JP2014159802A - 排気1軸、吸気2軸カムシャフト3次元カム式連続無段可変動弁装置 - Google Patents

排気1軸、吸気2軸カムシャフト3次元カム式連続無段可変動弁装置 Download PDF

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Abstract

【課題】一つの吸気カムロブにてリフトする点接触3次元カムにおいて、吸、排気バルブのリフト量、作用角、タイミングを無段階に連続可変制御することを可能とする。
【解決手段】ローラスイングアームを備え、アクセル開度及び走行状況に応じ、カムシャフトと一体回転すると共に軸方向に相対移動可能にした点接触3次元カムロブをスライドさせ、吸、排気バルブのリフト量、作用角、タイミングを無段階連続可変制御し、気筒当り複数の吸気バルブを有する動弁装置において、排気カムシャフト1軸、吸気カムシャフト2軸とし、排気側は気筒毎、吸気側はバルブ毎にカムロブ及びローラスイングアームを設けた動弁装置とする。
【選択図】図1−1

Description

本発明は、二輪車或いは自動車等における内燃機関において、高さ、作用角、タイミングがカムシャフト軸方向に傾斜するカム面にて連続変化するよう形成され、カムシャフトと一体回転すると共に軸方向に相対移動可能にしたカムロブと、カム面に点接触し押圧されてバルブを進退させるローラスイングアーム(ロッカアーム)を備え、アクセル開度及び走行状況に応じカムロブをカムシャフト軸方向にスライドさせることで、吸、排気バルブのリフト量、作用角、タイミングを無段階に連続可変制御し、一気筒当り複数の吸気バルブを有する動弁装置に関するものである。
一気筒当り複数の吸気バルブを有し、バルブ毎に揺動カムを設けロストモーションさせることで、リフト量、作用角、タイミングを連続可変し、左右リフト差及び片側バルブ休止可能な特許文献1、2、3が開示されている。
特開平11−107725号公報 特開2003−129811号公報 特表2004−521234号公報
また、一本のカムシャフトにバルブ毎に3次元カムを並べて一体に形成し、シャフトをスライドさせることで、リフト量、作用角、タイミングを連続可変し、左右リフト差及び片側バルブ休止可能な特許文献4、5が開示されている。
特公平7−45803号公報 特開平9−21305号公報
特許文献1〜3に改良を加えたものが既に実用化されており、それらはUS特許3261338の考え方をベースにしており、回転カムと揺動式の往復カムを用い往復カムの中心又は回転カムフォロワの位置を動かすことにより、往復カムをロストモーションさせることでリフトと作用角を同時に可変するもので、バルブ毎に揺動カムを設けることで左右リフト差及び片側バルブ休止が可能となるが、機構が複雑となり重量、コスト高となると共に、往復運動部重量増加、剛性低下によるメカロス増加、高回転化困難を招いている。また、適切な開閉タイミングを得る為にVVTが必要で、その応答速度の遅さにより、スロットルバルブ廃止によるレスポンス向上を帳消ししてしまう欠点があった。さらに、ロストモーションによりリフト量を制御する方式故、低リフト域のリフトカーブが最大リフト時のリフトカーブにより決まってしまうことにより、求める出力に最適なリフトカーブを得ることが困難であった。
それらの欠点を改良できるものとして、一本のカムシャフトにバルブ毎に3次元カムを並べて一体に形成し、シャフトをスライドさせるものが提案されており、カムに接触しバルブを進退させる有底円筒タペットをバルブステム軸方向にストロークさせる直打式の特許文献4や、スイングアーム式の特許文献5等がある。しかし、カムに線接触し接触線角度の変化に追従する方式では、カム軸方向のカム山形状を直線にする必要がありカム山形状設定に制限が大きく、各カム山高さに最適なリフトカーブ、タイミング、ランプ量を任意に設定することが出来ない欠点があると共に、左右バルブリフトに差をつけることは可能だが、カム山形状を折線にする必要がある片側バルブ休止は出来ない。バルブ休止を実現する為には、カムとフォロワの接触を点接触にする必要があるが、点接触としても一気筒当り複数のカムを同一カムシャフトに並べて配置し、複数の吸気バルブを別々にリフトさせる特許文献4、5等の方式ではカム山傾斜面角度が大きくなり、カムスライド量に対するバルブリフトの変化量つまりは出力の最少単位変化量を、アクセル制御で要求される変化量に収めることが非常に困難で、特にカムシャフト軸受スパンが短い小排気量エンジンでは不可能となる。
対策として、一つの吸気カムロブにて複数の吸気バルブをリフトするものも提案されているが、カムロブに接触するローラフォロワの外周球状接触面とカムロブの3次元状接触面との接触荷重が約2倍となり、接触ヘルツ応力を許容範囲内に収める為に、平カムと有底円筒タペットによる直打式エンジンよりリフトカーブを緩やかにせざるを得ず、同等出力を得る為に開口時間面積の減少を作用角拡大にて補うことになりポンピングロスの増加を招いていた。
また、特許文献1〜5の全てにおいて、左右吸気バルブのリフト量制御が一つの制御装置で行われるので、左右のバルブリフト差は決まった値に固定されてしまう。
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたもので、高さ、作用角、タイミングがカムシャフト軸方向に傾斜するカム面にて連続変化するよう形成され、カムシャフトと一体回転すると共に軸方向に相対移動可能にしたカムロブと、カム面に点接触し押圧されてバルブを進退させるローラスイングアーム(ロッカアーム)を備え、アクセル開度及び走行状況に応じカムロブをカムシャフト軸方向にスライドさせることで、吸、排気バルブのリフト量、作用角、タイミングを無段階に連続可変制御し、一気筒当り複数の吸気バルブを有する動弁装置において、排気カムシャフト1軸、吸気カムシャフト2軸とし、排気側は気筒毎、吸気側はバルブ毎にカムロブ及びローラスイングアーム(ロッカアーム)を設けることで、前述の欠点を解決しつつ左右バルブリフト差及び片側バルブ休止、さらにはエンジン回転数、トルクのマップに対する左右バルブリフト差のマップ制御や排気及び左右吸気バルブの独立制御をも可能にすると共に、シリンダヘッドをシリンダに組付後、動弁系部品を全て組立しヘッドカバーを組付ける前の状態までに、動弁系部品を再分解することなくタペットクリアランス及び同調(気筒間リフト量調整)を精密にしかも効率良く実施可能にすることを目的とする。
前述の課題を解決する為の請求項1の発明は、高さ、作用角、タイミングがカムシャフト軸方向に傾斜するカム面にて連続変化するよう形成され、カムシャフトと一体回転すると共に軸方向に相対移動可能にしたカムロブと、カム面に点接触し押圧されてバルブを進退させるローラスイングアーム(ロッカアーム)を備え、アクセル開度及び走行状況に応じカムロブをカムシャフト軸方向にスライドさせることで、吸、排気バルブのリフト量、作用角、タイミングを無段階に連続可変制御し、一気筒当り複数の吸気バルブを有する動弁装置において、排気カムシャフト1軸、吸気カムシャフト2軸とし、排気側は気筒毎、吸気側はバルブ毎にカムロブ及びローラスイングアーム(ロッカアーム)を設けたことを特徴とする。
左右の吸気バルブ毎に吸気カムロブ及びローラスイングアーム(ロッカアーム)を設けることにより、一つの吸気カムロブにより左右の吸気バルブをリフトする場合に比べ、ローラスイングアーム(ロッカアーム)のローラフォロワの外周球状接触面とカムロブの3次元状接触面との接触荷重が約半分になり、平カムと有底円筒タペットによる直打式並みのリフトカーブ(開口時間面積)にでき、同等出力発生時の作用角を狭くできるのでポンピングロスを低減できると共に、吸気カムロブ毎にカムシャフトを設けることにより、同軸上に吸気カムを並べて配置する場合に比べ、吸気カムロブ及びスライド長を長くでき、バルブリフト高変化により、作用角を大きく変化させたり最大リフト時の位相を大きくずらしたりしてもカム山傾斜を緩やかにできると共に、カムロブスライド量に対するバルブリフト(開口時間面積)の変化量つまりは出力の変化量を小さくできるので、アクセル制御で制御できる最少単位変化量を小さく設定できより緻密な出力制御が可能となる。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、吸気バルブ毎に設けたカムロブのカム山形状を違えて形成し、気筒左右の吸気バルブのリフト特性に差をつけたことを特徴とする。
吸入空気の流速が遅く旋回流が弱くなりがちな低回転側つまりは低リフト側で左右の吸気バルブリフト差を大きく設定することで、燃焼速度が速くなり出力、燃費が向上し、吸入空気の流速が速く旋回流が強い高回転側つまりは高リフト側で左右の吸気バルブリフト差を小さく設定することで、同等出力を得る作用角を狭くできポンピングロスを低減できると共に、吸入抵抗低減による吸入空気量の増加による出力向上が図れる。
ロストモーション式でも、バルブ毎に揺動カムを設けることで気筒左右の吸気バルブのリフト特性に差をつけることは可能だが、回転カムと揺動式の往復カムにてリフトカーブを設定するもの故、最大リフト時のリフトカーブにより中間リフト域のリフトカーブが決まるので自由度が無く、最大リフト時のリフトカーブを左右同じに設定することで最高出力域の吸入量を多くし出力向上を狙うと、中間リフト域の左右バルブのリフト特性を自由にしかも大幅に違えることが不可能に近くなる。例えば、最大リフト時のリフトカーブを左右同じに設定し、中間リフトにてリフト差有りで作用角、タイミングを同じにしたり、リフト、開弁タイミング差有りで閉弁タイミングを同時にしたりすることは不可能といえる。それらを可能にするには、バルブ毎に3次元カムを並べて一体に形成したものでも点接触フォロワを採用する必要がある。
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、片方の吸気カムロブに零リフト域を形成し片側バルブ休止を可能としたことを特徴とする。
左右バルブにリフト差をつけた場合より、更に流入速度及び旋回流の強さが増すことにより、燃焼速度が速くなり出力、燃費を向上できる。
尚、本発明は吸、排気カムを3次元カムロブとしスライドさせることで、バルブのリフト量、作用角、タイミングを無段階に連続可変するものにおいて、各カムロブのスライドを独立制御するもの故、請求項3の発明の様に片側バルブ休止を可能にするだけでは無く、吸、排気カムロブ全てに零リフト域を形成すれば、V型エンジン等において片方のシリンダ列の気筒休止も容易に可能であり、リフト特性の無段階連続可変により気筒休止から燃焼再開時のトルク変動ショックが小さいエンジンにできる。
また、請求項4の発明は、請求項1の発明において、複数の吸気カムシャフトを、カムシャフト軸方向より視て、吸気バルブのバルブステム軸線に対し両側に振り分けて配置したことを特徴とする。
吸気スイングアーム(ロッカアーム)のアジャストスクリュ軸の上方延長線から、両方の吸気カムシャフトが外れた位置に配置されることにより、ボックスタイプ(内軸のボックス型ドライバにてアジャストスクリュを回し、適切なタペットクリアランス位相にて固定しつつ、同軸外側の筒状ボックス型レンチにてナットを締付けロックする)のアジャストスクリュ調整、締付け工具を、吸気カムシャフト又は吸気カムロブの間の空間を通すことができるので、動弁系部品を全て組立しシリンダヘッドカバーを組付ける前の状態で、動弁系部品を再分解することなくタペットクリアランス調整を精密にしかも効率良く実施することができる。
また、請求項5の発明は、請求項4の発明において、複数の吸気カムシャフト及びカムロブに対応する複数の吸気ロッカアームシャフトを、カムシャフト軸方向より視て、吸気バルブのバルブステム軸線に対し両側に振り分け、排気ロッカアームシャフトと共にカムシャフトに対しシリンダヘッド合せ面側(下側)に配置したことを特徴とする。
ローラスイングアーム(ロッカアーム)の揺動軸部外径の方が、吸気カムロブの回転最大外周軌跡より小さいので、吸、排気バルブステム軸Vバンク角を狭くでき、コンパクトな燃焼室にできると共に、シリンダ軸に対する吸気ポート傾斜角も小さくでき、吸気効率向上及び吸気タンブル流強化による燃焼効率の向上が図れる。
カムシャフト軸をロッカアームシャフト軸よりシリンダヘッド合せ面側に配置しても、吸、排気バルブステム軸Vバンク角を同等にすることは可能だが、シリンダヘッド合せ面からカムシャフト軸までの高さを高くする必要があり、ヘッド高及びバルブステム軸長の増加を招き重量、メカロス増となる。
