JP2014175286A - 燃料電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガス流路の溝にガス拡散層がはみ出すことを抑えることで、燃料電池の出力低下を防止する。
【解決手段】ガス拡散層が少なくとも、導電性粒子、高分子樹脂及び分散溶媒を混練する混練工程と、混練工程で得られた混練物を第1圧延方向に圧延して厚さを調整する最終圧延工程から製造される場合に、最終圧延工程で得られたガス拡散層の第1圧延方向と、セパレータの直線部が延びる方向とが略垂直となるようにガス拡散層及びセパレータを配置する、燃料電池の製造方法。
【選択図】図6

Description

本発明は、燃料ガスとして、純水素、メタノールなどの液体燃料、あるいは、化石燃料などからの改質水素などの還元剤を用い、酸化剤ガスとして、空気(酸素)などを用いる燃料電池に関し、より詳しくは、当該燃料電池が備えるガス拡散層及びその製造方法に関する。
図1は、従来の高分子電解質形燃料電池の基本構成を示す模式図である。高分子電解質形燃料電池の単電池(セルともいう)は、膜電極接合体(以下、MEA:Membrane−Electrode−Assemblyという)と、MEAの両面に配置された一対の板状の導電性のセパレータとを有している。
MEAは、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜(イオン交換樹脂膜)と、当該高分子電解質膜の両面に形成された一対の電極層とを備えている。一対の電極層は、高分子電解質膜の両面に形成され、白金属触媒を坦持したカーボン粉末を主成分とする触媒層と、当該触媒層に形成され、集電作用とガス透過性と撥水性とを併せ持つガス拡散層とを有している。ガス拡散層は、炭素繊維からなる多孔質な基材と、カーボンと撥水材からなるコーティング層(撥水カーボン層)とで構成されている。
前記一対のセパレータには、ガス拡散層と当接する主面に、燃料ガスを流すための燃料ガス流路と、酸化剤ガスを流すための酸化剤ガス流路とが設けられている。また、前記一対のセパレータには、冷却水などが通る冷却水流路が設けられている。当該各ガス流路を通じて前記一対の電極層にそれぞれ燃料ガス及び酸化剤ガスが供給されることで、電気化学反応が起こり、電力と熱とが発生する。図2に一般的なセパレータ(例えばサーペンタイン流路)の平面模式図を示す。
前記のように構成されるセルは、1つ以上積層され、互いに隣接するセルを電気的に直列に接続されて使用されるのが一般的である。なお、このとき、互いに積層されたセルは、反応ガスである燃料ガス及び酸化剤ガスがリークしないように且つ接触抵抗を減らすために、ボルトなどの締結部材により所定の締結圧にて加圧締結される。従って、MEAとセパレータとは所定の圧力で面接触することになる。このとき、セパレータは、互いに隣接するMEA同士を電気的に直列に接続するための集電性を有する。また、電気化学反応に必要なガスが外部に漏れるのを防ぐために、一対のセパレータの間には、触媒層とガス拡散層の側面を覆うようにシール材(ガスケット)が配置されている。
近年、燃料電池の分野においては、より一層の低コスト化が求められており、各構成部材の単価の低減、部品点数の削減などの観点から、様々な低コスト化の技術が提案されている。
例えば、ガス拡散層は、ガス拡散性を備えるようにするために、多孔質部材で構成される。また、ガス拡散層は炭素繊維を基材とした多孔質部材で構成されるのが一般的である。しかしながら、炭素繊維を基材とした多孔質部材は、製造工程が複雑であり製造コストがかかるため、高価である。そこで、炭素繊維を基材とした多孔質部材を用いずにガス拡散層を構成することで、燃料電池の低コスト化を図る技術が提案されている。炭素繊維を基材としないガス拡散層としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
特許文献1には、ガス拡散層に従来の炭素繊維からなる多孔質な基材を用いることなく
、導電性粒子と高分子樹脂を主成分とした混練物を製造し、延伸ロール圧延を行ってシート状にした基材レスガス拡散層が提案されている。
特開2007−242444号公報
前記、特許文献1の構成によれば、炭素繊維を基材として用いずにガス拡散層に形成した構造となっている。
