図1〜図3に示すように、パチンコ遊技機1には、遊技ホールの島構造に取付けられる外枠(図示略)に開閉枠2(内枠2)が開閉自在に装着され、開閉枠2に開閉扉3が開閉自在に装着されている。開閉扉3に窓3aが形成され、その窓3aに透明板3bが装着されている。開閉枠2の左端部に開閉扉3の左端部が鉛直軸心回りに回動自在に支持され、開閉扉3の右端部には、開閉扉3を開閉枠2に施錠するキーシリンダ3cが装着されている。開閉枠2に遊技盤4が装着され、遊技盤4とその前側の透明板3bとの間に遊技球が流下可能な遊技領域4aが形成され、この遊技領域4aが開閉扉3により開閉される。
開閉扉3には、窓3aの下側に遊技球を貯留する貯留皿5が設けられ、その貯留皿5に遊技者が操作可能な演出ボタンSW6(「SW」はスイッチを意味する)が装着され、貯留皿5の右下側に発射ハンドル7が装着されている。発射ハンドル7が回動操作されると、貯留皿5から発射位置に導入された遊技球が発射され、貯留皿5に複数の遊技球が貯留されている場合には、複数の遊技球が約0.6 秒間隔で連続発射される。発射された遊技球はガイドレール8で案内され遊技領域4aの上部に導入される。
図2〜図5に示すように、遊技領域4aには、多数の障害釘(図示略)の他、第1始動口10、開閉式の第2始動口11aを有する第2始動口装置11、ゲート12、開閉式の第1大入賞口13a(特別入賞口13a)を有する第1大入賞口装置13、開閉式の第2大入賞口14a(特別入賞口14a)及び特定領域14f(所定領域14f)を有する第2大入賞口装置14、複数の一般入賞口15が、夫々遊技球が通過(入賞/入球)可能に図示の配置で設けられている。
第1始動口10、ゲート12、複数の一般入賞口15には、夫々、そこに入賞した遊技球を検出する第1始動口SW10a、ゲートSW12a、複数の一般入賞口SW15aが付設されている。
第2始動口装置11は、第2始動口11a、第2始動口11aを開閉する開閉部材11b、第2始動口11aに入賞した遊技球を検出する第2始動口SW11c、開閉部材11bを開閉駆動する第2始動口SOL11d(「SOL」はソレノイドアクチュエータを意味する)を有し、第2始動口11aは、通常は遊技球が入賞し難い(入賞不可能な)閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。
第1大入賞口装置13は、第1大入賞口13a、第1大入賞口13aを開閉する開閉部材13b、第1大入賞口13aに入賞した遊技球を検出する第1大入賞口SW13c、開閉部材13bを開閉駆動する第1大入賞口SOL13dを有し、第1大入賞口13aは、通常は遊技球が入賞し難い(入賞不可能な)閉状態となり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態とに作動し得る。
第2大入賞口装置14は、第2大入賞口14a、第2大入賞口14aを開閉する開閉部材14b、第2大入賞口14aに入賞した遊技球を検出する第2大入賞口SW14c、開閉部材14bを開閉駆動する第2大入賞口SOL14dを有し、第2大入賞口14aは、通常は遊技球が入賞し難い(入賞不可能な)閉状態(図4には仮想線で示す)となり、この閉状態と遊技球が入賞し易い開状態(図4には実線で示す)とに作動し得る。
更に、第2大入賞口装置14には、第2大入賞口14aの内部に、通常領域14e、特定領域14f、特定領域14fを通過した遊技球を検出する特定領域SW14g、第2大入賞口14aに入賞した遊技球が通常領域14eと特定領域14fの何れかを通過するように振分ける振分装置14hが設けられている。
振分装置14hは、振分部材14i、振分部材14iを図4に仮想線で示す非作動位置と実線で示す作動位置とに亙って駆動する振分SOL14jを有し、振分部材14iが仮想線で示す非作動位置にあるときに遊技球を通常領域14eに誘導し、振分部材14iが実線で示す作動位置にあるときに遊技球を特定領域14fに誘導する。
遊技領域4aに発射された遊技球が、入賞口10,11a,13a,14a,15の何れかに入賞した場合、遊技球1個の入賞につき入賞口10,11a,13a,14a,15毎に設定された数(数個〜10数個)の遊技球が賞球として貯留皿5に払出され、入賞口10,11a,13a,14a,15の何れにも入賞しなかった場合、最終的に排出口9から遊技領域4aの外部へ排出される。
遊技球が始動口10,11aに入賞した場合には大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選すると、大入賞口13a,14aが開放する特別遊技(大当り遊技)が発生する。遊技球がゲート12を通過した場合には当り抽選が行われ、その当り抽選で当選すると、第2始動口11aが開放する補助遊技が発生する。
遊技盤4にはセンタ役物16が取付けられ、このセンタ役物16に遊技演出用の画像表示器17及び可動役物18が装備されている。センタ役物16は、その枠体16aが遊技盤4に比較的大きく形成されたセンタ開口部(図示略)に嵌合装着され、その枠体16aの下部には遊技球が転動するステージ16bが形成されている。
画像表示器17は、画面をパチンコ遊技機1の前側からセンタ役物16の枠体16aの内側を通して視認可能に配置され、この画像表示器17に主に遊技演出が表示される。可動役物18は、画像表示器17に表示される所定の遊技演出の一環として作動して、左右1対の役物部材18a,18bを、枠体16aの左右両側部の裏側に退避させた図2に示す退避位置から、画像表示器17の画面前側に出現させ合体させた図3に示す出現位置へ移動させ、その後、この出現位置から退避位置へ移動させる。
遊技盤4の右下部に遊技表示盤19が設けられ、この遊技表示盤19は、第1特図表示器19a、第2特図表示器19b、普図表示器19c、第1特図保留ランプ19d、第2特図保留ランプ19e、普図保留ランプ19fを備えている。
第1特図表示器19aには第1特別図柄が変動可能に表示され、第1特図保留ランプ19dには第1特図保留数が表示され、その第1特図保留数は4未満の場合に第1始動口10に遊技球が入賞する毎に1加算される。第2特図表示器19bには第2特別図柄が変動可能に表示され、第2特図保留ランプ19eには第2特図保留数が表示され、その第2特図保留数は4未満の場合に第2始動口11aに遊技球が入賞する毎に1加算される。
第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第1特図保留数が1以上の場合、第2特図保留数が0の場合には、第1特図保留数が1減算されて第1特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第2特図保留数が1以上の場合、第1特図保留数に関わらず、第2特図保留数が1減算されて第2特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。
普図表示器19cには普通図柄が変動可能に表示され、普図保留ランプ19fには普図保留数が表示され、その普図保留数は4未満の場合にゲート12を遊技球が通過する毎に1加算される。普通図柄が変動停止状態で、普図保留数が1以上の場合、普図保留数が1減算されて普通図柄が変動開始され、その後の停止図柄で当り抽選の結果が表示される。
パチンコ遊技機1の制御系について説明する。
図5に示すように、制御装置20は、遊技制御基板21、払出制御基板22、演出制御基板23、画像制御基板24、ランプ制御基板25を備え、これら制御基板21〜25に夫々CPUとROMとRAMを含むコンピュータを備えて構成され、演出制御基板23は更にRTC(「RTC」はリアルタイムクロックを意味する)を備えている。
遊技制御基板21のコンピュータは、第1,第2始動口SW10a,11c、ゲートSW12a、第1,第2大入賞口SW13c,14c、特定領域SW14g、複数の一般入賞口SW15aからの信号、払出制御基板22からの制御情報を受けて、第2始動口SOL11d、第1,第2大入賞口SOL13d,14d、振分SOL14j、図柄表示器19a〜19c、図柄保留ランプ19d〜19fを制御し、払出制御基板22、演出制御基板23に制御情報を出力する。
払出制御基板22のコンピュータは、遊技制御基板21からの制御情報、払出球検出SW26b、球有り検出SW26c、満タン検出SW26dからの信号を受けて、払出モータ26aを制御し、遊技制御基板22に制御情報を出力する。
演出制御基板23のコンピュータは、遊技制御基板21、画像制御基板24、ランプ制御基板25からの制御情報、演出ボタンSW6からの信号を受けて、画像制御基板24、ランプ制御基板25に制御情報を出力する。
画像制御基板24のコンピュータは、演出制御基板23からの制御情報を受けて、遊技演出用の画像表示器17、スピーカ27を制御し、演出制御基板23に制御情報を出力する。ランプ制御基板25のコンピュータは、可動役物18(図示略の原点SW)からの信号、演出制御基板23からの制御情報を受けて、遊技演出用の枠ランプ28a、盤ランプ28b、可動役物18を制御し、演出制御基板23に制御情報を出力する。
図6に示すように、遊技制御基板21の主にコンピュータにより、図示の各手段30〜37,40〜47,50が構成されている。
