JP2014157116A - アルファ線観測装置、アルファ線観測システムおよびアルファ線観測方法 - Google Patents

アルファ線観測装置、アルファ線観測システムおよびアルファ線観測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バックグランド光がある測定環境でもアルファ線の量の測定を可能とする。
【解決手段】実施形態によれば、観測対象内のアルファ線起因光を検出することによりアルファ線を観測するアルファ線観測装置200は、アルファ線起因光の波長の光を選択可能なアルファ線起因光波長選択部1aと、アルファ線起因光の光量を計測するアルファ線起因光検出部2aと、アルファ線起因光の波長より短い短側波長の光を選択可能な短側波長選択部1bと、短側波長光の光量を計測する短側波長光検出部2bと、アルファ線起因光の波長より長い長側波長の光を選択可能な長側波長選択部1cと、長側波長光の光量を計測する長側波長光検出部2cと、アルファ線起因光の光量を補正して補正後の光量を算出する補正部4とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、観測対象内のアルファ線源から発生するアルファ線を観測するアルファ線観測装置、アルファ線観測システムおよびアルファ線観測方法に関する。
放射線のうちアルファ線の検出器として、たとえば、アルファ線が入射すると発光するZnSシンチレーターを用いた検出器が知られている。これに対して、アルファ線が大気中の窒素を発光させることを利用し、窒素の発光を観測してアルファ線を検出し、遠隔からでもアルファ線の存在を観測できるアルファ線観測装置がある。
図11はアルファ線観測装置の従来の例を示す断面図である。
窒素の発光を測定することによりアルファ線を監視する装置として、窒素の発光を集光する集光レンズ101と、集光した発光から窒素の発光を抽出する波長選択素子102と、抽出された窒素の発光を透過光と反射光に分ける光学素子103と、反射光の伝搬方向を変える方向変更部104と、透過光と反射光を受光して光子数を計数する光検出器105a、105bと、光検出器105a、105bにおいて透過光と反射光を同時計測することによってアルファ線による窒素の発光を検出する信号処理装置106とから構成される。
また、測定環境を窒素で充填し、この測定環境において発生した発光の分布をイメージとして測定する技術が知られている。
たとえば、図11に示した例においては、波長選択素子102によって選択的に抽出され、2分岐された窒素の発光は、光検出器105a、105bにおいて光子計数されるが、さらに光検出器105a、105bでは雰囲気の温度や放射線などに起因するノイズ信号も検出される。
窒素の発光に起因する光子は、光検出器105a、105bにおいて同時に観測されるが、ノイズ信号は、光検出器105aと光検出器105bにおいて時間的に独立して検出される。そこで、信号処理装置106において、光検出器105a、105bで同時に計測される信号を抽出することでノイズ信号の中から窒素の発光による信号を検出することができる。この結果、窒素の発光を選択的に観測でき、アルファ線の検出が可能となる。
特表2000−507698号公報
Remote Optical Detection of Alpha Radiation, IAEA−CN−184/23
従来例では、窒素の発光にあわせた波長を識別しているものの、その波長領域に存在する太陽光、人工光等のバックグランドが変化する際、アルファ線由来の発光量を正確に測定できない。そのため、バックグランドがないような暗室での使用に限られるという課題があった。
本発明の実施形態は、上述の課題を解決するためになされたものであり、バックグランド光がある測定環境であってもアルファ線の量の測定を可能とすることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態は、観測対象内のアルファ線源から発生するアルファ線と雰囲気物質との相互作用によって発生するアルファ線起因光を検出することによりアルファ線を観測するアルファ線観測装置であって、前記アルファ線起因光の波長を含む所定の波長幅の光を選択可能なアルファ線起因光波長選択部と、前記アルファ線起因光波長選択部からのアルファ線起因光の光量XAを計測するアルファ線起因光検出部と、前記アルファ線起因光の波長の近傍であって前記アルファ線起因光の波長より短い短側波長の光を選択可能な短側波長選択部と、前記短側波長選択部からの短側波長光の光量BSを計測する短側波長光検出部と、前記アルファ線起因光の波長の近傍であって前記アルファ線起因光の波長より長い長側波長の光を選択可能な長側波長選択部と、前記長側波長選択部からの長側波長光の光量BLを計測する長側波長光検出部と、前記アルファ線起因光の光量XA、前記短側波長光の光量BSおよび前記長側波長光の光量BLから、前記アルファ線起因光の光量XAを補正して補正後の光量XATを算出する補正部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の実施形態は、観測対象内のアルファ線源から発生するアルファ線と雰囲気物質との相互作用によって発生するアルファ線起因光を