JP2014162623A - 移動棚装置 - Google Patents

移動棚装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014162623A
JP2014162623A JP2013037019A JP2013037019A JP2014162623A JP 2014162623 A JP2014162623 A JP 2014162623A JP 2013037019 A JP2013037019 A JP 2013037019A JP 2013037019 A JP2013037019 A JP 2013037019A JP 2014162623 A JP2014162623 A JP 2014162623A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movement
shelf
flick
moving
instruction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013037019A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6106462B2 (ja
Inventor
Hitoshi Tani
仁志 谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Itoki Corp
Original Assignee
Itoki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Itoki Corp filed Critical Itoki Corp
Priority to JP2013037019A priority Critical patent/JP6106462B2/ja
Publication of JP2014162623A publication Critical patent/JP2014162623A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6106462B2 publication Critical patent/JP6106462B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Warehouses Or Storage Devices (AREA)

Abstract

【課題】移動制御内容の制約及び装置の複雑化を伴うことなく、操作性の良い指示受付部を有する移動棚装置を得る。
【解決手段】複数の移動棚10(10a〜10c)のうち少なくとも一つを移動対象として所定の配列方向に沿って移動させるための棚移動部と、通路形成操作に応じて指示検知信号を出力するフリックセンサ3と、上記指示検知信号に基づき、移動対象となる移動棚10に対し決定した移動方向に移動させる移動制御を行う棚移動制御部とを備えて移動棚装置を構成する。上記通路形成操作は操作手5の指先等を所定の配列方向に沿った指示方向にスライドさせるフリック操作を含み、上記棚移動制御部は、上記指示検知信号に基づき、フリック操作における上記指示方向を上記移動方向として決定して移動制御を行う。
【選択図】図9

Description

この発明は、整列した複数の移動棚をその整列方向に沿って移動させ、各移動棚間等に適宜作業通路を形成する移動棚装置に関する。
従来の移動棚装置として、例えば、特許文献1に開示のものがある。特許文献1で開示された移動棚装置は、所定の配列方向に沿って移動自在に配設された複数の移動棚と、各移動棚10の移動に関する指示を受付ける指示受付部として機能する通路形成スイッチと、受付けられた指示に応じて、各移動棚の移動制御を行う棚移動制御部とを備えている。
特開2009−23784号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示の移動棚装置では、指示受付部として機能する通路形成スイッチは、プッシュスイッチ等により構成されており、通路形成操作は押圧操作を基本としている。
所定の配列方向に沿って移動自在に配設された複数の移動棚に対し、所定の配列方向に沿った移動方向として、2方向(一方方向(例えば左方向)、他方方向(一方方向と反対方向、例えば右方向))が考えられる。
しかしながら、プッシュスイッチ等の従来の通路形成スイッチに対する操作では、移動対象となる少なくとも一つの移動棚に対し、2方向存在する移動可能方向のうち、所望の移動方向を操作ミスなく指示することは困難となるため、操作性が悪いという問題点があった。
また、操作性改善のため、原則的に移動棚の移動方向を一つに限定する、一方方向及び他方方向の移動用に一の移動棚に対し複数の通路形成スイッチを設けたりする等の対策も考えられるが、前者は移動制御内容を制約してしまい、後者は装置構成の複雑化を招くという別の問題を誘発してしまう。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、移動制御内容の制約及び装置の複雑化を伴うことなく、操作性の良い指示受付部を有する移動棚装置を得ることを目的とする。
この発明に係る請求項1記載の移動棚装置は、所定の配列方向手段に沿って移動自在に配設された複数の移動棚手段と、前記各移動棚を前記所定の配列方向に沿って移動させるための棚移動部手段と、移動用操作に応じて、前記各移動棚の移動に関する指示を受け付ける指示受付部手段と、前記指示受付部で受付けられた前記移動に関する指示に基づき、前記各移動棚の移動制御を行う棚移動制御部手段とを備え、前記移動に関する指示は、前記複数の移動棚のうち少なくとも一つを移動対象とした移動方向の指示を含み、前記移動用操作は前記所定の配列方向に沿った指示方向手段にスライドさせるフリック操作を含み、前記棚移動制御部は、前記移動に関する指示に基づき、前記フリック操作における前記指示方向を前記移動方向として決定することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の移動棚装置であって、前記指示受付部は、所定の奥行きを有し、前記所定の配列方向に合致した方向を長手方向とした操作空間手段を有し、前記操作空間内において、前記長手方向に沿った方向を前記指示方向とした前記フリック操作を可能にしたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2記載の移動棚装置であって、前記指示受付部は、前記操作空間の外部に前記長手方向に配列される複数の光センサ手段を有し、前記複数のセンサは前記長手方向に垂直な送受信方向において前記操作空間を挟んで光の送受信が可能な複数の光の送受信経路手段を形成し、前記複数の光の送受信経路の遮断状況に基づき前記移動に関する指示を受け付けることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のうち、いずれか1項に記載の移動棚装置であって、前記指示受付部は、前記移動制御部の制御下で前記移動制御の内容を表示する表示部手段をさらに備え、前記表示部は前記移動方向を視覚認識可能に表示することを特徴とする。
