JP2014165714A - フレーム解析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレーム解析処理に要する処理時間を短縮化し、CPUへの処理負荷を低減するとともに高機能化を実現できるようにする。
【解決手段】フレームFIがN×Aバイト単位に分割されて入力される入力フレーム情報Finの解析結果をAビット単位の出力フレーム情報Foutとして出力する場合、入力フレーム情報Finの任意のフィールドをAビット単位で選択する基本セレクタ22と、その選択結果をAビット単位で保持及び出力するレジスタ23とを有する複数個の基本回路Ciと、各基本セレクタ22に対して選択すべきフィールドの指示、各レジスタ23に対する選択結果の保持の有無、各レジスタ23からの出力の有無を制御する制御回路20とによって構成され、各レジスタ23に保持された選択結果はフレーム解析装置100の出力フレーム情報Foutとして入力フレーム情報Finとともに複数個の基本回路Ciの各基本セレクタ22に入力されるようにする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば光アクセス系システムの一つであるPON(Passive Optical Network)システムにおいてコアネットワークに接続される親局としてのOLT(Optical Line Terminal)と、ユーザ装置に接続される子局としてのONU(Optical Network Unit)とに関し、特に、パケットの集合体であるフレームに組み込まれ、パケットの種別に関する情報を含むフレーム情報を解析するフレーム解析装置の高機能化に関するものである。
従来、ネットワークに接続される各種ネットワーク装置間のフレーム(パケットの集合体)を中継する中継装置としてL2スイッチ(Layer 2 Switch)やL3スイッチ(Layer 3 Switch)等が知られている。これらは、OSI(Open System Interconnection)参照モデルにおけるレイヤ2、レイヤ3の宛先アドレス情報を参照して、受信したフレームの経路制御を行うものである。また、通信品質(QoS:Quality of Service)を考慮した中継機器も研究されている。
これらの中継機器ではフレームの特定のフィールドに記録された情報、例えばレイヤ3のIPv(Internet Protocol Version)4の場合には、ToS(Type Of Service)値等の情報に応じてフレームの振り分けを行なっている。これらの中継機器は全て、通信プロトコルの下位層にある所定のヘッダ解析を行なっている。通信の多様化に伴い、例えばレイヤ3のIP(Internet Protocol)、レイヤ4のTCP(Transmission Control Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)等の様々な通信プロトコルに基づいて通信が行われるようになっており、これらの様々なヘッダ解析が可能な中継機器の研究もなされている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−303414号公報
しかしながら、近年、通信プロトコルの更なる多様化や拡張性に対応するため、例えばOpen Flowなどによるフレームの特定のヘッダ解析のみならず、任意のヘッダやデータフィールドを解析可能な中継機器が必要とされている。このような処理をソフトウェアで行う場合、フレーム解析に要する処理時間が長いためCPU(Central Processing Unit)への処理負荷が大きく、消費電力が大きくなる等の問題があり、高速ネットワークでの使用は困難であった。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためのものであり、フレーム解析処理に要する処理時間を短縮化し、CPUへの処理負荷を低減するとともに高機能化を実現し得るフレーム解析装置を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するため、本発明のフレーム解析装置においては、フレームがN×Aビット単位に分割されて入力される入力フレーム情報を解析し、その解析結果をAビット単位の出力フレーム情報として出力するフレーム解析装置において、入力フレーム情報の任意のフィールドをAビット単位で選択する基本セレクタと、その選択結果をAビット単位で保持及び出力するレジスタとを有する複数個の基本回路と、前記複数個の基本回路の各基本セレクタに対して選択すべき前記フィールドの指示、前記複数の基本回路の各レジスタに対する前記選択結果の保持の有無、前記複数の基本回路の各レジスタからの出力の有無を制御する制御回路とによって構成され、前記複数の基本回路の各レジスタに保持された前記選択結果は前記フレーム解析装置の前記出力フレーム情報として前記入力フレーム情報とともに前記複数個の基本回路の各基本セレクタに入力されることを特徴とする。
また、請求項1記載のフレーム解析装置において、前記複数個の基本回路をM個(M>N)としたことを特徴とする。
さらに、請求項1および請求項2記載のフレーム解析装置において、前記基本セレクタにより選択された入力フレーム情報の任意のフィールドに対し、演算処理および判定処理を行う機能を備える複数個の加工基本回路とを備え、前記加工基本回路における演算処理および判定処理の結果を出力フレーム情報に挿入することを特徴とする。
さらに、請求項3記載のフレーム解析装置において、入力フレーム情報の演算処理および判定処理の結果を反映した出力フレーム情報に基づいて前記複数個の基本回路および前記複数個の加工基本回路の動作を前記制御回路により変更することを特徴とする。
さらに、請求項4記載のフレーム解析装置において、入力フレーム情報を遅延させて出力する遅延回路を前記複数個の基本回路の前段に備え、入力フレーム情報の演算処理および判定処理の結果を、当該演算処理および判定処理を行うよりも以前の入力フレーム情報に反映することを特徴とする。
本発明によれば、N×Aビット単位で順次入力される入力フレーム情報のうち、任意の場所と任意のAビット単位のフィールドを抽出および複製可能とするとともに、出力フレーム情報および入力フレーム情報がともに前記複数個の基本回路の各基本セレクタに入力されるので、任意のフレームや追加されたフレームから抽出および複製したフィールドに対して演算処理および判定処理を行って出力することが可能となった。
本発明によれば、出力フレーム情報に応じて複数個の基本回路および複数個の加工基本回路の動作を制御回路により変更することができるので、演算処理および判定処理の結果に応じたフレーム解析処理という高機能化が可能となった。これにより、フレーム解析処理に要する処理時間も短縮でき、CPUへの処理負荷も低減することができる。
