以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下においては、ラウンドを「R」,ステップを「S」,キャラクタを「キャラ」と略記する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。尚、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7には、中央に設けられる演出表示装置9の天辺からみて、左側の左遊技領域7A(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域7B(第2遊技領域)とがある。第1遊技領域である左遊技領域7Aと、第2遊技領域である右遊技領域7Bは、例えば遊技領域7内における演出表示装置9の端面や遊技釘の配列などにより区分けされていればよい。打球発射装置から発射されて遊技領域7に打ち込まれた遊技球は、左遊技領域7Aへと誘導された場合に、例えば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右遊技領域7Bへと誘導不可能または誘導困難となり、また右遊技領域7Bへと誘導された場合に、例えば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左遊技領域7Aへと誘導不可能または誘導困難となる。
左遊技領域7Aには、演出表示装置9の下方に、第1始動入賞口13aが設けられている。右遊技領域7Bには、演出表示装置9の右側にゲート32、第2始動入賞口13bを有する可変入賞球装置15が設けられ、演出表示装置9の下方位置における可変入賞球装置15の右側には、特別可変入賞球装置20が設けられている。
ここで、第1始動入賞口13aは、演出表示装置9の直下に設けられているが、打球操作ハンドル5を弱め打ち操作(第1操作態様)して左遊技領域7Aを狙って遊技球を打ち込む左打ちを行った場合に遊技球が入賞し易く、打球操作ハンドル5を強め打ち操作(第2操作態様)して右遊技領域7Bを狙って遊技球を打ち込む右打ちを行った場合には、遊技球の流下経路上に設けられる遊技釘(図示略)や誘導部材(図示略)の配置によって遊技球が入賞し難くなっているため、左遊技領域7Aに属する。
また、第2始動入賞口13bを有する可変入賞球装置15は、第1始動入賞口13aの下方に設けられているが、遊技者が右打ちを行うことで、遊技球がゲート32を通過し、可変入賞球装置15が開放状態となり、第2始動入賞口13bに遊技球が入賞することを期待できる。そのため、第2始動入賞口13bを有する可変入賞球装置15は右遊技領域7Bに属する。尚、可変入賞球装置15は、右側の可動翼片の傾動制御によって開放状態(図1中点線位置参照)となる。
すなわち、遊技領域7は、打球操作ハンドル5が第1操作態様である弱め打ち及び該弱め打ちとは異なる第2操作態様である強め打ちのうち弱め打ちにて操作されたときに、強め打ち操作されたときよりも高い割合で遊技球が通過するとともに遊技球が通過可能な所定領域である第1始動入賞口13aが設けられた第1遊技領域である左遊技領域7Aと、打球操作ハンドル5が強め打ち操作されたときに、弱め打ち操作されたときよりも高い割合で遊技球が通過する第2遊技領域である右遊技領域7Bと、を含む。
また、大当り遊技状態中は、特別可変入賞球装置20が開放される。この特別可変入賞球装置20は、可変入賞球装置15の右側に配置されており、右打ちしたときに誘導部材(図示略)や遊技釘(図示略)より誘導された遊技球が入賞しやすい位置にあるため、右遊技領域7Bに属する。
遊技者は、遊技状態が通常状態(低確率/低ベース状態)のときは、特別可変入賞球装置20が開放されず、ゲート32に遊技球を通過させても可変入賞球装置15が高頻度では開放されないため、左遊技領域7Aを狙って遊技球を打ち込む左打ちを行い、該遊技球を第1始動入賞口13aに入賞させる。遊技状態が高確率/高ベース状態又は低確率/高ベース状態のときには、ゲート32に遊技球を通過させると可変入賞球装置15が高頻度で開放されるため、右遊技領域7Bを狙って遊技球を打ち込む右打ちを行い、該遊技球を第2始動入賞口13bに入賞させる。大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置20が開放されるため、右遊技領域7Bを狙って遊技球を打ち込む右打ちを行い、該遊技球を特別可変入賞球装置20に入賞させる。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
尚、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果に基づいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドに基づいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。尚、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
尚、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。尚、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然通常大当りや突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、この実施の形態のように、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば0.1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば29秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
また、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。尚、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然通常大当りや突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、この実施の形態のように、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば0.1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば29秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
尚、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
尚、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出表示装置9の右側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右側(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13aまたは第2始動入賞口13bを通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。尚、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13aを有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13aに入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ14aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13aを有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口13bを有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)13bに入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ15aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口13bに入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13aよりも、第2始動入賞口13bに遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口13bに入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口13bよりも、第1始動入賞口13aに遊技球が入賞しやすい。尚、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13aと第2始動入賞口13bとを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口13bに極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13aは演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13aとの間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13aの周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13aの周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13aに導きづらくして、第2始動入賞口13bの入賞率の方を第1始動入賞口13aの入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
尚、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口13bに対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13aおよび第2始動入賞口13bのいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器8aの上方には、第1始動入賞口13aに入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口13bに入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。この実施の形態では、第1保留記憶表示部18cが演出表示装置9の表示画面の左下部、第2保留記憶表示部18dが演出表示装置9の表示画面の右下部というように、別領域に設けられている。従って、第1特別図柄表示器18a,第2特別図柄表示器18bの各々における可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数を把握しやすくすることができる。尚、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部を演出表示装置9の表示画面に設けるようにしても良い。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
尚、この実施の形態では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、受信した変動パターンコマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。そのため、変動パターンコマンドに基づいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、原則として同期して実行される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の右側には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は大入賞口扉(図示略)を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって大入賞口扉が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23aで検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。尚、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口13bに遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、この実施の形態では、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い高確率状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間や開放回数が高められる。また、高確率状態ではない低確率状態でも、所定の大当り遊技状態(4R通常大当り、突然通常大当り)終了後の所定期間(30変動又は次の大当りの発生まで)は普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間や開放回数が高められる。
また、遊技領域7には普通入賞装置の入賞口29a〜29dが設けられ、入賞口29a〜29cに入賞した遊技球は入賞口スイッチ30aによって検出され、入賞口29dに入賞した遊技球は入賞口スイッチ30bによって検出される。各入賞口29a〜29dは、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。尚、第1始動入賞口13a、第2始動入賞口13bや、特別可変入賞球装置20の大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技盤6の外側の左右上下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発する4つのスピーカ27が設けられている。遊技盤6の外周には、天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13aに入り第1始動口スイッチ14aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13aへの入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口13bに入り第2始動口スイッチ15aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口13bへの入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当り(15R確変大当り、4R確変大当り、突然確変大当り)となった場合には、可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となる確率が通常状態よりも高められた遊技状態である高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。一方、通常大当り(4R通常大当り、突然通常大当り)となった場合には、高確率状態には移行しないが、大当り終了後の所定期間(30変動又は次の大当り発生まで)は高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない低ベース状態と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
尚、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。尚、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される特別図柄時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態、および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態、および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態、および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
本実施の形態では、図1に示すように、右遊技領域7Bにゲート32が設けられていて、右打ち状態で右遊技領域7Bに発射された遊技球の一部は、ゲート32上方に配置された遊技釘により誘導されて、ゲート32を通過する。
右遊技領域7Bに発射された遊技球は、ゲート32の下方に配置された遊技釘に衝突して進路を変えつつ流下するものの、最終的には可変入賞球装置15に誘導される。即ち、右遊技領域7Bに発射された遊技球の大半は可変入賞球装置15に誘導されることになる。従って、可変入賞球装置15が開放状態にあるときには、遊技釘により誘導された遊技球が高確率で第2始動入賞口13bに入賞する。
遊技釘などによって誘導された遊技球は、さらに、特別可変入賞球装置20に向けて誘導され、開放状態であれば、特別可変入賞球装置20の大入賞口に入賞するようになっている。よって、大当り遊技状態では、遊技者は右打ちして右遊技領域7Bに遊技球を打ち込めば、遊技球が特別可変入賞球装置20の大入賞口に入賞することを期待できる。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。尚、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
尚、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ15a、カウントスイッチ23a、および各入賞口スイッチ30a,30bからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
尚、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板(図示せず)を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤の枠側に設けられている天枠LED28a、左枠LED28b、および右枠LED28cの表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。尚、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。尚、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。尚、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号に基づいて天枠LED28a、左枠LED28b、及び右枠LED28cなどの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LEDなどに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、S1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(S4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(S5)。尚、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(S6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(S10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(S7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(S8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、S8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(S41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(S43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(4R通常大当り、突然通常大当り、15R確変大当り、4R確変大当り、突然確変大当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(S44)。そして、S14に移行する。尚、S44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図14参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことに基づいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
尚、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、S44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
尚、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
尚、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(S10)。尚、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(S13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、S15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(S10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(S17)および初期値用乱数更新処理(S18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(S16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(S19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
