JP2014175591A - 複合配線板 - Google Patents

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Michimasa Takahashi
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Abstract

【課題】 電子部品実装のためのリフローにおいてプリント配線板に反りを生じさせない複合配線板を提供する。
【解決手段】 多数個取り用プリント配線板110の外周に取り付けられた金属板24V、24Hの面方向の熱膨張係数が、プリント配線板の熱膨張係数よりも大きいので、リフローの際にプリント配線板が金属板の熱膨張により外縁方向に引っ張られ、該プリント配線板に反りが生じ難い。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リフロー行う配線板をフレームにより固定した複合配線板に関する。
配線板への電子部品実装、その他の加工処理を施す際に、作業効率を考慮し、一般に配線板単体では無く、同一の配線板を複数個一枚の配線板収容キットの中に収容して行われる。特許文献1には、複数のピース配線板と、該ピース配線板を収容する収容穴を有するフレームとから成る多ピース配線板収容キットが開示されている。
特開2011−23657号公報
しかしながら、配線板への電子部品実装、半田のリフロー温度において、配線板の構成材料のTg(ガラス転位点)を越えるため、実装される部品の重量と基板の残留応力によって、配線板に反りが生じるという課題がある。
本発明の目的は、電子部品実装のためのリフローにおいてプリント配線板に反りを生じさせない複合配線板を提供することにある。
本願発明の複合配線板は、配線板から成るピース部と、
前記ピース部を囲む複数のスリットを備え、該スリット間に設けられた切断用の支持片を介して前記ピース部の外縁を固定するフレーム部と、を有し、
前記フレーム部は、前記ピース部と同材料からなる第1の部分と、前記ピース部よりも熱膨張係数が高い材料から成る第2の部分とから成ることを技術的特徴とする。
本願発明の複合配線板では、ピース部の外周を固定するフレーム部の第2の部分の面方向の熱膨張係数が、ピース部の熱膨張係数よりも大きいので、リフローの際にピース部がフレーム部の第2の部分の熱膨張により外縁方向に引っ張られ、該ピース部に反りが生じ難い。
多数個取り用プリント配線板の平面図。 図2(A)は個片に切り出されたプリント配線板の平面図、図2(B)は斜視図、図2(C)はプリント配線板の切り出された多数個取り用プリント配線板の平面図。 多数個取り用プリント配線板への金属板の取り付けを示す平面図。 図3中の多数個取り用プリント配線板の断面図。 プリント配線板の断面図。 プリント配線板の断面図。 第1実施形態の改変例に係る多数個取り用プリント配線板の平面図。 第2実施形態の多数個取り用プリント配線板の平面図。
[第1実施形態]
図5は、第1実施形態の係るプリント配線板の電子部品実装前の断面図である。プリント配線板10は、中央に配置されるコア絶縁層50Mの第1面F側に、層間絶縁層50A、50C、50E、50G、50Iが積層され、第2面S側に層間絶縁層50B、50D、50F、50H、50Jが積層されている。コア絶縁層50Mの第1面Fの導体回路58Maと第2面Sの導体回路58Mbとはビア導体60Mを介して接続されている。コア絶縁層50Mには心材が配置され、層間絶縁層50A、50C、50E、50G、50I、層間絶縁層50B、50D、50F、50H、50Jにも同様に心材が配置されている。
コア絶縁層50Mの第1面F側に積層される層間絶縁層50Aには、該層間絶縁層50A上の導体回路58Aを、コア絶縁層50Mの導体回路58Maへ接続させるためのビア導体60Aが形成されている。該層間絶縁層50A上に積層される層間絶縁層50Cには、該層間絶縁層50C上の導体回路58Cを、層間絶縁層50A上の導体回路58Aへ接続させるためのビア導体60Cが形成されている。該層間絶縁層50C上に積層される層間絶縁層50Eには、該層間絶縁層50E上の導体回路58Eを、層間絶縁層50C上の導体回路58Cへ接続させるビア導体60Eが形成されている。該層間絶縁層50E上に積層される層間絶縁層50Gには、該層間絶縁層50G上の導体回路58Gを、層間絶縁層50E上の導体回路58Eへ接続させるためのビア導体60Gが形成されている。該層間絶縁層50G上に積層される層間絶縁層50Iには、該層間絶縁層50I上の導体回路58Iを、層間絶縁層50G上の導体回路58Gへ接続させるためのビア導体60Iが形成されている。最上の層間絶縁層50I上には、ソルダーレジスト層62Fが形成され、ソルダーレジスト層の開口64Fから露出される導体回路58Iがパッド66Fを構成する。
