JP2014175498A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蛍光体の発光効率を向上させ、より明るい発光装置を実現する。
【解決手段】LED素子(2)と、蛍光を発するナノ粒子蛍光体(10)を固形の封止材によって封止した、複数の蛍光体粒子(3)と、を有し、上記ナノ粒子蛍光体(10)の粒子は、互いの凝集が抑制される濃度で上記固形の封止材中に封止され、赤色蛍光体粒子(3a)が、緑色蛍光体粒子(3b)よりも上記LED素子(2)側に位置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、異なる色の蛍光を発する複数の蛍光体を有する発光装置に関する。
近年、次世代の発光装置として、ナノ粒子の蛍光体を用いる発光装置が開発されている。蛍光体にナノ粒子を用いることにより、従来の蛍光体と比較して発光効率の向上および高演色性が期待される。さらに、ナノ粒子はその粒子径を変えることで、蛍光波長、すなわち蛍光色を容易に制御することができる。この蛍光波長のスペクトル線幅は狭いため、ナノ粒子の蛍光体を用いた発光装置は、色再現性に優れているという特徴がある。ナノ粒子蛍光体を用いた発光装置に関する技術として、例えば、下記の特許文献1から特許文献3のものが知られている。
特許文献1には、複数の蛍光体から放出された光を混色させる発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)装置が開示されている。そして、この蛍光体はナノ粒子蛍光体層であり、発光ダイオード側から、長波長に発光するナノ粒子蛍光体層の順に配置されている。
また特許文献2および3には、ナノ粒子蛍光体を液体とともに封止する技術が開示されている。特許文献2は液滴を含んだ高分子によって形成された波長変換器が開示されており、上記液滴は液体とナノ粒子蛍光体からなる。また、特許文献3にはナノ粒子蛍光体と液体とが、中空粒状体の中に封入された蛍光体粒子が開示されている。
特開2006−261554号公報(2006年9月28日公開) 特開2007−262375号公報(2007年10月11日公開) 特開2007−173755号公報(2007年7月5日公開)
しかしながら、従来の技術には次のような問題がある。
すなわち、上記特許文献1に記載の発光ダイオード装置は、ナノ粒子蛍光体を密に配置しているため、ナノ粒子蛍光体間でのエネルギー移動が発生する。その結果、吸収した励起光のエネルギーが蛍光に変換されないため、蛍光体の発光効率、すなわち明るさが低下してしまうという問題がある。
さらに、上記特許文献2および3には、異なる色の蛍光を発する複数のナノ粒子蛍光体を用いることについては、開示も示唆もされていない。つまり、上記特許文献2および3に記載された技術は、混色された光の明るさを向上させることを意図したものではない。
加えて、上記特許文献2および3に記載の技術では、ナノ粒子蛍光体および液体を封止している高分子または中空粒状体が破損した場合、液体が漏出してしまうためナノ粒子蛍光体を封止する効果がなくなってしまうという新たな問題も生じる。
上記の高分子または中空粒状体などの破損は、機械的なダメージによる破損の他に、液体が発熱することにより沸騰または蒸発が起こり、その結果発生する気圧の上昇による破損も考えられる。この気圧の上昇による破損は、励起光による発光部の温度上昇、または励起光源自体の発熱が起こる発光装置において特に問題となる。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、蛍光体の発光効率を向上させ、より明るい発光装置を実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る発光装置は、励起光を出射する励起光源と、上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発するナノ粒子蛍光体を固形の封止材によって封止した、複数の蛍光体粒子と、を有し、上記ナノ粒子蛍光体の粒子は、互いの凝集が抑制される濃度で上記固形の封止材中に封止され、上記複数の蛍光体粒子は、上記励起光源から出射された励起光を受けて、第1の色の蛍光を発する第1蛍光体粒子と、上記第1の色とは異なる第2の色の蛍光を発する第2蛍光体粒子と、を有し、上記第1蛍光体粒子および上記第2蛍光体粒子のうち、発する光の波長の長い方の蛍光体粒子が他方の蛍光体粒子よりも上記励起光源側に位置する。