また、請求項6の発明は、請求項5の発明において、吸気ロッカアームシャフト及び排気ロッカアームシャフトの軸中心を、シリンダヘッドと下カムシャフトハウジングとの合せ面としたことを特徴とする。
ロッカアームシャフト軸中心をシリンダヘッドと下カムシャフトハウジングの合せ面とすることで、下カムシャフトハウジング組付けによりロッカアームシャフトを径方向クリアランス無しで締付け可能となり、スイングアームのバタツキが抑えられその分バルブリフト量のバラツキが小さくなるので、より正確な吸気量制御ができる。
また、加工のし易さからシリンダヘッドと下カムシャフトハウジングの合せ面をシリンダヘッドカバー合せ面にすることになるので、シリンダヘッド合せ面に近い側のロッカアームシャフト軸中心をシリンダヘッドカバー合せ面とすることにより、肉厚の金属材料を必要とするシリンダヘッド高を低くでき、シリンダヘッドの小型、軽量化が図れる。
また、請求項7の発明は、請求項5、6の発明において、複数の吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの軸中心を上下カムシャフトハウジングの合せ面とし、シリンダヘッドと下カムシャフトハウジングとの合せ面と共に、シリンダヘッド合せ面に平行としたことを特徴とする。
全ての合せ面をシリンダヘッド合せ面に平行とすることにより、加工が容易となり精度も向上する。
また、請求項8の発明は、請求項1、4、5、6、7の発明において、カムシャフト軸に平行方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク内に配置した吸気カムシャフト及び吸気ロッカアームシャフトと排気バルブ及び排気カムシャフトとの間に、点火プラグホール(インジェクタホール)を配置したことを特徴とする。
吸、排気バルブステム軸Vバンク内の吸気カムシャフト及び吸気ロッカアームシャフトと吸気バルブとの間に点火プラグホール(インジェクタホール)を配置しても、吸、排気バルブステム軸Vバンクは同角度にできるが、Vバンク内の吸気スイングアームのバルブリフトアーム部を長くする必要があり、レバー比(バルブステム接触点揺動スパン/カム接触点揺動スパン)が大きくなり、剛性低下と往復運動部重量増によりメカロスが増加すると共に高回転化が困難になり、カム山の誤差がバルブリフト誤差としてレバー比分増加してしまう。また、スイングアームのローラフォロワ軸方向位置は、カムロブの軸方向長にスライド長を足したスパンの略中間位置となるので、カムシャフト軸方向でシリンダ中心付近つまりは点火プラグホール(インジェクタホール)中心付近となる。
ローラフォロワから逃がして配置する必要上、カムシャフト軸方向(燃焼室壁面)に対して点火プラグホール(インジェクタホール)を傾斜させることになり、点火プラグ先端の電極を燃焼室に露出させる為や、インジェクタ先端から噴射される燃料が燃焼室の壁に当たらないようにする為の窪みが必要となり圧縮比低下及びS/V比悪化を招く。
吸、排気バルブステム軸Vバンク内の吸気カムシャフト及び吸気ロッカアームシャフトと排気バルブ及び排気カムシャフトとの間に配置することで、レバー比を1に近づけて小さくできメカロス低減、高回転化が図れると共に、バルブリフト誤差も低減でき、カムシャフト軸方向(燃焼室壁面)に対して点火プラグホール(インジェクタホール)を直角にでき、燃焼室の窪みが不要となり圧縮比低下及びS/V比の悪化を招かない。
また、請求項9の発明は、請求項1、8、14の発明において、カムシャフト軸に平行方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク外に排気カムシャフト及び排気ロッカアームシャフトを配置したことを特徴とする。
排気スイングアーム(ロッカアーム)のアジャストスクリュ軸の上方延長線から、排気カムシャフトが外れた位置に配置されることにより、ボックスタイプ(内軸のボックス型ドライバにてアジャストスクリュを回し、適切なタペットクリアランス位相にて固定しつつ、同軸外側の筒状ボックス型レンチにてナットを締付けロックする)のアジャストスクリュ調整、締付け工具を、排気カムシャフト又は排気カムロブと吸気カムシャフト又は吸気カムロブの間の空間を通すことができるので、動弁系部品を全て組立しシリンダヘッドカバーを組付ける前の状態で、動弁系部品を再分解することなくタペットクリアランス調整を精密にしかも効率良く実施することができる。
また、カムシャフト軸に平行方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク内に排気カムシャフトユニット及び排気スイングアームユニットが配置されないので、排気バルブに近づけて点火プラグホール(インジェクタホール)を配置でき、吸、排気バルブステム軸Vバンク角を狭くでき燃焼室容積を小さくできる。
また、請求項10の発明は、請求項1の発明において、片方の吸気カムシャフトの動力伝達をクランクシャフトから受け、もう一方の吸気カムシャフトへ別系統で動力伝達することを特徴とする。
始動時の温度上昇促進の為に上死点付近で開き下死点付近で閉じるように位相可変する等、吸気系にVVTを追加する場合、両方の吸気カムシャフトの動力伝達をクランクシャフトから同系統で受けると両方の吸気カムシャフトにVVTを設ける必要があるが、別系統とすることで動力伝達をクランクシャフトから受ける側の吸気カムシャフトにVVTを設けるだけで済み、重量低減、コストダウンできる。
また、請求項11の発明は、請求項10の発明において、複数の吸気カムシャフト間の動力伝達を歯車伝達としたことを特徴とする。
チェーン駆動とした場合の長時間運転後のチェーンの伸びによるタイミング変化に比べ、ギヤ駆動時の歯の摩耗によるカムシャフトの位相のずれが小さいので、左右吸気バルブのタイミング変化を小さく抑えられる。
また、請求項12の発明は、請求項1の発明において、カムシャフト毎にカムロブスライド駆動装置を設け、吸、排気カムロブのスライドをカムシャフト別に独立制御することを特徴とする。
左右の吸気バルブ及び排気バルブのリフト特性(リフト量、作用角、タイミング)を任意に独立制御できるので、エンジン回転数、トルクに対するマップ制御が可能となり、一層の燃費、出力向上、排ガス低減できる。
また、請求項13の発明は、請求項1の発明において、排気カムシャフトと片方の吸気カムシャフトのカムロブを一つのカムロブスライド駆動装置にてスライドさせ、もう一方の吸気カムシャフトのカムロブを別のカムロブスライド駆動装置にてスライドさせることを特徴とする。
排気バルブのリフト特性が、連動しスライドする吸気バルブのリフト特性に対し固定されてしまい独立マップ制御ができなくなるが、左右独立制御も含めた吸気バルブのマップ制御に比べ性能低下が少ないのでコストダウンの有効的手段である。排気カムシャフトにVVTを配置する方法もあり、吸気バルブのリフト特性に対し排気バルブのリフト量、作用角は固定されてしまうが、タイミングを独立制御できるので全てにカムロブスライド駆動装置を設た請求項12の発明と同等の性能を得ることもできる。
また、動力伝達をクランクシャフトから受ける側の吸気カムシャフトにVVTを設ける方法もあり、請求項12の発明ではリフト量、作用角に対するタイミングが固定されてしまうが、始動時の温度上昇促進の為に上死点付近で開き下死点付近で閉じるように位相可変する等タイミングを独立制御することで性能向上を図ることもできる。
また、請求項14の発明は、請求項1の発明において、複数の吸気カムシャフトを、カムシャフト軸方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク外側に配置し、片方をバルブ押圧部と揺動軸部との中間にカムロブに点接触するローラフォロワを設けたスイングアームとし、もう一方をバルブ押圧部とローラフォロワの中間に揺動軸部を設けたロッカアームとし、一軸のロッカアームシャフトにて軸支したことを特徴とする。
カムシャフト軸に平行方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク内に、吸、排気カムシャフトユニット及び吸、排気スイング(ロッカ)アームユニット等の動弁系部品類が配置されないので、点火プラグホール(インジェクタホール)を吸、排気バルブに近接できると共にシリンダヘッド合せ面に直角に配置できるので、吸、排気バルブステム軸Vバンク角を極端に狭く、燃焼室容積を非常に小さくできディーゼルエンジンに向く。
また、バルブリフタの一方をスイングアーム、もう一方をロッカアームとすることで、ロッカアームシャフトを一軸にでき、重量、コスト低減、及びシリンダヘッドのコンパクト化が図れる。
また、請求項15の発明は、請求項14の発明において、ロッカアーム側のカムフォロワを、カムシャフト軸方向より視て、複数の吸気カムシャフトの間に配置したことを特徴とする。
請求項14の発明の具現化案として、複数の吸気カムシャフトをシリンダ軸に略平行方向に配置する方法があり、シリンダヘッド吸、排気方向をコンパクトにできるが、バルブステム軸を長くする必要があると共にシリンダヘッド高さが高くなってしまう欠点がある。
複数の吸気カムシャフトを吸、排気方向にずらして配置することで、シリンダヘッド吸、排気方向は拡大するがヘッド高を低くバルブステム軸も短くできる。また、複数の吸気カムシャフトの動力伝達をチェーンで行う場合、ドリブンスプロケットの歯数はドライブスプロケットの2倍となり軸間距離を長くとる必要がある。動力伝達をギヤにすればチェーンより軸間を短くできるが歯打ち音防止の為にシザースギヤとする必要があり、何れの場合でもカムロブのカム山先端どうしが接する位までの近接は不可能で空間ができるので、空間を有効利用しロッカアーム側のカムフォロワを配置することで、吸気ポートのシリンダ軸に対する角度を小さく、シリンダヘッド吸、排気方向もコンパクトにできる。
また、請求項16の発明は、請求項14発明において、吸、排気カムシャフトに対応するロッカアームシャフトを、カムシャフト軸方向より視て、カムシャフトに対しシリンダヘッド合せ面側(下側)に配置すると共に、両ロッカアームシャフト軸芯を通る平面上に片方の吸気カムシャフト軸芯を配置したことを特徴とする。
ロッカアームシャフトを、カムシャフト軸方向より視て、カムシャフトに対しシリンダヘッド合せ面より離れた側(上側)に配置すると、吸気ポートのシリンダ軸に対する角度を小さくし易くなるがバルブステム軸を長くする必要があり、吸気ポートのシリンダ軸に対する角度を、ロッカアームシャフトをシリンダヘッド合せ面側(下側)に配置する場合と同じ角度にしても、バルブステム軸が長くなりバルブ往復運動部重量が増加すると共に、シリンダヘッド吸、排気方向が拡大してしまう。ロッカアームシャフトをシリンダヘッド合せ面側(下側)に配置することで、バルブステム軸を短くできると共に、シリンダヘッド吸、排気方向をコンパクトにできる。また、吸、排気ロッカアームシャフト軸芯を通る平面上に片方の吸気カムシャフト軸芯を配置することで、カムシャフト、ロッカアームシャフト軸の合せ面を減らせ、カムシャフトハウジング数、及び合せ面加工を減らすことができコストダウンとなる。
また、請求項17の発明は、請求項14の発明において、吸気スイングアーム及びロッカアームにおいて、遥動軸部を中央付近で欠き両側に分割し設けアームにて連結した構造とし、分割された揺動軸部の間に他方のロッカアーム(スイングアーム)の片方の揺動軸部を配置すると共に、遥動軸方向位置調整を、二つのアーム組付時の揺動軸部最外側両側面と、一方のアームの片方の揺動軸部内側側面と他のアームの二つの揺動軸部の外側側面間一ヶ所に、シムを配置し厚さを調整することで、遥動軸部の軸方向クリアランスを調整すると共に、スイングアーム及びロッカアームの個別位置調整を可能にすることを特徴とする。
吸気スイングアーム及びロッカアームにおいて、揺動軸部を分割しその間に他のアームの片方の揺動軸部を配置することで、それぞれの揺動軸部二ヶ所を長いスパンにでき、バタツキが抑えられ3次元カムとローラフォロワとの接触位置の変動及びバルブリフトカーブのバタツキを小さく、開口時間面積のバラツキを小さくできる。吸気バルブのリフト量、作用角、タイミングを無段階に連続可変制御することで吸気量を制御し出力を制御するので、リフト量(開口時間面積)のバラツキを小さく抑えることが必須条件となる。(3次元カムロブゆえ、カム山にてリフト量、作用角、タイミングが一定値に形成されており、リフト量にて開口時間面積が決まる)