請求項1記載の本願発明における棚移動制御部は、指示受付部からの移動に関する指示に基づき、フリック操作における指示方向を移動方向として決定することができるため、フリック操作の指示方向と移動対象の移動棚の移動方向を合致させることができる結果、移動棚装置の操作者は直感的な移動用操作を行うことができる。
加えて、フリック操作による指示方向として、所定の配列方向に沿った互いに反対方向となる一方方向及び他方方向のいずれかを選択指示することができるため、一の指示受付部に対し、一方方向及び他方方向のいずれかを移動方向とする移動用操作を極めて容易に、かつ操作ミスなく行うことができる。
その結果、移動制御内容の制約及び装置の複雑化を伴うことなく、操作性の良い指示受付部を有する移動棚装置を得ることができる。
請求項2記載の本願発明は、フリック操作を行う場所を所定の奥行きを有する操作空間に設定しているため、操作空間の範囲を認識しやすく、フリック操作を行う指等が操作空間から外れにくくなる効果を奏する。
請求項3記載の本願発明は複数の光センサを用いることにより、操作空間を規定する内面(奥行き方向に形成される操作底面等)はセンス機能に直接関与しない。
このため、操作空間を広く設けることにより、操作者は指以外の肘等によるフリック操作、手袋を装着した状態の手によるフリック操作等が行え、多様な形態の移動用操作を比較的容易に行うことができる。
加えて、タッチセンサ等を用いる場合に比べて、各内面を十分高い強度となるように設けて強度向上を図ることができる。
請求項4記載の本願発明の指示受付部は移動方向を視覚認識可能に表示するため、操作者は直感的に移動方向が視覚認識できる。
移動棚装置を示す説明図である。 移動棚装置の電気的構成を示すブロック図である。 フリックセンサの表示部及びセンサ部の構成を示す正面図である。 フリックセンサの全体斜視図である。 フリックセンサによるセンス原理を示す模式図である。 フリックセンサの動作説明用の正面図である。 図6のA−A断面図である。 本実施の形態の移動棚装置によるフリックセンサに対する通路形成操作に応じた処理内容を示すフローチャートである。 移動棚装置における移動処理状況を模式的に示す説明図である。 移動棚装置における移動処理状況を模式的に示す説明図である。 移動棚装置における移動処理状況を模式的に示す説明図である。 移動棚装置における移動処理状況を模式的に示す説明図である。
以下、本実施の形態に係る移動棚装置及びその制御方法について説明する。
<全体説明>
まず、本実施の形態の移動棚装置の全体構成について説明する。図1は移動棚装置を示す説明図である。なお、図1には、XYZ(xyz)直交座標系を付している。
本実施の形態の移動棚装置は、所定の配列方向(図中、X方向)に沿って移動自在に配設された複数の移動棚10を備えている。より具体的には、移動棚10が配設されるエリアの床面には、所定方向(X方向)に沿ってレール(図示せず)が敷設されており、このレールに沿って各移動棚10が往復移動自在に配設されている。
また、各移動棚10は、それらを所定の配列方向に沿って移動させるための棚移動部としての駆動用モータ29(図2参照)及び駆動車輪(図示せず)を備えている。そして、駆動用モータ29が各レール上の各駆動車輪を駆動することにより、各移動棚10がレール上を所定の配列方向(X方向)に沿って往復移動する構成となっている。
これら各移動棚10を適宜移動させることにより、各移動棚10間、及び移動棚10とその近くの固定部材(例えば、壁面)等との間に所定幅の作業通路14を一又は複数形成できるようになっている。
また、各移動棚10の一方側外面(−Z側外面)である前パネル部11には、各移動棚10に対応する作業通路14の形成指示を受付ける作業通路形成用の指示受付部としてフリックセンサ3が設けられている。各フリックセンサ3は、各移動棚10に対応づけられており、これらのうちの1つのフリックセンサ3に対する通路形成操作(移動用操作)を行うことにより、フリックセンサ3は通路形成操作に応じた指示検知信号を副制御部24及び主制御部20等に出力することによって、主制御部20及び副制御部24の制御下で各移動棚10が移動し、1つのフリックセンサ3に対する通路形成操作に応じた作業通路14が形成される。上述した指示検知信号は、フリックセンサ3が通路形成操作に応じて受け付けた「移動に関する指示」となる。
また、このように作業通路14が形成された状態で、他の移動棚10の前パネル部11上に設けられたフリックセンサ3に対し通路形成操作を行うと、主制御部20及び副制御部24の制御下で、既存の作業通路14等の空間を閉じるようにして、各移動棚10が移動し、通路形成操作がなされたフリックセンサ3に対応する作業通路14が形成される。
<電気的構成>
図2は移動棚装置の電気的構成を示すブロック図である。
本実施の形態の移動棚装置は、上記フリックセンサ3からの操作検知信号に応じて各移動棚10の移動制御を行う棚移動制御部として、通信ライン23を介して相互通信可能に接続された主制御部20と複数の副制御部24とを備えている。
主制御部20は、例えば、いずれか1つの移動棚10に設けられており、ここでは、配列方向(X方向)に沿って一端側(+X側)の移動棚10に設けられている。各副制御部24は、各移動棚10に設けられている。そして、主制御部20と各副制御部24とが相互通信を行いつつ、主制御部20が本移動棚装置全体の制御を行い、各副制御部24が各移動棚10の個別制御を行う。つまり、主制御部20と副制御部24とが連携し合って全体として各移動棚10の移動制御を行う移動制御部として機能するようになっている。勿論、上記例に限らず、主制御部20及び記憶部21を省略し、各移動棚10に設けられた制御部(副制御部24相当)が相互通信を行って互いに連携制御しつつ、本移動棚装置の全体移動制御及び各移動棚10の移動制御を行ってもよいし、また、本装置の全体制御及び各移動棚10の制御を集中して行う単一の集中制御部を、いずれか一つの移動棚10あるいはその他の箇所に設けてもよい。
