JP2014158224A - 無線通信装置、無線通信システム及び無線通信プログラム - Google Patents

無線通信装置、無線通信システム及び無線通信プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 経路構築時の制御パケットのトラフィック量を軽減できる、通信品質が良好な経路を構築できる無線通信装置を提供する。
【解決手段】 無線通信装置は、当該無線通信装置と1ホップで通信が可能な無線通信装置の識別情報と、その無線通信装置とのリンクを介した通信時の受信電力に応じた受信電力情報との対情報を少なくとも含む中継不要な制御パケットを、間欠的にブロードキャスト送信する。制御パケットは転送されないので、トラフィックを抑制できる。周辺の複数の無線通信装置から制御パケットを受信すると、受信電力情報に基づいた適切な経路構築が可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無線通信装置、無線通信システム及び無線通信プログラムに関し、例えば、複数の車載無線機間で通信を行なう車両ネットワークシステムに適用し得るものである。
2つ車両の車載無線機間の車々間無線通信より、多くの車載無線機が通信に介在する車両ネットワークシステムでは、車両により目的地やルートがまちまちであって、ネットワークを構成する車載無線機が時間と共に変化するため、自律分散型のアドホックネットワークシステムを適用し得る。自律分散型のアドホックネットワークシステムの場合、制御局に相当する無線通信装置が存在しないため、各無線通信装置が自律的に近傍の無線通信装置と通信を行う。ある送信元の無線通信装置が宛先の無線通信装置と通信を行う際には、他の無線通信装置を中継装置として利用するマルチホップで通信することが多くなる。このようなマルチホップ無線通信では、各無線通信装置が、ルーチングのための情報をどのように収集して管理し、宛先の無線通信装置にパケットが届くようにどのようにルーチングするかが重要となる。
経路構築方法として、従来、AODV(Ad hoc On−Demand Distance Vector)ルーチングプロトコルが提案されている(非特許文献1参照)。図15は、AODVルーチングプロトコルの説明図である。
送信すべきデータパケットが与えられた送信元の無線通信装置(以下、ノードと呼ぶこともある)T1は、宛先ノードT4への経路情報(経路エントリ)を持たない場合には、RREQ(Route Request:経路要求)パケットをブロードキャストする。RREQパケットの生成元アドレスには送信元ノードT1のアドレスが挿入され、RREQパケットの宛先アドレスには宛先ノードT4のアドレスが挿入される。RREQパケットはホップ数のフィールドも有している。
RREQパケットを受信した各ノードは、自己が宛先ノードか否かを判別し、宛先ノードでない場合には、RREQパケットを再ブロードキャストすると共に、逆方向の経路エントリの作成動作を行う。同一のRREQパケットを異なるノードから受信した場合には、RREQパケットのホップ数が最小の直近のノードであって最も早くRREQパケットを受信できた直近のノードを経路エントリに含めることとする。例えば、ノードT2が、ノードT1をRREQパケットの直近ノードと定めた場合には、逆方向の経路エントリの情報として、RREQパケットの生成元ノードT1を宛先とするパケット(RREQパケットやRREPパケットなどの制御パケットや、データパケット)をノードT1に送信させる情報を記述する。また例えば、ノードT3が、ノードT2をRREQパケットの直近ノードと定めた場合には、逆方向の経路エントリの情報として、RREQパケットの生成元ノードT1を宛先とするパケットをノードT2に送信させる情報を記述する。
RREQパケットを受信した宛先ノードT4は、逆方向の経路エントリの作成動作を行った後、RREP(Route Reply:経路応答)パケットを生成し、逆方向の経路エントリに従ったノードに送信する。宛先ノードT4が、ノードT3をRREQパケットの直近ノードと定めた場合には、逆方向の経路エントリの情報として、RREQパケットの生成元ノードT1を宛先とするパケットをノードT3に送信させる情報を記述し、これにより、生成したRREPパケットをノードT3に送信する。
RREPパケットを受信した各ノードは、自己が宛先ノードか否かを判別し、宛先ノードでない場合には、RREPパケットの流れから見た順方向の経路エントリを完成させると共に、逆方向の経路エントリも生成し、また、順方向の経路エントリに従った次のノードにRREPパケットを送信する。例えば、ノードT3がRREPパケットを受信した場合には、順方向の経路エントリの情報として、RREPパケットの宛先ノードT1を宛先とするノードT4からのパケットをノードT2に送信させる情報を記述すると共に、逆方向の経路エントリの情報として、RREPパケットの生成元ノードT4を宛先とするノードT2からのパケットをノードT4に送信させる情報を記述し、RREPパケットをノードT2に転送させる。また例えば、ノードT2がRREPパケットを受信した場合には、順方向の経路エントリの情報として、RREPパケットの宛先ノードT1を宛先とするノードT3からのパケットをノードT1に送信させる情報を記述すると共に、逆方向の経路エントリの情報として、RREPパケットの生成元ノードT4を宛先とするノードT1からのパケットをノードT3に送信させる情報を記述し、RREPパケットをノードT1に転送させる。
RREPパケットを受信した宛先ノードT1は、直近の送信ノードがノードT2であることに基づいて、RREPパケットの生成元ノードT4を宛先とするパケットをノードT2に送信させる経路エントリの情報を記述する。
以上のようにして、RREQパケットの生成元ノードT1と、それに応じたRREPパケットの生成元ノードT4とをエンドツーエンド(End−to一End)とする経路が構築される。
RFC3561
しかしながら、AODVルーチングプロトコルの場合、経路構築のためにネットワーク内を流れる制御パケットのトラフィックが多いという課題を有する。上述した図15のように、データパケットの送信元ノードT1から宛先ノードT4までに3ホップだけ要する場合、経路に介在するノードに着目しても3回のRREQパケットの送信(ブロードキャスト)が必要であり、ブロードキャストのため、経路に介在しないノードもRREQパケットの送信を行う。また、RREQパケットに応じたRREPパケットの送信も3回実行される。ホップ数が3ホップより多い場合には、さらにトラフィック量は増大する。
また、AODVルーチングプロトコルの場合、データパケットの送信元ノードは、宛先ノードと直接送信を行う直近の中継ノードとの対情報が得られるだけであり、データパケットの送信元ノードは、経路を選択することはできない。同様に、AODVルーチングプロトコルによって構築された経路は、各ノードについて1種類であり、それ以外の経路を選択できない。例えば、ノード間部分経路の通信品質が悪くても、AODVルーチングプロトコルに従っていれば経路に組み込まれ、実際のデータ通信では通信エラーが頻出することもあり得る。
そのため、経路構築時の制御パケットのトラフィック量を軽減でき、かつ、通信品質が良好な経路を構築できる無線通信装置、無線通信システム及び無線通信プログラムが望まれている。
第1の本発明は、アドホックネットワークシステムの構成要素となる無線通信装置において、当該無線通信装置と1ホップで通信が可能な無線通信装置の識別情報と、その無線通信装置とのリンクを介した通信時の受信電力に応じた受信電力情報との対情報を少なくとも含む中継不要な制御パケットを、間欠的にブロードキャスト送信する制御パケット生成・送信手段を有することを特徴とする。
