JP2014144035A - 光照射装置及び光照射治療・予防装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、筐体内の熱を効率的に筐体の外部に放出することができる光照射装置及び光照射治療・予防装置を得る。
【解決手段】本発明の光照射装置1は、光源2と、反射傘10と、該反射傘10に熱伝導可能に接続する放熱部7と、光源2を格納する筐体8とを備え、該筺体8は、内側と外側とを貫通する放出部24を有して外側に突出して設けられる膨出部23を備え、該膨出部23は、内側で放熱部7を収容するという構成を有する。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の光照射装置1は、光源2と、反射傘10と、該反射傘10に熱伝導可能に接続する放熱部7と、光源2を格納する筐体8とを備え、該筺体8は、内側と外側とを貫通する放出部24を有して外側に突出して設けられる膨出部23を備え、該膨出部23は、内側で放熱部7を収容するという構成を有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、光源を備える光照射装置及び光照射治療・予防装置に関する。
従来より、被照射体に光を照射するための光照射装置として、様々なものが提案されている。この光照射装置の一例として、光源と、該光源を取り囲むように反射面が設けられ、光源から出射される光を被照射体に向けて反射する反射傘(特許文献1では、「反射部材」)と、該反射傘の裏面に一体的に形成された放熱部(特許文献1では、「第1放熱手段」)とを備える光照射装置がある(特許文献1参照)。
光源から光が放射されると、光源自体が発熱するとともに、光源から放射された光を受けて反射傘も熱せられる。筐体内に熱がこもり、光源自体の温度が下がらず、このままでは、その性能を十分に発揮することができない。そのため、筐体内の熱を外部に放出する必要がある。
具体的には、光照射装置を光線治療器として用いる場合、光源として閃光放電管を用いて、連続発光させることがあるが、連続発光する時間が長かったり、連続発光の間欠時間が短かったりすると、反射傘に熱が蓄積され、反射傘が高温になる。この影響により、閃光放電管の温度が下がらず、閃光放電管が点灯しにくくなる。よって冷却のための動作禁止時間を設定するなどの対応が必要となり、使用者が不便を感じることがあった。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑み、筐体内の熱を効率的に筐体の外部に放出することができる、光照射装置及び光照射治療・予防装置を提供することを目的とする。
本発明の光照射装置は、光源と、該光源から放射される放射光を被照射体に向けて反射する反射部と、光源を格納する筐体と、を備える光照射装置であって、反射部に熱伝導可能に接続する放熱部を更に備え、前記筐体は、外側に突出して設けられ、内側と外側とを貫通する放出部を有する膨出部を備え、前記膨出部は、内側で放熱部を収容するという構成を有している。
かかる構成によれば、膨出部が外側に突出して設けられ、放熱部がその内側に収容されていることにより、外部と熱交換しやすくなっており、光源が発光することに伴い反射部に蓄積される熱は、その膨出部の内側と外側とを貫通する放出部を介して放熱部から外部に放出されやすくなっている。よって、筐体内の熱を効率的に筐体の外部に放出することができ、使用時の冷却時間を短縮できる。
また、請求項2記載の発明において、反射部から放熱部に熱伝導可能な熱伝導部を備え、該熱伝導部は、反射部から放出部まで連続して形成されることが好ましい。
かかる構成によれば、光源が発光することに伴い反射部に蓄積される熱は、熱伝導部に熱伝導されて放熱部に導かれ、放熱部から放熱される。よって、筐体内における光源の位置に関わらず、効率的に筐体の外部に熱を放出することができる。