本発明の一態様によれば、発光体の発光効率を向上させ、より明るい発光装置を実現できるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る発光装置の断面図である。 蛍光体粒子およびナノ粒子蛍光体を密に配置した場合を示す図である。 封止材の単位体積当たりのナノ粒子蛍光体の重量とナノ粒子蛍光体の発光スペクトルの半値幅およびピーク波長との関係を示したグラフである。 実施形態1に係る発光装置および従来の発光装置の発光動作を比較した断面図である。 本発明の実施形態2に係る発光装置の断面図である。 実施形態1に係る発光装置および実施形態2に係る発光装置における蛍光体粒子層を拡大した図である。 実施形態1に係る発光装置および実施形態2に係る発光装置の発光動作を比較した断面図である。 本発明の実施形態3に係る発光装置の断面図である。 実施形態1に係る発光装置および実施形態3に係る発光装置における蛍光体粒子層を拡大した図である。 実施形態1に係る発光装置および実施形態3に係る発光装置の発光動作を比較した断面図である。 本発明の実施形態3に係る別の発光装置の断面図である。
<実施形態1>
以下図面を参照しつつ、本実施形態に係る発光装置1について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
〔発光装置1の基本構成〕
まず、発光装置1の基本構成について図1を参照して説明する。図1は発光装置1の概略構成を示す断面図である。
発光装置1は、LED素子(励起光源)2と、赤色蛍光体粒子(第1蛍光体粒子)3aと、緑色蛍光体粒子(第2蛍光体粒子)3bとを備える。さらに、発光装置1は、図1に示すように、LEDパッケージ4、および封止樹脂層5を備えていることが好ましい。
なお、赤色蛍光体粒子3aおよび緑色蛍光体粒子3bを総称して、「蛍光体粒子3」と称する場合もある。また、後述するように、赤色蛍光体粒子3aおよび緑色蛍光体粒子3bは、それぞれ赤色ナノ粒子蛍光体10aおよび緑色ナノ粒子蛍光体10bを含むものである。なお、赤色ナノ粒子蛍光体10aおよび緑色ナノ粒子蛍光体10bを総称して、「ナノ粒子蛍光体10」と称する場合もある。また、ナノ粒子蛍光体10の詳細については後述する。以下、各部について説明する。
LED素子2は、励起光を出射する励起光源として機能する発光素子である。LED素子2は、1チップに1つの発光点を有するもの、あるいは、1チップに複数の発光点を有するものの何れでもよい。LED素子2の発光波長は、例えば、450nm(青色)であるが、420nm〜490nmの青色領域の波長のLEDを選択することができる。あるいは、LED素子2の発光波長は、ナノ粒子蛍光体10の種類に応じて適宜選択されればよく、したがって、青色とは異なる波長としてもよい。なお、LED素子2は、単数でなくてもよく、複数であってもよい。また、LED素子2は、レーザなどの他の励起光源に置き換えてもよい。
赤色蛍光体粒子3aは、LED素子2が発した青色光で励起されて赤色の光を発するもので、その光の主波長は例えば600nm〜680nmである。赤色蛍光体粒子3aは、励起光を蛍光に変換するため、波長変換素子であるといえる。
緑色蛍光体粒子3bは、LED素子2が発した青色光で励起されて緑色の光を発するもので、その光の主波長は例えば510nm〜560nmである。緑色蛍光体粒子3bは、励起光を蛍光に変換するため、波長変換素子であるといえる。
上記の蛍光体粒子3は、ナノ粒子蛍光体10を固形の封止材によって封止したものであり、本実施形態では粒子径が10μm〜100μmの略球形の粒子である。なお、蛍光体粒子3の形状は略球形に限られず、他の形状であってもよい。また、粒子径においても10μm〜100μmの範囲に限られず、10μm未満、または100μmより大きいものであってもよい。
また、本実施形態では、赤色蛍光体粒子3aおよび緑色蛍光体粒子3bは層状に配置され、赤色蛍光体粒子層20aおよび緑色蛍光体粒子層20bとして発光装置1に配置されている。この赤色蛍光体粒子層20aおよび緑色蛍光体粒子層20bを総称して、「蛍光体粒子層20」と称する場合もある。なお、蛍光体粒子3の配置は、本実施形態のように層状に限られず、他の配置形状であってもよい。また、蛍光体粒子3は、例えば、封止材としての樹脂のモノマーとナノ粒子蛍光体10とを用いた懸濁重合法によって作製することができる。
ここで、蛍光体粒子3中のナノ粒子蛍光体10の分散について説明する。図2は、赤色蛍光体粒子3aおよび赤色ナノ粒子蛍光体10aを密に配置した場合を示す図である。
まず、図2の(b)は赤色ナノ粒子蛍光体10a自体を密に配置した場合の図である。従来技術のように、ナノ粒子蛍光体10自体を密に配置すると、ナノ粒子蛍光体10の高い表面活性のためにナノ粒子蛍光体10同士が凝集することにより、ナノ粒子蛍光体10間の距離を十分に保つことができない。その結果、ナノ粒子蛍光体10間でのエネルギー移動が発生し、ナノ粒子蛍光体10が発する蛍光の効率が低下してしまう。
