JP2014176163A - 直流給電システム、電力変換装置、および直流給電システムの制御方法 - Google Patents

直流給電システム、電力変換装置、および直流給電システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蓄電機器が直流バスから切り離された場合にも、系統電力の品質を維持可能な直流給電システムを提供する。
【解決手段】直流給電システム100は、直流バス1と、AC/DC変換器44およびDC/AC変換器42と、太陽電池20と、蓄電機器3と、遮断部7,8と、制御機器6とを備える。AC/DC変換器44およびDC/AC変換器42は、系統電力源40からの交流電力を直流電力に変換して直流バス1に供給可能に構成されるとともに、直流バス1からの直流電力を交流電力に変換して系統電力源40に供給可能に構成される。遮断部7は、遮断信号SD1に応答して、蓄電機器3を直流バス1から切り離す。遮断部8は、直流機器5と直流バス1との間に設けられる。制御機器6は、蓄電機器3の状態を監視して、蓄電機器3の異常を検出した場合に、遮断信号SD1を出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流給電システム、電力変換装置、および直流給電システムの制御方法に関する。
近年、太陽電池、燃料電池、および風力発電装置のような分散電源装置が普及し始めている。現状では、分散電源装置により発電された直流電力は交流電力に変換される。電気機器は、この交流電力を直流電力に変換してから消費する。このように、直流/交流変換および交流/直流変換が行なわれるため、電力変換のたびに電力損失が生じる。そこで、電力変換による損失を防ぐために直流給電システムが提案されている。直流給電システムでは、分散電源装置が発電する直流電力は、直流電力のまま送電され電気機器で消費される。
たとえば特開2009―159678号公報(特許文献1)に開示された配電システムは、第1および第2の電源と、直流電力供給部と、直流機器と、停電検知部とを備える。
第1の電源は、商用電源を電力の供給源とするAC/DCコンバータを含む。第2の電源は、太陽電池、二次電池、および燃料電池を電力の供給源とする。直流電力供給部は協調制御部を含む。協調制御部は、第1および第2の電源から供給される各電力の配分を制御する。直流機器は直流供給線路を介して電力を供給され、直流供給線路を介して受信した信号に基づいて動作する。停電検知部は商用電源の停電を検知すると、停電検知信号を送信する。停電検知部が停電を検知した場合、協調制御部は、第2の電源のみから直流機器へ電力を供給する。停電検知信号を受信した直流機器は、消費電力が低減する方向へ動作する。
特開2009―159678号公報
直流給電システムでは、系統電力の品質を維持するために、直流バスの電圧変動を抑制することが必要である。系統電力の品質の維持とは、たとえば系統電力の電圧を安定化させて、適正な範囲に維持することである。特許文献1に開示された配電システムによれば、蓄電機器(たとえば二次電池)のような電圧安定化能力の高い電圧源を電力変換器を介さず直流バス(直流供給線路)に直結することによって、直流バスの電圧の安定化が可能である。しかし、蓄電機器に過充電または過放電などの異常が検出された場合、蓄電機器を直流バスから速やかに切り離す必要がある。蓄電機器が直流バスから切り離された状態では、電圧安定化源が直流バスに接続されていないため、直流バスの電圧変動が系統電力に影響する。このため、系統電力の品質を維持できないおそれがある。このように、蓄電機器が直流バスから切り離された場合にも、系統電力の品質を維持可能な直流給電システムの構築が求められる。
それゆえ、本発明は係る課題を解決するためになされたものであり、その目的は、蓄電機器が直流バスから切り離された場合にも、系統電力の品質を維持可能な直流給電システム、電力変換装置、および直流給電システムの制御方法を提供することである。
本発明のある局面に従えば、直流給電システムは、直流バスと、電力変換部と、直流発電機器と、第1の蓄電機器と、第1および第2の遮断部と、制御機器とを備える。直流バスは、直流電力を直流負荷に供給するために設けられる。電力変換部は、系統電力源からの交流電力を直流電力に変換して、当該直流電力を直流バスに供給可能に構成されるとともに、直流バスからの直流電力を交流電力に変換して、当該交流電力を系統電力源に供給可能に構成される。直流発電機器は、直流電力を発電して直流バスに供給する。第1の蓄電機器は、直流バスに供給される直流電力を蓄える。第1の遮断部は、第1の蓄電機器と直流バスとの間に設けられ、第1の遮断信号に応答して、第1の蓄電機器を直流バスから遮断する。第2の遮断部は、直流負荷と直流バスとの間に設けられる。制御機器は、第1の蓄電機器の正常状態および異常状態を監視して、第1の蓄電機器の異常状態を検出した場合に、第1の遮断信号を出力する。
好ましくは、第2の遮断部は、第2の遮断信号に応答して、直流負荷を直流バスから切り離す。第1の蓄電機器の異常を検出した場合に、制御機器は、直流負荷を直流バスから切り離すべきか否かを判断するための判断基準に従って、直流負荷を直流バスから切り離すべきと判断したとき、第2の遮断信号を出力する。
好ましくは、直流負荷は、複数の直流機器を含む。第2の遮断部は、複数の直流機器と直流バスとの間にそれぞれ設けられた複数の遮断回路を含む。複数の遮断回路の各々は、第2の遮断信号に応答して、対応する直流機器を直流バスから切り離す。制御機器は、第1の蓄電機器の異常を検出した場合に、複数の直流機器の各々を直流バスから切り離すべきか否かを判断するための判断基準に従って、直流バスから切り離されるべき直流機器に対応する遮断回路に、第2の遮断信号を出力する。
本発明の他の局面に従えば、電力変換装置は、直流バスと、直流発電機器接続部と、蓄電機器接続部と、直流負荷接続部と、電力変換部と、制御機器とを備える。直流発電機器接続部は、直流電力を発電して直流バスに供給する直流発電機器を接続可能に構成される。蓄電機器接続部は、直流バスに供給される直流電力を第1の遮断部を介して受けて当該直流電力を蓄える蓄電機器を接続可能に構成されるとともに、第1の遮断部に電気的に接続される。第1の遮断部は、第1の遮断信号に応答して、蓄電機器を直流バスから切り離す。直流負荷接続部は、直流バスからの直流電力を第2の遮断部を介して受ける直流負荷を接続可能に構成されるとともに、第2の遮断部に電気的に接続される。電力変換部は、系統電力源からの交流電力を直流電力に変換して、直流バスに当該直流電力を供給可能に構成されるとともに、直流バスからの直流電力を交流電力に変換して、当該交流電力を系統電力源に供給可能に構成される。制御機器は、蓄電機器の状態を監視して、蓄電機器の異常を検出した場合に、第1の遮断信号を出力する。
本発明のさらに他の局面に従えば、直流給電システムの制御方法は、直流バスと、電力変換部と、直流発電機器と、蓄電機器とを備えた直流給電システムに関する。直流バスは、直流電力を直流負荷に供給するために設けられる。電力変換部は、系統電力源からの交流電力を直流電力に変換して当該直流電力を直流バスに供給可能に構成されるとともに、直流バスからの直流電力を交流電力に変換して当該交流電力を系統電力源に供給可能に構成される。直流発電機器は、直流電力を発電して直流バスに供給する。蓄電機器は、直流バスに供給される直流電力を蓄える。直流給電システムの制御方法は、制御機器により蓄電機器の状態を監視して、蓄電機器の異常を検出するステップと、異常を検出した制御機器により、第1および第2の遮断信号を出力するステップと、第1の遮断信号に応答した第1の遮断部により、蓄電機器を直流バスから切り離すステップと、第2の遮断信号に応答した第2の遮断部により、直流負荷を直流バスから切り離すステップとを備える。
本発明によれば、蓄電機器が直流バスから切り離された場合にも、系統電力の品質を維持可能な直流給電システム、電力変換装置、および直流給電システムの制御方法を実現することができる。
本発明の実施の形態1に係る直流給電システム全体の構成を概略的に示すブロック図である。 図1に示した蓄電機器の充電率―電圧曲線を示す図である。 図1に示した制御機器の構成を概略的に示すブロック図である。 図1に示したDC/AC変換器の構成を概略的に示す回路図である。 図4に示したDC/AC変換器の制御部の構成を概略的に示すブロック図である。 図1に示したAC/DC変換器の構成を概略的に示す回路図である。 図6に示したAC/DC変換器の制御部の構成を概略的に示すブロック図である。 蓄電機器が直流バスに接続された直流給電システムの直流バス電圧の変動を説明するためのタイミングチャートである。 蓄電機器が直流バスから切り離された直流給電システムの直流バス電圧の変動を説明するためのタイミングチャートである。 図1に示した直流給電システムの制御を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2に係る直流給電システム全体の構成を概略的に示すブロック図である。 図11に示した制御機器の構成を概略的に示すブロック図である。 図12に示した制御機器による制御を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る直流給電システム全体の構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態4に係る直流給電システム全体の構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態5に係る電力変換装置の構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態5に係る電力変換装置の、図16と異なる構成を概略的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態6に係る電力変換装置の構成を概略的に示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付して、その説明を繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る直流給電システム全体の構成を概略的に示すブロック図である。図1を参照して、直流給電システム100は、直流バス1と、太陽光発電システム2と、蓄電機器3と、系統電力システム4と、制御機器6と、充放電電流検出部60と、充放電電圧検出部61と、温度検出部62と、遮断部7,8とを備える。