特図カウンタ手段30は、16ビット構成の所謂ハード乱数である大当り判定値を、設定範囲(0 〜65535 )内で微小時間(0.1 μs )毎に順次更新し、また、8 ビット構成の所謂ソフト乱数である特図判定値を、設定範囲(0 〜199 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新する。更に、ソフト乱数であるリーチ判定値と変動パターン判定値を、夫々設定範囲内で微小時間毎に順次更新する。
特図取得手段31は、遊技球が第1始動口10に入賞したときに第1特図保留数が4未満の場合に始動条件が成立して、特図カウンタ手段30により更新された大当り判定値、特図判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値を、1組の第1特図判定情報として取得し、遊技球が第2始動口11aに入賞したときに第2特図保留数が4未満の場合に始動条件が成立して、特図カウンタ手段30により更新された大当り判定値、特図判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値を、1組の第2特図判定情報として取得する。
特図保留記憶手段32(保留記憶手段32)の第1記憶手段32aには、特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示されているときに遊技球が第1始動口10に入賞した場合、或いは特別図柄が変動表示されていないときでも遊技球が第1始動口10に入賞した場合には一旦、特図取得手段31により取得された第1特図判定情報が記憶され、その第1記憶手段32aには、第1特図判定情報を最大で所定数(4つ)記憶可能に4つの第1記憶部1〜4(図7〜図10参照)が設けられている。
特図保留記憶手段32の第2記憶手段32bには、特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示されているときに遊技球が第2始動口11aに入賞した場合、或いは特別図柄が変動表示されていないときでも遊技球が第2始動口11aに入賞した場合には一旦、特図取得手段31により取得された第2特図判定情報が記憶され、その第2記憶手段32bには、第2特図判定情報を最大で所定数(4つ)記憶可能に4つの第2記憶部1〜4(図7〜図10参照)が設けられている。
特図保留消化手段33は、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定情報を、特図表示器19a,19bでの特別図柄の変動開始毎に順次1ずつ特図判定手段34による判定に供して特図保留記憶手段32から消去(保留消化)する。その際、特図保留記憶手段32に複数の特図判定情報が記憶されている場合、それら複数の特図判定情報を特図保留記憶手段32に記憶された順番(特図取得手段31により取得された順番)で消化し、但し、第1,第2特図判定情報の両方が記憶されている場合、第2特図判定情報を第1特図判定情報よりも優先して消化する。
特図保留記憶手段32への特図判定情報の保留に関して、例えば、図7に示すように、第1特図判定情報A1,A2,A3が、A1→A2→A3の順番で取得された場合に第1記憶部1,2,3に夫々保留され、第2特図判定情報B1,B2が、B1→B2の順番で取得された場合に第2記憶部1,2に夫々保留される。図7に示す状態から図8に示すように、第1特図判定情報A4が取得された場合に第1記憶部4に保留され、第2特図判定情報B3が取得された場合に第2記憶部3に保留される。
特図保留記憶手段32からの特図判定情報の消化に関して、例えば、図7に示す状態からは、第2記憶部1の記憶、つまり第2特図判定情報B1が消化され、それに伴って、図9に示すように、第2特図判定情報B2が第2記憶部2→1にシフトして保留される。更に、第2特図判定情報B2が消化された状態からは、第1記憶部1の記憶、つまり第1特図判定情報A1が消化され、それに伴って、図10に示すように、第1特図判定情報A2,A3が夫々第1記憶部2→1,3→2にシフトして保留される。
特図判定手段34においては、始動条件の成立により特図取得手段31により取得された(特図保留記憶手段32に記憶された)特図判定情報に基づいて、詳しくは、特別図柄が変動表示される際、当該特別図柄の変動表示に係る特図判定情報、つまり特図保留消化手段33により消化された特図判定情報に基づいて、大当り判定手段34a(判定手段34a)が、遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定し、大当り判定手段34aにより特別遊技を行うと判定された場合、図柄判定手段34bが、当該特別遊技中の大入賞口13a,14aの開閉パターン、つまり有利度合い(獲得できる遊技球の数)が異なる複数の特別遊技の何れを行うかを判定する。
具体的に、先ず、大当り判定手段34aが、特図判定情報の大当り判定値に基づいて、特別遊技を行うか否かを、図11に示す大当り判定テーブルとして低確テーブルと高確テーブルの何れかを用いて判定する。後述の低確・非時短状態又は低確・時短状態が設定されているときには、低確テーブルを用いて、大当り判定値が約1/400 の割合で大当り特定値(3,247 ・・・)の何れかと一致すると、特別遊技を行うと判定し、後述の高確・時短状態が設定されているときには、高確テーブルを用いて、大当り判定値が約1/68の割合で大当り特定値(3,7 ・・・)の何れかと一致すると、特別遊技を行うと判定する。
特別遊技を行うと判定された場合には、次に、図柄判定手段34bが、当該特図判定情報の特図判定値に基づいて、複数種類の大当り図柄(図12に示す5種類の大当り図柄A〜E)の何れか1つを選択する。ここで、その特図判定値が第1特図判定情報である場合は、図12に示す第1図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行い、第2特図判定情報である場合は、図12に示す第2図柄選択テーブルにより規定される選択率で図柄選択を行う。そして、選択された大当り図柄の種類によって、当該特別遊技中の大入賞口13aの開閉パターンが決定される。
特図表示制御手段35は、特図判定手段34による判定結果に基づいて、特図保留消化手段33により第1特図判定情報が消化されたことを契機に、第1特図表示器19aに第1特別図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させ、特図保留消化手段33により第2特図判定情報が消化されたことを契機に、第2特図表示器19bに第2特別図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。
大当り判定手段34aにより特別遊技を行うと判定されると、図柄判定手段34bにより選択された大当り図柄A〜Eの何れか1つを停止表示させ、特別遊技を行わないと判定されると、ハズレ図柄を停止表示させる。
変動時間決定手段35aは、特図判定手段34による判定結果に基づいて選択された図柄(大当り図柄A〜E、ハズレ図柄の何れか)、当該特図判定情報のリーチ判定値と変動パターン判定値、第1,第2特図保留数、及び現在の遊技状態に基づいて、特図表示制御手段35により特別図柄を変動表示させる変動時間を決定する。つまり、特図表示制御手段35は、変動時間決定手段35aにより決定された変動時間、特別図柄を変動表示させてから判定図柄を停止表示させる。
特別遊技実行手段36は、大当り判定手段34aにより特別遊技を行うと判定された場合、特図表示制御手段35により当該判定結果を示す判定図柄、つまり図柄判定手段34bにより選択された判定図柄(大当り図柄)が停止表示された後、その判定図柄に応じた開閉パターンで大入賞口13a,14aを開閉させて、大入賞口13a,14aに遊技球が入賞可能となる開放遊技を含む特別遊技を行う。図13に示すように、大入賞口13a,14aの開閉パターンは、大当り図柄の種類に応じて図示のように設定される。
つまり、大当り図柄が停止表示されると、その大当り図柄の種類に関係なく、第1,第2大入賞口13a,14aを択一的に16R(ラウンド)に亙って開閉する、つまり16回の開放遊技を行う特別遊技が行われるが、大当り図柄Aの場合に4R長期開放+12R短期開放となる特別遊技Aが行われ、そこで約500 個の遊技球を獲得でき、大当り図柄B,Cの場合に5R長期開放+11R短期開放となる特別遊技B,Cが行われ、そこで約625 個の遊技球を獲得でき、大当り図柄D,Eの場合に16R長期開放となる特別遊技D,Eが行われ、そこで約2000個の遊技球を獲得できる。
図14(1)に示すように、特別遊技A(4R長期開放+12R短期開放)では、1R〜4Rの各Rは、第1大入賞口13aを開放して開始後、30秒経過する、或いは第1大入賞口13aに遊技球が例えば10個入賞すると、第1大入賞口13aを閉塞して終了し、6R〜15Rの各Rは、第1大入賞口13aを開放して開始後、0.1 秒経過する、或いは第1大入賞口13aに遊技球が例えば10個入賞すると、第1大入賞口13aを閉塞して終了し、5Rと16Rの各Rは、第2大入賞口14aを開放して開始後、0.1 秒経過する、或いは第2大入賞口14aに遊技球が例えば10個入賞すると、第2大入賞口14aを閉塞して終了する。
