JP2014170148A - 光モジュールおよび走査型画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光モジュールにおいて、複数のレーザの駆動を行うとレーザ自身の発光点位置が各々変位するため、3色のビームスポットの相対位置にずれが生じる。このずれを低減する光モジュールを提供する。
【解決手段】複数のレーザを搭載し複数のレーザからのビーム光を照射する光モジュールにおいて、赤色レーザ1aが透過し、緑色レーザ1bおよび青色レーザ1cが反射するミラー2bを有し、ミラー2bは材質の異なる2つの取付部2ヶ所31a、31bで取付られている。
【選択図】図5
【解決手段】複数のレーザを搭載し複数のレーザからのビーム光を照射する光モジュールにおいて、赤色レーザ1aが透過し、緑色レーザ1bおよび青色レーザ1cが反射するミラー2bを有し、ミラー2bは材質の異なる2つの取付部2ヶ所31a、31bで取付られている。
【選択図】図5
Description
本発明は、光モジュールおよび走査型画像表示装置に関し、例えば、複数のレーザからのビーム光を1つの光軸上に整列して射出する光モジュール、および、光モジュールからの光ビームを画像表示する走査型画像表示装置に関する。
近年、手軽に持ち歩きが可能で、大きな画面で表示できる小型プロジェクタの開発が盛んである。すでにノートPCなどに接続できる小型のプロジェクタや、記録画像を投射できるプロジェクタを内蔵したビデオカメラなどが市販されており、今後、携帯電話やスマートフォンに内蔵するものも登場すると思われる。
プロジェクタの方式としては、光源にランプやLEDなどを用い、液晶パネルやデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)で表示した画像を投射するタイプが先行しているが、光源にレーザを用いて、1本のビーム光を可動ミラーにより走査して表示するレーザプロジェクタ(走査型画像表示装置)も開発が進められている。光源にレーザ光を用いるため、焦点合わせの必要がなく、且つ画像の輝度を上げることが容易で、外出先で手ごろな壁に投射するという用途に適していると考えられている。
また、画像の高輝度を生かして自動車などに搭載しフロントガラスに投射、ナビゲートの表示などのヘッドアップディスプレイへの展開も考えられている。
赤、緑、青の3色のレーザを用い、3色のレーザビームを1本の軸に沿って進む合成ビームに結合するビーム結合部と、合成ビームの偏向方向を走査するビームスキャナを有し、カラー画像を表示できる走査型画像表示装置の構成について、例えば、特開2011−64926号公報(特許文献1)に記載がある。特許文献1には、ダイクロイックミラーを取り付ける筺体の肉厚をレーザから離れるほど薄くなるようにすることによってダイクロイックミラーの位置が変化しない記載がある。
上記のような走査型画像表示装置においては、3色のビーム光の光軸を精度よく一致させ、且つ動作中や環境温度の変化などによる外乱に対して光軸を保つことが重要である。光軸がずれてしまうと、スクリーンなどの表示領域上での各色のスポットに相対位置ずれが発生し、画像がぼけてしまう課題がある。
従って光モジュールの組立時には、3色の光軸が合うように調整して組み立てる必要がある。また、走査型画像表示装置の使用時には、レーザの発熱などにより温度が上昇、熱変形が発生するため、熱変形時の光学部品の位置ずれによる光軸のずれも考慮する必要がある。
光源に用いるレーザとしては、CANパッケージと呼ばれる円筒形の金属パッケージの製品が主流である。円筒形のベースの先に、半円筒形のヒートシンクを接続し、ヒートシンクの平らな面に、サブマウントを介してレーザチップを接合し、キャップで覆った構造となっている。
こうしたレーザでは、温度上昇による変形により、発光点位置が変位する課題がある。ベースとヒートシンクの熱膨張係数の違い、あるいは、レーザチップおよびサブマウントとヒートシンクの熱膨張係数の違いが原因で、均一な熱変形とならないためである。レーザからのビーム光の光軸方向は、レーザの発光点とレンズを結ぶ方向となるため、発光点の位置が変位すると、ビーム光の光軸がずれてしまう。上記赤、緑、青の3色のレーザはレーザ構造が各々異なるため、発光点の位置の変位が各レーザごとに異なる。その中で特に、本件発明時において、赤色レーザの構造が他の緑、青の2色にレーザと比較して、大きくレーザ構造が異なる。具体的には赤色レーザのレーザチップの長さが2倍程度長いため、それに伴い半円筒形のヒートシンクやサブマウントの長さが2倍程度長い。そのため、他の青、緑の2色のレーザに比較して、発光点の変位が2倍程度大きくなる。この赤色レーザの発光点の変位ずれを考慮した構成はとられておらず、発光点位置ずれの課題がある。