直流バス1は、直流機器(直流負荷)5に直流電力を供給するために設けられる。直流機器5は、直流バス1からの直流電力を受けて動作する電気機器であれば、特に限定されない。直流機器5は、たとえば照明機器、冷蔵庫、テレビなどである。直流バス1には、太陽光発電システム2と、蓄電機器3と、系統電力システム4と、直流機器5とが接続される。
(太陽光発電システムの構成)
太陽光発電システム2は、太陽電池20と、DC/DC変換器22とを含む。太陽電池20は、太陽光から直流電力を生成し、生成した直流電力をDC/DC変換器22に出力する。
DC/DC変換器22は、太陽電池20から受けた直流電力の電圧を所定の直流電圧に変換して、直流バス1に供給する。太陽電池20が発電する電力は時間的に変動する。具体的には日射量に応じて太陽電池20が発電する電力は変動する。このため、DC/DC変換器22は、太陽電池20から出力される電圧の変動を補償できるように設計されている。なお、太陽光発電システム2は、本発明に係る「直流発電システム」の一例である。本発明に係る「直流発電システム」は、直流電力を発電するシステムであれば太陽光発電システムに特に限定されない。本発明に係る「直流発電システム」は、たとえば燃料電池システムまたは風力発電システムであってもよい。あるいは、これらの組み合わせでもよい。
(蓄電機器の構成)
蓄電機器3は、遮断部7を介して直流バス1に接続され、直流バス1との間で直流電力を授受する。1つの実施の形態では、蓄電機器(第1の蓄電機器)3は二次電池であり、たとえばリチウムイオン電池、鉛蓄電池、またはニッケル水素電池である。蓄電機器3は電気二重層キャパシタであってもよい。蓄電機器3は、一例として、定格電圧380Vおよび充電容量10Ah(3.8kWh)を有する。
図2は、図1に示した蓄電機器3の充電率―電圧曲線を示す図である。図2を参照して、横軸は蓄電機器3の充電率を示す。縦軸は蓄電機器3の電圧を示す。蓄電機器3の電圧は、充電率0%(空状態)のときに300Vとなり、充電率20%のときに360Vとなり、充電率50%のときに380Vとなり、充電率80%のときに400Vとなり、充電率100%(満充電状態)のときに420Vとなる。したがって、蓄電機器3の電圧を検出することにより、蓄電機器3の充電状態を監視することができる。
蓄電機器3の状態を監視するために、充放電電流検出部60と、充放電電圧検出部61と、温度検出部62とが設けられる。充放電電流検出部60は直流バス1に介挿される。充放電電流検出部60は、蓄電機器3に入出力される充放電電流Ib1を検出し、その検出値を制御機器6に出力する。充放電電流検出部60は、蓄電機器3からの放電電流Idc1を正値の充放電電流Ib1として検出し、蓄電機器3への充電電流Ich1を負値の充放電電流Ib1として検出する。充放電電圧検出部61は、蓄電機器3の充放電電圧Vb1を検出し、その検出値を制御機器6に出力する。温度検出部62は、蓄電機器3の温度Tb1を検出し、その検出値を制御機器6に出力する。
(制御機器の構成)
図3は、図1に示した制御機器6の構成を概略的に示すブロック図である。図1および図3を参照して、制御機器6は、監視部63と、遮断制御部64と、報知部65とを含む。
監視部63は、充放電電流検出部60からの充放電電流Ib1の検出値、充放電電圧検出部61からの充放電電圧Vb1の検出値、および温度検出部62からの蓄電機器3の温度Tb1の検出値に基づいて、蓄電機器3の状態(充電状態および温度)を監視して、蓄電機器3の正常状態および異常状態を判断する。蓄電機器3の異常とは、たとえば過充電、過放電、または異常な温度上昇などである。
遮断制御部64は、監視部63が蓄電機器3の異常を検出した場合、蓄電機器3を保護するために遮断信号SD1を活性化する(論理ハイ)とともに、遮断信号SD2を活性化する(論理ハイ)。
報知部65は、監視部63が蓄電機器3の異常を検出した場合、直流給電システム100の使用者または管理者に蓄電機器3の異常を報知する。異常を報知する方法としては、異常報知灯(図示せず)を点灯させる、警報音を発生させる、または制御機器6の表示部(図示せず)に表示させるなどの方法を採ることができる。
図1に戻り、遮断部(第1の遮断部)7は、蓄電機器3と直流バス1との間に設けられる。遮断部7は、たとえば直流リレー、直流ブレーカー、またはパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)等の電力スイッチング素子である。制御機器6からの遮断信号SD1が活性化されると(論理ハイ)、遮断部7は、蓄電機器3を直流バス1から切り離す。一方、遮断信号SD1が非活性化されると(論理ロー)、遮断部7は、蓄電機器3を直流バス1に接続する。
同様に、遮断部(第2の遮断部)8は直流機器5と直流バス1との間に設けられる。遮断部8もまた、たとえば直流リレー、直流ブレーカー、またはパワーMOSFET等の電力スイッチング素子である。遮断信号SD2が活性化されると(論理ハイ)、遮断部8は、直流機器5を直流バス1から切り離す。一方、制御機器6からの遮断信号SD2が非活性化されると(論理ロー)、遮断部8は、直流機器5を直流バス1に接続する。なお、遮断部7,8は、蓄電機器3の内部および直流機器5の内部にそれぞれ設けられていてもよい。また、遮断部7,8は、蓄電機器3および直流機器5の各々の動作を停止させるための停止スイッチであってもよい。
また、遮断制御部64(図3参照)は、遮断信号SD1,SD2の活性化に先行して、蓄電機器3の遮断を予告するための遮断予告信号SDNを活性化する(論理ハイ)。活性化された遮断予告信号SDNは、系統電力システム4のDC/AC変換器42,AC/DC変換器44に出力される。
なお、遮断信号SD1,SD2の活性化は、本発明に係る「第1および第2の遮断信号の出力」にそれぞれ相当する。また、遮断信号SD1,SD2の非活性化は、本発明に係る「第1および第2の接続信号の出力」にそれぞれ相当する。このように、遮断制御部64は、「第1の遮断信号」および「第1の接続信号」を1種類の信号の活性化および非活性化(論理ハイおよび論理ロー)の切替により出力してもよい。また、遮断制御部64は、たとえば「第1の遮断信号」および「第1の接続信号」にそれぞれ対応する異なる信号を出力してもよい。
(系統電力システムの構成)
系統電力システム4は直流バス1との間で直流電力を授受する。系統電力システム4は、系統電力源40と、DC/AC変換器(直流/交流変換器)42と、AC/DC変換器(交流/直流変換器)44とを含む。なお、DC/AC変換器42およびAC/DC変換器44が本発明に係る「電力変換部」に相当する。
系統電力源40は、商用電源(たとえばAC200Vの交流電力源)である。DC/AC変換器42およびAC/DC変換器44は、直流バス1と系統電力源40との間に並列接続される。系統電力システム4は、AC/DC変換器44を介して電力会社等から系統電力を買う(買電する)とともに、DC/AC変換器42を介して余剰電力を電力会社等に売る(売電する)ことを可能に構成されている。
DC/AC変換器42に流れる電流をIsellと表記し、AC/DC変換器44から流れる電流をIbuyと表記する。DC/DC変換器22から流れる電流をIgenと表記し、直流機器5に供給される電流をIloadと表記する。また、蓄電機器3への充電電流をIch1と表記し、蓄電機器3からの放電電流をIdc1と表記する。買電時においては、電流Ibuy,Igenの合計値から電流Iloadを差し引いた電流が、充電電流Ich1となる。一方、売電時においては、放電電流Idc1および電流Igenの合計値から電流Iloadを差し引いた電流が、電流Isellとなる。
電流Isell,Ibuyをどのような値にするかについては、直流給電システム100の使用者または管理者が自由に設定することができる。たとえば、電気料金が低価格である夜間においては買電し、系統電力源40からの電力を蓄電機器3に蓄える。一方、昼間においては太陽光発電システム2での発電電力を直流機器5に供給する。また、その余剰電力を蓄電機器3に蓄え、および/または系統電力源40に逆潮流して売電する。
図4は、図1に示したDC/AC変換器42の構成を概略的に示す回路図である。図4を参照して、直流バス1は、正母線PLおよび負母線NLから構成される。DC/AC変換器42は、直流バス1から受ける直流電力を交流電力に変換して、系統電力源40に逆潮流する。DC/AC変換器42は、DC/AC変換部30と、連系リアクトル32,33と、制御部34と、直流電圧検出部36と、自経路電流検出部38とを含む。
DC/AC変換部30は、制御部34からの駆動信号DRV1に基づいて、直流バス1から受けた直流電力を交流電力に変換して、系統電力源40に出力する。DC/AC変換部30は、トランジスタQ1〜Q4と、ダイオードD1〜D4とを有する。
トランジスタQ1,Q2は、正母線PLと負母線NLとの間に、コレクタが正母線PL側となる向きに直列接続される。トランジスタQ3,Q4は、正母線PLと負母線NLとの間に、コレクタが正母線PL側となる向きに直列接続される。トランジスタQ1〜Q4のコレクタ―エミッタ間には、エミッタからコレクタへ電流を流す向きに、ダイオードD1〜D4がそれぞれ接続される。トランジスタQ1〜Q4には、たとえばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)またはパワーMOSFETなどを用いることができる。
連系リアクトル32は、トランジスタQ1,Q2の接続点と系統電力源40との間に接続される。連系リアクトル33は、トランジスタQ3,Q4の接続点と系統電力源40との間に接続される。
直流電圧検出部36は、正母線PLと負母線NLとの間に接続される。直流電圧検出部36は、直流バス1からDC/AC変換部30へ供給される直流電力の電圧Vdcを検出し、その検出値を制御部34に出力する。
