JP2014145553A - 二重管式熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属製の内管と透明な合成樹脂製の外管とを備え、2本の前記内管及び2本の前記外管を分解・再組立可能に接続する接続機構を備える。接続機構は、1本の外管の一端を結合させる外管流路と1本の内管の一端を結合させる内管流路を持つ末端マニホルドと、末端マニホルドの外管からの流路を接続する外管接続パイプと、内管を接続する内管接続パイプとによって実現される。
【選択図】図1
Description
通常、排液には、汚れ、沈殿物、腐食性物質が含まれることがほとんどである。そのため排熱回収には比較的汚れに対して性能低下が少ないとされる二重管式熱交換器又はスパイラル型熱交換器が使われることが多い。
二重管式熱交換器は、管の長さを長くして高い熱交換効率を実現できる一方、長い(例えば50mの)管を設置するため、設置場所の状況によっては設置に必要な空間の体積が大きくなり過ぎる場合もあった。また、運搬においても不自由であった。
このため,二重管式熱交換器に替えてコンパクトなシェルアンドチューブ式熱交換器やスパイラル型熱交換器が用いられる事も多くあった。しかし,シェルアンドチューブ式熱交換器は、複数のチューブを用いるため液体の流圧を上げることで閉塞物を押し流して除去することができず、汚れや閉塞に弱いという欠点があり,下水等の排熱回収には必ずしも最適ではない。また、スパイラル型熱交換器は、コンパクトではあるが,流路断面が細長い長方形であるため、液体の流圧を上げて閉塞物を押し流して除去する際に閉塞物の一部が残存してしまうことがあり、汚れや閉塞に対して二重管熱交換器よりも熱交換性能低下は大きく,頻繁な分解洗浄が必要である。
排液には、窒素化合物、硫化物、塩素化合物、酸、酸化剤、界面活性剤などが含まれている場合が多く、これらは熱交換器の伝熱管金属材料に対する腐食性を有する。腐食性流体によって二重管式熱交換器の内管に穴があいてしまう異常が生じることで、熱交換器が使用できなくなってしまう場合もある。
穴のあいた箇所、その他の異常箇所の管を交換できれば、二重管式熱交換器の使用を再開することができる。しかし、従来の二重管式熱交換器は一般に溶接またはロウ付け工法で製作されているため、異常箇所の発見が困難であり、発見できたとしても分解・組立によって一部の管を交換することはできない構造となっていた。
このため、熱交換器全体を交換することが一般的だった。そして、排熱回収設備においては、熱交換器の交換を行う数日の工事期間中、設備全体又は当該関連プラントの機能を停止せざるを得ないことになっていた。
しかし、特許文献1の多重管式熱交換器を排熱回収に用いるには、以下の問題があった。熱交換器使用時において、視認によって異常箇所を検知することが困難である。(特許文献1は、サニタリ上の理由で点検を行うために定期的にクランプ継手を外すことを目的としており、異常箇所を検知することは目的ではない。)
金属製の内管と透明な合成樹脂製の外管とを備え、
2本の前記内管及び2本の前記外管を分解・再組立可能に接続する接続機構を備えることを特徴とする。
外管が透明なので、内管に穴があいた場合、その他の異常が発生した場合には容易に視認できる。
前記接続機構は、2つの末端マニホルドと、外管接続パイプと内管接続パイプとを備え、
各々の前記末端マニホルドは、1本の前記外管の一端を接続させる外管流路と、1本の前記内管の一端を接続させる内管流路とを備え、
前記外管接続パイプは前記2つの末端マニホルドの前記外管流路を接続し、
前記内管接続パイプは前記2つの末端マニホルドの前記内管流路を接続することを特徴とする。
外管接続パイプと内管接続パイプとによって、2つの末端マニホルドを接続し、2つの外管及び内管を接続する。
前記内管の両端が縮管され、
前記内管流路が前記内管の縮管部に結合することを特徴とする。
前記縮管は、管保持部と管の外側に配されたローラーを備えるジグを用いて行われたものであることを特徴とする。
