JP2014177032A - ヘッドチップ、ヘッドチップの製造方法、液体噴射ヘッド、液体噴射装置 - Google Patents

ヘッドチップ、ヘッドチップの製造方法、液体噴射ヘッド、液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の吐出溝を配列したアクチュエータプレートにノズルプレートを設置したヘッドチップ及びその製造方法において、溝配列方向中央側のノズル孔の位置合わせ精度を確保し、かつ前記ヘッドチップを用いた液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供する
【解決手段】ヘッドチップにおいて、アクチュエータプレートは、複数の吐出溝を含む溝群11の溝配列方向で、溝群11の最外側の溝よりも溝配列方向中央側に、ノズルプレート14に対する位置合わせ基準87を有し、ノズルプレート14は、位置合わせ基準87に対向する貫通孔87aを有する。ヘッドチップの製造方法は、貫通孔87aを通じて位置合わせ基準87を検出し、ノズルプレート14の位置合わせを行う位置合わせ工程を有する。
【選択図】図18

Description

本発明は、液滴を吐出する液体噴射ヘッドのヘッドチップ、及びヘッドチップの製造方法、並びに前記ヘッドチップを用いた液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関する。
従来、液体噴射ヘッドのヘッドチップにおいて、複数の吐出溝が形成されたアクチュエータプレートに、複数のノズル孔が形成されたノズルプレートを接合する際、アクチュエータプレートの吐出溝にノズルプレートのノズル孔を位置合わせするために、ノズルプレートにノズル孔とは別に孔等の位置合わせ基準を形成し、これを用いてアクチュエータプレートとノズルプレートとの位置合わせを行っている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1では、アクチュエータプレートにおける複数の吐出溝の長手方向末端側にノズルプレートを設置するエッジシュートタイプのヘッドチップにおいて、複数の吐出溝を含む溝群の溝配列方向最外側に設けたダミー溝に対し、このダミー溝の末端の周縁を横切る複数の小孔をノズルプレートに形成し、この小孔からダミー溝の末端の周縁を検出することで、アクチュエータプレートとノズルプレートとの位置合わせを行っている。
特開平9−20009号公報
しかし、上記従来の構成では、溝群の溝配列方向最外側のダミー溝を用いてノズル孔を位置合わせすることから、溝配列方向中央側のノズル孔は位置合わせ基準から遠く、位置合わせ基準とノズル孔との間の寸法公差が加わって位置合わせ精度に影響するという問題がある。
特に、吐出溝の長手方向中間部にノズル孔を連通させるサイドシュートタイプのヘッドチップでは、ノズル孔を吐出溝の長手方向中央に正確に配置することが好ましい。つまり、吐出溝を駆動する駆動壁や、駆動壁によって生じる圧力波が伝わる吐出溝の形状を、吐出溝の長手方向中央に関して対称に形成し、その中央(換言すれば、アクチュエータプレートのポンプ駆動部の中央)にノズル孔を設置することで、液滴が効率よく安定して吐出される。
しかし、吐出溝の長手方向中央にノズル孔を正確に位置合わせしようとしても、上記従来の構成では、溝配列方向中央側のノズル孔の位置合わせ精度が確保し難いため、このような点の解決が望まれる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、複数の吐出溝を配列したアクチュエータプレートにノズルプレートを設置したヘッドチップ及びその製造方法において、溝配列方向中央側のノズル孔の位置合わせ精度を確保し、かつ前記ヘッドチップを用いた液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題の解決手段として、本発明は、複数の吐出溝を一方向に並べて形成したアクチュエータプレートと、前記複数の吐出溝にそれぞれ連通する複数のノズル孔を一方向に並べて形成し、前記アクチュエータプレートに設置されるノズルプレートと、を備えたヘッドチップにおいて、前記アクチュエータプレートが、前記複数の吐出溝を含む溝群の溝配列方向で、前記溝群の最外側の溝よりも溝配列方向中央側に、前記ノズルプレートに対する位置合わせ基準を有し、前記ノズルプレートが、前記位置合わせ基準に対向する貫通孔を有することを特徴とする。
この構成によれば、ノズルプレート側から貫通孔を通じて位置合わせ基準を検出することで、アクチュエータプレート及びノズルプレート相互の位置合わせを行うことができる。このとき、溝群の溝配列方向最外側に位置合わせ基準を設ける場合と比べて、溝配列方向中央側のノズル孔と位置合わせ基準との距離が縮まるため、溝配列方向中央側でのノズル孔の位置合わせ精度を確保することができる。
本発明は、前記位置合わせ基準が、前記溝配列方向で前記溝群の中央位置を挟んで対をなすように設けられるものであってもよい。
この構成によれば、溝配列方向最外側のノズル孔と位置合わせ基準との距離の増加を抑え、ヘッドチップ全体の吐出特性を向上でき、かつ溝配列方向でのプレート相互の傾きも検出できる。
また、本発明は、前記位置合わせ基準が、前記溝配列方向と直交する溝長手方向で前記溝群の中央位置を挟んで対をなすように設けられるものであってもよい。
この構成によれば、溝長手方向でのプレート相互の傾きも検出できる。
また、本発明は、前記位置合わせ基準が、少なくとも三箇所に設けられるものであってもよい。
この構成によれば、プレート相互の垂直度を検出できる。
さらに、本発明は、前記溝群が、前記吐出溝と非吐出溝とを交互に配列し、前記位置合わせ基準が、前記非吐出溝の端部であってもよい。
