JP2014166931A - 水素製造装置 - Google Patents

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恭一 丹下
Yoshitsugu Kojima
由継 小島
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貴之 市川
Hiroki Miyaoka
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Abstract

【課題】低温環境下において水素を製造することができる水素製造装置を提供すること。
【解決手段】水を熱化学分解することで水素を製造する水素製造装置1は、活物質の化学反応を行わせる反応容器10と、反応容器10にナトリウムを供給するナトリウム供給部30と、反応容器10に水を供給する水供給部40と、反応容器10を加熱する加熱部20と、を備え、反応容器10内の水酸化ナトリウムとナトリウム供給部30から供給されたナトリウムとを反応させることにより、酸化ナトリウム及び水素を発生させる第1反応と、反応容器10内の酸化ナトリウムから、過酸化ナトリウム及びナトリウムを発生させる第2反応と、反応容器10内の過酸化ナトリウムと水供給部40から供給された水とを反応させることにより、水酸化ナトリウム及び酸素を発生させる第3反応と、を行わせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、水を熱化学分解することで水素を製造する水素製造装置に関するものである。
従来、化石燃料を使用せずに高温熱エネルギー及び水から水素を製造する方法として、IS反応を利用した方法が知られている。例えば特開2004−107115号公報(特許文献1)に示されるような水素の製造方法では、このようなIS反応を改良することにより、高温熱エネルギーの使用量軽減を図っている。
特開2004−107115号公報
ここで、上述した水素の製造方法においては、水素を製造する製造装置の温度を600℃以上の高温とする必要がある。このため、製造装置を加熱する手段は限定されることとなり、例えば、製造装置を安定的に十分な温度とすることができない加熱手段(例えば太陽光を利用した加熱手段など)は利用が困難である。
そこで本発明はこのような技術課題を解決するためになされたものであり、低温環境下において水素を製造することができる水素製造装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明にかかる水素製造装置は、水を熱化学分解することで水素を製造する水素製造装置であって、化学反応を行わせる反応容器と、反応容器にナトリウムを供給するナトリウム供給手段と、反応容器に水を供給する水供給手段と、反応容器を加熱する加熱手段と、を備え、反応容器内の水酸化ナトリウムとナトリウム供給手段から供給されたナトリウムとを反応させることにより、酸化ナトリウム及び水素を発生させる第1反応と、反応容器内の酸化ナトリウムから、過酸化ナトリウム及びナトリウムを発生させる第2反応と、反応容器内の過酸化ナトリウムと水供給手段から供給された水とを反応させることにより、水酸化ナトリウム及び酸素を発生させる第3反応と、を行わせる。
水酸化ナトリウムとナトリウムとを反応させることにより酸化ナトリウム及び水素を発生させる第1反応は350℃程度の温度で、酸化ナトリウムから過酸化ナトリウム及びナトリウムを発生させる第2反応は500℃程度の温度で、過酸化ナトリウムと水とを反応させることにより水酸化ナトリウム及び酸素を発生させる第3反応は100℃程度の温度で、それぞれ行うことが可能である。すなわち、水素を発生させるサイクル反応における全反応を、600℃より低い低温環境下で行うことができる。
また、本発明にかかる水素製造装置において、加熱手段は、太陽光を集光して得た熱により反応容器を加熱する。全反応が600℃より低い低温環境下で行われるため、太陽熱を利用した反応容器の加熱によっても、水素を発生させることができる。
