JP2014153168A - 放射率測定装置及び放射率測定方法 - Google Patents

放射率測定装置及び放射率測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 放射率測定用温度で相変化するサンプル等について適用可能とする。
【解決手段】 放射率測定装置1は、真空ポンプ3を接続した真空容器2内に昇温ユニット5を備える。昇温ユニット5は、サンプル架台6とサンプル昇温用ヒータ7と温度勾配検出用部材8と温度勾配調節用ヒータ9を上方から順に備える。サンプル4は、サンプル架台6上に保持してサンプル昇温用ヒータ7により放射率測定用の温度まで加熱する。この際、温度勾配検出用部材8の上下方向の温度勾配がゼロとなるように温度勾配調節用ヒータ9を制御して、サンプル昇温用ヒータ7の発熱をすべてサンプル4に移動させる。この状態で、サンプル昇温用ヒータ7の出力をサンプル4の表面積で割ってサンプル4の放出するエネルギ密度を求め、このエネルギ密度と、サンプル4の放射率及び表面温度と容器温度との関係式を基に、放射率を演算して求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、物体の放射率の測定に用いるための放射率測定装置及び放射率測定方法に関するものである。
工学的によく使用される放射率とは、或る物体のサンプルについて各波長における放射エネルギを積分し、それを黒体の放射エネルギ(理論値)に対する比で表したものである。
すなわち、上記放射率εは、黒体の放射エネルギをΣEb,λ、サンプルの放射エネルギをΣEs,λとして、以下の式(1)で表される。
Figure 2014153168
上記放射率εの測定方法の1つとしては、サンプル自体が放射する放射輝度(放射エネルギ)又は反射率を、分光計等の光学的なセンサにより測定して、その測定結果から上記式(1)に基づいて放射率εを求める光学的手法がある。
かかる光学的手法を実施する場合については、たとえば、サンプルをヒータにより下側から加熱し、この状態で、上記サンプルの上方に配置した放射エネルギのみを検知する放射センサにより上記サンプルの放射エネルギを測定するようにすることが従来提案されている。更に、上記放射センサは、上下方向に移動可能な構成として、サンプル昇温時等の非測定時は該放射センサを上記サンプルより離反させておくことで熱的に保護する一方、測定時には該放射センサを上記サンプルに近づけることで、サンプル以外の高温物体による放射センサに対する外乱を抑える考えが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
しかし、上記光学的手法では、サンプルの表面積が、放射センサの検知面積以上であることが必要とされてしまう。又、該手法では、サンプルが空気中に露出しているため、サンプルを高温とした場合には、サンプルから周囲への放熱が盛んになってしまい、サンプルを高温状態に維持することが困難になる。
上記放射率εを測定する別の測定方法としては、試料表面から放射で失われる熱量を測定することによって放射率εを算出する熱量測定法がある。更に、上記熱量測定法は、大別して、サンプルへの入熱と、サンプルからの放射のバランスに基づいて放射率εを求める定常法と、放射による放熱とサンプルの温度の時間変化を基に放射率εを求める非定常法がある。
このうち、非定常法による熱量測定法を実施する場合については、たとえば、真空容器内に吊り下げて支持したサンプルを、電気炉により加熱した後、上記電気炉を上記サンプルより離反させると共に加熱を停止させ、この状態で、上記加熱されたサンプルからの放射(輻射)による放熱を検出して、該サンプルの放射率εを求めるようにすることが従来提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
しかし、上記非定常法による熱量測定法を用いた放射率測定方法では、その測定原理上、比熱が既知でない物質のサンプルは、放射率の測定対象とすることができない。
一方、定常法による熱量測定法を用いた放射率測定方法としては、以下のものが従来提案されている。
これは、一様な体積発熱をする2本の熱線を平行に配置すると共に、該2本の熱線の間に、測定対象となる試料細線(サンプル)が接続された装置を構成する。かかる装置を用いて放射率εを測定する場合は、上記2本の熱線を直接通電加熱して、一方の熱線より上記試料細線に加えられる熱量と、他方の熱線より上記試料細線に加えられる熱量を等しくさせ、これを真空チャンバ内で行うことにより、上記試料細線に加えられた熱量がすべて放射により該試料細線より放熱されるようにする。この状態で、上記各熱線を発熱させた場合の熱線の体積平均温度に対する定常熱伝導の理論解と、測定により得られる熱線の体積平均温度上昇の定常値とを比較することにより、上記試料細線の放射率εを求めるようにしてある(たとえば、特許文献3参照)。