第2の本発明の無線通信プログラムは、アドホックネットワークシステムの構成要素となる無線通信装置に搭載されるコンピュータを、当該無線通信装置と1ホップで通信が可能な無線通信装置の識別情報と、その無線通信装置とのリンクを介した通信時の受信電力に応じた受信電力情報との対情報を少なくとも含む中継不要な制御パケットを、間欠的にブロードキャスト送信する制御パケット生成・送信手段として機能させることを特徴とする。
第3の本発明は、アドホックネットワーク構成の無線通信システムにおいて、アドホックネットワークの構成要素となる無線通信装置として、第1の本発明の無線通信装置を適用したことを特徴とする。
本発明によれば、経路構築時の制御パケットのトラフィック量を軽減でき、かつ、通信品質が良好な経路を構築できる無線通信装置、無線通信システム及び無線通信プログラムを提供することができる。
第1の実施形態の無線通信装置の詳細構成を示すブロック図である。 第1の実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。 第1の実施形態の無線通信システムにおける無線端末の配置例を示す説明図である。 第1の実施形態の無線通信装置が送信する制御パケットに挿入されているリンク別受信電力情報の例を示す説明図である。 第1の実施形態の無線通信装置が1ホップ若しくは2ホップで通信可能な周辺装置に係るリンク別受信電力情報を取得する方法の説明図である。 第1の実施形態の各無線端末が制御パケットを数回だけブロードキャストすることにより、受信した無線端末が接続経路を拡張できることの説明図である。 第1の実施形態の無線通信システムにおける受信電力値とリンクコストとの関係を示す説明図である。 第1の実施形態の無線通信システムにおける受信電力値とリンクコストとの関係に応じて、制御パケットに挿入するリンク別受信電力情報を制限する方法の説明図である。 第1の実施形態の無線端末が適用する、各経路のエンドツーエンドの総コストの算出方法を説明するための図面である。 第1の実施形態の無線端末におけるネットワーク制御部によるパケット送信時の処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施形態の無線端末におけるネットワーク制御部によるパケット受信時の処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施形態における制御パケットの構成を示す説明図である。 第2の実施形態における周辺端末監視部108が管理している周辺端末情報の構成を示す説明図である。 第2の実施形態の周辺端末監視部における周辺端末情報の記述例の説明図である。 AODVルーチングプロトコルの説明図である。
(A)第1の実施形態
以下、本発明による無線通信装置、無線通信システム及び無線通信プログラムの第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
第1の実施形態の無線通信システムは、無線マルチホップネットワークであり、制御局に相当する無線通信装置が存在せず、各無線通信装置が自律的に近傍の無線通信装置と通信を行う無線アドホックネットワークである。また、第1の実施形態の各無線通信装置は、車載装置のような位置が頻繁に変化する装置を意図している。
(A−1)第1の実施形態の構成
図2は、第1の実施形態の無線通信システムを構成する無線通信装置(以下、無線端末と呼ぶ)の概略構成を示すブロック図であり、図1は、無線端末の詳細構成を示すブロック図である。
図2において、複数(図2では4個を取り立てて示している)の無線端末100−a〜100−dによって、無線アドホックネットワーク10が構成されている。
各無線端末100−a〜100−dはそれぞれ、無指向性のアンテナ101−a〜101−d、PHY(物理)層送受信部102−a〜102−d、MAC(媒体アクセス制御)層送受信部103−a〜103−d、ネットワーク制御部104−a〜104−dを有する。PHY層送受信部102(102−a〜102−d)は、図1に示すように、PHY層送信部102AとPHY層受信部102Bとからなる。MAC層送受信部103(103−a〜103−d)も、図1に示すように、MAC層送信部103AとMAC層受信部103Bとからなる。
無指向性アンテナ101(101−a〜101−d)、PHY層送受信部102、MAC層送受信部103は、従来の自律分散型通信方式(例えば、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式)に従うものと同様であり、その詳細説明は省略する。なお、第1の実施形態の場合、MAC層受信部103Bからネットワーク制御部104へは、受信パケットを分解して得た受信情報だけでなく、受信電力の情報(例えば、RSSI値)も受信情報の一種として与えられるようになされている。
ネットワーク制御部104(104−a〜104−d)は、ネットワーク層の処理(例えば、経路選択)を行うものである。ネットワーク制御部104は、例えば、専用の集積回路のようにハードウェア的に構成することもできれば、CPUと、CPUが実行するプログラム(実施形態の無線通信プログラム)のようにソフトウェア的に構成することもでき、いずれの構成方法を採用した場合でも、機能的には、図1で表すことができる。
ネットワーク制御部104は、図1に示すように、送信情報バッファ105A、受信情報バッファ105B、制御パケット生成部106、マルチホップ制御部107、周辺端末監視部108及び自端末情報部109を有する。なお、ネットワーク制御部104に関連して、GPS受信部111や上位層処理部112などが設けられている。
送信情報バッファ105Aは、送信情報を一時的に蓄えておくバッファであり、受信情報バッファ105Bは、受信情報を一時的に蓄えておくバッファである。送信情報として、例えば、上位層処理部112から出力されたアプリケーションデータ、制御パケット生成部106が生成した制御パケット、各種のパケットに挿入するマルチホップ制御部107から出力された経路情報、各種のパケットに挿入する自端末情報部109から出力された自端末情報などを挙げることができる。受信情報として、例えば、上位層処理部112に与えるアプリケーションデータ、マルチホップ制御部107に与える中継すべき情報、自端末情報部109に与える受信した宛先ノードが自端末かを照合させるための情報、周辺端末監視部108に与える周辺に存在する無線端末を把握できるようにする制御パケット若しくはそれに挿入されている情報などを挙げることができる。
制御パケット生成部106は、経路の構築に適用される制御パケットを生成して送信情報バッファ105Aに与えるものである。図1では、送信情報バッファ105Aで制御パケットの全ての情報が完備させるようなイメージで記載しているが、マルチホップ制御部107や自端末情報部109から必要な情報を制御パケット生成部106に与えて制御パケット生成部106が全ての情報を完備した制御パケットを送信情報バッファ105Aに与えるようにしても良い。
制御パケット生成部106は、例えば、定期的に、周辺端末監視部108の管理情報が更新されたとき、送信しようとするアプリケーションデータが生じたときなどに、制御パケットを生成するものである。制御パケットの送信元アドレスには、当該無線端末100のネットワーク上の識別情報(ID)が挿入され、宛先アドレスには、ブロードキャストを表すアドレス値が挿入される。すなわち、第1の実施形態の制御パケットはブロードキャストされるものであり、上述したRREPパケットのような宛先ノードが定まっているものではない。第1の実施形態の場合、制御パケットを受信した無線端末が受信した制御パケットをさらに転送することはない。制御パケットで伝えようとする内容は、後述するように、周辺の無線端末と、その無線端末をリンクの一方のノードとするリンクを介してパケットを授受した際の受信電力に係る情報との対情報(以下、リンク別受信電力情報と呼ぶこともある)である。