この構成によれば、非吐出溝の端部形状を利用して位置合わせ基準を容易に設定できると共に、貫通孔を塞がなくても吐出溝内の液体が貫通孔から流出することを防止できる。
また、本発明は、前記非吐出溝が、前記吐出溝の全長を超える延長部を有し、前記延長部の端部が前記位置合わせ基準とされるものであってもよい。
この構成によれば、非吐出溝と吐出溝との識別を容易にした上で、延長部の端部を位置合わせ基準とし、アクチュエータプレート及びノズルプレート相互の位置合わせを容易にできる。
さらに、本発明は、当該ヘッドチップは、前記複数の吐出溝の長手方向中央に前記複数のノズル孔をそれぞれ連通させるサイドシュートタイプであってもよい。
吐出溝の長手方向中央にノズル孔を連通させるサイドシュートタイプのヘッドチップにおいては、アクチュエータプレート及びカバープレートで構成されるポンプの中央にノズル孔を精度よく配置することが吐出特性を管理する上で重要であり、本願発明の効果が高まる。
また、本発明は、複数の吐出溝を一方向に並べて形成したアクチュエータプレートと、前記複数の吐出溝にそれぞれ連通する複数のノズル孔を一方向に並べて形成し、前記アクチュエータプレートに設置されるノズルプレートと、を備えたヘッドチップの製造方法において、
前記アクチュエータプレートにおける、前記複数の吐出溝を含む溝群の溝配列方向で最外側の溝よりも溝配列方向中央側に設けた位置合わせ基準を、前記ノズルプレートにおける、前記位置合わせ基準に対向して設けた貫通孔を通じて検出し、前記アクチュエータプレート及びノズルプレートの位置合わせを行う位置合わせ工程を有することを特徴とする。
また、本発明は、上記何れかのヘッドチップと、前記吐出溝に液体を給排する液体給排手段と、前記吐出溝の側壁に形成された駆動電極に駆動電圧を印加する制御手段と、を備えることを特徴とする液体噴射ヘッドを提供する。
また、本発明は、上記液体噴射ヘッドと、被記録媒体を予め決められた搬送方向に沿って搬送する搬送手段と、前記被記録媒体に対して前記液体噴射ヘッドを前記搬送方向と直交する方向で走査させる走査手段と、を備えることを特徴とする液体噴射装置を提供する。
本発明によれば、溝群の溝配列方向最外側に位置合わせ基準を設ける場合と比べて、溝配列方向中央側のノズル孔と位置合わせ基準との距離が縮まり、溝配列方向中央側でのノズル孔の位置合わせ精度を確保できる。
本発明の実施形態におけるヘッドチップを含む液体噴射ヘッドを備えた液体噴射記録装置の斜視図である。 上記ヘッドチップをノズルプレート側から見た平面図である。 図2のIII−III断面図である。 図3のIV−IV断面図である。 図3のV−V断面図である。 上記ヘッドチップの製造方法の主な工程を示すフローチャート図である。 上記製造方法の溝形成工程における図4、図5に相当する断面図である 上記溝形成工程における図4に相当する断面図である。 上記溝形成工程における図5に相当する断面図である。 上記溝形成工程における圧電体基板の平面図である。 上記製造方法の導電体堆積工程における図3に相当する断面図である。 上記製造方法の電極形成工程における図3に相当する断面図である。 上記製造方法のカバープレート設置工程における図4に相当する断面図である。 上記製造方法のカバープレート設置工程における図5に相当する断面図である。 上記製造方法の基板研削工程における図4に相当する断面図である。 上記製造方法の基板研削工程における図5に相当する断面図である。 上記製造方法のノズルプレート設置工程におけるノズルプレートの位置合わせの手法を示す図5に相当する断面図である。 上記ノズルプレート設置工程におけるノズルプレートの下面図である。 上記ヘッドチップの変形例を示す図18に相当する下面図である。 上記ヘッドチップの変形例を示す図18に相当する下面図である。 上記ヘッドチップの変形例を示す図18に相当する平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の実施形態では、液体としてインクを噴射する液体噴射ヘッド及びそのヘッドチップ、並びにこの液体噴射ヘッドを備えた液体噴射記録装置を例示する。
図1に示すように、液体噴射記録装置1は、紙等の被記録媒体Sを搬送する一対の搬送手段(被記録媒体搬送部)2,3と、被記録媒体Sにインクを噴射する液体噴射ヘッド4と、液体噴射ヘッド4にインクを供給するインク供給手段(液体供給部)5と、液体噴射ヘッド4を被記録媒体Sの搬送方向(以下、Y方向と記す。)と直交する方向(被記録媒体Sの幅方向、以下、X方向と記す。)に走査させる走査手段6と、を備える。図中Z方向はX方向及びY方向と直交する高さ方向を示す。
搬送手段2は、X方向に延設されたグリッドローラ20と、グリッドローラ20に平行して延設されたピンチローラ20aと、グリッドローラ20を軸回転させるモータ等の駆動機構(不図示)と、を備える。同様に、搬送手段3は、X方向に延設されたグリッドローラ30と、グリッドローラ30に平行して延設されたピンチローラ30aと、グリッドローラ30を軸回転させる駆動機構(不図示)と、を備える。
インク供給手段5は、インクが収容されたインクタンク50と、インクタンク50と液体噴射ヘッド4とを接続するインク配管51と、を備える。インクタンク50として、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの四色のインクのインクタンク50Y,50M,50C,50BがY方向に並んで設けられる。インク配管51は、液体噴射ヘッド4を支持するキャリッジ62の動作に対応可能な可撓性を有するフレキシブルホースからなる。