コア絶縁層50Mの第2面S側に積層される層間絶縁層50Bには、該層間絶縁層50B上の導体回路58Bを、コア絶縁層50Mの導体回路58Mbへ接続させるためのビア導体60Bが形成されている。該層間絶縁層50B上に積層される層間絶縁層50Dには、該層間絶縁層50D上の導体回路58Dを、層間絶縁層50B上の導体回路58Bへ接続させるためのビア導体60Dが形成されている。該層間絶縁層50D上に積層される層間絶縁層50Fには、該層間絶縁層50F上の導体回路58Fを、層間絶縁層50D上の導体回路58Dへ接続させるビア導体60Fが形成されている。該層間絶縁層50F上に積層される層間絶縁層50Hには、該層間絶縁層50H上の導体回路58Hを、層間絶縁層50F上の導体回路58Fへ接続させるためのビア導体60Hが形成されている。該層間絶縁層50H上に積層される層間絶縁層50Jには、該層間絶縁層50J上の導体回路58Jを、層間絶縁層50H上の導体回路58Hへ接続させるためのビア導体60Jが形成されている。最下の層間絶縁層50J上には、ソルダーレジスト層62Sが形成され、ソルダーレジスト層の開口64Sから露出される導体回路58Jがパッド66Sを構成する。層間絶縁層50I、50G、50E、50C、50A、50M、50B、50D、50F、50H、50Jを貫通するスルーホール52が形成されている。
図6は、電子部品が実装されたプリント配線板の断面図である。
プリント配線板の第1面F側に、パッド66Fに設けられた半田68を介して電子部品11が実装されている。第2面側に、パッド66Sに設けられた半田68を介して電子部品11が実装されている。
図1は、プリント配線板10が4個製造された多数個取り用プリント配線板110の平面図であり、図2(A)は、図2(C)に示すプリント配線板を支持するフレーム部20から個片に切り出されたプリント配線板10の平面図であり、図2(B)は斜視図である。図5は、図2(B)中のX1−X1断面に対応する。プリント配線板10は、略矩形形状に形成され左側に左長手方向側壁14VL、右側に右長手方向側壁14VR、上側に上短手方向側壁14HH、下側に下短手方向側壁14HLが形成され、更に、左長手方向側壁14VLから左側方へ延在する左延在部14Lと、右長手方向側壁14VRから右側方へ延在する右延在部14Rとが形成されている。
図1に示されるように、多数個取り用プリント配線板110で、プリント配線板10の形状に沿ってスリット16が形成され、スリットとスリットとの間にプリント配線板を支持する支持片12が形成されている。即ち、各プリント配線板は、支持片12を介して多数個取り用プリント配線板外周側のフレーム部20に固定されている。フレーム部20には、プリント配線板検査用の検査用パッド32が形成されている。該プリント配線板とフレーム部は同時に形成され、同一の樹脂材料から成る。フレーム部20には、該樹脂材料よりも熱膨張係数の大きなアルミニウム等の可塑性金属から成る矩形の金属板24H、24V、24Mが配置されている。即ち、フレーム部20に設けられた貫通孔22に金属板24H、24V、24Mが填め入れられている。水平方向に配置される金属板24Hは、フレーム部20の長手方向の外周に沿って配置され、垂直方向に配置される金属板24Vは、フレーム部20の短手方向の外周に沿って配置され、中間の金属板24Mは、プリント配線板とプリント配線板との間に配置される。更に、プリント配線板の左延在部14Lとプリント配線板の右延在部14Rとの間の距離が短くなっている部位に、補強金属板24MMが配置されている。貫通孔22に填められる金属板等の材料片は、半田リフロー温度において、フレーム部20及びプリント配線板の構成材料よりも剛性が高い方が好ましい。
第1実施形態では、プリント配線板10が多数個取り用プリント配線板110から切り出される際には、プリント配線板の外形に沿って支持片12がレーザ又はダイシングで切断され、図2(C)に示されるフレーム部20から図2(A)に示されるように個片にプリント配線板が切り出される。