マルチホップ制御部107は、マルチホップ通信を実行できるように制御するものである。すなわち、マルチホップ制御部107は、自端末情報部109における当該無線端末100の情報(自端末情報)や周辺端末監視部110における情報(例えばリンク別受信電力情報)などから、マルチホップ通信を行なうか否か、どの経路でマルチホップ通信を行うかなどを判断するものである。
周辺端末監視部108は、受信した制御パケットから周辺の無線端末に係る情報を収集し、管理する部分である。管理情報は、例えば、ネットワークの構成(ノード、リンク)の情報であり、また、リンクを介してパケットを授受した際の受信電力情報であり、情報の更新時刻も適宜付与される。受信電力情報は、受信電力値であっても良く、経路を評価する際に適用できるように受信電力値を変換したリンクコストであっても良く、受信電力値及びリンクコストの双方であっても良い。周辺端末監視部108が、各リンクについて受信電力値及びリンクコストの双方を管理する場合であっても、制御パケットのデータ量を抑えるため、制御パケットには、受信電力値又はリンクコストの一方だけを挿入するようにしても良い。
自端末情報部109は、当該無線端末100に関する情報(例えば、ネットワーク上のアドレスや位置情報など)を保持しているものである。自端末情報部109は、位置情報については、GPS受信部111から取得し、随時、更新する。位置情報は、例えば、制御パケットやアプリケーションパケット(データパケットとも呼ばれる)や位置情報を交換するための専用の位置情報交換パケットに挿入する。
図1において、破線で示している信号の流れに関係する部分が、経路情報(例えば、リンク別受信電力情報など)の収集や経路の構築に関する部分であり、これらの部分が第1の実施形態の特徴に関係する部分である。経路情報の収集や経路の構築に関する機能については、後述する動作説明の項で明らかにする。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態の無線通信システム(無線マルチホップネットワーク)における経路構築動作を説明する。
図3は、第1の実施形態の無線通信システムにおける無線端末の配置例を示している。図3は、端末番号ID1の無線端末100−1(図3では「100−」を省略して記載している)を着目無線端末とし、着目無線端末100−1から1ホップ若しくは2ホップで通信可能な無線端末100−2〜100−12、100−20〜100−22を示している。図3は、ホップ数による接続イメージを示しており、無線端末間の物理的な距離を示していない。両端に矢印が付いた線は、両端の無線端末間でリンクを張れること(通信可能であること)を表している。
着目無線端末100−1は、無線端末100−2〜100−5、100−20とは1ホップで通信可能であり、無線端末100−9とは無線端末100−2経由で2ホップで通信可能であり、無線端末100−7、100−11とは無線端末100−3経由で2ホップで通信可能であり、無線端末100−6、100−12とは無線端末100−4経由で2ホップで通信可能であり、無線端末100−8、100−10とは無線端末100−5経由で2ホップで通信可能であり、無線端末100−21、100−22とは無線端末100−20経由で2ホップで通信可能である。
図4は、制御パケットに挿入されているリンク別受信電力情報の例を示している。
図4(A)は、図3における無線端末100−2が送信元の制御パケットに挿入されているリンク別受信電力情報の例を示している。無線端末100−2が、無線端末100−1及び100−9からの初期の制御パケット(リンク別受信電力情報を含まない制御パケットをいう)を受信した後に生成した図4(A)に示す制御パケットには、無線端末100−2とリンクを張れる無線端末100−1、100−9のID1、ID9と、そのリンクを介した通信での受信電力情報P1・2、P2・9との対情報でなるリンク別受信電力情報が挿入される。ここで、符号「PX・Y」は、無線端末100−X及び100−Y間のリンクの受信電力情報を表している。
ここで、受信電力情報として、当該無線端末若しくは他の無線端末のMAC受信部103Bが得た受信電力値(例えば、−70dBmの数値)をそのまま挿入しても良く、情報量削減のために、受信電力値が属するレベル(段階)の値を挿入しても良く、経路を評価する際の処理を簡便にするために、受信電力値を変換して得た、経路を評価するコストを計算するためのリンク毎のリンクコスト値を挿入しても良い。
図4(A)は、無線端末100−2を一方の端末としているリンクに係るリンク別受信電力情報だけを含むため、経路のグループを区別するための区切り情報(図4(B)参照)は含まれていない。
図4(B)は、図3における無線端末100−3が送信元の制御パケットに挿入されているリンク別受信電力情報の例を示している。図4(B)は、無線端末100−3が周辺の無線端末からの制御パケットを受信し、その周辺端末監視部108に多くのリンク別受信電力情報が蓄積されている状態で生成した制御パケットに挿入されているリンク別受信電力情報の例を示している。図4(B)の符号PARは、リンク別受信電力情報の区切り情報を表しており、区切り情報PARに続いて、ある無線端末に係るリンク別受信電力情報が記述されている。図4(B)の例では、最初の区切り情報PARに続いては無線端末100−3に係るリンク別受信電力情報が記述され、2番目の区切り情報PARに続いては無線端末100−20に係るリンク別受信電力情報が記述されている。
ここで、全ての箇所の区切り情報PARが単に区切りを表す同一のものであっても良く、逆に、続くリンク別受信電力情報に関連する無線端末の情報(例えばID)を盛り込んでいるものであっても良い。後者の場合であれば、最初の区切り情報PARに無線端末100−3のID3が挿入され、2番目の区切り情報PARに無線端末100−20のID20が挿入される。
2番目の区切り情報PARに続く無線端末100−20に係るリンク別受信電力情報を無線端末100−3が得た方法は、例えば、2種類あり得る。第1は、無線端末100−1からの制御パケットに挿入されており、それから取出して得た。第2は、無線端末100−3が無線端末100−20からの制御パケットを1ホップで受信でき、受信した制御パケットから取出して得た。
図5は、ある無線端末(図5では自端末と表記)が、1ホップ若しくは2ホップで通信可能な周辺無線端末に係るリンク別受信電力情報を取得する方法の説明図である。
自端末(例えば、端末100−1)は、1ホップで通信可能な周辺無線端末(例えば、無線端末100−2)とのリンクの受信電力値は、その周辺無線端末が送信した制御パケットを受信した際の受信電力値をMAC受信部103Bから取得することで得、また、制御パケットの送信元アドレスから送信端末のIDを取得する。
自端末(例えば、端末100−1)は、1ホップで通信可能な周辺無線端末(例えば、無線端末100−2)と2ホップで通信可能な周辺無線端末(例えば、無線端末100−9)との間のリンクに係るリンク別受信電力情報を、1ホップで通信可能な周辺無線端末からの制御パケットから抽出して得る。自端末から見て1ホップで通信可能な周辺無線端末が、2ホップで通信可能な周辺無線端末との間のリンクに係るリンク別受信電力情報を得る方法は、自端末が1ホップで通信可能な周辺無線端末とのリンクに係るリンク別受信電力情報を得る方法と同様である。
上述した各種の図面を用いて、ネットワークの接続関係の把握方法を説明する。無線端末100−3が、図3に示すように、無線端末100−1、100−7及び100−11と通信可能である場合において、図4(B)に示すようなリンク別受信電力情報を含む制御パケットをブロードキャストし、その制御パケット(の最初の区切り情報PARに続く一連の情報)を無線端末100−1が受信することにより、無線端末100−1は、無線端末100−3との間で、受信電力がP1・3(となる通信品質)で通信可能であること、無線端末100−3には無線端末100−7と100−11とが繋がっており、受信電力がそれぞれ、P3・7とP3・11(となる通信品質)で通信可能であることを認識することができる。
