JP2014168502A - 被包囲粒状物の製造方法、皮膜材料の乾燥方法、及び、流動層乾燥機 - Google Patents

被包囲粒状物の製造方法、皮膜材料の乾燥方法、及び、流動層乾燥機 Download PDF

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Abstract

【課題】水分を含み、水分が乾燥すると皮膜を形成する皮膜材料により被包された被包囲粒状物を、流動層乾燥機により乾燥させる際に皮膜に変形が生じることなく、乾燥時間をより短くする。
【解決手段】流動層乾燥機20による被包囲体8を浮遊流動させた後に排気される気体に含まれる水分量又は温度を測定しながら、被包囲体8の皮膜に窪み、変形が生じないように理論可能蒸発水分量ΔWを抑えて被包囲体8を浮遊流動させる第1の乾燥ステップと、測定した水分量が所定の量よりも低下した、又は測定した温度が上昇した後に行われ、流動層乾燥機20を、乾燥初期状態の被包囲体を浮遊流動させた場合の理論可能蒸発水分量ΔWが、第1の乾燥ステップに比べて増加するように設定して気体を吹き込む第2の乾燥ステップと、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、被包囲粒状物の製造方法、皮膜材料の乾燥方法、及び、流動層乾燥機に関する。
近年、薬品をつなぎ目(シーム)のないカプセルにより包囲したシームレスカプセルが医薬品等に用いられている(例えば、特許文献1参照)。このようなシームレスカプセルは、例えば、多重ノズルを用いた滴下法により内容物を、水分を含む皮膜材料により被包し、皮膜材料を乾燥させることにより、形成される。滴下法では、例えば、2層のカプセルを製造する際には、内側にカプセル内に充填される内容物を吐出するための内側吐出口が設けられ、外側に皮膜物質の外側吐出口が設けられた二重ノズルが用いられる。そして、これら内側吐出口及び外側吐出口から、それぞれ内容物及び例えばゼラチン等の水溶性の皮膜物質を同時に滴下することにより、皮膜物質は表面張力により、内容物の外周を取り囲み球形となる。そして、この液滴をゲル化補助剤や冷却油等の硬化用液に滴下することにより、ゲル化や冷却による固化を利用して、皮膜物質が内側に内容物を収容した状態で凝固されることができる。
そして、例えば、回転ドラム式通気乾燥機や流動層乾燥機を用いて、この凝固した皮膜物質を通気乾燥させることにより、シームレスカプセルを成形することができる(例えば、特許文献1の段落0039参照)。
特許第4051075号
しかしながら、このように回転ドラム式通気乾燥機101では、図8に矢印で示すように、供給される乾燥空気の一部が筐体102とバスケット104との間を通過してしまい、バスケット104の中を通過する乾燥空気の割合が低い。このため、乾燥効率が非常に悪い。
これに対して、流動層乾燥機を用いた場合には、全ての乾燥空気がカプセルを収容する乾燥室を通り抜けるため、乾燥効率が良い。しかしながら、流動層乾燥機を用いた場合であっても、依然として乾燥時間は長く、乾燥時間を短縮することが望まれる。乾燥時間を低減するために、皮膜が溶融しない範囲の高温で、湿度が低い乾燥空気を大量に供給することが考えられる。しかしながら、このように高温で、湿度が低い乾燥空気を大量に供給してしまうと乾燥が急激に進み、シームレスカプセルの皮膜に変形が生じてしまう。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、例えばシームレスカプセルなどの、水分を含むゼラチン等の皮膜材料で外周が被包された被包囲粒状物を、流動層乾燥機により乾燥させる際に皮膜に変形が生じることなく、乾燥時間をより短くすることを目的とする。
本発明の被包囲粒状物の製造方法は、内容物が皮膜により被包された被包囲粒状物を製造する方法であって、内容物の周囲に、水分を含み、水分が減少すると皮膜を形成する皮膜材料を被包させ、被包囲体を作成するステップと、流動層乾燥機により、被包囲体を浮遊流動させることにより、多数の被包囲体の皮膜材料を乾燥させるステップとを有し、皮膜材料を乾燥させるステップは、流動層乾燥機による被包囲体を浮遊流動させた後に排気される気体に含まれる水分量又は温度を測定しながら、被包囲体を浮遊流動させる第1の乾燥ステップと、測定した水分量が所定の量よりも低下した、又は測定した温度が上昇した後に行われ、流動層乾燥機の作動条件を、理論可能蒸発水分量ΔWが、第1の乾燥ステップに比べて増加するように設定して気体を吹き込む第2の乾燥ステップと、を備える。
