JP2014157273A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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泰宏 藤原
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Abstract

【課題】転写材の幅が、2次転写部へ搬送可能な転写材のうちで最大の幅を有する転写材の幅よりも狭い小サイズの転写材に画像形成(印刷)後でも、地汚れ発生や、中間転写体の走行距離の増加を抑制しつつ中間転写体の残留電位を除電可能にする。
【解決手段】2次転写部10aへ搬送する用紙の幅が、2次転写部10aへ搬送可能な用紙のうちで最大の幅を有する用紙の幅よりも狭い小サイズの用紙である場合に、中間転写ベルト7から用紙へ画像を転写した後、中間転写ベルト7の搬送方向の最下流に位置する感光体ドラムと接触する中間転写ベルト7の部位が2次転写部10aに到達する走行距離Aまで中間転写ベルト7を駆動させ、かつ、その間、2次転写部10aで用紙へ画像を転写する2次転写バイアスと逆極性の2次転写電流−10μAを流す制御を実行するCPU36を有する制御部35を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、複写機やプリンタ、ファクシミリ装置あるいはプロッタ等、さらにはこれら複数の機能を併せ持つ複合機などの画像形成装置および画像形成方法に関する。
電子写真式の画像形成装置においては、ホームオフィスや一般ユーザの領域でも幅広く活用されるようになってきている。そのため、前記領域に対応した商品を提供するためには、低コスト化、長寿命化、小型化、ファーストプリント時間の短縮に対応できる技術が要求される。
以下、転写材やシートの例を代表して「用紙」で、中間転写方式の画像形成装置について説明する。中間転写方式の画像形成装置は、用紙対応力の高さやレイアウトの自由度の高さという利点から幅広く使用されている。ただ、中間転写体を用いると、中間転写体の幅よりも用紙幅が狭い用紙(以下、「小サイズ紙」という)に画像形成(以下、「印刷」ともいう)した際、中間転写体上の通紙されていなかった場所に2次転写部の残留電位が蓄積する。そのため、小サイズ紙に印刷後、小サイズ紙よりも幅の広い用紙に印刷すると残留電位による濃度変動とスジが用紙上に現れる。
ここで、中間転写体の幅よりも用紙幅が狭い用紙を正確に言い換えると、「2次転写部へ搬送する、転写材の搬送方向と直交する幅方向の転写材の幅が、2次転写部へ搬送可能な転写材のうちで最大の幅を有する転写材の幅よりも狭い小サイズの転写材」となる。これは、中間転写体の幅は、通常、2次転写部へ搬送可能な転写材のうちで最大の幅を有する転写材の幅よりも余裕をもってやや広く形成されていることによる。中間転写体の幅は、「中間転写体の回転方向と直交する方向の中間転写体の寸法」を意味する。
上記した中間転写体の残留電位を除去する方法として、2次転写後、中間転写体を1周駆動させ、その間、2次転写部で中間転写体に2次転写時と逆極性の電圧を印加する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載の技術では、2次転写後、さらに中間転写体を1周駆動させるので、地汚れの発生や、中間転写体の走行距離が増加することによりファーストプリント時間が長くなるという問題があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、2次転写部へ搬送する転写材の幅が、2次転写部へ搬送可能な転写材のうちで最大の幅を有する転写材の幅よりも狭い小サイズの転写材に画像形成(印刷)後でも、地汚れ発生や、中間転写体の走行距離の増加を抑制しつつ中間転写体の残留電位を除電可能にすることを主な目的とする。
上述した課題を解決すると共に上述した目的を達成するために、本発明では、以下のような特徴ある手段・発明特定事項(以下、「構成」という)を採っている。
請求項1記載の発明は、複数の像担持体と、該複数の像担持体のそれぞれに対向して配置され所定の方向に回転駆動される中間転写体と、前記各像担持体から前記中間転写体上に画像を転写する1次転写部と、前記中間転写体上の画像を転写材に一括転写する2次転写部と、を有する画像形成装置において、前記2次転写部へ搬送する、転写材の搬送方向と直交する方向の転写材の幅が、前記2次転写部へ搬送可能な転写材のうちで最大の幅を有する転写材の幅よりも狭い小サイズの転写材である場合に、前記中間転写体から転写材へ画像を転写した後、前記中間転写体の搬送方向の最下流に位置する前記像担持体と接触する前記中間転写体の部位が前記2次転写部に到達するまで前記中間転写体を駆動させ、かつ、その間、前記2次転写部で電圧を印加する制御を実行する制御手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、上記構成により、上記課題を解決して新規な画像形成装置を実現し提供することができる。すなわち、本発明によれば、上記構成により、2次転写部へ搬送可能な転写材のうちで最大の幅を有する転写材の幅よりも狭い小サイズの転写材に画像形成(印刷)後でも、地汚れ発生や、中間転写体の走行距離の増加を抑制しつつ中間転写体の残留電位を除電することができる。
本発明の第1の実施形態を示す画像形成装置の全体構成図である。 図1の画像形成部を拡大して示す図である。 第1の実施形態の主な制御構成を示すブロック図である。 2次転写部で行われる中間転写ベルト残留電位の除電制御動作を示すタイミングチャートである。 第1の実施形態の動作順序を示すフローチャートである。 実施例1、各種変形例、各種比較例の除電制御内容をまとめた図表である。 変形例1の動作順序を示すフローチャートである。 変形例2の動作順序を示すフローチャートである。 変形例3の動作順序を示すフローチャートである。 変形例4の動作順序を示すフローチャートである。 変形例5の動作順序を示すフローチャートである。 変形例6の動作順序を示すフローチャートである。
以下、図を参照して実施例を含む本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を詳細に説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形状等を有する構成要素(部材や構成部品等)については、混同の虞がない限り一度説明した後では同一符号を付すことによりその説明を省略する。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がない構成要素は適宜断わりなく省略することがある。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態を示す画像形成装置の全体構成を説明する(請求項1)。図1は、本発明の第1の実施形態を示す画像形成装置の全体構成図である。
図1に示す画像形成装置は、電子写真方式を利用したタンデム型中間転写方式の画像形成装置100である。この画像形成装置100は、フルカラー複写機であり、使用可能な用紙の最大サイズがA4サイズとなっている。すなわち、後述する2次転写部へ搬送可能な用紙のうちで最大の幅を有する用紙の幅が、A4サイズ(幅寸法210mm)である。
画像形成装置100は、同図に示すように、画像読取部50と、画像形成部60と、給紙部70と、排紙部80とを備えている。画像読取部50は、装置本体45の上方に配置され、原稿の画像を読み取る機能を有する。画像形成部60は、画像読取部50の下方に配置されている。画像形成部60は、画像読取部50で読み取るかまたは外部機器であるパーソナルコンピュータ等から送信される画像情報(画像データ)を基に転写材の一例としての用紙に画像を形成する機能を有し、作像手段を備えている。給紙部70は、装置本体45の最下部に配置され、用紙搬送路に用紙を供給する機能を、排紙部80は、画像形成部60の上方に設けられ、画像が形成された用紙を排紙する機能を、それぞれ有する。
画像読取部50は、それぞれ図示しない、コンタクトガラスと、光源と、結像レンズと、イメージセンサと、複数のミラー等とを備えた周知の構成である。