この発明によれば、低温環境下において水素を製造することができる水素製造装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る水素製造装置の概略構成図である。 図1に示された水素製造装置における反応容器を示す概略斜視図である。 図2に示された反応容器のIII-III線に沿った断面構成を示す図である。 ディッシュ型の加熱部を示す図である。 水素製造量の試算結果を示す表である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本発明に係る水素製造装置は、水を熱化学分解することによって水素を製造するものであり、水素を製造する過程における各サイクル反応を低温(600℃以下)環境下で行わせるものである。このような水素製造装置について、図1を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る水素製造装置の概略構成図である。図1に示されるように、水素製造装置1は、反応容器10と、加熱部(加熱手段)20と、ナトリウム供給部(ナトリウム供給手段)30と、水供給部(水供給手段)40と、水素格納部50と、酸素格納部60と、を備えて構成されている。
反応容器10は、活物質の化学反応を行わせる容器である。本実施形態においては、活物質として、水酸化ナトリウム(NaOH)、ナトリウム(Na)、酸化ナトリウム(NaO)、過酸化ナトリウム(Na)、水(HO)が用いられる。反応容器は2重管とされており、例えば、透明な石英ガラスなどの耐熱性及び透明性を有した材料で形成されている。
反応容器10内では、以下の3つの反応がサイクル反応として繰り返し行われることにより水素が製造されている。すなわち、第1反応として、水酸化ナトリウム15とナトリウムとを反応させることにより、酸化ナトリウム及び水素を発生させている。当該第1反応は次式により表される。
2NaOH+2Na→2NaO+H・・・・(1)
また、第2反応として、酸化ナトリウムから過酸化ナトリウム及びナトリウムを発生させている。当該第2反応は次式により表される。
2NaO→Na+2Na・・・・(2)
また、第3反応として、過酸化ナトリウムと水とを反応させることにより、水酸化ナトリウム15及び酸素を発生させている。当該第3反応は次式により表される。
Na+HO→2NaOH+1/2O・・・・(3)
上記(1)〜(3)式より、全体では以下の式を成立させていることになる。
O→H+1/2O・・・・(4)
上述した第1〜第3反応は、反応容器10内において、500℃以下でほぼ全量が進行する。第1反応は水酸化ナトリウム及びナトリウムの融点と酸化ナトリウムの融点との差を利用した反応である。すなわち、水酸化ナトリウムの融点が318℃、ナトリウムの融点が98℃、酸化ナトリウムの融点が1132℃であるところ、反応容器10内の温度を320℃〜1130℃程度の範囲とすることで、投入物質が液体、生成物が固体となる条件で反応が行われる。なお、第2反応は500℃前後で行われることが好ましいことを考慮すると、第1反応及び第2反応を連続して行う場合には、反応容器10内の温度を500℃〜1100℃程度の範囲とすることが好ましい。
反応容器10の詳細な構成について、図1、図2、及び図3を用いて説明する。図2は、図1に示された水素製造装置における反応容器を示す概略斜視図である。図3は、図2に示された反応容器のIII-III線に沿った断面構成を示す図である。上述したように、反応容器10は2重管とされており、内管11及び外管12を有した円筒状の容器である。内管11と外管12との間には、スペーサ16が設けられており、スペーサ16により内管11と外管12との間隔を一定に保っている。
また、内管11の上部には数ミクロン〜ミリ級の孔14が多数設けられている。当該孔14より、第1反応で発生・蒸発する水素、及び、第3反応で発生・蒸発する酸素をそれぞれ外管12に逃がす。さらに、内管11には、内管11を上下に分離する仕切り板13が設けられており、仕切り板13には、数10〜数100ミクロンの孔13aが多数設けられている。内管11における仕切り板13の上側部分に水酸化ナトリウム15を設置し反応容器10の温度を320℃〜1130℃程度とした状態で、仕切り板13の孔13aから液体のナトリウムが吹き上がることで水酸化ナトリウム15が攪拌される。このことで、第1反応が水酸化ナトリウム15に対して満遍なく行われる。