主制御部20は、例えば、CPU,ROM,RAM等によって構成されており、予め格納されたソフトウェアプログラムによって本装置全体の動作制御を行う。また、主制御部20は、記憶部21に接続されている。記憶部21には、各移動棚10の全体動作制御等に供される諸情報、例えば、各移動棚10の位置情報や実際に形成されている作業通路14の位置情報等が格納される。記憶部21における位置情報の更新は、例えば、後述する作業通路検出部27、棚安全スイッチ28、侵入センサ41及び緊急停止バー42等からの出力に基づいてなされる。
この主制御部20は、フリックセンサ3より得られる操作検知信号に基づいて、各移動棚10の移動内容(移動対象、移動方向)を決定し、当該決定内容に応じた指示を与える処理を実行する。さらに、移動制御内容に応じた表示内容で表示させるべく、フリックセンサ3の表示部(後述する複数の表示用LED33)を表示制御する。
副制御部24は、例えば、CPU,ROM,RAM等により構成されており、予め格納されたソフトウェアプログラムによって各移動棚10の移動制御を行う。
より具体的には、副制御部24は、通信ライン23を介して他の副制御部24及び主制御部20と通信可能とされている。また、副制御部24には、フリックセンサ3,作業通路検出部27、棚安全スイッチ28、侵入センサ41及び緊急停止バー42が接続されており、それらからの信号が入力されるようになっている。また、副制御部24からの制御信号が駆動用モータ29側に出力される構成となっている。そして、副制御部24は、主制御部20からの指令に応じて、図示省略の駆動回路を通じて駆動用モータ29を駆動することにより、移動棚10を移動させると共に、主制御部20からの指令に応じて、移動棚10の移動を停止させる。
フリックセンサ3は、後に詳述するように光電センサである赤外線センサにより、その中央部に設けられたフリック操作空間50内におけるフリック操作やタッチ操作等の通路形成操作に応じて、主制御部20等において操作内容が認識可能な指示検知信号を出力するように構成されており、各移動棚10に対応して設けられている。したがって、このフリックセンサ3に対し操作(通路形成操作)を行うと、通路形成操作に応じた指示検知信号(移動に関する指示)が上記副制御部24に出力されることにより、作業通路の形成指示が受付けられるようになっている。
棚安全スイッチ28は、各移動棚10が隣の移動棚10や壁面、さらには、他の異物と近接したか否かを検出するスイッチであり、例えば、リミットスイッチ等を利用した構成により実現される。そして、各移動棚10の移動中に、何らかの物体への近接が検出されると、その検知結果が副制御部24に与えられるようになっている。この棚安全スイッチ28は、各作業通路14に対応する部分での隙間の有無を検出する隙間検出部として機能する。なお、この隙間には、通常に作業通路14を形成している状態で移動棚10間に生じる僅かな遊びないし余裕は含まない。この棚安全スイッチ28は、リミットスイッチを利用した構成以外に、マグネットセンサや他の接触又は非接触式近接センサ、光センサ等を利用した構成であってもよい。
これらの棚安全スイッチ28は、各移動棚10が所定の配列方向(X方向)に沿って双方向に移動する際に、隣の移動棚10等への近接を検出できるように、所定の配列方向に沿って移動棚10の両側に設けられている。
侵入センサ41は、作業通路14への何らかの物体(主として人物)の侵入が検出されると、その検知結果が副制御部24に与えられるようになっている。この侵入センサ41は赤外線等の光信号を発光し侵入センサ反射部41Rからの反射光の有無を検知することにより、人物等の作業通路14への侵入の有無を検知している。
これらの侵入センサ41は、作業通路14内への人物等の侵入を検出できるように、所定の配列方向(X方向)に沿って移動棚10の一方側の中段の高さ(+Y方向)に、障害物がない場合、対向する移動棚10の侵入センサ反射部41Rからの反射光を受信可能に設けられる。
また、緊急停止バー42は、各移動棚10の底部に移動棚10の形成方向(Z方向)(配列方向(X方向)と垂直な方向)に沿って押圧操作可能に設けられており、緊急停止バー42に対する押圧操作により緊急停止信号が副制御部24に出力される。
作業通路検出部27は、移動棚10に対応する所定幅の作業通路14が形成されたか否かを検出する手段である。ここでは、作業通路検出部27は、2つの棒状部材を回動自在に連結し、その両端部を移動棚10の上部に回動自在に連結し、2つの棒状部材がなす角度をエンコーダ等を利用して検出する構成とされている(図1参照)。この作業通路検出部27によると、隣り合う移動棚10間の間隔が変ると、それに応じて2つの棒状部材がなす角度が変る。そこで、2つの棒状部材がなす角度をエンコーダやリミットスイッチ等を利用して検出し、その検出結果に応じて隣り合う移動棚10間に所定幅の作業通路14が形成されたか否かを検出する構成としている。
なお、配列方向に沿って一端側の移動棚10に関しては、所定の配列方向に沿った両側で作業通路14の形成の有無を検出する必要があるため、所定の配列方向に沿って両側で2つの作業通路検出部27が設けられている。その他の移動棚10に関しては、所定の配列方向に沿った一方側で作業通路14の形成の有無を検出するため1つの作業通路検出部27が設けられている。
そして、上記のように棚安全スイッチ28、作業通路検出部27、侵入センサ41及び緊急停止バー42からの各検出信号と、フリックセンサ3からの指示検知信号とが、副制御部24に入力されると共に、通信ライン23を介して主制御部20にも与えられる。
また、照明器具43は作業通路14の形成時に上方から照明できるように、各移動棚10の上面に設けられている。
<フリックセンサ3>
図3〜図7はフリックセンサ3の構造等を示す図である。図3はフリックセンサ3の表示部及びセンサ部の構成を示す正面図であり、図4はフリックセンサ3の全体構成を示す斜視図であり、図5はフリックセンサ3によるセンス原理を示す模式図であり、図6はフリックセンサ3の動作説明用の正面図であり、図7は図6のA−A断面図である。なお、図3〜図7には、それぞれxyz直交座標系を付している。
図3に示すように、フリックセンサ3の外形は外枠ケース30の形状により規定されており横長形状(x方向に長い形状)で形成されている。すなわち、フリックセンサ3はx方向を長手方向として形成されている。
そして、外枠ケース30内に複数の赤外線LED31、複数のフォトダイオード32及び複数の表示用LED33が開口部を有する基板38上に形成され、基板38の中心部に形成された横長形状の開口部にフリック操作空間50が設けられる。
図4に示すように、このフリック操作空間50は、フリックセンサ3の中央部に所定の奥行き深さ(Z方向の深さ)を有し、x方向を長手方向とした横長形状で形成される。