しかしながら、上記のガス拡散層では、図3に示すように、セパレータの挟持面に設けられたガス流路の溝(凹部)に、ガス拡散層が落ち込む課題があった。本発明者らは特に、ガス流路の溝部分では、炭素繊維を基材として用いずに、導電性粒子と高分子樹脂を主成分とするガス拡散層の強度が弱い場合に、上記課題が発生しやすいことを見出した。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、導電性粒子と高分子樹脂を主成分とするガス拡散層において、ガス流路の溝にガス拡散層がはみ出すことを抑えることで、燃料電池の出力低下を防止することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池の製造方法は、燃料電池に用いるガス拡散層及び前記ガス拡散層に隣接するセパレータを備える燃料電池の製造方法であって、前記セパレータは、溝状の延伸直線形状部を少なくとも有し、反応ガスを通流するためのガス流路が形成され、導電性粒子、高分子樹脂及び分散溶媒を混練する混練工程と、前記混練工程で得られた混錬物を第1圧延方向に圧延して厚さを調整する最終圧延工程と、前記最終圧延工程で得られた前記ガス拡散層の前記第1圧延方向と、前記セパレータの前記直線部が延びる方向と、が略垂直となるよう、前記ガス拡散層及び前記セパレータを配置する積層工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、導電性粒子、高分子樹脂及び分散溶媒を混練する混練工程で得られた混練物を、最終圧延工程において第1圧延方向に圧延する。本発明者らは、面方向のうちの当該第1方向に垂直な方向を第2方向とした場合に、第1圧延方向に最終圧延することによって、第2方向と比較して、第1圧延方向に引張強度を高くすることが可能となることを見出した。さらに、引張強度が高い第1圧延方向とセパレータの直線部が伸びる方向を略垂直となるように、ガス拡散層とセパレータを配置することによって、ガス拡散層が流路溝に落ち込みにくくなることを見出した。
導電性粒子と高分子樹脂を主成分とするガス拡散層において、最終圧延方向とセパレータの直線部が伸びる方向を略垂直となるように、ガス拡散層とセパレータを配置することによって、ガス拡散層が流路溝に落ち込んだり、ガス拡散層が変形してガス拡散層と触媒層との接触不良を引き起こすといった課題を解消し、しかもガス拡散層が良好にして、電池性能の維持向上が可能な燃料電池を提供することができる。
従来の燃料電池の構成図 一般的な反応ガス流路が形成されたセパレータの説明図 従来の燃料電池を組み立てたときの積層状態を示す部分断面図 本発明の実施の形態1における燃料電池の要部概略構成断面図 本発明の実施の形態1における燃料電池の製造フロー図 本発明の実施の形態1における燃料電池の組み立て時の展開斜視図 本発明の実施の形態2における燃料電池の製造フロー図 本発明の実施の形態3における燃料電池の製造フロー図 本発明の実施の形態1におけるガス拡散層の要部製造工程図
本発明の第1態様によれば、燃料電池に用いるガス拡散層及び前記ガス拡散層に隣接するセパレータを備える燃料電池の製造方法であって、前記セパレータは、溝状の概直線部を少なくとも有し、反応ガスを通流するためのガス流路が形成され、導電性粒子、高分子樹脂及び分散溶媒を混練する混練工程と、前記混練工程で得られた混錬物を第1圧延方向に圧延して厚さを調整する最終圧延工程と、前記最終圧延工程で得られた前記ガス拡散層の前記第1圧延方向と、前記セパレータの前記直線部が延びる方向と、が略垂直となるよう、前記ガス拡散層及び前記セパレータを配置する積層工程とを備える、燃料電池の製造方法、であることを特長とする。
この構成により、最終圧延工程を行うことによって、高分子樹脂にせん断力をかけて高分子樹脂の繊維化(フィブリル化)を促進し、高分子樹脂の繊維化の方向を第1圧延方向と平行な第1方向により揃えることができる。ガス拡散層の面方向の引張り強度のうち、第1方向における引張り強度を第1引張り強度とし、第1方向と垂直な方向である第2方向における引張り強度を第2引張り強度とした場合に、第1引張り強度を第2引張り強度よりも高くすることができる。このため、引張り強度の高い第1方向と、セパレータの溝状の概直線部が延びる方向とを略垂直に配置することにより、ガス拡散層が溝状の概直線部に垂れ込むことを抑制し、反応ガスが通流する方向におけるガス流路の断面積が小さくなることを抑制できる。
本発明の第2態様によれば、前記混練工程の後、前記混錬工程で得た混練物を圧延してシート状に成形する圧延工程と、前記圧延工程及び前記最終圧延工程の間に、前記シート状に成形した混錬物を焼成して前記混錬物中から前記分散溶媒を除去する焼成工程と、をさらに備える、燃料電池の製造方法、であることを特長とする。
この構成により、焼成工程の後に、最終圧延工程を行うことによって、焼成工程で繊維化(フィブリル化)が緩んだ高分子樹脂にせん断力をかけて再度繊維化し、高分子樹脂の繊維化の方向を第1方向により揃えることができる。これにより、より確実に、ガス拡散層の第1引張り強度を第2引張り強度よりも高くすることができる。
