以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
本発明の一実施形態は、例えば光学レンズにより形成される光学像を固体撮像素子を用いて光電変換し、これによって得られる画像信号を静止画像や動画像を表わすデジタルデータとして記録媒体に記録し、また記録媒体に記録されたデジタル画像データに基いて静止画像や動画像を表示装置に再生表示し得るように構成され、かつ他の機器との通信接続し得る機能を有する撮影機器(以下、単にカメラという)を複数用いる撮影システムを例示するものである。
なお、以下の説明に用いる各図面においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各構成要素毎に縮尺を異ならせて示している場合がある。したがって、本発明は、これらの図面に記載された構成要素の数量,構成要素の形状,構成要素の大きさの比率及び各構成要素の相対的な位置関係は、図示の形態のみに限定されるものではない。
まず、本発明の一実施形態の撮影システムの概略構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態の撮影システムを示す図である。詳しくは、本実施形態の撮影システムを構成する複数の撮影機器(主体カメラと従属カメラ)の各内部構成の主要部を示すブロック構成図である。
本実施形態の撮影システムは、複数の撮影機器(カメラ)からなる。なお、以下に説明する一実施形態においては、図1に示すように、本発明を適用した撮影システムの最も単純な構成例として二台のカメラによって構成した例を示す。即ち、本実施形態の撮影システムは、主体となる撮影機器(カメラ)であり第1の撮影機器である主体カメラ1と、この主体カメラ1からの指示を受けて従属的に用いられる撮影機器(カメラ)であり第2の撮影機器である従属カメラ2とによって構成される。
図1に示すように、主体カメラ1は、信号処理制御部11と、撮像素子12及び撮影レンズ13(図1では単にレンズと表記している)からなる第1撮像部14と、操作部15と、第1カメラ通信部16(図1では単に第1通信部と表記している)と、加速度センサ17と、表示部18と、タッチパネル18bと、時計部19と、記録部20等を有して構成されている。
信号処理制御部11は、主体カメラ1の全体の動作を統括的に制御する制御部としての機能を備え、各種構成ユニットの制御信号を処理すると共に、第1撮像部14によって取得された画像信号(画像データ)に対する各種の信号処理等を行う信号処理部としての機能を備えた回路部である。
この信号処理制御部11の内部には、エリア特定部11bと、画像サイズ指定部11cと、通信制御部11dと、タイミング指定部11eと、合成制御部11fと、表示制御部11h等の各種の回路部が具備されている。
このうち、エリア特定部11bは、使用者によるタッチパネル18b若しくは操作部15のうちの所定の操作部材の操作によって生じる指示信号(具体的にはサブ画像の配置領域を指定するエリア指定指示信号;詳細は後述する。図9参照)を受けて表示部18に表示中のライブビュー画像の範囲内から使用者が指定したエリアを特定するための座標等を算出する回路部である。
画像サイズ指定部11cは、上記エリア特定部11bによって特定された領域のエリア情報に対応する画像サイズ(例えば矩形画像枠の縦横画素数等)を指定する回路部である。この画像サイズ指定部11cによって指定された画像サイズ情報は、主体カメラ1から従属カメラ2へと送信される画像要求指示信号に添付されて、従属カメラ2へと送信される。
通信制御部11dは、本主体カメラ1の第1カメラ通信部16を制御して、他の従属カメラ2の通信部(本例では第2カメラ通信部26;詳細は後述する)との間で各種の指示信号のやりとりやデータ通信等の通信接続を行なう制御回路部である。なお、本実施形態の撮影システムにおいて適用されるカメラ同士の通信手段としては、例えばWiFi(ワイファイ;Wireless Fidelity)等、デバイス間の相互接続を行うための通信規格に従った無線通信手段や、その他の有線による通信手段等、従来一般的に利用されている機器間通信手段を適用する。したがって、通信手段の構成についての詳述は省略する。
タイミング指定部11eは、上記通信制御部11dによって従属カメラ2に対する画像要求指示信号等を送信する際に、その画像要求指示信号が発生したタイミング情報(例えば時間情報等)を指定する回路部である。タイミング指定部11eは、例えば時計部19を参照して画像要求指示信号発生タイミングに対応する時間情報等を取得し、通信制御部11dから送信される画像要求指示信号に上記時間情報等を添付する。この時間情報等を含む画像要求指示信号を受信した従属カメラ2では、受信した画像要求指示信号に応じて主体カメラ1へ送信する送信対象の画像データを選択する際に上記時間情報等を利用する。
合成制御部11fは、当該主体カメラ1で取得した画像データに基く画像に対して、従属カメラ2から送信されてきたサブ画像データに基く画像を、上記エリア特定部11bによって特定された領域に合成する画像合成処理を施す回路部である。
表示制御部11hは、表示部18を駆動制御する制御回路部である。表示制御部11hは、撮像素子12及び撮影レンズ13からなる第1撮像部14によって取得された画像信号を受けて、表示部18の表示パネルに画像を表示させるための制御を行う。
上記第1撮像部14は、被写体からの光を透過させて被写体の光学像を形成する撮影光学系である撮影レンズ13と、この撮影レンズ13によって形成された被写体像を受けて光電変換処理を行う撮像素子12とを含んで構成されるユニットである。
撮像素子12は、例えばCCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子)等の回路素子を用いたCCDイメージセンサー若しくはMOS(Metal Oxide Semiconductor;金属酸化膜半導体)等を用いたMOS型イメージセンサー等の固体撮像素子である光電変換素子等が適用される。撮像素子12によって生成されたアナログ画像信号は、信号処理制御部11へと出力されて、この信号処理制御部11においてデジタル変換された後、各種の画像信号処理が施される。
操作部15は、主体カメラ1の外装部分に設けられる通常の押しボタン式若しくはスライド式,ダイヤル式等の形態の各種の操作部材であって、使用者による操作を受けて各種の指示信号を発生させる操作部材を一括して含めた操作用の構成部である。この操作部15としては、後述するタッチパネル18bも含まれる。
第1カメラ通信部16は、後述する従属カメラ2の第2通信部である第2カメラ通信部26との間で通信接続を行なうことによって、主体カメラ1と従属カメラ2との間で各種の制御信号,情報信号,画像データ等の送受信を媒介するための主体カメラ(第1カメラ)1側の通信用回路部である。
加速度センサ17は、カメラ1の傾き状態や縦位置,横位置等の姿勢を判定する検出回路部である。
表示部18は、撮像素子12から出力された画像信号若しくは記録部20により伸長処理された画像信号等に基いて、上記表示制御部11hの制御下で画像表示を行う構成部である。
タッチパネル18bは、表示部18の表示パネルの外面側に重ねて配置されており、使用者が表示パネルの表示画面に対応する所定領域に対してタッチ操作やスライド操作等を行うと、これに応じて各種の操作指示信号が発生するように構成された操作部である。このタッチパネル18bからの指示入力信号は信号処理制御部11へと送られて、この信号処理制御部11において、入力された指示信号に応じた制御が実行される。