第1の実施の形態におけるフレーム解析装置の全体構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態における抽出部の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態において抽出すべきフィールドが1ワード内にある場合の入力フレームおよび出力フレームを示す略線図である。 第1の実施の形態において抽出すべきフィールドが1ワード内にある場合の基本回路の動作の説明に供する略線図である。 第1の実施の形態において抽出すべきフィールドが複数ワードに跨る場合の入力フレームおよび出力フレームを示す略線図である。 第1の実施の形態において抽出すべきフィールドが複数ワードに跨る場合の基本回路の動作の説明に供する略線図である。 第2の実施の形態におけるフレーム解析装置の全体構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態における抽出部および加工部の構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態における入力フレームおよび出力フレームを示す略線図である。 第2の実施の形態における加工基本回路の動作の説明に供する略線図である。 第3の実施の形態における抽出部および加工部の構成を示すブロック図である。 第3の実施の形態における入力フレームおよび出力フレームを示す略線図である。 第4の実施の形態におけるフレーム解析装置の全体構成を示すブロック図である。 第4の実施の形態における遅延生成部、抽出部および加工部の構成を示すブロック図である。 第4の実施の形態における入力フレームおよび出力フレームを示す略線図である。 他の実施の形態における抽出部の構成を示すブロック図である。
〔1〕第1の実施の形態
第1の実施の形態におけるフレーム解析装置について以下説明する。ここで、フレーム解析装置とは、フレームがNバイト(1ワード)単位に分割されて入力される入力フレーム情報を解析し、その解析結果をNバイト単位の出力フレーム情報として出力するものであり、特定のフォーマットのフレームだけに限らず、任意のフォーマットのフレームを対象とする。但し、必ずしもバイト(8ビット)単位である必要はなく、N×Aビット単位(Nは任意の整数であり、Aは2以上の任意の整数である)で入力フレーム情報および出力フレーム情報が取り扱われるようにしても良い。
<フレーム解析装置の全体構成>
図1に示すように、フレーム解析装置100は、CPU(Central Processing Unit)構成でなる制御回路20によって全体が統括制御されており、フレームがNバイト(1ワード)単位に分割されて順次入力される入力フレーム情報Fin における任意の箇所におけるフィールドの抽出を抽出部2により順次行い、その抽出結果を当該抽出部2から出力フレーム情報Fout として出力可能な構成である。ここで、フレーム解析装置100によるフレーム解析とは、入力フレーム情報Fin から任意の場所のフィールドを抽出することを含む概念である。
<抽出部の構成>
図2に示すように、抽出部2は外部から入力した入力フレーム情報Fin における任意のフィールドの1バイト分のデータを選択する基本セレクタ22、および、その基本セレクタ22と縦続接続され、当該基本セレクタ22の選択結果を1バイト単位で保持および出力するレジスタ23の組からなるN個の基本回路Ci(1)〜Ci(N)によって構成され、これらのN個の基本回路Ci(1)〜Ci(N)に制御回路20からのN組の制御信号S1、S2が供給される。
入力フレーム情報Fin は、N個の基本回路Ci(1)〜Ci(N)に対して同時に入力され、1クロック毎に次の新たな入力フレーム情報Fin がN個の基本回路Ci(1)〜Ci(N)に入力される。
N個の基本回路Ci(1)〜Ci(N)の各レジスタ23からそれぞれ出力される1バイト分のデータは、その出力端でNバイトに束ねられ、抽出部2の出力結果すなわちNバイトの出力フレーム情報Fout として出力される。
N個の基本回路Ci(1)〜Ci(N)の各基本セレクタ22には、Nバイトの入力フレーム情報Fin とともに、レジスタ23からフレーム解析装置100の解析結果として出力されるNバイトの出力フレーム情報Fout が入力される。
N個の基本回路Ci(1)〜Ci(N)では、制御回路20からの制御信号S1に従って入力フレーム情報Fin や出力フレーム情報Fout のうち1バイト分のデータが基本セレクタ22により選択される。なおN個の基本回路Ci(1)〜Ci(N)の各レジスタ23には、制御回路20からの制御信号S2に従って各レジスタ23に保持された1バイト分のデータが出力される。
<第1の実施の形態におけるフレーム解析装置の動作>
第1の実施の形態におけるフレーム解析の一つであるフィールド抽出動作について、抽出すべきフィールドが1ワード(Nバイト)の入力フレーム情報Fin 内に有る場合と、複数ワードの入力フレーム情報Fin に跨る場合とに分けて以下説明する。
まず、入力フレーム情報Fin から抽出すべきフィールドが1ワード(Nバイト)内に有る場合について説明する。図3に示すように、入力フレームFIを構成しているNバイトの入力フレーム情報Fin (1ワード目、2ワード目、3ワード目、〜)のうち、抽出すべきフィールドが1ワード目のaバイト目のデータ「fa」からbバイト目のデータ「fb」である場合(0≦a≦b≦N−1) を説明する。
ここで、N個の基本回路Ci(1)〜Ci(N)のうち、基本回路Ci(1)から出力される1ワード目の1バイトのデータが出力フレーム情報Fout の下位1バイトになるとすると、基本回路Ci(N)から出力される1ワード目の1バイトのデータは出力フレーム情報Fout の最上位バイトとなる。
図4に示すように、Nバイトの入力フレーム情報Fin がN個の基本回路Ci(1)〜Ci(N)にそれぞれ入力されると、基本回路Ci(1)〜Ci(b−a +1)の各基本セレクタ22(1)〜22(b−a+1)へ入力フレーム情報Fin のaバイト目のデータ「fa」〜bバイト目のデータ「fb」を選択する制御信号S1(1)〜S1(b−a+1)が制御回路20から各々出力され、その制御信号S1(1)〜S1(b−a+1)に応じた選択結果のデータ「fa」〜データ「fb」が各レジスタ23(1)〜23(b−a+1)に保存される。
基本回路Ci(b−a+2)〜Ci(N)の各基本セレクタ22(b−a+2)〜22(N)には、定数値「0」を選択するための制御信号S1(b−a+2)〜S1(N)が各々出力され、その制御信号S1(b−a+2)〜S1(N)に応じた選択結果の定数値「0」が各レジスタ23(b−a+2)〜23(N)に保存される。