本発明の第3態様によれば、前記混練工程は、導電性粒子、高分子樹脂、炭素繊維及び分散溶媒を混練する工程、であることを特長とする。
この構成により、最終圧延工程を行うことによって、炭素繊維の配向性を第1方向により揃えることができる。これにより、より確実に、ガス拡散層の第1引張り強度を第2引張り強度よりも高くすることができる。
本発明の第4態様によれば、ガス拡散層及び前記ガス拡散層に隣接するセパレータを備える燃料電池であって、前記セパレータは、溝状の直線部を少なくとも有し、反応ガスを通流するためのガス流路が形成され、前記ガス拡散層は、導電性粒子及び高分子樹脂を主成分とした多孔質部材で構成され、面方向のうちの特定の方向を第1方向とし、面方向のうちの当該第1方向に垂直な方向を第2方向とした場合に、第1方向における第1引張り強度が、第2方向における第2引張り強度より高く、前記ガス拡散層及び前記セパレータ
が、前記ガス拡散層の前記第1方向と、前記セパレータの前記直線部が延びる方向と、が略垂直となるよう配置されている燃料電池、であることを特長とする。
この構成により、ガス拡散層の面方向の引張り強度のうち、第1方向における引張り強度を第1引張り強度とし、第1方向と垂直な方向における引張り強度を第2引張り強度とした場合に、第1引張り強度が第2引張り強度よりも高く、引張り強度の高い第1方向と、セパレータの直線部が延びる方向とを略垂直に配置することにより、ガス拡散層が溝状の直線部に垂れ込むことを抑制し、反応ガスが通流する方向におけるガス流路の断面積が小さくなることを抑制できる。
本発明の第5態様によれば、ガス拡散層及び前記ガス拡散層に隣接するセパレータを備える燃料電池であって、前記セパレータは、溝状の直線部を少なくとも有し、反応ガスを通流するためのガス流路が形成され、前記ガス拡散層は、導電性粒子及び高分子樹脂を主成分とした多孔質部材で構成され、厚さを調整するために最後に圧延された方向が第1圧延方向であり、前記ガス拡散層及び前記セパレータが、前記ガス拡散層の前記第1圧延方向と、前記セパレータの前記直線部が延びる方向と、が略垂直となるよう配置されている燃料電池、であることを特長とする。
この構成により、最終圧延工程を行うことによって、高分子樹脂にせん断力をかけて高分子樹脂の繊維化(フィブリル化)を促進し、高分子樹脂の繊維化の方向を第1圧延方向と平行な第1方向により揃えることができる。ガス拡散層の面方向の引張り強度のうち、第1方向における引張り強度を第1引張り強度とし、第1方向と垂直な方向である第2方向における引張り強度を第2引張り強度とした場合に、第1引張り強度を第2引張り強度よりも高くすることができる。このため、引張り強度の高い第1方向と、セパレータの直線部が延びる方向とを略垂直に配置することにより、ガス拡散層が溝状の直線部に垂れ込むことを抑制し、反応ガスが通流する方向におけるガス流路の断面積が小さくなることを抑制できる。
本発明の第6態様によれば、本発明のガス拡散層は、炭素繊維を含むことを特長とする。
この構成により、炭素繊維を含むことにより、ガス拡散層の強度をより高くすることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、先に説明した実施の形態によって本発明が限定されるものではない。なお、以下の全ての図において、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
(実施の形態1)
図4は本発明の実施の形態1における燃料電池の要部概略構成断面図である。本実施形態にかかる燃料電池は、水素を含有する燃料ガスと、空気などの酸素を含有する酸化剤ガスとを電気化学的に反応させることにより、電力と熱とを同時に発生させる高分子電解質形燃料電池である。なお、本発明は高分子電解質形燃料電池に限定されるものではなく、種々の燃料電池に適用可能である。
本発明の実施形態1にかかるガス拡散層11の構成について詳細に説明する。ガス拡散層11は、導電性粒子と高分子樹脂とを主成分とし、シート状で且つゴム状の多孔質部材で構成されている。また追加で、基材としては成立しない重量(例えば導電性粒子及び高分子樹脂よりも少ない重量)の炭素繊維が添加されていても良い。
前記導電性粒子の材料としては、例えば、グラファイト、カーボンブラック、活性炭などのカーボン材料が挙げられる。前記カーボンブラックとしては、アセチレンブラック(AB)、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、バルカンなどが挙げられる。なお、それらの中でもカーボンブラックの主成分としてアセチレンブラックが用いられることが、不純物含有量が少なく、電気伝導性が高いという観点から好ましい。