尚、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄を用いて実行される。この実施の形態では、特別図柄の表示結果を15R確変大当りの図柄とする場合にリーチ演出が実行される場合があるが、4R通常大当り、突然通常大当り、4R確変大当り、又は突然確変大当りの図柄とする場合には、リーチとはならずに大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される。また、特別図柄の表示結果を15R確変大当りの図柄とする場合でも、リーチとはならずに大当り図柄(例えば「777」)が停止表示される場合がある。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ15a、カウントスイッチ23a、および入賞口スイッチ30a,30bの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:S28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ15a、カウントスイッチ23a、および入賞口スイッチ30a,30bの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(S30)。具体的には、第1始動口スイッチ14a、第2始動口スイッチ15a、カウントスイッチ23a、および入賞口スイッチ30a,30bのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(S33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(7セグメントLEDの点灯させるセグメント)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、点灯させるセグメントを示す値)を切り替える。尚、普通図柄表示器10を7セグメントLEDではなく、例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプで構成した場合には、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。尚、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「非リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9に大当り図柄となる図柄のうち、15R確変大当り図柄を示す図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、またはリーチ状態とならずに、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、大当り図柄となる所定の演出図柄の組み合わせ(例えば「777」)が停止表示される。15R確変大当りでは、特別可変入賞球装置20の大入賞口扉が、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤6の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって不利な第2状態である閉鎖状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15R確変大当りでは、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が15となる。15R確変大当りの終了後には、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態に制御される。
第1特別図柄表示器8aに大当り図柄となる図柄のうち、4R確変大当り図柄を示す図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、大当り図柄となる所定の演出図柄の組み合わせ(例えば「135」)が停止表示される。4R確変大当りでは、特別可変入賞球装置20の大入賞口扉が、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。4R確変大当りでは、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が4となる。4R確変大当りの終了後には、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態に制御される。
第1特別図柄表示器8aに大当り図柄となる図柄のうち、4R通常大当り図柄を示す図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、大当り図柄となる所定の演出図柄の組み合わせ(例えば「135」)が停止表示される。4R通常大当りでは、特別可変入賞球装置20の大入賞口扉が、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。4R通常大当りでは、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が4となる。4R通常大当りの終了後から所定期間(30回の変動表示を実行するまで又は次の大当りの発生まで)は、低確率/高ベース状態に制御される。
第2特別図柄表示器8bに大当り図柄となる図柄のうち、突然確変大当り図柄を示す図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、大当り図柄となる所定の演出図柄の組み合わせ(例えば「135」)が停止表示される。突然確変大当りでは、特別可変入賞球装置20の大入賞口扉が、所定期間(例えば0.1秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。突然確変大当りでは、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が2となる。突然確変大当りの終了後には、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態に制御される。
第2特別図柄表示器8bに大当り図柄となる図柄のうち、突然通常大当り図柄を示す図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、大当り図柄となる所定の演出図柄の組み合わせ(例えば「135」)が停止表示される。突然通常大当りでは、特別可変入賞球装置20の大入賞口扉が、所定期間(例えば0.1秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。突然確変大当りでは、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が2となる。突然確変大当りの終了後から所定期間(30回の変動表示を実行するまで又は次の大当りの発生まで)は、低確率/高ベース状態に制御される。
このように、「15R確変大当り」、「4R確変大当り」、および「4R通常大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒であるのに対して、「突然確変大当り」や「突然通常大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間は0.1秒と極めて短く、且つ、大入賞口の開放回数も2回と少ない。そのため、「突然確変大当り」や「突然通常大当り」では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。
尚、突然確変大当りや突然通常大当りの態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、大入賞口の開放回数は4R確変大当りや4R通常大当りと同じ4回(4ラウンド)とし、大入賞口の開放時間のみ0.1秒と極めて短くするようにしてもよい。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1は、演出表示装置9などにおける演出態様が異なる複数の演出モードを備えている。図6は、演出モードの移行例を説明するための図である。この実施の形態では、通常モード、バトルモード、チャンスモードという、3つの演出モードが設けられている。これらの演出モードは、図6に示すように、大当り遊技状態が終了したときや、大当り遊技状態終了後から所定回数の変動表示が実行されたときなどに、現在の演出モードや大当り種別等に応じて切り替わる。尚、演出効果を高めるために、これら以外の演出モードが設けられてもよい。
図6に示すように、通常モードとは低確率/低ベース状態であることを遊技者が認識可能な演出状態であり、演出表示装置9等において当該通常モードに応じた態様の演出が実行されることになり、例えば背景画像に「通常モード」と表示されている。通常モードにおいて可変表示が実行され、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「15R確変」となった場合には、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、遊技者が高確率/高ベース状態であることを認識可能な演出状態であるバトルモードに移行する。バトルモードでは、演出表示装置9等において当該バトルモードに応じた態様の演出が実行されることになり、例えば背景画像に「バトルモード」と表示される。
また、通常モードにおいて可変表示が実行され、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「4R通常」または「4R確変」となった場合には、大当り遊技状態(4ラウンド大当り状態)の終了後に、遊技者が、高ベース状態であることは認識可能であるが、高確率状態であるか又は低確率状態であるかを認識困難な演出状態であるチャンスモードに移行する。即ち、この実施の形態では、4R通常大当りと4R確変大当りとは、大入賞口の開放パターンが同じであり、且つ、その後の演出態様も共通となる。そのように制御することによって、大入賞口の開放が4回行われると、4R通常大当りであるか4R確変大当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。チャンスモードでは、演出表示装置9等において当該チャンスモードに応じた態様の演出が実行されることになり、例えば背景画像に「チャンスモード」と表示される。
また、通常モードにおいて可変表示が実行され、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突然通常」または「突然確変」となった場合には、大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)の終了後にチャンスモードに移行する。即ち、この実施の形態では、突然通常大当りと突然確変大当りとは、大入賞口の開放パターンが同じであり、且つ、その後の演出態様も共通となる。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然通常大当りであるか突然確変大当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
バトルモードにおいて可変表示が実行され、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「15R確変」となった場合には、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後にバトルモードが継続する。また、バトルモードにおいて可変表示が実行され、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「4R通常」または「4R確変」となった場合には、大当り遊技状態(4ラウンド大当り状態)の終了後にチャンスモードに移行する。また、バトルモードにおいて可変表示が実行され、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突然通常」または「突然確変」となった場合には、大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)の終了後にチャンスモードに移行する。
チャンスモードにおいて可変表示が実行され、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「15R確変」となった場合には、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後にバトルモードに移行する。また、チャンスモードにおいて可変表示が実行され、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「4R通常」または「4R確変」となった場合には、大当り遊技状態(4ラウンド大当り状態)の終了後にチャンスモードが継続する。また、バトルモードにおいて可変表示が実行され、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突然通常」または「突然確変」となった場合には、大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)の終了後にチャンスモードが継続する。
本実施の形態では、4R通常大当りや突然通常大当りという通常大当り(非確変大当り)が発生した場合には、大当り遊技状態終了後から30回の変動表示が実行されるまで(30回以内に大当りが発生する場合には当該大当り発生まで)は低確率/高ベース状態に制御される。そして、大当り遊技状態終了後から新たな大当りが発生することなく30回の変動表示が実行されると、高ベース状態が終了して低確率/低ベース状態に制御され、これに伴い、チャンスモードから通常モードに移行する。
本実施の形態では、4R確変大当りや突然確変大当りという確変大当りが発生した場合には、大当り遊技状態終了後から次回の大当り発生までは高確率/高ベース状態に制御される。そして、大当り遊技状態終了後から新たな大当りが発生することなく30回の変動表示が実行されると、これに伴い、チャンスモードからバトルモードに移行する。
即ち、チャンスモードに突入してから大当りが発生することなく30回の変動表示が実行されると、低確率状態であれば通常モードに移行し、高確率状態であればバトルモードに移行する。これにより、遊技者は高確率状態に制御されているか否か(確変大当りが発生したのか又は通常大当りが発生したのか)を把握することができる。
図7は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPX0−1〜非リーチPX0−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPXN−1〜ノーマルPXN−4、スーパーPXA−1〜スーパーPXA−2、スーパーPXB−1〜スーパーPXB−2の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、特殊PX0−C、特殊PX0−U、および特殊PX0−Dの変動パターンも用意されている。このうち特殊PX0−Cの変動パターンは、演出状態がバトルモード及びチャンスモードであるときに選択される変動パターンであって、当該バトルモードやチャンスモードにおいて実行される特殊演出を伴う変動パターンである。また、特殊PX0−U、および特殊PX0−Dの変動パターンは、演出状態がチャンスモードであるときにのみ選択される変動パターンであって、当該チャンスモードにおいて実行される特殊演出を伴う変動パターンである。特殊演出は、特定の演出モードで実行されるリーチ演出を伴わない演出であって、大当りが発生するか否かを示唆する演出、特定の大当り種別(例えば15R確変大当り)の大当りが発生するか否かを示唆する演出、モード移行することを示唆する演出が含まれる。
また、図7に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が15R確変大当りの大当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPYN−1〜ノーマルPYN−4、スーパーPYA−1〜スーパーPYA−2、スーパーPYB−1〜スーパーPYB−2、特殊PY0−B、および特殊PY0−Cの変動パターンが用意されている。このうち特殊PY0−Bの変動パターンは、演出状態がバトルモードであるときにのみ選択される変動パターンであって、当該バトルモードにおいて実行される特殊演出を伴う変動パターンである。また、特殊PY0−Cの変動パターンは、演出状態がチャンスモードであるときにのみ選択される変動パターンであって、当該チャンスモードにおいて実行される特殊演出を伴う変動パターンである。
また、図7に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が4R確変大当り、4R通常大当り、突然確変大当り、または突然通常大当りの大当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、特殊PZ0−N、特殊PZ0−B、および特殊PZ0−Cの変動パターンが用意されている。このうち特殊PZ0−Nの変動パターンは、演出状態が通常モードであるときにのみ選択される変動パターンであって、当該通常モードにおいて実行される特殊演出を伴う変動パターンである。特殊PZ0−Bの変動パターンは、演出状態がバトルモードであるときにのみ選択される変動パターンであって、当該バトルモードにおいて実行される特殊演出を伴う変動パターンである。特殊PZ0−Cの変動パターンは演出状態がチャンスモードであるときにのみ選択される変動パターンであって、当該チャンスモードにおいて実行される特殊演出を伴う変動パターンである。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)、(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)、(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)、(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)、(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
尚、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
尚、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様や演出態様の特徴に従ってグループ化したものである。本実施の形態では、変動パターンを、リーチを伴わない変動パターンのうち、特殊演出を伴わない変動パターン(図7の「非リーチP…」で示される変動パターン)を含む変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターン(図7の「ノーマルP…」で示される変動パターン)を含む変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターン(図7の「スーパーP…」で示される変動パターン)を含む変動パターン種別と、リーチを伴わない変動パターンのうち、特殊演出を伴う変動パターン(図7の「特殊P…」で示される変動パターン)を含む変動パターン種別にグループ化している。
尚、この実施の形態では、後述するように、15R確変大当りである場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCYN−1と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCYS−1と、リーチを伴わない変動パターンのうち、バトルモードで実行される特殊演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CY0−1と、リーチを伴わない変動パターンのうち、チャンスモードで実行される特殊演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CY0−2と、に種別分けされている。
また、4R確変大当り、4R通常大当り、突然確変大当り、または突然通常大当りのいずれかである場合には、リーチを伴わない変動パターンのうち、通常モードで実行される特殊演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CZ0−1と、リーチを伴わない変動パターンのうち、バトルモードで実行される特殊演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CZ0−2と、リーチを伴わない変動パターンのうち、チャンスモードで実行される特殊演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CZ0−3と、に種別分けされている。
また、はずれである場合には、リーチを伴わない変動パターンのうち、特殊演出を伴わず、短縮変動の変動パターンを含まない変動パターン種別である非リーチCX0−1と、リーチを伴わない変動パターンのうち、特殊演出を伴わず、短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCX0−2と、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCXN−1と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCXS−1と、リーチを伴わない変動パターンのうち、チャンスモードでの変動回数が30変動未満のときに実行される特殊演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CX0−1と、リーチを伴わない変動パターンのうち、チャンスモードでの変動回数が30変動目のときに高確率状態であることを条件として実行される特殊演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CX0−2と、リーチを伴わない変動パターンのうち、チャンスモードでの変動回数が30変動目のときに低確率状態であることを条件として実行される特殊演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CX0−3とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。尚、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。尚、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図9(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、低確率状態(低確率/低ベース状態、低確率/高ベース状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、高確率状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(4R通常大当り、突然通常大当り、15R確変大当り、4R確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。尚、図9(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。この実施の形態では、低確率状態では大当りと判定される割合が1/300であるのに対して、高確率状態では大当りと判定される割合が1/30となる。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図9(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131A,131Bを示す説明図である。このうち、図9(B)は、遊技球が第1始動入賞口13aに入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131Aである。また、図9(C)は、遊技球が第2始動入賞口13bに入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131Bである。