時計部19は、いわゆるリアルタイムクロック(Real-Time Clock;RTC)と言われるコンピュータの内部時計である。時計部19は、例えばデータファイル等の日時情報の付与を行ったり、制御処理中における計時や時間制御等の際に利用される。
記録部20は、撮像素子12から出力された画像信号を記録用のデータに変換する回路部と、この回路部によって生成された画像データを記録する記録媒体と、この記録媒体を駆動制御する制御部等を含んで構成される構成部である。ここで行われる画像信号の変換処理としては、例えば信号圧縮処理等を行って記録形態の画像データ変換する処理や、記録媒体に記録済みの画像データを読み込んで伸長処理等を施して画像信号を復元させる信号処理等である。なお、この種の圧縮伸長処理については、記録部20に限らず、例えば信号処理制御部11によって実行するような形態としてもよい。その場合には、記録部20は、少なくとも記録媒体と、記録媒体を駆動制御する回路部を含むように構成すればよい。
一方、従属カメラ2は、上記主体カメラ1と略同様の構成からなるものである。即ち、図1に示すように、従属カメラ2は、信号処理制御部21と、撮像素子22及び撮影レンズ23(図1では単にレンズと表記している)からなる第2撮像部24と、操作部25と、第2カメラ通信部26(図1では単に第2通信部と表記している)と、表示部28と、タッチパネル28bと、時計部29と、記録部30等を有して構成されている。
信号処理制御部21は、上記主体カメラ1における信号処理制御部11と略同様の機能を有する。即ち、信号処理制御部21は、従属カメラ2の全体の動作を統括的に制御する制御部としての機能を備え、各種構成ユニットの制御信号を処理すると共に、第2撮像部24によって取得された画像信号(画像データ)に対する各種の信号処理等を行う信号処理部としての機能を備えた回路部である。
信号処理制御部21の内部には、通信制御部21dと、タイミング指定部21eと、リサイズ部21gと、表示制御部21h等の各種の回路部が具備されている。
このうち、通信制御部21dは、上記主体カメラ1の通信制御部11dと略同様の構成及び機能を有し、上記通信制御部11dと連繋する制御回路部である。即ち、従属カメラ2の通信制御部21dは、本従属カメラ2の第2カメラ通信部26を制御して、上記主体カメラ1の通信部16との間で各種の指示信号のやりとりやデータ通信等の通信接続を実現する制御回路部である。通信制御部21dによる通信制御手段は、上記通信制御部11dと同様に、例えばWiFi(ワイファイ;Wireless Fidelity)等の無線通信手段や、その他の有線通信手段等の一般的な機器間通信手段が適用される。
タイミング指定部21eは、上記主体カメラ1のタイミング指定部11eと略同様の構成及び機能を有し、上記タイミング指定部11eと連繋する回路部である。即ち、タイミング指定部21eは、第2撮像部24によって画像データが取得される際に、その撮影指示信号の発生したタイミング情報(例えば時間情報等)を指定する回路部である。タイミング指定部21eは、例えば時計部29を参照して撮影指示信号発生タイミングに対応する時間情報等を取得し、第2撮像部24によって取得された画像データに上記時間情報等を添付する。従属カメラ2は、記録済み画像データに含まれる時間情報等と、主体カメラ1から受信した画像要求指示信号に含まれる時間情報等と、に基いて、主体カメラ1へ送信する送信対象の画像データを選択する。
リサイズ部21gは、従属カメラ2の第2撮像部24によって取得され送信対象とされた画像データに対し所定の画像処理、例えば画像サイズの縮小等を行なう画像リサイズ処理等を施す信号処理回路部である。リサイズ部21gは、上記主体カメラ1からの画像要求指示信号に含まれる画像サイズ情報(上記主体カメラ1の画像サイズ指定部11cによって指定される)に基いて対応する画像サイズとなるように送信対象の画像データのリサイズ処理を実行する。
表示制御部21hは、上記主体カメラ1の表示制御部11hと略同様の構成及び機能を有し、表示部28を駆動制御する制御回路部である。表示制御部21hは、撮像素子22及び撮影レンズ23からなる第2撮像部24によって取得された画像信号を受けて、表示部28の表示パネルに画像を表示させるための制御を行う。
上記第2撮像部24は、被写体からの光を透過させて被写体の光学像を形成する撮影光学系である撮影レンズ23と、この撮影レンズ23によって形成された被写体像を受けて光電変換処理を行う撮像素子22とを含んで構成されるユニットである。
撮像素子22,撮影レンズ23は、上記主体カメラ1における撮像素子12,撮影レンズ13と同様の機能を有し、略同等のものが適用されている。
また、操作部25,第2カメラ通信部26,表示部28,タッチパネル28b,時計部29,記録部30等の構成部は、上記主体カメラ1における操作部15,第1カメラ通信部16,表示部18,タッチパネル18b,時計部19,記録部20等の構成部にそれぞれ対応し略同様の機能を有し、かつ略同等のものが適用されている。例えば、第2カメラ通信部26は、上記第1カメラ通信部16との間で通信接続を行なうことによって、主体カメラ1と従属カメラ2との間で各種の制御信号,情報信号,画像データ等の送受信を媒介するための従属カメラ(第2カメラ)2側の通信用回路部である。
なお、本実施形態の撮影システムにおける主体カメラ1,従属カメラ2は、上述した構成部以外にもその他の各種構成ユニット等を有して構成されているものであるが、それらの各種構成ユニット等は、本発明に直接関連しない構成であるので、従来の一般的なカメラと同様の構成を具備するものとして、その詳細説明及び図示を省略している。
図1において図示を省略した構成ユニットとしては、例えば、主体カメラ1及び従属カメラ2の双方に、撮影時の露出調整のために撮影光学系を透過する光束の光量を調整するためのシャッター機構や絞り機構等がある。本実施形態の主体カメラ1,従属カメラ2に適用されるシャッター機構としては、従来のカメラと同様構成のもの、具体的には例えばフォーカルプレーンシャッターやレンズシャッター等である。そして、シャッター機構や絞り機構等は、信号処理制御部11によって駆動制御される。
また、本実施形態の撮影システムにおいては、図1に示すように、主体カメラ1及び従属カメラ2の形態としては、カメラ本体部と撮影レンズ(撮影光学系)とを一体に構成したいわゆるレンズ一体型カメラを例に挙げて説明するものであるが、本発明を適用することのできるカメラの形態としては、この形態に限られることはなく、例えばカメラ本体と撮影レンズ鏡筒とを別体に構成し、カメラ本体に対して撮影レンズ鏡筒を着脱自在に構成したいわゆるレンズ交換式カメラであっても全く同様に本発明は適用し得る。
さらに、本実施形態の撮影システムにおいては、図1に示すように、主体カメラ1の構成と、従属カメラ2の構成とを異なるものとして説明しているが、この形態に限らず、例えば、主体カメラ1と従属カメラ2とを全く同様構成のものを用いて撮影システムを構築する形態でもよい。その場合には、カメラの信号処理制御部の内部構成を、上記信号処理制御部11及び信号処理制御部21の構成を全て含めるように構成し、使用者による設定によって、一方を主体カメラとし、他方を従属カメラとして使用し得るように構成すればよい。
換言すれば、上記主体カメラ1として機能するためには、信号処理制御部11は少なくともエリア特定部11bと、画像サイズ指定部11cと、通信制御部11dと、合成制御部11fと、を具備しておればよく、場合によって、さらにタイミング指定部11eと、表示制御部11hとを具備していればよい。一方、従属カメラ2として機能するためには、信号処理制御部21は少なくとも通信制御部21dと、リサイズ部21gと、を具備しておればよく、場合によって、さらにタイミング指定部21eと、表示制御部21hと、を具備していればよい。