図14(2)に示すように、特別遊技B,C(5R長期開放+11R短期開放)では、図14(1)の特別遊技Aに対して5R目の第2大入賞口14aの開閉パターンが相違し、その5Rは、第2大入賞口14aを開放して開始後、30秒経過する、或いは第2大入賞口14aに遊技球が例えば10個入賞すると、第2大入賞口14aを閉塞して終了する。
図14(3)(4)に示すように、特別遊技D,E(16R長期開放)では、1R〜4Rと6R〜15Rの各Rは、第1大入賞口13aを開放して開始後、30秒経過する、或いは第1大入賞口13aに遊技球が例えば10個入賞すると、第1大入賞口13aを閉塞して終了し、5Rと16Rの各Rは、第2大入賞口14aを開放して開始後、30秒経過する、或いは第2大入賞口14aに遊技球が例えば10個入賞すると、第2大入賞口14aを閉塞して終了する。
図14(3)の特別遊技Dと図14(4)の特別遊技Eとでは、6R目の第1大入賞口13aの開閉パターンが相違する。即ち、図14(3)の特別遊技Dの6Rは、第1大入賞口13aが0.1 秒間開放して閉塞する開閉を複数回(例えば、11回)行った後に完全開放するのに対して、図14(4)の特別遊技Eの6Rは、第1大入賞口13aが、他のRの第1大入賞口13aの開閉パターンと同様に、最初から完全開放する。
図14(1)〜(4)の全ての特別遊技において、各R終了時から次R開始時までの(大入賞口13a,14bが閉塞している)Rインターバル時間は2 秒に設定されている。このRインターバル時間(2 秒)は、各Rにおいて開放している大入賞口13a,14bに入賞(特にR終盤に入賞)した遊技球が、次Rでの入賞とならないように、次R開始時(次の大入賞口13a,14bの開放時)までに、大入賞口SW13c,14cにより確実に検出され得る時間としている。
図14(3)の特別遊技Dの6Rは、第1大入賞口13aを0.1 秒間開放して2 秒間閉塞する開閉を複数回(例えば、11回)行うことにより、この特別遊技Dの6Rの第1大入賞口13aが完全開放するまでの開閉パターンと、図14(2)の特別遊技B,Cの開閉パターン(6Rから16Rまでの開閉パターン)とが、見分けられ難いようにしている。
また、特別遊技実行手段36は、5Rと16Rにおいて、第2大入賞口14aを開閉させるのに伴って、振分装置14hにより特定領域14fを開閉させる。具体的に、図15(1)に示すように、5R目/16R目の第2大入賞口14aの短期開放時には、第2大入賞口14aの開放時から1秒後に、特定領域14fを開放させ、その開放時から1秒後に特定領域14fを閉塞させ、図15(2)に示すように、5R目/16R目の第2大入賞口14aの長期開放時には、第2大入賞口14aの開放時から1秒後に、特定領域14fを開放させ、第2大入賞口14aの閉塞と共に特定領域14fを閉塞させる。
特別遊技Aでは、5R目と16R目の第2大入賞口14aが短期開放のため、しかも、第2大入賞口14aが閉塞してから特定領域14fが開放するため、遊技球が第2大入賞口14aに入賞して特定領域14fを通過する可能性が極めて低くなる。一方、特別遊技B,Cでは、5R目の第2大入賞口14aが長期開放のため、特別遊技D,Eでは、5R目と16R目の第2大入賞口14aが長期開放のため、そして、第2大入賞口14aが長期開放する際、その第2大入賞口14aの開放中に特定領域14fが開放するため、遊技球が第2大入賞口14aに入賞して特定領域14fを通過する可能性が極めて高くなる。
ここで、特別遊技B,C,D,Eが、第2大入賞口14a(特別入賞口14a)に入球した遊技球が特定領域14f(所定領域14f)を通過し易い第1特別遊技であり、特別遊技Aが、遊技球が特定領域14fを通過し難い第2特別遊技であり、特別遊技実行手段36は、この第1,第2特別遊技の何れかを行うことが可能である。
確率設定手段37は、大当り判定手段34aにより特別遊技を行うと判定される大当り確率を、図11に示す低確テーブルを用いて低確率(約1/400 )又は図10に示す高確テーブルを用いて高確率(約1/68)に設定する。
普図カウンタ手段40は、8 ビット構成のソフト乱数である当り判定値を、設定範囲(0 〜199 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新し、また、8 ビット構成の所謂ソフト乱数である普図判定値を、設定範囲(0 〜9 )内で微小時間(4 ms )毎に順次更新する。
普図取得手段41は、遊技球がゲート12を通過したときに普図保留数が4未満の場合に普図始動条件が成立して、普図カウンタ手段40により更新された当り判定値を、普図判定情報として取得する。この普図取得手段41により取得された普図判定情報が普図保留記憶手段42に一旦記憶(保留)される。
普図保留消化手段43は、普図保留記憶手段42に記憶されている普図判定情報を普図表示器19cでの普通図柄の変動開始毎に順次1ずつ普図判定手段44による判定に供して普図保留記憶手段42から消去(保留消化)する。その際、保留記憶手段42に複数の普図判定情報が記憶されている場合、それら複数の普図判定情報を普図保留記憶手段42に記憶された順番(即ち、普図取得手段41により取得された順番)で消化する。
普図判定手段44は、普図始動条件の成立により普図取得手段41により取得された(普図保留記憶手段42に記憶された)普図判定情報に基づいて、詳しくは、普通図柄が変動表示される際、当該普通図柄の変動表示に係る普図判定情報、つまり普図保留消化手段43により消化された普図判定情報に基づいて、補助遊技を行うか否かを判定する。
普図表示制御手段45は、普図判定手段44による判定結果に基づいて、普図保留消化手段43により普図判定情報が消化されたことを契機に、普図表示器19cに普通図柄を変動表示させた後に当該判定結果を示す判定図柄を停止表示させる。普図判定手段44により補助遊技を行うと判定された場合には、当り図柄を停止表示させ、補助遊技を行わないと判定された場合には、ハズレ図柄を停止表示させる。
補助遊技実行手段46は、普図判定手段44により補助遊技を行うと判定された場合、普図表示制御手段45により、その判定結果を示す判定図柄(当り図柄)が停止表示された後、第2始動口11aを開閉させる補助遊技を行う。図16に示すように、補助遊技中の第2始動口11aの開閉パターンは、第2始動口作動モードに応じて設定される。
作動モード設定手段47は、図16に示すように、第2始動口作動モードとして、第2始動口11aを開状態に作動させ難い低作動モード又は開状態に作動させ易い高作動モードを設定する。具体的に、低作動モードでは、普図判定手段44により補助遊技を行うと判定される当り確率が1/10、普図表示器19cでの普通図柄の変動時間が12秒、補助遊技中の第2始動口11aの開閉パターンが0.1 秒×1 回に設定され、高作動モードでは、当り確率が10/10 、普通図柄の変動時間が0.5 秒、第2始動口11aの開閉パターンが2.0 秒×3 回に設定される。
遊技状態制御手段50は、複数の遊技状態(図17に示す低確(低確率)・非時短状態、低確(低確率)・時短状態、高確(高確率)・時短状態)の何れか1つを択一的に設定し、その遊技状態で遊技を制御する。尚、電源投入時には前回の電源遮断時に設定されていた遊技状態を継続的に設定し、電源投入時に所謂RAMクリアが実行された場合には低確・非時短状態を設定する。
図17に示すように、低確・非時短状態、低確・時短状態が設定された場合、確率設定手段37により低確率が設定され、高確・時短技状態が設定された場合、確率設定手段37により高確率が設定される。また、低確・非時短状態が設定された場合、作動モード設定手段47により低作動モードが設定され、低確・時短状態、高確・時短状態が設定された場合、作動モード設定手段47により高作動モードが設定される。
図18に示すように、遊技状態制御手段50は、特別遊技実行手段36により特別遊技(特別遊技A,B,C,D,Eの何れか)が行われているときに、低確・非時短状態を設定するが、遊技球が特定領域14fを通過すると、即ちV入賞有となると、当該特別遊技の終了後に高確・時短状態を設定し、その後、特図表示器19a,19bでの特別図柄の特図変動回数が110 回に達すると、高確・時短状態から低確・非時短状態へ変更設定する。また、遊技球が特定領域14fを通過しないと、即ちV入賞無となると、当該特別遊技の終了後に低確・時短状態を設定し、その後、特図変動回数が100 回に達すると、低確・時短状態から低確・非時短状態へ変更設定する。
特図表示制御手段35の変動時間決定手段35aは、第1特別図柄の変動時間を図19に示すテーブルに基づいて決定する。低確・非時短状態では、図19(1)のテーブルを用いて、特別遊技を行わないと判定され且つ大当り期待度が比較的低くなる非当選時(1) には、第1特図保留数に応じて9 秒,7秒,5秒,3秒の何れかを決定し、特別遊技を行わないと判定され且つ大当り期待度が比較的高くなる非当選時(2) 又は特別遊技を行うと判定された当選時には、第1特図保留数に関わらず13秒,15 秒・・・,50 秒の何れかを決定する。低確・時短状態又は高確・時短状態では、図19(2)のテーブルを用いて、非当選時(1) には、第1特図保留数に関わらず12秒を決定し、非当選時(2) 又は当選時には、図19(1)同様、第1特図保留数に関わらず13秒,15 秒・・・,50 秒の何れかを決定する。