画像形成部60には、色材三原色であるイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)と、無彩色であるブラック(Bk)との計4色のトナーに対応する4つの画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Bkが図1の右から左へ向けてこの順に配置されている。各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Bkは、作像手段として機能し、それぞれが複数の部材や部品の組み合わせからなり、画像形成を行う。
これら4つの画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Bkは、形成する画像の色であるトナー色が異なるだけで、内部構成は各画像形成ユニットとも共通である。それ故に、以下の説明では、説明の簡明化のため画像形成ユニット1Bkを代表してその概要を説明する。他の画像形成ユニットについては、画像形成ユニット1Bkにおける各部材の符号末尾に付したBkを、画像形成ユニット1YではYに、画像形成ユニット1MではMに、画像形成ユニット1CではCに、それぞれ置き換えて示すに留め、その説明は省略する。
4つの画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Bkの上方には、後述の各感光体ドラムに潜像を書き込む光書込ユニット6Aが配置されている。画像形成部60には、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Bkで形成された画像としてのトナー像を、一旦、中間転写体の一例としての中間転写ベルト7上に転写する転写ユニット7Aが配置されている。また、画像形成部60は、中間転写ベルト7上に転写されたトナー像を用紙に一括転写する2次転写ユニット10Aを有する。
なお、Y、M、C、Bkの色順は、図1に示した配列状態に限るものでなく、他の並び順であっても構わない。各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Bkは、装置本体45に対して着脱自在なプロセスカートリッジとして構成しているものでもよい。
画像形成ユニット1Bkは、像担持体の一例としての感光体ドラム2Bkと、帯電ローラ3Bkと、露光12Bkと、現像装置4Bkと、クリーニング装置5Bkとを備えている。帯電ローラ3Bkは、感光体ドラム2Bkの外周表面を一様に帯電させる帯電手段・帯電装置としての機能を有する。露光12Bkは、一様帯電処理された各感光体ドラム2Bkの外周表面に静電潜像を形成するためのレーザ光でなるものである。現像装置4Bkは、感光体ドラム2Bk上に光書込ユニット6Aで形成された静電潜像を対応する色のトナーで単色のトナー像に可視像化する現像手段としての機能を有する。クリーニング装置5Bkは、感光体ドラム2Bkの外周面に転写後も残留する転写残トナー等をクリーニングして回収するクリーニング手段としての機能を有する。
感光体ドラム2Bkは、図2に示す駆動手段としてのドラム駆動モータ32によって図1の正面視で時計回りに回転駆動される。各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Bkの配置は、各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bkの回転軸が平行になるように、かつ、中間転写ベルト7の図中矢印で示す移動方向に沿って所定のピッチで順に配列されている。
光書込ユニット6Aは、それぞれ図示しない、レーザダイオード等の光源、走査用の回転多面鏡、ポリゴンモータ、走査レンズ(fθレンズ)等の走査光学系などを備えている。光書込ユニット6Aは、画像読取部50やパソコン、外部スキャナなどから入力される画像情報に基づいて各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bkの外周表面にレーザ光を走査しながら照射・露光する。これにより、各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bk上に各色に対応した静電潜像が形成される。
現像装置4Bkは、二成分現像方式の現像装置であり、現像容器の内部にはブラック色のトナーと磁性キャリアとからなる現像剤が収容されている。現像装置4Bkは、感光体ドラム2Bkに対向して帯電したトナーを感光体ドラム2Bkに付着させる現像ローラ4a、現像剤を搬送・撹拌するスクリュー(図示せず)、トナー濃度センサ(図示せず)等を有する。現像ローラ4aは、外側の回転自在のスリーブと内側に固定された磁石とを備えている。
また、現像装置4Bkの上部には、現像装置4Bkに連通して交換可能なトナーを収容しトナーを現像装置4Bk内に供給するトナー補給容器12Bkが配置されている。トナー濃度センサの出力に応じて、トナー補給容器12Bkよりトナーが補給される。なお、トナー補給容器12Bkは、ここでは直接現像容器内にトナーを搬送する構成を示したが、装置本体内に補給経路を設けて現像容器にトナーを補給する構成でもよい。
クリーニング装置5Bkは、感光体ドラム2Bkの外周表面に付着した残留トナーや異物を掻き取り・除去するクリーニングブレード5aと、除去された残留トナー等を収納する収納容器5b等とを備えている。クリーニングブレード5aにより除去され収納容器5bに溜められた残留トナー等は、収納容器5bに配設された図示しない搬送コイルやスクリュなどで搬送され、図示しない廃トナー収納部に収納される。
転写ユニット7Aは、中間転写ベルト7と、2つの支持ローラ11a、11bと、4つの1次転写ローラ8Y、8C、8M、8Bkと、2次転写ローラ10等とを備え、中間転写方式の転写装置である。
中間転写ベルト7は、各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bkにそれぞれ対向して配置され、所定の方向である図1の矢印方向に後述する中間転写体駆動手段としての図2に示すベルト駆動モータ33によって走行・回転駆動される。中間転写ベルト7は、各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bkで形成されたトナー像を重ね合わせて転写するように搬送する無端状ベルトで形成されており、中間転写体の一例として機能する。
2つの支持ローラ11a、11bは、中間転写ベルト7を走行・回転可能に支持・張架(張力がかかった状態で掛け渡すことを意味する)する部材である。支持ローラ11aは、図2に示すベルト駆動モータ33に接続された駆動ローラとなっており、中間転写ベルト7を図中矢印方向に回転駆動させる。支持ローラ11bは、従動ローラである。
中間転写ベルト7を挟んで支持ローラ11aと対向する位置には、2次転写ローラ10が配設(配置して設けること、または位置を決めて設けることを意味する。以下同じ)されている。なお、2次転写ユニット10Aとは、中間転写ベルト7を挟んで駆動ローラである支持ローラ11aと対向する位置に配設された2次転写ローラ10の装置部分を指す。
支持ローラ11a近傍の中間転写ベルト7上には、中間転写ベルト7の外周表面に付着した残留トナー成分や外添剤成分あるいは異物を清掃するベルトクリーニング装置9が設けられている。ベルトクリーニング装置9は、中間転写ベルト7移動方向に対してカウンタとなるように当接させて配設されたクリーニングブレード9aと、中間転写ベルト7を挟んでクリーニングブレード9aに対向配置された金属製のクリーニング対向ローラ9cとを有する。クリーニングブレード9aにより除去された残留トナー等は搬送コイル9bなどで搬送され、図示しない廃トナー収納部に収納される。