走査手段6は、X方向に延設された一対のガイドレール60,61と、一対のガイドレール60,61に沿って摺動可能なキャリッジ62と、キャリッジ62をX方向に移動させる駆動機構63と、を備える。駆動機構63は、一対のガイドレール60,61の間に配設された一対のプーリ64,65と、一対のプーリ64,65間に巻回された無端ベルト66と、一方のプーリ64を回転駆動させる駆動モータ67と、を備える。
一対のプーリ64,65は、一対のガイドレール60,61の両端部間にそれぞれ配設される。無端ベルト66は、一対のガイドレール60,61間に配設され、この無端ベルトにキャリッジ62が連結される。キャリッジ62には、複数の液体噴射ヘッド4として、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの四色のインクの液体噴射ヘッド4Y,4M,4C,4BがX方向に並んで搭載される。
液体噴射ヘッド4は、キャリッジ62に固定されるベース上に、一又は複数のヘッドチップ41(図2、図3等参照)を支持すると共に、ヘッドチップ41の吐出溝に液体を給排する液体給排部、フィルタ部及び配線基板等(何れも不図示)を支持する。前記配線基板には、ヘッドチップ41を駆動制御する制御回路が形成される。液体噴射ヘッド4は、不図示の制御装置が出力した駆動信号に応じて、前記制御回路から前記吐出溝の側壁に形成された駆動電極に駆動電圧を印加し、各色のインクを所望のボリュームで吐出する。この液体噴射ヘッド4が走査手段6によりX方向に移動することで、被記録媒体SにおけるY方向で所定幅の範囲に記録がなされ、かつこの走査を搬送手段2,3により被記録媒体SをY方向で搬送しつつ繰り返し行うことで、被記録媒体S全体に記録がなされる。
図2、図3に示すように、ヘッドチップ41は、X方向に所定幅を有してY方向に延びる帯板状に設けられる。ヘッドチップ41は、前記液体給排部との間でインクを給排する液体循環型とされる。ヘッドチップ41は、Y方向に沿って直線状に並ぶ複数のノズル孔13を含むノズル列19からインクを吐出する。ヘッドチップ41は、後述する液体噴射チャネル12Aの長手方向中央に臨むノズル孔13からインクを吐出するいわゆるサイドシュートタイプである。
ヘッドチップ41は、互いに平行に並ぶ複数のチャネル(溝)12を含むチャネル群(溝群)11を有するアクチュエータプレート15と、アクチュエータプレート15の上面(一側面)に設置されるカバープレート16と、アクチュエータプレート15の下面(他側面)に設置されるノズルプレート14と、を一体的に備えた積層構造とされる。図示都合上、図2ではノズルプレート14を鎖線で示す。
アクチュエータプレート15は、例えば垂直方向に分極処理が施されたPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)セラミックスで形成される。カバープレート16は、アクチュエータプレート15と同じPZTセラミックスで形成され、アクチュエータプレート15と熱膨張を等しくして温度変化に対する反りや変形を抑える。カバープレート16は、アクチュエータプレート15と異なる材料でもよいが、熱膨張係数がPZTセラミックスと近似する材料であることが好ましい。ノズルプレート14は、光透過性のポリイミド膜で形成される。
各チャネル12は、アクチュエータプレート15の上面側から、後述するダイシングブレード71(図7参照)による切削によって、直線状かつ等間隔に形成される。各チャネル12は、その長手方向(X方向)の両側におけるダイシングブレード71の外周形状に沿う円弧状底面72が形成された部位を除き、アクチュエータプレート15の上面側から下面側へ貫通して形成される。隣り合うチャネル12間には、断面矩形状でX方向に延びる圧電体17が形成される。
各チャネル12は、インク滴を噴射させる液体噴射チャネル(吐出溝)12Aと、インク滴を噴射させないダミーチャネル(非吐出溝)12Bとに大別される。液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bは、Y方向で交互に並んでそれぞれ複数形成される。
図4、図5に示すように、液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12BのX方向一側(図中左側)は、アクチュエータプレート15のX方向一側の外側端よりも内側に比較的小さく入り込んだ位置で、ダイシングブレード71による円弧状底面72を消失させるように形成される。
一方、液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12BのX方向他側(図中右側)は、アクチュエータプレート15のX方向他側の外側端よりも内側に比較的大きく入り込んだ位置で、円弧状底面72を消失させるように形成される。
液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bは、X方向で互いに同一の範囲に渡って、アクチュエータプレート15を上下に貫通する。
ダミーチャネル12Bにおいては、X方向他側の円弧状底面72よりもX方向他側に、Z方向の深さを浅くした浅溝12Cを連設する。浅溝12Cは、アクチュエータプレート15のX方向他側の外側端に至るまで形成される。
液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bの底面側は、アクチュエータプレート15の下面に取り付けられたノズルプレート14により閉塞される。
図2、図3を併せて参照し、ノズルプレート14は、例えばアクチュエータプレート15とX方向幅及びY方向長さを同一にして設けられる。ノズルプレート14には、各液体噴射チャネル12AのY方向中央の下方に位置して各液体噴射チャネル12Aに連通するノズル孔13が複数形成される。