そして、複数の表示用LED33及び複数のフォトダイオード32はフリック操作空間50に対して上方(+y方向)の基板38上に配置され、複数の赤外線LED31はフリック操作空間50に対して下方(−y方向)の基板38上に配置される。
また、複数の赤外線LED31、複数のフォトダイオード32及び複数の表示用LED33はフリックセンサ3の長手方向(x方向)に沿って形成され、各構成物31,32,33は長手方向において同一位置(x座標が同一)になるように略等間隔で設けられる。
なお、図3では基板38を透過した状態で示しているが、実際には図4に示すように、基板38の上方も表示用LED33からの発光状態を認識可能とする開口部等の透光部53(53L,53C,53R)を有する外枠ケース30で覆われている。
図4に示すように、フリック操作空間50は両端部から中心方向(±X方向)にかけて深くなるテーパー状の傾斜面51を有し、傾斜面51,51間に基板38よりも深い位置(z方向の座標値が大きい位置)に操作底面52が形成される。
したがって、フリック操作空間50内において操作底面52に操作手5の指先を接触させながら、右(左)から左(右)方向へすばやくスライドさせる左(右)フリック操作を行う際、当該指先が左(右)端部に設けられた傾斜面51に沿って支障なくフリック操作空間50から抜け出すことができる。
各赤外線LED31及びフォトダイオード32はフリック操作空間50をY方向で挟むように形成されており、基板38より深い位置にフリック操作空間50の操作底面52が形成されているため、図5に示すように、フリック操作空間50に指等の障害物が存在しない場合、赤外線LED31から発光される赤外線をフォトダイオード32にて受光することができる赤外線経路8が形成される。このように、赤外線LED領域E31内に形成された複数の赤外線LED31,フォトダイオード領域E32に形成された複数のフォトダイオード32間においてフリック操作空間50を縦断して複数の赤外線経路8が形成される。
したがって、図5に示すように、対応する赤外線LED31,フォトダイオード32間において、フリック操作空間50内の赤外線経路8上における赤外線の送受信が可能となる。この際、操作手5の指部分等が、複数の赤外線経路8の一部、例えば、赤外線LED31x,フォトダイオード32x間の赤外線経路8xに存在する場合、赤外線経路8xが遮断され、赤外線経路8xにおける赤外線LED31,フォトダイオード32間の赤外線送受信が行えなくなる。このように、光センサである複数の赤外線LED31,複数のフォトダイオード32間に形成される複数の赤外線経路8の遮断状況により、フリック操作空間50内における操作手5の位置を精度よく認識することができる。そして、赤外線の送受信が不能となる時間変化及び位置変化(複数の赤外線経路8の遮断される赤外線経路の位置変化)を検知することにより、操作手5のフリック操作に関する検知が可能となる。フリックセンサ3によるフリック操作検知内容については後述する。
なお、後に詳述するが、操作手5のフリック操作は、複数の赤外線経路8の遮断状態により判断されるため、フリック操作において操作底面52への接触の有無は無関係である。したがって、例えば、フリック操作空間50を奥行き方向に深く形成して、操作底面52に触れずにフリック操作等の通路形成操作を比較的簡単に実行可能にすることより、非接触で衛生的な通路形成操作が実現できる効果を奏する。
図6及び図7に示すように、外枠ケース30の最上面はフィルム部37により覆われる。フィルム部37(外装意匠形成部)は複数の表示用LED33上に複数の透光部53(53L,53R,53C)が位置するように形成されているため、表示用LED33による発光状態をフリックセンサ3の表面から認識することができる。
図6に示すように、複数の透光部53は、最左側に左方向(−x方向)を頂点とした二等辺三角形形状の透光部53Lを有し、最右側に右方向(x方向)を頂点とした二等辺三角形形状の透光部53Rを有し、他は縦長形状の複数の透光部53Cにより構成される。
図7に示すように、外枠ケース30を構成する外枠部36は、基板38全体を覆うと共に、フリック操作空間50の形成部分がz方向に窪んで凹状に形成され、操作底面52の形成部分が基板38より深い位置となるように形成される。外枠部36は透明アクリルあるいは透明ポリカ等の透明性(光透過性)を有する合成樹脂素材で形成される。そして、複数の透光部53を有するフィルム部37が外枠部36上に形成される。なお、フィルム部37は赤外線LED31,フォトダイオード32間の赤外線送受信に影響を与えない素材で構成される。
したがって、図7に示すように、フリック操作空間50に障害物が存在しない場合、操作底面52の上方(−z方向)で赤外線LED31(基板38上の赤外線LED領域E31内に存在),フォトダイオード32(基板38上のフォトダイオード領域E32内に存在)間に赤外線経路8が設けられる。
このような構成のフリックセンサ3は、図1に示すように、移動棚10の配列方向(X方向)と、フリックセンサ3内のフリック操作空間50の長手方向(x方向)が合致するように、各移動棚10の前パネル部11上に設けられる。したがって、フリック操作の指示方向(x方向に沿った方向)と移動対象となる移動棚10の移動方向(X方向に沿った方向)が合致する。
上述したように、操作底面52は、合成樹脂製の外枠部36の一部であり、外枠ケース30として一体的に設けられている。また、操作底面52は、外枠部36と別体に設けてもよく、その素材も、鋼板、樹脂、硝子等、求める外観や質感に応じて種々選択可能である。
さらに、フィルム部37は外装意匠形成用に設けているため、塗装材を用いた塗装による代用が可能である。また、外枠ケース30全体をスモークグレーの樹脂で構成したり、表示用LED33の部分のみ外枠ケース30の厚みを薄くしたりして開口部を設けることなく透光部53を構成し、表示用LED33による表示内容をぼかした発光にする等の表示形態にしても良い。
(指示検知信号)
上記構成のフリックセンサ3は、フリック操作空間50(操作底面52)において、例えば、操作底面52へのタッチ等によりフリック操作空間50内に挿入して複数の赤外線経路8のいずれかの遮断を検知する挿入検知、フリック操作空間50内における右フリック検知及び左フリック検知の認識が可能である。
挿入検知は、複数の赤外線経路8がいずれも遮断されていない通常状態から、複数の赤外線経路8のうち少なくとも一つの経路が遮断されることにより認識される。
右フリック検知は、上記挿入検知後に、複数の赤外線経路8の遮断位置が左から右に(+x方向に)変化した後、上記通常状態に戻った場合に認識することができる。
左フリック検知は、上記挿入検知後に、複数の赤外線経路8の遮断位置が右から左に(−x方向に)変化した後、上記通常状態に戻った場合に認識することができる。