また、分割した揺動軸部の間に他のスイングアームの片方の揺動軸部を配置することにより、二つのアーム組付時の揺動軸部総幅は一方のアームの片方の揺動軸部幅と、他のアームの二つの揺動軸部の外側側面部の幅を足したものとなるので、揺動軸部間のピッチ交差の影響を受けずにシム調でき、アームの揺動軸方向のバタツキを最少に抑えることができる。
更に、両アームの揺動軸部の最外側両端と、一方のアームの片方の揺動軸部内側側面と他のアームの二つの揺動軸部の外側側面間一ヶ所に、シムを配置し厚さを調整することで、遥動軸部の軸方向クリアランスを調整すると共に、気筒毎の複数の吸気カムロブに対するスイングアーム及びロッカアームの個別位置調整を可能にし、各バルブ毎のリフト高を調整すると共に気筒間のリフト高を同調し、緻密で精密なリフト量(出力)制御及び気筒間燃焼制御を可能にするものである。
一気筒当り複数の吸気バルブを有し、高さ、作用角、タイミングが連続変化するよう形成され、カムシャフトと一体回転すると共に軸方向に相対移動可能にしたカムロブと、カム面に押圧されてバルブを進退させるローラスイングアーム(ロッカアーム)を備え、アクセル開度及び走行状況に応じバルブのリフト量、作用角、タイミングを無段階に連続可変制御する動弁装置において、ローラフォロワの外周球状接触面とカムロブとの接触角をローラフォロワ幅内に収めつつ、カムロブスライド量に対するバルブリフトの変化量つまりは出力の変化量を、アクセル制御で要求される変化量に収める為にカム山傾斜面角度を大きく設定することに限界があり、一気筒当り複数のカムロブを同一カムシャフトに並べて配置し、複数の吸気バルブを別々にリフトさせることが困難な為、対策として一つのカムロブにて複数の吸気バルブをリフトさせていたものは、ローラフォロワの外周球状接触面とカムロブとの接触ヘルツ応力を許容範囲に収める為に、リフトカーブを緩やかにする為に吸気バルブ開口時間面積が減り、同一時間面積にするには作用角を広げるしかなくその分ポンピングロスが増加していた。
また、左右バルブにリフト差をつけることが難しく、任意に左右差をつけたり片側バルブ休止をすることが非常に困難であった。
本発明によりそれらの問題を解決すると共に、トルク、回転数に対するリフト特性のマップ制御や排気及び左右吸気バルブの独立制御をも可能にし、シリンダヘッドをシリンダに組付後、動弁系部品を全て組立しシリンダヘッドカバーを組付ける前の状態までに、動弁系部品を再分解することなくタペットクリアランス及び同調(気筒間リフト量調整)を精密にしかも効率良く実施可能にするものである。
以下、図面により、本発明による動弁装置及びそれを備えた内燃機関の好適な実施形態を説明する。本発明による動弁装置は二輪車や自動車等に搭載される各種ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンに適用可能である。
第一実施形態の動弁装置は請求項1〜12の具体的実施例で、一気筒当り複数の吸気バルブを有するものにおいて、排気カムシャフト1軸、吸気カムシャフト2軸とし、排気側は気筒毎、吸気側はバルブ毎に3次元カムロブ及びローラスイングアーム(ロッカアーム)を設け、カムシャフト軸方向より視て、吸気バルブのバルブステム軸線に対し吸気カムシャフト及び吸気ロッカアームシャフトを両側に振り分けて配置し、吸、排気バルブステム軸Vバンク外に排気カムシャフト及び排気ロッカアームシャフトを配置すると共に、吸気及び排気ロッカアームシャフトをカムシャフトに対しシリンダヘッド合せ面側(下側)に配置したもので、第1吸気カムシャフトユニット10、第2吸気カムシャフトユニット10IN、排気カムシャフトユニット10EXと、第1吸気スイングアームユニット20、第2吸気スイングアームユニット20IN、排気スイングアームユニット20EXと、吸気バルブユニット30、排気バルブユニット30EXとを含む。
また、カムシャフトと同軸に配置されアクセル開度及び走行状況に応じ、吸気カムロブをスライドさせる第1吸気アクセルシャフトユニット40、及び第2吸気アクセルシャフトユニット40INと、排気カムロブをスライドさせる排気アクセルシャフトユニット40EXを含む。(図1−1〜8参照)
左右の吸気バルブ毎に吸気カムロブ及びローラスイングアーム(ロッカアーム)を設けることにより、一つの吸気カムロブにより左右の吸気バルブをリフトする場合に比べ、ローラスイングアーム(ロッカアーム)のローラフォロワの外周球状接触面とカムロブの3次元状接触面との接触荷重が約半分になり、平カムと有底円筒タペットによる直打式並みのリフトカーブ(開口時間面積)にでき、同等出力発生時の作用角を狭くできるのでポンピングロスを低減できると共に、吸気カムロブ毎にカムシャフトを設けることにより、同軸上に吸気カムを並べて配置する場合に比べ、吸気カムロブ及びスライド長を長くでき、バルブリフト高変化により、作用角を大きく変化させたりリフトカーブ頂点の位相を大きくずらしたりしてもカム山傾斜を緩やかにできると共に、カムロブスライド量に対するバルブリフト(開口時間面積)の変化量つまりは出力の変化量を小さくできるので、アクセル制御で制御できる最少単位変化量を小さく設定できより緻密な出力制御が可能となる。
また、ローラスイングアーム(ロッカアーム)の揺動軸部外径の方が、吸気カムロブの回転最大外周軌跡より小さいので、吸、排気バルブステム軸Vバンク角を狭くでき、コンパクトな燃焼室にできると共に、シリンダ軸に対する吸気ポート傾斜角も小さくでき、吸気効率向上及び吸気タンブル流強化による燃焼効率の向上が図れる。
また、排気カム用カムシャフトを複数の吸気カムシャフトとは別に設け、排気カムをリフト量、作用角、タイミングがカムシャフト軸方向に傾斜するカム面にて連続変化するよう形成された3次元カムロブとし、スライドさせることでリフト量、作用角、タイミングを、複数の吸気カムロブと連動又は独立制御にて連続可変でき最高の性能が得られる。
また、カムシャフト軸に平行方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク内に排気カムシャフトユニット及び排気スイングアームユニットが配置されないので、排気バルブに近づけて点火プラグホール(インジェクタホール)を配置でき、吸、排気バルブステム軸Vバンク角を狭くでき燃焼室容積を小さくできる。
第1吸気カムシャフトユニット10は同軸上に配置された第1吸気アクセルシャフトユニット40と共に、カムシャフト軸に平行方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク内のシリンダ軸中心付近に、第2吸気カムシャフトユニット10INは同軸上に配置された第2吸気アクセルシャフトユニット40INと共に吸気ポート側の吸、排気バルブステム軸Vバンク外側に、吸気バルブのバルブステム軸線に対し両側に振り分けて配置、排気カムシャフトユニット10EXは同軸上に配置された排気アクセルシャフトユニット40EXと共に排気ポート側の吸、排気バルブステム軸Vバンク外側に、シリンダヘッド合せ面に平行に配置され、それらの軸芯を上、下カムシャフトハウジング2、2の合せ面としている。
第1吸気カムシャフトユニット10は鍔部11aとドライブギヤ17、第2吸気カムシャフトユニット10INは鍔部11INaと第1ドリブンギヤ61、排気カムシャフトユニット10EXは鍔部11EXaと排気ドリブンスプロケット15EXとでカムシャフトハウジング2を挟みこみ軸方向位置決めをしている。(図1−1、2、6〜8参照)。
カムシャフト中心穴を油路として使えないので、軸受部の潤滑はロッカアームシャフトの中心穴の油路より下カムシャフトハウジング2の油路を経由して各軸受部を潤滑する構造としている。(図1−6〜8参照)
吸気及び排気スイングアーム(ロッカアーム)のアジャストスクリュ軸の上方延長線から、両方の吸気カムシャフト及び排気カムシャフトが外れた位置に配置されることにより、ボックスタイプ(内軸のボックス型ドライバ91にてアジャストスクリュ22を回し適切なタペットクリアランス位相にて固定しつつ、同軸外側の筒状ボックス型レンチ92にてナット23を締付けロックする)のアジャストスクリュ調整、締付け工具を、吸気カムシャフト、吸気カムロブ、排気カムシャフト、排気カムロブ等の間の空間を通すことができるので、動弁系部品を全て組立しシリンダヘッドカバーを組付ける前の状態で、動弁系部品を再分解することなくタペットクリアランス調整を精密にしかも効率良く実施することができる。
尚、ボックス型ドライバ91のアジャストスクリュ22の四角柱頭部に係合する凹部91aは四角錐状の窪みとし、押付けることで位相方向のガタ付を無くすことができ正確に位相を固定できるようにしてある。また、筒状ボックス型レンチ92は、第三実施形態のようにアジャストスクリュ軸の上方延長線近くにカムロブがある場合、その筒部長さを短くするかスパナタイプとし、接触を防ぎ締付可能にする。(図3−3参照)
第1吸気カムシャフトユニット10、第2吸気カムシャフトユニット10IN及び排気カムシャフトユニット10EXにおいて、第1吸気カムシャフト11、第2吸気カムシャフト11IN及び排気カムシャフト11EXは下カムシャフトハウジング2及び上カムシャフトハウジング2に回転自在に軸支される。各カムシャフトには各気筒毎に各気筒の点火時期に対応した位相にて、第1吸気アクセルシャフト41、第2吸気アクセルシャフト41IN及び排気アクセルシャフト41EXのキー41−2を軸方向にスライドガイドするキー溝が設けられており、キー41−2を介して第1吸気アクセルシャフト41、第2吸気アクセルシャフト41IN及び排気アクセルシャフト41EXに固定された第1吸気カムロブ12、第2吸気カムロブ12IN及び排気カムロブ12EXのカムシャフトに対するカムロブの位相を規制しつつ、スライドをガイドしている。
第1吸気カムロブ12、第2吸気カムロブ12IN及び排気カムロブ12EXは、高さ、作用角、タイミングがカムシャフト軸方向に傾斜するカム面にて連続変化するよう形成された3次元カムで、スライドするに従ってリフト量、作用角が大きくなると共にタイミングも変化させ得るよう設定されている。故に、図1−1、6、7の様にスライド方向側のカム山が低くスライド方向反対側になるに従い徐々に高く形成される。
但し、吸気カムロブは出力つまり吸入空気量を可変する為にスライドするに従ってリフト量、作用角が大きくなるようにし吸気開口時間面積を増加させる必要があるが、排気カムロブはその限りではなく吸気リフト特性に合わせ性能を向上させる為に、スライド中間領域でリフト高、作用角を小さくすることもある。
スライド方向の反対側で鍔付ピン41−4の鍔と第1吸気カムロブ12、第2吸気カムロブ12IN及び排気カムロブ12EX端面で、キー41−2の立ち上り部41−2aを軸方向クリアランス無しに挟み込むように第1吸気カムロブ12、第2吸気カムロブ12IN及び排気カムロブ12EXの穴に鍔付ピン41−4を圧入し、キー41−2に対する第1吸気カムロブ12、第2吸気カムロブ12IN及び排気カムロブ12EXの軸方向ガタを最少限に抑えると共に、位相方向及び径方向には微小のクリアランスを設けている。
キーに対しカムロブを径方向、位相方向に微小に動く様にすることで、関係する部品のアライメント誤差を吸収し、カムロブをカムシャフト上でスムーズにスライドさせることが可能になると共に、キー軸方向には動きを最少限とするよう固定することによりリフト量のバタツキを最少限に抑えることができる。
吸、排気バルブステム軸Vバンク外側の第2吸気カムシャフト11INに設けた、第2吸気カムロブ12INにはカムロブのスライド方向側に無リフト域を形成すると共に、リフト域のカム山も第1吸気カムロブ12と違った形状とし、図1−13、14に示すように、左右バルブのリフト量、リフトカーブに差をつけると共に、片側バルブ休止を実現している。
図1−13は横軸に第1吸気カムロブ12及び第2吸気カムロブ12INのスライド範囲、縦軸にカム山頂点のリフト高を示している。同じスライド位置でのリフト高は片方の吸気カムロブのカム山頂点のリフト高に対するもう一方の吸気カムロブのカム山頂点のリフト高を示しており、罫線1が最少リフト時、罫線6が最大リフト時の各カムロブのカム山頂点のリフト高を示し、罫線2〜5が中間域でのカム山頂点のリフト高を示している。罫線1〜6時のリフトカーブを図1−14に示す。吸気側は実線が右、点線が左吸気バルブのリフトカーブを示す。(図1−1、2、6、7参照)
