JP2014162893A - インク - Google Patents

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辰治 古瀬
Toshiaki Shigeoka
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Abstract

【課題】塗工紙などに印刷した場合でもビーディングの発生しにくいインクを提供する。
【解決手段】塗工紙に2×10−4ml滴下した場合の、滴下5秒後の接触角θ1[°]および滴下180秒後の接触角θ2[°]が、θ1≦15および(θ1−θ2)/θ1≦0.6を満たすこと、または、θ1≧15および(θ1−θ2)/θ1≧0.6を満たすことを特徴とするインク。
【選択図】なし

Description

本発明は、塗工紙などに印刷されるインクに関する。
インクジェット印刷はインクジェットヘッドの孔から低粘度のインクを小滴にして吐出、飛翔させ、これを紙などの記録媒体に着弾させて印刷を行う方法である。インクに含まれる着色剤としては従来、安定性と発色性が優れることから染料が使われてきたが、最近では耐光性、耐水性の観点から顔料が好んで使われるようになってきている。
また、これまで紙へのインクジェット印刷は、画質を高めるため、インク受容層が形成されたインクジェット専用紙が使われることが一般的であったが、最近ではコストを鑑みて普通紙印刷することや、ワックス成分を含む塗工剤を塗布した塗工紙へ高画質で印刷することが望まれている。そのような中で、普通紙に印刷する場合に印刷速度を上げても高画質が維持できるよう、普通紙への吸収や、接触角を調整したインクが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2003−213179号公報
しかしながら、引用文献1に記載のインクは普通紙へ印刷するよう調整されており、塗工紙への印刷には向いていない。一般的なインクジェット用インクを塗工紙に印刷した場合、インクの紙への濡れ性、浸透性が低いため、浸透あるいは乾燥する前にインクが紙の表面で集まって色むらとなるビーディングが発生するという問題があった。
したがって、本発明の目的は、ビーディングの発生しにくいインクを提供することである。
本発明のインクは、塗工紙に2×10−4ml滴下した場合の、滴下5秒後の接触角θ1[°]および滴下180秒後の接触角θ2[°]が、θ1≦15および(θ1−θ2)/θ1≦0.6を満たすこと、または、θ1≧15および(θ1−θ2)/θ1≧0.6を満たすことを特徴とする。
本発明のインクによれば、比較的インクが浸透しにくい記録媒体に印刷した場合であっても、印刷後にインク液滴が局所的に集まることによって生じるビーディングを抑制でき、印刷の品質を高くできる。
本発明のインクは、比較的インクが浸透しにくい記録媒体への印刷性が良好であり、そのような記録媒体としては塗工紙がある。塗工紙はクレー(カオリン:AlSi(OH))、炭酸カルシウム等の白色顔料と、デンプンやラテックスなどの接着剤を混合した塗料を印刷用紙の表面に塗工したものであり、アート紙、コート紙、キャスト紙等がある。塗料の本来の目的は、油性インクの定着性(濡れ性、浸透性含む)を向上させる
とともに、紙表面に光沢性を持たせ(写真)画像の発色性を高めることである。塗工紙には表面仕上げにおいて光沢性を持たせたグロス系と艶消しのマット系、中間のダル系があり、マット系、ダル系は主に文字を印字した場合の鮮明性を高める効果がある。塗工紙は、インクジェットで印刷することに対して適した紙ではないが、一般に使用されている紙であり、このようなインクが比較的浸透し難い紙に対して高品質で印刷できれば、メリットが大きい。特に、表面に艶消し加工をしておらず、インクをはじきやすいグロス系の塗工紙にも高品質で印刷できるのが好ましい。
