JP2014163533A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】除霜熱源として、電気入力だけでなく、外気も利用することができるようにした冷凍装置を得る。
【解決手段】冷凍装置100は、高元側冷凍サイクル19の吐出側には高元冷却器17が設置され、低元側冷凍サイクル15の吐出側には低元冷却器11が設定され、低元側冷凍サイクル15の吸入側には低元加熱器12が設置されており、高元冷却器17を介して高元側冷凍サイクル19と接続され、低元冷却器11及び低元加熱器12を介して低元側冷凍サイクル15と接続され、室外放熱器20を備えた水循環サイクル27を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、二元冷凍サイクルを備えた冷凍装置に関するものである。
従来から、例えば冷凍庫など、室外空気を熱源とし、冷却対象をマイナス数十℃まで冷やすような低温用途の冷凍装置が存在している。このような冷凍装置においては、冷却対象をマイナス数十℃まで冷やす際、蒸気圧縮サイクルを低元側と高元側とに分割し、それらをカスケード熱交換器で接続した二元冷凍サイクルが採用されることがある。これには、高元側及び低元側それぞれの蒸気圧縮サイクルの圧縮比を小さくすることで運転効率を向上させるという狙いがある。
このような低温用途の冷凍装置の場合、一般的に、冷却器に対して霜が徐々に成長して伝熱を阻害するので、所定の周期で除霜運転が行われるようになっている。除霜運転は、ドレンパンに嵌め込まれた電気ヒータによって行うのが一般的である。これに対し、除霜時間の短縮や高効率化を目的として、低段側冷凍サイクルからホットガス冷媒を循環させる除霜運転を行う方法が提案されている。
そのようなものとして、例えば、除霜運転の際、高元側、低元側とも膨張弁をバイパスすることで、カスケード熱交換器で低元側冷媒を凝縮させることなく、ホットガスを冷却器に流入させるようにした冷凍装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、低元側冷凍サイクルに冷媒流動方向を反転させる四方切替弁を設けて、通常の流動方向とは逆側からホットガスを冷却器に流入させるとともに、その冷媒を減圧した後にカスケード熱交換器に流入するようにした冷凍装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3218799号公報(第5−6頁、図1−3等) 特開平7−234041号公報(第5頁、図1−2等)
しかしながら、特許文献1に示されたような構成では、冷凍サイクルの中に蒸発熱源が存在しないため、除霜熱源として利用できるのは高元圧縮機および低元圧縮機の入力のみである。そのため、特許文献1の除霜運転は、エネルギ効率上、電気ヒータ除霜と同じであるし、圧縮機に液冷媒が戻ってしまう可能性もある。つまり、特許文献1の除霜運転では、エネルギ性の面、及び、信頼性の面で課題があると言える。
また、前記特許文献2に示されたような構成においては、除霜に利用できる熱源は低元圧縮機の入力と、カスケード熱交換器に蓄えられた僅かな熱のみである。そのため、特許文献2では、十分な除霜熱量を得ることができないという課題がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、除霜熱源として、電気入力だけでなく、外気も利用することができるようにした冷凍装置を得ることを目的としている。