各レジスタ23(1)〜23(N)に対しては、制御回路20から「レジスタ出力」を意味する制御信号S2が出力され、各レジスタ23(1)〜23(N)に保存された選択結果のデータ「fa」〜データ「fb」、定数値「0」〜「0」がそのまま出力フレーム情報Fout として扱われる。この結果、入力フレーム情報Fin のうちaバイト目のデータ「fa」からb バイト目のデータ「fb」のフィールドが下位側に詰められた出力フレーム情報Fout となり、これがフレーム解析装置100のフレーム解析結果として出力される。
この場合、抽出すべきフィールドが1ワード内のうち、aバイト目のデータ「fa」〜bバイト目のデータ「fb」のように1箇所だけ連続して並んでいる場合を示したが、1ワード内に複数抽出すべきフィールドがあっても良い。例えば、Nバイトの入力フレーム情報Fin のうち、1バイト目、5〜8バイト目、10〜11バイト目…等を抽出すべきフィールドとする場合でも、制御回路20から出力される制御信号S1、S2を対応付ければ可能である。
また、抽出すべきフィールドを1個のみ出力する場合を示したが、出力の合計が入力(出力)バイト数以内であれば、1個のみならず、同じフィールドを複数個複製して抽出することも可能である。例えば、Nバイトの入力フレーム情報Fin のうち、aバイト目〜bバイト目(0≦a≦b≦N−1)の計(b−a+1)バイト分のデータをフィールドとして抽出する場合、最大で[N/(b−a+1)]個の複製したフィールドを出力することが可能である。また同じ抽出範囲のフィールドを複数個複製するだけでなく、抽出すべき複数のフィールドの抽出範囲が重複しても良い。例えば同じ1ワード内のうち、5〜7バイト目、5〜10バイト目、6〜10バイト目のフィールドを抽出することも可能である。
また、この場合、基本回路Ci(1)〜Ci(N)の各レジスタ23(1)〜23(N)から定数値「0」を出力させるため当該レジスタ23(1)〜23(N)に定数値「0」を保持させるように制御する場合について述べたが、別の方法として、レジスタ23(1)〜23(N)に記憶した値に関わらず常に定数値「0」を出力させるように制御する方法でも同様の結果が得られる。
続いて、入力フレーム情報Fin から抽出すべきフィールドが複数ワードに跨る場合について説明する。図5に示すように、入力フレームFIを構成しているNバイトの入力フレーム情報Fin のうち、抽出すべきフィールドが1ワード目における0バイト目のデータ「f0」からaバイト目のデータ「fa」(0≦a≦N−1)と、2ワード目におけるN−bバイト目のデータ「fN−b」からN−1バイト目のデータ「fN−1」(0≦b≦N−1)である場合について説明する。
1ワード目の入力フレーム情報Fin がフレーム解析装置100に入力されると、制御回路20により、基本回路Ci(1)〜基本回路Ci(N)における基本セレクタ22(1)〜22(N)の何れかに0バイト目のデータ「f0」〜aバイト目のデータ「fa」を選択する制御信号S1が出力され、それ以外の各基本セレクタ22に対しては定数値「0」を選択するための制御信号S1が各々出力され、それら制御信号S1に応じた選択結果が各レジスタ23(1)〜23(N)に保存される。
2ワード目の入力フレーム情報Fin がフレーム解析装置100に入力されたときの基本回路Ci(1)〜基本回路Ci(N)に対する制御信号動作およびレジスタ値を図6に示す。2ワード目の入力フレーム情報Fin が基本回路Ci(1)〜基本回路Ci(N)に入力されると同時に、既にレジスタ23(1)〜23(N)に保存してある1ワード目の入力フレーム情報Fin の選択結果すなわち出力フレーム情報Fout についても基本回路Ci(1)〜基本回路Ci(N)の基本セレクタ22(1)〜22(N)に全て入力される(図2)。
制御回路20からは、基本回路Ci(1)〜基本回路Ci(b+1)の各基本セレクタ22(1)〜22(b+1)に2ワード目の入力フレーム情報Fin のN−bバイト目のデータ「fN−b」〜N−1バイト目のデータ「fN−1」を選択する制御信号S1(1)〜S1(b+1)が出力され、基本回路Ci(b+2)〜基本回路Ci(a+b+2)の各基本セレクタ22(b+2)〜22(a+b+2)に対して、1ワード目の入力フレーム情報Fin に対応して先に入力され、レジスタ23(b+2)〜23(a+b+2)に既に保存されている選択結果(0バイト目のデータ「f0」〜aバイト目のデータ「fa」のフィールド)を選択する制御信号S1が出力され、基本回路Ci(a+b+3)〜基本回路Ci(N)の各基本セレクタ22(a+b+3)〜22(N)には定数値「0」を選択するための制御信号S1(a+b+3)〜S1(N)が出力される。
レジスタ23(1)〜23(N)に対しては、制御回路20から「レジスタ出力」を意味する制御信号S2が出力され、各レジスタ23(1)〜23(N)に保存された選択結果のデータ「fN−b」〜データ「fN−1」、データ「f0」〜データ「fa」、定数値「0」〜「0」がそのまま出力フレーム情報Foutとして扱われる。
この結果、2ワード目の入力フレーム情報FinのうちN−bバイト目のデータ「fN−b」からN−1バイト目のデータ「fN−1」のフィールドが下位側に詰められ、それに続いて、1ワード目の入力フレーム情報Fin のうち0バイト目のデータ「f0」〜aバイト目のデータ「fa」のフィールドが詰められ、その後、定数値「0」が複数詰められた出力フレーム情報Fout となり、これがフレーム解析装置100のフレーム解析結果として下位側から出力される。
この場合、抽出すべきフィールドが2ワードに跨る場合について示したが、2ワードのみならず任意の複数ワードに跨るフィールドについても抽出可能である。この場合、第1の実施の形態では、基本セレクタ22とレジスタ23とよって構成される基本回路Ci(1)〜Ci(N)の数はNバイトの入力フレーム情報Fin に対してN個と設定した場合について示したが、N個より少ない数の基本回路の構成も可能である。その際も制御回路20から基本回路のセレクタ及びレジスタへ基本回路の個数分の信号線が接続される。出力としては基本回路の個数分のバイト数が束ねられた信号となる。
また、N+1個以上の基本回路の構成も可能である。その際にも、制御回路20から基本回路のセレクタおよびレジスタへ基本回路の個数分の信号線が接続される。また、出力としては一部の基本回路(N個)のみが使用されることになる。基本回路の出力は、それ自身を含めたすべての基本回路の入力に接続されているため、出力として使われない基本回路のレジスタは、抽出したフィールドの情報を一時的に記憶するために使用することが可能である。
このように、フレーム解析装置100では、基本回路Ci(1)〜Ci(N)の基本セレクタ22にレジスタ23の値を戻すように当該基本セレクタ22の入力が設定されているので、2ワードに跨るフィールドの結合結果をフレーム解析結果として出力することができる。
〔2〕第2の実施の形態
第2の実施の形態におけるフレーム解析装置について以下説明する。ここで、第1の実施の形態におけるフレーム解析装置100では、基本セレクタ22とレジスタ23とから構成される基本回路Ci(1)〜Ci(N)を用いて、入力フレーム情報Fin の任意のフィールドを抽出するフレーム解析装置であった。