各無線端末が、制御パケットを数回だけブロードキャストすることにより、受信した無線端末側は、接続経路を拡張することができる。図6を用いて、接続経路の拡張について説明する。図6は、上述した図15の場合と同様に、無線端末100−aは無線端末100−bと1ホップで通信可能であり、無線端末100−bは無線端末100−b及び100−cと1ホップで通信可能であり、無線端末100−cは無線端末100−dと1ホップで通信可能である。制御端末100−a又は100−dが1番目に制御パケットをブロードキャストし、制御端末100−d又は100−aが2番目に制御パケットをブロードキャストしたとする。
図6(A)は、制御端末100−cが3番目に制御パケットをブロードキャストし、制御端末100−bが4番目に制御パケットをブロードキャストした場合を示している。この場合には、図6(A)に示すように、制御端末100−bからの制御パケットに、無線端末100−cが取得した周辺端末情報も含まれているため、無線端末100−aは、制御端末100−bからの制御パケットを受信したときに、無線端末100−dに至るまでの経路と、経路上の各リンクでの受信電力情報とを得ることができる。
一方、図6(B)は、制御端末100−bが3番目に制御パケットをブロードキャストし、制御端末100−cが4番目に制御パケットをブロードキャストした場合を示している。この場合には、制御端末100−bからの図6(B)にPK1で示す1回目の制御パケットには、無線端末100−cが取得した周辺端末情報も含まれていないため、無線端末100−aは、制御端末100−bからの制御パケットを受信しても、無線端末100−dに至るまでの経路と、経路上の各リンクでの受信電力情報とを得ることができず、単に、無線端末100−aは、制御端末100−bからの1回目の制御パケットを受信したときに、無線端末100−bと1ホップで通信し得ることと、無線端末100−bとのリンクでの受信電力情報とを得ることができる。制御端末100−bが、2回目の制御パケットPK2を送信するまでには、制御端末100−cがブロードキャストした制御パケットを受信できているので、制御端末100−bからの2回目の制御パケットPK2には、無線端末100−cが取得した周辺端末情報も含まれている。そのため、無線端末100−aは、制御端末100−bからの2回目の制御パケットを受信したときに、無線端末100−dに至るまでの経路と、経路上の各リンクでの受信電力情報とを得ることができる。
以上のように、各無線端末からの制御パケットのブロードキャストの順序によって多少の時間ずれがあるものの、各無線端末が、制御パケットを数回だけブロードキャストすることにより、受信した無線端末側は、接続経路を拡張することができる。
従来のAODVルーチングプロトコルの場合、無線端末T1が無線端末T4までの経路を取得するために、RREQパケットが3回ブロードキャストされ、RREPパケットが3回送信されるので、制御パケット(RREQパケット及びRREPパケット)の送信回数は計6回必要となる。一方、第1の実施形態の場合、各無線端末の制御パケットの送信タイミングによっては、無線端末100−a〜100−dが自律的にそれぞれ1回ずつ制御パケットを送信することにより、無線端末100−aが無線端末100−dに至るまでの経路を取得することができる。このように、第1の実施形態の場合、経路上に沿った制御パケットの転送(中継)が不要であるため、従来のAODVルーチングプロトコルより経路情報の取得のためのトラフィック量を削減することができる。
上述した図3は、着目無線端末100−1から見て2ホップまでの周辺無線端末を図示しているが、着目無線端末100−1(の周辺端末監視部108)が取得する経路情報に係る周辺無線端末は、着目無線端末100−1から2ホップまでのものに限定されるものでないことは勿論である。制御パケットの受信により経路情報の拡張可能であれば、拡張された経路情報が許容する最大ホップ数の無線端末も管理する周辺無線端末に含めるようにしても良い。
ここで、制御パケットに含める情報は、制御パケットの生成元の無線端末が取得した周辺端末情報の全ての情報であっても良く、また、取得した周辺端末情報の一部の情報であっても良い。
後者の一例は、以下の通りである。制御パケットの生成元の無線端末から3ホップまでは、無線端末のIDと受信電力とを記載し、4ホップ以上の無線端末に関してはIDのみを記述し、受信電力情報を記述しないようにしても良い。第1の実施形態の場合、制御パケットは中継されないため、遠くの無線端末(ノード)の情報を取得できることは、その経路上に介在する無線端末の制御パケットの生成、送信が順に行われたことによる。そのため、遠くの無線端末に関する経路情報はさほど最新性を失われないが、受信電力情報は、経路の通信状態の変化に従って、MAC受信部103Bが測定したときのものと異なっている可能性もある。そのため、4ホップ以上の無線端末に関しては、受信電力情報を記述しないようにしても良い。例えば、制御パケットの生成元の無線端末が、図3の無線端末100−11の場合において、無線端末100−11が、無線端末100−6や無線端末100−12へ至る経路に関しても周辺端末情報を得ていたとする。この場合、無線端末100−11は、無線端末100−11及び100−3間のリンク、無線端末100−3及び100−1間のリンク、無線端末100−1及び100−4間のリンクについては受信電力情報を含めるが、無線端末100−4及び100−6間のリンク、無線端末100−4及び100−12間のリンクについては受信電力情報を含めないで、無線端末100−4が、無線端末100−6、100−12と通信可能であることを制御パケットに含める。
各無線端末100の周辺端末監視部108は、その時点で認識している、周辺の各無線端末への接続経路と、その要素となる各リンクの受信電力情報とを、周辺端末情報として適宜更新しながら管理する。
周辺端末情報のデータ構成は任意である。例えば、図4(B)に示す区切り情報間に挟まれているような、ある無線端末から見て、1ホップで通信可能な全ての無線端末とその間のリンクに係る受信電力情報との対情報を、全ての無線端末について記述するようなデータ構成とすることができる。このようにした場合には、制御パケットに周辺端末情報を盛り込む際、周辺端末監視部108で管理している情報のデータ構成を変更することなく、制御パケット生成部106に与えることができる。また例えば、メッシュネットワークの構成と、そのノード間のリンクのコストなどを記述する既存のデータ構成を適用することができる。図3の無線端末100−21が、無線端末100−20を介して無線端末100−1と通信可能であると共に、無線端末100−5を介して無線端末100−1と通信可能であるように、また、図3の無線端末100−7が、無線端末100−3を介して無線端末100−1と通信可能であると共に、無線端末100−1と直接通信可能であるように、この実施形態に係る無線通信システム(無線マルチホップネットワーク)は、一般的には、メッシュ状ネットワークとなることが多い。
周辺端末情報のデータ構成として、例えば、リンクの両端の無線端末IDと、受信電力情報との対情報を、複数のリンクについて記述したリンクテーブルを適用することができる。この場合において、リンクテーブルに対情報を記述する最大記述数は、制限がなくても良く、所定数に制限されていても良い。
リンクテーブルの最大記述数が所定数に制限されている場合において、収集して得た対情報が所定数を超える場合には、以下の観点で、所定数に制限するようにすれば良い。
第1に、自無線端末からのホップ数に関係なく、リンクコストの低いものから所定数を選定する制限方法を挙げることができる。
