JP2014177781A - 建設機械の駆動装置 - Google Patents

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謙一 寺内
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Abstract

【課題】過大なトルクに対して動力伝達を遮断するトルクリミッタ機能を確保しながら、装置全体をコンパクトに構成する。
【解決手段】ブレーキ機構19付きの減速機を備えたショベルの旋回駆動装置において、第1段減速部9のリングギヤR1にスリップ板25をリングギヤR1と一体回転する状態で設けるとともに、このスリップ板25の下方にブレーキピストン21を配置し、スリップ板25とブレーキピストン21の間にブレーキバネ20を設けることにより、バネ力をスリップ板25に対して上向きの押し付け力として作用させてトルクリミッタを構成した。
【選択図】図1

Description

本発明はショベル等の建設機械において、駆動源としての油圧または電動のモータの回転力を遊星歯車式の減速機で減速して上部旋回体等の被駆動部に伝達する駆動装置に関するものである。
ショベルの旋回駆動装置を例にとって背景技術を説明する。
ショベルは、クローラ式の下部走行体上に上部旋回体が地面に対して鉛直となる軸のまわりに旋回自在に搭載され、この上部旋回体に掘削等の作業を行うためのフロントアタッチメントが取付けられて構成される。
このショベルにおいて、上部旋回体を旋回させる旋回駆動装置は、図4に示すように、駆動源としての油圧または電動のモータ1と、このモータ1の回転力を歯車減速機構により減速して被駆動部である上部旋回体に伝達する減速機2とによって構成される。
モータ1及び減速機2はそれぞれモータケーシング3、減速機ケーシング4をそれぞれ備え、モータ1を上にして、互いの回転軸中心が一致する縦置き状態で、互いのケーシング3,4同士がボルト結合される。
減速機2の下端には、減速機2の出力軸である減速出力軸5を回転自在に支持する軸受を内部に備えたシャフト支持部6が設けられ、このシャフト支持部6が上部旋回体のアッパーフレーム7に複数の取付ボルト8…によって取付けられる。
減速機2は、減速機ケーシング4内で一乃至複数段の遊星歯車式の減速部(図例では三段、以下、この場合で説明する)9,10,11が同軸上に並設されて構成される。
第1〜第3段各減速部9〜11は、それぞれサンギヤS1,S2,S3と、スパイダ12,13,14を介してこのサンギヤS1,S2,S3の周りに設けられた複数(図では1つのみを示す)のプラネタリギヤP1,P2,P3と、リングギヤR1,R2,R3から成り、周知のようにプラネタリギヤP1,P2,P3が自転しながら公転運動を行うことによってモータ回転を減速し、その出力が、減速出力軸5の下端に設けられたピニオン15及びこれと噛み合う旋回歯車(リングギヤ。図示省略)を介して被駆動部であるアッパーフレーム7(上部旋回体)に伝達される。
減速機ケーシング4は、第1〜第3の分割ケーシング4a,4b,4cが減速機軸方向に順次ボルト結合されて構成され、第1分割ケーシング4aの内周に第1段減速部9のリングギヤR1、第3分割ケーシング4cの内周に第2、第3両段減速部10,11のリングギヤR2,R3がそれぞれケーシング4a,4cと一体、すなわち、回転及び軸方向移動不能に設けられている。
なお、第1段減速部9のサンギヤS1はモータ1の回転軸(モータ軸)16に、第2段減速部10のサンギヤS2は減速機2を構成する第1回転軸17に、第3段減速部11のサンギヤS3は同、第2回転軸18にそれぞれ取付けられている。
また、減速機ケーシング4内に、ディスク式でかつネガティブ方式のブレーキ機構19が設けられている。