また、本発明の皮膜材料の乾燥方法は、内容物の周囲に、水分を含み、水分が減少すると皮膜を形成する皮膜材料が被包された被包囲体の皮膜材料を、流動層乾燥機により多数の被包囲体を浮遊流動させることにより乾燥する方法であって、流動層乾燥機による被包囲体を浮遊流動させた後に排気される気体に含まれる水分量又は温度を測定しながら、多数の被包囲体を浮遊流動させる第1の乾燥ステップと、測定した水分量が所定の量よりも低下した、又は測定した温度が上昇した後に行われ、流動層乾燥機の作動条件を、理論可能蒸発水分量ΔWが、第1の乾燥ステップに比べて増加するように設定して気体を吹き込む第2の乾燥ステップと、を備える。
本発明によれば、流動層乾燥機による被包囲体を浮遊流動させた後に排気される気体に含まれる水分量又は温度を測定することより、恒率乾燥期間から減率乾燥期間へと移行したことを判定できる。これにより、測定した水分量が所定の量よりも低下した、又は測定した温度が上昇した後、すなわち、減率乾燥期間へと移行した後に、理論蒸発可能水分量ΔWが増加するように、乾燥空気供給装置を制御することにより、減率乾燥期間における乾燥時間を短くすることができる。また、減率乾燥期間では、皮膜材料から蒸発する水分量が少ないため、このように、乾燥空気の乾燥能力を上昇させたとしても、皮膜材料が変形することはない。
上記の方法において、好ましくは、第1の乾燥ステップでは、被包囲体の総表面積Saに対する流動層乾燥機に吹き込まれる気体の理論可能蒸発水分量ΔWの割合ΔW/Saが10以下となるように、流動層乾燥機による気体の吹き込みを制御する。
上記の方法において、好ましくは、第1の乾燥ステップでは、被包囲体の総表面積Saに対する流動層乾燥機により吹き込まれる気体の理論可能蒸発水分量ΔWの割合ΔW/Saが7以下となるように、流動層乾燥機による気体の吹き込みを制御する。
上記の構成の本発明によれば、恒率乾燥期間において、変形が生じることがない最大の乾燥能力の乾燥空気により皮膜材料を乾燥させることができ、より短時間で皮膜材料を乾燥させることができる。
上記の方法において、好ましくは、被包囲体を浮遊流動させる気体の吹き込み前の温度tc及び相対湿度Rcから算出した気体に含まれる単位重量当たりの水蒸気量と、気体の吹き込み前の温度tc及び相対湿度Rcから求めた被包囲体を浮遊流動させた後に排気される気体の温度から算出した気体に含むことができる単位重量当たりの飽和水蒸気量との差と、単位時間当たりに被包囲体を浮遊流動させる気体の重量との積に基づき算出される。
上記の方法において、好ましくは、被包囲粒状物はソフトカプセルである。
上記の方法において、好ましくは、被包囲粒状物はシームレスカプセルである。
上記の方法において、好ましくは、第2の乾燥ステップでは、第1の乾燥ステップに比べて、被包囲体を浮遊流動させる気体の温度を上昇させること、第1の乾燥ステップに比べて、被包囲体を浮遊流動させる気体の湿度を低下させること、及び、第1の乾燥ステップに比べて、被包囲体を浮遊流動させる気体の風量を増加させること、のうち少なくとも何れかを行う。
本発明の流動層乾燥機は、内容物の周囲に、水分を含み、水分が減少すると皮膜を形成する皮膜材料が被包されてなる被包囲体の皮膜材料を、気体を吹き込み、多数の被包囲体を浮遊流動させることにより乾燥する流動層乾燥機であって、流動層乾燥機による被包囲体を浮遊流動させた後に排気される気体に含まれる水分量又は温度を測定する測定手段と、測定手段により測定された水分量に基づき、被包囲体に吹き込む気体の温度、湿度、及び風量の少なくとも何れかを制御する制御手段と、を備え、制御手段は、測定した水分量が所定の量よりも低下する、又は測定した温度が上昇すると、被包囲体に吹き込む気体を、乾燥初期状態の被包囲体に吹き付けた場合の理論可能蒸発水分量ΔWが増加するように、吹き込む気体の温度、湿度、及び風量の少なくとも何れか一つを変更する。
上記の流動層乾燥機において、好ましくは、皮膜材料からの水分蒸発量が増加するように気体の温度、湿度、及び風量の少なくとも何れか一つを変更する前において、制御手段は、被包囲体の総表面積Saに対する流動層乾燥機により吹き込まれる気体の理論可能蒸発水分量ΔWの割合ΔW/Saが10以下となるように、被包囲体に吹き込む気体の温度、湿度、及び風量の少なくとも何れかを制御する。
上記の流動層乾燥機において、好ましくは、皮膜材料からの水分蒸発量が増加するように気体の温度、湿度、及び風量の少なくとも何れかを変更する前において、制御手段は、被包囲体の総表面積Saに対する流動層乾燥機により吹き込まれる気体の理論可能蒸発水分量ΔWの割合ΔW/Saが7以下となるように、被包囲体に吹き込む気体の温度、湿度、及び風量の少なくとも何れかを制御する。