検出する複数のアルファ線観測装置と、前記アルファ線観測装置それぞれの出力に基づいて、前記アルファ線起因光の光量を補正して前記アルファ線観測装置それぞれについての補正後光量を算出する総合光量補正部と、前記アルファ線観測装置それぞれについての補正後光量に基づいて励起光量の空間分布を求める励起光量合成部と、前記観測対象の可視光領域の画像を撮影する撮影部と、前記励起光量合成部の出力に基づいて励起光量の空間部分布を画像データに変換して、前記撮影部により撮影された画像に重畳させて、重畳画像を出力する画像合成部と、を備えるアルファ線観測システムであって、前記光検出装置はそれぞれ、前記アルファ線起因光の波長を含む所定の波長幅の光を選択可能なアルファ線起因光波長選択部と、前記アルファ線起因光波長選択部からの前記アルファ線起因光の光量を計測するアルファ線起因光検出部と、前記アルファ線起因光の波長の近傍であって前記アルファ線起因光の波長より短い短側波長の光を選択可能な短側波長選択部と、前記短側波長選択部からの短側波長光の光量を計測する短側波長光検出部と、前記アルファ線起因光の波長の近傍であって前記アルファ線起因光の波長より長い長側波長の光を選択可能な長側波長選択部と、前記長側波長選択部からの長側波長光の光量を計測する長側波長光検出部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の実施形態は、観測対象内のアルファ線源から発生するアルファ線と雰囲気物質との相互作用によって発生するアルファ線起因光を検出することによりアルファ線を観測するアルファ線観測方法であって、アルファ線観測装置によりアルファ線起因光の光量と、前記アルファ線起因光の波長より短い短側波長光の光量と、前記アルファ線起因光の波長より長い長側波長光の光量とを計測するアルファ線起因光計測ステップと、前記アルファ線起因光計測ステップの後に、前記アルファ線起因光の光量、前記短側波長光の光量および前記長側波長光の光量から、前記アルファ線起因光の光量を補正して補正後の光量を算出する補正ステップと、前記アルファ線起因光の補正後の光量に基づいて前記アルファ線の強度を算出するアルファ線強度算出ステップと、を有することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、バックグランド光がある測定環境であってもアルファ線の量の測定が可能となる。
本発明の第1の実施形態に係るアルファ線観測装置の構成を示す縦断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るアルファ線観測装置によるアルファ線起因の光子量の測定の原理を説明するグラフである。 本発明の第1の実施形態に係るアルファ線観測方法の手順を示すフロー図である。 本発明の第1の実施形態に係るアルファ線観測装置の変形例の構成を示す縦断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るアルファ線観測装置の構成を示す縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るアルファ線観測装置の構成を示す縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るアルファ線観測方法の手順を示すフロー図である。 本発明の第4の実施形態に係るアルファ線観測システムの構成を示す縦断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るアルファ線観測システムの変形例の構成を示す縦断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るアルファ線観測装置の構成を示す縦断面図である。 アルファ線観測装置の従来の例を示す縦断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るアルファ線観測装置、アルファ線観測システムおよびアルファ線観測方法について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るアルファ線観測装置の構成を示す縦断面図である。
アルファ線観測装置200は、観測対象300(図8参照)内のアルファ線を計測するために使用される。そのためにアルファ線と周囲の分子との相互作用により発せられるアルファ線起因の光(アルファ線起因光)を光学的に測定する。
アルファ線観測装置200は、集光部7、アルファ線起因光波長選択部1a、短側波長選択部1bおよび長側波長選択部1c、アルファ線起因光検出部2a、短側波長光検出部2b、長側波長光検出部2c、カウンタ3a、3bおよび3c、光量算出部4およびアルファ線特定部5を有する。
以下、アルファ線起因光波長選択部1a、短側波長選択部1bおよび長側波長選択部1cを総称して、波長選択部1という。
アルファ線起因光検出部2a、短側波長光検出部2b、長側波長光検出部2cは、ガンマ線等の放射線からこれらを遮へいする遮へい部材8に囲まれている。また、遮へい部材8を含めて、以上の構成要素は筐体9内に収納されている。
なお、以下、アルファ線起因光検出部2a、短側波長光検出部2b、長側波長光検出部2cを総称して、光子検出器セット2と総称する。