本発明に係る冷凍装置は、高元圧縮機、第1の水−冷媒熱交換器、高元膨張弁、カスケード熱交換器が配管接続された高元側冷凍サイクルと、低元圧縮機、第2の水−冷媒熱交換器、前記カスケード熱交換器、低元膨張弁、蒸発器、第3の水−冷媒熱交換器が配管接続された低元側冷凍サイクルと、前記第1の水−冷媒熱交換器、前記第2の水−冷媒熱交換器、前記第3の水−冷媒熱交換器、室外放熱器が配管接続された熱媒体循環サイクルと、を有し、前記高元側冷凍サイクルと前記低元側冷凍サイクルとは、前記カスケード熱交換器を介して熱交換可能に構成され、前記高元側冷凍サイクルと前記熱媒体循環サイクルとは、前記第1の水−冷媒熱交換器を介して熱交換可能に構成され、前記低元側冷凍サイクルと前記熱媒体循環サイクルとは、前記第2の水−冷媒熱交換器及び前記第3の水−冷媒熱交換器を介して熱交換可能に構成されているものである。
本発明に係る冷凍装置は、高元側冷凍サイクルと、低元側冷凍サイクルと、熱媒体循環サイクルと、を有しているので、二元冷却運転と単元冷却運転とが選択可能になり、低外気条件で圧縮比が小さくなり過ぎることによる運転効率の悪化を回避することができる。
本発明の実施の形態に係る冷凍装置の冷媒回路構成の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る冷凍装置の二元冷却運転モード時の弁動作を含めた冷媒回路図である。 本発明の実施の形態に係る冷凍装置の二元冷却運転モード時の冷凍サイクル動作および熱交換部位を示す圧力―エンタルピ線図である。 本発明の実施の形態に係る冷凍装置の単元冷却運転モード時の冷凍サイクル動作及び熱交換部位を示す圧力−エンタルピ線図である。 本発明の実施の形態に係る冷凍装置の外気除霜運転モード時の弁動作を含めた冷媒回路図である。 本発明の実施の形態に係る冷凍装置の外気除霜運転モード時の冷凍サイクル動作および熱交換部位を示す圧力―エンタルピ線図である。 本発明の実施の形態に係る冷凍装置の二元除霜運転モード時の弁動作を含めた冷媒回路図である。 本発明の実施の形態に係る冷凍装置の二元除霜運転モード時の冷凍サイクル動作および熱交換部位を示す圧力―エンタルピ線図である。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態について説明する。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。さらに、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係る冷凍装置100の冷媒回路構成の一例を示す概略構成図である。図1に基づいて、冷凍装置100の構成等について説明する。この冷凍装置100は、冷媒を循環させることで、冷蔵倉庫内を冷却するものである。
[冷凍装置100の回路構成]
図1において、冷凍装置100は、屋外に設置された熱源ユニット1と、冷却対象空間である冷蔵倉庫内に設置された冷却ユニット2と、を有している。熱源ユニット1と冷却ユニット2とは、高圧配管3、低圧配管4で接続されて冷凍サイクルを形成している。なお、図1では、冷却ユニット2が1台の場合を例に示しているが、冷却ユニット2が複数台設置されていてもよい。
熱源ユニット1では、高元側冷凍サイクル19と、低元側冷凍サイクル15と、がカスケード熱交換器6で熱的に連結されている。また、熱源ユニット1では、水循環サイクル27が、高元冷却器17を介して高元側冷凍サイクル19と熱的に接続されている。さらに、熱源ユニット1では、水循環サイクル27が、低元冷却器11、低元加熱器12を介して低元側冷凍サイクル15と熱的に接続されている。
高元側冷凍サイクル19は、高元圧縮機16、高元冷却器17、高元膨張弁18、カスケード熱交換器6によって形成されている。この高元側冷凍サイクル19は、カスケード熱交換器6で低元側冷凍サイクル15から吸熱し、高元冷却器17で水に放熱する。
低元側冷凍サイクル15は、低元圧縮機5、低元冷却器11、カスケード熱交換器6、冷却ユニット2、低元加熱器12によって形成されている。冷却ユニット2には、液電磁弁7、低元膨張弁8、蒸発器9、庫内送風機10、除霜弁14が搭載されている。除霜弁14は、液電磁弁7及び低元膨張弁8を迂回するように接続されている膨張弁迂回路13に配置されている。この低元側冷凍サイクル15は、蒸発器9で冷却対象から吸熱し、カスケード熱交換器6で高元側冷凍サイクル19に向けて放熱する。