本実施例では、排気カムロブ12EXの吸気カムロブ最少リフト時(罫線1)に対応するカム山形状を、吸気カムロブ最大リフト時(罫線6)に対応するカム山形状に対し、開側タイミングを略合せ閉側を早閉じとすることで、本実施例での吸気側のリフトに適したオーバーラップとしているが、吸気側のカム山形状が違えばそれに合せて変えることとなる。
吸入空気の流速が遅く旋回流が弱くなりがちな低回転側つまりは低リフト側で、左右の吸気バルブリフト差を大きく設定することで燃焼速度が速くなり出力、燃費が向上し、吸入空気の流速が速く旋回流が強い高回転側つまりは高リフト側で、左右の吸気バルブリフト差を小さく設定することで同等出力を得る作用角を狭くでき、ポンピングロスを低減できると共に、吸入抵抗低減による吸入空気量の増加による出力向上が図れる。更に片側バルブ休止をすることで、左右バルブにリフト差をつけた場合より、より流入速度及び旋回流の強さが増すことにより、燃焼速度が速くなり出力、燃費を向上できる。
ロストモーション式でも、バルブ毎に揺動カムを設けることで気筒左右の吸気バルブのリフト特性に差をつけることは可能だが、回転カムと揺動式の往復カムにてリフトカーブを設定するもの故、最大リフト時のリフトカーブにより中間リフト域のリフトカーブが決まるので自由度が無く、最大リフト時のリフトカーブを左右同じに設定することで最高出力域の吸入量を多くし出力向上を狙うと、中間リフト域の左右バルブのリフト特性を自由にしかも大幅に違えることが不可能に近くなる。例えば、最大リフト時リフトカーブを左右同じに設定し、中間リフトにてリフト差有りで作用角、タイミングを同じにしたり、リフト、開弁タイミング差有りで閉弁タイミングを同時にしたりすることは不可能といえる。それらを可能にするには、バルブ毎に3次元カムを並べて一体に形成したものでも点接触フォロワを採用する必要がある。
第1吸気カムシャフト11及び排気カムシャフト11EXの一端に吸気ドリブンスプロケット15及び排気ドリブンスプロケット15EXが圧入固着され、排気ドリブンスプロケット15EXボス部にはカム位相検出センサ用の突起であるピン67が圧入固定され、位相センサユニット71にて位相を検出しその出力信号にて点火時期を制御している。
吸気ドリブンスプロケット15及び排気ドリブンスプロケット15EXとクランクシャフト(以下図示せず)の一端に形成されるドライブスプロケットとの間にカムチェーンがチェーンガイド、チェーンテンショナ、チェーンアジャスタ等により(本実施例では反時計回りに)適正走行するよう巻回装架される。(図1−1、2参照)
第2吸気カムシャフト11INへの動力伝達はクランクシャフトから別系統にすると共にギヤ列としており、吸気ドリブンスプロケット15に対しシリンダ列を挟んだ反対側の第1吸気カムシャフト11の一端にドライブギヤ17を圧入固着、同じ側の第2吸気カムシャフト11INの一端に第1ドリブンギヤ61を圧入固着し、第1ドリブンギヤ61の側部にカムシャフト軸と同芯に設けられたボス部61aに、回転自在に装着された第2ドリブンギヤ62がスプリング66にて位相を変える力が付与されており、第1ドリブンギヤ61と第2ドリブンギヤ62とでドライブギヤ17を挟みこみ、バックラッシュを無くし歯打ち音を防止する所謂シザースギヤとしている。
尚、第2ドリブンギヤ62及びスプリング66は、ワッシャ64、サークリップ65にて軸方向抜け止めされている。(図1−1、6、7、11参照)
始動時の温度上昇促進の為に上死点付近で開き下死点付近で閉じるように位相可変する等、吸気系にVVTを追加する場合、両方の吸気カムシャフトの動力伝達をクランクシャフトから同系統で受けると両方の吸気カムシャフトにVVTを設ける必要があるが、別系統とすることで動力伝達をクランクシャフトから受ける側の吸気カムシャフトにVVTを設けるだけで済み、重量低減、コストダウンできる。
また、ギヤ列とすることで、チェーン駆動とした場合の長時間運転後のチェーンの伸びによるタイミング変化に比べ、ギヤ駆動時の歯の摩耗によるカムシャフトの位相のずれが小さいので、左右吸気バルブのタイミング変化を小さく抑えられる。
第1吸気スイングアームユニット20、第2吸気スイングアームユニット20IN及び排気スイングアームユニット20EXは図1−2に示すように、第2吸気スイングアームユニット20IN、排気スイングアームユニット20EXを吸、排気バルブステム軸Vバンク外側に、第1吸気スイングアームユニット20をシリンダ軸中心付近の吸、排気バルブステム軸Vバンク内に、カムシャフト軸に平行方向より視て、第1吸気カムシャフトユニット10、第2吸気カムシャフトユニット10IN及び排気カムシャフトユニット10EXに対しシリンダヘッド合せ面側(下側)に配置すると共に、それらの揺動軸芯をシリンダヘッド合せ面に平行に配置し、第1吸気ロッカアームシャフト27、第2吸気ロッカアームシャフト27IN及び排気ロッカアームシャフト27EXの軸芯をシリンダヘッド1と下カムシャフトハウジング2の合せ面としている。
ロッカアームシャフト軸中心をシリンダヘッドと下カムシャフトハウジングの合せ面とすることで、下カムシャフトハウジング組付けによりロッカアームシャフトを径方向クリアランス無しで締付け可能となり、スイングアームのバタツキが抑えられその分バルブリフト量のバラツキが小さくなるので、より正確な吸気量制御ができる。
また、加工のし易さからシリンダヘッドと下カムシャフトハウジングの合せ面をシリンダヘッドカバー合せ面にすることになるので、シリンダヘッド合せ面に近い側のロッカアームシャフト軸中心をシリンダヘッドカバー合せ面とすることにより、肉厚の金属材料を必要とするシリンダヘッド高を低くでき、シリンダヘッドの小型、軽量化が図れる。
また、全ての合せ面をシリンダヘッド合せ面に平行とすることにより、加工が容易となり精度も向上する。
第1吸気スイングアーム21は図1−3に示すように、先端部に圧入固着されたピン21−2にニードルベアリング21−3を介して回転自在に軸支され、第1吸気カムロブ12に点接触するローラフォロワ21−4を有するカムフォロワアーム部21aは、揺動軸部21cの軸方向中央付近より櫛状に一体形成されており、その片側より右吸気バルブ31のステム頂部をアジャストスクリュ22を介し押圧しバルブを進退させるバルブリフトアーム部21bを、カムシャフト軸に直角方向より視てL字状に突出した様に、カムシャフト軸に平行方向より視てT字状に一体形成し、バルブステム軸付近の先端部にアジャストスクリュボス21dを設けると共に、カムシャフト軸に平行に配置された第1吸気ロッカアームシャフト27に揺動自在に軸支した所謂ローラスイングアーム(ロッカアーム)で、第1吸気ロッカアームシャフト27の軸中心はバルブ軸方向でステム頂面の略ストローク範囲内に配置されている。
(図1−2、3参照)
同様に、第2吸気スイングアーム21INは図1−4に示すように、先端部に圧入固着されたピン21−2にニードルベアリング21−3を介して回転自在に軸支され、第2吸気カムロブ12INに点接触するローラフォロワ21−4を有するカムフォロワアーム部21INaは、揺動軸部21INcの軸方向中央付近よりより櫛状に一体形成されており、その片側より左吸気バルブ31のステム頂部をアジャストスクリュ22を介し押圧しバルブを進退させるバルブリフトアーム部21INbを、カムシャフト軸に直角方向より視て、L字状に突出した様に一体形成し、バルブステム軸付近の先端部にアジャストスクリュボス21INdを設けると共に、カムシャフト軸に平行に配置された第2吸気ロッカアームシャフト27INに揺動自在に軸支した所謂ローラスイングアームで、第2吸気ロッカアームシャフト27INの軸中心はバルブ軸方向でステム頂面の略ストローク範囲内に配置されている。(図1−2、4参照)
第2吸気スイングアーム21INは、カムシャフト軸に平行方向より視て、遥動軸部とバルブ押圧部との間のバルブリフトアーム部に、カムロブに接触するローラフォロワの軸部が配置されており、たとえバルブリフトアーム比を1に近づけようと、遥動軸部をカムシャフト軸回りに回転させバルブステム軸に近づけても、ローラフォロワの軸部がバルブ押圧部に重なる位置にずれるのみで、完全なスイングアーム式と言えるが、第1吸気スイングアーム21は、カムロブに接触するローラフォロワの軸部がバルブリフトアーム部から少し離れT字状のアームとなっている。本実施例では、バルブリフトアーム比を約1.5としている為に、カムシャフト軸に平行方向より視て、ローラフォロワの軸部がバルブリフトアーム部に近くなり、バルブリフトアーム部からカムフォロワアーム部を延長しT字状のアームとしているが、バルブリフトアーム比を1に近づけようとすると、遥動軸部をカムシャフト軸回りに回転させバルブステム軸に近づけることになり、ローラフォロワの軸部とバルブ押圧部が離れるので、各アームを遥動軸部から別々にV字状に延長した形状となり、天秤状の完全なロッカアームと言えるものではないが、ローラフォロワの軸部とバルブ押圧部の間に遥動軸部があるロッカアーム式の変形と言えるものになるので、請求項及び説明文ではローラスイングアーム(ロッカアーム)と記述している。(図1−2〜4参照)
排気スイングアーム21EXは図1−5に示す様に、先端部に圧入固着されたピン21EX−2にニードルベアリング21EX−3を介して回転自在に軸支され、排気カムロブ12EXに点接触するローラフォロワ21EX−4を有するカムフォロワアーム部21EXaは、揺動軸部21EXcの軸方向中央付近より櫛状に一体形成されており、その両側より左右の排気バルブ31EXのステム頂部をアジャストスクリュ22を介し押圧しバルブを進退させるバルブリフトアーム部21EXbを、カムシャフト軸に直角方向より視て、T字状に突出した様に一体形成し、バルブステム軸付近の先端部にアジャストスクリュボス21EXdを設けると共に、カムシャフト軸に平行に配置された排気ロッカアームシャフト27EXに揺動自在に軸支した所謂ローラスイングアームで、排気ロッカアームシャフト27EXの軸中心はバルブ軸方向でステム頂面の略ストローク範囲内に配置されている。(図1−2、5参照)
尚、各スイングアームのアジャストスクリュ22は、タペットクリアランス調整後ナット23にて各アジャストスクリュボスに締付固定される。
ローラフォロワ21−4、21EX−4外周断面形状は、無リフト時に発生するフレッティングコロージョン対策が必要で、最大外径部を最大Rとし、Rはカムシャフトユニットとスイング(ロッカ)アームユニットのアライメント誤差を吸収できる最大Rに設定され、カム山高さ及び作用角が増加する軸方向でRを2次曲線にて外径を小さくした樽形としている。(図1−15参照)
本実施例では、最大R部(無リフト時のカムベースサークル円筒面接触部)幅Lの両端部A’、B’点での最大外径からの落ち量dを下記計算式にて計算し、最大R部幅Lの中央Cを最大外径としA’、B’、C点を結んだRを最大Rに設定、B’点のローラフォロワ軸中心を中心とし最大外径の1/2を半径としたR’上のカム山最大傾斜角α接触点D(リフト時の接触端)に向けて2次曲線で繋げた形状としている。
(図1−15の実線)
d=(カムロブの軸穴に対するベースサークル円筒面の軸方向倒れ+カムシャフトとロッカアームシャフトの曲がりを含めた平行誤差+ローラスイングアーム(ロッカアーム)の揺動軸穴に対するローラフォロワの軸方向倒れ)の最大値を幅Lに換算した値、例えば( )内のアライメント誤差合計が100mmスパンにて0.1mmで最大R部幅Lを2mmとするとdは0.002mmとなり最大Rは250mmとなる。
3次元カムに点接触するローラフォロワを採用することで、無リフト時の接触Rが小さいと、クリアランスによりカムとローラフォロワ接触部に微振動叩かれによるフレッティングコロージョン摩耗が発生し、形状変化によるリフト量変動、タペットクリアランス増加による騒音増大を招く問題があり、対策として図1−15の二点鎖線の様に球状外周面の横に円筒面を繋げて設け無リフト時には円筒面にてカムとローラフォロワが線接触することで面圧を下げフレッティングコロージョン摩耗を防止する方法が既に開示されているが、ローラフォロワ両側に延長したアーム先端部で左右バルブを進退させるものは、天秤機能のあるアーム両端を左右のバルブスプリング反力でカムとローラフォロワ円筒面を押し付けることにより、カムとローラフォロワ円筒面を沿わせる力が働きアライメント誤差を吸収するので円筒面を設けた効果がでるが、スイングアーム式とするとアライメントが固定されアライメント誤差を吸収する機能が殆ど無いので、誤差により図1−15の円筒面の両端A、B点でしか当たらず点接触となって摩耗量が多くなり、特にB点の摩耗はバルブリフト量の変動原因となるので対策が必要となる。(各軸受部クリアランス及びニードルベアリングのクラウニングはアライメント誤差を吸収するが効果は小さい)