特図表示制御手段35の変動時間決定手段35aは、第2特別図柄の変動時間を図20に示すテーブルに基づいて決定する。低確・非時短状態では、図20(1)のテーブルを用いて、非当選時(1) には、第2特図保留数に関わらず3 秒を決定し、非当選時(2) 又は当選時には、第2特図保留数に関わらず13秒,15秒・・・,50秒の何れかを決定する。低確・時短状態では、図20(2)のテーブルを用いて、非当選時(1) には、第2特図保留数に応じて12秒,2.5秒の何れかを決定し、非当選時(2) 又は当選時には、図19(1)のテーブルと同様、第2特図保留数に関わらず13秒,15 秒・・・,50 秒の何れかを決定する。
高確・時短状態では、特別遊技の終了後、所定回数(4回)の特別図柄(第2特別図柄)が変動表示されるまで(つまり、特図変動回数が5回未満のとき)、図20(3)のテーブルを用いて、第2特図保留数、非当選(1)(2)、当選に関わらず0.5 秒を決定し、その後(つまり、特図変動回数が5回以上のとき)、図20(4)のテーブルを用いて、非当選時(1) には、第2特図保留数に応じて15秒,2秒の何れかを決定し、非当選時(2) 又は当選時には、第2特図保留数に関わらず5 秒,13 秒・・・,50 秒の何れかを決定する。
図6に示すように、演出制御基板23、画像制御基板24、ランプ制御基板25の主にコンピュータにより、図示の各手段60〜64が構成されている。遊技演出制御手段60は、遊技演出を所定の演出手段69に行わせ、その演出手段69は、画像表示器17、可動役物18、スピーカ27、ランプ28a,28bにより構成されている。
図柄変動用演出制御手段61は、特図判定手段34による判定結果等に基づいて、特図表示制御手段35により特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示されているときに、当該特図変動時間(変動時間決定手段35aにより決定された特図変動時間)に対応する図柄変動用演出を、複数の図柄変動用演出(図21(1)に示す図柄変動用演出1,2,3・・・n)の中から選択して行わせる。
図21(1)に示すように、複数の図柄変動用演出の各々は、低確・非時短用遊技演出、低確・時短用遊技演出、高確・時短用遊技演出、特殊遊技演出の何れかに分類され、図柄変動用演出制御手段61は、低確・非時短状態のときには低確・非時短用遊技演出を行わせ、低確・時短状態のときには低確・時短用遊技演出を行わせる。高確・時短状態のときには、基本的に高確・時短用遊技演出を行わせ、場合により特殊遊技演出を行わせる。
特別遊技用演出制御手段62は、特図判定手段34による判定結果に基づいて、特別遊技実行手段36により特別遊技が行われているときに、その特別遊技を盛り上げる特別遊技用演出を、複数の特別遊技用演出(図21(2)に示す特別遊技用演出1,2,3・・・n)の中から選択して行わせ、特別遊技の最後に、特別遊技用演出に続くエンディング演出を、複数のエンディング演出(図21(3)に示すエンディング演出1,2,3・・・n)の中から選択して行わせる。
図21(2)に示すように、複数の特別遊技用演出の各々は、大当り図柄A,B用遊技演出、大当り図柄C,D用遊技演出、大当り図柄E用遊技演出の何れかに分類され、特別遊技用演出制御手段62は、第1始動口10への遊技球の入賞により(即ち、第1特図判定情報に基づいて)、図柄判定手段34bにより判定された大当り図柄A又は大当り図柄Bが停止表示されて、特別遊技実行手段36により図14(1)の特別遊技A又は図14(2)の特別遊技Bが行われているときに、大当り図柄A,B用遊技演出を行わせる。
特別遊技用演出制御手段62は、第2始動口11aへの遊技球の入賞により(即ち、第2特図判定情報に基づいて)、図柄判定手段34bにより判定された大当り図柄C又は大当り図柄Dが停止表示されて、特別遊技実行手段36により図14(2)の特別遊技C又は図14(3)の特別遊技Dが行われているときに、大当り図柄C,D用遊技演出を行わせ、図柄判定手段34bにより判定された大当り図柄Eが停止表示されて、特別遊技実行手段36により図14(4)の特別遊技Eが行われているときに、大当り図柄E用遊技演出を行わせる。
特別遊技用演出制御手段62の有利度合演出制御手段62aは、特別遊技実行手段36により特別遊技C,Dが行われているときには大当り図柄C,D用遊技演出において、特別遊技実行手段36により特別遊技Eが行われているときには大当り図柄E用遊技演出において、行われている特別遊技の有利度合いを示す有利度合示唆演出を行わせ、この有利度合示唆演出(有利度合い)として、画像表示器16に現時点から実行予定の(実行中のRを含む)長期開放となるR(R数)を表示させる。
例えば、図22に示すように、大当り図柄A,B用遊技演出では、画像表示器17に、先ず、(1)オープニング演出が表示され、その後、1R目の開始時からラウンド演出が表示されるが、特別遊技Aの場合、(2)〜(5)1R〜4Rの各Rにおいて、また、特別遊技Bの場合、(2)〜(4)(7)(8)1R〜5Rの各Rにおいて、実行中のR(例えば、(2)では「1R」)が表示されるとともに、味方キャラクターと敵キャラクターとがバトルを行うバトル演出が表示される。
特別遊技Aの場合、(5)4R目に味方キャクターが敵キャクターに倒されて敗北となり、次に、5R目に第2大入賞口14aが短期開放し、遊技球が特定領域14fを通過する可能性が非常に低いので、遊技球が特定領域14fを通過しないで、5R〜16Rの短期開放が行われた後、(6)エンディング演出が表示され、そこで、特別遊技終了後に低確・時短状態が設定されることが示唆される。
一方、特別遊技Bの場合、(7)4R目に味方キャクターが敵キャクターを倒して勝利となり、特定領域14fへの遊技球の通過指示(例えば、「次RでVを狙え」)が表示され、次に、5R目に第2大入賞口14aが長期開放し、遊技球が特定領域14fを通過する可能性が非常に高いので、(8)5R目に遊技球が特定領域14fを通過して「V」が表示され(ここで、更に可動役物18を作動させてもよい)、6R〜16Rの短期開放が行われた後、(9)エンディング演出が表示され、そこで、特別遊技終了後に高確・時短状態が設定されることが示唆される。
例えば、図23に示すように、大当り図柄C,D用遊技演出では、画像表示器17に、先ず、(1)オープニング演出が表示され、その後、1R目の開始時からラウンド演出が表示されるが、(2)・・・(3)(4)1R〜5Rの各Rにおいて、現時点から実行予定のR数(実行予定のR数と相当数の○、(2)では5個の○、(3)では2個の○、(4)では1個の○)が表示され、つまり、R終了毎に、そのR数が1減算表示(1個の○が表示消去)される。
また、(3)4R目に特定領域14fへの遊技球の通過指示(例えば、「次RでVを狙え」)が表示され、次に、5R目に第2大入賞口14aが長期開放し、遊技球が特定領域14fを通過する可能性が非常に高いので、(4)5R目に遊技球が特定領域14fを通過して「V」が表示される。
その後、特別遊技Cの場合には、6R〜16Rの短期開放が行われているときに、また、特別遊技Dの場合には、6R目における短期開放が複数回行われているときに、(5)ラウンド特殊演出(図25(1)(2)参照)が表示され、そのラウンド特殊演出の表示後、特別遊技Cの場合には、6R〜16Rの短期開放が行われた後、(9)エンディング演出が表示される。
一方、ラウンド特殊演出の表示後、特別遊技Dの場合には、6R目における短期開放が複数回行われた後、(6)6R目における完全開放の開始時に現時点から実行予定のR数(11個の○)が追加表示され、続いて、(6)(7)・・・(8)6R〜16Rの各Rにおいて、実行予定のR数((6)では11個の○、(7)では10個の○、(8)では1個の○)が表示され、つまり、R終了毎に、そのR数が1減算表示(1個の○が表示消去)される。(8)16R目には再度ラウンド特殊演出(図25(2)参照)が表示され、16Rが行われた後、(9)エンディング演出が表示される。
例えば、図24に示すように、大当り図柄E用遊技演出では、画像表示器17に、(1)オープニング演出が表示され、その後、1R目の開始時からラウンド演出が表示されるが、(2)(3)・・・(4)1R〜16Rの各Rにおいて、現時点から実行予定のR数((2)では16個の○、(3)では15個の○、(4)では1個の○)が表示され、つまり、R終了毎に、そのR数が1減算表示(1個の○が表示消去)される。また、(4)16R目にはラウンド特殊演出(図25(3)参照)が表示され、16Rが行われた後、(5)エンディング演出が表示される。