本発明の目的は、スクリーンなどの表示領域上でのスポット相対位置ずれを小さくできる光学部品の取付構造を備えた小型の光モジュールおよび走査型画像表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、複数のレーザを搭載し、且つ前記複数のレーザからのビーム光を照射する光モジュールにおいて、第1のレーザが透過し、且つ第2のレーザおよび第3のレーザが反射するミラーを有し、前記ミラーが、材質及び厚みの少なくとも一つについて異なる複数の取付部で、取付られていることを特徴とする。
また、複数のレーザを搭載し、且つ前記複数のレーザからのビーム光を照射する光モジュールにおいて、第1のレーザが反射し、且つ第2のレーザおよび第2のレーザが透過するミラーを有し、前記ミラーが、材質及び厚みの少なくとも一つについて異なる複数の取付部で、取付られていることを特徴とする。
また、第1のレーザは赤色レーザであり、第2のレーザは緑色レーザであり、第3のレーザは青色レーザであることを特徴とする。
本発明によれば、レーザ駆動時の発熱などにより温度が上昇あるいは温度が下降した際に、複数のレーザ光源に対して、レーザの熱変形に起因するレーザ光軸のずれ方向を、合成ビーム光軸上において一致させることができるので、スクリーン上のレーザスポットの相対位置ずれを小さくしたレーザ光源モジュールを備えた走査型画像表示装置を提供できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。なお、同一の符号を付された構成は、同一の機能を有するので、既に説明されている場合それらの説明は省略することがある。また、必要な図面には、各部の位置の説明を明確にするために、x軸、y軸及びz軸からなる直交座標軸を記載している。
図1は本発明の第1の実施例に係る走査型画像表示装置の構成図である。図1において、光モジュール101は、ケース9に、赤(R)/緑(G)/青(B)の3色それぞれに対応するレーザ光源となる赤(R)レーザ1a、緑(G)レーザ1b、青(B)レーザ1cと、各レーザ光源から発せられたビーム光を結合させる第1のミラー2aと第2のミラー2bからなるビーム結合部を有するレーザ光源モジュール100が取付けられている。第1ミラー2aは青色の波長のビームを反射し、緑色の波長のビームを透過するように、また第2ミラー2bは赤色の波長のビームを透過し、青色および緑色の波長のビームを反射するように設計されたダイクロイックミラーである。また、前記結合したビーム光をスクリーン109へ投射する投射部と、投射するビーム光をスクリーン109上で2次元的に走査する走査部とを有する。投射部には、1/4波長板111、画角拡大素子112などを有する。
表示する画像入力信号116は、電源等を含む制御回路102を経由してビデオ信号処理回路103に入力する。ビデオ信号処理回路103では入力される画像信号に対し各種の処理を施した後に、R/G/Bの3色信号に分離してレーザ光源駆動回路104に送る。レーザ光源駆動回路104では、R/G/Bの各信号の輝度値に応じて、レーザ光源モジュール100内の対応するレーザに対して発光用の駆動電流を供給する。その結果レーザは、表示タイミングに合わせてR/G/B信号の輝度値に応じた強度のビーム光を出射する。
また、ビデオ信号処理回路103は、画像信号から同期信号を抽出して走査ミラー駆動回路105に送る。走査ミラー駆動回路105は、水平・垂直同期信号に合わせて光モジュール101内の走査ミラー113に対しミラー面を2次元的に反復回転させる駆動信号を供給する。これにより走査ミラー113は、ミラー面を所定の角度だけ周期的に反復回転してビーム光を反射させ、スクリーン109上に水平方向および垂直方向に光ビームを走査して画像を表示する。