上記の流動層乾燥機において、好ましくは、理論可能蒸発水分量ΔWは、被包囲体を浮遊流動させる気体の吹き込み前の温度tc及び相対湿度Rcから算出した気体に含まれる単位重量当たりの水蒸気量と、気体の吹き込み前の温度tc及び相対湿度Rcから求めた被包囲体を浮遊流動させた後に排気される気体の温度から算出した気体に含むことができる単位重量当たりの飽和水蒸気量との差と、単位時間当たりに被包囲体を浮遊流動させる気体の重量との積に基づき算出される。
上記の流動層乾燥機において、好ましくは、被包囲粒状物はソフトカプセルである。
上記の流動層乾燥機において、好ましくは、被包囲粒状物はシームレスカプセルである。
本発明によれば、ゼラチン等の水溶性物質が外周に被包された被包囲粒状物を、流動層乾燥機により乾燥させる際の乾燥時間をより短くすることができる。
本実施形態の製造方法により製造されるシームレスカプセルの構成を示す断面図である。 内容物を皮膜材料により被包するための二重ノズルを示す図である。 本実施形態で用いられる流動層乾燥機の構成を示す図である。 図3に示す流動層乾燥装置において、乾燥室内に被包囲体を収容し、制御部により、温度、湿度、及び風量を一定に制御して乾燥空気を供給した場合の、排出される排気空気の水分量(相対湿度)及び温度を示すグラフである。 湿り空気線図を示す。 条件1の乾燥後のシームレスカプセルを示す写真である。 条件5の乾燥後のシームレスカプセルを示す写真である。 回転ドラム式通気乾燥機を示す図である。
以下、本発明の被包囲粒状物の製造方法の一実施形態を図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本実施形態の製造方法により製造されるシームレスカプセルの構成を示す断面図である。同図に示すように、本実施形態で製造されるシームレスカプセル1は、内容物2の外周に継ぎ目の無い皮膜4が被包されてなる二層構造を有する。
内容物2としては、例えば、医薬品、医薬部外品、化粧品、機能性食品、健康食品、一般食品、化成品などが挙げられる。内容物は、親油性液体、親水性液体、界面活性剤等の液体に限られず、固体、マイクロカプセル、ゲル等であっても、加温溶融や分散懸濁・乳化等により液状化することによって本発明を適用することができる。
親油性液体の例としては、ビタミンEと、ビタミンEが融解した中鎖脂肪酸トリグリセリドとの組み合わせ等が挙げられる。また、親水性物質として、たとえば、鼻炎薬成分のメキタジン、べラドンナアルカロイド、無水カフェインと、その分散剤となる油類の中鎖脂肪酸トリグリセリドの組み合わせが挙げられる。また、親水性物質は、親水性の油状物質ポリエチレングリコール類に溶解させる方法でも内容物とすることができる。また、界面活性剤としては、レシチン等が挙げられ、そのままあるいは、油状物質に溶解・乳化させて内容物とすることができる。
皮膜4は、水分を含む皮膜材料を乾燥することにより形成され、皮膜材料としては、例えば、ゼラチン、寒天、アルギン酸、カラギーナン、ペクチン及びグアガム、キサンタンガム、アラビアガム、ジェランガム、ローカストビーンガム、タマリンドン等のガム類などのゲル化剤を用いることができる。また、ゲル化剤とともに使用されるスターチ、セルロース、ポリビニルアルコール等の皮膜形成剤を用いてもよい。
これらゲル化剤は、カリウムイオン、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオン等のゲル化補助剤によりゲル化する。
このようなシームレスカプセルは、以下のようにして製造される。
図2は、内容物を皮膜材料により被包するための二重ノズルを示す図である。同図に示すように、二重ノズル10は、皮膜材料6が供給される外側ノズル14と、外側ノズル14の内側に配置された内容物が供給される内側ノズル12と、これら外側ノズル14及び内側ノズル12に振動を加える振動器16とを備える。二重ノズル10は、その先端が凝固液あるいは冷却油(以下、単に凝固液という)18が満たされた容器あるいは流液管(本実施形態では、流液管)19内に浸漬されている。内側ノズル12及び外側ノズル14に、それぞれ内容物2及び皮膜材料6が供給された状態で、振動器10によりこれら内側ノズル12及び外側ノズル14、または、二重ノズル10に接続された配管、チューブ、あるいは凝固液18に振動を加えることにより、内側ノズル12及び外側ノズル14からそれぞれ内容物2及び皮膜材料6が滴下される。そして、滴下された皮膜材料6は表面張力により内容物2の外周を包囲する。このように、内容物2の外周が皮膜材料6により被包された被包囲体8は、凝固材18が満たされた流液管19内に連続的に滴下される。そして、被包囲体8は凝固液18中に滴下されることにより、皮膜材料6が内容物を内側に包み込んだ状態で凝固する。このような凝固液としては、カリウムイオン、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオン等のゲル化補助剤を用いることができる。