1次転写ローラ8Y、8C、8M、8Bkは、各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bkから中間転写ベルト7上にトナー像を転写する1次転写部として機能する。4つの1次転写ローラ8Y、8C、8M、8Bkは、それぞれ、中間転写ベルト7を挟んで各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bkに対向配置されていて、1次転写部としての1次転写ニップ部を形成するよう構成されている。すなわち、1次転写ローラ8Y、8C、8M、8Bkは、接触印加方式の転写バイアス(転写電圧)印加手段として機能し、それぞれ図示しないバイアス電源に接続され、1次転写バイアスを中間転写ベルト7の裏面(内周面)から印加可能に構成されている。なお、印加とは、電圧などを加えることを意味する。
2次転写ローラ10は、図示しない付勢手段により付勢(勢いを増加することを意味する)されて支持ローラ11aの外周において中間転写ベルト7に圧接され、中間転写ベルト7との間に2次転写ニップ部を形成するよう構成された従動ローラである。2次転写ローラ10は、2次転写バイアス印加手段となっていて、転写するトナー像とは逆極性の転写バイアスが印加される。このように中間転写ベルト7との間に2次転写ニップ部を形成する2次転写ローラ10は、中間転写ベルト7上のトナー像を用紙に一括転写する2次転写部10aを構成している。
支持ローラ11b上の中間転写ベルト7の近傍には、中間転写ベルト7上に転移したトナーの付着量および各色の位置を測定して画像濃度や位置合わせの調整に使用する画像濃度センサ16が配設されている。画像濃度センサ16は、正反射と拡散反射方式を組み合わせたものである。
2次転写ユニット10Aの上方には、通常搬送路29を搬送されてくる用紙Pを加熱定着する定着手段としての定着ユニット13が配置されている。定着ユニット13は、定着ローラ14と、これに対向し圧接(加圧接触させることを意味する)する加圧ローラ15とを有する。定着ローラ14の内側には、ハロゲンヒータなどの熱源が配設されていて、定着ローラ14の外周表面が所定の温度となるように、図示しない電源から前記ハロゲンヒータへ電力が供給される。用紙の上のトナー像は、定着ローラ14と加圧ローラ15との圧接部である定着ニップ部にて定着ローラ14からの熱と共に圧力が加えられることにより、トナー像が用紙に溶融付着して加熱定着される。用紙は定着ニップ部により送り出され、後述する搬送ローラ対へ搬送される。
給紙部70は、用紙Pを収容し、装置本体45から引き出し可能な給紙カセット17a、17bと、収容された用紙Pに上方から所定圧で圧接し送り出す給紙ローラ18と、送り出された用紙Pを1枚ずつに分離する分離ローラ19などが備えられている。図3に示す操作部31により指示された信号に基づいて、制御部35が給紙部70の駆動部を制御することで、給紙カセット17a、17bにそれぞれ収容されている用紙Pを給紙ローラ18等で通常搬送路29に送り出すようになっている。
給紙カセット17a、17bには、転写材(シート)搬送方向と直交する転写材の幅方向のサイズの異なる所定の用紙Pが収容されている。以下、例えば給紙カセット17aにはA5サイズの用紙Pが、給紙カセット17bにはA4サイズの用紙Pが、それぞれ収容されているものとして説明する。
また、給紙部70には、搬送可能な所定のサイズの範囲内の任意の用紙を載置する手差トレイ22と、この用紙を送り出す給紙ローラ23とが設けられている。給紙部70では、手差トレイ22に載置された用紙を、給紙ローラ23を回転駆動させることにより通常搬送路29に送り出せるようになっている。
排紙部80は、第1排紙トレイ40と、排紙ローラ対24a、24bなどを有する。第1排紙トレイ40は、前述の光書込ユニット6Aと画像読取部50との間の排紙空間下方の装置本体45に斜面で形成された部位に形成されている。排紙ローラ対24a、24bは、定着ユニット13を通過した用紙を通常搬送路29から第1排紙トレイ40に排紙(排出)するものである。
また、第1排紙トレイ40の上方近傍には、第2排紙トレイ41と、排紙ローラ対25などを有する。第2排紙トレイ41は、ファクシミリ受信等によって画像形成された用紙を排紙すると共に、用紙を表裏反転するためのスイッチバック搬送路を兼ねている。排紙ローラ対25は、上記した用紙を排紙する第2排紙トレイ41に排紙(排出)するものである。排紙ローラ対25は、駆動ローラと従動ローラとからなり、用紙の第1面を反転する反転手段として機能する。排紙ローラ対25は、正逆転可能に構成されており、図示しない正逆回転可能なモータによって回転駆動される。
通常搬送路29から分岐して排紙ローラ対24a、24bに至る排紙路と通常搬送路29との分岐部には、切替爪26aが配設されている。また、切替爪26a配置部よりも上方の通常搬送路29と両面搬送路30との合流部には、切替爪26bが配設されている。切替爪26a、26bの先端部は、図示しない付勢手段としてのバネと駆動手段としてのソレノイドとの組み合わせにより、片面印刷モードまたは両面印刷モードに応じて所定のタイミングでその揺動位置を切り替えられるように構成されている。
装置本体45内には、画像形成装置100の制御を行う制御部35と、温度および相対湿度を検知する温湿度検知手段としての温湿度センサ42が配設されている。
次に、用紙の搬送路および搬送手段について説明する。搬送路は、装置本体45の下部に設けられた給紙部70から装置本体45の上部に設けられた排紙部80へ下から上に向けて搬送する縦搬送方式(縦パス方式)の通常搬送路29と、両面印刷のために用紙を反転させる両面搬送路30とからなる。これらの搬送路29、30は、切替爪26bで切り替え可能となっている。切替爪26bで両面搬送路30へ案内され、排紙ローラ対25で第2排紙トレイ41上方へ運ばれた用紙は排紙ローラ対25が反転することによりスイッチバック式に反転される。次いで、両面搬送路30を経由して一対のレジストローラ21手前の通常搬送路29へ搬送される仕組みとなっている。
通常搬送路29、両面搬送路30には、最小用紙サイズに応じた間隔で複数の搬送ローラ対20、28a、28b、28cが設けられ、これらの搬送ローラ対で用紙を挟持しながら回転することで搬送する仕組みとなっている。通常搬送路29には、2次転写部10a(2次転写ニップ部)の下方にレジストローラ21が設けられており、このレジストローラ21により図示しない制御手段からの指令に基づいて2次転写部10aへ用紙を搬送するタイミングが調整される。
図3を参照して、本発明の特徴的な制御構成について説明する。図3は、本実施形態の主な制御構成を示すブロック図である。同図において、制御部35は、画像形成装置100の上記各装置・各部等の全体を制御しているが、説明の簡明化のため図3には本実施形態に密接に関係する制御構成のみを記載している。制御部35は、内部にCPU36、ROM37、RAM38およびタイマ39等を備え、それらが図示しない信号バスによって接続された構成を有するマイクロコンピュータを具備している。
CPU36は、操作部31、温湿度センサ42からの出力信号およびROM37から呼び出された動作プログラムに基づいて、感光体ドラムごとに設けられたドラム駆動モータ32、ベルト駆動モータ33、2次転写バイアス回路34を制御する。操作部31からは、給紙カセット17aまたは17bに収容されている用紙サイズに係る出力信号がCPU36に送信される。なお、図3では図および説明の簡明化のため温湿度センサ42を記載しているが、本実施形態では温湿度センサ42は必須の構成でなく、無くてもよい。
ここで、操作部31とは、画像形成装置を操作するための指示手段としての各種キーを備えた操作部および上記各装置の動作状態等を表示・報知する報知・表示手段としてのLCD等で構成された表示部を意味する。
ROM37には、図4に示すタイミングチャートに係る動作内容、図5等のフローチャートに示す動作プログラム、関係データ等が予め記憶されており、これらはCPU36によって適宜呼び出される。上記関係データ等には、後述する図6等に示す実施例1、変形例2〜6の諸データや、温湿度センサ42によって検知された温度と相対湿度とから絶対湿度を求める計算式なども含まれる(なお、この計算式では気圧の影響を微小と考え無視している)。
