JP2014142318A - 移動体検出装置 - Google Patents

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健一郎 野坂
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Abstract

【課題】より精度高く物体の移動の有無を判別することが可能な移動体検出装置を提供する。
【解決手段】移動体検出装置の演算処理装置は、複数の赤外線センサを備えた温度センサからの温度分布の第1のデータD11と所定の時間経過後の第2のデータD12との差分それぞれを複数の赤外線センサの位置に対応する仮想範囲D2に並べたとき、仮想範囲D2内における、複数の差分のうち1つ以上の差分を含む第1領域R1と、第1領域R1とは異なる1つ以上の差分を含む第2領域R2とにおいて、第1領域R1内における差分の平均値および第2領域R2内における差分の平均値をそれぞれ算出し、第1領域R1の平均値と第2領域R2の平均値との差の絶対値が予め設定した所定値を超えた場合、物体が移動したと判別する。
【選択図】図1

Description

本発明は、物体の移動の有無を判別する移動体検出装置に関する。
従来から、各種の電子機器の入力手段などとして、物体の移動の有無を判別する移動体検出装置が種々の分野で利用されている。
この種の移動体検出装置としては、複数の赤外線センサが配置された温度センサと、温度センサが検知した変化領域を特定する変化量算出部と、変化領域の移動軌跡を認識するジェスチャ認識部とを備えたものが知られている(たとえば、特許文献1を参照)。
特許文献1の移動体検出装置たるジェスチャ認識装置では、各座標位置の温度に関し、検知された温度と基準値との差分を、変化量算出部がそれぞれの変化量として算出する。特許文献1のジェスチャ認識装置では、変化量および変化量の合計SUMに基づいて、温度上昇があった変化領域の重心を決定する。ジェスチャ認識装置は、検知タイミングごとに、変化領域の重心の座標を算出することにより、対象物たる物体の位置を追跡して、対象物の移動の軌跡に応じた対象物の動きをジェスチャ動作として認識する。
これにより、特許文献1のジェスチャ認識装置は、対象物の温度と周囲の環境温度との違いによって、暗所でも対象物の動きを検知することができる、としている。
特開2012−123617号公報
ところで、特許文献1のジェスチャ認識装置は、対象物の位置を追跡し、対象物の移動の軌跡に応じて対象物の動きをジェスチャ動作として認識する。そのため、特許文献1のジェスチャ認識装置は、温度センサが検知する領域に対して対象物が高速に移動する場合、変化領域の重心の座標を算出する多くのデータの演算処理を高速で行う必要があり、高速の対象物の動きを検出することが難しい場合がある。また、特許文献1のジェスチャ認識装置では、演算処理するデータ量を少なくすると、対象物の移動を精度よく判別することが難しくなる。特に、移動体検出装置では、より精度高く対象物たる物体の移動を判別可能なものが求められており、上述のジェスチャ認識装置の構成だけでは十分ではなく、更なる改良が求められている。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、より精度高く物体の移動の有無を判別することが可能な移動体検出装置を提供することにある。
本発明の移動体検出装置は、複数の赤外線センサを備え物体から放射される赤外線を受光して上記赤外線センサそれぞれの温度データからなる温度分布のデータを出力可能な温度センサと、該温度センサからの上記温度分布の上記データを記憶する記憶装置と、該記憶装置に記憶された第1の上記データと該第1の上記データから所定の時間経過後の第2の上記データとの差分を演算して上記物体の移動の有無の判別を行う演算処理装置とを備え、上記演算処理装置は、上記差分それぞれを複数の上記赤外線センサの位置に対応する仮想範囲に並べたとき、該仮想範囲内における、複数の上記差分のうち1つ以上の上記差分を含む第1領域と、複数の上記差分のうち上記第1領域とは異なる1つ以上の上記差分を含む第2領域とにおいて、上記第1領域内における上記差分の平均値および上記第2領域内における上記差分の平均値をそれぞれ算出し、上記第1領域の上記平均値と上記第2領域の上記平均値との差の絶対値が予め設定した所定値を超えた場合、上記物体が移動したと判別することを特徴とする。
この移動体検出装置において、上記演算処理装置は、上記物体が移動したと判別した場合、上記第1領域の上記平均値から上記第2領域の上記平均値を減算した減算値が負であれば上記物体の移動方向が上記第1領域から上記第2領域に向かう方向であると判定し、上記減算値が正であれば上記物体の移動方向が上記第2領域から上記第1領域に向かう方向であると判定することが好ましい。
この移動体検出装置において、上記温度センサは、複数の上記赤外線センサをマトリクス状に配置しており、上記演算処理装置は、マトリクスの上記仮想範囲において、上記第1領域における中心位置と上記第2領域における中心位置とを上記マトリクスにおける行に沿った方向において一致するように選択する場合、上記物体が移動したと上記判別が行われれば上記行に沿った方向へ上記物体が移動したと判定し、上記第1領域における中心位置と上記第2領域における中心位置とを上記マトリクスにおける列に沿った方向において一致するように選択する場合、上記物体が移動したと上記判別が行われれば上記列に沿った方向へ上記物体が移動したと判定することが好ましい。
この移動体検出装置において、上記演算処理装置は、上記第1領域の上記平均値と上記第2領域の上記平均値との符号が異なり、上記第1領域の上記平均値および上記第2領域の上記平均値それぞれの絶対値が所定の設定値以上である場合、上記判別を有効とすることが好ましい。
この移動体検出装置において、上記温度センサは、複数の上記赤外線センサをマトリクス状に配置しており、上記演算処理装置は、マトリクスの上記仮想範囲における、上記第1領域および上記第2領域の位置、上記第1領域および上記第2領域の大きさの少なくとも一方を変化させて、上記第1領域の上記平均値と上記第2領域の平均値との差分の絶対値を複数個算出し、複数個の上記絶対値のうち上記絶対値が最も大きい上記第1領域と上記第2領域とに基づいて上記判別を行うことが好ましい。
この移動体検出装置において、上記演算処理装置は、マトリクスの上記仮想範囲における、上記第1領域および上記第2領域それぞれの位置と、上記第1領域および上記第2領域それぞれの大きさとに基づいて、上記第1領域と上記第2領域との間の間隔、上記温度センサから上記物体までの距離または上記物体の移動距離のうちの少なくとも1つを特定することが好ましい。
この移動体検出装置において、上記演算処理装置は、上記移動距離を特定する場合、所定の規定値よりも上記移動距離が小さいときは、上記判別を無効とすることが好ましい。
この移動体検出装置において、上記演算処理装置は、上記仮想範囲における複数の差分のうち1つ以上を含む領域内の値の各絶対値全てが所定の閾値以下の部位が1つ以上存在する場合、上記第1領域または上記第2領域のいずれかが上記部位を含めば、上記第1領域の上記平均値と上記第2領域の上記平均値との差分の絶対値が上記所定値以下とみなすことが好ましい。
この移動体検出装置において、上記演算処理装置は、上記仮想範囲における人の存在領域を検出する人検出機能を備えており、上記仮想範囲において、上記存在領域から上記物体が移動可能な移動範囲を特定し、上記移動範囲内に上記第1領域および上記第2領域を設定することが好ましい。
この移動体検出装置において、上記演算処理装置は、上記仮想範囲における人の存在領域を検出する人検出機能を備えており、上記仮想範囲において、上記存在領域から上記物体が移動可能な移動範囲を特定し、変化させる上記第1領域および上記第2領域の位置および大きさを上記移動範囲内に限定することが好ましい。
この移動体検出装置において、上記演算処理装置は、上記第1領域および上記第2領域の大きさが所定の水準値よりも大きければ、上記所定値を上記水準値で上記物体の移動を判別する上記所定値よりも小さくし、上記第1領域および上記第2領域の大きさが上記水準値よりも小さければ、上記所定値を上記水準値で上記物体の移動を判別する上記所定値よりも大きくすることが好ましい。
この移動体検出装置において、上記演算処理装置は、所定時間の間、静止状態にある上記物体の温度が所定の基準値よりも高ければ、上記所定値を上記基準値で上記物体の移動を判別する上記所定値よりも小さくし、上記物体の温度が上記基準値よりも小さければ、上記所定値を上記基準値で上記物体の移動を判別する上記所定値よりも大きくすることが好ましい。