一方、図2の(a)に示すように、本発明においてナノ粒子蛍光体10は、蛍光体粒子3中に分散されている。具体的には、ナノ粒子蛍光体10は、互いの凝集が抑制される濃度で固形の封止材中に分散されている。この濃度のさらに具体的な上限値は発明者によって見出されており、封止材の単位体積当たりのナノ粒子蛍光体10の重量が、ナノ粒子蛍光体10の発光スペクトルの半値幅およびピーク波長との関係において、変曲点となる濃度以下であればよい。これについて、図3を参照して説明する。図3は、封止材の単位体積当たりのナノ粒子蛍光体の重量とナノ粒子蛍光体の発光スペクトルの半値幅およびピーク波長との関係を示したグラフである。なお、「変曲点」とは、平面上の曲線で曲がる方向が変わる点、より具体的には、曲線上で曲率の符号(プラス・マイナス)が変化する点(この点では0となる)をいう。
図3の(a)に示すように、ナノ粒子蛍光体10の濃度が増加すると、ナノ粒子蛍光体10が発する蛍光が他のナノ粒子蛍光体10に吸収される影響により、半値幅は徐々に減少していく。ここで、図3の(a)に示す濃度Aを境として、半値幅の減少傾向が変化する。具体的には、濃度Aよりも蛍光体濃度が低いときは、濃度が増加するにしたがって、半値幅はある値に収束していくような減少傾向を示す。これは、ナノ粒子蛍光体10の発光スペクトルが、吸収されることのない、より長波長の光のみの発光スペクトルとなるためである。
一方、濃度Aよりも蛍光体濃度が高いときは、濃度が増加するにしたがって半値幅の減少量が増加していく。これは、濃度Aを超えると、ナノ粒子蛍光体10の凝集、つまりエネルギー移動の影響が表れてくるためである。その結果、図3の(a)に示すように、ナノ粒子蛍光体10の濃度と半値幅との関係は、濃度Aが変曲点に対応する3次関数のグラフを描く関係と捉えることができる。
また、図3の(b)に示すように、ナノ粒子蛍光体10の濃度が増加すると、ナノ粒子蛍光体10が発する蛍光が他のナノ粒子蛍光体10に吸収される影響により、ピーク波長は徐々に増加していく。ここで、図3の(a)に示す濃度Bを境として、半値幅の減少傾向が変化する。具体的には、濃度Bよりも蛍光体濃度が低いときは、濃度が増加するにしたがって、ピーク波長はある値に収束していくような増加傾向を示す。これは、ナノ粒子蛍光体10の発光スペクトルが、吸収されることのない、より長波長の光のみの発光スペクトルとなるためである。
一方、濃度Bよりも蛍光体濃度が高いときは、濃度が増加するにしたがってピーク波長の増加量が増加していく。これは、濃度Bを超えると、ナノ粒子蛍光体10の凝集、つまりエネルギー移動の影響が表れてくるためである。その結果、図3の(b)に示すように、ナノ粒子蛍光体10の濃度とピーク波長との関係は、濃度Bが変曲点に対応する3次関数のグラフを描く関係と捉えることができる。
さらに、図2の(a)に示すように、蛍光体粒子3を密に配置(例えば蛍光体粒子層20のように層状に配置)した場合であっても、蛍光体粒子3はナノ粒子蛍光体10に比べて十分に大きいため、他の蛍光体粒子3中のナノ粒子蛍光体10との距離も十分に保つことができる。よって、ナノ粒子蛍光体10間でのエネルギー移動を抑制することができる。
なお、図3に示す濃度AおよびBの値は、同じ値あるいは異なる値となりうる。例えば、リン化インジウム(InP)でナノ結晶コアが形成され、硫化亜鉛(ZnS)でシェルが形成された、緑色発光を示すナノ粒子蛍光体10の場合、変曲点に対応する濃度は、濃度AおよびBともに1.1mg/mlである。
ナノ粒子蛍光体10としては、III−V族半導体ナノ粒子蛍光体(例えば、リン化インジウム:InP、または窒化インジウム:InN)、またはII−VI族半導体ナノ粒子蛍光体(例えば、セレン化カドミウム:CdSe)を用いることができる。この蛍光体は、LED素子2から発せられた高い出力(および/または光密度)の励起光に対しての熱体制が高く、例えば照明光源に最適である。
ナノ粒子蛍光体10を封止する封止材としては、透光性を有する樹脂材料、つまり非結晶樹脂によって形成されるため、ポリスチレン、アクリルニトリル/スチレン、アクリルニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル、シリコーンなどを好適に採用することができる。なかでもメタクリル樹脂(ポリメタクリル酸ラウリル、PLMA)が、ナノ粒子蛍光体10を分散しやすいため、より好ましい。また、例えば、ガラス材(無機ガラス、有機無機ハイブリットガラス)を用いることもできる。ガラス材として低融点ガラスを用いてもよい。封止材は透明性が高いものが好ましく、励起光が高出力の場合には、耐熱性の高いものが好ましい。特に、ナノ粒子蛍光体10は、水分・酸素に対して弱いことから、ナノ粒子蛍光体10を封止材で封止することで、水分・酸素に対する耐性を高めることができる。