複数のノズル孔13は、Y方向に沿って並ぶことで、直線状のノズル列19を形成する。ノズルプレート14は、液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bの底面側(アクチュエータプレート15の下面側)を覆うように、アクチュエータプレート15の下面に接着剤等により接合される。液体噴射チャネル12Aの下部開口73Aは、ノズルプレート14により閉塞されるが、液体噴射チャネル12Aの長手方向中央(X方向中央)の下方にはノズル孔13が配置される。ダミーチャネル12Bの下部開口73Bは、ノズルプレート14における隣り合うノズル孔13間の部位により閉塞される。ノズル孔13を液体噴射チャネル12Aの長手方向中央に位置合わせする手法については後述する。
アクチュエータプレート15の下面において交互に並ぶ液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bの下部開口73A,73Bは、互いに同形状とされるが、これらが互いに異形状であってもよい。ダミーチャネル12Bが浅溝12Cを連設せず、液体噴射チャネル12Aと同様に終端してもよい。ダミーチャネル12Bがアクチュエータプレート15の下面に開口しなくてもよい。
図4を参照し、液体噴射チャネル12Aの両内側面には、液体噴射チャネル12Aの底面(ノズルプレート14の上面)から上方に離間したコモン電極74Aが形成される。コモン電極74Aは、X方向に延びる帯状をなし、そのX方向他側は、アクチュエータプレート15のX方向他側の上面に形成したコモン端子75Aに電気的に接続される。
図5を参照し、ダミーチャネル12Bの両内側面には、ダミーチャネル12Bの底面(ノズルプレート14の上面)から上方に離間したアクティブ電極74Bが形成される。アクティブ電極74Bは、X方向に延びる帯状をなし、そのX方向他側は、アクチュエータプレート15のX方向他側の上面に形成されたアクティブ端子75Bに電気的に接続される。
一つのダミーチャネル12B内で対向する一対のアクティブ電極74Bは、互いに電気的に分離される。アクティブ電極74Bは、浅溝12Cの底面よりも上方に位置し、浅溝12Cの内側面にも連続して形成される。液体噴射チャネル12Aを挟む一対の圧電体17にそれぞれ形成されたアクティブ電極74Bは、互いに電気的に接続される。
この構成において、液体噴射チャネル12Aを挟む一対の圧電体17のアクティブ電極74Bに電圧を印加すると、前記一対の圧電体17が変形し、これらの間の液体噴射チャネル12A内に充填されたインクに圧力変動を生じさる。このインクがノズル孔13より吐出され、被記録媒体Sに文字や図形を記録する。アクチュエータプレート15のX方向他側には、コモン端子75A及びアクティブ端子75Bを外部に接続するためのフレキシブル基板(不図示)が実装される。
カバープレート16は、X方向でアクチュエータプレート15よりも狭いが、液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bの全量よりも広い幅を有して、アクチュエータプレート15と同様にY方向に延びる帯板状とされる。カバープレート16は、X方向他側(図中右側)の上面側に液体供給室76を形成すると共に、X方向一側(図中左側)の上面側に液体排出室77を形成する。液体供給室76の底部(下部)には、液体噴射チャネル12AのX方向他側に連通する第一スリット76aが形成され、液体排出室77の底部には、液体噴射チャネル12AのX方向一側に連通する第二スリット77aが形成される。
カバープレート16は、そのX方向一側(図中左側)では、外側端をアクチュエータプレート15のX方向一側の外側端に合わせて、液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bを覆うと共に、X方向他側(図中右側)では、コモン端子75A及びアクティブ端子75Bを露出させるように設置される。カバープレート16の第一スリット76aは、液体噴射チャネル12AのX方向他側の上部開口78Aに連通し、カバープレート16の第二スリット77aは、液体噴射チャネル12AのX方向一側の上部開口78Aに連通する。ダミーチャネル12Bの上部開口78Bは、各スリット76a,77a等と連通せず、カバープレート16の下面により閉塞される。
カバープレート16の厚さは0.3mm〜1.0mm、ノズルプレート14の厚さは0.01mm〜0.1mmとするのが好ましい。カバープレート16を0.3mmより薄くすると強度が低下し、1.0mmより厚くすると液体供給室76及び液体排出室77並びに各スリット76a,77aの加工に時間を要し、かつ材料が増量してコスト高となる。ノズルプレート14を0.01mmよりも薄くすると強度が低下し、0.1mmより厚くすると隣接するノズル孔13に振動が加わってクロストークが発生し易くなる。
PZTセラミックスはヤング率が58.48GPaであり、ポリイミドはヤング率が3.4GPaである。つまり、アクチュエータプレート15の上面を覆うカバープレート16の方が、アクチュエータプレート15の下面を覆うノズルプレート14よりも剛性が高い。カバープレート16の材質はヤング率が40GPaを下回らないことが好ましく、ノズルプレート14の材質はヤング率が1.5GPa〜30GPaの範囲が好ましい。ノズルプレート14において、ヤング率が1.5GPaを下回ると、被記録媒体Sに接触したときに傷がつきやすく信頼性が低下する。ノズルプレート14において、ヤング率が30GPaを超えると、隣接するノズル孔13に振動が加わってクロストークが発生し易くなる。