図1との対応部分に同一符号を付した図7に示すように、第2の実施の形態におけるフレーム解析装置200では、第1の実施の形態におけるフレーム解析装置100の構成に加え、抽出部2により入力フレーム情報Fin から抽出した抽出結果に対して演算処理および判定処理を行う加工部3を設けることにより、入力フレーム情報Fin に対して演算処理および判定処理等の加工処理を行い、その加工結果を抽出部2へ戻し、当該抽出部2において加工結果を出力フレームFout に挿入することが可能なフレーム解析装置の一例である。
<フレーム解析装置の全体構成>
図7に示すように、フレーム解析装置200は、CPU構成でなる制御回路20によって全体が統括制御されており、フレームがNバイト(1ワード)単位に分割されて順次入力される入力フレーム情報Fin における任意の箇所におけるフィールドの抽出を抽出部2により順次行い、当該抽出部2による抽出結果を加工部3へ出力し、当該加工部3の加工結果を抽出部2へ戻した後、当該抽出部2において加工結果を挿入した出力フレーム情報Fout を出力可能な構成である。ここで、フレーム解析装置200によるフレーム解析とは、フィールドの抽出および加工を含む概念である。
<抽出部および加工部の構成>
図2との対応部分に同一符号を付した図8に示すように、抽出部2は外部から入力したNバイトの入力フレーム情報Fin における任意のフィールドの1バイト分のデータを選択する基本セレクタ22、および、その基本セレクタ22と縦続接続され、当該基本セレクタ22の選択結果を1バイト単位で保持および出力するレジスタ23の組からなるM個の基本回路Ci(1)〜Ci(M)によって構成されている。ここで、M≧Nである。この場合、Nバイトの入力フレーム情報Fin に対して基本回路Ci(1)〜Ci(M)のうちN個のみが使用されることになる。
加工部3は、M個の基本回路Ci(1)〜Ci(M)に縦続接続され、そのM個の基本回路Ci(1)〜Ci(M)から出力されたMバイトのフレーム情報Fmのうち、1バイト分のデータを選択する1個以上の加工セレクタ32、および、その加工セレクタ32と縦続接続され、当該加工セレクタ32の選択結果に対して演算処理および判定処理を行う演算器33の組からなるL個の加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)によって構成されている。ここで、L≧Nである。この場合も、Mバイトのフレーム情報Fmに対して加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)のうちM個のみが使用されることになる。
Mバイトのフレーム情報Fmは、L個の加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)に対して同時に入力され、1クロック毎に次の新たなNバイトのフレーム情報Fin がM個の基本回路Ci(1)〜Ci(N)からL個の加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)に対して同時に入力される。加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の各演算器33からの演算結果はその出力端でLバイトに束ねられ、加工部3の出力結果すなわちLバイトの出力フレーム情報Fout として出力される。
M個の基本回路Ci(1)〜Ci(M)には制御回路20からのM組の制御信号S1、S2が供給されるとともに、L個の加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の各加工セレクタ32には、制御回路20からのL組の制御信号S3が出力され、演算器33には制御回路20から演算処理に使用される定数値を挿入するためのL組の演算値挿入信号S4が出力される。なお、演算器33には制御回路20から演算処理結果を出力するためのL組の制御信号S5が出力される。
M個の基本回路Ci(1)〜Ci(M)の各基本セレクタ22には、Nバイトの入力フレーム情報Fin に加えて、加工部3におけるL個の加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の演算器33からの出力フレーム情報Fout が入力されるとともに、制御回路20からのM組の制御信号S1に従って入力フレーム情報Fin や出力フレーム情報Fout のうち1バイト分のデータが基本回路Ci(1)〜Ci(M)の各基本セレクタ22によって選択される。なおM個の基本回路Ci(1)〜Ci(M)の各レジスタ23には、制御回路20からの制御信号S2に従って各レジスタ23に保持された1バイト分の選択結果のデータがそれぞれ出力され、それらがMバイトのフレーム情報Fm(抽出結果)としてL個の加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)に出力される。
L個の加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の各加工セレクタ32に入力されたNバイトのフレーム情報Fmは、制御回路20からのL組の制御信号S3に従ってフレーム情報Fmのうち1バイト分のデータが各加工セレクタ32によって選択される。
演算器33は加工セレクタ32で選択された1バイト分のデータ同士、または、選択されたデータと、制御回路20により出力される演算値挿入信号S4に含まれる定数値との各種演算処理(加算、減算、乗算、除算、論理演算)または各種判定処理(一致/不一致判定、大小判定)を実行し、その演算処理および判定処理の結果が各加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の出力端でLバイトに束ねられ、加工部3の出力結果すなわちLバイトの出力フレーム情報Fout として出力される。なお、各加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の各演算器33に入力された加工セレクタ32の選択結果のうち、どの選択結果に対して如何なる演算を行うかは、制御回路20から出力される制御信号S3により決定される。
また、図8では省略しているが、例えば加工基本回路Ki(1)における演算器33の桁あふれ信号は、制御回路20からの制御信号S5に基づいて他の加工基本回路Ki(2)〜Ki(L)の演算器33に接続される構成とすることにより、2バイト以上の多ビット演算にも対応することができる。
<第2の実施の形態におけるフレーム解析装置の動作>
次に、第2の実施の形態におけるフレーム解析装置200の動作について説明する。なお基本回路Ci(1)〜Ci(M)の動作については、第1の実施の形態において説明した通りであるため、ここではその詳細説明を省略する。