ここで、半導体ナノ粒子蛍光体10は、組成が同一の化合物半導体(例えばリン化インジウム:InP)を用いても、その粒子径をナノメーターサイズに変更することにより、量子サイズ効果によって発光色を変化させることができるという特徴を有する。例えば、InPでは、粒子サイズが3〜4nm程度のときに赤色に発光する。このように、従来の蛍光体は材料で発光する色(波長)が決まっているのに対して、同じ材料で粒径を変化させるだけで発光波長を容易に変えることができる点がナノ粒子蛍光体10の大きな特徴である。
また、半導体ナノ粒子蛍光体10は、半導体ベースであるため蛍光寿命が短く、励起光により吸収した励起エネルギーを素早く蛍光として放射でき、ハイパワーの励起光に対して耐性が強いという特徴も有する。これは、この半導体ナノ粒子蛍光体10の発光寿命が10ナノ秒程度と、希土類を発光中心とする通常の蛍光体材料に比べて5桁も小さいためである。
その結果、半導体ナノ粒子蛍光体10は、強い励起光に対して高効率を保つことができ、蛍光体からの発熱を低減させることができる。このように、ナノ粒子蛍光体10を用いることで、蛍光体粒子3が熱によって劣化(変色や変形)するのをより抑制することができる。
また、蛍光体粒子3の蛍光色は、赤色および緑色に限られず、例えば黄色などの他の色であってもよい。さらに、発光装置1に用いられる蛍光体粒子3は赤色蛍光体粒子3aおよび緑色蛍光体粒子3bの2種類に限られず、3種類以上であってもよい。
LEDパッケージ4は、凹部が形成された筐体であり、この凹部の底面にLED素子2が配置されている。LEDパッケージ4の材質は、反射率の高いものが好ましく、例えばポリフタルアミド(polyphthalamide、PPA)樹脂、またはアルミナなどのセラミックスといったものが挙げられる。
封止樹脂層5は、上記凹部に配置され、蛍光体粒子3を封止するものである。なお、封止樹脂層5に好適な材質は上記封止材と同様に、透光性を有する樹脂材料、またはガラス材であればよい。また、上記封止材と同様に、透明性および耐熱性の高いものが好ましい。
〔発光装置1の発光動作について〕
次に、発光装置1の発光動作について、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る発光装置1および従来の発光装置60の発光動作を比較した断面図である。
図4の(a)に示すように、発光装置1では、LED素子2から青色の励起光(青色光)31が出射され、その励起光が赤色蛍光体粒子3aおよび緑色蛍光体粒子3bに入射する。これにより、赤色蛍光体粒子3aは、LED素子2が発した青色光31によって励起されて赤色光32を発し、緑色蛍光体粒子3bは、LED素子2が発した青色光31によって励起されて緑色光33を発する。
ここで、赤色蛍光体粒子3aは、緑色蛍光体粒子3bから出射された、赤色光32よりも波長の短い緑色光33を吸収しやすいという性質を有する。そのため、緑色蛍光体粒子3bから出射された緑色光33の一部は赤色蛍光体粒子3aに吸収され、その吸収された分だけ発光装置の発光効率は低下することになる。
しかしながら、発光装置1では、赤色蛍光体粒子層20aが、緑色蛍光体粒子層20bに比べて、LED素子2により近い側に配置されている。したがって、光取り出し口(封止樹脂層5の表面)方向に発せられた緑色光33は、赤色蛍光体粒子3aに吸収されることなく発光装置1の外部に出射される。これにより赤色蛍光体粒子3aが緑色光33を吸収する割合を低減することができ、発光効率を向上させることができる。
さらに、発光装置1は、蛍光体粒子3を層状に配置した蛍光体粒子層20を有している。上述したように、蛍光体粒子3中のナノ粒子蛍光体10の濃度は、ナノ粒子蛍光体10の発光スペクトルの半値幅およびピーク波長との関係において、変曲点に対応する濃度以下であるため、ナノ粒子蛍光体10間の距離を十分に保つことができる。さらに、蛍光体粒子3の粒子径は10μm〜100μmであり、ナノ粒子蛍光体10と比べて十分に大きいため、蛍光体粒子層20のように、蛍光体粒子3を密に配置した場合でも、他の蛍光体粒子3中のナノ粒子蛍光体10との距離を十分に保つことができる。
一方、図4の(b)に示すような、ナノ粒子蛍光体10自体を層状に配置した赤色光32を発するナノ粒子蛍光体層61a、および緑色光33を発するナノ粒子蛍光体層61bを有する発光装置60の場合、LED素子2から出射された青色光31を吸収したナノ粒子蛍光体10は、青色光31の吸収によって得たエネルギーを他のナノ粒子蛍光体10に移動させる。その結果、外部に出射される赤色光32および緑色光33の強度が低下し、発光装置60は発光装置1に比べて発光効率が低下することになる。