第2に、リンクコスト(若しくはその段階)とホップ数の組み合わせ毎に、優先度を付与するテーブルを設けておき、優先度の高い方から所定数を選定する制限方法を挙げることができる。
リンクテーブルの最大記述数が所定数に制限されている場合は、当然に、制御パケットに挿入される、無線端末IDと受信電力情報との対情報の数も限定されるものとなる。なお、リンクテーブルの最大記述数が制限されていない場合であっても、制御パケットに挿入される無線端末IDと受信電力情報との対情報の数を、上述した2つの制限の観点のいずれかに従って制限するようにしても良い。
図7は、第1の実施形態における受信電力値とリンクコストとの関係を示す説明図である。図7は、第1の実施形態の無線通信システムの適用システムが車両間ネットワークのような場合を意図している。
受信電力値が高い程、通信品質は高いが、一方、受信電力値が高いリンクを選択していくと、エンドツーエンド間の通信でのホップ数は多くなる。受信電力値が受信感度に近付くことは、概ねリンク両端の無線端末間の通信距離が遠くなっており、エンドツーエンド間の通信でのホップ数を少なくできるが、一方、各リンクでの通信品質は低下する。そのため、図7(A)に示すように、受信電力値がある大きな値THA以上の範囲や、受信電力値がある小さな値(受信感度よりは大きい)THB以下の範囲ではリストコストを最大値LCmaxとし、値THAから値THBまでの範囲では、リンクコストを下向きの放物線(最小値をLCminとしている)のようにして設定し、リストコストに応じて経路を選択した際に、受信電力をある程度確保しつつ、ホップ数をできるだけ少なくなるようなことを意図した。
リストコストを変動させる受信電力の所定範囲THA〜THB内の設定の一例を説明する。例えば、5.8GHz帯の場合、送信電力が10dBmで、10数m離れると、受信電力値は約−60dBm(アンテナ利得、ケーブル損失分は未考慮)程度であり、受信感度が例えば−90dBmであると、受信電力変動を考慮した場合には、−60dBmから−80dBmを受信電力の所定範囲THA〜THBとすれば良い。この例の場合であれば、受信電力値が−70dBmでリンクコストが一番低くなる。
図7(A)では、リンクコスト値の放物線を滑らかな曲線で描いているが、これに代え、リンクコスト値の放物線を近似した数段のレベル値の曲線(階段状の曲線)とするようにしても良い。図7(A)では、所定範囲THA〜THB内の中間で、リンクコストが一番低く設定しているが、適用するアプリケーション(の用途、目的など)によって、リンクコストの特性曲線を変えるようにしても良い。例えば、音声のようなリアルタイム性を要求し、ベストエフォート型の場合には、図7(B)の破線曲線のように、リンクコストが一番低い位置を受信感度側にして、ホップ数を少なくすることに重みをおくようにしても良い。また、通信の信頼性を重視する場合には、図7(B)の実線曲線のように、リンクコストが一番低い位置を、図7(A)の場合より受信電力値が高い方に設定して、ホップ数より通信品質に重みをおくようにしても良い。
なお、第1の実施形態の無線通信システムの適用システムがセンサネットワークのような場合では、受信電力値が大きな値でもそれなりのリンクコストを設定するようにしても良い。すなわち、第1の実施形態の無線通信システムの適用システム(用途)に応じて、受信電力値とリンクコストとの関係を設定するようにすれば良い。
上記では、周辺端末監視部100−8に記述されている周辺端末情報(リンク別受信電力情報)を全て制御パケットに挿入したり、周辺端末監視部1−8に記述されている4ホップ以上の周辺無線端末については受信電力情報を含めないで周辺端末監視部1−8に記述されている他の情報を制御パケットに挿入したりする場合を示したが、受信電力値とリンクコストとの関係に応じて、制御パケットに挿入するリンク別受信電力情報を制限するようにしても良い。
図8は、このような制限方法の説明図であり、無線端末の符号及び接続関係は、上述した図3に対応している。また、図8は、無線端末100−1が自端末である場合を示している。図8において、横軸は、各リンクにおける受信電力値(言い換えると、対応するリストコスト値)を示しており、縦軸は、着目無線端末100−1からのホップ数を表している。
例えば、無線端末100−4は、自無線端末100−1から1ホップで通信可能な端末であって、自無線端末100−1は、無線端末100−4を介して無線端末100−6、100−12と2ホップで通信可能であり、さらに、自無線端末100−1は、無線端末100−4、100−6を順次介して無線端末100−15(図3では省略されている)と3ホップで通信可能である。自無線端末100−1から無線端末100−4へのリンクや、自無線端末100−1から見て無線端末100−4より下流に位置するリンクは全て、受信電力値が受信電力の所定範囲THA〜THB内に入っている。このような経路に係る無線端末と受信電力情報は全て制御パケットに挿入される。
例えば、無線端末100−5は、自無線端末100−1から1ホップで通信可能な端末であって、自無線端末100−1は、無線端末100−5を介して無線端末100−8、100−10、100−21と2ホップで通信可能である。自無線端末100−1から無線端末100−5へのリンクや、無線端末100−5から無線端末100−8、100−10へのリンクは、受信電力値が受信電力の所定範囲THA〜THB内に入っている。一方、無線端末100−5から無線端末100−21へのリンクは、受信電力値が受信電力の所定範囲THA〜THB外である。そのため、自無線端末100−1の制御パケット生成部106は、端末ID5及び受信電力値P1・5、端末ID8及び受信電力値P5・8、端末ID10及び受信電力値P5・10を制御パケットに挿入し、端末ID21及び受信電力値P5・21を制御パケットに挿入しない。
図3に示すように、無線端末100−7へは、自無線端末100−1から1ホップで通信可能であると共に、無線端末100−3を介して2ホップで通信可能である。無線端末100−1から無線端末100−3へのリンクは、受信電力値が受信電力の所定範囲THA〜THB外であり、自無線端末100−1の制御パケット生成部106は、端末ID3及び受信電力値P1・3は制御パケットに挿入しない。無線端末100−3及び無線端末100−7間のリンクの受信電力値が受信電力の所定範囲THA〜THB内であることを自無線端末100−1の周辺端末監視部108が取得していても、自無線端末100−1が、無線端末100−3とのリンクを通信経路に利用しないので、端末ID7及び受信電力値P3・7が生成される制御パケットに挿入されることはない。一方、無線端末100−1から無線端末100−7へのリンクは、受信電力値が受信電力の所定範囲THA〜THB内であるので、自無線端末100−1の制御パケット生成部106は、端末ID7及び受信電力値P1・7を制御パケットに挿入する。
なお、以上では、制御パケットに挿入するリンク別受信電力情報を制限する一例として無線端末100−3周辺のことに言及したが、上述した図4(B)は、この言及内容と無関係に記述したものである。
無線端末100−13は、自無線端末100−1から4ホップ(又は4ホップ以上)で通信可能である。図8では、3ホップまでの経路を省略しているが、4ホップのいずれかのリンクで受信電力が受信電力の所定範囲THA〜THB外である場合には、無線端末100−13の端末IDと、直前ホップの無線端末から無線端末100−13へのリンクの受信電力情報を、制御パケットに挿入しない。
受信電力値とリンクコストとの関係に応じて、制御パケットに挿入する周辺端末情報(リンク別受信電力情報)を制限するルールは、上述したものに限定されず、他のルールを適用するようにしても良い(後述する「他の実施形態」で他のルール例を説明している)。また、制御パケットに挿入する周辺端末情報のデータ量が所定量を超えたときだけ、図8を用いて説明した制限ルールを適用するようにしても良い。