自経路電流検出部38は負母線NLに介挿される。自経路電流検出部38は、直流バス1からDC/AC変換部30へ供給される直流電力の電流(自経路電流)Isellを検出し、その検出値を制御部34に出力する。
制御部34は、直流電圧検出部36からの電圧Vdcの検出値および自経路電流検出部38からの自経路電流Isellの検出値に基づいて、駆動信号DRV1を生成し、DC/AC変換部30を制御する。
図5は、図4に示したDC/AC変換器42の制御部34の構成を概略的に示すブロック図である。図5を参照して、制御部34は、制御目標値選択部348と、減算部340,342と、切替部344と、スイッチング素子駆動信号生成部346とを含む。
制御目標値選択部348は、自経路電流Isellの目標電流値Isell*を決定する。より具体的には、制御目標値選択部348は、太陽光発電システム2から供給される電流Igenから、直流機器5が消費する電流Iloadと蓄電機器3への充電電流Ich1との合計値を差分した値となるように、目標電流値Isell*を決定する(Isell*=Igen−Iload−Ich1)。
減算部340は、自経路電流Isellの検出値と目標電流値Isell*との差から電流偏差を演算し、その演算値をスイッチング素子駆動信号生成部346に出力する。
スイッチング素子駆動信号生成部346は、少なくとも比例要素(図示せず)と、積分要素(図示せず)とを含む。スイッチング素子駆動信号生成部346は、切替部344から電流偏差を受けると、この電流偏差に応じて操作信号(図示せず)を生成する。そして、スイッチング素子駆動信号生成部346は、この操作信号に基づいて、デューティー指令(図示せず)を生成する。スイッチング素子駆動信号生成部346は、このデューティー指令と搬送波とを比較して、駆動信号DRV1を生成する。以上のように、制御部34は、自経路電流Isellが所定の目標電流値Isell*となるように駆動信号DRV1を生成して、DC/AC変換部30を制御する。以下、DC/AC変換部30に対するこの制御モードを「電流制御モード」とも称する。
これに対して、スイッチング素子駆動信号生成部346は、切替部344から電圧偏差を受けると、この電圧偏差に応じて操作信号を生成する。そして、スイッチング素子駆動信号生成部346は、この操作信号に基づいて、デューティー指令を生成する。スイッチング素子駆動信号生成部346は、このデューティー指令と搬送波とを比較して、駆動信号DRV1を生成する。以上のように、制御部34は、電圧Vdcが所定の目標電圧値Vdc*となるように駆動信号DRV1を生成して、DC/AC変換部30を制御する。以下、DC/AC変換部30に対するこの制御モードを「電圧制御モード」とも称する。
蓄電機器3が正常状態である場合、遮断予告信号SDNは非活性化されている。制御部34は、自経路電流Isellが所定の目標電流値Isell*となるように駆動信号DRV1を生成してDC/AC変換部30を制御する(電流制御モードにより制御する)。蓄電機器3が直流バス1に接続された状態では、直流バス1の電圧Vdcは蓄電機器3の電圧とほぼ等しい。このため、直流バス1からDC/AC変換器42に供給される電力(電圧×電流)は、自経路電流Isellに依存して変化する。電流制御モードによる制御によれば、目標電流値Isell*の決定により、直流バス1からDC/AC変換器42に供給される電力が制御される。
蓄電機器3の異常が検出された場合、遮断予告信号SDNは活性化される。これにより、制御部34は、直流バス1の電圧Vdcが所定の目標電圧値Vdc*となるように駆動信号DRV1を生成してDC/AC変換部30を制御する(電圧制御モードにより制御する)。すなわち、蓄電機器3の異常が検出されたときには、制御部34は、DC/AC変換部30に対する制御モードを電流制御モードから電圧制御モードに切り替える。蓄電機器3が直流バス1から切り離された状態では、蓄電機器3が有する高い電圧安定化能力を活かすことができないため、直流バス1の電圧Vdcが変動する可能性がある。したがって、直流バス1からDC/AC変換器42に供給される電力を制御するために、DC/AC変換器42は、直流バス1の電圧Vdcを目標電圧値Vdc*に制御する。このように、DC/AC変換器42は、直流バス1の電圧Vdcの安定化を優先させる。なお、上述のように、遮断信号SD1,SD2に先行して、遮断予告信号SDNが出力される。したがって、蓄電機器3および直流機器5が直流バス1から切り離されるのに先行して、制御モードの切替は実行される。
図6は、図1に示したAC/DC変換器44の構成を概略的に示す回路図である。図6を参照して、AC/DC変換器44は、系統電力源40から受ける交流電力を直流電力に変換して直流バス1に供給する。AC/DC変換器44は、整流回路52と、昇圧回路50と、制御部54と、直流電圧検出部56と、自経路電流検出部58とを含む。
整流回路52は、ダイオードD7〜D10を有する。ダイオードD7,D8は、正母線PLと負母線NLとの間に、負母線NLから正母線PLへ電流を流す向きに直列接続される。ダイオードD9,D10は、正母線PLと負母線NLとの間に、負母線NLから正母線PLへ電流を流す向きに直列接続される。整流回路52は、ダイオードD7,D8の接続点とダイオードD9,D10の接続点との間で系統電力源40からの交流電力を受け、この交流電力を直流電力に整流する。
昇圧回路50は、制御部54からの駆動信号DRV2に基づいて、整流回路52からの直流電力を昇圧する。昇圧回路50は、整流回路52の出力に直列接続された昇圧チョッパ回路51と、平滑コンデンサC1とを含む。昇圧チョッパ回路51は、インダクタL1と、トランジスタQ5と、ダイオードD5,D6とを有する。
トランジスタQ5は、正母線PLと負母線NLとの間に、コレクタが正母線PL側となる向きに接続される。トランジスタQ5のコレクタ―エミッタ間には、エミッタからコレクタへ電流を流す向きに、ダイオードD5が接続される。なお、トランジスタQ5として、たとえばIGBTを用いることができる。あるいは、パワーMOSFET等の電力スイッチング素子を用いてもよい。インダクタL1は、整流回路52とトランジスタQ5のコレクタとの間に、正母線PLに介挿される。平滑コンデンサC1は、昇圧チョッパ回路51の出力側に、正母線PLと負母線NLとの間に接続される。平滑コンデンサC1は、正母線PLと負母線NLとの間の直流電圧に含まれる交流成分を低減する。ダイオードD6は、トランジスタQ5のコレクタと平滑コンデンサC1との間に、トランジスタQ5のコレクタから平滑コンデンサC1へ電流を流す向きに正母線PLに介挿される。
以下、昇圧回路50の昇圧動作について説明する。昇圧動作時においては、制御部54は、トランジスタQ5を所定のデューティー比でオン/オフさせる。トランジスタQ5のオン期間においては、整流回路52からインダクタL1およびダイオードD6を順に介して、放電電流が正母線PLへ流れる。同時に、整流回路52からインダクタL1、トランジスタQ5、および負母線NLを順に介して、ポンプ電流が流れる。インダクタL1は、このポンプ電流により電磁エネルギーを蓄積する。続いて、トランジスタQ5がオン状態からオフ状態に移行すると、インダクタL1は、蓄積した電磁エネルギーを放電電流に重畳する。その結果、昇圧回路50から正母線PLおよび負母線NLへ供給される直流電力の平均電圧は、デューティー比に応じてインダクタL1に蓄積される電磁エネルギーに相当する電圧だけ昇圧される。このような昇圧回路50の昇圧動作を制御するため、制御部54は、トランジスタQ5のオン/オフを制御する駆動信号DRV2を生成する。
直流電圧検出部56は、正母線PLと負母線NLとの間に接続される。直流電圧検出部56は、昇圧回路50から直流バス1へ供給される直流電力の電圧Vdcを検出し、その検出値を制御部54に出力する。
自経路電流検出部58は、負母線NLに介挿される。自経路電流検出部58は、昇圧回路50から直流バス1へ供給される直流電力の電流(自経路電流)Ibuyを検出し、その検出値を制御部54に出力する。
制御部54は、直流電圧検出部56からの電圧Vdcの検出値と、自経路電流検出部58からの自経路電流Ibuyの検出値とに基づいて、駆動信号DRV2を生成し、昇圧回路50を制御する。
図7は、図6に示したAC/DC変換器44の制御部54の構成を概略的に示すブロック図である。図7を参照して、制御部54は、制御目標値選択部548と、減算部540,542と、切替部544と、スイッチング素子駆動信号生成部546とを含む。
制御目標値選択部548は、自経路電流Ibuyの目標電流値Ibuy*を決定する。より具体的には、制御目標値選択部548は、直流機器5が消費する電流Iloadと蓄電機器3への充電電流Ich1との合計値から、太陽光発電システム2から供給される電流Igenを差分した値となるように、目標電流値Ibuy*を決定する(Ibuy*=Iload+Ich1−Igen)。
また、制御目標値選択部548は、電圧Vdcの目標電圧値Vdc*を決定する。目標電圧値Vdc*は、たとえば蓄電機器3の定格電圧380Vに等しい電圧値となるように事前に決定し、記憶部に格納しておくことができる。あるいは、制御部54と直流給電システム100の外部との間で通信することによって、所望の電圧値を適宜取得してもよい。
さらに、制御目標値選択部548は、制御機器6から活性化された遮断予告信号SDNを受けたときには、切替信号を非活性化して切替部544に出力する。一方、遮断予告信号SDNが非活性化されているときには、制御目標値選択部548は、切替信号を活性化して切替部544に出力する。
減算部542は、自経路電流Ibuyの検出値と目標電流値Ibuy*との差から電流偏差を演算し、その演算値を切替部544に出力する。減算部540は、電圧Vdcの検出値と目標電圧値Vdc*との差から電圧偏差を演算し、その演算値を切替部544に出力する。