リリース検知は、上記挿入検知後に、上記右フリック検知及び上記左フリック検知がいずれもなされることなく、上記通常状態に戻った場合に認識することができる。
フリックセンサ3は、例えば、少なくとも上記右フリック検知、上記左フリック検知及び上記リリース検知を示す指示検知信号を副制御部24及び主制御部20に出力する。
したがって、主制御部20(副制御部24)は、フリックセンサ3より得た指示検知信号に基づき、右(左)フリック検知に応答して対応する移動棚10を少なくとも移動対象とし、右(左)方向(フリック操作の指示方向)を移動方向として決定することができる。
また、主制御部20(副制御部24)は、フリックセンサ3より得た指示検知信号に基づき、リリース検知に応答して対応する移動棚10に対してタッチ操作がなされたと判断し、状況に応じた処理(移動棚10の移動中の停止処理、インターロック状態の解除処理等)を制御することができる。
上述したように、挿入検知、右(左)フリック検知及びリリース検知に際し、操作底面52への接触の有無は関与しない。したがって、フリック操作はフリック操作空間50内において指等をx方向に沿ってスライドさせる操作であり、タッチ操作はフリック操作空間50内において、フリック操作を伴うことなく複数の赤外線経路8のいずれかを遮断する操作となる。
なお、指示検知信号の認識処理は、副制御部24または主制御部20内のCPU等が、上述したソフトウェアプログラムを実行することにより行うことができる。
なお、フリックセンサ3から指示検知信号は上記した例に限らず、単純に複数の赤外線経路8における遮断状態の経時変化等であっても良い。この場合、主制御部20(副制御部24)側で上述した挿入検知、右フリック検知、左フリック検知及びリリース検知に相当する検知処理を行った後、この検知結果に基づき上述した移動対象及び移動方向の決定処理等を行うことができる。
すなわち、通路形成操作に応じてフリックセンサ3より出力される指示検知信号は、移動制御部(主制御部20及び副制御部24)側で各移動棚10の移動制御が可能で、かつ、フリック操作における指示方向が認識可能な情報を有する信号であれば良い。
(複数の表示用LED33に対する表示制御内容)
前述したように、複数の表示用LED33からなるフリックセンサ3の表示部は、主制御部20の制御下で多様な表示内容で表示する。
例えば、主制御部20は、左(右)フリック操作に連動して左方向への棚移動処理を行う場合、複数の表示用LED33が右(左)から左方向(右方向)にかけて順次点灯させる順次発光状態3Lとなるように表示制御し、後述するインターロック状態にする場合、複数の表示用LED33が全て点灯する全点灯状態3Cとなるように表示制御し、後述する緊急停止状態にする場合、複数の表示用LED33を全て点滅する全点滅状態3Eになるように表示制御する。
<処理内容>
図8は本実施の形態の移動棚装置によるフリックセンサ3に対する通路形成操作に応じた処理内容を示すフローチャートである。なお、以下で示す処理は例えば主制御部20の制御下で行われる。図9〜図13は移動棚装置における移動処理状況を模式的に示す説明図である。以下、図8を中心に、適宜、図9〜図13を参照して本実施の形態の移動棚装置の処理内容を説明する。なお、図9〜図13では説明の都合上、左から右方向に10a,10b,10cの順で、3つの移動棚10〜10cを代表させて示しており、図9(a) の移動棚10aの左には、移動棚10b及び10c間に作業通路14が形成可能な空間SPが移動棚10a,移動棚10z間に存在すると仮定する。
図8を参照して、ステップS1において、フリックセンサ3の状況、すなわち、フリックセンサ3に対する通路形成操作の内容がチェックされる。具体的には、いずれかの作業通路14が形成されている状態で、作業者が各移動棚10に設けられたフリックセンサ3のうちのいずれか一つに対し通路形成操作におけるフリック操作を行ったか否かがチェックされる。なお、フリック操作の有無は、前述したように、フリックセンサ3から得られる操作検知信号に基づき認識できる。
そして、ステップS2でフリックセンサ3のフリック操作空間50に対するフリック操作の有無が判断され、フリック操作で行われた場合(YES)はステップS3に移行し、フリック操作が行われなかった場合(NO)はステップS1に戻る。
ステップS2でYESとなる場合に実行されるステップS3において各移動棚10の状態がチェックされる。以下、この処理を詳述する。
主制御部20は、上記操作検知信号に基づき移動対象となる移動棚10及び移動方向を決定することができる。この決定処理はより具体的には次のようにしてなされる。まず、主制御部20は、フリックセンサ3からの操作検知信号に基づいてフリック操作の指示方向を移動方向として決定する。そして、形成すべき作業通路14の位置を特定すると共に、閉じるべき作業通路14の位置を特定する。
形成すべき作業通路14は、通路形成操作がなされたフリックセンサ3が設けられた移動棚10(以下、単に「操作対象移動棚10X」と略記する場合有り)の移動方向と反対側の作業通路14となる。また、閉じるべき作業通路14は操作対象移動棚10Xに対し移動方向側にある。
例えば、図9(a) に示すように、移動棚10bのフリックセンサ3に対する操作手5による通路形成操作が、左方向を指示方向とすべく、右から左方向へすばやくスライドさせる左フリック操作であった場合、移動対象は移動棚10b(=操作対象移動棚10X)及び移動棚10a、移動方向は左方向、形成すべき作業通路14は移動棚10bの右側に形成される作業通路14として特定される。
その後、主制御部20は、各棚の状態をチェックする。すなわち、上述のように決定された移動方向に通路形成可能な空間(既存の作業通路14等)が存在する等の移動条件を満足の有無をチェックする。
その後、ステップS4で移動条件を満足する場合(YES)、ステップS5において、移動対象となる棚移動処理が実行され、移動条件を満足しない場合(NO)、ステップS1に戻る。
例えば、図9(a) で示す場合、移動棚10aの左側(移動方向)の移動棚10zとの間に、移動棚10b及び10c間に作業通路14が形成可能な空間SPが存在するため、ステップS4で移動条件は満足すると判定され(YES)、図9(b) に示すように、ステップS5で、移動対象となる移動棚10a及び10bの左方向の移動処理が実行される。
この際、図9(b) に示すように、フリックセンサ3の表示用LED33は右から左方向にかけて順次点灯させる順次発光状態3Lの表示を行うことにより、作業者が複数の表示用LED33の表示内容から直感的に移動棚10b(及び移動棚10a)の移動方向を認識することができ、自身の通路形成操作が正しくなされたかを速やかにかつ正確に認識することができる。