また、複数のカメラを全く同仕様のカメラで撮影システムを構成して使用する際には、一方を主体カメラとして機能させ他方を従属カメラとして機能させて使用している最中に、任意に設定を変更することで、主体カメラを従属カメラとして、また従属カメラを主体カメラとして機能するよう、互いの機能を入れ換えるような使用方法も可能である。
このように構成された本実施形態の撮影システムを用いて撮影を行う際の作用を、以下に説明する。
上述したように、本実施形態の撮影システムは、少なくとも主体カメラ1と従属カメラ2との複数のカメラによって構成され、撮影動作時には、これら複数のカメラ間でデータ通信接続を行うことによって連繋させる。そのために、本撮影システムに適用される複数のカメラ(1,2)においては、撮影を行ない得る撮影動作モードの中の一つの動作形態(動作モード)として、通常の撮影モードのほかに、他の機器(カメラ)との間で指示信号の送受信や画像データ通信等を行なって自己を含む複数のカメラが連繋して撮影を行うことができるようにした連繋撮影モードを有する。
本実施形態の撮影システムにおいては、例えば、カメラ同士を通信接続することによって、主体となる一方のカメラ(主体カメラ,メインカメラ等という)の使用者の作図意図等を、従属的な他方のカメラ(従属カメラ,サブカメラ等という)の使用者に伝えることができるようにしている。これにより、従属カメラの使用者は主体カメラの使用者の意図に従った撮影画像を取得する行動がとれる。そして、従属カメラでは、取得した画像データについて、所定の画像処理(例えば縮小リサイズ処理等)を行なった上で、生成された画像データを主体カメラへと送信する。これを受けて主体カメラ側では、受信した従属カメラからの画像データと、主体カメラ側で取得された撮影画像データとに基いて画像合成処理を行なう。これにより、主体カメラ側では、自身で取得した画像データに加えて他のカメラ(従属カメラ)で取得された複数の画像データを用いて、所望の構成の一つの組写真若しくは合成画像を容易に生成することができるようにしている。
この場合において、第1カメラである主体カメラは、例えば主体(メイン)となる画像を撮影するカメラとしての役目をなし、第2カメラに対して指示を出し、第2カメラによって取得された画像を取り込んで、最終的な合成画像を生成し得る機能を有する。また、第2カメラである従属カメラは、例えば上記主体カメラの主体画像に対して従属(サブ)する画像を撮影するカメラとしての役目をなし、第1カメラからの要求に応じて、自身が取得した画像データに基く加工済みのサブ画像(例えば縮小リサイズ加工済画像データ等)を第1カメラへと送信する機能を有する。
また、ここで、主体カメラ(第1カメラ)によって取得されるメイン画像は、最終的に生成される一枚の合成画像中において主要な領域を占める画像(例えば占有面積が大きい画像等)と定義する。一方、従属カメラ(第2カメラ)によって取得されるサブ画像は、最終的に生成される一枚の合成画像中の一部の領域に貼り付け合成される画像(例えば縮小リサイズ画像等)と定義する。
本実施形態の撮影システムに適用される複数のカメラ(1,2)は、例えば撮影動作モードで動作している状態で使用者が特にモード切り換え操作等を意図して行なわなくても、通常の撮影モードからシームレスに連繋撮影モードへと移行し得るように構成されている。例えば、カメラ(1,2)が通常の撮影モードで動作している時に、連繋撮影モードとして動作させるための所定の操作(具体的な操作は後述するが、例えばサブ画像配置エリア指定操作等)が使用者によって意図的に行われると、これを受けて、カメラは連繋撮影モードへとシームレスに移行すると同時に、主体カメラ1としての設定がなされ、以降は主体カメラ1としての連繋撮影モードによる動作制御、例えば機器同士の通信制御等が実行される。こうして主体カメラ1に設定される機器に対して、その近辺で使用されている他のカメラは、主体カメラ1から送信された指示信号を受信することによって、連繋撮影モードへとシームレスに移行すると同時に、従属カメラ2としての設定がなされ、以降は従属カメラ2としての連繋撮影モードによる動作制御、例えば機器同士の通信制御等が実行される。したがって、本実施形態の撮影システムに適用されるカメラは、少なくとも撮影動作モードに設定されて起動している状態では、通信部(16,26)が受信待機した状態になっているものとする。そして、連繋撮影モードで動作する際の各種パラメータの設定は、例えばカメラのメニュー設定操作によって行なうことができるようになっている。
なお、上記撮影システムに適用されるカメラにおいては、上述の構成例とは別に、例えば連繋撮影モードへと切り換えるためのモード切り換え操作部材を別に設け、このモード切り換え操作部材を用いて使用者が意図して切り換え操作等を行なうことによって、通常撮影モードと連繋撮影モードとを適宜任意に切り換えられるような構成としてもよい。さらに、連繋撮影モードへの切り換え操作の別の手段としては、カメラの各種設定を行なうためのメニュー設定操作によるように構成することもできる。
また、本撮影システムにおける主体カメラ1と従属カメラ2とのそれぞれは、異なる使用者によって操作される。各使用者は、それぞれが所持するカメラ1,2を用いて、例えば同一の被写体を撮影対象として同時進行的に並行して撮影行為を行なう。本実施形態では、例えば人物を撮影対象とする撮影動作の例を示す(図2〜図7参照)。
図2〜図7は、本実施形態の撮影システムを用いて撮影を行う際の作用を説明する作用概念図である。なお、図2,図4,図6において、符号101で示す第1使用者が所持し使用しているカメラを主体カメラ1とする。また、符号102で示す第2使用者が所持し使用しているカメラを従属カメラ2とする。そして、両使用者101,102は符号103で示す人物を撮影対象としているものとする。また、図2,図6において撮影対象人物103を部分的に囲う点線枠112は、第2使用者102が従属カメラ2を用いて撮影しようとしている範囲を概念的に示している。また、図4において撮影対象人物103の一部を囲う点線枠111は、第1使用者101が主体カメラ1を用いて撮影しようとしている範囲を概念的に示している。
まず、図2は、一方のカメラ1の第1使用者101はサブ画像配置エリア指定操作等を行なっており、他方のカメラ2の第2使用者102は人物103を撮影対象として撮影を行なっている状況を示している。また、図3は、図2の主体カメラ側の表示部を拡大して示している。
なお、主体カメラ1,従属カメラ2の設定は、上述したように、複数のカメラのいずれかのカメラの使用者が連繋撮影モードのための所定の操作を行なうことによって、始めて設定される。つまり、図2に示す状況では、連繋撮影モードのための所定の操作であるサブ画像配置エリア指定操作を第1使用者101がカメラ1に対して実行することによって、始めてカメラ1が主体カメラ1として設定される。そして、これを受けて、主体カメラ1の近傍にあるカメラ2が従属カメラ2として設定され、両カメラ1,2のそれぞれは各対応する制御で動作する。
サブ画像配置エリア指定操作は、図3に示すように、表示部18の表示画面上に配置されたタッチパネル18bに対して手指101aを用いてタッチ操作やスライド操作を行う操作である。具体的には、カメラ1が起動状態にあり、かつ撮影動作モードに設定されている状態では表示部18にはライブビュー画像が表示されている。図3に示す状態は、このときの状態を示すものであるが、表示部18に表示されているはずのライブビュー画像の具体的な描画は省略している。