切替部544は、制御目標値選択部548からの切替信号に基づいて、減算部542からの電流偏差および減算部540からの電圧偏差のうちの一方を選択して、スイッチング素子駆動信号生成部546に出力する。具体的には、切替部544は、切替信号が活性化されているとき(遮断予告信号SDNが非活性化されているとき)には、減算部542からの電流偏差を選択して、スイッチング素子駆動信号生成部546に出力する。一方、切替部544は、切替信号が非活性化されているとき(遮断予告信号SDNが活性化されているとき)には、減算部540からの電圧偏差を選択して、スイッチング素子駆動信号生成部546に出力する。
スイッチング素子駆動信号生成部546は、少なくとも比例要素(図示せず)と、積分要素(図示せず)とを含む。スイッチング素子駆動信号生成部546は、切替部544から電流偏差を受けると、この電流偏差に応じて操作信号(図示せず)を生成する。そして、スイッチング素子駆動信号生成部546は、この操作信号に基づいて、デューティー指令(図示せず)を生成する。デューティー指令は、昇圧回路50のトランジスタQ5のオンデューティーを規定する。スイッチング素子駆動信号生成部546は、このデューティー指令と搬送波とを比較して、駆動信号DRV2を生成する。以上のように、制御部54は、自経路電流Ibuyが所定の目標電流値Ibuy*となるように駆動信号DRV2を生成して、昇圧回路50を制御する。以下、昇圧回路50に対するこの制御モードを「電流制御モード」とも称する。
これに対して、スイッチング素子駆動信号生成部546は、切替部544から電圧偏差を受けると、この電圧偏差に応じて操作信号を生成する。そして、スイッチング素子駆動信号生成部546は、この操作信号に基づいて、デューティー指令を生成する。スイッチング素子駆動信号生成部546は、このデューティー指令と搬送波とを比較して、駆動信号DRV2を生成する。以上のように、制御部54は、電圧Vdcが所定の目標電圧値Vdc*となるように駆動信号DRV2を生成して、昇圧回路50を制御する。以下、昇圧回路50に対するこの制御モードを「電圧制御モード」とも称する。
蓄電機器3が正常状態である場合、遮断予告信号SDNは非活性化されている。制御部54は、自経路電流Ibuyが所定の目標電流値Ibuy*となるように駆動信号DRV2を生成して昇圧回路50を制御する(電流制御モードにより制御する)。蓄電機器3が直流バス1に接続された状態では、直流バス1の電圧Vdcは蓄電機器3の電圧とほぼ等しい。このため、AC/DC変換器44から直流バス1に供給される電力(電圧×電流)は、自経路電流Ibuyに依存して変化する。電流制御モードによる制御によれば、目標電流値Ibuy*の決定により、AC/DC変換器44から直流バス1に供給される電力が制御される。
蓄電機器3の異常が検出された場合、遮断予告信号SDNは活性化される。これにより、制御部54は、直流バス1の電圧Vdcが所定の目標電圧値Vdc*となるように駆動信号DRV2を生成して昇圧回路50を制御する(電圧制御モードにより制御する)。すなわち、蓄電機器3の異常が検出されたときには、制御部54は、昇圧回路50に対する制御モードを電流制御モードから電圧制御モードに切り替える。蓄電機器3が直流バス1から切り離された状態では、蓄電機器3が有する高い電圧安定化能力を活かすことができないため、直流バス1の電圧Vdcが変動する可能性がある。したがって、AC/DC変換器44から直流バス1に供給される電力を制御するために、AC/DC変換器44は、直流バス1の電圧Vdcを目標電圧値Vdc*に制御する。このように、AC/DC変換器44は、直流バス1の電圧Vdcの安定化を優先させる。なお、上述のように、遮断信号SD1,SD2に先行して、遮断予告信号SDNが出力される。したがって、蓄電機器3および直流機器5が直流バス1から切り離されるのに先行して、制御モードの切替は実行される。
(蓄電機器の効果)
図8は、蓄電機器3が直流バス1に接続された直流給電システム100の直流バス1の電圧Vdcの変動を説明するためのタイミングチャートである。図8を参照して、横軸は時間軸である。開始時刻t1は任意の時刻である。縦軸は、太陽電池20の発電電力、DC/DC変換器22によるDC/DC変換後の電圧、蓄電機器3の接続/遮断状態、直流機器5のオン/オフ状態、および直流バス1の電圧Vdcを示す。
太陽電池が発電する電力は、日射量に応じて時間的に変動し得る。しかし、太陽光の照射量の変化は少なくとも数秒のオーダーである。このため、太陽電池20の電力変動率(単位時間における電力の変化量)は比較的小さい。したがって、太陽電池20の電力が変動した場合でも、DC/DC変換後の電圧を一定値(たとえば380V)に維持できるようにDC/DC変換器22を設計することができる。
蓄電機器3は、その容量が大きいことから高い電圧安定化能力を有する。また、直流バス1と蓄電機器3との間に、DC/DC変換器22のような電力変換器は介在しない。このため、直流バス1の電圧Vdcは、蓄電機器3の電圧とほぼ等しくなる。このように蓄電機器3を直流バス1に直結することにより、蓄電機器3が有する高い電圧安定化能力を活かすことができる。直流機器5の消費電力も、直流機器5がオン状態の期間(図8では時刻t2から時刻t3までの間、または時刻t4以降)には、直流機器5の動作に応じて時間的に変動し得る。直流機器5の消費電力が変動した場合でも、主に蓄電機器3が直流機器5の電力変動を補償して、直流バス1の電圧Vdcの変動の抑制が可能となる。したがって、直流バス1の電圧Vdcは一定値(たとえば380V)となる。これにより、系統電力の電圧を安定化させ、適正な範囲に維持することができる。よって、系統電力の品質の維持が可能である。
図9は、蓄電機器3が直流バス1から切り離された直流給電システム100の直流バス1の電圧Vdcの変動を説明するためのタイミングチャートである。図9を参照して、図9は図8と対比される。
蓄電機器3が直流バス1から切り離された状態においても、DC/DC変換器22によって、太陽光発電システム2の出力電圧を一定値(たとえば380V)に維持することができる。一方、直流機器5の消費電力の変動に起因して、直流バス1の電圧Vdcが変動し得る。直流バス1の電圧Vdcが変動すると、系統電力の電圧が変動する可能性がある。これにより、系統電力の品質が低下するおそれがある。系統電力の品質を維持するために、直流バス1の電圧Vdcの変動をDC/AC変換器42およびAC/DC変換器44で補償する必要がある。DC/AC変換器42およびAC/DC変換器44は、DC/AC変換器42の入力電圧(たとえば380V)とAC/DC変換器44の出力電圧(たとえば370V)とを比較したとき、DC/AC変換器42の入力電圧のほうが大きくなるように制御される。直流機器5の消費電力の変動量がDC/AC変換器42およびAC/DC変換器44が有する電圧安定化能力を上回るときには、直流バス1の電圧Vdcが変動する可能性がある。したがって、系統電力の品質が低下するおそれがある。よって、系統電力の品質を維持することが困難である。
また、図5で説明したように、直流機器5の電力変動を補償するためには、目標電流値Isell*を変更する必要がある。目標電流値Isell*を変更するためには、自経路電流Isellの検出が必要である。自経路電流Isellの検出は、系統電力システム4が発生する脈動の影響を受けやすい。このため、自経路電流Isellの検出では、系統電力の電圧がゼロとなるタイミングと同期をとることが好ましい。したがって、制御目標値選択部348は、たとえば系統電力の1周期(たとえば20ミリ秒)に1回だけしか目標電流値Isell*を変更することができない。直流機器5の電力変動は、系統電力の周期よりも短い期間に生じ得る。たとえば直流機器5をオフ状態からオン状態に切り替えると、直流機器5の消費電力は急激に増加する。あるいは、直流機器5をオン状態からオフ状態に切り替えると、直流機器5の消費電力は急激に減少する。このような直流機器5のオン/オフを切り替える際の電力変動は、マイクロ秒オーダーで生じる。急峻な電力変動が生じた場合には、DC/AC変換器42およびAC/DC変換器44によって直流バス1の電圧Vdcを安定化することができない。このため、直流機器5の電力変動が急峻な場合、その変動量が直流バス1の電圧安定化能力(直流バス1の容量)を上回るときには、直流バス1の電圧Vdcが変動する可能性がある。したがって、系統電力の品質が低下するおそれがある。よって、系統電力の品質を維持することが困難である。
(直流給電システムの制御)
図10は、図1に示した直流給電システム100の制御を説明するためのタイミングチャートである。図10を参照して、図10は図8および図9と対比される。ただし、図10の縦軸には、遮断予告信号SDN、遮断信号SD1,SD2、ならびにDC/AC変換器42およびAC/DC変換器44の制御モードが追加されている。
図1、図3、および図10を参照して、監視部63は、蓄電機器3の正常状態および異常状態を判断する。開始時刻t5では、蓄電機器3は正常状態である。このため、遮断予告信号SDNおよび遮断信号SD1,SD2は、いずれも非活性化されている。したがって、昇圧回路50は電流制御モードに従って制御されている。また、蓄電機器3は直流バス1に接続されており、直流機器5もオン状態である。
時刻t6において、監視部63は蓄電機器3の異常を検出する。遮断制御部64は遮断予告信号SDNを活性化させる。活性化された遮断予告信号SDNは、DC/AC変換器42およびAC/DC変換器44に出力される。これにより、DC/AC変換器42の制御部34は、遮断予告信号SDNの活性化に応答して、DC/AC変換部30に対する制御モードを電流制御モードから電圧制御モードに切り替える。また、AC/DC変換器44の制御部54は、遮断予告信号SDNの活性化に応答して、昇圧回路50に対する制御モードを電流制御モードから電圧制御モードに切り替える。
時刻t6から所定の時間が経過した時刻t7において、制御機器6は遮断信号SD1を活性化する。これにより、遮断部7によって蓄電機器3が直流バス1から切り離される。なお、上記所定期間は、制御機器6と系統電力システム4との間の通信におけるタイムラグを考慮したものであり、一例として、数ミリ秒〜数秒程度に設定される。この所定期間を設けることにより、タイムラグの影響を受けることなく、蓄電機器3が直流バス1から切り離されるよりも確実に前に、DC/AC変換部30および昇圧回路50に対する制御モードが切り替えられる。