本発明のインクは、塗工紙に2×10−4ml滴下した場合の、滴下5秒後の接触角θ1[°]と滴下180秒後の接触角θ2[°]が、θ1≧15および(θ1−θ2)/θ1≧0.6を満たしているか、もしくはθ1≦15および(θ1−θ2)/θ1≦0.6を満たしている。このような範囲にすることで、比較的インクに対して濡れ性が低い記録媒体や、インクの浸透し難い記録媒体に、小滴のインクを精度よく印刷することが可能になり、インクジェット用のインクと好適である。
塗工紙には、例えば、20〜40g/mの塗料が塗工されており、表面に約10〜数十μmの厚みの層が形成されている。塗工紙は、パルプ繊維が表面に露出した状態である普通紙とは、インクの濡れ性、および浸透性が本質的に大きく異なり、特に水系インクでは、その差が大きい。具体的には、普通紙は、水系インクの濡れ性、浸透性が高いのに対し、表面に水をはじき易い塗料が塗工されている塗工紙は、濡れ性、浸透性が低い。
濡れ性は、通常、接触角で評価できるが、インクと、インクを受容可能な、紙や表面処理層を有する記録媒体との間の評価では、インクが記録媒体に吸収されるため、それを考慮する必要がある。インクが着弾してしばらくは、いわゆる通常の濡れ広がりが支配的な挙動を示す。時間が経過するとインクが浸透(一部揮発)するために、記録媒体上に残っているインクの量は少なくなっていく。いったん濡れ広がったインクの下の記録媒体にはインクが吸収されており、吸収されたインクと記録媒体上に残されたインクの親和性は高いのであるから、インクの量が少なくなっても、濡れ広がった面積が小さくなることは基本的にないので、測定される接触角は小さくなっていく。濡れ広がった面積が小さくなることがないだけでなく、インクの端部においては、インクは記録媒体中を横方向に浸透していくことにより記録媒体上に残されたインクの面積が増えていくこともあるため、その効果もあって測定される接触角は小さくなっていく。
このため、インクの接触角の経時変化を測定することで浸透性を評価できる。濡れ性については、初期の接触角を測定することで評価できる。浸透と濡れとは完全に分離して評価できるわけではないが、浸透と濡れとは実際のインクにおいても同時に起こっているのであるから、このように分けることにより、インクの挙動を評価できる。ビーディングの発生を抑制し、印刷精度を高めるためには、経時変化も含めて接触角をコントロールする必要がある。
さらに、接触角の経時変化を測定する際には、評価するインクの量も重要である。インクと記録媒体との間に相互作用がない場合、接触角は原理的にはインクの量に依らない。しかし、上述のように、浸透(および一部揮発)により、記録媒体上のインクの量が減り、接触角が時間とともに小さくなっていく、初期のインクの量が少なくなるほど、浸透および揮発が、接触角の変化に与える影響は大きくなるため、実際に使用される際のインク量に近い量で評価することが望ましい。例えば、滴下後180秒後の接触角を評価する場合、2×10−4mlの滴下で11.5°となるインクは、5倍の10×10−4mlの
滴下では15.7°となり、約1.4倍の差が生じ、経時変化の仕方も異なる。
他方、少ない液滴量で評価しようとしても、測定が困難であるとの問題がある。300
〜1200dpiで印刷する場合、インク量は数〜数十plであるため、これに近い2×10−4mlで評価することにより、実際に近い状態で評価ができる。
さらに、そのような状態での評価の結果、ビーディングの発生を少なくするには、2つの方向性あることが分かった。すなわち、初期の接触角を比較的小さく(濡れ性を高く)する方向、初期の接触角を比較的大きく(濡れ性を低く)し、接触角の減少を急激に(浸透性を高く)する方向の2つである。前者では、初期の濡れ性が高いので、隣接するインク滴と繋がり難い。後者では、インクの着弾初期において接触角が大きく、インク滴が紙より高く立ち上がった状態になるので隣接するインク滴と繋がりやすい状態となるが、接触角が急激に減少するので、そのような状態に留まる時間が短いので、ビーディングは生じ難い。