水循環サイクル27は、室外放熱器20、高元冷却器17、低元冷却器11、低元加熱器12は、流路切替弁23,24,26、水ポンプ22,25によって形成されている。そして、室外放熱器20、高元冷却器17、低元冷却器11、低元加熱器12は、流路切替弁23,24,26と水ポンプ22,25とによって、いずれかに選択的に水が循環するように構成されている。なお、熱源ユニット1には、室外放熱器20に空気を供給する室外送風機21が搭載されている。
高元側冷凍サイクル19には、冷媒として例えば可燃性のR290が封入され、低元側冷凍サイクル15には冷媒として例えば二酸化炭素が封入されている。高元側冷凍サイクル19は熱源ユニット1内で閉じているため、据付工事や撤去工事で冷媒を出し入れする必要がない。また、高元冷却器17、蒸発器であるカスケード熱交換器6は、ともに水もしくは冷媒との熱交換器であり、空気熱交換器よりも小さくなり、冷媒封入量も小さくできる。そのため、高元側冷凍サイクル19に可燃性冷媒を封入したとしても、冷媒漏れによる事故の発生を低減することができる。
一方、低元側冷凍サイクル15では、現場で冷媒量を調節する必要が生じる。そのため、低元側冷凍サイクル15に二酸化炭素冷媒を使用することにすれば、冷媒が漏出しても大きな事故になることがなく、また地球温暖化への影響も極めて小さい。
「高元冷却器17」が、本発明の「第1の水−冷媒熱交換器」に相当する。
「低元冷却器11」が、本発明の「第2の水−冷媒熱交換器」に相当する。
「低元加熱器12」が、本発明の「第3の水−冷媒熱交換器」に相当する。
「水循環サイクル27」が、本発明の「熱媒体循環サイクル」に相当する。
冷凍装置100は、外気温度が比較的高温である場合は高元側冷凍サイクル19及び低元側冷凍サイクル15の双方を運転する二元冷却運転を行い、外気温度が所定温度以下となる場合は低元側冷凍サイクル15のみを運転する単元冷却運転を行う。また、蒸発器9を除霜する場合においても、外気が比較的高温であり、外気を除霜熱源として用いることができる場合は外気除霜運転を行い、外気が低温(例えば0℃以下)の場合は高元側冷凍サイクル19の入力を利用する二元除霜運転を行う。これらの運転モードについて以下に詳しく説明する。
[冷凍装置100の動作]
(二元冷却運転モード)
図2は、冷凍装置100の二元冷却運転モード時の弁動作を含めた冷媒回路図である。図3は、冷凍装置100の二元冷却運転モード時の冷凍サイクル動作および熱交換部位を示す圧力―エンタルピ線図である。図2および図3を参照して、冷凍装置100の二元冷却運転モード時の冷凍サイクル動作について説明する。なお、図2では、水の循環する配管を実線で表し、流路切替弁23の開放状態を白抜きで表し、流路切替弁24,26の閉止状態を黒塗りで表し、液電磁弁7の開放状態を白抜きで表し、除霜弁14の閉止状態を黒塗りで表している。
さらに、高元側冷凍サイクル19、低元側冷凍サイクル15では異なる冷媒を使用しているため、本来は飽和温度に対する圧力が異なるが、図3では、それぞれの冷媒が圧力に対して同じ飽和温度になるように補正し、横軸の比エンタルピでも同じ飽和線に対しているように補正して図示している。
二酸化炭素冷媒が封入された低元側冷凍サイクル15では、低元圧縮機5で飽和温度0℃程度の圧力まで圧縮されて吐出された冷媒がまず低元冷却器11を介して外気に放熱し、さらにカスケード熱交換器6で冷却凝縮される。冷却ユニット2に流入した冷媒は低元膨張弁8で飽和温度−40℃程度まで減圧された後、蒸発器9で冷凍庫内の−30℃の空気から熱をもらって蒸発し、低圧ガス冷媒となって再び熱源ユニット1の低元圧縮機5に吸入される。
