JP2014167703A - 指差し呼称監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者が行った指差し動作、呼称、及び相互のタイミングの適否を精度よく判定することができる指差し呼称監視システムを提供する。
【解決手段】作業者Mの腕に装着され、腕の動き検出する動作検出装置12を備える。動作検出装置12の出力信号を分析し、腕を振り上げてから振り下ろすまでの一連の指差し動作の適否を判断するための動作分析情報を出力する動作分析装置14を備える。作業者の発した声を検出して信号出力する音声検出装置16を備える。音声検出装置16の出力信号を分析し、作業者の呼称の適否を判断するための音声分析情報を出力する音声分析装置18を備える。動作分析情報及び音声分析情報を受け、指差し動作が適否の判断と、呼称の適否の判断と、指差し動作と呼称の時間差が所定の時間内であるか否かの判断とを行う判定部20を備える。判定部20の動作履歴が格納される記録部22を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、作業の安全や作業品質の確保のための指差し呼称確認の実施状況を監視するための指差し呼称監視システムに関する。
例えば、鉄道、建設、医療等の現場では、作業者のヒューマンエラーが大事故につながるおそれがあるので、作業ミスや作業漏れを防止するため、指差し呼称確認が行われている。指差し呼称確認の有効性は広く認められているものの、慣れてくると、指差し動作が緩慢になったり呼称が曖昧になったり、形式的なものになりやすい。そこで、作業者が指差し動作と呼称を適正に行ったことを客観的に評価し、記録できる監視システムが求められている。
従来、特許文献1に開示されているように、プラントの監視制御に使用される指差呼称確認システムがあった。この指差呼称確認システムは、音声入力手段、ポインティング入力手段、図形の表示手段等を有し、作業者が特定の図形をポインティングして呼称すると、その呼称を音声データに変換し、ポインティングされた図形に対応する適正な呼称であるか否かを判定するものである。判定を行う際は、作業者がポインティング動作と呼称のタイミングが一定時間内であるか否かも考慮される。
また、特許文献2に開示されているように、列車等の運転者が安全に運転することを支援するための運転支援装置があった。この運転支援装置は、音声取得部、指差動作検出部等を有し、作業者の呼称の適否、及び作業者の指差し動作の適否を個別に判定することができる。
特開平9−114579号公報 特開2005−115629号公報
しかし、特許文献1の指差呼称確認システムは、指差し動作が監視用のディスプレイの表示をポインティングする動作であり、現場作業者が腕を振り上げて対象物を指差す動作の適否を判定するものではない。
特許文献2の運転支援装置は、現場作業者が腕を振り上げて対象物を指差す動作を検出する指差動作検出部が設けられているが、具体的な構成や動作については開示されていない。
本発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、作業者が行った指差し動作、呼称、及び相互のタイミングの適否を精度よく判定することができる指差し呼称監視システムを提供することを目的とする。
本発明は、指差し動作と呼称とを組み合わせた指差し呼称確認の実施状況を監視する指差し呼称監視システムであって、作業者の腕に装着可能に設けられ、作業者の腕の動きを検出して信号出力する動作検出装置と、前記動作検出装置の出力信号を分析し、腕を振り上げてから振り下ろすまでの一連の指差し動作が適正に行われたか否かを判断するための動作分析情報を出力する動作分析装置と、作業者の発した声を検出して信号出力する音声検出装置と、前記音声検出装置の出力信号を分析し、作業者が呼称を適正に行ったか否かを判断するための音声分析情報を出力する音声分析装置と、前記動作分析情報及び前記音声分析情報を受け、指差し動作の適否の判断と、呼称の適否の判断と、指差し動作と呼称の時間差が所定の時間内であるか否かの判断とを行う判定部と、前記判定部の動作履歴が格納される記録部とを備える指差し呼称監視システムである。
前記動作検出装置は、加速度センサと角速度センサの少なくとも一方を備え、前記作業者の上腕部に装着されるものである。
前記動作分析装置は、前記動作分析装置の出力信号を分析して作業者の腕の動きの特徴情報を抽出する特徴情報抽出部と、前記特徴情報に基づいて、作業者の腕の動作が振り上げの状態か、振り下しの状態か、その他の状態かを識別し、識別結果を識別信号として出力する動作識別部と、前記識別信号を所定の周期でサンプリングし、前記識別信号の内容に応じて所定のカウント動作を行う振り上げカウンタ部及び振り下しカウンタ部とを備え、
前記振り上げカウンタ部は、前記識別信号が振り上げの状態になるとカウントを開始し、前記振り下しカウンタ部がカウントを開始すると累積したカウント数がリセットされ、前記振り下しカウンタ部がカウントを開始する前であっても、前記識別信号が振り上げの状態以外の状態に変化した場合は、カウントを停止して直前の累積カウント数を保持し、その後、振り上げの状態にならずに第一の基準時間が経過すると、前記保持した累積カウント数がリセットされ、
