JP2014175018A - 電子機器及び座標検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タッチパネルから離れた位置での操作を可能とするホバー操作において、ユーザの意図しない操作を十分に防止することができる電子機器を提供する。
【解決手段】面状の表示部3と、表示部3に重ねて配置され、指示体である指10の表示部3の面に沿った二次元座標(x,y)と、指10との垂直距離(z)を検出可能なタッチパネル2と、を備え、指10とタッチパネル2との垂直距離(z)が大きくなるに従って、二次元座標(x,y)を有効にする有効領域50を狭くする。このような構成を採ることで、タッチパネル2から離れた位置での操作を可能とするホバー操作においてユーザの意図しない操作を十分に防止することが可能となる。
【選択図】図7

Description

本発明は、タッチパネルを搭載した電子機器、及びこの電子機器において利用可能な座標検出方法に関する。
周知の如く、タッチパネルとは、液晶パネルのような表示装置とタッチパッド(位置入力装置)とを組み合わせたものである。
タッチパネルには、パネル面に指が接触することなく所定の範囲の高さでの操作(以下、この近接操作のことを“ホバー操作”と呼ぶ)が可能な静電容量方式のものがある。図10は、静電容量方式のタッチパネルの概略構成を示す図である。同図において、板状の誘電体100の下面に離間して送信電極101と受信電極102が配置されており、送信電極101には、駆動バッファ103から駆動パルスが印加される。駆動パルスが印加されたときに電界が発生し、この電界中に手を入れると、送信電極101と受信電極102の間の電気力線の数が減少する。この電気力線の変化が受信電極102における電荷の変化として現れる。受信電極102における電荷の変化から手のタッチパネルへの接近を検出する。
図11は、タッチパネルに手を徐々に近づけたときの指の検出状態を示す図である。同図において、(a)は、手が電界から離れているときの状態、(b)は指が電界内に入ったときの指ホバー検出状態、(c)は指が電界内に完全に入ってタッチパネルに触れている指タッチ検出状態である。
ところで、操作目的で指をタッチパネルに触れる場合は誤操作とはならないが、例えば片手操作する場合、親指の座標を検出する前に親指の付け根等の指先以外の部分が検出されてしまうことがあり、ユーザの意図した操作を阻害することがある。
ユーザの意図しない操作を防止する方法として、例えば特許文献1に記載されている入力制御方法がある。この入力制御方法は、タッチパネルへの接触を検知し、接触された領域を少なくとも含む領域を、入力操作を受け付けない無効領域として特定し、タッチパネルへの接触を検知し、接触された領域が無効領域に含まれない場合に、当該領域に関連付けられた入力処理を実行するものである。
特開2012−234386号公報
しかしながら、入力操作を受け付けない無効領域を固定してしまうと、タッチパネルから離れた位置での操作を可能とするホバー操作の場合には、例えば、タッチパネルから見た指の見かけ上の大きさが表示部の面と指との間の垂直距離の違いによって異なることから、ユーザの意図しない操作を十分に防止することができないという課題がある。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、タッチパネルから離れた位置での操作を可能とするホバー操作において、ユーザの意図しない操作を十分に防止することができる電子機器を提供することを目的とする。
本発明の電子機器は、面状の表示部と、前記表示部に重ねて配置され、指示体の前記表示部の面に沿った二次元座標と、前記指示体との垂直距離を検出可能なタッチパネルと、を備え、前記タッチパネルは、少なくとも前記垂直距離について第1の値以下かつ、前記第1の値より小さい第2の値より大きく、前記二次元座標及び前記垂直距離を検出可能な検出領域と、少なくとも前記垂直距離について前記第1の値より大きく、前記二次元座標及び/又は前記垂直距離を検出不可能な非検出領域と、を有し、前記検出領域は、前記二次元座標について前記タッチパネルの中心を含む第1領域と、前記二次元座標について前記第1領域の外側にある第2領域と、を有し、前記第1領域は、前記垂直距離が大きくなるに従って狭くなり、前記第2領域は、前記垂直距離が大きくなるに従って狭くなる前記第1領域に沿って配置された電子機器であって、前記指示体が、前記垂直距離について前記第1の値より大きい前記非検出領域から前記第1領域に直接入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とし、次に、前記第1領域から前記第2領域に入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とし、前記指示体が、前記垂直距離について前記第1の値より大きい前記非検出領域から前記第2領域に直接入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を無効な座標とし、次に、前記第2領域から前記第1領域に入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とし、次に、前記第1領域から前記第2領域に入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とする。