蓄電機器3が直流バス1から切り離された後においては、直流機器5の電力変動によって直流バス1の電圧Vdcが変動してしまう可能性がある。本実施の形態に係る直流給電システム100においては、蓄電機器3の直流バス1からの遮断に先行して、昇圧回路50の制御モードが電流制御モードから電圧制御モードに切り替えられる。電圧制御モードでは、直流バス1の電圧Vdcが所定の目標電圧値Vdc*に維持される。したがって、電圧制御モードによれば、電流制御モードと比べて、蓄電機器3および直流機器5の直流バス1からの遮断時およびその後の期間に生じる直流バス1の電圧dcの変動が抑制される。
時刻t8において、遮断制御部64は遮断信号SD2を活性化する。これにより、遮断部8によって直流機器5は直流バス1から切り離されオフ状態となる。このため、直流機器5の電力変動による直流バス1の電圧Vdcの変動は生じない。したがって、蓄電機器3が直流バス1から切り離されていても、直流バス1の電圧Vdcが安定化された状態が維持される。よって、系統電力の品質を維持することができる。また、DC/DC変換器22により太陽電池20から出力される電圧の変動は生じない。したがって、蓄電機器3が直流バス1から切り離された場合でも、太陽光発電システム2での発電電力を継続して売電することが可能である。
なお、制御機器6は、まず遮断信号SD1を出力し、その後に遮断信号SD2を出力すると説明した。しかし、遮断信号SD1,SD2が出力される順序は特に限定されない。制御機器6は、遮断信号SD2を先に出力し、遮断信号SD1を後に出力してもよい。また、制御機器6は、遮断信号SD1,SD2を同時に出力してもよい。
次に、異常が生じた蓄電機器3が正常な蓄電機器に交換された場合の直流給電システム100の制御について説明する。たとえば修理業者は異常が生じた蓄電機器3を新しい蓄電機器に交換した後、操作部(図示せず)を手動操作する。遮断制御部64は、操作部に対する操作に基づいて、遮断部7への遮断信号SD1を非活性化する。これにより、蓄電機器3が直流バス1に再び接続される。
監視部63は、蓄電機器3の正常状態および異常状態を判断する。監視部63が蓄電機器3の異常を検出した場合、遮断制御部64は遮断信号SD1を活性化して、蓄電機器3を直流バス1から切り離す。一方、監視部63が蓄電機器3に異常が生じていないことを確認した場合、遮断制御部64は遮断信号SD2を非活性化する。これにより、直流機器5が直流バス1に接続される。その後、遮断制御部64は遮断予告信号SDNを非活性化する。これにより、DC/AC変換器42およびAC/DC変換器44に対して、電流制御モードによる制御が実行される。このように、蓄電機器3を他に先行して直流バス1に接続することにより、その後の直流機器5による直流バス1の電圧Vdcの変動を抑制することができる。したがって、系統電力の電圧の変動を抑制することができる。よって、系統電力の品質を維持することができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、監視部63が蓄電機器3の異常を検出した場合に、直流機器5を直流バス1から切り離す制御について説明した。しかし、蓄電機器3が直流バス1から切り離された場合でも、直流機器5が直流バス1に接続されている方が直流機器5の使用を継続可能であるので利便性が高い。このため、直流バス1の電圧Vdcに変動を与える可能性がない直流機器5は、直流バス1から遮断しない方が望ましい。直流機器が直流バスの電圧に変動を与え得るか否かは、たとえば直流機器の消費電力に依存する。直流機器の消費電力は、直流機器の種類に応じて異なる。また、直流機器の種類に応じて、異なる型番または識別番号が設定される。
制御機器6は、所定の判断基準に従って、蓄電機器3の異常を検出した場合に直流機器5を直流バス1から切り離すべきか否かを判断する。制御機器6は、この判断基準を予め有する。判断基準は、たとえば事前の評価試験の結果によって決定される。事前の評価試験において、直流機器5が直流バス1の電圧Vdcに変動を与え得るとの結果が得られた場合には、蓄電機器3の異常を検出したときに直流機器5を直流バス1から切り離すべきとの判断基準が決定される。言い換えると、たとえば、上記評価試験が実施された直流機器と同一の種類、型番、もしくは識別番号の直流機器5、または所定の基準値以上の消費電力(消費電力の設計上の最大値)を有する直流機器5は、直流バス1から切り離されるべきとの判断基準が決定される。
一方、事前の評価試験において、直流機器5が直流バス1の電圧Vdcに変動を与えないとの結果が得られた場合には、蓄電機器3の異常を検出したときに直流機器5を直流バス1から切り離さなくてもよいとの判断基準が決定される。言い換えると、たとえば、上記評価試験が実施された直流機器と同一の種類、型番、もしくは識別番号の直流機器5、または所定の基準値未満の消費電力を有する直流機器5は、直流バス1から切り離されなくてもよいとの判断基準が決定される。
図11は、本発明の実施の形態2に係る直流給電システム全体の構成を概略的に示すブロック図である。図11を参照して、直流給電システム200は、直流機器5の機器情報DIが直流機器5から制御機器6に出力される点において、図1に示した直流給電システム100と異なる。直流機器5の機器情報DIとは、たとえば直流機器5の種類、型番、識別番号、または消費電力などを示す情報である。直流給電システム200の他の構成は、直流給電システム100の構成と同等であるため、詳細な説明を繰り返さない。
図12は、図11に示した制御機器6の構成を概略的に示すブロック図である。図12を参照して、制御機器6は、通信部66および記憶部67をさらに含む点において、図3に示した制御機器6と異なる。通信部66は、直流機器5に関する機器情報DIを直流機器5から受ける。また、制御機器6は、通信部66と外部のサーバ(図示せず)との通信によって、判断基準を更新してもよい。遮断制御部64は、通信部66からの機器情報DIに基づいて、監視部63が蓄電機器3の異常を検出した場合に直流機器5を直流バス1から切り離す必要があるか否かを判断する。記憶部67は、判断基準と、遮断制御部64による判断結果とを格納する。図12に示した制御機器6の他の構成は、図3に示した制御機器6の構成と同等であるため、詳細な説明を繰り返さない。
なお、直流機器5に関する機器情報DI、蓄電機器3に関する情報(充放電電流Ib1、充放電電圧Vb1、および温度Tb1)、遮断信号SD1,SD2、および遮断予告信号SDNの通信方式は特に限定されない。これらの通信には、たとえばCAN(Controller Area Network)、RS―232C、またはRS―485などの通信方式を用いることができる。あるいは、各種の無線通信または電力線搬送通信(Power Line Communication)を用いてもよい。
図13は、図12に示した制御機器6による制御を説明するためのフローチャートである。図13を参照して、たとえば直流機器5の電源投入時に一連の処理が開始される。
ステップS11において、通信部66は、直流機器5の機器情報DIを取得する。ステップS12において、遮断制御部64は、機器情報DIが判断基準を満たすか否かを判断する。機器情報DIが判断基準を満たす場合、つまり判断基準に従えば直流機器5を直流バス1から切り離すべき場合(ステップS12においてYES)、処理はステップS13に進む。一方、機器情報DIが判断基準を満たさない場合、つまり判断基準に従えば直流機器5を直流バス1から切り離さなくてもよい場合(ステップS12においてNO)、処理はステップS14に進む。
ステップS13において、遮断制御部64は、監視部63が蓄電機器3の異常を検出した場合に直流機器5を直流バス1から切り離すべきであると判断する。一方、ステップS14において、遮断制御部64は、蓄電機器3に異常が生じた場合でも直流機器5が直流バス1から切り離されるべきではないと判断する。ステップS13,S14における遮断制御部64による判断結果は記憶部67に格納される。このように、所定の判断基準に基づいて、制御機器6は、直流機器5が直流バス1から切り離されるべき直流機器に該当するか否かを、監視部63が蓄電機器3の異常を検出する前に把握する。
ステップS15において、監視部63は、蓄電機器3に異常が生じたか否かを判断する。監視部63が蓄電機器3の異常を検出した場合(ステップS15においてYES)、処理はステップS16に進む。蓄電機器3が正常状態である場合(ステップS15においてNO)、処理はステップS18に進む。
ステップS16において、遮断制御部64は、遮断予告信号SDNを活性化するとともに、遮断信号SD1を活性化する。また、遮断制御部64は、記憶部67に格納された判断結果を参照する。直流機器5が直流バス1から切り離されるべきことが示される場合、ステップS16において、遮断制御部64は遮断信号SD2を活性化する。一方、直流機器5が直流バス1から切り離される必要がないことが示される場合、遮断制御部64は遮断信号SD2を非活性化する。
ステップS17において、DC/AC変換器42の制御モードおよびAC/DC変換器44の制御モードが電流制御モードから電圧制御モードに切り替わるとともに、蓄電機器3が直流バス1から切り離される。ステップS16において遮断信号SD2が遮断制御部64により活性化された場合、直流機器5は直流バス1から切り離される。直流機器5は判断基準を満たす(たとえば直流機器5の消費電力が大きい)ため、直流バス1の電圧Vdcが変動する可能性がある。直流機器5を直流バス1から切り離すことにより、直流バス1の電圧Vdcの変動を抑制することができる。一方、ステップS16において遮断信号SD2が遮断制御部64により非活性化された場合、直流機器5は直流バス1に接続されたままとなる。直流機器5は判断基準を満たさない(たとえば直流機器5の消費電力が小さい)ため、直流バス1の電圧Vdcの変動を抑制可能である。ステップS17の処理が終わると、一連の処理が完了する。