また、前記導電性粒子は、平均粒子径が異なる2種類のカーボン材料を混合して構成されることが好ましい。これにより、ガス拡散層全体の多孔度を低くすることが可能になる。充填構造を作製しやすい導電性粒子としてはグラファイトが挙げられる。従って、導電性粒子は、アセチレンブラックとカーボンブラックとを混合して構成されることが好ましい。
なお、前記導電性粒子を3種類以上のカーボン材料を混合して構成すると、分散、混練、圧延条件などの最適化が困難である。このため、前記導電性粒子は、2種類のカーボン材料を混合して構成することが好ましい。
また、カーボン材料の原料形態としては、例えば、粉末状、繊維状、粒状などが挙げられる。それらの中でも粉末状がカーボン材料の原料形態として採用されることが、分散性、取り扱い性の観点から好ましい。
前記高分子樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などが挙げられる。これらの中でも前記高分子樹脂としてPTFEが使用されることが、耐熱性、撥水性、耐薬品性の観点から好ましい。PTFEの原料形態としては、ディスパージョン、粉末状などがあげられる。それらの中でもPTFEの原料形態としてディスパージョンが採用されることが、作業性の観点から好ましい。
前記高分子樹脂は、前記導電性粒子同士を結着するバインダーとしての機能を有する。また、前記高分子樹脂は、撥水性を有するため、燃料電池の内部にて水を系内に閉じ込める機能(保水性)も有する。
前記炭素繊維を追加する場合、その材料としては、例えば、気相成長法炭素繊維(以下、VGCFという)、ミルドファイバー、カットファイバー、チョップファイバーなどが挙げられる。前記炭素繊維としてVGCFを使用する場合、例えば、繊維径0.15μm、繊維長15μmのものを使用すればよい。また、前記炭素繊維としてミルドファイバー又はカットファイバー、チョップファイバーを使用する場合、例えば、繊維径5〜20μm、繊維長20μm〜100μmであるものを使用すればよい。
前記ミルドファイバー又はカットファイバー、チョップファイバーの原料は、PAN系、ピッチ系、レイヨン系のいずれでもよい。また、前記ファイバーは、原糸(長繊維フィラメント又は短繊維ステーブル)を切断、裁断することにより作製された短繊維の束を分散させて使用することが好ましい。
また、ガス拡散層には、導電性粒子と高分子樹脂と炭素繊維以外に、ガス拡散層の製造時に使用する界面活性剤及び分散溶媒などが微量含まれていてもよい。分散溶媒としては、例えば、水、メタノールやエタノールなどのアルコール類、エチレングリコールなどのグリコール類が挙げられる。界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキル
エーテルなどのノニオン系、アルキルアミンオキシドなどの両性イオン系が挙げられる。製造時に使用する分散溶媒の量及び界面活性剤の量は、導電性粒子の種類、高分子樹脂の種類、それらの配合比率などに応じて適宜設定すればよい。なお、一般的には、分散溶媒の量及び界面活性剤の量が多いほど、導電性粒子と高分子樹脂とが均一に分散しやすい傾向がある一方で、流動性が高くなり、ガス拡散層のシート化が難しくなる傾向がある。なお、ガス拡散層には、本発明の目的を達成できる範囲内の量(微量)であれば、導電性粒子と高分子樹脂と炭素繊維と界面活性剤と分散溶媒以外の材料が含まれていてもよい。
次に、図5の燃料電池製造フロー図を参照しつつ、本発明の実施形態1にかかるガス拡散層、および燃料電池の製造方法について説明する。
まず、ステップS1では、導電性粒子と高分子樹脂と界面活性剤と分散溶媒とを混錬する。より具体的には、導電性粒子と界面活性剤と分散溶媒とを攪拌・混錬機に投入し、それらを混錬して粉砕及び造粒する。この後、それらの混錬物の中に高分子樹脂材料を添加してさらに分散させる。なお、高分子樹脂材料を他の材料と別に混錬機に投入せずに、高分子樹脂材料を含む全ての材料を同時に混練機に投入しても良い。