上記構成によれば、指示体(例えば“指”)との垂直距離が大きくなるに従って第1領域を狭くするので、タッチパネルから離れた位置での操作を可能とするホバー操作においてユーザの意図しない操作を防止することが可能となるとともに、第1領域に入った後に、その外側の第2領域に入った場合は、第2領域でも操作をすることができる。
また、本発明の電子機器は、前記第1領域は、前記垂直距離が大きくなるに従って、少なくとも前記表示部の中心を含む状態で狭くなる。
また、本発明の電子機器は、前記第1領域は、前記垂直距離が大きくなるに従って、前記表示部の中心に向かって狭くなる。
また、本発明の電子機器は、前記第1領域は、前記垂直距離が最小になる場合、最も大きくなる。
また、本発明の電子機器は、前記第1領域は、少なくとも2段階で切り替わる。
また、本発明の電子機器は、前記表示部及び前記第1領域は四角形であり、前記第1領域の四角形は、前記垂直距離が所定の値より大きい場合、少なくとも前記表示部の四角形より小さい。
また、本発明の電子機器は、前記第1領域の四角形は、前記垂直距離が大きくなるに従って小さくなる。
また、本発明の電子機器は、前記表示部及び前記第1領域の四角形は長方形であり、前記第1領域の長方形における少なくとも向かい合う長辺の幅が、前記垂直距離が大きくなるに従って狭くなる。
また、本発明の電子機器は、少なくとも前記第1領域の長辺は、前記垂直距離が大きくなるに従って、前記表示部の長方形の長辺に沿って引かれた中線に向かって移動する。
また、本発明の電子機器は、前記第2の値は0である。
また、本発明の電子機器は、前記有効な二次元座標は、少なくとも前記表示部に表示可能である。
本発明の座標検出方法は、面状の表示部と、前記表示部に重ねて配置され、指示体の前記表示部の面に沿った二次元座標と、前記指示体との垂直距離を検出可能なタッチパネルと、を備え、前記タッチパネルは、少なくとも前記垂直距離について第1の値以下かつ、前記第1の値より小さい第2の値より大きく、前記二次元座標及び前記垂直距離を検出可能な検出領域と、少なくとも前記垂直距離について前記第1の値より大きく、前記二次元座標及び/又は前記垂直距離を検出不可能な非検出領域と、を有し、前記検出領域は、前記二次元座標について前記タッチパネルの中心を含む第1領域と、前記二次元座標について前記第1領域の外側にある第2領域と、を有し、前記第1領域は、前記垂直距離が大きくなるに従って狭くなり、前記第2領域は、前記垂直距離が大きくなるに従って狭くなる前記第1領域に沿って配置された電子機器に利用可能な指示体の座標検出方法であって、前記指示体が、前記垂直距離について前記第1の値より大きい前記非検出領域から前記第1領域に直接入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とし、次に、前記第1領域から前記第2領域に入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とし、前記指示体が、前記垂直距離について前記第1の値より大きい前記非検出領域から前記第2領域に直接入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を無効な座標とし、次に、前記第2領域から前記第1領域に入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とし、次に、前記第1領域から前記第2領域に入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とする。
上記方法によれば、タッチパネルから離れた位置での操作を可能とするホバー操作においてユーザの意図しない操作を防止することが可能となるとともに、第1領域に入った後に、その外側の第2領域に入った場合は、第2領域でも操作をすることができる。
本発明によれば、タッチパネルから離れた位置での操作を可能とするホバー操作において、ユーザの意図しない操作を防止することができる。
本発明の一実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図 図1の電子機器の外観を示す斜視図 図1の電子機器におけるタッチパネルと指示体である指との位置関係を示す図 図1の電子機器のタッチパネルにおける無効領域と有効領域を模式的に示した図 図1の電子機器のタッチパネルにおける無効領域と有効領域を示す平面図 図1の電子機器のタッチパネルにおける有効領域の設定例を説明するための図 図1の電子機器のタッチパネルにおける非検出領域と検出領域を模式的に示した図 図1の電子機器の制御部による二次元座標の有効・無効判定処理を説明するためのフローチャート 図1の電子機器のタッチパネルにおける有効領域の設定の応用例であり、2段階で切り替わる一例を示す図 静電容量方式のタッチパネルの概略構成を示す図 タッチパネルに手を徐々に近づけたときの指の検出状態を示す図