前記振り下しカウンタ部は、前記識別信号が振り下しの状態になると、直前の前記振り上げカウンタ部の累積カウント数を初期値としてカウントを開始し、前記識別信号が振り下し状態以外の状態に変化するとカウントを停止して直前の累積カウント数を保持し、その後、振り下しの状態にならずに第二の基準時間が経過すると、前記保持した累積カウント数がリセットされ、前記識別信号が振り下し状態以外の状態に変化しなくても、サンプリングの各タイミングにおいて累積カウント数が第一の基準カウント数未満のときは、都度、累積カウント数がリセットされ、
前記判定部は、前記振り下しカウンタ部の累積カウント数を前記動作分析装置の動作分析情報として受信し、この累積カウント数が第二の基準カウント数以上に達すると、指差し動作が適正に行われたと判断する構成でもよい。
あるいは、前記動作分析装置は、前記動作検出装置の出力信号を分析して作業者の腕の動きの特徴情報を抽出する特徴情報抽出部と、前記特徴情報に基づいて、作業者の腕の動作が振り上げの状態か、振り下しの状態か、その他の状態かを識別して識別信号を出力すると共に、その識別結果の確からしさを表わす確度信号を出力する動作識別部と、前記識別信号及び前記確度信号を所定の周期でサンプリングし、前記各信号の内容に応じて所定のカウント動作を行う振り上げカウンタ部及び振り下しカウンタ部とを備え、
前記振り上げカウンタ部は、前記識別信号が振り上げの状態でかつ前記確度信号が第一の基準確度以上になるとカウントを開始し、1回当たりのカウント数は前記確度が低いほど少なく設定されており、前記振り下しカウンタ部がカウントを開始すると前記累積カウント数がリセットされ、前記振り下しカウンタ部がカウントを開始する前であっても、前記識別信号が振り上げの状態でかつ前記確度信号が前記第一の基準確度未満になった場合、又は前記識別信号が振り上げの状態以外の状態に変化した場合は、カウントを停止して直前の累積カウント数を保持し、その後、振り上げの状態でかつ前記確度信号が前記第一の基準確度以上にならずに第一の基準時間が経過すると、前記直前の累積カウント数がリセットされ、
前記振り下しカウンタ部は、前記識別信号が振り下しの状態でかつ前記確度信号が第二の基準確度以上になると、直前の前記振り上げカウンタ部の累積カウント数を初期値としてカウントを開始し、カウントした各タイミングにおいて累積カウント数が第一の基準カウント数未満の場合には、都度、累積カウント数がリセットされ、カウントした各タイミングにおいて累積カウント数が前記第一の基準カウント数以上であっても、前記識別信号が振り下しの状態でかつ前記確度信号が前記第二の基準確度以下になった場合、又は前記識別信号が振り下しの状態以外の状態に変化した場合は、カウントを停止して直前の累積カウント数を保持し、その後、振り下しの状態にならずに第二の基準時間が経過すると、前記累積カウント数がリセットされ、
前記判定部は、前記振り下しカウンタ部の累積カウント数が第二の基準カウント数以上に達すると、指差し動作が適正に行われたと判断する構成でもよい。
また、前記音声分析装置は、前記音声検出装置の出力信号をテキストデータに変換して音声分析情報として出力し、前記判定部は、前記音声分析情報が所定の呼称に該当するか否かを判断する構成でもよい。
また、前記記録部には、前記判定部の動作履歴に加え、動作分析装置、音声分析装置の動作履歴も合わせて格納されるようにしてもよい。
本発明の指差し呼称監視システムは、現場作業者の指差し動作の適否、呼称の適否、及び指差し動作と呼称のタイミングの適否を個別に判断することによって、指差し呼称確認が適正に行われたか否かを精度よく判定し、記録することができる。
また、振り上げカウンタ部や振り下しカウンタ部等を組み合わせて独特の処理を行う動作分析装置を設けることで、腕を振り上げてから振り下すまでの一連の動作を効率よく分析し、指差し動作の適否の判断するための的確な動作分析情報を得ることができる。
本発明の指差し呼称監視システムの第一実施形態のシステム構成図である。 第一実施形態の動作を示すタイムチャートである。 本発明の指差し呼称監視システムの第二実施形態のシステム構成図である。 第二実施形態の動作を示すタイムチャートである。
以下、本発明の指差し呼称監視システムの第一実施形態について、図1、図2に基づいて説明する。この実施形態の指差し呼称監視システム10は、例えば病院等の医療や介護の現場で用いられ、看護師や介護士等の作業者が行った指差し動作、呼称、及び相互のタイミングを個別に評価することによって、指差し呼称確認の実施状況を監視するシステムである。このシステムは、図1に示すように、作業者Mの腕の動きを検出する動作検出装置12、動作検出装置12の検出結果を分析する動作分析装置14、作業者が発した声を検出する音声検出装置16、音声検出装置16の検出結果を分析する音声分析装置18、動作分析装置14及び音声分析装置18の分析結果に基づいて判定を行う判定部20、及び各部の動作履歴が格納される記録部22を備えている。