フロントモニター信号検出回路106は、フロントモニター114からの信号を入力して、レーザから出射されるR/G/Bそれぞれの出力レベルを検出する。検出された出力レベルは、ビデオ信号処理回路103に入力され、所定の出力になるようレーザの出力が制御される。
走査ミラー113には、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて作成された2軸駆動ミラーを用いることができる。駆動方式としては、圧電、静電、電磁駆動のものなどがある。また、1軸駆動のスキャンミラーを2つ用意し、互いに直交する方向にビーム光を走査できるように配置してもよい。図1において、結合したビーム光は、反射ミラー115を介して走査ミラー113へ送られる。
次に図2および図3を用いて、レーザの温度上昇による発光点変位の原理を説明する。
図2(a)および図2(b)は赤(R)レーザ1a、緑(G)レーザ1bおよび青(B)レーザ1cに用いることのできるレーザの構造の一例を示す斜視図である。
図2(a)において、レーザはステムベース10とステムカバー11、およびステムカバー11の先端に設置される透明な窓部12により保護された構造となっている。ステムベース10の背後にはレーザに給電するためのリード13が引き出されている。
図2(b)は、レーザの内部構造を説明するため、ステムカバー11および窓部12を除去した状態を示している。図2(b)において、円柱形のステムベース10に、円筒を切り取った形状のヒートシンク14が接合されており、その平坦面にサブマウント15を介してレーザチップ16が接合されている。レーザチップ16の先端にある発光点がレーザのほぼ中心線上に位置するように構成されている。リード13は、ステムベース10を貫通してステムカバー11の内部に突き出している。リード13とレーザチップ16とはワイヤ17を介して接続されている。リード13とステムベース10との間は絶縁性の封止材18で封止されている。
これらの材質としては、例えばレーザチップ16はガリウムヒ素、サブマウント15は
窒化アルミ、ヒートシンク14は銅、ステムベース10およびステムカバー11は鉄、窓
部12はガラス、封止材18は低融点ガラスなどが用いられる。
窒化アルミ、ヒートシンク14は銅、ステムベース10およびステムカバー11は鉄、窓
部12はガラス、封止材18は低融点ガラスなどが用いられる。
なお、図2においては、レーザのビームが射出される方向をy方向、レーザチップ16がヒートシンク14に搭載される方向をz方向と呼ぶこととする。
図3は赤(R)レーザ1a、緑(G)レーザ1bおよび青(B)レーザ1cに用いることのできるレーザの構造のyz平面図である。
図3の破線がレーザの温度が上昇する前のレーザチップ16およびサブマウント15およびヒートシンク14の位置で、その時のレーザの発光点は19の位置にある。これに対してレーザ駆動時や環境温度によって温度が上昇すると、レーザチップ16およびサブマウント15およびヒートシンク14の材質が異なるためバイメタル効果により図3の実線位置に熱変形し、レーザ発光点は20の位置に移動する。レーザの温度上昇時の発光点変位は、図中の21を指す。この発光点変位21は、レーザチップ16およびサブマウント15およびヒートシンク14の長さ、ここでは代表的にヒートシンク14の長さ22を採ると、この長さ22が長くなると発光点変位21が大きくなる。
図4は赤(R)レーザ1a、緑(G)レーザ1bおよび青(B)レーザ1cの温度上昇および環境温度による光軸ずれの説明図である。
図4の実線で示す光軸23は基準状態の光軸で、レーザの温度上昇がほとんど無い、ある調整時の状態である。従って、スクリーン109上で各色のスポットが一致している。
これに対して赤(R)レーザ1a、緑(G)レーザ1bおよび青(B)レーザ1cの温度が上昇すると、緑色レーザである緑(G)レーザ1bと青色レーザである青(B)レーザ1cは、ほぼ同じレーザ構造のため緑(G)レーザ1bの発光点変位21bと青(B)レーザ1cの発光点変位21cの差はない。従って、光軸はずれが生じず第1のミラー2aを緑色のビームは透過し青色のビームは反射する図4の破線で示す光軸24となる。それに対して赤色レーザである赤(R)レーザ1aは、レーザの構造上ヒートシンク長さ22aが他の緑(G)レーザ1bや青(B)レーザ1cと比較して2倍程度長い。そのため、緑(G)レーザ1bや青(B)レーザ1cの発光点変位21b、21cと比較して、赤(R)レーザの発光点変位21aが2倍程度大きくなる。従って、第1のレーザの光軸25は図4の一点鎖線に示すとおりとなり、緑(G)レーザ1bと青(B)レーザ1cの光軸24との差、光軸ずれ26が生じる。この光軸ずれ26により、スクリーン109上のスポットに相対位置ずれが発生し、画像がぼけてしまう課題がある。