ここで、図26に示すように、保留記憶手段63には、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定情報と同様の特図判定情報が記憶される。即ち、保留記憶手段63において、第1記憶手段63aに特図取得手段31により取得された第1特図判定情報が記憶され、その第1記憶手段32aには、第1特図判定情報を最大で所定数(4つ)記憶可能に4つの第1記憶部1〜4が設けられ、第2記憶手段32bに特図取得手段31により取得された第2特図判定情報が記憶され、その第2記憶手段32bには、第2特図判定情報を最大で所定数(4つ)記憶可能に4つの第2記憶部1〜4が設けられている。
そして、特図保留記憶手段32において、特図判定情報の記憶・消化が行われる(例えば、図7〜図10参照)のに同期して、保留記憶手段63において、同特図判定情報の記憶・消化が行われる。尚、図26は、図7に示す特図保留記憶手段32に特図判定情報が記憶されているときに、保留記憶手段63に記憶されている特図判定情報を示している。
事前判定手段64は、保留記憶手段63に記憶されている特図判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを図11に示す大当り判定テーブルと同等のテーブルを用いて事前に判定する。また、特別図柄の判定図柄を図12に示す図柄判定テーブルと同等のテーブルを用いて事前に判定すること、また、特別図柄の変動時間を図19、図20に示す変動時間決定テーブルと同等のテーブルを用いて事前に決定することが可能である。即ち、事前判定手段64は、大当り判定手段34a、図柄判定手段34b、変動時間決定手段35aによる前記判定、決定と同等の判定、決定を事前に行い得る。
事前判定手段64の高確率事前判定手段64aは、特別遊技実行手段36により特別遊技C,D,E(第1特別遊技)が行われているときに、遊技球が特定領域14fを通過することを前提に、当該特別遊技C,D,Eの終了後に遊技状態制御手段50により高確・時短遊技状態で遊技が制御される場合、特別遊技を行うか否かを図11に示す高確テーブルと同等のテーブルを用いて高確率で事前に判定する。
特別遊技用演出制御手段62の特別遊技演出制御手段62bは、特別遊技実行手段36により特別遊技C,D,E(第1特別遊技)が行われているときに、高確率事前判定手段64aにより特別遊技を行うと事前判定されると、更に、特別遊技C,D,Eの何れを行うのかの事前判定の結果に基づいて、遊技球が特定領域14fを通過した後、前記のラウンド特殊演出の終盤(或いは終了直後)に、当該判定結果示唆する特別遊技演出として、特別遊技用演出制御手段62の有利度合演出制御手段62aにより行われている有利度合示唆演出が示す有利度合を変更する、具体的には、画像表示器16に表示された現時点からの実行予定のR数を加算する特別遊技演出を行わせる。
また、特別遊技演出制御手段62bは、特別遊技実行手段36により特別遊技Dが行われているとき等、高確率事前判定手段64aによる判定とは無関係に、当該特別遊技の有利状態が継続することを示すために、ラウンド特殊演出(この場合、6R目のラウンド特殊演出)の終盤(終了直後)に、特別遊技用演出制御手段62の有利度合演出制御手段62aにより行われている有利度合示唆演出が示す有利度合を変更する、具体的には、画像表示器16に表示された現時点からの実行予定のR数を加算する第2の特別遊技演出を行わせ得る。
例えば、図27に示すように、ラウンド特殊演出では、画像表示器17に、(1)このラウンド特殊演出の開始演出(例えば、「ラウンド加算チャレンジ」)が表示され、次に、(2)演出ボタンSW6の操作準備(例えば、「用意」)が表示され、続いて、(3)演出ボタンSW6の操作指示(例えば、「押せ!!」)が表示される。
その後、演出ボタンSW6が操作され(操作されなくても)、(4)「失敗」が表示されると、R数が加算表示されない。一方、演出ボタンSW6が操作され(操作されなくても)、可動役物18が作動して、(5)1対の役物部材18a,18bが合体し、その後、(6)1対の役物部材18a,18bが分離して、「成功」が表示されると、(7)R数(例えば、11個の○)が加算表示される。
例えば、特別遊技Cが行われているとき、高確率事前判定手段64aにより特別遊技を行うと判定されると、6R〜16Rにおいて、ラウンド特殊演出の開始後、エンディング終了までに、次回特別遊技のRに対応する5個又は16個の○が加算表示される。
例えば、特別遊技Dが行われているときに、高確率事前判定手段64aにより特別遊技を行わないと判定されると、6R目に、ラウンド特殊演出の開始後、当該特別遊技のRに対応する11個の○が加算表示される。
例えば、特別遊技Dが行われているときに、高確率事前判定手段64aにより特別遊技を行うと判定されると、6R目に、ラウンド特殊演出の開始後、当該特別遊技のRに対応する11個の○が加算表示され、或いは、当該特別遊技と次回特別遊技の両方のRに対応する16(=11+5)個又は27(=11+16)個の○が加算表示され得る。また、16R目に、ラウンド特殊演出の開始後、エンディング終了までに、次回特別遊技のRに対応する5個又は16個の○が加算表示され得る。
例えば、特別遊技Eが行われているときに、高確率事前判定手段64aにより特別遊技を行うと判定されると、16R目に、ラウンド特殊演出の開始後、エンディング終了までに、次回特別遊技のRに対応する5個又は16個の○が加算表示され得る。
ところで、特別遊技実行手段36は、特別遊技C,D,Eを行うときには、そのオープニングとエンディングとを比較的短い時間(例えば、1秒程度)で行い、つまり、特別遊技用演出制御手段42は、比較的短い時間のオープニング演出とエンディング演出とを行わせ、また、特別遊技C,D,Eが行われているときに、高確率事前判定手段64aにより特別遊技を行うと判定されると、当該特別遊技のエンディング演出、次回特別遊技のオープニング演出を、エンディング、オープニングと感じさせない態様で行わせる。
また、前記のように、高確・時短状態では、特別遊技の終了後、4回の特別図柄(第2特別図柄)が変動表示されるまで、特別図柄の変動時間を0.5 秒として、特別遊技において保留されている4個の特図判定情報が非常に短時間で消化される。そこで、高確率事前判定手段64aにより特別遊技を行うと判定されると、この4個の特図判定情報の何れかの消化により特別遊技が発生するが、この特図判定情報に基づく特別図柄の短時間変動時に、図柄変動用演出として特殊遊技演出を行わせ、この特殊遊技演出においても、特別図柄の変動を感じさせない態様の演出とすることで、当該特別遊技と次回特別遊技とを一連の特別遊技のように見せることができる。
図6に示す各手段30〜37,40〜47,50,60〜64の機能を達成するために、制御装置20(遊技制御基板21、演出制御基板23の各コンピュータ)が実行する主要な処理についてフローチャートに基づいて説明する。
図28に示すように、遊技制御基板21のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4 ms )毎に開始され、そのタイマ割込処理において、乱数更新処理(S1)、スイッチ処理(S2)、図柄処理(S3)、電動役物処理(S4)、賞球処理(S5)、出力処理(S6)が順次実行される。
図29に示すように、S2のスイッチ処理で実行される始動口SW処理では、第1始動口SW10aがオンの場合(S11;Yes )、第1特図保留数U1が4未満の場合に(S12;Yes )、第1特図保留数U1がU1+1に加算され(S13)、大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値(第1特図判定情報)が取得・格納され(S14)、この第1特図判定情報を含む第1特図保留数増加コマンドがセットされる(S15)。
第2始動口SW11cがオンの場合(S16;Yes )、第2特図保留数U2が4未満の場合に(S17;Yes )、第2特図保留数U2がU2+1に加算され(S18)、大当り判定値、図柄判定値、リーチ判定値、及び変動パターン判定値(第2特図判定情報)が取得・格納され(S19)、この第2特図判定情報を含む第2特図保留数増加コマンドがセットされる(S20)。S15、S20でセットされたコマンド、他のステップでセットされたコマンドについては、S6の出力処理により演出制御基板23に送信される。
図30に示すように、S3の図柄処理で実行される特別図柄処理では、特別遊技フラグがONか否か判定され(S31)、S31の判定がNoの場合、つまり特別遊技が実行中でない場合、特別図柄が変動中か否か判定され(S32)、S32の判定がYes の場合、S42へ移行する。
S32の判定がNoの場合、第2特図保留数U2が1以上か否か判定され(S33)、S33の判定がYes の場合、第2特図保留数U2がU2−1に減算される(S34)。S33の判定がNoの場合、第1特図保留数U1が1以上か否か判定され(S35)、S35の判定がYes の場合、第1特図保留数U1がU1−1に減算される(S36)。S35の判定がNoの場合、客待ち設定処理(S46)が実行される。S34又はS36の実行後、客待ちフラグがOFFにされ(S37)、大当り判定処理(S38)が実行され、続いて、変動パターン選択処理(S39)が実行される。