ステップS18において、遮断制御部64は、遮断予告信号SDNを非活性化するとともに、遮断信号SD1を非活性化する。また、遮断制御部64は、遮断信号SD2を非活性化する。
ステップS19において、DC/AC変換器42およびAC/DC変換器44は、電流制御モードに従って制御される。また、蓄電機器3は直流バス1に接続される。蓄電機器3が有する高い電圧安定化能力により、直流バス1の電圧Vdcの変動を抑制できる。さらに、直流機器5は直流バス1に接続された状態に保たれる。あるいは、異常が生じた蓄電機器3が正常状態に戻った場合には、直流機器5が直流バス1に再び接続される。ステップS19の処理が終わると、一連の処理が再び開始される。
[実施の形態3]
一般に、直流バスには複数の直流機器が接続される。図14は、本発明の実施の形態3に係る直流給電システム全体の構成を概略的に示すブロック図である。図14を参照して、直流給電システム300は、直流機器5に代えて直流機器5a〜5cを備える点、および遮断部8に代えて遮断部8a〜8cを備える点において、図11に示した直流給電システム200と異なる。直流給電システム300の他の構成は、直流給電システム200の構成と同等であるため、詳細な説明を繰り返さない。なお、図面の簡略化のため、3個の直流機器5a〜5cが直流バス1に接続される場合について説明するが、直流機器の個数に制限はない。また、複数の太陽光発電システムまたは複数の系統電力システムが直流バス1に接続されてもよい。
直流バスの電圧に変動を与える可能性があるか否かは、たとえば直流機器の消費電力に依存する。直流機器5a〜5cの各々の消費電力の変動量が、DC/AC変換器42およびAC/DC変換器44が有する電圧安定化能力の範囲内にある場合は、直流機器5a〜5cを直流バス1から切り離す必要はない。直流機器5a〜5cは、それぞれ機器情報DIa〜DIcを制御機器6に出力する。直流機器5a〜5cの機器情報DIa〜DIcとは、実施の形態2における機器情報DIと同様に、たとえば直流機器の種類、型番、識別番号、または消費電力などを示す情報である。制御機器6は、機器情報DIa〜DIcと判断基準とに基づいて、直流機器5a〜5cの各々について直流バス1から切り離す必要があるか否かを判断する。
図13を再び参照して、直流給電システム300における制御機器6による制御を説明する。ステップS11において、通信部66は、機器情報DIa〜DIcを取得する。ステップS12において、遮断制御部64は、機器情報DIa〜DIcの各々が判断基準を満たすか否かを判断する。直流機器5a〜5cの各々について、対応する機器情報(たとえば機器情報DIa,DIb)が判断基準を満たす場合、つまり判断基準に従えば該当の直流機器(直流機器5a,5b)を直流バス1から切り離すべき場合(ステップS12においてYES)、処理はステップS13に進む。一方、対応する機器情報(たとえば機器情報DIc)が判断基準を満たさない場合、つまり判断基準に従えば該当の直流機器(直流機器5c)を直流バス1から切り離さなくてもよい場合(ステップS12においてNO)、処理はステップS14に進む。
ステップS13において、遮断制御部64は、監視部63が蓄電機器3の異常を検出した場合に、該当の直流機器(直流機器5a,5b)を直流バス1から切り離すべきであると判断する。一方、ステップS14において、遮断制御部64は、蓄電機器3に異常が生じた場合でも、該当の直流機器(直流機器5c)が直流バス1から切り離されるべきではないと判断する。ステップS13,S14における遮断制御部64による判断結果は記憶部67に格納される。
ステップS15において、監視部63は、蓄電機器3に異常が生じたか否かを判断する。監視部63が蓄電機器3の異常を検出した場合(ステップS15においてYES)、処理はステップS16に進む。蓄電機器3が正常状態である場合(ステップS15においてNO)、処理はステップS18に進む。
ステップS16において、遮断制御部64は、遮断予告信号SDNを活性化するとともに、遮断信号SD1を活性化する。また、遮断制御部64は、記憶部67に格納された判断結果を参照する。該当の直流機器(直流機器5a,5b)が直流バス1から切り離されるべきことが示される場合、ステップS16において、遮断制御部64は、遮断部8a〜8cのうち、直流バス1から切り離されるべき直流機器(直流機器5a,5b)に対応する遮断部(遮断部8a,8b)への遮断信号(遮断信号SD2a,SD2b)を活性化する。一方、直流機器(直流機器5c)が直流バス1から切り離される必要がないことが示される場合、遮断制御部64は、直流機器(直流機器5c)に対応する遮断部(遮断部8c)への遮断信号(遮断信号SD2c)を非活性化する。
ステップS17において、DC/AC変換器42の制御モードおよびAC/DC変換器44の制御モードが電流制御モードから電圧制御モードに切り替わるとともに、蓄電機器3が直流バス1から切り離される。ステップS16において、対応する遮断部(遮断部8a,8b)への遮断信号(遮断信号SD2a,SD2b)が遮断制御部64により活性化された場合、直流機器(直流機器5a,5b)は直流バス1から切り離される。この直流機器(直流機器5a,5b)は判断基準を満たす(たとえば直流機器の消費電力が大きい)ため、直流バス1の電圧Vdcが変動する可能性がある。直流機器(直流機器5a,5b)を直流バス1から切り離すことにより、直流バス1の電圧Vdcの変動を抑制することができる。一方、ステップS16において、対応する遮断部(遮断部8c)への遮断信号(遮断信号SD2c)が遮断制御部64により非活性化された場合、直流機器(直流機器5c)は直流バス1に接続されたままとなる。この直流機器(直流機器5c)は判断基準を満たさない(たとえば直流機器の消費電力が小さい)ため、直流バス1の電圧Vdcの変動を抑制可能である。ステップS17の処理が終わると、一連の処理が完了する。
ステップS18において、遮断制御部64は、遮断予告信号SDNを非活性化するとともに、遮断信号SD1を非活性化する。また、遮断制御部64は、すべての遮断部8a〜8cへの遮断信号SD2a〜2cを非活性化する。
ステップS19において、DC/AC変換器42およびAC/DC変換器44は、電流制御モードに従って制御される。また、蓄電機器3は直流バス1に接続される。直流機器5a〜5cの各々は、直流バス1に接続された状態に保たれる。
このように、本実施の形態によれば、直流バス1の電圧Vdcに変動を与える可能性がある直流機器を直流バス1から切り離す。これにより、直流バス1の電圧Vdcの変動を抑制することができる。一方で、直流バス1の電圧Vdcに変動を与えない直流機器は、直流バス1に接続された状態に保たれる。これにより、直流バス1の電圧Vdcに変動を与えない直流機器の動作を継続させることができる。なお、直流機器5a〜5cに遮断部8a〜8cをそれぞれ設ける場合について説明した。しかし、1つの遮断部に複数の直流機器を接続することにより、複数の直流機器が一括して接続/遮断される構成にすることも可能である。
[実施の形態4]
図15は、本発明の実施の形態4に係る直流給電システム全体の構成を概略的に示すブロック図である。図15を参照して、直流給電システム400は、EV(Electric Vehicle:電気自動車)9と、充放電電流検出部90と、充放電電圧検出部91と、温度検出部92と、遮断部(第3の遮断部)7aとをさらに備える点において、図1に示した直流給電システム100と異なる。直流給電システム400の他の構成は、直流給電システム100の構成と同等であるため、詳細な説明は繰り返さない。なお、EV9は本発明に係る「車両」の一例であって、本発明に係る「車両」は蓄電機器を含む車両であれば特に限定されない。
EV9は蓄電機器(第2の蓄電機器)9aを含む。蓄電機器9aは、蓄電機器3と同様に、たとえばリチウムイオン電池などの二次電池である。使用者がEV9を使用する場合には、蓄電機器9aは直流バス1から切り離される。使用者が帰宅すると、蓄電機器9aは直流バス1に再び接続される。
遮断部7aは、EV9と直流バス1との間に電気的に接続される。遮断部7aは、たとえば直流リレー、直流ブレーカー、またはパワーMOSFET等の電力スイッチング素子である。制御機器6からの遮断信号SD3が活性化されると、遮断部7aは、EV9を直流バス1から切り離す。一方、遮断信号SD3が非活性化されると、遮断部7aは、EV9を直流バス1に接続する。
蓄電機器3,9aの双方が直流バス1に接続されている場合において、太陽光発電システム2の発電電力が直流機器5の電力需要よりも小さいときには、蓄電機器9aは放電電流Idc2を直流バス1に供給する。すなわち、蓄電機器3からの放電電流Idc1とDC/DC変換器22からの電流Igenとの合計値から直流機器5に供給される電流Iloadを差し引いた電流が、放電電流Idc2となる。一方で、太陽光発電システム2の発電電力が直流機器5の電力需要よりも大きいときには、電流Igenの余剰分を蓄電機器3,9aに充電する。すなわち、電流Igenから電流Iloadを差し引いた電流が、充電電流Ich1,Ich2となる。また、電気料金が低価格である夜間においては系統電力から買電し、その電力を蓄電機器3,9aに蓄える。
蓄電機器3に異常が生じた場合、遮断制御部64は遮断信号SD1を活性化して、蓄電機器3を直流バス1から切り離す。しかし、本実施の形態によれば、蓄電機器3,9aのうちのいずれか一方が正常状態で直流バス1に接続されていれば、直流バス1の電圧Vdcの安定化が可能である。したがって、蓄電機器9aが正常状態で直流バス1に接続されているときは、遮断制御部64は遮断予告信号SDNおよび遮断信号SD2を活性化せず、直流機器5は直流バス1に継続して接続される。
一方で、EV9が使用中の場合に蓄電機器3に異常が生じた場合には、蓄電機器3および直流機器5の各々を直流バス1から切り離す必要がある。この場合の制御は実施の形態1における制御と同等であるため、詳細な説明を繰り返さない。
また、EV9が直流バス1に接続されている場合、蓄電機器9aに異常が生じたときには、遮断制御部64は遮断信号SD3を活性化する。これにより、EV9を直流バス1から切り離す。さらに、EV9が直流バス1に接続されている場合、蓄電機器3,9aの双方に異常が生じたときには、遮断制御部64は遮断予告信号SDNおよび遮断信号SD2を活性化する。これにより、直流機器5を直流バス1から切り離す。