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る電子機器の概略構成を示すブロック図である。図2は、図1の電子機器の外観を示す斜視図である。なお、本実施の形態に係る電子機器1は、例えばスマートフォンと呼ばれる携帯無線機に本発明を適用したものであり、図1のブロック図では、無線機として機能する部分を省略している。
図1において、本実施の形態に係る電子機器1は、タッチパネル2、表示部3、記憶部5及び制御部6を有する。また、図2に示すように、本実施の形態に係る電子機器1は、縦長長方形状の筐体7を有しており、この筐体7の前面側にタッチパネル2及び表示部3が配置される。タッチパネル2及び表示部3は、筐体7の前面の面積より僅かに小さい面積を有する面状で、かつ平面視において縦長長方形状に形成されている。この場合、表示部3の面積はタッチパネル2の面積より僅かに小さくなっている。タッチパネル2は表示部3の前面側に重ねて配置される。
タッチパネル2は、そのパネル面に指示体(ユーザの指やペン等であり、本実施の形態では“指”として扱うこととする)が触れることなく所定の範囲の高さでの操作(これを“ホバー操作”と呼ぶ)を可能とした静電容量方式を採用したものである。静電容量方式を採用したタッチパネル2は、図10に示したように、送信電極101と受信電極102を備え、これらが板状の誘電体100の下面に離間して配置される。送信電極101には、送信信号に基づく駆動パルスが印加される。送信電極101に駆動パルスが印加されることで送信電極101から電界が発生し、この電界中に指が入った場合に、送信電極101と受信電極102の間の電気力線の数が減少し、その数の変化が受信電極102における電荷の変化として現れる。タッチパネル2は、受信電極102における電荷の変化に応じた受信信号から指を検出し、指の表示部3の面に沿った二次元座標(x,y)を検出するとともに、指示体である指と表示部3の面との垂直距離(z)を検出し、検出した二次元座標(x,y)及び垂直距離(z)を制御部6に出力する。
表示部3は、長方形状を成し、電子機器1を操作するための表示や画像等の表示に使用される。表示部3には、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)又は電子ペーパー等の表示デバイスが用いられる。記憶部5は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリを有し、ユーザが電子機器1を使用するうえでの設定を行った際にその設定を記憶する。
制御部6は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びインタフェース回路で構成され、ROMにはCPUを制御するためのプログラムが記憶されており、RAMはCPUの動作において使用される。制御部6は、動作モードとして、ポインタモードと通常モードを有し、ポインタモードはパッド操作を行うときに使用されるモードであり、通常モードはタッチ位置と機能動作位置が同じモードである。
ポインタモードでの操作は、通常モードでの操作と同様に、タッチパネル2に直接触れるのではなく、タッチパネル2の上空で操作を行う間接的な操作(上述したホバー操作)となる。タッチパネル2の所定の領域の上空で、かつ所定の距離範囲内に指を翳すことでポインタモードに切り替わる。ポインタモードに切り替わった後、指を動かすことで、それに追従してポインタ(図示略)が移動する。このポインタモードでは、ポインタの位置に対応して所定の機能が実行される。
図3は、タッチパネル2と指示体である指10との位置関係を示す図である。同図に示すように、タッチパネル2の上空において、第1の距離(第1の値)以下で、かつ第1の距離より小さい第2の距離(第2の値)より大きい距離範囲内に指10を翳すことでポインタモードに切り替わる。ポインタモードに切り替わることで、ホバー状態にある指10の座標(x,y,z)が検出される。そして、指10が検出された座標(x,y,z)に対応した表示部3の面上の位置にポインタ30として表示される。このとき、ポインタ30がアイコン(図示略)と重なっている場合、アイコンが選択可能であるとして、指10が第2の距離以下にタッチパネル2に近づいたときに、当該アイコンに対応する機能が起動する。ポインタ30の表示やアイコンに対応する機能の起動は制御部6によって行われる。なお、上記第2の距離は0(ゼロ)としてもよい。また、ポインタ30は、図3に示すような点で表示するようにしても良いし、矢印等の記号で表示するようにしても良い。