また、アルファ線観測装置200は、観測結果を表示する表示部6を有する。
集光部7は、観測対象からの光を集光する。集光部7は、たとえば、図1に示すように凸レンズ7aを有し、凸レンズ7aはアルファ線起因光の波長を透過する材質のものからなる。
波長選択部1は、アルファ線起因光波長選択部1a、短側波長選択部1bおよび長側波長選択部1cを有する。アルファ線起因光波長選択部1aは、アルファ線起因光の波長を含む所定の波長幅の光を選択する。
短側波長選択部1bは、アルファ線起因光の波長の近傍であってアルファ線起因光の波長より短い短側波長の光を選択する。長側波長選択部1cは、アルファ線起因光の波長の近傍であってアルファ線起因光の波長より長い長側波長の光を選択する。これらは、たとえば、光学的フィルターである。
なお、波長選択部1は、光学的フィルターに限定されない。たとえば、プリズムなどでもよい。波長選択部1にプリズムが使用される場合は、アルファ線起因光波長選択部1a、短側波長選択部1bおよび長側波長選択部1cは、分光されたそれぞれの波長の位置に対応して配される。
ここで、アルファ線起因光波長選択部1aが選択する波長は、アルファ線によって発生する波長であり、たとえば、窒素とアルファ線との相互作用によって発生する光の場合、312nm、314nm、316nm、337nm、354nm、358nm、376nm、380nm、391nmなどの波長のものがあり、可視光に近い波長の近紫外光である。
このなかで、たとえば、314nm、316nm、337nmあるいは358nmなどの波長の紫外光が代表的である。
ここで、アルファ線起因光波長選択部1aが選択する波長として、たとえば、337nmを選択する場合を考える。この場合、隣接する波長は、短い側の波長が316nm、長い側の波長が354nmであるので、これらの間の波長をとって、たとえば、短側波長選択部1bは326nm、長側波長選択部1cは346nmを選択可能とする。波長の選択は、たとえば、それぞれ2nm程度の分解能で選択することが考えられる。
アルファ線起因光検出部2aはアルファ線起因光波長選択部1aが選択する波長の光を検出する。短側波長光検出部2bは短側波長選択部1bが選択する波長の光を検出する。また、長側波長光検出部2cは長側波長選択部1cが選択する波長の光を検出する。
これらの光検出器は、光電子増倍管(PMT:Photomultiplier Tube)、フォトダイオード、MPPC(Multi−Pixel Photon Counter)、あるいは冷却CCD(Charge―Coupled Device)カメラなど、光子レベルの検出が可能な光検出器が適応される。
カウンタ3aはアルファ線起因光検出部2aからの検出信号をカウントしその計数値を出力する。カウンタ3bは短側波長光検出部2bからの検出信号をカウントしその計数値を出力する。また、カウンタ3cは長側波長光検出部2cからの検出信号をカウントしその計数値を出力する。これらのカウンタは、各光検出器から発生するパルス信号を必要に応じて増幅、成形し、パルス信号の数をカウントできるもので構成される。
光量算出部4は、カウンタ3a、3b、3cからのそれぞれの計数値に基づいて、アルファ線起因光の光量を算出する。
アルファ線特定部5は、光量算出部4により算出されたアルファ線起因光の光量に基づいて観測対象300(図8参照)におけるアルファ線の強度を算出する。アルファ線起因光の光量はアルファ線の強度に比例する。
アルファ線起因光の光量をアルファ線の強度に換算する際の換算係数は、アルファ線観測装置200の光の取り入れの開口面積やアルファ線観測装置200の構成要素の筐体9内における配置によって決まるアルファ線観測装置200自体の計数効率と、観測対象300(図8参照)とアルファ線観測装置200との距離などに依存する。
したがって、計算で評価するか、あるいは事前に所定の体系において校正を実施するなどによって、アルファ線特定部5で使用されるべき換算係数を設定することができる。
表示部6は、装置につけられた液晶モニタであってもPC等のディスプレイでもよい。遮へい部材8は、密度の高いタングステンや鉛等で構成される。厚さや大きさは、アルファ線起因光検出部2a、短側波長光検出部2b、長側波長光検出部2cの種類や使用環境により決定する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るアルファ線観測装置によるアルファ線起因の光子量の測定の原理を説明するグラフである。横軸は光の波長、縦軸はそれぞれの測定対象の波長における計数率を示す。
横軸のλAはアルファ線起因光の波長であり、波長λAでの計数率はXAである。λLは短側波長光の波長であり波長λLでの計数率はBLである。また、λHは長側波長光の波長であり波長λHでの計数率はBHであることを示している。
アルファ線が放出されると、大気中の窒素が励起されて微弱ではあるが紫外域の発光が生じ、このアルファ線起因光は汚染物質の表面近傍から等方的に拡散する。この一方、環境には、窒素の発光光子以外にも太陽光や各種照明からの光など、アルファ線起因光を測定する上でのノイズ光が存在する。