次に、このようにして製造された被包囲体8を流動層乾燥機に収容し、内容物2を包囲する皮膜材料6を乾燥させる。図3は、本実施形態で用いられる流動層乾燥機の構成を示す図である。同図に示すように、流動層乾燥機20は、外部筐体22と、外部筐体22内の下部に配置された乾燥空気を整流する整流板24と、を備える。外部筐体22には、底部に乾燥空気が流入される流入口22Aが形成され、また、天井部に外部筐体(乾燥室)22を通過した空気を排出するための排出口22Bが形成されている。
また、流動層乾燥機20は、乾燥空気供給装置26と、外部筐体22の排出口22Bに設けられた温度センサー30及び湿度センサー32と、乾燥空気供給装置26の駆動を制御する制御部28と、を備える。乾燥空気供給装置26は制御部28に接続されており、制御部28により乾燥空気供給装置26から外部筐体22内に収容された被包囲体8へ吹き付けられる乾燥空気の温度、湿度、及び流量を設定することができる。
乾燥空気供給装置26は、外部筐体22の流入口22Aに接続されており、外部筐体22内へ乾燥空気を供給する。乾燥空気供給装置26から供給された乾燥空気は、外部筐体22内を通過し、排出口22Bから排出される。これにより、外部筐体22内に収容された被包囲体8を乾燥空気により浮遊流動させながら、皮膜材料6を乾燥させることができる。
温度センサー30及び湿度センサー32は、外部筐体22から排出される排気空気の温度及び湿度をそれぞれ測定する。これら温度センサー30及び湿度センサー32は、制御部28に接続されており、測定された排気空気の温度及び湿度は制御部28へと送信される。
ここで、本願発明者らは、皮膜材料の乾燥時に皮膜材料に変形が生じる原因として、皮膜材料からの急激な水分の放出に伴う体積減少に原因があると考えた。そこで、本願発明者らは、以下に説明するように、皮膜材料からの急激な水分の放出を防止することにより、皮膜の変形を防止する方法を検討した。
まず、出願人らは、皮膜材料を乾燥させる際に、乾燥空気の温度、湿度、及び風量を乾燥時間に応じて変更することにより、皮膜材料からの急激な水分の放出を防止できると考えた。
図4は、図3に示す流動層乾燥装置において、外部筐体22内に被包囲体8を収容し、制御部28により、温度、湿度、及び風量を一定に制御して乾燥空気を供給した場合の、排出される排気空気の水分量(相対湿度)及び温度を示すグラフである。同図に示すように、排気空気の湿度(実線)は、乾燥開始から所定時間が経過するまでは、ほぼ100%であるが、ある乾燥時間を経過すると排気空気の湿度が時間の経過とともに低下する。また、排気空気の温度(破線)は、乾燥開始から所定の時間は、低く一定(湿球温度)であるが、乾燥時間がある時点を経過すると時間の経過とともに上昇する。この乾燥開始から排気空気の湿度が低下、又は、排気空気の温度が上昇し始めるまでの期間を恒率乾燥期間といい、排気空気の湿度が低下、又は、排気空気の温度が上昇し始めてから後の期間を減率乾燥期間という。
恒率乾燥期間中は、皮膜材料中を移動する水分量が十分多いため、乾燥空気の湿度が100%となるまで皮膜材料から水分が蒸発する平衡状態が継続し、排気空気の湿度は一定となっている。そして、排気空気の温度は乾燥空気に対して、蒸発潜熱分下降した湿球温度となる。
これに対して、減率乾燥期間では、皮膜材料中を移動する水分が減少するため、皮膜表面からの蒸発水分量が減って、排気空気の湿度が低下し、排気空気の温度・湿度は供給される乾燥空気の温度・湿度に近づいていく。
本願発明者らは、従来は、恒率乾燥期間と減率乾燥期間において一定の乾燥能力で乾燥を行っていたが、減率乾燥期間では、一定時間当たりに皮膜材料から蒸発する水分量が恒率乾燥期間に比べて非常に小さいことに着目し、減率乾燥期間では、皮膜表面からの蒸発水分量が減っているとともに、大部分の水分が蒸散して体積は、乾燥終点近くまで収縮してきているため、このように、乾燥空気の乾燥能力を高くしたとしても、シームレスカプセルに変形が生じることはないと考えた。そして、減率乾燥期間における乾燥空気の乾燥能力を恒率乾燥期間における乾燥空気の乾燥能力に比べて高くすることにより乾燥時間を短縮することができると考えた。