また、請求項3記載の発明において、前記反射部は、被照射体に向けて放射光を反射する反射面を有し、該反射面には、可視光を反射して赤外線を透過する光学多層膜と、赤外線を吸収する赤外線吸収層とが形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、光源から放射される放射光は、反射部の光学多層膜で可視光を被照射体に反射し、赤外線を赤外線吸収層に透過する。光学多層膜を透過した赤外線は、赤外線吸収層で吸収される。よって、光源が発光することにより発生する熱は、高い効率で反射部から熱伝導部に熱伝導され、放熱部から筐体の外部に放出させやすくなる。
また、請求項4記載の発明において、光を透過する透過部材を備え、前記光源は、透過部材の透過面に接する直線より被照射体側に配置され、前記反射部は、前記直線より透過部材の被照射体側と反対側に向かう放射光を透過部材に反射する第1反射部と、前記直線より被照射体側に向かう放射光を第1反射部に反射する第2反射部と、を備え、前記放熱部は、反射部の第1反射部と一体に成形されることが好ましい。
かかる構成によれば、第1反射部は、第2反射部と比較して、第2反射部から誘導される放射光と、光源から直接放射される放射光の両方の放射光が反射される分、放射光の熱的影響をより受けて高温になりやすい。熱伝導部は、その第1反射部と一体に成形されており、第2反射部からよりも第1反射部から熱が熱伝導されやすくなっている。そのため、より高温になりやすい第1反射部の熱が第2反射部の熱より筐体の外部に放出され、筺体内の熱が効率的に筺体の外部に放出され、使用時の冷却時間を短縮できる。
また、本発明の光照射治療・予防装置は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の光照射装置から照射される光を生体の特定部位に照射することにより、治療又は予防する光照射治療・予防装置であって、光源から放射される光の光路上に配置され、光源から放射される放射光のうち、波長が566.5nm以上780nm以下の範囲内の放射光を透過させる波長透過部を備え、該波長透過部を透過させた透過光を生体の特定部位に照射可能であるという構成を有している。
かかる構成によれば、膨出部が外側に突出して設けられ、放熱部がその内側に収容されていることにより、外部と熱交換しやすくなっており、光源が発光することに伴い反射部に熱伝導される熱は、その膨出部の内側と外側とを貫通する放出部を介して放熱部から外部に放出しやすくなっている。よって、筐体内の熱を効率的に筐体の外部に放出することができ、使用時の冷却時間を短縮できる。
また、566.5nm以上780nm以下の範囲内の波長は、炎症性サイトカインの産生を抑制する働きを有し、波長透過部は、この波長の放射光を透過させる。そのため、当該装置は、各種疾患(例えば、炎症や肌荒れなど)を予防したい部位又は罹患した部位にこの波長の光を照射することができ、炎症性サイトカインの産生を抑制することができる。そして、炎症性サイトカインの産生が抑制されることによって、例えば、炎症性疾患は、その罹患が予防され、罹患時の症状が軽減され、又は、炎症性疾患が抑制される。
本発明の光照射装置及び光照射治療・予防装置によれば、筐体内の熱を効率的に筐体の外部に放出することができ、使用時の冷却時間を短縮できる。
本発明の一実施形態に係る光照射治療・予防装置について、図面を参酌しつつ、説明する。まず、同実施形態に係る光照射治療・予防装置の構成について、図1〜図4を参酌しつつ説明する。同実施形態に係る光照射治療・予防装置1は、主に、炎症性疾患の罹患を予防し又は罹患時の当該疾患の症状を軽減する予防治療を受ける被治療者や、炎症性疾患を抑制することにより炎症性疾患の治療を受ける被治療者(患者)などを治療するための光照射装置の一例である。
同実施形態に係る光照射治療・予防装置1は、図1及び図2に示すように、光源2と、該光源2から放射される放射光を被照射体に向けて反射する反射部材3と、光源2から放射される放射光のうち、波長が特定の範囲内の放射光を透過させる波長透過部4と、該波長透過部4を透過した光を被照射体に透過させる透過部材5と、反射部材3(の一部)に一体に成形される熱伝導部6と、該熱伝導部6に熱伝導された熱を放熱する放熱部7と、光源2を格納する筐体8と、光源2の発光を制御する発光制御部9とを備える。