動作検出装置12は、作業者Mの腕に装着可能に設けられ、腕の動きに対応した信号を無線出力する装置である。例えば、3軸加速度センサや3軸角速度センサ等を上腕にベルト等の装着部材を巻いて装着する構造である。上腕は、指差し動作以外の動作を行ったとき、前腕よりも移動動作が単純であり、指差し動作の検出に適している。さらに、前腕よりも患者や被介護者に等に接触し難く、安全性が高い。
動作分析装置14は、動作検出装置12の出力信号を分析し、腕を振り上げてから振り下ろすまでの一連の指差し動作が適正に行われたか否かを判断するための動作分析情報を出力する装置であり、特徴情報抽出部24、動作識別部26、振り上げカウンタ部28、振り下しカウンタ部30を備えている。
特徴情報抽出部24は、動作検出装置12の出力信号に基づいて、作業者Mの腕の動きの特徴情報を抽出する。特徴情報は、例えば、各軸の加速度、角速度、これらの平均、分散、FFT(Fast Fourier Transform)パワースペクトラムなどである。
動作識別部26は、特徴抽出部24が抽出した特徴情報に基づいて、作業者Mの腕の動作が振り上げの状態か、振り下しの状態か、その他の状態かを識別し、識別結果を識別信号として出力するブロックであり、例えば、公知のSVM(Support Vector Machine)モジュールを使用するとよい。SVMモジュールは、あらかじめ与えられた動作教師モデル26a(振り上げの状態を表わす複数のモデルデータ、振り下げの状態を表わす複数のモデルデータ)に基づいて多次元のパラメータ空間をクラス分けする統計処理を行い、動作分析部14が抽出した特徴情報がどのクラスに該当するかを特定することによって、動作の状態を識別する。この実施形態では例えば、振り上げの状態は、腕が上向きに移動している状態のことで、識別信号「1」が出力される。振り下しの状態は、腕が下向きに動いている状態のことで、識別信号「2」が出力される。その他の状態は、振り上げ及び振り下しの状態以外の状態のことで、識別信号「3」が出力される。腕を振り上げて静止している状態は、その他の状態に該当する。
振り上げカウンタ部28及び振り下しカウンタ部30は、クロックパルスを数えることにより数値の処理を行うカウンタの機能を備え、それぞれ動作識別部26の識別信号を所定の周期でサンプリングし、識別信号の内容に応じて所定のカウント動作を行う。
振り上げカウンタ部28は、図2に示すように、識別信号が振り上げの状態「1」になるとカウントを開始する。ここでは1回当たりのカウント数が1であり、識別信号「1」の間カウントを継続し、カウント数が累積される。そして、後述する振り下しカウンタ部30がカウントを開始すると、累積したカウント数A28がリセットされる。振り下しカウンタ部30がカウントを開始する前であっても、識別信号が振り上げの状態以外の「2」「3」に変化した場合は、カウントを停止して直前の累積カウント数A28を保持し、その後、振り上げの状態「1」にならずに第一の基準時間Tr1が経過すると、保持した累積カウント数A28がリセットされる。
振り下しカウンタ部30は、識別信号が振り下しの状態「2」になると、直前の振り上げカウンタ部28の累積カウント数A28を初期値としてカウントを開始する。ここでは1回当たりのカウント数が1であり、状態「2」の間カウントを継続し、カウント数が累積される。ただし、カウントした各タイミングにおいて、累積カウント数A30が第一の基準カウント数K1未満のときは、都度、累積カウント数A30がリセットされる。また、カウントした各タイミングにおいて、累積カウント数A30が第一の基準カウント数K1以上であっても、識別信号が振り下し状態以外の状態「1」「3」に変化すると、カウントを停止して直前の累積カウント数A30を保持し、その後、振り下しの状態「2」にならずに第二の基準時間Tr2が経過すると、保持した累積カウント数A30がリセットされる。累積カウント数A30は、作業者Mが適正な指差し動作を行ったか否かを判断するための動作分析情報として、判定部20に向けて出力される。
音声検出装置16は、例えばヘッドセット型のマイクロホン等であり、作業者Mが発した声を電気信号に変換して無線出力する。
音声分析装置18は、音声検出装置16の出力信号を分析することによって作業者の声をテキストデータ化し、作業者Mが適正な呼称を行ったか否かを判断するための音声分析情報として出力する。
判定部20は、動作分析情報及び音声分析情報を受け、指差し動作が適正に行われたか否かの判断と、呼称が適正に行われたか否かの判断と、指差し動作と呼称の時間差が所定の時間内であるか否かの判断とを行う機能を備えている。ここでは、動作分析情報(振り下しカウンタ部30の累積カウント数A30)が、第二の基準カウント数K2(>k1)以上になると、適正な指差し動作が行われたと判断する。また、音声分析情報が、あらかじめ指定されたテキストデータと一定レベル以上の一致が得られると、適正な呼称が行われたと判断する。また、指差し動作が検出されたタイミングと呼称のタイミングの時間差が所定時間内のとき、検出された指差し動作と呼称とが一対のものであると判断する。そして、3つの判断要素が全て肯定されると、作業者による指差し呼称確認が適正に行われたと判定する。