なお、一例として、系統電力システム4がDC/AC変換器42およびAC/DC変換器44を備える構成について説明した。これに代えて、系統電力システム4は双方向変換器(図示せず)を備えてもよい。双方向変換器は、直流バス1から受ける直流電力を交流電力に変換して系統電力源40へ供給する一方で、系統電力源40からの交流電力を直流電力に変換して直流バス1へ供給することが可能に構成される。この場合、双方向変換器は、制御機器6から遮断予告信号SDNを受けると、直流バス1の電圧Vdcを所定の目標電圧値Vdc*に維持するように電圧制御モードにより制御される。
[実施の形態5]
実施形態1〜4では、直流給電システム内に、互いに独立したDC/AC変換器42と、AC/DC変換器44と、制御機器6とが設けられる場合について説明した。しかし、DC/AC変換器42と、AC/DC変換器44と、制御機器6とを一体の装置として実現してもよい。このような装置は一般にパワーコンディショナと呼ばれる。
図16は、本発明の実施の形態5に係るパワーコンディショナ(電力変換装置)の構成を概略的に示すブロック図である。図16を参照して、パワーコンディショナ500は、直流バス1と、DC/AC変換器42と、AC/DC変換器44と、制御機器6と、遮断部7,8と、太陽光発電システム接続部(直流発電機器接続部)502と、蓄電機器接続部503と、系統電力源接続部504と、直流機器接続部(直流負荷接続部)505とを備える。
太陽光発電システム接続部502には、太陽光発電システム2が電気的に接続される。太陽光発電システム接続部502は、DC/DC変換器22からの直流電力を受けて、その直流電力を直流バス1に出力する。
蓄電機器接続部503には、蓄電機器3が電気的に接続される。パワーコンディショナ500は、蓄電機器接続部503および遮断部7を介して、蓄電機器3と直流バス1との間で直流電力を授受する。
系統電力源接続部504には、系統電力源40が電気的に接続される。パワーコンディショナ500は、系統電力源接続部504およびAC/DC変換器44を介して電力会社等から系統電力を買う(買電する)とともに、系統電力源接続部504およびDC/AC変換器42を介して余剰電力を電力会社等に売る(売電する)ことを可能に構成されている。
直流機器接続部505には、直流機器5が電気的に接続される。パワーコンディショナ500は、直流機器接続部505および遮断部8を介して、直流バス1の直流電力を直流機器5に供給する。パワーコンディショナ500の他の構成は、直流給電システム100(図1参照)の構成と同等であるため、詳細な説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、蓄電機器3が直流バス1から切り離された場合にも、系統電力の品質を維持可能なパワーコンディショナを実現することができる。
図17は、本発明の実施の形態5に係るパワーコンディショナの、図16と異なる構成を概略的に示すブロック図である。図17を参照して、パワーコンディショナ501は、遮断部7,8を備えない点において、パワーコンディショナ500(図16参照)と異なる。このように、パワーコンディショナは、その内部に遮断部7,8を備えなくてもよい。あるいは、パワーコンディショナは、遮断部7,8のうちのいずれか一方を備えてもよい。パワーコンディショナ501の他の構成は、パワーコンディショナ500の構成と同等であるため、詳細な説明を繰り返さない。
[実施の形態6]
図18は、本発明の実施の形態6に係るパワーコンディショナの構成を概略的に示すブロック図である。図18を参照して、パワーコンディショナ600の構成は、直流機器接続部505に代えて直流機器接続部505a〜505cを備える点において、パワーコンディショナ500(図16参照)の構成と異なる。直流機器接続部505a〜505cには、それぞれ直流機器5a〜5cが電気的に接続される。パワーコンディショナ600の他の構成は、パワーコンディショナ500の構成と同等であるため、詳細な説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、複数の直流機器5a〜5cのうち、直流バス1の電圧Vdcに変動を与える可能性がある直流機器を直流バス1から切り離す。これにより、直流バス1の電圧Vdcの変動を抑制することができる。一方で、直流機器5a〜5cのうち、直流バス1から切り離す必要がない直流機器の動作を継続することができる。なお、実施の形態5,6では、パワーコンディショナ500,600の各々が遮断部7,8を備える場合について説明した。しかし、たとえば図17に示すように、パワーコンディショナ501は、直流バス1と、DC/AC変換器42と、AC/DC変換機44と、制御機器6と、太陽後発電システム接続部(直流発電機器接続部)502と、蓄電機器接続部503と、系統電力源接続部504と、直流機器接続部(直流負荷接続部)505とを備える構成としてもよい。すなわち、パワーコンディショナは、その内部に遮断部7,8を備えなくてもよい。また、蓄電機器3および直流機器5が、それぞれその内部に遮断部7,8を備えてもよい。また、パワーコンディショナ500,600は、DC/AC変換器42およびAC/DC変換器44に代えて、双方向変換器(図示せず)を備えてもよい。
本発明の実施の形態は次のように要約することができる。
(1)直流電力を直流機器5に供給するために設けられた直流バス1と、系統電力源40からの交流電力を直流電力に変換して、当該直流電力を直流バス1に供給可能に構成されるとともに、直流バス1からの直流電力を交流電力に変換して、当該交流電力を系統電力源40に供給可能に構成されたAC/DC変換器44およびDC/AC変換器42と、直流電力を発電して直流バス1に供給する太陽電池20と、直流バス1に供給される直流電力を蓄える蓄電機器3と、蓄電機器3と直流バス1との間に設けられ、遮断信号SD1に応答して、蓄電機器3を直流バス1から切り離す遮断部7と、直流機器5と直流バス1との間に設けられた遮断部8と、蓄電機器3の状態を監視して、蓄電機器3の異常を検出した場合に、遮断信号SD1を出力する制御機器6とを備える、直流給電システム100,200,300,400。
上記構成によれば、蓄電機器3が直流バス1から切り離された後においても、直流バス1の電圧Vdcの変動が抑制される。したがって、系統電力の品質を維持可能である。また、蓄電機器3が直流バス1から切り離された後においても、太陽光発電システム2での発電電力を継続して売電することが可能になる。
(2)遮断部8は、遮断信号SD2に応答して、直流機器5を直流バス1から切り離し、蓄電機器3の異常を検出した場合に、制御機器6は、直流機器5を直流バス1から切り離すべきか否かを判断するための判断基準に従って、直流機器5を直流バス1から切り離すべきと判断したとき、遮断信号SD2を出力する、直流給電システム200。
上記構成によれば、直流バス1の電圧Vdcに変動を与える可能性がある直流機器5を直流バス1から切り離す。これにより、直流バス1の電圧Vdcの変動を抑制することができる。一方で、直流機器5を直流バス1から切り離す必要がない場合には、直流機器5の動作を継続させることができる。
(3)直流機器は、複数の直流機器5a〜5cを含み、遮断部は、複数の直流機器5a〜5cと直流バス1との間にそれぞれ設けられた複数の遮断部8a〜8cを含み、複数の遮断部8a〜8cの各々は、遮断信号SD2に応答して、対応する直流機器を直流バス1から切り離し、制御機器6は、蓄電機器3の異常を検出した場合に、複数の直流機器5a〜5cの各々を直流バス1から切り離すべきか否かを判断するための判断基準に従って、直流バス1から切り離されるべき直流機器に対応する遮断部に、遮断信号SD2を出力する、直流給電システム300。
上記構成によれば、複数の直流機器5a〜5cのうち、直流バス1の電圧Vdcに変動を与える可能性がある直流機器を直流バス1から切り離す。これにより、直流バス1の電圧Vdcの変動を抑制することができる。一方で、直流機器5a〜5cのうち、直流バス1から切り離す必要がない直流機器の動作を継続させることができる。
(4)制御機器6は、異常が検出された蓄電機器3の交換を検出した場合に、非活性化された遮断信号SD1,SD2を出力し、遮断部7は、非活性化された遮断信号SD1に応答して、蓄電機器3を直流バス1に接続し、遮断部8は、非活性化された遮断信号SD2に応答して、直流機器5を直流バス1に接続する、直流給電システム100,200,300,400。
上記構成によれば、異常が検出された蓄電機器3が修理された場合に、蓄電機器3および直流機器5が直流バス1に接続される。このため、蓄電機器3により直流バス1の電圧Vdcの変動を抑制するとともに、直流機器5を使用することが可能になる。
(5)直流給電システム400は、直流バス1への接続および遮断が可能に構成された蓄電機器9aをさらに備え、制御機器6は、蓄電機器9aの直流バス1への接続および遮断をさらに監視して、蓄電機器3の異常および蓄電機器9aの直流バス1からの遮断を検出した場合に、遮断信号SD2を出力する、直流給電システム400。
上記構成によれば、蓄電機器3,9aが互いのバックアップとして機能するため、直流バス1の電圧Vdcの変動をより確実に抑制できる。
(6)直流給電システム400は、蓄電機器9aと直流バス1との間に設けられ、遮断信号SD3に応答して、蓄電機器9aを直流バス1から切り離す遮断部7aをさらに備え、制御機器6は、蓄電機器9aの状態を監視して、蓄電機器9aの異常を検出した場合に、遮断信号SD3を出力する、直流給電システム400。
上記構成によれば、制御機器6が蓄電機器9aの異常を検出した場合に、蓄電機器9aが直流バス1から切り離される。したがって、蓄電機器9aの異常の拡大を防ぐことができる。
(7)蓄電機器9aは、EV9に搭載された蓄電機器である、直流給電システム400。
上記構成によれば、EV9に搭載された蓄電機器9aを用いることにより、蓄電機器を別途準備する場合と比べて蓄電機器9aの導入コストを削減できる。