本発明の移動体検出装置は、演算処理装置が、複数の赤外線センサを備えた温度センサからの温度分布の第1のデータと所定の時間経過後の第2のデータとの差分それぞれを複数の赤外線センサの位置に対応する仮想範囲に並べたとき、仮想範囲内における、複数の差分のうち1つ以上の差分を含む第1領域と、第1領域とは異なる1つ以上の差分を含む第2領域とにおいて、第1領域内における差分の平均値および第2領域内における差分の平均値をそれぞれ算出し、第1領域の平均値と第2領域の平均値との差の絶対値が予め設定した所定値を超えた場合、物体が移動したと判別する構成により、より精度高く物体の移動を判別することが可能となる、という効果がある。
実施形態1の移動体検出装置における演算処理を説明する説明図である。 実施形態1の移動体検出装置の使用状態を示す説明図である。 実施形態1の移動体検出装置の構成を示すブロック図である。 実施形態1の移動体検出装置の温度センサの要部を示す等価回路図である。 実施形態1の移動体検出装置における温度センサの要部を示す略平面図である。 実施形態1の移動体検出装置における温度センサの要部を示す略断面図である。 実施形態1の移動体検出装置の温度センサの要部を示すレイアウト図である。 実施形態1の移動体検出装置における別の演算処理を説明する説明図である。 実施形態2の移動体検出装置における演算処理を説明する説明図である。 実施形態2の移動体検出装置における別の演算処理を説明する説明図である。 実施形態3の移動体検出装置における演算処理を説明する説明図である。 実施形態3の移動体検出装置における演算処理を説明する説明図である。 実施形態3の移動体検出装置における演算処理を説明する説明図である。 実施形態4の移動体検出装置における演算処理を説明する説明図である。 実施形態5の移動体検出装置における演算処理を説明する説明図である。 実施形態5の移動体検出装置における演算処理を説明する説明図である。 実施形態6の移動体検出装置における演算処理を説明する説明図である。 実施形態6の移動体検出装置における演算処理を説明する説明図である。 実施形態6の移動体検出装置における別の演算処理を説明する説明図である。 実施形態6の移動体検出装置における別の演算処理を説明する説明図である。
(実施形態1)
本実施形態の移動体検出装置10を図1ないし図3に基づいて説明し、移動体検出装置10に用いられる温度センサ1について図4ないし図7を用いて説明する。なお、図中において同じ部材に対しては、同じ番号を付している。
本実施形態の移動体検出装置10は、図1ないし図3に示すように、複数の赤外線センサ1aを備え物体Bから放射される赤外線を受光して赤外線センサ1aそれぞれの温度データからなる温度分布のデータD1を出力可能な温度センサ1を備えている。移動体検出装置10は、温度センサ1からの温度分布のデータD1を記憶する記憶装置2を備えている。移動体検出装置10は、記憶装置2に記憶された第1のデータD11(図1(a)を参照)と第1のデータD11から所定の時間経過後の第2のデータD12(図1(b)を参照)との差分を演算して物体Bの移動の有無の判別を行う演算処理装置3を備えている。演算処理装置3は、第1のデータD11のフレームと第2のデータD12のフレームとの間の差分の温度データとして、差分それぞれを複数の赤外線センサ1aの位置に対応するように並べた仮想範囲D2(図1(c)を参照)を記憶する。演算処理装置3は、仮想範囲D2内における、複数の差分のうち1つ以上の差分を含む第1領域R1と、複数の差分のうち第1領域R1とは異なる1つ以上の差分を含む第2領域R2とを選出する。演算処理装置3は、第1領域R1内における差分の平均値Tおよび第2領域R2内における差分の平均値Tをそれぞれ算出する。演算処理装置3は、第1領域R1の平均値Tと第2領域R2の平均値Tとの差の絶対値|T−T|が予め設定した所定値L1を超えた場合、物体Bが移動したと判別する。
これにより、本実施形態の移動体検出装置10は、より精度高く物体Bの移動の有無を判別することが可能となる。
より具体的には、本実施形態の移動体検出装置10は、図2に示すように、人Hの手を熱源たる物体Bとみなして、人Hのジェスチャ動作を物体Bの移動の有無として判別することができる。移動体検出装置10は、物体Bの移動の有無を判別して、たとえば、パーソナルコンピュータ、ゲーム機、テレビや携帯電話機などの各種の電子機器(図示していない)の入力手段として利用することができる。
本実施形態の移動体検出装置10は、たとえば、各種の電子機器の正面側や壁材Wなどに固定して用いることができる。図2に示す移動体検出装置10では、壁材Wに固定した基台18上にマイクロコンピュータ17を備えている。マイクロコンピュータ17は、内部に適宜のプログラムが内蔵された記憶装置2と、記憶装置2に記憶されたプログラムに基づいて温度データを演算処理可能な演算処理装置3とを備えている。また、移動体検出装置10は、基台18上に設けられた有底角筒状のカバー16aの内部に温度センサ1を内蔵している。温度センサ1は、有底角筒状のカバー16aの開口部を覆設するレンズ16bを介して赤外線を受光する。温度センサ1は、マイクロコンピュータ17の演算処理装置3と電気的に接続している。演算処理装置3は、マイクロコンピュータ17の記憶装置2と電気的に接続している(図3を参照)。移動体検出装置10は、温度センサ1から出力された温度分布のデータを演算処理装置3が演算処理して、物体Bの移動の有無の判別結果を各種の電子機器に出力可能に構成している。
次に、本実施形態の移動体検出装置10に用いられる温度センサ1の具体的な構成について図4ないし図7を用いて説明する。
温度センサ1は、たとえば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を利用して形成させた赤外線アレイセンサを用いることができる。温度センサ1は、図4に示すように、赤外線による熱エネルギを電気エネルギに変換する熱電変換部である感温部30が埋設された熱型赤外線検出部5と、感温部30の出力電圧を取り出すためのMOSトランジスタ6とを具備する。なお、図4では、温度センサ1は、第1導電形をp型、第2導電形をn型としてMOSトランジスタ6をnチャネルMOSトランジスタとした場合の等価回路図を示してある。また、図4の等価回路図では、感温部30を抵抗の図記号で表してある。
熱型赤外線検出部5は、赤外線センサ1aとして機能する。温度センサ1は、熱型赤外線検出部5とMOSトランジスタ6とを有する複数(a×b個)の画素部1aaをマトリクス状に配置している。温度センサ1は、熱型赤外線検出部5とMOSトランジスタ6とを具備するa×b(たとえば、8×8)個の画素部1aaを、a行b列(ここでは、8行8列)のマトリクス状に配置している。
熱型赤外線検出部5の感温部30は、図5に示すように、半導体基板10aの上記一表面側において、複数個の熱電対を直列接続したサーモパイル30aを構成している。MOSトランジスタ6は、図6に示すように、半導体基板10aの一表面側に形成された第1導電形のウェル領域41内で、第2導電形のソース領域44と第2導電形のドレイン領域43とが離間して形成されている。MOSトランジスタ6は、ウェル領域41がチャネル形成用領域を構成している。
温度センサ1は、各列のb個の画素部1aaの感温部30の一端と、MOSトランジスタ6のソース領域44−ドレイン領域43を介して各列ごとに共通接続されたb個の第1の配線101とを電気的に接続している。温度センサ1は、各行の感温部30に対応するMOSトランジスタ6のゲート電極46が各行ごとに共通接続されたa個の第2の配線102と、各行のMOSトランジスタ6のウェル領域41が各列ごとに共通接続されたb個の第3の配線103と、各列のa個の感温部30の他端が各列ごとに共通接続されたb個の第4の配線104とを備えている。温度センサ1は、第1の配線101が各別に接続された出力用のb個の第1のパッドVout1〜Vout8と、第2の配線102が各別に接続された画素部選択用のa個の第2のパッドVsel1〜Vsel8と、各第3の配線103が共通接続された第3のパッドVchと、第4の配線104が共通接続された基準バイアス用の第4のパッドVrefinとを備えている。MOSトランジスタ6が、順次、オン状態になるように各画素部1aaを選択するための第2のパッドVsel1〜Vsel8の電位を制御することで各画素部1aaの出力電圧を順次読み出すことができる。これにより、温度センサ1は、全ての赤外線センサ1aから出力を時系列的に読み出すことが可能な構成となる。