このような評価をする中で、さらに、インク滴とそれにより形成される画素の大きさを考慮する必要があることが分かった。濡れ性が高く、浸透性が高いインク、接触角の減少の急激なインクはいずれも、インク滴の着弾点近傍にしか広がらず、インク滴の量に対して形成される画素サイズが小さくなるので、同一サイズの画素を形成するのに多くにインクを供給する必要がある。インク量が多くなると、印刷にコストがかかるし、量が多くなると紙がふやけたようになるなどして、印刷精度が低下するおそれがある。また、同一の液滴量で比較すれば、ビーディングし難いインクであっても、必要な画素サイズで印刷するためにインク滴量を増やせば、その影響でビーディングが生じやすくなってしまう。
以上を勘案すると、ビーディングの発生を少なくするには、初期の接触角を比較的小さく(濡れ性を高く)し、接触角の減少を緩やかに(浸透性を低く)する方向、初期の接触角を比較的大きく(濡れ性を低く)し、接触角の減少を急激に(浸透性を高く)する方向のいずれかにすればよい。
初期の接触角として、少量の滴下でも安定した測定ができる5秒後の値(θ1[°])を測定し、接触角の変化は180秒後の値(θ2[°])を測定して比較すればよい。180秒後との比較をしたのは、実際にビーディングが生じるがその程度までの時間帯であったからである。また、この時間帯で評価することにより、乾燥の影響を少なくして、濡れと浸透の影響が評価できる。
初期の接触角を比較的小さく(濡れ性を高く)し、接触角の減少を緩やかにする方向としては、θ1≦15、および(θ1−θ2)/θ1≦0.6とすることでビーディングの発生を少なくできる。初期の接触角を比較的大きく(濡れ性を低く)し、接触角の減少を急激に(浸透性を高く)する方向としては、θ1≧15、および(θ1−θ2)/θ1≧0.6とすることでビーディングの発生を少なくできる。
このような関係を満たし、ビーディングの発生を少なくすることは、特に、顔料系のインクにおいて重要である。染料系のインクと顔料系のインクを比較すると、乾燥途中の液体状態でのビーディングの状態が同程度あっても、印刷後の状態は、顔料系のインクの方が、印刷精度が悪く見える。染料系のインクの場合、浸透したインクの一部が発色することになるが、顔料系のインクの場合、表面に定着した顔料が発色する。そのため、ビーディングしたことにより生じる影響は、発色する部分が、記録媒体に浸透せずに表面のインク内に残ることでビーディングによって定着位置の変化が大きくなる顔料系のインクの方が、大きくなる。
顔料系のインクで、上述した接触角のインクを得るためには、水を主成分とし、顔料粉末と、グリセリンおよびジエチレングリコールのうちの少なくとも一方と、ポリエチレンオキシド基を有する高分子化合物と、ポリエーテル変性シロキサンとを含むことが好まし
い。高分子化合物はとして、スチレンまたは(メタ)アクリル酸エステルの重合体または両者の共重合体を主骨格とし、ポリエチレンオキシド基を側鎖に持つものがよい。高分子化合物は、さらにポリウレタン基を側鎖に持つのがより好ましい。ここで言う高分子とは分子量が4000以上であること指し、30000以下でことが好ましい。
また、顔料粉末としては、平均粒径200nm以下のものを用いるのが好ましく、PB15:1、PB15:2、PB15:3、PR122、PV19、PY74、PY155、カーボンブラックなどを用いることができる。また、ポリエチレンオキシド基を有する高分子化合物は、さらにポリウレタン基を有することが好ましい。
さらに、顔料粉末がフタロシアニン顔料粉末であり、インクは、スルホン酸基を有するフタロシアニン誘導体を含んでいるとともに、pHが7以上、ゼータ電位が−2.9mV以下であることが好ましい。
pHを7以上にすることで顔料のゼータ電位を安定に保ち、顔料の電気的反発力を安定かつ有効に作用させることができるため、顔料の凝集を起こり難くできる。また、pHを7以上にすれば、インクジェットヘッドの金属部材、樹脂部材を劣化させ難い。pHの調整は、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミンなどのpH調整剤を添加することで行うことができる。さらに、ゼータ電位は−2.9mV以下に調整したものであることが、顔料の電気的反発力を大きく保てる点で望ましい。