なお、右から左方向にかけて行う順次発光状態3Lとは、図3及び図5に示すような長手方向に配置された複数の表示用LED33が右側の表示用LED33(右端の表示用LED33を除く)から左方向に左端の表示用LED33にかけて時間差をおいて順次発光していく状態を繰り返して行う状態を意味する。この際、左方向に行くに従い光強度が強くなるように発光させることが望ましい。
また、図4及び図6に示すように、複数の透光部53のうち左端にある透光部53Lは左方向を頂点とする三角形状で形成されているため、操作者はフリックセンサ3の透光部53Lからの発光によっても容易にフリック操作による指示方向を認識することができる。
なお、複数の表示用LED33からなる表示部の表示内容の制御は主制御部20及び副制御部24のいずれかの制御下で行われる。
(通常時)
ステップS5の移動棚移動処理は、ステップS6においてフリックセンサ3に対する停止操作が検知されず(NO)、ステップS7において緊急停止バー42の操作が検知されない(NO)状況である通常時、ステップS8で、停止位置が確認されるまで続けられ、ステップS8で停止位置か確認されると(YES)、ステップS9において移動停止処理を行い、棚移動処理を終了させる。
すなわち、ステップS9において、移動対象とされた移動棚10全てに停止指示を与え、棚移動処理を終了する。
以下、ステップS8の停止位置確認処理について詳述する。ステップS8において、移動対象となる移動棚10における全ての棚安全スイッチ28がオンになったか否かを判別する。ここでオンになったか否かの対象となる棚安全スイッチ28は、閉じるべきとされた既存の作業通路14及び移動対象とされた移動棚10間の作業通路14の全てに対応する棚安全スイッチ28である。そして、これらの棚安全スイッチ28からの出力に基づいて、閉じるべきとされた既存の作業通路14及び移動対象とされた移動棚10間の作業通路14のいずれかに隙間があると判断された場合(NO)には、ステップS5に戻る。一方、ステップS8において、閉じるべきとされた既存の作業通路14及び移動対象とされた移動棚10間の作業通路14の全てに対応する隙間が無いと判断される(YES)と、次ステップS9に進む。
例えば、図9(b) に示すように、移動棚10a及び10b間(移動対象とされた移動棚10間)の作業通路14と、移動棚10a及び10z間(閉じるべきとされた既存の作業通路14)が全て閉じられている場合、移動対象となる移動棚10a及び10bにおける全ての棚安全スイッチ28がオンになったと判別される。
なお、ステップS8の停止位置確認処理として、作業通路検出部27からの出力に基づいて、形成予定となる作業通路14が所定幅で形成されたと判断されたときに、移動対象とされた移動棚10を略同時に停止させる処理を行っても良い。
例えば、図10において、移動棚10b及び10c間の作業通路14が、対応する作業通路検出部27によって所定幅で形成されたと判断されたときに、移動対象とされた移動棚10a及び10bを停止させるようにしても良い。
ステップS9の実行後、ステップS13でインターロック状態となる。インターロック状態は、ステップS14でインタローク解除が確認されるまで維持され、棚移動処理により新たに形成された作業通路14が固定される。
例えば、図10に示すように、移動棚10b及び10c間に作業通路14が形成された後、移動棚10b及び10cのフリックセンサ3の全表示用LED33を点灯状態にする全点灯状態3Cとすることにより、フリックセンサ3を参照して作業者は移動棚10b及び10c間の作業通路14がインターロック状態であることを比較的容易に視覚認識することができる。
なお、インターロック状態の解除は、作業通路14の両側の移動棚10のうち、一方の移動棚10のフリックセンサ3に対して操作底面52に触れるタッチ操作を行うことにより、行うことができる。
例えば、図10に示すインターロック状態の場合、移動棚10bあるいは移動棚10cのフリックセンサ3に対してタッチ操作を行うことによりインターロック状態を解除することができる。なお、タッチ操作も、前述したようにフリックセンサ3から指示検知信号に基づき認識することができる。
ステップS14においてインターロック状態の解除が確認されると(YES)、処理を終了する。
(例外処理(その1))
ステップS5で棚移動処理が実行され、ステップS9で移動停止処理が行われる前のステップS5〜S8のループ期間において、ステップS6で停止操作が検知されるとステップS11で移動停止処理がなされ、処理を終了する。
ステップS5の停止操作は、移動対象の移動棚10のフリックセンサ3に対するタッチ操作によって実行される。
例えば、図9(b) に示すように、移動対象である移動棚10a及び10bが移動中の場合、移動棚10aあるいは移動棚10bのフリックセンサ3に対するタッチ操作によって移動処理を作業通路14の完成前の中途段階で停止させることができる。
(例外処理(その2))
例外処理(その1)と同様のステップS5〜S8のループ期間において、ステップS7で緊急停止バー42の操作が検知されるとステップS10で緊急停止処理がなされる。
例えば、図11に示すように、不完全な状態の作業通路14内に作業者4が存在する最、作業者4は足先等により緊急停止バー42を押圧操作することにより、移動棚装置に緊急停止処理を実行させることができる。
そして、緊急停止処理実行後は、移動棚10b及び10cのフリックセンサ3の全表示用LED33を全点滅状態3Eにすることにより、フリックセンサ3を参照して作業者は移動棚10b及び10c間の作業通路14が緊急停止状態であることを視覚認識することができる。
緊急停止状態は、続くステップS12で緊急停止状態の解除が検知されるまで続けされ、ステップS12で緊急停止状態の解除が検知されると(YES)、ステップS13のインターロック状態に移行する。
緊急停止状態の解除操作は、例えば、作業通路14を形成する両側の移動棚10のいずれかのフリックセンサ3にタッチ操作を行うことにより行うことができる。
例えば、図12に示すように、作業通路14を形成する両側の移動棚10b及び10cのうち一方である移動棚10bのフリックセンサ3に対しタッチ操作を行うことにより、緊急停止状態の解除操作を行うことができる。その結果、緊急停止状態からインターロック状態となり、フリックセンサ3は全点滅状態3Eから全点灯状態3Cとなる。さらに、ステップS14のインターロック状態解除操作(フリックセンサ3に対するタッチ操作)を行うことにより、インターロック状態が解除され、フリックセンサ3の表示内容が無点灯状態となり、インターロック状態が解除されていることを視覚認識することができる。