本案を採用することで、アライメント誤差を吸収できるが、全域点接触となり無リフト時に線接触とならない。しかし、Rが大きく線接触に近い面圧に出来るので、無リフト時のフレッティングコロージョン摩耗を防止できると共に、B点の曲率変化も小さくできるのでB点の摩耗も防止できる。
第1吸気スイングアーム21、第2吸気スイングアーム21IN及び排気スイングアーム21EXの揺動軸方向の位置固定は、揺動軸部21c、21INc、21EXc両端に、スラストワッシャ24その両外側に馬蹄形シム25、各ロッカアームシャフトのサークリップ溝に係止したサークリップ26又は各ロッカアームシャフトの鍔部27a、27INa、27EXaを配置し、馬蹄形シム25の厚さを調整することで、揺動軸部の軸方向クリアランスを調整すると共に、揺動軸方向位置を調整することにより各気筒間を同調する。
但し、吸気側の同調はリフト高を検知し行うが、排気側の同調は排気カムロブ12EXのリフト高変化量が小さくリフト高検知による同調が困難であり、リフト特性変化による性能変化も鈍感なので、第1吸気カムロブ12に対する軸方向位置を、カムロブ端面等を基準に馬蹄形シム25の厚さ調整により行う。(図1−1、2、6〜8参照)
馬蹄形シム25は一部に凹部25aを設け、凹部25aに係止ボルト51の頭部51aを臨ませ、係止ボルト51を下カムシャフトハウジング2に締付けることで、シムの抜け、回転を防止している。
サークリップ26はシリンダヘッド1及び下カムシャフトハウジング2に設けたサークリップ位相決めボス1−5、2LR−2、2LC−2にて位相を決め、カムロブ、キー、鍔付ピンとの接触を防止している。
(図1−2、3〜5、12参照)
バルブリフタとしてローラスイングアーム(ロッカアーム)を採用することにより、剛性、往復運動部重量面では直打式より少し不利となるが、レバー比分カム山が低くなり傾斜が弱くなるので作用角変化量を大きくとれると共に、バルブ軸上側からカムがずれるのでタペットクリアランス調整がし易くなる利点がある。
しかし、ローラスイングアーム(ロッカアーム)とすることでレバー比分リフト量のバラツキが大きくなるので、揺動軸の軸方向クリアランスを出来る限り小さく抑える必要がある。クリアランス調整はシム調にて行うのが現実的で、段階的なクリアランス調整となってしまうが、カム山傾斜角が小さく軸方向の変位の1/4前後のリフト差で段階的に変わるので、シム調を0.01mm差で行えばリフト量は2.5μ前後で調整可能で、軸方向クリアランスも0.02mm程度にすればリフト量のバラツキは5μ前後に抑えることができ、ミクロンオーダーでのリフト量調整(同調)を可能とするものである。
シムを馬蹄形とすることで、ロッカアームシャフトにローラスイングアーム(ロッカアーム)を組付けた状態で挿入可能となるので、シリンダヘッドをシリンダに組付後、動弁系部品を全て組立しヘッドカバーを組付ける前の状態までに、動弁系部品を再分解することなく同調(気筒間リフト量調整)を精密にしかも効率良く実施できる。
第1吸気ロッカアームシャフト27、第2吸気ロッカアームシャフト27IN及び排気ロッカアームシャフト27EXは、シリンダヘッド1及び下カムシャフトハウジング2に設けられた軸受穴に径方向クリアランス無しに挟み込み締付けされ、第1吸気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット44、第2吸気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット44IN及び排気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット44EXのハウジング44−7取付付近に設けた鍔部27a、27INa及び27EXaとベベル形サークリップ28にて軸方向クリアランス無しでシリンダヘッド1及び下カムシャフトハウジング2に組付けられている。(図1−1〜8参照)
また、第1吸気ロッカアームシャフト27、第2吸気ロッカアームシャフト27IN及び排気ロッカアームシャフト27EXは中空構造とし、両端をプラグ27−2にて栓をし潤滑油路を形成、シリンダヘッド、カムシャフトハウジングに形成された潤滑油路を通り供給されるオイルにて、第1吸気カムシャフト11、第2吸気カムシャフト11IN及び排気カムシャフト11EX軸受部、第1吸気スイングアーム21の揺動軸部21c、第2吸気スイングアーム21INの揺動軸部21INc及び排気スイングアーム21EXの揺動軸部21EXcを潤滑すると共に、ニードルベアリング21−3、21EX−3及びカム山部、ローラフォロワ21−4、21EX−4にオイルジェット噴射潤滑している。(図1−3〜8参照)
吸気バルブユニット30は、図1−2に示すように、吸気バルブステム31Ra、31Laが吸気バルブガイド1−3、1−3によってガイドされる二つの吸気バルブ31、31を備える。
吸気バルブ31、31がリフトすることにより、吸気ポート1INを介してエアクリーナ、インテークパイプ(図示せず)から導かれ主にバルブリフト量により流量を制御された空気と、吸気通路または燃焼室にインジェクタ(図示せず)から噴霧される燃料との混合気が各気筒に導入される。
本実施例では吸気ポートを左右バルブ毎に独立して設けた所謂独立ポートとしている。
ガソリンエンジンにて、左右バルブへのポートを一本に纏め一つのインジェクションにて燃料をポート噴射する場合、左右のバルブリフトに差をつけるとその吸気流速に混合気の濃さが左右されてしまうが、独立ポートとしポート毎にインジェクションを設けることで、吸気流速に関係無く任意に混合気の濃さを設定できるので、流速差があっても混合気の濃さを同じにしたり、濃さを変えて燃焼室内で層状の過流を任意に作ることも可能となる。
また、左右バルブへのポートを一本に纏めたもので片側バルブ休止を行う場合には、休止側のバルブ付近に燃料が溜まってしまうので時々バルブを開く制御をする必要があり、開くと霧化の悪い混合気が燃焼室内に入り燃焼を悪化させてしまうが、独立ポートとしポート毎にインジェクションを設けることで、休止側の燃料噴射を止めることができバルブ付近に燃料が溜まることを防止できる。
また、燃焼室に直接噴射する場合、インジェクションを左右吸気ポートの間の下側に左右ポートとインジェクションを束ねるようにポートに略平行に配置することができ、左右バルブへのポートを一本に纏める場合よりシリンダ軸に対する角度を小さく配置できる。
吸気バルブ31、31はバルブステム31Ra、31Laの頂部付近のコッタ溝に係止した円錐状二つ割りコッタ33に、筒部内側にコッタに係合するテーパ部を有し鍔部下面には円筒状ガイド34aを設けたリテーナ34を係合し、シリンダヘッド1のバルブガイド1−3、1−3圧入部上側のバルブスプリングシート38との間に円筒状ガイド34a及びバルブスプリングシート38の円筒状ガイド38aによりガイドされるコイルスプリングのバルブスプリング39が収められ、シリンダヘッド1に進退自在に組付けられている。(図1−2参照)
尚、排気バルブユニット30EXは、吸気バルブユニット30と基本構成が同様であり、説明は省略する。但し、排気バルブ31EXの具体的な諸元については吸気バルブ31、31と異なる。
この場合、シリンダ内の燃焼ガスは排気ポート1EXを介して、排気管(図示せず)を通って排出される。
第1吸気アクセルシャフトユニット40、第2吸気アクセルシャフトユニット40IN及び排気アクセルシャフトユニット40EXの第1吸気アクセルシャフト41、第2吸気アクセルシャフト41IN及び排気アクセルシャフト41EXは、第1吸気カムシャフトユニット10、第2吸気カムシャフトユニット10IN及び排気カムシャフトユニット10EXの軸中心穴に配置され軸方向にスライド可能に支持されている。
第1吸気アクセルシャフト41、第2吸気アクセルシャフト41IN及び排気アクセルシャフト41EXには、各気筒毎に各気筒の点火時期に対応した位相にて彫られたキー溝に、キー41−2が挿入されボルト41−3にて固定されている。キー41−2を介して第1吸気アクセルシャフト41に固定された第1吸気カムロブ12、第2吸気アクセルシャフト41INに固定された第2吸気カムロブ12IN及び排気アクセルシャフト41EXに固定された排気カムロブ12EXが、第1吸気カムシャフト11、第2吸気カムシャフト11IN及び排気カムシャフト11EXに設けられたキー41−2を軸方向にスライドガイドするキー溝により、キー41−2がガイドされカムシャフトに対する位相を規制されつつ、スライドする。(図1−1、2、6〜8参照)
また、第1吸気アクセルシャフト41、第2吸気アクセルシャフト41IN及び排気アクセルシャフト41EXの片端の段付軸部41a、41INa、41EXaには、ベアリング41−5が挿入されベベル形サークリップ41−6にてインナレースを軸方向ガタ無く固定されている。
ベアリング41−5のアウタレースには、第1吸気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット44、第2吸気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット44IN及び排気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット44EXの雄ネジシャフト44−1に圧入固定され、雄ネジシャフト44−1の回転を規制しつつスライドをガイドする第1吸気ジョイントブラケット44−2、第2吸気ジョイントブラケット44IN−2及び排気ジョイントブラケット44EX−2が圧入固定されている。
各ジョイントブラケットは、アクセルモータアイドルギヤシャフト47のアクセルモータアイドルギヤ46取付部から延長し設けられたガイド軸部に、先端部のU字状溝を係合し回転を規制しつつスライド可能としている。
また、各ジョイントブラケットにはアクセルシャフトスライドセンサ72の検出アーム73先端を係合する溝が設けられており、各アクセルシャフトのスライド量を検出アーム73の位相変化により検出しアクセルモータ45を制御している。
吸気側のアクセルシャフトスライドセンサ72の検出アーム73はシリンダヘッド高を低く抑える為に、遥動軸をシリンダ軸に平行に各カムシャフト軸間に、アーム部をその軸芯付近に配置している。
尚、アクセルシャフトスライドセンサ72は、シリンダヘッドカバーガスケット3−2及びシリンダヘッドカバーシールワッシャ3−4にてシリンダヘッドカバー合せ面に直角方向を浮動に、ノックピン3−5にてシリンダヘッドカバー合せ面平行方向を位置決めされたシリンダヘッドカバー3に、ボルト72−1にて固定されている。
(図1−1、2、6〜9参照)
第1吸気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット44、第2吸気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット44IN及び排気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット44EXはハウジング44−7にてシリンダヘッド1に固定され、雌ネジボス部44−3にキー44−5及びサークリップ44−6にてドリブンギヤ44−4が固定されている。雌ネジボス部44−3はベアリング44−8a、44−8bにて回転自在に軸支されており、ベアリング44−8aは雌ネジボス部44−3に圧入されると共にハウジング44−7の段付部とベベル形サークリップ44−9にて軸方向隙間無しにてハウジング44−7に固定されると共に、4点接触ベアリングとすることで雌ネジボス部44−3の軸方向ガタを最少限に抑えている。
ハウジング44−7は二つ割り式でノックピン44−7にて位置決めされボルト44−7にてシリンダヘッド1に固定されている。尚、本実施例ではメカロス低減を図る為ボールネジ式としているが、台形ネジを採用しても良い。
各アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット毎に設けられ、シリンダヘッド1に固定されたアクセルモータ45の出力軸に、スプライン及びサークリップ45−3にて固定されたドライブギヤ45−2が、シリンダヘッド1と下ハウジング44−7合せ面を軸芯とし隙間零で固定されるアクセルモータアイドルギヤシャフト47に、保持器付ニードルベアリング48に回転自在に軸支されたアクセルモータアイドルギヤ46を介しドリブンギヤ44−4に噛合い、アクセル開度や走行状況に対応したアクセルモータ45の出力軸の回転が、第1吸気アクセルシャフト41、第2吸気アクセルシャフト41IN及び排気アクセルシャフト41EXつまりは第1吸気カムロブ12、第2吸気カムロブ12IN及び排気カムロブ12EXの独立スライド運動に変換される。アクセルモータアイドルギヤシャフト47はノックピン49にて軸方向位置決めをされており、アクセルモータアイドルギヤ46を軸方向固定、回転自在に軸支している。(図1−1、6〜8参照)
一般的には、吸入空気の流速が遅く旋回流が弱くなりがちな低回転側で、左右の吸気バルブリフト差を大きく設定することで、燃焼速度が速くなり出力、燃費が向上し、吸入空気の流速が速く旋回流が強い高回転側で、左右の吸気バルブリフト差を小さく設定することで、同等出力を得る作用角を狭くできポンピングロスを低減できると共に、吸入抵抗低減による吸入空気量の増加による出力向上が図れる。しかし、同回転でも低トルク側と高トルク側では最高性能を発揮するバルブリフト差は違ってくる。
独立制御しない場合はリフト高により左右の吸気バルブリフト差が決まってしまうが、左右の吸気バルブのリフトを任意に独立制御すると共に排気バルブのリフトも任意に独立制御することで、エンジン回転数、トルクのマップに対し、マップ座標の条件に最適な左右バルブリフト差をつけると共に吸気側に合せた排気側リフトのマップ制御を実現でき出力、燃費の向上が図れる。
尚、カムロブスライド駆動装置とは各アクセルシャフトスライドアクチュエータユニットとアクセルモータを合せたものである。
シリンダヘッド1及びシリンダヘッドカバー3にあけられた穴に、点火プラグホールチューブ(インジェクタホールチューブ)81を挿入し、Oリング82にて液封することで点火プラグホール(インジェクタホール)1IGを形成し、カムシャフト軸に平行方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク内に配置した吸気カムシャフト及び吸気ロッカアームシャフトと排気バルブ及び排気カムシャフトとの間に、排気バルブ軸に略平行に配置されている。(図1−1、2参照)
吸、排気バルブステム軸Vバンク内の吸気カムシャフト及び吸気ロッカアームシャフトと吸気バルブとの間に点火プラグホール(インジェクタホール)を配置しても、吸、排気バルブステム軸Vバンクは同角度にできるが、Vバンク内の吸気スイングアームのバルブリフトアーム部を長くする必要があり、レバー比(バルブステム接触点揺動スパン/カム接触点揺動スパン)が大きくなり、剛性低下と往復運動部重量増によりメカロスが増加すると共に高回転化が困難になり、カム山の誤差がバルブリフト誤差としてレバー比分増加してしまう。
また、スイングアームのローラフォロワ軸方向位置は、カムロブの軸方向長にスライド長を足したスパンの略中間位置となるので、カムシャフト軸方向でシリンダ中心付近つまりは点火プラグホール(インジェクタホール)中心付近となる。ローラフォロワから逃がして配置する為、カムシャフト軸方向(燃焼室壁面)に対して点火プラグホール(インジェクタホール)を傾斜させることになり、点火プラグ先端の電極を燃焼室に露出させる為や、インジェクタ先端から噴射される燃料が燃焼室の壁に当たらないようにする為の窪みが必要となり圧縮比低下及びS/V比悪化を招く。
吸気カムシャフト及び吸気ロッカアームシャフトと排気バルブ及び排気カムシャフトとの間に配置することで、レバー比を1に近づけて小さくできメカロス低減、高回転化が図れると共に、バルブリフト誤差も低減でき、カムシャフト軸方向(燃焼室壁面)に対して点火プラグホール(インジェクタホール)を直角にでき、燃焼室の窪みが不要となり圧縮比低下及びS/V比の悪化を招かない。
第二実施形態の動弁装置は請求項13の具体的実施例で、第一実施形態の動弁装置が全てのアクセルシャフト毎にアクセルモータを設け独立スライド制御するのに対し、排気アクセルシャフトと排気アクセルシャフトに近い片方の吸気アクセルシャフトを共通のアクセルモータにて連動スライド制御し、排気アクセルシャフトから離れたもう一方の吸気アクセルシャフトを専用のアクセルモータにて独立スライド制御するもので、第1吸気カムシャフトユニット10、第2吸気カムシャフトユニット10IN、排気カムシャフトユニット10EXと、第1吸気スイングアームユニット20、第2吸気スイングアームユニット20IN、排気スイングアームユニット20EXと、吸気バルブユニット30、排気バルブユニット30EXとを含む。また、カムシャフトと同軸に配置されアクセル開度及び走行状況に応じ、排気カムロブと片方の吸気カムロブを連動スライドさせる吸、排気アクセルシャフトユニット40IN,EXと、もう一方の吸気カムロブを独立スライドさせる第2吸気アクセルシャフトユニット40INを含む。
第1吸気カムシャフトユニット10、第2吸気カムシャフトユニット10IN、排気カムシャフトユニット10EXと、第1吸気スイングアームユニット20、第2吸気スイングアームユニット20IN、排気スイングアームユニット20EXと、吸気バルブユニット30、排気バルブユニット30EX及び第2吸気アクセルシャフトユニット40INは第一実施形態と同様故説明を省略し、アクセルモータを共用化し連動スライド制御する吸、排気アクセルシャフトユニット40IN,EXの、第一実施形態に対する変更内容について説明する。尚、本実施例は第一実施例に採用した場合にて説明しているが、第三実施例等にも当然採用可能である。
排気バルブのリフト特性が、連動しスライドする吸気バルブのリフト特性に対し固定されてしまい独立マップ制御ができなくなるが、左右独立制御も含めた吸気バルブのマップ制御に比べ性能低下が少ないのでコストダウンの有効的手段である。排気カムシャフトにVVTを配置する方法もあり、吸気バルブのリフト特性に対し排気バルブのリフト量、作用角は固定されてしまうが、タイミングを独立制御できるので全てにカムロブスライド駆動装置を設た請求項12の発明と同等の性能を得ることもできる。
また、動力伝達をクランクシャフトから受ける側の吸気カムシャフトにVVTを設ける方法もあり、請求項12の発明ではリフト量、作用角に対するタイミングが固定されてしまうが、始動時の温度上昇促進の為に上死点付近で開き下死点付近で閉じるように位相可変する等タイミングを独立制御することで性能向上を図ることもできる。
吸、排気アクセルシャフトユニット40IN,EXの第1吸気アクセルシャフト41及び排気アクセルシャフト41EXは、第1吸気カムシャフトユニット10及び排気カムシャフトユニット10EXの軸中心穴に配置され軸方向にスライド可能に支持されている。
第1吸気アクセルシャフト41及び排気アクセルシャフト41EXには、各気筒毎に各気筒の点火時期に対応した位相にて彫られたキー溝に、キー41−2が挿入されボルト41−3にて固定されている。キー41−2を介して第1吸気アクセルシャフト41に固定された第1吸気カムロブ12及び排気アクセルシャフト41EXに固定された排気カムロブ12EXが、第1吸気カムシャフト11及び排気カムシャフト11EXに設けられたキー41−2を軸方向にスライドガイドするキー溝により、キー41−2がガイドされカムシャフトに対する位相を規制されつつ、スライドする。
(図1−1、2、6、8参照)
また、第1吸気アクセルシャフト41及び排気アクセルシャフト41EXの片端の段付軸部41a、41EXaには、吸、排気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット44IN,EXの雄ネジシャフト44−1に圧入固定され、雄ネジシャフト44−1の回転を規制しつつスライドをガイドする吸、排気ジョイントブラケット44IN,EX−2に、圧入固定されたベアリング41−5がジョイントブラケットと共に挿入され、その後、ジョイントブラケットに設けられた穴からベベル形サークリップ41−6を各アクセルシャフトに組付けることで組立を容易にしつつ、インナレースを軸方向ガタ無く固定している。
尚、雄ネジシャフト44−1は、吸、排気ジョイントブラケット44IN,EX−2の第1吸気アクセルシャフト41及び排気アクセルシャフト41EX軸間の中央付近に配置されており、両アクセルシャフトのスライド抵抗反力によるモーメントを抑えスライド駆動力を低減しつつスムーズなスライドを可能にしている。
また、吸、排気ジョイントブラケット44IN,EX−2にてアクセルシャフト両軸を連動スライドすることで雄ネジシャフト44−1の回転を規制している。
吸、排気ジョイントブラケット44IN,EX−2には、アクセルシャフトスライドセンサ72の検出アーム73先端を係合する溝が設けられており、第1吸気アクセルシャフト41及び排気アクセルシャフト41EXのスライド量を検出アーム73の位相変化により検出しアクセルモータ45を制御している。(図2−1、3参照)
吸、排気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット44IN,EXはハウジング44−7にてシリンダヘッド1に固定され、雌ネジボス部44−3にキー44−5及びサークリップ44−6にてドリブンギヤ44−4が固定されている。雌ネジボス部44−3はベアリング44−8a、44−8bにて回転自在に軸支されており、ベアリング44−8aは雌ネジボス部44−3に圧入され、ハウジング44−7の段付部とベベル形サークリップ44−9にて軸方向隙間無しにてハウジング44−7に固定されると共に、4点接触ベアリングとすることで、雌ネジボス部44−3の軸方向ガタを最少限に抑えている。ハウジング44−7は二つ割り式でノックピン44−7にて位置決めされボルト44−7にてシリンダヘッド1に固定されている。尚、本実施例ではメカロス低減を図る為ボールネジ式としているが、台形ネジを採用しても良い。
シリンダヘッド1に固定されたアクセルモータ45の出力軸に、スプライン及びサークリップ45−3にて固定されたドライブギヤ45−2が、シリンダヘッド1と下ハウジング44−7合せ面を軸芯とし隙間零で固定されるアクセルモータアイドルギヤシャフト47IN,EXに、保持器付ニードルベアリング48に回転自在に軸支されたアクセルモータアイドルギヤ46を介しドリブンギヤ44−4に噛合い、アクセル開度や走行状況に対応したアクセルモータ45の出力軸の回転が、第1吸気アクセルシャフト41及び排気アクセルシャフト41EXつまりは第1吸気カムロブ12及び排気カムロブ12EXの連動スライド運動に変換される。
アクセルモータアイドルギヤシャフト47IN,EXはノックピン49にて軸方向位置決めをされており、アクセルモータアイドルギヤ46を軸方向固定、回転自在に軸支している。(図2−4、5参照)
第三実施形態の動弁装置は請求項9、14〜17の具体的実施例で、第一実施形態が複数の吸気カムシャフト及びロッカアームシャフトを、カムシャフト軸方向より視て、吸気バルブのバルブステム軸線に対して両側に振分けて配置したのに対し、複数の吸気カムシャフトを、カムシャフト軸方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク外側に配置し、片方をバルブ押圧部と揺動軸部との中間にカムロブに点接触するローラフォロワを設けたスイングアームとし、もう一方をバルブ押圧部とローラフォロワの中間に揺動軸部を設けたロッカアームとし、ローラカムフォロワを複数の吸気カムシャフトの間に配置すると共に、両アームをVバンク外側に配置した一軸のロッカアームシャフトにて軸支したもので、第1吸気カムシャフトユニット10、第2吸気カムシャフトユニット10IN、排気カムシャフトユニット10EXと、吸気スイングアームユニット20、排気スイングアームユニット20EXと、吸気バルブユニット30、排気バルブユニット30EXとを含む。また、カムシャフトと同軸に配置されアクセル開度及び走行状況に応じ、吸気カムロブをスライドさせる第1吸気アクセルシャフトユニット40、及び第2吸気アクセルシャフトユニット40INと、排気カムロブをスライドさせる排気アクセルシャフトユニット40EXを含む。これらのうち第一実施形態と基本的に同一のものについては、適宜その説明を省略もしくは簡略化する。
(図3−1、2、4〜10参照)
