加熱室後面の熱風送風口242のパンチ孔の直径(本実施の形態の加熱室200ではφ3.6mm)よりも小さい2.7mmに設定した。
これらの特徴により、次のような効果を得ることができる。
食品が載る土手部11、21の間の溝部30の幅寸法を8mm以下とすることにより、グリル調理時に使用するだけでなく、クッキーやバターロールの調理といったオーブン調理においても使用可能となる。
グリル皿1の中央付近から周囲溝3に近くなるに従って溝部30が深くなり、軟らかい食品は周囲溝3に近くなるに従って、溝部30の底部と接する可能性が少なくなるので、調理中ににじみ出る脂は、溝部30の傾斜に沿って、周囲溝3に導かれる。従って、食品と溝部30の間にたまって熱伝導を阻害する脂を除去することができるため、脂の多い食品に対しても、十分な焼き色をつけることができる。
グリル皿1の保持部5の離隔距離は、熱風送風口242のパンチ孔の直径φ3.6mmよりも小さい2.7mmに設定したため、2段調理の際の上段にグリル皿1、下段にオーブン皿を配置すべきところを、上段にオーブン皿、下段にグリル皿1を配置した場合でも、これらの皿の高さ方向のずれは、熱風送風口242の1列分もないので、熱風送風口242から送風される熱風の影響を受けにくくできる。このため、使用者が棚位置を間違えて調理開始した場合でも、仕上がりが大きく変わることはない。
以上の説明のように、本実施の形態の調理器具としてのグリル皿は、グリル調理とオーブン調理のいずれの場合でも使用可能であるので、この調理器具を用いた高周波加熱調理器は、グリル皿1枚と、2段調理用にオーブン皿を1枚付属させることで、2段調理が可能である。したがって、従来の高周波加熱調理器と比較して、オーブン皿1枚を廃止することができる。オーブン皿は、ホーロー用鋼板で作成されており、約850gの軽量化が実現できるため、物流面での負担を軽減することができる。
本発明の高周波加熱調理器では、オーブン調理時におけるグリル皿1の使用は、上段の支持突起201に設置することを推奨している。これは、オーブン調理時には、後面に配置した熱風循環による加熱と上面に配置した輻射ヒータによる加熱との組合せで調理するが、グリル皿1裏面の電波発熱体である発熱体4が、オーブン調理時には熱容量を奪うので、食品の温度上昇を遅延させるので、輻射ヒータである上ヒータユニット500に近い側に、グリル皿1を設置することで、食品の加熱ロスを最小限に抑えることができる。
しかしながら、使用者の立場からすれば、上段の支持突起201にでも、下段の支持突起201にでも、グリル皿1を設置することは可能である。オーブン皿とグリル皿1の加熱室200内での高さ方向の差は、樹脂製の保持部の厚み寸法で決まる。今回の発明では、厚み寸法を熱風送風口242のパンチ孔の直径φ3.6mmより小さい2.7mmに設定しているので、使用者が棚位置の配置を間違えた場合でも、後面からの熱風の影響の差を軽減させることができる。
以上のように、本発明にかかる調理器具は、電子レンジ等の高周波加熱調理器に適用可能である。上位モデルの調理性能を確保しつつ、付属部品の削減が可能となるので、ユーザーに低価格の商品を提供することが可能となる。
1 グリル皿
2 縁部
3 周囲溝
4 発熱体
5 支持部
11 土手部(第1の土手部)
12 載置面
21 土手部(第2の土手部)
22 載置面
30 溝部
200 加熱室
242 熱風送風口
400 高周波発生部

Claims (4)

  1. マイクロ波の照射により発熱する発熱体を有し、
    載置される食品を前記発熱体からの発熱により調理するための調理器具であって、
    前記食品を載置するための載置面を有する第1および第2の土手部と、
    前記第1および第2の土手部の間に設けられる溝部とを備え、
    前記溝部の幅寸法を8mm以下、かつ、深さ寸法を4mm以下とした調理器具。
  2. 前記溝部の深さが、前記土手部の中央部近傍で最も浅く、
    周囲に向かって深くなるようにした請求項1記載の調理器具。
  3. 前記土手部を周囲の4辺に対し、斜め方向に配置した、
    請求項1または2記載の調理器具。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の調理器具を備え、
    本体内に配置され前面にドアを設けた加熱室と、
    前記加熱室へ供給する高周波を発生するマグネトロンを備えた高周波発生部と、
    前記加熱室の左右側壁に設けられ食品を載置した前記調理器具を支持する支持突起と、
    前記加熱室の後壁に設けられコンベクションヒータユニットから熱風を前記加熱室内に送風するためパンチング孔で形成された熱風送風口と、
    前記調理器具の端面に加熱室壁面との接触を防止するホルダーとを設け、
    前記支持突起は、前後方向に水平にかつ上下方向に複数設けられ、
    前記支持突起から前記調理器具を浮かす距離を、
    前記熱風送風口の孔の直径よりも小さくした高周波加熱調理器。
JP2013051331A 2013-03-14 2013-03-14 高周波加熱調理器 Active JP6082987B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013051331A JP6082987B2 (ja) 2013-03-14 2013-03-14 高周波加熱調理器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013051331A JP6082987B2 (ja) 2013-03-14 2013-03-14 高周波加熱調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014178053A true JP2014178053A (ja) 2014-09-25
JP6082987B2 JP6082987B2 (ja) 2017-02-22

Family

ID=51698187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013051331A Active JP6082987B2 (ja) 2013-03-14 2013-03-14 高周波加熱調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6082987B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010035964A (ja) * 2008-08-08 2010-02-18 Sharp Corp 加熱調理器
WO2010106797A1 (ja) * 2009-03-18 2010-09-23 パナソニック株式会社 調理器具とそれを備えた加熱装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010035964A (ja) * 2008-08-08 2010-02-18 Sharp Corp 加熱調理器
WO2010106797A1 (ja) * 2009-03-18 2010-09-23 パナソニック株式会社 調理器具とそれを備えた加熱装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6082987B2 (ja) 2017-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1475018B1 (en) Heating cooker
CN112294135B (zh) 空气炸锅
KR101809178B1 (ko) 디바이더 보관부를 갖는 조리기기
JP5080830B2 (ja) 蒸気発生機能付高周波調理器
KR20120054847A (ko) 복합형 전자레인지
JP6846623B2 (ja) 加熱調理器
JP5744496B2 (ja) 加熱調理器
JP2008224082A (ja) 加熱調理器
KR20060013777A (ko) 전기오븐레인지의 오븐도어 구조
JP6761977B2 (ja) 加熱調理器
US6956191B2 (en) Microwave oven having a projection door which extends a cooking chamber of the microwave oven
JP2007003042A (ja) 加熱調理器
JP6134902B2 (ja) 送風装置とそれを使用した加熱調理器
JP6082987B2 (ja) 高周波加熱調理器
KR101411760B1 (ko) 전기오븐
JP4994062B2 (ja) 蒸気発生機能付高周波調理器
JP4994064B2 (ja) 高周波調理用グリル皿
JP4576296B2 (ja) 加熱調理器
JP5525908B2 (ja) 加熱調理器
CN218528516U (zh) 多功能翻盖全景可视料理机
CN218128174U (zh) 一种新型可视空气炸锅
JP2008224081A (ja) 加熱調理器
CN211559755U (zh) 换热组件、烹饪设备
JP2004003746A (ja) 高周波加熱調理器
JP6710888B2 (ja) 加熱調理器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151118

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20151224

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20160518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160906

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161226

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6082987

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151