特に、通常の環境では、太陽光や各種照明からの光は、光源から直接来ている光ではなく観測対象300(図8参照)で反射した光が多い。そのため、測定対象の反射率によって、検出器に入射するノイズ光が増減する。
このように、アルファ線観測装置200には、アルファ線起因光とノイズ光からなる観測光の両者が入射する。アルファ線起因光を効率よく検出するため、光子検出器セット2に焦点を持たせるように集光部7で集光する。この光は、測定したいアルファ線起因光以外の光も多く含んでいるため、波長選択部1で波長を選択しアルファ線起因光検出部2a、短側波長光検出部2b、長側波長光検出部2cそれぞれに入射する。
たとえば、アルファ線起因光波長選択部1aではλAとして337nmを選択し、短側波長選択部1bはλLとして326nm、長側波長選択部1cはλHとして346nmを選択する場合を考える。
選択されたλAの光は、ノイズ光とアルファ線起因光が含まれており、λLとλHの光は、ノイズ光のみである。
カウンタ3aで得られる情報は、アルファ線起因光検出部2aからのアルファ線起因光XAT+バックグラウンドBAである。カウンタ3bで得られる情報は短側波長光検出部2bからのバックグラウンドBLであり、カウンタ3cで得られる情報は長側波長光検出部2cからのバックグラウンドBHである。
たとえば、ステンレス鋼や銅などの金属は、窒素の発光波長である315nmないし357nm付近の光は吸収されずほぼ反射するため、この領域の波長BL、波長BHのノイズ光は同程度で増減する。このため、光量算出部4でノイズ光の光量BL、BHの量を把握することで、BAの量を算出することが可能である。
具体的な算出方法としては、図2のようにλLおよびλHの波長におけるそれぞれのカウント値から式(1)のような一次関数でBAを評価可能である。
BA=(BH−BL)(λA―λL)/(λH−λL)+BL (1)
アルファ線起因光検出部2aで計測された信号からBAを差し引いた値はアルファ線起因光による光量となるが、アルファ線に起因した光量が統計的に優位な差を持った場合にその値を表示部6に表示する。この表示によって、視覚的にアルファ線の有無を認識することができる。
なお、バックグランドとして光を想定していたが、アルファ線が存在する環境ではガンマ線やベータ線など他の放射線も存在することが多い。これらの環境の放射線はランダムにアルファ線観測装置200に入射する。
光量算出部4における評価で放射線の影響を低減させることができるが、光子検出器の種類によっては、ガンマ線やベータ線に感度が高いものもある。したがって、遮へい部材8を使用することにより、放射線の影響をさらに減ずることができる。
放射線により検出器や回路等が劣化してくる可能性が考えられるため、その劣化スピードを遅くする効果もある。
なお、本実施形態では、光子検出器をアルファ線起因光検出部2a、短側波長光検出部2b、長側波長光検出部2cの3つとした場合を示したが、3つには限定されない。光子検出器は3つ以上でもよく、選択する波長としてそのほかのアルファ線起因光の波長を選択することで、信号の量を増加することも可能である。
図3は、本発明の第1の実施形態に係るアルファ線観測方法の手順を示すフロー図である。
先ず、アルファ線を観測する観測対象(図8参照)を確定する(ステップS1)。
ステップS1の後に、アルファ線観測装置200によりアルファ線起因光の光量と、アルファ線起因光の波長より短い短側波長光の光量と、アルファ線起因光の波長より長い長側波長光の光量とを計測する(ステップS2)。
ステップS2の後に、アルファ線起因光の光量、短側波長光の光量および長側波長光の光量から、アルファ線起因光の光量を補正して補正後の光量を算出する(ステップS3)。
ステップS3の後に、アルファ線起因光の補正後の光量に基づいて、アルファ線の強度を算出する(ステップS4)。
以上のように構成された本実施形態においては、アルファ線起因光検出部2aへのノイズ光の光量を、短側波長光検出部2bおよび長側波長光検出部2cへのノイズ光の光量に基づき算出することにより、ノイズ光の光量が変更する場合でもアルファ線起因光の光量を評価することが可能である。
このため、ノイズ光の影響も低減することが可能となるため、太陽光や蛍光灯など紫外線領域を多少含む照明機器の下であっても使用することが可能となる。
また、本実施形態による方法によって、光だけでなく環境の放射線の変化による計数率変化も低減できるため、さまざまな場所への適応が可能となる。
また、光子検出器セット2を構成する検出部の数を多くすることで選択できる波長も多くなることから、複数の波長で発光する窒素等の光を無駄なく検出することが可能である。さらに、遮へい部材8を備えることによって環境の影響をさらに抑えることが可能となるうえに、装置の耐放射能性の向上も可能である。
以上により、バックグランドが変化する測定環境であってもアルファ線の量を正確に測定することが可能となる。
図4は、本発明の第1の実施形態に係るアルファ線観測装置の変形例の構成を示す縦断面図である。
第1の実施形態で、集光部7は、図1に示されるような凸レンズ7aのみのものの場合を示したが、これに限定されない。集光部7は、たとえば、図4に示すように凸レンズ7aと凹レンズ7bの組み合わせレンズを有することにより平行光に変換したものであってもよく、また市販の小口径のマウントでレンズを使用してもよい。