カムシャフト軸に平行方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク内に、吸、排気カムシャフトユニット及び吸、排気スイング(ロッカ)アームユニット等の動弁系部品類が配置されないので、点火プラグホール(インジェクタホール)を吸、排気バルブに近接できると共にシリンダヘッド合せ面に直角に配置できるので、吸、排気バルブステム軸Vバンク角を極端に狭く、燃焼室容積を非常に小さくできディーゼルエンジンに向く。
また、バルブリフタの一方をスイングアーム、もう一方をロッカアームとすることで、ロッカアームシャフトを一軸にでき、重量、コスト低減、及びシリンダヘッドのコンパクト化が図れる。
請求項14の発明の具現化案として、複数の吸気カムシャフトをシリンダ軸に略平行方向に配置する方法があり、シリンダヘッド吸、排気方向をコンパクトにできるが、バルブステム軸を長くする必要があると共にシリンダヘッド高さが高くなってしまう欠点がある。
複数の吸気カムシャフトを吸、排気方向にずらして配置することで、シリンダヘッド吸、排気方向は拡大するがヘッド高を低くバルブステム軸も短くできる。また、複数の吸気カムシャフトの動力伝達をチェーンで行う場合、ドリブンスプロケットの歯数はドライブスプロケットの2倍となり軸間距離を長くとる必要がある。動力伝達をギヤにすればチェーンより軸間を短くできるが歯打ち音防止の為にシザースギヤとする必要があり、何れの場合でもカムロブのカム山先端どうしが接する位までの近接は不可能で空間ができるので、空間を有効利用しロッカアーム側のカムフォロワを配置することで、吸気ポートのシリンダ軸に対する角度を小さく、シリンダヘッド吸、排気方向もコンパクトにできる。
第1吸気カムシャフトユニット10及び第2吸気カムシャフトユニット10INは、同軸上に配置された第1吸気アクセルシャフトユニット40及び第2吸気アクセルシャフトユニット40INと共に、カムシャフト軸に平行方向より視て、吸気ポート側の吸、排気バルブステム軸Vバンク外側に、排気カムシャフトユニット10EXは同軸上に配置された排気アクセルシャフトユニット40EXと共に排気ポート側の吸、排気バルブステム軸Vバンク外側に、第1吸気カムシャフトユニット10及び排気カムシャフトユニット10EXの軸芯は同一平面上でシリンダヘッド合せ面に平行に配置され、それらの軸芯を上、下カムシャフトハウジング2、2の合せ面としている。第2吸気カムシャフトユニット10INは、カムシャフト軸方向より視て、第1吸気カムシャフトユニット10及び排気カムシャフトユニット10EXに対しシリンダヘッド合せ面側(下側)に配置された吸気スイングアームユニット20、排気スイングアームユニット20EXと共にそれらの軸芯を同一平面上でシリンダヘッド合せ面に平行に配置し、シリンダヘッド1と下カムシャフトハウジング2の合せ面としている。(図3−2参照)
ロッカアームシャフトを、カムシャフト軸方向より視て、カムシャフトに対しシリンダヘッド合せ面より離れた側(上側)に配置すると、吸気ポートのシリンダ軸に対する角度を小さくし易くなるがバルブステム軸を長くする必要があり、吸気ポートのシリンダ軸に対する角度を、ロッカアームシャフトをシリンダヘッド合せ面側(下側)に配置する場合と同じ角度にしても、バルブステム軸が長くなりバルブ往復運動部重量が増加すると共に、シリンダヘッド吸、排気方向が拡大してしまう。ロッカアームシャフトをシリンダヘッド合せ面側(下側)に配置することで、バルブステム軸を短くできると共に、シリンダヘッド吸、排気方向をコンパクトにできる。また、吸、排気ロッカアームシャフト軸芯を通る平面上に片方の吸気カムシャフト軸芯を配置することで、カムシャフト、ロッカアームシャフト軸の合せ面を減らせ、カムシャフトハウジング数及び合せ面加工を減らすことができコストダウンとなる。
第1吸気カムシャフトユニット10、第2吸気カムシャフトユニット10IN及び排気カムシャフトユニット10EXは、第一実施形態と基本的に同一故説明を省略する。
(図3−1、2、6〜8、11参照)
吸気スイングアームユニット20において、第1吸気スイングアーム21は図3−4に示すように、先端部に圧入固着されたピン21−2にニードルベアリング21−3を介して回転自在に軸支され、第1吸気カムロブ12に点接触するローラフォロワ21−4を有するカムフォロワアーム部21aは、中央付近で欠き両側に分割し設けた遥動軸部21cR、21cLを連結アーム21eにて連結した揺動軸部21cの軸方向シリンダ軸心付近より櫛状に一体形成されており、その片側より右側吸気バルブ31のステム頂部をアジャストスクリュ22を介し押圧しバルブを進退させるバルブリフトアーム部21bを、カムシャフト軸に直角方向より視てL字状に突出した様に一体形成し、バルブステム軸付近の先端部にアジャストスクリュボス21dを設けると共に、カムシャフト軸に平行に配置された吸気ロッカアームシャフト27に揺動自在に軸支した所謂ローラスイングアームで、吸気ロッカアームシャフト27の軸中心はバルブ軸方向でステム頂面の略ストローク範囲内に配置されている。
同様に、第2吸気ロッカアーム21INは、先端部に圧入固着されたピン21−2にニードルベアリング21−3を介して回転自在に軸支され、第2吸気カムロブ12INに点接触するローラフォロワ21−4を有するカムフォロワアーム部21INaは、中央付近で欠き両側に分割し設けた遥動軸部21INcR、21INcLを連結アーム21INeにて連結した揺動軸部21INcの軸方向シリンダ軸心付近より櫛状に一体形成されている。左側吸気バルブ31のステム頂部をアジャストスクリュ22を介し押圧しバルブを進退させるバルブリフトアーム部21INbは、左遥動軸部21INcLより遥動軸部軸方向左側吸気バルブ31付近より櫛状に一体形成されており、バルブステム軸付近の先端部にアジャストスクリュボス21INdを設けると共に、カムシャフト軸に平行に配置された吸気ロッカアームシャフト27に、第1吸気スイングアーム21と共に揺動自在に軸支した所謂ローラロッカアームである。(図3−2、4参照)
排気スイングアームユニット20EXは第一実施形態と基本的に同一故説明を省略する。(図3−2、5参照)
第1吸気スイングアーム21と第2吸気ロッカアーム21INの揺動軸方向の位置固定は、第1吸気スイングアーム右揺動軸部21cRと第2吸気ロッカアーム左揺動軸部21INcLの両外側に、スラストワッシャ24その両外側に馬蹄形シム25、吸気ロッカアームシャフト27のサークリップ溝に係止したサークリップ26又は吸気ロッカアームシャフト27の段付部27aを配置し、馬蹄形シム25の厚さを調整すると共に、第1吸気スイングアーム右揺動軸部21cRの内側側面と第2吸気ロッカアーム右揺動軸部21INcRの外側側面の間に各揺動軸部側面に接するスラストワッシャ24(24)を配置、その間に馬蹄形シム25を配置しシムの厚さを調整することで揺動軸部の軸方向クリアランスを調整すると共に、気筒毎の複数の吸気カムロブに対する第1吸気スイングアーム21及び第2吸気ロッカアーム21INの個別位置調整を可能にし、各バルブ毎のリフト高を調整すると共に気筒間のリフト高を同調する。
馬蹄形シム25は一部に凹部25aを設け、凹部25aに係止片52の先端突起52aを臨ませボルト52−2にて係止片52を固定しシムの抜け、回転を防止している。
サークリップ26は第一実施例と同様にシリンダヘッド1及び下カムシャフトハウジング2に設けたサークリップ位相決めボス1−5、2LR−2、2LC−2にて位相を決めカムロブ、キー、鍔付ピンとの接触を防止している。
尚、係止片52は使用場所により形状、寸法が異なるが同一記号としている。
各アームの個別位置調整の為に揺動軸部間に配置される馬蹄形シム25の抜け止めは、右気筒例では馬蹄形シム25の一部に凹部25Caを設け、凹部25Caに係止ボルト51の頭部51Caを臨ませ、係止ボルト51を第2吸気ロッカアーム21INに締付けることで、シムの抜け、回転を防止している。左気筒例ではスラストワッシャの片方を鍔付スラストワッシャ24としその中に外形を円とした馬蹄形シム25を納めている。馬蹄形シム25取付は両アームを軸方向にずらして挿入隙間を確保し鍔内に納める。右気筒例は揺動部慣性重量が増えるが調整、組立が容易であり、左気筒例は調整、組立工数が増えるが揺動部慣性重量を軽くできる特徴がある。
シム調の手順は、先ずカムロブがスライドしバルブリフト量が増える側(カム山の傾斜によりアームの揺動軸部がシムを押し付け隙間を無くす方向に力が働くのでより正確にリフト高調整ができる)、本実施例では左バルブをリフトする第2吸気ロッカアーム21INの左揺動軸部21INcLの外側のシム調を行い左バルブのリフト高を調整し、次に揺動軸部間に配置された馬蹄形シム25のシム調を行い右バルブのリフト高を調整、その後第1吸気スイングアーム21の右揺動軸部21cRの外側のシム調をすることで両アームの軸方向クリアランスを調整する。(図3−1、2、4参照)
吸気スイングアーム及びロッカアームにおいて、揺動軸部を分割しその間に他のアームの片方の揺動軸部を配置することで、それぞれの揺動軸部二ヶ所を長いスパンにでき、バタツキが抑えられ3次元カムとローラフォロワとの接触位置の変動及びバルブリフトカーブのバタツキを小さく、開口時間面積のバラツキを小さくできる。吸気バルブのリフト量、作用角、タイミングを無段階に連続可変制御することで吸気量を制御し出力を制御するので、リフト量(開口時間面積)のバラツキを小さく抑えることが必須条件となる。(3次元カムロブゆえ、カム山にてリフト量、作用角、タイミングが一定値に形成されており、リフト量にて開口時間面積が決まる)
また、分割した揺動軸部の間に他のスイングアームの片方の揺動軸部を配置することにより、二つのアーム組付時の揺動軸部総幅は一方のアームの片方の揺動軸部幅と、他のアームの二つの揺動軸部の外側側面部の幅を足したものとなるので、揺動軸部間のピッチ交差の影響を受けずにシム調でき、アームの揺動軸方向のバタツキを最少に抑えることができる。
更に、両アームの揺動軸部の最外側両端と、一方のアームの片方の揺動軸部内側側面と他のアームの二つの揺動軸部の外側側面間一ヶ所に、シムを配置し厚さを調整することで、遥動軸部の軸方向クリアランスを調整すると共に、気筒毎の複数の吸気カムロブに対するスイングアーム及びロッカアームの個別位置調整を可能にし、各バルブ毎のリフト高を調整すると共に気筒間のリフト高を同調し、緻密で精密なリフト量(出力)制御及び気筒間燃焼制御を可能にするものである。
排気スイングアーム21EXの揺動軸方向の位置固定は、第一実施形態と基本的に同一故説明を省略する。(図3−2、5参照)
吸気ロッカアームシャフト27及び排気ロッカアームシャフト27EXは、オイル通路穴がシリンダヘッド締付ボルト穴に連通しないように、位相決めノックピン27−1を追加した以外は、基本的に第一実施例と同一故説明を省略する。(図3−4、5参照)
吸気バルブユニット30、排気バルブユニット30EXは、吸気バルブユニット30の左右バルブを同じにした以外は、基本的に第一実施例と同一故説明を省略する。
(図3−2参照)
第1吸気アクセルシャフトユニット40、及び排気アクセルシャフトユニット40EXは、基本的に第一実施例と同一故説明を省略する。また、第2吸気アクセルシャフトユニット40INも、第一実施例の第2吸気アクセルシャフトユニット40INに対しアクセルモータアイドルギヤ関係を廃止したもので、基本的に第一実施例と同一故説明を省略する。(図3−1、2、6〜10参照)
シリンダヘッド1及びシリンダヘッドカバー3にあけられた穴に、点火プラグホールチューブ(インジェクタホールチューブ)81を挿入し、Oリング82にて液封することで点火プラグホール(インジェクタホール)1IGを形成し、カムシャフト軸に平行方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク内にシリンダヘッド合せ面に直角に配置されている。(図3−1、2参照)
以下、実施形態例図は動弁装置の収まるシリンダヘッドブロック部にて説明し、動弁装置を駆動するカムチェーン関係は図示、説明共に省略する。本実施形態で説明するエンジンユニットは並列2気筒であって、各気筒において吸気側(IN)、排気側(EX)それぞれに2つのバルブを有する。但し、本発明は2気筒に限定されるものでは無く、単気筒及び3気筒以上の多気筒内燃機関に採用可能である。
なお、各図では必要に応じて一部図面化を省略している。第二、第三実施形態については第一実施形態と同一または対応する部材には同一符号を用いる。