上記定常法による熱量測定法を用いた放射率測定方法では、比熱が既知でない物質のサンプルも放射率の測定対象とすることができると共に、放射センサは不要である。
ところで、上記放射率εは、サンプルの温度に対して強い依存性を有する。そのため、或る物体のサンプルについて、たとえば1000℃以上のような高温時の放射率εを測定する場合には、該サンプルを、予め設定された所望の放射率測定用の温度まで加熱する必要がある。この際、高温状態のサンプルは、材質により固体から液体への相変化を生じる可能性があるが、この相変化の遷移状態、あるいは、液体状態での放射率εも、たとえば、物体の溶融処理の技術分野等では工学的に重要な情報となる。
特開2012−21955号公報 特開2009−300134号公報 特開2000−356612号公報
ところが、上記特許文献3に示された従来の定常法による熱量測定法を用いた放射率測定方法では、所望の放射率測定用の温度まで加熱すると固体から液体への相変化を生じる物質のサンプルや、導電性を有する物質のサンプルは、測定対象とすることができないという問題がある。
又、測定対象とするサンプルは、形状が細線に限定されているため、細線への加工が困難な物質は、測定対象とすることができないという問題もある。
そこで、本発明は、上記した従来の問題点を解消できるようにすると共に、所望の放射率測定用の温度まで加熱すると固体から液体への相変化を生じる物質のサンプル、導電性を有する物質のサンプル、比熱が不明の物質のサンプル、表面積が小さいサンプル、更には、細線への加工が困難な物質のサンプルのいずれにも対応して、放射率を測定することが可能な放射率測定装置及び放射率測定方法を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、真空ポンプを接続した真空容器の内側に、サンプルを保持させるためのサンプル架台とサンプル昇温用ヒータと温度勾配検出用部材と温度勾配調節用ヒータを上方より順に積層してなる昇温ユニットを設け、上記温度勾配検出用部材における上面側の上記サンプル昇温用ヒータ取付面と、下面側の温度勾配調節用ヒータ取付面に、上記温度勾配検出用部材における上下方向の温度勾配を検出するための上面側温度計測手段と下面側温度計測手段を取り付け、上記サンプル昇温用ヒータにより上記サンプル架台に保持されたサンプルを予め設定された或る放射率測定用の温度に加熱するときに、上記温度勾配検出用部材の上面側と下面側の各温度計測手段の温度計測結果を基に該温度勾配検出用部材の上下方向についての温度勾配の発生の有無を監視する機能と、該監視により上記温度勾配検出用部材の上下方向についての温度勾配の発生が検出されると、温度勾配がゼロになるように、上記温度勾配調節用ヒータを制御する機能を有する制御装置を備え、更に、上記サンプル昇温用ヒータへ供給されている電力を計測するための電力計測手段と、サンプルの表面の温度を計測するためのサンプル表面温度計測手段と、上記真空容器の内壁面の温度を計測するための容器温度計測手段を備えた構成を有する放射率測定装置とする。
又、請求項2に対応して、上記請求項1の構成において、真空容器は、外側に冷却ジャケットを備えてなる構成とする。
更に、請求項3に対応して、上記請求項1又は2の構成において、サンプル昇温用ヒータの外周に、温度勾配検出用囲繞部材を取り付けると共に、該温度勾配検出用囲繞部材の外周に、温度勾配調節用囲繞ヒータを取り付け、上記温度勾配検出用囲繞部材における内周面側の上記サンプル昇温用ヒータ取付面と、外周面側の温度勾配調節用囲繞ヒータ取付面に、上記温度勾配検出用囲繞部材における半径方向の温度勾配を検出するための内周面側温度計測手段と外周面側温度計測手段を設け、更に、制御装置に、サンプル昇温用ヒータにより上記サンプル架台に保持されたサンプルを予め設定された或る放射率測定用の温度に加熱するときに、上記温度勾配検出用囲繞部材の内周面側と外周面側の各温度計測手段の温度計測結果を基に該温度勾配検出用囲繞部材の半径方向についての温度勾配の発生の有無を監視する機能と、該監視により上記温度勾配検出用囲繞部材の半径方向についての温度勾配の発生が検出されると、該温度勾配がゼロになるように、上記温度勾配調節用囲繞ヒータを制御する機能を備えるようにした構成とする。
同様に、請求項4に対応して、上記請求項1又は2の構成において、サンプル昇温用ヒータの外周に、該サンプル昇温用ヒータを囲繞する断熱材を取り付けるようにした構成とする。
更に又、請求項5に対応して、上述の各構成において、電力計測手段によるサンプル昇温用ヒータへ供給されている電力の計測結果と、サンプル表面温度計測手段によるサンプルの表面の温度計測結果と、容器温度計測手段による真空容器の内壁面の温度計測結果とを入力して、サンプルの放射率を演算する演算装置を備えるようにした構成とする。