そこで、発明者らは、単位時間当たりに皮膜材料から蒸発する水分量を示す指標として(乾燥空気の単位時間当たりの理論可能蒸発水分量ΔW/カプセルの総表面積Sa)を用い、恒率乾燥期間における(乾燥空気の単位時間当たりの理論可能蒸発水分量ΔW/カプセルの総表面積Sa)を一定値以下に抑えるとともに、減率乾燥期間における(乾燥空気の単位時間当たりの理論可能蒸発水分量ΔW/カプセルの総表面積Sa)が、恒率乾燥期間における(乾燥空気の単位時間当たりの理論可能蒸発水分量ΔW/カプセルの総表面積Sa)よりも大きくなるように、乾燥空気の温度、湿度、及び風量を調整することとした。また、個々のカプセル皮膜の乾燥速度は、カプセル重量(蒸発させるする総水分量)よりも、水分の蒸発面となるカプセルの表面積の方が、相関が高いと考え、(乾燥空気の単位時間当たりの理論可能蒸発水分量ΔW)は、(カプセルの表面積Sa)で除することとした。ただし、恒率乾燥期間と減率乾燥期間とにおいてカプセルの数量は変化せず、同一とみなすことができるため、カプセルの総表面積Saは、乾燥初期状態の総表面積とした。
ここでいう、理論可能蒸発水分量ΔWは、乾燥空気が単位時間当たりに含むことができる水分量を示す最大値であり、以下のように算出することができる。
まず、気温tにおける飽和水蒸気圧Eは、以下の式により算出される。
また、水蒸気分圧Epは以下の式により算出できる。
また、大気圧をP(Pa)とすると、重量絶対湿度H(kg/kgDA)は、以下の式で算出することができる。
したがって、乾燥空気の温度、及び相対湿度をそれぞれ、tc(℃)及びRc(%)、大気圧を1013.25Paとすれば、乾燥空気の重量絶対湿度H0は以下の式により算出できる。
また、空気は相対湿度が100%となるまで水分を含むことができる。したがって、排気空気の相対湿度の最大値は100%となる。この際、乾燥空気は湿度が増加することにより、潜熱により温度が低下する。このような相対湿度が100%となった排気空気の温度twは、例えば、図5に示す湿り空気線図あるいは湿り空気線図を基にした近似式を用いて求めることができる。例えば、温度26℃、相対湿度35%RHの乾燥空気(図5の点A)が、相対湿度が100%となるまで水蒸気を含んだ場合に、排気空気(図5の点B)の温度は16℃となる。また、これ以外にも、乾燥空気が含む水分量に基づき潜熱を計算し、これに基づき排気空気の温度を算出してもよい。
そして、飽和状態となった排気空気の重量絶対湿度Hwは、以下の式で算出できる。
温度Tc℃、相対湿度Rc%の乾燥空気の体積(風量)Vcとその湿り比容Vhより
乾燥空気の乾き空気としての重量G0は下式のように算出できる。
したがって、乾燥空気の流量をV(m3/min)とした場合に、1分間当たりに乾燥空気中が単位時間当たりに含むことができる水分量、すなわち、単位時間当たりの理論可能蒸発水分量ΔWは、被包囲体を浮遊流動させる気体の吹き込み前の単位体積当たりの水蒸気量と、被包囲体を浮遊流動させた後に排気される気体に含むことができる単位体積当たりの飽和水蒸気量との差であり、以下の式で算出される。
さらに、本願発明者らは、恒率乾燥期間においても、理論可能蒸発水分量ΔWを調整することにより変形を防止しながら、乾燥時間を低減することができると考えた。ここで、発明者らは、カプセルの単位面積当たりの単位時間当たりの理論可能蒸発水分量ΔW/Saが大きい場合に、カプセルの変形が生じると考えた。そこで、理論可能蒸発水分量ΔW/Saを指標として、以下の実験を行った。
なお、本実験では、可塑剤であるグリセリン及びソルビトールを加えたゼラチンを皮膜材料として用い、内容物としては、中鎖脂肪酸トリグリセリドを用い、ゼラチンで被包された内容物を冷却油に滴下することにより、被包囲体を作成した。
本実験では、流動層乾燥機に収容されるカプセルの総表面積Saと,恒率乾燥期間及び減率乾燥期間の乾燥空気の温度tc、乾燥空気の相対湿度Rc,乾燥空気の流量Vとを異なる条件に変化させた条件1〜12について、流動層乾燥機によりシームレスカプセルを製造した。表1は、条件1〜12におけるカプセルの総表面積Saと、恒率乾燥期間及び減率乾燥期間の乾燥空気の温度tc、乾燥空気の相対湿度Rc、乾燥空気の流量Vを示す表である。
表1に示すように、条件9、10、12では、減率乾燥期間における乾燥空気の温度が、恒率乾燥期間に比べて高く、また、乾燥空気の相対湿度が、恒率乾燥期間に比べて低くなっている。このため、条件9、10、12では、減率乾燥期間における乾燥空気の、乾燥初期状態の被包囲体に適用した場合の単位時間当たりの理論可能蒸発水分量ΔWが恒率乾燥期間に比べて大きくなっている。なお、これら条件9、10、12における減率乾燥期間における乾燥空気の、乾燥初期状態の被包囲体に適用した場合の単位時間当たりの理論可能蒸発水分量ΔW/Saは、条件4の恒率乾燥期間におけるΔW/Saと等しく、7.3844である。