例えば、図9に示すように、抽出部2の基本回路Ci(1)〜Ci(M)に順次入力される入力フレーム情報Fin のうち1ワード目におけるaバイト目からbバイト目(0≦a≦b≦N)までのフィールドに対して、基本回路Ci(1)〜Ci(N)における抽出処理と、加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)における定数値との演算処理が行われ、cバイト目からdバイト目(0≦c≦d≦N−1)のフィールドに対して、基本回路Ci(1)〜Ci(N)における抽出処理と、加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)における定数値との比較判定処理が行われ、eバイト目からfバイト目まで(0≦e≦f≦N−1)のフィールドに対して基本回路Ci(1)〜Ci(N)における抽出処理のみが行われるとする。そして入力フレーム情報Fin の2ワード目におけるgバイト目(0≦g≦N−1)以降に、1ワード目におけるaバイト目のデータ「fa」からbバイト目のデータ「fb」に対する抽出処理および演算処理の結果を挿入する場合について説明する。
フレーム解析装置200の抽出部2にNバイトの入力フレーム情報Fin が供給されると、基本回路Ci(1)から基本回路Ci(b−a+d−c+f−e+3)までの各レジスタ23にそれぞれ1バイト分のデータが抽出されて保存されるとともに、基本回路Ci(b−a+d−c+f−e+4)から基本回路Ci(M)のレジスタ33には定数値「0」が保存される。これら各レジスタ23の出力はMバイトに束ねられ、これがフレーム情報Fmとして各加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)に入力される。
Mバイトのフレーム情報Fmが各加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)に入力されると、制御回路20により、加工基本回路Ki(1)から加工基本回路Ki(b−a+d−c+f−e+3)の各加工セレクタ32(1)〜32(b−a+d−c+f−e+3)へフレーム情報Fmの下位(b−a+d−c+f−e+3)バイトを選択する制御信号S3が各々出力され、それに応じた選択結果が演算器33(1)〜33(b−a+d−c+f−e+3)に出力される。
各演算器33(1)〜33(b−a+d−c+f−e+3)に選択結果(フィールド)が入力されると、図10に示すように、制御回路20により、加工基本回路Ki(1)から加工基本回路Ki(b−a+1)の演算器33に対しては「演算実行」を意味する制御信号S5(1)〜S5(b−a+1)と、その演算に使用する定数値を含む演算値挿入信号S4が出力され、制御信号S5(1)〜S5(b−a+1)および定数値に応じた演算処理結果のデータ「ffa」〜データ「ffb」が演算器33から出力される。
また、加工基本回路Ki(b−a+2)から加工基本回路Ki( b−a+d−c+2)の演算器33に対しても、「演算実行」の制御信号S5(b−a+2)〜S5( b−a+d−c+2)と、比較判定に使用する定数値を含む演算値挿入信号S4が制御回路20より出力され、制御信号S5(b−a+2)〜S5( b−a+d−c+2)と定数値に応じた演算処理結果のデータ「ffc」〜データ「ffd」が演算器33から出力される。
一方、加工基本回路Ki(b−a+d−c+3)から加工基本回路Ki(L)の演算器33に対しては、「演算不実行」の制御信号S5が制御回路20から出力されるので、フィールドの各データに対して演算処理は実行されることなく、そのまま出力される。ここで、入力フレーム情報Fin のうちeバイト目〜fバイト目までは演算処理は実行されることなく抽出処理だけが実行されるため、加工基本回路Ki(b−a+d−c+3)から加工基本回路Ki(b−a+d−c+f−e+3)に対しても「演算不実行」の制御信号S5が制御回路20から出力される。加工基本回路Ki(b−a+d−c+f−e+3)〜加工基本回路Ki(L)の各セレクタ32には定数値「0」を選択するための制御信号S3(b−a+d−c+f−e+3)〜S3(b−a+d−c+f−e+4)〜(L)が出力される。これら各加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)で演算処理された結果は、その出力端でLバイトに束ねられ、これが出力フレーム情報Fout として再び抽出部2の基本回路Ci(1)〜Ci(M)に入力される。
次いで、図8に示されるように、1ワード目の入力フレーム情報Fin に対する演算処理や比較判定処理の結果として加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)から出力された出力フレーム情報Fout と、2ワード目の入力フレーム情報Fin とが同時に基本回路Ci(1)〜Ci(M)に入力されると、制御回路20からは、基本回路Ci(1)〜Ci(g)の各基本セレクタ22へ2ワード目の入力フレーム情報Fin のうち下位gバイトのデータを選択する制御信号S1が出力され、基本回路Ci(g+1)から基本回路Ci(g+b−a+1)の各基本セレクタ22へは加工基本回路Ki(1)〜Ki(b−a+1)から出力されたaバイト目からbバイト目の演算処理結果を選択する制御信号S1が出力され、基本回路Ci(g+b−a+2)〜基本回路Ci(L)の各基本セレクタ22に対しては2ワード目の下位(g+1)バイト以降のデータを下位側から順に選択する制御信号S1が出力される。
その結果として、2ワード目における入力フレーム情報Fin のgバイト目以降に1ワード目の入力フレーム情報Fin におけるaバイト目からbバイト目の演算処理結果のデータ「ffa」〜データ「ffb」が挿入されたフレーム情報Fmの各バイトが基本回路Ci(1)から基本回路Ci(g)のレジスタ23に記憶される。
1ワード目の入力フレーム情報Fin に対するaバイト目からbバイト目の演算処理結果のデータ「ffa」〜データ「ffb」が2ワード目の入力フレーム情報Fin に挿入されたフレーム情報Fm(Mバイト)はそれぞれ加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)へ出力されるが、この段階において、各演算器33では入力されたフレーム情報Fm(Mバイト)の各バイトに対して「演算不実行」の制御信号S5が制御回路20から出力され、フレーム情報Fmがそのまま出力フレーム情報Fout としてフレーム解析装置200から出力される。
第2の実施の形態では、1ワード目の入力フレーム情報Fin に対する演算処理結果を2ワード目の入力フレーム情報Fin に挿入する場合について説明したが、1ワード目の入力フレーム情報Fin に対する演算処理結果を2ワード目の入力フレームFin に挿入することなく、そのまま出力フレーム情報Fout としてフレーム解析装置から出力することも可能である。