以上より、本実施形態に係る発光装置1は、ナノ粒子蛍光体10間の凝集を抑制し、かつ緑色光33の再吸収を低減することができる。これにより、蛍光体粒子の発光効率が向上し、より明るい発光装置を実現することができる。
<実施形態2>
本発明の別の実施形態について、図5〜図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
〔発光装置40〕
図5は、本実施の形態に係る発光装置40の概略構成を示す断面図である。
図5に示すように、発光装置40では、赤色蛍光体粒子3aの方が緑色蛍光体粒子3cよりも大きい。具体的には、本実施形態の蛍光体粒子3は、実施形態1と同様に略球形であるため、赤色蛍光体粒子3aの粒子径の方が緑色蛍光体粒子3cの粒子径よりも長い。例えば、赤色蛍光体粒子3aの粒子径:100μm、緑色蛍光体粒子3cの粒子径:10μm。なお、本実施形態においては、上述したように蛍光体粒子3が略球形であるため、その大きさを粒子径で比較したが、他の尺度で比較してもよく、例えば蛍光体粒子3の体積を比較してもよい。
ここで、粒子径の小さい緑色蛍光体粒子3cを用いることによって奏される効果について説明する。図5は発光装置1および発光装置40における蛍光体粒子層20を拡大した図である。
一般的に、光の波長以上の大きさ(粒径)を持つ粒子は、ミー散乱によって光を散乱する確率が高くなることが知られている。
具体的には、図6の(a)に示すように、粒子径の大きい緑色蛍光体粒子3bを用いる発光装置1の場合、下層の赤色蛍光体粒子層20aから発せられる赤色光32が、緑色蛍光体粒子3bによるミー散乱によって散乱される可能性がある。その結果、外部に照射される赤色光32の強度が低下してしまう。
一方、図6の(b)に示すように、粒子径が赤色蛍光体粒子3aより小さい緑色蛍光体粒子3cを用いる発光装置40の場合、ミー散乱によって赤色光32が散乱される可能性が低下する。よって、発光装置40では、発光装置1に比べて、外部に照射される赤色光32の強度が向上する。
また、粒子径が赤色蛍光体粒子3aより小さい緑色蛍光体粒子3cを用いることで、緑色蛍光体粒子3cの重量が、赤色蛍光体粒子3aと比べて軽くなる。これにより、発光装置40の作製過程で、硬化前の液状の封止樹脂層5に蛍光体粒子3を混ぜたとき、赤色蛍光体粒子3aの方が重いため、沈降速度が速くなる。よって、より長波長の発光を示す赤色蛍光体粒子3aが自ずとLED素子側に配置されることとなり、望みの順序、すなわち発する光の波長の長い赤色蛍光体粒子3aが緑色蛍光体粒子3cよりもLED素子2側に位置する順序での蛍光体粒子層20の積層を容易に行うことができる。
〔発光装置40の発光動作について〕
次に、発光装置40の発光動作について、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態に係る発光装置40および実施形態1に係る発光装置1の発光動作を比較した断面図である。
図7の(a)に示すように、発光装置40では、赤色蛍光体粒子3aは、LED素子2が出射した青色光31によって励起されて赤色光32を発する。このとき、赤色蛍光体粒子層20aの上層(光取り出し口側)にある緑色蛍光体粒子層20cを形成する緑色蛍光体粒子3cは、その粒子径が赤色蛍光体粒子3aに比べて小さいため、ミー散乱によって赤色光32が散乱する割合が低くなる。
一方、図7の(b)に示すように、発光装置1では、緑色蛍光体粒子3bの粒子径が発光装置40の緑色蛍光体粒子3cに比べて大きいため、ミー散乱によって赤色光32が散乱する割合が高くなる。
これにより、発光装置40では、発光装置1に比べて外部に出射される赤色光32の強度が向上する。よって、発光装置40によって、より明るい発光装置を実現することができる。また、上述したように、蛍光体粒子層20の積層を容易に行うことができるので、低コストの発光装置を実現することができる。
<実施形態3>
本発明のさらに別の実施形態について、図8〜図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
〔発光装置50〕
図8は、本実施の形態に係る発光装置50の概略構成を示す断面図である。
図8に示すように、発光装置50では、LED素子2側に位置している蛍光体粒子3、すなわち赤色蛍光体粒子3dは、LED素子2側の粒子表面に金属膜11を有する。この金属膜11は、例えば蒸着によって得られるが、これに限定されず、他の方法によって金属膜11を有する蛍光体粒子3が作製されてもよい。