大当り種別判定テーブル131A,131Bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「15R確変大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。この実施の形態では、図9(B)に示すように、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131Aには、「4R通常大当り」に対して10個の判定値が割り当てられ(40分の10の割合で4R通常大当りと決定され)、「4R確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられ(40分の10の割合で4R確変大当りと決定され)、「15R確変大当り」に対して20個の判定値が割り当てられている(40分の20の割合で15R確変大当りと決定される)。このように、第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131Aには、「突然確変大当り」や「突然通常大当り」のような実質的には大入賞口への入賞を期待できない大当りは割り振られていない。特に「突然通常大当り」のように入賞を期待できず、且つ、高確率状態にも移行しない大当りは除外されているので、少なくとも通常状態(低確率/低ベース状態)で遊技を開始した遊技者にとって、折角大当り(いわゆる初当り)が発生したにもかかわらず、出球が得られず且つ高確率状態にも移行しないという事態が生じることを防止している。
一方、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131Bには、「突然通常大当り」に対して10個の判定値が割り当てられ(40分の10の割合で突然通常大当りと決定され)、「突然確変大当り」に対して4個の判定値が割り当てられ(40分の4の割合で突然確変大当りと決定され)、「15R確変大当り」に対して26個の判定値が割り当てられている(40分の26の割合で15R確変大当りと決定される)。このように、第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131Bには、「突然確変大当り」や「突然通常大当り」のような実質的に大入賞口への入賞を期待できない大当りが割り振られている。ここで第2特別図柄の可変表示が実行されるということは、高ベース状態に制御されている可能性が高いため、すでに大当りが発生している可能性(今回発生する大当りが初当りではない可能性)も高いことになる。このような場合に、出球が得られない大当りが発生したとしても遊技者にとっては過度な不利益にならないため、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131Bには、「突然通常大当り」が割り振られている。
この実施の形態では、図9(B),(C)に示すように、大当り種別として、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」、および「15R確変大当り」がある。尚、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンド、4ラウンド、および2ラウンドの3種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルにのみ、さらに10ラウンドの大当り遊技に制御する10R確変大当りを割り振る(例えば10R確変大当りと15R確変大当りをいずれも40分の10の割合とする)ようにしても良い。
大当り種別判定テーブル131Aには、ランダム1の値と比較される数値であって、「4R通常大当り」、「4R確変大当り」、「15R確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。大当り種別判定テーブル131Bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「突然通常大当り」、「突然確変大当り」、「15R確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図10(A1)〜(A2)、(B1)〜(B2)、(C1)〜(C2)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Fを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Fは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)に基づいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Fには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCYN−1、スーパーCYS−1、特殊CY0−1〜特殊CY0−2、特殊CZ0−1〜特殊CZ0−3のいずれかに対応する判定値が設定されている。この実施の形態では遊技モードに応じて、また同じ遊技モードでも大当り種別に応じて選択されうる変動パターン種別が異なっている。
例えば、図10(A1)および(A2)は、いずれも通常モードのときに選択される大当り用変動パターン種別判定テーブルであるが、大当り種別が15R確変大当りのときには、変動パターン種別として、ノーマルCYN−1およびスーパーCYS−1のいずれかが選択され、大当り種別が4R通常大当り、4R確変大当り、突然通常大当り、および突然確変大当りのいずれかであるときには、変動パターン種別として、特殊CZ0−1が選択される。即ち、通常モードにおいては、15R確変大当りの場合には、リーチを伴って大当りとなるが、4R通常大当り、4R確変大当り、突然通常大当り、および突然確変大当りのいずれかであるときには、リーチを伴わない特殊演出が実行される。
例えば、図10(B1)および(B2)は、いずれもバトルモードのときに選択される大当り用変動パターン種別判定テーブルであるが、大当り種別が15R確変大当りのときには、変動パターン種別として、特殊CY0−1が選択され、大当り種別が4R通常大当り、4R確変大当り、突然通常大当り、および突然確変大当りのいずれかであるときには、変動パターン種別として、特殊CZ0−2が選択される。即ち、バトルモードにおいては、すべての大当りで、リーチを伴わない特殊演出が実行される。
例えば、図10(C1)および(C2)は、いずれもチャンスモードのときに選択される大当り用変動パターン種別判定テーブルであるが、大当り種別が15R確変大当りのときには、変動パターン種別として、特殊CY0−2が選択され、大当り種別が4R通常大当り、4R確変大当り、突然通常大当り、および突然確変大当りのいずれかであるときには、変動パターン種別として、特殊CZ0−3が選択される。即ち、チャンスモードにおいては、すべての大当りで、リーチを伴わない特殊演出が実行される。
図11(A3)〜(A4)、(B3)、(C3)〜(C5)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Fを示す説明図である。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Fは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)に基づいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Fには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCX0−1〜非リーチCX0−2、ノーマルCXN−1、スーパーCXS−1、特殊CX0−1〜特殊CX0−3のいずれかに対応する判定値が設定されている。この実施の形態では遊技モードに応じて、また同じ通常モードでも合算保留記憶数に応じて、また同じチャンスモードでも大当り終了後からの変動回数および高確率状態であるか否かに応じて選択されうる変動パターン種別が異なっている。
例えば、図11(A3)は、遊技状態が通常状態(演出モードが通常モード)であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示しており、変動パターン種別として、非リーチCX0−1、ノーマルCXN−1、スーパーCXS−1のいずれかが選択される。また、図11(A4)は、遊技状態が通常状態(演出モードが通常モード)であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示しており、変動パターン種別として、非リーチCX0−1、非リーチCX0−2、ノーマルCXN−1、スーパーCXS−1のいずれかが選択される。
例えば、図11(B3)は、演出モードがバトルモードである場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示しており、変動パターン種別として、非リーチCX0−2、特殊CX0−1のいずれかが選択される。
例えば、図11(C3)は、演出モードがチャンスモードであるとともに大当り遊技状態終了後(チャンスモード突入から)の変動回数が30回未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dを示しており、変動パターン種別として、非リーチCX0−2、特殊CX0−1のいずれかが選択される。また、図11(C4)は、演出モードがチャンスモードであるとともに大当り遊技状態終了後(チャンスモード突入から)の変動回数が30回目であり、且つ、高確率状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Eを示しており、変動パターン種別として、特殊CX0−2が選択される。また、図11(C5)は、演出モードがチャンスモードであるとともに大当り遊技状態終了後(チャンスモード突入から)の変動回数が30回目であり、且つ、低確率状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Fを示しており、変動パターン種別として、特殊CX0−3が選択される。
尚、図11(A3),(A4)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が240〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図11(A3)、(A4)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチや特殊演出を伴わない通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図11(A3),(A4)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。
図12(A),(B),(C)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。本実施の形態では演出モードに応じた当り変動パターン判定テーブルが選択される。通常モードのときには図12(A)の当り変動パターン判定テーブル137Aが選択され、バトルモードのときには図12(B)の当り変動パターン判定テーブル137Bが選択され、チャンスモードのときには図12(C)の当り変動パターン判定テーブル137Cが選択される。
すなわち、変動パターン種別をノーマルCYN−1、スーパーCYS−1、特殊CZ0−1のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CY0−1、特殊CZ0−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CY0−2、特殊CZ0−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
尚、図12(A)に示す例では、変動パターン種別として、大当り種別が15R確変大当りである場合に選択されるノーマルリーチを伴う変動パターン(ノーマルPYN−1〜ノーマルPYN−4)を含む変動パターン種別であるノーマルCYN−1と、大当り種別が15R確変大当りである場合に選択されるスーパーリーチを伴う変動パターン(スーパーPYA−1〜スーパーPYA−2、スーパーPYB−1〜スーパーPYB−2)を含む変動パターン種別であるスーパーCYS−1と、大当り種別が4R通常大当り、4R確変大当り、突然通常大当り、および突然確変大当りのいずれかであるときに選択される特殊演出を伴う変動パターン(特殊PZ0−N)を含む変動パターン種別である特殊CZ0−1に種別分けされている場合が示されている。
また、図12(B)に示す例では、変動パターン種別として、大当り種別が15R確変大当りである場合に選択される特殊演出を伴う変動パターン(特殊PY0−B)を含む変動パターン種別である特殊CY0−1と、大当り種別が4R通常大当り、4R確変大当り、突然通常大当り、および突然確変大当りのいずれかであるときに選択される特殊演出を伴う変動パターン(特殊PZ0−B)を含む変動パターン種別である特殊CZ0−2に種別分けされている場合が示されている。
また、図12(C)に示す例では、変動パターン種別として、大当り種別が15R確変大当りである場合に選択される特殊演出を伴う変動パターン(特殊PY0−C)を含む変動パターン種別である特殊CY0−2と、大当り種別が4R通常大当り、4R確変大当り、突然通常大当り、および突然確変大当りのいずれかであるときに選択される特殊演出を伴う変動パターン(特殊PZ0−C)を含む変動パターン種別である特殊CZ0−3に種別分けされている場合が示されている。
図13は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
尚、図13に示す例では、変動パターン種別として、リーチを伴わず特殊演出も伴わない通常変動の変動パターン(非リーチPX0−1、非リーチPX0−3、非リーチPX0−4)を含む変動パターン種別である非リーチCX0−1と、リーチを伴わず特殊演出も伴わない短縮変動の変動パターン(非リーチPX0−2)を含む変動パターン種別である非リーチCX0−2と、ノーマルリーチを伴う変動パターン(ノーマルPXN−1〜ノーマルPXN−4)を含む変動パターン種別であるノーマルCXN−1と、スーパーリーチを伴う変動パターン(スーパーPXA−1〜スーパーPXA−2、スーパーPXB−1〜スーパーPXB−2)を含む変動パターン種別であるスーパーCXS−1と、演出モードがチャンスモードであり大当り終了後の変動回数が30回未満であるときに選択される特殊演出を伴う変動パターン(特殊PX0−C)を含む変動パターン種別である特殊CX0−1と、演出モードがチャンスモードであり大当り終了後の変動回数が30回目のときに高確率状態であることを条件として選択される特殊演出を伴う変動パターン(特殊PX0−U)を含む変動パターン種別である特殊CX0−2と、演出モードがチャンスモードであり大当り終了後の変動回数が30回目のときに低確率状態であることを条件として選択される特殊演出を伴う変動パターン(特殊PX0−D)を含む変動パターン種別である特殊CX0−3とに種別分けされている場合が示されている。
図14および図15は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図14および図15に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図7に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。尚、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C06(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C06(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C06(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。尚、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドが用いられる。具体的には、「15R確変大当り」である場合には大当り開始1指定コマンド(A001(H))が用いられ、「4R通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然通常大当り」、および「突然確変大当り」のいずれかである場合には大当り開始2指定コマンド(A002(H))が用いられる。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。尚、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。尚、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A30A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、15R確変大当りの大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、4R通常大当り、4R確変大当り、突然通常大当り、および突然確変大当りのいずれかの大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、演出モードが通常モード(遊技状態が通常状態)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常モード背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、演出モードがバトルモードであるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(バトルモード背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、演出モードがチャンスモードであるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(チャンスモード背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
尚、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する場合を示しているが、保留記憶情報の形態は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、以下のような態様の保留記憶情報を送信するようにしてもよい。
(1)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(2)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(3)保留記憶情報として、第1始動入賞口13aと第2始動入賞口13bとのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(4)保留記憶情報として、第1始動入賞口13aと第2始動入賞口13bとのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、大当りの種別の判定結果、および演出モードの判定結果を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、大当りの種別、演出モードを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに始動入賞時の演出モード、大当りとなるか否か、大当りとなる場合の大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。尚、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、表示結果が大当りとなるか否か、および大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドに基づいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別、および演出モードを認識できる。
図16は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図16に示すように、この実施の形態では、大当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「4R通常大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然通常大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「15R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「4R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「05(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄6指定コマンド)を送信する。尚、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