ブレーキ機構19は、図5にも示すように、円周方向に間隔を置いて配置された複数のブレーキバネ20と、このブレーキバネ20によって下向きに押圧されるリング状のブレーキピストン21と、モータ回転時に油圧が導入される圧力室22と、ブレーキピストン21の下方において上下に重なり合って配置されたリング状の回転側及び固定側両ブレーキ板23,24とによって構成される。
回転側ブレーキ板23はリング状に形成され、ブレーキピストン21の下方において第1段減速部9のスパイダ12の外周にスプライン結合され、スパイダ12と一体回転可能でかつ上下移動可能となっている。
このスパイダ12は、第1回転軸17の外周にスプライン結合されることにより、第1回転軸17と一体回転する状態で取付けられている。
一方、固定側ブレーキ板24は、第2分割ケーシング4bの内周面にスプライン結合によって回転不能でかつ上下移動可能に取付けられている。
このブレーキ機構19においては、運転時に、圧力室22に油圧が導入されることによりブレーキピストン21が上昇してブレーキ解除される。
一方、運転停止時に、上記油圧が解放されることによりブレーキピストン21がバネ力で両側ブレーキ板23,24に押し付けられ、この押圧力により両側ブレーキ板23,24同士が圧接してブレーキ力を発揮し、このブレーキ力により第1回転軸17、ひいては第2回転軸18、減速出力軸5が回転不能に制動される。
ブレーキピストン21は、下端面が固定側ブレーキ板24に接触または近接する状態で上下方向にストローク作動可能に設けられている。
このような旋回駆動装置において、過大トルクが作用した場合に減速機を保護する構造として、特許文献1に記載されているようにモータ軸の一部に凹部(脆弱部)を設け、過大トルク作用時にこの凹部でモータ軸を破損させて他の部分を保護する構造が公知である。
特許第4608384号
上記公知技術によると、過大トルクにモータ軸の破損で対処する構成であるため、あくまでも破損は免れず、修理が必要となる。
この場合、破損による破片が各部にダメージを与えるため、多くの場合、狙いと違って全損となり、減速機全体の交換が必要となる可能性が高い。
しかも、ハイブリッドショベルや電動ショベル、すなわち電動機を旋回モータとして用いるショベルの場合、作業時の負荷変動が激しく、急負荷がかかり易くて過大トルクが作用する機会が多いため、上記公知技術では実用に適さない。
一方、各種機械の動力伝達装置において、過負荷時に動力伝達を遮断して機器のダメージを防止する安全クラッチとして使用されているトルクリミッタを旋回駆動装置の減速機内に組み込むことが考えられる。
しかし、ショベルの旋回駆動装置は下部走行体と上部旋回体に跨って設置され、高さ方向及び直径方向ともにスペースの厳しい制限を受けるため、トルクリミッタ一式を新たに追加することは困難となる。
そこで本発明は、過大なトルクに対して動力伝達を遮断するトルクリミッタ機能を確保しながら、装置全体をコンパクトに構成することができる建設機械の駆動装置を提供するものである。
上記課題を解決する手段として、本発明においては、駆動源としての油圧または電動のモータと、このモータの回転力を上部旋回体に減速して伝達する減速機と、上記減速機の回転軸に制動力を付与するブレーキ機構とを備え、上記減速機は、上記回転軸と一体に回転するサンギヤと、遊星軸まわりに自転しながら上記回転軸まわりに公転する複数のプラネタリギヤと、このプラネタリギヤと噛み合うリングギヤとから成る一乃至複数段の遊星歯車式の減速部によって構成し、上記ブレーキ機構は、回転側ブレーキ板と、上記減速機ケーシングに設けた固定側ブレーキ板と、ブレーキピストンと、このブレーキピストンに押し付け力を付与するブレーキバネとを備え、旋回停止時に、上記ブレーキバネによる上記ブレーキピストンの押し付け力により上記両ブレーキ板同士を圧接させてブレーキ作動状態とし、旋回作動時に上記両ブレーキ板同士を離間させてブレーキ解除状態とするように構成した建設機械の駆動装置において、上記減速部を構成するリングギヤを上記回転軸まわりに回転自在に設けるとともに、このリングギヤの外周に、リングギヤと一体回転するスリップ板を、上記ブレーキピストンと軸方向に並んで設け、このスリップ板を、上記ブレーキバネのバネ力により上記減速機または上記モータのケーシングに押し付けることにより、摩擦式のトルクリミッタを構成し、このトルクリミッタは、上記ブレーキ解除状態での摩擦力をTr´、減速機部品の破損を防止するためのトルク限界値として予め設定された遮断トルクをTs、ブレーキ解除状態での通常運転時に上記電動機からリングギヤに入力されるトルクをTeとして、