第1及び第2反応は、加熱部20が太陽熱を利用する本実施形態のような場合には、太陽熱を十分に確保できる昼間(あるいは、十分な量の太陽熱を集熱可能な集光条件が成立している間)に行われることが好ましい。第1及び第2反応は集光条件が成立している限り継続的に行われ水素が発生する。なお、第1及び第2反応において水が混ざると、ナトリウムと水の反応により水酸化ナトリウムが生じてしまう。このことで、本来生じるはずの酸化ナトリウムの生成量が減少し、循環システムの維持(サイクル反応の維持)に問題が生じる。この点からも、水が混入しにくい昼間に第1及び第2反応が行われることが好ましい。
また、上述した第3反応は、太陽熱が十分でない雨天の場合や夕刻(あるいは、温度が100℃〜150℃程度に保たれる太陽熱が低い時間帯)に行われることが好ましい。内管11内に過酸化ナトリウムのみが残っている状態で、内管11に水が供給され酸素が放出される。なお、上述したように第1及び第2反応では水が混ざることが問題となるため、第3反応が行われた後には、内管11及び外管12内に水が残らないようにする必要がある。よって、水素製造装置1にさらに乾燥システム(図示せず)を備え、第3反応が全て行われた後(水素製造装置の1日の運転が終わった後)に、100℃〜150℃の環境下において乾燥システムにより内管11及び外管12を乾燥することとしてもよい。
加熱部20は、反応容器10を加熱する加熱手段である。図1及び図4に示されるように、加熱部20は太陽光200を集光することにより得た太陽熱エネルギーにより反応容器10を加熱するディッシュ型の集光装置である。なお、図1においては、加熱部20と反応容器10とを同程度の大きさで示しているが、実際には、図4に示されるように、加熱部20は反応容器10よりも大きい。加熱部20は皿状反射部21を有しており、皿状反射部21によって集光位置に太陽光が集光される。このような集光位置に反応容器10を配置することで反応容器10が効果的に加熱される。なお、反応容器10は必ずしも上記集光位置に配置されている必要はなく、集光位置から離れた位置に配置されていてもよい。この場合、加熱部20が得た太陽熱エネルギーは、溶融アルカリ金属などの熱媒体により反応容器10まで伝えられる。
加熱部20には冷却(冷媒)構造24(図示せず)が設置されていてもよい。冷却構造24による冷却は、第2反応で発生したナトリウムのうち蒸気となっているものを液体に戻すために行われる。また、極力、水素中のナトリウム蒸気圧を下げるために行われる。冷却構造24には、例えば、二酸化炭素(CO)やフロン系冷媒を用いたヒートポンプが用いられる。なお、第2反応時の温度を350℃〜600℃程度とした場合には、ナトリウムの沸点よりも低い温度で第2反応が行われるため、ナトリウムの冷却は不要である。
図1に戻り、ナトリウム供給部30は、ナトリウムを回収・貯蔵しておくタンクである。ナトリウム供給部30の温度はナトリウムの融点である98℃よりも高い温度とされることが好ましい。すなわち、ナトリウム供給部30内では、ナトリウムは液体として保管されている。ナトリウムは第1反応の活物質として用いられるところ、ナトリウムは、送液ポンプ31に送出されることにより配管を介して内管11に送られる。送液ポンプ31によるナトリウムの送出量は、例えば10分単位や数分単位の反応に相当する化学量論で定まる量であることが好ましい。このような送液ポンプ31により送出されたナトリウムが十分に反応しない場合、又は、第2反応が十分に行われない場合には、第3反応が不十分となり、酸素の生成量が減ることとなる。このことは、水素製造装置1の継続的な安全運転に支障をきたす。すなわち、サイクル反応においてナトリウムと水酸化ナトリウムの量はほぼ1対1であることが望ましいが、ナトリウムが水と反応し水酸化ナトリウムを発生することにより、過酸化ナトリウムの生成が減少してしまう。
また、第2反応において発生するナトリウムは、液回収ポンプ32に送出されることにより、内管11から配管を介してナトリウム供給部30に回収される。なお、送液ポンプ31、液回収ポンプ32、及び配管は、原子力発電所施設などの冷却用システムとして実用化されているものを利用できる。