ステップS2では、混錬して得た混錬物をロールプレス機などで縦横に圧延してシート状に成形する。なお、このときにシートにせん断力を加えるように成形することによって、シート内の高分子樹脂をフィブリル化(繊維化)させることが好ましい。フィブリル化させることによって、シート強度が増加し、ガス流路へのガス拡散層の落ち込みを抑制することが可能となる。シートにせん断力を加える方法は、一軸、または2軸の一般的なロールプレス機を使えば良い。シートとして薄層化させるためには、片側は平板で片側にのみ円筒状のロール13を配置した、一軸型ロールプレス機が好ましい。高分子樹脂のフィブリル化に関しては、製造工程において肉眼での観察は不可能であるが、たとえば高分解能型電子顕微鏡(SEM)などで拡大観察すると、観察可能である。高分子樹脂を含むシートにロールプレス機でせん断力をかけると、糸くず状に絡まっていた高分子樹脂が引き伸ばされて、絡み合いが解け、繊維状に延伸すると考えている。ロールプレス機のプレス圧力(線圧)、ギャップ、回転速度などはガス拡散層を作製する組成や、プレス前の厚み、プレス後の狙い厚み、多孔度などで適宜、選択可能である。参考までにプレス圧(線圧)が高すぎると、薄くなりすぎたり、シートを破壊してしまうため好ましくない。プレス圧(線圧)が低すぎると、厚み調整が困難であったり、十分なせん断力をシートに印加させることが出来ずに繊維化が不十分となるため、好ましくない。
また、最終圧延方向を規定する理由としては、シート中の高分子樹脂をフィブリル化させる際に、最終圧延方向の引張り強度が、最終圧延方向と略垂直な方向に比べて、高い傾向にあるためである。これは一般的には、縦横斜めに圧延することによってシート中の高分子樹脂も圧延方向に従って縦横斜めにフィブリル化されて、圧延前と比較すると全方向に対して強度の向上が見られる。しかし発明者らは検討の結果、最終圧延方向の引張強度が特に向上していることを見出した。これはガス拡散層の最終製品中には、製造時の最終ロール圧延方向に沿った方向にフィブリル化した高分子樹脂の数が、他方向に比べ多いためと考えている。
なお、最終組み立て工程まで最終圧延方向が分かるように、製造管理しておくことが好ましい。製造管理の方法としては、適宜好ましい方法を利用すれば良い。積極的には、ガス拡散層に方向性を印字する、印字した製造ロット番号と方向性をルール化しておく、縦横で製品長さを変えて視覚的に判断可能にする、などが考えられる。なお混同が生じなければ、従来管理のままでもかまわない。
ステップS3では、シート状に成形した混錬物を焼成して、前記混錬物中から界面活性
剤と分散溶媒とを除去する。
ステップS4では、界面活性剤と分散溶媒とを除去したシートを製品に適した規格サイズに裁断する。ステップS2から管理している最終圧延方向が混同しないように注意する。製品サイズが略長方形の場合には、裁断時の方向性が後述のセパレータ流路流れ方向との位置関係を規定するので、裁断方向に注意が必要である。これにより、本発明の実施形態にかかるガス拡散層11を製造することができる。
ステップS5では、触媒層とセパレータとの間に挟むようにして、最終圧延方向がセパレータの流路流れ方向と略垂直となるように管理しながら本発明のガス拡散層を配置する。図6に本発明の実施の形態1における燃料電池の組み立て時の展開斜視図を示す。
配置後にはボルトなどの締結部材により所定の締結圧力にて加圧締結されることが好ましい。ガス拡散層に最終圧延方向が印字されている場合には、印字を参照しながら積層すればよい。ガス拡散層の配置方法は、最終圧延方向とセパレータのガス流れ方向を略垂直となるように管理すること以外は、従来同様の適宜適した方法を使うことができる。たとえば、ガス拡散層をあらかじめ高分子膜−触媒層と貼り合わせておき、膜−電極接合体を形成後に、セパレータに配置しても良い。またガス拡散層をセパレータに配置しておき、その上に高分子膜−触媒層を貼り合わせておいても良い。前者の方が、触媒層とガス拡散層の接触面積を増やすことができ、抵抗を下げることができるので好ましい。このほかの方法としてたとえば、ガス拡散層に触媒層を形成後に高分子膜と貼り合わせて、膜−電極接合体を製造しても良い。
本実施形態にかかる燃料電池の製造方法によれば、ガス拡散層が少なくとも、導電性粒子、高分子樹脂及び分散溶媒を混練する混練工程と、混練工程で得られた混錬物を第1圧延方向に圧延して厚さを調整する最終圧延工程から製造される場合に、最終圧延工程で得られたガス拡散層の第1圧延方向と、セパレータの直線部が延びる方向とが略垂直となるようにガス拡散層及びセパレータを配置するので、簡易なプロセスで、ガス拡散層が変形することを抑制する。これにより、ガス拡散層がガス流路へと垂れ込むことを抑制することが可能となる。従ってガス流路の閉塞による圧力損失の変動を抑制し、発電性能の向上を図ることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、コンベアを介して複数のロールプレス機を並べてシート状のガス拡散層を連続的に形成(ロール・トゥ・ロール)するようにしてもよい。この場合、ロールプレス機のロール径、ロール幅、及び面精度は、適宜設定可能であるが、ロール径が大きいほど、ガス拡散層にかかる圧力を均一に分散させることができる。また、面精度が高いほど、ガス拡散層に均一にせん断力をかけることができ、高強度が容易になる。このため、ロール径が大きく、面精度が高いロールプレス機を使用することが好ましい。