以下、本発明の実施例に係わるレーザ光源モジュール100について説明する。
図5は第1実施例に係わる光モジュールを説明する平面図である。第2のミラー2bは取付部2ヶ所31a、31bで取り付けられている。このうち一方の取付部31bの材質は他方の取付部31aの材質と線膨張係数において異なる。前記取付部31aと31bの材質の線膨張係数における差により、温度上昇時に第2のミラー2bが温度に応じて、傾き32(図5の平面において時計周り方向へ傾くような傾き)を生じる。緑色レーザである緑(G)レーザ1bと青色レーザである青(B)レーザ1cは、ほぼ同じレーザ構造のため緑(G)レーザ1bの発光点変位21bと青(B)レーザ1cの発光点変位21cの差はない。従って、光軸はずれが生じず第1のミラー2aを緑色のビームは透過し青色のビームは反射する図5の破線で示す光軸24となる。この時、第2のミラー2bに傾き32があるため、反射光は赤色レーザである赤(R)レーザ1aの光軸25に近づき、スクリーン109上でスポットずれがない。すなわち、前記赤(R)レーザ1a、緑(G)レーザ1bおよび青(B)レーザ1cの温度上昇および環境温度による光軸ずれ26に応じて、第2のミラー2bの傾き32を生じさせると、基準状態の光軸である光軸23に対して、光軸ずれ26をほぼなくすことが可能となる。
前記温度上昇に応じて第2のミラー2bの傾き32を変化させる方法として、例えば、図5のように、取付部31bの部材の厚みを取付部31aの部材の厚みより厚くするなど、取付部31bの部材の厚みを制御してもよいし、後述するように取付部31bの部材の材質を取付部31aの部材の材質(例えば、温度上昇によりより膨張しやすい材質)へ変えたりしてもよいし、厚みおよび材質の両者を調整してもよい。
この第2のミラー2bの取付構造により、光軸ずれ26がなくスクリーン109上のレーザスポットの相対位置ずれを小さくしたレーザ光源モジュール100を備えた走査型画像表示装置を提供できる。
ここで、レーザの動作保証温度を外れると、温度依存によるレーザ波長変動により各色の視感度に差が生じ、画面全体が赤っぽくなったりするなどの画像の色ずれを引き起こす。また、レーザ出力の低下、寿命の短命化の要因となるため、レーザの放熱性の確保は重要な課題である。
従って、赤(R)レーザ1a、緑(G)レーザ1bおよび青(B)レーザ1cの保証温度内でのレーザ駆動を保つため、赤(R)レーザ1a、緑(G)レーザ1bおよび青(B)レーザ1cからケース9までの熱抵抗を小さくしケース9を放熱部とする構造としても良い。前記構造では、第2のミラー2bの取付部31a、31bでの温度差はほとんどない。
図6は第1実施例に係わる第2のミラー2bの取付構造である。第2のミラー2bは一方をケース9の一部を取付部31aとし、もう一方をケース9と材質が異なるプレート状の部材である取付部31bに取付けられている。ここでは、取付部31aの材質としてマグネシウムダイカスト、一方の取付部31bの材質として樹脂とし、マグネシウムダイカストと樹脂の線膨張係数の差によって、温度上昇にともない第2のミラー2bを傾かせる。この第2のミラー2bの傾きの角度は取付部31bの材質の異なるプレート状の物の厚みで方向の制御をするものとする。
ここで第2のミラー2bは、赤(R)レーザ1aのビームを透過、緑(G)レーザ1bのビームと青(B)レーザ1cのビームは反射するものとしているが、第2のミラー2bを赤(R)レーザ1aのビームを反射、緑(G)レーザ1bのビームと青(B)レーザ1cのビームは透過するものとしてもよい。また、第2のミラー2bの代わりにプリズムを用いてもよい。本実施例では、第2のミラー2bは、取付部31aおよび取付部31bの2カ所に対して、接着剤やばねなどの既知の手段や方法で取付けられていればよい。