なお、ステップS5〜S8のループ期間において、侵入センサ41による侵入者が検知されても棚移動処理を停止することなく、続行される。
<効果>
本実施の形態の移動棚装置において棚移動制御部である主制御部20及び副制御部24は、指示受付部であるフリックセンサ3からの指示検知信号(移動に関する指示)に基づき、フリック操作における指示方向を移動方向として決定することができるため、フリック操作の指示方向と移動対象の移動棚10の移動方向を合致させることができる結果、移動棚装置の操作者は直感的な通路形成操作を行うことができる。
加えて、フリック操作による指示方向として、左フリック操作及び右フリック操作により、移動棚10の配列方向に沿って互いに反対方向となる2つの移動方向(左方向及び右方向)のいずれかを選択指示することができるため、一のフリックセンサ3に対し、2つの移動方向のうち一の移動方向を指示する通路形成操作を極めて容易に操作ミスなく行うことができる。
その結果、移動制御内容の制約及び装置の複雑化を伴うことなく、通路形成操作による操作性の良いフリックセンサ3を有する移動棚装置を得ることができる。
さらに、本実施の形態の移動棚装置は、フリック操作を行う場所を所定の奥行きを有するフリック操作空間50に設定しているため、フリック操作空間50の範囲を認識しやすく、フリック操作を行う指等がフリック操作空間50から外れにくくなる効果を奏する。
加えて、赤外線LED31,フォトダイオード32から構成される光センサである赤外線センサを用いることにより、フリック操作空間50を形成(規定)する内面である操作底面52等はセンス機能に直接関与しない。
このため、肘等により操作可能にフリック操作空間50を十分広く設けることにより、操作者は指以外の肘等によるフリック操作、手袋を装着した状態の手によるフリック操作等が行え、多様な形態の通路形成操作を比較的容易に行うことができる。このような効果は、静電式等のタッチセンサでは得ることができない。
加えて、タッチセンサ等を用いる場合に比べて、操作底面52等を十分高い強度になるように設けてフリックセンサ3の強度向上を図ることができる。例えば、操作底面52を鋼板や強度の高い樹脂等により構成し、強度向上を図ることができる。
すなわち、フリック操作空間50を規定する内面(操作底面52等)に強く接触する等、比較的乱暴な通路形成操作を行ってもフリックセンサ3はその性能を劣化させることなく維持することができる。
また、上述したように操作底面52等のフリック操作空間50を形成する内面はセンス機能に直接関与しないため、上記内面に埃等が付着しても赤外センサによるセンス機能はほとんど影響を受けない。
加えて、フリックセンサ3は複数の表示用LED33からなる表示部により、指示方向に沿って表示用LED33が順次点灯する順次発光状態3Lを呈するため、移動方向(指示方向)視覚認識可能に表示するため、操作者は直感的に移動方向が視覚認識できる。
<その他>
本実施の形態では、各移動棚10に対応するフリックセンサ3が設けられている例で説明したが、さらに、プッシュスイッチ等の通路形成用スイッチを前パネル部11上にさらに設けても良い。この場合、通路形成用スイッチに対しフリック操作以外の操作(タッチ操作相当)を割り当てるよう対応も考えられる。この場合も、移動棚10の移動方向の指示はフリックセンサ3に対するフリック操作によって行う。
また、本実施の形態では、赤外線センサとして赤外線LED31とフォトダイオード32との組合せ構造を示したが、一方に光の送受信機能を持たせ、他方に光の反射機能を持たせる等の組合せ構造等、他のバリエーションでも実現可能である。すなわち、フリックセンサ3の長手方向に垂直な送受信方向においてフリック操作空間50を挟んで光の送受信が可能な複数の光の送受信経路を形成し、複数の光の送受信経路の遮断状況が認識可能に構成すれば、その態様は任意である。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
3 フリックセンサ
10 移動棚
14 作業通路
20 主制御部
24 副制御部
28 棚安全スイッチ
29 駆動用モータ
31 赤外線LED
32 フォトダイオード
33 表示用LED
50 フリック操作空間
52 操作底面

Claims (4)

  1. 所定の配列方向に沿って移動自在に配設された複数の移動棚と、
    前記各移動棚を前記所定の配列方向に沿って移動させるための棚移動部と、
    移動用操作に応じて、前記各移動棚の移動に関する指示を受け付ける指示受付部と、
    前記指示受付部で受付けられた前記移動に関する指示に基づき、前記各移動棚の移動制御を行う棚移動制御部とを備え、
    前記移動に関する指示は、前記複数の移動棚のうち少なくとも一つを移動対象とした移動方向の指示を含み、前記移動用操作は前記所定の配列方向に沿った指示方向にスライドさせるフリック操作を含み、
    前記棚移動制御部は、前記移動に関する指示に基づき、前記フリック操作における前記指示方向を前記移動方向として決定することを特徴とする、
    移動棚装置。
  2. 請求項1記載の移動棚装置であって、
    前記指示受付部は、
    所定の奥行きを有し、前記所定の配列方向に合致した方向を長手方向とした操作空間を有し、
    前記操作空間内において、前記長手方向に沿った方向を前記指示方向とした前記フリック操作を可能にしたことを特徴とする、
    移動棚装置。
  3. 請求項2記載の移動棚装置であって、
    前記指示受付部は、
    前記操作空間の外部に前記長手方向に配列される複数の光センサを有し、前記複数の光センサは前記長手方向に垂直な送受信方向において前記操作空間を挟んで光の送受信が可能な複数の光の送受信経路を形成し、前記複数の光の送受信経路の遮断状況に基づき前記移動に関する指示を受け付けることを特徴とする、
    移動棚装置。
  4. 請求項1〜請求項3のうち、いずれか1項に記載の移動棚装置であって、
    前記指示受付部は、前記移動制御部の制御下で前記移動制御の内容を表示する表示部をさらに備え、
    前記表示部は前記移動方向を視覚認識可能に表示することを特徴とする、
    移動棚装置。
JP2013037019A 2013-02-27 2013-02-27 移動棚装置 Active JP6106462B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013037019A JP6106462B2 (ja) 2013-02-27 2013-02-27 移動棚装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013037019A JP6106462B2 (ja) 2013-02-27 2013-02-27 移動棚装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014162623A true JP2014162623A (ja) 2014-09-08