一方、可燃性冷媒R290が封入された高元側冷凍サイクル19では、高元圧縮機16で飽和温度40℃程度に圧縮されて吐出した冷媒は高元冷却器17を介して外気に放熱し、凝縮液化する。そして、高元膨張弁18で−5℃程度に減圧された冷媒は、カスケード熱交換器6で低元側冷凍サイクルの高圧冷媒から熱を受け取って低圧ガス冷媒となり、再び高元圧縮機16に吸入される。
室外放熱側では、流路切替弁23が開放され、流路切替弁24,26は閉止される。また、水ポンプ25は停止される。そして、水ポンプ22が稼働し、水は室外放熱器20で30℃の外気に放熱して32℃の冷却水となり、高元冷却器17、低元冷却器11で冷凍サイクル側から熱を受け取り、37℃まで温度上昇して再び室外放熱器20で外気に放熱する。
このように、高元冷却器17と低元冷却器11とを冷却水が循環することで、1台の室外放熱器20で高元側、低元側の双方から外気に放熱することができ、効率的な冷却運転が可能となる。
(単元冷却運転)
図4は、冷凍装置100の単元冷却運転モード時の冷凍サイクル動作及び熱交換部位を示す圧力−エンタルピ線図である。図2及び図4を参照して、冷凍装置100の単元冷却運転モードの冷凍サイクル動作について説明する。すなわち、単元冷却運転モード時の冷媒回路の弁動作は二元冷却運転時と同一である。
単元冷却運転モードは、外気が低温、例えば0℃以下である場合、循環水を5℃程度まで冷却できるようになるため、高元側冷凍サイクル19を停止し、低元冷却器11のみで冷却運転を行う。
低元側冷凍サイクル15では、低元圧縮機5で飽和温度10℃程度の圧力まで圧縮されて吐出された冷媒が低元冷却器11で5℃程度の冷却水に放熱し、冷却凝縮される。冷却ユニット2に流入した冷媒は、低元膨張弁8で飽和温度−40℃程度まで減圧された後、蒸発器9で冷凍庫内の−30℃の空気から熱をもらって蒸発し、低圧ガス冷媒となって再び熱源ユニット1の低元圧縮機5に吸入される。
室外放熱側では、二元冷却運転モード時と同様に、室外放熱器20で0℃の外気に放熱して5℃の冷却水となり、高元冷却器17では温度変化することなく低元冷却器11で低元側冷凍サイクルから熱を受け取り、15℃まで温度上昇して再び室外放熱器20で外気に放熱する。
このように、外気温度が低い状況で二元冷却運転モードを継続すると、低元側冷凍サイクル15、高元側冷凍サイクル19の双方とも極めて圧縮比の小さい運転を行うこととなるため、運転効率が悪化するばかりでなく、信頼性の面でも好ましくない。それに対し、冷凍装置100では、単元冷却運転モードを備えているので、この状況を回避することができる。この低元側冷凍サイクル15のみの運転であっても、室外放熱器20が高元側と低元側で分割されていないので、伝熱性能を悪化させることがない高効率な運転を行うことができる。
(外気除霜運転モード)
図5は、冷凍装置100の外気除霜運転モード時の弁動作を含めた冷媒回路図である。図6は、冷凍装置100の外気除霜運転モード時の冷凍サイクル動作および熱交換部位を示す圧力―エンタルピ線図である。図5および図6を参照して、冷凍装置100の外気除霜運転モード時の冷凍サイクル動作について説明する。なお、図5では、水の循環する配管を実線で表し、流路切替弁23の閉止状態を黒塗りで表し、流路切替弁24の開放状態を白塗りで表し、流路切替弁26の閉止状態を黒塗りで表し、液電磁弁7の開放状態を白抜きで表し、除霜弁14の開放状態を白抜きで表している。
冷凍装置100は、外気が比較的高温である場合の除霜運転として外気除霜運転モードを有している。冷凍装置100の冷却運転によって、蒸発器9の表面には徐々に霜が成長し、庫内空気と冷媒との伝熱を阻害する。そのため、一定時間間隔で除霜を行う必要がある。冷凍装置100においては、比較的外気が高温である場合、外気の熱を利用した外気除霜運転モードを行う。