温度センサ1は、各MOSトランジスタ6のゲート電極46・ソース電極48間に過電圧が印加されるのを防止するために各第2の配線102それぞれにカソードが接続された複数のツェナダイオードZDを好適に備えている。温度センサ1は、各ツェナダイオードZDが共通接続された第5のパッドVzdを備えている。各画素部1aaの熱型赤外線検出部5は、半導体基板10aの上記一表面側において熱型赤外線検出部5の形成用領域A1に設けている(図5および図6を参照)。また、各画素部1aaのMOSトランジスタ6は、半導体基板10aの上記一表面側においてMOSトランジスタ6の形成用領域A2に設けている(図6を参照)。温度センサ1は、半導体基板10aの上記一表面側において熱型赤外線検出部5の一部の直下に空洞部11を備えている。熱型赤外線検出部5は、半導体基板10aの上記一表面側で空洞部11の周部に形成された支持部13dと、半導体基板10aの上記一表面側で平面視において空洞部11を覆う第1の薄膜構造部13aとを備えている。第1の薄膜構造部13aは、赤外線を吸収する赤外線吸収部33を備えている。熱型赤外線検出部5は、スリット13を設けることにより、第1の薄膜構造部13aを、6つの第2の薄膜構造部13aaに分離している。以下、赤外線吸収部33(第1の赤外線吸収部33ともいう)のうち第2の薄膜構造部13aaそれぞれに対応して分割された各部位を第2の赤外線吸収部33aともいう。
熱型赤外線検出部5は、第2の薄膜構造部13aaごとに熱電対を設けている。サーモパイル30aを構成する熱電対は、平面視において、測温接点T1を第2の薄膜構造部13aaに設け、基準接点T2を支持部13dに設けている。言い換えれば、測温接点T1は、熱型赤外線検出部5において空洞部11に重なる領域に設けており、基準接点T2は、熱型赤外線検出部5において空洞部11から離間した領域に設けている。赤外線センサ1aは、6個の熱電対を直列接続してサーモパイル30aを構成している。熱型赤外線検出部5は、第2の薄膜構造部13aaごとに、支持部13dと第2の赤外線吸収部33aとを連結する2つの平面視短冊状のブリッジ部13bb,13bbを空洞部11の周方向に離間して形成している。2つのブリッジ部13bb,13bbと第2の赤外線吸収部33aとを空間的に分離し空洞部11に連通する平面視C字状のスリット14を備えている。熱型赤外線検出部5のうち、平面視において第1の薄膜構造部13aを囲む部位である支持部13dは、矩形枠状の形状となっている。なお、ブリッジ部13bbは、各スリット13,14により、第2の赤外線吸収部33aおよび支持部13dそれぞれとの連結部位以外の部分が、第2の赤外線吸収部33aおよび支持部13dと空間的に分離されている。
第1の薄膜構造部13aは、半導体基板10aの上記一表面側に形成されたシリコン酸化膜11bと、シリコン酸化膜11b上に形成されたシリコン窒化膜32と、シリコン窒化膜32上に形成された感温部30とを備えている。第1の薄膜構造部13aは、シリコン窒化膜32の表面側で感温部30を覆うように形成された層間絶縁膜50と、層間絶縁膜50上に形成されたパッシベーション膜60とを備えている。層間絶縁膜50は、たとえば、BPSG膜により形成することができる。熱型赤外線検出部5は、シリコン窒化膜32のうち第1の薄膜構造部13aのブリッジ部13bb,13bb以外の部位が第1の赤外線吸収部33を構成している。また、支持部13dは、シリコン酸化膜11bとシリコン窒化膜32と層間絶縁膜50とパッシベーション膜60とで構成している。また、温度センサ1は、層間絶縁膜50とパッシベーション膜60との積層膜が、半導体基板10aの上記一表面側において、熱型赤外線検出部5の形成用領域A1とMOSトランジスタ6の形成用領域A2とに跨っている。
温度センサ1は、上記積層膜のうち、熱型赤外線検出部5の形成用領域A1に形成された部分が赤外線吸収膜70を兼ねている。サーモパイル30aは、シリコン窒化膜32上で第2の薄膜構造部13aaと支持部13dとに跨って形成されたn型ポリシリコン層34とp型ポリシリコン層35との一端部同士を接続部36により電気的に接続した熱電対を有している。熱電対は、第2の赤外線吸収部33aの赤外線入射面側に接続部36を設けている。接続部36は、接続部36の金属材料として、たとえば、Al−Siなどを用いることができる。また、サーモパイル30aは、半導体基板10aの上記一表面側で互いに隣り合う熱電対のn型ポリシリコン層34の他端部とp型ポリシリコン層35の他端部とが接続部37により接合され電気的に接続されている。接続部37は、接続部37の金属材料として、たとえば、Al−Siなどを用いることができる。サーモパイル30aは、n型ポリシリコン層34の上記一端部とp型ポリシリコン層35の上記一端部と接続部36とで測温接点T1を構成している。また、n型ポリシリコン層34の上記他端部とp型ポリシリコン層35の上記他端部と接続部37とで基準接点T2を構成している。なお、本実施形態における温度センサ1では、サーモパイル30aの各n型ポリシリコン層34および各p型ポリシリコン層35それぞれにおいて、上述のブリッジ部13bb,13bbに形成されている部位および半導体基板10aの上記一表面側のシリコン窒化膜32上に形成されている部位でも赤外線を吸収することができる。
感温部30は、半導体基板10aの上記一表面側において、接続部36と接続部37とが層間絶縁膜50によって絶縁分離されている。測温接点T1側の接続部36は、層間絶縁膜50に形成したコンタクトホールを通して、n型ポリシリコン層34の一端部と、p型ポリシリコン層35の一端部とを電気的に接続している。また、基準接点T2側の接続部37は、層間絶縁膜50に形成されたコンタクトホールを通して、n型ポリシリコン層34の他端部と、p型ポリシリコン層35の他端部とを電気的に接続している。また、MOSトランジスタ6は、半導体基板10aの上記一表面側においてMOSトランジスタ6の形成用領域A2に形成されている。MOSトランジスタ6は、半導体基板10aの上記一表面側に第1導電形であるp型(p)のウェル領域41が形成され、ウェル領域41内に、第2導電形であるn型(n)のドレイン領域43と第2導電形であるn型(n)のソース領域44とが離間して形成されている。さらに、ウェル領域41内には、ドレイン領域43とソース領域44とを囲む第1導電形であるp型(p++)のチャネルストッパ領域42が形成されている。MOSトランジスタ6は、ウェル領域41においてドレイン領域43とソース領域44との間に位置する部位上に,シリコン酸化膜(熱酸化膜)からなるゲート絶縁膜45を介してn型ポリシリコン層からなるゲート電極46を備えている。
また、MOSトランジスタ6は、ドレイン領域43上に、金属材料(たとえば、Al−Siなど)からなるドレイン電極47が形成され、ソース領域44上に、金属材料(たとえば、Al−Siなど)からなるソース電極48が形成されている。MOSトランジスタ6は、ゲート電極46、ドレイン電極47およびソース電極48それぞれは、層間絶縁膜50によって絶縁分離している。ドレイン電極47は、層間絶縁膜50に形成したコンタクトホールを通してドレイン領域43と電気的に接続している。ソース電極48は、層間絶縁膜50に形成したコンタクトホールを通してソース領域44と電気的に接続している。温度センサ1の各画素部1aaでは、MOSトランジスタ6のソース電極48と感温部30の一端とを電気的に接続しており、感温部30の他端が第4の配線104と電気的に接続している。また、各画素部1aaでは、MOSトランジスタ6のドレイン電極47が、第1の配線101と電気的に接続され、ゲート電極46が、n型ポリシリコン配線からなる第2の配線102と電気的に接続している。さらに、各画素部1aaは、MOSトランジスタ6のチャネルストッパ領域42上に、金属材料(たとえば、Al−Siなど)からなる電極49を備えている。ウェル領域41は、チャネルストッパ領域42および電極49を介して、第3の配線103と電気的に接続している。なお、電極49は、層間絶縁膜50に形成したコンタクトホールを通してチャネルストッパ領域42と電気的に接続している。
ツェナダイオードZDは、アノード電極を、第5のパッドVzdと電気的に接続し、一方のカソード電極を、1つの第2の配線102を介して第2の配線102に接続されたMOSトランジスタ6のゲート電極46と電気的に接続している。ツェナダイオードZDは、他方のカソード電極が、第2の配線102に接続された第2のパッドVsel1〜Vsel8の1つと電気的に接続している。
なお、温度センサ1は、各赤外線センサ1aの出力信号を信号処理するICチップ(図示していない)を備えている。また、温度センサ1は、絶対温度を測定するためのサーミスタを赤外線アレイセンサの近傍に備えていてもよい。温度センサ1は、サーミスタの出力と、各赤外線センサ1aそれぞれの出力に基づいて、ICチップから温度分布のデータを出力することができる。
次に、本実施形態の移動体検出装置10の演算処理装置2が物体Bの移動方向を判別する演算処理について、より詳細に説明する。以下、本実施形態の移動体検出装置10では、仮想範囲におけるマトリクスの行方向を左右方向と称して説明することがある。また、本実施形態の移動体検出装置10では、仮想範囲におけるマトリクスの列方向を上下方向と称して説明することがある。
人Hは、通常、ジェスチャ動作として手振りを行う際、手以外の体の部分は動かさず、手の動きに集中する。本実施形態の移動体検出装置10は、人Hの手を物体Bとして検知し、人Hの手振りジェスチャ動作を物体Bの移動として移動の有無を判別することにより、コンピュータ(図示していない)への入力手段などとして利用することができる。
