JP2014161891A - 鋳型製造方法、鋳型及び鋳造方法 - Google Patents

鋳型製造方法、鋳型及び鋳造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度な鋳物を製造することが可能で、かつ、鋳物砂の再利用が容易となる鋳型を提供する。
【解決手段】鋳型製造方法であって、鋳物砂に、珪酸ナトリウムと樹脂被覆したアルミナセメントとを添加し混合して混錬物を作製する混錬工程と、鋳型の外形形状に沿った形状の鋳型製造用型を作製し、設置する鋳型製造用型設置工程と、前記混錬物を前記鋳型製造用型に充填し圧密する充填工程と、前記鋳型製造用型内に充填され圧密された前記混錬物を固化する固化工程と、乾燥固化された前記混錬物から前記鋳型製造用型を取り除く除去工程と、を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、鋳型製造方法、鋳型及び鋳造方法に関する。
大型の鋳物を製造する場合、鋳型として砂型を用いる場合がある。砂型を用いた鋳造方法では、蒸気タービン、ガスタービン又はコンプレッサ等に用いる車室を製造することができる。ここで、車室とは、蒸気タービン、ガスタービン又はコンプレッサの主要部を内蔵し蒸気や膨張気体を閉じ込める容器(ケーシングとも称される)である。
砂型を用いた鋳造方法としては、例えば、木型に鋳物砂を充填して100℃程度で高温処理して砂型を形成し、形成した砂型に1200〜1500℃程度の高温溶融させた金属(溶湯)を注ぎ込み(鋳込み)、冷却して溶湯を固化させた(鋳込み成型)後、砂型を破砕して、固化した金属(鋳物)を取り出すことで、鋳物を製造する方法がある。
ここで、砂型は、鋳物砂で製造した鋳型であり、形成する際に、鋳物砂にバインダを混ぜ、バインダにより鋳物砂を固化する処理することで作製している。近年、バインダとして、無機材を用いることが提案されている。例えば、特許文献1には、ジルコンサンド、珪砂等の耐火性材料にシリカ及びシリカ以外の無機酸化物とからなる複合酸化物ゾルをバインダとして添加することが記載されている。
特開平05-277622号公報
ここで、バインダとして有機樹脂を用いた場合、鋳込み時に注ぎ込まれた金属によって加熱されることで、有機樹脂が熱分解又は燃焼してガスが発生し、鋳物のガス欠陥の要因になる。これに対して、特許文献1に記載の無機材をバインダとして用いることで、バインダを起因としてガスが生じることを抑制でき、砂型に溶湯を鋳込みした場合にガスが生じることを抑制することができる。
ここで、砂型は、大量の砂を用いて作製されるため、経済性、廃棄物処理等の観点から、再生して再利用できることが望まれている。そのため、砂型としての耐久性に加え、鋳物を製造した後は、粉砕され、砂に再生できるための処理のしやすさ、具体的には脆性(崩壊性)との両立が求められている。しかしながら、特許文献1に記載のバインダを用いた鋳型は、鋳込み後も強度が高くなり、再利用しにくい場合がある。
本発明は、高精度な鋳物を製造することが可能で、かつ、鋳物砂の再利用が容易となる鋳型製造方法、鋳型及び鋳造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成する第1の発明は、鋳物の製造に用いる鋳型製造方法であって、鋳物砂に、表面に樹脂皮膜を形成したアルミナセメント、ρ−アルミナ又は水酸化カルシウムのいずれか一種と、珪酸ナトリウムとを添加し混合して混錬物を作製する混錬工程と、鋳型の外形形状に沿った形状の鋳型製造用型を作製し、設置する鋳型製造用型設置工程と、前記混錬物を前記鋳型製造用型に充填し圧密する充填工程と、前記鋳型製造用型内に充填され圧密された前記混錬物を固化する固化工程と、乾燥固化された前記混錬物から前記鋳型製造用型を取り除く除去工程と、を有することを特徴とする鋳型製造方法にある。
第2の発明は、前記表面に樹脂皮膜を形成したアルミナセメントを用いる場合、前記混錬工程は、前記鋳物砂に対する前記珪酸ナトリウムの添加量が0.4重量%以上0.6重量%以下であり、前記鋳物砂に対する前記アルミナセメントの添加量が0.4重量%以上1.0重量%以下であることを特徴とする第1に記載の鋳型製造方法にある。
第3の発明は、前記表面に樹脂皮膜を形成したρ−アルミナを用いる場合、前記鋳物砂に対する前記珪酸ナトリウムの添加量が0.2重量%以上0.6重量%以下であり、前記鋳物砂に対する前記ρ−アルミナの添加量が0.5重量%以上1.0重量%以下であることを特徴とする第1に記載の鋳型製造方法にある。
第4の発明は、前記表面に樹脂皮膜を形成した水酸化カルシウムを用いる場合、前記混錬工程は、前記鋳物砂に対する前記珪酸ナトリウムの添加量が0.2重量%以上1.0重量%以下であり、前記鋳物砂に対する前記水酸化カルシウムの添加量が0.5重量%以上1.0重量%以下であることを特徴とする第1に記載の鋳型製造方法にある。
第5の発明は、前記混錬工程は、前記鋳物砂に水酸化ナトリウムを更に添加し混合することを特徴とする第1から4のいずれか一の発明に記載の鋳型製造方法にある。
第6の発明は、前記鋳物砂は、ムライト砂であることを特徴とする第1から5のいずれか一の発明に記載の鋳型製造方法にある。
第7の発明は、前記固化工程は、前記混錬物を100℃以上300℃以下に加熱しつつ乾燥させて、固化させることを特徴とする第1から6のいずれか一の発明に記載の鋳型製造方法にある。
第8の発明は、第1から6のいずれか一の発明に記載の製造方法で製造されたことを特徴とする鋳型にある。
第9の発明は、第1から6のいずれか一の発明に記載の製造方法で鋳型を製造する工程と、前記鋳型に溶融金属を注入する注入工程と、前記鋳型に注入した金属を凝固させる金属凝固工程と、凝固した前記金属を前記鋳型から取り出す取出工程と、を有することを特徴とする鋳造方法にある。
第10の発明は、前記注入工程は、前記溶融金属を1200℃以上として、前記鋳型に注入することを特徴とする第9の発明に記載の鋳造方法にある。
本発明によれば、高精度な鋳物を製造することが可能で、かつ、鋳物砂の再利用が容易となる。