本実施形態に係る光照射治療・予防装置1において、図2に示すように、光源2と、該光源2から放射される放射光を一方に向けて反射する反射傘10(本発明の「反射部」に相当し、反射部材3の一部)と、波長透過部4と、該波長透過部4に向けて入射する光の入射角度を整合するために、反射傘10の開口部に取り付けられるフレネルレンズ11と、熱伝導部6と、放熱部7とは、光源ユニット12を構成する。
光源2は、炎症性サイトカインの産生を抑制するために使用者の生体の予防したい部位又は罹患した部位に照射する光源となる。光源2は、例えば、キセノン放電管やハロゲン放電管などの閃光放電管であって、特に、本実施形態では、キセノン放電管を用いる例を説明する。
なお、光源2は、図2に示すように、2つの透過面13,14を有する透過部材5の一方の透過面13(後述する「第1の透過面13」)に接する直線(1点鎖線で図示する)より被照射体側に配置されている。光源2を透過部材5の第1の透過面13に接する直線より被照射体側に配置するのは、光源2から放射される放射光のうち、第1の透過面13に直接入射する光が第1の透過面13に直接入射しないようにするためである。当該直接光の一部が第1の透過面13に入射することを無視できる、若しくは、考慮する必要のなく、その一部の直接光が第1の透過面13に入射し、残りの直接光が入射しないのであれば、直線より被照射体側と反対側に配置されることを妨げるものではない。このような場合も本願発明の「光源2は、透過部材5の第1の透過面13に接する直線より被照射体側に配置される」ものと解する。
反射傘10は、透過部材5(第1の透過面13)に接する直線より透過部材5の被照射体側と反対側(装置内側)に向かう放射光を透過部材5に反射する第1反射部15と、前記直線より被照射体側に向かう放射光を第1反射部15に反射する第2反射部16と、を備える。第1反射部15は、透過部材5の第1の透過面13に面するように配置され、第2反射部16は、透過部材5の第1の透過面13に面しないように配置され、第1反射部15に面するように配置される。
第1反射部15及び第2反射部16は、被照射体に向けて放射光を反射する反射面を有し、該反射面には、可視光を反射して赤外線を透過する光学多層膜と、赤外線を吸収する赤外線吸収層とが形成されている。本実施形態に係る赤外線吸収層は、着色アルマイト層である例を説明する。光源2から放射される放射光は、第1反射部15及び第2反射部16の反射面の光学多層膜で可視光を被照射体側に反射し、赤外線を赤外線吸収層に透過する。光学多層膜を透過した赤外線は、赤外線吸収層で吸収される。よって、光源2が発光することにより発生する熱は、高い効率で第1反射部15及び第2反射部16の反射面から熱伝導部6に熱伝導され、放熱部7から筐体8の外部に放出させやすくなる。
フレネルレンズ11は、波長透過部4が入射角依存性を有するフィルタを用いる場合に用いられ、光源2から入射される入射角度が使用する波長透過部4の許容可能な角度以内となるように設けられている。なお、フレネルレンズ11は、例えば、入射角依存性がない色ガラスフィルターなどを用いる場合であれば、省略することもできる。
熱伝導部6は、熱伝導可能な材料で成形されており、本実施形態では、アルミニウム又はアルミニウム合金で成形される。熱伝導部6は、反射傘10から後述する放出部24までの筺体8内の経路に沿った形状に連続して成形されている。熱伝導部6の一端側は、反射傘10の第1反射部15と第2反射部16とに一体となっている。つまりは、熱伝導部6の一端側には、第1反射部15及び第2反射部16の曲面形状の内面を有する断面視Uの字状の穴を成形している。熱伝導部6の他端側には、放熱部7が設けられる。熱伝導部6は、第1反射部15に近い部分の方が第2反射部16に近い部分より体積が大きくなるように成形して、他端側に熱を熱伝導する熱伝導容量を大きくしている。また、熱伝導部6は、第1反射部15及び第2反射部16の内側に光源2を配置すべく、光源2を挿入可能な挿入孔17(図3参照)を備えている。
放熱部7は、一定の間隔を開けて熱伝導部6に一体に成形されている複数のフィンからなる。各フィンは、上下方向に長い直方体形状に形成されている。そのため、各フィンの間には、空気が流れる流路が上下方向に形成される。なお、各フィンの形状は、このような形状に限定されるものではなく、棒状であってもよいし、左右方向に長い直方体形状であってもよい。