S38の大当り判定処理では、先ず、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定情報のうち消化優先順位が最も高い特図判定情報の大当り判定値が、図11を用いて説明したように、大当り特定値か否か判定され、大当り特定値である場合、当該特図判定情報の図柄判定値に基づいて、図12を用いて説明したように、複数種類の大当り図柄の何れかが選択設定され、大当り判定値が大当り特定値でない場合、ハズレ図柄が設定される。この大当り判定処理に供された特図判定情報は、特図保留記憶手段32から消去される。
S39の変動パターン選択処理では、S38の大当り判定処理で設定された図柄、及び、大当りか否かの判定に供された大当り判定値と組のリーチ判定値、変動パターン判定値、第1,第2特図保留数、及び現在の遊技状態に基づいて、図19、図20を用いて説明したように、変動パターンとして複数の変動時間の何れかが選択決定される。その後、第1又は第2特別図柄が変動開始され(S40)、S38で設定された判定図柄とS39で決定された変動パターン(変動時間)の情報を含む特図変動開始コマンドがセットされる(S41)。
次に、S39で決定された変動時間が経過した場合(S42;Yes )、第1又は第2特別図柄が変動停止され(S43)、ここで、S38で設定された図柄が第1又は第2特図表示器19a又は19bに表示される。続いて、S38で設定された判定図柄の情報を含む特図変動停止コマンドがセットされ(S44)、停止中処理(S45)が実行される。
図31に示すように、S45の停止中処理では、低確・時短状態フラグがON、つまり低確・時短状態が設定されている場合(S51;Yes )、低確・時短状態継続回数JがJ−1に減算され(S52)、その継続回数Jが0になると(S53;Yes )、低確・時短状態フラグがOFFにされる(S54)。また、高確・時短状態フラグがON、つまり高確・時短状態が設定されている場合(S55;Yes )、高確・時短状態継続回数XがX−1に減算され(S56)、その継続回数Xが0になると(S57;Yes )、高確・時短状態フラグがOFFにされる(S58)。
次に、大当りの場合には(S59;Yes )、つまり、特図表示器19a又は19bに大当り図柄が停止表示された場合、特別遊技フラグがONにされ(S60)、低確・時短状態/高確・時短状態継続回数J/Xが0にリセットされ(S61)、低確・時短状態フラグ/高確・時短状態フラグがOFFにされる(S62)。その後、オープニングが開始され(S63)、停止表示された大当り図柄の情報を含むオープニングコマンドがセットされる(S64)。尚、低確・時短状態フラグと高確・時短状態フラグが共にOFFの場合、低確・非時短状態が設定される。
図32に示すように、S4の電動役物処理で実行される大入賞口処理では、特別遊技フラグがONか否か判定され(S71)、S71の判定がYes の場合、特別遊技のオープニング中であるか否か判定される(S72)。S72の判定がYes の場合、オープニング時間経過したか否か判定され(S73)、S73の判定がYes の場合、大入賞口開閉パターン設定処理(S74)が実行される。
S74の大入賞口開閉パターン設定処理では、大当り図柄の種類に応じた大入賞口開閉パターンが設定され、そこで、最大RcとR最大作動時間Tcに、設定された大入賞口開閉パターンに応じた値(4R長期開放+12R短期開放の場合、最大Rc=16、1R〜4RのR最大作動時間Tc=30秒、5R〜16RのR最大作動時間Tc=0.1秒、5R長期開放+11R短期開放の場合、最大Rc=16、1R〜5RのR最大作動時間Tc=30秒、6R〜16RのR最大作動時間Tc=0.1秒、16R長期開放の場合、最大Rc=16、1R〜16RのR最大作動時間Tc=30秒)が設定される。
一方、S72の判定がNoの場合、特別遊技のエンディング中か否か判定され(S75)、S75の判定がNoの場合、大入賞口13a,14aの何れかが作動中か否か判定される(S76)。S75の判定がYes の場合、S91へ移行し、S76の判定がNoの場合、S77へ移行し、S76の判定がYes の場合、S82へ移行する。
S77では、RがR+1に加算され、次に、R開始コマンドがセットされ(S78)、大入賞口13a,14aの何れかの作動が開始される(S79)。S79では、R=1〜4,6〜15のときには、第1大入賞口13aが開放され、R=5,16のときには、第2大入賞口14aが開放される。次に、R作動時間Tの計時が開始され(S80)、大入賞口13a,14aへの遊技球の入賞個数Nの計測が開始される(S81)。
尚、R=5,16のときには、図15を用いて説明したように、振分装置14hが作動して特定領域14fが開閉される。そして、R=5,16において、第2大入賞口14aが短期開放する際には、遊技球が特定領域14fを通過する可能性が非常に低くなり、第2大入賞口14aが長期開放する際には、遊技球が特定領域14fを通過する可能性が非常に高くなる。
図33に示すように、S82のV入賞処理では、V入賞フラグVF=0の場合(S101;No)、R=5又は16のときに(S102;Yes )、特定領域SW14gがオンになると(S103;Yes )、V入賞フラグVFに1がセットされ(S104)、V入賞コマンドがセットされる(S105)。
図32に示すように、S82のV入賞処理の実行後、S83では、T≧R最大作動時間Tcか否か判定され、S83の判定がNoの場合、N≧規定個数Nc(Nc=10)か否か判定される(S84)。S83の判定がYes 又はS84の判定がYes の場合、大入賞口13a,14aの何れかの作動が終了され、即ち大入賞口13a,14aの何れかが閉塞され(S85)、T,Nが0にリセットされ(S86)、R=最大Rc(Rc=16)か否か判定される(S87)。
S87の判定がYes の場合、エンディングが開始され(S88)、エンディングコマンドがセットされ(S89)、Rが0にリセットされる(S90)。S91では、エンディング時間経過したか否か判定され、S91の判定がYes の場合、遊技状態設定処理(S92)が実行され、その後、特別遊技フラグがOFFにされる(S93)。
図34に示すように、S92の遊技状態設定処理では、V入賞フラグVF=1の場合(S111;Yes )、高確・時短状態フラグがONにされ(S112)、その高確・時短状態継続回数Xに110がセットされ(S113)、V入賞フラグVFが0にリセットされる(S114)。一方、V入賞フラグVF=0の場合(S111;No)、低確・時短状態フラグがONにされ(S115)、その低確・時短状態継続回数Jに100がセットされる(S116)。S114又はS116の実行後、S112又はS115でセットされたフラグに対応する遊技状態コマンドがセットされる(S117)。
図35に示すように、演出制御基板23のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4 ms )毎に開始され、そのタイマ割込処理において、コマンド受信処理(S201)、演出ボタン処理(S202)、コマンド送信処理(S203)が順次実行される。
先ず、図36に示すように、S202の演出ボタン処理では、演出ボタンSW6がONか否か判定され(S205)、S205の判定がYes の場合、演出ボタンコマンドがセットされる(S206)。S206でセットされたコマンド、及び、他のステップでセットされたコマンドについては、S203のコマンド送信処理により画像制御基板24、ランプ制御基板25に送信される。
次に、図37に示すように、S201のコマンド受信処理では、保留数増加コマンドを受信か否か判定され(S211)、S211の判定がYes の場合、図26を用いて説明したように、保留数増加コマンドに含まれた特図判定情報を保留記憶手段63に保留(記憶)する特図判定情報保留処理(S212)が実行され、続いて、保留数加算処理(S213)が実行され、保留数増加コマンドがセットされる(S214)。
次に、特図変動開始コマンドを受信か否か判定され(S215)、S215の判定がYes の場合、図26を用いて説明したように、対応する特図判定情報を保留記憶手段63から消化(消去)する特図判定情報消化処理(S216)が実行され、続いて、図柄変動用演出選択処理(S217)が実行される。
図38に示すように、S217の図柄変動用演出選択処理では、受信した特図変動開始コマンドが解析され(S231)、次に、設定されている演出モード(図39に示す低確・非時短演出モード、低確・時短演出モード、高確・時短演出モード、特殊演出モードの何れか)が参照され(S232)、保留数減算処理が実行される(S233)。
次に、図柄変動用演出が選択され(S234)、ここで、S231で解析された情報と、S232で参照された演出モードに基づいて、図21(1)を用いて説明したように、低確・非時短演出モードでは、低確・非時短用遊技演出が選択され、低確・時短演出モードでは、低確・時短用遊技演出が選択され、高確・時短演出モードでは、高確・時短用遊技演出が選択され、特殊演出モードでは、特殊遊技演出が選択され、その後、選択された図柄変動用演出の情報を含む図柄変動用演出開始コマンドがセットされる(S235)。
