JP2014173670A - 防振連結ロッド - Google Patents

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Abstract

【課題】高周波振動の伝達を有利に低減できる、新規な構造の防振連結ロッドを提供すること。
【解決手段】第一の取付部14を備えて第二の取付部18までは至らない長さで延びる第一分割ロッド部36と、第二の取付部18を備えて第一の取付部14までは至らない長さで延びる第二分割ロッド部38とを、ロッド軸方向で剪断変形する連結ゴム40で弾性連結することによりロッド本体20を構成すると共に、第一分割ロッド部36を本体ゴム弾性体28と連結ゴム40とによってロッド軸方向の両側で弾性支持させる。
ロッド軸方向において本体ゴム弾性体28のばね定数を連結ゴム40のばね定数よりも小さくして、第一分割ロッド部36におけるロッド軸方向の支持ばね剛性を連結ゴム40側よりも第一の取付部14側において小さくすると共に、第二分割ロッド部38におけるロッド軸方向の支持ばね剛性を第二の取付部18側よりも連結ゴム40側において小さくした。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車のトルクロッド等に適用される防振連結ロッドに関するものである。
従来から、自動車のトルクロッド等に適用される防振連結ロッドが知られている。防振連結ロッドは、例えば特開2005−315315号公報(特許文献1)に開示されているように、硬質のロッド本体の両端部に、振動伝達系を構成する各一方の部材に取り付けられる取付部が設けられた構造を有している。更に、一般的には、取付部の少なくとも一方がインナ軸部材とロッド本体のアウタ部材とを本体ゴム弾性体で弾性連結した構造とされている。
ところで、特許文献1のトルクロッドでは、インナ軸部材とロッド本体のアウタ部材との対向方向であるロッド軸方向のばねが、取付部の本体ゴム弾性体によって設定されることから、コンパクトな取付部では軸方向の大振幅振動に対して線形的なばね特性を得ることが難しかった。そこで、特開2011−11586号公報(特許文献2)では、ロッド本体を、第一分割ロッド部と第二分割ロッド部が連結ゴムで弾性連結された分割構造とすることにより、連結ゴムのばねによって軸方向の大振幅振動入力に対する線形的なばね特性を実現することが提案されている。
この特許文献2のトルクロッドでは、軸方向の入力に対して剪断変形を生じる連結ゴムが、大きなゴムボリュームで形成されていることから、軸方向入力に対して連結ゴムの動ばね定数が低くなる一方で、取付部において本体ゴム弾性体が径方向で薄肉とされており、本体ゴム弾性体の動ばね定数が連結ゴムに比して著しく大きく設定されている。その結果、第一分割ロッド部の両端部を連結ゴムと本体ゴム弾性体で弾性支持して構成されるマス−バネ系の共振周波数が、防振対象となる振動の周波数よりも高周波に設定されており、マス−バネ系の共振周波数よりも高周波数域で発揮される振動絶縁作用の利用を目的とするものではなかった。
特開2005−315315号公報 特開2011−11586号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、高周波振動の伝達を有利に低減できる、新規な構造の防振連結ロッドを提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
すなわち、本発明の第一の態様は、振動源側部材と防振対象側部材との間に介装されて振動伝達系を構成する第一の取付部と第二の取付部とがロッド本体の両端部に設けられていると共に、該第一の取付部において該振動源側部材と該防振対象側部材との何れかに取り付けられるインナ軸部材が該ロッド本体に設けられたアウタ部材に対して本体ゴム弾性体で弾性連結されている防振連結ロッドであって、前記第一の取付部が設けられて前記第二の取付部までは至らない長さで延びる第一分割ロッド部と、該第二の取付部が設けられて該第一の取付部までは至らない長さで延びる第二分割ロッド部とが、ロッド軸方向で剪断変形する連結ゴムによって弾性連結されることにより前記ロッド本体が構成されて、該第一分割ロッド部が該第一の取付部の前記本体ゴム弾性体と該連結ゴムとによってロッド軸方向の両側で弾性支持されており、更に、該第一の取付部を構成する該本体ゴム弾性体のロッド軸方向でのばね定数が該連結ゴムのロッド軸方向でのばね定数よりも小さくされて、該第一分割ロッド部におけるロッド軸方向の支持ばね剛性が該連結ゴム側よりも該第一の取付部側において小さくされていると共に、該第二分割ロッド部におけるロッド軸方向の支持ばね剛性が該第二の取付部側よりも該連結ゴム側において小さくされていることを、特徴とする。
このような第一の態様に記載された防振連結ロッドによれば、連結ゴムがロッド軸方向の入力に対して剪断変形することから、ロッド軸方向において連結ゴムのばね定数が充分に小さくされる。更に、本体ゴム弾性体は、ロッド軸方向において、連結ゴムよりもばね定数が小さくされている。これらによって、第一分割ロッド部が小さな支持ばね剛性で弾性支持されて、第一分割ロッド部をマスとするマス−バネ系のロッド軸方向における共振周波数を従来よりも低周波に設定することができる。そして、上記マス−バネ系の共振周波数を防振対象となる高周波振動の周波数よりも低周波数にチューニングすることにより、防振対象振動の入力時には第一分割ロッド部の変位が殆ど生じなくなる。従って、振動源側部材から防振対象側部材への振動伝達が防止されて、優れた振動絶縁作用を得ることができる。