Te<Tr´<Ts
に設定したものである。
この構成によれば、モータから減速機(リングギヤ)に遮断トルクTs以上の過大トルクが作用した場合、Tr´<Tsの設定により、リングギヤと一体回転するスリップ板が滑って動力伝達を遮断するトルクリミッタ機能を発揮するため、減速機部品の破損を確実に防止することができる。従って、修理の必要がない。
また、入力トルクが遮断トルク以下に下がると自動的に動力伝達状態に復帰するため、余分な復旧作業も不要となる。
さらに、スリップ板の摩擦トルクTr´が通常運転時の入力トルクTeを上回るように設定(Te<Tr´)しているため、通常運転時にはリングギヤが確実に固定されて本来の動力伝達作用を行う。すなわち、動力伝達機能が損なわれるおそれがない。
しかも、独立したトルクリミッタ一式を追加するのではなく、減速機のリングギヤにスリップ板を設けるとともに、ブレーキ機構のブレーキバネを摩擦式トルクリミッタのバネとして兼用する構成であるため、トルクリミッタ付き減速機をコンパクトに構成することができる。
このため、高さ方向及び直径方向のスペース制限が厳しいショベルの旋回駆動装置にあっても、大型化を抑えてスペース制限を容易にクリアすることができる。
本発明において、上記ブレーキ作動状態での上記トルクリミッタの摩擦トルクをTr、ブレーキ機構のブレーキトルクをTbとして、
Tr<Ts+Tb
に設定するのが望ましい(請求項2)。
この構成によれば、出力軸からの過大なバックトルクに対してリングギヤがスリップし、減速機部品の破損を防止することができる。
また本発明において、上記スリップ板を上記ブレーキピストンに対し間隔を置いて対向配置し、このスリップ板とブレーキピストンの間に上記ブレーキバネを設けてもよいし(請求項3)、上記スリップ板を上記ブレーキピストンと軸方向に重ねてかつ軸方向に移動可能に配置するとともに、上記スリップ板と対向して上記減速機ケーシングにバネ受けを設け、上記スリップ板と上記バネ受けの間に上記ブレーキバネを設けてもよい(請求項4)。
こうすれば、ブレーキバネをスリップ板とブレーキピストンの間、またはスリップ板とケーシングの間に入れるだけでよいため、トルクリミッタの組み込みを含めた減速機の組立が簡単となる。
また、請求項3の構成によると、リングギヤが軸方向に移動する必要がないため、この移動代が不要となることにより歯車の加工が簡単となる。
一方、請求項4の構成によると、ブレーキバネをスリップ板とブレーキピストンの間に介装する場合と比較してブレーキバネが組み込み易くなり、組立性がさらに良くなる。
本発明によると、過大なトルクに対して動力伝達を遮断するトルクリミッタ機能を確保しながら、装置全体をコンパクトに構成することができる。
本発明の第1実施形態にかかるショベルの旋回駆動装置の部分断面図である。 同実施形態におけるブレーキピストンの動きと各トルクの関係を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかるショベルの旋回駆動装置の部分断面図である。 従来の旋回駆動装置の全体断面図である。 図4の一部拡大図である。
実施形態はショベルの旋回駆動装置を適用対象としている。
この旋回駆動装置の基本的な構成と作用は図4,5に示す従来装置と同じてあるため、第1及び第2両実施形態においては従来装置との相違点のみについて説明し、同一部分については従来装置についての図4,5及び説明を引用するものとする。