また、本実施例によれば、第2のミラー2b近傍の局所的な構造(例えば、取付部)を改良することにより、光軸ずれを抑制できるので、筐体(ケース)の基本構造を大きく変える必要がないという効果がある。
図7は第2実施例に係わる第2のミラー2bの取付構造である。取付部32aと取付部32bに3点の突起33a〜33cを設け、第2のミラー2bの面をケース9に安定に取り付けられるようにしたものである。第2のミラー2bが安定に取り付けられるため、光軸ずれが生じない構造となっている。本図では取付部32aに2ヶ所の突起33a、33bと取付部32bに1ヶ所の突起33cを設けたが、取付部32aに突起1ヶ所、取付部32bに突起2ヶ所としてもよい。
突起33a〜33cの形状は、球状とし温度上昇とともに第2のミラー2bと突起33a〜33cが連続的に3点で支持できる構造とし、第2のミラー2bが安定に取り付けられるため光軸ずれが生じない構造となっている。
図8は第3実施例に係わる第2のミラー2bの取付構造である。取付部34aと取付部34bに円柱状の突起35a、35bを設け、第2のミラー2bの面をケース9に安定に取り付けられるようにしたものである。温度上昇とともに第2のミラー2bと突起35a、35bが連続的に接する構造であり、第2のミラー2bが安定に取り付けられるため光軸ずれが生じない構造となっている。円柱状の突起とは、図8に示すような半円柱状の突起のような円柱の一部の形状を示す突起を含むものとする。
図9は第4実施例に係わる第2のミラー2bの取付構造である。第3実施例と同様に、取付部36aと取付部36bに円柱状または半円柱状の突起37a、37bを設け、第2のミラー2bの面をケース9に安定に取り付けられるようにしたものである。実施例3と異なる点は、取付部36aと異なる材質の取付部36bの水平断面構造がコの字状の形状になる部分38が設けられ、ケース9を挟み込む形状となっている。取付部36bでケース9を挟むことによって、取付部36bをケース9に確実に取り付けられ、且つ取付部36bを取付時に固定する接着剤等を少なくすることが可能となる。
ここで取付部36bを取付時に固定する接着剤等は、ケース9などと線膨張係数が異なるため、温度上昇時に第2のミラー2bを不要な方向に傾かせる要因となる。前記接着剤を少なくする、あるいは取付部36aの抜け防止作用のみの接着であれば、第2のミラー2bを不要な方向に傾かせる要因を軽減でき。光軸ずれの少ない構造となる。前記取付用の接着剤の代わりに、ばねを用いて第1のミラー2aと第2のミラー2bをケース9に押さえ付けて取付ける構造としてもよいものとする。
以上、前記記載は温度上昇時に関して記載したが、温度下降時においても前記記載と同様に第2のミラー2bを逆方向に傾かせることができる。すなわち前記赤(R)レーザ1a、緑(G)レーザ1bおよび青(B)レーザ1cの温度下降および環境温度低下による光軸ずれ26に応じて、第2のミラー2bの傾き32を生じさせると光軸ずれ26がほぼなくすことが可能となる。この第2のミラー2bの取付構造により光軸ずれ26がなく、スクリーン109上のレーザスポットの相対位置ずれを小さくしたレーザ光源モジュール100を備えた走査型画像表示装置を提供できる。
前記取付部31bは他方の取付部31aの材質(線膨張係数)と異なる部材を用いるだけでスクリーン上のスポットの相対ずれを小さくできるので、低コストで簡便なレーザ光源モジュール100、更には光モジュール101を備えた走査型画像表示装置を提供できる。
以上の実施例では、緑色レーザである緑(G)レーザ1bと青色レーザである青(B)レーザ1cが、ほぼ同じレーザ構造であり、それに対して赤色レーザである赤(R)レーザ1aは、レーザの構造上ヒートシンク長さ22aが他の緑(G)レーザ1bや青(B)レーザ1cと比較して2倍程度長いという構造上の差違を有する点に着目して説明した。しかしながら、赤色レーザと、緑色レーザおよび青色レーザの組とに分類することに限定する必要はなく、複数のレーザ内の一部のレーザ構造が、残りの他のレーザ構造と、温度環境的に異なる場合には、本発明の技術思想が適用可能である。