また第2の実施の形態では、1ワード目の入力フレーム情報Fin の演算処理結果を2ワード目の入力フレーム情報Fin に挿入する場合についてのみ説明したが、挿入対象となる入力フレーム情報Fin は2ワード目だけに限られる訳ではなく、任意のワード番号の入力フレーム情報Fin に対して挿入可能である。その際、1ワード目の入力フレーム情報Fin の演算処理結果を基本回路Ci(1)〜Ci(M)のレジスタ23に保存しておき、挿入対象となるワード番号の入力フレーム情報Fin が入力されたタイミングで基本回路Ci(1)〜Ci(M)の基本セレクタ22およびレジスタ23から1ワード目の入力フレーム情報Fin の演算処理結果を出力して挿入対象の入力フレーム情報Fin に挿入し、その挿入結果を出力フレーム情報Fout として出力するようにすれば良い。
さらに第2の実施の形態では、1個の抽出されたフィールドに対し、1種類の加工処理を実施する例を示したが、1個の抽出されたフィールドに対して複数の演算処理を行うことも可能である。たとえばaバイト分の抽出したフィールドに対し、演算値挿入信号S4の定数値を複数個用意したり、複数種類の演算処理を実行することが可能である。複数の演算処理を行う為には演算処理対象となるaバイト分の抽出フィールドの複製が複数個必要になる。複製方法は第1の実施の形態で示したような基本回路Ci(1)〜Ci(N)の基本セレクタ22を使用する方法と、加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)のセレクタ32を使用する方法の2通りある。
さらに第2の実施の形態において、基本回路Ci(1)〜Ci(M)と加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の基本セレクタ22、加工セレクタ32、レジスタ23及び演算器33へ出力する制御信号は1つの制御回路20から出力されたが、制御回路20は1つに限られるわけではなく、基本回路Ci(1)〜Ci(M)、加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の各々に対して制御回路20を設けるような構成としても良い。
〔3〕第3の実施の形態
第3の実施の形態におけるフレーム解析装置について以下説明する。ここで、第2の実施の形態におけるフレーム解析装置200では、Nバイト単位の入力フレーム情報Fin に対してM個の基本セレクタ22とレジスタ23とから構成される基本回路Ci(1)〜Ci(M)と、L個のセレクタ32と演算器33とから構成される加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)を用いることにより、入力フレーム情報Fin のうち任意の箇所におけるフィールドの抽出を可能とし、当該抽出したフィールドに対して演算処理および判定処理を実行し、その実行結果を演算処理および判定処理の後に入力される次の入力フレーム情報Fin に挿入可能なフレーム解析装置であった。
第3の実施の形態では、上記の構成に加え、第2の実施の形態におけるフレーム解析装置200から出力される出力フレーム情報Fout すなわち加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の演算処理結果に基づいて、基本回路Ci(1)〜Ci(M)および加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の動作を制御回路20により変更可能とするものである。
<フレーム解析装置の構成>
図8との対応部分に同一符号を付した図11に示すように、第3の実施の形態におけるフレーム解析装置300では、第2の実施の形態におけるフレーム解析装置200の構成と基本的に等しく、相違点としては、第2の実施の形態における加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)からの出力フレーム情報Fout を制御回路20にも供給している点が異なっている。ここで、フレーム解析装置300によるフレーム解析とは、フィールドの抽出および比較判定を含む概念である。
<第3の実施の形態におけるフレーム解析装置の動作>
続いて、第3の実施の形態におけるフレーム解析装置300の動作について説明する。なお第1の実施の形態および第2の実施の形態のフレーム解析装置100、200に関連した詳細動作説明は省略する。
例えば、図12に示すように、順次入力されるNバイトの入力フレーム情報Fin のうち1ワード目におけるaバイト目のデータ「fa」からbバイト目のデータ「fb」(0≦a<b≦N−1)のフィールドを図3に示されたように基本回路Ci(1)〜Ci(M)の基本セレクタ22およびレジスタ23により抽出し、その抽出したフィールドに対して加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の加工セレクタ32および演算器33において演算値挿入信号S4の定数値との比較判定処理が行われるとする。
その比較判定処理の結果が一致の場合、フレーム解析装置300において、2ワード目におけるcバイト目のデータ「fc」からdバイト目のデータ「fd」(0≦c<d≦N−1)のフィールドを抽出してフレーム情報Fmとする場合と、その比較判定処理の結果が不一致の場合、2ワード目におけるeバイト目のデータ「fe」からfバイト目のデータ「ff」(0≦e<f≦N−1)のフィールドを抽出してフレーム情報Fmとする場合とに分けて説明する。
1ワード目の入力フレーム情報Fin がフレーム解析装置300に入力されると、基本回路Ci(1)〜Ci(M)からはaバイト目からbバイト目のフィールドを下位側から詰めたMバイトのフレーム情報Fmが出力されて後段の加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)に入力される。加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の演算器33において、基本回路Ci(1)〜Ci(M)から入力されたフレーム情報Fmと演算値挿入信号S4の定数値との比較判定が行われ、その判定結果を含む出力フレーム情報Fout が出力される。
比較判定結果を含む出力フレーム情報Fout は制御回路20に供給される。制御回路20では、出力フレーム情報Fout の判定結果を判断し、基本回路Ci(1)〜Ci(M)および加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)へ出力する制御信号S1〜S5を変化させる。