カメラ1が起動され撮影動作モードに設定されている状態にあるとき、カメラ1の第1使用者101は、連繋撮影モードのための所定の操作、即ちサブ画像配置エリア指定操作を行なう。サブ画像配置エリア指定操作とは、次のような操作である。例えば、カメラ1において表示部18のタッチパネル18bの任意の領域に対しタップ操作等を行なうと、予め設定された枠表示119(図3参照)が表われる。そこで、第1使用者101は、図3に示すように、例えば自身の二本の手指101aを枠表示119の対角をタッチしそのまま枠表示119を掴むように二本の手指101aを近付けたり遠ざけたりする操作(ピンチイン,ピンチアウト)を行なう。この操作により、枠表示119のサイズ、即ち矩形枠の大きさが変化する。そして、所望のサイズとした時点で、手指101aをタッチパネルから離せば、枠表示119のサイズ及び位置が確定する。
このサブ画像配置エリア指定操作によって、カメラ1は連繋撮影モードに移行し、連繋撮影モードによる動作制御が開始され、同時に主体カメラ1として機能するように設定される。このとき、主体カメラ1の表示部18には、連繋撮影モードに移行した旨を知らせる表示や主体カメラとして設定された旨を表わす表示をアイコン等を用いて表示させるようにしてもよい(不図示)。
続いて、主体カメラ1は、その近辺に従属カメラ2として機能し得る機器(カメラ)の存在を検索するために通信機能を起動させ、所定の指示信号を発信する。このとき、主体カメラ1の近辺には、図2に示すように、第2使用者102の保持するカメラ2があるものとする。
このときカメラ2は受信待機状態にあるので、上記主体カメラ1から発信された指示信号を受信すると、カメラ2も連繋撮影モードによる動作制御が開始され、同時に従属カメラ2として機能するように設定される。そして、従属カメラ2の表示部28にも同様に、連繋撮影モードに移行した旨を知らせる表示や、近辺の主体カメラ1に対する従属カメラとして設定された旨を表わす表示をアイコン等を用いて表示させるようにする(不図示)。同時に、従属カメラ2の表示部28には、主体カメラ1によって設定されたサブ画像配置エリアに関する情報を表示するようにしてもよい。そのために、主体カメラ1は、所定の操作によって設定されたサブ画像配置エリアに関する情報(サイズ,位置等の情報)や、従属カメラ2からの画像データ要求信号等を従属カメラ2に向けて送信する。これを受けた従属カメラ2の表示部28の様子を図7に示す。
ここで、図6は、主体カメラ1と従属カメラ2との連繋が確立した状態で、主体カメラ1の第1使用者101と、従属カメラ2の第2使用者102とがそれぞれ別個に撮影を行なっている様子を示している。また、図7は、図6の状況下における従属カメラ側の表示部28を示している。
図7において、従属カメラ2の表示部28の所定の領域には、主体カメラ1の表示部18の状況を示すアイコン表示129が表示されている。このアイコン表示129は、主体カメラ1の表示部18の表示画面全体の状況を簡略に示す表示であり、このアイコン表示129の範囲内に示される枠表示129aが、主体カメラ1において設定されたサブ画像配置エリアの位置情報を表わしている。
こうして、従属カメラ2の第2使用者は、表示部28にアイコン表示129が表示される等によって、主体カメラ1との連繋撮影が開始されたことを知ると共に、主体カメラ1から画像データの要求信号を認識する。そこで、従属カメラ2の第2使用者102は、例えば図2に示すような状況での撮影、即ち人物103を撮影対象とする撮影を行なう。この時の撮影画像の一例として、図2の点線枠112を撮影範囲とする画像を取得したものとする。
図4は、従属カメラの使用者は図2の状況の後(撮影が終了後)の状況を示し、主体カメラ1の第1使用者101が撮影を行なっている状況を示している。図5は、図4の状況における主体カメラ側の表示部を拡大して示している。
上述のようにして従属カメラ2において撮影動作が終了すると、それによって取得された画像データは、主体カメラ1からの画像要求指示や受信済みのサブ画像配置エリアに関する情報(特にサイズ情報等)に従って、従属カメラ2において所定のリサイズ処理が実行される。そうして生成されたリサイズ画像データは、従属カメラ2から主体カメラ1へと送信される。これを受けて主体カメラ1の信号処理制御部11の表示制御部11hは、図5に示すように、設定済みのサブ画像配置エリアの枠表示119内に受信したリサイズ画像を嵌め込み表示する。
ここで、主体カメラ1の第1使用者101は、図4に示すような状況での撮影、即ち人物103を撮影対象とする撮影を行なう。この時の主体カメラ1の表示部18に表示されるライブビュー画像は、例えば、図5に示すような状態になる。即ち、主体カメラ1の第1撮像部14によって取得されるライブビュー画像が表示部18の表示画面全体に表示されると共に、同表示部18において設定済みのサブ画像配置エリアの枠表示119内には、従属カメラ2のリサイズ画像が継続して表示されている。そして、主体カメラ1の撮影動作によって取得される撮影画像の一例として、図4の点線枠111を撮影範囲とする画像が取得されたものとする。この場合において、主体カメラ1は、撮影画像データそのものを記録部20に記録すると同時に、信号処理制御部11の合成制御部11fによって、同じ撮影画像データに対して従属カメラ2のリサイズ画像を所定の領域(設定済のサブ画像配置エリア)に合成処理し、一つの組写真あるいは合成画像を生成する。こうして生成された合成画像も記録部20に記録される。
次に、本実施形態の撮影システムのカメラ制御処理シーケンスを図8,図9のフローチャートを用いて以下に説明する。なお、図8は、カメラ制御処理シーケンスのメインフローチャートであり、図9は、図8のフローチャートのうち従属(サブ)カメラの撮影結果要求処理のサブルーチンである。
まず、複数のカメラ(1,2)の電源がオン状態とされて使用可能な起動状態となっているものとする。この状態において、図8の処理シーケンスは開始する。なお、複数のカメラ(1,2)のうちいずれか一方が主体カメラとして機能し、他方が従属カメラとして機能することになるが、その設定は、本シーケンスの途中で設定される。
ステップS1において、信号処理制御部は、現在設定されているカメラの動作モードが撮影動作モードに設定されているか否かの確認を行なう。ここで、撮影動作モードに設定されていることが確認された場合には、次のステップS2の処理に進む。また、撮影動作モード以外に設定されている場合には、ステップS51の処理に進む。
ステップS2において、信号処理制御部は、撮像部,表示部等を制御してライブビュー画像表示処理を実行する。
続いて、ステップS3において、信号処理制御部は、現在設定されているカメラの動作モードが撮影動作モードのうちの連繋撮影モードに設定されているか否かの確認を行なう。ここで、既に連繋撮影モードに設定されていることが確認された場合には、次のステップS11の処理に進む。また、連繋撮影モードに設定されていない場合には、ステップS4の処理に進み、通常の撮影動作を実行する。
即ち、ステップS4において、信号処理制御部は、操作部からの指示信号を監視して、撮影指示信号が発生したか否かの確認を行なう。ここで、撮影指示信号が確認された場合には、ステップS5の処理に進む。また、撮影指示信号が確認され無い場合には、上述のステップS1の処理に戻る。
ステップS5において、信号処理制御部は、撮像部,表示部,記録部等を制御して、通常の撮影動作及び記録動作を実行する。その後、ステップS1の処理に戻る。
上述のステップS3の処理にて、連繋撮影モードの設定が確認されて、ステップS11の処理に進むと、ステップS11において、信号処理制御部は、当該カメラを主体(メイン)カメラ若しくは従属(サブ)カメラとする設定のための操作指示や通信接続を開始するための処理を開始する。