RAM38は、電池等の電源でバックアップされており、CPU36の計算結果を一時的に記憶する機能、操作部31上の各種キー、タイマ39により計時された経過時間および各種センサから入力されたデータ信号等を随時記憶する機能等を有している。また、RAM38は、用紙の画像形成(印刷)条件として例えば用紙サイズの幅を記憶する記憶手段として機能する。RAM38が用紙サイズの幅を記憶することにより、前回搬送時よりも次回搬送時の用紙幅が大きい場合のみ除電制御を実施することが可能となる。また、CPU36による制御が限定されるので、次回以降の制御が簡単になるという利点がある。
タイマ39は、電池等の電源でバックアップされており、時間を計時する計時手段として機能する。
制御部35のCPU36は、2次転写部10aへ搬送する用紙の幅が、2次転写部10aへ搬送可能な用紙のうちで最大の幅を有する用紙の幅よりも狭い小サイズの用紙である場合に、中間転写ベルト7から用紙へ画像を転写した後、中間転写ベルト7の搬送方向の最下流に位置する感光体ドラムと接触する中間転写ベルト7の部位が2次転写部10aに到達するまで中間転写ベルト7を駆動させ、かつ、その間、2次転写部10aで電圧としての負極性の2次転写バイアスを印加する制御を実行する制御手段として機能する。この際、用紙の搬送方向サイズは問題にならない。
以下、中間転写ベルト7の搬送方向の最下流に位置する感光体ドラムのことを、「最下流位感光体ドラム」もしくは「最下流ステーション感光体ドラム」という(図5等参照)。中間転写ベルト7上に残留する残留電位(残留電荷)を除電するために、2次転写部10aで電圧を印加する具体例として、2次転写電流を流す内容で説明する。
図1〜図5を参照して、画像形成装置の画像形成(印刷)動作について説明する。図4は、2次転写部で行われる中間転写ベルト残留電位の除電制御内容を示すタイミングチャートを、図5は、第1の実施形態の動作順序を示すフローチャートを、それぞれ示す。同フローチャートは、用紙の幅が中間転写ベルトの幅よりも小さい(用紙の幅が、2次転写部へ搬送可能な用紙のうちで最大の幅を有する用紙の幅よりも狭い小サイズの用紙)場合に、用紙1枚を2次転写部から排出するごとに特有の除電制御を行う動作を示している。
なお、図5のフローチャートを始めとして後述の各図のフローチャートは、理解・実施できる程度に簡略化しており、開始や終了などの記号も省略していることを付記しておく。
コピーを取るときは、先ず、これに前後して、画像読取部50のコンタクトガラス(図示せず)上に原稿をセットし、原稿の画像の読み取りを行う。操作部31の図示しないモード設定キーでフルカラーモードまたはブラックモード(モノクロモード)などの指示や、図示しない用紙サイズ選択キーで用紙サイズの選択、図示しないテンキーで印刷枚数の指示など印刷ジョブの入力を行う(ステップS1)。そして、図示しないスタートキーを押すと、選択されたモード、選択された用紙サイズ、指示された印刷枚数に応じて、画像形成動作が開始される
上記したとおり、使用可能な用紙の最大サイズがA4サイズの画像形成装置100であるため、幅サイズがA4サイズよりも小さいA5サイズの用紙の給紙カセット17aを操作部31で選択指示し、A5サイズの用紙を用いて印刷を行う場合を説明する。なお、用紙サイズを認識する方法は、給紙部70に適宜配設される複数の用紙サイズ検知センサによって用紙サイズを検知する公知のものでもよい。
操作部31でフルカラーモードが選択されて、カラー画像を形成する場合を説明する。この画像形成装置100の画像形成部60では、画像形成がネガポジ方式(露光部電位を低くしトナーを付着させる)、いわゆる反転現像方式で以下の帯電工程、露光工程、現像工程、1次転写工程、2次転写工程が行われる。
ステップS2において、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Bkにおいて、画像形成動作が開始されると、各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bkが図1の紙面手前から見て時計回り方向に回転駆動される。この際、図示しない電源より各帯電ローラ3Y、3M、3C、3Bkに所定の電圧が印加されて、対向する感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bkの外周面が一様に負(マイナス)に帯電される(帯電工程)。次いで、それぞれの帯電面に、光書込ユニット6Aからトナー色に対応するよう色分解された画像情報に基づいてレーザ光が照射・走査され、各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bkの外周面上に静電潜像が形成される(露光工程)。そして、この静電潜像を担持した各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bkが各現像装置4Y、4M、4C、4Bkに到達すると、各感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bkと対向する現像ローラ4aにより、各色の負(マイナス)帯電のトナーが供給されて、単色のトナー像として可視像化される(現像工程)。
次に、上記各感光体ドラム上の各色のトナー像はそれぞれ対応する1次転写ローラ8Y、8M、8C、8Bkに、図示しない電源より上記各感光体ドラム上の負(マイナス)帯電のトナーと逆極性の電圧である正(プラス)極性の1次転写バイアスが印加される。これにより、上記各色のトナー像が図1中矢印方向に走行する中間転写ベルト7上に順次重ねて転写されてゆき、フルカラーのトナー像が形成される(1次転写工程)。この際、中間転写ベルト7の外周表面は、正(プラス)に帯電している。上記の動作は各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Bk全てで同様にして所定のタイミングで行われる。
感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bk上の残留トナー等は、各クリーニング装置5Y、5M、5C、5Bkでクリーニングされる。また、中間転写ベルト7上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置9によってクリーニングされて、次の画像形成動作に備えられる。
一方、ステップS4において、給紙部70の給紙カセット17a、17bまたは手差トレイ22に収納されている何れかの用紙P(本実施形態例では給紙カセット17aに収納されているA5サイズの用紙P)が、給紙ローラ18、分離ローラ対19または給紙ローラ23により1枚ずつに分離されて通常搬送路29に送り出される。そして、用紙Pが通常搬送路29または両面搬送路30の下湾曲部を上昇していき、その先端がレジストローラ21のニップ部に突き当たって一旦停止する。
レジストローラ21のニップ部に突き当たることによって用紙Pの先端が整えられ、前述の画像形成動作タイミングに合せて、レジストローラ21が回転される(図5のステップS5ではオンと記載している)。すなわち、中間転写ベルト7上に形成された前記カラートナー像が2次転写部10a(中間転写ベルト7と2次転写ローラ10とのニップ部)に到達するタイミングに合わせてレジストローラ21を回転させ、2次転写部10aに向けて用紙Pが搬送される。
次に、ステップS6に進み、2次転写ユニット10Aの2次転写部10aで、2次転写バイアスが印加されることにより、中間転写ベルト7上のフルカラーのトナー像が用紙Pに静電気力によって転写される。2次転写部10aでのトナー像の転写は、2次転写ローラ10に図示しない電源より中間転写ベルト7上のトナーと逆極性の正(プラス)極性の電圧が印加されることで行われる(2次転写工程)。
2次転写後の用紙Pは2次転写ユニット10Aの搬送動作により定着ユニット13へ搬送される。そこで、定着ローラ14と加圧ローラ15によって熱と圧力が加えられ、用紙Pに担持された未定着のトナー像が用紙Pに加熱定着される。このように、用紙Pにトナー像が定着された後、切替爪26aによって第1排紙トレイ40に向かう排紙搬送路に切り替えられた状態で、各排紙ローラ対24a、24bが回転することによって第1排紙トレイ40に排紙・積載される。