又、請求項6に対応して、真空ポンプにより真空環境にした真空容器の内部に配置してあるサンプル架台とサンプル昇温用ヒータと温度勾配検出用部材と温度勾配調節用ヒータを上方より順に積層してなる昇温ユニットの上記サンプル架台上に保持したサンプルを、上記サンプル昇温用ヒータで、予め設定された放射率測定用の温度まで加熱し、同時に、上記サンプル昇温用ヒータの下側に取り付けてある温度勾配検出用部材の上下方向の温度勾配がゼロとなるように上記温度勾配調節用ヒータを制御し、この状態で、上記サンプル昇温用ヒータに供給されている電力と、上記加熱されたサンプルの表面温度と、上記真空容器の内壁面での容器温度を計測して、上記サンプル昇温用ヒータへ供給されている電力の計測結果と一致する上記サンプル昇温用ヒータの出力を、上記サンプルの表面積で割ることにより、該サンプルから放出されるエネルギ密度を求め、上記エネルギ密度に関するサンプルの放射率と上記サンプル表面温度と上記容器温度との関係式を基に、上記サンプルの放射率を求めるようにする放射率測定方法とする。
本発明によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)請求項1に対応する放射率測定装置によれば、所望の放射率測定用の温度まで加熱すると固体から液体への相変化を生じる物質のサンプル、導電性を有する物質のサンプル、比熱が不明の物質のサンプルのいずれにも対応して、放射率を測定することができる。又、測定対象とするサンプルは、サイズについて、センサの検知面積を考慮する必要がなくて自由度を高いものとすることができ、又、形状についても自由度を高めることができる。
(2)放射率測定の際には、サンプルの周囲への放熱を抑えることができるため、該サンプルの放射率測定用の温度までの加熱を容易に実施することができる。このため、サンプル昇温用ヒータとしては、特殊なものを用いる必要がなく、又、昇温を容易に実施できて、サンプルの昇温に要する時間を短縮することができる。よって、放射率測定を短時間で達成することが可能になる。
(3)請求項6に対応する放射率測定方法によっても、上記(1)(2)と同様の効果を得ることができる。
本発明の放射率測定装置及び放射率測定方法の実施の一形態を示す一部切断概略側面図である。 本発明の実施の他の形態を示す一部切断概略側面図である。 本発明の実施の更に他の形態を示す一部切断概略側面図である。 本発明の実施の更に他の形態を示す一部切断概略側面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の放射率測定装置及び放射率測定方法の実施の一形態を示すものである。
ここで、先ず、本発明の放射率測定装置について説明する。
上記本発明の放射率測定装置は、図1に符号1で示すもので、真空容器2を備える。上記真空容器2には、真空ポンプ3が接続してあり、この真空ポンプ3の運転により、容器内部を真空環境とすることができるようにしてある。なお、図示してないが、上記真空容器2の内壁面は、黒体塗料のような工業的に黒体と見做される程度の高い放射率を有する物質で覆われるようにしてある。又、上記真空容器2は、開閉扉や蓋等の開閉手段付きの開口部を備えて、後述するように容器内部に配置されるサンプル4の出し入れや昇温ユニット5の点検、保守を行うことができるようにしてあるものとする。
上記真空容器2の中心部には、昇温ユニット5が配置してある。
上記昇温ユニット5は、上端部に、サンプル4を載置して保持させるためのサンプル架台6を備える。上記サンプル架台6の下側には、該サンプル架台6を介してサンプル4を加熱するためのサンプル昇温用ヒータ7が取り付けられている。上記サンプル昇温用ヒータ7の下側には、平板状の温度勾配検出用部材8と、温度勾配調節用ヒータ9が上から順に取り付けられている。
更に、上記温度勾配検出用部材8における上面側のサンプル昇温用ヒータ7取付面と、下面側の温度勾配調節用ヒータ9取付面には、該温度勾配検出用部材8における上下方向(板厚方向)の温度勾配を検出するための一対の熱電対等の温度計測手段10と11が設置された構成としてある。
上記温度勾配検出用部材8は、上面側のサンプル昇温用ヒータ7より与えられる(入熱する)熱量と、下面側の温度勾配調節用ヒータ9より与えられる(入熱する)熱量に差がある状態では、該温度勾配検出用部材8の上下方向(板厚方向)に温度勾配が形成されるように、材質の熱抵抗と、上下方向の板厚寸法が設定してあるものとする。
上記昇温ユニット5は、上記真空容器2の内底面の中央部より立設した柱状の支持部材12の上側に、該昇温ユニット5の下端部に位置する上記温度勾配調節用ヒータ9の下面側を取り付けて、該支持部材12によって支持されるようにしてある。