外気除霜運転モードを行う際、冷凍装置100では、低元圧縮機5の運転を継続したまま、高元側冷凍サイクル19を停止し、さらに、室外放熱側では流路切替弁23を閉止して低元冷却器11への冷却水循環を停止する。これにより、低元圧縮機5を流出した高温高圧の冷媒は、ほとんど凝縮液化することなく、高温のまま高圧配管3を経由して冷却ユニット2に送られる。
冷却ユニット2では、除霜弁14を開放して、流入してきた高温冷媒を低元膨張弁8で減圧することなく蒸発器9に導く。また、庫内送風機10を停止して、庫内への熱の漏出を防止し、蒸発器9に付着した霜に効率よく冷媒の熱を伝える。これにより、やや凝縮液化した冷媒は、低圧配管4を経由して熱源ユニット1へ戻る。
熱源ユニット1では、室外放熱側の冷却水は低元加熱器12と室外放熱器20との間を循環するようになっており、5℃程度の低温となった冷媒を冷却水によって加熱する。除霜のために循環している低元側冷媒は、低元加熱器12で加熱されて低圧ガス冷媒となり、再び低元圧縮機5に吸入される。
このように、冷凍装置100によれば、外気が比較的高温の場合は室外放熱器20によって10℃以上の高温水を連続的に生成し、霜を融かして低温となった冷媒を加熱して再びガス冷媒にすることができるので、外気を除霜熱源に用いることが可能となり、効率のよい除霜運転を行うことができる。
(二元除霜運転モード)
図7は、冷凍装置100の二元除霜運転モード時の弁動作を含めた冷媒回路図である。図8は、冷凍装置100の二元除霜運転モード時の冷凍サイクル動作および熱交換部位を示す圧力―エンタルピ線図である。図7および図8を参照して、冷凍装置100の二元除霜運転モード時の冷凍サイクル動作について説明する。なお、図7では、水の循環する配管を実線で表し、流路切替弁23,24の閉止状態を黒塗りで表し、流路切替弁26の開放状態を白塗りで表し、液電磁弁7の開放状態を白抜きで表し、除霜弁14の開放状態を白抜きで表している。
冷凍装置100は、外気が0℃以下であり、外気を除霜熱源として利用することができない場合の除霜運転として二元除霜運転モードを有している。なお、低元側冷凍サイクル15の動作は前述の外気除霜運転モードと同一である。
冷却ユニット2では、除霜弁14を開放し、庫内送風機10を停止してホットガス冷媒を蒸発器9に流通させるように動作する。一方、室外放熱側では、流路切替弁23,24を閉止し、流路切替弁26を開放するとともに水ポンプ25を運転して高元冷却器17と低元加熱器12との間を冷却水が循環するようにする。
また、高元側冷凍サイクル19も運転される。高元圧縮機16から吐出された高温冷媒は高元冷却器17で冷却水に放熱する。冷却水は高温となって低元加熱器12に流入し、蒸発器9を流出した低元側の低圧冷媒を加熱する。低元冷媒は高元側冷凍サイクルの熱を受け取り、再びガス冷媒となって低元側冷凍サイクルを循環する。
このように、外気が低温で除霜熱源に利用できない場合であっても、高元側冷凍サイクル19の圧縮機入力を除霜熱源として利用できるようにしたので、低元側冷凍サイクル15の圧縮機入力だけで除霜運転を行うよりも除霜時間を短縮できる。
以上のように、冷凍装置100によれば、二元冷却運転と単元冷却運転を選択できるようにしたので、低外気条件で圧縮比が小さくなりすぎることによる運転効率の悪化を回避することができる。また、冷却水を媒介することで、高元側冷凍サイクル19を停止して単元冷却運転モードとした際も、室外放熱器20の伝熱才能を最大限利用することができる。
また、外気が比較的高温の場合には、外気の熱を除霜熱源として利用することができるので、除霜時間が短縮されるとともに、効率的な除霜運転を行うことができる。外気が低温であっても、高元側冷凍サイクル19の圧縮機入力を低元側冷凍サイクル15側の除霜熱源として利用できるので除霜時間を短縮することができる。