液体噴射ヘッド4の駆動時には、まず、インク供給手段5から液体供給室76に供給されたインクが、第一スリット76aを介して液体噴射チャネル12Aに流入し、さらに液体噴射チャネル12Aから第二スリット77aを介して液体排出室77に流出する。このように、液体噴射チャネル12Aにインクが給排される状態で、アクティブ電極74Bに駆動信号が印加されると、液体噴射チャネル12Aを挟む両圧電体17に厚みすべり変形が生じ、液体噴射チャネル12Aに充填されたインクに圧力波を発生させる。この圧力波により、ノズル孔13からインクが吐出され、被記録媒体Sに文字や図形が記録される。コモン電極74A及びアクティブ電極74Bは、液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bの底面すなわちノズルプレート14の上面から離間することで、インクに誘起される圧力波を安定させ、インク滴を安定して吐出可能とする。本実施形態ではコモン端子75A及びアクティブ端子75B側に液体供給室76、その反対側に液体排出室77を配置したが、これらの配置を逆にしてもよい。
図6は、本実施形態におけるヘッドチップ41の製造方法の主な工程を示すフローチャートである。本方法は、アクチュエータプレート15を形成する圧電体基板81の一側面(図中上面)に感光性の樹脂膜82を形成する樹脂膜形成工程S1と、露光、現像により樹脂膜82のパターンを形成するパターン形成工程S2と、圧電体基板81の一側面に複数の溝83を形成する溝形成工程S3と、圧電体基板81の一側面にその法線方向に対して溝83の長手方向と直交する方向に傾斜した方向から導電体84を蒸着する導電体堆積工程S4と、導電体84をパターニングしてコモン電極74A及びアクティブ電極74Bを形成する電極形成工程S5と、圧電体基板81の一側面にカバープレート16を設置するカバープレート設置工程S6と、圧電体基板81の他側面を研削する基板研削工程S7と、研削後の圧電体基板81の他側面にノズルプレート14を設置するノズルプレート設置工程S8と、を含む。
樹脂膜形成工程S1において、圧電体基板81の上面には、感光性の樹脂膜82(図7参照)が形成される。圧電体基板81は、PZTセラミックスで形成され、樹脂膜82は、圧電体基板81にレジスト膜を塗布して形成される。樹脂膜82は、感光性樹脂フィルムで形成してもよい。
パターン形成工程S2において、まず、露光、現像によって樹脂膜82のパターンを形成する。その後、コモン端子75A及びアクティブ端子75Bを形成する領域では、樹脂膜82を除去し、コモン端子75A及びアクティブ端子75Bを形成しない領域では、樹脂膜82を残す。これは、後にリフトオフ法によりコモン端子75A及びアクティブ端子75Bのパターニングを行うためである。
図7〜図10を参照し、溝形成工程S3において、圧電体基板81には、液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bの基となる複数の溝83が、ダイシングブレード71により形成される。ダイシングブレード71は、水平に配置された圧電体基板81の上方から、圧電体基板81の上面における溝83のX方向一側の端部となる位置に降下し、当該位置を所定深さまで研削する。所定深さとは、基板研削工程S7で形成される液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bの最終的な深さを示す鎖線Zよりも深く、かつ圧電体基板81の下面に達しない深さである。
その後、ダイシングブレード71は、X方向他側へ圧電体基板81の上面に沿って水平に移動しながら、前記所定深さの溝83を形成する。ダイシングブレード71は、溝83のX方向他側の端部となる位置に達した後、圧電体基板81から退避するべくその上方まで上昇する。ダイシングブレード71は、Y方向で変位しつつ溝83の形成を繰り返し、平行に並ぶ複数の溝83を形成する(図11参照)。
図9を参照し、ダイシングブレード71は、ダミーチャネル12Bの基となる溝83のX方向他側では、浅溝12Cの基となる浅溝83aを、圧電体基板81のX方向他側の外側端に至るまで形成する。圧電体基板81の上面には、パターニングされた樹脂膜82が形成されている。
ダイシングブレード71は、圧電体基板81の上面側を液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bの最終的な深さである鎖線Zよりも深く研削することで、圧電体基板81の上面側を鎖線Zまで研削するのみの場合と比べて、液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bの円弧状底面72のX方向幅W(図8参照)が短縮される。これにより、液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bの有効なX方向幅を確保し易くなり、圧電体基板81の小型化を図って圧電体ウエハーから取得する際の歩留まりを向上させる。
図11を参照し、導電体堆積工程S4において、圧電体基板81の一側面の法線Hに対して、溝83の長手方向(X方向)と直交する方向に角度+θ,−θで傾斜した二方向から、圧電体基板81の表面に導電体84を蒸着する。本実施形態では、溝83間における圧電体17の基となる壁85の上面から鎖線Zまでの深さdの略1/2の深さ(d/2)まで導電体84を堆積するように設定される。
導電体84の下端縁は、浅溝83aの底面よりも上方に位置し、浅溝83aの底面には導電体84が堆積されない。これに対し、液体噴射チャネル12Aとなる溝83のX方向他側の円弧状底面72の上部には、深さd/2よりも浅い領域に導電体84が堆積される(図13参照)。