反射部材3は、前述の光源ユニット12の第1反射部15及び第2反射部16と、放射光を第1の透過面13に反射する第3反射部18と、放射光を第1の透過面13と対向する透過面14(後述する「第2の透過面14」)に反射する第4反射部19及び第5反射部20とを備える。
波長透過部4は、光源2から放射された放射光の、1以上の特定の波長、又は、1以上の特定範囲の波長の放射光のみを透過する光学フィルタである。本実施形態に係る光学フィルタは、特定範囲の波長(帯)の放射光のみを選択的に透過するバンドパスフィルタ(干渉フィルタ)を例に説明する。
波長透過部4は、光源2から放射されて透過部材5を透過する光の光路上に配置され、光源2から放射される放射光のうち、波長が566.5nm以上780nm以下の範囲内の放射光を透過させる。この範囲外の波長の光は、波長透過部4に吸収され又は反射されるなどして、光源ユニット12に熱的な影響を与え、結果的に熱に変換されて熱伝導部6に熱伝導される。また、図4に図示する各バンドパスフィルタを透過した透過光の分光特性(分光透過率)のグラフからわかるように、この波長範囲の下限値は、(図4の実線Cでその分光特性を示す)中心波長600nmのバンドパスフィルタCを透過する透過光の透過率が最大となる波長(実線C上のb点に対応する波長566.5nm)の透過率の2分の1(半分)となる短波長側の波長(実線C上のa点に対応する波長)である。上限値は、可視光の最大波長である。中心波長600nmのバンドパスフィルタCは、hVEGF(血管内皮細胞増殖因子)の産生量を抑制する働きがある波長を透過する光学フィルタである。また、この中心波長600nmのバンドパスフィルタCより短波長側の(図4の実線Bでその分光特性を示す)中心波長500nmのバンドパスフィルタBは、hVEGFの産生量を抑制する効果が低いと考えられる。よって、中心波長600nmのバンドパスフィルタCの短波長側の波長aは、炎症性サイトカインを抑制する働きがある下限値であると評価できる。また、近赤外線(波長780nm超)は、使用者に照射する際に熱的な影響が大きいため、波長透過部4は、この近赤外線に至るまでの可視光線(波長780nm以下)の上限値を上限とされている。
透過部材5は、波長透過部4を透過した透過光を生体の特定部位に照射する。透過部材5は、前述のとおり、2つの透過面13,14を備え、一方の透過面13(第1の透過面13)は、生体の特定部位を上方から照射し、他方の透過面14(第2の透過面14)は、生体の特定部位を下方から照射する。
筺体8は、図1及び図2に示すように、第1の透過面13及び第2の透過面14が対向して配置されて形成され、この間に挿入された生体の特定部位に上下方向から光を照射する光照射部21と、該光照射部21を覆うケーシング22と、ケーシング22の外側に凸状に突出して設けられる膨出部23とを有する。
膨出部23は、外側に向かって直方体形状に膨出して形成されている。膨出部23は、放熱部7との間に一定の隙間が形成される大きさを有し、その内側で放熱部7を収容する。つまり、膨出部23の内面と放熱部7との間には、空気が流れる流路が形成されている。膨出部23は、熱を外部に放出する放出部24を有し、放出部24は、膨出部23の内側と外側とを貫通する窓25,26である。窓25,26は、放熱部7のフィンに対向して配置されている。窓25,26は、ケーシング22の背面側における膨出部23の面に設けられる複数の第1の窓25と、ケーシング22の上面側における膨出部23の面に設けられる複数の第2の窓26とを備える。複数の第1の窓25は、主に、筺体8の内部の空気を外部に排気する排気窓として機能し、複数の第2の窓26は、主に、筺体8の外部の空気を内部に吸気する吸気窓として機能する。
発光制御部9は、光源2の発光条件の設定を受け付けるとともにその発光条件で光源2を発光させる。
次に、本発明の実施形態に係る光照射治療・予防装置1の操作方法について、説明する。