JP6106462B2 JP6106462B2 (ja) 2017-03-29

Family

ID=51613583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013037019A Active JP6106462B2 (ja) 2013-02-27 2013-02-27 移動棚装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6106462B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023149271A1 (ja) * 2022-02-07 2023-08-10 i-PRO株式会社 カメラ装置および通信状態通知方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06293409A (ja) * 1993-04-08 1994-10-21 Kongo Kk 電動式移動棚システムのモニタリング装置
JP2010244405A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Kyushu Hitachi Maxell Ltd 操作装置
JP2012048525A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Sharp Corp 操作装置、及びその操作装置を含む画像形成装置、並びに、表示方法
JP2012069008A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Sharp Corp コンテンツ表示装置、制御方法、携帯端末、プログラム及び記録媒体

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06293409A (ja) * 1993-04-08 1994-10-21 Kongo Kk 電動式移動棚システムのモニタリング装置
JP2010244405A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Kyushu Hitachi Maxell Ltd 操作装置
JP2012048525A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Sharp Corp 操作装置、及びその操作装置を含む画像形成装置、並びに、表示方法
JP2012069008A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Sharp Corp コンテンツ表示装置、制御方法、携帯端末、プログラム及び記録媒体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023149271A1 (ja) * 2022-02-07 2023-08-10 i-PRO株式会社 カメラ装置および通信状態通知方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6106462B2 (ja) 2017-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3105160B1 (en) Elevator operator interface
US9001087B2 (en) Light-based proximity detection system and user interface
TWI423096B (zh) 具可觸控投影畫面之投影系統
DK2977841T3 (en) Procedure for operating an industrial robot
US9074884B2 (en) Electro-optical distance measuring device with a gesture-based measurement trigger that functions without contacting the measuring device
KR101675228B1 (ko) 3차원 터치스크린 장치, 터치스크린 장치 및 그 제어방법 그리고 디스플레이 장치
US20110032215A1 (en) Interactive input system and components therefor
JP2013124166A (ja) エレベータ
KR20170123028A (ko) 터치스크린 장치 및 그 제어방법 그리고 디스플레이 장치
KR102418600B1 (ko) 비접촉식 홀로그램 엘리베이터
US11429230B2 (en) Motorist user interface sensor
CN104571731B (zh) 触摸面板和显示装置
JP6106462B2 (ja) 移動棚装置
JP2013232062A (ja) タッチパネル誤操作防止入出力装置
JP2010511221A (ja) 手持型ポインティング装置を介したデータ処理の三次元制御
Chuang et al. Touchless positioning system using infrared LED sensors
TWI436242B (zh) 移動偵測裝置
JP5977477B1 (ja) 光出射角の制御用のタッチ入力ユニットを備えた照明器具システム
KR102636329B1 (ko) 스크린리스 엘리베이터 작동 제어 장치 및 방법
KR20130110309A (ko) 반사부를 이용한 터치인식 시스템
TWI543045B (zh) 觸控裝置和觸控投影系統
WO2021260989A1 (ja) 空中像表示入力装置及び空中像表示入力方法
JP2015152394A (ja) 操作検出装置
KR101646562B1 (ko) 터치스크린 장치 및 그 제어방법 그리고 디스플레이 장치
KR102359889B1 (ko) 리얼 터치 키패드를 연동하는 홀로그램 엘리베이터

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6106462

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350