内管を交換する際に、縮管の程度を現場で調整できる。
前記接続機構は、2つの末端マニホルドと、外管接続パイプと内管接続パイプとを備え、
前記末端マニホルドは、1本の前記外管の一端を接続させる外管流路を備え、1本の前記内管の一端を貫通させ、
前記外管接続パイプは前記2つの末端マニホルドの前記外管流路を接続し、
前記内管接続パイプは前記2つの末端マニホルドを貫通した2本の前記内管を接続することを特徴とする。
外管1は塩化ビニル管であり、内管2はチタン管である。
末端マニホルド3には、外管1及び内管2の一端が挿入され、結合されている。
外管接続パイプ4a及び内管接続パイプ5によって、多数の外管1及び内管2が順次に接続される。
末端マニホルド3の外管1からの流路が、外管接続パイプ4aによって、隣接する末端マニホルドの外管からの流路に接続されている。
末端マニホルド3の内管2からの流路が、内管接続パイプ5によって、隣接する末端マニホルドの内管からの流路に接続されている。
外管1は、末端マニホルド3の周縁部に接続される。塩化ビニル管である外管1は熱膨張率が大きいので、熱膨張による変形を吸収するためのクリアランス6が設けられている。外管1から流入した液体は、外管流路1aを通り、外管接続パイプ4aへと流れる。なお、図の上側においては、メクラ栓4bがあるため、外管1から流入した液体は内管2の周辺を回って図の下側に流れ、外管接続パイプ4aへと流れる。
内管2の先端には、縮管部2xが設けられている。内管および外管にかかる流体の圧力により末端マニホルドには内管・外管から抜け落ちる方向に力がかかるが、この力に抗するために内管と末端マニホルドを結合しておく目的で設ける。
異常が発見された場合には、内管接続パイプ5、外管接続パイプ4a(及びメクラ栓4b)、外管1、内管2の順に取り外し、内管2を交換してこの逆順に取付ければよい。
なお、内管2と内管接続パイプ5の接続は、一般的な方法でよい。
2 内管
3 末端マニホルド
4a 外管接続パイプ
5 内管接続パイプ
6 クリアランス
7 ジグ
8 管保持部
9 ローラー
10 止め輪
Claims (5)
- 金属製の内管と透明な合成樹脂製の外管とを備え、
2本の前記内管及び2本の前記外管を分解・再組立可能に接続する接続機構を備えることを特徴とする、二重管式熱交換器。 - 前記接続機構は、2つの末端マニホルドと、外管接続パイプと内管接続パイプとを備え、
各々の前記末端マニホルドは、1本の前記外管の一端を接続させる外管流路と、1本の前記内管の一端を接続させる内管流路とを備え、
前記外管接続パイプは前記2つの末端マニホルドの前記外管流路を接続し、
前記内管接続パイプは前記2つの末端マニホルドの前記内管流路を接続することを特徴とする、請求項1に記載の二重管式熱交換器。 - 前記内管の両端が縮管され、
前記内管接続パイプが前記内管の縮管部に結合されることを特徴とする、請求項2に記載の二重管式熱交換器。 - 前記縮管は、管保持部と管の外側に配されたローラーを備えるジグを用いて行われたものであることを特徴とする、請求項3に記載の二重管式熱交換器。
- 前記接続機構は、2つの末端マニホルドと、外管接続パイプと内管接続パイプとを備え、
前記末端マニホルドは、1本の前記外管の一端を接続させる外管流路を備え、1本の前記内管の一端を貫通させ、
前記外管接続パイプは前記2つの末端マニホルドの前記外管流路を接続し、
前記内管接続パイプは前記2つの末端マニホルドを貫通した2本の前記内管を接続することを特徴とする、請求項1に記載の二重管式熱交換器。
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2013
- 2013-01-30 JP JP2013015118A patent/JP2014145553A/ja active Pending
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