しかも、第二分割ロッド部におけるロッド軸方向の支持ばね剛性が、第二の取付部側よりも連結ゴム側において小さくされている。これにより、本体ゴム弾性体で連結された第一分割ロッド部における第一の取付部側の支持ばね剛性に比して、第二分割ロッド部における第二の取付部側の支持ばね剛性が十分に大きくされることとなり、ロッド軸方向で第一分割ロッド部と第二分割ロッド部とが2自由度の振動系を構成すること等に起因する防振性能の低下や、軸方向連結剛性の低下などの不具合を回避することが可能になる。なお、第二分割ロッド部における第二の取付部側の支持ばね剛性は、第一分割ロッドで構成するマス−バネ系の構成要素ではないことから、そこにばね特性を持たせる必要はなく、例えば第二分割ロッド部を第二の取付部側で実質的に剛結することも可能である。
本発明の第二の態様は、第一の態様に記載された防振連結ロッドにおいて、前記ロッド本体と同一中心軸方向で延びる軸部材と筒部材とを前記連結ゴムで弾性連結した中間ブッシュが配設されており、該軸部材と該筒部材との何れか一方を含んで前記第一分割ロッド部が構成されていると共に、該軸部材と該筒部材との他方を含んで前記第二分割ロッド部が構成されているものである。
第二の態様によれば、第一分割ロッド部と第二分割ロッド部との連結部分に中間ブッシュを設けることにより、ロッド軸方向では剪断ばねによる低いばね定数を設定しつつ、ロッド軸直交方向では圧縮ばねによる高いばね定数を設定することができる。これにより、ロッド軸直交方向の分力の影響を低減して、第一分割ロッド部と第二分割ロッド部の相対的な傾動等を防ぐことができて、ロッド軸方向での防振効果をより効率的に得ることができる。なお、中間ブッシュにおいて軸部材と筒部材の対向面間にストッパを構成して、それら軸部材と筒部材の軸直交方向での変位を規制すれば、第一分割ロッド部と第二分割ロッド部とのロッド軸直交方向での相対変位量を容易に制限することもできる。
本発明の第三の態様は、本発明の第一又は第二の態様に記載された防振連結ロッドにおいて、前記第一分割ロッド部と前記第二分割ロッド部との何れか一方において一組の対向板部が設けられていると共に、それら第一分割ロッド部と第二分割ロッド部との他方が該一組の対向板部の対向面間に差し入れられており、該一組の対向板部に対する該他方の差し入れ部の各対向面間が前記連結ゴムで弾性連結されているものである。
第三の態様によれば、より簡単な構造によって第一分割ロッド部と第二分割ロッド部とを相互に連結することができる。しかも、一組の対向板部の対向方向では、連結ゴムが圧縮ばねとして機能することから、ロッド軸方向に比して高いばね定数を容易に設定して、第一分割ロッド部と第二分割ロッド部の相対変位を抑えることができる。
本発明の第四の態様は、本発明の第三の態様に記載された防振連結ロッドにおいて、前記一組の対向板部の長さ方向中間に段差部が形成されて、該一組の対向板部における該段差部を挟んだ両側に対向面間距離の大きい拡幅部と対向面間距離の小さい狭幅部とが設けられており、前記第一分割ロッド部と前記第二分割ロッド部との他方の中間部分が該狭幅部に対して前記連結ゴムで弾性連結されている一方、該第一分割ロッド部と該第二分割ロッド部との他方の端部には、該一組の対向板部の対向方向に突出するストッパ突部が形成されており、該ストッパ突部と該一組の対向板部の該段差部との当接によって該第一分割ロッド部と該第二分割ロッド部のロッド軸方向への相対変位量を制限するストッパ手段が構成されているものである。
第四の態様によれば、第一分割ロッド部と第二分割ロッド部との相対変位量がストッパ手段で制限されることから、連結ゴムの過大変形による損傷が防止されて、耐久性の向上が図られる。しかも、ストッパ手段が、対向板部に設けられる段差部と、第一分割ロッド部と第二分割ロッド部との他方に設けられるストッパ突部とが、相互に当接することで構成されることから、少ない部品点数で有効なストッパ手段を構成することもできる。
本発明の第五の態様は、第一〜第四の何れか1つの態様に記載された防振連結ロッドにおいて、前記第一の取付部の前記インナ軸部材と前記アウタ部材が、前記ロッド本体のロッド軸方向に対して傾斜した方向で前記本体ゴム弾性体によって弾性連結されているものである。
第五の態様によれば、ロッド軸方向の入力に対して本体ゴム弾性体において剪断ばね成分が作用することから、ロッド軸方向において本体ゴム弾性体のばね定数をゴム形状に基づいて小さく設定することができる。これにより、本体ゴム弾性体のばね定数を、ロッド軸直交方向で充分に大きく確保しながら、ロッド軸方向で容易に小さく設定することできる。
本発明の第六の態様は、第一〜第五の何れか1つの態様に記載された防振連結ロッドにおいて、前記第二の取付部が、前記第二分割ロッド部に一体的に設けられた筒状金具で構成されているものである。