アプリケーションデータに係るアプリケーションパケットを送出する必要が生じたとき、マルチホップ制御部107は、周辺端末監視部108で管理されている周辺端末情報に基づいて、当該無線端末から宛先無線端末への経路を決定する。この際、経路の候補が複数生じたときには、各経路のエンドツーエンドの総コスト(評価値)を算出し、総コストが最も小さい経路候補をアプリケーションパケットの経路に決定する。また、経路候補が1つであっても、エンドツーエンドの総コスト(評価値)を算出し、総コストが閾値より大きい場合には現時点での送信を見送り、周辺端末状況が変化するのを待ち受けるようにしても良い。
図9は、総コストの算出方法を説明するための図面である。図9は、送信元無線端末が100−aで、無線端末100−b、100−cを経由して、宛先無線端末100−dに至る経路候補を表しており、送信元無線端末100−aからの3つのリンクにおける受信電力値とリンクコストとをそれぞれ、P〜P、LC〜LCで表している。送信元無線端末から宛先無線端末に至るある経路候補におけるリンク数をnとした場合、図9の場合と同様に、送信元無線端末からのn個のリンクにおける受信電力値とリンクコストとをそれぞれ、P〜P、LC〜LCで表すこととする。
総コストの算出方法は、受信電力値に基づいた方法であっても良く、上述した図7のように、受信電力値を変換したリンクコストに基づいた方法であっても良い。
Figure 2014158224
(1)式及び(2)式はそれぞれ、受信電力値に基づいた算出方法の例を示している。(1)式におけるPは、最小のリンクコスト値LCminをとる受信電力値である(図7の説明で用いた、所定範囲−60dBm〜−80dBmの場合、Pは−70dBmである)。(1)式は、各リンクの受信電力値Pと、リンクコストを最小とする受信電力値Pとの偏差の絶対値の総和を総コストとすることを表している。(1)式に代え、偏差の2乗の総和を総コストとするようにしても良く、偏差の絶対値の平均や、偏差の2乗の平均を総コストとするようにしても良い。(2)式は、各リンクの受信電力値Pの平均値を総コストとすることを表している。
(3)式及び(4)式はそれぞれ、受信電力値を変換したリンクコストに基づいた算出方法の例を示している。(3)式におけるLCminは、最小のリンクコスト値である(図7参照)。(3)式は、各リンクのリンクコストLCと、最小のリンクコストLCminとの偏差の絶対値の総和を総コストとすることを表している。(3)式に代え、偏差の2乗の総和を総コストとするようにしても良く、偏差の絶対値の平均や、偏差の2乗の平均を総コストとするようにしても良い。(4)式は、各リンクのリンクコストLCの平均値を総コストとすることを表している。
なお、制御パケットの生成元の無線端末から3ホップまでは、無線端末のIDと受信電力情報とを記載し、4ホップ以上の無線端末に関してはIDのみを記述し、受信電力情報を記述しないようにするという変形例が適用される場合には、受信電力値やリンクコストが未知のリンクを経路候補に含むことがある。このような経路候補の総コストは、例えば、以下のように算出すれば良い。
第1は、受信電力値やリンクコストが得られていないリンクについては、予め定められているデフォルトの受信電力値やリンクコストを適用して総コストを計算する。
第2は、受信電力値やリンクコストが既知のリンクを介して到達できる最も遠い位置の無線端末(ここでは、算出補助無線端末と呼ぶ)に対して、その算出補助無線端末から宛先無線端末までの総コスト若しくは偏差の絶対値の総和の算出を依頼し、返信された値を適用して、自無線端末から宛先端末までの経路候補の総コストを算出する。
以上のように、アプリケーションパケットの送信元無線端末は、各リンクの受信電力情報(受信電力値若しくはリンクコスト)に基づいて経路候補の総コストを算出でき、これにより、宛先無線端末までの最適な経路を定めることができる。
ここで、送信元無線端末が、決定した最適な経路に介在して中継すべき無線端末の情報をアプリケーションデータのヘッダに挿入して送信するようにしても良く、また、送信元無線端末が中継無線端末の情報を挿入することなく、最適な経路の次の無線端末へアプリケーションパケットを送信するようにしても良い。後者の場合であれば、宛先無線端末以外の無線端末でアプリケーションパケットを受信した中継を行う無線端末が、自己から無線端末までの最適な経路を決定し、次の無線端末へアプリケーションパケットを転送する。
図10は、ネットワーク制御部104によるパケット送信時の処理の流れを示すフローチャートである。
ネットワーク制御部104は、上述した制御パケットを生成して送信するタイミングになったか否か、パケット送信するアプリケーションデータが生じたか否かを監視しており(S101、S102)、制御パケットを生成して送信するタイミングになったときには、若しくは、パケット送信するアプリケーションデータが生じたときには、パケットの送信動作を行う(S103)。
パケットの送信動作において、送信パケットが制御パケットの場合には、宛先アドレスはブロードキャストを表す値となり、また、制御パケットに挿入される周辺端末情報の決定なども実行される。また、パケットの送信動作において、送信パケットがアプリケーションパケットの場合には、宛先無線端末までの上述した決定動作も実行される。
図11は、ネットワーク制御部104によるパケット受信時の処理の流れを示すフローチャートである。
ネットワーク制御部104は、制御パケット若しくはアプリケーションパケットが到来するのを待ち受けている(S201、S202)。
制御パケットが到来したときには、ネットワーク制御部104(の周辺端末監視部108)は、その制御パケットに挿入されている情報に基づいて、周辺端末状況の監視を見直す(S203)。制御パケットに受信電力値が挿入されている場合であれば、この監視処理で、受信電力値をリンクコストに変換することを行う。また、周辺端末情報の更新も、この監視処理の中で行う。
一方、アプリケーションパケットが到来したときには、ネットワーク制御部104は、そのアプリケーションパケットの宛先無線端末が自無線端末であるか否かを確認する(S204)。アプリケーションパケットの宛先無線端末が自無線端末であれば、ネットワーク制御部104は、アプリケーションパケットに含まれているアプリケーションデータを上位層処理部112に与える(S207)。
これに対して、アプリケーションパケットの宛先無線端末が自無線端末でない場合には、ネットワーク制御部104は、受信したアプリケーションパケットの中継処理が必要か否かを判別する(S205)。アプリケーションパケットに中継処理する無線端末の情報が記述されている無線通信システムの場合には、その記述に従って、中継処理するか決定する。また、アプリケーションパケットに中継処理する無線端末の情報が記述されていない無線通信システムの場合には、ネットワーク制御部104は、周辺端末情報などに基づいた宛先無線端末への経路認定により、自無線端末が中継処理するか否かを決定する。
受信したアプリケーションパケットの中継処理が必要でなければ、ネットワーク制御部104は、受信したアプリケーションパケットを廃棄し(S208)、受信したアプリケーションパケットの中継処理が必要でなければ、ネットワーク制御部104は、中継送信処理を実行し(S206)、パケットの待ち受け状態に戻る。
(A−3)第1の実施形態の効果
上記第1の実施形態によれば、各無線端末が、転送不要な制御パケットに管理している周辺端末情報を挿入してブロードキャストすることにより、各無線端末が周辺端末情報を拡張して取得できるようにしたので、経路構築のために授受する経路制御用のパケットのトラフィック量を抑制することができる。