まず、本実施形態の移動体検出装置10の温度センサ1は、温度センサ1の検知領域(図2の一点鎖線の領域を参照)において物体B(ここでは、人Hの手)から放射される赤外線を受光し複数点の温度分布のデータD1を演算処理装置3に出力する。温度センサ1は、物体Bの放射温度の分布を計測し、その温度分布データ列を取得する温度分布取得手段として機能する。移動体検出装置10は、温度センサ1からの温度分布のデータD1として第1のデータD11(図1(a)を参照)を記憶装置2に記憶する。また、移動体検出装置10では、第1のデータD11を出力してから所定の時間経過後、温度センサ1が最新の温度分布のデータD1として、第2のデータD12(図1(b)を参照)を演算処理装置3に出力する。
演算処理装置3は、最新の温度分布のデータD1たる第2のデータD12と、記憶装置2に記憶させている過去の温度分布のデータD1たる第1のデータD11との各点ごとの差分を算出する。演算処理装置3は、第2のデータD12と、第1のデータD11との各点ごとの差分を算出し差分それぞれを複数の赤外線センサ1aの位置に対応させた仮想範囲D2(図1(c)を参照)を記憶装置2に一時的に記憶させる。演算処理装置3は、一時的に記憶させた仮想範囲D2における演算した全差分のうち、1つ以上の差分を含む第1領域R1を選出する。同様に、演算処理装置3は、一時的に記憶させた仮想範囲D2における演算した全差分のうち、第1領域R1とは異なる1つ以上の差分を含む第2領域R2を選出する。なお、本実施形態の移動体検出装置10は、第1領域R1および第2領域R2の領域の大きさを等しいものにしている。
演算処理装置3は、第1領域R1における差分の平均値Tおよび第2領域R2における差分の平均値Tをそれぞれ算出する。演算処理装置3は、第1領域R1の平均値Tと第2領域R2の平均値Tとの差分の絶対値|T−T|が予め設定した所定値L1を超える場合、物体Bが移動したと判別する。本実施形態の移動体検出装置10では、絶対値|T−T|と所定値L1との関係は次式(1)に示すようになる。
Figure 2014142318
移動体検出装置10では、図1の場合、第1領域R1の平均値Tと第2領域R2の平均値Tとの差分の絶対値|T−T|が5.12であり、予め設定した所定値L1の2を超えている。この場合、移動体検出装置10は、物体Bが移動したと判別する。本実施形態の移動体検出装置10は、第1領域R1から第2領域R2に物体Bが移動する場合、第1領域R1の仮想範囲D2の平均値Tが負の値となる。移動体検出装置10は、第1領域R1から第2領域R2に物体Bが移動する場合、第2領域R2の仮想範囲D2の平均値Tが正の値となる。そのため、移動体検出装置10は、第1領域R1から第2領域R2に物体Bが移動する場合、仮想範囲D2の平均値Tと平均値Tとの差の絶対値|T−T|が大きな値となる。移動体検出装置10は、絶対値|T−T|が予め設定した所定値L1を超えていればジェスチャ動作が行われたと判別する。移動体検出装置10は、仮想範囲D2を算出することにより移動する熱源たる物体B(ここでは、人Hの手)のみを捉えることが可能となる。演算処理装置3は、最新の温度分布のデータD1と過去の温度分布のデータD1との差分であるフレーム間の仮想範囲D2を生成し、第1領域R1および第2領域R2の相異なる2つの領域における平均値T−Tの差の大小をもってジェスチャ動作を検知する。本実施形態の移動体検出装置10は、比較的簡単な演算を演算処理装置3が行うことにより、物体Bである人Hの手のジェスチャ動作を検知することが可能となる。
次に、本実施形態の移動体検出装置10は、物体Bが移動したと判別した場合、演算処理装置3が物体Bの移動方向を判定する。
移動体検出装置10は、物体Bの移動方向を判定する場合、演算処理装置3が、第1領域R1の平均値Tから第2領域R2の平均値Tを減算処理する。移動体検出装置10では、物体Bが移動したと判別した場合、平均値Tと平均値Tとの差分の絶対値|T−T|が所定値L1を超えるため、平均値Tから平均値Tを減算処理した減算値T−Tは、必ず正負の何れかの符号を持つことになる。演算処理装置3は、第1領域R1の平均値Tから第2領域R2の平均値Tを減算処理した減算値T−Tの符号の正負を判別する。
演算処理装置3は、物体Bが移動したと判別した場合、減算値T−Tが、たとえば、T−T<0のように、負であれば物体Bの移動方向が第1領域R1から第2領域R2に向かう方向であると判定する。図1では、図1(a)で示す過去における物体Bである人Hの手を表す領域から、図1(b)で示す現在における物体Bである人Hの手を表す領域に向かう方向に移動したことを判定することが可能となる。同様に、演算処理装置3は、物体Bが移動したと判別した場合、減算値T−Tが、たとえば、T−T>0のように、正であれば物体Bの移動方向が第2領域R2から第1領域R1に向かう方向であると判定することが可能となる。本実施形態の移動体検出装置10は、比較的簡単な演算を演算処理装置3が行うことにより、物体Bである人Hの手のジェスチャ動作の向きを判定することが可能となる。
ところで、移動体検出装置10は、たとえば、始め温度センサ1の検知領域内で検知された物体Bが、温度センサ1の検知領域外に物体Bが移動する場合がある。この場合、移動体検出装置10は、たとえば、図8(a)および図8(b)に示すように、記憶装置2に記憶させている過去の温度分布のデータD11では物体Bが検知されても、最新の温度分布のデータD12では物体Bが検知されないことになる。
移動体検出装置10は、演算処理装置3が単純に、第1領域R1の平均値Tと第2領域R2の平均値Tとの差分の絶対値|T−T|が予め設定した所定値L1を超えるか否かだけで物体Bの移動を判別すると、誤検知を生ずる恐れがある。
移動体検出装置10は、物体Bが移動したか否かの判別する場合、演算処理装置3が、次の演算処理を行うことで、より判別精度を高めることが可能となる。
移動体検出装置10では、図8(c)に示すように、第1領域R1の平均値Tが「0」になるのに対し、第2領域R2の平均値Tが「−2.78」になる場合がある。この場合、移動体検出装置10は、演算処理装置3が上述の演算処理をすると、第1領域R1の平均値Tと第2領域R2の平均値Tとの差分の絶対値|T−T|が「2.78」となり、予め設定した所定値L1の2を超えている。この場合、演算処理装置3は、物体Bが移動したと判別する恐れがあり、物体Bの動いた方向と反対方向に移動したと検知されてしまう恐れがある。
そこで、演算処理装置3は、第1領域R1の平均値Tと第2領域R2の平均値Tとの符号が異なるか否かを算出する。また、演算処理装置3は、第1領域R1の平均値Tおよび第2領域R2の平均値Tそれぞれの絶対値|T−T|を算出する。演算処理装置3は、第1領域R1の平均値Tと第2領域R2の平均値Tとの符号が異なり、第1領域R1の平均値Tおよび第2領域R2の平均値Tそれぞれの絶対値|T−T|が、予め設定した設定値L2以上である場合、判別を有効とする。また、演算処理装置3は、第1領域R1の平均値Tおよび第2領域R2の平均値Tそれぞれの絶対値|T−T|が、予め設定した設定値L2未満の場合、判別を無効とする。本実施形態の移動体検出装置10では、たとえば、予め設定した設定値L2を「0.5」としている。移動体検出装置10では、図8(c)に示す場合、演算処理装置3は、平均値Tと平均値Tとのうち、平均値Tの絶対値|T|が「2.78」であり設定値L2の「0.5」以上である。しかしながら、移動体検出装置10では、図8(c)に示す場合、演算処理装置3は、平均値Tと平均値Tとのうち、平均値Tの絶対値|T|が「0」であり設定値L2の「0.5」未満であるため、判別を無効としている。
すなわち、移動体検出装置10は、|T|<L2または|T|<L2の場合、物体Bが移動したと判別したことを無効としている。これにより、移動体検出装置10は、物体Bが温度センサ1の検知領域外に出てしまった場合など、物体Bが実際に移動した方向と反対方向に物体Bが移動したと誤検知することを抑制することが可能となる。なお、設定値L2は、温度センサ1や演算処理装置3の特性に応じて、任意に設定することができ、「0」を含んでもよい。
これにより、本実施形態の移動体検出装置10は、たとえば、物体Bが温度センサ1の検出領域外に移動する場合であっても、物体Bが実際に動いた方向と反対方向に移動したと検知することを防ぐことが可能となる。本実施形態の移動体検出装置10は、演算処理装置3が、第1領域R1の平均値Tおよび第2領域R2の平均値Tそれぞれの絶対値|T|、|T|と設定値L2とを比較し判別の有効と無効とを選別する。