上記サンプル昇温用ヒータ7に電力を供給するための電源13と、上記温度勾配調節用ヒータ9に電力を供給するための電源14には、該各電源13と14を制御するための制御装置15が接続されている。更に、上記制御装置15には、上記温度勾配検出用の各温度計測手段10と11による温度計測結果が入力されるようにしてある。
上記制御装置15は、上記電源13よりサンプル昇温用ヒータ7に給電して、該サンプル昇温用ヒータ7により、上記サンプル4を、予め設定されている所望の放射率測定用の温度に加熱するときには、上記温度勾配検出用部材8の上下両面に取り付けてある各温度計測手段10と11より入力される温度計測結果を基に、上記温度勾配検出用部材8の上下方向に関する温度勾配形成の有無を監視するようにしてある。
更に、上記制御装置15は、上記監視により上記温度勾配検出用部材8における上下方向の温度勾配の形成が検出されると、上記温度勾配調節用ヒータ9用の電源14へ指令を与えて、上記温度勾配検出用部材8の上下方向の温度勾配がゼロになるように、上記温度勾配調節用ヒータ9の出力、すなわち、該温度勾配調節用ヒータ9より上記温度勾配検出用部材8の下面側に与えられる熱量を制御するようにしてある。以上の制御装置15の制御によれば、上記温度勾配検出用部材8では、上下方向の温度勾配がゼロとなることから、上記サンプル昇温用ヒータ7の発熱は、すべてサンプル4へ移動させることができるようにしてあり、よって、該サンプル昇温用ヒータ7の出力(消費電力)と、上記サンプル4の放熱量(放射エネルギ)とを等しくさせることができるようにしてある。
本発明の放射率測定装置1は、更に、上記サンプル4の表面の温度を計測するための熱電対等のサンプル表面温度計測手段16と、上記真空容器2の内壁面の温度を計測するための熱電対等の容器温度計測手段17と、上記サンプル昇温用ヒータ7へ上記電源13より供給される電力を計測するための電力計測手段18を備えた構成としてある。
上記サンプル4より放射されるエネルギを吸収する上記真空容器2の内壁面の温度を効率よく検出するという観点から考えると、上記容器温度計測手段17は、上記真空容器2の内壁面における上記サンプル4と対向する個所、すなわち、上記真空容器2の天井面の中央部に設けることが望ましいが、上記真空容器2の内壁面の温度を検出することができるようにしてあれば、天井面の中央部以外の個所に設けるようにしてもよい。
上記電力計測手段18は、電力計、又は、電流計と電圧計からなる構成のいずれであってもよい。
更に、上記サンプル表面温度計測手段16と、容器温度計測手段17と、電力計測手段18には、コンピュータのような演算装置19を接続して、それぞれの温度や電力の計測結果を入力させることができるようにしてある。
上記演算装置19は、上記サンプル表面温度計測手段16と、容器温度計測手段17と、電力計測手段18からの入力を基に、以下の処理を行うことで、上記サンプル4の放射率εを求めるようにしてある。
すなわち、上記演算装置19では、先ず、上記サンプル4から放出されるエネルギ密度qを求める。該エネルギ密度qは、上記電力計測手段18より入力される電力の計測結果と一致する上記サンプル昇温用ヒータ7の出力[W]を、サンプル4の表面積で割ることにより算出される。
次いで、上記演算装置19は、上記エネルギ密度qに関するサンプル4の放射率εと、上記サンプル表面温度計測手段16により計測されたサンプル表面温度T[K]と、上記容器温度計測手段17によって計測された真空容器2の内壁面の温度(容器温度)T[K]との以下の関係式(2)を基に、上記サンプル4の放射率εを演算して求めるようにしてある。ここで、σはシュテファン−ボルツマン定数である。
Figure 2014153168
なお、上記真空容器2は、上記サンプル架台6上のサンプル4を上記所定の放射率測定用の温度まで加熱した状態のときに、上記サンプル表面温度Tと、容器温度Tに明らかな差が生じるように、サンプル4と真空容器2の内壁面との間隔が、形態係数を考慮して設定してあるものとする。これにより、上記サンプル表面温度Tと、容器温度Tのそれぞれの計測結果を上記関係式(2)に代入することで、サンプル4の放射率εについて有効な演算結果を得ることができるようにしてある。
以上の構成としてある本発明の放射率測定装置1を用いて或る物体のサンプル4の放射率測定を実施する場合は、先ず、真空容器2内に設けてある昇温ユニット5のサンプル架台6上に、上記サンプル4を載置して保持させる。
次に、上記真空ポンプ3を運転して、上記真空容器2の内部を真空環境にさせる。