本発明のインクは、例えば、次の方法で作ることができる。イオン交換水に顔料粉末と分散剤としてポリエチレンオキシド基を持つ高分子化合物を混ぜ、ビーズミルや、遊星ミルなどの分散装置で顔料を分散させる。このとき、顔料と水の濡れ性を高めるため界面活性剤などの湿潤剤や水溶性の有機溶剤を加えたり、泡の発生を抑えるため消泡剤、pHを調整するためのpH調整剤、防腐剤などを添加してもよい。また、分散の効率を上げるため、ビーズミルなどの装置で分散する前にホモジナイザーなどで予め予備混合しておいてもよい。
また、顔料としてフタロシアニン粉末を用いる場合、顔料を水と混ぜるときに、スルホン酸基を有するフタロシアニン誘導体を一緒に混合すれば、顔料の分散性がよくなる。スルホン酸基を有するフタロシアニン誘導体は、フタロシアニン骨格の部分でフタロシアニン顔料粉末と結合し、スルホン酸基の部分が溶媒であるグリセリンないしはジエチレングリコールを含む水と親和して、フタロシアニン顔料を安定に分散できるからである。
次に、得られた分散体にグリセリン、ジエチレングリコールなどの湿潤剤や、必要に応じてさらに水を加えて攪拌し、顔料の濃度を調整し、これにポリエーテル変性シロキサン、を添加する。
グリセリンやジエチレングリコールを含むことで、インクがインクジェトヘッドの孔で乾燥して顔料が凝集し難く、インクの不吐出を生じ難くできる。また、顔料の平均粒径が200nm以下であることにより、インクジェットの孔に顔料が詰まり難くできる。また、ポリエチレンオキシド基は水、グリセリン、ジエチレングリコールと親和性が高いことから、ポリエチレンオキシド基を持つ高分子化合物を含むことで、顔料を溶媒であるグリセリンないしはジエチレングリコールを含む水に安定して分散させることができる。このため、顔料粉末が凝集を起こしてインクがインクジェットヘッドの孔で詰まり難くできる。さらに、ポリエーテル変性シロキサンの添加量を変えることにより、塗工紙との濡れ性を制御することができる。ポリエーテル変性シロキサンは表面張力が低い。このため、ポリエーテル変性シロキサンの添加量を増やすことでθ1を≦15に、またポリエーテル変性シロキサンの添加量を減らすことでθ1≧15に調整することができる。また、水と、グ
リセリンないしジエチレングリコールとの量比を調整することで浸透性を容易に制御することができる。表面に水をはじき易いワックス成分を含む塗料が塗工されている塗工紙では水は浸透性が低く、これに比べてグリセリンやジエチレングリコールは浸透性が高い。このため、水の量比を増やすことで(θ1−θ2)/θ1≦0.6に、またグリセリンないしジエチレングリコールの量比を増やすことで(θ1−θ2)/θ1≧0.6に調整することができる。
また、ポリエチレンオキシド基を持つ高分子化合物がポリウレタン基を持つことによりインクとしたときに顔料の分散性を向上させ、インクの不吐出やインクジェットの孔内や孔周辺に固着することで生じる吐出方向の変化を起き難くし、印刷時のカスレを生じにくくできる。
さらに、インクにポリエーテル変性シロキサンを含むことによって塗工紙に印刷した場合にビーディングを起こし難くできる。インクを塗工紙に印刷した場合、ポリエーテル変性シロキサンが表面張力を下げる効果があるためと考えられる。
イオン交換水160g、フタロシアニン(PB15:3)16g、スルホン酸基を有するフタロシアニン誘導体(日本ルーブリゾール製SOLSPERSE 12000)1.6g、および分
散剤としてポリエチレンオキシド基とポリウレタン基とを持つ高分子化合物(ビックケミー製のBYK−198)16gをアルミナ製容器に秤量した。これにジルコニア製の直径0.1mmのビーズを300g加えて密閉した。これを遊星ミルに1時間かけた後、ビーズをろ過して顔料の分散体を回収した。回収した分散体を秤量し、これにグリセリンとジエチレングリコールとをそれぞれ、分散体中の水の量を調合割合から算出し、その水100質量部に対して30質量部となるように加えて攪拌し、調整液とした。
次に、調整液に、ポリエーテル変性シロキサン(信越シリコーン製KF-640)を調整液100質量部に対して0.5質量部加えた。これにトリエタノールアミンを加えないものを試料No.1、トリエタノールアミンを0.5質量部加えたものを試料No.2、トリエタノールアミンを1質量部加えたものを試料No.3とした。これらをボールミルで30分混合した後、穴径0.45μmのフィルターを通して不純物を除去してインクを作製した。