また、前記では、圧延後に前記混錬物を加熱するようにしたが、圧延と同時に前記混錬物を加熱するようにしてもよい。
焼成温度及び焼成時間は、界面活性剤と分散溶媒とが蒸発又は分解する温度及び時間とすることが好ましい。なお、焼成温度が高過ぎる場合には、高分子樹脂が融解し、ガス拡散層としての強度が低下して、シート形状が崩れる恐れがある。このため、焼成温度は、高分子樹脂の融点(例えばPTFEの場合、330℃〜350℃)以下であることが好ましい。また、界面活性剤の蒸発又は分解温度は、例えば、TG/DTA(示差熱・熱重量同時測定装置)等の分析結果により測定可能であり、一般的には260℃以上である。従って、焼成温度は、260℃以上であることが好ましい。焼成時間に関しては、焼成炉の
仕様(体積、風量、風速など)と焼成枚数などに応じて適宜設定すればよい。
なお、反応ガスがリークしないように且つ接触抵抗を減らすために、ボルトなどの締結部材(図示せず)によりセルを加圧締結するとき、締結圧は、2〜20kgf/cm2であることが好ましい。締結圧が20kgf/cm2より大きい場合には、ガス拡散層がセパレータのガス流路溝への落ち込みが発生しやすくなる。一方、締結圧が2kgf/cm2でより小さい場合には、部材間の接触抵抗が急増したり、燃料ガス流路又は酸化剤ガス流路に沿って燃料ガス又は酸化剤ガスが流れ難くなる。
なお、セパレータに形成されるガス流路の形状(パターン)は、特に限定されるものではなく、従来のセパレータに形成されていたガス流路の形状と同様に形成することができる。このようなガス流路の形状としては、例えば図2に例示したサーペンタイン型以外に、直線状のストレート型流路が挙げられる。この場合にもガス拡散層の最終圧延方向とストレート型流路の流路流れ方向とが略垂直となるように、ガス拡散層とセパレータとを配置することによって、本発明の効果を得ることができる。
なお、本発明ではガス拡散層の最終圧延方向が、反応ガス流路の流れ方向に対して略垂直となるように配置していたが、この角度は、必ずしも厳密に90度である必要はない。90度に近い角度、換言すれば、ほぼ90度であれば良い。90度に近い角度とすることでガス拡散層の反応ガス流路への落ち込みを防止することができる。
ガス流路の幅は、電極面積、ガス流量、電流密度、加湿条件、セル温度などにより最適値は大きく異なるが、0.1mm〜3.0mmの範囲内、特に0.2mm〜1.5mmの範囲内であることが好ましい。ガス流路の幅が0.1mm未満である場合には、燃料電池において通常流される反応ガスの量に対してガス流路の幅が十分でない可能性がある。一方、ガス流路の幅が3.0mmより大きい場合には、反応ガスがガス流路の全体に流れなくなり、反応ガスの滞留が生じてフラッディングが起こる可能性がある。
ガス流路の深さは、電極面積、ガス流量、電流密度、加湿条件、セル温度などにより大きく異なるが、0.015mm〜2.0mmの範囲内、特に0.03mm〜1.0mmの範囲内であることが好ましい。ガス流路の深さが0.015mm未満である場合には、燃料電池において通常流される反応ガスの量に対してガス流路の深さが十分でない可能性がある。一方、ガス流路の深さが2.0mmより大きい場合には、反応ガスがガス流路の全体に流れなくなり、反応ガスの滞留が生じてフラッディングが起こる可能性がある。
セパレータに形成されるリブ部の幅は、0.1mm〜3.0mmの範囲内、特に0.2mm〜2.0mmの範囲内であることが好ましい。リブの幅が0.1mm未満である場合は、リブ強度が低下してガス流路が変形し易くなる。一方、リブ部の幅が3.0mmより大きい場合には、リブ部の鉛直下方の面積が大きくなるため、反応ガスが拡散層内で均一に拡散されず、面内発電分布にバラツキが生じるおそれがある。
セパレータ板は、ガス透過性が低い材料で構成されている。好ましくは、セパレータ板は、耐食性、導電性、ガス不透過性、平坦性に優れたカーボン、金属などの材料で構成される。なお、セパレータ板には、冷却水などが通る冷却水流路8が設けられていてもよい。
ガス拡散層は、以下の3つの機能を有している。1つ目は、ガス流路から流れる反応ガスをガス流路の鉛直下方だけでなく、リブ部の鉛直下方にまで拡散させるガス拡散性機能である。2つ目は、触媒層内を適度に湿潤させつつ、過剰水を排出する水マネジメント機能である。3つ目は、電子移動パスを形成する集電性機能である。