水供給部40は、水を貯蔵しておくタンクである。水は第3反応の活物質として用いられ、供給ポンプ41に送出されることにより配管を介して内管11に送られる。このような水の供給は、スチーム蒸気で行われてもよい。スチーム蒸気で仕切り板13の下側から内管11に送られる場合には、仕切り板13の上部に存在する過酸化ナトリウムと攪拌されるため、反応をより確実に行うことができる。
水素格納部50は、水素を回収・貯蔵しておくタンクである。第1反応後、ナトリウム濃度を十分に下げた状態で、水素はガス(気体)として外管12から配管を介して水素格納部50に回収される。この際、回収効率を高めるためにポンプを配管に設置してもよい。また、コンプレッサによる1〜数10MPaへの昇圧、あるいは、水素吸蔵合金などへの吸蔵などを行うことにより、水素貯蔵のスペースを下げ効率的に水素格納部50に水素が貯蔵される。また、酸素格納部60は、酸素を回収・貯蔵しておくタンクである。第3反応後、酸素はガス(気体)として外管12から配管を介して酸素格納部60に回収される。なお、第3反応で発生した酸素は、大気中に排出することとしてもよい。
つぎに、本実施形態に係る水素製造装置1を用いた水素の製造方法について説明する。まず、反応容器10の内管11内に水酸化ナトリウム15を設置する。この際、水酸化ナトリウム15は仕切り板13の上部に配置するようにする。そして、加熱部20により反応容器10の温度を320℃よりも高く(かつ、1130℃よりも低く)し、送液ポンプ31を操作しナトリウムを内管11に送出する。ナトリウムは仕切り板13の下部から孔13aを通って上へ吹き上がり上部の水酸化ナトリウム15と攪拌され、第1反応が行われる。第1反応の結果、酸化ナトリウムと水素が発生する。
第1反応が完了すると水素は水素格納部50に回収される。水素が回収された後に、加熱部20により反応容器10内の温度を500℃よりも高くする。この状態で、第2反応が行われ、酸化ナトリウムから過酸化ナトリウムとナトリウムが発生する。第2反応の完了後、ナトリウムはナトリウム供給部30に格納される。以上の第1及び第2反応は、昼間に行う。
つづいて、反応容器10内に過酸化ナトリウムが残された状態で、加熱部20により反応容器10内の温度が100℃〜150℃程度され、供給ポンプ41から内管11に水が供給されることにより第3反応が行われる。第3反応は太陽熱が弱い夕刻に実施する。第3反応の結果、水酸化ナトリウム15と酸素が発生する。そして、酸素は酸素格納部60に回収される。その結果、反応容器10内には水酸化ナトリウム15が残るため、水酸化ナトリウム15を利用して、翌日、第1反応及び第2反応が再度行われる。このようにして第1〜第3反応がサイクル反応として繰り返し行われる。
以上のように、本実施形態に係る水素製造装置1によれば、水酸化ナトリウム15とナトリウムとを反応させることにより酸化ナトリウム及び水素を発生させる第1反応は350℃程度の温度で、酸化ナトリウムから過酸化ナトリウム及びナトリウムを発生させる第2反応は500℃程度の温度で、過酸化ナトリウムと水とを反応させることにより水酸化ナトリウム15及び酸素を発生させる第3反応は100℃程度の温度で、それぞれ行うことが可能である。すなわち、水素を発生させるサイクル反応における全反応を、600℃より低い低温環境下で行うことができる。
また、全反応が600℃より低い低温環境下で行われるため、太陽光を集光して得た熱を利用し反応容器10を加熱することによっても、安定的に水素を発生させることができる。
従来、エネルギーを貯槽する方法として熱を直接利用する方法や太陽光発電がある。熱を直接利用する方法は、温水器等を用いるが、保温性が悪く(1週間以上の保温は不可)熱から電気への変換が困難である。また、太陽光発電は電池が必要であるところ、例えばNaS電池は1日当たり自らの容量の10〜20%を保温で消耗してしまい好ましくない。このような現状を踏まえ、エネルギー安定供給の観点から長時間安定して貯蔵できる技術が必要とされている。