導電体84は、鎖線Zよりも浅い範囲であれば、深さd/2よりも深い領域まで形成してもよい。すなわち、斜め蒸着法により形成する導電体84からなるコモン電極74A及びアクティブ電極74Bの下端縁は、鎖線Zよりも浅く深さd/2よりも深い範囲に形成されてもよい。コモン電極74A及びアクティブ電極74Bは、溝83からなる液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bの底面(本例ではノズルプレート14の上面)から離間することで、前述の如く液滴の吐出を安定させる。
図12を参照し、電極形成工程S5においては、導電体84をパターニングしてコモン電極74A及びアクティブ電極74Bを形成する。つまり、樹脂膜82を除去するリフトオフ法により、樹脂膜82と共にその上面に堆積した導電体84を除去する。これにより、溝83間の壁85の両側面に堆積した導電体84が互いに分離し、コモン電極74A及びアクティブ電極74Bが形成される。
電極形成工程S5では、コモン電極74A及びアクティブ電極74Bの形成と同時に、コモン端子75A及びアクティブ端子75Bを形成する(図13、図14参照)。このとき、液体噴射チャネル12Aの両内側面に形成されたコモン電極74Aは、液体噴射チャネル12Aの内部に位置する電極同士がそれぞれ全て電気的に接続され、ダミーチャネル12Bの両内側面に形成されたアクティブ電極74Bは、ダミーチャネル12Bの内部に位置する電極同士がそれぞれ全て電気的に分離される。ただし、液体噴射チャネル12Aを挟む一組のアクティブ電極74Bはそれぞれ電気的に接続されている。これによって、液体噴射チャネル12Aを形成する壁85(圧電体17)を同時に駆動することができる。
図13、図14を参照し、カバープレート設置工程S6においては、電極形成工程S5後の圧電体基板81の上面に、カバープレート16が接着剤等により接合される。これにより、圧電体基板81の溝83間の壁85の上端が、カバープレート16を介して一体的に連結される。
図15、図16を参照し、基板研削工程S7においては、圧電体基板81の下面側を鎖線Zまで研削する。これにより、圧電体基板81の上面から下面まで各溝83が貫通し、かつ各溝83が前記深さdの液体噴射チャネル12A及びダミーチャネル12Bとなる。このとき、溝83間の壁85の下端は分離するが、壁85の上端がカバープレート16への接合により連結され、かつ溝83のX方向両側の端部は圧電体基板81が残されて連結されるため、基板研削工程S7で圧電体基板81が解体することはない。以下、アクチュエータプレート15及びカバープレート16の接合体をプレート接合体86という。
ノズルプレート設置工程S8において、プレート接合体86に対するノズルプレート14の接合位置は、液体噴射チャネル12Aの長手方向中央にノズル孔13が位置するようにして決定される。液体循環型のヘッドチップ41では、アクチュエータプレート15及びカバープレート16の接着部分(液体噴射チャネル12Aのポンプ領域に相当)も含め、液体噴射チャネル12Aの長手方向中央に関して対称に形成される。この液体噴射チャネル12Aの長手方向中央にノズル孔13を配置することが、液滴の吐出特性を安定させる点で好ましい。
図18に示すように、本実施形態では、チャネル群11の溝配列方向(Y方向)で、チャネル群11の最外側の溝(ダミーチャネル12B)よりもY方向中央側のダミーチャネル12B(図18ではY方向最外側から三番目のチャネル12であるダミーチャネル12B)の溝長手方向(X方向)の端部を位置合わせ基準87とし、ノズルプレート14には位置合わせ基準87にZ方向で対向する貫通孔87aを形成する。図中符号CXはチャネル群11のX方向中央位置、符号CYはチャネル群11のY方向中央位置をそれぞれ示す。
図17に示すように、本実施形態では、プレート接合体86の下方にノズルプレート14を配置した状態で、ノズルプレート14の下方から貫通孔87a周辺をカメラCで撮像し、この撮像データに基づく画像認識により、プレート接合体86及びノズルプレート14の位置合わせを行う。このとき、プレート接合体86及びノズルプレート14は、XY平面に沿うように配置され、カメラCは、Z方向に沿う下面視(以下、単に下面視という。)でノズルプレート14の貫通孔87a周辺を撮像する。
ダミーチャネル12Bの端部(位置合わせ基準87)は、下面視で矩形状に形成される。貫通孔87aは、下面視で位置合わせ基準87の三辺の内縁87bに内接する円形状に形成される。この貫通孔87a周辺をカメラCで下方から撮像した際、貫通孔87a内に位置合わせ基準87の三辺が入り込まないように(貫通孔87aの下面視形状が切り欠かれないように)、プレート接合体86及びノズルプレート14の位置合わせを行う。
これにより、ノズル孔13のX方向及びY方向での位置決めがなされる。また、位置合わせ基準87が複数設定されることで、複数のノズル孔13のZ方向に沿う軸回りの回転方向での位置決めがなされる。なお、貫通孔87aの下面視形状は、前記した円形状に限らず、例えば下面視で位置合わせ基準87にほぼ整合する矩形状等であってもよい。
互いに対向する位置合わせ基準87及び貫通孔87aの組は、下面視で矩形状をなすプレート接合体86及びノズルプレート14の四隅に対応する四箇所に設けられる。位置合わせ基準87及び貫通孔87aの組は、同一直線上を避けて少なくとも三箇所に設置されることで、プレート接合体86及びノズルプレート14のZ方向に対する傾きを検出して垂直度を出し易くする。
ノズルプレート設置工程S8は、プレート接合体86及びノズルプレート14の位置合わせを行う位置合わせ工程S81を含んでいる。