また、操作部31で両面モードが選択されて両面コピーを行う場合は、上記した片面に画像が定着済みの用紙Pは、搬送路が切替爪26aによって上に延びる通常搬送路29に切り替えられて搬送される。次いで、片面に画像が定着済みの用紙Pは排紙ローラ対25の正転駆動により、用紙Pの先端部が第2排紙トレイ41に一時的にスタックされた後、排紙ローラ対25の逆転駆動によってスイッチバック式に用紙Pの進行方向が反転される。次いで、片面に画像が定着済みの用紙Pは各搬送ローラ対28a、28b、28cにより両面搬送路30を搬送され、画像形成動作にタイミングを合わせて、レジストローラ21に再給紙され、前記画像形成動作と同様に裏面側の画像形成(印刷)が行われる。
操作部31でブラックモードが選択されたときの画像形成・印刷動作は上述した画像形成・印刷動作と比較して、図2に示すように以下の点が相違するだけである。すなわち、ブラックモード時には、ブラックの感光体ドラム2Bkに対向配置された1次転写ローラ8Bk以外の1次転写ローラ8Y、8M、8Cが図示しない接離機構により図2中破線で示すように中間転写ベルト7から離間し、中間転写ベルト7と非接触状態になる。これにより、感光体ドラム2Y、2M、2Cは、中間転写ベルト7と非接触状態になる。上記接離機構の具体例としては、特開2012−018335号公報の図1等に記載の接離機構(72)と同様のものが挙げられる。
ところで、ステップS7後のステップS8〜ステップS13において、すなわちトナー像が転写された用紙が2次転写部10aから排出された後、本発明の特徴的な制御動作が実行される。ステップS8において、2次転写部10aへ搬送された用紙の幅が、中間転写ベルト7の幅よりも狭いか否かがチェックされる。ここで、中間転写ベルト7の幅とは、正確には上記したように2次転写部10aへ搬送可能な用紙のうちで最大の幅を有する用紙の幅を意味する。
2次転写部10aへ搬送する用紙の幅が、中間転写ベルト7の幅よりも狭い場合には、中間転写ベルト7から用紙へトナー像を転写した後、CPU36からの指令信号によって次の制御が実行される。すなわち、最下流位感光体ドラム(本実施形態では感光体ドラム2Bk)と接触する中間転写ベルト7の部位が2次転写部10aに到達するまで中間転写ベルト7を駆動させる(ベルト駆動モータ33オン、ドラム駆動モータ32オン)。同時に、その間、2次転写部10aに配設されている図示しない電源および2次転写バイアス回路34を介して2次転写電流を流す(図5ではオンと記載している)制御が実行される(ステップS10)。
すなわち、図4に示すように、中間転写ベルト7の走行距離が所定の距離Aとなるまで、−10μAの2次転写電流を流すこととなる。この2次転写電流値は、主として、中間転写ベルト7の物性値である体積抵抗率と、2次転写ローラ10の物性値である体積抵抗とによって決められる。
本来ならば、中間転写ベルト7上から用紙上へトナー像が転写(2次転写)された後、中間転写ベルト7は停止する。
これに対して、本実施形態では、2次転写終了後、図2の感光体ドラム2Bkと接触する中間転写ベルト7の部位が2次転写部10aに到達するまで、負極性の2次転写バイアスとしてマイナスの2次転写電流(例えば−10μA)を流す。以下、この制御を「第1の実施形態の除電制御」という。図4の横軸のAは、図2の感光体ドラム2Bkと接触する中間転写ベルト7の部位が2次転写部10aのニップ部中心に至るまでの走行距離Lを表す。後述する実施例1では、中間転写ベルト7の内周長650mmとしたとき、L=367mmとなる。
像担持体が中間転写体上部にある形態では、最下流ステーションの像担持体下に位置する中間転写体の部位が2次転写部のニップ部中心に到達するまでの間に、最下流の像担持体よりも上流側の中間転写体の部位は像担持体と接触することで除電される。本実施形態を元に具体的に説明すると、負帯電トナーを用い、像担持体としての感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bkは負帯電、中間転写体としての中間転写ベルト7表面は正帯電している。そのため、2次転写時に帯電した中間転写ベルト7表面の正帯電の電荷は、2次転写後に負帯電した感光体ドラム2Y、2M、2C、2Bkと接することで除電される。
ブラックモード時には、図示しない接離機構により図2中破線で示すように感光体ドラム2Y、2M、2Cは中間転写ベルト7から離間している。これにより、中間転写ベルト7と非接触状態になるので、2次転写時に帯電した中間転写ベルト7表面の正帯電の電荷は、2次転写後に負帯電した感光体ドラム2Bkと接することで除電される。
最下流位感光体ドラム(本実施形態では感光体ドラム2Bk)と接触する中間転写ベルト7の部位が2次転写部10aに到達したならば、ベルト駆動モータ33をオフ、ドラム駆動モータ32をオフすると同時に、2次転写電流をオフする。ステップS2からステップS12までの動作が、入力設定した印刷枚数分のジョブとして終了したならばベルト駆動モータ33をオフ、ドラム駆動モータ32をオフすると同時に、2次転写電流をオフすることとなる(ステップS13〜ステップS14)。
以上述べたとおり、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
第1に、2次転写部へ搬送可能な用紙(転写材)のうちで最大の幅を有する用紙の幅よりも狭い小サイズの用紙に画像形成(印刷)後でも、地汚れ発生や、中間転写体の走行距離の増加を抑制しつつ中間転写体の残留電位を除電することができる。第2に、新たな除電機構を設けないことによる構成の簡素化およびこれによるコスト低減を図れる。
(実施例)
図6を参照して、第1の実施形態を前提にした実施例1と、実施例1の各種変形例、実施例1および各種変形例と比較するために行った各種比較例について説明する。
実施例1を含め、各種変形例、各種比較例を、特記事項を除いて図6に示す実験条件で行った。用紙への2次転写終了後の中間転写ベルトの走行距離および2次転写電流値を制御できるように、画像形成部60と基本的な構成がほぼ同様であるカラープリンタ(株式会社リコー製 IPSiO SP C310)を改造して実験に用いた。
図6に示した2次転写電流値は、除電制御中のものである。また、中間転写ベルトの走行距離「367mm」は、本実験で使用したプリンタの最下流ステーションの感光体ドラム2Bkと接触する中間転写ベルトの部位が2次転写部のニップ部中心に至るまでの走行距離である。「650mm」は、中間転写ベルトの内周長に等しい。除電制御中、プリンタはブラック(Bk)モードになっている。すなわち、中間転写ベルトと接触している感光体ドラムはBkのみである。
図6を始めとして後述する図に記載の「前手順」とは、用紙(転写材)を2次転写部に搬送した前回搬送時を意味する。「後手順」とは、「前手順」より後に用紙を2次転写部に搬送する次回搬送時を意味する。
特記する例を除き、低温低湿環境(10℃、相対湿度15%)下で、A5サイズ(幅寸法148mm)の普通紙で全ベタ画像(ブラック(Bk))を5枚印刷後(前手順)、A4サイズ(幅寸法210mm)の普通紙で全ベタ画像(ブラック(Bk))を5枚印刷する(後手順)評価を1セットとした。
図1等に示した中間転写ベルト7は、熱可塑性エラストマー(TPE)素材から形成された基層とアクリル層から形成された表層の2層で構成され、その体積抵抗率が1.0×1010Ω・cmのものである。中間転写ベルト7の内周長は650mmであり、幅寸法は230mmである。このように中間転写ベルト7の幅は、2次転写部へ搬送可能な用紙のうちで最大の幅を有するA4サイズの用紙の幅(210mm)よりもやや大きい。中間転写ベルト7の移動速度は、149.8/secで駆動される。なお、中間転写ベルト7の体積抵抗率は、1.0×10〜1.0×1012Ω・cmの範囲内であれば問題ないことが、実験結果から分かっている。
図1等に示した1次転写ローラ8Y、8M、8C、8Bkは、ステンレス鋼で形成されている。2次転写ローラ10は、材質がニトリルゴム(NBR)製であり、硬度がSRIS0101規格:アスカーC型 42度、体積抵抗が7.4logΩ(107・4Ω)のものである。
<評価1 濃度変動>
A4サイズの全ベタ画像で左右の濃度が中央部に比べて薄くなっている場合を「×」、そうでないと判断できる場合を「○」と判定した。なお、×は不合格を、○は合格を、それぞれ意味する(以下、同じ)。