制御回路20による出力フレーム情報Fout の判断結果として、フレーム情報Fmと演算値挿入信号S4の定数値との比較判定処理の結果が一致の場合、2ワード目の入力フレーム情報Fin に対し、基本回路Ci(1)から基本回路Ci(d−c+1)の各基本セレクタ22へ入力フレームFinにおけるcバイト目のデータ「fc」からdバイト目のデータ「fd」を選択する制御信号S1(1)〜S1(d−c+1)が制御回路20から各々出力され、基本回路Ci(1)〜Ci(d−c+1)のレジスタ23からは制御信号S2に従ってcバイト目のデータ「fc」からdバイト目のデータ「fd」のフィールドを下位側から詰めたフレーム情報Fmが加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)へ出力される。なお、基本回路Ci(d−c+2)〜Ci(N)からは定数値「0」が出力される。
加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の各セレクタ32および各演算器33に対しては、基本回路Ci(1)〜Ci(M)から入力されたフレーム情報Fmをそのまま出力する制御信号S3、S5が制御回路20から出力され、その結果、2ワード目におけるcバイト目のデータ「fc」からdバイト目のデータ「fd」のフィールドを下位側から詰めた出力フレーム情報Fout が生成されて出力される。
一方、制御回路20による出力フレーム情報Fout の判断結果として、フレーム情報Fmと演算値挿入信号S4の定数値との比較判定処理の結果が不一致の場合、2ワード目の入力フレーム情報Fin に対し、基本回路Ci(1)から基本回路Ci( f−e+1)の各基本セレクタ22へ入力フレーム情報Fin のeバイト目のデータ「fe」からfバイト目のデータ「ff」を選択する制御信号S1が各々出力され、基本回路Ci(1)から基本回路Ci( f−e+1)のレジスタ23からはeバイト目のデータ「fe」からfバイト目のデータ「ff」のフィールドを下位側から詰めたフレーム情報Fmが出力される。なお、基本回路Ci(f−e+2)〜Ci(N)からは定数値「0」が出力される。
加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の各セレクタ32および各演算器33に対しては、基本回路Ci(1)〜Ci(M)から入力されたフレーム情報Fmをそのまま出力する制御信号S3、S5が制御回路20から出力され、その結果、2ワード目のeバイト目のデータ「fe」からfバイト目のデータ「ff」のフィールドを下位側から詰めた出力フレーム情報Fout が生成されて出力される。
第3の実施の形態では、Nバイトの入力フレーム情報Fin のうち、1箇所だけ連続で並んでいるフィールドの比較判定処理の結果に基づいて制御回路20による基本回路Ci(1)〜Ci(M)および加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の動作が変更されることを示したが、動作が変更される際の判断材料となるフィールドは1箇所とは限らず、抽出した各フィールドのバイト数の合計がNバイト(1ワード)以内ならば、複数箇所の抽出フィールドを判定材料として使用することが可能である。また、フレーム情報Fmと演算値挿入信号S4の定数値との比較判定処理を行う際、制御回路20から出力される演算値挿入信号S4の定数値との比較判定処理の結果のみならず、抽出したフィールドと演算値挿入信号S4の定数値との各種演算処理の結果や、2箇所以上の抽出したフィールド同士の比較判定処理の結果および演算処理の結果を基にする場合もある。
〔4〕第4の実施の形態
第4の実施の形態におけるフレーム解析装置について以下説明する。ここで、第3の実施の形態におけるフレーム解析装置300では、Nバイト単位の入力フレーム情報Fin に対してM個の基本セレクタ22とレジスタ23とから構成される基本回路Ci(1)〜Ci(M)と、L個のセレクタ32と演算器33とから構成される加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)を用いることにより、入力フレーム情報Fin のうち任意の箇所と任意の個数のフィールドの抽出を可能とし、当該抽出したフィールドに対して演算処理および判定処理を実行し、その実行結果を加工後に入力される入力フレーム情報Fin に挿入可能とするとともに、加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)による演算処理後の出力フレーム情報Fout に基づいて制御回路20による動作を変更可能とするフレーム解析装置であった。
第4の実施の形態では、上記の構成に加え、第3の実施の形態におけるフレーム解析装置300の基本回路Ci(1)〜Ci(M)の前段に遅延生成部(可変遅延回路)を設けることにより、加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)による演算処理後の出力結果を、演算処理以前に入力された入力フレーム情報Fin に対して反映可能とするものである。
<フレーム解析装置の全体構成>
図7との対応部分に同一符号を付した図13に示すように、第4の実施の形態におけるフレーム解析装置400では、第2の実施の形態におけるフレーム解析装置200の構成に対して、抽出部2の前段に遅延生成部4を設け、その出力が抽出部2の基本回路Ci(1)〜Ci(M)における各基本セレクタ22に接続されている点が異なる。遅延生成部4は、入力フレーム情報Fin に対して、制御回路20から設定された遅延時間分だけ入力フレーム情報Fin の出力を遅らせるものである。なお、加工部3には外部信号が入力されるようになされており、これにより加工部3において外部信号を演算処理対象として用いることができるように構成されている。
<遅延生成部、抽出部および加工部の構成>
図11との対応部分に同一符号を付した図14に示すように、第4の実施の形態におけるフレーム解析装置400は、第3の実施の形態における基本回路Ci(1)〜Ci(M)および加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)と同じであり、基本回路Ci(1)〜Ci(M)の各基本セレクタ22に対して遅延生成部4の可変遅延回路41からの出力を供給するように構成されている。
<第4の実施の形態におけるフレーム解析装置の動作>
このような第4の実施の形態におけるフレーム解析装置400の動作について説明する。なお第1の実施の形態、第2の実施の形態、及び第3の実施の形態におけるフレーム解析装置100、200および300に関する詳細動作説明については省略する。
例えば、図15に示すように、順次入力されるNバイトの入力フレーム情報Fin のうち、nワード目(1<n)におけるaバイト目のデータ「fa」からbバイト目のデータ「fb」(0≦a<b≦N−1)のフィールドを基本回路Ci(1)〜Ci(M)において抽出し、そのフィールドのフレーム情報Fmに対して演算値挿入信号S4の定数値との比較判定処理が加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)によって行われるとする。