第六の態様によれば、第二の取付部がブッシュ等で構成されている場合に比して、第二の取付部を小径にすることができて、第二の取付部の配設スペースが狭い構造にも対応することが可能となる。しかも、第二の取付部が振動源側部材と防振対象部材との何れか他方に剛結されることで、ロッド本体の共振特性を容易にチューニングすることができて、目的とする防振性能を効率的に得ることができる。加えて、筒状金具が第二分割ロッド部に一体的に設けられることで、部品点数が少なくされて、製造工程の簡略化も図られ得る。
本発明の第七の態様は、第一〜第六の何れか1つの態様に記載された防振連結ロッドにおいて、前記第一の取付部が前記振動源側部材に取り付けられる一方、前記第二の取付部が前記防振対象側部材に取り付けられるようになっているものである。
第七の態様によれば、第一分割ロッド部の両端部を本体ゴム弾性体および連結ゴムで弾性支持してなるマス−バネ系の共振周波数よりも高周波数域において、本体ゴム弾性体が共振状態で弾性変形することで生じる振動が、防振対象側部材に伝達されるのを防ぐことができる。
本発明の第八の態様は、第一〜第七の何れか1つの態様に記載された防振連結ロッドにおいて、前記本体ゴム弾性体の容積が前記連結ゴムの容積よりも大きくされているものである。
第八の態様によれば、連結ゴムに比してばね定数が小さく設定されて変形し易い本体ゴム弾性体の容積が、連結ゴムの容積よりも大きくされていることから、本体ゴム弾性体の耐久性を充分に確保することができる。
本発明によれば、第一分割ロッド部がロッド軸方向の両端部を本体ゴム弾性体と連結ゴムで弾性支持されていると共に、ロッド軸方向において、第一の取付部を構成する本体ゴム弾性体のばね定数が、第一分割ロッド部と第二分割ロッド部とを連結する連結ゴムの剪断ばね定数よりも小さくされている。これにより、第一分割ロッド部をマスとすると共に本体ゴム弾性体および連結ゴムをばねとするマス−バネ系の共振周波数を、従来に比して低い周波数に設定することが可能となって、マス−バネ系の共振周波数よりも高周波数の防振対象振動に対して優れた振動絶縁作用を得ることができる。
しかも、第二分割ロッド部の支持ばね剛性が第二の取付部側よりも連結ゴム側において小さくされて、第二分割ロッド部の支持ばね剛性が第一分割ロッド部の支持ばね剛性に比して大きくされている。それ故、第一分割ロッド部と第二分割ロッド部がロッド軸方向で2自由度の振動系を構成すること等に起因する防振性能の低下や、ロッド軸方向での連結剛性の低下などを防ぐことができる。
本発明の第一の実施形態としてのトルクロッドを示す斜視図。 図1に示されたトルクロッドの平面図。 図2のIII−III断面図。 図1に示されたトルクロッドにおいて、中間ブッシュを第一分割ロッド部に組み付ける前の分解状態を示す斜視図。 図1に示されたトルクロッドにおけるマス−バネ形のばね特性を示すグラフ。 本発明の第二の実施形態としてのトルクロッドを示す平面図。 図1に示されたトルクロッドの横断面図であって、図8のVII−VII断面に相当する図。 図7のVIII−VIII断面図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3には、本発明に従う構造とされた防振連結ロッドの第一の実施形態として、自動車用のトルクロッド10が示されている。トルクロッド10は、振動源側部材としてのパワーユニット12に取り付けられる第一の取付部14と、防振対象側部材としての車両ボデー16に取り付けられる第二の取付部18とが、ロッド本体20の両端部に設けられた構造を有している。なお、以下の説明では、原則として、ロッド軸方向とは図2中の上下方向を、上下方向とはロッド高さ方向である図2中の左右方向を、左右方向とはロッド幅方向である図3中の左右方向を、それぞれ言う。
より詳細には、第一の取付部14は、インナ軸部材22と後述するアウタ部材42とを、本体ゴム弾性体28で弾性連結した構造を有している。インナ軸部材22は、上下方向で直線的に延びる小径円筒形状の部材であって、鉄やアルミニウム合金等の金属や繊維補強された合成樹脂等で形成されている。
そして、インナ軸部材22とアウタ部材42は、本体ゴム弾性体28によって弾性連結されている。本体ゴム弾性体28は、図3に示すように、ロッド軸方向に対して傾斜して略左右方向に広がっており、インナ軸部材22の外周面に加硫接着されて左右両側に延び出していると共に、左右方向外側の端面がアウタ部材42に対してそれぞれ加硫接着されている。なお、ロッド軸方向でインナ軸部材22を挟んだ両側には、本体ゴム弾性体28と一体形成された第一ストッパゴム30と第二ストッパゴム32が、インナ軸部材22の外周面に加硫接着されて突出している。
一方、第二の取付部18は、厚肉小径の略円筒形状を有する筒状金具34によって構成されている。筒状金具34は、高剛性の部材であって、インナ軸部材22と略平行に上下方向で延びている。
これら第一の取付部14と第二の取付部18は、ロッド本体20の両端部に設けられている。ロッド本体20は、鉄やアルミニウム合金等の金属、或いは繊維補強された合成樹脂等で形成された高剛性の部材である第一分割ロッド部36と第二分割ロッド部38とを、連結ゴム40で弾性連結した構造を有している。