記録部22には、判定部20、動作分析装置14、及び音声分析装置18の動作履歴が格納され、後で確認できるようになっている。
指差し呼称監視システム10の各装置又は各ブロックはそれぞれ独立して設けてもよいし、作業者Mが身に付ける動作検出装置12と音声検出装置16以外の部分を、パーソナルコンピュータ内に一体に構成してもよい。
次に、指差し呼称監視システム10の動作のうち、指差し動作を監視する動作について、図2のタイムチャートに基づいて説明する。作業者Mは、初期の状態で、腕を下向きに伸ばし身体の側方に静止させているとする。このとき、動作分析装置14の動作識別部26は、動作検出装置12及び特徴抽出部24を通じて取得した特徴情報を分析し、「その他の状態である」として識別情報「3」を出力する。振り上げカウンタ部28と振り上げカウンタ部30は、それぞれ一定周期で識別信号をサンプリングしており、識別信号が「3」なので、いずれもカウントを停止している。
作業者Mが対象物を指差すために腕を振り上げると、動作識別部26は、「振り上げの状態である」として識別信号を「1」に変化させる。すると、振り上げカウンタ部28が識別信号「1」をサンプリングし、カウントを開始する。図2では、識別信号「1」のサンプリングが5回連続しており、1回当たりのカウント数は1なので、5回目にカウントした時点で累積カウント数A28が5になる。
その後、腕が対象物を指差す位置まで移動して静止すると、動作識別部26は、「その他の状態である」として識別信号を「3」に変化させる。すると、振り上げカウンタ部28は、識別信号「3」をサンプリングしカウントを停止する。図2では、識別信号「3」のサンプリングが2〜3回連続しており、この期間、累積カウント数A28が5に保持される。
次に、作業者Mが指差しを止めて腕を振り下すと、動作識別部26は、「振り下しの状態である」として識別信号を「2」に変化させる。すると、振り下しカウンタ部30が識別信号「2」をサンプリングし、振り上げカウンタ部28の直前の累積カウント数A28=5を初期値としてカウントを開始する。図2では、識別信号「2」のサンプリングが5回連続しており、1回当たりのカウント数は1なので、5回目にカウントした時点で累積カウント数A30が10になる。一方、振り上げカウンタ部28は、振り下しカウンタ部28がカウントを開始した時点で、累積カウント数A28がリセットされる。
その後、腕が身体の側方の位置まで移動して静止すると、動作識別部26は、「その他の状態である」として識別信号を「3」に変化させる。すると、振り下しカウンタ部30が識別信号「3」をサンプリングしてカウントを停止し、累積カウント数A30が10に保持される。作業者Mの指差し動作はもう終了したので、識別信号「3」がしばらく継続する。その後、振り下しカウンタ部30は、識別信号が「2」をサンプリングすることなく第二の基準時間Tr2が経過した時点で、累積カウント数A30がリセットされる。第二の基準時間Tr2は、例えば1〜2秒程度に設定するとよい。
判定部20は、第一の基準カウント数K1が例えば8に設定されており、振り下しカウンタ部30の累積カウント数A30が8以上に達しているので、指差し動作(すなわち、腕を振り上げて振り下すまでの一連の動作)が適正に行われたと判断する。
ここまで、作業者Mが適正な指差し動作を行った場合について説明したが、反対に、作業者Mが指差し動作とは言えない動作を行った場合の例を説明する。例えば、作業者Mが、腕を振り上げて静止した状態を長く続けたとすると、指差し動作ではないと判断されなければならない。この場合、振り上げカウンタ部28の累積カウント数A28が5になった後、動作識別器26の識別信号「3」が長く続き、振り下しカウンタ部30のカウントが開始せず、新たに振り上げの状態にもならない。したがって、図2に2点鎖線で表したように、第一の基準時間Tr1が経過した時点で、保持した累積カウント数A28がリセットされ、腕を振り上げる動作もなかったものとされる。
また、例えば、作業者Mが、指差し動作を適正に終了した後に、膝を曲げてしゃがんだとする。膝を曲げてしゃがむと腕が下向き移動するので振り下げの動作と類似するが、これは指差し動作における腕の振り下げではないと判断されなければならない。この場合、図2に示すように、振り下しカウンタ部30の累積カウント数A30が10からゼロにリセットされた後、動作識別器26が「振り下げの状態」として識別信号を「3」から「2」に変化させ、それをサンプリングした振り下しカウンタ部30がカウントを開始する。しかし、振り下しカウンタ部30は、サンプリングの各タイミングにおいて累積カウント数A30が第一の基準カウント数K1未満のとき、都度、累積カウント数A30をリセットする。第一の基準カウント数K1は、ここでは3に設定されている。したがって、作業者がしゃがんだことによる腕の移動は、腕を振り上げて振り下ろす一連の動作ではないとして、無視されることになる。