第1実施形態(図1,2参照)
図1は第1段減速部9及びブレーキ機構19とその周辺部分の構成を示す、図5相当図である。
第1実施形態において、第1段減速部9を構成する円筒状のリングギヤR1は、プラネタリギヤP1と噛み合う状態でモータ軸16を中心として回転自在に設けられている。
このリングギヤR1の上端部外周側に、リング状のスリップ板25が、たとえばスプライン結合によりリングギヤR1と一体回転する状態で設けられている。
また、第1分割ケーシング4aの内周に、スリップ板25の上方まで水平に延びるスリップ板受け部26が一体に延設されるとともに、スリップ板25の上下両側にリング状の摩擦板27,28が設けられている。
この両側摩擦板27,28は第1分割ケーシング4aの内周にたとえばスプライン結合によって回転不能に取付けられている。
一方、ブレーキ機構19のブレーキピストン21は、第2分割ケーシング4b内でスリップ板25の下方に間隔を置いて対向配置され、このブレーキピストン21とスリップ板25の間に周方向複数のブレーキバネ20が設けられている。29はバネ受けである。
また、ブレーキピストン21の下方において、第2段減速部10のサンギヤS2にブレーキハブ30がスプライン結合によってサンギヤS2と一体回転する状態で取付けられ、このブレーキハブ30に回転側ブレーキ板23、第2分割ケーシング4bの内周に固定側ブレーキ板24がそれぞれ設けられている。
こうして、ブレーキバネ20のバネ力がブレーキピストン21に対しては下向きの押圧力(回転側ブレーキ板23を固定するブレーキ力)として、スリップ板25に対しては上向きの押圧力(スリップ板25を上側摩擦板27を介してスリップ板受け部26に押し付ける力)としてそれぞれ作用し、前者によってブレーキトルク、後者によってスリップ板摩擦トルクがそれぞれ発生する。
図2はブレーキピストン21の動きと各トルクの関係を示す。
すなわち、ブレーキピストン21の下降状態(ブレーキ作動状態)でスリップ板摩擦トルクTrとブレーキトルクTbが同時に発生し、同ピストン上昇状態(ブレーキ解除状態)でスリップ板摩擦トルクTr´のみが発生する。
また、ブレーキ解除状態で行われる通常運転時に、リングギヤR1に入力トルクTeが作用する。
ここで、減速機部品の破損を防止するためのトルク限界値として予め遮断トルクTsが設定され、各トルクTe、Tr´、Tsの関係が、
Te<Tr´<Ts
に設定されている。
また、ブレーキ作動状態でのスリップ板摩擦トルクをTr、ブレーキ機構のブレーキトルクをTbとして、
Tr<Ts+Tb
に設定されている。
なお、ブレーキ解除状態(ブレーキピストン上昇状態)ではブレーキバネ20が圧縮されるため、この状態でのスリップ板摩擦トルクTr´は、ブレーキ解除状態(ブレーキピストン下降状態)での同トルクTrよりも大きくなる((Tr´>Tr)。
このようなトルク設定は、ブレーキバネ20のバネ定数、摩擦面の面積、摩擦係数、軸中心からの距離等の選定によって容易に可能である。
この構成により次の作用が得られる。
A. 通常運転時
この場合、Te<Tr´となるため、スリップ板25が固定され、リングギヤR1は従来同様、回転不能となってプラネタリギヤP1を自転&公転させる。すなわち、スリップ板25がスリップして動力伝達ロスが生じることなく通常の動力伝達作用が行われる。
B. 過大な入力トルクが作用したとき
入力トルクTeが遮断トルクTs以上となると、上記Tr´<Tsの設定により、スリップ板25がスリップ板受け部26(第1分割ケーシング4a)に対してスリップしながらリングギヤR1と一体に回転する。
すなわち、第1段プラネタリギヤP1が自転回転のみを行う空回転状態となり、第2段減速部10への動力伝達が遮断されるため、減速機部品の破損が防止される。
C. 過大なバックトルクが作用したとき
たとえばブレーキ作動状態でのショベル走行時に、路面の傾き等によってブレーキトルクTb以上の過大な旋回トルクが発生し、これがバックトルクとして減速機に作用する場合がある。