第一分割ロッド部36は、アウタ部材42に対して後述する筒部材50が取り付けられた構造を有している。更に、アウタ部材42は、略コの字状の固着部44と、ロッド軸方向に延びる略円筒形状を呈する嵌着筒部46とを、一体で備えている。そして、インナ軸部材22と固着部44が本体ゴム弾性体28で弾性連結されることにより、ロッド軸方向における第一分割ロッド部36の端部には、第一の取付部14が設けられている。なお、固着部44と嵌着筒部46との接続部分には、ロッド幅方向に広がる段差部47が形成されている。
一方、第二分割ロッド部38は、ロッド軸方向で直線的に延びるパイプ状とされている。なお、本実施形態では、重量の軽減等を目的として中心に穴を有するパイプ状の第二分割ロッド部38が例示されているが、第二分割ロッド部は中実ロッド状等であっても良い。
また、第二分割ロッド部38の第一の取付部14側の端部には、中間ブッシュ48が設けられている。中間ブッシュ48は、軸部材としての第二分割ロッド部38と大径筒状の筒部材50とを内外挿状態で何れもロッド中心軸上に配置すると共に、それら第二分割ロッド部38と筒部材50を連結ゴム40で弾性連結した構造とされている。連結ゴム40は、厚肉の略円筒形状を有しており、内周面が第二分割ロッド部38の端部外周面に加硫接着されていると共に、外周面が筒部材50の内周面に加硫接着されている。更に、連結ゴム40には、軸方向に貫通する4つの肉抜部52が形成されている。肉抜部52は、それぞれ略円形断面で直線的に延びており、4つの肉抜部52が周上で略等間隔に形成されることによって、連結ゴム40が十文字状の断面形状をもって軸方向に延びている。なお、4つの肉抜部52は、連結ゴム40の周上で上下左右に配置されている。
このような構造とされた中間ブッシュ48は、例えば以下のようにしてアウタ部材42に取り付けられる。即ち、中間ブッシュ48の筒部材50に八方絞り等の縮径加工を施した後、中間ブッシュ48がアウタ部材42の嵌着筒部46に圧入やかしめ等で取り付けられている。このようにアウタ部材42と筒部材50が固定されることにより、第一分割ロッド部36が筒部材50を含んで構成されている。なお、筒部材50の軸方向端面と第一分割ロッド部36の段差部47とがロッド軸方向で当接することにより、中間ブッシュ48が第一分割ロッド部36に対して軸方向で位置決めされるようになっている。
そして、中間ブッシュ48がアウタ部材42に取り付けられることによって、第一分割ロッド部36と第二分割ロッド部38が連結ゴム40で弾性連結されており、ロッド本体20が第一分割ロッド部36と第二分割ロッド部38を含んで構成されている。また、ロッド本体20において、第一分割ロッド部36が第二の取付部18までは至らない長さでロッド軸方向に延びて配置されていると共に、第二分割ロッド部38が第一の取付部14までは至らない長さでロッド軸方向に延びて配置されている。なお、本実施形態では、図4に示すように、第一の取付部14を備えた第一分割ロッド部36のアウタ部材42と、第二の取付部18および中間ブッシュ48を備えた第二分割ロッド部38とが、別々に形成されて準備される。
かくの如き構造とされたトルクロッド10は、図2に示すように、インナ軸部材22がパワーユニット12に取り付けられると共に、筒状金具34が車両ボデー16に取り付けられることにより、車両に装着されるようになっている。かかる車両への装着状態において、第一分割ロッド部36は、本体ゴム弾性体28と連結ゴム40によってロッド軸方向の両側で弾性支持されており、パワーユニット12および車両ボデー16に対する相対変位を許容された状態で弾性的に支持されている。
このように、第一分割ロッド部36におけるロッド軸方向の両端部分が、本体ゴム弾性体28および連結ゴム40で弾性支持されることにより、トルクロッド10において、第一分割ロッド部36をマス、本体ゴム弾性体28および連結ゴム40のロッド軸方向のばね成分をばねとする、マス−バネ系が設けられている。このマス−バネ系の共振周波数:fは、防振対象振動の周波数よりも低周波数に設定されており、好適には防振対象振動の周波数に対して1/√2倍以下に設定される。具体的には、マス−バネ系の共振周波数:fは、50Hz〜2000Hzの間に設定されることが望ましく、より好適には80Hz〜500Hzの間に設定される。
また、第一の取付部14を構成する本体ゴム弾性体28のロッド軸方向でのばね定数が、連結ゴム40のロッド軸方向でのばね定数よりも小さくされており、第一分割ロッド部36におけるロッド軸方向の支持ばね剛性が、連結ゴム40側よりも第一の取付部14側において小さくされている。
本実施形態では、本体ゴム弾性体28がロッド軸方向に対して傾斜した略ロッド幅方向に延びており、本体ゴム弾性体28がロッド軸方向で主として剪断変形するようになっていると共に、本体ゴム弾性体28が連結ゴム40よりもロッド軸方向で薄肉とされている。これにより、本体ゴム弾性体28のロッド軸方向のばね定数が、連結ゴム40のロッド軸方向のばね定数よりも小さく設定されている。
さらに、第二の取付部としての筒状金具34が車両ボデー16に対して剛結されており、第二分割ロッド部38におけるロッド軸方向の支持ばね剛性が、筒状金具34側よりも連結ゴム40側において小さくされている。