次いで、上記サンプル昇温用ヒータ7の運転により、上記サンプル4を、予め設定してある所望の放射率測定用の温度まで加熱する。この際、上記制御装置15が、上記各温度計測手段10と11より入力される温度計測結果を基に温度勾配調節用ヒータ9の出力を制御するようになるため、上記サンプル昇温用ヒータ7の下側に取り付けてある温度勾配検出用部材8での上下方向の温度勾配がゼロになる。よって、前述したように、上記電力計測手段18により計測される上記サンプル昇温用ヒータ7の消費電力と、該サンプル昇温用ヒータ7の出力[W]が一致するようになる。
これにより、上記演算装置19では、上記サンプル表面温度計測手段16と、容器温度計測手段17と、電力計測手段18からの入力に基づく前述の処理により、上記サンプル4の放射率εが算出されるようになる。
このように、本発明の放射率測定装置を用いて行う放射率測定方法によれば、上記サンプル4について、定常法による熱量測定法の原理を用いて、放射率εを求めることができる。よって、上記サンプル4は、比熱が不明の物質であっても放射率εを測定することができる。
又、上記サンプル4は、放射率εの測定を行う際には、真空環境とした真空容器2内にて、昇温ユニット5のサンプル架台6上に載置した状態で、サンプル昇温用ヒータを用いて所定の放射率測定用の温度まで加熱するようにしてあるので、上記サンプル架台6として液体を保持(収容)することが可能な皿状のサンプル架台6を用いることにより、上記サンプル4は、固体のみならず、上記放射率測定用の温度まで加熱することに伴って固体から液体への相変化を生じる物質、及び、上記放射率測定用の温度まで加熱しても気体への相変化を生じない液体の物質であっても、放射率εを測定することができる。更に、上記サンプル4は、導電性の有無にかかわらず、放射率εを測定することができる。
本発明の放射率測定装置と該装置を用いて行う放射率測定方法は、放射センサを使用しないため、測定対象とするサンプル4の表面積について、放射センサの検知面積を考慮する必要はない。よって、上記サンプル4は、サイズの自由度を高めることができる。
更に、測定対象とするサンプル4は、上記サンプル架台6上に載置した状態で、上記サンプル昇温用ヒータ7により加熱することができるようにしてあればよいため、細線のような特殊な形状に加工する必要はない。よって、上記するサンプル4は、表面積が既知となるようにしてあれば、形状については自由度を高めることができる。
又、本発明の放射率測定装置と該装置を用いて行う放射率測定方法では、真空環境とする真空容器2内でサンプル4を加熱するようにしてあるため、サンプル4の酸化による放射率εへの影響を抑えることができると共に、空気による熱吸収の影響を抑制することができる。したがって、上記サンプル昇温用ヒータ7は、従来一般的に使用されているヒータであっても、上記サンプル4の加熱(昇温)を容易に行うことができる。これにより、上記放射率測定を実施する際は、サンプル4の所定の放射率測定用の温度までの加熱時間を短縮することができて、放射率測定までの処理を短時間で達成することが可能になる。
更に、上記サンプル4の放射率測定の際、真空容器2の温度が該真空容器2の耐熱性の範囲内に収まっていれば、上記真空容器2は冷却する必要がない。このため、本発明の放射率測定装置1は、装置構成をシンプルなものとすることができる。
なお、上記の実施の形態における真空容器2は、図1に二点鎖線で示すように、外側を断熱材20で覆った構成としてもよい。
かかる構成では、上記真空容器2から外部環境への放熱を抑えることができるようになるため、上記放射率εを測定する際に、サンプル昇温用ヒータ7によるサンプル4の所定の放射率測定用の温度までの加熱(昇温)を、より容易に実施させることができる。
次に、図2は、本発明の実施の他の形態として、図1の実施の形態の応用例を示すものである。
すなわち、本実施の形態の放射率測定装置は、図2に符号1Aで示すように、図1に示したと同様の構成において、真空容器2の周りに、冷媒通路21aを備えた冷却ジャケット21を設けてなる構成としたものである。
上記冷却ジャケット21は、図示してないが、上記冷媒通路21aの上流側と下流側の各端部に連通する冷媒の入口と出口を備えた構成としてあり、外部の冷媒供給部より供給される冷媒を、上記入口から冷媒通路21aに導入して出口まで流通させることにより、上記真空容器2全体を、外側から冷却することができるようしてある。
上記冷却ジャケット21を装備した真空容器2は、放射率測定の際にサンプル4を加熱すべき放射率測定用の温度が高温の場合であっても、上記冷却ジャケット21に冷媒を流通させることで、該真空容器2の容器温度Tを、強制的に該真空容器2の耐熱性の範囲内にコントロールすることが可能になる。よって、本実施の形態では、真空容器2内でサンプル架台6上に保持させたサンプル4と、真空容器2の内壁面までの距離を縮小させることができるので、本実施の形態における真空容器2は、図1の実施の形態の真空容器2に比して小型のものを採用するようにしてある。