図1は、本実施形態の鋳型の概略構成を示す斜視図である。 図2Aは、本実施形態の鋳型の概略構成を示すYZ面断面図である。 図2Bは、本実施形態の鋳型の概略構成を示すZX面断面図である。 図3Aは、本実施形態の鋳型の鋳物砂とバインダとの関係を示す模式図である。 図3Bは、本実施形態の鋳型のバインダの概略構成を示す模式図である。 図4は、本実施形態の鋳型製造方法の一例を示すフローチャートである。 図5は、本実施形態の鋳型製造方法の一例を説明するための図である。 図6は、本実施形態の鋳型製造方法の一例を説明するための図である。 図7は、本実施形態の鋳造方法の一例を示すフローチャートである。 図8は、本実施形態の鋳造方法の一例を説明するための図である。 図9は、試験例1における鋳型の圧縮強度を示すグラフである。 図10は、試験例2における鋳型の圧縮強度を示すグラフである。 図11は、試験例3における鋳型の圧縮強度を示すグラフである。 図12は、試験例4における鋳型の圧縮強度を示すグラフである。 図13は、試験例5における鋳型の圧縮強度を示すグラフである。 図14は、試験例6における鋳型の圧縮強度を示すグラフである。 図15は、試験例7における鋳型の圧縮強度を示すグラフである。 図16は、試験例8における鋳型の圧縮強度を示すグラフである。 図17は、試験例9における鋳型の圧縮強度を示すグラフである。 図18は、試験例10における鋳型の圧縮強度を示すグラフである。 図19は、試験例11における鋳型の圧縮強度を示すグラフである。 図20は、試験例12における鋳型の圧縮強度を示すグラフである。 図21は、樹脂の添加量と硬化遅延時間との関係を示すグラフである。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。また、以下で説明する鋳型製造方法、鋳型及び鋳造方法は、蒸気タービン、ガスタービン、コンプレッサ等の車室(ケーシング)の製造に好適に適用できるが、これに限られるものではない。
図1は、本実施形態の鋳型の概略構成を示す斜視図である。図2Aは、本実施形態の鋳型の概略構成を示すYZ面断面図である。図2Bは、本実施形態の鋳型の概略構成を示すZX面断面図である。図1に示す鋳型10は、上鋳型12と下鋳型14とを有する。鋳型10は、図2A及び図2Bに示すように上鋳型12と下鋳型14とを重ね合わせると、上鋳型12の下面24と、下鋳型14の上面26との外縁側の領域が全周で接触する。また、鋳型10は、上鋳型12と下鋳型14とを重ね合わせた状態で、上鋳型12の下面24と下鋳型14の上面26との間に空間16が形成される。この空間16は、形成する鋳物に対応した形状であり、鋳物形成領域となる。鋳物形成領域とは、溶融された金属を注ぎ込み、充填させ、固めることで目的の鋳物が形成される領域である。
また、上鋳型12には、湯口20と複数の空気穴22が形成されている。湯口20と複数の空気穴22は、空間16と繋がっている。なお、空間16は、湯口20と複数の空気穴22と接続している部分以外が閉じられた空間となっている。
鋳型10は、以上のような形状であり、湯口20と複数の空気穴22以外は、塞がれている空間16が形成されている。なお、本実施形態は、鋳型10を上鋳型12と下鋳型14とを重ね合わせた形状としたが、これに限定されない。例えば、鋳型10は、更に中子を備えていてもよい。また、鋳型10の空間の形状は、目的の鋳物を形状に合わせて種々の形状、大きさとすればよい。
次に、図3A及び図3Bを用いて、鋳型10についてより詳細に説明する。図3Aは、本実施形態の鋳型の鋳物砂とバインダとの関係を示す模式図である。図3Bは、本実施形態の鋳型のバインダの概略構成を示す模式図である。
鋳型10は、鋳物砂を固化させて所定の形状としたいわゆる砂型である。鋳物砂は、耐火性を備える砂である。鋳物砂としては、例えば、珪砂、ジルコン砂、クロマイト砂、オリビン砂又はムライト砂など、砂型を形成する砂として使用可能な従来公知のものを使用できる。以下本実施形態では、鋳物砂として、ムライト砂を用いた場合として説明する。ムライト砂は、耐火性が高い粒子である。
鋳型10は、図3Aに示すように、バインダ32を用いて鋳物砂30を連結させることで、固化させている。鋳型10は、バインダ32を用いて、鋳物砂30同士を連結させることで、結合力が弱い鋳物砂30同士を鋳型として用いることが可能な強度で固化させている。バインダ32は、複数の無機材料で形成されており、第1連結体34と第2連結体36とで鋳物砂30と鋳物砂30とを連結させている。第1連結体34及び第2連結体36は砂粒子を連結するバインダの構成をモデル化した一例である。
ここで、第1連結体34は、珪酸ナトリウム(珪酸ソーダ)を処理、具体的には熱処理することで形成される材料で形成されている。第2連結体36は、セメント系材料を処理、具体的には熱処理することで形成される材料で形成されている。セメント系材料としては、アルミナセメントを用いることができる。
アルミナセメントは、カルシウムアルミネート(CaO・Al)を主成分とするセメントである。また、ポルトランドセメントは、カルシウムシリケート(2CaO・SiO)を主成分とするセメントである。なお、鋳型のバインダとして、無機材料の珪酸ナトリウムとセメントとの組み合わせとすることで得られる効果については、後述する。
また、アルミナセメント以外には、ρ−アルミナ(Al23・nH2O:≒0.5)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)を用いることができる。
ρ−アルミナは、アルミナの中でも特異なアルミナであり、水と反応し、固化する特性を有している。
水酸化カルシウムは、珪酸ナトリウムと反応し、以下の反応式(1)のようにゲル化することで固化する。
Na2O・nSiO2+Ca(OH)2+mH2O→CaO・nSiO2・mH2O・2NaOH ・・・(1)
次に、図4から図6を用いて、鋳型の製造方法について説明する。図4は、本実施形態の鋳型製造方法の一例を示すフローチャートである。図4に示す処理は、全自動で実行してもよいし、オペレータが各工程を実行する装置を操作して実行してもよい。
まず、鋳型製造方法は、混錬物を作製する(ステップS12)。本実施形態では、鋳物砂に珪酸ナトリウムとセメントとを添加し混合して混錬物を作製する。これにより、鋳物砂にバインダとなる珪酸ナトリウムとセメントとが混合された混錬物を作製する。なお、セメントとしては、例えば、アルミナセメントとポルトランドセメントが例示される。
次に、鋳型製造方法は、木型の作製と設置を行う(ステップS13)。鋳型製造方法は、製造する鋳型の形状に合わせた木型を作製し、所定の位置に設置する。木型とは、鋳型の外形形状に沿って形成された型(鋳型製造用型)である。鋳型製造用型は、砂型の製造の際に型として用いることができる各種材料で形成することができる。また、鋳型製造方法は、ステップS12とステップS13の処理を並列して実行しても、逆の順序で実行してもよい。
鋳型鋳造方法は、混錬物を作製し、木型の設置を行ったら、混錬により作製された混錬物を木型に充填し、圧密する(ステップS14)。圧密とは、所定の圧力を加えることによって木型の隅々まで混錬物を充填させる動作である。ここで、所定の圧力は、例えば人の手で押す程度の圧力である。これにより、木型内の空間に混錬物を充填させる。