まず、手などの生体の特定部位が光照射部21に挿入され、発光スイッチが押されると、光源2が光を発光する。光源2から放射された光は、反射部材3を介して第1の透過面13から特定部位の上方に照射され、第2の透過面14から特定部位の下方に照射される。
そして、光源2が発光することに伴い反射傘10(反射部)に蓄積される熱は、当該反射傘10に一体成形された熱伝導部6に熱伝導し、放熱部7から放熱される。膨出部23は、外側に突出して設けられ放熱部7がその内側に収容されていることにより、外部と熱交換する面積が広くなっており、且つ、放出部24を介して放熱部7から外部に放出しやすくなっている。よって、筺体8内における光源2の位置に関わらず、効率的に筺体8の外部に熱を放出することができる。
また、本実施形態に係る反射傘10は、従来技術のように板材を折り曲げて断面視Uの字状に形成された反射傘と比較して、その加工精度が向上し、且つその剛性が増すことにより、反射曲面形状の精度が向上する。そのため、精密な反射曲面が求められる反射傘10を備える光照射装置に適している。
また、当該装置は、各種疾患(例えば、炎症や肌荒れなど)を予防したい部位又は罹患した部位に波長透過部4を透過した透過光を照射することにより、炎症性サイトカインの産生を抑制することができる。そして、炎症性サイトカインの産生が抑制されることによって、例えば、炎症性疾患は、その罹患が予防され、罹患時の症状が軽減され、又は、炎症性疾患が抑制される。
なお、本発明に係る光照射治療・予防装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態に係る光照射治療・予防装置1は、手に照射する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、炎症性サイトカインの産生の抑制を予防したい他の生体の部位又は罹患した他の生体の部位に照射するようにしてもよく、その生体の部位は、肩や腰、足、全身などどのような場所に照射されるような場合であってもよい。また、人間に照射する場合に限定されるものではなく、人間以外の動物などの生体に対し、治療のために光を当該特定部位に照射するようにしてもよい。これらの場合は、本実施形態に係る光照射治療・予防装置1の構造に限定されず、適宜、照射する生体の特定部位に適した構造とすることを妨げるものではない。
また、上記実施形態に係る光照射治療・予防装置1は、上記治療・予防目的に炎症性サイトカインの産生の抑制を予防したい生体の部位又は罹患した生体の部位に照射する例を説明したが、これに限定されるものではなく、他の用途に用いられる光照射装置に適用されてもよい。
また、上記実施形態に係る光照射治療・予防装置1は、熱伝導部6が第1反射部15と第2反射部16とに一体成形されている例を説明したが、これに限定されるものではない。熱伝導部27は、図5に示すように、反射傘10の第1反射部15のみに一体に成形されていてもよい。つまり、熱伝導部27は、反射傘10の第2反射部16と別体となっている。第1反射部15は、第2反射部16と比較して、第2反射部16から誘導される放射光と、光源2から直接放射される放射光の両方の放射光が反射される分、放射光の熱的影響をより受けて高温になりやすい。熱伝導部27は、その第1反射部15と一体に成形されており、第2反射部16からよりも第1反射部15から熱が熱伝導されやすくなっている。そのため、より高温になりやすい第1反射部15の熱が第2反射部16の熱より優先的に筐体8の外部に放出され、筺体8内の熱が効率的に筺体8の外部に放出される。また、熱伝導部27の加工が容易になる効果もある。なお、第2反射部16に蓄積される熱は、別途熱伝導部を独立して設けてもよいし、前述の熱伝導部27に熱伝導して放熱するようにしてもよい。
また、上記実施形態に係る光照射治療・予防装置1は、波長透過部4にバンドパスフィルタを用いる例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ショートパスフィルタ(長波長カットフィルタ)とロングパスフィルタ(短波長カットフィルタ)との組み合わせにより、入射された入射光の特定範囲の波長を選択して透過させるものであってもよい。