また、高元側冷凍サイクル19では、放熱側と吸熱側双方とも水、もしくは冷媒との熱交換器であるとともに、熱源ユニット1内で閉じているので、封入冷媒量を少なくでき、また、現地での冷媒充填サービスを行わないので、可燃性冷媒を用いても燃焼リスクを最小限に抑えることができる。
さらに、二元冷凍サイクルを採用したので、低元側冷凍サイクルの放熱側冷媒圧力を外気温度以上にする必要がなく、例えば常に凝縮圧力を20℃以下に調整するようにすることで、二酸化炭素冷媒を使用しても超臨界状態にならないので、常に効率の良い条件で冷却運転することができる。
1 熱源ユニット、2 冷却ユニット、3 高圧配管、4 低圧配管、5 低元圧縮機、6 カスケード熱交換器、7 液電磁弁、8 低元膨張弁、9 蒸発器、10 庫内送風機、11 低元冷却器、12 低元加熱器、13 膨張弁迂回路、14 除霜弁、15 低元側冷凍サイクル、16 高元圧縮機、17 高元冷却器、18 高元膨張弁、19 高元側冷凍サイクル、20 室外放熱器、21 室外送風機、22 水ポンプ、23 流路切替弁、24 流路切替弁、25 水ポンプ、26 流路切替弁、27 水循環サイクル、100 冷凍装置。

Claims (6)

  1. 高元圧縮機、第1の水−冷媒熱交換器、高元膨張弁、カスケード熱交換器が配管接続された高元側冷凍サイクルと、
    低元圧縮機、第2の水−冷媒熱交換器、前記カスケード熱交換器、低元膨張弁、蒸発器、第3の水−冷媒熱交換器が配管接続された低元側冷凍サイクルと、
    前記第1の水−冷媒熱交換器、前記第2の水−冷媒熱交換器、前記第3の水−冷媒熱交換器、室外放熱器が配管接続された熱媒体循環サイクルと、を有し、
    前記高元側冷凍サイクルと前記低元側冷凍サイクルとは、前記カスケード熱交換器を介して熱交換可能に構成され、
    前記高元側冷凍サイクルと前記熱媒体循環サイクルとは、前記第1の水−冷媒熱交換器を介して熱交換可能に構成され、
    前記低元側冷凍サイクルと前記熱媒体循環サイクルとは、前記第2の水−冷媒熱交換器及び前記第3の水−冷媒熱交換器を介して熱交換可能に構成されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  2. 前記第1の水−冷媒熱交換器と、前記第2の水−冷媒熱交換器と、前記室外放熱器と、の間に水を循環させる冷却運転モードと、
    前記低元側冷凍サイクルの前記蒸発器を除霜する除霜運転モードと、を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記冷却運転モードには、
    前記高元側冷凍サイクル及び前記低元側冷凍サイクルの双方を駆動する二元冷却運転モードと、
    前記高元側冷凍サイクルを停止し、前記低元側冷凍サイクルを駆動する単元冷却運転モードと、がある
    ことを特徴とする請求項2に記載の冷凍装置。
  4. 前記除霜運転モードには、
    前記高元側冷凍サイクルを停止し、前記低元側冷凍サイクルを駆動し、前記第3の水−冷媒熱交換器と、前記室外放熱器と、の間に熱媒体を循環させる外気除霜運転モードと、
    前記高元側冷凍サイクル及び前記低元側冷凍サイクルの双方を駆動し、前記第1の水−冷媒熱交換器と、前記第3の水−冷媒熱交換器と、の間に熱媒体を循環させる二元除霜運転モードと、がある
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の冷凍装置。
  5. 前記高元側冷凍サイクルに可燃性冷媒を用いる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の冷凍装置。
  6. 前記低元側冷凍サイクルに二酸化炭素冷媒を用いる
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷凍装置。
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