鋳型製造方法は、木型内に混錬物を充填させたら、混錬物を乾燥により固化させる(ステップS16)。ここで、乾燥は、所定の温度に加熱して実行することが好ましい。加熱乾燥する場合は、例えば、温風乾燥により120℃程度まで昇温させる。
ここで、本実施形態の混錬物は、乾燥により、鋳物砂に添加した珪酸ナトリウムとセメントとが鋳物砂と鋳物砂との間で両者を連結させることで、鋳物砂同士が結合され、固化されるものと本発明者らは考えている。具体的には、水と結合した結合剤(バインダ)組成物である珪酸ナトリウムとセメントが、乾燥により水が蒸発されることにより、鋳物砂と結合しつつ、鋳物砂と鋳物砂との間で結合し、鋳物砂間の結合を強化しているものと本発明者らは考えている。
ここで、セメントの固化は、主成分の水和反応が生じた後、水和物の結晶転化で進み、鋳物砂と鋳物砂を結合させる。例えば、アルミナセメントの主成分であるカルシウムアルミネートは、乾燥時に以下の反応が生じる。ここで、下記反応式では、CaOをC、AlをA、HOをHとそれぞれ略して示す。
まず水和反応は、下記の反応式(1)〜(3)のように進行する。
CA+10H→CAH10・・・(1)
2CA+11H→CAH+AH・・・(2)
3CA+12H→CAH+2AH・・・(3)
次に、水和物の結晶転化の反応は、まず準安定型結晶(CAH10,CAH)が生成され、その後、安定型結晶(CAH)が生成される。具体的には、下記の反応式(4)、(5)となる。
3CAH10→CAH+2AH+18H・・・(4)
3CAH→2CAH6+AH+9H・・・(5)
また、混錬物中のカルシウムアルミネートは、成分中のCaOが水和反応し、生成したCa(OH)(反応式は(CaO+HO→Ca(OH)))が、珪酸ナトリウムと反応し、ゲル化することでの固化も生じる。ここで、珪酸ナトリウムは、NaSiO、NaSiO、NaSi、NaSi等種々の化合物として存在している。珪酸ナトリウムと水酸化カルシウムとの例えば反応は下記の反応式(6)となる。
NaO・nSiO+Ca(OH)+mHO→CaO・nSiO・mHO・2NaOH・・・(6)
鋳型製造方法は、木型内の混錬物を固化させたら、固化した混錬物から木型を除去する(ステップS18)。木型を除去した固化した混錬物は、鋳型の少なくとも一部となる。鋳型製造方法は、鋳型に含まれる各部品を上記処理で作製することで、鋳型を製造する。
次に、図5及び図6を用いて図1に示す鋳型の製造方法を具体的に説明する。図5及び図6は、本実施形態の鋳型製造方法の一例を説明するための図である。ここで、図5は、上述した鋳型10の上鋳型12の鋳型製造方法の一例を示している。図6は、上述した鋳型10の下鋳型14の鋳型製造方法の一例を示している。
図5を用いて、上鋳型12の製造方法について説明する。上鋳型の製造方法は、まず、ステップS102に示すように、設置面50に木型52を設置する。木型52は、木型本体54と木型本体54の外周を覆う枠部56とを含む。木型本体54は、上鋳型の下面に対応する形状である。また、木型本体54は、上鋳型の空気穴に対応する位置に突起54aが配置されている。枠部56は、鋳型が設けられる部分(混錬物が充填される部分)鉛直方向の上側の端部よりも高い位置まで延在している。次に上鋳型の製造方法は、ステップS104に示すように、木型52に混錬物60を充填し、圧密する。このとき、上鋳型の湯口に対応する領域に湯口棒58を配置した状態で、混錬物60を充填する。上鋳型の製造方法は、その後、充填した混錬物60を乾燥させて固化し、木型52を取り除くことで、ステップS106に示すように、上鋳型12を製造する。なお、上鋳型12は、鋳型を保持するために、枠部56がそのまま装着されている。なお、図に示すような湯口20、空気穴22が形成される。
次に、図6を用いて、下鋳型14の製造方法について説明する。下鋳型の製造方法は、まず、ステップS112に示すように、木型70を設置する。木型70は、木型本体72と木型本体72の外周を覆う枠部74とを含む。木型本体72は、下鋳型の上面に対応する形状である。枠部74は、鋳型が設けられる部分(混錬物が充填される部分)鉛直方向の上側の端部よりも高い位置まで延在している。次に、下鋳型の製造方法は、ステップS114に示すように、木型70に混錬物80を充填し、圧密する。下鋳型の製造方法は、その後、充填した混錬物80を乾燥させて固化し、木型70を取り除くことで、ステップS116に示すように、下鋳型14を製造する。
鋳型10は、図5及び図6に示すように上鋳型12と下鋳型14とを製造し、上鋳型12と下鋳型14と組み合わせることで製造される。
次に、図7及び図8を用いて、鋳造方法について説明する。図7は、本実施形態の鋳造方法の一例を示すフローチャートである。図8は、本実施形態の鋳造方法の一例を説明するための図である。ここで、図7に示す処理は、全自動で実行してもよいし、オペレータが各工程を実行する装置を操作して実行してもよい。
まず、本実施形態の鋳造方法は、鋳型を作製する(ステップS60)。具体的には、上述した鋳型製造方法により鋳型を製造する。具体的には、図8のステップS122に示すように、上鋳型12と下鋳型14とを組み合わせた鋳型10を製造する。ここで、鋳型は、鋳物の製造とは分離して予め作製しておいてもよいし、鋳物の製造を実行する毎に作製してもよい。
次に、鋳造方法は、溶融金属を鋳型に注入する(ステップS62)。具体的には、図8のステップS124に示すように上鋳型12の湯口20から空間16に溶融金属90を注入する。本実施形態の鋳造方法において鋳型に注入される溶融金属は溶湯ともいう。また、溶湯を鋳型に注入する作業は注湯ともいう。また、金属を高温溶融して注湯する一連のプロセスを鋳込みという。ここで、鋼の場合、鋳込み時の溶湯の温度は、例えば1200℃から1500℃となる。
また、鋳造方法は、鋳型に溶融金属を注入する前に、鋳型を予熱してもよい。例えば、鋳型を炉(真空炉、焼成炉)内に配置し、800℃以上900℃以下まで加熱する。予熱を行うことで、鋳型に溶湯を注入した際に鋳型が損傷することを抑制することができる。
鋳造方法は、鋳型に溶融金属を注入したら、鋳型に注湯した溶湯を凝固させる(ステップS64)。鋳造方法は、例えば、鋳型を自然冷却等により冷却することで、溶融金属を凝固させる。これにより、図8のステップS126に示すように、鋳型10の上鋳型12と下鋳型14との間の空間16に凝固した金属が充填された状態とすることができる。なお、鋳込み温度から環境温度へ自然冷却させることにより溶融金属は凝固するが、温度調整装置等を用いて、鋳型及び鋳型内の溶融金属の温度を制御しつつ、冷却させて、凝固させてもよい。
その後、鋳造方法は、鋳型を破砕又は粉砕して凝固した金属を鋳型から取り出す(ステップS66)。図8に示すように、鋳型から取り出した凝固した金属92が、鋳物94となる。取り出した鋳物は、必要に応じて表面や内部の仕上げ加工を適宜行って仕上げる。