このような本実施形態のトルクロッド10が車両に装着された状態で、パワーユニット12から振動荷重が軸方向に入力されると、本体ゴム弾性体28の弾性変形によって目的とする防振効果が発揮されて、車両ボデー16への振動伝達が低減される。本実施形態では、本体ゴム弾性体28のロッド軸方向でのばね定数が、連結ゴム40のロッド軸方向でのばね定数よりも小さくされており、本体ゴム弾性体28の弾性変形による防振効果が支配的に発揮されると共に、連結ゴム40の弾性変形による防振効果が補助的に発揮されるようになっている。
さらに、入力振動の周波数が、第一分割ロッド部36の両端部分を本体ゴム弾性体28と連結ゴム40で弾性連結してなるマス−バネ系の共振周波数:fよりも高周波の場合には、第一分割ロッド部36のロッド軸方向での変位が殆ど生じない。それ故、高周波数の入力振動に対して優れた振動絶縁効果が発揮されて、パワーユニット12側からの入力振動が、車両ボデー16に伝達されるのを防ぐことができる。
そこにおいて、トルクロッド10では、軸方向においてマス−バネ系の共振周波数:fが、本体ゴム弾性体28の防振性能に悪影響が出ない程度に高周波数で、且つ防振対象となる高周波振動よりも低周波数にチューニング可能とされている。即ち、トルクロッド10では、連結ゴム40が軸方向の入力に対して剪断変形するように配設されており、連結ゴム40において軸方向で低いばね定数が設定されていると共に、第一の取付部14の本体ゴム弾性体28のばね定数が連結ゴム40のばね定数よりも更に小さく設定されている。
それ故、[数式1]に基づいて設定されるマス−バネ系の共振周波数:fが、第一分割ロッド部36の質量を増すことなく低周波数に設定されて、マス−バネ系の共振周波数:fよりも高周波の軸方向振動に対する振動絶縁効果を、実用的な周波数域で有効に得ることができる。なお、[数式1]において、kは本体ゴム弾性体28および連結ゴム40の軸方向での合成されたばね定数を、mは第一分割ロッド部36の質量である。
このことは、防振連結ロッドにおけるマス−バネ系のばね特性を示す図5のグラフからも明らかである。即ち、図5では、実線で示す実施例の共振周波数:fが、破線で示す比較例の共振周波数:f’よりも低周波数に設定されている。これにより、実施例では、比較例の共振周波数よりも低い周波数の振動に対しても、振動絶縁効果を有効に得ることができる。より好適には、かかるマス−バネ系の共振周波数:fを、前述のように防振対象振動の周波数に対して1/√2倍以下に設定することにより、振動伝達力が更に低減されることから、第一分割ロッド部36の変位量がより小さく抑えられて、パワーユニット12から車両ボデー16への振動伝達の低減が一層効果的に図られ得る。特に、比較例では、共振周波数:f’が、1000Hz以上の極めて高い周波数に設定されていることから、共振周波数:f’よりも高周波数の振動は車両の特性上問題になり難く、共振周波数:f’よりも高周波数域で発揮される振動絶縁効果を利用することが難しい。それに対して、本発明に係る実施例では、共振周波数:fが300Hz程度にチューニングされており、実用的な周波数域において有効な振動絶縁効果を得ることができる。なお、実施例は、トルクロッド10と実質的に同一の構造におけるマス−バネ系のばね特性の計測値であると共に、比較例は、第一の取付部を構成する本体ゴム弾性体のばね定数が連結ゴムのばね定数よりも大きくされて、第一分割ロッド部におけるロッド軸方向での支持ばね剛性が、連結ゴム側よりも第一の取付部(本体ゴム弾性体)側において大きくされた場合の計測値である。
本実施形態では、本体ゴム弾性体28がロッド軸方向に対して傾斜した略ロッド幅方向に延びており、インナ軸部材22とアウタ部材42がロッド軸方向に対して傾斜した方向で本体ゴム弾性体28によって弾性連結されている。これにより、インナ軸部材22とアウタ部材42の間へのロッド軸方向の入力に対して、本体ゴム弾性体28が剪断変形するように配置されることとなって、ロッド軸方向で低いばね定数を容易に設定可能となっている。しかも、本体ゴム弾性体28が連結ゴム40よりもロッド軸方向で薄肉とされていることにより、ロッド軸方向のばね定数を、本体ゴム弾性体28において連結ゴムよりも小さく設定し易くなっている。
また、本実施形態のトルクロッド10では、第一分割ロッド部36と第二分割ロッド部38が、中間ブッシュ48の連結ゴム40によって連結されていることから、軸部材としての第二分割ロッド部38の周上で均等に連結ゴム40が配置されて、第二分割ロッド部38と第一分割ロッド部36のアウタ部材42とが連結ゴム40によって周上でバランス良く連結されている。それ故、第二分割ロッド部38に対する第一分割ロッド部36の傾動や捻り変位が、連結ゴム40の圧縮ばねによって低減されて、ロッド軸方向の入力に対して目的とする防振効果を効率的に得ることができる。
また、本実施形態では、第二の取付部18が筒状金具34で構成されていることから、第二の取付部をブッシュ構造とする場合に比して、小径化が図られる。更に、筒状金具34が第二分割ロッド部38と一体形成されていることから、部品点数が少なくなると共に、構造の簡略化も図られる。