また、自動車の燃料、利用エネルギーを考えた場合に、太陽電池から電気を製造し、PHV、EVに充電するという利用法が挙げられるが、航続距離を稼ぐには電池車載量を増やす必要があり、搭載スペース、価格、安全上に課題を有している。また、充電設備が整備不十分であり利用面での制約が大きい。
エネルギー貯蔵法として、化学物質への変換の他の例を考えると、電池やフライホイール、揚水発電、蓄熱などが挙げられるが、貯蔵密度の低さや貯蔵エネルギー量の制約、コスト、安全面、使い勝手の面(長期保存が困難)などから実用普及は困難となっている。具体的には、電池は自己放電であり、NaS電池では300℃程度に保つ必要があるが、温度維持のためのエネルギーが必要となる。また、フライホイールは利用し得る人が限定されるため貯蔵エネルギーが十分な量とならない。また、揚水発電は現在も実施されているが、今後の残存貯蔵量が少ない。また、蓄熱はエネルギー密度が小さい。
ここで化学物質への変換による貯蔵がうまくいかない理由は、化学物質の腐食性が高く容器寿命が短いことや、反応温度が高すぎることにある。反応温度が高いことにより、太陽熱などでは短期間(集光+日射の連続照射等)しか変換できず安定した連続運転が難しくなっている。具体的には、600℃以下で運用することが難しい。
この点、本実施形態に係る水素製造装置1は600℃以下で水素を発生させることができ、反応温度が600℃以下であるため、太陽光を集光し得た熱を利用することが可能である。
なお、本実施形態に係る水素製造装置1では、第1反応においては仕切り板13の孔13aから液体のナトリウムを吹上げることで水酸化ナトリウム15を攪拌した。また、第3反応においては仕切り板13の孔13aからスチーム蒸気化した水を過酸化ナトリウムに供給し過酸化ナトリウムを攪拌した。このようなナトリウムの吹上げ、及び、スチーム蒸気による攪拌を行った場合(以下、攪拌ありと記載)と、行わなかった場合(以下、攪拌なしと記載)の水素製造量の試算結果を図5に示す。図5に示されるように、攪拌ありの場合の水素製造におけるトータル収率が65〜86%であるのに対し、攪拌なしの場合のトータル収率は40〜55%となっている。すなわち、ナトリウムの吹上げ、及び、スチーム蒸気による攪拌を行うことで、水素製造におけるトータル収率を大幅に向上させることができた。
なお、上述した本実施形態は本発明に係る水素製造装置の一例を示したものである。このため、本発明に係る水素製造装置は、このようなものに限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しないように実施形態に係る水素製造装置を変更し、又は他のものに適用したものであってもよい。
例えば、太陽光を集光する加熱部20は、ディッシュ型の集光装置に限定されず、タワー型などの大型集光装置や、トラフ型の集光装置であったもよい。また、加熱部20による反応容器10の加熱は、太陽光を集光して得た熱により行われるものに限定されず、例えば、工場からの排熱を利用するものであってもよい。
1…水素製造装置、10…反応容器、20…加熱部(加熱手段)、30…ナトリウム供給部(ナトリウム供給手段)、40…水供給部(水供給手段)、50…水素格納部、60…酸素格納部。

Claims (2)

  1. 水を熱化学分解することで水素を製造する水素製造装置であって、
    化学反応を行わせる反応容器と、
    前記反応容器にナトリウムを供給するナトリウム供給手段と、
    前記反応容器に水を供給する水供給手段と、
    前記反応容器を加熱する加熱手段と、を備え、
    前記反応容器内の水酸化ナトリウムと前記ナトリウム供給手段から供給されたナトリウムとを反応させることにより、酸化ナトリウム及び水素を発生させる第1反応と、
    前記反応容器内の酸化ナトリウムから、過酸化ナトリウム及びナトリウムを発生させる第2反応と、
    前記反応容器内の過酸化ナトリウムと前記水供給手段から供給された水とを反応させることにより、水酸化ナトリウム及び酸素を発生させる第3反応と、
    を行わせる水素製造装置。
  2. 前記加熱手段は、太陽光を集光して得た熱により前記反応容器を加熱する、請求項1に記載の水素製造装置。
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