位置合わせ基準87は、図18に対して、よりY方向中央側のダミーチャネル12Bに設置することも可能であるが、位置合わせ基準87がチャネル群11のY方向外側に位置することで、プレート接合体86及びノズルプレート14のY方向の傾きを検出し易くなる。また、位置合わせ基準87がY方向中央側に寄り過ぎると、位置合わせ基準87とY方向外側のノズル孔13との距離が増加してしまう。各ノズル孔13と位置合わせ基準87との距離を極端に増加させないために、Y方向両側に位置合わせ基準87を設ける場合、チャネル群11のY方向最外側からチャネル群11全体のY方向幅の1/4程度までの間に位置合わせ基準87を設定するとよい。
液体噴射チャネル12Aにおいて、該液体噴射チャネル12A内に充填されたインクは、液体噴射チャネル12A両側の圧電体17の変形により圧力波が生じることで、ノズル孔13から液滴として吐出される。液体噴射チャネル12Aは、その長手方向の中央に関して対称に形成され、この中央にノズル孔13を配置することで、液滴が効率よく安定して吐出される。
ノズルプレート設置工程S8において、プレート接合体86の支持治具88及びノズルプレート14の支持治具89の少なくとも一方は、プレート接合体86及びノズルプレート14を相対移動させるアライメントを実施する。
プレート接合体86及びノズルプレート14のアライメントは、X方向及びY方向でなされると共に、複数の位置合わせ基準87の設定により、Z方向に沿う軸回りの回転に関してもアライメントがなされ、かつ少なくとも三箇所の位置合わせ基準87の設定により、XY平面に対する傾きに関してもアライメントがなされる。
このように、チャネル群11の形成領域に設置した位置合わせ基準87及び貫通孔87aを用いて、プレート接合体86及びノズルプレート14の位置合わせを行うことで、ノズル孔13を液体噴射チャネル12Aの長手方向中央に精度よく配置可能である。そして、この状態で、プレート接合体86及びノズルプレート14をZ方向で互いに近接させて接合することで、ノズル孔13を液体噴射チャネル12Aの長手方向中央に精度よく配置した組み立て体とすることができる。
以上説明したように、上記実施形態におけるヘッドチップ41は、アクチュエータプレート15が、複数の液体噴射チャネル12Aを含むチャネル群11の溝配列方向で、チャネル群11の最外側のチャネル12よりも溝配列方向中央側に、ノズルプレート14に対する位置合わせ基準87を有し、ノズルプレート14が、位置合わせ基準87に対向する貫通孔87aを有し、これら位置合わせ基準87及び貫通孔87aを利用して、アクチュエータプレート15及びノズルプレート14の位置合わせを行うことで、チャネル群11の溝配列方向最外側に位置合わせ基準87を設ける場合と比べて、溝配列方向中央側のノズル孔13と位置合わせ基準87との距離が縮まり、溝配列方向中央側でのノズル孔13の位置合わせ精度を確保できる。
また、位置合わせ基準87を溝配列方向の両側に一対設けることで、溝配列方向最外側のノズル孔13と位置合わせ基準87との距離の増加を抑え、ヘッドチップ41全体の吐出特性を向上でき、かつ溝配列方向でのプレートの傾きも検出できる。
また、位置合わせ基準87を溝長手方向の両側に一対設けることで、溝長手方向でのプレートの傾きも検出できる。
また、位置合わせ基準87を三箇所以上設けることで、プレートの垂直度を検出できる。
さらに、チャネル群11が液体噴射チャネル12Aとダミーチャネル12Bとを交互に配列し、位置合わせ基準87がダミーチャネル12Bの端部であることで、ダミーチャネル12Bの端部形状を利用して位置合わせ基準87を容易に設置できると共に、貫通孔87aを塞ぐことなく液体噴射チャネル12A内の液体が貫通孔87aから流出することを防止できる。
ここで、当該ヘッドチップ41は、複数の液体噴射チャネル12Aの長手方向中央に複数のノズル孔13をそれぞれ連通させるサイドシュートタイプであるが、この場合、液体噴射チャネル12Aを含んで構成されるポンプの中央にノズル孔13を精度よく配置することが吐出特性を管理する上で重要であり、ノズル孔13の位置合わせ精度がより高まる。
上記実施形態におけるヘッドチップ41の製造方法は、前記アクチュエータプレート15における、前記複数の液体噴射チャネル12Aを含むチャネル群11の溝配列方向で最外側のチャネル12よりも溝配列方向中央側に設けた位置合わせ基準87を、前記ノズルプレート14における、前記位置合わせ基準87に対向して設けた貫通孔87aを通じて検出し、前記アクチュエータプレート15及びノズルプレート14の位置合わせを行う位置合わせ工程S81を有する。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、図19に示すように、ダミーチャネル12Bの長手方向端部に、液体噴射チャネル12Aの全長を超えて延びる延長部12Beを設け、ダミーチャネル12Bと液体噴射チャネル12Aとの識別を容易にした上で、延長部12Beの端部を位置合わせ基準87とすることで、アクチュエータプレート15及びノズルプレート14の位置合わせをより容易にしてもよい。
また、図20に示すように、液体噴射チャネル12Aの端部を位置合わせ基準87とした構成としてもよい。図20では、チャネル群11のY方向両側で位置合わせ基準87のY方向位置を異ならせている。液体噴射チャネル12Aの端部を位置合わせ基準87とすると、ノズルプレート設置工程S8後に貫通孔87aを塞ぐ工程が必要となるが、液体噴射チャネル12Aの延長方向に液体噴射チャネル12Aとは分離した位置合わせ基準87を設ければ、これに対向する貫通孔87aを塞ぐ工程が不要になる。