図4(C)は、図1に示される多数個取り用プリント配線板110のD1−D1断面図である。金属板24V、24H、24Mは、厚みT1:750μmに形成されている。多数個取り用プリント配線板110は厚みT2が780μmに形成されている。即ち、金属板24V、24H、24Mの厚みは多数個取り用プリント配線板110よりも薄い。また、金属板の厚さ方向の中心面CC1と、プリント配線板10の厚さ方向の中心面CC2とは一致している。このため、プリント配線板10の上面(第1面)Fよりも金属板24V、24H、24Mはch(15mm)分凹み、プリント配線板の下面(第2面)Sよりも金属板24V、24H、24Mはcl(15mm)分凹んでいる。アルミニウム製の金属板の主面方向の熱膨張係数は23ppm/℃で、樹脂製のプリント配線板の主面方向の熱膨張係数は16ppm/℃で、金属板24V、24H、24Mの熱膨張係数がプリント配線板の熱膨張係数よりも大きい。金属板24V、24H、24Mの厚みをプリント配線板よりも薄くすることで、熱膨張係数差によりプリント配線板側に反りを生じないように調整されている。また、プリント配線板10の上面(第1面)Fが金属板24V、24H、24Mよりも凹み、プリント配線板の下面(第2面)S下面が金属板24V、24H、24Mよりも凹むように固定することで、プリント配線板の電子部品実装の際に金属板24V、24H、24Mが干渉しないように固定されている。第1実施形態では、金属板の材料としてアルミニウムを用いたが、プリント配線板の熱膨張係数よりも大きければ、銅、ステンレス等を用いることも可能である。
多数個取り用プリント配線板110への金属板の取り付け工程が図3及び図4に示される。
図5に断面構造が示される多数個取り用プリント配線板110が形成された後、貫通孔22及びスリット16が打ち抜き加工、ダイシング、又は、レーザダイシングで形成される(図3(A))。図3(A)のA1−A1断面が図4(A)に示される。
各貫通孔22に金属板24V、24H、24M、補強金属板24MMが収容される。(図3(B))。図3(B)のB1−B1断面が図4(B)に示される。貫通孔22に金属板24V、24H、24M、補強金属板24MMとの間にはc1(数μm)程度のクリアランスが設けられている。図3(B)のB1−B1断面が図4(B)に示される。塑性変形前の金属板24V、24H、24M、補強金属板24MMの厚みT1’は760μmに形成されている。
金属板24V、24H、24M、補強金属板24MMへの対応部位が突出する上型と下方により挟まれ、金属板24V、24H、24M、補強金属板24MMが塑性変形され、金属板24V、24H、24M、補強金属板24MMの側壁が貫通孔22の側壁へ突き合わされた状態で接触した状態でカシメられる(図3(C))。図3(C)のC1−C1断面が図4(C)に示される。
図3(C)に示す多数個取り用プリント配線板110の貫通孔22に金属板24V、24H、24M、24MMが固定された状態で、半田印刷が行われ、電子部品が載置され、リフロー炉で電子部品11の実装が行われる(図1)。200℃近いリフロー温度は、プリント配線板を構成する樹脂のTg(ガラス転位点)を越えるため、実装される部品の重量と基板の残留応力によって、プリント配線板に反りが生じ易い。ここで、第1実施形態では、フレーム部20に固定されたプリント配線板10は、電子部品11の重量による応力と共にプリント配線板10には中心側への応力が生じるが、上述したように、金属板24V、24H、24Mの主面方向への熱膨張係数がプリント配線板10の熱膨張係数よりも大きいため、プリント配線板10よりも相対的にフレーム部20が面方向(短手方向と平行方向Fv、長手方向と平行方向Fh)に広がり、固定されたプリント配線板10に、上述したプリント配線板10に中心側への応力を打ち消す外縁側への応力を加える。これにより、リフローにおいてもプリント配線板に反りを生じさせない。
第1実施形態の多数個取り用プリント配線板110では、金属板24V、24H、24M、補強金属板24MMの側壁が貫通孔22の側壁へ突き合わされた状態でカシメらているため、金属板24V、24H、24M、補強金属板24MMに生じる面方向の応力を効率的にフレーム部20へ伝えることができる。
また、プリント配線板とプリント配線板との間に中間の金属板24Mが配置されるため、プリント配線板とプリント配線板との間に生じる応力を緩和することができる。
更に、補強金属板24MMが、プリント配線板とプリント配線板との間の距離が短くなっている部位に配置されているので、該補強金属板24MMによってフレーム部を補強することができる。
第1実施形態の多数個取り用プリント配線板110は、フレーム部20に検査用パッド32を有するため、プリント配線板の検査を行うことができる。