ここで、破砕又は粉砕した鋳型は、再生処理することで、再び、鋳型に用いる鋳物砂として用いることができる。再生処理とは、破砕又は粉砕した鋳型を更に粉砕して、粒子(砂粒子)化し、更に、粒子に付着しているバインダ(珪酸ナトリウム及びセメント又はこれらの反応物)を除去することで、鋳物砂とする処理である。再生処理には、粒子同士を相互摩擦させて、付着しているバインダを除去する方法が利用できる。
以上より、本実施形態は、鋳物砂に無機材料である珪酸ナトリウムとセメントとを混錬し、生成した混錬物を木型に投入し、当該珪酸ナトリウムとセメントとをバインダとして木型に投入された鋳物砂を固化させ、鋳型を作製する。
このように、バインダとして、無機材料である珪酸ナトリウムとセメントを用いることで、鋳型に有機材料が用いられることを抑制することができ、鋳物の製造、具体的には鋳込み時に、鋳型からガスが生じ、鋳物にガス欠陥を生じさせることを防ぐことができる。
更に、本実施形態は、珪酸ナトリウムとセメントとを組み合わせたバインダを用いることで、鋳込み前及び鋳込み中の鋳型強度を高くしつつ、鋳込み後の鋳型強度を低くすることができる。ここで、本実施形態において、鋳込み前とは、鋳型に溶融金属が注入される前である。鋳込み中とは、鋳型に溶融金属が注入されている間である。鋳込み後とは、鋳型に注入された溶融金属が凝固した後である。鋳込み前の鋳型強度を高くできることで、製造した鋳型で鋳物を製造する前に、鋳型が変形したり、損傷したりすることを抑制することができる。また、鋳込みにより、鋳型に溶融金属を注入する際に注入した溶融金属の圧力等で鋳型が変形したり、損傷したりすることも抑制することができる。これにより鋳型、更に鋳型を用いた鋳物の製造の歩留まりを高くすることができる。また、本実施形態は、鋳込み後の鋳型強度を低くすることで、つまり鋳込み後の鋳型崩壊性を高くすることで、鋳型から鋳物を取り出しやすくすることができる。また、鋳物の取り出し時に鋳型を粉砕する力で、鋳物が損傷することを抑制することができる。更に、鋳物を取り出した後の鋳型を再生処理で粒子に粉砕する際に必要なエネルギーを少なくすることができる。これにより、鋳型の製造に大量に使用される鋳物砂を効率よく再利用することができるため、鋳型を効率よく製造することができる。また、鋳物砂を再利用することで、鋳型及び鋳物の製造時に発生する廃棄物の量を少なくすることができる。
ここで、上記効果は、鋳物として、高温、具体的には、1200℃以上の溶融金属を鋳込みした場合、顕著に得ることができる。つまり、珪酸ナトリウムとセメントとを組み合わせたバインダを用いることで、セメントを用いない場合よりも鋳込み後の強度をより低くすることができる。より具体的には、バインダとしてセメントを用いず珪酸ソーダを用いる場合、鋳込み処理が行われた後、例えば、1200℃の高温に一度加熱されると、強度が高くなってしまい、鋳型から鋳物を取り出しにくくなり、かつ、鋳物砂の再利用が実行しにくくなる。これに対して、珪酸ナトリウムとセメントとを組み合わせたバインダを用いることで、鋳込み処理後の鋳型の強度を低くすることができる。これは、珪酸ナトリウムと共に添加されたセメントが、鋳込み温度、例えば1200℃以上1500℃以下で加熱されると、結合力が弱くなるためであると考えられる。
また、珪酸ナトリウムとセメントとを組み合わせたバインダを用いることで、セメントを用いない場合よりも混錬物を固化させる際に、短時間で固化させることができる。これは、セメントの主成分であるカルシウム化合物が上述したカルシウムアルミネートのように、水和反応及び水和物の結晶転化の反応によって固化するためであると考えられる。
ここで、本実施形態は、セメントとしてアルミナセメントを用いる場合、鋳物砂に対する珪酸ナトリウムの添加量を、0.4重量%以上0.6重量%以下とし、且つ、鋳物砂に対するアルミナセメント添加量を、0.4重量%以上1.0重量%以下とすることが好ましい。鋳物砂に対する珪酸ナトリウム及びアルミナセメントの添加量を上記範囲とすることで、鋳込み前の鋳型強度をより高くすることができ、且つ、鋳込み後の鋳型強度をより低くすることができる。これにより、鋳物の製造時の鋳型の強度を維持しつつ、鋳物の製造後の鋳型のハンドリング性(処理のしやすさ)を高くすることができる。
ここで、本実施形態は、鋳物砂に対する珪酸ナトリウムの添加量は、0.2重量%以上0.6重量%以下とし、且つ、鋳物砂に対するρ−アルミナの添加量を0.5重量%以上1.0重量%以下にすることが好ましい。鋳物砂に対する珪酸ナトリウム及びρ−アルミナの添加量を上記範囲とすることで鋳込み前の鋳型強度をより高くすることができ、且つ鋳込み後の鋳型強度をより低くすることができる。これにより、鋳物の製造時の鋳型の強度を維持しつつ、鋳物の製造後の鋳型のハンドリング性(処理のしやすさ)を高くすることができる。また、添加量をより好ましい範囲、更に好ましい範囲とすることで、上記効果をより好適に得ることができる。
ここで、本実施形態は、鋳物砂に対する珪酸ナトリウムの添加量は、0.2重量%以上1.0重量%以下とし、且つ、鋳物砂に対する水酸化カルシウムの添加量を0.5重量%以上1.0重量%以下にすることが好ましい。
鋳物砂に対する珪酸ナトリウム及び水酸化カルシウムの添加量を上記範囲とすることで鋳込み前の鋳型強度をより高くすることができ、且つ鋳込み後の鋳型強度をより低くすることができる。これにより、鋳物の製造時の鋳型の強度を維持しつつ、鋳物の製造後の鋳型のハンドリング性(処理のしやすさ)を高くすることができる。また、添加量をより好ましい範囲、更に好ましい範囲とすることで、上記効果をより好適に得ることができる。
ここで、本実施形態では、セメントとして、アルミナセメント、ρ−アルミナ、水酸化カルシウムを用いることで、鋳物の製造時の鋳型の強度を維持しつつ、鋳物の製造後の鋳型のハンドリング性(処理のしやすさ)をより高くすることができるが、他のセメントも用いることが可能である。また、バインダとして、セメントに加え、ρ−アルミナ及び消石灰(Ca(OH))の少なくとも一方を更に加えてもよい。また、鋳型製造方法は、鋳物砂にバインダを加えて作製した混錬物に、硬化促進剤など鋳型形成に使用可能な他の成分を添加してもよい。
ここで、鋳物の製造方法は、混錬物に水酸化ナトリウムを添加することが好ましい。混錬物に水酸化ナトリウムを添加することで混錬物の流動性を向上させることができ、かつ、鋳込み前の強度も高くすることができる。