さらに、筒状金具34で構成された第二の取付部18が車両ボデー16に対して剛結されることから、第二分割ロッド部38におけるロッド軸方向の支持ばね剛性が、連結ゴム40側において第二の取付部18側よりも小さくされている。それ故、ロッド軸方向で第一分割ロッド部36と第二分割ロッド部38が2自由度の振動系を構成するのが回避されて防振性能の低下が防止されると共に、ロッド本体20によるパワーユニット12と車両ボデー16との軸方向の連結剛性が確保される。
また、トルクロッド10では、インナ軸部材22とアウタ部材42の固着部44とのロッド軸方向での当接と、インナ軸部材22と第二分割ロッド部38とのロッド軸方向での当接とによって、インナ軸部材22のロッド本体20に対するロッド軸方向の相対変位量を制限するストッパ手段が構成されており、本体ゴム弾性体28の過大な剪断変形が防止されることで耐久性の向上が図られる。しかも、インナ軸部材22におけるロッド軸方向の両側が、第一,第二のストッパゴム30,32で覆われており、インナ軸部材22とアウタ部材42および第二分割ロッド部38とが緩衝的に当接することから、当接時の異音等が回避される。
また、トルクロッド10は、第一の取付部14を構成するインナ軸部材22がパワーユニット12側に取り付けられると共に、第二の取付部18を構成する筒状金具34が車両ボデー16側に取り付けられるようになっている。これにより、第一分割ロッド部36をマスとする振動系の共振周波数:fよりも高周波数域において、本体ゴム弾性体28が共振状態で弾性変形することで生じる振動が、車両ボデー16側に伝達されるのを防いで、当該振動の伝達に起因する異音などを回避することができる。
図6〜図8には、本発明に従う構造とされた防振連結ロッドの第二の実施形態として、自動車用のトルクロッド60が示されている。トルクロッド60は、パワーユニット12に取り付けられる第一の取付部62と、車両ボデー16に取り付けられる第二の取付部64とを、ロッド本体66の両端部に設けた構造とされている。なお、以下の説明において、第一の実施形態と実質的に同一の部材および部位については、同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
第一の取付部62は、ロッド本体66に設けられる後述のアウタ筒部92に対して、取付ブッシュ68を取り付けた構造とされている。取付ブッシュ68は、小径筒状のインナ軸部材70と、大径筒状のスリーブ部材72とを、本体ゴム弾性体74によって弾性連結した構造とされている。本体ゴム弾性体74には、インナ軸部材70を挟んでロッド軸方向両側に第一,第二すぐり部76,78の各一方が形成されており、それら第一,第二すぐり部76,78の間には、ロッド軸方向に対して傾斜した方向に延びて、インナ軸部材70とスリーブ部材72をロッド幅方向の両側で相互に連結する連結腕部80が形成されている。更に、第一すぐり部76を挟んでインナ軸部材70と反対側には、スリーブ部材72の内周面に固着された第一ストッパゴム82が、本体ゴム弾性体74と一体形成されている一方、第二すぐり部78を挟んでインナ軸部材70と反対側には、スリーブ部材72の内周面に固着された第二ストッパゴム84が、本体ゴム弾性体74と一体形成されている。なお、本体ゴム弾性体74に第一,第二すぐり部76,78が貫通形成されていることにより、本体ゴム弾性体74の連結腕部80は、インナ軸部材70とスリーブ部材72のロッド軸方向での相対変位に対して、主として剪断変形が生じる形状とされており、本体ゴム弾性体74(連結腕部80)のロッド軸方向でのばね定数が小さく設定されている。
一方、第二の取付部64は、厚肉小径の略円筒形状を有する筒状金具86で構成されている。この筒状金具86は、中心軸がロッド軸方向およびインナ軸部材70の中心軸方向(図8の左右方向)に対して略直交するように配置されている。
そして、第一の取付部62を構成する取付ブッシュ68と第二の取付部64を構成する筒状金具86がそれぞれロッド本体66に取り付けられている。ロッド本体66は、長手形状で高剛性の部材とされており、第一分割ロッド部88と第二分割ロッド部90とを備えた分割構造とされている。
第一分割ロッド部88は、大径の略円筒形状を呈するアウタ部材としてのアウタ筒部92と、ロッド軸方向に延びる外側連結板部94とを、備えている。外側連結板部94は、全体が板状とされており、ロッド軸方向の内側においてアウタ筒部92の外周面に固定される湾曲板状の固定板部96と、固定板部96におけるロッド幅方向の両側からロッド軸方向に延び出す一対の対向板部98,98とを、一体で備えている。一対の対向板部98,98は、ロッド幅方向を厚さ方向とする板状の部材であって、ロッド幅方向で相互に対向して配置されている。更に、対向板部98には、ロッド軸方向の中間部分に段差部100が形成されており、段差部100を挟んで第一の取付部62側が、ロッド幅方向で外側に位置する拡幅部102とされていると共に、段差部100を挟んで第二の取付部64側が、ロッド幅方向で内側に位置する狭幅部104とされている。これにより、一対の対向板部98,98の対向面間距離が、拡幅部102において狭幅部104よりも大きくされている。なお、段差部100は、固定板部96のロッド幅方向での両端部に対して、ロッド軸方向で対向している。