尚、この実施の形態では、始動入賞時に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するコマンドとして、変動カテゴリコマンドがある。変動カテゴリコマンドは、始動入賞時の演出モードが通常モード、バトルモード、チャンスモードのいずれのモードであるか、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
また、この実施の形態では、変動時間及びリーチ演出の種類の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU101に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU101に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU56は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU56の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU101の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図14および図15に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。尚、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
尚、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図14および図15に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図17および図18は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13aに遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13aへの始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(S311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口13bに遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ15aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口13bへの始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(S313,S314)。そして、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ15aがオンしていなければ、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
第1始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認し、第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やすとともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する。尚、ここではハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
また、第2始動口スイッチ15aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やすとともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する。尚、この処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理及び第2始動口スイッチ通過処理において、特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、第1保留記憶バッファにおける保存領域や第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存された大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)に基づいて、検出した始動入賞に基づく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う。また、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドや第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う。
尚、この実施の形態では、CPU56は、第1始動入賞口13aや第2始動入賞口13bに始動入賞して入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口13aや第2始動入賞口13bへの始動入賞が発生して入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1、第2保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
S300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。尚、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。尚、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。尚、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことに基づいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、S22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。尚、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図19は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S704)。
尚、受信した演出制御コマンドが通常モード背景指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常モードに応じた背景画面(例えば、「通常モード」と表示された背景画面)に変更する。また、演出用CPU101は、背景フラグの値を通常モードを示す値(例えば1)にセットする。
また、受信した演出制御コマンドがバトルモード背景指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面をバトルモードに応じた背景画面(例えば、「バトルモード」と表示された背景画面)に変更する。また、演出用CPU101は、背景フラグの値をバトルモードを示す値(例えば2)にセットする。
また、受信した演出制御コマンドがチャンスモード背景指定コマンドであれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面をチャンスモードに応じた背景画面(例えば、「チャンスモード」と表示された背景画面)に変更する。また、演出用CPU101は、背景フラグの値をチャンスモードを示す値(例えば3)にセットする。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(S705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(S706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S707)。その後、S702に移行する。
尚、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、大当りになる可能性を示唆する各種予告演出の実行の有無及び実行する場合の演出態様を決定するための乱数、後述する大当り中演出であるチャレンジタイム中のボーナスタイムを決定するための乱数、後述するチャレンジタイム中において付与する付与ポイント数を決定するための乱数、後述するバトル演出の演出パターンを決定するための乱数、保留内連荘報知演出を実行するか否かを決定するための乱数等をRAMに記憶しており、S707において、各乱数を生成するためのカウンタのカウント値も更新している。
主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファは、例えば、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。尚、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
尚、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図14および図15参照)であるのか解析する。尚、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。この実施の形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、コマンド受信が正常に行われれば、各格納領域1〜8に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドの順に格納されていくことになる。尚、以下の説明では、始動入賞時コマンド格納領域に第1保留記憶数加算指定コマンドに対応付けて格納されている始動入賞時のコマンド(当該第1保留記憶数加算指定コマンドを含む)を第1保留コマンドと総称する場合があり、始動入賞時コマンド格納領域に第2保留記憶数加算指定コマンドに対応付けて格納されている始動入賞時のコマンド(当該第2保留記憶数加算指定コマンドを含む)を第2保留コマンドと総称する場合がある。
また、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで後述する演出図柄変動開始処理において、始動入賞時コマンド格納領域のいずれかの格納領域に第2保留コマンドが格納されている場合には、第2保留コマンドが格納されている最初の格納領域に格納されているものから、始動入賞時コマンド格納領域のいずれの格納領域にも第2保留コマンドが格納されていない場合には、第1保留コマンドが格納されている最初の格納領域に格納されているものから削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。
図20は、図19に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、保留表示更新処理を実行する(S800A)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。尚、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。尚、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
この大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、背景フラグの値および大当り種別に応じたラウンド中演出を選択する。具体的には、背景フラグの値が、通常モード、バトルモード、チャンスモードのいずれを示す値であるかを確認し、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)を参照して、実行される大当り遊技状態の大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「15R確変大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれであるかを確認する。そして、背景フラグの値および大当り種別に応じたラウンド中演出を選択する。さらに、ここで選択されるラウンド中演出は大入賞口開放中指定コマンドが指定するラウンド(ここでは第1ラウンド)に応じた演出である。
ここで、本実施の形態では、背景フラグの値がバトルモードを示す値である場合には、大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれかである場合に、共通のラウンド中演出(図23(B)(C)参照)が選択されるものとする。また、背景フラグの値がチャンスモードを示す値である場合にも、大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれかである場合に、共通のラウンド中演出(図23(B)(C)参照)が選択されるものとする。このように、バトルモードやチャンスモードに制御されている状態では、大入賞口への入賞を期待できる大当り(例えば4R通常大当り)と、実質的に大入賞口への入賞を期待できない大当り(例えば突然通常大当り)とで、共通のラウンド中演出が選択されるので、演出データの容量を抑制して、演出制御を簡素化することができる。
尚、「4R通常大当り」(4R確変大当り)と「突然通常大当り」(突然確変大当り)とでは、1ラウンドあたりの長さが異なるため(最長で29秒と0.1秒)、この実施の形態では、「4R通常大当り」(4R確変大当り)のラウンド中演出においては、「突然通常大当り」(突然確変大当り)のラウンド中演出が繰り返し実行されるものとする。
このラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出を実行する。
また、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において、遊技者に右遊技領域7Bに向けて遊技球を発射するように促す右打ち示唆表示を実行する。具体的には、大当り種別が「15R確変大当り」である場合には、遊技者が右打ちを行うことによって大入賞口への入賞を期待できるため、例えば、図23(A)に示すように、画面右上に大きく、遊技者が視認し易い態様で「右打ちしてね」の文字と右向きの矢印を表示する。また、「4R確変大当り」、「4R通常大当り」である場合には、遊技者が右打ちを行うことによって大入賞口への入賞を期待できるため、例えば、図23(B)に示すように、画面右上に遊技者が視認し易い態様で「右打ち」の文字と右向きの矢印を表示する。一方、大当り種別が「突然確変大当り」や「突然通常大当り」であり、遊技者が右打ちを行っても大入賞口への入賞を期待できないような大当りである場合には、例えば、図23(C)に示すように、画面右上に小さく、遊技者が視認し難い態様で「右打ち」の文字と右向きの矢印を表示する。このように、実質的に大入賞口への遊技球の入賞が困難な「突然通常大当り」、「突然確変大当り」に制御されているときには、右打ち示唆表示を視認困難な態様とすることで、無駄な遊技球の発射を抑制することができる。
また、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグがセットされているときは、背景フラグの値および大当り種別に応じたインターバル演出を選択する。具体的には、背景フラグの値が、通常モード、バトルモード、チャンスモードのいずれを示す値であるかを確認し、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)を参照して、実行される大当り遊技状態の大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「15R確変大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれであるかを確認する。そして、背景フラグの値および大当り種別に応じたインターバル演出を選択する。さらに、ここで選択されるインターバル演出は大入賞口開放後指定コマンドが指定するラウンドに応じた演出である。
ここで、本実施の形態では、背景フラグの値がバトルモードを示す値である場合には、大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれかである場合に、共通のインターバル演出(図示略)が選択されるものとする。また、背景フラグの値がチャンスモードを示す値である場合にも、大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれかである場合に、共通のインターバル演出(図示略)が選択されるものとする。このように、バトルモードやチャンスモードに制御されている状態では、大入賞口への入賞を期待できる大当り(例えば4R通常大当り)と、実質的に大入賞口への入賞を期待できない大当り(例えば突然通常大当り)とで、共通のインターバル演出が選択されるので、演出データの容量を抑制して、演出制御を簡素化することができる。
また、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは、背景フラグの値および大当り種別に応じたエンディング演出を選択する。具体的には、背景フラグの値が、通常モード、バトルモード、チャンスモードのいずれを示す値であるかを確認し、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)を参照して、実行される大当り遊技状態の大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「15R確変大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれであるかを確認する。そして、背景フラグの値および大当り種別に応じたエンディング演出を選択する。
ここで、本実施の形態では、演出制御用CPU101は、背景フラグの値がバトルモードを示す値であって、大当り種別が「15R確変大当り」である場合、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされた時点で、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている第2保留コマンドのうち、表示結果が「4R通常大当り」となる図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)、表示結果が「突然通常大当り」となる図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)、表示結果が「15R確変大当り」となる図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)、表示結果が「4R確変大当り」となる図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)、表示結果が「突然確変大当り」となる図柄指定コマンド(図柄6指定コマンド)が格納されているか否かを判定する。
つまり、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされた時点で第2保留記憶バッファに記憶されていた保留記憶のうち「15R確変大当り」または「4R通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然通常大当り」、「突然確変大当り」となる保留記憶があるか否かを判定し、当該大当り終了後において、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされた時点で第2保留記憶バッファに記憶されていた保留記憶に基づく可変表示において「15R確変大当り」または「4R通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然通常大当り」、「突然確変大当り」となるか否か(保留内連荘が発生するか否か)を判定する。
そして、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている第2保留コマンドに図柄1〜6指定コマンドが格納されていると判定した場合、「15R確変大当り」、「4R通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然通常大当り」、「突然確変大当り」のいずれかとなることを報知する保留内連荘報知を実行するか否かを決定する。
演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている第2保留コマンドに図柄1〜6指定コマンドが格納されていると判定した場合、図22に示す保留内連荘報知決定テーブルを参照して、保留内連荘報知を実行するか否かの抽選を実行する。保留内連荘報知決定テーブルには、保留内連荘報知用の乱数の値と比較される数値であって、「非実行」、「実行」それぞれに判定値が割り当てられている(図示略)。演出制御用CPU101は、保留内連荘報知用の乱数の値が判定値のいずれかに一致した場合に、保留内連荘報知の実行の有無を決定する。
本実施の形態では、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている第2保留コマンドが図柄4指定コマンド(「15R確変大当り」)である場合、20%の割合で非実行、80%の割合で実行を決定するのに対し、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている第2保留コマンドが図柄2、3、5、6指定コマンド、つまり「4R通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然通常大当り」、「突然確変大当り」である場合、100%の割合で非実行(0%の割合で実行)を決定する。すなわち、「4R通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然通常大当り」、「突然確変大当り」の場合は保留内連荘報知の実行を決定しない。
図26に示すように、演出制御用CPU101は、「15R確変大当り」が発生した場合、その大当りのエンディング演出において、演出表示装置9にバトルモードに移行または継続する旨を報知するとともに、保留内連荘報知の実行を決定した場合はその旨を報知する。
具体的には、図26(A)に示すように、通常モードで「15R確変大当り」が発生した場合、その大当りのエンディング演出において、「バトルモード突入!」の文字を表示して、演出表示装置9にてバトルモードに移行する旨を報知する。そして、当該大当り遊技状態の終了後はバトルモードに移行される。