次に、指差し呼称監視システム10の動作のうち、呼称を監視する動作について説明する。作業者Mが声を発すると、音声検出装置16がその声を電気信号に変換して出力し、音声分析装置18がその出力信号を分析してテキストデータに変換し、音声分析情報として出力する。判定部20は、音声分析装置18から出力された音声分析情報が、あらかじめ規定されたテキストデータ「カクニンヨシ(確認よし)」と一致すると、適正な呼称が行われたと判断する。
さらに、判定部20は、指差し動作が検出されたタイミングと呼称のタイミングの時間差をチェックする。指差し呼称確認は、指差し動作と呼称とを組み合わせて成立するので、検出されたタイミングの時間差が短ければ(例えば、1.5秒以下)、検出された指差し動作と呼称が一対になっていると判断する。そして、判定部20は、上記の3つの判断要素(指差し動作の適否、呼称の適否、指差し動作と呼称のタイミングの適否)が全て肯定されると、作業者による指差し呼称確認が適正に行われたと判定する。
以上説明したように、指差し呼称監視システム10は、作業者Mの指差し動作の適否、呼称の適否、及び指差し動作と呼称のタイミングの適否を個別に判断することによって、指差し呼称確認が適正に行われたか否かを精度よく判定し、記録することができる。
特に、振り上げカウンタ部28や振り下しカウンタ部30等を組み合わせて独特の処理を行う動作分析装置14が設けられ、腕を振り上げてから振り下すまでの一連の動作を効率よく分析し、指差し動作の適否の判断するための的確な動作分析情報を得ることができる。
また、判定部20の動作履歴が記録部22に格納されるので、後で確認することによって、指差し呼称確認が行われたか否かを客観的に評価することができる。さらに、記録部22に動作分析装置14及び音声分析装置18の動作履歴も格納されるので、後で確認することによって、指差し呼称確認に慣れていない作業者のための教育や訓練にも役立てることができる。特に、医療現場における新人看護士や介護士等の教育に利用することにより、日々の作業の記録や確認、安全性の向上に大きく寄与することができる。
次に、本発明の指差し呼称監視システムの第二実施形態について、図3、図4に基づいて説明する。ここで、第一実施形態と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態の指差し呼称監視システム32は、動作分析装置14の分析能力を向上させるため、図3に示すように、上記の動作識別部26、振り上げカウンタ部28、及び振り下しカウンタ部30に代えて、新たな動作識別部34、振り上げカウンタ部36、及び振り下しカウンタ部38が設けられている。以下、構成が異なる部分を中心に説明する。
動作識別部34は、動作分析部14が抽出した特徴情報に基づいて、作業者Mの腕の動作が振り上げの状態か、振り下しの状態か、その他の状態かを識別して識別信号「1」「2」「3」を出力する。この動作は上記の動作識別部26と同様であるが、さらに、その識別結果の確からしさを表わす確度信号も合わせて出力する。識別結果の確からしさは、SVM(Support Vector Machine)等を使用することによって容易に算出することができる。確度信号は0から1の範囲の数値である。例えば、腕が速い速度で上昇している場合と遅い速度で上昇している場合を比較すると、どちらも「振り上げの状態である」と識別されるが、前者の確度信号は相対的に大きくなり、後者の確度信号は小さくなる。また、例えば、腕が真っ直ぐ下向きに移動している場合と、腕が斜め下向きに移動している場合を比較すると、どちらも「振り下しの状態である」と識別されるが、前者の確度信号は相対的に大きくなり、後者の確度信号は小さくなる。
振り上げカウンタ部36及び振り下しカウンタ38は、クロックパルスを数えることにより数値の処理を行うカウンタの機能を備え、それぞれ動作識別部34の識別信号及び確度信号を所定の周期でサンプリングし、各信号の内容に応じてカウント動作を行う。
振り上げカウンタ部36は、第一の基準確度P1aと第一の補助基準確度P1b(>P1a)を有し、識別信号が振り上げの状態「1」でかつ確度信号がP1a以上になるとカウントを開始する。また、ここでは確度信号がP1a〜P1bのときは1回当たりのカウント数が0.5であり、確度信号がP1b〜1のときは1回当たりのカウント数が1であり、識別信号「1」でかつ確度信号がP1a以上の間カウントを継続し、カウント数が累積される。そして、後述する振り下しカウンタ部38がカウントを開始すると、累積カウント数A36がリセットされる。振り下しカウンタ部38がカウントを開始する前であっても、識別信号が振り上げの状態「1」でかつ確度信号がP1a未満になった場合、又は識別信号が振り上げの状態以外の状態「2」「3」に変化した場合は、カウントを停止して直前の累積カウント数A36を保持し、その後、識別信号が振り上げの状態「1」でかつ確度信号がP(1a)以上にならずに第一の基準時間Tr1が経過すると、保持した累積カウント数A36がリセットされる。