第二分割ロッド部90は、ロッド軸方向に延びる内側連結板部106と、内側連結板部106の第一の取付部62側の端部において、ロッド幅方向の両側に突出するストッパ突部108とを、一体で備えている。更に、ストッパ突部108は、緩衝ゴム層110で被覆されている。緩衝ゴム層110で被覆されたストッパ突部108は、ロッド幅方向での寸法が、一対の対向板部98,98における狭幅部104での対向面間距離よりも大きく、且つ拡幅部102での対向面間距離よりも小さくされている。
そして、第一分割ロッド部88における一対の対向板部98,98の対向面間に、第二分割ロッド部90における内側連結板部106およびストッパ突部108が差し入れられて、内側連結板部106の中間部分と一対の対向板部98,98における各狭幅部104の対向内面とが連結ゴム112で弾性連結される。これにより、第一分割ロッド部88と第二分割ロッド部90が連結ゴム112によって弾性連結されて、ロッド本体66が構成されている。なお、本実施形態では、本体ゴム弾性体74の容積が連結ゴム112の容積よりも大きくされていると共に、本体ゴム弾性体74の連結腕部80におけるロッド軸方向での厚さ寸法が、連結ゴム112のロッド軸方向での厚さ寸法よりも小さくされている。
さらに、第一分割ロッド部88と第二分割ロッド部90を連結ゴム112で弾性連結した状態において、第二分割ロッド部90におけるストッパ突部108の突出先端部分が、第一分割ロッド部88における段差部100と固定板部96との対向面間に差し入れられ、それら段差部100および固定板部96に対してロッド軸方向で所定の距離を隔てて配置されている。これにより、ストッパ突部108と段差部100および固定板部96との当接によって、第一分割ロッド部88と第二分割ロッド部90との軸方向での相対変位量を制限するストッパ手段が構成されている。なお、ストッパ突部108が緩衝ゴム層110で覆われていることから、ストッパ突部108と段差部100および固定板部96との当接による衝撃力が低減されるようになっている。本実施形態において、緩衝ゴム層110は、連結ゴム112と一体で形成されている。
また、第一分割ロッド部88のアウタ筒部92には、取付ブッシュ68のスリーブ部材72が圧入固定されることによって、取付ブッシュ68が取り付けられている。これにより、第一分割ロッド部88におけるロッド軸方向の端部には、第一の取付部62が構成されている。
さらに、第二分割ロッド部90の内側連結板部106におけるストッパ突部108と反対側の端部が、筒状金具86の外周面に対して溶接等の手段で固定されており、第二分割ロッド部90の端部に第二の取付部64が設けられている。
かくの如き構造とされたトルクロッド60は、第一の取付部62のインナ軸部材70がパワーユニット12に取り付けられると共に、第二の取付部64の筒状金具86が車両ボデー16に取り付けられることにより、車両に装着されるようになっている。車両装着状態において、第一分割ロッド部88は、本体ゴム弾性体74と連結ゴム112によって、ロッド軸方向の両側で弾性支持されている。
そこにおいて、本体ゴム弾性体74のロッド軸方向でのばね定数が、連結ゴム112のロッド軸方向でのばね定数よりも小さくされており、第一分割ロッド部88におけるロッド軸方向の支持ばね剛性が、連結ゴム112側よりも本体ゴム弾性体74側(第一の取付部62側)において小さくされている。これにより、本実施形態のトルクロッド60においても、第一の実施形態のトルクロッド10と同様に、マス−バネ系の共振周波数を防振対象振動の周波数よりも低い周波数に設定して、実用的な周波数域で振動絶縁効果を得ることができる。
また、本体ゴム弾性体74の連結腕部80と連結ゴム112が、ロッド軸方向の振動入力に対して何れも主として剪断変形を生ずるようにされており、ロッド幅方向での寸法が連結ゴム112よりも本体ゴム弾性体74において大きくされていると共に、ロッド軸方向での寸法が本体ゴム弾性体74よりも連結ゴム112において大きくされている。これにより、ロッド軸方向において、本体ゴム弾性体74のばね定数が、連結ゴム112のばね定数に対して小さくなるように、本体ゴム弾性体74と連結ゴム112の形状が設定されている。
更にまた、本実施形態では、本体ゴム弾性体74の容積が、連結ゴム112の容積よりも大きくされている。このように、ばね剛性の小さい本体ゴム弾性体74の容積が大きくされていることにより、変形し易い本体ゴム弾性体74においても充分な耐久性が確保される。
また、本実施形態では、インナ軸部材70とスリーブ部材72が第一,第二ストッパゴム82,84を介して当接することによって、インナ軸部材70とスリーブ部材72の相対変位による本体ゴム弾性体74の弾性変形量を制限するストッパ手段が構成されている。更に、第一分割ロッド部88の対向板部98に設けられた段差部100および固定板部96と、第二分割ロッド部90のストッパ突部108との当接によって、第一分割ロッド部88と第二分割ロッド部90の軸方向への相対変位量を制限するストッパ手段が構成されている。これにより、軸方向に衝撃的な大荷重が入力されたとしても、本体ゴム弾性体74および連結ゴム112において過大な剪断変形が生じるのを防いで、それらゴム74,112の破断等が回避される。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、前記実施形態では、第二の取付部18が筒状金具34で構成されて、車両ボデー16に対して剛結されるようになっているが、例えば、第二の取付部を第一の取付部の如きブッシュ構造として、第二分割ロッド部が第二の取付部側においても弾性支持されるようにもできる。この場合にも、第二分割ロッド部におけるロッド軸方向での支持ばね剛性が、連結ゴム側において第二の取付部よりも小さくされる。