また、図26(B)に示すように、バトルモードにおいて「15R確変大当り」が発生した場合、その大当りのエンディング演出において、保留内連荘報知の実行が決定されていない場合は、「バトルモード継続!」の文字及びキャラクタを表示して、演出表示装置9にてバトルモードが継続する旨を報知する。
また、図26(C)に示すように、バトルモードにおいて「15R確変大当り」が発生した場合、その大当りのエンディング演出において、保留内連荘報知の実行が決定されている場合は、「バトルモード継続!」の文字及びキャラクタを表示して、演出表示装置9にてバトルモードが継続する旨を報知するとともに、「スーパー」の文字を表示し、かつ、複数のキャラクタを表示して、保留記憶内における変動表示において「15R確変大当り」となる旨を報知する。
尚、保留内連荘があるか否かを報知する保留内連荘報知の報知態様は、上記態様に限定されるものではなく、上記以外の態様(例えば、告知音の出力や演出用可動体の可動など)にて報知するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、保留内連荘報知を実行する場合、エンディング演出において実行するようになっていたが、ファンファーレ演出やラウンド中演出(ラウンドインターバル演出)のうちいずれかで実行してもよい。
また、本実施の形態では、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされた時点、つまり、第15ラウンドが終了した時点で始動入賞時コマンド格納領域に格納されている第2保留コマンドに図柄1〜6指定コマンドが格納されているか否かを判定していたが、大当り遊技状態が開始されてから終了するまでの大当り期間であれば任意のタイミングで判定してもよい。
ここで、本実施の形態では、背景フラグの値がバトルモードを示す値である場合には、大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれかである場合に、共通のエンディング演出(図29(N)参照)が選択されるものとする。また、背景フラグの値がチャンスモードを示す値である場合にも、大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれかである場合に、共通のエンディング演出(特に図示しないが、例えば「チャンスモード継続!」の表示など)が選択されるものとする。このように、バトルモードやチャンスモードに制御されている状態では、大入賞口への入賞を期待できる大当り(例えば4R通常大当り)と、実質的に大入賞口への入賞を期待できない大当り(例えば突然通常大当り)とで、共通のエンディング演出が選択されるので、演出データの容量を抑制して、演出制御を簡素化することができる。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
このラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグがセットされているときは、背景フラグの値および大当り種別に応じたラウンド中演出を選択する。具体的には、背景フラグの値が、通常モード、バトルモード、チャンスモードのいずれを示す値であるかを確認し、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)を参照して、実行される大当り遊技状態の大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「15R確変大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれであるかを確認する。そして、背景フラグの値および大当り種別に応じたラウンド中演出を選択する。さらに、ここで選択されるラウンド中演出は大入賞口開放中指定コマンドが指定するラウンドに応じた演出である。
本実施の形態では、演出制御用CPU101は、大当り種別が「15R確変大当り」である場合、背景フラグの値が、通常モード、バトルモード、チャンスモードのいずれを示す値であっても共通の大当り中演出を実行する。
図21(A)に示すように、演出制御用CPU101は、15R確変大当り遊技状態中におけるラウンド中演出(ラウンドインターバル演出含む)として、第1〜7ラウンドまでは通常のラウンド中演出(図23(A)参照)を実行する。そして、第8ラウンドにおいて、次回ラウンドから後述するチャレンジタイムが開始されることを示すチャレンジタイム予告(図24(A)参照)を実行した後、第9〜13ラウンドにおいてチャレンジタイムの実行中であることを示すチャレンジタイム演出を実行する。第14ラウンドでは、チャンレンジタイム演出の実行中に獲得したポイントにより特典が付与されるか否か及び付与されたポイント数や獲得した特典の内容を報知し(図24(H)参照)、第15ラウンドにおいては通常のラウンド中演出(図23(A)参照)を実行する。
ここで、チャレンジタイムについて説明する。チャレンジタイムは、大当り種別が「15R確変大当り」である場合、背景フラグの値が、通常モード、バトルモード、チャンスモードのいずれを示す値であっても、第9〜13ラウンドにおいて実行される。
具体的には、演出制御用CPU101は、15R確変大当り遊技状態中における第9〜13ラウンドにおいてチャレンジタイムを実行する。チャレンジタイム中においては、遊技球が第1始動入賞口13aに入賞したときに、遊技者に付与するポイント数を決定する付与ポイント抽選を実行し、該付与ポイント抽選に当選した場合にはポイント数を付与する。そして、チャレンジタイム中に付与したポイント数を加算していき、チャンレンジタイム(第9ラウンドを開始したときから第13ラウンド)が終了するまでに付与したポイントの累積数を算出し、該算出された累積ポイント数に応じて価値が異なる特典(本実施の形態では演出画像など)を付与する。
演出制御用CPU101は、大当り遊技状態中において、開放状態になる特別可変入賞球装置20が右遊技領域7Bに設けられていることから、遊技者に右遊技領域7Bに向けて遊技球を発射するように促す右打ち示唆表示を実行する(15R確変大当りの場合はチャレンジタイム中以外の第1〜8,14,15ラウンド)。また、遊技者も、大入賞口に遊技球を入賞させることにより多量の賞球を獲得するチャンスであることから、基本的には右遊技領域7Bに向けて遊技球を発射する。つまり、右遊技領域7Bに向けて遊技球を発射している限り、遊技球が第1始動入賞口13aに入賞することはほぼないので、左打ちすることは無駄打ち、つまり、遊技者にとってリスクとなる。
しかし、遊技者がリスクのある左打ちをして遊技球が第1始動入賞口13aに入賞した場合、左打ちしたことに対する対価として所定の割合で特典が付与されることで、遊技者に対し左打ちに対する期待感を高め、左打ちする機会を向上させるようにしている。つまり、チャレンジタイムは、遊技球を第1始動入賞口13aに入賞させることにより特典を獲得できる可能性があるチャンス期間であり、このチャレンジタイム中に実行されるチャレンジタイム演出によりその旨が遊技者に報知されるとともに、第1始動入賞口13aに遊技球が入賞した結果として特典が付与されたか否かが報知される。
15R確変大当りの場合、各ラウンドにおいて特別可変入賞球装置20の大入賞口扉が、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間、大入賞口が開放状態となる。本実施の形態では、遊技球を大入賞口に10球入賞させるのに例えば約15秒あれば十分であり、29秒はかからない。よって、大入賞口に10球入賞させるまでに、残りの約14秒間(29秒−15秒)を利用して左打ちしたとしても、最終的には各ラウンドで大入賞口に10球入賞させることは可能となるため、遊技者は、大入賞口に10球入賞させるのに必要な時間を確保すれば、残りの時間を左打ちに利用しても損することはないので、ラウンドの開放時間を有効に利用して左打ちチャレンジすることが可能となる。
また、本実施の形態では、チャレンジタイム中に第1始動入賞口13aに入賞した全ての遊技球が付与ポイント抽選の対象となるが、チャレンジタイム中における各ラウンドの開始から所定期間が経過するまでの間、当選確率及び付与ポイント数が高まるボーナスタイムが実行されるようになっている。
演出制御用CPU101は、第8〜12ラウンドのラウンドインターバルにおいて、図21(B)に示すボーナスタイム決定テーブルを参照して、次回ラウンドにてボーナスタイムを実行するか否か及びボーナスタイム実行期間の抽選を実行する。ボーナスタイム決定テーブルには、ボーナスタイム抽選用の乱数の値と比較される数値であって、「非実行」、「開始〜5秒」、「6秒〜10秒」、「開始〜10秒」それぞれに判定値が割り当てられている(図示略)。演出制御用CPU101は、ボーナスタイム抽選用の乱数の値がボーナスタイム実行期間判定値のいずれかに一致した場合に、ボーナスタイムの実行の有無またはボーナスタイム実行期間を、一致したボーナスタイム実行期間判定値に対応する種別に決定する。
ここでは、「非実行」、「開始〜10秒」に決定する割合がそれぞれ20%、「開始〜5秒」、「6秒〜10秒」に決定する割合がそれぞれ30%とされている。演出制御用CPU101は、「非実行」に決定したときはボーナスタイムを実行しない。「開始〜5秒」に決定したときは、ラウンドを開始してから5秒が経過するまでの5秒間にわたりボーナスタイムを実行する。「6秒〜10秒」に決定したときは、ラウンドを開始してから6秒が経過したときから10秒が経過するまでの5秒間にわたりボーナスタイムを実行する。「開始〜10秒」に決定したときは、ラウンドを開始してから10秒が経過するまでの10秒間にわたりボーナスタイムを実行する。
すなわち、第9〜13ラウンドにおいて、約80%の割合でボーナスタイムが実行される。ボーナスタイムが実行される場合は、「開始〜5秒」または「6秒〜10秒」の5秒間または「開始〜10秒」の10秒間のいずれかになるので、ボーナスタイム期間が長い「開始〜10秒」が決定されたときは、遊技者は「開始〜5秒」または「6秒〜10秒」が決定されたときよりも多くのポイントを獲得することが可能となる。さらに、「開始〜5秒」及び「6秒〜10秒」はボーナスタイム期間はそれぞれ同じ5秒間であるが、実行されるタイミングが異なることで、遊技者は実行されるタイミングに合わせて左打ちを開始する必要があるため、遊技の興趣が向上する。
また、演出制御用CPU101は、チャレンジタイム中に第1始動入賞口13aへの入賞があったときに、図21(C)に示す付与ポイント数決定テーブルを参照して、付与ポイント数の抽選を実行する。付与ポイント数決定テーブルには、付与ポイント数抽選用の乱数の値と比較される数値であって、「0pt」、「1pt」、「2pt」、「5pt」、「10pt」それぞれに判定値が割り当てられている(図示略)。また、演出制御用CPU101は、付与ポイント数抽選用の乱数の値が付与ポイント数判定値のいずれかに一致した場合に、付与ポイント数を、一致した付与ポイント数判定値に対応する付与ポイント数に決定する。また、非ボーナスタイム、つまり、チャレンジタイム中におけるボーナスタイム以外の期間と、チャレンジタイム中におけるボーナスタイム期間と、で異なる割合で付与ポイント数を決定する。
具体的には、非ボーナスタイム期間においては、「0pt」、つまりポイントを付与しないことに決定する割合が50%、「1pt」に決定する割合が30%、「2pt」に決定する割合が10%、「5pt」に決定する割合が7%、「10pt」に決定する割合が3%とされている。一方、ボーナスタイム中においては、「1pt」に決定する割合が20%、「2pt」に決定する割合が30%、「5pt」に決定する割合が30%、「10pt」に決定する割合が2%とされている。
このように、非ボーナスタイム期間では50%の割合でポイントを付与しないことに決定する、つまり、第1始動入賞口13aへの入賞時に50%の確率でしかポイントが付与されないのに対し、ボーナスタイム期間ではポイントを付与しないことに決定しない、つまり、第1始動入賞口13aへの入賞時に100%の確率でポイントを付与するため、ボーナスタイムにおいては、非ボーナスタイムよりも高確率でポイントが付与される。
また、非ボーナスタイム期間では、低ポイントが高ポイントよりも高い割合で決定されるのに対し、ボーナスタイム期間では、非ボーナスタイム期間よりも高確率で高ポイントが決定されるようになっているため、ボーナスタイムにおいては、非ボーナスタイムよりも入賞時に付与されるポイント数が高くなっている。よって、ボーナスタイムにおいては、入賞時に非ボーナスタイムより高ポイントが付与されやすくなっているため、遊技者にとってはチャレンジタイム中のうちでもより有利な期間とされている。
また、演出制御用CPU101は、チャレンジタイム期間が終了するまでに第1始動入賞口13aに入賞した総入賞球数が所定球数(本実施の形態では3球)以上の場合にも、ポイントを付与するようになっている。具体的には、ポイントが付与された及びボーナスタイム期間に入賞したかに関わらず全ての入賞球を対象とし、総入賞球数が3球または4球であった場合は5pt、5球以上の場合は10ptを付与する。このポイントは、入賞時に付与されるポイントに加えて加算されるポイントとされている。つまり、入賞時に付与されたポイント数が小さくても、より多く入賞させることでもポイントを獲得することが可能とされている。
また、演出制御用CPU101は、チャレンジタイム期間が終了したときに、チャレンジタイム期間において獲得し累積された累積ポイント数に応じて、価値の大きさが異なる特典を付与する。具体的には、図21(D)に示すように、獲得したポイント数が大きいほど付与される価値が高い特典が付与されるようになっている。
尚、特典とは、例えば、既存の大当り予告演出やリーチ演出等に追加される演出パターンデータや、演出において出現するキャラクタ画像や、大当り中演出やリーチ演出等において実行される楽曲データなど、既存のデータにはない種類のデータ等が該当する。
また、大当り種別としてラウンド数が異なる複数種類の大当りがある場合において、大当り中において実行されるラウンド数を報知するラウンド数報知演出や、確率変動図柄ではない通常大当り図柄にて大当りとなった大当り遊技中において、該大当り終了後に高確率状態に移行することを報知する昇格報知演出や、大当り終了後に高確率状態に移行することが報知されていない状態において高確率状態に制御されている可能性を示唆する潜伏報知演出等、遊技者にとって有利な状態であることを報知する報知演出の実行権利、演出種類の増加、プレミアム演出が出現しやすい状態への移行、遊技者に携帯端末の壁紙や音楽を付与するための二次元コードの表示、携帯端末の壁紙や音楽の付与なども特典に該当する。
また、演出表示装置9等に特定の識別情報を表示し、該識別情報を携帯端末等にて読み取ることにより特定のウェブサイトへアクセスを許可することで遊技者に対し所定のサービスを提供することができる遊技機等において、サービスとして提供されるミッション演出の達成率やプレミア演出の出現率、演出に出現するキャラクタのレベル(経験値)が高くなるような情報を特典として付与してもよい。
また、これら特典の価値は、例えば、出現頻度や希少性などに応じて異なるようになっており、出現頻度が極めて低いものや希少性が高いものほど価値が高くなるようにすれば、遊技者はより価値が高い特典を獲得するために、より多くのポイントを得ようとするため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施の形態では、背景フラグの値がバトルモードを示す値である場合には、大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれかである場合に、共通のラウンド中演出(図23(B)(C)参照)が選択されるものとする。また、背景フラグの値がチャンスモードを示す値である場合にも、大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれかである場合に、共通のラウンド中演出(図23(B)(C)参照)が選択されるものとする。このように、バトルモードやチャンスモードに制御されている状態では、大入賞口への入賞を期待できる大当り(例えば4R通常大当り)と、実質的に大入賞口への入賞を期待できない大当り(例えば突然通常大当り)とで、共通のラウンド中演出が選択されるので、演出データの容量を抑制して、演出制御を簡素化することができる。
大当り終了演出処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
次に、本実施の形態における遊技機の演出態様を具体的に説明する。
通常モードに制御されている状態で「15R確変大当り」が発生するときには、変動パターン設定処理において、モードフラグが通常モードの値であり、大当り種別が「15R確変大当り」であることに基づいて、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aが選択され、変動パターン種別(リーチを伴う変動パターン種別またはスーパーリーチを伴う変動パターン種別)が選択され、ノーマルリーチまたはスーパーリーチを伴う変動パターンが選択されて、ノーマルリーチまたはスーパーリーチを伴って「15R確変大当り」が発生する。
この場合に、通常モードでの15R確変大当りに応じたファンファーレ演出、ラウンド中演出(図23(A)、図24、図25参照)、インターバル演出、およびエンディング演出が実行される。このときのエンディング演出では、図26(A)に示すように「バトルモード突入」と表示する。そして、大当り遊技状態の終了に伴い、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り終了処理において、モードフラグにバトルモードを示す値(例えば2)をセットする。これにより、次回の変動表示からは、バトルモードに応じた背景指定コマンドが送信され、これを受信した演出制御用マイクロコンピュータ100は、図26(D)に示すように、バトルモードに応じた背景画面を表示する。
図24及び図25には、15R確変大当り遊技状態中の第8〜14ラウンドにおけるラウンド中演出の一例が示されている。
15R確変大当り遊技状態において、演出制御用CPU101は、通常モード、バトルモード、チャンスモードのいずれであるかに関わらず、第9〜13ラウンドにおいてチャレンジタイムを実行する。第1〜7ラウンドにおいては図23(A)に示す通常のラウンド中演出を実行する。
第8ラウンドが開始されると、次回ラウンドである第9ラウンドから第13ラウンドが終了するまでチャンレンジタイムが実行される旨が報知される。具体的には、図24(A)に示すように、キャラクタが登場して「9R〜13Rでは、左打ちにチャレンジしてチャッカーに入賞させてみて。ポイントを獲得できれば特典がGETできるよ。「ボーナスタイム」中は高ポイントを獲得するチャンス?」というセリフが表示される。尚、このラウンドでは右打ちを示唆する「右打ちしてね」の文字と右向きの矢印が表示され、右打ちが推奨される。
次いで、第9ラウンドが開始されると、「チャレンジタイムスタート!」の文字が表示され、チャレンジタイムが開始されたことが報知されるとともに、画面上部に、左打ちまたは右打ちを示唆する「左打ちor右打ち」の文字と左向きの黒矢印と右向きの白矢印とが表示される(図24(B)参照)。尚、ここではボーナスタイム抽選に当選しなかった場合が示されている。
このようにチャレンジタイムにおいては、遊技者に対し大入賞口に遊技球を入賞させるための操作態様である右打ちを示唆する「右打ち」の文字と右向きの白矢印だけでなく、第1始動入賞口13aに遊技球を入賞させて特典を獲得するための操作態様である左打ちを示唆する「左打ち」の文字と左向きの黒矢印の双方が表示される。つまり、遊技者に対し右打ちだけでなく、左打ちすることを推奨している。
尚、本実施の形態では、演出表示装置9の表示画面に上記左右の矢印を表示することで左打ちを推奨するようにしているが、例えば、左遊技領域7Aに対応する左枠LED28aや左遊技領域7Aに設けられたLED等を発光させることにより左打ちを推奨するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、キャラクタが登場して上記左右の矢印を表示することでチャレンジタイム中であることが報知されるようになっているが、例えば、表示画面に「チャレンジタイム中」などの文字を表示してチャレンジタイム中であることを報知するようにしてもよいし、他の演出装置やLEDを発光させることにより報知するようにしてもよい。
このような左右の矢印は、第9〜13ラウンドそれぞれの開始から約14秒が経過するまで継続して表示されるようになっている。つまり、前述したように、左打ちをしても残り15秒となった時点で右打ちに切り替えれば、当該ラウンド中に10個の遊技球を大入賞口に入賞させることが十分に可能であるからである。
尚、ここでは「右打ち」に対応する矢印を白色とし、「左打ち」に対応する矢印を黒色とすることで、右打ち表示を左打ち表示よりも視認困難とすることで、左打ちを推奨する表示としているが、このように表示態様を異ならせなくてもよいし、あるいは、左打ちまたは右打ちのいずれかを示唆する表示のみを行うようにしてもよい。
図24(C)に示すように、遊技者が左打ちを行うことにより遊技球が第1始動入賞口13aに入賞した場合、画面に「入賞!!」という文字が表示される。このとき、演出制御CPU101は付与ポイント抽選を実行し、ポイントを付与するか否か及び付与する場合にはそのポイント数を決定する。ここでは、付与ポイント抽選によりポイントを付与しないこと(0ポイントを付与)を決定したことにより、図24(D)に示すように、「残念...+0pt」の文字が表示され、ポイントが付与されなかったことが遊技者に報知される。
次いで、図24(E)に示すように、さらに遊技球が第1始動入賞口13aに入賞した場合、画面に「入賞!!」という文字が表示されるとともに、付与ポイント抽選により2ポイントを付与することを決定した場合、図24(F)に示すように、「ポイント獲得!+2pt」の文字が表示され、2ポイントが付与されたことが遊技者に報知される。このように遊技球が第1始動入賞口13aに入賞するたびに付与ポイント抽選が実行され、ポイントが付与されたか否かが遊技者に報知される。
そして、図24(G)に示すように、ラウンドの開始から14秒が経過した時点で、左右の矢印表示が「右打ちしてね」の文字と右向きの黒矢印に切り替わり、右打ちした方が遊技者にとって有利となることが報知される。また、このようなチャレンジタイム演出は、第9〜13ラウンドが終了するまで、繰り返し実行される。