続いて、ステップS12において、信号処理制御部は、上述のステップS11の処理にて、当該カメラが主体(メイン)カメラに設定されたか否かの確認を行なう。ここで、当該カメラが主体(メイン)カメラ1に設定されていることが確認された場合には、ステップS13の処理に進む。また、当該カメラが主体(メイン)カメラ1に設定されていないことが確認された場合には、ステップS31の処理に進む。
以下、ステップS13〜ステップS25の処理は、主体(メイン)カメラ1側のシーケンスである。
ステップS13において、信号処理制御部11は、タッチパネル18bや操作部15からの指示信号を監視してタッチ判定処理の実行を開始する。
次に、ステップS14において、信号処理制御部11は、上述のタッチ判定処理におけるタッチパネル18bからの指示信号が中央部一点タッチ操作(タッチパネル18bのタッチ操作による撮影指示操作)であるか、若しくは操作部15のレリーズオン信号、即ち撮影動作を実行する撮影指示信号が発生したか否かの確認を行なう。ここで、中央部一点タッチ操作による指示信号若しくはレリーズオン信号が確認された場合には、ステップS5の処理に進む。また、中央部一点タッチ操作による指示信号若しくはレリーズオン信号が確認されず、タッチパネル18bからの別の指示信号(即ち中央部一点以外の領域へのタッチ操作等)が確認された場合には、ステップS21の処理に進む。
続いて、ステップS21において、信号処理制御部11は、表示制御部11hを介して表示部18を制御して、図3において説明した枠表示119を表示部18に表示中のライブビュー画像に重畳させて表示する。
次に、ステップS22において、信号処理制御部11は、タッチパネル18bからの指示信号を監視して、上記枠表示119の表示領域に対するタッチ操作がなされたか否かの確認を行なう。この場合における枠表示119へのタッチ操作としては、例えば図3を用いて説明した上記操作(ピンチイン,ピンチアウト)を想定している。ここで、枠表示119へのタッチ操作が確認された場合には、ステップS23の処理に進む。また、枠表示119へのタッチ操作が確認されない場合には、ステップS1の処理に戻る。
ステップS23において、信号処理制御部11は、通信制御部11dを介して第1カメラ通信部16を制御して、従属(サブ)カメラ2との通信接続を行ない、従属カメラ2に対し従属カメラ2による撮影結果(画像データ)を要求する処理を行なう。この処理は、図9のサブルーチンで詳述する。
図9におけるステップS101において、信号処理制御部11は、撮影画素数判定処理を実行する。ここで、撮影画素数は、第1撮像部14によって撮影動作時に取得し得る画素数である。撮影画像データによって表される画像は矩形状であるので、撮影画素数は、矩形状画像の横方向(長辺)の画素数=Xpと、矩形状画像の縦方向(短辺)の画素数=Ypである。なお、撮影画素数は、通常の場合、第1撮像部14によって取得し得る最大画素数であるが、メニュー設定によって、任意に設定することができるものである。したがって、撮影画素数の判定処理においては、現在カメラ1において設定されている画像サイズ設定値を参照する。
次に、ステップS102において、信号処理制御部11は、エリア特定部11bによって上述のステップS22の処理にて第1使用者101により任意に指定された特定エリア(指定部)の横幅比率Rxを判定する。
次いで、ステップS103において、信号処理制御部11は、同様にエリア特定部11bによって指定された特定エリア(指定部)の縦幅比率Ryを判定する。なお、この場合において、特定エリアの画像も矩形状であるものとしている。
ステップS104において、信号処理制御部11は、画像サイズ指定部11cによって上記特定エリアに対応する画像(即ちサブカメラに送信を要求する画像;要求画像という)の画像サイズの横方向(長辺方向)の画素数Dx=Rx × Xpを算出する。
続いて、ステップS105において、信号処理制御部11は、同様に画像サイズ指定部11cによって要求画像の画像サイズの縦方向(短辺方向)の画素数Dy=Ry × Ypを算出する。
そして、ステップS106において、信号処理制御部11は、通信制御部11dを介して通信部16を制御して、上記特定エリアに相当する画像の画像サイズ、即ち画素数Dx×Dyの画像データの送信を従属(サブ)カメラに対して要求する通信処理を行なう。その後、図8の元の処理に戻る(リターン)。
図8に戻って、ステップS24において、信号処理制御部11は、通信制御部11dを介して第1カメラ通信部16を制御して従属(サブ)カメラ2との通信接続を行なって従属カメラ2からの画像データの受信を確認する。即ち、従属カメラ2からの画像データの受信が確認されるまで待機し、従属カメラ2からの画像データの受信が確認されたらステップS25の処理に進む。
ステップS25において、信号処理制御部11は、合成制御部11fを用いて、上述のステップS24の処理にて受信した従属カメラ2からの画像データと表示中のライブビュー画像との合成処理を実行する。その後、ステップS1の処理に戻る。
一方、上述のステップS12の処理にて、カメラが主体(メイン)カメラ1に設定されていないことが確認されると、上述したようにステップS31の処理に進む。この時点においては、上述のステップS11の処理によって、カメラは通信処理が開始され、上述のステップS12の処理にて主体カメラ1ではないことが確認されている。したがって、当該カメラは従属(サブ)カメラ2であり、主体カメラ1からの信号を受信し得る状態にあるものと推定できる。そこで、以下、ステップS31〜ステップS36,ステップS41の処理は、従属(サブ)カメラ2側のシーケンスとなる。
ステップS31において、従属カメラ2の信号処理制御部21は、通信制御部21dを介して通信部26を制御して主体カメラ1との通信接続を行なって、主体カメラ1からの結果要求信号及びサイズ信号等を受信する処理を行なう。これら結果要求信号及びサイズ信号等は、主体カメラ1側にて上述のステップS23の処理(図9のサブルーチン)で演算され送信されたデータ信号である。
続いて、ステップS32において、信号処理制御部21は、この時点で既に撮影動作及び送信動作が行なわれたか否かの確認を行なう。ここで、既に撮影動作及び送信動作が行なわれている場合には、ステップS33の処理に進む。また、撮影動作及び送信動作が行なわれていない場合には、ステップS41の処理に進む。
ステップS41において、信号処理制御部21は、記録部30を制御して、記録部30に記録済みの画像データのなかから、直前の撮影動作で取得された画像データを送信をすべき送信候補画像データとして設定する。その後、ステップS36の処理に進む。
一方、上述のステップS32の処理にて、撮影動作及び送信動作が行なわれている場合にステップS33の処理に進むと、このステップS33において、信号処理制御部21は、第2撮像部24,表示部28等を制御して、従属カメラ2の表示部28に表示中のライブビュー画像の所定の領域に主体カメラ1から受信したアイコン表示129(図7参照)を表示させる。
続いて、ステップS34において、信号処理制御部21は、タッチパネル18b若しくは操作部15等からの指示信号を監視して撮影指示信号(レリーズオン信号)が生じたか否かの確認を行なう。ここで、撮影指示信号(レリーズオン信号)が確認された場合には、ステップS35の処理に進む。また、撮影指示信号(レリーズオン信号)が確認されない場合には、ステップS32の処理に戻る。
ステップS35において、信号処理制御部21は、第2撮像部24,表示部28,記録部30等を制御して撮影動作を実行する。