図9は、発光装置1および発光装置50における蛍光体粒子層20を拡大した図である。
一般的に蛍光体の光は全方位に発せられる。つまり、蛍光成分のうちLED素子2の方向に進んでしまうものも存在するということである。ここで、図9の(a)に示すように、金属膜11を有しない蛍光体粒子3(すなわち発光装置1における蛍光体粒子3)の場合、LED素子2の方向に進んだ光については、LEDパッケージ4の表面による反射によってのみ、光取り出し口方向に進路を変更させることができる。
一方、赤色蛍光体粒子3dは、そのLED素子2側の粒子表面に金属膜11を有する。これにより、LED素子2の方向に進んだ光を反射することができる。特に、赤色光32については、蛍光体粒子3の外部に光が放出される前に金属膜11によって反射することができるため、外部に出射される赤色光32の強度を向上させることができる。
なお、金属膜11の材質は、可視光領域の吸収率が低いものが好ましい。具体的には、アルミニウム、あるいは銀などからなる膜が好適に採用される。また、金属膜の膜厚は30nm以下であることが好ましい。これは、金属膜11の膜厚が厚すぎることによって、LED素子2から出射される励起光が透過せず、発光効率が低下してしまうことを防ぐためである。
また、赤色蛍光体粒子3dは金属膜11を有しているため、緑色蛍光体粒子3bなどに比べて重くなる。よって、赤色蛍光体粒子3dの沈降速度は緑色蛍光体粒子3bなどに比べて早くなるため、硬化前の液状の封止樹脂層5に蛍光体粒子3を混ぜたとき、より長波長の発光を示す赤色蛍光体粒子3dが自ずとLED素子側に配置されることとなる。よって、望みの順序、すなわち発する光の波長の長い赤色蛍光体粒子3aが緑色蛍光体粒子3cよりもLED素子2側に位置する順序での蛍光体粒子層20の積層を容易に行うことができる。
〔発光装置50の発光動作について〕
次に、発光装置50の発光動作について、図10を参照して説明する。図10は本実施形態に係る発光装置50および実施形態1に係る発光装置1の発光動作を比較した断面図である。
図10の(a)に示すように、発光装置50では、蛍光体粒子3から発せられた光のうち、LED素子2の方向に発せられた光を、赤色蛍光体粒子3dが有する金属膜11が反射する。
一方、図10の(b)に示すように、発光装置1では、蛍光体粒子3から発せられた光のうち、LED素子2の方向に発せられた光は、LEDパッケージ4の表面によってしか反射されない。
これにより、発光装置50では、光取り出し口方向に進む光成分が増加する。特に、赤色光32は、赤色蛍光体粒子3dの外部に放出される前に金属膜11に達するので、反射される確率、すなわち光取り出し口方向に進む確率が高くなる。よって、主に赤色光32において、外部に出射される光の強度が向上する。よって、より明るい発光装置を実現することができる。また、上述したように、蛍光体粒子層20の積層を容易に行うことができるので、低コストの発光装置を実現することができる。
なお、発光装置50は、赤色蛍光体粒子のみが金属膜11を有する構成であるが、本実施形態に係る発光装置はこれに限定されない。図11は、本実施形態に係る発光装置70の概略構成を示す断面図である。図11に示すように、発光装置70は、赤色蛍光体粒子3dに加えて、緑色蛍光体粒子3eも金属膜11を有してもよい。
上述したように、金属膜は膜厚30nm以下と非常に薄い。このため、光を完全に反射するものではなく、一部を透過する。よって、例えば赤色蛍光体粒子3dから発せられた赤色光32が、緑色蛍光体粒子3eが有する金属膜11によって反射されても、赤色蛍光体粒子3dが有する金属膜11やLEDパッケージ4の表面などでさらに反射されることで、再び緑色蛍光体粒子3eが有する金属膜11を透過することができる。
また、緑色光33のうち、LED素子2方向に進んだものを反射し、光取り出し口方向に進ませることができる。これにより、緑色光33が赤色蛍光体粒子3dに吸収されることを抑制するともに、外部に出射される緑色光33の強度が向上する。よって、さらに明るい発光装置を実現することができる。
〔変形例〕
上述した発光装置40および発光装置50は、その構成を組み合わせることも可能である。すなわち、赤色蛍光体粒子の大きさを緑色蛍光体粒子より大きくしたうえで、赤色蛍光体粒子(あるいは赤色蛍光体粒子および緑色蛍光体粒子)が、そのLED素子2側の粒子表面に金属膜11を有する構成であってもよい。
これにより、ミー散乱による散乱を抑え、かつLED素子2の方向に進んだ光を反射させることができるので、さらに明るい発光装置を実現することができる。