本実施形態のように、鋳型製造用型を木型で作製することで、鋳型製造用型の重量を軽く安価にすることができる。これにより、大型の鋳物(例えば、タービンの車室)を製造するための鋳型とした場合でも、鋳型の作製を簡単にすることができる。木型を使用して鋳型を製造する場合の鋳型固化温度は、100℃以上300℃以下の温度であることが好ましい。例えば、100℃以上300℃以下の鋳型固化温度を4時間維持して砂型を固化させることで、所望の強度の鋳型を得ることができる。なお、鋳型製造用型は、金属製の金型あるいはセラミック製のセラミック型としてもよい。また、セラミック型や金型を使用する場合は、混錬物の乾燥時に木型の場合よりも高温まで、例えば200℃程度まで昇温させることができ、乾燥、固化の工程をより短時間で実行することができる。
ここで、鋳型は、鋳込み前の圧縮強度を、20kgf/cm以上とすることが好ましい。これにより、木型を取り外す際の鋳型の型崩れ等を好適に抑制することができる。また、鋳型は、鋳込み後の圧縮強度を、30kgf/cm以下、より好ましくは10kgf/cm以下とすることが好ましい。これにより、鋳物を取り出す際、鋳型を再生する際に鋳型を破砕又は粉砕しやすくすることができる。鋳型は、上述したように珪酸ナトリウムとセメントとを組み合わせたバインダを用いることで、上記性能を満足する鋳型を製造することができる。
本発明で、セメント材料として用いるアルミナセメント、ρ−アルミナ、水酸化カルシウム等(無機)硬化剤は、水と接触することにより、その効果が発揮され硬化する。
ただし、型の形が小さく、処理時間が短い場合には、きれいな鋳型が形成できても、大きな鋳型で砂の量が多く、処理時間が長くかかる場合には、硬化の反応が終了してしまった状態で成形するようになるため、結果的に成形が不良となる。
これは、木型への砂の流し込み後、砂の密充填化の操作の途中で、砂の硬化が終了すると、砂型の成型が出来ないことによる。
本発明では、この硬化速度を緩和させるために、セメント材料として用いるアルミナセメント、ρ―アルミナ、水酸化カルシウム等(無機)硬化剤の表面に、さらに樹脂被覆をしたものを用いるようにしている。
ここで、被覆する樹脂としては、例えばPVB樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル酸樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂等を例示することができる。
被覆量は、0.5重量%〜2.5重量%とするのが好ましい。なお、被覆量は型の大きさに応じて適宜変更される。
そして、この被覆層が水バリア膜となり、このバリア膜を通過する時間だけ、水の接触時間が延長され、反応(硬化)を遅らせることができる。
図21に樹脂の添加量と硬化遅延時間との関係を示す。
図21では、アクリル酸の樹脂を1.0重量%、2.0重量%にと変化させた場合と、アクリル酸樹脂を添加しない場合のアルミナセメントの硬化時間について試験した。
図21に示すように、樹脂の添加量を多くすると、硬化時間の遅延が確認された。
なお、樹脂添加が無い場合には、30分で硬化した。
ここで、PVB樹脂を用いてアルミナセメントを被覆する場合について説明する。
樹脂を溶解する溶剤としては、エタノール、トルエン、アセトン等を用いることができるが、限定されるものではない。
先ず、PVB樹脂10gをエタノール400gに溶解する。
これに、1000gのアルミナセメントを投入し、混練してスラリー化した後、70℃のオーブンで乾燥する。
乾燥した固形物を粉砕し、150μmの篩で篩い、150μm以下の粉とし、樹脂被覆したアルミナセメント粉を得る。
また、樹脂被覆方法としては、スプレードライヤーによる方法を用いるようにしてもよい。
スプレードライヤーによる方法としては、PVB樹脂10gを500gのエタノールに溶解し、これに1,000gのアルミナセメントを添加して混練することにより、スラリー化した。この際のスラリーの粘度は約300mPa.sであった。このスラリーをスプレードライヤー(熱風温度100℃、アトマイザー回転数1,500rpm)の条件で、100g/分の供給速度でスラリーを供給し、乾燥した。乾燥品の平均粒径は50μmであり、粒径分布は10−100μmである。
(試験例)
以下、試験例を用いて、本実施形態の鋳型製造方法、鋳型及び鋳造方法について説明する。以下の試験例においては、鋳型砂としてムライト砂を用い、ムライト砂にバインダを添加して混練物を作製し、φ50mmで高さが50mmの木型に作製した混錬物を充填し圧密した後、120℃の乾燥機に4時間入れて乾燥固化させ、その後木型を外すことで鋳型を製造した。製造した鋳型の圧縮強度を、120℃強制乾燥後の圧縮強度として計測した。その後、鋳型を1200℃で1時間、熱処理した後の鋳型の圧縮強度を1200℃熱処理後の圧縮強度として測定した。ここで、鋳型の圧縮強度は、圧縮試験機により測定した。計測した120℃強制乾燥後の圧縮強度が、鋳込み前の鋳型の圧縮強度とみなすことができ、1200℃熱処理後の圧縮強度が鋳込み後の鋳型の圧縮強度とみなすことができる。以上のような製造方法及び計測方法を用いて、バインダとして用いる材料、分量を種々に変更して、試験を行った。
(試験例1)
試験例1は、ムライト砂に、珪酸ナトリウム(水50重量%の水溶液)を添加して混合を行い、次に樹脂(PVB樹脂)被覆したアルミナセメント(カルシウムアルミネートを主成分とするセメント)を添加して、更に混合を行い、混練物を作製し、当該混錬物で鋳型を製造した。つまり、試験例1は、珪酸ナトリウムとアルミナセメントとの組み合わせをバインダとして用いた。また、試験例1は、ムライト砂に対する珪酸ナトリウムの添加量を0.6重量%とし、アルミナセメントの添加量を0.5重量%とした。また比較例1として、ムライト砂に珪酸ナトリウムのみを添加した混錬物を作製し、鋳型を作製した。比較例1−1の混錬物は、ムライト砂に対する珪酸ナトリウムの添加量を0.6重量%とした。
試験例1では、被覆樹脂としてPVB樹脂を用いた。
PVB樹脂(積水樹脂社製)10gをエタノール400gに溶解する。
これに、1,000gのアルミナセメントを投入し、混練してスラリー化した後、70℃のオーブンで乾燥し、乾燥した固形物を粉砕し、150μmの篩で篩い、150μm以下の粉とし、樹脂被覆したアルミナセメント粉を得たものを用いた。
計測結果を図9に示す。図9に示すように、試験例1は、120℃強制乾燥後の圧縮強度は70kgf/cmであり、1200℃熱処理後の圧縮強度は10kgf/cmであった。このように、試験例1は、120℃強制乾燥後の圧縮強度が20kgf/cm以上となり、1200℃熱処理後の圧縮強度が10kgf/cm以下となる。これにより、鋳込み前の鋳型の圧縮強度を高くし、かつ、鋳込み後の鋳型の圧縮強度を低くすることができ、鋳型としての強度を維持しつつ、鋳型製造後のハンドリング性を高くすることができる。これに対して、比較例1は、120℃強制乾燥後の圧縮強度は72kgf/cmであり、1200℃熱処理後の圧縮強度は93kgf/cmであった。このため、鋳型製造後に鋳型砂を再生処理する際のハンドリング性が低くなる。