<評価2 トナー消費量>
上記評価を1000セット行い、トナー消費量が280g以上なら地汚れによるトナー消費が多いと判定し「×」、そうでないと判断できる場合は「○」と判定した。
<総合評価>
総合評価として、濃度変動とトナー消費量との両方が「○」の場合のみ、総合評価結果「○」、すなわち採用可と判定した。何れか一方または両方とも「×」の場合は、総合評価結果「×」、すなわち採用不可と判定した。
(実施例1)
実施例1では、2次転写終了後の中間転写ベルトの走行距離を367mm、2次転写電流値−10μAとして、第1の実施形態の除電制御を実施した(以下、「実施例1の除電制御」ともいう)。その結果、総合評価結果「○」の良好な結果を得た。
実施例1によれば、最適な条件の下で第1の実施形態の効果を奏する。
(比較例1)
比較例1は、実施例1と比較して、2次転写終了後の中間転写ベルトの走行距離が650mmになるように制御を変更した。この相違点以外は、比較例1は実施例1と同様である。
比較例1では、2次転写終了後の中間転写ベルトの走行距離を650mm(中間転写ベルトの内周長に等しい)としたので、トナー消費量が増加し、これにより地汚れが増加した結果、総合評価結果「×」となった。
(比較例2)
比較例2は、実施例1と比較して、2次転写終了後、中間転写ベルト駆動中の2次転写電流値が0μAになるよう制御を変更した。この相違点以外は、比較例2は実施例1と同様である。
比較例2では、2次転写電流を流していないため、中間転写ベルト上の残留電位が除去されず、濃度変動が発生し、総合評価結果「×」となった。
(比較例3)
比較例3は、実施例1と比較して、2次転写終了後、中間転写ベルト駆動中の2次転写電流値が−35μAになるよう制御を変更した。この相違点以外は、比較例2は実施例1と同様である。
比較例3では、除電制御中、逆極性の2次転写電流を流しすぎたため、用紙が通紙されていた中間転写ベルト上に負電荷の残留電位が発生する。これにより、次の1次転写時に、1次転写バイアスがオフセットされた用紙紙通紙部で、1次転写不足による濃度低下が生じる。
なお、2次転写終了後、中間転写ベルト駆動中の2次転写電流値が−30μAになるよう制御を変更した以外は実施例1および比較例3と同様の条件で追加実験をした。その結果、1次転写不足による濃度低下が発生せず、比較例3とは異なる総合評価結果「○」の結果を得た。
実施例1、比較例1ないし比較例3から、制御の実行時である除電制御中に流す2次転写電流値X(μA)は、−30≦X≦−10の範囲とすればよいことが分かった。
(変形例1)
図7を参照して、第1の実施形態の変形例1を説明する(請求項2)。図5に示した第1の実施形態の動作フローでは、用紙1枚を2次転写部から排出するごとに除電制御を行う動作例であったが、本変形例ではジョブが全て終了した時に除電制御をする。
変形例1は、第1の実施形態と比較して、小サイズの用紙に連続して印刷する場合、全ての印刷終了後にのみ第1の実施形態の除電制御を実行する点が主に相違する。この相違点以外の変形例1の構成および動作は第1の実施形態と同様である。
本変形例において、図3に示したCPU36は、小サイズの用紙に連続して印刷する場合、全ての印刷終了後にのみ第1の実施形態の除電制御を実行する機能を有する。
図7に示すように、変形例1はステップS20から始まる。ステップS20〜ステップS26までは、図5のステップS1〜ステップS7と同様の動作が行われる。そして、ステップS27において、ステップS21からステップS26までの印刷動作が、入力設定した印刷枚数分のジョブとして終了したならば、ジョブを終了する。次いで、ステップS28において、2次転写部10aへ搬送された用紙の幅が、中間転写ベルト7の幅よりも狭いか否かがチェックされ、以下、第1の実施形態と同様の動作がステップS29〜ステップS32で実行される。
上述したとおり、変形例1によれば、第1の実施形態の特有の制御を全ての印刷終了後に実行することで、地汚れや中間転写ベルトの走行距離の抑制、ひいてはファーストプリント時間の抑制につながる効果を奏する。
(変形例2)
図6および図8を参照して、変形例1の変形例2を説明する(請求項4)。変形例2では、小サイズの用紙を2次転写部に搬送した前回搬送時(以下、「前手順」ともいう)よりも幅の広い大サイズの用紙を2次転写部に搬送する次回搬送時(以下、「後手順」ともいう)の用紙の幅が広い場合に、除電制御を行う。
変形例2は、変形例1と比較して、小サイズの用紙を2次転写部に搬送した前手順の後、小サイズの用紙よりも幅の広い大サイズの用紙を2次転写部に搬送する後手順の場合に、第1の実施形態の除電制御を実行する点が主に相違する。この相違点以外の変形例2の構成および動作は変形例1と同様である。
本変形例において、図3に示したCPU36は、小サイズの用紙を2次転写部に搬送した前回搬送時の後、小サイズの用紙よりも幅の広い大サイズの用紙を2次転写部に搬送する次回搬送時の場合にのみ、第1の実施形態の除電制御を実行する機能を有する。
図8に示すように、本変形例はステップS30から始まり、先ずステップS31において前手順、後手順情報が取得される。すなわち、前回搬送された用紙サイズと次回搬送される用紙サイズ情報が取得される。ステップS32〜ステップS38までは、変形例1の図7のステップS21〜ステップS27と同様の動作が行われる。そして、ステップS39において、前手順用紙の幅が後手順用紙の幅より狭いか否かがチェックされる。前手順用紙の幅が後手順用紙の幅より狭い場合(逆を言えば後手順用紙の幅が前手順用紙の幅よりも広い場合)にのみ、ステップS40〜ステップS43まで上記したと同様の第1の実施形態の除電制御が実行される。
図6に示す変形例2は、実施例1と比較して、後手順の用紙サイズをA5サイズに変更した結果、前手順用紙の幅が後手順用紙の幅と同じとなり、第1の実施例の除電制御は行わず、後手順を通紙した例である。図6に示す変形例2は、前手順と後手順の用紙サイズが同じサイズであるため、中間転写ベルト上の残留電位による濃度変動が発生しない。そのため、除電制御を行わずに済むので地汚れを抑制できる。
なお、図6に示す変形例2は、図8のステップS39において前手順用紙の幅が後手順用紙の幅と同じと判断された場合に相当し、この場合にはステップS43へ進み、第1の実施形態や第1の実施例の除電制御を実行しないときに相当する。
上述したとおり、中間転写ベルトの残留電位による用紙上の濃度ムラやスジは、前手順の用紙サイズより後手順の用紙サイズが大きいときのみである。変形例2によれば、前手順の用紙サイズと後手順の用紙サイズの幅の広狭条件を限定することにより、上記不具合発生を防ぐことができ、地汚れや中間転写ベルトの走行距離の抑制、ひいてはファーストプリント時間の抑制につながる効果を奏する。
(変形例3)
図6および図9を参照して、変形例2の変形例3を説明する(請求項5)。変形例3は、変形例2と比較して、第1の実施形態や実施例1の除電制御を実行する条件を、絶対湿度1.4g/m以下の環境条件に限定した点が主に相違する。この相違点以外の変形例3の構成および動作は変形例2と同様である。
本変形例において、図3に示したCPU36は、絶対湿度1.4g/m以下の環境条件の場合にのみ、第1の実施形態の除電制御を実行する機能を有する。
図9に示すように、本変形例はステップS50から始まる。図9に示す変形例3は、図8の変形例2と比較して、ステップS51において前手順、後手順情報の取得の他に、環境情報として絶対湿度に係る情報が事前に取得される点、ステップS60で絶対湿度1.4g/m以下か否かがチェックされる点が主に相違する。以下、相違点を中心に説明する。
ステップS60において、図3の温湿度センサ42からの温度および相対湿度に係る出力信号に基づいてCPU36は絶対湿度を計算し、絶対湿度1.4g/m以下の環境条件である低温低湿環境(10℃、相対湿度15%)下にあるか否かを判断する。絶対湿度1.4g/mは低温低湿環境(10℃、相対湿度15%)での水分量であり、中間転写ベルトの残留電位は本環境のような絶対湿度が小さい環境で減衰しずらいことが経験則によって分かっている。そして、絶対湿度1.4g/m以下の環境条件である低温低湿環境(10℃、相対湿度15%)下にある場合にのみ、第1の実施形態や実施例1の除電制御が実行される。