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態に係るアルファ線観測装置の構成を示す縦断面図である。本図においては、鉛直方向の断面を示しており、図5の上方が鉛直上方である。
本実施形態は、第1の実施形態の変形であって、移動機構部20、操作部20aおよび環境光特定部14を有する。
移動機構部20は、走行台座21、走行部22および移動筐体23を有する。走行台座21は、筐体9内に水平に設けられて筐体9により支持された平板であり、筐体9の軸方向に延びている。
走行部22は、移動筐体23を搭載して、走行台座21上を、筐体9の軸方向に移動する。走行部22は、操作部20aからの指令信号により、筐体9の軸方向を前後に所定の距離を移動する。操作部20aは、走行部22へ、観測対象300(図8参照)から遠ざかる方向あるいは近づく方向への移動指令を出力する。
走行部22上に搭載された移動筐体23は、その内部に、集光部7、波長選択部1、アルファ線起因光検出部2a、短側波長光検出部2b、長側波長光検出部2c、およびカウンタ3a、3b、3cを収納し、走行部22により筐体9の軸方向を前後に移動する。
このため、カウンタ3a、3b、3cと光量算出部4との間のケーブルは、走行部22が移動する幅を見込んだ長さが確保され、また、このケーブルは、走行部22および移動筐体23が移動することを見込んで配設されている。
なお、カウンタ3a、3b、3cは、筐体9内に固定し移動しないことでもよい。この場合は、移動筐体23が移動する幅を見込んで、アルファ線起因光検出部2a、短側波長光検出部2b、長側波長光検出部2cとカウンタ3a、3b、3c間のケーブルについて、前記と同様の設定を行うことでよい。
環境光特定部14は、移動機構部20により観測対象300(図8参照)との距離が増減した場合の光量算出部4の信号の増減により、環境光の影響の程度を評価する。
アルファ線源から発生するアルファ線によるアルファ線起因光は、距離により減衰しながらアルファ線観測装置200に到達する。点線源の場合の減衰は距離の2乗に反比例する一方で、無限の面線源の場合には、距離による減衰はなくなる。
そのため、局所的にアルファ線源が存在しており、ノイズ光が全体的に発生しているような場合、移動機構部20によって光子検出器セット2を検査対象に対し移動させると、アルファ線起因光検出部2aの信号の方が大きく変化する。
たとえば、距離1m先の観測対象を見る場合、アルファ線起因光検出部2aの位置を0.1m観測対象側に移動させたとき、汚染が局所的、すなわち点線源とみなせる場合は、アルファ線起因光は(1+0.1)の2乗で約1.2倍に増加することになる。一方、ノイズ光は面的に分散して発生しているので増加量が少ない。そのため、移動により増加した信号量はアルファ線由来のものと推定できる。
以上のような本実施形態においては、光子検出器セット2を移動させることにより変化する光量から、環境の光とアルファ線起因光を区別することができ、環境光の強度が強い場合であってもアルファ線起因光の信号を検出することが可能となる。
以上より、ノイズ光の影響低減が見込めるため、バックグランドが大きい測定環境であってもアルファ線の量を正確に測定することが可能となる。
[第3の実施形態]
図6は、本発明の第3の実施形態に係るアルファ線観測装置の構成を示す縦断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形であり、気体吹付け部12および分光部13を有する。
気体吹付け部12は、窒素やアルゴン等、放射線により紫外線を発光する気体を吹付けるものである。吹付けは圧力差を利用してボンベ内の気体を吹きつけるものなどが考えられる。
分光部13は、入射光から波長ごとの単色光を作り出す。分光部13は、たとえば、出力回折格子やプリズムなどであり、その出力強度をCCDや半導体素子で測定することが可能である。
図7は、本発明の第3の実施形態に係るアルファ線観測方法の手順を示すフロー図である。
第1の実施形態における図3に示すフローに加えて、ステップS2の前に、測定対象に
紫外線発光気体を吹き付けるステップ(ステップS5)が追加されている。測定対象に
紫外線発光気体を吹き付けて、紫外線発光気体の割合を増やすとともに、酸素の濃度を減少させて後に、ステップS2の光量の計測を行う。
アルファ線源から発生するアルファ線は、空気中の窒素と反応し発光する。発光した光の一部は、空気中の酸素と反応し消光(クエンチング)してしまうため、原理的に発光した光量の一部しかアルファ線観測装置200に届かない。この消光の割合は、式(2)に示すシュテルンフォルマーの式等で算出可能である。
I=I/(1+K・c) (2)
(I:消光後の光、I:消光前の光、K:定数、c:消光の原因となる気体の比率)
空気中の酸素の場合、その濃度はおおよそ0.2でありKは20であるため、おおよそ1/5程度まで消光してしまうこととなる。
このため、窒素等の吹付けにより、消光の原因となる酸素の比率を少なくすることで消光を抑えることが可能なため、測定する信号量が増える。たとえば、酸素の比率を0.15に抑えることで信号量は、酸素の比率が0.2の場合に対して約1.25倍となる。また、酸素比率を0.1に低減させると、酸素の比率が0.2の場合に対して約1.7倍まで増加することができる。