続いて、ステップS36において、信号処理制御部21は、リサイズ部21gを制御して撮影画像データ若しくは送信候補画像データに対して、上述のステップS31の処理にて主体カメラ1から受信したサイズ信号によるサイズデータに基いて、指定の縮小リサイズ処理を実行する。続いて、信号処理制御部21は、通信制御部21dを介して通信部26を制御して、生成されたリサイズ画像データを主体カメラ1の通信部16へと送信するデータ通信処理を実行する。その後、ステップS1の処理に戻る。
上述のステップS1の処理にて、撮影動作モード以外に設定されていることが確認されてステップS51の処理に進むと、このステップS51において、信号処理制御部は、カメラの動作モードが再生モードに設定されているか否かの確認を行なう。ここで、再生モードに設定されていることが確認された場合には、次のステップS52の処理に進む。また、再生モード以外に設定されている場合には、ステップS55の処理に進む。
ステップS52において、信号処理制御部は、記録部,表示部等を制御して画像再生処理を実行する。この画像再生処理は、従来一般のカメラ(撮影機器)等において適用されている一般的な処理である。画像再生処理については、本発明に直接関連しない部分であるので詳細説明は省略する。
ステップS53において、信号処理制御部は、操作部15からの指示信号を監視して表示中の画像の変更を指示する再生画像変更指示信号の確認を行なう。ここで、再生画像変更指示信号が確認された場合には、次のステップS54の処理に進み、このステップS54の処理にて信号処理制御部は、記録部,表示部等を制御して再生画像の変更処理を実行する。その後、上述のステップS52の処理に戻る。一方、上記ステップS53の処理にて、再生画像変更指示信号が所定時間、確認されない場合には、所定時間経過後、上述のステップS1の処理に戻る。
上述のステップS55の処理にて、再生モード以外に設定されていることが確認されてステップS55の処理に進むと、このステップS55において、信号処理制御部は、カメラの動作モードが、例えば画像通信モードに設定されているものと判断し、通信画像ファイルの取得処理を実行する。その後、ステップS1の処理に戻る。
なお、上記ステップS55においては、撮影動作モード,再生モード以外の動作モードとして画像通信モードを例に挙げて説明したが、これに限られることはない。例えば、カメラにおける各種の設定を行なうためのメニューモード等としてもよい。しかしながら、撮影動作モード以外のそのような動作モードについては、本発明に直接関連しない部分であるので、その詳細説明を省略する。
以上説明したように上記一実施形態によれば、複数の撮影機器(カメラ)からなり、複数のカメラのうちの主体となる撮影機器(カメラ)であり第1の撮影機器である主体カメラ1と、この主体カメラ1からの指示を受けて主体カメラ1の使用者の意図に従う従属的な撮影機器(カメラ)であり第2の撮影機器である従属カメラ2とによって構成され、上記主体カメラ1と上記従属カメラ2とを通信接続により連繋させて撮影する撮影システムであって、主体カメラ1の第1使用者101は、タッチパネル18bや操作部15を用いて、第1撮像部14によって取得された画像データに基いて表示部18に表示中の画像のうちの所望のエリアを指定する操作を行なうと、エリア特定部11bはその指定エリアに関するエリア情報を取得し、画像サイズ指定部11cは上記エリア情報に対応する画像サイズ情報を設定する。そして、主体カメラ1の第1通信部16は、第2通信部26を介して従属カメラ2との通信接続を行なって、上記画像サイズに関する情報と、画像データ転送要求信号を従属カメラ2へと転送する。これを受けて、従属カメラ2では、リサイズ部21gの制御によって、第2撮像部24が取得した画像データの画像サイズを、上記画像サイズに関する情報に基いてリサイズ処理し、生成したリサイズ画像データを第2通信部26を介して主体カメラ1へと転送する。これを受けて、主体カメラ1では、合成制御部の制御により、第1撮像部14によって取得された画像データと、上記リサイズ画像データ(従属カメラ2の取得画像)とを合成する。この場合、上記リサイズ画像データは、第1使用者101が指定した指定エリア内に表示されるような合成処理が行なわれる。
これにより、本実施形態の撮影システムにおいては、複数の撮影機器(主体カメラ1,従属カメラ2)を連繋させることにより、主体カメラ1で取得される画像と、この主体カメラ1とは異なるアングル若しくは別の立場で取得された画像との複数の画像に基いて、組写真を生成するのに際し、主体カメラ1の第1使用者101の作図意図に従った組写真を、容易にかつ即時的に生成することができる。
次に、本実施形態の撮影システムにおけるカメラ制御処理の変形例を、図10〜図16を用いて以下に説明する。図10は、本変形例のカメラ制御処理シーケンスを示すフローチャートである。また、図11〜図16は、本変形例の撮影システムを用いて撮影を行う際の作用を説明する作用概念図である。
なお、本変形例の撮影システムの基本的な構成は、上述の一実施形態と全く同様のものが適用されるものとする。したがって、以下の説明では、上述の一実施形態で説明した図1のブロック構成図を参照し、以下の説明における各構成部材については同じ符号を用いて説明する。
図10において、ステップS111〜S124の処理ステップは主体カメラ1(図10ではメイン機と表記している)側の処理シーケンスであり、ステップS131〜S140の処理ステップは従属カメラ2(図10ではサブ機と表記している)側の処理シーケンスである。図10のフローチャートは、互いのカメラ1,2のそれぞれが互いに通信接続を行ないながら並行して動作している状態を示している。
図10の処理シーケンスが開始されるのに際しては、まず、主体カメラ1と従属カメラ2の両カメラの電源がオン状態とされて使用可能な起動状態となっているものとする。そして、本変形例では双方のカメラ1,2が連繋撮影モードに設定されているものとする。
この状態において、まず主体カメラ1側においては、ステップS111において、信号処理制御部11は、通信制御部11dを介して通信部16を制御して、従属カメラ2との間で通信接続を行なうべく通信制御処理を開始する。
これと並行して従属カメラ2側においても、ステップS131において、信号処理制御部21は、通信制御部21dを介して通信部26を制御して、主体カメラ1との間で通信接続を行なうべく通信制御処理を開始する。
次に、主体カメラ1側においては、ステップS112において、信号処理制御部11は、時計部19を参照して所定の時間が経過したか否か、即ちタイムアウトの確認を行なう。ここで、タイムアウトが確認された場合には、ステップS113の処理に進む。また、タイムアウトが確認されなかった場合には、ステップS114の処理に進む。
ステップS113において、信号処理制御部11は、再度の通信処理を繰り返すか否か、つまりリトライ処理を行なうか否かの確認をする。このリトライ処理は、予めメニュー設定等によってリトライ回数を任意に設定しておいてもよいし、規定回数を設定しておいてもよい。ここで、リトライ処理の実行が確認された場合には、ステップS111の処理に戻る。また、リトライ処理の規定数を終えたことが確認された場合等には、主体カメラ1は連繋撮影モードを終了する。その後、通常撮影モードのメインシーケンス(不図示)に戻る。
従属カメラ2側においては、ステップS132において、信号処理制御部21は、時計部29を参照して所定の時間が経過した(タイムアウトした)か否かの確認を行なう。ここで、タイムアウトが確認された場合には、ステップS133の処理に進む。また、タイムアウトが確認されなかった場合には、ステップS114の処理に進む。