なお、本実施形態および後述する各実施形態においては、前記ステップS1〜S5を行うことによりガス拡散層、および燃料電池を製造したが、本発明はこれに限定されない。例えば、各ステップの間に適宜、他の作業が含まれていても良い。
次に、図7の燃料電池製造フロー図を参照しつつ、本発明の実施形態2にかかるガス拡散層、および燃料電池の製造方法について説明する。実施形態1との相違点は、焼成後に再度、圧延を行うことである。
まず、ステップS1は、本発明の実施形態1と同じである。
ステップS2では、混錬して得た混錬物をロールプレス機などで縦横に圧延してシート状に成形する。なお、このときにシートにせん断力を加えるように成形することによって、シート内の高分子樹脂をフィブリル化させることが好ましい。シートにせん断力を加える方法は、実施形態1と同様の方法で構わない。
ステップS3では、シート状に成形した混錬物を焼成して、前記混錬物中から界面活性剤と分散溶媒とを除去する。
ステップS4では、界面活性剤と分散溶媒とを除去した混錬物を一方向にだけ再圧延を行い、最終圧延方向を決定する。焼成工程の後に、最終圧延工程を行うことによって、焼成工程で高温によって繊維化(フィブリル化)が緩んだ高分子樹脂にせん断力をかけて再度繊維化し、高分子樹脂の繊維化の方向を第1方向により揃えることができる。これにより、より確実に、ガス拡散層の引張強度を高くすることができる。最終圧延回数は同方向であれば一回のみでも良いし、複数回行っても良い。複数回行ったほうが、フィブリル化が促進されるために好ましい。
ステップS5では、界面活性剤と分散溶媒とを除去したシートを製品に適した規格サイズに裁断する。ステップS4から管理している最終圧延方向が混同しないように注意する。
ステップS6では、触媒層とセパレータとの間に挟むようにして、最終圧延方向がセパレータの流路流れ方向と略垂直となるように管理しながら本発明のガス拡散層を配置して燃料電池を製造する。
以上のようにして、本発明の実施形態2にかかるガス拡散層、および燃料電池は製造される。
次に、図8の燃料電池製造フロー図を参照しつつ、本発明の実施形態3にかかるガス拡散層、および燃料電池の製造方法について説明する。実施形態2との相違点は、焼成後に縦横に再圧延することである。
ステップS1とステップS2とステップS3は、本発明の実施形態2と同じである。
ステップS4では、界面活性剤と分散溶媒とを除去した混錬物をロールプレス機などで縦横に圧延して、再びシート状に再圧延する。再圧延の方法は、実施形態1と同様の方法で構わない。焼成工程の後に、縦横に圧延工程を行うことによって、焼成工程で繊維化(フィブリル化)が緩んだ高分子樹脂にせん断力をかけて再度繊維化させることができる。実施形態2と比べ、縦横に再圧延することによって、ガス拡散層の全方向の強度を向上させることができる。最終圧延後には、実施形態1と同様の方法で最終圧延方向を管理して
おく必要がある。
ステップS5では、界面活性剤と分散溶媒とを除去したシートを製品に適した規格サイズに裁断する。ステップS4から管理している最終圧延方向が混同しないように注意する。
ステップS6では、触媒層とセパレータとの間に挟むようにして、最終圧延方向がセパレータの流路流れ方向と略垂直となるように管理しながら本発明のガス拡散層を配置して燃料電池を製造する。
以上のようにして、本発明の実施形態3にかかるガス拡散層、および燃料電池は製造される。
次に、本発明の実施形態4にかかるガス拡散層、および燃料電池の製造方法について説明する。実施形態1との相違点は少量の炭素繊維を、追加で混練物中に組み入れることである。
まず、ステップS1では、導電性粒子と高分子樹脂と界面活性剤と炭素繊維と分散溶媒とを混錬する。より具体的には、導電性粒子と界面活性剤と分散溶媒と炭素繊維とを攪拌・混錬機に投入し、それらを混錬して粉砕及び造粒する。この後、それらの混錬物の中に高分子樹脂材料を添加してさらに分散させる。なお、高分子樹脂材料を他の材料と別に混錬機に投入せずに、高分子樹脂材料を含む全ての材料を同時に混練機に投入しても良い。なお、炭素繊維の種類は前述の記載中から適宜、選択可能である。炭素繊維添加によって混練物の仕上がり具合が変化する場合には、次工程への引渡しが容易となるように、混練に関するパラメータ(羽形状、回転速度、混練時間、材料組成)を適宜、設計変更すればよい。炭素繊維の添加量は適宜選択可能である。参考までに、量が多すぎると高分子膜への突き刺しによる性能低下の恐れがある。量が少なすぎると炭素繊維の強靭性の効果が十分に発揮されない恐れがある。
ステップS2とステップS3とステップS4とステップS5は、本発明の実施形態1と同じである。実施形態4においては高分子樹脂のフィブリル化だけでなく、炭素繊維自身の強靭性によって、シート全体が高強度化される効果を発揮する。
