JP2014162915A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベンゾオキサジンの硬化時間を短縮し得る熱硬化性ベンゾオキサジン樹脂組成物を提供する。
【解決手段】3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体に芳香族チオール化合物またはメルカプト基含有シランカップリング剤を添加してなる熱硬化性樹脂組成物。本発明に係る3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体に特定の硬化剤を添加した熱硬化性樹脂組成物は、例えば硬化温度140℃での硬化時間が数時間程度であり、従来の硬化時間を大幅に短縮することができる。
【選択図】なし
【解決手段】3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体に芳香族チオール化合物またはメルカプト基含有シランカップリング剤を添加してなる熱硬化性樹脂組成物。本発明に係る3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体に特定の硬化剤を添加した熱硬化性樹脂組成物は、例えば硬化温度140℃での硬化時間が数時間程度であり、従来の硬化時間を大幅に短縮することができる。
【選択図】なし
Description
本発明は、熱硬化性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、熱硬化性ベンゾオキサジン樹脂組成物に関する。
ベンゾオキサジン、さらに詳しくは3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体は、硬化時の収縮も少ないことから、寸法精度の高い耐熱性材料として知られている。従来は、液状エポキシ樹脂およびトリアジン変性フェノールノボラック樹脂等を硬化剤として用い、硬化させることが知られているが(特許文献1)、硬化時間が長い(例えば、約2〜6時間程度)などの問題があり、実用化されていない。
本発明の目的は、ベンゾオキサジンの硬化時間を短縮し得る熱硬化性ベンゾオキサジン樹脂組成物を提供することにある。
かかる本発明の目的は、3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体に芳香族チオール化合物またはメルカプト基含有シランカップリング剤を添加してなる熱硬化性樹脂組成物によって達成される。
本発明に係る3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体に特定の硬化剤を添加した熱硬化性樹脂組成物は、例えば硬化温度140℃での硬化時間が数時間程度であり、従来の硬化時間を大幅に短縮することができる。短縮された硬化時間を有する本発明の熱硬化性樹脂組成物は、プリプレグ等の樹脂材料として有効に用いられる。
なお、本発明で用いられる硬化剤による、例えば140℃での硬化は3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体についてのみ有効であり、ベンゾオキサジンに適用した場合には、約200℃という硬化温度を必要とする。
本発明においては、3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体が熱硬化性樹脂組成物の熱硬化性樹脂成分として用いられる。その誘導体にあっては、炭素数1〜5の低級アルキル基置換誘導体、例えばその4-メチル置換誘導体
あるいはビス(3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジン)誘導体、例えば炭素数1〜3のアルカン基またはスルホン基によって2個の3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンが結合された誘導体、具体例としては
等が挙げられる。
あるいはビス(3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジン)誘導体、例えば炭素数1〜3のアルカン基またはスルホン基によって2個の3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンが結合された誘導体、具体例としては
等が挙げられる。
また、これらのベンゾオキサジン誘導体に添加される芳香族チオール化合物としては、例えばチオフェノールまたはその誘導体であるp-ニトロチオフェノール、p-メトキシチオフェノール等が挙げられる。
これらの芳香族チオール化合物は、3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体100重量部当り約0.1〜20重量部、好ましくは約1〜15重量部の割合で用いられる。硬化剤としての芳香族チオール化合物の使用割合がこれよりも少ないと所望の硬化反応が行われず、一方これよりも多い割合で用いられると耐熱性の低い硬化物となる。
芳香族チオール化合物に代えてメルカプト基含有シランカップリング剤を用いることもでき、例えば3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
これらのメルカプト基含有シランカップリング剤は、3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体100重量部当り約5〜15重量部、好ましくは約5〜10重量部の割合で用いられる。硬化剤としてのメルカプト基含有シランカップリング剤の使用割合がこれよりも少ないと所望の硬化反応が行われず、一方これよりも多い割合で用いられると耐熱性の低い硬化物となる。
熱硬化性樹脂組成物の調製は、ベンゾオキサジン誘導体と芳香族チオール化合物またはメルカプト基含有シランカップリング剤硬化剤とをバルク状態で混合することによって行われ、調製された組成物の硬化は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気中で約120〜160℃、好ましくは約130〜150℃で数時間程度加熱することによって行われる。
この際、組成物中には硬化促進剤、例えば脂肪族モノまたはジカルボン酸、芳香族カルボン酸等の各種有機酸またはそれらの金属塩、金属酸化物または水酸化物、ベンズイミダゾール化合物またはその有機酸塩等の少なくとも一種を、3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体100重量部当り約30重量部以下、好ましくは約3〜30重量部、特に好ましくは約5〜20重量部添加して用いることもできる。
次に、実施例について本発明を説明する。