この場合、スリップ板25にTs+Tb以上のトルクが加わると、上記Tr<Ts+Tbの設定により、スリップ板25がスリップしてリングギヤR1と一体回転するため、トルク伝達作用が遮断され、減速機部品の破損が防止される。
このように、この旋回駆動装置によると、過大な入力トルクまたはバックトルクが作用した場合に、リングギヤR1と一体回転するスリップ板25が滑って動力伝達を遮断するトルクリミッタ機能を発揮するため、減速機部品の破損を確実に防止することができる。従って、修理の必要がない。
また、加えられるトルクが遮断トルク以下に下がると自動的に動力伝達状態に復帰するため、余分な復旧作業も不要となる。
さらに、スリップ板の摩擦トルクTr´が通常運転時の入力トルクTeを上回るように設定(Te<Tr´)しているため、通常運転時にはリングギヤR1が確実に固定されて本来の動力伝達作用を行う。すなわち、動力伝達機能が損なわれるおそれがない。
しかも、独立したトルクリミッタ一式を追加するのではなく、減速機の第1段減速部9を構成するリングギヤR1にスリップ板25を設けるとともに、ブレーキ機構19のブレーキバネ20を摩擦式トルクリミッタのバネとして兼用する構成であるため、トルクリミッタ付き減速機をコンパクトに構成することができる。
このため、高さ方向及び直径方向のスペース制限が厳しいショベルの旋回駆動装置にあっても、大型化を抑えてスペース制限を容易にクリアすることができる。
また、スリップ板25をブレーキピストン21に対し間隔を置いて対向配置し、このスリップ板25とブレーキピストン21の間にブレーキバネ20を設けた構成であって、ブレーキバネ20をスリップ板25とブレーキピストン21の間入れるだけでよいため、トルクリミッタの組み込みを含めた減速機の組立が簡単となる。
加えて、第1実施形態によると、リングギヤR1が軸方向に移動する必要がないため、この移動代が不要となることにより歯車の加工が簡単となる。
第2実施形態(図3参照)
第1実施形態との相違点のみを説明する。
第2実施形態においては、スリップ板25が、第1段リングギヤR1と一体物として同ギヤ外周側に鍔状に突出して設けられ、このスリップ板25がブレーキピストン21の上方に重なる状態で、かつ、リングギヤR1と一体に軸方向に移動可能な状態で配置されている。
一方、第1分割ケーシング4aの内周であってリングギヤR1よりも上方の位置にバネ受け部31が内向き水平に一体に延設され、スリップ板25とこのバネ受け部31の間にブレーキバネ20が設けられている。
なお、スリップ板25の上下両側に、第1実施形態と同様、リング状の摩擦板27,28が第1分割ケーシング4aの内周にスプライン結合された状態で設けられている。
ブレーキピストン21の下方にブレーキ機構19の回転側及び固定側両ブレーキ板23,24が設けられる点、及びTe<Tr´<Tsで、かつ、Tr<Ts+Tb、さらに(Tr´>Trに設定される点は第1実施形態と同じである。
この第2実施形態の構成によっても、第1実施形態と基本的に同じ作用、すなわち、過大な入力トルク及びバックトルクの作用時にスリップ板25がスリップして動力伝達を遮断することにより、減速機部品の破損を防止し、しかも通常運転時はスリップ板25を固定して通常の動力伝達作用を確保するという作用、及びトルクリミッタ付き減速機をコンパクトに構成することができるという効果を得ることができる。
加えて、ブレーキバネ20を、リングギヤR1とバネ受け部31の間という内周側が開かれて空間に挿入するため、第1実施形態のようにブレーキバネ20を、第1分割ケーシング4aとリングギヤR1で閉じられた空間に挿入する場合と比べてブレーキバネ20が組み込み易くなり、組立性がさらに良くなる。
他の実施形態
(1) 上記両実施形態ではスリップ板25を、最終的には減速機ケーシング4(第1実施形態ではスリップ板受け部26を介して第1分割ケーシング4a、第2実施形態ではブレーキピストン21を介して第2分割ケーシング4b)に押し付けてスリップ板摩擦トルクを発生させる構成をとったが、スリップ板25をモータケーシング3に押し付ける構成をとってもよい。