その比較判定処理の結果が一致の場合、nワード目の入力フレーム情報Fin より以前に入力されたmワード目(1<m<n)の入力フレーム情報Fin のcバイト目のデータ「fc」からdバイト目のデータ「fd」(0≦c<d≦N−1)のフィールドを抽出し、それを出力フレーム情報Fout としてフレーム解析装置400から出力する場合を説明する。
この場合、1クロックにつきNバイト(1ワード)の入力フレーム情報Fin がフレーム解析装置400に入力されるとすると、nワード目の入力フレーム情報Fin はnクロック目に、mワード目の入力フレーム情報Fin はmクロック目に入力される。なお、制御回路20からの遅延時間設定信号S10により可変遅延回路41に設定されている遅延時間はnクロックとする。
Nバイトの入力フレーム情報Fin が順次入力されると、nクロック目の入力フレーム情報Finに対して、制御回路20から各基本回路Ci(1)〜Ci(M)の基本セレクタ22およびレジスタ23と、各加工基本回路Ki(1)〜Ki(L)の加工セレクタ32および演算器33対して、aバイト目のデータ「fa」からbバイト目のデータ「fb」のフィールドを抽出し、そのフィールドに対して演算値挿入信号S4の定数値との比較判定処理を実行させる制御信号S1、S2、S3、S5がそれぞれ出力される。
その比較判定処理の結果が一致であった場合、制御回路20へ入力された出力フレーム情報Fout に基づいて制御回路20による動作変更が行われる(図14)。可変遅延回路41の遅延時間は遅延時間設定信号S10によりnクロックに設定されているので、nクロック目の比較判定処理が実行されたタイミングで可変遅延回路41から抽出部2の各基本回路Ci(1)〜Ci(M)へ1ワード目の入力フレーム情報Fin が順次入力される。
可変遅延回路41から各基本回路Ci(1)〜Ci(M)へ(n+m)クロック目に入力される入力フレームFin は、可変遅延回路41を介することのない場合のmワード目の入力フレーム情報Finである。
このmワード目の入力フレーム情報Fin が可変遅延回路41から抽出部2および加工部3に入力されると、制御回路20からcバイト目のデータ「Fc」〜dバイト目のデータ「fd」のフィールドを抽出部2により抽出し、フレーム解析装置400の出力フレーム情報Fout とする制御信号S1〜S5が加工部3から出力される。
その結果として、nワード目の入力フレーム情報Fin におけるaバイト目のデータ「fa」からbバイト目のデータ「fb」のフィールドに対する比較判定処理の結果に基づいて、nワード目の入力フレーム情報Fin よりも以前に入力されたmワード目の入力フレーム情報Fin のcバイト目のデータ「fc」〜dバイト目のデータ「fd」のフィールドの抽出処理が行われるのである。
(5)他の実施の形態
なお、上述した実施の形態においては、抽出部2の基本回路Ci(1)〜Ci(N)、Ci(M)を基本セレクタ22およびレジスタ23により構成されるようにした場合について述べた。しかしながら、本発明はこれに限らず、例えば図16に示されるように、入力フレーム情報Fin を保持するフレーム保持用レジスタ51(N×8ビット)、セレクタ52(N×8ビット)、およびフレーム再構成用レジスタ53(N×8ビット)によって構成し、当該フレーム再構成用レジスタ53によって再構成した出力フレーム情報Fout を出力するようにしても良い。
また、上述した第1乃至第4の実施の形態においては、出力フレーム情報Fout をN、Lバイト単位で出力するようにした場合について述べた。しかしながら、本発明はこれに限らず、例えば図4に示される制御回路20から各レジスタへと出力される制御信号S2において、各レジスタのデータの保持を維持させるような制御信号S2を出力することにより、出力フレーム情報Fout をN、Lバイト以下のバイト単位で出力するようにしても良い。
さらに、上述した第1乃至第4の実施の形態においては、本発明を例えばPONシステム等のネットワーク装置を適用対象とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ネットワークシステムにおいてフレーム転送を行う全てのネットワーク装置に適用することが可能である。
2…抽出部、3…加工部、4…遅延生成部、20…制御回路、22…基本セレクタ、23…レジスタ、32…加工セレクタ、33…演算器、41…可変遅延回路、100、200、300、400…フレーム解析装置。

Claims (5)

  1. フレームがN×Aビット単位に分割されて入力される入力フレーム情報を解析し、その解析結果をAビット単位の出力フレーム情報として出力するフレーム解析装置において、
    入力フレーム情報の任意のフィールドをAビット単位で選択する基本セレクタと、その選択結果をAビット単位で保持及び出力するレジスタとを有する複数個の基本回路と、
    前記複数個の基本回路の各基本セレクタに対して選択すべき前記フィールドの指示、前記複数の基本回路の各レジスタに対する前記選択結果の保持の有無、前記複数の基本回路の各レジスタからの出力の有無を制御する制御回路と
    によって構成され、
    前記複数の基本回路の各レジスタに保持された前記選択結果は前記フレーム解析装置の前記出力フレーム情報として前記入力フレーム情報とともに前記複数個の基本回路の各基本セレクタに入力される
    ことを特徴とするフレーム解析装置。
  2. 請求項1記載のフレーム解析装置において、
    前記複数個の基本回路をM個(M>N)としたことを特徴とするフレーム解析装置。
  3. 請求項1および請求項2記載のフレーム解析装置において、
    前記基本セレクタにより選択された入力フレーム情報の任意のフィールドに対し、演算処理および判定処理を行う機能を備える複数個の加工基本回路とを備え、
    前記加工基本回路における演算処理および判定処理の結果を出力フレーム情報に挿入することを特徴とするフレーム解析装置。
  4. 請求項3記載のフレーム解析装置において、
    入力フレーム情報の演算処理および判定処理の結果を反映した出力フレーム情報に基づいて前記複数個の基本回路および前記複数個の加工基本回路の動作を前記制御回路により変更することを特徴とするフレーム解析装置。
  5. 請求項4記載のフレーム解析装置において、
    入力フレーム情報を遅延させて出力する遅延回路を前記複数個の基本回路の前段に備え、
    入力フレーム情報の演算処理および判定処理の結果を、当該演算処理および判定処理を行うよりも以前の入力フレーム情報に反映することを特徴とするフレーム解析装置。
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