表2は、条件1〜12におけるカプセル表面の窪み等の変形の発生の有無を示す表である。
表2に示すように、条件1〜3ではシームレスカプセル表面に大きな窪み、変形が生じた。図6は、条件1の乾燥後のシームレスカプセルを示す写真である。同図に示すように、シームレスカプセルに変形が生じ、球体形状が保たれていない。
条件4〜5では、シームレスカプセル表面に窪みが生じた。図7は、条件5の乾燥後のシームレスカプセルを示す写真である。同図に示すように、球体形状が保たれているものの、使用上問題がない程度のわずかな窪みが生じている。
これに対して、条件6〜12では、シームレスカプセル表面に窪みや変形が全く生じなかった。
この結果から、恒率乾燥期間におけるΔW/Saを10以下にすることにより、シームレスカプセルに大きな窪み、変形が生じることを防止でき、さらに、恒率乾燥期間におけるΔW/Saを7以下にすることにより、全く窪みや変形がないシームレスカプセルを製造することができるといえる。
さらに、条件4では、恒率乾燥期間と減率乾燥期間において乾燥能力を変更せず、乾燥初期状態のシームレスカプセルに対するΔW/Saを7.3844としている。そして条件4では、シームレスカプセルにわずかに窪みが生じている。
これに対して、条件9、10、12では、恒率乾燥期間では乾燥初期状態のシームレスカプセルに対するΔW/Saをそれぞれ4.7188、4.7188及び2.3594とし、減率乾燥期間では乾燥初期状態のシームレスカプセルに対するΔW/Saを7.3844に変更している。これら条件9、10、12では、製造したシームレスカプセル表面に全く変形や窪みが生じていない。
この結果から、恒率乾燥期間に比べて減率乾燥期間における乾燥空気の乾燥能力を大きくすることにより、変形を生じることなく、減率乾燥期間の乾燥時間を短縮でき、全体として短時間で皮膜を乾燥させることができることがわかる。
この実験結果を踏まえ、本実施形態では、以下に説明するようにして被包囲体8の皮膜材料6を乾燥させる。本実施形態では、温度センサー30及び湿度センサー32により外部筐体22から排出される排気空気の温度及び湿度を測定しながら乾燥を行う。
まず、制御部28は、予め設定された温度、相対湿度、及び風速で乾燥空気を吹き込むように乾燥空気供給装置26を制御する。なお、この乾燥空気の温度、相対湿度、及び風速は、上記のようにして算出されるΔW/Saが10以下となるように設定することが好ましく、ΔW/Saが7以下となるように設定されることがより好ましい。そして、温度、相対湿度、及び風速を一定に保った状態で、乾燥空気を外部筐体22内に吹き込み、被包囲体を浮遊流動させながら、皮膜材料6を乾燥させる(第1の乾燥ステップ)。なお、この第1の乾燥ステップは、皮膜材料6の恒率乾燥期間及び減率乾燥期間の初期に相当する。
次に、制御部28は、湿度センサー32により測定される排出空気の湿度が所定の湿度(例えば、60%)以下に低下したのを検知すると、乾燥空気の乾燥能力が上昇するように乾燥空気供給装置26の作動条件を制御する。具体的には、制御部28は、ΔW/Sa(ただし、Saは一定なので、実質的にはΔW)が上昇するように設定された温度、相対湿度、及び風速で乾燥空気を吹き込む(第2の乾燥ステップ)。なお、この乾燥ステップは、皮膜材料6の減率乾燥期間の中頃以降に相当する。そして、皮膜材料6中の水分の割合が目標値となるまで、温度、相対湿度、及び風速を変更することなく、乾燥空気を供給する。
以上の工程により、皮膜材料6が乾燥し、シームレスカプセル1を製造することができる。
以上説明したように、本実施形態では、湿度センサー32により測定される排出空気の湿度が所定の湿度以下に低下したのを検知すると、乾燥空気の乾燥能力が上昇するように、すなわち、初期乾燥状態の被包囲体8を浮遊流動させた場合の理論蒸発可能水分量ΔWが増加するように、乾燥空気供給装置26が制御される。これにより、減率乾燥期間における乾燥時間を短くすることができる。また、減率乾燥期間では、皮膜材料6から蒸発する水分量が少ないため、このように、乾燥空気の乾燥能力を上昇させたとしても、皮膜材料6が変形することはない。
さらに、本実施形態では、第1の乾燥ステップ(すなわち、恒率乾燥期間)において、制御部28は、ΔW/Saが好ましくは10以下、より好ましくは7以下となるように乾燥空気供給装置26を制御している。このため、恒率乾燥期間において、変形が生じることがない最大の乾燥能力の乾燥空気により皮膜材料6を乾燥させることができ、より短時間で皮膜材料6を乾燥させることができる。