振り下しカウンタ部38は、第二の基準確度P2aと第二の補助基準確度P2b(>P2a)を有し、識別信号が振り下しの状態「2」でかつ確度信号がP2a以上になると、直前の振り上げカウンタ部36の累積カウント数A36を初期値としてカウントを開始する。また、ここでは確度信号がP2a〜P2bのときは1回当たりのカウント数が0.5であり、確度信号がP2b〜1のときは1回当たりのカウント数が1であり、識別信号「2」でかつ確度信号がP2a以上の間カウントを継続し、カウント数が累積される。ただし、カウントした各タイミングにおいて、累積カウント数A38が第一の基準カウント数K1未満のときは、都度、累積カウント数A38がリセットされる。また、カウントした各タイミングにおいて、累積カウント数A38が第一の基準カウント数K1以上であっても、識別信号が振り下しの状態「2」でかつ確度信号がP2a以下になった場合、又は識別信号が振り下し状態以外の状態「1」「3」に変化した場合は、カウントを停止して直前の累積カウント数A38を保持し、その後、識別信号が振り下しの状態「2」でかつ確度信号がP2a以上にならずに第二の基準時間Tr2が経過すると、保持した累積カウント数A38がリセットされる。累積カウント数A38は、作業者が適正な指差し動作を行ったか否かを判断するための動作分析情報として、判定部20に向けて出力される。
指差し呼称監視システム32の動作は、指差し動作を監視する動作以外は、上記の指差し呼称監視システム10と同様である。以下、指差し動作を監視する動作について、上記と異なる部分を中心に、図4のタイムチャートに基づいて説明する。作業者Mは、初期の状態で、腕を下向きに伸ばし身体の側方に静止させており、動作識別部26は、「その他の状態である」として識別信号「3」を出力する。このとき、振り上げカウンタ部28と振り上げカウンタ部30は、識別信号が「3」なので、いずれもカウントを停止している。識別信号が「3」のとき、確度信号は無視される。
作業者Mが対象物を指差すために腕を振り上げると、動作識別部26は、「振り上げの状態である」として識別信号を「1」に変化させ、腕の移動が終了するまで「1」が継続する。通常、指差し呼称確認のために腕の振り上げると、移動の直後は低速で、途中から高速になり、終着点に近くなるとまた低速になる。したがって、確度信号は、図4に示すように、識別信号が「1」に変化した直後は小さく、途中から徐々に大きくなり、終着点に近くなると小さくなる。
振り上げカウンタ部36は、図4に示すように、識別信号が「1」に変化した後の1回目のサンプリングでは、確度信号が第一の基準確度P1a未満なのでカウントを開始しない。識別信号が「1」の2回目のサンプリングでは、確度信号がP1a〜P1bの範囲なので、0.5をカウントする。識別信号が「1」の3〜6回目のサンプリングでは、確度信号がP1b以上なので、1をカウントする。したがって、5回のカウントを行った時点の累積カウント数A36は、4.5になる。
その後、腕が対象物を指差す位置まで移動して静止すると、動作識別部26は、「その他の状態である」として識別信号を「3」に変化させる。すると、振り上げカウンタ部28が識別信号「3」をサンプリングし、カウントを停止する。図4では、識別信号「3」のサンプリングが2〜3回連続しており、この期間、累積カウント数A36が4.5に保持される。
次に、作業者Mが指差しを止めて腕を振り下ろすと、動作識別部26は、「振り下ろしの状態である」として識別信号を「2」に変化させ、腕の移動が終了するまで「2」が継続する。指差し呼称確認のために腕の振り下すときも、通常は、移動の直後は低速で、途中から高速になり、終着点に近くなるとまた低速になる。したがって、確度信号は、図4に示すように、識別信号が「2」に変化した直後は小さく、途中から徐々に大きくなり、終着点に近くなると小さくなる。
振り下ろしカウンタ部38は、識別信号が「2」に変化した後の1回目のサンプリングでは、確度信号が第二の基準確度P2a未満なので、カウントを開始しない。識別信号が「2」の2回目のサンプリングでは、確度信号がP2a〜P2bの範囲なので、振り上げカウンタ部36の直前の累積カウント数A36=4.5を初期値として、0.5をカウントする。識別信号が「2」の2〜5回目のサンプリングでは、確度信号がP2b以上なので、1をカウントする。識別信号が「2」の6回目のサンプリングでは、確度信号がP2a〜P2bの範囲なので、0.5をカウントする。したがって、5回のカウントを行った時点の累積カウント数A36は、8.5になる。一方、振り上げカウンタ部36は、振り下しカウンタ部38がカウントを開始した時点で、累積カウント数A36がリセットされる。