また、上記第1の実施形態によれば、各無線端末が管理する周辺端末情報に、無線端末間のリンクを介した授受時の受信電力情報(受信電力値、受信電力値段階、リンクコスト、若しくは、リンクコスト段階)を含めるようにしたので、アプリケーションパケットの送信元無線端末は、宛先無線端末への経路若しくは経路候補の評価値(総コスト)を算出することができ、その結果、最適な経路を推定することができる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明による無線通信装置、無線通信システム及び無線通信プログラムの第2の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
第2の実施形態の無線通信装置(無線端末)100の詳細構成も上述した図1で表すことができる。
第2の実施形態は、無線端末100がブロードキャスト送信する制御パケットの構成や、周辺端末監視部108が管理している周辺端末情報の構成が、第1の実施形態のものと異なっている。
図12は、第2の実施形態における制御パケットの構成を示す説明図である。
第2の実施形態における制御パケットは、図12(A)に示すように、自端末から到達可能な端末までのホップ数を規定すると共に、制御パケット内の区切りを表すフラグF1、F2、…を含んでいる。第1フラグF1は、1ホップで到達可能な無線端末に係る情報がこの後に続くことを表し、第2フラグF2は、2ホップで到達可能な無線端末に係る情報がこの後に続くことを表し、第3フラグF3以降も同様である。
制御パケットに挿入される単位情報は、図12(B)に示すように、最終宛先の無線端末のIDと、中継する無線端末のIDと、受信電力値又は変換された受信電力段階又はリンクコスト(個別のリンクコストであっても良く総リンクコストであっても良い)が該当する受信電力情報でなる。中継する無線端末のIDのフィールドには、最初に中継する無線端末のIDだけを記述するようにしても良く、また、中継する全ての無線端末のIDを記述するようにしても良い。なお、1ホップで到達可能な無線端末に係る単位情報では、中継する無線端末のIDのフィールドは省略するようにしても良い。省略しない場合には、中継端末がない旨を表すデータが記述される。受信電力情報は、宛先端末までのホップ数に応じて、異なる種類の情報を盛り込むようにしても良い。例えば、1ホップの宛先端末に係る単位情報の受信電力情報には受信電力値を記述し、2ホップ以上の宛先端末に係る単位情報の受信電力情報には総リンクコストを記述するようにしても良い。
図12(C)は、上述した図3における無線端末100−1が自端末(制御パケットの送信元)の場合に、第1フラグF1と第2フラグF2との間に記述される1ホップで到達可能な無線端末に係る情報の例であり、この例では中継する無線端末のIDのフィールドは省略されている。ここでも、上述したように「Px・y」は無線端末100−x及び100−y間のリンクの受信電力情報を表している。
図12(D)は、上述した図3における無線端末100−1が自端末(制御パケットの送信元)の場合に、第2フラグF2と第3フラグF3との間に記述される2ホップで到達可能な無線端末に係る情報の例である。図12(D)にいおける「ID7,ID3,P1・7」は、1つの単位情報であり、最終宛先端末が無線端末100−7で、無線端末100−3が中継端末で、自端末100−1と最終宛先の無線端末100−7との間の総リンクコスト(他のパラメータであっても良い)がP1・7であることが記述されている。
第2の実施形態の場合、このような制御パケットをブロードキャストすることにより、受信した無線端末は、各無線端末までのホップ数(自己が中継端末となっているものを除けば、記述から把握できるホップ数+1)を容易に捉えることができる。受信電力情報として総リンクコストが記述されている場合であれば、受信した無線端末は、各無線端末までの総リンクコストを容易に算出することができる。すなわち、今回の受信時の受信電力値から求めたリンクコストを、制御パケットに記述されているリンクコストに加算することで、宛先端末までの総リンクコストを算出することができる。
図12は、どのようなホップ数で到達可能な無線端末に係る情報を制御パケットに含める場合を示したが、制御パケットのデータ量を抑えるため、制御パケットに盛り込む無線端末のホップ数を制限するようにしても良い。例えば、制御パケットには、ホップ数が2以下の無線端末を最終宛先とする単位情報だけを含めるようにしても良い。
図13は、第2の実施形態における周辺端末監視部108が管理している周辺端末情報の構成を示す説明図である。
第2の実施形態の場合、周辺端末監視部108は、周辺の無線端末ごとのレコードで周辺無線端末を管理する。1レコードは、周辺無線端末(その無線端末を宛先とすることを考慮している)のIDと、その周辺無線端末を宛先とした場合にパケットを最初に送信する中継無線端末のIDと、受信電力情報と、レコードの直近の更新時刻とを有する。ホップ数のフィールドを有していても良く、ホップ数ごと、レコードを固めて記述するようにしても良い。制御パケットと同様に、周辺無線端末のフィールドには、受信電力値又は変換された受信電力段階又はリンクコスト(個別のリンクコストであっても良く総リンクコストであっても良い)。
図14は、第2の実施形態の周辺端末監視部108における周辺端末情報の記述例の説明図である。
今、図14(A)に示すように、8台の無線端末100−31〜100−38が直線上に配置されているとする。また、制御パケットには、ホップ数が2以下の無線端末を最終宛先とする単位情報だけが含められているとする。
図14(B)は、このような場合における無線端末100−32の周辺端末監視部108における周辺端末情報を示している。無線端末100−32には、1ホップで通信可能な無線端末100−31と100−33とがブロードキャストした制御パケットだけが届く。無線端末100−33がブロードキャストした制御パケットに含まれている2ホップの無線端末の単位情報の中には、無線端末100−35の情報を含む。従って、無線端末100−32の周辺端末監視部108における周辺端末情報には、無線端末100−31、100−33〜100−35の情報が記述され、無線端末100−36〜100−38の情報は記述されない。
図14(C)は、図14(A)の端末配置の場合における無線端末100−36の周辺端末監視部108における周辺端末情報を示している。詳述は避けるが、無線端末100−36の周辺端末監視部108における周辺端末情報には、無線端末100−37、100−38、100−33〜100−35の情報が記述され、無線端末100−31、100−32の情報は記述されない。
このように記述されていない無線端末については、宛先端末としないようにしても良いが、以下のようにすることが好ましい。すなわち、第2の実施形態の制御パケットで経路を把握できない無線端末に対しては、既存の経路探索方法(例えば、AODVルーチングプロトコル)を適用して経路を構築するようにすれば良い。
既存の経路探索方法を併用する一例を以下に説明する。自端末が立ち上がった場合など、経路を当初構築する際には、既存の経路探索方法を適用して構築する。その後は、ホップ数がN以下の無線端末を最終宛先とする単位情報だけが含められている制御パケットをブロードキャスト通信で授受し合い、近傍の周辺無線端末への経路だけを見直し、制御パケットで定められない経路に関しては、既存の経路探索方法で構築した経路を尊重する(なお、後者の無線端末についても、制御パケットで好適と定めた無線端末を中継端末とするような変更を加えても良い)。
第2の実施形態によっても、第1の実施形態と同様な効果を奏することができる。
(C)他の実施形態
上記各実施形態の説明においても種々変形実施形態に言及したが、さらに、以下に例示するような変形実施形態を挙げることができる。
上記実施形態では、経路若しくは経路候補を評価する評価値が、値が小さいほど評価が高いコスト(リンクコスト、総コスト)であるものを示したが、値が大きいほど評価が高くなるパラメータを導入するようにしても良い。