参考例、実施例1〜2
3,4-ジヒドロ-3-フェニル-4-メチル-2H-1,3-ベンゾオキサジン100重量部に、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン1重量部(参考例)、5重量部(実施例1)または10重量部(実施例2)をそれぞれ添加し、窒素ガス雰囲気中での140℃、6時間後の反応率(FT-IRから算出;以下同じ)を測定すると、それぞれ15%、82%または100%であった。
3,4-ジヒドロ-3-フェニル-4-メチル-2H-1,3-ベンゾオキサジン100重量部に、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン1重量部(参考例)、5重量部(実施例1)または10重量部(実施例2)をそれぞれ添加し、窒素ガス雰囲気中での140℃、6時間後の反応率(FT-IRから算出;以下同じ)を測定すると、それぞれ15%、82%または100%であった。
実施例3
実施例1において、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシランの代わりに、同量(5重量部)のチオフェノールを用いると、その反応率は97%であった。
実施例1において、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシランの代わりに、同量(5重量部)のチオフェノールを用いると、その反応率は97%であった。
実施例4
実施例1において、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシランの代わりに、同量(5重量部)のp-ニトロチオフェノールを用いると、その反応率は99%であった。
実施例1において、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシランの代わりに、同量(5重量部)のp-ニトロチオフェノールを用いると、その反応率は99%であった。
なお、実施例3〜4における経時的な反応率は、図1のグラフに示される。
実施例5〜7
チオフェノールが5重量部用いられた実施例3において、ベンゾオキサジン誘導体として
実施例5:ビス(3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジン)メタン
実施例6:2,2-ビス(3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジン)プロパン
実施例7:ビス(3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジン)スルホン
をそれぞれ用いると、その反応率はそれぞれ96%、93%または85%であった。
チオフェノールが5重量部用いられた実施例3において、ベンゾオキサジン誘導体として
実施例5:ビス(3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジン)メタン
実施例6:2,2-ビス(3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジン)プロパン
実施例7:ビス(3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジン)スルホン
をそれぞれ用いると、その反応率はそれぞれ96%、93%または85%であった。
Claims (9)
- 3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体に芳香族チオール化合物またはメルカプト基含有シランカップリング剤を添加してなる熱硬化性樹脂組成物。
- 3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体100重量部当り0.1〜20重量部の芳香族チオール化合物が添加された請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジンまたはその誘導体100重量部当り5〜15重量部のメルカプト基含有シランカップリング剤が添加された請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジン誘導体が炭素数1〜5の低級アルキル基置換誘導体である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジン誘導体がビス(3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジン)化合物である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- ビス(3,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジン)化合物が炭素数1〜3のアルカン誘導体またはスルホン誘導体である請求項5記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 芳香族チオール化合物がチオフェノールまたはその誘導体である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- チオフェノール誘導体がp-ニトロチオフェノールである請求項7記載の熱硬化性樹脂組成物。
- メルカプト基含有シランカップリング剤が3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシランまたは3-メルカプトプロピルトリエトキシシランである請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
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JP2013038149A JP2014162915A (ja) | 2013-02-28 | 2013-02-28 | 熱硬化性樹脂組成物 |
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JP2018537574A (ja) * | 2015-12-15 | 2018-12-20 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | ベンゾオキサジン及びフタロニトリル樹脂ブレンド |
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2013
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