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1a…赤(R)レーザ、1b…緑(G)レーザ、1c…青(B)レーザ、2a…第1のミラー、2b…第2のミラー、9…ケース、10…ステムベース、11…ステムカバー、12…窓部、13…リード、14…ヒートシンク、15…サブマウント、16…レーザチップ、17…ワイヤ、18…封止材、19…発光点、20…発光点、21a…発光点変位、21b…発光点変位、21c…発光点変位、22…長さ、23…光軸、24…光軸、25…光軸、26…光軸ずれ、31a…取付部、31b…取付部、32…傾き、32a〜32b…取付部、33a〜33c…突起、34a〜34b…取付部、35a〜35b…突起、36a〜36b…取付部、37a〜37b…突起、38…コの字状の形状になる部分、100…レーザ光源モジュール、101…光モジュール、102…制御回路、103…ビデオ信号処理回路、104…レーザ光源駆動回路、105…走査ミラー駆動回路、106…フロントモニター信号検出回路、109…スクリーン、111…1/4波長板、112…画角拡大素子、113…走査ミラー、114…フロントモニター、115…反射ミラー、116…画像入力信号。
Claims (10)
- 複数のレーザを搭載し、且つ前記複数のレーザからのビーム光を照射する光モジュールにおいて、
第1のレーザが透過し、且つ第2のレーザおよび第3のレーザが反射するミラーを有し、
前記ミラーが、材質及び厚みの少なくとも一つについて異なる複数の取付部で、取付られていることを特徴とする光モジュール。 - 複数のレーザを搭載し、且つ前記複数のレーザからのビーム光を照射する光モジュールにおいて、
第1のレーザが反射し、且つ第2のレーザおよび第3のレーザが透過するミラーを有し、
前記ミラーが、材質及び厚みの少なくとも一つについて異なる複数の取付部で、取付られていることを特徴とする光モジュール。 - 請求項1または請求項2において、
前記第1のレーザは赤色レーザであり、前記第2のレーザは緑色レーザであり、前記第3のレーザは青色レーザであることを特徴とする光モジュール。 - 請求項1または請求項2において、
前記ミラーが、材質の異なる2つの取付部2ヶ所で取付けられていることを特徴とする光モジュール。 - 請求項1または請求項2において、
前記ミラーが、互いに線膨張係数の異なる材質の2つの取付部により、2ヶ所で取付られていることを特徴とする光モジュール。 - 請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、
前記複数の取付部は、前記ミラーの1つの取付部が金属、もう一方の取付部が樹脂で構成される2ヶ所の取付部であることを特徴とする光モジュール。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか1項において、
前記複数の取付部は、3点の突起を有することを特徴とする光モジュール。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか1項において、
前記複数の取付部は、円柱状の突起を有することを特徴とする光モジュール。 - 請求項1乃至請求項8のいずれか1項において、
前記複数の取付部の少なくとも一つの取付部は、光モジュールのケースを挟みこむコの字状の形状の部分を有することを特徴とする光モジュール。 - 請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の光モジュ−ルと、
画像を受け付けて前記光モジュ−ルを制御する制御部とを有し、
前記レーザの発光を制御して画像を表示することを特徴とする走査型画像表示装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2013
- 2013-03-05 JP JP2013042503A patent/JP2014170148A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019186551A (ja) * | 2018-04-13 | 2019-10-24 | 住友電気工業株式会社 | 光モジュール、および光源装置 |
JP7172817B2 (ja) | 2018-04-13 | 2022-11-16 | 住友電気工業株式会社 | 光モジュール、および光源装置 |
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