移動体検出装置10は、演算処理装置3が、第1領域R1の平均値Tおよび第2領域R2の平均値Tそれぞれの絶対値|T|、|T|が設定値L2よりも大きい場合、物体Bの移動の有無の判別を有効とする。移動体検出装置10は、演算処理装置3が、第1領域R1の平均値Tおよび第2領域R2の平均値Tそれぞれの絶対値|T|、|T|が設定値L2よりも大きい場合、物体Bの移動の有無の判別を無効とする。移動体検出装置10は、演算処理装置3が、物体Bの移動の有無の判別の有効と無効とを選別することで、物体Bが移動したか否かの判別精度を、より高めることが可能となる。
(実施形態2)
本実施形態の移動体検出装置10は、実施形態1の平均値Tから平均値Tを減算した減算値T−Tの符号により物体Bの移動方向を判定する代わりに、第1領域R1と第2領域R2との設定位置に基づいて、物体Bの移動方向を判定する点が主として相違する。なお、実施形態1と同様の構成には、同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態の移動体検出装置10では、図4ないし図7に示す温度センサ1を備えた実施形態1の移動体検出装置10と同様に、温度分布のデータD1を出力可能な温度センサ1を備えている。移動体検出装置10は、温度センサ1からの温度分布のデータD1を記憶可能な記憶装置2を備えている。移動体検出装置10は、記憶装置2に記憶された第1のデータD11と第1のデータD11から所定の時間経過後の第2のデータD12との差分を演算して物体Bの移動の有無の判別を行う演算処理装置3を備えている。
演算処理装置3は、温度分布のデータD1に基づいて、マトリクスの仮想範囲D2を算出する。演算処理装置3は、実施形態1と同様にして、絶対値|T−T|が予め設定した所定値L1と比較し、物体Bが移動したか否かの判別を行う。ところで、本実施形態の移動体検出装置10では、物体Bが移動したと判別を行うと共に以下の処理を行う。
演算処理装置3は、たとえば、図9に示すように、マトリクスの仮想範囲D2において、矩形の第1領域R1における中心位置C1と矩形の第2領域R2における中心位置C2とを、マトリクスにおける行に沿った方向において一致するように選択する。なお、図9では、第1領域R1と第2領域R2とは、マトリクスにおいて、同じ面積の矩形状となるように領域を選択している。
図9の場合では、第1領域R1の平均値Tと第2領域R2の平均値Tとの差分の絶対値|T−T|が「3.67」であり、予め設定した所定値L1の「2」を超えている。演算処理装置3では、物体Bが移動したと判別する。同時に演算処理装置3では、第1領域R1における中心位置C1と第2領域R2における中心位置C2とをマトリクスにおける行に沿った方向において一致するように選択した場合、物体Bが移動したと判別が行われれば、行に沿った方向(図9の左右方向)へ物体Bが移動したと判定する。
本実施形態の移動体検出装置10は、比較的簡単な演算を演算処理装置3が行うことにより、物体Bである人Hの手のジェスチャ動作の向きが、マトリクスにおける行に沿った方向に移動したと判定することが可能となる。
次に、演算処理装置3は、図10に示すように、第1領域R1における中心位置C1と第2領域R2における中心位置C2とをマトリクスにおける列に沿った方向において一致するように選択する場合、列に沿った方向(図10の上下方向)へ物体Bが移動したと判定する。
本実施形態の移動体検出装置10は、特に、演算処理装置3がマトリクスにおける行方向、列方向とに演算処理を分けて行うことにより、物体Bの移動方向の判定精度をより高めることができる。なお、移動体検出装置10は、マトリクスにおける行方向および列方向の両方が検知された場合、より絶対値|T−T|が大きい一方のみを出力するようにしてもよい。移動体検出装置10は、マトリクスにおける行方向および列方向のうち、物体Bがいずれかの方向に移動したかを弁別することができる。また、移動体検出装置10は、マトリクスにおける行方向および列方向の両方が検知された場合、検知された両方をそれぞれ出力することもできる。さらに、移動体検出装置10は、マトリクスにおける行方向および列方向の両方が検知された場合、複数の赤外線センサ1aがマトリクス状に配置された温度センサ1に対し、物体Bが行方向や列方向に対してずれた斜め方向に移動したと判定することもできる。
なお、本実施形態の移動体検出装置10は、実施形態1と同様に、第1領域R1の平均値Tと第2領域R2の平均値Tとの符号が異なり、平均値Tおよび平均値Tそれぞれの絶対値が予め設定した設定値L2以上である場合、判別を有効としてもよい。
これにより、本実施形態の移動体検出装置10は、特に物体Bが温度センサ1の検出領域外に移動する場合であっても、物体Bが実際に動いた方向と反対方向に移動したと検知されることを防ぐことが可能となる。本実施形態の移動体検出装置10は、物体Bが移動したか否かの判別をする場合、演算処理装置3が、判別の有効と無効とを選別することにより、判別精度をより高めることが可能となる。
(実施形態3)
本実施形態の移動体検出装置10は、実施形態1,2のごとく、矩形状の同一の大きさの第1領域R1と第2領域R2とを用いる代わりに、第1領域R1と第2領域R2との大きさや位置を変化させて、物体Bの移動の有無を判別する点が主として相違する。なお、実施形態1,2と同様の構成には、同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態の移動体検出装置10では、図11や図12に示すように、演算処理装置3は、マトリクスの仮想範囲D2における、第1領域R1の位置および第2領域R2の位置を変化させる。また、移動体検出装置10では、図13に示すように、演算処理装置3は、マトリクスの仮想範囲D2における、第1領域R1および第2領域R2の大きさを変化させる。なお、本実施形態の移動体検出装置10では、マトリクスの仮想範囲D2における、第1領域R1は、複数の差分のうち1つ以上の差分を含む矩形状の領域を選択している。同様に、本実施形態の移動体検出装置10では、マトリクスの仮想範囲D2における、第2領域R2は、複数の差分のうち第1領域R1とは異なる1つ以上の差分を含む矩形状の領域を選択している。言い換えれば、演算処理装置3は、マトリクスの仮想範囲D2における、第1領域R1および第2領域R2の位置、第1領域R1および第2領域R2の大きさの少なくとも一方を変化させている。
演算処理装置3は、第1領域R1と第2領域R2との大きさや位置を変化させて、第1領域R1の平均値Tと第2領域R2の平均値Tとの差分の値の絶対値|T−T|を複数個算出する。演算処理装置3は、複数個の絶対値|T−T|のうち、絶対値|T−T|が最も大きい第1領域R1と第2領域R2とに基づいて物体Bが移動したか否かの判別を行う。
より具体的には、移動体検出装置10は、温度センサ1からの温度分布のデータD1に基づき、演算処理装置3が図11(a)に示す仮想範囲D2を算出する。演算処理装置3は、第1領域R1をマトリクスの仮想範囲D2における3×3の矩形状の領域で特定している。演算処理装置3は、第1領域R1を図11(a)における左側の第5列から第7列、かつ上側の第3行から第5行に設定している。また、演算処理装置3は、第2領域R2を図11(a)における左側の第1列から第3列、かつ上側の第3行から第5行に設定している。図11(a)では、第1領域R1の平均値Tは、「−2.56」となり、第2領域R2の平均値Tは、「1.77」となり、平均値Tと平均値Tとの差分の値の絶対値|T−T|は、「3.78」となる。なお、平均値T、平均値Tや絶対値|T−T|は、小数点以下2桁まで計算しているが、これに限られるものではなく、演算処理装置3の演算処理能力に応じて適宜に演算桁数を設定すればよい。
次に、演算処理装置3は、第1領域R1をマトリクスの仮想範囲D2における3×3の矩形状の領域の位置を図11(a)から図11(b)に変化させる。演算処理装置3は、第1領域R1を図11(b)における左側の第5列から第7列、かつ上側の第4行から第6行に設定する。また、演算処理装置3は、第2領域R2を図11(b)における左側の第1列から第3列、かつ上側の第4行から第6行に設定する。図11(b)では、第1領域R1の平均値Tは、「−1.22」となり、第2領域R2の平均値Tは、「2.55」となり、平均値Tと平均値Tとの差分の値の絶対値|T−T|は、「4.33」となる。
続いて、演算処理装置3は、第1領域R1をマトリクスの仮想範囲D2における第1領域R1および第2領域R2を2×3の矩形状とし、矩形状の領域の位置を変化させる。演算処理装置3は、第1領域R1を図12(a)における左側の第5列から第6列、かつ上側の第3行から第5行に設定する。また、演算処理装置3は、第2領域R2を図12(a)における左側の第2列から第3列、かつ上側の第3行から第5行に設定する。図12(a)では、第1領域R1の平均値Tは、「−3.17」となり、第2領域R2の平均値Tは、「2.33」となり、平均値Tと平均値Tとの差分の値の絶対値|T−T|は、「5.5」となる。