その後、腕が身体の側方の位置まで移動して静止すると、動作識別部34は、「その他の状態である」として識別信号を「3」に変化させる。すると、振り下しカウンタ部38が識別信号「3」をサンプリングしてカウントを停止し、累積カウント数A38が8.5に保持される。作業者Mの指差し動作はもう終了したので、識別信号「3」がしばらく継続する。その後、振り下しカウンタ部38は、識別信号「2」とP2a以上の識別信号を同時にサンプリングすることなく第二の基準時間Tr2が経過した時点で、累積カウント数A38がリセットされる。
判定部20は、第一の基準カウント数K1が8に設定されており、振り下しカウンタ部38の累積カウント数A38が8以上に達しているので、指差し動作(すなわち、腕を振り上げて振り下すまでの一連の動作)が適正に行われたと判断する。
ここまで、作業者Mがきびきびした動作で素早く腕を移動させた場合(適正な指差し動作)を行った場合について説明したが、反対に、作業者Mの指差し動作が形式的で不適正な場合の例を説明する。例えば、作業者Mが、緩慢な動作でゆっくりと腕を振り上げた場合、動作識別部34は「振り上げの状態である」として識別信号「1」を出力する。しかし、識別信号が「1」の期間、識別信号は小さい値で推移し、第一の基準確度P1a未満の値であれば1回当たりのカウント数が0であり、第一の基準確度P1a以上になったとしても第一の補助基準確度P1b未満であれば1回のカウント数が0.5なので、振り上げカウンタ部36の累積カウント数A36が増えにくい。腕をゆっくりと振り下げた場合も同様に、振り下しカウンタ38の累積カウント数A38が増えにくい。したがって、判定部20は、累積カウント数A38が第二の基準カウント数K2に達しないので、腕をゆっくりと上げ下げした動作は指差し動作として不適であると判断する。
以上説明したように、第二実施形態の指差し呼称監視システム32によれば、上記の指差し呼称監視システム10と同様の作用効果を得ることができ、さらに、識別信号に確度信号を組み合わせた特徴的な処理を行うことによって、指差し動作の適否判断の精度を一層向上させることができる。また、確度信号が第一及び第二基準確度P1a,P2a未満のときはカウントしないので、指差し動作に関係ない動作によって識別信号が不規則に変化(例えば、ハンチング)した場合でも、各カウンタ部36,38の動作エラーが発生しにくい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、図2、図4のタイムチャートを説明する際に、第一及び第二の基準カウント数、第一及び第二の基準時間、第一及び第二の基準確度、第一及び第二の補助基準確度、1回当たりのカウント数などについて具体的な数値を挙げたが、これらの数値は一例に過ぎず、本発明の狙いとする動作が行われる範囲で自由に変更することができる。
また、第二の実施形態では、振り上げカウンタ部36に第一の基準確度P1aと第一の補助基準確度P1bを設定することで確度信号(0〜1)の範囲を3つに区分し、それぞれ1回当たりのカウント数を0,0.5,1とした。これらの設定は変更可能であり、例えば、第一の補助基準確度P1bを省略して確度信号(0〜1)の範囲を2つに区分し、それぞれ1回当たりのカウント数を0,1のようにしてもよい。また、第一の補助基準確度P1bより大きい補助基準確度を追加して確度信号(0〜1)の範囲を4つに区分し、それぞれ1回当たりのカウント数を0,0.5,1,1.5のようにしてもよい。振り下しカウンタ部38についても同様である。
以上のように、各基準の値は、作業者が行った指差し動作を的確に評価できるようにすること、指差し動作以外の動作に対して各カウンタ部が反応しないようにすること等を考慮し、作業者が行う本来の作業の内容に合わせて、適宜調整することができる。
10,32 指差し呼称監視システム
12 動作検出装置
14 動作分析装置
16 音声検出装置
18 音声分析装置
20 判定部
22 記録部
24 特徴情報抽出部
26,34 動作識別部
28,36 振り上げカウンタ部
30,38 振り下しカウンタ部
A28,A36 振り上げカウンタ部の累積カウント数
A30,A38 振り下しカウンタ部の累積カウント数
K1 第一の基準カウント数
K2 第二の基準カウント数
P1a 第一の基準確度
P1b 第一の補助基準確度
P2a 第二の基準確度
P2b 第二の補助基準確度
Tr1 第一の基準時間
Tr2 第二の基準時間
M 作業者

Claims (6)

  1. 指差し動作と呼称とを組み合わせた指差し呼称確認の実施状況を監視する指差し呼称監視システムであって、
    作業者の腕に装着可能に設けられ、作業者の腕の動きを検出して信号出力する動作検出装置と、前記動作検出装置の出力信号を分析し、腕を振り上げてから振り下ろすまでの一連の指差し動作が適正に行われたか否かを判断するための動作分析情報を出力する動作分析装置と、作業者の発した声を検出して信号出力する音声検出装置と、前記音声検出装置の出力信号を分析し、作業者が呼称を適正に行ったか否かを判断するための音声分析情報を出力する音声分析装置と、前記動作分析情報及び前記音声分析情報を受け、指差し動作の適否の判断と、呼称の適否の判断と、指差し動作と呼称の時間差が所定の時間内であるか否かの判断とを行う判定部と、前記判定部の動作履歴が格納される記録部とを備えることを特徴とする指差し呼称監視システム。