上記実施形態では、無線端末間の物理距離について言及しなかったが、物理距離も経路選択に反映させるようにしても良い。例えば、制御パケットには、周辺の無線端末の位置情報を挿入してブロードキャストすることにより、各無線端末で周辺の無線端末の位置情報も管理する。自無線端末の位置情報は、GPS受信部111から取得できるので、自無線端末と周辺無線端末との物理的な距離を算出することができる。物理的な距離が属する段階に応じて、受信電力値をリンクコストに変換する変換テーブル(図7参照)を用意しておき、受信電力値をリンクコストに変換する際に、物理的な距離を反映させるようにしても良い。
上記実施形態は、車両ネットワークシステムに適用することを意図してなされたものであるが、本発明の無線通信システムの適用対象は車両ネットワークシステムに限定されるものではない。例えば、船に搭載された無線端末のネットワークシステムに本発明の技術思想を適用することができる。また例えば、無線端末は移動、可搬可能なものに限定されず、ネットワークを構成する全て若しくは一部の無線端末が固定位置のものであっても良い。
上記実施形態では、無指向性アンテナ101、PHY層送受信部102、MAC層送受信部103がCSMA/CA方式に従う例を説明したが、制御パケットの衝突回避方法はCSMA/CA方式に限定されるものではない。
100…無線端末(無線通信装置)、
101…無指向性アンテナ、
102…PHY(物理)層送受信部、102A…PHY層送信部、102B…PHY層受信部、
103…MAC(媒体アクセス制御)層送受信部、103A…MAC層送信部、103B…MAC層受信部、
104…ネットワーク制御部、105A…送信情報バッファ、105B…受信情報バッファ、106…制御パケット生成部、107…マルチホップ制御部、108…周辺端末監視部、109…自端末情報部。
第1の本発明は、アドホックネットワークシステムの構成要素となる無線通信装置において、当該無線通信装置と1ホップで通信が可能な無線通信装置の識別情報と、その無線通信装置とのリンクを介した通信時の受信電力に応じた受信電力情報との対情報を少なくとも含む中継不要な制御パケットを、間欠的にブロードキャスト送信する制御パケット生成・送信手段と、周辺に存在する無線通信装置の情報と、周辺に存在する無線通信装置を一方のノードとするリンクに係る受信電力情報、若しくは、周辺に存在する無線通信装置に至るまでの全てのリンクの受信電力情報を反映させた受信電力情報とを含む情報を管理する周辺端末情報管理手段とを有し、当該無線通信装置から他の無線通信装置までの経路を、上記周辺端末情報管理手段が管理する情報から得ると共に、取得した経路の評価値を、上記周辺端末情報管理手段が管理する情報に基づいて算出することを特徴とする。
第2の本発明の無線通信プログラムは、アドホックネットワークシステムの構成要素となる無線通信装置に搭載されるコンピュータを、当該無線通信装置と1ホップで通信が可能な無線通信装置の識別情報と、その無線通信装置とのリンクを介した通信時の受信電力に応じた受信電力情報との対情報を少なくとも含む中継不要な制御パケットを、間欠的にブロードキャスト送信する制御パケット生成・送信手段と、周辺に存在する無線通信装置の情報と、周辺に存在する無線通信装置を一方のノードとするリンクに係る受信電力情報、若しくは、周辺に存在する無線通信装置に至るまでの全てのリンクの受信電力情報を反映させた受信電力情報とを含む情報を管理する周辺端末情報管理手段と、当該無線通信装置から他の無線通信装置までの経路を、上記周辺端末情報管理手段が管理する情報から得ると共に、取得した経路の評価値を、上記周辺端末情報管理手段が管理する情報に基づいて算出する手段として機能させることを特徴とする。

Claims (9)

  1. アドホックネットワークシステムの構成要素となる無線通信装置において、
    当該無線通信装置と1ホップで通信が可能な無線通信装置の識別情報と、その無線通信装置とのリンクを介した通信時の受信電力に応じた受信電力情報との対情報を少なくとも含む中継不要な制御パケットを、間欠的にブロードキャスト送信する制御パケット生成・送信手段を有することを特徴とする無線通信装置。
  2. 周辺に存在する無線通信装置の情報と、周辺に存在する無線通信装置を一方のノードとするリンクに係る受信電力情報、若しくは、周辺に存在する無線通信装置に至るまでの全てのリンクの受信電力情報を反映させた受信電力情報とを含む情報を管理する周辺端末情報管理手段と、
    周辺に存在する無線通信装置が送信した制御パケットを受信し、受信した制御パケットに含まれている情報に応じて、上記周辺端末情報管理手段が管理する情報を更新する周辺端末情報更新手段と
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 上記制御パケット生成・送信手段は、上記周辺端末情報管理手段が管理する情報から、当該無線通信装置から2ホップ以上で通信が可能な周辺の無線通信装置の識別情報と、その無線通信装置を一方のノードとするリンクに係る受信電力情報、若しくは、その無線通信装置に至るまでの全てのリンクの受信電力情報を反映させた受信電力情報との組情報を得て、送信する制御パケットに含めることを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。
  4. 当該無線通信装置から他の無線通信装置までの経路を、上記周辺端末情報管理手段が管理する情報から得ると共に、取得した経路の評価値を、上記周辺端末情報管理手段が管理する情報に基づいて算出することを特徴とする請求項2又は3に記載の無線通信装置。
  5. 上記制御パケット生成・送信手段は、上記制御パケットに、当該無線通信装置からのホップ数とリンクの評価の組み合わせで定まる優先度が高いものから予め定められている最大記述数以下の周辺無線通信装置に係る情報を記述することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の無線通信装置。
  6. 上記制御パケット生成・送信手段は、上記制御パケットに、当該無線通信装置からのホップ数に関係なく、リンクの評価が高いものから予め定められている最大記述数以下の周辺無線通信装置に係る情報を記述することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の無線通信装置。
  7. 上記制御パケットに情報を盛り込む周辺の無線通信装置の最大ホップ数が定められていると共に、
    上記制御パケットを用いない他種類の制御パケットで他の無線通信装置との経路情報を得る経路情報取得手段をさらに備え、
    上記周辺端末情報管理手段は、上記制御パケットによっては経路を構築できない他の無線通信装置については、経路情報取得手段が構築した経路情報を管理する
    ことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の無線通信装置。
  8. アドホックネットワークシステムの構成要素となる無線通信装置に搭載されるコンピュータを、
    当該無線通信装置と1ホップで通信が可能な無線通信装置の識別情報と、その無線通信装置とのリンクを介した通信時の受信電力に応じた受信電力情報との対情報を少なくとも含む中継不要な制御パケットを、間欠的にブロードキャスト送信する制御パケット生成・送信手段として機能させることを特徴とする無線通信プログラム。
  9. アドホックネットワーク構成の無線通信システムにおいて、
    アドホックネットワークの構成要素となる無線通信装置として、請求項1〜7のいずれかに記載の無線通信装置を適用したことを特徴とする無線通信システム。
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