なお、CPU36が絶対湿度を計算する動作に代えて、ROM37などに温度・相対湿度と絶対湿度との関係をデータテーブルにして持つようにしてもよい。
図6に示す変形例3は、実施例1と比較して、低温低湿環境(10℃、相対湿度15%)下ではなく、常温常湿環境(温度23℃、相対湿度50%)下にあるため、除電制御は行わず、前手順サイズA5の用紙の搬送後に後手順サイズA4の用紙を通紙した。この変形例3では、中間転写ベルト上の残留電位の影響が低温低湿環境(10℃、相対湿度15%)下で顕著になるが、常温常湿環境(温度23℃、相対湿度50%)下ではすぐに残留電位が減衰するため影響しないことを表している。
上述したとおり、変形例3によれば、第1の実施形態や実施例1の除電制御の実行を、絶対湿度1.4g/m以下の環境下に限定することで、他の環境での地汚れや中間転写ベルトの走行距離の抑制、ひいてはファーストプリント時間の抑制につながる。
(変形例4)
図6および図10を参照して、変形例3の変形例4を説明する(請求項6)。変形例4は、変形例3と比較して、第1の実施形態や実施例1の除電制御を実行する条件を、用紙を2次転写部に搬送した前回搬送時(前手順)から1時間以内に、用紙を2次転写部に搬送する次回搬送時(後手順)の場合のみに限定した点が主に相違する。この相違点以外の変形例4の構成および動作は変形例3と同様である。
本変形例において、図3に示したCPU36は、用紙を2次転写部に搬送した前回搬送時から1時間以内に、用紙を2次転写部に搬送する次回搬送時の場合のみに第1の実施形態の除電制御を実行する機能を有する。
図10に示すように、本変形例はステップS70から始まる。変形例4は、図9の変形例3と比較して、ステップS81において用紙を2次転写部に搬送した前回搬送時(前手順)から1時間が経過していないか否かチェックされる点が主に相違する。以下、相違点を中心に説明する。ステップS81において、図2のタイマ39からの経過時間の計時に係る信号に基づいてCPU36は用紙を2次転写部に搬送した前回搬送時(前手順)から1時間が経過していないか否かを判断する。そして、1時間が経過していない場合に限り、第1の実施形態や実施例1の除電制御が実行される。
図6に示す変形例4は、図6に示した変形例3と比較して、絶対湿度1.4g/m以下の環境条件である低温低湿環境(10℃、相対湿度15%)下にある点および前手順と後手順との時間を1時間あけた点のみ相違する。本変形例では、低温低湿環境下にあるため本来ならば第1の実施形態や実施例1の除電制御を実行しなければならないが、中間転写ベルトの残留電位が1時間の間に減少したため、除電制御を行わなくてもよくなり、濃度変動が発生しなかった。その結果、総合評価結果「○」の結果を得た。
上述したとおり、変形例4によれば、第1の実施形態や実施例1の除電制御の実行を、用紙を2次転写部に搬送した前回搬送時から1時間以内に、用紙を2次転写部に搬送する次回搬送時の場合に限定することで、地汚れや中間転写ベルトの走行距離の抑制、ひいてはファーストプリント時間の抑制につながる。
(変形例5)
図6および図11を参照して、変形例4の変形例5を説明する(請求項7)。変形例5は、変形例4と比較して、第1の実施形態や実施例1の除電制御を実行する条件を、カラーモードとしてのフルカラーモード(図11では「FCモード」と略記している)で行う点が主に相違する。この相違点以外の変形例5の構成および動作は変形例4と同様である。
本変形例において、図3に示したCPU36は、図2の図示しない接離機構を制御して、1次転写ローラ8Y、8M、8Cを上昇させて中間転写ベルト7を3つの感光体ドラム2Y、2M、2Cに接触させ、中間転写ベルト7上にフルカラー画像を形成させるフルカラーモードとし、第1の実施形態の除電制御を実行する機能を有する。
なお、接離機構の構成によっては、1次転写ローラ8Y、8M、8Cの少なくとも1つを上昇させて中間転写ベルト7を3つの感光体ドラム2Y、2M、2Cの少なくとも1つに接触させることで、中間転写ベルト7上にカラー画像を形成することも可能である。
図11に示すように、本変形例はステップS90から始まる。変形例5は、図10の変形例4と比較して、第1の実施形態や実施例1の除電制御を実行する際に、ステップS103において、図示しない接離機構によりフルカラーモードに変更する点が相違する。また、第1の実施形態や実施例1の除電制御を実行しない場合に、ステップS105において図示しない接離機構によりブラックモードに変更する点が主に相違する。
図6に示す変形例5は、実施例1と比較して、帯電バイアス−800Vとし除電制御中、中間転写ベルトをフルカラーモード(図6ではFCモードと略記している)に変更した。比較例4は変形例5と同様に帯電バイアス−800Vとしたが、除電制御中、中間転写ベルトはブラック(Bk)モードのまま駆動させた。
変形例5では、帯電バイアスが低いため感光体ドラム1個当たりの除電機能が低いが、中間転写ベルトと接触する感光体の数が増えるため濃度変動は発生せず、その結果、総合評価結果「○」の結果を得た。これに対し、比較例4では、帯電バイアスが低いため感光体ドラム1個当たりの除電機能が低く、中間転写ベルトと接触する感光体ドラムの数も少ないため濃度変動が発生した。
第1の実施形態や実施例1の除電制御時に感光体ドラムに印加する帯電バイアスY(V)を、Y≦−850の範囲とすればよいことが、追加実験により確認済みである(請求項10)。
上述したとおり、変形例5によれば、第1の実施形態や実施例1の除電制御を、カラーモードで行うことで、中間転写ベルトと接触する感光体ドラムの個数が増え、残留電位の除電機能が高まるという効果を奏する。
(変形例6)
図6および図12を参照して、変形例5の変形例6を説明する(請求項8)。
変形例6は、変形例5と比較して、第1の実施形態や実施例1の除電制御の実行を、中間転写ベルトの最上流に位置する感光体ドラムがブラックもしくはイエローの場合に、用紙を2次転写部に搬送する次回搬送時の印刷条件がブラックモードのときのみとする点が相違する。この相違点以外の変形例6の構成および動作は変形例5と同様である。
図12に示すように、本変形例はステップS110から始まる。変形例6は、図11の変形例5と比較して、第1の実施形態や実施例1の除電制御を実行する際に、ステップS122において、後手順印刷ジョブがブラックモードか否かをチェックする点が主に相違する。
図6に示す変形例6は、実施例1と比較して、後手順の画像を全ベタ画像シアン(図6では「全ベタCyan」と略記している)に変更した。変形例6で用いたカラープリンタ(株式会社リコー製 IPSiO SP C310)の感光体ドラムは、図1および図2に示した配列順序と逆の関係にあり、中間転写ベルトの搬送方向の上流からブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順で並んでいる。Bkモード印刷時は、ブラック画像形成前に他の感光体ドラムと接触することがないので、除電制御を行わないと残留電位の影響で濃度変動が発生する。カラー印刷時は少なくとも一度は、最上流ステーションの最上流位感光体ドラムと接触した後、印刷されるので濃度変動は生じない。最上流位感光体ドラムがブラック(Bk)とイエロー(Y)以外からなる場合は本変形例6の効果は奏さない。イエロー(Y)のトナー画像は濃度変動を目視で認識することが困難なためである。
上述したとおり、変形例6によれば、第1の実施形態や実施例1の除電制御の実行を、後手順の画像形成条件がブラックモードの場合のみに限定することで、地汚れや中間転写体の走行距離およびファーストプリント時間の抑制につながる。
(比較例5)
図6に示す比較例5は、実施例1と比較して、用紙1枚への印刷毎に第1の実施形態や実施例1の除電制御を行ったことのみ相違する。比較例5では、印刷毎に除電制御をするので地汚れが悪化するとともに、トナー消費量も増加し、その結果、総合評価結果「×」となった。
上記実施形態や実施例、変形例等に限らず、第1の実施形態や実施例1の除電制御の実行時に、1次転写電圧を印加してもよい(請求項11)。このように1次転写電圧も印加することで、中間転写ベルト上の残留電位の除電機能を高めることができる。この際の1次転写電圧Z(V)を、−500≦Z≦0の範囲とすればよいことが、追加実験により確認済みである(請求項12)。