  2. 前記動作検出装置は、加速度センサと角速度センサの少なくとも一方を備え、前記作業者の上腕部に装着される請求項1記載の指差し呼称監視システム。
  3. 前記動作分析装置は、前記動作分析装置の出力信号を分析して作業者の腕の動きの特徴情報を抽出する特徴情報抽出部と、前記特徴情報に基づいて、作業者の腕の動作が振り上げの状態か、振り下しの状態か、その他の状態かを識別し、識別結果を識別信号として出力する動作識別部と、前記識別信号を所定の周期でサンプリングし、前記識別信号の内容に応じて所定のカウント動作を行う振り上げカウンタ部及び振り下しカウンタ部とを備え、
    前記振り上げカウンタ部は、前記識別信号が振り上げの状態になるとカウントを開始し、前記振り下しカウンタ部がカウントを開始すると累積したカウント数がリセットされ、前記振り下しカウンタ部がカウントを開始する前であっても、前記識別信号が振り上げの状態以外の状態に変化した場合は、カウントを停止して直前の累積カウント数を保持し、その後、振り上げの状態にならずに第一の基準時間が経過すると、前記保持した累積カウント数がリセットされ、
    前記振り下しカウンタ部は、前記識別信号が振り下しの状態になると、直前の前記振り上げカウンタ部の累積カウント数を初期値としてカウントを開始し、前記識別信号が振り下し状態以外の状態に変化するとカウントを停止して直前の累積カウント数を保持し、その後、振り下しの状態にならずに第二の基準時間が経過すると、前記保持した累積カウント数がリセットされ、前記識別信号が振り下し状態以外の状態に変化しなくても、サンプリングの各タイミングにおいて累積カウント数が第一の基準カウント数未満のときは、都度、累積カウント数がリセットされ、
    前記判定部は、前記振り下しカウンタ部の累積カウント数を前記動作分析装置の動作分析情報として受信し、この累積カウント数が第二の基準カウント数以上に達すると、指差し動作が適正に行われたと判断する請求項1記載の指差し呼称監視システム。
  4. 前記動作分析装置は、前記動作検出装置の出力信号を分析して作業者の腕の動きの特徴情報を抽出する特徴情報抽出部と、前記特徴情報に基づいて、作業者の腕の動作が振り上げの状態か、振り下しの状態か、その他の状態かを識別して識別信号を出力すると共に、その識別結果の確からしさを表わす確度信号を出力する動作識別部と、前記識別信号及び前記確度信号を所定の周期でサンプリングし、前記各信号の内容に応じて所定のカウント動作を行う振り上げカウンタ部及び振り下しカウンタ部とを備え、
    前記振り上げカウンタ部は、前記識別信号が振り上げの状態でかつ前記確度信号が第一の基準確度以上になるとカウントを開始し、1回当たりのカウント数は前記確度が低いほど少なく設定されており、前記振り下しカウンタ部がカウントを開始すると前記累積カウント数がリセットされ、前記振り下しカウンタ部がカウントを開始する前であっても、前記識別信号が振り上げの状態でかつ前記確度信号が前記第一の基準確度未満になった場合、又は前記識別信号が振り上げの状態以外の状態に変化した場合は、カウントを停止して直前の累積カウント数を保持し、その後、振り上げの状態でかつ前記確度信号が前記第一の基準確度以上にならずに第一の基準時間が経過すると、前記直前の累積カウント数がリセットされ、
    前記振り下しカウンタ部は、前記識別信号が振り下しの状態でかつ前記確度信号が第二の基準確度以上になると、直前の前記振り上げカウンタ部の累積カウント数を初期値としてカウントを開始し、カウントした各タイミングにおいて累積カウント数が第一の基準カウント数未満の場合には、都度、累積カウント数がリセットされ、カウントした各タイミングにおいて累積カウント数が前記第一の基準カウント数以上であっても、前記識別信号が振り下しの状態でかつ前記確度信号が前記第二の基準確度以下になった場合、又は前記識別信号が振り下しの状態以外の状態に変化した場合は、カウントを停止して直前の累積カウント数を保持し、その後、振り下しの状態にならずに第二の基準時間が経過すると、前記累積カウント数がリセットされ、
    前記判定部は、前記振り下しカウンタ部の累積カウント数が第二の基準カウント数以上に達すると、指差し動作が適正に行われたと判断する請求項1記載の指差し呼称監視システム。
  5. 前記音声分析装置は、前記音声検出装置の出力信号をテキストデータに変換して音声分析情報として出力し、前記判定部は、前記音声分析情報が所定の呼称に該当するか否かを判断する請求項1記載の指差し呼称監視システム。
  6. 前記記録部には、前記判定部の動作履歴に加え、動作分析装置、音声分析装置の動作履歴も合わせて格納される請求項1乃至5のいずれか記載の指差し呼称監視システム。
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