得られたインクの顔料の粒径、pH、粘度、表面張力、ゼータ電位を表1に示す。顔料の粒径は、堀場製作所LB−550で測定したものであり、一部の凝集した状態のものも含めた粒径なので、小さいほど分散がよいことを示す。pHは、堀場製作所のハンディータイプpHメーターD−51Sで測定した。ゼータ電位は、Colloidal Dynamics製のAcousto Sizer IIで測定した。
これらのインクをインクジェット印刷機で、グロス系の塗工紙(王子製紙製のOKトップコート+米坪73.3g/m)に、解像度1200×1200dpi、駆動周波数64kHz、紙送り速度80m/分で印刷した。印刷物のビーディングの様子は20倍の拡大鏡で目視観察し、色むらが観察されたものはビーディング不良とし、色むらが観察されないものはビーディングがない良品とした。
接触角は、前述の塗工紙に、インクを2×10−4ml滴下し、滴下5秒後の接触角θ1[°]と滴下180秒後の接触角θ2[°]を測定した。具体的には、協和界面科学製の接触角計CA−Xを用いて、所定の時間経過後に液滴の直径(2r)と高さ(h)を測定して、接触角θ(=2tan−1(h/r))を算出した。滴下量は前述の量±10%以内とすれば、精度よく測定できる。
さらに、これらの作製したインクは60℃の環境下で1週間保管した後、粘度を測定して最初の粘度を比較することでインクの保管安定性を調べた。粘度の増加が10%未満で
あるものは安定性がよいとし、粘度が10%以上増加したものはインクの安定性が悪いとして、表1に示した。
Figure 2014162893
試料No.1〜3と同様に、ただし一部の組成を表1に示したように変えて試料No.4〜13のインクを作製し、同様に評価した。
試料No.5、12は、ポリエチレンオキシド基とポリスチレン基を持つ高分子化合物(ビックケミー製BYK-190)を、ポリエチレンオキシド基とポリウレタン基とを持つ高分
子化合物に変えて16g加えた。試料No.7、13は、ポリエーテル変性シロキサンに変えてアセチレングリコール化合物(日信化学工業製オルフィンAF-104)を調整液に対して0.5質量部加えた。
表1の結果から明らかなように、試料No.1〜5、9〜12の本発明の範囲内のインクでは、ビーディングのない良好な印刷物が得られた。試料No.6〜8、13の本発明の範囲外のインクであり、印刷後にビーディングが発生した。また、試料No.1はpHが5.5と低く、ゼータ電位が−0.5mVと大きいものであり、60℃で7日間保管したときの安定性が低いものであった。また、試料No.4はスルホン酸基を有するフタロシアニン誘導体を含まないものであり、60℃で7日間保管したときの安定性が低いものであった。また、試料No.5、12はポリエチレンオキシド基を持つ高分子化合物がポリウレタン基を含まず、ポリスチレン基を含むものであり、60℃で7日間保管したときの安定性が低いものであった。

Claims (4)

  1. 塗工紙に2×10−4ml滴下した場合の、滴下5秒後の接触角θ1[°]および滴下180秒後の接触角θ2[°]が、θ1≦15および(θ1−θ2)/θ1≦0.6を満たすこと、または、θ1≧15および(θ1−θ2)/θ1≧0.6を満たすことを特徴とするインク。
  2. 水を主成分とし、顔料粉末と、グリセリンおよびジエチレングリコールのうちの少なくとも一方と、ポリエチレンオキシド基を有する高分子化合物と、ポリエーテル変性シロキサンとを含むことを特徴とする請求項1に記載のインク。
  3. 前記高分子化合物がポリウレタン基を有することを特徴とする請求項2に記載のインク。
  4. 前記顔料粉末がフタロシアニン顔料粉末であり、スルホン酸基を有するフタロシアニン誘導体を含んでいるとともに、pHが7以上、ゼータ電位が−2.9mV以下であることを特徴とする請求項2または3に記載のインク。
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