また、本発明の発光装置は、蛍光体粒子を三層としてもよい。例えば、本発明の発光装置は、LED素子2が発した青色光31で励起されて黄色の光を発する黄色蛍光体粒子をさらに有し、LED素子2側から赤色蛍光体粒子層、黄色蛍光体粒子層、緑色蛍光体粒子層の順に積層する構成であってもよい。なお、黄色蛍光体粒子の発する光の主波長は例えば、560nm〜590nmである。
これにより、発する蛍光の色が互いに異なる蛍光体粒子を3つ有するので、より演色性の高い発光装置を実現することができる。
さらに、本発明の発光装置は、発する蛍光の色が互いに異なる蛍光体粒子を3つ以上備えていてもよく、その数は用途などに応じて適宜選択されればよい。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る発光装置は、励起光(青色光31)を出射する励起光源(LED素子2)と、上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発するナノ粒子蛍光体10を固形の封止材によって封止した、複数の蛍光体粒子3と、を有し、上記ナノ粒子蛍光体の粒子は、互いの凝集が抑制される濃度で上記固形の封止材中に封止され、上記複数の蛍光体粒子は、上記励起光源から出射された励起光を受けて、第1の色の蛍光(赤色光32)を発する第1蛍光体粒子(赤色蛍光体粒子3a)と、上記第1の色とは異なる第2の色の蛍光(緑色光33)を発する第2蛍光体粒子(緑色蛍光体粒子3b)と、を有し、上記第1蛍光体粒子および上記第2蛍光体粒子のうち、発する光の波長の長い方の蛍光体粒子が他方の蛍光体粒子よりも上記励起光源側に位置する。
上記の構成によれば、蛍光体粒子は、ナノ粒子蛍光体を互いの凝集が抑制される濃度で、固形の封止材に封止したものである。これにより、ナノ粒子蛍光体間のエネルギー移動を抑制することができる。よって、蛍光体粒子の発光効率が向上し、より明るい発光装置を実現することができる。また、固形の封止材に封止されているので、機械的なダメージや発光装置の発熱によるダメージに強い蛍光体粒子を実現することができる。
さらに、上記の構成によれば、蛍光体粒子が自粒子にて発する蛍光よりも短い波長の光を吸収しやすい特性を有することをふまえ、互いに異なる色の蛍光を発する第1蛍光体粒子および第2蛍光体粒子のうち、発する光の波長の長い方の蛍光体粒子が他方の蛍光体粒子よりも励起光源側に位置している。これにより、上記励起光源側に位置している蛍光体粒子が発した蛍光が、他方の蛍光体粒子に吸収されることを抑制することができる。したがって、主に波長の短い方の蛍光体粒子の発光効率が向上し、より明るい発光装置を実現することができる。
本発明の態様2に係る発光装置は、上記態様1において、上記ナノ粒子蛍光体の粒子の互いの凝集が抑制される濃度は、上記封止材の単位体積当たりの上記ナノ粒子蛍光体の重量と上記ナノ粒子蛍光体の発光スペクトルの半値幅あるいはピーク波長との関係において、変曲点に対応する濃度以下であってもよい。
上記の構成によれば、ナノ粒子蛍光体の粒子の互いの凝集が抑制される濃度は、封止材の単位体積当たりのナノ粒子蛍光体の重量と上記ナノ粒子蛍光体の発光スペクトルの半値幅あるいはピーク波長との関係において、変曲点に対応する濃度以下である。
単位体積当たりのナノ粒子蛍光体の重量とナノ粒子蛍光体の発光スペクトルの半値幅あるいはピーク波長との関係において、ナノ粒子蛍光体が変曲点に対応する濃度を超えると、エネルギー移動による消光の影響が表れる。換言すれば、変曲点に対応する濃度以下であれば、エネルギー移動を抑制することができる。よって、蛍光体粒子の発光効率を向上させることができる。
本発明の態様3に係る発光装置は、上記態様1または2において、上記第1蛍光体粒子および上記第2蛍光体粒子のうち、上記励起光源側に位置する方の蛍光体粒子は、他方の蛍光体粒子よりも大きいものであってもよい。
上記の構成によれば、励起光源側に位置する方の蛍光体粒子は、他方の蛍光体粒子よりも大きい。
一般的に、光の波長以上の大きさを持つ粒子は、ミー散乱によって光を散乱する確率が高い。そのため、励起光源側に位置する方の蛍光体粒子を他方の蛍光体粒子よりも大きくする、換言すれば、励起光源側に位置する方の蛍光体粒子よりも、他方の蛍光体粒子を小さくすることによって、励起光源側に位置する方の蛍光体粒子から発せられる光が、他方の蛍光体粒子によって散乱されることを抑制することができる。よって、主に励起光源側に位置する蛍光体粒子について、外部に出射される光の強度を向上させることができる。
また、励起光源側に位置する方の蛍光体粒子が、他方の蛍光体粒子よりも大きいということは、すなわち励起光源側に位置する方の蛍光体粒子の方が重いということである。これにより、発光装置の作製過程で、硬化前の液状の封止樹脂層5に蛍光体粒子3を混ぜたとき、励起光源側に位置させる方の蛍光体粒子の沈降速度が速くなる。よって、この蛍光体粒子が自ずと励起光源側に位置することとなるため、望みの順序で容易に蛍光体粒子を積み上げることができる。以上より、低コストの発光装置を実現することができる。