その他の構成は図1に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
以上の構成としてある本実施の形態の放射率測定装置1Aを使用する場合は、上記真空容器2について、予め、該真空容器2を或る設定温度にした状態での内壁面の放射率εを測定しておく。
その後、図1の実施の形態の放射率測定装置1と同様の処理によりサンプル4の放射率測定を実施する。この際、上記冷却ジャケット21に上記図示しない冷媒を流通させて上記真空容器2を冷却することにより、該真空容器2の内壁面の温度、すなわち、容器温度計測手段17により計測される容器温度Tが、上記或る設定温度に維持されるようにする。
次いで、演算装置19では、サンプル表面温度計測手段16と、上記容器温度計測手段17と、電力計測手段18からの入力を基に、図1の実施の形態と同様に、先ず、電力計測手段18より入力される電力の計測結果であるサンプル昇温用ヒータ7の出力[W]と、サンプル4の表面積とから、上記サンプル4から放出されるエネルギ密度qを求めた後、前述の関係式(2)に代えて、上記真空容器2の内壁面の放射率εを含む以下の関係式(3)を基にして放射率εを演算して求めるようにする。
Figure 2014153168
このように、本実施の形態の放射率測定装置1Aを用いた放射率測定によっても、上記サンプル4の放射率εを測定することができる。
したがって、本実施の形態によれば、図1の実施の形態と同様の効果を得ることができることに加えて、上記真空容器2の小型化を図ることができ、更に、該真空容器2に接続する真空ポンプ3についても小型化を図ることができて、装置の全体構成の更なる小型化を図ることが可能になる。
次いで、図3は本発明の実施の更に他の形態として、図1の実施の形態の別の応用例を示すものである。
すなわち、本実施の形態の放射率測定装置は、図3に符号1Bで示すように、図1に示したと同様の構成において、サンプル昇温用ヒータ7の外周に、温度勾配検出用囲繞部材22が該サンプル昇温用ヒータ7を囲繞するように取り付けられている。更に、上記温度勾配検出用囲繞部材22の外周には、温度勾配調節用囲繞ヒータ23が該温度勾配検出用囲繞部材22を囲繞するように取り付けられている。
更に、上記温度勾配検出用囲繞部材22の内周面と外周面には、該温度勾配検出用囲繞部材22における半径方向(内外方向)の温度勾配を検出するための熱電対等の内周面側温度計測手段24と外周面側温度計測手段25が設置された構成としてある。
上記温度勾配検出用囲繞部材22は、内周側の上記サンプル昇温用ヒータ7より与えられる(入熱する)熱量と、外周側の上記温度勾配調節用囲繞ヒータ23より与えられる(入熱する)熱量に差がある状態では、該温度勾配検出用囲繞部材22の半径方向(内外方向)に温度勾配が形成されるように、材質の熱抵抗と、半径方向の厚み寸法が設定してあるものとする。
更に、本実施の形態では、上記サンプル昇温用ヒータ7の電力供給用の電源13と、温度勾配調節用ヒータ9の電力供給用の電源14と、上記温度勾配調節用囲繞ヒータ23に電力を供給するための電源26に、該各電源13,14,26を制御するための制御装置15aが接続されている。又、上記制御装置15aには、温度勾配検出用部材8の温度勾配検出用の各温度計測手段10と11による温度計測結果と、上記温度勾配検出用囲繞部材22の内周面側と外周面側の各温度計測手段24と25による温度計測結果が入力されるようにしてある。
本実施の形態における上記制御装置15aは、(a)図1の実施の形態の制御装置15と同様に、サンプル昇温用ヒータ7によりサンプル4を所定の放射率測定用の温度まで加熱するときに、上記各温度計測手段10と11より入力される温度計測結果を基に、上記サンプル昇温用ヒータ7の下側に取り付けてある温度勾配検出用部材8における上下方向の温度勾配がゼロとなるように、温度勾配調節用ヒータ9の電力供給用の電源14を制御する機能と、(b)上記サンプル昇温用ヒータ7によるサンプル4の所定の放射率測定用の温度までの加熱時に、上記内周面側温度計測手段24と外周面側温度計測手段25より入力される温度計測結果を基に、上記温度勾配検出用囲繞部材22の半径方向(内外方向)に関する温度勾配の有無を監視する機能と、(c)上記監視により上記温度勾配検出用囲繞部材22の半径方向の温度勾配の形成が検出されると、上記温度勾配調節用囲繞ヒータ23用の電源26へ指令を与えて、上記温度勾配検出用囲繞部材22の半径方向の温度勾配がゼロになるように、上記温度勾配調節用囲繞ヒータ23の出力を制御して、該温度勾配調節用囲繞ヒータ23より上記温度勾配検出用囲繞部材22の外周面側に与えられる熱量を制御する機能とを備えるようにしてある。