演算処理装置3は、図12(b)では、図12(a)における2×3の矩形状の第1領域R1、第2領域R2をマトリクスの仮想範囲D2における領域の位置を変化させる。演算処理装置3は、第1領域R1を図12(b)における左側の第5列から第6列、かつ上側の第4行から第6行に設定する。また、演算処理装置3は、第2領域R2を図12(b)における左側の第2列から第3列、かつ上側の第4行から第6行に設定する。図12(b)では、第1領域R1の平均値Tは、「−1.5」となり、第2領域R2の平均値Tは、「3.5」となり、平均値Tと平均値Tとの差分の値の絶対値|T−T|は、「5.0」となる。
また、演算処理装置3は、マトリクスの仮想範囲D2における第1領域R1および第2領域R2の矩形状の領域の大きさを変化させる。演算処理装置3は、マトリクスの仮想範囲D2における第1領域R1および第2領域R2を、図12に示す2×3の矩形状から図13(a)に示す3×4の矩形状の領域の大きさに変化させる。
演算処理装置3は、第1領域R1を図13(a)における左側の第5列から第7列、かつ上側の第3行から第6行の3×4の矩形状に設定している。また、演算処理装置3は、第2領域R2を図13(a)における左側の第1列から第3列、かつ上側の第3行から第6行に設定している。図13(a)では、第1領域R1の平均値Tは、「−19.82」となり、第2領域R2の平均値Tは、「1.92」となり、平均値Tと平均値Tとの差分の値の絶対値|T−T|は、「3.83」となる。
次に、演算処理装置3は、マトリクスの仮想範囲D2における第1領域R1および第2領域R2を、図13(a)に示す3×4の矩形状から図13(b)に示す2×2の矩形状の領域の大きさに変化させる。演算処理装置3は、第1領域R1を図13(B)における左側の第5列から第6列、かつ上側の第4行から第5行に設定する。また、演算処理装置3は、第2領域R2を図13(B)における左側の第2列から第3列、かつ上側の第4行から第5行に設定する。図13(B)では、第1領域R1の平均値Tは、「−2.25」となり、第2領域R2の平均値Tは、「3.5」となり、平均値Tと平均値Tとの差分の値の絶対値|T−T|は、「5.75」となる。
続いて、演算処理装置3は、マトリクスの仮想範囲D2における第1領域R1および第2領域R2を、図13(b)に示す2×2の矩形状から図13(c)に示す2×4の矩形状の領域の大きさに変化させる。演算処理装置3は、第1領域R1を図13(c)における左側の第5列から第6列、かつ上側の第3行から第6行に設定する。また、演算処理装置3は、第2領域R2を図13(c)における左側の第2列から第3列、かつ上側の第3行から第6行に設定する。図13(c)では、第1領域R1の平均値Tは、「−2.38」となり、第2領域R2の平均値Tは、「2.63」となり、平均値Tと平均値Tとの差分の値の絶対値|T−T|は、「5.0」となる。
移動体検出装置10は、第1領域R1および第2領域R2の位置や大きさを変えながら特徴量たる絶対値|T−T|を複数個算出し、複数個の絶対値|T−T|のうち絶対値|T−T|が最大となるときの第1領域R1、第2領域R2の組み合わせを求める。移動体検出装置10は、第1領域R1および第2領域R2として、図11から図13のうち、絶対値|T−T|が最も大きい「5.75」となる図13(b)に示す2×2の矩形状の場合を選択する。本実施形態の移動体検出装置10は、絶対値|T−T|が最も大きい「5.75」となる第1領域R1および第2領域R2が2×2の矩形状の場合に基づいて、物体Bが移動したか否かを判別する。
これにより、本実施形態の移動体検出装置10は、物体Bが移動したと判別する精度をより向上させることが可能となる。なお、本実施形態の移動体検出装置10は、図11ないし図13では、第1領域R1と第2領域R2との組み合わせを、7つのパターンの中から選択しているが、7つのパターンから探索する場合だけに限られない。したがって、移動体検出装置10は、図11や図12に示すように、第1領域R1および第2領域R2の位置だけを変化させるものでもよいし、第1領域R1と第2領域R2の大きさだけを変化させるものでもよい。また、本実施形態の移動体検出装置10は、図11ないし図13において、第1領域R1と第2領域R2との間が一列空いたものだけを図示しているが、これだけに限られるわけでもない。移動体検出装置10は、演算処理装置3の演算処理能力と物体Bの移動の有無の判別精度に応じて、第1領域R1と第2領域R2との組み合わせを適宜に設定すればよい。なお、本実施形態の移動体検出装置10は、実施形態1,2と同様に、物体Bの移動方向を検知してもよい。
(実施形態4)
本実施形態の移動体検出装置10は、実施形態1ないし実施形態3における物体Bの移動、移動方向の判定に加え、第1領域R1と第2領域R2との間の間隔Dab、温度センサ1から物体Bまでの距離Dや物体Bの移動距離Dを特定する点が主として相違する。なお、実施形態1ないし実施形態3と同様の構成には、同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態の移動体検出装置10は、演算処理装置3が、マトリクスの仮想範囲D2における、第1領域R1および第2領域R2それぞれの位置を特定している。また、演算処理装置3は、マトリクスの仮想範囲D2における、第1領域R1および第2領域R2それぞれの大きさを特定している。演算処理装置3は、第1領域R1および第2領域R2それぞれの位置、大きさに基づいて、第1領域R1と第2領域R2との間の間隔Dabや温度センサ1から物体Bまでの距離Dを特定する。本実施形態の移動体検出装置10は、第1領域R1と第2領域R2との間の間隔Dabや温度センサ1から物体Bまでの距離Dから物体Bの移動距離Dを特定することができる。
本実施形態の移動体検出装置10は、第1領域R1、第2領域R2の位置および第1領域R1、第2領域R2の大きさ両方の情報を利用することにより、物体Bの移動距離Dとして、物体B(ここでは、人Hの手の部分)の移動距離を算出することができる。なお、移動体検出装置10は、第1領域R1と第2領域R2との間の間隔Dabを、たとえば、第1領域R1の面積Saにおける重心の点と第2領域R2の面積Sbにおける重心の点との間の距離とすればよい(図14(a)の矢印を参照)。また、第1領域R1と第2領域R2との重心は、物体Bの位置の代表点(図14(a)の黒丸を参照)として、手の位置を推定している。
ところで、移動体検出装置10では、マトリクスの仮想範囲D2における、第1領域R1や第2領域R2の大きさは、温度センサ1の検知領域における物体Bの部分の画素数を反映している。そのため、移動体検出装置10では、大きさが同一の物体Bの場合、画素数は、温度センサ1から物体Bまでの距離Dに反比例する。移動体検出装置10は、図14(b)に示すように、マトリクスの仮想範囲D2における第1領域R1の大きさと第2領域R2の大きさとが、温度センサ1から物体Bまでの距離Dに反比例する。言い換えれば、移動体検出装置10では、第1領域R1の面積Saと第2領域R2の面積Sbとの大きさが、温度センサ1から物体Bまでの距離Dに反比例する。
したがって、本実施形態の移動体検出装置10では、第1領域R1と第2領域R2との間の間隔Dabと、温度センサ1から物体Bまでの距離Dとが物体Bの移動距離Dと次式(2)の関係が成り立つ。同様に、移動体検出装置10では、第1領域R1と第2領域R2との間の間隔Dabと、第1領域R1の面積Saと第2領域R2の面積Sbと、物体Bの移動距離Dとは次式(2)の関係が成り立つ。
Figure 2014142318
これにより、本実施形態の移動体検出装置10は、温度センサ1が物体Bを検知したときのマトリクスの仮想範囲D2に対する物体Bの位置、温度センサ1から物体Bまでの距離Dと、物体Bの移動距離Dを推定することが可能となる。
ところで、演算処理装置3は、第1領域R1の位置と第2領域R2の位置、第1領域R1の大きさと第2領域R2の大きさに基づいて、物体Bの移動距離Dを推定している。演算処理装置3は、移動距離Dと予め規定した規定値L3との大きさの大小で、物体Bの移動の有無を判別している。演算処理装置3は、たとえば、移動距離Dが予め規定した規定値L3以上の場合、物体Bが移動したと判別して、物体Bの移動距離Dを推定することができる。また、演算処理装置3は、たとえば、移動距離Dが予め規定した規定値L3よりも小さいときは、判別を無効とすることができる。
これにより、移動体検出装置10は、物体Bの移動距離Dが短い場合における誤検知を抑制することが可能となる。移動体検出装置10は、ジェスチャ検知装置として利用する場合、人Hの手の移動距離Dが短いときに、ジェスチャ動作の検知を有効としない。移動体検出装置10は、人Hの手の移動距離Dが短いときに、ジェスチャ動作の検知を有効としないことにより、人Hの手が多少動いたとしても人Hが意図しない動作をジェスチャ動作として誤検知することを回避することが可能となる。
(実施形態5)