(2) 上記実施形態では、三段の減速部9〜11を備えた減速機2において最もブレーキ効率の良い第1段減速部9にブレーキ機構19を配置した場合を示したが、第2段減速部10または第3段減速部にブレーキ機構19を設けてもよく、このブレーキ機構19の位置に応じてトルクリミッタを配置すればよい。
(3) 本発明は減速部が二段または四段以上の減速機、あるいは減速部が一段のみの減速機を備えた旋回駆動装置にも、また旋回駆動装置以外の建設機械の各種駆動装置にも上記同様に適用することができる。
1 モータ
2 減速機
3 モータケーシング
4 減速機ケーシング
4a,4b,4c 減速機ケーシングを構成する分割ケーシング
5 減速出力軸
9,10,11 減速部
P1,P2,P3 減速部を構成するプラネタリギヤ
R1,R2,R3 同、リングギヤ
S1,S2,S3 同、サンギヤ
16 モータ軸
17,18 回転軸
19 ブレーキ機構
20 ブレーキバネ
21 ブレーキピストン
22 圧力室
23 回転側ブレーキ板
24 固定側ブレーキ板
25 スリップ板
26 スリップ板受け部

Claims (4)

  1. 駆動源としての油圧または電動のモータと、このモータの回転力を上部旋回体に減速して伝達する減速機と、上記減速機の回転軸に制動力を付与するブレーキ機構とを備え、上記減速機は、上記回転軸と一体に回転するサンギヤと、遊星軸まわりに自転しながら上記回転軸まわりに公転する複数のプラネタリギヤと、このプラネタリギヤと噛み合うリングギヤとから成る一乃至複数段の遊星歯車式の減速部によって構成し、上記ブレーキ機構は、回転側ブレーキ板と、上記減速機ケーシングに設けた固定側ブレーキ板と、ブレーキピストンと、このブレーキピストンに押し付け力を付与するブレーキバネとを備え、旋回停止時に、上記ブレーキバネによる上記ブレーキピストンの押し付け力により上記両ブレーキ板同士を圧接させてブレーキ作動状態とし、旋回作動時に上記両ブレーキ板同士を離間させてブレーキ解除状態とするように構成した建設機械の駆動装置において、上記減速部を構成するリングギヤを上記回転軸まわりに回転自在に設けるとともに、このリングギヤの外周に、リングギヤと一体回転するスリップ板を、上記ブレーキピストンと軸方向に並んで設け、このスリップ板を、上記ブレーキバネのバネ力により上記減速機または上記モータのケーシングに押し付けることにより、摩擦式のトルクリミッタを構成し、このトルクリミッタは、上記ブレーキ解除状態での摩擦トルクをTr´、減速機部品の破損を防止するためのトルク限界値として予め設定された遮断トルクをTs、ブレーキ解除状態での通常運転時に上記電動機からリングギヤに入力されるトルクをTeとして、
    Te<Tr´<Ts
    に設定したことを特徴とする建設機械の駆動装置。
  2. 上記ブレーキ作動状態での上記トルクリミッタの摩擦トルクをTr、ブレーキ機構のブレーキトルクをTbとして、
    Tr<Ts+Tb
    に設定したことを特徴とする請求項1記載の建設機械の駆動装置。
  3. 上記スリップ板を上記ブレーキピストンに対し間隔を置いて対向配置し、このスリップ板とブレーキピストンの間に上記ブレーキバネを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の建設機械の駆動装置。
  4. 上記スリップ板を上記ブレーキピストンと軸方向に重ねてかつ軸方向に移動可能に配置するとともに、上記スリップ板と対向して上記減速機ケーシングにバネ受けを設け、上記スリップ板と上記バネ受けの間に上記ブレーキバネを設けた請求項1または2に記載の建設機械の駆動装置。
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