図24(H)に示すように、第14ラウンドにおいては、演出制御用CPU101がチャレンジタイム中に付与したポイント数の累積数(総獲得ポイント)と、チャレンジタイム中に入賞した総入賞球数に対応するポイント数と、これら累積ポイント数と総入賞球数に対応するポイント数とを合算した合計ポイント数と、を表示するとともに、該算出した合計ポイント数に対応した価値の内容を表示して(例えば、○○○画像GET!!など)、チャレンジタイムにより獲得したポイントや特典などの結果が報知される。
図25には、第9ラウンドの終了時に実行されたボーナスタイム抽選により、10秒間のボーナスタイムに当選した場合の一例が示されている。
第10ラウンドが開始されると、「チャレンジタイムスタート!」の文字が表示され、チャレンジタイムが開始されたことが報知されるとともに、画面上部に、左打ちまたは右打ちを示唆する「左打ちor右打ち」の文字と左向きの黒矢印と右向きの白矢印とが表示される(図25(A)参照)。また、ここではボーナスタイム抽選に当選したため、「ボーナスタイム!」の文字と、ボーナスタイムの残り時間を示す「あと5秒」の文字が表示される。
本実施の形態では、ボーナスタイムとして「開始〜5秒」と「開始〜10秒」があるため、「開始〜5秒」及び「開始〜10秒」のいずれかが当選した場合、いずれもラウンド開始時は「あと5秒」の文字が表示されるようになっている。そして、「開始〜10秒」が当選している場合には、5秒が経過した時点で「ボーナスタイム継続!!」「+5秒」の文字を表示してボーナスタイムが継続したことを報知するようにしている。このようにすることで、遊技者は、「開始〜5秒」が当選したときも「開始〜10秒」が当選したことを期待できるようになるため、興趣が向上する。
次いで、図25(B)に示すように、遊技球が第1始動入賞口13aに入賞して、画面に「入賞!!」という文字が表示されたときに実行された付与ポイント抽選において例えば10ポイントの付与を決定したことにより、図25(C)に示すように、「ポイント獲得!+10pt」の文字が表示され、10ポイントが付与されたことが遊技者に報知される。
そして、図25(D)に示すように、ボーナスタイムの表示時間が残り僅かとなり、第10ラウンド開始から5秒が経過した時点で、「ボーナスタイム継続!!」「+5秒」の文字が表示されてボーナスタイムが継続(5秒延長)したことが報知される(図25(E)参照)。次いで、ラウンド開始から10秒が経過した時点で、ボーナスタイムの残時間を示す「あと・・秒」の表示が消去される。
そして、図25(F)に示すように、ラウンドの開始から14秒が経過した時点で、左右の矢印表示が「右打ちしてね」の文字と右向きの黒矢印に切り替わり、右打ちした方が遊技者にとって有利となることが報知される。
図25(G)に示すように、第14ラウンドにおいては、演出制御用CPU101がチャレンジタイム中に付与したポイント数の累積数(総獲得ポイント)と、チャレンジタイム中に入賞した総入賞球数に対応するポイント数と、これら累積ポイント数と総入賞球数に対応するポイント数とを合算した合計ポイント数と、を表示するとともに、該算出した合計ポイント数に対応した価値の内容を表示して(例えば、プレミア画像GET!!など)、チャレンジタイムにより獲得したポイントや特典などの結果が報知される。
以上説明したように、本発明のパチンコ遊技機1にあっては、大当り図柄が停止表示されたことに基づいて、遊技球を右遊技領域7Bを通過させることにより左遊技領域7Aを通過させるよりも遊技者にとって有利な有利状態である大当り遊技状態であるときに、第1始動入賞口13aを遊技球が入賞(通過)したことに基づいて、演出制御用CPU101は、所定の演出画像などの特典を付与することで、大当り遊技状態であるときに遊技球が左遊技領域7Aの第1始動入賞口13aを通過した場合に特典が付与されることで、遊技者は、右遊技領域7Bに遊技球を打ち出して大当り遊技状態を維持するだけでなく、左遊技領域7Aを狙って遊技球を打ち出して第1始動入賞口13aを通過させて特典を得ることも可能となる。よって、遊技の自由度が高まり、遊技の興趣が向上する。
一方、通常モードに制御されている状態で「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれかが発生するときには、変動パターン設定処理において、モードフラグが通常モードの値であり、大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」のいずれかであることに基づいて、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bが選択され、変動パターン種別(特殊演出を伴う変動パターン種別)が選択され、特殊PZ0−Nの変動パターンが選択されて、通常変動で演出図柄の組み合わせとして「135」が導出表示され、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」または「突然確変大当り」が発生する。
この場合に、通常モードでの「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、および「突然確変大当り」に応じたファンファーレ演出、ラウンド中演出(図23(B)(C)参照)、インターバル演出、およびエンディング演出が実行される。このときのエンディング演出では、図29(N)に示すように「チャンスモード突入」と表示する。そして、大当り遊技状態の終了に伴い、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り終了処理において、モードフラグにチャンスモードを示す値(例えば3)をセットする。これにより、次回の変動表示からは、チャンスモードに応じた背景指定コマンドが送信され、これを受信した演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンスモードに応じた背景画面を表示する。
図28及び図29は、バトルモードに制御されている状態で「15R確変大当り」、「4R確変大当り」、「4R通常大当り」、「突然確変大当り」、「突然通常大当り」、「はずれ」のいずれかが発生する場合の演出例を示している。
バトルモードに制御されている状態で「15R確変大当り」が発生するときには、変動パターン設定処理において、モードフラグがバトルモードの値であり、大当り種別が「15R確変大当り」であることに基づいて、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cが選択され、特殊PY0−Bの変動パターンが選択される。この特殊PY0−Bの変動パターンは、バトル演出で勝利して「15R確変大当り」の発生を報知する態様の演出である。
また、バトルモードに制御されている状態で「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかが発生するときには、変動パターン設定処理において、モードフラグがバトルモードの値であり、大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかであることに基づいて、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Dが選択され、特殊PZ0−Bの変動パターンが選択される。この特殊PZ0−Bの変動パターンは、バトル演出で敗北して「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかの発生を報知する態様の演出である。
また、バトルモードに制御されている状態ではずれが発生する場合において、変動パターン設定処理において、モードフラグがバトルモードの値であり、はずれであることに基づいて、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択され、変動パターン種別として非リーチCX0−1または特殊PX0−1(特殊演出を伴う変動パターン種別)のいずれかが選択され、非リーチPX0−2または特殊PX0−Cの変動パターンが選択される。このうち特殊PX0−Cの変動パターンは、バトル演出で引き分けてはずれであった(「15R確変大当り」、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれでもなかった)ことを報知する態様の演出である。尚、非リーチPX0−2の変動パターンは、バトル演出が発生しない態様の演出である。
演出制御用CPU101は、演出図柄変動開始処理において読み出した変動パターンが、特殊PY0−B、特殊PZ0−B、特殊PX0−Cのいずれかである場合、変動表示開始後に味方キャラ1001と敵キャラ1001がバトルを行うバトル演出(図28及び図29参照)を実行するバトル演出パターンを選択する。
具体的には、変動パターンが特殊PY0−Bである場合、つまり、「15R確変大当り」となる場合は、図27(A)に示すバトル演出パターン決定テーブル140Aを用いて演出パターンを決定する。また、変動パターンが特殊PZ0−Bである場合、つまり、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかになる場合は、図27(B)に示すバトル演出パターン決定テーブル140Bを用いて演出パターンを決定する。また、変動パターンが特殊PX0−Cである場合、つまり、はずれになる場合は、図27(C)に示すバトル演出パターン決定テーブル140Cを用いて演出パターンを決定する。尚、変動パターンが非リーチPX0−2(はずれ)である場合、バトル演出を実行しない演出パターン決定テーブル(図示略)を用いて演出パターンを決定する。
バトル演出では、「15R確変大当り」、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」、はずれ(特殊変動パターン選択時)のいずれかになる場合、変動表示開始後に味方キャラ1001と敵キャラ1002とがバトルを開始する。そして、15R確変大当りとなる場合は、最終的に味方キャラ1001が勝利し、「15R確変大当り」が発生する。「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかとなる場合は、最終的に味方キャラ1001が敗北し、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかが発生する。はずれ(特殊変動パターン選択時)となる場合は、最終的に味方キャラ1001と敵キャラ1002とが引き分け、はずれが確定する。
また、表示結果が大当り、はずれのいずれになるかに関わらず、バトルを開始してから所定時間が経過したときには、味方キャラ1001が敵キャラ1002に対し「パンチ」(図28(D)参照)、「キック」(図28(E)参照)、「○○拳」(図28(F)参照)のうちいずれかの攻撃を仕掛けるようになっているとともに、最終結果は「勝利」、「敗北」、「引き分け」のいずれかとなる。よって、バトル演出パターンは、15R確変大当りとなる「勝利」パターンPTB1−1〜3、4R確変大当り、4R通常大当り、突然確変大当り、突然通常大当りのいずれかとなる「敗北」パターンPTB2−1〜3、はずれ(特殊変動パターン選択時)となる「引き分け」パターンPTB3−1〜3に分類され、各パターンPTB1−1〜3、PTB2−1〜3、PTB3−1〜3には、それぞれ攻撃が「パンチ」、「キック」、「○○拳」がそれぞれ含まれている。
また、演出制御用CPU101は、大当り終了後から8変動目までの間の変動表示においては、読み出した変動パターンの種別(表示結果)に基づいてバトル演出パターンを決定する場合、前述した保留内連荘報知が実行された場合と実行されなかった場合とで異なる割合でバトル演出パターンを決定する。尚、大当り終了後9変動目以降の変動表示においては、保留内連荘報知が実行された場合と同様の割合でバトル演出パターンを決定する。
図27(A)に示すバトル演出パターン決定テーブル140Aには、バトル演出パターン決定用の乱数の値と比較される数値であって、攻撃パターンが「パンチ(通常)」、「パンチ(復活)」、「キック」、「拳」それぞれに判定値が、保留内連荘報知が実行された場合と実行されなかった場合とでそれぞれ割り当てられている(図示略)。演出制御用CPU101は、バトル演出パターン決定用の乱数の値が判定値のいずれかに一致した場合に、バトル演出パターンを決定する。
本実施の形態では、変動パターンが特殊PY0−Bである場合、つまり、15R確変大当りとなる場合において、保留内連荘報知が実行されたときには、8%の割合でパターンPBT1−1、2%の割合でパターンPBT1−1−Y、20%の割合でパターンPBT1−2、70%の割合でパターンPBT1−3を決定する。また、保留内連荘報知が実行されなかったときには、10%の割合でパターンPBT1−1またはパターンPBT1−1−Y、30%の割合でパターンPBT1−2、50%の割合でパターンPBT1−3を決定する。
つまり、「15R確変大当り」となる場合は、攻撃パターンが「拳」であるパターンPTB1−3が最も選択されやすく、攻撃パターンが「パンチ」であるパターンPTB1−1,1−Yが最も選択されにくい。但し、攻撃パターンが「拳」であるパターンPTB1−3は、保留内連荘報知がなかった場合、保留内連荘報知があった場合よりも低い割合で決定される。
尚、「15R確変大当り」となる場合においては、攻撃が「パンチ」の場合、一旦、敗北の結果が表示された後、味方キャラクタ1001Aが加勢することにより味方キャラクタ1001が復活して、最終的に勝利するパターン「パンチ(復活)」が含まれている。このパターンは、最終的に勝利するパターンであるが、15R確変大当りとなる場合において決定される割合は極めて低いパターンとされており、かつ、保留内連荘報知がなかった場合、保留内連荘報知があった場合よりも高い割合で決定されるようになっている。
図27(B)に示すバトル演出パターン決定テーブル140Bには、バトル演出パターン決定用の乱数の値と比較される数値であって、攻撃パターンが「パンチ(通常)」、「キック」、「拳」それぞれに判定値が、保留内連荘報知が実行された場合と実行されなかった場合とでそれぞれ割り当てられている(図示略)。演出制御用CPU101は、バトル演出パターン決定用の乱数の値が判定値のいずれかに一致した場合に、バトル演出パターンを決定する。
本実施の形態では、変動パターンが特殊PZ0−Bである場合、つまり、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかになる場合において、保留内連荘報知が実行されたときには、70%の割合でパターンPBT2−1、20%の割合でパターンPBT2−2、10%の割合でパターンPBT2−3を決定する。また、保留内連荘報知が実行されなかったときには、25%の割合でパターンPBT2−1、70%の割合でパターンPBT2−2、5%の割合でパターンPBT2−3を決定する。
つまり、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかになる場合は、攻撃パターンが「パンチ」であるパターンPTB2−1が最も選択されやすく、攻撃パターンが「拳」であるパターンPTB2−3が最も選択されにくい。但し、攻撃パターンが「パンチ」であるパターンPTB2−1は、保留内連荘報知がなかった場合、保留内連荘報知があった場合よりも低い割合で決定される。
図27(C)に示すバトル演出パターン決定テーブル140Cには、バトル演出パターン決定用の乱数の値と比較される数値であって、攻撃パターンが「パンチ(通常)」、「キック」、「拳」それぞれに判定値が、保留内連荘報知が実行された場合と実行されなかった場合とでそれぞれ割り当てられている(図示略)。演出制御用CPU101は、バトル演出パターン決定用の乱数の値が判定値のいずれかに一致した場合に、バトル演出パターンを決定する。
本実施の形態では、特殊PX0−Cである場合、つまり、はずれになる場合において、保留内連荘報知が実行されたときには、60%の割合でパターンPBT3−1、35%の割合でパターンPBT3−2、5%の割合でパターンPBT3−3を決定する。また、保留内連荘報知が実行されなかったときには、20%の割合でパターンPBT3−1、70%の割合でパターンPBT3−2、10%の割合でパターンPBT3−3を決定する。
つまり、はずれになる場合は、攻撃パターンが「パンチ」であるパターンPTB3−1が最も選択されやすく、攻撃パターンが「拳」であるパターンPTB3−3が最も選択されにくい。但し、攻撃パターンが「パンチ」であるパターンPTB3−1は、保留内連荘報知がなかった場合、保留内連荘報知があった場合よりも低い割合で決定される。
図27(D)に示すように、本実施の形態では、演出制御用CPU101は、各攻撃パターン「パンチ」、「キック」、「拳」の信頼度が「パンチ」<「キック」<「拳」の順に高くなるように、各バトル演出パターンを所定の割合で決定する。攻撃パターン「パンチ」、「キック」、「拳」の信頼度は、それぞれの演出パターンが、「15R確変大当り」であるときに出現する確率と、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」であるときに出現する確率と、はずれのときに出現する確率と、の合算確率に占める「15R確変大当り」であるときに出現する割合とされている。
よって遊技者は、攻撃が「拳」または「キック」である場合、「パンチ」である場合よりも「15R確変大当り」になることを期待できるようになる。また、攻撃が「拳」である場合、「キック」である場合よりも「15R確変大当り」になることを期待できるようになる。
図28及び図29には、バトル演出の一例が示されている。
演出制御用CPU101は、演出図柄変動開始処理において読み出した変動パターンが特殊PY0−B、特殊PZ0−B、特殊PX0−Cのいずれかである場合、読み出した変動パターンに応じて決定したバトル演出パターンPTB1−1〜3、PTB2−1〜3、PTB3−1〜3に基づくバトル演出を開始する。
図28(A)に示すように、変動表示が開始された後、味方キャラ1001と敵キャラ1002がバトルを行うバトル演出を開始する(図28(B)(C)参照)。この味方キャラ1001は1種類であるが、敵キャラ1002は複数種類の中から選択されたものである。ここで変動表示が開始された後、バトル演出の実行前に、当該バトル演出の実行を示唆する示唆演出(図示略)が、所定確率(例えば50%)で実行される場合がある。この示唆演出では、複数種類の敵キャラ1002のうちの、バトル演出で選択されるのと同じ敵キャラ1002が登場して、バトル演出への発展を煽り、その後にバトル演出が実行される。なお示唆演出が実行されてもバトル演出が実行されない、所謂ガセの示唆演出もある。このガセの示唆演出では、複数の敵キャラ1002のうちの、任意の敵キャラ1002が登場して、バトル演出への発展を煽るものの、バトル演出は実行されずに、登場した敵キャラ1002が去っていく。
バトル演出を開始してから所定時間が経過したときに、味方キャラ1001により「パンチ」、「キック」、「拳」いずれかの攻撃が開始される。具体的には、バトル演出パターンPTB1−1、1−1−Y、PTB2−1、PTB3−1の場合は「パンチ」による攻撃となり、バトル演出パターンPTB1−2、PTB2−2、PTB3−2の場合は「キック」による攻撃となり、バトル演出パターンPTB1−3、PTB2−3、PTB3−3の場合は「拳」による攻撃となる。
攻撃の結果、バトル演出パターンPTB1−1〜3の場合は敵キャラ1002が倒れ(図29(G)参照)、味方キャラ1001が勝利して大当り図柄の組み合わせが停止表示され(図29(H)参照)、「15R確変大当り」が発生する。尚、15R確変大当り遊技状態中においては、前述したチャレンジタイムなどが実行される。また、この場合、15R確変大当り遊技状態の終了後、高確高ベース状態(バトルモード)に移行するため、図29(M)に示すようなエンディング画面(図26(B)参照)が表示される。尚、保留内連荘報知が実行される場合は、図26(C)に示すエンディング画面が表示される。
また、攻撃の結果、バトル演出パターンPTB2−1〜3の場合は敵キャラ1002が倒れず(図29(I)参照)、味方キャラ1001が敗北して15R確変大当り以外の大当り図柄の組合せが停止表示され(図29(J)参照)、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかが発生する。また、この場合、4R確変大当り、4R通常大当り、突然確変大当り、突然通常大当り遊技状態の終了後、高確高ベース状態または低確高ベース状態(チャンスモード)に移行するため、図29(N)に示すように、「チャンスモード突入!」の文字が表示され、チャンスモードに移行した旨を示すエンディング画面が表示される。
また、攻撃の結果、バトル演出パターンPTB3−1〜3の場合は味方キャラ1001も敵キャラ1002が倒れず(図29(K)参照)、敵キャラ1002が逃走してはずれ図柄の組合せが停止表示され(図29(L)参照)、はずれであった旨(15R確変大当りまたは4R確変大当り、4R通常大当り、突然確変大当り、突然通常大当りのいずれでもない旨)を示唆する(所謂ガセのバトル演出)。この場合、遊技状態(モード)の移行はないため、バトルモードが継続される。
また、図30に示すように、「パンチ」攻撃が行われるバトル演出パターンPTB1−1―Yの場合は、「パンチ」攻撃の結果(図30(A)参照)、敵キャラ1002が倒れず(図30(B)参照)、味方キャラ1001が敗北して15R確変大当り以外の大当り図柄の組合せが仮停止表示される(図30(C)参照)。
その後、新たな味方キャラ1003が登場して味方キャラ1001も復活し(図30(D)参照)、二人の味方キャラ1001、1003により「パンチ」、「キック」、「拳」以外の攻撃(例えば、「銃」)を開始する(図30(E)参照)。そして、敵キャラ1002が倒れ(図30(F)参照)、味方キャラ1001が勝利して大当り図柄の組み合わせが停止表示され(図30(G)参照)、15R確変大当りが発生する。
このように、高確率状態であることを遊技者が認識可能なバトルモードに制御されている状態において、高確率状態であるか否かを遊技者が認識困難なチャンスモードへの移行を伴う大当りが発生するときには、大入賞口への入賞が可能な「4R通常大当り」(4R確変大当り)と、大入賞口への入賞が実質的には困難な「突然通常大当り」(突然確変大当り)とで、共通の演出を実行するようにしている。そのため、演出データの容量を抑制して、演出制御を簡素化することができる。
また、この場合に、バトルモードでの「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」に応じたファンファーレ演出、ラウンド中演出、インターバル演出、およびエンディング演出が実行される。ここで大入賞口への入賞が可能な「4R通常大当り」(4R確変大当り)と、大入賞口への入賞が実質的には困難な「突然通常大当り」(突然確変大当り)とで、共通の演出(図23(B)(C)参照)を実行するようにしている。