気体吹付け部12からの吹付により増加されたアルファ線起因光を含む光は、波長選択部1により波長を選択されアルファ線起因光検出部2aに検出される。
アルファ線起因光検出部2a、短側波長光検出部2b、長側波長光検出部2cは、それぞれ違う波長を測定しているため簡易な波長分析を実施していることになるが、離散的な波長でのみの測定となるため、選択している波長以外の影響は評価ができない。
そこで、連続的な波長分析が可能な分光部13を設けることで、より正確なノイズ光の分布を確認することが可能となるため、アルファ線により発生した波長領域のノイズ光の影響をより低減させることが可能となる。
以上のように構成された本実施形態においては、気体吹付け部12を用いることで、アルファ線による発光後の消光を減少させることが可能であるためアルファ線による信号を増加させることが可能である。
一方、波長選択部1と光子検出器セット2による離散的な波長分析に加え、分光部13により光の連続的な波長についての強度分布を評価することで、よりアルファ線による光の波長領域のノイズ光の影響を減らすことが可能となる。
以上より、信号の増加およびノイズ光の影響低減が見込めるため、バックグランドが変化する測定環境であってもアルファ線の量を正確に測定することが可能となる。
[第4の実施形態]
図8は、本発明の第4の実施形態に係るアルファ線観測システムの構成を示す縦断面図である。
アルファ線観測システム220は、複数のアルファ線観測装置200と、励起光量合成部151、撮影部152および画像合成部153を有する。アルファ線観測装置200は、第1の実施形態ないし第3の実施形態のいずれかにおけるアルファ線観測装置200を用いる。
複数のアルファ線観測装置200は、観測対象300の空間分布に対向して互いに並列に配されている。また、複数のアルファ線観測装置200は、それぞれのアルファ線観測装置200が集光部7から受け入れた平行な光の方向同士が平行となるように配設されている。すなわち、それぞれのアルファ線観測装置200の集光部7の光軸が平行となるような向きに配設されている。
励起光量合成部151は、それぞれのアルファ線観測装置200からの出力であるアルファ線強度を入力としてアルファ線強度の空間分布を求める。なお、励起光量合成部151は、それぞれのアルファ線観測装置200からの出力信号であるアルファ線強度信号を入力として、それぞれのアルファ線強度信号に基づいて励起光量の空間分布を出力する。
なお、アルファ線観測装置200のアルファ線特定部5の出力であるアルファ線強度信号に代えて、アルファ線観測装置200の光量算出部4の出力である補正後の光量信号を励起光量合成部151の入力としてもよい。
アルファ線強度信号と補正後の光量信号は比例しており、各アルファ線観測装置200におけるアルファ線特定部5で使用している光量信号からアルファ線強度への換算係数が等しいならば、励起光量合成部151は、それぞれのアルファ線観測装置200からの光量信号をそのまま重畳することでよい。
励起光量合成部151が、それぞれのアルファ線観測装置200からアルファ線強度を入力する場合は、そのまま重畳することで良い。
また、各アルファ線観測装置200におけるアルファ線特定部5で使用している光量信号からアルファ線強度への換算係数が等しいならば、励起光量合成部151は、それぞれのアルファ線観測装置200からの光量信号を重畳する際に、換算係数をそれぞれに乗じた上で重畳すればよい。
撮影部152は、観測対象300の可視光領域の画像を撮影する。撮影部152が撮影する範囲は、少なくとも、それぞれのアルファ線観測装置200が観測対象とする範囲を含んでいる。また、撮影部152の光軸は、それぞれのアルファ線観測装置200の集光部7の光軸と平行となるような向きに配設されている。
画像合成部153は、撮影部152から出力された観測対象300の撮影画像と、励起光量合成部151から出力された励起光量の空間部分布とを入力とする。画像合成部153は、励起光量合成部151から出力された励起光量の空間部分布を画像データに変換する。
画像合成部153は、励起光量の空間部分布の画像データを、撮影部152による観測対象300の画像に重畳させて、重畳画像を出力する。
なお、本実施形態では、観測対象300が、一次元的に広がっている場合を示したが、これに限らない。たとえば、2次元的に広がっている場合は、アルファ線観測装置200も2次元的に並列にかつ平行に配設すればよい。
各アルファ線観測装置200においては、集光部7により集光した光は、1眼レフカメラやデジタルカメラなどと同様にアルファ線による光が発光した位置に依存して像を結ぶ。
このため、像を結ぶ位置に光子検出器セット2を設置しておくことで、アルファ線による発光箇所の位置と信号を検出した光子検出器セット2の対応付けが可能となる。光子検出器セット2が複数ある場合、その設置方法で、空間的に広がりをもったアルファ線の強度測定を行うことが可能である。
以上のように、本実施形態のアルファ線観測装置200においては、複数の光子検出器セット2を設けて光量算出部4においてバックグラウンドを除去することにより、太陽光や蛍光灯など紫外線領域を多少含む照明機器の下でも使用可能であるため、観測対象300(図8参照)を可視光で撮影可能である。