上記制御装置15aの制御によれば、上記サンプル昇温用ヒータ7によるサンプル4の所定の放射率測定用の温度までの加熱時には、上記サンプル昇温用ヒータ7の下側に取り付けた上記温度勾配検出用部材8では、上下方向の温度勾配がゼロになり、又、上記サンプル昇温用ヒータ7の外周に取り付けた上記温度勾配検出用囲繞部材22では、半径方向の温度勾配がゼロになる。
これにより、上記サンプル昇温用ヒータ7の発熱のうち、上側のサンプル4へ移動せずに該サンプル昇温用ヒータ7より下方の温度勾配検出用部材8、及び、外周の温度勾配検出用囲繞部材22への熱量の移動を抑制できるようにしてある。
その他の構成は図1に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
以上の構成としてある本実施の形態の放射率測定装置1Bでは、たとえば、上記サンプル昇温用ヒータ7として、上下方向の厚み寸法が大きいサンプル昇温用ヒータ7を用いる構成であっても、該サンプル昇温用ヒータ7より外周方向へ熱が直接的に放射されることを防止した状態で、図1の実施の形態の放射率測定装置と同様の操作で、サンプル4の放射率εを測定することができる。
このため、上記サンプル昇温用ヒータ7の出力(消費電力)と、上記サンプル4の放熱量(放射エネルギ)とを、より正確に一致させることができるようになるため、上記サンプル4の放射率εの測定結果について誤差を低減させることができて、放射率εの測定精度の向上化を図ることができる。
更に、図4は本発明の実施の更に他の形態として、図1の実施の形態の更に別の応用例を示すものである。
すなわち、本実施の形態の放射率測定装置は、図4に符号1Cで示すように、図1に示したと同様の構成において、サンプル昇温用ヒータ7の外周に、断熱材27を囲繞するように取り付けた構成としたものである。
その他の構成は図1に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
本実施の形態の放射率測定装置1Cによれば、上記サンプル昇温用ヒータ7として、上下方向の厚み寸法が大きいサンプル昇温用ヒータ7を用いる構成であっても、該サンプル昇温用ヒータ7の外周に設けた断熱材27により、該サンプル昇温用ヒータ7より外周方向へ熱が直接的に放射されることを防止した状態で、図1の実施の形態の放射率測定装置と同様の操作で、サンプル4の放射率εを測定することができる。
このため、上記サンプル昇温用ヒータ7の出力(消費電力)と、上記サンプル4の放熱量(放射エネルギ)とを、図1の実施の形態に比して正確に一致させることができるようになるため、上記サンプル4の放射率εの測定結果についての誤差を低減させることができて、放射率εの測定精度の向上化を図ることができる。
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、上記各実施の形態における真空容器2、昇温ユニット5、該昇温ユニット5を構成するサンプル架台6、サンプル昇温用ヒータ7、温度勾配検出用部材8、温度勾配調節用ヒータ9、上面側温度計測手段10、下面側温度計測手段11、更に、図3の実施の形態では、温度勾配検出用囲繞部材22と、温度勾配調節用囲繞ヒータ23、図4の実施の形態では、断熱材27のそれぞれのサイズや、該各部材同士の寸法比は、図示するための便宜上のものであり、実際の装置構成における各部材のサイズや、各部材同士の寸法比を反映したものではない。
各実施の形態の放射率測定装置1,1A,1B,1Cは、サンプル表面温度計測手段16と、容器温度計測手段17と、電力計測手段18からの入力を基にサンプル4の放射率εを演算して求める処理を自動的に行うための演算装置19を備える構成として示したが、演算装置19を備えない構成としてもよい。この場合は、上記サンプル表面温度計測手段16と、容器温度計測手段17と、電力計測手段18の計測結果をそれぞれ出力させて、該出力された各計測結果を、作業者が別の演算器に入力して、サンプル4の放射率εを求めるための演算を別途行わせるようにすればよい。このようにしても、上記各実施の形態と同様にサンプル4の放射率εを求めることができる。
図3の実施の形態、及び、図4の実施の形態において、真空容器2を、図2に示したと同様の冷却ジャケット21を備えた形式の真空容器2としてもよい。この場合は、サンプル4の放射率εは、図2の実施の形態と同様に、前記した関係式(3)に基づいた演算により求めるようにすればよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
1,1A,1B,1C 放射率測定装置
2 真空容器
3 真空ポンプ
4 サンプル
5 昇温ユニット
6 サンプル架台
7 サンプル昇温用ヒータ
8 温度勾配検出用部材