本発明の態様4に係る発光装置は、上記態様1から3において、上記第1蛍光体粒子および上記第2蛍光体粒子のうち、上記励起光源側に位置する方の蛍光体粒子は、上記励起光源側の粒子表面に金属膜11を有してもよい。
上記構成によれば、励起光源側に位置する方の蛍光体粒子は、励起光源側の粒子表面に金属膜を有している。
これにより、主に励起光源側に位置する方の蛍光体粒子において、光取り出し口方向に進まなかった光を反射することができる。反射した光は、光取り出し口から外部に出射する可能性が増加するため、励起光源側に位置する方の蛍光体粒子から発せられる光について、外部に出射される光の強度を向上させることができる。
また、励起光源側に位置する方の蛍光体粒子が、励起光源側の粒子表面に金属膜を有しているということは、すなわち金属膜の分、励起光源側に位置する方の蛍光体粒子が重いということである。よって、励起光源側に位置される方の蛍光体粒子の沈降速度が速くなり、望みの順序で容易に蛍光体粒子を積み上げることができる。以上より、低コストの発光装置を実現することができる。
本発明の態様5に係る発光装置は、上記態様1から3において、上記第1蛍光体粒子および上記第2蛍光体粒子は、上記励起光源側の粒子表面に金属膜を有してもよい。
上記構成によれば、第1蛍光体粒子および第2蛍光体粒子は、励起光源側の粒子表面に金属膜を有している。
これにより、両方の蛍光体粒子において、光取り出し口方向に進まなかった光を反射することができる。また、より短波長の光を発する蛍光体粒子から発せられた光のうち、励起光源方向に進んだ光を反射することで、より長波長の光を発する蛍光体粒子に吸収されることを抑制することができる。よって、両方の蛍光体粒子について、外部に出射される光の強度を向上させることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、異なる色の蛍光を発する複数の蛍光体を有する発光装置に関し、特にテレビなどのバックライト用光源などに好適に適用することができる。
1、40、50、60、70 発光装置
2 LED素子(励起光源)
3 蛍光体粒子
3a、3d 赤色蛍光体粒子(第1蛍光体粒子)
3b、3c 緑色蛍光体粒子(第2蛍光体粒子)
10 ナノ粒子蛍光体
10a 赤色ナノ粒子蛍光体
10b 緑色ナノ粒子蛍光体
11 金属膜
31 青色光(励起光)
32 赤色光(第1の色の蛍光)
33 緑色光(第2の色の蛍光)

Claims (5)

  1. 励起光を出射する励起光源と、
    上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発するナノ粒子蛍光体を固形の封止材によって封止した、複数の蛍光体粒子と、を有し、
    上記ナノ粒子蛍光体の粒子は、互いの凝集が抑制される濃度で上記固形の封止材中に封止され、
    上記複数の蛍光体粒子は、上記励起光源から出射された励起光を受けて、第1の色の蛍光を発する第1蛍光体粒子と、上記第1の色とは異なる第2の色の蛍光を発する第2蛍光体粒子と、を有し、
    上記第1蛍光体粒子および上記第2蛍光体粒子のうち、発する光の波長の長い方の蛍光体粒子が他方の蛍光体粒子よりも上記励起光源側に位置することを特徴とする発光装置。
  2. 上記ナノ粒子蛍光体の粒子の互いの凝集が抑制される濃度は、上記封止材の単位体積当たりの上記ナノ粒子蛍光体の重量と上記ナノ粒子蛍光体の発光スペクトルの半値幅あるいはピーク波長との関係において、変曲点に対応する濃度以下であることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 上記第1蛍光体粒子および上記第2蛍光体粒子のうち、上記励起光源側に位置する方の蛍光体粒子は、他方の蛍光体粒子よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 上記第1蛍光体粒子および上記第2蛍光体粒子のうち、上記励起光源側に位置する方の蛍光体粒子は、上記励起光源側の粒子表面に金属膜を有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の発光装置。
  5. 上記第1蛍光体粒子および上記第2蛍光体粒子は、上記励起光源側の粒子表面に金属膜を有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の発光装置。
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