制御部6は、例えば、ポインタモード時に、タッチパネル2から出力される座標(x,y,z)を取り込む。そして、指10とタッチパネル2との垂直距離(z)に応じて、二次元座標を有効にする有効領域(二次元座標有効領域、第1領域)を設定する。この場合、制御部6は、指10とタッチパネル2との垂直距離(z)が大きくなるに従って有効領域を狭くする。図4は、タッチパネル2における無効領域と有効領域(一部分)を模式的に示した図である。また、図5は、タッチパネル2における無効領域と有効領域を示す平面図である。図4において、無効領域40は、タッチパネル2のX,Y方向に対応する無効X,Y領域40Aとタッチパネル2のZ方向に対応する無効Z領域40Bからなる領域である。無効領域40は、指10とタッチパネル2との間の垂直距離(z)が大きくなるに従ってタッチパネル2の内側に広がり、有効領域50は、無効領域(第2領域)40の広がりに反して狭くなる。この場合、無効領域40がタッチパネル2の内側に広がることから、有効領域50は台形状になる。実際は立体的な台形状となる(後述する図7を参照)。有効領域50の平面的な形状は、表示部3と同様に四角形である。この場合、当然ながら、有効領域50は、指10とタッチパネル2との垂直距離(z)が所定の値(タッチパネル2に触れたときの距離で略ゼロである)より大きい場合(即ちホバー状態の場合)、表示部3の四角形より小さくなる。有効領域50は、指10とタッチパネル2との垂直距離(z)が大きくなるに従って小さくなり、当該距離(z)が最小になる場合に最も大きくなる。
有効領域50は、例えば図6に示すように、表示部3の中心3Aを含む状態で狭くするようにしたり、有効領域50の長方形における少なくとも向かい合う長辺201,202の幅(図中、両方向矢印で示す)を、指10とタッチパネル2との垂直距離(z)が大きくなるに従って狭くするようにしたり、あるいは、有効領域50の長辺201,202を、指10とタッチパネル2との垂直距離(z)が大きくなるに従って、表示部3の長方形の長辺31,32に沿って引かれた中線200に向かって移動させるようにしたりすることが考えられる。
制御部6は、指示体である指10の座標(x,y,z)に対する有効/無効を次ようにして決定する。
ここで、以下に示す非検出領域は、制御部6が認識できない領域である。また、以下に示す検出領域は、二次元座標についてタッチパネル2の中心2Aを含む有効領域50と、二次元座標について有効領域50の外側にある無効領域40を含むもので、制御部6が認識できる領域である。図7は、非検出領域と検出領域を模式的に示した図である。同図において、非検出領域60は、指10とタッチパネル2との垂直距離(z)についてタッチパネル2の中心線2Bを基準に検出領域70の外側の領域を有する。検出領域70は、上述したように無効領域40と有効領域50を含む。
指示体の初回座標は以下のように定義する。
(1−1)非検出状態であるタッチパネル2が指示体を検出したとき、そのときの座標を初回座標とする。
(1−2)非検出領域60から検出領域70に指示体が移動したとき、そのときの座標を初回座標とする。
(1−3)検出領域70に指示体が入ってきたことを検出したとき、そのときの座標を初回座標とする。
制御部6は、このような初回座標の定義を踏まえたうえで、指示体の座標(x,y,z)の有効/無効を決定する。なお、ここでも指示体を指10とする。
(2−1)初回座標(何本目の指10でも)の指10の座標(x,y,z)が無効領域40の場合、当該座標(x,y,z)を無効とする。
(2−2)無効化された指10が有効領域50に、非検出領域60に移動することなく移動した場合、有効領域50上の座標(x,y,z)を有効とする。
(2−3)無効化された指10が有効領域50に移動しない限り、無効領域40上の座標(x,y,z)を無効とする。
(2−4)無効化された指10がある場合(1本目の指10−1)においても、初回座標の2本目の指10−2が有効領域50で検出された場合、2本目の指10−2の座標(x,y,z)を有効とする。この場合、2本目の指10−2は、1本目の指10−1としてホストに通知される。ホストは、例えば本電子機器がスマートフォンである場合、そのスマートフォンで使用されているOS(オペレーティングシステム)である。
(2−5)一度有効領域50で検出された指10が移動して無効領域40に入った場合は座標無効とはせず、座標有効とする。
制御部6は、有効領域50内の座標(x,y)に対応した表示部3の画面上の位置にポインタ30を表示する。また、このときポインタ30が表示部3に表示されたアイコン(図示略)上に来ていれば、当該アイコンをユーザが選択したものと判断し、ユーザの指10が第2の距離以下までタッチパネル2に近づいたときに、当該アイコンに対応する機能を起動させる。