また、アルミナセメントを添加していない比較例1−1は、乾燥状態が十分でなく、型崩れによりハンドリング性が悪かった。一方、試験例1は、珪酸ナトリウムの一部の凝集により、固化が促進された。
比較例1−2として、試験例1において、樹脂被覆していないアルミナセメントを用いて試験例1と同様に操作した。
比較例1−2の樹脂を被覆していないアルミナセメントを用いた場合、硬化時間は30分であった。
これに対し、試験例1の樹脂被覆したアルミナセメントを用いた場合、硬化時間は約3時間まで遅延させることができた。
ここで、試験例1における樹脂量は、アルミナセメントに対し1重量%を添加しており、アルミナセメント量は砂量に対して0.5重量%の為、砂に対する樹脂の量は0.005重量%となり、鋳込み時のガス欠陥発生は無かった。
(試験例2)
試験例1と同様のムライト砂に、水酸化ナトリウム0.1重量%(水10重量%の水溶液)、試験例1と同様の珪酸ナトリウム0.6重量%(水50重量%の水溶液)を添加して混合を行い、更に試験例1と同様の樹脂被覆したアルミナセメントを添加して混練を行い、混練物を作製した。つまり、試験例2は、水酸化ナトリウムを含む系について珪酸ナトリウムとアルミナセメントとの組み合わせをバインダとして用いた。また比較例2として、ムライト砂に珪酸ナトリウムと水酸化ナトリウムのみを添加した混錬物を作製し、鋳型を作製した。比較例の混錬物は、ムライト砂に対する珪酸ナトリウムの添加量を0.6重量%、水酸化ナトリウムの添加量を0.1重量%とした。
試験例2における樹脂被覆方法としては、PVB樹脂を用い、スプレードライヤーによる方法によった。
試験例2の樹脂被覆したアルミナセメントを用いた場合、硬化時間は約3時間まで遅延させることができた。
計測結果を図10に示す。図10に示すように、試験例2は、120℃強制乾燥後の圧縮強度は72kgf/cmであり、1200℃熱処理後の圧縮強度は11kgf/cmであった。
このように、試験例2は、120℃強制乾燥後の圧縮強度を20kgf/cm以上とし、1200℃熱処理後の圧縮強度を10kgf/cm近傍に抑えることができる。これにより、鋳込み前の鋳型の圧縮強度を高くし、かつ、鋳込み後の鋳型の圧縮強度を低くすることができ、鋳型としての強度を維持しつつ、鋳型製造後のハンドリング性を高くすることができる。
これに対して、比較例は、120℃強制乾燥後の圧縮強度が76kgf/cmであり、1200℃熱処理後の圧縮強度が96kgf/cmであった。このため、鋳型製造後に鋳型砂を再生処理する際のハンドリング性が低くなる。
また、アルミナセメントを添加していない比較例2は、乾燥状態が十分でなく、型崩れによりハンドリング性が悪かった。一方、試験例2は、珪酸ナトリウムの一部の凝集により、固化が促進された。
(試験例3)
試験例1と同様のムライト砂に対し、珪酸ナトリウムの量を変化させ、樹脂被覆したアルミナセメントの添加量を0.5重量%に固定して、各種混錬物サンプルを作製し、これらを使用して作製した鋳型の圧縮強度を試験例1と同様に測定した。
試験例3では、被覆樹脂として、アクリル酸樹脂を用いた。
アクリル酸樹脂(三菱化学社製)10gをトルエン300gに溶解し、これにアルミナセメント1,000gを分散してスラリー状とした。
スラリーを乾燥し、乾燥物を粉砕して、150μmの篩で篩ったものを用いた。
試験例3の樹脂被覆したアルミナセメントを用いた場合、硬化時間は約3時間まで遅延させることができた。
計測結果を図11に示す。図11に示すように、120℃強制乾燥後の砂型圧縮強度、1200℃熱処理後の砂型圧縮強度ともに、珪酸ナトリウム添加量の増加に従い増加した。図11に示されるデータから、アルミナセメントの添加量が0.5重量%の系においてはムライト砂に対する珪酸ナトリウムの添加量は、0.4〜0.6重量%程度が好ましいといえる。この範囲において120℃強制乾燥後の圧縮強度が20kgf/cm以上となり、1200℃熱処理後の圧縮強度が10kgf/cm以下となる。したがって、鋳込み前の鋳型の圧縮強度を高くし、かつ、鋳込み後の鋳型の圧縮強度を低くすることができ、鋳型としての強度を維持しつつ、鋳型製造後のハンドリング性を高くすることができる。
(試験例4)
試験例1と同様のムライト砂に対し、珪酸ナトリウムの添加量を0.5重量%に固定し、試験例3と同様の樹脂(アクリル酸樹脂)被覆したアルミナセメントの添加量を変化させて、各種混錬物サンプルを作製し、各場合の砂型強度を試験例1と同様に測定した。
計測結果を図12に示す。図12に示すように、珪酸ナトリウムの添加量が0.5重量%の系においてはムライト砂に対するアルミナセメントの添加量は、0.4〜1.0重量%程度が好ましいといえる。この範囲において120℃強制乾燥後の圧縮強度が20kgf/cm以上となり、1200℃熱処理後の圧縮強度が10kgf/cm以下となる。したがって、鋳込み前の鋳型の圧縮強度を高くし、かつ、鋳込み後の鋳型の圧縮強度を低くすることができ、鋳型としての強度を維持しつつ、鋳型製造後のハンドリング性を高くすることができる。
(試験例5)
試験例5は、ムライト砂に、珪酸ナトリウム(水50重量%の水溶液)を添加して混合を行い、次にρ−アルミナを添加して、更に混合を行い、混練物を作製し、当該混錬物で鋳型を製造した。つまり、試験例5は、珪酸ナトリウムと樹脂(PVB樹脂)被覆したρ−アルミナとの組み合わせをバインダとして用いた。また、試験例5は、ムライト砂に対する珪酸ナトリウムの添加量を0.6重量%とし、ρ−アルミナの添加量を0.5重量%とした。また比較例5として、ムライト砂に珪酸ナトリウムのみを添加した混錬物を作製し、鋳型を作製した。比較例5の混錬物は、ムライト砂に対する珪酸ナトリウムの添加量を0.6重量%とした。
計測結果を図13に示す。図13に示すように、試験例5は、120℃強制乾燥後の圧縮強度は50kgf/cmであり、1200℃熱処理後の圧縮強度は27kgf/cmであった。このように、試験例5は、120℃強制乾燥後の圧縮強度が20kgf/cm以上となり、1200℃熱処理後の圧縮強度が30kgf/cm以下となる。これにより、鋳込み前の鋳型の圧縮強度を高くし、かつ、鋳込み後の鋳型の圧縮強度を低くすることができ、鋳型としての強度を維持しつつ、鋳型製造後のハンドリング性を高くすることができる。これに対して、比較例5は、120℃強制乾燥後の圧縮強度は72kgf/cmであり、1200℃熱処理後の圧縮強度は93kgf/cmであった。このため、鋳型製造後に鋳型砂を再生処理する際のハンドリング性が低くなる。