例えば、図23(B)、(C)に示すように、「4R通常大当り」(4R確変大当り)と、「突然通常大当り」(突然確変大当り)とで、キャラクタが街中を歩き続ける共通のラウンド中演出、インターバル演出を実行する。さらに、図29(N)に示すように、「4R通常大当り」(4R確変大当り)と、「突然通常大当り」(突然確変大当り)とで、「チャンスモード突入!」と画面に表示する共通のエンディング演出を実行する。尚、この実施の形態では、「4R通常大当り」(4R確変大当り)と、「突然通常大当り」(突然確変大当り)とでは、1ラウンドあたりの長さが異なるため(29秒と0.1秒)、「4R通常大当り」(4R確変大当り)のラウンド中演出では、「突然通常大当り」(突然確変大当り)のラウンド中演出を繰り返し実行するように設定している。
すなわち、高確率状態であることを遊技者が認識可能なバトルモードに制御されている状態において、高確率状態であるか否かを遊技者が認識困難なチャンスモードへの移行を伴う大当りが発生するときには、大入賞口への入賞が可能な「4R通常大当り」(4R確変大当り)と、大入賞口への入賞が実質的には困難な「突然通常大当り」(突然確変大当り)とで、大当り遊技状態中は共通の演出を実行するようにしている。そのため、演出データの容量を抑制して、演出制御を簡素化することができる。
そして、大当り遊技状態の終了に伴い、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り終了処理において、モードフラグにチャンスモードを示す値(例えば3)をセットする。これにより、次回の変動表示からは、チャンスモードに応じた背景指定コマンドが送信され、これを受信した演出制御用マイクロコンピュータ100は、チャンスモードに応じた背景画面を表示する。
次に、図31(A)は、バトル演出での敵キャラ決定テーブルの説明図である。バトル演出では、敵キャラ1002は前記複数種類の中から選択されるが、該複数種類の敵キャラ1002は、バトル演出で味方キャラ1001が勝利する確率(強さ)が異っており、本例では、最も強い(味方キャラ1001が勝利する確率が低い)「強敵」と、最も弱い(味方キャラ1001が勝利する確率が高い)「弱敵」と、該強敵と弱敵の中間の強さの「中敵」の3種類が設定されている。そしてバトル演出で味方キャラ1001が勝利する場合(15R確変大当りが発生する場合)には、弱敵>中敵>強敵の割合(本例では弱敵70%,中敵20%,強敵10%)で敵キャラ1002が選択される。またバトル演出で味方キャラ1001が敗北する場合(4R確変大当り,4R通常大当り,突然確変大当り,又は突然通常大当りの4種類の大当りのいずれか(以下、「その他大当り」という。)が発生する場合)には、強敵>中敵>弱敵の割合(本例では強敵70%,中敵20%,弱敵10%)で敵キャラ1002が選択される。またバトル演出で味方キャラ1001が引き分ける場合(はずれ=バトルモード継続の場合)には、任意の割合(本例では強敵50%,中敵30%,弱敵20%)で敵キャラ1002が選択される。なお敵キャラ1002の選択割合は、本例には限定されず、任意に設定可能である。
なおバトル演出は、バトルモードのみならず、チャンスモードでも実行される。このチャンスモードのバトル演出でも、敵キャラ1002は前記複数種類の中から選択されるが、該敵キャラ1002は、バトルモードのバトル演出で敗北した敵キャラ1002である「負けキャラ」に基づいて選択される。該負けキャラは、演出制御用マイクロコンピュータ100で記憶される(図31のS932)。
次に、図31(B)〜(D)は、バトルモードでの負けキャラに応じた、チャンスモードにおけるバトル演出での敵キャラ決定テーブルの説明図である。
図31(B)は、負けキャラが強敵である場合の、チャンスモードにおけるバトル演出での敵キャラ決定テーブルの説明図である。
負けキャラが強敵(即ち当該チャンスモードの直前のバトルモードにおいて強敵に負けた)であれば、当該チャンスモードのバトル演出で味方キャラ1001が勝利する場合(15R確変大当りが発生する場合)には、強敵>弱敵>中敵の割合(本例では強敵70%,中敵20%,弱敵10%)で敵キャラ1002が選択される。
即ち15R確変大当りが発生する場合には、バトル勝利する敵キャラ1002として、記憶している負けキャラと同じ敵キャラ1002(ここでは強敵)を、当該記憶している負けキャラ以外の敵キャラ1002(ここでは中敵,弱敵)よりも高確率で選択する。これによれば、チャンスモードのバトル演出におけるバトル勝利で、バトルモードのバトル演出においてバトル敗北したのと同じ敵キャラ1002が高確率で選択されることにより、一度負けたのと同じ敵キャラ1002に勝って15R確変大当りが発生する確率が高いので、負けキャラに対する遊技者の負の感情を緩和できる。即ち負けキャラに勝利すると、所謂リベンジして復活したことになって、遊技者の負の感情を緩和できるので、該負けキャラの選択確率を高めているのである。
また負けキャラが強敵であれば、当該チャンスモードのバトル演出で味方キャラ1001が敗北する場合(その他大当りが発生する場合)には、中敵>弱敵>強敵の割合(本例では中敵70%,弱敵20%,強敵10%)で敵キャラ1002が選択される。
即ちその他大当りが発生する場合には、バトル敗北する敵キャラ1002として、記憶している負けキャラと同じ敵キャラ1002(ここでは強敵)を、当該記憶している負けキャラ以外の敵キャラ1002(ここでは中敵,弱敵)よりも低確率で選択する。これによれば、チャンスモードのバトル演出におけるバトル敗北で、バトルモードのバトル演出においてバトル敗北したのと同じ敵キャラ1002が低確率で選択されることにより、一度負けたのと同じ敵キャラ1002に再び負けてその他大当りが発生する確率が低いので、負けキャラに対して遊技者から悪く思われ過ぎずに済む。即ち負けキャラに再び敗北すると、該負けキャラが遊技者から悪く思われすぎるので、該負けキャラの選択確率を低めているのである。
さらに負けキャラが強敵であれば、当該チャンスモードのバトル演出で味方キャラ1001が引き分ける場合(はずれ=チャンスモードが継続する場合)には、強敵>弱敵>中敵の割合(本例では強敵70%,中敵20%,弱敵10%)で敵キャラ1002が選択される。
即ちはずれの場合には、引き分ける敵キャラ1002として、記憶している負けキャラと同じ敵キャラ1002(ここでは強敵)を、当該記憶している負けキャラ以外の敵キャラ1002(ここでは中敵,弱敵)よりも高確率で選択する。これによれば、チャンスモードのバトル演出におけるバトル引き分けで、バトルモードのバトル演出においてバトル敗北したのと同じ敵キャラ1002が高確率で選択されることにより、一度負けたのと同じ敵キャラ1002に次は勝てるのではないかと遊技者に感じさせることができるので、該負けキャラの選択確率を高めているのである。
図31(C)は、負けキャラが中敵である場合の、チャンスモードにおけるバトル演出での敵キャラ決定テーブルの説明図である。負けキャラが中敵(即ち当該チャンスモードの直前のバトルモードにおいて中敵に負けた)であれば、当該チャンスモードのバトル演出で味方キャラ1001が勝利する場合(15R確変大当りが発生する場合)には、前記(B)で説明したのと同様の理由により、中敵>弱敵>強敵の割合(本例では中敵70%,弱敵20%,強敵10%)で敵キャラ1002が選択される。また負けキャラが中敵であれば、当該チャンスモードのバトル演出で味方キャラ1001が敗北する場合(その他大当りが発生する場合)には、前記(B)で説明したのと同様の理由により、強敵>弱敵>中敵の割合(本例では強敵70%,弱敵20%,中敵10%)で敵キャラ1002が選択される。さらに負けキャラが中敵であれば、当該チャンスモードのバトル演出で味方キャラ1001が引き分ける場合(はずれ=チャンスモードが継続する場合)には、前記(B)で説明したのと同様の理由により、中敵>弱敵>強敵の割合(本例では中敵70%,弱敵20%,強敵10%)で敵キャラ1002が選択される。
図31(D)は、負けキャラが弱敵である場合の、チャンスモードにおけるバトル演出での敵キャラ決定テーブルの説明図である。負けキャラが弱敵(即ち当該チャンスモードの直前のバトルモードにおいて弱敵に負けた)であれば、当該チャンスモードのバトル演出で味方キャラ1001が勝利する場合(15R確変大当りが発生する場合)には、前記(B)で説明したのと同様の理由により、弱敵>中敵>強敵の割合(本例では弱敵70%,中敵20%,強敵10%)で敵キャラ1002が選択される。また負けキャラが弱敵であれば、当該チャンスモードのバトル演出で味方キャラ1001が敗北する場合(その他大当りが発生する場合)には、前記(B)で説明したのと同様の理由により、強敵>中敵>弱敵の割合(本例では強敵70%,中敵20%,弱敵10%)で敵キャラ1002が選択される。さらに負けキャラが弱敵であれば、当該チャンスモードのバトル演出で味方キャラ1001が引き分ける場合(はずれ=チャンスモードが継続する場合)には、前記(B)で説明したのと同様の理由により、弱敵>中敵>強敵の割合(本例では弱敵70%,中敵20%,強敵10%)で敵キャラ1002が選択される。
以上に説明したように、バトルモードにおけるバトル演出が敗北だった場合には、負けキャラを記憶し、チャンスモードにおいてバトル演出を実行するときに、該記憶している負けキャラの種類に基づいて、敵キャラ1002を選択するので、遊技者のストレスを軽減できる。
なお(B)〜(D)のテーブルにおける敵キャラ1002の選択割合は、本例には限定されず、任意に設定可能である。また負けキャラの記憶が無い場合(例えばバトルモードに移行したことがない状態で通常モードで大当りが発生した場合)には、チャンスモードにおけるバトル演出での敵キャラ1002は、(A)のテーブルに基づいて選択される。
次に、図32は、演出制御用マイクロコンピュータ100が行うバトル演出実行処理の一例を示すフローチャートである。
まず通常モードにおいては、15R確変大当りの発生(S901),又はその他大当りの発生(S902)を待機する。このS901で15R確変大当りが発生する場合には(YES)、該15R確変大当りの終了後に、バトルモードに移行し(S911)、バトル演出をするか否か、即ち15R確変大当り(変動パターンが特殊PY0−B),その他大当り(変動パターンが特殊PZ0−B),又は特殊はずれ(変動パターンが特殊PX0−C)のいずれかが発生するか否かを判定する(S912)。
このS912でバトル演出をしない(NO)と判定した場合には、示唆演出をするか否かを判定し(S913)、示唆演出をしない(NO)と判定した場合には、前記S911に戻り、示唆演出をする(YES)と判定した場合には、該示唆演出の敵キャラ1002として任意の敵キャラ1002を選択し(S914)、該選択した敵キャラ1002で所謂ガセの示唆演出を実行して(S915)、S911に戻る。
前記S912でバトル演出をする(YES)と判定した場合には、15R確変大当り(S916),その他大当り(S917),又は特殊はずれのいずれが発生するのかを判定する。
前記S916で15R確変大当りが発生する(YES)と判定した場合には、図31(A)のテーブルで設定されている割合で、バトル勝利の敵キャラ1002を選択し(S921)、図27(A)のテーブル140Aで設定されている割合で、演出パターンを決定し(S923)、示唆演出をするか否かを判定し(S924)、示唆演出をする(YES)と判定した場合には、前記S921で選択した敵キャラ1002で示唆演出を実行し(S925)、示唆演出をしない(NO)と判定した場合と共に、当該敵キャラ1002でバトル演出(勝利)を実行して(S926)、前記S911(バトルモード)に戻る。
前記S917でその他大当りが発生する(YES)と判定した場合には、図31(A)のテーブルで設定されている割合で、バトル敗北の敵キャラ1002を選択して(S931)、該選択した敵キャラ1002を負けキャラとして記憶し(S932)、図27(B)のテーブル140Bで設定されている割合で、演出パターンを決定し(S933)、示唆演出をするか否かを判定し(S934)、示唆演出をする(YES)と判定した場合には、前記S931で選択した敵キャラ1002で示唆演出を実行し(S935)、示唆演出をしない(NO)と判定した場合と共に、当該敵キャラ1002でバトル演出(敗北)を実行して(S936)、後述するS961(チャンスモード)に戻る。
前記S917でその他大当りが発生しない(NO)、即ち特殊はずれが発生すると判定した場合には、図31(A)のテーブルで設定されている割合で、バトル引き分けの敵キャラ1002を選択し(S941)、図27(C)のテーブル140Bで設定されている割合で、演出パターンを決定し(S943)、示唆演出をするか否かを判定し(S944)、示唆演出をする(YES)と判定した場合には、前記S941で選択した敵キャラ1002で示唆演出を実行し(S945)、示唆演出をしない(NO)と判定した場合と共に、当該敵キャラ1002でバトル演出(引き分け)を実行して(S946)、前記S911(バトルモード)に戻る。
前記S902でその他大当りが発生する場合には(YES)、該その他大当りの終了後に、チャンスモードに移行し(S961)、該チャンスモードにおける可変表示回数が30回に到達したか否かを判定する(S961a)。このS961aで可変表示回数が30回に到達した(YES)と判定した場合には、高確率状態であるか否かを判定し(S961b)、高確率状態であれば(YES)、前記S911(バトルモード)に戻り、高確率状態でなければ(NO)、即ち低確率状態であれば、前記S900(通常モード)に戻る。
即ち、その他大当り(「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」)のいずれかが発生したときには、その大当り遊技状態の終了に伴って,チャンスモードに制御される。図10の(C1)(C2)、図11の(C3)に示すように、これらの大当り遊技状態の終了から30変動未満の変動については、高確率状態であるか又は低確率状態であるかにかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブル及びはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択されることになる。このようにすることで、遊技者が演出の態様や頻度の相違によって通常確率状態であるか又は高確率状態であるかを把握してしまうことを防止し、興趣の低下を抑止することができる。
一方で、その他大当り(「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」)のいずれかの大当り遊技状態の終了後、大当りが発生することなく変動回数が30に達したときには、高確率状態であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135Eを選択する、低確率状態であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135Fを選択する。その結果、高確率状態の場合には変動パターン種別として特殊演出を伴う変動パターン種別(特殊CX0−2)が選択され、特殊PX0−Uの変動パターンが選択される。この特殊PX0−Uの変動パターンは、チャンスモードからバトルモードに移行する(いわゆるモード昇格する)ことを示唆する演出である。一方、低確率状態の場合には変動パターン種別として特殊演出を伴う変動パターン種別(特殊CX0−3)が選択され、特殊PX0−Uの変動パターンが選択される。この特殊PX0−Dの変動パターンは、チャンスモードから通常モードに移行する(いわゆるモード降格する)ことを示唆する演出である。
図33を用いて具体的な演出態様を説明する。モード昇格演出を伴う特殊PX0−Uの変動パターンが選択された場合、モード降格演出を伴う特殊PX0−Dの変動パターンのいずれが選択された場合でも、図33(A)(B)に示すように、変動表示開始後に、「ラストチャンス!!」の文字が画面に表示され、図33(C)に示すように、バトルモードの表示領域と通常モードの表示領域が上下に分かれて表示される。その後、図33(D)(E)に示すように、バトルモードの表示領域と通常モードの表示領域が拡大または縮小して、あたかも両領域がせめぎ合うような態様の演出が実行される。
そして、最終的には、モード昇格演出を伴う特殊PX0−Uの変動パターンが選択された場合には、図33(F)に示すように、はずれ図柄の導出表示と共に「バトルモード突入!!」の表示が行われて、遊技者にバトルモードへの移行、すなわち高確率状態であることを報知する。一方、モード降格演出を伴う特殊PX0−Dの変動パターンが選択された場合には、図33(G)に示すように、はずれ図柄の停止表示と共に「通常モードへ」の表示が行われ、遊技者に通常モードへの移行、すなわち低確率/低ベース状態になることを報知する。このように、15R確変大当り以外の大当り(4R通常大当り、突然通常大当り、4R確変大当り、突然確変大当り)が発生し、その大当り遊技状態の終了からの変動回数が30回(低確率/高ベース状態となった場合の高ベース状態における最後の変動)となるときには、当該30回目の変動において、高確率状態であることを条件にモード昇格演出を実行し、低確率状態であることを条件にモード降格演出を実行するので、遊技者は当該30回目の変動表示の演出に注目することになり、興趣を向上させることができる。
図32に戻り、前記S961aで可変表示回数が30回に到達していない(NO)と判定した場合には、バトル演出をするか否か、即ち15R確変大当り(変動パターンが特殊PY0−C),その他大当り(変動パターンが特殊PZ0−C),又は特殊はずれ(変動パターンが特殊PX0−C)のいずれかが発生するか否かを判定する(S962)。
このS962でバトル演出をしない(NO)と判定した場合には、示唆演出をするか否かを判定し(S963)、示唆演出をしない(NO)と判定した場合には、前記S961に戻り、示唆演出をする(YES)と判定した場合には、該示唆演出の敵キャラ1002として、記憶している負けキャラに応じた敵キャラ1002を選択し(S964)、該選択した敵キャラ1002で所謂ガセの示唆演出を実行して(S965)、S961に戻る。このS964では、記憶している負けキャラを、該記憶している負けキャラ以外の敵キャラ1002よりも低確率で選択する。即ち記憶している負けキャラが強敵であれば、示唆演出の敵キャラ1002として該強敵は選択されづらい。これによれば、チャンスモードでバトル演出が実行されない場合の示唆演出では、バトルモードのバトル演出において負けたのと同じ敵キャラ1002(負けキャラ)に対応する示唆演出の態様が低確率で選択されることにより、一度負けたのと同じ敵キャラ1002に対応する示唆演出が実行される確率が低いので、負けキャラに対する遊技者の負の感情を緩和できる。
前記S962でバトル演出をする(YES)と判定した場合には、15R確変大当り(S966),その他大当り(S967),又は特殊はずれのいずれが発生するのかを判定する。
前記S966で15R確変大当りが発生する(YES)と判定した場合には、負けキャラに応じて(即ち負けキャラが記憶無しならば図31(A)のテーブル,強敵ならば図31(B)のテーブル,中敵ならば図31(C)のテーブル,弱敵ならば図31(D)のテーブルで設定されている割合で)、バトル勝利の敵キャラ1002を選択し(S971)、図27(A)のテーブル140Aで設定されている割合で、演出パターンを決定し(S973)、示唆演出をするか否かを判定し(S974)、示唆演出をする(YES)と判定した場合には、前記S971で選択した敵キャラ1002で示唆演出を実行し(S975)、示唆演出をしない(NO)と判定した場合と共に、当該敵キャラ1002でバトル演出(勝利)を実行して(S976)、前記S911(バトルモード)に戻る。
前記S967でその他大当りが発生する(YES)と判定した場合には、負けキャラに応じて(即ち負けキャラが記憶無しならば図31(A)のテーブル,強敵ならば図31(B)のテーブル,中敵ならば図31(C)のテーブル,弱敵ならば図31(D)のテーブルで設定されている割合で)、バトル敗北の敵キャラ1002を選択し(S981)、図27(B)のテーブル140Bで設定されている割合で、演出パターンを決定し(S983)、示唆演出をするか否かを判定し(S984)、示唆演出をする(YES)と判定した場合には、前記S981で選択した敵キャラ1002で示唆演出を実行し(S985)、示唆演出をしない(NO)と判定した場合と共に、当該敵キャラ1002でバトル演出(敗北)を実行して(S986)、前記S961(チャンスモード)に戻る。
前記S967でその他大当りが発生しない(NO)、即ち特殊はずれが発生すると判定した場合には、負けキャラに応じて(即ち負けキャラが記憶無しならば図31(A)のテーブル,強敵ならば図31(B)のテーブル,中敵ならば図31(C)のテーブル,弱敵ならば図31(D)のテーブルで設定されている割合で)、バトル引き分けの敵キャラ1002を選択し(S991)、図27(C)のテーブル140Bで設定されている割合で、演出パターンを決定し(S993)、示唆演出をするか否かを判定し(S994)、示唆演出をする(YES)と判定した場合には、前記S991で選択した敵キャラ1002で示唆演出を実行し(S995)、示唆演出をしない(NO)と判定した場合と共に、当該敵キャラ1002でバトル演出(引き分け)を実行して(S996)、前記S911(バトルモード)に戻る。
最後に、本発明の変形例について説明する。
本実施の形態では、左打ちしたときに遊技球は右遊技領域7Bを通過しないように構成されていたが、左打ちしたときに右打ちしたときよりも高い割合で遊技球が右遊技領域7Bを通過すれば、左打ちしたときに遊技球が右遊技領域7Bを通過するように構成されていてもよい。また、右打ちしたときに遊技球は左遊技領域7Aを通過しないように構成されていたが、右打ちしたときに左打ちしたときよりも高い割合で遊技球が左遊技領域7Aを通過すれば、右打ちしたときに遊技球が左遊技領域7Aを通過するように構成されていてもよい。
また、遊技領域7は左右2つの領域にて構成されていたが、3以上の遊技領域にて構成されていてもよい。さらに、第1遊技領域として左遊技領域7A、第2遊技領域として右遊技領域7Bが適用されていたが、第1遊技領域として右遊技領域7B、第2遊技領域として左遊技領域7Aを適用してもよい。
また、本実施の形態では、第1遊技領域としての左遊技領域7Aに設けられる所定領域の一例として、第1始動入賞口13aが適用されていたが、入賞口29a〜29cや大入賞口等、始動入賞口以外の他の入賞口やゲート、あるいは演出用の入賞口やゲート等を適用してもよい。
さらに、このような所定領域を複数設け、各領域への遊技球の進入率などを異ならせ、入賞した領域に応じて異なる特典を付与するようにしてもよく、例えばこの場合、進入率が低い領域を遊技球が通過したときほど高ポイントが付与されるようにすればよい。