以上説明したとおり、上記実施形態や実施例、変形例等では、請求項15に係る画像形成方法が使用されていたといえる。
本発明を特定の実施形態や実施例、変形例等について説明したが、本発明が開示する技術内容は、上述した実施形態等に例示されているものに限定されるものではなく、それらを適宜組み合わせて構成してもよい。本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や変形例あるいは実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
中間転写体としては、上記実施形態で用いた無端ベルト状の中間転写ベルトに限らず、ドラム形状の中間転写ドラムなどを用いることができる。
像担持体としては、上記実施形態で用いたドラム形状の感光体ドラムに限らず、無端ベルト状の感光体ベルトなども用いることができる。
転写材としては、上記実施形態で用いた用紙に限らず、コピー用紙、PPC用紙や普通紙などを用いてもよく、またPET樹脂で形成されたOHPフィルム用紙なども用いてもよい。すなわち、転写材としては、図1に示した電子写真方式の中間転写方式タンデム型の画像形成装置で画像形成可能な全ての転写材、シート状記録媒体を含むものである。
本発明に係る画像形成装置は、上記実施形態における電子写真方式の画像形成装置に限らず、例えば、プリンタ、プロッタ、ワープロ、ファクシミリ、複写機等またはこれら2つ以上の機能を備えた複合機等の画像形成装置にも適用可能である。
1Y、1M、1C、1Bk 画像形成ユニット(作像手段)
2Y、2M、2C、2Bk 感光体ドラム(像担持体の一例)
3Y、3M、3C、3Bk 帯電ローラ(帯電手段、帯電装置の一例)
4Y、4M、4C、4Bk 現像装置(現像手段、現像装置の一例)
5Y、5M、5C、5Bk クリーニング装置
6 光書込ユニット(露光手段の一例)
7A 転写ユニット
7 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
8Y、8M、8C、8Bk 1次転写ローラ(1次転写手段、1次転写装置の一例)
9 ベルトクリーニング装置
10 2次転写ローラ(2次転写手段、2次転写装置の一例)
10A 2次転写ユニット
10a 2次転写部
13 定着ユニット(定着手段、定着装置の一例)
17a、17b 給紙カセット
21 レジストローラ
29 通常搬送路
30 両面搬送路
31 操作部
32 ドラム駆動モータ(像担持体駆動手段の一例)
33 ベルト駆動モータ(中間転写体駆動手段の一例)
34 2次転写バイアス回路
35 制御部(制御装置の一例)
36 CPU(制御手段の一例)
38 RAM(記憶手段の一例)
42 温湿度センサ(絶対湿度検知手段の一例)
45 装置本体
50 画像読取部
60 画像形成部(作像手段の一例)
70 給紙部
80 排紙部
90 給紙搬送部
P 用紙(転写材、シートの一例)
特開2002−148969号公報

Claims (15)

  1. 複数の像担持体と、該複数の像担持体のそれぞれに対向して配置され所定の方向に回転駆動される中間転写体と、前記各像担持体から前記中間転写体上に画像を転写する1次転写部と、前記中間転写体上の画像を転写材に一括転写する2次転写部と、を有する画像形成装置において、
    前記2次転写部へ搬送する、転写材の搬送方向と直交する方向の転写材の幅が、前記2次転写部へ搬送可能な転写材のうちで最大の幅を有する転写材の幅よりも狭い小サイズの転写材である場合に、前記中間転写体から転写材へ画像を転写した後、前記中間転写体の搬送方向の最下流に位置する前記像担持体と接触する前記中間転写体の部位が前記2次転写部に到達するまで前記中間転写体を駆動させ、かつ、その間、前記2次転写部で電圧を印加する制御を実行する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 小サイズの転写材に連続して画像形成する際、全ての画像形成終了後に前記制御を実行することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記転写材の画像形成条件を記憶する記憶手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 小サイズの転写材を前記2次転写部に搬送した前回搬送時の後、小サイズの転写材よりも幅の広い大サイズの転写材を前記2次転写部に搬送する次回搬送時の場合に、前記制御の実行を限定することを特徴とする請求項1ないし3の何れか一つに記載の画像形成装置。
  5. 前記制御を実行する条件を、絶対湿度1.4g/m以下の環境とすることを特徴とする請求項1ないし4の何れか一つに記載の画像形成装置。
  6. 前記制御の実行を、転写材を2次転写部に搬送した前回搬送時から1時間以内に、転写材を2次転写部に搬送する次回搬送時の場合のみとすることを特徴とする請求項1ないし5の何れか一つに記載の画像形成装置。
  7. 前記中間転写体を前記複数の像担持体に接離する接離機構を備え、
    前記接離機構により、前記中間転写体を前記複数の像担持体の少なくとも2つに接触させて前記中間転写体上にカラー画像を形成するカラーモードが実行可能であり、
    前記制御の実行を、カラーモードで行うことを特徴とする請求項1ないし6の何れか一つに記載の画像形成装置。
  8. 前記中間転写体の搬送方向の最上流に位置する前記像担持体がブラックもしくはイエローの場合に、前記接離機構により、前記中間転写体を前記ブラックの像担持体に接触させて前記中間転写体上にモノクロ画像を形成するブラックーモードが実行可能であり、
    前記中間転写体の搬送方向の最上流に位置する前記像担持体がブラックもしくはイエローの場合に、前記制御の実行を、転写材を2次転写部に搬送する次回搬送時の画像形成条件がブラックモードのときのみとすることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  9. 前記制御の実行時に流す2次転写電流値X(μA)を、−30≦X≦−10の範囲とすることを特徴とする請求項1ないし8の何れか一つに記載の画像形成装置。
  10. 前記制御時に前記像担持体に印加する帯電バイアスY(V)を、Y≦−850の範囲とすることを特徴とする請求項1ないし9の何れか一つに記載の画像形成装置。
  11. 前記制御時に1次転写電圧を印加することを特徴とする請求項1ないし10の何れか一つに記載の画像形成装置。
  12. 前記1次転写電圧Z(V)を、−500≦Z≦0の範囲とすることを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
  13. 前記中間転写体が、基層と表層の2層からなり、体積抵抗率が10〜1012Ω・cmであることを特徴とする請求項1ないし12の何れか一つに記載の画像形成装置。
  14. 前記複数の像担持体が、前記中間転写体の上部に位置することを特徴とする請求項1ないし13の何れか一つに記載の画像形成装置。
  15. 複数の像担持体と、該複数の像担持体のそれぞれに対向して配置され所定の方向に回転駆動される中間転写体と、前記各像担持体から前記中間転写体上に画像を転写する1次転写部と、前記中間転写体上の画像を転写材に一括転写する2次転写部と、を有する画像形成装置を使用する画像形成方法において、
    前記2次転写部へ搬送する転写材の幅が、前記2次転写部へ搬送可能な転写材のうちで最大の幅を有する転写材の幅よりも狭い小サイズの転写材に画像形成する場合に、前記中間転写体から転写材へ画像を転写した後、前記中間転写体の搬送方向の最下流に位置する前記像担持体と接触する前記中間転写体の部位が前記2次転写部に到達するまで前記中間転写体を駆動させ、かつ、その間、前記2次転写部で電圧を印加する制御を実行することを特徴とする画像形成方法。
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