また、上記実施形態に係る光照射治療・予防装置1は、円筒形状の閃光放電管を用いる例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、光源は、軸方向に直列に配列された2以上の(閃光)放電管又は直線状に配列させた複数のLEDであってもよく、透過部材の幅方向の延長に対応するようにしてもよい。
また、上記実施形態に係る光照射治療・予防装置1は、透過部材5を透過面13,14が平面形状である例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、透過部材の透過面は、奥行き方向に対して丸みを帯びた円弧状であってもよいし、半円状であってもよい。
また、上記実施形態に係る光照射治療・予防装置1は、赤外線吸収層が着色アルマイト層である例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、赤外線吸収層は、熱吸収塗料を塗布して形成された層であってもよし、熱線吸収ガラスを積層させた層であってもよい。
また、上記実施形態に係る光照射治療・予防装置1は、熱伝導部6が反射傘10(反射部)と一体成形される例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、熱伝導部は、反射部に熱伝導可能に接続されておれば、どのような手段で接続されていてもよい。例えば、反射部と熱伝導部とが同一材質からなる部品であって、これらの部品を溶接や接着することにより一体に成形したものであってもよい。
本発明に係る光照射装置及び光照射治療・予防装置は、光源と、該光源から放射される放射光を被照射体に向けて反射する反射部と、光源を格納する筐体と、を備える光照射装置であって、反射部に熱伝導可能に接続する放熱部を更に備え、筐体は、外側に突出して設けられ、内側と外側とを貫通する放出部を有する膨出部を備え、該膨出部は、内側で放熱部を収容する構成を有することによって、筐体内の熱を効率的に筐体の外部に放出することが必要な用途に適用することができる。
1 光照射治療・予防装置
6 熱伝導部
7 放熱部
23 膨出部
24 放出部
6 熱伝導部
7 放熱部
23 膨出部
24 放出部
Claims (5)
- 光源と、該光源から放射される放射光を被照射体に向けて反射する反射部と、光源を格納する筐体と、を備える光照射装置であって、反射部に熱伝導可能に接続する放熱部を更に備え、前記筐体は、内側と外側とを貫通する放出部を有して、外側に突出して設けられる膨出部を備え、該膨出部は、内側に放熱部を収容することを特徴とする光照射装置。
- 反射部から放熱部に熱伝導可能な熱伝導部を備え、該熱伝導部は、反射部から放出部まで連続して形成される請求項1に記載の光照射装置。
- 前記反射部は、被照射体に向けて放射光を反射する反射面を有し、該反射面には、可視光を反射して赤外線を透過する光学多層膜と、赤外線を吸収する赤外線吸収層とが形成されている請求項1又は請求項2に記載の光照射装置。
- 光を透過する透過部材を備え、前記光源は、透過部材の透過面に接する直線より被照射体側に配置され、前記反射部は、前記直線より透過部材の被照射体側と反対側に向かう放射光を透過部材に反射する第1反射部と、前記直線より被照射体側に向かう放射光を第1反射部に反射する第2反射部と、を備え、前記放熱部は、反射部の第1反射部に熱伝導可能に接続される請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の光照射装置。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の光照射装置から照射される光を生体の特定部位に照射することにより、治療又は予防する光照射治療・予防装置であって、光源から放射される光の光路上に配置され、光源から放射される放射光のうち、波長が566.5nm以上780nm以下の範囲内の放射光を透過させる波長透過部を備え、該波長透過部を透過させた透過光を生体の特定部位に照射可能であることを特徴とする光照射治療・予防装置。
Priority Applications (2)
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