本実施形態の移動体検出装置10は、実施形態1ないし実施形態4のごとく、マトリクスの仮想範囲D2内の全てを対象とする代わりに、仮想範囲D2の特定領域を対象として、第1領域R1と第2領域R2とを特定し演算処理する点が主として相違する。なお、実施形態1ないし実施形態4と同様の構成には、同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態の移動体検出装置10では、図15に示すように、演算処理装置3は、仮想範囲D2における複数の差分のうち1つ以上を含む領域内の値の各絶対値|T|全てが予め設定した閾値L4以下の部位Mnが1つ以上存在するか否かを演算する。演算処理装置3は、第1領域R1または第2領域R2のいずれかが部位Mnのうち1つ以上を含めば、第1領域R1の平均値Tと第2領域R2の平均値Tとの差分の絶対値|T−T|が所定値L1以下とみなしている。
演算処理装置3は、たとえば、仮想範囲D2における各列や各行ごとに、仮想範囲D2の各絶対値|T|が全て閾値L4以下の列や行を合算することによりマスク領域たる部位Mnを求める。演算処理装置3は、第1領域R1における差分の平均値Tおよび第2領域R2における差分の平均値Tをそれぞれ算出するに先立って部位Mnを求めている。
演算処理装置3は、たとえば、閾値L4として、「0」を選択した場合、図15(a)に示すように、仮想範囲D2の絶対値|T|が「0」となるマスク領域たる部位M1を設定する。演算処理装置3は、図15(a)における左側の第1列から第8列、かつ上側の第1行に部位M1を設定する。同様に、演算処理装置3は、マスク領域たる部位M2を図15(b)における左側の第1列、かつ上側の第1行から第8行に設定する。また、演算処理装置3は、マスク領域たる部位M3を図15(c)における左側の第5列、かつ上側の第1行から第8行に設定する。さらに、演算処理装置3は、マスク領域たる部位M4を図15(d)における左側の第1列から第8列、かつ上側の第6行から第8行に設定する。演算処理装置3は、閾値L4として、「0」を選択した場合、図16のマスク領域たる部位Mでは、第1領域R1および第2領域R2の組み合わせにおける各々の第1領域R1の差分の平均値Tおよび第2領域R2における差分の平均値Tの算出を行わない。また、演算処理装置3は、部位Mnでは、第1領域R1の差分の平均値Tおよび第2領域R2における差分の平均値Tの差分値の絶対値|T−T|が物体Bの移動を検知する所定値L1以下であるとみなす。
演算処理装置3は、部位Mnを除いた領域だけで、第1領域R1の差分の平均値Tおよび第2領域R2における差分の平均値Tの差分値の絶対値|T−T|が所定値L1を超えたか否かを弁別する。
本実施形態の移動体検出装置10は、絶対値|T−T|が最も大きくなる第1領域R1と第2領域R2との組み合わせに選択する場合、第1領域R1または第2領域R2が部位Mnを含む場合、平均値Tおよび平均値Tの算出を省略する。
これにより、本実施形態の移動体検出装置10は、第1領域R1または第2領域R2が部位Mnを含まない組み合わせによって、ジェスチャ動作の検知を行うことにより、第1領域R1と第2領域R2との選択をより高速化することが可能となる。
(実施形態6)
本実施形態の移動体検出装置10は、実施形態1ないし実施形態4のごとく、マトリクスの仮想範囲D2内の全てを対象とする代わりに、マトリクスの仮想範囲D2の特定領域を対象として、第1領域R1と第2領域R2とを特定して演算処理する点が主として相違する。なお、実施形態1ないし実施形態4と同様の構成には、同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態の移動体検出装置10は、仮想範囲D2における人Hの存在領域P0(図17ないし図20を参照)を検出する人検出機能を演算処理装置3に備えている。ここで、人検出機能は、温度センサ1から出力された温度分布のデータを演算処理装置3が適宜のプログラムを用いて演算処理することにより構成することができる。なお、演算処理装置3は、適宜のプログラムにより駆動される人検出機能が第1のデータD11や第2のデータD12などに基づき演算することで、人Hの存在領域P0を検知することができる。演算処理装置3は、第1のデータD11と第2のデータD12との変化領域の大きさや第1のデータD11と第2のデータD12との一致度、背景となるデータと比較した場合の変化率などを用いて、人Hか否かを判別することが可能となる。演算処理装置3は、たとえば、変化領域の大きさが予め人Hとして記憶装置2に記憶させた一定の大きさの範囲内や形状であり、第1のデータD11や第2のデータD12との一致度が低い場合、人Hの存在領域P0とすればよい。
本実施形態の移動体検出装置10では、図17に示すように、演算処理装置3は、仮想範囲D2において、人Hの存在領域P0から人Hの手たる物体Bが移動可能な移動範囲P1を推定する。演算処理装置3は、移動範囲P1内に第1領域R1および第2領域R2を設定する。
より具体的には、移動体検出装置10は、ジェスチャ検知装置として利用する場合、人検出機能を備えた演算処理装置3が人Hの存在領域P0をまず特定する。次に、演算処理装置3は、特定した人Hの存在領域P0から手振りジェスチャ動作を行うと想定される物体Bたる手の移動範囲を想定する。移動体検出装置10は、たとえば、図18(a)に示すように、人Hの存在領域P0を中心として左右方向に、第1領域R1と、第2領域R2とを設定することができる。また、移動体検出装置10は、たとえば、図18(b)に示すように、人Hの存在領域P0を中心として上下方向に、第1領域R1と、第2領域R2とを設定することができる。
さらに、移動体検出装置10は、たとえば、図18(c)に示すように、人Hを検出した画素に対応する人Hの存在領域P0と外接する外接矩形領域P2を列方向に、それぞれ2列づつ大きくさせた範囲を物体Bの移動範囲として想定してもよい。移動体検出装置10は、外接矩形領域P2を列方向に大きくさせた物体Bの移動範囲内に、第1領域R1と、第2領域R2とを設定することができる。移動体検出装置10は、マトリックスの仮想範囲D2内の全てを対象として、第1領域R1と第2領域R2とを特定して演算するよりも、狭い範囲で第1領域R1と、第2領域R2とを設定して物体Bの移動の有無を判別することが可能となる。これにより、移動体検出装置10は、仮想範囲D2全てに基づいて、第1領域R1と第2領域R2とを設定したものと比較して、より速い速度で判別することが可能となる。
また、本実施形態の移動体検出装置10では、図19および図20に示すように、演算処理装置3は、仮想範囲D2において、人Hの存在領域P0から人Hの手たる物体Bが移動可能な移動範囲P1を推定する。演算処理装置3は、変化させる第1領域R1および第2領域R2の位置および大きさを移動範囲P1内に限定してもよい。演算処理装置3は、移動範囲P1における第1領域R1および第2領域R2に基づき、実施形態3や実施形態4と同様にして、物体Bの移動の有無を判別することができる。言い換えれば、移動体検出装置10は、手振りジェスチャ動作を行うと想定される手の移動範囲内において、第1領域R1、第2領域R2の位置および大きさを変え特徴量たる絶対値|T−T|の値が最大となる条件を選択してもよい。これにより、移動体検出装置10は、効率的に最適な第1領域R1および第2領域R2の選択が可能であり、手の位置、距離、移動距離を算出することが可能となる。
(実施形態7)
本実施形態の移動体検出装置10は、実施形態1ないし実施形態6のごとく、物体Bの移動を判別する所定値L1を固定値とする代わりに、温度センサ1と物体Bとの距離に応じて所定値L1の値を変化させる点が主として相違する。なお、実施形態1ないし実施形態6と同様の構成には、同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態の移動体検出装置10では、演算処理装置3は、第1領域R1および第2領域R2の大きさが所定の水準値L5よりも大きければ、所定値L1を水準値L5で物体Bの移動を判別する所定値L1よりも小さくする。また、演算処理装置3は、第1領域R1および第2領域R2の大きさが水準値L5よりも小さければ、所定値L1を水準値L5で物体Bの移動を判別する所定値L1よりも大きくする。
言い換えれば、本実施形態の移動体検出装置10では、演算処理装置3は、マトリクスの仮想範囲D2における、第1領域R1および第2領域R2の大きさに応じて、所定値L1を変更している。移動体検出装置10は、ジェスチャ検知装置として利用する場合、物体Bたる手が温度センサ1の近くにあるときは手の温度が高く検知される。移動体検出装置10は、手が温度センサ1の近くにあるときは検知感度を下げるため所定値L1の値をより大きい値に変更することにより誤検知を回避することが可能となる。