図8は、制御部6による二次元座標の有効・無効判定処理を説明するためのフローチャートである。同図において、制御部6は、タッチパネル2から出力される現在の指10の座標(x,y,z)を取得する(ステップS1)。次いで、取得した座標が初回座標かどうか判定し(ステップS2)、初回座標でない場合(即ち、この判定で「NO」と判定した場合)、座標が無効化されている状態かどうか判定する(ステップS3)。座標無効状態でない場合(即ち、この判定で「NO」と判定した場合)、取得した座標が有効であるとして、前述したOSに通知し(ステップS4)、その後、ステップS1に戻る。これに対して、取得した座標が初回座標である場合(即ち、ステップS2の判定で「YES」と判定した場合)、もしくは座標無効状態である場合(即ち、ステップS3の判定で「YES」と判定した場合)、当該座標が無効領域40内かどうか判定し(ステップS5)、無効領域40内でない場合(即ち、この判定で「NO」と判定した場合)、当該座標が有効であるとして前述したOSに通知し(ステップS4)、その後、ステップS1に戻る。これに対して、無効領域40内である場合(即ち、ステップS5の判定で「YES」と判定した場合)、当該座標が無効であるとして、前述したOSに通知せず(ステップS6)、その後、ステップS1に戻る。
上述した(2−1)の場合、ステップS1→ステップS2(「YES」)→ステップS5(「YES」)→ステップS6の経路を辿る。また、(2−2)の場合は、(2−1)の経路を辿った後、ステップS1→ステップS2(「NO」)→ステップS3(「YES」)→ステップS5(「NO」)→ステップS4の経路を辿る。また、(2−3)の場合は、(2−1)の経路を辿った後、ステップS1→ステップS2(「NO」)→ステップS3(「YES」)→ステップS5(「YES」)→ステップS6の経路を辿る。また、(2−4)の場合は、ステップS1→ステップS2(「YES」)→ステップS5(「NO」)→ステップS4の経路を辿る。また、(2−5)の場合は、ステップS3もしくはステップS5で「NO」となりステップS4の経路を辿った後、ステップS1→ステップS2(「NO」)→ステップS3(「NO」)→ステップS4の経路を辿る。
このように本実施の形態に係る電子機器1によれば、面状の表示部3と、表示部3に重ねて配置され、指示体である指10の表示部3の面に沿った二次元座標(x,y)と、指10との垂直距離(z)を検出可能なタッチパネル2と、を備え、指10とタッチパネル2との垂直距離(z)が大きくなるに従って、二次元座標(x,y)を有効にする有効領域50を狭くするので、タッチパネル2から離れた位置での操作を可能とするホバー操作においてユーザの意図しない操作を十分に防止することが可能となる。
なお、本実施の形態に係る電子機器1において、有効領域(二次元座標有効領域)は、少なくとも2段階で切り替わるものであってもよい。図9は、2段階で切り替わる一例を示す図である。
また、本実施の形態に係る電子機器1では、図8のフローチャートで示す処理を記述したプログラムをROMに記憶させることになるが、当該プログラムを、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等の記憶媒体に格納して配布したり、インターネット等のネットワーク上のサーバ(図示略)に保存するようにして、電気通信回線を利用してダウンロードできるようにしたりすることも可能である。
また、本実施の形態に係る電子機器1は、スマートフォンと呼ばれる携帯無線機に本発明を適用したものであったが、携帯無線機に限らず、電子レンジ等の家電や、自動車等のナビゲーション等の操作パネルでも適用可能である。
本発明は、タッチパネルから離れた位置での操作を可能とするホバー操作において、ユーザの意図しない操作を十分に防止することができるといった効果を有し、スマートフォン等の静電容量方式のタッチパネルを用いた電子機器への適用が可能である。
1 電子機器
2 タッチパネル
3 表示部
5 記憶部
6 制御部
7 筐体
10 指
30 ポインタ
40 無効領域
50 有効領域
60 非検出領域
70 検出領域

Claims (12)

  1. 面状の表示部と、
    前記表示部に重ねて配置され、指示体の前記表示部の面に沿った二次元座標と、前記指示体との垂直距離を検出可能なタッチパネルと、を備え、
    前記タッチパネルは、
    少なくとも前記垂直距離について第1の値以下かつ、前記第1の値より小さい第2の値より大きく、前記二次元座標及び前記垂直距離を検出可能な検出領域と、
    少なくとも前記垂直距離について前記第1の値より大きく、前記二次元座標及び/又は前記垂直距離を検出不可能な非検出領域と、
    を有し、
    前記検出領域は、
    前記二次元座標について前記タッチパネルの中心を含む第1領域と、
    前記二次元座標について前記第1領域の外側にある第2領域と、
    を有し、
    前記第1領域は、前記垂直距離が大きくなるに従って狭くなり、
    前記第2領域は、前記垂直距離が大きくなるに従って狭くなる前記第1領域に沿って配置された電子機器であって、
    前記指示体が、前記垂直距離について前記第1の値より大きい前記非検出領域から前記第1領域に直接入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とし、次に、前記第1領域から前記第2領域に入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とし、