また、本実施の形態では、大当り図柄が停止表示されたことに基づいて、遊技球を右遊技領域7Bを通過させることにより左遊技領域7Aを通過させるよりも遊技者にとって有利となる有利状態として大当り遊技状態に制御され、この大当り遊技状態中において左遊技領域7Aに設けられた第1始動入賞口13aに遊技球が入賞したことに基づいて特典が付与されるようになっていたが、このような有利状態は、大当り遊技状態に限定されるものではなく、例えば、右打ちすることにより遊技球がゲート32を通過して可変入賞球装置15が開放状態となる頻度が向上して遊技球が第2始動入賞口13bに遊技球が入賞しやすくなる高ベース状態(時短状態)なども含む。
また、演出制御用CPU101は、15R確変大当り遊技状態におけるチャレンジタイム(第9〜13ラウンド)において第1始動入賞口13aへ遊技球が入賞したときに、図21(C)に示す付与ポイント決定テーブルに基づいて付与ポイント数を決定することで、左遊技領域7Aを狙って遊技球を打ち出して第1始動入賞口13aを通過させれば必ず特典を得ることができるとは限らないので、大当り遊技状態において遊技者が左打ち操作する機会を増加させることができる。
尚、本実施の形態では、15R確変大当り遊技状態におけるチャレンジタイム(第9〜13ラウンド)において第1始動入賞口13aへ遊技球が入賞したときに、付与ポイント数として0ポイントを決定、つまり、ポイントを付与しないことがあるようにしていたが、入賞したときは必ずポイントを付与するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、15R確変大当り遊技状態におけるチャレンジタイム(第9〜13ラウンド)中に第1始動入賞口13aへ遊技球が入賞したときにポイント数を付与することで、操作態様を右打ちから左打ちに変更するだけでなく、その操作態様を変更するタイミングをラウンドに応じて変更する必要があるため、遊技の興趣が向上する。
尚、本実施の形態では、第9〜13ラウンド中はラウンドの開始から終了までの期間がチャレンジタイムであったが、ラウンド中における所定期間のみをチャレンジタイムとしてもよい。また、このようなチャレンジタイムを、ラウンド中における複数タイミングにおいて実行するようにしてもよい。このようにする場合、チャレンジタイムが開始されることを予告するチャレンジタイム予告を実行するようにすることで、遊技者は左打ちに変更するための準備をすることが可能となるため、左打ちに誘導しやすくなる。
また、演出制御用CPU101は、15R確変大当り遊技状態におけるチャレンジタイム(第9〜13ラウンド)中における非ボーナスタイムにて第1始動入賞口13aへ遊技球が入賞したときと、ボーナスタイムにて第1始動入賞口13aへ遊技球が入賞したときと、で異なるポイント数を付与することで、操作態様を右打ちから左打ちに変更するだけでなく、その操作態様を変更するタイミングをラウンドに応じて変更する必要があるため、遊技の興趣が向上する。
また、演出制御用CPU101は、15R確変大当り遊技状態におけるチャレンジタイム(第9〜13ラウンド)中において第1始動入賞口13aに遊技球が入賞した入賞球数に応じて異なるポイント数を付与することで、チャレンジタイム期間内に第1始動入賞口13aに複数の遊技球を通過させる必要があるため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施の形態では、チャレンジタイム中に入賞した総入賞球数に応じて付与ポイント数が異なるようになっていたが、所定期間(例えば、5秒間)中に連続入賞した遊技球数に応じてポイントを付与するようにしてもよい。
また、本発明のパチンコ遊技機1にあっては、演出制御用CPU101は、変動パターン設定処理において、モードフラグがバトルモードの値であり、大当り種別が「15R確変大当り」、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかであるときに、図27(A)〜(C)のバトル演出決定テーブル140A〜Cにおける「保留内連荘報知あり」の欄または「保留内連荘報知なしの欄」の決定割合を用いて演出パターンを決定することで、保留内連荘報知が実行されたか否かにより、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」または「15R確変大当り」となる可変表示においてバトル演出の演出パターンの出現状況を変えることができるため、保留内連荘報知の実行状況に応じた演出パターンによりバトル演出を実行することができる。
また、本実施の形態では、第2の特定遊技状態の一例として、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」を適用し、第2の特定遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値が大きい第1の特定遊技状態の一例として「15R確変大当り」を適用したが、第1の特定遊技状態は第2の特定遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値が大きい遊技状態であれば、例えば、第2の特定遊技状態の一例として「突然確変大当り」、「突然通常大当り」を適用し、第1の特定遊技状態の一例として「4R確変大当り」、「4R通常大当り」を適用してもよく、大当り種別は種々に変更可能である。
また、第2の特定遊技状態よりも遊技者に付与する遊技価値が大きい第1の特定遊技状態とは、例えば、大当り遊技状態中において遊技者に付与される賞球数が多い大当り遊技状態、つまり、ラウンド数が多い大当りやラウンド中における大入賞口の開放期間が長い大当りだけでなく、例えば、大当り遊技状態の終了後に移行する遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(高ベース状態や確変状態など)である大当り遊技状態(確変大当り)等を含む。よって、例えば、第2の特定遊技状態として、大当り遊技状態の終了後に低確高ベース状態に移行する「4R通常大当り」、「突然通常大当り」を適用し、第1の特定遊技状態として、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態に移行する「4R確変大当り」、「突然確変大当り」を適用してもよい。
なお、第1の特定遊技状態と第2の特定遊技状態とは、第1の特定遊技状態の方が遊技者に付与する遊技価値が大きい(有利度が高い)ものには限らず、第2の特定遊技状態の方が有利度が高いものであっても良く、即ち第2の特定遊技状態は第1の特定遊技状態と異なるものであれば良い。
また、本実施の形態では、バトル演出において実行される演出パターンとして、味方キャラ1001の攻撃パターンが異なる複数種類のパターンが選択可能とされていたが、このような演出態様は、味方キャラが敵キャラに攻撃し、結果として味方キャラが勝利、敗北、引き分けのいずれかになることにより、第2の特定遊技状態である「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」または第1の特定遊技状態である「15R確変大当り」になるかを示唆するようになっていたが、このようにキャラクタが対決する演出態様に限定されるものではなく、味方キャラが敵キャラの攻撃をかわして勝利または当てられて敗北するかによって、第2の特定遊技状態である「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」または第1の特定遊技状態である「15R確変大当り」になるかを示唆するようにしてもよい。さらに、このようなキャラクタによる対決演出態様に限定されるものではなく、種々に変更可能である。
また、演出制御用CPU101は、変動パターン設定処理において、モードフラグがバトルモードの値であり、表示結果がはずれであるときに、図27(A)〜(C)のバトル演出決定テーブル140A〜Cにおける「保留内連荘報知あり」の欄または「保留内連荘報知なし」の欄の決定割合を用いて演出パターンを決定することで、報知演出が実行されたか否かにより、第2の特定遊技状態及び第1の特定遊技状態のいずれにもならない可変表示において特殊演出の演出態様の出現状況を変えることができるため、報知演出の実行状況に応じた演出態様により特殊演出を実行することができる。
また、演出制御用CPU101は、変動パターン設定処理において、モードフラグがバトルモードの値であり、大当り種別が「15R確変大当り」であるときに、図27(A)のバトル演出決定テーブル140Aにおける「保留内連荘報知なし」の欄の決定割合を用いて「パンチ(通常)」の演出パターンを決定することで、保留内連荘報知がなされず、信頼度が最も高い演出態様ではない演出態様にてバトル演出が実行された場合でも15R確変大当りになることがあるため、意外性を高めることができる。
また、演出制御用CPU101は、変動パターン設定処理において、モードフラグがバトルモードの値であり、大当り種別が「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかであるときに、図27(B)のバトル演出決定テーブル140Bにおける「保留内連荘報知なし」の欄の決定割合を用いて「パンチ(通常)」の演出パターンを決定することで、保留内連荘報知がなされず期待できない状態で、信頼度が最も低い演出態様ある演出態様にてバトル演出が実行されて遊技者の期待感が低減されることを防止できる。
また、演出制御用CPU101は、変動パターン設定処理において、モードフラグがバトルモードの値であり、表示結果がはずれであるときに、図27(C)のバトル演出決定テーブル140Cにおける「保留内連荘報知なし」の欄の決定割合を用いて「パンチ(通常)」の演出パターンを決定することで、保留内連荘報知がなされず期待できない状態で、信頼度が最も低い演出態様ある演出態様にてバトル演出が実行されて遊技者の期待感が低減されることを防止できる。
また、演出制御用CPU101は、変動パターン設定処理において、モードフラグがバトルモードの値であり、大当り種別が「15R確変大当り」であるときに、図27(A)のバトル演出決定テーブル140Aにおける「保留内連荘報知なし」の欄の決定割合を用いて「パンチ(復活)」の演出パターンを決定することで、保留内連荘報知がなされず、信頼度が最も高い演出態様ではない演出態様にてバトル演出が実行された場合でも15R大当りになることがあるため、意外性を高めることができる。
尚、本実施の形態では、モードフラグがバトルモードの値であり、大当り種別が「15R確変大当り」または「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかであるときに、保留内連荘報知が実行されたか否かに応じて異なる割合でバトル演出パターンを選択するようになっていれば、各パターンの決定割合は上記のものに限定されるものではない。
また、本実施の形態では、バトルモード中に「15R確変大当り」、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかとなった場合、大当り遊技状態の終了後から8変動が終了するまでの期間において、保留内連荘報知が実行されたか否かに応じて異なる割合で演出パターンを決定するようになっていたが、大当り遊技状態の終了後から該大当り遊技状態の終了時において保留記憶バッファに記憶されている保留記憶数分の変動表示が終了するまでの期間において、保留内連荘報知が実行されたか否かに応じて異なる割合で演出パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、大当り遊技状態の終了時において第1保留記憶バッファに記憶されている第1保留記憶数(本実施の形態では4)と第2保留記憶バッファに記憶されている第2保留記憶数(本実施の形態では4)との最大合算保留記憶数(本実施の形態では8)に対応する変動表示が終了するまでの期間において、バトルモード中に「15R確変大当り」、「4R通常大当り」、「突然通常大当り」、「4R確変大当り」、「突然確変大当り」のいずれかとなった場合、保留内連荘報知が実行されたか否かに応じて異なる割合で演出パターンを決定するようになっていた。つまり、大当り遊技状態の終了時において合算保留記憶数が最大の8である場合に、遊技者が遊技を実行せずに全ての保留記憶を消化させる場合があることを考慮して、大当り遊技状態の終了時に記憶されている保留記憶数に関わらず、最大合算保留記憶数(本実施の形態では8)に対応する変動表示が終了するまでの期間において、保留内連荘報知が実行されたか否かに応じて異なる割合で演出パターンを決定するようにしていたが、本実施の形態では、第2保留記憶を第1保留記憶よりも優先して消化するものであるため、第2保留記憶数である4を保留内連荘報知が実行されたか否かに応じて異なる割合で演出パターンを決定する期間としてもよい。
また、本実施の形態では、保留内連荘報知が実行されたときにおける大当り遊技状態の終了後から8変動が終了するまでの期間と、大当り遊技状態の終了後9変動目以降のバトルモード期間とで、同じ割合で演出パターンを決定するようになっていたが、それぞれの場合で別個の割合にて決定するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、「4R確変大当り」や「突然確変大当り」が発生した場合には、必ず、高確率状態であるか又は低確率状態であるかを遊技者が認識困難なチャンスモードに移行する例について説明したが、これに限らず、「4R確変大当り」や「突然確変大当り」が発生した場合に、一定の割合で、高確率状態であることを遊技者が認識可能な演出モード(例えば上記実施の形態のバトルモード)に移行するようにしても良い。
上記の実施の形態において、通常モードに制御されているときには、「4R通常大当り」(4R確変大当り)のように大入賞口への入賞を期待できる大当りが発生するときと、「突然通常大当り」(突然確変大当り)のように実質的に大入賞口への入賞を期待できない大当りが発生するときとで、当該大当りを伴う可変表示中の演出態様を異ならせるようにしても良い。また、通常モードに制御されているときに、「4R通常大当り」(4R確変大当り)のように大入賞口への入賞を期待できる大当りが発生したときと、「突然通常大当り」(突然確変大当り)のように実質的に大入賞口への入賞を期待できない大当りが発生したときとで、大当り遊技状態に係る演出(ファンファーレ演出、ラウンド中演出、インターバル演出、およびエンディング演出)の演出態様を異ならせるようにしても良い。
上記の実施の形態では、高確率状態であることを遊技者が認識可能なバトルモードに制御されているときに、「4R通常大当り」(4R確変大当り)のように大入賞口への入賞を期待できる大当りが発生したときと、「突然通常大当り」(突然確変大当り)のように実質的に大入賞口への入賞を期待できない大当りが発生したときとで、ファンファーレ演出、ラウンド中演出、インターバル演出、およびエンディング演出を全て共通の演出態様とする例について説明したが、これらのうちの一部(例えばラウンド中演出とインターバル演出)のみを共通の演出態様とするようにしても良い。例えば、ファンファーレ演出については、4R通常大当りの場合に「スモール大当り」と表示し、突然通常大当りの場合にはチャンスモードに移行することを示唆する演出を実行するようにしても良い。
上記の実施の形態では、高確率状態であるか又は低確率状態であるかを遊技者が認識困難なチャンスモードに制御されているときに、「4R通常大当り」(4R確変大当り)のように大入賞口への入賞を期待できる大当りが発生したときと、「突然通常大当り」(突然確変大当り)のように実質的に大入賞口への入賞を期待できない大当りが発生したときとで、ファンファーレ演出、ラウンド中演出、インターバル演出、およびエンディング演出を全て共通の演出態様とする例について説明したが、これらのうちの一部(例えばラウンド中演出、インターバル演出、およびエンディング演出)のみを共通の演出態様とするようにしても良い。例えば、ファンファーレ演出については、「4R通常大当り」(4R確変大当り)の場合に「スモール大当り」と表示し、「突然通常大当り」の場合にはチャンスモードが継続することを示唆するというように、演出態様を異ならせるようにしても良い。
上記の実施の形態では、高確率状態であることを遊技者が認識可能なバトルモードに制御されているときに、「4R通常大当り」(4R確変大当り)のように大入賞口への入賞を期待できる大当りが発生したときと、「突然通常大当り」(突然確変大当り)のように実質的に大入賞口への入賞を期待できない大当りが発生したときとで、共通のラウンド中演出を実行するにあたり、「4R通常大当り」(4R確変大当り)のラウンド中演出として、「突然通常大当り」(突然確変大当り)のラウンド中演出を繰り返す例について説明したが、例えば、以下のようにしても良い。「突然通常大当り」(突然確変大当り)の1ラウンド目のラウンド中演出と、インターバル演出と、2ラウンド目のラウンド中演出とを繋げた演出を、連続性を持たせた1単位の演出としておく。この1単位の演出の演出時間は、1ラウンドの開放時間が0.1秒で固定されているため一定である。そして、「4R通常大当り」(4R確変大当り)の1ラウンド目のラウンド中演出開始から4ラウンド目のラウンド中演出終了まで(その間の3つのインターバル演出を含む)の期間は、その1単位の演出を繰り返し実行するようにしても良い。このようにすることで、「4R通常大当り」(4R確変大当り)が発生したときと、「突然通常大当り」(突然確変大当り)が発生したときとで、いずれの場合も大当り遊技状態の期間において連続性のある演出を実行することができる。
上記の実施の形態では、高確率状態であるか又は低確率状態であるかを遊技者が認識困難なチャンスモードに制御されているときに、「4R通常大当り」(4R確変大当り)のように大入賞口への入賞を期待できる大当りが発生したときと、「突然通常大当り」(突然確変大当り)のように実質的に大入賞口への入賞を期待できない大当りが発生したときとで、共通のラウンド中演出を実行するにあたり、「4R通常大当り」(4R確変大当り)のラウンド中演出として、「突然通常大当り」(突然確変大当り)のラウンド中演出を繰り返す例について説明したが、例えば、以下のようにしても良い。「突然通常大当り」(突然確変大当り)の1ラウンド目のラウンド中演出と、インターバル演出と、2ラウンド目のラウンド中演出とを繋げた演出を、連続性を持たせた1単位の演出としておく。この1単位の演出の演出時間は、1ラウンドの開放時間が0.1秒で固定されているため一定である。そして、「4R通常大当り」(4R確変大当り)の1ラウンド目のラウンド中演出開始から4ラウンド目のラウンド中演出終了まで(その間の3つのインターバル演出を含む)の期間は、その1単位の演出を繰り返し実行するようにしても良い。このようにすることで、「4R通常大当り」(4R確変大当り)が発生したときと、「突然通常大当り」(突然確変大当り)が発生したときとで、いずれの場合も大当り遊技状態の期間において連続性のある演出を実行することができる。
また、「4R通常大当り」(4R確変大当り)の1ラウンド目のラウンド中演出開始から4ラウンド目のラウンド中演出終了まで(その間の3つのインターバル演出を含む)を繋げた演出を、連続性を持たせた1単位の演出としておき、「突然通常大当り」(突然確変大当り)の1ラウンド目のラウンド中演出と、インターバル演出と、2ラウンド目のラウンド中演出において、その1単位の演出の一部のみを実行するようにしても良い。
上記の実施形態では、図6に示すように、第2モード(チャンスモード)が、可変表示回数が所定回数(30回)に到達すると終了して、第1モード(バトルモード)又は通常モードに移行する例について説明したが、該第2モードの終了はこれに限定されず、その他の所定条件が成立すると第2モードが終了するものであっても良い。
上記の実施形態では、所定の課題が達成される成功態様又は該課題が達成されない失敗態様で終了する特殊演出が、敵キャラ1002に勝利又は敗北で終了するバトル演出である例について説明したが、これに限らず、該特殊演出は、例えば成否を問うスポーツであっても良い。具体的には、アーチェリーであれば、強さが異なる複数種類の敵キャラ1002に相当するものとして、大きさが異なる複数種類の的を用意し、その的に当たることを課題として、当たれば成功、当たらなければ失敗とする。またサッカーのペナルティキックであれば、強さが異なる複数種類の敵キャラ1002に相当するものとして、技量が異なる複数種類のゴールキーパーを用意し、そのゴールキーパーからゴールを奪うことを課題とし、奪えれば成功、奪えなければ失敗とする。即ち特殊演出は、所定の課題が達成される成功態様又は該課題が達成されない失敗態様で終了するものであれば、その具体的な態様は特に限定されない。
上記の実施形態では、チャンスモードの直前のバトルモードにおける負けキャラの種類に基づいて敵キャラ1002が選択される例について説明したが、これに限らず、該負けキャラの履歴を記憶しておき、直前の負けキャラのみならず遡った負けキャラも参照して、敵キャラ1002が選択されるようにしても良い。例えば同一の敵キャラ1002に複数回負けている場合には、当該苦手キャラに応じて敵キャラ1002を選択するようにしても良い。
上記の実施形態では、図31に示すように、チャンスモードのバトル演出で勝利する場合に、所定の課題が達成される確率が最も低い演出態様(強敵)であっても選択される例について説明したが、当該確率が最も低い演出態様は選択されないようにしても良い。これによれば、当確率が最も低い演出態様は選択されると、成功する見込みが低いと判断して、特殊演出(バトル演出)への興味が減るところ、最後まで該特殊演出に注目させることができ、興趣の低下を防ぐことができる。
上記の実施形態では、図31(B)〜(D)に示すように、チャンスモードにおけるバトル演出で、敗北する場合には負けキャラが敵キャラ1002として選択されがたい例について説明したが、これに限らず、敗北する場合に負けキャラが敵キャラ1002として選択されやすいように設定して、当該負けキャラで徹底的に負けるように設計しても良く、これによれば、開発者の思惑通りに設計することができる。
上記の実施形態では、図32に示すように、バトルモードでのバトル演出における負けキャラを記憶し(S932)、該記憶している負けキャラに応じて、チャンスモードでのバトル演出における敵キャラ1002を選択する(S971,S981,S991)例について説明したが、該負けキャラに代えて、バトルモードでのバトル演出において負けた攻撃パターン(図27に示すパンチ,キック,又は拳)を記憶し、該記憶している負けの攻撃パターンに応じて、チャンスモードでのバトル演出における攻撃パターンを選択するものであっても良い。即ち複数種類の演出態様は、敵キャラ1002には限られず、攻撃パターンであっても良い。
上記の実施形態では、図27に示すように、保留内連荘報知が有るか否かで、攻撃パターン(パンチ,キック,又は拳)の決定確率が異なる例について説明したが、これに限らず、保留内連荘報知が有るか否かで、敵キャラ1002(強敵,中敵,又は弱敵)の決定確率が異なるものであっても良い。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。