なお、金属板24V、24H、24M、補強金属板24MMの合計面積は、フレーム部全体の面積の20%以上であることが望ましい。合計面積が20%未満では、プリント配線板の応力緩和を十分に行い得ない。
電子部品の実装後に、図2(C)に示すように、プリント配線板の支持片12から矩形形状のプリント配線板10が切り落とされ、フレーム部20のスリット16に支持片12の基部を残した状態で、プリント配線板が分離される。
第1実施形態の第1改変例のプリント配線板は、図5に示される構成で、コア絶縁層50Mには心材が配置され、層間絶縁層50A、50C、50E、50G、50I、層間絶縁層50B、50D、50F、50H、50Jには心材が配置されていない。このため、剛性が低くプリント配線板に反りが生じ易いが、金属板によりリフローにおいてもプリント配線板に反りを生じさせない。
[第1実施形態の第2改変例]
図7(A)は、第1実施形態の第2改変例に係る複合配線板を示し、図7(B)は金属板24VAを拡大して示す。
第1実施形態の第2改変例では、多数個取り用プリント配線板110のフレーム部20に固定される金属板24VA、24HA、24MAの角部が面取りされている。これにより、角部からの応力でフレーム部20にクラックが生じることが防がれる。図7(B)は、第1実施形態の第2改変例の変形例に係る金属板24Bを示す。変形例では、金属板の側面に全てアールが付けられ、直線上の側壁からの応力が生じないように形成されている。
[第2実施形態]
図8は、第2実施形態に係る多数個取り用プリント配線板110を示す。
水平方向に配置される金属板24Hは、フレーム部20の長手方向の外周に沿って、プリント配線板を挟んで対称に位置するように配置されている。垂直方向に配置される金属板24Vは、フレーム部20の短手方向の外周に沿って、対称に位置するように配置され、中間の金属板24Mは、プリント配線板とプリント配線板との間に、上記垂直方向に配置される金属板24Vを含めプリント配線板を挟んで対称に位置するように配置される。第2実施形態の多数個取り用プリント配線板110では、局所的に応力を集中させ難い利点がある。
10 プリント配線板
12 支持片
16 スリット
20 フレーム部
22 貫通孔
24V、24H、24M 金属板
24MM 補強金属板

Claims (12)

  1. 配線板から成るピース部と、
    前記ピース部を囲む複数のスリットを備え、該スリット間に設けられた切断用の支持片を介して前記ピース部の外縁を固定するフレーム部と、を有し、
    前記フレーム部は、前記ピース部と同材料からなる第1の部分と、前記ピース部よりも熱膨張係数が高い材料から成る第2の部分とから成る複合配線板。
  2. 請求項1の複合配線板であって、
    前記第2の部分は、前記第1の部分に設けられた通孔に、該第1の部分よりも熱膨張係数の高い材料片が填め込まれてなる。
  3. 請求項2の複合配線板であって、
    前記第2の部分は金属板から成る。
  4. 請求項3の複合配線板であって、
    前記金属板は、前記第1の部分に設けられた通孔に塑性変形され填め込まれている。
  5. 請求項3の複合配線板であって、
    前記金属板は、矩形形状のフレーム部の外周に沿って配置されている。
  6. 請求項5の複合配線板であって、
    更に、前記金属板は、前記ピース部と前記ピース部との間に配置されている。
  7. 請求項6の複合配線板であって、
    更に、前記金属板が、前記ピース部と前記ピース部との間で、該ピース部と該ピース部との間の距離が短くなっている部位に配置されている。
  8. 請求項1の複合配線板であって、
    前記第1の部分に検査用パッドを有する。
  9. 請求項1の複合配線板であって、
    前記第2の部分の面積は、前記フレーム部全体の面積の20%以上である。
  10. 請求項2の複合配線板であって、
    前記第2の部分の表面は、前記第1の部分の表面よりも凹み、
    前記第2の部分の裏面は、前記第1の部分の裏面よりも凹んでいる。
  11. 請求項1の複合配線板であって、
    前記ピース部は、心材を備えるコア基板と、該コア基板上に積層される層間樹脂絶縁層及び導体層から成るビルドアップ層とを有し、
    前記ビルドアップ層の層間樹脂絶縁層は心材を備えない。
  12. 請求項3の複合配線板であって、
    前記金属板の側壁は、前記通孔の側壁と密着している。
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