なお、上記の実施形態では、湿度センサー32により測定される排出空気の湿度が所定の湿度以下に低下したのを検知すると、乾燥空気の乾燥能力が上昇するように制御したが、これに限らず、温度センサー30により測定される排気空気の温度が所定の温度まで上昇したのを検知すると、乾燥空気の乾燥能力が上昇するように制御してもよい。かかる構成によっても、同様の効果が奏される。
1 シームレスカプセル
2 内容物
4 皮膜
6 皮膜材料
8 被包囲体
10 二重ノズル
12 内側ノズル
14 外側ノズル
16 振動器
18 凝固材
19 容器
20 流動層乾燥機
22 外部筐体
24 整流板
26 乾燥空気供給装置
28 制御部
30 温度センサー
32 湿度センサー

Claims (20)

  1. 内容物が皮膜により被包された被包囲粒状物を製造する方法であって、
    内容物の周囲に、水分を含み、水分が減少すると皮膜を形成する皮膜材料を被包させ、被包囲体を作成するステップと、
    流動層乾燥機により、前記被包囲体を浮遊流動させることにより、多数の前記被包囲体の前記皮膜材料を乾燥させるステップとを有し、
    前記皮膜材料を乾燥させるステップは、
    前記流動層乾燥機による前記被包囲体を浮遊流動させた後に排気される気体に含まれる水分量又は温度を測定しながら、前記被包囲体を浮遊流動させる第1の乾燥ステップと、
    前記測定した水分量が所定の量よりも低下した、又は前記測定した温度が上昇した後に行われ、前記流動層乾燥機の作動条件を、理論可能蒸発水分量ΔWが、第1の乾燥ステップに比べて増加するように設定して気体を吹き込む第2の乾燥ステップと、を備える、被包囲粒状物の製造方法。
  2. 前記第1の乾燥ステップでは、
    前記被包囲体の総表面積Saに対する前記流動層乾燥機に吹き込まれる気体の理論可能蒸発水分量ΔWの割合ΔW/Saが10以下となるように、前記流動層乾燥機による気体の吹き込みを制御する、請求項1に記載の被包囲粒状物の製造方法。
  3. 前記第1の乾燥ステップでは、
    前記被包囲体の総表面積Saに対する前記流動層乾燥機により吹き込まれる気体の理論可能蒸発水分量ΔWの割合ΔW/Saが7以下となるように、前記流動層乾燥機による気体の吹き込みを制御する、請求項1に記載の被包囲粒状物の製造方法。
  4. 前記理論可能蒸発水分量ΔWは、
    前記被包囲体を浮遊流動させる気体の吹き込み前の温度tc及び相対湿度Rcから算出した前記気体に含まれる単位重量当たりの水蒸気量と、前記気体の吹き込み前の温度tc及び相対湿度Rcから求めた前記被包囲体を浮遊流動させた後に排気される気体の温度から算出した前記気体に含むことができる単位重量当たりの飽和水蒸気量との差と、
    単位時間当たりに前記被包囲体を浮遊流動させる気体の重量との積に基づき算出される、請求項2又は3に記載の被包囲粒状物の製造方法。
  5. 前記被包囲粒状物はソフトカプセルである、請求項1から4の何れか1項に記載の被包囲粒状物の製造方法。
  6. 前記被包囲粒状物はシームレスカプセルである、請求項1から5の何れか1項に記載の被包囲粒状物の製造方法。
  7. 前記第2の乾燥ステップでは、
    前記第1の乾燥ステップに比べて、前記被包囲体を浮遊流動させる気体の温度を上昇させること、
    前記第1の乾燥ステップに比べて、前記被包囲体を浮遊流動させる気体の湿度を低下させること、及び、
    前記第1の乾燥ステップに比べて、前記被包囲体を浮遊流動させる気体の風量を増加させること、のうち少なくとも何れかを行う、請求項1から6の何れか1項に記載の被包囲粒状物の製造方法。
  8. 内容物の周囲に、水分を含み、水分が減少すると皮膜を形成する皮膜材料が被包された被包囲体の前記皮膜材料を、流動層乾燥機により多数の前記被包囲体を浮遊流動させることにより乾燥する方法であって、
    前記流動層乾燥機による前記被包囲体を浮遊流動させた後に排気される気体に含まれる水分量又は温度を測定しながら、多数の前記被包囲体を浮遊流動させる第1の乾燥ステップと、
    前記測定した水分量が所定の量よりも低下した、又は前記測定した温度が上昇した後に行われ、前記流動層乾燥機の作動条件を、理論可能蒸発水分量ΔWが、第1の乾燥ステップに比べて増加するように設定して気体を吹き込む第2の乾燥ステップと、を備える、皮膜材料の乾燥方法。
  9. 前記第1の乾燥ステップでは、