また、ρ−アルミナを添加していない比較例5は、乾燥状態が十分でなく、型崩れによりハンドリング性が悪かった。一方、試験例5は、珪酸ナトリウムの一部の凝集により、固化が促進された。
(試験例6)
試験例5と同様のムライト砂に、水酸化ナトリウム0.1重量%(水10重量%の水溶液)、試験例5と同様の珪酸ナトリウム0.6重量%(水50重量%の水溶液)を添加して混合を行い、更に試験例5と同様の樹脂(PVB樹脂)被覆したρ−アルミナを添加して混練を行い、混練物を作製した。つまり、試験例6は、水酸化ナトリウムを含む系について珪酸ナトリウムとρ−アルミナとの組み合わせをバインダとして用いた。また比較例6として、ムライト砂に珪酸ナトリウムと水酸化ナトリウムのみを添加した混錬物を作製し、鋳型を作製した。比較例6の混錬物は、ムライト砂に対する珪酸ナトリウムの添加量を0.6重量%、水酸化ナトリウムの添加量を0.1重量%とした。
計測結果を図14に示す。図14に示すように、試験例6は、120℃強制乾燥後の圧縮強度は52kgf/cmであり、1200℃熱処理後の圧縮強度は28kgf/cmであった。
このように、試験例6は、120℃強制乾燥後の圧縮強度を20kgf/cm以上とし、1200℃熱処理後の圧縮強度を30kgf/cm近傍に抑えることができる。これにより、鋳込み前の鋳型の圧縮強度を高くし、かつ、鋳込み後の鋳型の圧縮強度を低くすることができ、鋳型としての強度を維持しつつ、鋳型製造後のハンドリング性を高くすることができる。
これに対して、比較例6は、120℃強制乾燥後の圧縮強度が76kgf/cmであり、1200℃熱処理後の圧縮強度が96kgf/cmであった。このため、鋳型製造後に鋳型砂を再生処理する際のハンドリング性が低くなる。
また、ρ−アルミナを添加していない比較例6は、乾燥状態が十分でなく、型崩れによりハンドリング性が悪かった。一方、試験例6は、珪酸ナトリウムの一部の凝集により、固化が促進された。
また、試験例6の樹脂被覆したρ−アルミナを用いた場合、硬化時間は約3時間まで遅延させることができた。
(試験例7)
試験例5と同様のムライト砂に対し、珪酸ナトリウムの量を変化させ、樹脂(アクリル酸樹脂)被覆したρ−アルミナの添加量を0.5重量%に固定して、各種混錬物サンプルを作製し、これらを使用して作製した鋳型の圧縮強度を試験例1と同様に測定した。
計測結果を図15に示す。図15に示すように、120℃強制乾燥後の圧縮強度、1200℃熱処理後の圧縮強度ともに、珪酸ナトリウム添加量の増加に従い増加した。
図15に示されるデータから、ρ−アルミナの添加量が0.5重量%の系においてはムライト砂に対する珪酸ナトリウムの添加量は、0.2〜0.6重量%程度が好ましいといえる。この範囲において120℃強制乾燥後の圧縮強度が20kgf/cm以上となり、1200℃熱処理後の圧縮強度が30kgf/cm以下となる。したがって、鋳込み前の鋳型の圧縮強度を高くし、かつ、鋳込み後の鋳型の圧縮強度を低くすることができ、鋳型としての強度を維持しつつ、鋳型製造後のハンドリング性を高くすることができる。
(試験例8)
試験例5と同様のムライト砂に対し、珪酸ナトリウムの添加量を0.5重量%に固定し、樹脂(アクリル酸樹脂)被覆したρ−アルミナの添加量を変化させて、各種混錬物サンプルを作製し、各場合の圧縮強度を試験例1と同様に測定した。
計測結果を図16に示す。図16に示すように、珪酸ナトリウムの添加量が0.5重量%の系においてはムライト砂に対するρ−アルミナの添加量は、0.5〜1.0重量%程度が好ましいといえる。この範囲において120℃強制乾燥後の圧縮強度が20kgf/cm以上となり、1200℃熱処理後の圧縮強度が30kgf/cm以下となる。したがって、鋳込み前の鋳型の圧縮強度を高くし、かつ、鋳込み後の鋳型の圧縮強度を低くすることができ、鋳型としての強度を維持しつつ、鋳型製造後のハンドリング性を高くすることができる。
(試験例9)
試験例9は、ムライト砂に、珪酸ナトリウム(水50重量%の水溶液)を添加して混合を行い、次に水酸化カルシウムを添加して、更に混合を行い、混練物を作製し、当該混錬物で鋳型を製造した。つまり、試験例9は、珪酸ナトリウムと樹脂(PVB樹脂)被覆した水酸化カルシウムとの組み合わせをバインダとして用いた。また、試験例9は、ムライト砂に対する珪酸ナトリウムの添加量を0.6重量%とし、水酸化カルシウムの添加量を0.5重量%とした。また比較例9として、ムライト砂に珪酸ナトリウムのみを添加した混錬物を作製し、鋳型を作製した。比較例9の混錬物は、ムライト砂に対する珪酸ナトリウムの添加量を0.6重量%とした。
計測結果を図17に示す。図17に示すように、試験例9は、120℃強制乾燥後の圧縮強度は45kgf/cmであり、1200℃熱処理後の圧縮強度は21kgf/cmであった。このように、試験例9は、120℃強制乾燥後の圧縮強度が20kgf/cm以上となり、1200℃熱処理後の圧縮強度が30kgf/cm以下となる。これにより、鋳込み前の鋳型の圧縮強度を高くし、かつ、鋳込み後の鋳型の圧縮強度を低くすることができ、鋳型としての強度を維持しつつ、鋳型製造後のハンドリング性を高くすることができる。これに対して、比較例9は、120℃強制乾燥後の圧縮強度は72kgf/cmであり、1200℃熱処理後の圧縮強度は93kgf/cmであった。このため、鋳型製造後に鋳型砂を再生処理する際のハンドリング性が低くなる。
また、水酸化カルシウムを添加していない比較例9は、乾燥状態が十分でなく、型崩れによりハンドリング性が悪かった。一方、試験例9は、珪酸ナトリウムの一部の凝集により、固化が促進された。
試験例9の樹脂被覆した水酸化カルシウムを用いた場合、硬化時間は約3時間まで遅延させることができた。
(試験例10)
試験例9と同様のムライト砂に、水酸化ナトリウム0.1重量%(水10重量%の水溶液)、試験例9と同様の珪酸ナトリウム0.6重量%(水50重量%の水溶液)を添加して混合を行い、更に試験例9と同様の樹脂(PVB樹脂)被覆した水酸化カルシウムを添加して混練を行い、混練物を作製した。つまり、試験例10は、水酸化ナトリウムを含む系について珪酸ナトリウムと水酸化カルシウムとの組み合わせをバインダとして用いた。また比較例10として、ムライト砂に珪酸ナトリウムと水酸化ナトリウムのみを添加した混錬物を作製し、鋳型を作製した。比較例10の混錬物は、ムライト砂に対する珪酸ナトリウムの添加量を0.6重量%、水酸化ナトリウムの添加量を0.1重量%とした。
計測結果を図18に示す。図18に示すように、試験例10は、120℃強制乾燥後の圧縮強度は47kgf/cmであり、1200℃熱処理後の圧縮強度は22kgf/cmであった。