(8)直流バス1と、直流電力を発電して直流バス1に供給する太陽光発電システム2を接続可能に構成された太陽光発電システム接続部502と、直流バス1に供給される直流電力を遮断部7を介して受けて当該直流電力を蓄える蓄電機器3を接続可能に構成されるとともに、遮断部7に電気的に接続された蓄電機器接続部503とを備え、遮断部7は、遮断信号SD1に応答して、蓄電機器3を直流バス1から切り離し、直流バス1からの直流電力を遮断部8を介して受ける直流機器5を接続可能に構成されるとともに、遮断部8に電気的に接続された直流機器接続部505と、系統電力源40からの交流電力を直流電力に変換して、直流バス1に当該直流電力を供給可能に構成されるとともに、直流バス1からの直流電力を交流電力に変換して、当該交流電力を系統電力源40に供給可能に構成されたAC/DC変換器44およびDC/AC変換器42と、蓄電機器3の状態を監視して、蓄電機器3の異常を検出した場合に、遮断信号SD1を出力する制御機器6とをさらに備える、パワーコンディショナ500,501。
上記構成によれば、蓄電機器3が直流バス1から切り離された後においても、直流バス1の電圧Vdcの変動が抑制される。したがって、系統電力の品質を維持可能である。また、蓄電機器3が直流バス1から切り離された後においても、太陽光発電システム2での発電電力を継続して売電することが可能になる。
(9)遮断部8は、遮断信号SD2に応答して、直流機器5を直流バス1から切り離し、蓄電機器3の異常を検出した場合に、制御機器6は、直流機器5を直流バス1から切り離すべきか否かを判断するための判断基準に従って、直流機器5を直流バス1から切り離すべきと判断したとき、遮断信号SD2を出力する、パワーコンディショナ500,501。
上記構成によれば、直流バス1の電圧Vdcに変動を与える可能性がある直流機器5を直流バス1から切り離す。これにより、直流バス1の電圧Vdcの変動を抑制することができる。一方で、直流機器5を直流バス1から切り離す必要がない場合には、直流機器5の動作を継続させることができる。
(10)パワーコンディショナ500は、遮断部7,8のうちの少なくとも一方をさらに備える、パワーコンディショナ500。
上記構成によれば、パワーコンディショナ内に遮断部7,8が配置されるため、パワーコンディショナの施工業者は遮断部7,8を別途準備する必要がない。
(11)直流機器は、複数の直流機器5a〜5cを含み、遮断部は、複数の直流機器5a〜5cと直流バス1との間にそれぞれ設けられた複数の遮断部8a〜8cを含み、複数の遮断部8a〜8cの各々は、遮断信号SD2に応答して、対応する直流機器を直流バス1から切り離し、蓄電機器3の異常を検出した場合に、制御機器6は、複数の直流機器5a〜5cの各々を直流バス1から切り離すべきか否かを判断するための判断基準に従って、直流バス1から切り離されるべき直流機器に対応する遮断部に、遮断信号SD2を出力する、パワーコンディショナ600。
上記構成によれば、複数の直流機器5a〜5cのうち、直流バス1の電圧Vdcに変動を与える可能性がある直流機器を直流バス1から切り離す。これにより、直流バス1の電圧Vdcの変動を抑制することができる。一方で、直流機器5a〜5cのうち、直流バス1から切り離す必要がない直流機器の動作を継続させることができる。
(12)直流電力を直流機器5に供給するために設けられた直流バス1と、系統電力源40からの交流電力を直流電力に変換して当該直流電力を直流バス1に供給可能に構成されるとともに、直流バス1からの直流電力を交流電力に変換して当該交流電力を系統電力源40に供給可能に構成されたAC/DC変換器44およびDC/AC変換器42と、直流電力を発電して直流バス1に供給する太陽電池20と、直流バス1に供給される直流電力を蓄える蓄電機器3とを備える直流給電システム100,200,300,400の制御方法であって、制御機器6により蓄電機器3の状態を監視して、蓄電機器3の異常を検出するステップS15と、異常を検出した制御機器6により遮断信号SD1,SD2を出力するステップS16と、遮断信号SD1に応答した遮断部7により、蓄電機器3を直流バス1から切り離すステップS17と、遮断信号SD2に応答した遮断部8により、直流機器5を直流バス1から切り離すステップS17とを備える、直流給電システム100,200,300,400の制御方法。
上記構成によれば、上記構成によれば、蓄電機器3が直流バス1から切り離された後においても、直流バス1の電圧Vdcの変動が抑制される。したがって、系統電力の品質を維持可能である。また、蓄電機器3が直流バス1から切り離された後においても、太陽光発電システム2での発電電力を継続して売電することが可能になる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100,200,300,400 直流給電システム、500,501,600 パワーコンディショナ、1 直流バス、2 太陽光発電システム、20 太陽電池、22 DC/DC変換器、3,9a 蓄電機器、4 系統電力システム、40 系統電力源、42 DC/AC変換器、44 AC/DC変換器、5 直流機器、6 制御機器、7,8 遮断部、60,90 充放電電流検出部、61,91 充放電電圧検出部、62,92 温度検出部、63 監視部、64 遮断制御部、65 報知部、66 通信部、67 記憶部、30 DC/AC変換部、36,56 直流電圧検出部、38,58 自経路電流検出部、34,54 制御部、50 昇圧回路、52 整流部、340,342,540,542 減算部、344,544 切替部、346,546 スイッチング素子駆動信号生成部、348,548 制御目標値選択部、32,33 連系リアクトル、Q1〜Q5 トランジスタ、D1〜D10 ダイオード、C1 平滑コンデンサ、PL 正母線、NL 負母線、502 太陽光発電システム接続部、503 蓄電機器接続部、504 系統電力源接続部、505,505a〜505c 直流機器接続部。

Claims (5)

  1. 直流電力を直流負荷に供給するために設けられた直流バスと、
    系統電力源からの交流電力を直流電力に変換して、前記直流バスに当該直流電力を供給可能に構成されるとともに、前記直流バスからの直流電力を交流電力に変換して、当該交流電力を前記系統電力源に供給可能に構成された電力変換部と、
    直流電力を発電して前記直流バスに供給する直流発電機器と、
    前記直流バスに供給される直流電力を蓄える第1の蓄電機器と、
    前記第1の蓄電機器と前記直流バスとの間に設けられ、第1の遮断信号に応答して、前記第1の蓄電機器を前記直流バスから切り離す第1の遮断部と、
    前記直流負荷と前記直流バスとの間に設けられた第2の遮断部と、
    前記第1の蓄電機器の状態を監視して、前記第1の蓄電機器の異常を検出した場合に、前記第1の遮断信号を出力する制御機器とを備える、直流給電システム。
  2. 前記第2の遮断部は、第2の遮断信号に応答して、前記直流負荷を前記直流バスから切り離し、
    前記第1の蓄電機器の前記異常を検出した場合に、前記制御機器は、前記直流負荷を前記直流バスから切り離すべきか否かを判断するための判断基準に従って、前記直流負荷を前記直流バスから切り離すべきと判断したとき、前記第2の遮断信号を出力する、請求項1に記載の直流給電システム。
  3. 前記直流負荷は、複数の直流機器を含み、
    前記第2の遮断部は、前記複数の直流機器と前記直流バスとの間にそれぞれ設けられた複数の遮断回路を含み、
    前記複数の遮断回路の各々は、第2の遮断信号に応答して、対応する直流機器を前記直流バスから切り離し、
    前記第1の蓄電機器の前記異常を検出した場合に、前記制御機器は、前記複数の直流機器の各々を前記直流バスから切り離すべきか否かを判断するための判断基準に従って、前記直流バスから切り離されるべき直流機器に対応する遮断回路に、前記第2の遮断信号を出力する、請求項1に記載の直流給電システム。
  4. 直流バスと、
    直流電力を発電して前記直流バスに供給する直流発電機器を接続可能に構成された直流発電機器接続部と、
    前記直流バスに供給される直流電力を第1の遮断部を介して受けて当該直流電力を蓄える蓄電機器を接続可能に構成されるとともに、前記第1の遮断部に電気的に接続された蓄電機器接続部とを備え、
    前記第1の遮断部は、第1の遮断信号に応答して、前記蓄電機器を前記直流バスから切り離し、
    前記直流バスからの直流電力を第2の遮断部を介して受ける直流負荷を接続可能に構成されるとともに、前記第2の遮断部に電気的に接続された直流負荷接続部と、
    系統電力源からの交流電力を直流電力に変換して、前記直流バスに当該直流電力を供給可能に構成されるとともに、前記直流バスからの直流電力を交流電力に変換して、当該交流電力を前記系統電力源に供給可能に構成された電力変換部と、
    前記蓄電機器の状態を監視して、前記蓄電機器の異常を検出した場合に、前記第1の遮断信号を出力する制御機器とをさらに備える、電力変換装置。
  5. 直流電力を直流負荷に供給するために設けられた直流バスと、系統電力源からの交流電力を直流電力に変換して当該直流電力を前記直流バスに供給可能に構成されるとともに、前記直流バスからの直流電力を交流電力に変換して当該交流電力を前記系統電力源に供給可能に構成された電力変換部と、直流電力を発電して前記直流バスに供給する直流発電機器と、前記直流バスに供給される直流電力を蓄える蓄電機器とを備える直流給電システムの制御方法であって、
    制御機器により前記蓄電機器の状態を監視して、前記蓄電機器の異常を検出するステップと、
    前記異常を検出した前記制御機器により、第1および第2の遮断信号を出力するステップと、
    前記第1の遮断信号に応答した第1の遮断部により、前記蓄電機器を前記直流バスから切り離すステップと、
    前記第2の遮断信号に応答した第2の遮断部により、前記直流負荷を前記直流バスから切り離すステップとを備える、直流給電システムの制御方法。
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