次に、図37に示すように、特図変動停止コマンドを受信した場合(S218;Yes )、図柄変動用演出終了中処理(S219)が実行される。
図40に示すように、S219の図柄変動用演出終了中処理では、受信した特図変動停止コマンドが解析され(S251)、大当りか否か判定され(S252)、S252の判定がNoの場合、設定されている演出モードが参照される(S253)。次に、低確・時短演出モードか否か判定され(S254)、S254の判定がYes の場合、低確・時短演出モード継続回数MJが1減算され(S255)、MJ=0か否か判定される(S256)。
S254の判定がNoの場合、高確・時短演出モードか否か判定され(S257)、S257の判定がYes の場合、高確・時短演出モード継続回数MXが1減算され(S258)、MX=0か否か判定される(S259)。S256又はS259の判定がYes の場合、低確・非時短演出モードが設定される(S260)。S257の判定がNoの場合、特殊演出モードか否か判定され(S261)、S261の判定がYes の場合、特殊演出モード処理(S262)が実行される。
図41に示すように、S262の特殊演出モード処理では、特殊演出モード継続回数MSがMS−1に減算され(S271)、続いて、高確・時短演出モード継続回数MXがMX−1に減算される(S272)。そして、特殊演出モード継続回数MS=0になると(S273;Yes )、高確・時短演出モードが設定される(S274)。
図37に示すように、大入賞口処理(図32参照)におけるオープニング開始時にオープニングコマンドを受信した場合(S220;Yes )、特別遊技用演出選択処理(S221)が実行される。
図42に示すように、S221の特別遊技用演出選択処理では、オープニングコマンドが解析され(S291)、解析された大当り図柄の情報に基づいて特別遊技用演出が選択され(S292)、そこで、(図21(2)に示す)図22〜図24に示す大当り図柄A〜E用遊技演出の何れかが選択され、その特別遊技用演出の情報を含む特別遊技用演出開始コマンドがセットされる(S293)。
次に、図37に示すように、S220の判定がNo、又はS221の実行後、特別遊技用演出中処理(S222)が実行される。
図43に示すように、S222の特別遊技用演出中処理では、先ず、V入賞コマンドを受信か否か判定され(S301)、S301の判定がYes の場合、V入賞演出フラグVAFに1がセットされ(S302)、V入賞演出コマンドがセットされる(S303)。
また、R開始コマンドを受信か否か判定され(S304)、S304の判定がYes の場合、R数変更処理(S305)が実行される。このR数変更処理では、特別遊技C,D,Eが行われているとき、1R目の開始時には、現時点から実行予定の長期開放となるR数(5個又は16個の○)を新規表示させる為の処理が行われ、2R目以降のRにおいて長期解放となるRの次のRの開始時には、そのR数を減算表示(1個の○を消去)させる為の処理が行われる。
次に、6R開始か否か判定され(S306)、S306の判定がYes の場合、大当り図柄C,D用遊技演出(図23)の実行中か否か判定される(S307)。S306の判定がNoの場合、16R開始か否か判定され(S308)、S308の判定がYes の場合、大当り図柄D,E用遊技演出(図23、図24)の実行中か否か判定される(S309)。
S307又はS309の判定がYes の場合、V入賞演出フラグVAF=1か否か判定され(S310)、S310の判定がYes の場合、保留記憶手段63の記憶情報(特図判定情報)に基づいて事前判定処理が行われ(S311)、ここで、保留記憶手段63に、大当りとなる第2特図判定情報が含まれているか否か事前判定され、含まれている場合には、大当りとなる大当り図柄がC,D,Eの何れになるのか事前判定される。
次に、S310、S311の判定結果を受けて、ラウンド特殊演出の態様(例えば、図27の(1)〜(4)に示す態様にするのか、或いは図27の(1)〜(3)(5)〜( 7)に示す態様にするのか)が選択され(S312)、ここで、図27の(1)〜(3)(5)〜( 7)に示す態様にする場合に、加算表示するR数が判定(決定)される。
S307又はS308又はS309の判定がNo、或いはS312の実行後、R演出開始コマンドがセットされる(S313)。このR演出開始コマンドには、S305によりR数を新規表示又は減算表示させる際には、その新規表示又は減算表示させるR数の情報が含まれ、S312によりラウンド特殊演出の態様が選択された際には、そのラウンド特殊演出態様情報が含まれ、更に、そこで図27の(1)〜(3)(5)〜( 7)に示す態様にする場合には、加算表示させるR数の情報が含まれる。
次に、図37に示すように、大入賞口処理(図32参照)におけるエンディング開始時にエンディングコマンドを受信した場合(S223;Yes )、エンディング演出選択処理(S224)が実行される。
図44に示すように、S224のエンディング演出選択処理では、エンディングコマンドが解析され(S321)、エンディング演出選択(S324)が行われ、そこで、図21(3)に示す複数のエンディング演出の何れかが選択され、そのエンディング演出の情報を含むエンディング演出開始コマンドがセットされる(S325)。
次に、図37に示すように、大入賞口処理(図32参照)におけるエンディング終了時に遊技状態コマンドを受信した場合(S225;Yes )、演出モード設定処理(S226)が実行される。
図45に示すように、S226の演出モード設定処理では、遊技状態コマンドが解析され(S331)、その解析情報に基づいて、低確・時短状態が設定されるか否か判定され(S332)、S332の判定がYes の場合、低確・時短演出モードが設定され(S333)、その低確・時短演出モード継続回数MJに100がセットされる(S334)。
S332の判定がNoの場合、図46に示すように、高確・時短状態が設定されるか否か判定され(S341)、S341の判定がYes の場合、当該特別遊技に対応する大当り図柄が大当り図柄Aか否か判定される(S342)。S342の判定がNoの場合、特殊演出モードとする場合には(S343;Yes )、特殊演出モードが設定され(S344)、その特殊演出モード継続回数MSに4がセットされる(S345)。
S343の判定がNoの場合、高確・時短演出モードが設定され(S346)、そのS346の実行後、又はS345の実行後、高確・時短演出モード継続回数MXに110がセットされる(S347)。一方、S342の判定がYes の場合、低確・時短演出モードが設定され(S348)、その低確・時短演出モード継続回数MJに110がセットされる(S349)。
画像制御基板24、ランプ制御基板25のコンピュータは、演出制御基板23から受信するコマンド(指令)に基づいて、画像表示器17、スピーカ27、枠ランプ28a、盤ランプ28b、可動役物18を制御して、画像表示器17での表示を主体に、種々の遊技演出を行わせる。
即ち、前述のように、特別図柄が変動表示されているときには、図柄変動用演出として、低確・非時短用遊技演出、低確・時短用遊技演出、高確・時短用遊技演出、特殊遊技演出の何れかを、特別図柄の変動時間に合わせて、また大当り期待度に応じて適切に行わせ、特別遊技が行われているときには、特別遊技用演出として、図22の特別遊技A,B用遊技演出、図23の特別遊技C,D用遊技演出、図24の特別遊技E用遊技演出の何れかを、特別遊技の種類に応じて、特に、特別遊技C,D,E用遊技演出においては、図27のラウンド特殊演出を、特別遊技の進行に合わせて適切に行わせる。
以上説明したパチンコ遊技機1の作用・効果について説明する。
低確・非時短状態が設定されているときには、遊技者は発射ハンドル7を操作して遊技球がセンタ役物16の左側を落下するように、遊技球を発射させる所謂左打ちにより遊技を行い、この左打ちにより第1始動口10を狙うことができ、第1特図保留数が4未満のときに、遊技球が第1始動口10に入賞すると、第1特図判定情報が取得され特図保留記憶手段32に記憶される。
低確・時短状態又は高確・時短状態が設定されているときには、遊技者は発射ハンドル7を操作して遊技球がセンタ役物16の右側を落下するように、遊技球を発射させる所謂右打ちにより遊技を行い、この右打ちにより第2始動口11aを狙うことができ、第2特図保留数が4未満のときに、遊技球が第2始動口11aに入賞すると、第2特図判定情報が取得され特図保留記憶手段32に記憶される。
また、遊技者は右打ちによりゲート12を狙うことができ、普図保留数が4未満のときに、遊技球がゲート12を通過すると、普図判定情報が取得され普図保留記憶手段42に記憶される。ここで先ず、普図保留記憶手段42に記憶された普図判定情報は普通図柄の変動開始毎に順次消化(消去)され、この普図判定情報の消化により当り抽選が行われ、その当り抽選で当選した場合、普図表示器19cに当り図柄が変動停止後、第2始動口11aが開放する補助遊技が発生する。