ステップS133において、信号処理制御部21は、同様にリトライ処理を行なうか否かの確認をする。ここで、リトライ処理の実行が確認された場合には、ステップS131の処理に戻る。また、リトライ処理の規定数を終えたことが確認された場合等には、従属カメラ2は連繋撮影モードを終了する。その後、通常撮影モードのメインシーケンス(不図示)に戻る。
上述のステップS112,ステップ132の各処理にて、タイムアウトが確認されずにステップS114に進むと、このステップS114において、主体カメラ1の信号処理制御部11及び従属カメラ2の信号処理制御部21は、相互間における通信接続を行ない得る状態になったこと、即ち通信確立状態が確認される。
次に、主体カメラ1側においては、ステップS115において、信号処理制御部11は、表示制御部11hを介して表示部18を制御してフレーム設定(図11参照)を行なうと共に、第1撮像部14及び表示部18を制御してライブビュー画像の表示制御処理を実行する。
ここで、フレーム設定とは、主体カメラ1の表示部18の表示画面の範囲内において、複数のカメラで取得した複数の画像をどのような形態で表示させるかを予め設定した組写真用表示枠の配置サンプルである。例えば、図11に示す表示形態は、主体カメラ1の表示部18の表示画面118の表示領域内に、主体カメラ1で取得したメイン画像を表示させるための矩形状の領域(符号118aで示すメイン領域)と、従属カメラ2で取得し通信接続によって転送されてきたサブ画像を表示させるための矩形状の領域(符号119aで示すサブ領域)とを、例えば一部が重ねた状態で並べて表示した例である。
主体カメラ1においては、例えば内部記録領域(不図示)や記録部20等に、このようなフレーム設定サンプルのデータを予め持たせてある。ここでは、フレーム設定サンプルとして、図11の一例を示すのみであるが、このようなフレーム設定表示例を予め複数用意しておくことにより、様々なバリエーションの組写真を生成することができる。
続いて、ステップS116において、信号処理制御部11は、第1撮像部14,表示部18,記録部20等を制御して撮影動作を実行する。実際には、この撮影動作は、例えば使用者による所定の操作を受けて生じる所定のレリーズオン信号(撮影指示信号)を待って実行される。このときのライブビュー表示は、例えば図12に示すようになる。図12において、主体カメラ1の表示部18の表示画面118には、メイン領域118aに主体カメラ1で撮影取得された画像が表示される。また、サブ領域119aには、従属カメラ2によって撮影取得され通信処理によって転送されてきた画像データに基く画像が表示されることになる。なお、図12の状態は、例えばステップS116の処理の実行時点とすると、この状態では、未だ従属カメラ2からの画像データは受信していないので、図12のサブ領域119aには、規定の枠のみを表示し、その枠中に例えば「撮影中」等の情報を表示させるようにする。
こうして撮影動作が終了すると、次に、ステップS117において、主体カメラ1の信号処理制御部11は、通信制御部11dを介して通信部16を制御して通信処理を開始する。この通信処理では、例えば撮影動作が完了した旨の撮影完了信号を従属カメラ2に対して送信する等を含む。
一方、上述のステップS114の通信確立後、従属カメラ2側においては、ステップS134において、信号処理制御部21は、第2撮像部24及び表示部28を制御してライブビュー画像の表示制御処理を実行する。これと同時に、従属カメラ2側においては、信号処理制御部21は、通信制御部21dを介して通信部26を制御して、主体カメラ1からの信号受信待機状態とする。この場合における主体カメラ1からの信号とは、上述のステップS117の処理にて主体カメラ1から送信される撮影完了信号等である。
さらに、このステップS134の処理においては、従属カメラ2の信号処理制御部21は、操作部25若しくはタッチパネル28b等からの指示信号を監視して従属カメラ2の撮影指示信号(レリーズオン信号)を待機する。ここで、主体カメラ1からの信号を受信した場合には、ステップS136の処理に進む。また、撮影指示信号(レリーズオン信号)が確認された場合には、ステップS135の処理に進む。
上述のステップS134の処理にて、撮影指示信号(レリーズオン信号)が確認されてステップS135の処理に進むと、このステップS135において、信号処理制御部21は、第2撮像部24,表示部28,記録部30等を制御して撮影動作を実行する。このときの撮影画像の例を図13に示す。図13において符号128は従属カメラ2の表示部28の表示画面を示している。従属カメラ2において、上述のステップS135の処理(通常の撮影動作処理)が行なわれると、その結果取得された画像データに基く画像は、例えば図13に示すように、表示部28の表示画面128の全領域に表示される。その後、ステップS134の処理に戻る。
一方、上述のステップS134の処理にて、主体カメラ1からの信号(上記撮影完了信号等)を受信してステップS136の処理に進むと、このステップS136において、信号処理制御部21は、上述のステップS135の処理にて取得したサブ画像(従属カメラ2による取得画像)のうち転送対象の画像データに基いて所定の画像信号処理等を施した後の画像データの転送処理を実行する。ここで転送対象とする画像データの設定は、例えば直近の画像データ、即ち最新の撮影画像データや、主体カメラ1からの指示信号に含まれるタイムスタンプデータ(日時情報等)を参照し、タイミング指定部21eによって剪定されるようにすればよい。また、それとは別に、使用者により予め選択設定するようにしておくことにより設定された画像データとしてもよい。なお、ここで行なわれる所定の画像信号処理は、例えば転送用画像を生成するためのリサイズ処理等である。その処理に関する諸条件(例えば画像サイズ等)は予めメニュー設定等によって設定された条件に従うものとする。
その後、従属カメラ2側では、ステップS137において、信号処理制御部21は通信待機状態、即ち主体カメラ1側からの指示信号、例えば別のサブ画像の転送を要求する指示信号等を待機する状態になる。
従属カメラ2が上述のステップS136の処理、即ちサブ画像転送処理を実行すると、これを受けて、主体カメラ1側では、ステップS118において、信号処理制御部11は、サブ画像受信処理を実行する。これにより受信されたサブ画像データに基く画像(例えば図13で示す画像と同じもの)は、主体カメラ1の表示部18の表示画面上において、例えば図14に示すように、サブ領域119a内に表示される。
続いて、ステップS119において、主体カメラ1の信号処理制御部11は、上述のステップS118の処理にて受信したサブ画像データについて、これを採用するか否かの確認を行なう。つまり、主体カメラ1の第1使用者は、例えば図14の表示を見て、サブ画像データの採用若しくは不採用を決定し、所定の操作部15若しくはタッチパネル18b等を利用して所定の操作を行なうことになる。ここで、受信済みサブ画像を採用する場合には、ステップS121の処理に進む。また、不採用の場合には、ステップS120の処理に進む。
不採用とされてステップS120の処理に進むと、ステップS120において、信号処理制御部11は、再度通信処理を実行し、従属カメラ2に対して別のサブ画像データの転送を要求する信号を送信する。その後、ステップS118の処理に戻り、サブ画像の受信待機状態になる。
このとき従属カメラ2はステップS137の通信待機状態にある。したがって、従属カメラ2においては、このステップS137の処理にて、上述のステップS120の処理における主体カメラ1からの画像転送要求信号を受信すると、次のステップS138の処理に進む。