また、移動体検出装置10は、ジェスチャ検知装置として利用する場合、物体Bたる手が温度センサ1から遠くにあるときは手の温度が低く検知される。そのため、移動体検出装置10は、手が温度センサ1から遠くにあるときは検知感度を上げるため所定値L1をより小さい値に変更することにより検知漏れを回避することが可能となる。すなわち、本実施形態の移動体検出装置10は、手振りジェスチャ動作の検知のための所定値L1を、温度センサ1と手との距離に応じて可変とすることにより、温度センサ1と手との距離にかかわらず安定した手振りジェスチャ動作の検知が可能となる。なお、本実施形態の移動体検出装置10は、実施形態1ないし実施形態6と同様に、物体Bの移動方向を検知してもよい。
(実施形態8)
本実施形態の移動体検出装置10は、実施形態1ないし実施形態6のごとく、物体Bの移動を判別する所定値L1を固定値とする代わりに、個別の物体Bの温度に応じて所定値L1の値を変化させる点が主として相違する。なお、実施形態1ないし実施形態6と同様の構成には、同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態の移動体検出装置10では、演算処理装置3は、所定時間の間、静止状態にある物体Bの温度が所定の基準値L6よりも高ければ、所定値L1を基準値L6で物体Bの移動を判別する所定値L1よりも小さくし、物体Bの温度が基準値L6よりも小さければ、所定値L1を基準値L6で物体Bの移動を判別する所定値L1よりも大きくする。
本実施形態の移動体検出装置10は、所定時間の間、静止状態にある物体Bの温度に応じて、所定値L1を変更している。移動体検出装置10は、ジェスチャ検知装置として利用する場合、温度センサ1が検出する物体Bたる手の温度には個人差がある。移動体検出装置10は、所定時間の間、静止状態にある物体Bの温度が高ければ、人Hの手の温度が高いと推定する。移動体検出装置10は、たとえば、手の温度が高い人Hの場合、所定値L1の値をより大きい値に変更することにより、所定値L1の値が一定の場合と比較して検知感度を向上させることが可能となる。また、移動体検出装置10は、手の温度が低い人Hの場合、所定値L1の値をより小さい値に変更することにより、所定値L1の値が一定の場合と比較して検知感度を向上させることが可能となる。移動体検出装置10は、手の温度の高低によって所定値L1を変更して検知感度を自動調節することができる。なお、本実施形態の移動体検出装置10は、実施形態1ないし実施形態6と同様に、物体Bの移動方向を検知してもよい。
B 物体
Dab 第1領域と第2領域との間隔
温度センサから物体までの距離
物体の移動距離
D1 温度分布のデータ
D11 第1のデータ
D12 第2のデータ
D2 仮想範囲
H 人
P0 存在領域
L1 所定値
R1 第1領域
R2 第2領域
Sa 第1領域の面積
Sb 第2領域の面積
1 温度センサ
2 記憶装置
3 演算処理装置

Claims (12)

  1. 複数の赤外線センサを備え物体から放射される赤外線を受光して前記赤外線センサそれぞれの温度データからなる温度分布のデータを出力可能な温度センサと、該温度センサからの前記温度分布の前記データを記憶する記憶装置と、該記憶装置に記憶された第1の前記データと該第1の前記データから所定の時間経過後の第2の前記データとの差分を演算して前記物体の移動の有無の判別を行う演算処理装置とを備え、
    前記演算処理装置は、前記差分それぞれを複数の前記赤外線センサの位置に対応する仮想範囲に並べたとき、該仮想範囲内における、複数の前記差分のうち1つ以上の前記差分を含む第1領域と、複数の前記差分のうち前記第1領域とは異なる1つ以上の前記差分を含む第2領域とにおいて、前記第1領域内における前記差分の平均値および前記第2領域内における前記差分の平均値をそれぞれ算出し、前記第1領域の前記平均値と前記第2領域の前記平均値との差の絶対値が予め設定した所定値を超えた場合、前記物体が移動したと判別することを特徴とする移動体検出装置。
  2. 前記演算処理装置は、前記物体が移動したと判別した場合、前記第1領域の前記平均値から前記第2領域の前記平均値を減算した減算値が負であれば前記物体の移動方向が前記第1領域から前記第2領域に向かう方向であると判定し、前記減算値が正であれば前記物体の移動方向が前記第2領域から前記第1領域に向かう方向であると判定することを特徴とする請求項1に記載の移動体検出装置。
  3. 前記温度センサは、複数の前記赤外線センサをマトリクス状に配置しており、
    前記演算処理装置は、マトリクスの前記仮想範囲において、前記第1領域における中心位置と前記第2領域における中心位置とを前記マトリクスにおける行に沿った方向において一致するように選択する場合、前記物体が移動したと前記判別が行われれば前記行に沿った方向へ前記物体が移動したと判定し、前記第1領域における中心位置と前記第2領域における中心位置とを前記マトリクスにおける列に沿った方向において一致するように選択する場合、前記物体が移動したと前記判別が行われれば前記列に沿った方向へ前記物体が移動したと判定することを特徴とする請求項1に記載の移動体検出装置。
  4. 前記演算処理装置は、前記第1領域の前記平均値と前記第2領域の前記平均値との符号が異なり、前記第1領域の前記平均値および前記第2領域の前記平均値それぞれの絶対値が所定の設定値以上である場合、前記判別を有効とすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の移動体検出装置。
  5. 前記温度センサは、複数の前記赤外線センサをマトリクス状に配置しており、
    前記演算処理装置は、マトリクスの前記仮想範囲における、前記第1領域および前記第2領域の位置、前記第1領域および前記第2領域の大きさの少なくとも一方を変化させて、前記第1領域の前記平均値と前記第2領域の平均値との差分の絶対値を複数個算出し、複数個の前記絶対値のうち前記絶対値が最も大きい前記第1領域と前記第2領域とに基づいて前記判別を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の移動体検出装置。
  6. 前記演算処理装置は、マトリクスの前記仮想範囲における、前記第1領域および前記第2領域それぞれの位置と、前記第1領域および前記第2領域それぞれの大きさとに基づいて、前記第1領域と前記第2領域との間の間隔、前記温度センサから前記物体までの距離または前記物体の移動距離のうちの少なくとも1つを特定することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の移動体検出装置。
  7. 前記演算処理装置は、前記移動距離を特定する場合、所定の規定値よりも前記移動距離が小さいときは、前記判別を無効とすることを特徴とする請求項6に記載の移動体検出装置。
  8. 前記演算処理装置は、前記仮想範囲における複数の差分のうち1つ以上を含む領域内の値の各絶対値全てが所定の閾値以下の部位が1つ以上存在する場合、前記第1領域または前記第2領域のいずれかが前記部位を含めば、前記第1領域の前記平均値と前記第2領域の前記平均値との差分の絶対値が前記所定値以下とみなすことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の移動体検出装置。
  9. 前記演算処理装置は、前記仮想範囲における人の存在領域を検出する人検出機能を備えており、前記仮想範囲において、前記存在領域から前記物体が移動可能な移動範囲を特定し、前記移動範囲内に前記第1領域および前記第2領域を設定することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の移動体検出装置。
  10. 前記演算処理装置は、前記仮想範囲における人の存在領域を検出する人検出機能を備えており、前記仮想範囲において、前記存在領域から前記物体が移動可能な移動範囲を特定し、変化させる前記第1領域および前記第2領域の位置および大きさを前記移動範囲内に限定することを特徴とする請求項5ないし請求項8のいずれか1項に記載の移動体検出装置。
  11. 前記演算処理装置は、前記第1領域および前記第2領域の大きさが所定の水準値よりも大きければ、前記所定値を前記水準値で前記物体の移動を判別する前記所定値よりも小さくし、前記第1領域および前記第2領域の大きさが前記水準値よりも小さければ、前記所定値を前記水準値で前記物体の移動を判別する前記所定値よりも大きくすることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の移動体検出装置。
  12. 前記演算処理装置は、所定時間の間、静止状態にある前記物体の温度が所定の基準値よりも高ければ、前記所定値を前記基準値で前記物体の移動を判別する前記所定値よりも小さくし、前記物体の温度が前記基準値よりも小さければ、前記所定値を前記基準値で前記物体の移動を判別する前記所定値よりも大きくすることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の移動体検出装置。
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