このように、試験例10は、120℃強制乾燥後の圧縮強度を20kgf/cm以上とし、1200℃熱処理後の圧縮強度を30kgf/cm近傍に抑えることができる。これにより、鋳込み前の鋳型の圧縮強度を高くし、かつ、鋳込み後の鋳型の圧縮強度を低くすることができ、鋳型としての強度を維持しつつ、鋳型製造後のハンドリング性を高くすることができる。
これに対して、比較例10は、120℃強制乾燥後の圧縮強度が76kgf/cmであり、1200℃熱処理後の圧縮強度が96kgf/cmであった。このため、鋳型製造後に鋳型砂を再生処理する際のハンドリング性が低くなる。
また、水酸化カルシウムを添加していない比較例10は、乾燥状態が十分でなく、型崩れによりハンドリング性が悪かった。一方、試験例10は、珪酸ナトリウムの一部の凝集により、固化が促進された。
(試験例11)
試験例9と同様のムライト砂に対し、珪酸ナトリウムの量を変化させ、樹脂(アクリル酸樹脂)被覆した水酸化カルシウムの添加量を0.5重量%に固定して、各種混錬物サンプルを作製し、これらを使用して作製した鋳型の圧縮強度を試験例1と同様に測定した。
計測結果を図19に示す。図19に示すように、120℃強制乾燥後の圧縮強度、1200℃熱処理後の圧縮強度ともに、珪酸ナトリウム添加量の増加に従い増加した。
図19に示されるデータから、水酸化カルシウムの添加量が0.5重量%の系においてはムライト砂に対する珪酸ナトリウムの添加量は、0.2〜1.0重量%程度が好ましいといえる。この範囲において120℃強制乾燥後の圧縮強度が20kgf/cm以上となり、1200℃熱処理後の圧縮強度が30kgf/cm以下となる。したがって、鋳込み前の鋳型の圧縮強度を高くし、かつ、鋳込み後の鋳型の圧縮強度を低くすることができ、鋳型としての強度を維持しつつ、鋳型製造後のハンドリング性を高くすることができる。
(試験例12)
試験例9と同様のムライト砂に対し、珪酸ナトリウムの添加量を0.5重量%に固定し、樹脂(アクリル酸樹脂)被覆した水酸化カルシウムの添加量を変化させて、各種混錬物サンプルを作製し、各場合の圧縮強度を試験例1と同様に測定した。
計測結果を図20に示す。図20に示すように、珪酸ナトリウムの添加量が0.5重量%の系においてはムライト砂に対する水酸化カルシウムの添加量は、0.5〜1.0重量%程度が好ましいといえる。この範囲において120℃強制乾燥後の圧縮強度が20kgf/cm以上となり、1200℃熱処理後の圧縮強度が30kgf/cm以下となる。したがって、鋳込み前の鋳型の圧縮強度を高くし、かつ、鋳込み後の鋳型の圧縮強度を低くすることができ、鋳型としての強度を維持しつつ、鋳型製造後のハンドリング性を高くすることができる。
10 鋳型
12 上鋳型
14 下鋳型
16 空間
20 湯口
22 空気穴
24 下面
26 上面
30 鋳物砂
32 バインダ
34 第1連結体
36 第2連結体
50 設置面
52、70 木型
54、72 木型本体
56、74 枠部
60、80 混錬物
90 溶融金属
92 金属
94 鋳物

Claims (10)

  1. 鋳物の製造に用いる鋳型製造方法であって、
    鋳物砂に、表面に樹脂皮膜を形成したアルミナセメント、ρ−アルミナ又は水酸化カルシウムのいずれか一種と、珪酸ナトリウムとを添加し混合して混錬物を作製する混錬工程と、
    鋳型の外形形状に沿った形状の鋳型製造用型を作製し、設置する鋳型製造用型設置工程と、
    前記混錬物を前記鋳型製造用型に充填し圧密する充填工程と、
    前記鋳型製造用型内に充填され圧密された前記混錬物を固化する固化工程と、
    乾燥固化された前記混錬物から前記鋳型製造用型を取り除く除去工程と、を有することを特徴とする鋳型製造方法。
  2. 前記表面に樹脂皮膜を形成したアルミナセメントを用いる場合、
    前記混錬工程は、前記鋳物砂に対する前記珪酸ナトリウムの添加量が0.4重量%以上0.6重量%以下であり、前記鋳物砂に対する前記アルミナセメントの添加量が0.4重量%以上1.0重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の鋳型製造方法。
  3. 前記表面に樹脂皮膜を形成したρ−アルミナを用いる場合、
    前記鋳物砂に対する前記珪酸ナトリウムの添加量が0.2重量%以上0.6重量%以下であり、前記鋳物砂に対する前記ρ−アルミナの添加量が0.5重量%以上1.0重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の鋳型製造方法。
  4. 前記表面に樹脂皮膜を形成した水酸化カルシウムを用いる場合、
    前記混錬工程は、前記鋳物砂に対する前記珪酸ナトリウムの添加量が0.2重量%以上1.0重量%以下であり、前記鋳物砂に対する前記水酸化カルシウムの添加量が0.5重量%以上1.0重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の鋳型製造方法。
  5. 前記混錬工程は、前記鋳物砂に水酸化ナトリウムを更に添加し混合することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の鋳型製造方法。
  6. 前記鋳物砂は、ムライト砂であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の鋳型製造方法。
  7. 前記固化工程は、前記混錬物を100℃以上300℃以下に加熱しつつ乾燥させて、固化させることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の鋳型製造方法。
  8. 請求項1から6のいずれか一項に記載の製造方法で製造されたことを特徴とする鋳型。
  9. 請求項1から6のいずれか一項に記載の製造方法で鋳型を製造する工程と、
    前記鋳型に溶融金属を注入する注入工程と、
    前記鋳型に注入した金属を凝固させる金属凝固工程と、
    凝固した前記金属を前記鋳型から取り出す取出工程と、を有することを特徴とする鋳造方法。
  10. 前記注入工程は、前記溶融金属を1200℃以上として、前記鋳型に注入することを特徴とする請求項9に記載の鋳造方法。
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JP2017178680A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 太平洋セメント株式会社 結合材噴射方式付加製造装置用セメント組成物

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