ステップS138において、従属カメラ2の信号処理制御部21は、再度の画像転送処理を実行する。この再転送処理において転送の対象となる画像データは、例えば上記ステップS136の処理にて転送処理済みの画像データの直近の日時情報を参照しタイミング指定部21eにより設定される画像データ等(若しくは使用者により予め選択設定された画像データでもよい)である。その後、ステップS139において、信号処理制御部21は通信待機状態となる。
一方、主体カメラ1側においては、受信済みのサブ画像データの採用が上述のステップS119の処理にて確認されて、次のステップS121の処理に進むと、このステップS121において、信号処理制御部11は、所定の操作部15若しくはタッチパネル18b等からの指示信号による操作指示のうち受信済みのサブ画像データに対する何らかの操作指示、例えばフレーム変更指示や画角変更指示等の操作指示に対応する指示信号を確認し、そのような指示信号がある場合には、再度通信処理を実行し、対応する指示データ等を従属カメラ2側へ伝える。
このとき従属カメラ2は上述のステップS139の通信待機状態にある。したがって、従属カメラ2においては、このステップS139の処理にて、上述のステップS121の処理による指示信号に対応する指示データ等を主体カメラ1から受信して、次のステップS140の処理に進む。
続いて、ステップS140において、従属カメラ2の信号処理制御部21は、再度の画像転送処理を実行する。この再転送処理においては、上記ステップS139の処理にて受信した指示データ等に応じて転送対象画像データに画像信号処理(リサイズ処理等)等を施し、生成された画像データを再度転送する。その後、ステップS134の処理に戻る。
これを受けて主体カメラ1側では、ステップS122において、信号処理制御部11は、画像受信処理を行なう。その後、ステップS123の処理に進む。
上記主体カメラ1における上記ステップS121の処理で行われる操作のうち、例えばフレーム変更指示や画角変更指示等の操作指示は次のようなものである。
例えば、この時点において主体カメラ1の表示部18の表示画面118は、図14のような表示がなされているものとする。ここで、主体カメラ1の第1使用者が、フレーム変更操作を行ないたい場合には、例えば図14のメイン領域118aをタッチ操作及びスライド操作等を行なって、サブ領域119aに重ねるといった操作を行なう。この操作による指示データは、上述したように従属カメラ2へと直ちに送られ(ステップS121)、従属カメラ2側では、それを受けて(ステップS139)、適宜対応した画像処理が行なわれ新たに生成された画像データが従属カメラ2より主体カメラ1へと再転送される(ステップS140)。主体カメラ1側では、この再転送画像データを受信して、表示部18の表示画面118を、例えば図15に示すような表示に切り換える(ステップS122)。
即ち、具体的には図14のメイン領域118aに表示中の画像(主体カメラ1による取得画像)が図15のサブ領域119bに表示され、図14のサブ領域119aに表示中の画像(従属カメラ2による取得画像)が図15のサブ領域119bに表示される。この場合において、図15に示す例では、同図メイン領域118b,サブ領域119bの各枠サイズが変化した形態を示している。つまり、フレーム変更操作を行うことにより、表示画面118内における各領域のレイアウトが所定の形態に変化するような設定としている。フレーム変更操作による形態は、このような形態に限られることはなく、枠サイズの変更無しに、単に各領域内の表示画像が入れ代わるといった形態であってもよく、各種の形態が考えられ、表示形態を任意に選択可能とする構成は容易に考えられる。
また、図14のような表示がなされているときに、主体カメラ1の第1使用者が、サブ画像の画角変更調整操作を行いたい場合には、例えば図14のサブ領域119aをピンチイン操作やピンチアウト操作等を行なう。すると、その指示データは、同様に従属カメラ2へと直ちに送られ(ステップS121)、それを受けて、従属カメラ2側では適宜対応した画像処理が行なわれ新たに生成された画像データが従属カメラ2より主体カメラ1へと再転送される(ステップS140)。そして、主体カメラ1側では、この再転送画像データを受信して、表示部18の表示画面118を、例えば図16に示すような表示に切り換える(ステップS122)。
即ち、図14のサブ領域119aに表示中の画像(従属カメラ2による取得画像)が図16のサブ領域119cのように変化する。この場合において、図16に示す例では、図14のサブ領域119aに表示中の画像をズーミングしたのと同様な効果(画角を狭めた効果)の画像を、同一の枠サイズの図16のサブ領域119cに表示させる形態を示している。
このように、図10の上記ステップS121〜S122,ステップS139〜S140において、信号処理制御部11はフレーム変更指示や画角変更指示等の操作指示に対応する指示信号を確認して、その指示信号に応じた表示制御を行なって上記のような表示切り替え(図15,図16等参照)を行なった後、次のステップS123の処理に進む。
なお、主体カメラ1側の上記ステップS121において、上記の指示信号等が確認されない場合には、すぐにステップS123の処理に進む。
ステップS123において、信号処理制御部11は、上述のステップS122の処理にて受信したサブ画像データについて、これを採用するか否かの確認を行なう。つまり、主体カメラ1の第1使用者は、例えば図15,図16の表示を見て、サブ画像データの採用若しくは不採用を決定し、所定の操作部15若しくはタッチパネル18b等を利用して所定の操作を行なう。ここで、受信済みサブ画像を採用する場合には、ステップS125の処理に進む。また、不採用の場合には、ステップS124の処理に進み、このステップS124にて再度の通信処理を行ない、その後、上述のステップS122の処理に戻る。
ステップS126において、信号処理制御部11は、上述したような一連の組写真生成合成処理の結果の最終的な画像を、主体カメラ1の表示部18の表示画面118に表示させる。その後、ステップS126の処理に進む。
ステップS126において、信号処理制御部11は、記録部20を制御して記録動作を実行する。その後、ステップS115の処理に戻る。
以上説明したように、本変形例においては、上述の一実施形態に対し撮影動作のタイミングや画像合成処理のタイミング等が若干異なると共に、主体カメラ1の第1使用者が従属カメラ2による撮影画像を取り込んで所望の形態の組写真を生成するというものである。このような構成によっても、上述の一実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
上述の各実施形態で説明した各処理シーケンスは、その性質に反しない限り、手順の変更を許容し得る。したがって、上述の処理シーケンスに対して、例えば各処理ステップの実行順序を変更したり、複数の処理ステップを同時に実行させたり、一連の処理シーケンスを実行する毎に、各処理ステップの順序が異なるようにしてもよい。
なお、ここで説明した技術のうち、主にフローチャートで説明した制御に関しては、プログラムで設定可能であることが多く、それらのプログラムは、例えば記録媒体や記録部等に収められるものである。
上記プログラムは、例えば機器の製品出荷時において各機器に附属若しくは内蔵される記録媒体や記録部等に予め記録しておくような構成でもよいし、当該プログラムを記録した記録媒体を後日入手して機器に読み込むような構成でもよく、さらに機器をインターネットに接続して直接ダウンロードすることによって入手するといった形態でもよい。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。