低確・時短状態又は高確・時短状態が設定されている場合には、補助遊技作動モードとして高作動モードが設定され、右打ちを行って第2始動口11aへの比較的多くの遊技球の入賞を期待できるため、右打ちにより所有の遊技球の数を略維持して遊技を行うことができる。但し、低確・非時短状態が設定されている場合には、右打ちを行っても第1始動口10への遊技球の入賞を殆ど期待できないうえ、補助遊技作動モードとして低作動モードが設定されるため、第2始動口11aへの遊技球の入賞も殆ど期待できないため、左打ちにより所有の遊技球の数を減らしながら遊技を行うことになる。
次に、特図保留記憶手段32に記憶された特図判定情報は特別図柄の変動開始毎に順次消化(消去)されるが、その際、特図保留記憶手段32に複数の特図判定情報が記憶されている場合には、それら複数の特図判定情報は取得された順番で消化され、但し、第1,第2特図判定情報の両方が記憶されている場合には、第2特図判定情報が第1特図判定情報よりも優先消化される。この特図判定情報の消化により大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選した場合、特図表示器19a,19bcに大当り図柄が変動停止後、第1,第2大入賞口13a,14aが開放する大当り遊技が発生する。
大当り遊技が発生すると、遊技者は右打ちにより第1,第2大入賞口13a,14aを狙うことができる。変動停止した大当り図柄の種類によって、4R長期開放+12R短期開放となる特別遊技A、5R長期開放+11R短期開放となる特別遊技B,C、16R長期開放となる特別遊技D,Eの何れかが選択実行され、特別遊技Aでは約500 個の遊技球を獲得でき、特別遊技B,Cでは約625 個の遊技球を獲得でき、特別遊技D,Eでは約2000個の遊技球を獲得できる。
また、特別遊技の5R目と16R目の第2大入賞口14aの開放に伴って特定領域14fが開閉されるが、右打ちを行うことにより、5R目と16R目において、第2大入賞口14aが短期開放される際(特別遊技Aの場合)、遊技球が特定領域14fを通過する可能性が極めて低いが、5R目において、第2大入賞口14aが長期開放される際(特別遊技B,C,D,Eの場合)、16R目において、第2大入賞口14aが長期開放される際(特別遊技D,Eの場合)、遊技球が特定領域14fを通過する可能性が極めて高い。
低確・非時短状態で、第1始動口10への遊技球の入賞に基づいて大当り抽選で当選した場合、38%-62 %の割合で、特別遊技A- 特別遊技Bの何れかに振分けられ実行されるが、基本的に、特別遊技Aが実行されると、遊技球が特定領域14fを通過しないので、当該大当り遊技の終了後に低確・非時短状態が設定され、特別遊技Bが実行されると、遊技球が特定領域14fを通過するので、当該大当り遊技の終了後に高確・時短状態が設定される。
低確・時短状態又は高確・時短状態で、第2始動口11aへの遊技球の入賞に基づいて大当り抽選で当選した場合、48%-32 %-20 %の割合で、特別遊技C- 特別遊技D- 特別遊技Eの何れかに振分けられ実行されるが、基本的に、特別遊技C,D,Eの何れが実行されても、遊技球が特定領域14fを通過するので、当該大当り遊技の終了後に高確・時短状態が設定される。
一方、遊技演出に関して、「大当り」か否かの判定結果に基づいて、特別図柄が変動表示されているときには、「大当り」と判定される大当り期待度を示唆する図柄変動用演出が、また、特別遊技が行われているときには、特別遊技を盛り上げる特別遊技用演出が、夫々、画像表示器17での表示を主体に行われ、こうした遊技演出により、遊技性、並びに遊技興趣が高められる。
ここで、特別遊技用演出に関して、先ず、低確・非時短状態で(つまり第1特図判定情報に基づいて)「大当り」と判定されると、図14の特別遊技A,Bの何れかが行われて、図22の特別遊技A,B用遊技演出が行われる。この特別遊技A,B用遊技演出では、バトル演出が行われ、そこで勝利することで、特別遊技Bが行われていることになり、5R目に第2大入賞口14aが長期開放し、つまり遊技球が特定領域14fを通過して、当該特別遊技の終了後に高確・時短状態になるので、この特別遊技A,B用遊技演出により高確・時短状態になる期待を高めることができる。
高確・時短状態、低確・時短状態で(つまり第2特図判定情報に基づいて)「大当り」と判定されると、図14の特別遊技C,Dの何れかが行われて、図23の特別遊技C,D用遊技演出が行われ、図14の特別遊技Eが行われて、図24の特別遊技E用遊技演出が行われ、前記のように、何れも、遊技球が特定領域14fを通過して、当該特別遊技の終了後に高確・時短状態になる。
特別遊技C,D用遊技演出では、6R目の開始時からラウンド特殊演出が行われる。このラウンド特殊演出は、特別遊技Cでは、当該特別遊技が終了するまでの間に行われ、特別遊技Dでは、6R目において第1大入賞口13aが11回短期開閉する間に行われ、また、特別遊技Dでは、16R目にもラウンド特殊演出が行われる。また、特別遊技E用遊技演出では、16R目にラウンド特殊演出が行われる。
このラウンド特殊演出において、有利状態が継続するか否かを示唆する演出が行われるので、遊技者は、有利状態が継続しない、即ち特別遊技が終了するという不安を抱きながらも、有利状態が継続することを期待して遊技を行うことができる。このラウンド特殊演出では、具体的には、図27に示すように、遊技者に演出ボタン6を押させ、「失敗」となると、現時点から実行予定のR数が加算表示されないが、可動役物18が作動して「成功」となると、現時点から実行予定のR数が加算表示され、つまり有利状態が継続することになるので、遊技者を歓喜させることができる。
さて、本発明では、遊技球が特定領域14fを通過し易い特別遊技B,C,D,E、及び遊技球が特定領域14Fを通過し難い特別遊技Aの何れかを行い、特別遊技が行われているときに、遊技球が特定領域14fを通過すると高確・時短状態を設定し、遊技球が特定領域14fを通過しないと低確・時短状態を設定することを前提としている。
そして、特別遊技C,D,Eが行われているときに、当該特別遊技の終了後に高確・時短状態で遊技が制御される場合に、保留記憶手段63に記憶されている特図判定情報に基づいて特別遊技を行うか否かを高確テーブルを用いて事前に判定し、そこで特別遊技を行うと判定すると、遊技球が所定領域14fを通過した後に、現時点からの実行予定のR数を追加表示させる特別遊技演出を行わせている。
つまり、所謂保留連となる次回特別遊技において実行予定のR数を当該特別遊技中に表示させることができ、当該特別遊技と次回特別遊技とを一連の特別遊技のように見せることがものできるが、この特別遊技演出(R数の追加表示)を行う上で、遊技球が特定領域14fを通過し易い特別遊技C,D,Eが行われているのか、そして遊技球が特定領域14fを通過したのかを考慮して、特別遊技演出を適切に且つ有効に行うことができる。
つまり、特定領域14fを通過し難い特別遊技Aが行われているときには、遊技球が特定領域14fを通過することが極めて低いため、仮に通過することがあったとしても、当初より特別遊技演出を行わないようにしている。また、特別遊技C,D,Eが行われているときでも、遊技球が特定領域14fを通過する前から特別遊技演出を行うと、もし遊技球が特定領域14fを通過しなかった場合には、当該特別遊技の終了後に低確・時短状態になり、対応する低確テーブルとは異なる高確テーブルを用いて行った事前判定が不適合となり、つまり嘘のR数の追加表示(特別遊技演出)が行われる。本発明では、こうした課題を改善し、特別遊技演出を適切に且つ有効に行うことができる。
尚、前記のラウンド特殊演出については、前記実施例で一例を開示したに過ぎず、他の種々の態様の演出とすることができる。例えば、前記実施例では、演出ボタンSW6と協働して行う演出としているが、演出ボタンSW6を使用しないと演出としてもよい。
また、事前判定手段64に代わる事前判定手段を、遊技制御基板21のコンピュータにより構成してもよい。この場合の事前判定手段は、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定情報(即ち、後に特図保留消化手段33により消化される特図判定情報)に基づいて、具体的には、特図取得手段31により特図判定情報が取得された際に、大当り判定手段34a、図柄判定手段34b、変動時間決定手段35aによる前記判定、決定と同等の判定、決定(即ち、特別遊技を行うか否かの判定、大当り図柄A〜E、ハズレ図柄の判定、変動時間の決定)を事前に行い得る。
この事前判定(決定)について、特別遊技が行われていないときに取得された特図判定情報に対しては、当該特図判定情報の取得時の遊技状態に基づいて行われるが、特別遊技が行われているときに取得された特図判定情報に対しては、当該特別遊技の開始前(又は当該特別遊技の終了後の想定される)の遊技状態に基づいて行われるものとする。そして、この事前判定の結果が先読み情報として演出制御基板23のコンピュータに送信され、その演出制御基板23のコンピュータにおいて、先読み情報記憶手段に記憶され、その記憶情報に基づいて、前記のように、ラウンド特殊演出(特別遊技演出)を行わせる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加して実施が可能であり、種々のパチンコ遊技機等の遊技機に本発明を適用可能である。