    前記指示体が、前記垂直距離について前記第1の値より大きい前記非検出領域から前記第2領域に直接入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を無効な座標とし、次に、前記第2領域から前記第1領域に入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とし、次に、前記第1領域から前記第2領域に入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とする、
    電子機器。
  2. 請求項1に記載の電子機器であって、
    前記第1領域は、前記垂直距離が大きくなるに従って、少なくとも前記表示部の中心を含む状態で狭くなる、
    電子機器。
  3. 請求項2に記載の電子機器であって、
    前記第1領域は、前記垂直距離が大きくなるに従って、前記表示部の中心に向かって狭くなる、
    電子機器。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電子機器であって、
    前記第1領域は、前記垂直距離が最小になる場合、最も大きくなる、
    電子機器。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子機器であって、
    前記第1領域は、少なくとも2段階で切り替わる、
    電子機器。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電子機器であって、
    前記表示部及び前記第1領域は四角形であり、
    前記第1領域の四角形は、前記垂直距離が所定の値より大きい場合、少なくとも前記表示部の四角形より小さい、
    電子機器。
  7. 請求項6に記載の電子機器であって、
    前記第1領域の四角形は、前記垂直距離が大きくなるに従って小さくなる、
    電子機器。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の電子機器であって、
    前記表示部及び前記第1領域の四角形は長方形であり、
    前記第1領域の長方形における少なくとも向かい合う長辺の幅が、前記垂直距離が大きくなるに従って狭くなる、
    電子機器。
  9. 請求項8に記載の電子機器であって、
    少なくとも前記第1領域の長辺は、前記垂直距離が大きくなるに従って、前記表示部の長方形の長辺に沿って引かれた中線に向かって移動する、
    電子機器。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の電子機器であって、
    前記第2の値は0である、
    電子機器。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電子機器であって、
    前記有効な二次元座標は、少なくとも前記表示部に表示可能である、
    電子機器。
  12. 面状の表示部と、
    前記表示部に重ねて配置され、指示体の前記表示部の面に沿った二次元座標と、前記指示体との垂直距離を検出可能なタッチパネルと、を備え、
    前記タッチパネルは、
    少なくとも前記垂直距離について第1の値以下かつ、前記第1の値より小さい第2の値より大きく、前記二次元座標及び前記垂直距離を検出可能な検出領域と、
    少なくとも前記垂直距離について前記第1の値より大きく、前記二次元座標及び/又は前記垂直距離を検出不可能な非検出領域と、
    を有し、
    前記検出領域は、
    前記二次元座標について前記タッチパネルの中心を含む第1領域と、
    前記二次元座標について前記第1領域の外側にある第2領域と、
    を有し、
    前記第1領域は、前記垂直距離が大きくなるに従って狭くなり、
    前記第2領域は、前記垂直距離が大きくなるに従って狭くなる前記第1領域に沿って配置された電子機器に利用可能な指示体の座標検出方法であって、
    前記指示体が、前記垂直距離について前記第1の値より大きい前記非検出領域から前記第1領域に直接入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とし、次に、前記第1領域から前記第2領域に入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とし、
    前記指示体が、前記垂直距離について前記第1の値より大きい前記非検出領域から前記第2領域に直接入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を無効な座標とし、次に、前記第2領域から前記第1領域に入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とし、次に、前記第1領域から前記第2領域に入った場合、前記指示体の少なくとも二次元座標を有効な座標とする、
    座標検出方法。
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