この結果、紫外線領域の光の測定では観測することのできなかった観測対象300(図8参照)のアルファ線源による汚染状態を視覚的に知ることが可能となる。
図9は、本発明の第4の実施形態に係るアルファ線観測システムの変形例の構成を示す縦断面図である。
各アルファ線観測装置200に設けられている光量算出部4およびアルファ線特定部5を除いたものをアルファ線観測装置210として、同様に観測対象300に対向して並列かつ平行に配設している。
各アルファ線観測装置200に設けられている光量算出部4に代えて、総合光量補正部154が設けられている。総合光量補正部154は、各アルファ線観測装置210の光子検出器セット2からの出力を受けて、それぞれのバックグラウンド補正計算とアルファ線強度への換算を行う。
このようにして同様に、総合光量補正部154からの出力に基づいて、励起光量合成部151が励起光量の空間分布を出力し、画像合成部153が、この励起光量の空間分布を画像化し、撮影部152からの映像に合成する。
このように、アルファ線観測装置210は軽量化され、また、演算はまとめて行うことにより、システムが単純化する。
[第5の実施形態]
図10は、本発明の第5の実施形態に係るアルファ線観測装置の構成を示す縦断面図である。
本実施形態は、第1の実施形態の変形である。アルファ線観測装置200は、3つの光子検出器セット2を有している。また、アルファ線観測装置200は、撮影部10および励起光量合成部11を有する。
集光部7の光軸と撮影部10の光軸は平行となるような向きに配設されている。また、集光部7の画角、すなわち光子検出器セット2に集光部7を介して入射してくる光の源側を逆に集光部7側から見た立体角が、撮影部10の画角、すなわち撮影の対象範囲を撮影部10側から見た立体角以下とする。
このように設定することによって、集光部7の光軸と撮影部10の光軸間に間隔があっても、集光部7の画角の範囲を撮影部10による画像内で特定することが可能である。
励起光量合成部11は、第4の実施形態と同様に、3つの光子検出器セット2それぞれからの出力であるアルファ線強度を入力としてアルファ線強度の空間分布を求める。
なお、光子検出器セット2は、3つには限定されず、2つ、あるいは4つ以上でもよい。また、1次元的な配列に限らず、2次元的に配列してもよい。
このような構成により、第4の実施形態と同様に、観測対象300(図8参照)の1次元的な広がりを把握することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…波長選択部、1a…アルファ線起因光波長選択部、1b…短側波長選択部、1c…長側波長選択部、2…光子検出器セット、2a…アルファ線起因光検出部、2b…短側波長光検出部、2c…長側波長光検出部、3a、3b、3c…カウンタ、4…光量算出部(補正部)、5…アルファ線特定部、6…表示部、7…集光部、7a…凸レンズ、7b…凹レンズ、8…遮へい部材、9…筐体、10…撮影部、11…励起光量合成部、12…気体吹付け部、13…分光部、14…環境光特定部、20…移動機構部、20a…操作部、21…走行台座、22…走行部、23…移動筐体、101…集光レンズ、102…波長選択素子、103…光学素子、104…方向変更部、105a、105b…光検出器、106…信号処理装置、151…励起光量合成部、152…撮影部、153…画像合成部、154…総合光量補正部、200、210…アルファ線観測装置、220…アルファ線観測システム、300…観測対象

Claims (11)

  1. 観測対象内のアルファ線源から発生するアルファ線と雰囲気物質との相互作用によって発生するアルファ線起因光を検出することによりアルファ線を観測するアルファ線観測装置であって、
    前記アルファ線起因光の波長を含む所定の波長幅の光を選択可能なアルファ線起因光波長選択部と、
    前記アルファ線起因光波長選択部からのアルファ線起因光の光量XAを計測するアルファ線起因光検出部と、
    前記アルファ線起因光の波長の近傍であって前記アルファ線起因光の波長より短い短側波長の光を選択可能な短側波長選択部と、
    前記短側波長選択部からの短側波長光の光量BSを計測する短側波長光検出部と、
    前記アルファ線起因光の波長の近傍であって前記アルファ線起因光の波長より長い長側波長の光を選択可能な長側波長選択部と、
    前記長側波長選択部からの長側波長光の光量BLを計測する長側波長光検出部と、
    前記アルファ線起因光の光量XA、前記短側波長光の光量BSおよび前記長側波長光の光量BLから、前記アルファ線起因光の光量XAを補正して補正後の光量XATを算出する補正部と、
    を有することを特徴とするアルファ線観測装置。
  2. 前記補正部からの補正後の光量を受けてアルファ線強度に換算するアルファ線特定部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のアルファ線観測装置。