9 温度勾配調節用ヒータ
10 上面側温度計測手段
11 下面側温度計測手段
15,15a 制御装置
16 サンプル表面温度計測手段
17 容器温度計測手段
18 電力計測手段
19 演算装置
21 冷却ジャケット
22 温度勾配検出用囲繞部材
23 温度勾配調節用囲繞ヒータ
24 内周面側温度計測手段
25 外周面側温度計測手段
27 断熱材

Claims (6)

  1. 真空ポンプを接続した真空容器の内側に、サンプルを保持させるためのサンプル架台とサンプル昇温用ヒータと温度勾配検出用部材と温度勾配調節用ヒータを上方より順に積層してなる昇温ユニットを設け、
    上記温度勾配検出用部材における上面側の上記サンプル昇温用ヒータ取付面と、下面側の温度勾配調節用ヒータ取付面に、上記温度勾配検出用部材における上下方向の温度勾配を検出するための上面側温度計測手段と下面側温度計測手段を取り付け、
    上記サンプル昇温用ヒータにより上記サンプル架台に保持されたサンプルを予め設定された或る放射率測定用の温度に加熱するときに、上記温度勾配検出用部材の上面側と下面側の各温度計測手段の温度計測結果を基に該温度勾配検出用部材の上下方向についての温度勾配の発生の有無を監視する機能と、該監視により上記温度勾配検出用部材の上下方向についての温度勾配の発生が検出されると、温度勾配がゼロになるように、上記温度勾配調節用ヒータを制御する機能を有する制御装置を備え、
    更に、上記サンプル昇温用ヒータへ供給されている電力を計測するための電力計測手段と、
    サンプルの表面の温度を計測するためのサンプル表面温度計測手段と、
    上記真空容器の内壁面の温度を計測するための容器温度計測手段を備えた構成
    を有することを特徴とする放射率測定装置。
  2. 真空容器は、外側に冷却ジャケットを備えてなる構成とした請求項1記載の放射率測定装置。
  3. サンプル昇温用ヒータの外周に、温度勾配検出用囲繞部材を取り付けると共に、該温度勾配検出用囲繞部材の外周に、温度勾配調節用囲繞ヒータを取り付け、
    上記温度勾配検出用囲繞部材における内周面側の上記サンプル昇温用ヒータ取付面と、外周面側の温度勾配調節用囲繞ヒータ取付面に、上記温度勾配検出用囲繞部材における半径方向の温度勾配を検出するための内周面側温度計測手段と外周面側温度計測手段を設け、
    更に、制御装置に、サンプル昇温用ヒータにより上記サンプル架台に保持されたサンプルを予め設定された或る放射率測定用の温度に加熱するときに、上記温度勾配検出用囲繞部材の内周面側と外周面側の各温度計測手段の温度計測結果を基に該温度勾配検出用囲繞部材の半径方向についての温度勾配の発生の有無を監視する機能と、該監視により上記温度勾配検出用囲繞部材の半径方向についての温度勾配の発生が検出されると、該温度勾配がゼロになるように、上記温度勾配調節用囲繞ヒータを制御する機能を備えるようにした請求項1又は2記載の放射率測定装置。
  4. サンプル昇温用ヒータの外周に、該サンプル昇温用ヒータを囲繞する断熱材を取り付けるようにした請求項1又は2記載の放射率測定装置。
  5. 電力計測手段によるサンプル昇温用ヒータへ供給されている電力の計測結果と、サンプル表面温度計測手段によるサンプルの表面の温度計測結果と、容器温度計測手段による真空容器の内壁面の温度計測結果とを入力して、サンプルの放射率を演算する演算装置を備えるようにした請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の放射率測定装置。
  6. 真空ポンプにより真空環境にした真空容器の内部に配置してあるサンプル架台とサンプル昇温用ヒータと温度勾配検出用部材と温度勾配調節用ヒータを上方より順に積層してなる昇温ユニットの上記サンプル架台上に保持したサンプルを、上記サンプル昇温用ヒータで、予め設定された放射率測定用の温度まで加熱し、
    同時に、上記サンプル昇温用ヒータの下側に取り付けてある温度勾配検出用部材の上下方向の温度勾配がゼロとなるように上記温度勾配調節用ヒータを制御し、
    この状態で、上記サンプル昇温用ヒータに供給されている電力と、上記加熱されたサンプルの表面温度と、上記真空容器の内壁面での容器温度を計測して、
    上記サンプル昇温用ヒータへ供給されている電力の計測結果と一致する上記サンプル昇温用ヒータの出力を、上記サンプルの表面積で割ることにより、該サンプルから放出されるエネルギ密度を求め、
    上記エネルギ密度に関するサンプルの放射率と上記サンプル表面温度と上記容器温度との関係式を基に、上記サンプルの放射率を求めるようにする
    ことを特徴とする放射率測定方法。
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