第一実施形態に係る動弁装置を示す平面図(図1−2のA−A線に沿う断面図)である。 図1−1のB−B線に沿う断面図である。 図1−2のC−C線に沿う断面図である。 図1−2のD−D線に沿う断面図である。 図1−2のE−E線に沿う断面図である。 図1−2のF−F線に沿う断面図である。 図1−2のG−G線に沿う断面図である。 図1−2のH−H線に沿う断面図である。 図1−1のJ−J線に沿う断面図である。 図1−1のK−K線に沿う断面図である。 図1−1のL−L線に沿う断面図である。 図1−4のM−M線に沿う断面図である。 カム移動量に対する左右バルブリフト高さを示す図である。 バルブリフトカーブ図である。 ローラフォロワ断面形状詳細図である。
第二実施形態に係る動弁装置を示す平面図(図2−2のA−A線に沿う断面図)である。 第二実施形態における図1−1のB−B線に沿う断面図に相当する断面図である。 図2−1のC−C線に沿う断面図である。 図2−1のD−D線に沿う断面図である。 図2−1のE−E線に沿う断面図である。
第三実施形態に係る動弁装置を示す平面図(図3−2のA−A線に沿う断面図)である。 図3−1のB−B線に沿う断面図である。 タペットクリアランス調整工具例である。 図3−2のC−C線に沿う断面図である。 図3−2のD−D線に沿う断面図である。 図3−2のE−E線に沿う断面図である。 図3−2のF−F線に沿う断面図である。 図3−2のG−G線に沿う断面図である。 図3−1のH−H線に沿う断面図である。 図3−1のJ−J線に沿う断面図である。 図3−7のK−K線に沿う断面図である。
1 シリンダヘッド 1IN 吸気ポート 1EX 排気ポート
IG 点火プラグホール(インジェクタホール)
1−2 吸気バルブシート
1−2EX 排気バルブシート
1−3 吸気バルブガイド
1−3R 右吸気バルブガイド
1−3L 左吸気バルブガイド
1−3EX 排気バルブガイド
1−5 サークリップ位相決めボス
2 カムシャフトハウジング
下カムシャフトハウジング 2LR 下右カムシャフトハウジング
LC 下中カムシャフトハウジング
LL 下左カムシャフトハウジング
LR−2サークリップ位相決めボス
LC−2サークリップ位相決めボス
上カムシャフトハウジング 2UR 上右カムシャフトハウジング
UC 上中カムシャフトハウジング
UL 上左カムシャフトハウジング
2−1 ボルト
3 シリンダヘッドカバー
3−2 シリンダヘッドカバーガスケット
3−3 シリンダヘッドカバーボルト
3−4 シリンダヘッドカバーシールワッシャ
3−5 ノックピン
4 アクセルシャフトユニットキャップ
4−1 Oリング
10 第1吸気カムシャフトユニット
11 第1吸気カムシャフト 11a 鍔部
10IN 第2吸気カムシャフトユニット
11IN 第2吸気カムシャフト 11INa 鍔部
10EX 排気カムシャフトユニット
11EX 排気カムシャフト 11EXa 鍔部
12 第1吸気カムロブ
12IN 第2吸気カムロブ
12EX 排気カムロブ
15 吸気ドリブンスプロケット
15EX 排気ドリブンスプロケット
17 ドライブギヤ
20 (第1)吸気スイングアームユニット
21 第1吸気スイングアーム 21a カムフォロワアーム部
21b バルブリフトアーム部
21c 揺動軸部
21cR 右揺動軸部
21cL 左揺動軸部
21d アジャストスクリュボス
21e 連結アーム
21−2 ピン
21−3 ニードルベアリング
21−4 ローラフォロワ
20IN 第2吸気スイング(ロッカ)アームユニット
21IN 第2吸気スイングアーム 21INa カムフォロワアーム部
(ロッカ) 21INb バルブリフトアーム部
21INc 揺動軸部
21INcR 右揺動軸部
21INcL 左揺動軸部
21INd アジャストスクリュボス
21INe 連結アーム
20EX 排気スイングアームユニット
21EX 排気スイングアーム 21EXa カムフォロワアーム部
21EXb バルブリフトアーム部
21EXc 揺動軸部
21EXd アジャストスクリュボス
21EX−2 ピン
21EX−3 ニードルベアリング
21EX−4 ローラフォロワ
22 アジャストスクリュ
23 ナット
24 スラストワッシャ
24 スラストワッシャ
25 馬蹄形シム 25 凹部
25 馬蹄形シム 25Ca 凹部
26 サークリップ
27 (第1)吸気ロッカアームシャフト 27a 鍔部
27IN 第2吸気ロッカアームシャフト 27INa 鍔部
27EX 排気ロッカアームシャフト 27EXa 鍔部
27−1 ノックピン
27−2 プラグ
28 ベベル形サークリップ
30 吸気バルブユニット
31 吸気バルブ 31a 吸気バルブステム
31 右吸気バルブ 31Ra 右吸気バルブステム
31 左吸気バルブ 31La 左吸気バルブステム
30EX 排気バルブユニット
31EX 排気バルブ 31EXa 排気バルブステム
32 バルブステムシール
33 コッタ
34 リテーナ 34a 円筒状ガイド
38 バルブスプリングシート 38a 円筒状ガイド
39 バルブスプリング
40 第1吸気アクセルシャフトユニット
41 第1吸気アクセルシャフト 41a 段付軸部
40IN 第2吸気アクセルシャフトユニット
41IN 第2吸気アクセルシャフト 41INa 段付軸部
40EX 排気アクセルシャフトユニット
41EX 排気アクセルシャフト 41EXa 段付軸部
40IN,EX 吸、排気アクセルシャフトユニット
41−2 キー 41−2a 立ち上り部
41−3 ボルト
41−4 鍔付ピン
41−5 ベアリング
41−6 ベベル形サークリップ
44 第1吸気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット
44IN 第2吸気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット
44EX 排気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット
44IN,EX 吸、排気アクセルシャフトスライドアクチュエータユニット
44−1 雄ネジシャフト
44−2 第1吸気ジョイントブラケット
44IN−2 第2吸気ジョイントブラケット
44EX−2 排気ジョイントブラケット
44IN,EX−2 吸、排気ジョイントブラケット
44−3 雌ネジボス部 44−3a スペーサ
44−4 ドリブンギヤ
44−5 キー
44−6 サークリップ
44−7 ハウジング 44−7 上ハウジング
44−7 下ハウジング
44−7 ノックピン
44−7 ボルト
44−8a ベアリング
44−8b ベアリング
44−9 ベベル形サークリップ
45 アクセルモータ
45−2 ドライブギヤ
45−3 サークリップ
45−4 ボルト
45−5 Oリング
46 アクセルモータアイドルギヤ
47 アクセルモータアイドルギヤシャフト
47IN アクセルモータアイドルギヤシャフト
47IN,EX アクセルモータアイドルギヤシャフト
48 保持器付ニードルベアリング
49 ノックピン
51 係止ボルト 51a 頭部
51 係止片 51Ca 頭部
52 係止片 52a 頭部
52−2 ボルト
61 第1ドリブンギヤ 61a ボス部
62 第2ドリブンギヤ
64 ワッシャ
65 サークリップ
66 スプリング
67 ピン
71 位相センサユニット
72 アクセルシャフトスライドセンサ
72−1 ボルト
72−2 Oリング
73 検出アーム
81 点火プラグホールチューブ(インジェクタホールチューブ)
82 Oリング
91 ボックス型ドライバ 91a 凹部
92 筒状ボックス型レンチ

Claims (17)

  1. 高さ、作用角、タイミングがカムシャフト軸方向に傾斜するカム面にて連続変化するよう形成され、カムシャフトと一体回転すると共に軸方向に相対移動可能にしたカムロブと、カム面に点接触し押圧されてバルブ進退させるローラスイングアーム(ロッカアーム)を備え、アクセル開度及び走行状況に応じカムロブをカムシャフト軸方向にスライドさせることで、吸、排気バルブのリフト量、作用角、タイミングを無段階に連続可変制御し、一気筒当り複数の吸気バルブを有する動弁装置において、排気カムシャフト1軸、吸気カムシャフト2軸とし、排気側は気筒毎、吸気側はバルブ毎にカムロブ及びローラスイングアーム(ロッカアーム)を設けた動弁装置。
  2. 吸気バルブ毎に設けたカムロブのカム山形状を違えて形成し、気筒左右の吸気バルブのリフト特性に差をつけた請求項1に記載した動弁装置。
  3. 片方の吸気カムロブに零リフト域を形成し片側バルブ休止を可能とした請求項2に記載した動弁装置。
  4. 複数の吸気カムシャフトを、カムシャフト軸方向より視て、吸気バルブのバルブステム軸線に対し両側に振り分けて配置した請求項1に記載した動弁装置。
  5. 複数の吸気カムシャフト及びカムロブに対応する複数の吸気ロッカアームシャフトを、カムシャフト軸方向より視て、吸気バルブのバルブステム軸線に対し両側に振り分け、排気ロッカアームシャフトと共にカムシャフトに対しシリンダヘッド合せ面側(下側)に配置した請求項4に記載した動弁装置。
  6. 吸気ロッカアームシャフト及び排気ロッカアームシャフトの軸中心を、シリンダヘッドと下カムシャフトハウジングとの合せ面とした請求項5に記載した動弁装置。
  7. 複数の吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの軸中心を上下カムシャフトハウジングの合せ面とし、シリンダヘッドと下カムシャフトハウジングとの合せ面と共に、シリンダヘッド合せ面に平行とした請求項5、6に記載した動弁装置。
  8. カムシャフト軸に平行方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク内に配置した吸気カムシャフト及び吸気ロッカアームシャフトと排気バルブ及び排気カムシャフトとの間に、点火プラグホール(インジェクタホール)を配置した請求項1、4、5、6、7に記載した動弁装置。
  9. カムシャフト軸に平行方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク外に排気カムシャフト及び排気ロッカアームシャフトを配置した請求項1、8、14に記載した動弁装置。
  10. 片方の吸気カムシャフトの動力伝達をクランクシャフトから受け、もう一方の吸気カムシャフトへ別系統で動力伝達する請求項1に記載した動弁装置。
  11. 複数の吸気カムシャフト間の動力伝達を歯車伝達とした請求項10に記載した動弁装置。
  12. カムシャフト毎にカムロブスライド駆動装置を設け、吸、排気カムロブのスライドをカムシャフト別に独立制御する請求項1に記載した動弁装置。
  13. 排気カムシャフトと片方の吸気カムシャフトのカムロブを一つのカムロブスライド駆動装置にてスライドさせ、もう一方の吸気カムシャフトのカムロブを別のカムロブスライド駆動装置にてスライドさせる請求項1に記載した動弁装置。
  14. 複数の吸気カムシャフトを、カムシャフト軸方向より視て、吸、排気バルブステム軸Vバンク外側に配置し、片方をバルブ押圧部と揺動軸部との中間にカムロブに点接触するローラフォロワを設けたスイングアームとし、もう一方をバルブ押圧部とローラフォロワの中間に揺動軸部を設けたロッカアームとし、一軸のロッカアームシャフトにて軸支した請求項1項に記載した動弁装置。
  15. ロッカアーム側のカムフォロワを、カムシャフト軸方向より視て、複数の吸気カムシャフトの間に配置した請求項14項に記載した動弁装置。
  16. 吸、排気カムシャフトに対応するロッカアームシャフトを、カムシャフト軸方向より視て、カムシャフトに対しシリンダヘッド合せ面側(下側)に配置すると共に、両ロッカアームシャフト軸芯を通る平面上に片方の吸気カムシャフト軸芯を配置した請求項14項に記載した動弁装置。
  17. 吸気スイングアーム及びロッカアームにおいて、遥動軸部を中央付近で欠き両側に分割し設けアームにて連結した構造とし、分割された揺動軸部の間に他方のロッカアーム(スイングアーム)の片方の揺動軸部を配置すると共に、遥動軸方向位置調整を、二つのアーム組付時の揺動軸部最外側両側面と、一方のアームの片方の揺動軸部内側側面と他のアームの二つの揺動軸部の外側側面間1ヶ所に、シムを配置し厚さを調整することで、遥動軸部の軸方向クリアランスを調整すると共に、スイングアーム及びロッカアームの個別位置調整を可能にする請求項14項に記載した動弁装置。
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