また、図21に示すように、チャネル群11が液体噴射チャネル12Aのみからなるヘッドチップ41に適用してもよい。この場合、図20と同様、液体噴射チャネル12Aの端部を位置合わせ基準87とするか、液体噴射チャネル12Aの延長方向等に液体噴射チャネル12Aとは分離した位置合わせ基準87を設ければよい。図21でも、チャネル群11のY方向両側で位置合わせ基準87のY方向位置を異ならせている。
図18〜図21では、ノズルプレート14の下面視形状の四隅に対応する四箇所に位置合わせ基準87を設置しているが、前述の如く少なくとも三箇所に位置合わせ基準87があれば同様の作用効果を得られる。逆に、五箇所を超える多数の位置合わせ基準87を設置すれば、これらを複数のノズル孔13に適宜近付け、各ノズル孔13の位置合わせ精度をより高めることが可能である。
カメラC等の撮像手段を用いず、目視により位置合わせ基準87を視認してもよい。支持治具88,89によるアライメントは自動及び手動の何れで行ってもよい。
吐出溝の長手方向末端側にノズルプレートを設置するエッジシュートタイプのヘッドチップに適用してもよい。
圧電体基板81は、少なくとも隣り合うチャネル間を仕切る壁の部分に圧電体を使用し、その他の領域は非圧電体からなる絶縁体とすることができる。
ノズルプレート14は、単層又は複数の薄膜層で形成することができる。
各電極74A,74B及び各端子75A,75Bは、リフトオフ法によるパターニングではなく、例えば導電体堆積工程S4で斜め蒸着法により導電体を形成した後、フォトリソグラフィ及びエッチング法により各電極及び各端子のパターンを形成してもよい。
ヘッドチップ41は、記録紙等にインク滴を吐出して文字や図形を記録するインクジェット方式の液体噴射ヘッド4に限らず、素子基板の表面に液体材料を吐出して機能性薄膜を形成する液体噴射ヘッドに適用してもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、当該発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 液体噴射記録装置(液体噴射装置)
2,3 搬送手段
4 液体噴射ヘッド
6 走査手段
41 ヘッドチップ
11 チャネル群(溝群)
12A 液体噴射チャネル(吐出溝)
12B ダミーチャネル(非吐出溝)
13 ノズル孔
14 ノズルプレート
15 アクチュエータプレート
87 位置合わせ基準
87a 貫通孔
S81 位置合わせ工程
CX,CY 中央位置

Claims (10)

  1. 複数の吐出溝を一方向に並べて形成したアクチュエータプレートと、前記複数の吐出溝にそれぞれ連通する複数のノズル孔を一方向に並べて形成し、前記アクチュエータプレートに設置されるノズルプレートと、を備えたヘッドチップにおいて、
    前記アクチュエータプレートが、前記複数の吐出溝を含む溝群の溝配列方向で、前記溝群の最外側の溝よりも溝配列方向中央側に、前記ノズルプレートに対する位置合わせ基準を有し、前記ノズルプレートが、前記位置合わせ基準に対向する貫通孔を有することを特徴とするヘッドチップ。
  2. 前記位置合わせ基準が、前記溝配列方向で前記溝群の中央位置を挟んで対をなすように設けられることを特徴とする請求項1に記載のヘッドチップ。
  3. 前記位置合わせ基準が、前記溝配列方向と直交する溝長手方向で前記溝群の中央位置を挟んで対をなすように設けられることを特徴とする請求項1又は2の記載のヘッドチップ。
  4. 前記位置合わせ基準が、少なくとも三箇所に設けられることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のヘッドチップ。
  5. 前記溝群が、前記吐出溝と非吐出溝とを交互に配列し、前記位置合わせ基準が、前記非吐出溝の端部であることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のヘッドチップ。
  6. 前記非吐出溝が、前記吐出溝の全長を超える延長部を有し、前記延長部の端部が前記位置合わせ基準とされることを特徴とする請求項5に記載のヘッドチップ。
  7. 当該ヘッドチップは、前記複数の吐出溝の長手方向中央に前記複数のノズル孔をそれぞれ連通させるサイドシュートタイプであることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載のヘッドチップ。
  8. 複数の吐出溝を一方向に並べて形成したアクチュエータプレートと、前記複数の吐出溝にそれぞれ連通する複数のノズル孔を一方向に並べて形成し、前記アクチュエータプレートに設置されるノズルプレートと、を備えたヘッドチップの製造方法において、
    前記アクチュエータプレートにおける、前記複数の吐出溝を含む溝群の溝配列方向で最外側の溝よりも溝配列方向中央側に設けた位置合わせ基準を、前記ノズルプレートにおける、前記位置合わせ基準に対向して設けた貫通孔を通じて検出し、前記アクチュエータプレート及びノズルプレートの位置合わせを行う位置合わせ工程を有することを特徴とするヘッドチップの製造方法。
  9. 請求項1から7のいずれか一項に記載のヘッドチップと、
    前記吐出溝に液体を給排する液体給排手段と、
    前記吐出溝の側壁に形成された駆動電極に駆動電圧を印加する制御手段と、を備えることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  10. 請求項9に記載の液体噴射ヘッドと、
    被記録媒体を予め決められた搬送方向に沿って搬送する搬送手段と、
    前記被記録媒体に対して前記液体噴射ヘッドを前記搬送方向と直交する方向で走査させる走査手段と、を備えることを特徴とする液体噴射装置。
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