また、第一の取付部を構成する本体ゴム弾性体の形状は、特に限定されるものではなく、要求されるばね特性などに応じて適宜に設定され得る。同様に、第一の実施形態において、中間ブッシュを構成する連結ゴムの形状も、特に限定されるものではなく、本体ゴム弾性体と同様に要求特性に応じて設定される。
また、第一の取付部14が車両ボデー16に取り付けられると共に、第二の取付部18がパワーユニット12に取り付けられるようになっていても良い。
10,60:トルクロッド(防振連結ロッド)、12:パワーユニット(振動源側部材)、14,62:第一の取付部、16:車両ボデー(防振対象側部材)、18,64:第二の取付部、20,66:ロッド本体、22,70:インナ軸部材、28,74:本体ゴム弾性体、34,86:筒状金具、36,88:第一分割ロッド部、38,90:第二分割ロッド部、40,112:連結ゴム、42:アウタ部材、48:中間ブッシュ、50:筒部材、92:アウタ筒部(アウタ部材)、98:対向板部、100:段差部、102:拡幅部、104:狭幅部、108:ストッパ突部

Claims (8)

  1. 振動源側部材と防振対象側部材との間に介装されて振動伝達系を構成する第一の取付部と第二の取付部とがロッド本体の両端部に設けられていると共に、該第一の取付部において該振動源側部材と該防振対象側部材との何れかに取り付けられるインナ軸部材が該ロッド本体に設けられたアウタ部材に対して本体ゴム弾性体で弾性連結されている防振連結ロッドであって、
    前記第一の取付部が設けられて前記第二の取付部までは至らない長さで延びる第一分割ロッド部と、該第二の取付部が設けられて該第一の取付部までは至らない長さで延びる第二分割ロッド部とが、ロッド軸方向で剪断変形する連結ゴムによって弾性連結されることにより前記ロッド本体が構成されて、該第一分割ロッド部が該第一の取付部の前記本体ゴム弾性体と該連結ゴムとによってロッド軸方向の両側で弾性支持されており、更に、
    該第一の取付部を構成する該本体ゴム弾性体のロッド軸方向でのばね定数が該連結ゴムのロッド軸方向でのばね定数よりも小さくされて、該第一分割ロッド部におけるロッド軸方向の支持ばね剛性が該連結ゴム側よりも該第一の取付部側において小さくされていると共に、該第二分割ロッド部におけるロッド軸方向の支持ばね剛性が該第二の取付部側よりも該連結ゴム側において小さくされていることを特徴とする防振連結ロッド。
  2. 前記ロッド本体と同一中心軸方向で延びる軸部材と筒部材とを前記連結ゴムで弾性連結した中間ブッシュが配設されており、該軸部材と該筒部材との何れか一方を含んで前記第一分割ロッド部が構成されていると共に、該軸部材と該筒部材との他方を含んで前記第二分割ロッド部が構成されている請求項1に記載の防振連結ロッド。
  3. 前記第一分割ロッド部と前記第二分割ロッド部との何れか一方において一組の対向板部が設けられていると共に、それら第一分割ロッド部と第二分割ロッド部との他方が該一組の対向板部の対向面間に差し入れられており、該一組の対向板部に対する該他方の差し入れ部の各対向面間が前記連結ゴムで弾性連結されている請求項1に記載の防振連結ロッド。
  4. 前記一組の対向板部の長さ方向中間に段差部が形成されて、該一組の対向板部における該段差部を挟んだ両側に対向面間距離の大きい拡幅部と対向面間距離の小さい狭幅部とが設けられており、前記第一分割ロッド部と前記第二分割ロッド部との他方の中間部分が該狭幅部に対して前記連結ゴムで弾性連結されている一方、
    該第一分割ロッド部と該第二分割ロッド部との他方の端部には、該一組の対向板部の対向方向に突出するストッパ突部が形成されており、該ストッパ突部と該一組の対向板部の該段差部との当接によって該第一分割ロッド部と該第二分割ロッド部のロッド軸方向への相対変位量を制限するストッパ手段が構成されている請求項3に記載の防振連結ロッド。
  5. 前記第一の取付部の前記インナ軸部材と前記アウタ部材が、前記ロッド本体のロッド軸方向に対して傾斜した方向で前記本体ゴム弾性体によって弾性連結されている請求項1〜4の何れか1項に記載の防振連結ロッド。
  6. 前記第二の取付部が、前記第二分割ロッド部に一体的に設けられた筒状金具で構成されている請求項1〜5の何れか1項に記載の防振連結ロッド。
  7. 前記第一の取付部が前記振動源側部材に取り付けられる一方、前記第二の取付部が前記防振対象側部材に取り付けられるようになっている請求項1〜6の何れか1項に記載の防振連結ロッド。
  8. 前記本体ゴム弾性体の容積が前記連結ゴムの容積よりも大きくされている請求項1〜7の何れか1項に記載の防振連結ロッド。
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