以上、本発明の実施形態にかかる燃料電池によれば、導電性粒子と高分子樹脂を主成分とするガス拡散層からなる燃料電池において、最終圧延方向とセパレータの直線部が延びる方向とを略垂直となるように配置する。この構成により、最終圧延工程を行うことによって、高分子樹脂にせん断力をかけて高分子樹脂の繊維化(フィブリル化)を促進し、高分子樹脂の繊維化の方向を第1圧延方向と平行な第1方向により揃えることができ、引張強度を高くすることができる。このため、引張強度の高い第1方向と、セパレータの直線部が延びる方向とを略垂直に配置することにより、ガス拡散層が溝状の直線部に垂れ込むことを抑制し、反応ガスが通流する方向におけるガス流路の断面積が小さくなることを抑制できる。また焼成工程後に最終圧延工程を入れることで、より確実に、ガス拡散層の第一圧延方向の引張強度を高くすることができる。また炭素繊維を混練させることによって、より確実に、第一圧延方向の引張強度を高くすることができる。
なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明にかかるガス拡散層及びセパレータを配置する燃料電池の製造方法、並びに本発
明の燃料電池用ガス拡散層は、ガス拡散層の最終圧延方向とセパレータ流路のガス流れ方向との位置関係を管理することにおいて、発電性能を一層向上させることができるので、例えば、自動車などの移動体、分散発電システム、家庭用のコージェネレーションシステムなどの駆動源として使用される燃料電池に有用である。
1 高分子電解質膜
2、2A、2B 触媒層
3、3A、3B ガス拡散層基材
4、4A、4B 撥水カーボン層
5、5A、5B ガス拡散層
6、6A、6B 導電性セパレータ板
7、7A、7B ガス流路
8 冷却水流路
9 シール材
10 締結ボルト
11、11A、11B ガス拡散層
12 燃料電池
13 ロール

Claims (6)

  1. 燃料電池に用いるガス拡散層及び前記ガス拡散層に隣接するセパレータを備える燃料電池の製造方法であって、
    前記セパレータは、溝状の直線部を少なくとも有し、反応ガスを通流するためのガス流路が形成され、
    導電性粒子、高分子樹脂及び分散溶媒を混練する混練工程と、
    前記混練工程で得られた混錬物を第1圧延方向に圧延して厚さを調整する最終圧延工程と、
    前記最終圧延工程で得られた前記ガス拡散層の前記第1圧延方向と、前記セパレータの前記直線部が延びる方向と、が略垂直となるよう、前記ガス拡散層及び前記セパレータを配置する積層工程と、
    を備える、燃料電池の製造方法。
  2. 前記混練工程の後、前記混練工程で得た混練物を圧延してシート状に成形する圧延工程と、
    前記圧延工程及び前記最終圧延工程の間に、前記シート状に成形した混練物を焼成して前記混練物中から前記分散溶媒を除去する焼成工程と、
    をさらに備える、請求項1に記載の燃料電池の製造方法。
  3. 前記混練工程は、導電性粒子、高分子樹脂、炭素繊維及び分散溶媒を混練する工程である、請求項1又は2に記載の燃料電池の製造方法。
  4. ガス拡散層及び前記ガス拡散層に隣接するセパレータを備える燃料電池であって、
    前記セパレータは、溝状の直線部を少なくとも有し、反応ガスを通流するためのガス流路が形成され、
    前記ガス拡散層は、導電性粒子及び高分子樹脂を主成分とした多孔質部材で構成され、面方向のうちの特定の方向を第1方向とし、面方向のうちの当該第1方向に垂直な方向を第2方向とした場合に、第1方向における第1引張り強度が、第2方向における第2引張り強度より高く、
    前記ガス拡散層及び前記セパレータが、前記ガス拡散層の前記第1方向と、前記セパレータの前記直線部が延びる方向と、が略垂直となるよう配置されている、
    燃料電池。
  5. ガス拡散層及び前記ガス拡散層に隣接するセパレータを備える燃料電池であって、
    前記セパレータは、溝状の直線部を少なくとも有し、反応ガスを通流するためのガス流路が形成され、
    前記ガス拡散層は、導電性粒子及び高分子樹脂を主成分とした多孔質部材で構成され、厚さを調整するために最後に圧延された方向が第1圧延方向であり、
    前記ガス拡散層及び前記セパレータが、前記ガス拡散層の前記第1圧延方向と、前記セパレータの前記直線部が延びる方向と、が略垂直となるよう配置されている、
    燃料電池。
  6. 前記ガス拡散層は、炭素繊維を含む、請求項4又は5に記載の燃料電池。
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