  3. 前記補正部は、前記短側波長光の光量BSおよび前記長側波長光の光量BLをそれぞれの波長におけるバックグラウンド光のバックグラウンド量とみなし、前記短側波長光の光量BSおよび前記長側波長光の光量BLから内挿して前記アルファ線起因光の波長におけるバックグラウンド量BAを算出し、XAT=XA−BAにより補正後の光量XATを算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアルファ線観測装置。
  4. 前記アルファ線起因光波長選択部、前記短側波長光検出部および前記長波長光検出部に焦点をもつ集光部をさらに有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のアルファ線観測装置。
  5. 前記アルファ線起因光波長選択部、前記短側波長光検出部および前記長波長光検出部の周囲に、アルファ線に対する遮蔽部材を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のアルファ線観測装置。
  6. 光のスペクトルを実測する分光部をさらに備え、
    前記アルファ線起因光波長選択部、前記短側波長選択部および前記長側波長選択部それぞれの機能は、前記分光部により実現される、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のアルファ線観測装置。
  7. 前記アルファ線起因光検出部、前記短側波長光検出部および前記長側波長光検出部と前記観測対象との間隔を変化させる移動機構部と、
    前記移動機構部による前記間隔の変化量と、これにより生ずる光量測定値の変化量から環境光を特定する環境光特定部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のアルファ線観測装置。
  8. それぞれ前記観測対象の空間分布に対向して互いに並列に配された複数の請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載のアルファ線観測装置と、
    前記アルファ線観測装置のそれぞれの出力に基づいてアルファ線起因光の空間分布を求める励起光量合成部と、
    前記観測対象の可視光領域の画像を撮影する撮影部と、
    前記励起光量合成部の出力に基づいて励起光量の空間部分布を画像データに変換して、前記撮影部により撮影された画像に重畳させて、重畳画像を出力する画像合成部と、
    を備えることを特徴とするアルファ線観測システム。
  9. 観測対象内のアルファ線源から発生するアルファ線と雰囲気物質との相互作用によって発生するアルファ線起因光を検出する複数のアルファ線観測装置と、
    前記アルファ線観測装置それぞれの出力に基づいて、前記アルファ線起因光の光量を補正して前記アルファ線観測装置それぞれについての補正後光量を算出する総合光量補正部と、
    前記アルファ線観測装置それぞれについての補正後光量に基づいて励起光量の空間分布を求める励起光量合成部と、
    前記観測対象の可視光領域の画像を撮影する撮影部と、
    前記励起光量合成部の出力に基づいて励起光量の空間部分布を画像データに変換して、前記撮影部により撮影された画像に重畳させて、重畳画像を出力する画像合成部と、
    を備えるアルファ線観測システムであって、
    前記光検出装置はそれぞれ、
    前記アルファ線起因光の波長を含む所定の波長幅の光を選択可能なアルファ線起因光波長選択部と、
    前記アルファ線起因光波長選択部からの前記アルファ線起因光の光量を計測するアルファ線起因光検出部と、
    前記アルファ線起因光の波長の近傍であって前記アルファ線起因光の波長より短い短側波長の光を選択可能な短側波長選択部と、
    前記短側波長選択部からの短側波長光の光量を計測する短側波長光検出部と、
    前記アルファ線起因光の波長の近傍であって前記アルファ線起因光の波長より長い長側波長の光を選択可能な長側波長選択部と、
    前記長側波長選択部からの長側波長光の光量を計測する長側波長光検出部と、
    を有することを特徴とするアルファ線観測システム。
  10. 観測対象内のアルファ線源から発生するアルファ線と雰囲気物質との相互作用によって発生するアルファ線起因光を検出することによりアルファ線を観測するアルファ線観測方法であって、
    アルファ線観測装置によりアルファ線起因光の光量と、前記アルファ線起因光の波長より短い短側波長光の光量と、前記アルファ線起因光の波長より長い長側波長光の光量とを計測するアルファ線起因光計測ステップと、
    前記アルファ線起因光計測ステップの後に、前記アルファ線起因光の光量、前記短側波長光の光量および前記長側波長光の光量から、前記アルファ線起因光の光量を補正して補正後の光量を算出する補正ステップと、
    前記アルファ線起因光の補正後の光量に基づいて前記アルファ線の強度を算出するアルファ線強度算出ステップと、
    を有することを特徴とするアルファ線観測方法。
  11. 前記アルファ線起因光計測ステップの前に、前記観測対象にアルファ線により紫外線を発光する紫外線発光気体を吹き付ける気体吹き付けステップを有することを特徴とする請求項10に記載のアルファ線観測方法。
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