    前記被包囲体の総表面積Saに対する前記流動層乾燥機に吹き込まれる気体の理論可能蒸発水分量ΔWの割合ΔW/Saが10以下となるように、前記流動層乾燥機による気体の吹き込みを制御する、請求項8に記載の皮膜材料の乾燥方法。
  10. 前記第1の乾燥ステップでは、
    前記被包囲体の総表面積Saに対する前記流動層乾燥機により吹き込まれる気体の理論可能蒸発水分量ΔWの割合ΔW/Saが7以下となるように、前記流動層乾燥機による気体の吹き込みを制御する、請求項8に記載の皮膜材料の乾燥方法。
  11. 前記理論可能蒸発水分量ΔWは、
    前記被包囲体を浮遊流動させる気体の吹き込み前の温度tc及び相対湿度Rcから算出した前記気体に含まれる単位重量当たりの水蒸気量と、気体の吹き込み前の温度tc及び相対湿度Rc前記被包囲体を浮遊流動させた後に排気される気体の温度から算出した前記気体に含むことができる単位重量当たりの飽和水蒸気量との差と、
    単位時間当たりに前記被包囲体を浮遊流動させる気体の重量との積に基づき算出される、請求項9又は10に記載の皮膜材料の乾燥方法。
  12. 前記被包囲粒状物はソフトカプセルである、請求項8から11の何れか1項に記載の皮膜材料の乾燥方法。
  13. 前記被包囲粒状物はシームレスカプセルである、請求項8から12の何れか1項に記載の皮膜材料の乾燥方法。
  14. 前記第2の乾燥ステップでは、
    前記第1の乾燥ステップに比べて、前記被包囲体を浮遊流動させる気体の温度を上昇させること、
    前記第1の乾燥ステップに比べて、前記被包囲体を浮遊流動させる気体の湿度を低下させること、及び、
    前記第1の乾燥ステップに比べて、前記被包囲体を浮遊流動させる気体の風量を増加させること、のうち少なくとも何れかを行う、請求項8から13の何れか1項に記載の皮膜材料の乾燥方法。
  15. 内容物の周囲に、水分を含み、水分が減少すると皮膜を形成する皮膜材料が被包されてなる被包囲体の前記皮膜材料を、気体を吹き込み、多数の前記被包囲体を浮遊流動させることにより乾燥する流動層乾燥機であって、
    前記流動層乾燥機による前記被包囲体を浮遊流動させた後に排気される気体に含まれる水分量又は温度を測定する測定手段と、
    前記測定手段により測定された水分量に基づき、前記被包囲体に吹き込む気体の温度、湿度、及び風量の少なくとも何れかを制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記測定した水分量が所定の量よりも低下する、又は前記測定した温度が上昇すると、前記被包囲体に吹き込む気体を、乾燥初期状態の前記被包囲体に吹き付けた場合の理論可能蒸発水分量ΔWが増加するように、吹き込む気体の温度、湿度、及び風量の少なくとも何れか一つを変更する、流動層乾燥機。
  16. 前記皮膜材料からの水分蒸発量が増加するように気体の温度、湿度、及び風量の少なくとも何れか一つを変更する前において、
    前記制御手段は、前記被包囲体の総表面積Saに対する前記流動層乾燥機により吹き込まれる気体の理論可能蒸発水分量ΔWの割合ΔW/Saが10以下となるように、前記被包囲体に吹き込む気体の温度、湿度、及び風量の少なくとも何れかを制御する、請求項15に記載の流動層乾燥機。
  17. 前記皮膜材料からの水分蒸発量が増加するように気体の温度、湿度、及び風量の少なくとも何れかを変更する前において、
    前記制御手段は、前記被包囲体の総表面積Saに対する前記流動層乾燥機により吹き込まれる気体の理論可能蒸発水分量ΔWの割合ΔW/Saが7以下となるように、前記被包囲体に吹き込む気体の温度、湿度、及び風量の少なくとも何れかを制御する、請求項15に記載の流動層乾燥機。
  18. 前記理論可能蒸発水分量ΔWは、
    前記被包囲体を浮遊流動させる気体の吹き込み前の温度tc及び相対湿度Rcから算出した前記気体に含まれる単位重量当たりの水蒸気量と、前記気体の吹き込み前の温度tc及び相対湿度Rcから求めた前記被包囲体を浮遊流動させた後に排気される気体の温度から算出した前記気体に含むことができる単位重量当たりの飽和水蒸気量との差と、
    単位時間当たりに前記被包囲体を浮遊流動させる気体の重量との積に基づき算出される、請求項16又は17に記載の流動層乾燥機。
  19. 前記被包囲粒状物はソフトカプセルである、請求項15から18の何れか1項に記載の流動層乾燥機。
  20. 前記被包囲粒状物はシームレスカプセルである、請求項15から19の何れか1項に記載の流動層乾燥機。
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